特許第6681477号(P6681477)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6681477
(24)【登録日】2020年3月25日
(45)【発行日】2020年4月15日
(54)【発明の名称】近距離無線通信タグ
(51)【国際特許分類】
   E05B 49/00 20060101AFI20200406BHJP
   E05B 47/00 20060101ALI20200406BHJP
【FI】
   E05B49/00 J
   E05B47/00 G
   E05B47/00 U
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-547262(P2018-547262)
(86)(22)【出願日】2017年3月9日
(65)【公表番号】特表2019-507837(P2019-507837A)
(43)【公表日】2019年3月22日
(86)【国際出願番号】EP2017055530
(87)【国際公開番号】WO2017153514
(87)【国際公開日】20170914
【審査請求日】2018年9月7日
(31)【優先権主張番号】16159616.8
(32)【優先日】2016年3月10日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012803
【氏名又は名称】イロク オサケ ユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ティッカネン、ヴァイノ
(72)【発明者】
【氏名】ヘウサラ、ヤンネ
(72)【発明者】
【氏名】プカリ、ミカ
【審査官】 家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−535018(JP,A)
【文献】 特開2015−094123(JP,A)
【文献】 特開2005−314962(JP,A)
【文献】 特開2015−224463(JP,A)
【文献】 特開2009−217824(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0332527(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0092230(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00−85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無電力の電気機械式ロックを開くためのタグであって、当該タグは、電源、近距離無線通信トランシーバ、当該近距離無線通信トランシーバに接続されたアンテナ、近接スイッチ、検出回路およびコントローラを含み、
前記近接スイッチは、所定の信号の検出に応じてコントローラを低電力モードから起動させるように構成され、
前記起動の後、前記コントローラは、
イニシエータとして前記近距離無線通信トランシーバを作動させ、通信および認証のために前記ロックに第1の動作電力を無線で前記アンテナを介して送信するように前記近距離無線通信トランシーバを制御し、
前記ロックとの認証を実行し、前記認証が成功した場合には、前記ロックがオープン可能状態になるように前記ロックに第2の動作電力を無線で送信するように前記近距離無線通信トランシーバを制御し、
前記検出回路は、前記コントローラが低電力モードにあるときに、近距離通信フィールドを検出し、前記検出に基づいて前記コントローラを低電力モードから起動させるように構成され、
前記起動の後、前記コントローラは、
前記近距離無線通信トランシーバをターゲットとして設定し、
外部装置との近距離無線通信を利用した認証を行い、認証に成功すると前記外部装置から無線でアクセスデータを受信するように前記近距離無線通信トランシーバを制御し、
受信したアクセスデータを格納する、
タグ。
【請求項2】
ユーザインターフェースを含み、前記コントローラは、前記第2の動作電力の送信後に前記ロックから指示を受信し、前記指示に基づいて前記ユーザインターフェースを制御するようにさらに構成される、請求項1に記載のタグ。
【請求項3】
前記コントローラは、前記ロックがオープン可能な状態とロックされた状態の両方に設定されるように、前記ロックに第2の動作電力を無線で送信するように前記近距離無線通信トランシーバを制御するように構成されている、請求項1または2に記載のタグ。
【請求項4】
前記アクセスデータは、前記タグを使用して前記ロックをオープン可能な状態に設定することができる時刻に関する情報及びアクセスのためのクレデンシャル情報を含む、請求項3に記載のタグ。
