特許第6681438号(P6681438)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6681438-3次元の物体を付加製造する装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6681438
(24)【登録日】2020年3月25日
(45)【発行日】2020年4月15日
(54)【発明の名称】3次元の物体を付加製造する装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/393 20170101AFI20200406BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20200406BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20200406BHJP
   B29C 64/153 20170101ALI20200406BHJP
   B29C 64/371 20170101ALI20200406BHJP
   B33Y 40/00 20200101ALI20200406BHJP
   B22F 3/105 20060101ALI20200406BHJP
   B22F 3/16 20060101ALI20200406BHJP
   B28B 1/30 20060101ALI20200406BHJP
【FI】
   B29C64/393
   B33Y30/00
   B33Y50/02
   B29C64/153
   B29C64/371
   B33Y40/00
   B22F3/105
   B22F3/16
   B28B1/30
【請求項の数】15
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-120520(P2018-120520)
(22)【出願日】2018年6月26日
(65)【公開番号】特開2019-107878(P2019-107878A)
(43)【公開日】2019年7月4日
【審査請求日】2018年6月26日
(31)【優先権主張番号】17207773.7
(32)【優先日】2017年12月15日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】506154834
【氏名又は名称】ツェーエル・シュッツレヒツフェアヴァルトゥングス・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・シュミットバウアー
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ・ヘッツェル
【審査官】 関口 貴夫
(56)【参考文献】
【文献】 特表2017−526560(JP,A)
【文献】 特開2001−079912(JP,A)
【文献】 特開2000−218708(JP,A)
【文献】 特開2005−089863(JP,A)
【文献】 国際公開第2017/143077(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00−64/40
B33Y 10/00、30/00、50/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー源によって固化することができる造形材料の層を連続して層ごとに選択的に照射及び固化することによって3次元の物体(2)を付加製造する装置(1)であって、前記装置(1)は、少なくとも1つの造形平面(4)を有するプロセスチャンバ(3)を備え、造形材料が、前記造形平面(4)内で直接に照射可能である当該装置において、
前記装置(1)は、少なくとも一つの環境センサ(19)からの入力に少なくとも部分的に基づき少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータを判定するように適合された少なくとも1つの安全デバイス(14)を有し、前記安全デバイス(14)は、前記判定された少なくとも一つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも一つの物理的パラメータに応じて前記プロセスチャンバ(3)のアクセス状態を制御するように適合され、前記少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータは、前記プロセスチャンバ(3)内の雰囲気に関するパラメータを含む装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも一つの物理的パラメータは
プロセスパラメータセンサ(21)により判定されたプロセスパラメータ、及び/又
