(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明の光触媒体は、酸化タングステン粒子を核として、その表面に、金属粒子及びナノカーボン粒子が担持されたことを特徴とする。
【0010】
<光触媒体の核>
本発明の光触媒体は、酸化タングステン粒子(WO
3)を核とし、その表面に特定の元素が担持されているものである。
光触媒体における、核となる酸化タングステン粒子の含有割合は、該光触媒体に含まれる固形分の合計量を100質量%とするとき、50質量%以上であることが好ましい。
酸化タングステン粒子としては、光触媒体として光触媒作用を有していれば、特に限定されず、例えば、三酸化タングステン(WO
3)粒子などが挙げられる。
【0011】
酸化タングステン粒子の粒子径は、特に限定されないが、光触媒体の核となるという用途の観点から、平均粒子径で50〜300nm、好ましくは80〜250nmとすることが好ましい。
【0012】
また、三酸化タングステン粒子は、例えば、タングステン酸塩の水溶液に酸を加えることにより沈殿物としてタングステン酸とし、このタングステン酸を焼成する方法によって得ることができる。
また、メタタングステン酸アンモニウムやパラタングステン酸アンモニウムを加熱することにより熱分解する方法などによって得ることができる。
【0013】
本発明の光触媒体の製造に当たっては、酸化タングステン粒子は分散媒に分散した酸化タングステン粒子分散液として用いることが好ましい。
酸化タングステン粒子分散液は、酸化タングステン粒子と分散媒を混合した後、例えば媒体撹拌式分散機を用いて均質に分散させるなど、従来公知の分散処理を用いて得ることができる。
【0014】
酸化タングステン粒子分散液を構成する分散媒としては、水性溶媒を用いることができる。
水単独、又は有機溶媒との混合溶媒などが挙げられる。
水と水溶性有機溶媒との混合溶媒を用いる場合には、水の含有量が50質量%以上であることが好ましい。
水溶性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの水溶性アルコール溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
【0015】
酸化タングステン粒子分散液における分散媒の割合は、酸化タングステン粒子100質量部に対して、通常200〜20000質量部、好ましくは300〜10000質量部とすることが好ましい。
このような範囲とすることにより、酸化タングステン粒子が分散媒中において均一に分散し、沈降しにくくなる。
【0016】
酸化タングステン粒子分散液の水素イオン濃度は、pH2.0〜pH7.0、好ましくはpH2.5〜pH6.0とすることが好ましい。
水素イオン濃度がpH2.0未満の場合は酸性が強すぎ、pH7.0を超えると、酸化タングステン粒子が溶解するおそれがあるので、いずれも好ましくない。
酸化タングステン粒子分散液の水素イオン濃度の調整は、硝酸、塩酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、蓚酸等の酸の添加により行うことができる。
【0017】
<担持物>
本発明の光触媒体は、核となる酸化タングステン粒子の表面に、以下のような特定の元素が担持されている。
例えば、C、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Mn、Tc、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Ga、In、Tl、Ge、Sn、Pb、Bi、La、Ceなどが挙げられる。
特に、ナノカーボン担持物と、金属担持物として、Pt、Pd、Auが担持されていることが好ましい。
これらの元素は、光照射により伝導帯に励起された電子と価電子帯に生成した正孔との再結合が抑制されるので、核となる酸化タングステン粒子との相乗効果により、光触媒活性をより高めることができると考えられる。
【0018】
<ナノカーボン>
酸化タングステン粒子の表面に担持されるCとしては、粒径がナノ単位のナノカーボンを用いることが好ましい。
ナノカーボンとしては、フラーレン、グラフェン、カーボンナノチューブが挙げられる。
フラーレンは、閉殻空洞状の多数の炭素原子のみで構成されるクラスターの総称である。
フラーレンは、炭素原子60個で構成されるサッカーボール状の構造を持つ。
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の特効薬としての利用が検討されており、臨床試験が進行中である。
