(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6681432
(24)【登録日】2020年3月25日
(45)【発行日】2020年4月15日
(54)【発明の名称】充電スタンド
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20200406BHJP
【FI】
H02J7/00 301A
H02J7/00 301B
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-101931(P2018-101931)
(22)【出願日】2018年5月28日
(65)【公開番号】特開2019-208307(P2019-208307A)
(43)【公開日】2019年12月5日
【審査請求日】2018年8月10日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)刊行物名:2018ヤマザキ環境用品総合カタログ,発行者:山崎産業株式会社,発行日:平成29年11月29日 (2)設置物:充電スタンド,設置者:山崎産業株式会社,設置場所:西日本旅客鉄道株式会社 姫路駅,設置日:平成29年12月12日 (3)設置物:充電スタンド,設置者:山崎産業株式会社,設置場所:西日本旅客鉄道株式会社 京都駅,設置日:平成29年12月13日 (4)ウェブサイトのアドレス: http://catalog2.yamazaki−sangyo.co.jp/digitalcatalog/html5print.html?start=1&end=1&bookpath=.%2F&tegaki=off&c=1526524985 及び http://catalog2.yamazaki−sangyo.co.jp/digitalcatalog/html5print.html?start=86&end=87&bookpath=.%2F&tegaki=off&c=1526524295,掲載者:山崎産業株式会社,掲載日:平成30年1月9日 (5)設置物:充電スタンド,設置者:山崎産業株式会社,設置場所:西日本旅客鉄道株式会社 関西空港駅,設置日:平成30年1月31日 (6)展示物:充電スタンド,展示者:山崎産業株式会社,展示場所:大一産業展示会「トータルメンテナンスフェア2018」,展示日:平成30年2月15日 (7)販売物:充電スタンド,販売者:山崎産業株式会社,販売場所:株式会社関西金属(大阪府大阪市淀川区東三国1−16−10),販売日:平成30年3月29日 (8)展示物:充電スタンド,展示者:山崎産業株式会社,展示場所:第3回駅と空港の設備機器展,展示日:平成30年4月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000178583
【氏名又は名称】山崎産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095522
【弁理士】
【氏名又は名称】高良 尚志
(72)【発明者】
【氏名】中村 将之
(72)【発明者】
【氏名】尾形 洋平
【審査官】
田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2015/0216273(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0340892(US,A1)
【文献】
米国特許第07626120(US,B1)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0221883(US,A1)
【文献】
特開2013−247757(JP,A)
【文献】
特開2003−348757(JP,A)
【文献】
特開2003−030741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を上向きに支持し得る略水平状をなす支持面部と、
設置対象に対し前記支持面部を上方に支持するための支持部と、
前記支持面部の内方領域部内から上方に突起する柱状部を備えてなり、
前記柱状部の側周部に、携帯機器等の充電可能な機器を充電するための複数の充電用接続部を有し、その複数の充電用接続部は2種以上の充電用接続部を含み、
前記柱状部の上方部に、充電可能な状態であるか否か、前記複数の充電用接続部に空きがあるか否か及び空きがある充電用接続部の種類を表示し得る表示部を有することを特徴とする充電スタンド。
【請求項2】
上記表示部は、水平方向における全方位から視認し得るものである請求項1記載の充電スタンド。
【請求項3】
上記充電用接続部を、柱状部の側周部の3箇所以上に有する請求項1又は2記載の充電スタンド。
【請求項4】
上記充電用接続部を、柱状部の側周部の周方向における2以上の異なる周方向角度の位置に有する請求項1乃至3の何れか1項に記載の充電スタンド。
【請求項5】