温度センサ(15)により判定された前記プロセスチャンバ(3)の少なくとも1つの領域の温度を追加的にむ請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プロセスチャンバ(3)内の雰囲気に関する前記パラメータは、前記雰囲気中のプロセスガスの比及び/若しくは微粒子の比、並びに/又は前記雰囲気中の前記プロセスガスの温度及び/若しくは前記プロセスガスの化学組成を含む請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記安全デバイス(14)は、所定の値として前記判定された少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータの比較に少なくとも部分的に基づき、前記プロセスチャンバ(3)へのアクセスを使用者に与えるために、前記アクセス状態を制御するように適合されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータは、温度センサ(15)により判定された前記造形平面(4)の少なくとも1つの表面の温度を含み、前記造形平面(4)の少なくとも1つの表面は、前記造形平面(4)のうち最後に照射された部分及び/又は最後に塗布された造形材料層を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記安全デバイス(14)は、前記プロセスチャンバ(3)内の少なくとも1つの開口部(12)のロック状態を制御するように適合されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記安全デバイス(14)は、少なくとも1つの運搬デバイスが前記造形平面(4)を別の装置又は前記装置(1)の別の領域へ運搬する動きを制御するように適合されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記安全デバイス(14)は、少なくとも1つの非接触センサ(15、19、21)からの入力に少なくとも部分的に基づき前記少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータを判定するように構成され、前記少なくとも1つの非接触センサは、前記少なくとも一つの環境センサ(19)を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つの非接触センサ(15、19、21)は、赤外線センサ(15、19、21)及び/又は高温計及び/又はカメラであるか又はこれらを備える請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つのセンサ(15、19、21)は、前記プロセスチャンバ(3)の開口(12)内又は開口(12)に配置されている請求項8又は9に記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つのセンサ(15、19、21)は、前記プロセスチャンバ(3)に連結されたガス流チャネル(11)内に配置されている請求項〜10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
少なくとも2つのセンサ(15、19、21)、少なくとも2つのセンサ(15、19、21)は、同じ前記少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータを判定するために設けられ、前記少なくとも2つのセンサ(15、19、21)は、それぞれ異なる測定原理を用いる請求項〜11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
3次元の物体を付加製造する装置(1)向けの安全デバイス(14)であって、前記装置(1)は、少なくとも1つの造形平面(4)を有するプロセスチャンバ(3)を備え、造形材料が前記造形平面(4)内で直接に照射される当該安全デバイスにおいて、
前記安全デバイス(14)は、少なくとも一つの環境センサ(19)からの入力に少なくとも部分的に基づき少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータを判定するように適合されていて、前記安全デバイス(14)は、前記判定された少なくとも一つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも一つの物理的パラメータに応じて前記プロセスチャンバ(3)のアクセス状態を制御するように適合され、前記少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータは、前記プロセスチャンバ(3)内の雰囲気に関するパラメータを含む安全デバイス。
【請求項14】
エネルギー源によって固化することができる造形材料の層を連続して層ごとに選択的に照射及び固化することによって3次元の物体を付加製造する少なくとも1つの装置(1)を動作させる方法であって、前記装置(1)は、少なくとも1つの造形平面(4)を有するプロセスチャンバ(3)を備え、造形材料が前記造形平面(4)内で直接に照射される当該方法において、
少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータが少なくとも一つの環境センサ(19)からの入力に少なくとも部分的に基づき安全デバイス(14)により判定され、前記判定された少なくとも一つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも一つの物理的パラメータに応じて前記プロセスチャンバ(3)のアクセス状態が前記安全デバイス(14)により制御され、前記少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータは、前記プロセスチャンバ(3)内の雰囲気に関するパラメータを含む方法。
