(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記再加熱運転を行う際に、前記冷蔵室内の温度が、前記チルド保存運転時における前記冷蔵室内の温度よりも高くなるよう前記冷却部を制御する請求項6記載の冷却貯蔵庫。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のようなチルド保存運転を開始した後に、食事内容を変更するなどの事情が生じた場合には、チルド保存運転を停止させ、貯蔵していた食品の入れ替えなどを行った後に、チルド保存運転を再度開始させる操作を行う場合がある。しかしながら、使用者が停止させたチルド保存運転の再開操作を行うのを失念する可能性があり、失念したままであると貯蔵していた食品が冷蔵されずに腐敗などするおそれがあった。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、冷蔵運転を再開させる確実性を高いものとすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の冷却貯蔵庫は、貯蔵室と、前記貯蔵室を冷却する冷蔵運転を行う冷却部と、前記冷却部の冷蔵運転の開始または停止を操作可能な操作部と、前記冷蔵運転の開始操作を行うよう警告することが可能な警告部と、前記操作部による操作に基づいて前記冷却部の動作を制御するとともに、前記操作部に前記冷蔵運転を停止させる操作が行われるのに伴って前記警告部に警告を発するよう制御する制御部と、を備える。
【0007】
このようにすれば、操作部において冷蔵運転を開始させる操作が行われると、制御部により冷却部が制御されることで、貯蔵室内を冷却する冷蔵運転が行われる。この冷蔵運転が行われている状態で、操作部において冷蔵運転を停止させる操作が行われると、制御部により冷却部が制御されることで、冷蔵運転が停止される。ここで、冷蔵運転を停止させた理由が、例えば、貯蔵室内に貯蔵した貯蔵物の入れ替えを行うなどの理由であった場合は、冷蔵運転を再度開始させる必要があるものの、使用者が冷蔵運転を再度開始させる操作を失念すると、貯蔵室内が冷却されずに貯蔵物を劣化させるおそれがある。その点、制御部は、操作部に冷蔵運転を停止させる操作が行われるのに伴って警告部に警告を発するよう制御するので、使用者は警告部によって冷蔵運転を再開させる操作を行うよう促される。これにより、停止された冷蔵運転の再開を失念したままとなる事態を高い確実性をもって防ぐことができる。
【0008】
本発明の実施態様として、次の構成が好ましい。
(1)前記警告部は、少なくとも警告画像を表示可能な表示部からなる。このようにすれば、制御部は、表示部に警告画像を表示させることで、使用者に冷蔵運転を再開させる操作を行うよう、視覚的に促すことができる。
【0009】
(2)前記表示部は、使用者による入力位置を検出する入力位置検出機能を有しており、前記操作部は、前記表示部からなる。このようにすれば、使用者は、入力位置検出機能を有する表示部に表示される画像に基づいて位置入力を行うことで、冷却部の冷蔵運転を開始または停止させることができる。警告部と操作部とが同じ表示部からなるので、使用者は、表示部に表示された警告画像を見て直ぐに冷蔵運転を再度開始させる操作を行うことができる。これにより、冷蔵運転の再開を失念したままとなる事態をより確実に防ぐことができる。
【0010】
(3)外部の表示装置と通信を行うことが可能な通信部を備えており、前記制御部は、前記通信部を介して前記表示装置に警告画像を表示するための信号または前記警告画像を送信する。このようにすれば、当該冷却貯蔵庫から離れた場所に使用者がいた場合でも、その場所に表示装置があれば、制御部によって通信部を介して送信される警告画像を表示するための信号または警告画像に基づいて表示装置に警告画像が表示される。これにより、冷蔵運転の再開を失念したままとなる事態をより確実に防ぐことができる。
【0011】