【請求項5】
前記タグは、複数のロックに関連するアクセスデータを格納するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載のタグ。
【請求項6】
前記近接スイッチが磁気スイッチである、請求項1乃至5のいずれかに記載のタグ。
【請求項7】
前記近接スイッチはホールスイッチである、請求項1乃至6のいずれかに記載のタグ。
【請求項8】
前記コントローラは、認証中に前記ロックにデータを送信するようにさらに構成され、前記データは前記ロックが後の認証動作において利用するアクセスデータを更新する、請求項1乃至7のいずれかに記載のタグ。
【請求項9】
前記タグは、前記タグで実行される動作の監査記録を保持するように構成されている、請求項1乃至8のいずれかに記載のタグ。
【請求項10】
無電力の電気機械式ロックを開くためのタグを操作するための方法であって、
近接スイッチによって所定の信号の検出に応じてコントローラを低電力モードから起動し、
通信および認証のために前記ロックに第1の動作電力を無線でアンテナを介して送信するように、前記コントローラによってイニシエータとして近距離無線通信トランシーバを制御し、
前記コントローラによって前記ロックとの認証を実行し、前記認証が成功した場合には、
前記ロックがオープン可能な状態になるように前記ロックに第2の動作電力を無線で送信するように、前記コントローラによって前記近距離無線通信トランシーバを制御し、
前記コントローラが低電力モードにあるときに、
近距離通信フィールドを検出し、前記検出に基づいて前記コントローラを低電力モードから起動させ、
前記コントローラによって前記近距離無線通信トランシーバをターゲットとして設定し、
外部装置との近距離無線通信を利用した認証を行い、認証に成功すると前記外部装置から無線でアクセスデータを受信するように前記近距離無線通信トランシーバを制御し、
受信したアクセスデータを格納する、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の例示的で非限定的な実施形態は、近距離無線通信に関する。本発明の実施形態は、特に近距離無線通信を利用したタグに関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術の以下の説明は、本発明以前には関連技術に知られていないが本発明によって提供される開示と共に洞察、発見、理解、または開示、若しくは関連内容を含み得る。本発明のそのような寄与のいくつかは、それらの文脈から明らかであろう一方、本発明のそのような他の寄与は、それらの内容から明らかであろう。
【0003】
様々なタイプの電気機械式ロックシステムが、従来の機械式ロックシステムおよび有線アクセス制御システムに取って代わっている。電気機械式ロックシステムは、従来の機械式ロックシステムよりも多くの利点を提供する。それらは、キーのよりセキュリティで柔軟なアクセス管理、セキュリティトークン、ロックを提供する。電気機械式ロックは、キー手段を必要としないデジタルキーを利用することができる。ガルバニック接触の必要はなく、したがって、例えば身に着ける部品は存在しない。無線電気機械式ロックシステムは、有線アクセス制御システムと比較して、インストールが簡単で費用効果の高いソリューションを提供する。
【0004】
さらに、大部分の電気機械式ロックおよび/またはキーおよびタグはプログラム可能である。異なるキーを受け入れ、他のキーを拒否するようにロックをプログラムすることが可能である。
【0005】
典型的な電気機械式ロックは、電力の外部供給、ロック内部のバッテリー、キー内部のバッテリー、またはロック内で電力を生成してロックのユーザ電力を供給するための手段を必要とする。さらに、携帯電話がキーまたはタグとして機能するシステムもある。
【発明の概要】
【0006】
簡単な説明
本発明の一態様によれば、請求項1に記載のタグが提供される。
【0007】
本発明の一態様によれば、請求項10に記載の方法が提供される。
【0008】
本発明のいくつかの実施形態は、従属請求項に開示されている。
【0009】
以下では、添付の図面を参照して好ましい実施形態を用いて本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】電子認証システムの一例を示す図である。
図2】タグの電子回路の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態を示すフローチャートである。