【請求項15】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の装置(1)で実行される請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー源によって固化することができる造形材料の層を連続して層ごとに選択的に照射及び固化することによって3次元の物体を付加製造(積層造形)する装置に関し、この装置は、少なくとも1つの造形平面を有するプロセスチャンバを備え、造形平面内で造形材料が直接に照射可能である。
【背景技術】
【0002】
そのような装置は、従来技術から概して知られており、従来技術では、造形材料が造形平面内に配置され、エネルギー源、特に電子ビーム又はレーザビームなどのエネルギービームを介して造形平面を直接に照射することができる。造形平面は、プロセスチャンバ内に配置され、プロセスチャンバ内では典型的に、所定のプロセス要件を満たすようにプロセス雰囲気が生成される。たとえば、反応性の造形材料を使用するとき、反応性の造形材料と周囲の空気、特に周囲の空気中に含有される酸素との反応を避けるために、不活性ガスを提供する必要がある。
【0003】
さらに、プロセスチャンバ内の条件、特にプロセスチャンバ内の雰囲気は、特に使用者がプロセスチャンバの表面に直接に接触した場合、又は使用者がプロセス雰囲気に露出された場合、使用者にとって有害となる可能性があることが従来技術から知られている。通常、使用者又はサービススタッフそれぞれにとっての危険性は、たとえば造形平面のいくつかの部分をエネルギービーム、たとえばレーザビームで照射することによって、エネルギーが造形平面内へ消耗するため、造形平面のそれぞれの部分が所定の温度まで、たとえば造形材料の溶融温度又は焼結温度を超えて加熱されることにありうる。使用者が造形平面のこれらの部分に接触した場合、この直接に接触により使用者が火傷を負う可能性がある。
【0004】
使用者にとっての別の危険性は、プロセスチャンバを調温するためにプロセスガスを使用することができるので、雰囲気によって引き起こされる可能性がある。したがって、プロセスガスもまた、プロセスガスの直接に接触が使用者にとって有害となりうる程度まで加熱される可能性がある。さらに、プロセスガスに充填された化学組成物又は微粒子などのプロセスガス中の内容物も、使用者が露出された場合は使用者に害を与える可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
目的は、使用者にとっての安全性が改善され、特に使用者にとっての危険性が低減された、3次元の物体を付加製造する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、本発明によれば、請求項1に記載の装置によって実現される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項に準拠する。
【0007】
本明細書に記載の装置は、エネルギー源、たとえばエネルギービーム、特にレーザビーム又は電子ビームによって固化することができる粉末状の造形材料(「造形材料」)の層を連続して選択的に層ごとに固化することによって3次元の物体、たとえば技術的構成要素を付加製造する装置である。それぞれの造形材料は、金属、セラミック、又はポリマー粉末とすることができる。それぞれのエネルギービームは、レーザビーム又は電子ビームとすることができる。それぞれの装置は、たとえば、選択的レーザ焼結装置、選択的レーザ溶融装置、又は選択的電子ビーム溶融装置とすることができる。別法として、造形材料を連続して層ごとに選択的に固化することは、少なくとも1つの結合材料を介して実行することができる。結合材料は、対応する塗布ユニットによって塗布することができ、たとえば適したエネルギー源、たとえばUV光源によって照射することができる。
【0008】
この装置は、その動作中に使用される複数の機能ユニットを備えることができる。例示的な機能ユニットには、プロセスチャンバ、プロセスチャンバ内に配置された造形材料層を少なくとも1つのエネルギービームで選択的に照射するように適合された照射デバイス、及び所与の流れ特性、たとえば所与の流れプロファイル、流速などでプロセスチャンバを通って少なくとも部分的に流れるガス状流体流を生成するように適合された流れ生成デバイスが挙げられる。ガス状流体流は、プロセスチャンバを通って流れる間に、固化されていない粒子状の造形材料、特に装置の動作中に生成される煙又は煙残留物で充填することが可能である。ガス状流体流は、典型的には不活性であり、すなわち典型的には、不活性ガス、たとえばアルゴン、窒素、二酸化炭素などの流れである。
【0009】
前述したように、付加製造プロセス中に、特に付加製造装置のプロセスチャンバ内で、場合によって使用者に危険を与えるプロセス条件が生じる可能性がある。本発明は、付加製造装置と相互作用するとき、特にプロセスチャンバ内の構成要素と相互作用するとき、使用者が面する危険を低減させることを可能にする安全デバイスを提供する。