(4)前記操作部は、前記警告部による警告を解除させる操作が可能とされており、前記制御部は、前記操作部に警告を解除させる操作が行われるのに伴って前記警告部に警告を解除させるよう制御する。例えば、冷却部の冷蔵運転を誤って開始させてしまったために冷蔵運転を停止させた場合であっても、警告部は、冷蔵運転の開始操作を行うよう警告を発することになる。このような場合には、操作部に警告部による警告を解除させる操作が行われると、それに伴って制御部は、警告部に警告を解除させるよう制御するので、冷蔵運転を停止させても警告が発せられ続ける事態が避けられる。
【0012】
(5)前記貯蔵室には、断熱材によって仕切られた冷蔵室と温蔵室とが含まれており、前記冷却部によって生成された冷気を前記冷蔵室内に循環させる第1循環ファンと、加熱部と、前記冷却部または前記加熱部によって生成された冷気または暖気を前記温蔵室内に循環させる第2循環ファンと、を備えており、前記制御部は、前記冷蔵運転として、前記冷蔵室及び前記温蔵室のそれぞれに前記冷却部により生成された冷気を前記第1循環ファン及び前記第2循環ファンによって循環させるチルド保存運転を前記冷却部、前記第1循環ファン及び前記第2循環ファンに行わせるのに加えて、少なくとも前記温蔵室内に前記加熱部によって生成された暖気を前記第2循環ファンによって循環させる再加熱運転を前記加熱部及び前記第2循環ファンに行わせる。このようにすれば、制御部によってチルド保存運転が行われると、冷却部により生成された冷気が第1循環ファン及び第2循環ファンによって冷蔵室及び温蔵室内に循環されることで、冷蔵室及び温蔵室内にそれぞれ貯蔵された貯蔵物がチルド保存される。一方、制御部によって再加熱運転が行われると、少なくとも加熱部により生成された暖気が第2循環ファンによって温蔵室内に循環されることで、温蔵室内に貯蔵された貯蔵物が再加熱される。ここで、チルド保存運転が行われている状態で貯蔵物の入れ替えなどの理由によりチルド保存運転を停止させた場合には、制御部は、警告部に警告を発するよう制御するので、使用者は警告部によってチルド保存運転を再開させる操作を行うよう促される。これにより、一旦停止されたチルド保存運転の再開を失念したままとなる事態を高い確実性をもって防ぐことができる。
【0013】
(6)前記制御部は、前記再加熱運転を行う際に、前記冷蔵室内の温度が、前記チルド保存運転時における前記冷蔵室内の温度よりも高くなるよう前記冷却部を制御する。このようにすれば、冷蔵室内の温度は、再加熱運転が行われるのに伴ってチルド保存運転時よりも高いものとなる。これにより、冷蔵室内に貯蔵された貯蔵物が喫食される際に喫食者に冷た過ぎると感じられることが避けられる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、冷蔵運転を再開させる確実性を高いものとすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を
図1から
図10によって説明する。本実施形態では、冷却貯蔵庫の一例として冷温蔵装置10を示す。
【0017】
冷温蔵装置10は、
図1に示すように、カート11と、カート11を出し入れ可能に収納するステーション30と、を備えている。なお、本実施形態では、前後方向については、ステーション30からカート11を出す方向を前方、ステーション30に対してカート11を入れる方向を後方とする。
【0018】
カート11は、
図1に示すように、断熱箱からなるカート本体12と、トレイ19を収納するフレームカート18と、から構成されている。カート本体12は前後両面が開放されており、前後の各開口部にはそれぞれ観音開き式の断熱扉13が装着されている。また、カート本体12の底面にはカート本体12を移動させるためのキャスタ14が設けられている。フレームカート18は、底板15の左右の側縁から金属製のフレーム16がそれぞれ立ち上がっている。また、底板15の底面にはフレームカート18を移動させるためのキャスタ17が設けられており、フレームカート18は、カート本体12の内部に前面側から出し入れが可能となっている。フレームカート18の左右方向の略中央部分には、前後方向全域に亘って仕切壁20が設けられている。
【0019】