グラフェン(graphene)は、1原子の厚さのsp2結合炭素原子のシート状物質である。名称の由来はグラファイト(Graphite)から来ている。
炭素原子とその結合からできた蜂の巣のような六角形格子構造で、平均厚み1?3nmの薄片状の形態である。
薄片状の形態は、ナノサイズにも関わらず、アスペクト比が高いので、酸化タングステン粒子との接触面積が大きく確保しやすい。
カーボンナノチューブは、炭素原子によって作られる六員環ネットワーク(グラフェンシート)が単層あるいは多層の同軸管状になった物質である。
【0019】
<金属担持物>
<Pt>
酸化タングステン粒子の表面に担持される金属担持物のPtとしては、粒径がナノ単位のものを用いることが好ましい。
Ptには以下の前駆体も含む。
塩化白金、臭化白金、沃化白金、塩化白金カリウム、ヘキサクロロ白金酸、亜硫酸白金、酸化白金、塩化テトラアンミン白金、炭酸水素テトラアンミン白金、テトラアンミン白金リン酸水素、水酸化テトラアンミン白金、硝酸テトラアンミン白金、テトラアンミン白金テトラクロロ白金、ジニトロアジアミン白金等が挙げられる。
【0020】
<Au>
金属担持物のAuとしては、その前駆体も含む。
Auを含む前駆体としては、塩化金、臭化金、沃化金、水酸化金、テトラクロロ金酸、テトラクロロ金酸カリウム、テトラブロモ金酸カリウム、酸化金等が挙げられる。
【0021】
<Pd>
金属担持物のPdとしては、その前駆体も含む。
Pdを含む前駆体としては、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、臭化パラジウム、沃化パラジウム、水酸化パラジウム、硝酸パラジウム、酸化パラジウム、硫酸パラジウム、テトラクロロパラジウム酸カリウム、テトラブロモパラジウム酸カリウム、テトラアンミンパラジウム硝酸塩、テトラアンミンパラジウムテトラクロロパラジウム酸、テトラクロロパラジウム酸アンモニウム、テトラアンミンパラジウム塩化物、テトラアンミンパラジウム臭化物等が挙げられる。
【0022】
酸化タングステン粒子の表面に、上記のナノカーボン及び金属の担持物を担持させる場合、その担持量は、光触媒体の合計量に対して、0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%とすることが好ましい。
担持量が0.1質量%未満であると、担持物による光触媒活性の向上効果が充分に得られないおそれがあり、10質量%を超えると光触媒活性が低下するおそれがある。
【0023】
<酸化タングステン粒子を核とする光触媒体の製造>
酸化タングステン粒子と分散媒としての水とを混合して酸化タングステン粒子分散液と、金属ナノ粒子(例えば白金ナノ粒子)と分散媒(例えば水)とを混合して金属ナノ粒子(白金ナノ粒子)分散液と、ナノカーボン(例えばナノグラフェン)とを混合して、撹拌しながらスプレードライヤーにより、仮の複合体を得る。
これを、電気炉で330〜400℃で焼結し、酸化タングステン粒子の表面に金属(白金)粒子、ナノカーボン(ナノグラフェン)を担持させた光触媒体を得る。
さらに、この光触媒体を、数%〜10%濃度のコロイダルシリカあるいはエチルシリケートのコロイド液に分散させた光触媒分散液を得る。
このときの光触媒体の分散量は、光触媒分散液の1〜5質量%とすることが好ましい。
その後、撹拌しながらスプレードライヤーを行い、酸化タングステン粒子の表面に金属(白金)粒子、ナノカーボン(ナノグラフェン)を担持した、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を得る。
【0024】
<光触媒体の用途>
本発明の光触媒体の用途としては、前述の酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を、天井材、タイル、ガラス、壁紙、壁材、床等の建築資材、自動車内装材(例えば、自動車インストルメントパネル、自動車用シート、自動車用天井材など)、冷蔵庫やエアコン等のエアーフィルター、衣類やカーテン等の繊維製品、タッチパネル、電車のつり革、エレベーターのボタン、デスクマット、テーブルクロス、階段や廊下の手摺等、不特定多数の人が接触する基材表面などに含有させた光触媒部材が挙げられる。
なお、エアーフィルターなどに本発明の光触媒体を付着加工する場合は、光触媒体を分散させた溶媒にディッピングまたはスクリーン印刷、ロールコーター印刷などにより行うことができる。
【0025】