【0010】
本発明は、少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータを判定するように適合された少なくとも1つの安全デバイスが提供され、安全デバイスは、判定された化学的及び/又は物理的パラメータに応じてプロセスチャンバのアクセス状態を制御するように適合されるという概念に基づいている。したがって、使用者が潜在的に有害なプロセス環境に接触する可能性を避けるように、プロセスチャンバのアクセス状態を制御することができる。プロセスチャンバのアクセス状態の制御のため、安全デバイスは、使用者にアクセスを与えるかどうか、又は使用者がプロセスチャンバ及びプロセスチャンバ内の潜在的に有害なプロセス環境へのアクセスを取得することを防止するかどうかを、能動的に制御することができる。
【0011】
プロセスチャンバのアクセス状態をどのように制御する必要があるか、又は使用者にアクセスを与えるべきであるか否かを決定するために、少なくとも1つの安全デバイスは、少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータを判定するように適合されている。したがって、安全デバイスは概して、プロセス環境の化学的及び/又は物理的パラメータを判定して、使用者がプロセスチャンバにアクセスすることが安全か否かを判定するように適合されている。本出願の範囲内で付加製造装置の「プロセスチャンバ」という用語は、プロセス環境が使用者に対する潜在的なリスクとなりうる装置又は装置の密閉体積のすべてのチャンバを指す。特に、グローブボックスなどの取扱いステーションの取扱いチャンバが、本出願の範囲内で「プロセスチャンバ」という用語に含まれる。
【0012】
プロセスチャンバは、エネルギー源を介して直接に照射され、それによって潜在的に有害な温度まで加熱される造形平面内の造形材料をさらに備えるだけでなく、プロセスチャンバは、他の表面又は構成要素、たとえば造形平面のうち直接に照射されないがプロセス要件による造形平面又は粉末床の調温のために加熱される部分も備えることができる。追加として、装置のうちたとえば散乱放射又は熱伝達によって間接的に加熱される表面又は構成要素もまた、少なくとも1つの化学的及び/又は物理的パラメータの判定を介して観察することができる。
【0013】
さらに、少なくとも1つの化学的及び/又は物理的パラメータの判定は、造形平面又は固化区間などの造形平面の直接に照射領域に限定されるものではなく、熱伝達によって加熱された固化区間に隣接する区間も観察することができる。また、たとえば2つ以上のエネルギー源が使用される場合、又は2つ以上の固化区間が同時に照射される場合、2つ以上の区間又は領域を判定することも可能である。したがって、本発明により、使用者に対する潜在的な危険を直接に判定することが可能になる。たとえば、造形板の温度を測定し、測定された温度からプロセスチャンバ内の造形平面又は他の構成要素の温度を間接的に推定するのではなく、造形平面(直接に照射される造形チャンバ内の造形材料の最上層)の温度を直接に測定又は判定することができる。
【0014】
少なくとも1つの化学的及び/又は物理的パラメータは、好ましくは、
− プロセスチャンバ内の雰囲気に関するパラメータ、及び/又は
− プロセスパラメータ、及び/又は
− プロセスチャンバの少なくとも1つの領域の温度とすることができ又はこれらを含むことができる。
【0015】
したがって、パラメータは、プロセスチャンバ内に含まれる雰囲気と使用者との接触が使用者の健康にリスクを与えるかどうかを判定するために、プロセスチャンバ内の雰囲気に関することができる。追加又は別法として、付加製造装置内の付加製造プロセスの実行を指すプロセスパラメータを判定することができる。そのようなプロセスパラメータは、たとえば、不活性化状態などのプロセスチャンバの事前調整ステップ又はプロセス雰囲気が所定の温度まで加熱される加熱ステップなどのプロセスステップとすることができる。特に、とりわけプロセスガス中の微粒子の化学組成若しくは比、又はプロセスガスの温度に関することができる雰囲気値を定義することができ、たとえば酸素比が所定の値を上回る場合、又は許容範囲内である場合、たとえば19%を上回る場合にのみ、使用者にアクセスが与えられる。当然ながら、照射パラメータ、流れ生成デバイスに関するパラメータ、プロセスチャンバ内の加熱デバイスの動作など、プロセスチャンバ内のプロセス雰囲気に関連する任意の他のプロセスパラメータも計算に入れることができる。
【0016】
少なくとも1つの化学的及び/又は物理的パラメータはまた、プロセスチャンバの少なくとも1つの領域の少なくとも1つの温度に関する情報を含むことができ、プロセスチャンバの複数の領域(又はプロセスチャンバの構成要素)を定義及び観察して、使用者がプロセスチャンバへのアクセスを取得することが安全であるか否か、並びに使用者がプロセスチャンバの定義及び観察された領域及び構成要素と安全に相互作用することができるかどうかを判定することができる。したがって、それを下回ると使用者とプロセスチャンバ、特に造形平面との安全な相互作用が可能になる温度値を定義することができる。通常、温度値は、任意で定義することができ、サービススタッフ又は使用者がグローブなどの個人安全装備によってプロセスチャンバと相互作用するか否かを計算に入れることができる。例示的な許容温度範囲は、30℃〜100℃、好ましくは45℃〜75℃で定義することができ、且つ/又は温度値を定義することができ、判定された温度が所定の温度値を下回る場合、使用者にアクセスが与えられ、好ましい温度値は、51℃として定義することができる。