図4図4は、実施形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の実施形態は例示的なものである。明細書は、いくつかの場所における「1つの」、「1つの」、または「いくつかの」実施形態を指すことがあるが、必ずしもそのような各参照が同じ実施形態に対して、特徴が単一の実施形態にのみ適用することを意味するものではない。異なる実施形態の単一の特徴を組み合わせて、他の実施形態を提供することもできる。
【0012】
一実施形態では、バッテリーを使用せずに、または外部電源に有線接続することなく、電気機械式ロックを無線で開くために、タグが利用される。図1は、電子ロックシステムの一実施形態を示す。ユーザ(図示せず)は、ロック100を含むドアを開こうとしている。ユーザは、ロックを開くために使用されるタグ102を有する。
【0013】
従来の受動的なタグは、バッテリーや外部電源への有線接続なしのロックの開放に使用できない。内蔵バッテリーを備えた携帯電話が使用される必要がある。しかしながら、携帯電話の使用は、いくつかの場合には不便である。図2は、タグの電子回路の一例を示している。一実施形態では、タグは、例えば交換可能なバッテリーまたは再充電可能なバッテリーであってもよい電源202を含むアクティブな装置である。タグは、プロセッサ、マイクロプロセッサ、または一般に電気回路であってもよいコントローラ200をさらに備える。タグは、短距離通信トランシーバ204を備える。通常、トランシーバは、近距離無線通信(NFC)(near field communications)技術に従って動作する。一実施形態では、タグは、短距離通信以外の他の無線通信能力を含まない。別の実施形態では、タグは、Bluetooth(登録商標)トランシーバなどの別の短距離トランシーバを備えることができる。
【0014】
NFCは短距離無線技術のセットであり、通常4cm以下の距離が必要である。NFCは、ISO/IEC18000−3エアインターフェース上で13.56MHzで、そして106kbit/sから424kbit/sの範囲の速度で動作することができる。NFCには常にイニシエータとターゲットを含み、イニシエータは、パッシブターゲットに電力を供給することができる無線周波数(RF)フィールドを積極的に生成する。これにより、NFCターゲットは、バッテリーを必要としないカードや、タグ、ステッカー、キーフォブなど、非常に単純なフォームファクターをとることができる。上記のISOは国際標準化機構(International Organization for Standardization)、IECは国際電気標準会議(International Electro−Technical Commission)の略である。
【0015】
パッシブ通信モードでは、イニシエータデバイスはキャリアフィールドを提供し、ターゲットデバイスは既存のフィールドを変調することによって応答する。このモードでは、ターゲットデバイスは、イニシエータ提供の電磁フィールドからその動作電力を引き出し、ターゲットデバイスをトランスポンダにすることができる。本発明の一実施形態では、タグ102がイニシエータとして動作している。
【0016】
タグの電子回路は、短距離通信トランシーバ204およびコントローラ200に接続されたアンテナ206、コントローラに接続されたユーザインターフェース208、およびそのコントローラにも接続された近接スイッチ210をさらに含む。
【0017】
図1に戻ると、開放されるドアは、電気機械式ロック100を備える。ロックは、ロックインターフェース104、ロックアンテナ106、およびロック機構108を備える。ロック機構の一例はロックボルト(lock bolt)である。ロックインターフェースは、例えば、ドアノブまたはハンドルとすることができる。ロックアンテナ106は、ロックの電子回路110に接続されている。この回路は、短距離通信デバイスを含む。この装置は、NFCトランシーバであってもよい。一実施形態では、ロックのNFCトランシーバがターゲットデバイスである。ロックには、交換可能なバッテリーまたは電源装置への接続がない。したがって、それ単独では無電力である。
【0018】
典型的には、電子回路110は、特定用途向け集積回路ASICのような1つ以上の集積回路として実装することができる。別個の論理構成要素、またはメモリユニットおよびソフトウェアを有する1つまたは複数のプロセッサで統合された回路のような、他の実施形態も可能である。これらの異なる実施形態のハイブリッドも実現可能である。電子回路110は、コンピュータプロセスを実行するためのコンピュータプログラム命令を実行するように構成することができる。ロック100は、ロック機構108を開閉可能な状態に設定することができる電気的に作動されるアクチュエータ112をさらに備える。さらに、ロックは、ロック状態に戻るようにアクチュエータを機械的に制御するように構成された手段114を備えることができる。