また、本発明の光触媒部材は、例えば、屋内照明による光照射によって、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドなどの揮発性有機物、アルデヒド類、メルカプタン類、アンモニアなどの悪臭物質、窒素酸化物の濃度を低減させ、黄色ブドウ球菌、大腸菌、炭疽菌、結核菌、コレラ菌、ジフテリア菌、破傷風菌、ペスト菌、赤痢菌、ボツリヌス菌、およびレジオネラ菌等の病原菌等を死滅、分解、除去することができ、七面鳥ヘルペスウイルス、マレック病ウイルス、伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、伝染性気管支炎ウイルス、伝染性喉頭気管炎、鳥脳脊髄炎ウイルス、鶏貧血ウイルス、鶏痘ウイルス、鳥類レオウイルス、鳥類白血病ウイルス、細網内皮症ウイルス、鳥類アデノウイルス及び出血性腸炎ウイルス、ヘルペスウイルス、天然痘ウイルス、牛痘ウイルス、水庖唐ウイルス、麻疹ウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルス、カリシウイルス、レトロウイルス、コロナウイルス、鳥インフルエンザウイルス、ヒトインフルエンザウイルス、豚インフルエンザウイルス、ノロウイルス、口蹄疫ウイルス、パルボウイルスB19、猫パルボウイルス、犬パルボウイルス、ガチョウパルボウイルス、豚パルボウイルス、ピコルナウイルス科のポリウイルス、エンテロウイルス、ヒトバーエコーウイルス、ヒトライノウイルスA〜B、A型肝炎ウイルス、脳心筋炎ウイルス、馬鼻炎Bウイルス、豚テッショウウイルス、アイチウイルス、アストロウイルス科のヒトアストロウイルス、ウシアストロウイルス、七面鳥アストロウイルス、アヒルアストロウイルス、などを不活化することができる。
また、ダニアレルゲンやスギ花粉アレルゲン等のアレルゲンを無害化することができる。
さらに、蛍光灯やナトリウムランプ、および発光ダイオードのような可視光源からの光しか受けない屋内環境においても、光照射によって高い光触媒作用を及ぼすことができる。
【0026】
<光触媒体の評価>
本発明の光触媒体の評価を、以下のようにして行った。
ナノカーボン(C)として以下の3種類を使用して、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、ナノカーボン担持による光触媒反応への効果を評価した。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
1:フラーレン(粒径2〜5nm)5質量%を配合(光触媒体に対して)
2:グラフェン(粒径2〜5nm)5質量%を配合(光触媒体に対して)
3:カーボンナノチューブ(粒径2〜5nm)5質量%を配合(光触媒体に対して)
【0027】
<ナノカーボンの種類による効果の違い>
ナノカーボンの種類によるホルムアルデヒド分解効果(光触媒効果)を
図1に記載する。なお、ホルムアルデヒドの初期濃度は10ppmとした。
なお、図中、Pt・WO
3は、酸化タングステン粒子を核として表面にPtを担持した光触媒体をいう。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
Pt・1%C・WO
3は、酸化タングステン粒子を核として表面にPt及びナノカーボンを担持した光触媒体をいう。
Pt・%C・WO
3は、酸化タングステン粒子を核として表面にPt及びナノカーボンを担持した光触媒体をいう。
図1のホルムアルデヒド分解効果に示すように、1時間後には、
フラーレンを配合した光触媒体が58%、
グラフェンを配合した光触媒体が73%、
カーボンナノチューブを配合した光触媒体が64%をそれぞれ分解できた。
酸化タングステン表面にナノカーボンを担持して、ホルムアルデヒドの分解においては、グラフェンを使用が優れていた。
【0028】
<アスペクトサイズによる光触媒効果の違い>
次に、グラフェンのアスペクトサイズによるホルムアルデヒド分解効果(分解脱臭率)を
図2に記載する。
グラフェンのアスペクトサイズとして以下の3種類を使用し、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、グラフェン担持による光触媒反応への効果を評価した。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
薄片面積(面サイズ)は、
1:10nm
2、2:30nm
2、3:70nm
2、とした。
なお、厚みはいずれも2nmとした。
図2のホルムアルデヒド分解脱臭率に示すように、1時間後には、
薄片面積が30nm
2の光触媒体が73%、
薄片面積が10nm
2の光触媒体が64%、
薄片面積が70nm
2の光触媒体が57%、それぞれ分解できた。