【0017】
安全デバイスの別の態様は、プロセスチャンバ内の雰囲気に関するパラメータを、雰囲気中のプロセスガスの比及び/若しくは微粒子の比、並びに/又は雰囲気中のガスの温度及び/若しくはガスの化学組成とすることができることを計算に入れることができる。したがって、たとえば、付加製造プロセスが終了し、プロセスガスがプロセスチャンバから除去された場合、プロセスチャンバ内に含まれるプロセスガスの比(又はそれぞれ酸素の比)に応じて、アクセス状態を制御することができる。追加として、プロセスチャンバ内に依然として含まれるプロセスガスは、使用者がプロセスガスに接触するのを避け、且つプロセスガスが環境中に解放されるのを避けるために、収集することができる。プロセスチャンバ中の雰囲気に関するパラメータが含むことができる別の態様は、雰囲気中のガスに充填された固化されていない造形材料又は煙若しくは燻りなど、雰囲気中の微粒子の比である。好ましくは、使用者が微粒子を吸い込むのを防止するために、微粒子の比が検出される。したがって、アクセス状態は、微粒子の比が所定の微粒子値を下回る場合にのみ、使用者にアクセスが与えられるように制御される。
【0018】
前述したように、使用者が高温のガスに接触するのを避けるために、ガスの温度も判定及び考慮することができる。ガス中の成分が使用者の健康にとって有害となるのを避けるために、考慮すべき別の態様は、ガスの化学組成とすることができる。好ましくは、プロセスガス中の酸素の比が19%を下回る場合、使用者にアクセスが与えられない。
【0019】
この装置の別の実施形態によれば、安全デバイスは、所定の値に応じて、特に所定の値未満のパラメータによって、プロセスチャンバへのアクセスを使用者に与えるために、アクセス状態を制御するように適合することができる。したがって、使用者にアクセスを与えるか否かを決定するための少なくとも1つの化学的及び/又は物理的パラメータに対する値を定義することができる。したがって、安全デバイスは、少なくとも1つの化学的及び/又は物理的パラメータを絶えず又は間隔をあけて判定し、アクセス状態は、所定の値が満たされない場合、特に所定の値を超過した場合、使用者にアクセスを与えないように制御される。たとえば、それを上回ると安全デバイスが使用者にプロセスチャンバへのアクセスを与えないようにアクセス状態を制御する温度値、好ましくは51℃を定義することができる。
【0020】
さらに、装置の少なくとも1つの領域又は構成要素の温度、及び雰囲気に関する少なくとも1つのパラメータなど、複数のパラメータを定義することが可能である。好ましくは、アクセス状態は、判定されたすべてのパラメータが対応する所定の値を満たす場合、特に対応する所定の値を下回る場合にのみ、使用者にアクセスが与えられるように、安全デバイスを介して制御される。所定の値はまた、閾値として考え又は定義することができる。当然ながら、所定の値を有する代わりに、許容範囲を定義することができ、安全デバイスは、対応する判定されたパラメータが対応する許容範囲内にある場合にのみ、使用者にアクセスが与えられるように、アクセス状態を制御するように適合されている。
【0021】
この装置は、安全デバイスが、プロセスチャンバの少なくとも1つの表面及び/又は造形平面、特に造形平面の表面の少なくとも1つの領域、好ましくは造形平面のうち最後に照射された部分及び/又は最後に塗布された造形材料層の温度を判定するように適合することができるように、さらに改善することができる。対応する表面の温度を直接に判定することによって、使用者の健康に対するリスクも直接に推定することができる。特に、所定の温度まで加熱された構成要素が別の表面又は構成要素に与える影響を推定する必要がなくなる。代わりに、使用者がプロセスチャンバと相互作用することによって接触しうる対応する表面又は構成要素の温度を直接に判定することができ、好ましくは測定することができる。
【0022】
好ましくは、造形平面のうち最後に照射された領域及び/又は造形平面のうち造形材料層が最後に塗布された部分が観察される。したがって、製造プロセスの任意のステップで、特に製造プロセスの初めに塗布又は照射された造形板又は造形材料層の温度を推定する代わりに、造形平面のうち最後に照射された又は造形材料層が最後に塗布された領域又は部分が判定される。したがって、最後に照射された部分は、造形平面のうち温度が最も高い部分であると見なすことができる。したがって、使用者の健康に危険を与えるリスクは、温度が最も高い、特に最後に照射された表面又は構成要素で最も高くなる。
【0023】