上記柱状部の側周部の周方向の任意の180度中心角毎に1以上の充電用接続部を有する請求項1乃至4の何れか1項に記載の充電スタンド。
【請求項6】
支持部と柱状部が上下に連続した上下連続体を構成し、支持面部の内方領域部内において、支持面部を構成する部材を前記上下連続体が貫通する請求項1乃至5の何れか1項に記載の充電スタンド。
【請求項7】
上記設置対象に対し上記支持部を移動させることにより移設することができる請求項1乃至6の何れか1項に記載の充電スタンド。
【請求項8】
充電利用状況を計測してそれらの計測データを出力する計測部と、その計測部から出力された計測データを通信網を介して所定の装置に対し送信し得る通信部を備え、前記計測データが、前記装置において利用され得るものである請求項1乃至7の何れか1項に記載の充電スタンド。
【請求項9】
上記充電利用状況が、各充電用接続部についての充電利用状況である請求項8記載の充電スタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯機器等の充電可能な機器の充電を行うための充電用接続部を備えた充電スタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートパソコン等の充電可能な携帯機器等については、外出先において蓄電量が低下した場合、使用を継続するために充電する必要が生じ得る。
【0003】
そのため、駅・空港・その他の公共的な施設に、携帯機器等の充電を行うための充電用接続部を備えた充電スタンドを設置することが要望される。
【0004】
このような充電スタンドとしては、幾つもの携帯機器等の充電を、できるだけ多くの人が同時にできるだけ円滑に行うことができることが望まれる。
【0005】
例えば、電源コードやUSBケーブル等の接続用条体を介して充電用接続部に接続して充電しつつ機器を使用することが望まれる場合もある一方、機器を使用せずに充電のみを効率良く行うことが望まれる場合もある。
【0006】
携帯機器の充電については、WO2012/132142に、携帯電話の充電台の発明として、上面プレート21を有するケース20と、上面プレート21の下面に沿って移動する電源コイル11と、電源コイル11に接続してなる交流電源12と、電源コイル11を移動させる移動機構13と、携帯電話50の位置を検出して電源コイル11を誘導コイル51に接近させる、複数列の位置検出コイル30を有する位置検出制御器14とを備え、上面プレート21に携帯電話50が載せられると、誘導コイル51の位置を位置検出制御器14で検出し、位置検出制御器14が移動機構13を制御して電源コイル11を誘導コイル51に接近させて電池52を充電し、位置検出コイル30は、プリント基板37の表面に設けてなる配線ライン38で、ジグザグ状又はループ状の非直線ライン39を有するものが開示されている。
【0007】
また特開2006−34083号公報には、複数分配型携帯用充電器の発明として、充電に必要な電力を多数の携帯電話機Pに同時に分配供給できる複数分配型携帯用充電器であって、コンセント型の電源部2に接続でき、多機種の携帯電話機Pの充電コネクターを利用可能とすべく、複数のコネクトケーブル4を装着可能とした分配器1を備える。分配器1には、電源部2を利用して充電可能とした充電池6を内蔵するものが開示されている。
【0008】
しかしながら、これらは前記のような要望を満足するものとは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】WO2012/132142
【特許文献2】特開2006−34083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、幾つもの携帯機器等の充電を、できるだけ多くの人が同時にできるだけ円滑に行うことができる充電スタンドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の充電スタンドは、次のように表すことができる。
【0012】
(1) 物品を上向きに支持し得る略水平状をなす支持面部と、
設置対象に対し前記支持面部を上方に支持するための支持部と、
前記支持面部の内方領域部内から上方に突起する柱状部を備えてなり、
前記柱状部の側周部に、携帯機器等の充電可能な機器を充電するための複数の充電用接続部を有することを特徴とする充電スタンド。
【0013】
支持面部は設置対象に対し支持部によって上方に支持される。支持面部の内方領域部内から上方に突起する柱状部の側周部に有する複数の充電用接続部に電源コードやUSBケーブル等の接続用条体や必要なコンバータその他の装置等を介して携帯機器等の充電可能な機器を接続することにより、それらの機器の充電を行うことができる。
【0014】