酸化タングステン表面にグラフェンを担持して、ホルムアルデヒドの分解においては、薄片面積が30nm
2の使用が優れていた。
【0029】
<グラフェンの担持率による光触媒効果の違い>
次に、グラフェンの担持率を変えた場合のホルムアルデヒド分解効果(分解脱臭率)を
図3に記載する。
グラフェンの担持率として以下の3種類を使用し、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、グラフェン担持率による光触媒反応への効果を評価した。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
グラフェンの担持率は、1:1%、2:5%、3:10%、とした。
図3のホルムアルデヒド分解脱臭率に示すように、1時間後には、
グラフェンの担持率1%の光触媒体が57%、
グラフェンの担持率5%の光触媒体が73%、
グラフェンの担持率10%の光触媒体が76%、
それぞれ分解できた。
酸化タングステン表面にグラフェンを担持して、ホルムアルデヒドの分解においては、グラフェンの担持率10%の使用が優れていた。
【0030】
<グラフェンの添加割合による光触媒効果の違い>
次に、グラフェンの添加割合を変えた場合のトルエン分解効果(分解脱臭率)を
図4に記載する。
グラフェンの添加割合として以下の3種類を使用し、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、グラフェン添加割合による光触媒反応への効果を評価した。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
グラフェンの添加割合は、1:1%、2:5%、3:10%、とした。
図4のトルエン分解脱臭率に示すように、1時間後には、
グラフェンの添加割合1%の光触媒体が17%、
グラフェンの添加割合5%の光触媒体が24%、
グラフェンの添加割合10%の光触媒体が26%、
それぞれ分解できた。
酸化タングステン表面にグラフェンを担持して、トルエンの分解においては、グラフェンの添加割合10%の使用が優れていた。
【0031】
次に、グラフェンの添加割合によるアンモニア分解効果(光触媒効果)を
図5に記載する。
グラフェンの添加割合として以下の3種類を使用し、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、グラフェン添加割合による光触媒反応への効果を評価した。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
グラフェンの添加割合は、1:1%、2:5%、3:10%とした。
図5のアンモニア分解脱臭率に示すように、1時間後には、
グラフェンの添加割合1%の光触媒体が59%、
グラフェンの添加割合5%の光触媒体が72%、
グラフェンの添加割合10%の光触媒体が73%、
それぞれ分解できた。
酸化タングステン表面にグラフェンを担持して、アンモニアの分解においては、グラフェンの添加割合10%の使用が優れていた。
【0032】
次に、グラフェンの添加割合による酢酸分解効果(光触媒効果)を
図6に記載する。
グラフェンの添加割合として以下の3種類を使用し、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、グラフェン添加割合による光触媒反応への効果を評価した。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
グラフェンの添加割合は、1:1%、2:5%、3:10%、とした。
図6の酢酸分解脱臭率に示すように、1時間後には、
グラフェンの添加割合1%の光触媒体が35%、
グラフェンの添加割合5%の光触媒体が39%、
グラフェンの添加割合10%の光触媒体が39%、
それぞれ分解できた。
酸化タングステン表面にグラフェンを担持して、酢酸の分解においては、グラフェンの添加割合5%、10%の使用が優れていた。
【0033】
次に、グラフェンの添加割合によるトリメチルアミン分解効果(光触媒効果)を
図7に記載する。
グラフェンの添加割合として以下の3種類を使用し、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、グラフェン添加割合による光触媒反応への効果を評価した。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
グラフェンの添加割合は、1:1%、2:5%、3:10%、とした。
図7のトリメチルアミン分解脱臭率に示すように、1時間後には、
グラフェンの添加割合1%の光触媒体が35%、