さらに、安全デバイスは、プロセスチャンバ内の少なくとも1つの開口部、特にドアのロック状態を制御するように適合することができる。少なくとも1つの開口部は、アクセスポイントとして考えることができ、使用者はアクセスポイントを通って、それぞれプロセスチャンバへのアクセスを取得し、又はプロセスチャンバの内側と相互作用することができる。安全デバイスを介して判定された少なくとも1つの化学的及び/又は物理的パラメータに応じて、プロセスチャンバ内の少なくとも1つの開口部のロック状態を制御することができる。したがって、少なくとも1つの化学的及び/又は物理的パラメータが、プロセス環境が使用者の健康に対して潜在的な危険を与えることを示す場合、プロセスチャンバ内の開口部をロックしたままにすることができる。安全デバイスが、少なくとも1つのパラメータが所定の値を満たし若しくは下回り、又は許容範囲内にあると判定した場合、少なくとも1つの開口部のロック状態は、少なくとも1つの開口部、特にドアをロック解除して使用者にアクセスを提供することができ、使用者が開口部を開放することができるように制御することができる。
【0024】
この装置の別の実施形態によれば、安全デバイスは、少なくとも1つの運搬デバイスが造形平面を別の装置又はこの装置の別の領域、特に取扱いチャンバへ運搬する動きを制御するように適合することができる。前述したように、固化されていない造形材料を付加造形された物体から除去することができる取扱いステーションもまた、本出願の範囲内の装置であると考えることができ、対応する取扱いチャンバは、本出願の範囲内のプロセスチャンバであると考えることができる。また、3次元の物体を付加製造する装置は、実際の製造プロセスが行われるプロセスチャンバと、固化されていない造形材料が付加造形された物体から除去され又は物体が清浄にされる取扱いチャンバとをそれぞれ備えることも可能である。
【0025】
安全デバイスは、判定された化学的及び/又は物理的パラメータが所定の値を満たす場合、又は許容範囲内にある場合にのみ、造形平面を別の装置又はこの装置の別の領域へ動かすことができるように、少なくとも1つの運搬デバイスが造形平面を運搬する動きを制御するように適合されている。たとえば、安全デバイスは、造形平面の温度が所定の温度値、たとえば51℃を下回る場合にのみ、造形平面を別の装置又はこの装置の別の領域へ動かすことができるように、少なくとも1つの運搬デバイスの動きを制御する。
【0026】
安全デバイスは、好ましくは、少なくとも1つの非接触センサを備える。少なくとも1つの非接触センサは、赤外線センサ及び/又は高温計及び/又はカメラとすることができ又はこれらを備えることができる。少なくとも1つのセンサが少なくとも1つの非接触センサとして構築され又はこれを備えることによって、センサの配置をより柔軟に選択することができる。特に、センサは、照射デバイスの作業空間の外側、特に造形平面付近でエネルギービームが走査される空間の外側に配置することができる。当然ながら、造形平面の複数の領域などのプロセスチャンバの複数の表面又は領域を判定するために、複数のセンサを設けることもできる。また、プロセスチャンバ内、特に造形平面内の温度を空間分解するように適合された高温計又はカメラなどの2次元センサを設けることも可能である。
【0027】
この装置の別の実施形態によれば、少なくとも1つのセンサは、プロセスチャンバの開口部内又は開口部に配置することができる。これにより、プロセスチャンバ内の少なくとも1つの化学的及び/又は物理的パラメータを判定することが可能になり、また付加製造プロセスで使用される装置の構成要素の運動経路又は作業空間から外れて少なくとも1つのセンサを配置することが可能になる。好ましくは、少なくとも1つのセンサは、プロセスチャンバに連結されたガス流チャネル、好ましくは吸引チャネル及び/又は排出チャネル、特に吸引チャネル又は排出チャネルの漏斗内に配置することができる。したがって、少なくとも1つのセンサは、プロセスガスが案内されるガス流チャネルなど、プロセスチャンバ内に予め設けられた開口部内に配置することができる。特に少なくとも1つのセンサをガス流チャネル内(又はガス流チャネルの開口部の領域内)に配置することによって、センサは、プロセスチャンバ内の温度を測定することができ、またプロセスチャンバ内の少なくとも1つの表面の温度を測定することも可能になる。さらに、(たとえばセンサグループを使用することによって)好ましくは吸引チャネル及び/又は排出チャネル内でプロセスガスの温度を測定することができる。
【0028】
ガス流チャネルの漏斗内又は漏斗に少なくとも1つのセンサを配置することで、追加の支持なく光センサを造形平面上へ誘導することができるように、造形平面に対して予め配置された表面上にセンサを配置することがさらに可能になる。
【0029】
さらに、少なくとも2つのセンサ、特に異なる測定原理を有する2つのセンサが、同じパラメータを判定するために設置可能である。少なくとも2つのセンサに同じパラメータを判定させることによって、冗長性が実現されるため、判定の信頼性が増大する。特に、同じパラメータ、たとえば温度を判定又は測定するために、2つの異なる測定原理を使用する少なくとも2つのセンサを有することによって、それぞれ他のセンサ又は他の測定原理を介した少なくとも1つのパラメータの判定に依拠することで、測定原理のうちの1つ又はセンサのうちの1つの測定の誤差を検出及び補償することができる。
【0030】