充電可能な複数の機器の充電は、それらの機器を各充電用接続部に接続用条体等を介して接続し、それらの機器を柱状部の基部の周囲に有する支持面部上に載置した状態で行うことや、充電スタンドの周囲の全方向の空間を利用して様々な使用者が立った状態又は椅子等に座った状態で、それらの機器(例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートパソコン等)を使用しつつ行うこと等ができる。更に、支持面部上に飲料容器や筆記具等の他の物品を載置した状態で行うことができる。
【0015】
(2) 上記充電用接続部を、柱状部の側周部に3以上有する上記(1)記載の充電スタンド。
【0016】
(3) 上記充電用接続部を、柱状部の側周部の周方向における2以上の異なる周方向角度の位置に有する上記(1)又は(2)記載の充電スタンド。
【0017】
(4) 上記柱状部の側周部の周方向の任意の180度中心角毎に1以上の充電用接続部を有する上記(1)乃至(3)の何れか1項に記載の充電スタンド。
【0018】
(5) 2種以上の充電用接続部を柱状部の側周部に有し、そのうちの1種以上の充電用接続部を複数有し、同種の複数の充電用接続部を柱状部の側周部の周方向における2以上の異なる周方向角度の位置に有する上記(1)乃至(4)の何れか1項に記載の充電スタンド。
【0019】
(6) 上記柱状部の上方部に、充電機能に関する状況を表示し得る表示部を有し、その表示部は、水平方向における全方位から視認し得るものである上記(1)乃至(5)の何れか1項に記載の充電スタンド。
【0020】
(7) 支持部と柱状部が上下に連続した上下連続体を構成し、支持面部の内方領域部内において、支持面部を構成する部材を前記上下連続体が貫通する上記(1)乃至(6)の何れか1項に記載の充電スタンド。
【0021】
(8) 上記設置対象に対し上記支持部を移動させることにより移設することができる上記(1)乃至(7)の何れか1項に記載の充電スタンド。
【0022】
(9) 充電利用状況を計測してそれらの計測データを出力する計測部と、その計測部から出力された計測データを通信網を介して所定の装置に対し送信し得る通信部を備え、前記計測データが、前記装置において利用され得るものである上記(1)乃至(8)の何れか1項に記載の充電スタンド。
【0023】
(10) 上記充電利用状況が、各充電用接続部についての充電利用状況である上記(9)記載の充電スタンド。
【発明の効果】
【0024】
本発明の充電スタンドによれば、支持部によって上方に支持される支持面部の内方領域部内から上方に突起する柱状部の側周部に有する複数の充電用接続部に接続用条体等を介して携帯機器等を接続することにより、その機器を柱状部の基部の周囲に有する支持面部上に載置した状態や、充電スタンドの周囲の全方向の空間を利用して様々な使用者が立って又は椅子等に座ってその機器を使用する状態等、様々な態様でその充電スタンド及びその周囲の空間を効果的に利用しつつ、幾つもの機器の充電をできるだけ多くの人が同時にできるだけ円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図3】充電スタンドの正面下方側要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[1] 本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図面は何れも本発明の充電スタンドの実施の形態の一例に関するものである。
【0028】
(1) この充電スタンドは、中央部に方形状の上下貫通孔部Hを有する方形盤状部Tと、その方形盤状部Tを床面等の設置対象面の上方に支持する角筒状の支持部Sと、床面等の上に載置されて支持部Sを垂直起立状態で支持する支持盤Aと、方形盤状部Tから上方に突起する柱状部Mからなる。
【0029】
この充電スタンドは、支持部Sを支持盤Aと共に床面等の設置対象面に対し移動させることにより、必要に応じ必要な箇所へ移設することができる。
【0030】
支持部Sと柱状部Mは上下に連続して一体状の一定断面の角筒状(上下連続体)をなし、方形盤状部Tの上下貫通孔部Hに挿通した状態で、その方形盤状部Tを、支持部Sに外嵌された連結部材Bを介して水平状に固定支持するものである。連結部材Bは、支持部Sに外嵌した箇所から垂下して支持部Sに結合固定される垂下部B1と、支持部Sに外嵌した箇所から外方に張り出して方形盤状部Tの下側に結合固定され、その方形盤状部Tを上向きに支持する張出部B2からなる。
【0031】
方形盤状部Tは、板状材からなり、上側面部は、略正方形状の水平状をなし、物品を上向きに支持し得る略水平状をなす支持面部Pを構成する。支持面部Pの高さは90cm程度であり、柱状部Mの上端の高さは120cm程度である。
【0032】
柱状部Mの水平断面における一辺の長さは、支持面部Pの一辺の長さの約4分の1である。
【0033】
(2) 柱状部Mの側周部M1のうち正面の上下中間位置及び両側面のやや下方位置に、それぞれ商用電源プラグ差込口E(3か所)を、正面における商用電源プラグ差込口Eの上下にそれぞれUSBポートU(2か所)を、携帯機器等の充電可能な機器を充電するための充電用接続部として合計5か所に有する。