グラフェンの添加割合5%の光触媒体が45%、
グラフェンの添加割合10%の光触媒体が46%、
それぞれ分解できた。
酸化タングステン表面にグラフェンを担持して、トリメチルアミンの分解においては、グラフェンの添加割合5%、10%の使用が優れていた。
【0034】
次に、グラフェンの添加割合によるメチルメルカプタン分解効果(光触媒効果)を
図8に記載する。
グラフェンの添加割合として以下の3種類を使用し、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、グラフェン添加割合による光触媒反応への効果を評価した。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
グラフェンの添加割合は、1:1%、2:5%、3:10%、とした。
図8のメチルメルカプタン分解脱臭率に示すように、1時間後には、
グラフェンの添加割合1%の光触媒体が42%、
グラフェンの添加割合5%の光触媒体が50%、
グラフェンの添加割合10%の光触媒体が51%、
それぞれ分解できた。
酸化タングステン表面にグラフェンを担持して、トリメチルアミンの分解においては、グラフェンの添加割合5%、10%の使用が優れていた。
【0035】
次に、グラフェンを5%添加したときのホルムアルデヒド分解効果(光触媒効果)を
図9に記載する。
グラフェンの添加割合として以下の3種類を使用し、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、グラフェン添加割合による光触媒反応への効果を評価した。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
グラフェンの添加有無は、1:blank(酸化タングステンのみ)、2:酸化タングステン+1%Pt、3:酸化タングステン+1%Pt+5%グラフェン、とした。
図9のホルムアルデヒド分解脱臭率に示すように、1時間後には、
酸化タングステンのみの光触媒体が5%、
酸化タングステン+1%Ptの光触媒体が56%、
酸化タングステン+1%Pt+5%グラフェンの光触媒体が74%、
それぞれ分解できた。
酸化タングステン表面に、Pt+グラフェン5%を担持した光触媒体の使用が優れていた。
【0036】
次に、グラフェンを5%添加したときのトルエン分解効果(光触媒効果)を
図10に記載する。
グラフェンの添加割合として以下の3種類を使用し、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、グラフェン添加割合による光触媒反応への効果を評価した。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
グラフェンの添加有無は、1:blank(酸化タングステンのみ)、2:酸化タングステン+1%Pt、3:酸化タングステン+1%Pt+5%グラフェン、とした。
図10のトルエン分解脱臭率に示すように、1時間後には、
酸化タングステンのみの光触媒体が0%、
酸化タングステン+1%Ptの光触媒体が15%、
酸化タングステン+1%Pt+5%グラフェンの光触媒体が24%、
それぞれ分解できた。
酸化タングステン表面に、1%Pt+5%グラフェンを担持した光触媒体の使用が優れていた。
【0037】
次に、グラフェンを5%添加したときのアンモニア分解効果(光触媒効果)を
図11に記載する。
グラフェンの添加割合として以下の3種類を使用し、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、グラフェン添加割合による光触媒反応への効果を評価した。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
グラフェンの添加有無は、1:blank(酸化タングステンのみ)、2:酸化タングステン+1%Pt、3:酸化タングステン+1%Pt+5%グラフェン、とした。
図11のアンモニア分解脱臭率に示すように、1時間後には、
酸化タングステンのみの光触媒体が39%、
酸化タングステン+Ptの光触媒体が59%、
酸化タングステン+Pt+グラフェン5%の光触媒体が72%、
それぞれ分解できた。
酸化タングステン表面に、1%Pt+5%グラフェンを担持した光触媒体の使用が優れていた。
【0038】
次に、グラフェンを5%添加したときの酢酸分解効果(光触媒効果)を
図12に記載する。