図2に示すように、フレームカート18をカート本体12に収納した状態では、カート本体12の内部が仕切壁20によって左右に仕切られる。これにより、前後の断熱扉13を閉じると、仕切壁20で仕切られた一方側(右側)に冷蔵室21が、他方側(左側)に温蔵室22が形成される。冷蔵室21には、ステーション30側で生成された冷気が循環供給され、温蔵室22には、ステーション30側で生成された暖気又は冷気が循環供給される。カート本体12の左右の側壁には、略全面にわたる空気流通路L1がそれぞれ設けられている。これにより、冷蔵室21と温蔵室22には複数段に亘って各空気流通路L1から暖気又は冷気が吹き出される。カート本体12の天井壁の左右両側縁部には、上記の空気流通路L1の上端と連通するようにして、それぞれ前後方向に細長い吹出通口23が形成されている。一方、天井壁の中央部には、温蔵室22又は冷蔵室21と個別に連通する吸込通口24が形成されている。
【0020】
ステーション30は、
図1に示すように、正面が開口された略箱形をなし、その開口を通じてカート11を出し入れ可能となっている。ステーション30の前面には、表示パネル(表示部)31が備えられている。表示パネル31は、使用者(ユーザ)が操作可能な操作部32としての機能と、使用者が視認可能な警告部33としての機能と、を併有する(
図3を参照)。表示パネル31は、例えばタッチパネル機能(入力位置検出機能)を備える液晶パネルなどからなり、背面側に配された図示しないバックライト装置からの照明光を利用して画像を表示することが可能とされる。従って、使用者が、表示パネル31に表示された画像に基づいてタッチ操作(位置入力操作)を行うと、表示パネル31ではタッチ位置(入力位置)が検出されるようになっている。
【0021】
ステーション30の上部には、
図2に示すように、2つの熱交換室35A,35Bが左右に並んでいる。冷蔵室21の上方に配された第1熱交換室35A(正面視右側の熱交換室)には図示しない冷却器が設けられ、温蔵室22の上方に配された第2熱交換室35B(正面視左側の熱交換室)には図示しない冷却器とヒータなどの加熱装置(加熱部、加熱手段)34とが設けられている。第1熱交換室35A及び第2熱交換室35Bには、第1循環ファン36及び第2循環ファン37がそれぞれ設けられている。第1循環ファン36及び第2循環ファン37は、ターボ式のファンモータを備え、駆動時には、各循環ファン36,37の下面の吸引口から吸引された空気が、周面の吐出口から放射状に吐出される。 第1循環ファン36は、第1熱交換室35Aにて冷却器により生成された冷気を冷蔵室21へ吹き出すのに対し、第2循環ファン37は、第2熱交換室35Bにて冷却器により生成された冷気または加熱装置34により生成された暖気を温蔵室22へ吹き出すものとされる。各冷却器は、図示しない圧縮機及び凝縮器などに対して冷媒配管により循環接続されることで、第1循環ファン36及び第2循環ファン37と共に冷凍回路(冷却サイクル)を構成している。各冷却器、圧縮機及び凝縮器により冷蔵室21及び温蔵室22を冷却する冷却装置(冷却部、冷却手段)38が構成されている(
図3を参照)。
【0022】
熱交換室35A,35Bの底部には、
図2に示すように、導入通口39がそれぞれ設けられている。各導入通口39は、温蔵室22の吸込通口24と、冷蔵室21の吸込通口24の上方にそれぞれ配されて、対応する吸込通口24とそれぞれ接続されている。また、熱交換室35A,35Bの底部には、帯状の導出通口40がそれぞれ設けられている。各導出通口40は、温蔵室22及び冷蔵室21に対応する吹出通口23にそれぞれ接続される。カート11がステーション30内に収納されて、対応する通口同士が接続されると、第1熱交換室35Aと冷蔵室21の間、及び、第2熱交換室35Bと温蔵室22の間に、それぞれ空気の循環路が形成される。
【0023】
次に、冷温蔵装置10の電気的構成を
図3を参照して説明する。冷温蔵装置10は、複数の電子部品が回路基板に実装された制御回路を備えており、この制御回路は、
図3に示すように、制御部50を有する。この制御部50は、冷蔵室21及び温蔵室22の両室を保冷するチルド保存運転を行うチルド保存モードと、冷蔵室21を保冷し、かつ、温蔵室22を加熱する再加熱運転を行う再加熱モードと、を切り替え可能となっている。制御部50は、CPU51、メモリ52及びタイマ53を有する。このうち、メモリ52は、ROM、RAM、NV(不揮発性)RAM等を含み、ROMにはCPU51が実行する各種プログラムや次述する冷温蔵装置10の運転に関する運転情報が格納されている。RAMには、各種処理に係るデータが一時的に格納される。タイマ53は、計時を行うためのものである。