【0034】
充電用接続部の電源は、支持部Sの下端部に通じる電源コードCを介する商用電源である。
【0035】
支持面部Pのうち、柱状部Mの基部の外周側の略環状面状の領域に、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートパソコン等の充電対象とする機器や、飲料容器や筆記具等の他の物品を載置することができる。
【0036】
(3) 柱状部Mの上端部には、充電可能な状態である場合に点灯状態となり、充電不可の場合に消灯状態となるLEDによる表示部Lを有する。
【0037】
表示部Lが点灯状態であるか消灯状態であるかは、水平方向における全方位から視認し得る。
【0038】
[2] 本発明の実施の形態を、上記以外の形態を含めて更に説明する。
【0039】
本発明の充電スタンドは、支持面部と支持部と柱状部を備えてなり、充電用接続部を有する。
【0040】
(1) 充電の対象は、携帯機器等の充電可能な機器である。その具体例としては、スマートフォン、その他の携帯電話、タブレット端末、ノートパソコン等を挙げることができるが、これらに限るものではない。
【0041】
(2) 支持面部は、充電スタンドが通常の状態で設置されている場合に、物品を上向きに支持し得る略水平状をなす。支持面部には、例えば飲料容器や食器としての飲料容器の底部に適合する凹部を1又は2以上有するものとすることもできる。
【0042】
支持面部の例としては、上面側が略水平状をなす板状の部材からなる円盤状部、楕円盤状部、方形盤状部、正多角形又はその他の多角形盤状部等の、それぞれ円形状、楕円形状、方形状、正多角形状又はその他の多角形状の略水平状をなす上側面部を挙げることができるが、これに限るものではない。前記部材は、内方領域部に柱状部の基部又は支持部の上端部が位置するための上下貫通孔部を有するものであってもよい。また、前記部材は、通常の板材に限らず、中空状の材料や、下側にリブ状又はその他の補強部が形成されたもの等とすることもできる。
【0043】
支持面部の他の例として、略水平状をなす上面部から下方に向かって水平断面が縮小する上下逆の錐台状体(例えば円錐台状体、角錐台状体等)における、略水平状をなす上面部(例えば円形状又は多角形状の上面部)を挙げることができる。
【0044】
(3) 支持部は、設置対象に対し支持面部を上方に支持するためのものである。
【0045】
設置対象としては、例えば、床面、路面、地面等の利用者が歩行対象とする面(載置対象面)や、それらの面及びその下方部(埋設対象部)等を挙げることができる。
【0046】
支持部は、例えば、載置対象面上に支持部が自立するための支持脚部や支持盤を下端部に有するものとすることができる。
【0047】
支持部は、設置対象に対し(支持脚部や支持盤を有する場合はそれらと共に)移動させることにより、必要に応じ必要な箇所へ充電スタンドを移設することができるものとすることができるほか、設置対象に対し下端部を埋設する等により固定し、充電スタンド自体が設置対象に対し固定したものとすることもできる。
【0048】
(4) 柱状部は、支持面部の内方領域部内から上方に突起する。
【0049】
支持面部の内方領域部というのは、支持面部の水平方向において、支持面部の全外周縁に沿った領域よりも内方の領域部を意味し、例えば、中心から外周縁までの距離の4分の3以内の領域部とすることができる。支持面部の内方領域部としては、中心から外周縁までの距離の3分の2以内の領域部であることが好ましく、より好ましくは2分の1以内の領域部、更に好ましくは3分の1以内の領域部であり、例えば4分の1以内の領域部とすることもできる。
【0050】
支持面部のうち、柱状部の基部の外周側の略環状面状の領域には、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートパソコン等の充電対象とする機器や、飲料容器や筆記具等の他の物品を載置し得るものとすることができる。
【0051】
柱状部は、支持面部に対し垂直状に直立するものであることが好ましい。
【0052】
柱状部は、例えば円柱状若しくは円筒状又は多角形柱状若しくは多角形筒状とすることができ、高さ方向において水平断面の形状や大きさが変化してもよい。
【0053】
柱状部は、一つの支持面部の内方領域部に一つあるものとすることが好ましい。
【0054】
また、支持部と柱状部が上下に連続した上下連続体を構成するものとすることもできる。その場合、支持面部の内方領域部内において、支持面部を構成する部材を支持部と柱状部の上下連続体が貫通するものとすることができる。
【0055】
(5) 充電用接続部は、携帯機器等の充電可能な機器を充電するためのものであり、柱状部の側周部に有する。
【0056】
充電用接続部の例としては、USBポート、商用電源プラグ差込口等を挙げることができるが、これらに限るものではない。