さらに、本発明は、3次元の物体を付加製造する装置、特に前述した本発明の装置向けの安全デバイスに関し、この装置は、少なくとも1つの造形平面を有するプロセスチャンバを備え、造形平面内で造形材料が直接に照射され、安全デバイスは、少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータを判定するように適合されていて、安全デバイスは、判定された化学的及び/又は物理的パラメータに応じてプロセスチャンバのアクセス状態を制御するように適合されている。
【0031】
追加として、本発明は、エネルギー源によって固化することができる造形材料の層を連続して層ごとに選択的に照射及び固化することによって3次元の物体を付加製造する少なくとも1つの装置を動作させる方法に関し、この装置は、少なくとも1つの造形平面を有するプロセスチャンバを備え、造形平面内で造形材料が直接に照射され、少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータが判定され、判定されたパラメータに応じてプロセスチャンバのアクセス状態が制御される。本発明の方法は、当然ながら、本発明の装置で実行することができる。
【0032】
本発明の装置に関して記載のすべての特徴、詳細、及び利点は、本発明の安全デバイス及び本発明の方法に完全に移行可能であることは自明である。
【0033】
本発明の例示的な実施形態について、図を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の装置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
唯一の図は、エネルギー源によって固化することができる造形材料の層を連続して層ごとに選択的に照射及び固化することによって3次元の物体2を付加製造する装置1を示す。装置1は、プロセスチャンバ3を備え、プロセスチャンバ3内に造形平面4が配置され、造形平面4内に配置された造形材料は、エネルギービーム5、たとえばレーザビームによって直接に照射することができる。
【0036】
任意選択で、装置1は、投与モジュール6及び造形モジュール7並びに溢流モジュール8を備える。投与モジュール6によって造形材料を提供することができ、塗布ユニット9を使用して、造形材料を投与平面10から造形平面4へ運ぶ。装置1は、ガス流チャネル11をさらに備え、ガス流チャネル11を通ってプロセスガスをプロセスチャンバ3内へ流し込むことができる。
【0037】
サービススタッフ又は使用者にプロセスチャンバ3へのアクセスを提供するために、装置1は、アクセスポイントとして機能する開口部12を備え、使用者は、この開口部12を通って、プロセスチャンバ3内の構成要素へのアクセスを取得することができ、それらの構成要素と相互作用することができる。開口部12がロック状態にあり、開口部12がドア13によって封止されているとき、サービススタッフ又は使用者は、プロセスチャンバ3にアクセスすることができない。
【0038】
プロセスチャンバ3内で付加製造プロセスが実行されるとき、たとえば追加として調温することができるプロセスガスとして不活性ガスが使用されるため、プロセス環境は、使用者又はサービススタッフの健康に危険を与える可能性がある。プロセスガスは、固化されていない造形材料、煙又は燻りなどの残留物、特に粒子でさらに充填されている可能性がある。健康に対する別の潜在的な危険は、高い温度であり、特に直接に接触した場合、特に触れた場合に害を与えうる温度まで加熱されたプロセスチャンバ3内の加熱された表面である。たとえば、造形平面4内の造形材料を照射するエネルギービーム5は、エネルギー消耗により造形材料を加熱する。たとえば、造形材料として金属粉末が使用されるとき、所定の温度は、造形材料を溶融又は焼結する必要がある。
【0039】
使用者又はサービススタッフの健康に対する潜在的な危険を低減させるために、装置1は、少なくとも1つの化学的パラメータ及び/又は少なくとも1つの物理的パラメータを判定するように適合された安全デバイス14を備える。判定された化学的及び/又は物理的パラメータに応じて、安全デバイス14は、特にドア13のアクセス状態(ロック状態)を制御することによって、プロセスチャンバ3のアクセス状態を制御するように適合されている。
【0040】
安全デバイス14は、造形平面4の方へ誘導された温度センサ15、たとえばカメラ又は高温計又は赤外線センサに連結される。言い換えれば、造形平面4、特に造形平面4の固化区間内に配置された造形材料の温度は、温度センサ15を介して直接に測定することができる。当然ながら、温度測定の冗長性を確実にし、造形平面4又はプロセスチャンバ3内の他の表面若しくは構成要素内の2つ以上の領域を覆うために、2つ以上の温度センサ15を設けることも可能である。好ましくは、追加の温度センサは、異なる測定原理に依拠する。温度センサ15がカメラ又は高温計として構築されるとき、造形平面4の異なる領域、たとえば固化区間16及び少なくとも1つの固化区間16に隣接する少なくとも1つの隣接区間17の温度を空間分解することが可能である。
【0041】