【0024】
制御部50は、チルド保存モードにあるときには、冷蔵室21及び温蔵室22の両室の温度を5℃以下のチルド温度に保つチルド保存運転を行うように冷却装置38を制御する。これにより、
図4に示すように、設定温度(設定チルド温度)TAを目標温度として冷蔵室21及び温蔵室22が冷却される。制御部50は、設定した時刻t1(配膳時刻を設定した場合には、配膳時刻の所定時間前)になると、チルド保存運転を再加熱モードに切り替える。制御部50は、再加熱モードにあるときには、冷蔵室21を冷却装置38で冷却し、かつ、温蔵室22を加熱装置34で加熱する再加熱運転を行うように冷却装置38及び加熱装置34を制御する。これにより、冷蔵室21がチルド保存運転における設定温度TAよりも高い設定温度(設定冷蔵温度)TBを目標温度として冷却(解凍)されるとともに、温蔵室22が設定温度TCを目標温度として加熱される。そのため、再加熱運転では、温蔵室22の温度が、設定温度TCに向けて急速に上昇された後に、設定温度TCの付近でほぼ一定に維持されるようになっている。なお、冷蔵室21の設定温度TBは、チルド温度よりは高い冷蔵温度であり、例えば5℃〜10℃の範囲から設定されているので、圧縮機が停止している期間が長くなることを利用して冷却器の除霜を効率的に行うことができ、もって冷却能力に余裕を持たせることができる。再加熱運転の終盤において、時刻t2(再加熱運転が終了する時刻t3よりも所定時間前)になると、冷却装置38による冷蔵室21の冷却は継続し、かつ、加熱装置34による温蔵室22の加熱を停止し、第2循環ファン37を駆動して温蔵室22内を蒸らすように、冷却装置38、加熱装置34及び第2循環ファン37を制御する。従って、再加熱運転の終盤は、「蒸らし運転」であるとも言える。また、(t2−t1)が加熱時間であり、(t3−t2)が蒸らし時間である。なお、冷蔵室21及び温蔵室22の温度は、制御部50によって、各設定温度TA〜TCに対して所定の温度差(ディファレンシャル)の範囲内となるように、冷却装置38及び加熱装置34がオンオフ制御されているようになっている。
【0025】
制御部50の入力側には、
図3に示すように、使用者によって操作される操作部32と、冷蔵室21及び温蔵室22のそれぞれの温度を計測するための温度センサ(温度計測手段)41と、が接続されている。温度センサ41は、例えばサーミスタからなり、冷蔵室21及び温蔵室22の内部にそれぞれ設置されている。操作部32は、既述した表示パネル31のタッチパネル機能を利用したものであり、冷却装置38のチルド保存運転を開始または停止させるなどの操作を使用者が行うことを可能としている。操作部32である表示パネル31に表示される画像の一例には、
図5に示されるホーム画面が含まれる。ホーム画面には、
図5に示すように、同図下側端部にタッチパネル機能に係る表示が、同図上側にそれ以外の表示が配されている。具体的には、ホーム画面における
図5に示す下側端部には、タッチパネル機能によって使用者による操作が可能な操作部32を構成する操作ボタン32aが表示される。ホーム画面のうち、操作ボタン32aに対する
図5に示す上側には、温度センサ41により計測された冷蔵室21及び温蔵室22の各温度と、現在の時刻と、カートの状態(カートが入っていれば「カートIN」、カートがロックされていれば「ロック」などと表示)と、冷却装置38及び加熱装置34の運転状態と、がそれぞれ表示される。また、冷却装置38及び加熱装置34の運転状態に係る表示として、冷蔵室21及び温蔵室22の各温度の下側には、運転開始までの残り時間や運転完了までの残り時間に係る表示が、冷蔵室21及び温蔵室22の各温度の上側の右端には、非運転状態であれば「待機中」、チルド保存運転中であれば「保冷中」、再加熱運転または蒸らし運転中であれば「加熱中」などの表示が、それぞれなされる(
図5から
図7を参照)。
【0026】