グラフェンの添加割合として以下の3種類を使用し、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、グラフェン添加割合による光触媒反応への効果を評価した。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
グラフェンの添加有無は、1:blank(酸化タングステンのみ)、2:酸化タングステン+1%Pt、3:酸化タングステン+1%Pt+5%グラフェン、とした。
図12の酢酸分解脱臭率に示すように、1時間後には、
酸化タングステンのみの光触媒体が6%、
酸化タングステン+1%Ptの光触媒体が35%、
酸化タングステン+1%Pt+5%グラフェンの光触媒体が39%、
それぞれ分解できた。
酸化タングステン表面に、1%Pt+5%グラフェンを担持した光触媒体の使用が優れていた。
【0039】
次に、グラフェンを5%添加したときのトリメチルアミン分解効果(光触媒効果)を
図13に記載する。
グラフェンの添加割合として以下の3種類を使用し、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、グラフェン添加割合による光触媒反応への効果を評価した。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
グラフェンの添加有無は、1:blank(酸化タングステンのみ)、2:酸化タングステン+1%Pt、3:酸化タングステン+1%Pt+5%グラフェン、とした。
図13のトリメチルアミン分解脱臭率に示すように、1時間後には、
酸化タングステンのみの光触媒体が3%、
酸化タングステン+1%Ptの光触媒体が33%、
酸化タングステン+1%Pt+5%グラフェンの光触媒体が45%、
それぞれ分解できた。
酸化タングステン表面に、1%Pt+5%グラフェンを担持した光触媒体の使用が優れていた。
【0040】
次に、グラフェンを5%添加したときのメチルメルカプタン分解効果(光触媒効果)を
図14に記載する。
グラフェンの添加割合として以下の3種類を使用し、酸化タングステン粒子を核とする光触媒体を製造し、グラフェン添加割合による光触媒反応への効果を評価した。
Ptの担持割合は酸化タングステンに対して1%とした。
Cの担持割合はPtに対する%である。
なお、光源は500lux蛍光灯を使用した。
グラフェンの添加有無は、1:blank(酸化タングステンのみ)、2:酸化タングステン+1%Pt、3:酸化タングステン+1%Pt+5%グラフェン、とした。
図14のメチルメルカプタン分解脱臭率に示すように、1時間後には、
酸化タングステンのみの光触媒体が2%、
酸化タングステン+1%Ptの光触媒体が42%、
酸化タングステン+1%Pt+5%グラフェンの光触媒体が50%、
それぞれ分解できた。
酸化タングステン表面に、1%Pt+5%グラフェンを担持した光触媒体の使用が優れていた。
【0041】
なお、上記評価において、以下の手段を採用した。
<粒子径の測定>
サブミクロン粒度分布測定装置(コールター(株)製の「N4Plus」)を用いて粒度分布を測定し、この装置に付属のソフトにより自動的に単分散モード解析して得られた結果を、平均分散粒子径(nm)とした。
【0042】
<光触媒活性の評価−ホルムアルデヒドなどの分解性能>
紫外線強度が2mW/cm
2((株)トプコン製の紫外線強度計「UVR−2」に同社製受光部「UD−36」を取り付けて測定)となるようにブラックライトからの紫外線を16時間照射して、これを光触媒活性測定用試料とした。
次に、この光触媒活性測定用試料をガスバッグ(内容積1L)の中に入れて密閉し、次いで、このガスバッグ内を真空にした後、酸素と窒素との体積比が1:4である混合ガス469mLを封入し、さらにその中に1容量%でホルムアルデヒドを含む窒素ガスを、ガスバック内のホルムアルデヒドの濃度が20ppmとなるように封入して、暗所で室温下で1時間保持した。
その後、市販の白色蛍光灯を光源とし、測定サンプル近傍での照度が6000ルクス〔照度計「T−10」(コニカミノルタセンシング(株)製)で測定〕になるようにガスバッグを設置し、ホルムアルデヒドの分解反応を行った。
測定サンプル近傍の紫外光の強度は40μW/cm
2((株)トプコン製の紫外線強度計「UVR−2」に、同社製受光部「UD−36」を取り付けて測定)であった。
蛍光灯照射後よりガスバッグ内のガスを1.5時間毎にサンプリングして、ホルムアルデヒドの濃度をガスクロマトグラフ((株)島津製作所製の「GC−14A」)にて測定し、光照射後3.0時間までの照射時間に対するホルムアルデヒドの濃度から一次反応速度定数を算出し、これをホルムアルデヒドの分解脱臭率(%)とした。
一次反応速度定数が大きいほど、アセトアルデヒドの分解能は大きい。