【0019】
図1図2および図3のフローチャートを用いて例示的な実施形態を検討する。フローチャートは、タグ102および電気機械式ロック100の通信および動作を示す。
【0020】
一般に、タグは通常低電力状態にある。タグのほとんどの部分がパワーダウンされている。リアルタイムクロックが動作してもよく、短距離通信の検出が可能であってもよい。従って、使用されない場合、タグはバッテリーを節約するために最小量のエネルギーを消費する。
【0021】
開けるドアのロック100の近くにタグ102をユーザが置くと仮定する。一実施形態では、ロックは、磁石116を含む。磁石は、ロックのアンテナ106内にあってもよく、ロックインターフェース104などの他の場所に配置されてもよい。一実施形態では、タグ102は、磁気スイッチまたはホールスイッチ210のような近接スイッチを含む。タグがロックに近づくと、スイッチ210はロックの磁石116によって作動され、スイッチはタグのコントローラ200を作動させることによってタグ102を作動(アクティブに)させる300。
【0022】
コントローラ200は、短距離通信トランシーバ204を制御して、アンテナ206を介してエネルギーを送信する302ように構成される。トランシーバ204は、タグのバッテリー202からエネルギーを取得し、信号の送信を開始する。信号は、ロックのアンテナ106によって受信され、ロックの電子回路110は、タグとの通信および認証のために受信したエネルギーを格納するように構成される。ロックは、受信したエネルギーを用いてパワーアップする304。このタグは、通信および認証を行うためだけにロックによって必要とされる量にエネルギーの伝送を制限するように構成される。
【0023】
次に、タグとロックとが通信して認証を実行する306。認証は、例えば、チャレンジ/レスポンスのペアを使用して実行することができる。一実施形態では、タグとロックは、最初に互いに認証する。次に、タグがロックを開くことができるかどうかがチェックされる。
【0024】
認証に成功すると、タグは暗号化されたアクセスクレデンシャル(access credentials)をロックに送信する。ロックは、アクセスクレデンシャルを解読するように構成されている。一実施形態では、アクセスクレデンシャルは、とりわけ、タグのアクセスグループ、開くことが許可されたロックタグのリスト、ロックを開くことに関連する時間制限、(例えば、失なわれたことによる)許可されたタグから削除されたタグのリストを含むことができる。したがって、ロックに格納されたアクセスデータは、認証後に更新されてもよい。例えば、ロックおよびタグのセットを含むロックシステムに属するタグが失われたとき、タグは、許可タグから除去されたタグを含む、いわゆるブラックリストにリストされてもよい。更新されたブラックリストに関する情報は、各タグに追加されてもよく、タグがロックを開くために使用されるとき、更新されたリストがロックにロードされてもよい。
【0025】
認証が失敗した場合、タグは、ユーザインターフェース208上に失敗を示す320ように構成されてもよい。一実施形態では、ユーザインターフェースはLEDであり、例えば、失敗した認証が赤色光で示されている。タグからロックへのエネルギーの伝達は継続しない。
【0026】
認証が成功すると、ロックをオープン可能状態に設定する308。タグのコントローラは、タグからのエネルギーの伝送を継続するように制御し310、ロックはロックをオープン可能な状態にするための電力を受け取る312。電力の送信は、要求される電圧レベルに達するまで、または所与の期間が終了するまで継続することができる。
【0027】
次に、電気回路110は、アクチュエータ314を制御して、例えば電気モータを用いてロックをオープン可能な状態に設定する。信号がタグに送信され、認証が成功し、ロックがオープン可能な状態に設定されたことを示すことができる。タグは、ユーザインターフェース208上にその成功を示すように構成することができる308。一実施形態では、ユーザインターフェースはLEDであり、成功した認証は緑色の光で示される。赤と緑のライトの代わりに、その他の可視または可聴の記号または表示を使用することができる。
【0028】
ロックがオープン可能状態に設定されると、ユーザは、ドアノブまたはレバー104などのロックインターフェースを使用してロックを開けることができる。
【0029】
次に、所定の時間間隔の後316、ロックをロック状態に設定することができる。ロックは、機械的にまたは電力を用いてロック状態に設定されてもよい。