操作部32を構成する操作ボタン32aには、
図5に示すように、朝食スタートボタン32a1、昼食スタートボタン32a2、夕食スタートボタン32a3、予冷スタートボタン32a4、保温スタートボタン32a5、及び設定ボタン32a6が含まれる。朝食スタートボタン32a1、昼食スタートボタン32a2、及び夕食スタートボタン32a3は、それぞれに設定された配膳時刻(朝食提供開始時刻、昼食提供開始時刻、及び夕食提供開始時刻)に達するまでに、冷却装置38及び加熱装置34に係る一連の運転(チルド保存運転及び再加熱運転)を完了させるプログラムを実行するためのものである。従って、朝食スタートボタン32a1、昼食スタートボタン32a2、及び夕食スタートボタン32a3のいずれかが使用者によってタッチ操作されると、例えば配膳時刻から逆算して得られる所定の時刻に冷却装置38のチルド保存運転が開始されるようになっている。予冷スタートボタン32a4は、冷蔵室21及び温蔵室22内を予冷するよう冷却装置38の運転を制御するプログラムを実行するためのものである。保温スタートボタン32a5は、温蔵室22内を保温するよう加熱装置34の運転を制御するプログラムを実行するためのものである。設定ボタン32a6は、上記したホーム画面から各種の設定を行うための設定画面(図示せず)に移行するためのものである。この設定画面では、チルド保存運転を停止させる操作などを行うことができる。従って、例えば、一旦チルド保存運転が開始された後に、トレイ19上の食品(冷食や温食)の入れ替えなどを行う必要が生じた場合には、使用者は上記設定画面からチルド保存運転を停止させる操作を行うことが可能となっている。
【0027】
制御部50の出力側には、
図3に示すように、警告部33と、冷却装置38と、加熱装置34と、各循環ファン36,37と、が接続されている。これにより、制御部50からの制御信号に応じて警告部33、冷却装置38、加熱装置34、及び各循環ファン36,37が動作する。このうちの警告部33は、既述した表示パネル31の画像表示機能を利用したものであり、冷却装置38のチルド保存運転を開始する操作を行うよう使用者に警告する「運転監視」を行うことが可能とされる。具体的には、使用者が既述した設定画面からチルド保存運転を停止させる操作を行うと、表示パネル31には、
図9に示される警告画面33aが表示されるようになっている。このような警告画面33aが表示パネル31に表示されることで、使用者はチルド保存運転を再開させる操作を行うよう促される。これにより、停止されたチルド保存運転の再開を失念したままとなる事態を高い確実性をもって防ぐことができ、もって食品がチルド保存されずに腐敗するといった事態が高い確実性をもって防がれるのである。なお、
図9に示される「食事帯のボタン」とは、朝食スタートボタン32a1、昼食スタートボタン32a2、及び夕食スタートボタン32a3のことであり、「レバー」はトレイ19を出し入れする際には上げた状態とすることが求められ、チルド保存運転などを行う際には下げた状態とすることが求められる不図示の機構部品である。
【0028】
冷温蔵装置10の制御について説明する。まず、調理済みの温食と冷食とを、冷温蔵装置10とは別の図示しないプレハブ冷蔵庫内等においてチルド保存する。次に、プレハブ冷蔵庫内等から取り出した温食と冷食とをトレイ19に盛り付け、各トレイ19をカート11の温蔵室22と冷蔵室21に亘って複数段に収納し、カート11をステーション30に入れる。そして、使用者が、表示パネル31に表示されたホーム画面の操作ボタン32aのうち、朝食スタートボタン32a1、昼食スタートボタン32a2、及び夕食スタートボタン32a3のいずれかをタッチ操作すると、制御部50は、
図10に示すように、最初はチルド保存モードとなり、冷却装置38及び各循環ファン36,37のチルド保存運転を開始させる(ステップS10)。このチルド保存モードでは、制御部50は、温度センサ41により計測された温蔵室22及び冷蔵室21内の温度に応じて温蔵室22及び冷蔵室21の両室を設定温度TAとなるように冷却装置38及び各循環ファン36,37を動作させるチルド保存運転を行う。なお、チルド保存運転が開始されるのに伴い、表示パネル31には、