温度センサ15はまた、プロセスチャンバ3又は塗布ユニット9などのプロセスチャンバ3内の他の構成要素の他の表面の温度を判定するように適合されている。チャンバ3内の対応する表面若しくは構成要素の判定された温度値は、安全デバイス14へ送ることができ、又は安全デバイス14は、判定された温度値を受け取るように適合される。図からさらに導出することができるように、温度センサ15は、ガス流チャネル11内、特にプロセスチャンバ3の開口部に配置された漏斗18に配置される。温度センサ15が取り付けられた漏斗18の表面の傾斜(造形平面4に対する)により、前述したように、造形平面4内での温度の直接に測定が可能になる。
【0042】
さらに、環境センサ19が安全デバイス14に割り当てられる。環境センサ19は、プロセスチャンバ3内の雰囲気20の少なくとも1つの化学的及び/又は物理的パラメータを判定するように適合されている。特に、環境センサ19は、プロセスチャンバ3内のプロセスガスの温度、及びプロセスガスの化学組成、及びプロセスガスに充填された微粒子の比を判定するように適合されている。
【0043】
追加として、プロセスパラメータセンサ21が安全デバイス14に割り当てられ、プロセスパラメータセンサ21は、装置1内で現在実行されているプロセスステップなどの少なくとも1つのプロセスパラメータ、及び加熱パラメータ、特に加熱要素の温度などの装置1の構成要素に関するさらなるプロセスパラメータ、又はエネルギービーム出力などの照射パラメータを判定するように適合されている。
【0044】
安全デバイス14を介して受け取ることができる、温度センサ15、環境センサ19、又はプロセスパラメータセンサ21を介して判定された化学的及び/又は物理的パラメータに応じて、安全デバイス14は、開口部12のアクセス状態を制御するように適合されている。したがって、安全デバイス14はドアロック22と連結され、ドアロック22によって、開口部12を封止するドア13をロックすることができる。
【0045】
したがって、安全デバイス14は、少なくとも1つの化学的及び/又は物理的パラメータが許容範囲内にあるかどうか、又は所定の対応する値を満たす(下回る)かどうかを監視するように適合されている。たとえば、プロセスチャンバ3内の表面及び構成要素の温度値を定義することができ、特に51℃とすることができる。温度センサ15を介して監視される構成要素の1つ又は表面の1つの温度が51℃を超過した場合、安全デバイス14は、使用者又はサービススタッフにプロセスチャンバ3へのアクセスを与えないように、プロセスチャンバ3のアクセス状態を制御する。プロセスチャンバ3のアクセス状態を制御するために、安全デバイス14は、開口部12が開放されるのを防止するように、ドアロック22のロック状態を調整する。
【0046】
したがって、環境センサ19を介して判定された環境パラメータの1つ又はプロセスパラメータセンサ21を介して判定されたプロセスパラメータの1つが、対応する許容範囲内にない場合、又は対応する所定の値を満たさない場合、安全デバイス14は、それに応じてプロセスチャンバ3へのアクセスを制限する。したがって、安全デバイス14は、開口部12を開放することができず、したがって使用者又はサービススタッフがプロセスチャンバ3へのアクセスを取得しないように、プロセスチャンバ3のアクセス状態を制御して、ドアロック22のロック状態を制御する。対応するパラメータ、特に判定されたすべてのパラメータが、所定の値を満たす場合、又は許容範囲内に入る場合、安全デバイス14は、ドア13がロック解除されるように、それに応じてドアロック22のロック状態を制御するように適合される。ドア13がロック解除状態にあるとき、使用者は、ドア13を開放してプロセスチャンバ3へのアクセスを取得することができる。
【0047】
安全デバイス14は、造形平面4の動き、特に投与モジュール7の動き(又は投与モジュール7の運搬デバイスが造形平面4を運搬する動き)を制御するようにさらに適合されている。前述したように、化学的及び/又は物理的パラメータの少なくとも1つが、対応する所定の値を満たさない場合、又は許容範囲内にない場合、安全デバイス14は、造形平面4が別の装置又は装置1の別の領域内へ動くことができないように、投与モジュール7又は造形平面4それぞれの動きを制御することができる。
【0048】
したがって、安全デバイス14は、プロセスチャンバ3内のプロセス環境が事前の所定の要件を満たさない限り、使用者又はサービススタッフがプロセスチャンバ3へのアクセスを取得しないことを確実にする。特に、プロセスチャンバ3へのアクセスを取得し、プロセスチャンバ3の内側と相互作用することによって、使用者又はサービススタッフが有害な環境に露出されないことが確実にされる。
【0049】
当然ながら、本発明の方法は、本発明の装置1で実行することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 装置
2 3次元の物体
3 プロセスチャンバ
4 造形平面
5 エネルギービーム
6 投与モジュール
7 造形モジュール
8 溢流モジュール
9 塗布ユニット
10 投与平面
11 ガス流チャネル
12 開口部
13 ドア
14 安全デバイス
15 温度センサ
16 固化区間
17 隣接区間
18 漏斗
19 環境センサ
20 雰囲気
21 プロセスパラメータセンサ
22 ドアロック
図1