【0057】
充電用接続部は、柱状部の側周部に3以上に有するものであることができ、4若しくは5又は6以上とすることが好ましい。この場合、柱状部の側周部に有する2又は3以上の充電用接続部のそれぞれに対し、接続用条体等を介して充電可能な機器を同時に接続し、例えば、柱状部の基部の周囲に有する略環状面状の支持面部上に載置した状態で、或いは、充電スタンドの周囲の全方向の空間を必要に応じ利用してそれぞれの使用者が立った状態又は椅子等に座った状態でそれぞれの機器を使用しつつ、充電することができる。
【0058】
充電用接続部は、柱状部の側周部の周方向における2以上の異なる周方向角度(平面視における柱状部の中心のまわりの周方向角度)の位置に有するものであることが好ましい。例えば、柱状部の側周部の周方向の任意の180度中心角毎に1以上の充電用接続部を有するものとすることができ、好ましくは周方向の任意の90度中心角毎又は60度中心角毎に1以上の充電用接続部を有するものとすることができる。この場合、柱状部の側周部の周方向における2以上の異なる周方向角度の位置に有する充電用接続部のそれぞれに対し、接続用条体等を介して充電可能な機器を同時に接続することができるので、例えば、柱状部の基部の周囲に有する略環状面状の支持面部上に載置した状態で、或いは、充電スタンドの周囲の全方向の空間を必要に応じ利用してそれぞれの使用者が立った状態又は椅子等に座った状態でそれぞれの機器を使用しつつ、可及的に互いの空間や距離を保って円滑に充電することができる。
【0059】
2種以上の充電用接続部を柱状部の側周部に有し、そのうちの1種以上の充電用接続部を複数有する場合、例えば、同種の複数の充電用接続部を柱状部の側周部の周方向における2以上の異なる周方向角度の位置に有するものとすることができる。この場合、柱状部の側周部の周方向における2以上の異なる周方向角度の位置に有する同種の充電用接続部のそれぞれに対し、接続用条体等を介して充電可能な機器を同時に接続することができるので、同種の充電用接続部を利用しながら、例えば、柱状部の基部の周囲に有する略環状面状の支持面部上に載置した状態で、或いは、充電スタンドの周囲の全方向の空間を必要に応じ利用してそれぞれの使用者が立った状態又は椅子等に座った状態でそれぞれの機器を使用しつつ、可及的に互いの空間や距離を保って円滑に充電することができる。
【0060】
柱状部の側周部に有する充電用接続部の高さ方向位置は、例えば、支持面部の近傍位置とすることができる他、より上方の位置とすることもできる。柱状部の側周部に複数の充電用接続部を有する場合、それらの充電用接続部の高さ方向位置は、例えば、互いに異なるものとすること、一定とすること、複数の充電用接続部からなる群を2以上有し、各群における充電用接続部が互いに同じ高さで群同士の高さ位置が互いに異なるものとすることができる。
【0061】
(6) 柱状部の上方部には、充電機能に関する状況を表示し得る表示部を有することが好ましく、その表示部は、水平方向における全方位から視認し得るものとすることが好ましい。
【0062】
そのような表示部は、水平方向における全方位から視認し得るものとする上で、上端を含む上方部(上端部等)の表示状態が変化するものとすることができる。表示状態の変化の例としては、発光と消灯の変化、色・点滅状況・強弱等の発光状態の変化等を挙げることができ、充電機能に関する状況の表示の例としては、充電可能な状態であるか否か、充電用接続部に空きがあるか否か、空きがある充電用接続部の種類等を、前記各種表示状態により表示するものを挙げることができるが、これらに限るものではない。
【0063】
柱状部の上端の高さは、床面や地面等の設置対象に対し、例えば1乃至2.5m、好ましくは1.2乃至2mとすることができる。
【0064】
(7) 本発明の充電スタンドの電源は、例えば、商用電源の他、蓄電池又はその他の電源とすることができ、これらの2種以上を併用するものであってもよい。
【0065】
(8) 本発明の充電スタンドは、充電のオン・オフ時刻や使用時間、充電電流値等の充電利用状況(例えば、各充電用接続部についての充電利用状況、複数種の充電用接続部を有する場合は必要に応じ各種類毎の充電用接続部の充電利用状況)を計測してそれらの計測データを出力する計測部と、計測部から出力された計測データを無線又は有線でインターネット等の通信網を介して所定のサーバ等の装置に対し送信し得る通信部を備え、その計測データを、通信網を介して受信したサーバ等の装置において処理することにより、充電スタンド又は複数の充電スタンドからなる充電スタンド群の位置や配置密度の設定、各充電スタンドにおける充電用接続部の種類の設定等に利用し得るものとすることができる。
【符号の説明】
【0066】
A 支持盤
B 連結部材
B1 垂下部
B2 張出部
C 電源コード
E 商用電源プラグ差込口
H 上下貫通孔部
L 表示部
M 柱状部
M1 側周部
P 支持面部
S 支持部
T 方形盤状部
U USBポート