【0030】
一実施形態では、タグからロックへの電力の伝送は、ロックをオープン可能状態に設定することだけでなく、ロックをロック状態に戻すことを確実にするためにも続く。一実施形態では、電気回路110は所定の遅延が経過したか否かを判定する316。遅延が経過すると、電気回路110は、アクチュエータにクローズコマンドを発行する318。一実施形態では、これは、電気モータがアクチュエータ112を動かすコマンドを与える電気回路によって実現される。これは、タグから受け取った電力を用いてロックを閉じる。上記の方法は、ロック100をオープン可能状態に設定した後にロックインターフェース104が操作されない場合、所定の時間後にロックがロックされることを確実にする。
【0031】
一実施形態では、アクチュエータ112を機械的にロック状態に設定することができる。これは、ドアレバーなどのロックインターフェースに接続され、アクチュエータとの機械的接続を含む手段114によって実現されてもよい。この手段は、ドアレバーとロック機構とを連結する軸に接続された機械的構造であってもよく、アクチュエータへの半固定接続を備えていてもよい。例えば、ドアレバーが反時計回りにバネによって初期位置に戻ると、アクチュエータがロックをロック状態に設定するようにアクチュエータを強制する。
【0032】
タグは、タグに関連する操作の監査記録を保持するようにさらに構成されてもよい。例えば、すべてのロックオープン、認証および成功したか否かのデータ更新は、監査記録に格納されてもよい。監査記録は、モバイルなどの外部装置にロードされてもよい。
【0033】
図4のフローチャートは、タグ102に格納されたデータがどのように更新されるかの例を示す。一実施形態では、データは、近距離無線通信が可能な外部装置を使用して更新される。このような装置の一例は、ユーザ端末または携帯電話である。しかしながら、データを処理し記憶することができ、かつ近距離無線通信が可能な他の任意の装置も、タグを更新するために使用されてもよい。そのようなデバイスは、例えば、コンピュータに接続されたまたはコンピュータ内のNFCデバイスであってもよい。更新されるデータは、アクセスクレデンシャルおよび可能な時間制限を含む暗号化されたデータパッケージを含むことができる。
【0034】
一実施形態では、データを更新するために外部装置とタグとの間にBluetooth(登録商標)などの他の短距離通信方法を使用することもできる。以下ではNFCは例として使用されている。
一実施形態では、外部装置は、1つまたは複数のロックシステムを形成するロック、キーおよびタグのセットを管理するサーバに接続されてもよい。
【0035】
上述したように、一般にタグは低電力状態にある。しかしながら、アンテナは、可能な近距離無線通信伝送を捕捉することができる。信号は、コントローラ200と一体化することができる近距離無線通信検出器に送られる212。
【0036】
更新を開始するために、ユーザはタグと近距離無線通信可能な外部装置を並べて配置することができる。
【0037】
ステップ400において、タグは、外部装置によって生成されたNFCフィールドのような短距離通信信号を検出する。アンテナは、低電力状態からプロセッサおよびタグを起動するように構成された短距離通信検出器に信号を伝える212。
【0038】
起動すると、プロセッサは、NFCターゲットモードに設定する402ように構成されている。
【0039】
外部装置はNFCイニシエータモードに設定され、それにより、近くのNFCタグをスキャン404し、タグを見つける。
【0040】
ステップ406では、外部装置とタグが認証を行う。認証プロセス中に、暗号化されたアクセスクレデンシャルがタグに送信される。
【0041】
認証が有効でない場合408、タグは失敗した認証を示す410。
【0042】
認証が有効である場合408、タグはアクセスクレデンシャルを解読し、タグ内のデータを更新する412。一実施形態では、アクセスクレデンシャルは、とりわけ、タグのアクセスグループ、オープンすることが許可されたロックのタグのリスト、ロックを開くことに関連する時間制限、(例えば、失われたことによる)許可されたタグから削除されたタグのリストを含むことができる。タグは、監査記録などの格納されたデータを外部装置に送信することができる414。
【0043】
外部装置は、認証およびデータ更新が成功したかどうかを示し416、タグから監査記録を受信するように構成することができる。
【0044】
技術が進歩するにつれて、本発明の概念は様々な方法で実施できることは、当業者には明らかであろう。本発明およびその実施形態は、上記の例に限定されず、特許請求の範囲内で変更することができる。
図1
図2
図3
図4