図6に示される画面が表示される。
【0029】
チルド保存運転が開始されると、制御部50は、
図10に示すように、表示パネル31の設定画面からチルド保存運転を停止する操作が使用者によってなされたか否か、を判定する(ステップS11)。ステップS11にて制御部50により「YES」と判定された場合には、制御部50は、冷却装置38及び各循環ファン36,37のチルド保存運転を停止させる(ステップS12)。すると、制御部50は、表示パネル31(警告部33)に
図9に示される警告画像33aを表示させる(ステップS13)。この警告画像33aの表示をもって使用者はチルド保存運転を再開させる操作を行うよう促される。続いて、制御部50は、チルド保存運転を再度開始する操作がなされたか否か、を判定する(ステップS14)。ステップS14にて制御部50により「NO」と判定された場合には、再びステップS14に戻り、表示パネル31に警告画像33aを表示した状態を維持する。一方、ステップS14にて制御部50により「YES」と判定された場合には、制御部50は、表示パネル31の警告画像33aを消去するとともに、冷却装置38及び各循環ファン36,37のチルド保存運転を開始する(ステップS15)。続いて、制御部50は、タイマ53が再加熱運転の開始時刻t1に達したか否か、を判定する(ステップS16)。なお、上記したステップS11にて制御部50により「NO」と判定された場合には、上記ステップS16に移行する。
【0030】
ステップS16にて制御部50により「NO」と判定された場合には、制御部50は、
図10に示すように、ステップS11に戻り、再びチルド保存運転を停止する操作が使用者によってなされたか否か、を判定する。一方、ステップS16にて制御部50により「YES」と判定された場合には、制御部50は、チルド保存モードから再加熱モードとなり、加熱装置34、冷却装置38及び各循環ファン36,37の再加熱運転を開始させる(ステップS17)。この再加熱モードでは、制御部50は、温度センサ41により計測された温蔵室22及び冷蔵室21内の温度に応じて冷蔵室21を設定温度TBに、温蔵室22を設定温度TCに、それぞれなるように加熱装置34、冷却装置38及び各循環ファン36,37を動作させる再加熱運転を行う。なお、再加熱運転が開始されるのに伴い、表示パネル31には、
図7に示される画面が表示される。この再加熱運転では、所定の加熱時間(t2−t1)が経過したら、加熱装置34による温蔵室22の加熱を停止し、第2循環ファン37を駆動して温蔵室22内を蒸らす。続いて、制御部50は、再加熱運転の終了時刻t3に達したか否か、を判定する(ステップS18)。ステップS18にて制御部50により「NO」と判定された場合には、再びステップS18に戻り、再加熱運転を継続する。一方、ステップS18にて制御部50により「YES」と判定された場合には、制御部50は、加熱装置34、冷却装置38及び各循環ファン36,37の再加熱運転を停止させる(ステップS19)。なお、再加熱運転が終了するのに伴い、表示パネル31には、
図8に示される画面が表示される。
【0031】
以上説明したように本実施形態の冷温蔵装置(冷却貯蔵庫)10は、貯蔵室である冷蔵室21及び温蔵室22と、貯蔵室である冷蔵室21及び温蔵室22を冷却する冷蔵運転を行う冷却装置(冷却部)38と、冷却装置38の冷蔵運転の開始または停止を操作可能な操作部32と、冷蔵運転の開始操作を行うよう警告することが可能な警告部33と、操作部32による操作に基づいて冷却装置38の動作を制御するとともに、操作部32に冷蔵運転を停止させる操作が行われるのに伴って警告部33に警告を発するよう制御する制御部50と、を備える。
【0032】
このようにすれば、操作部32において冷蔵運転を開始させる操作が行われると、制御部50により冷却装置38が制御されることで、貯蔵室である冷蔵室21及び温蔵室22内を冷却する冷蔵運転が行われる。この冷蔵運転が行われている状態で、操作部32において冷蔵運転を停止させる操作が行われると、制御部50により冷却装置38が制御されることで、冷蔵運転が停止される。ここで、冷蔵運転を停止させた理由が、例えば、貯蔵室である冷蔵室21及び温蔵室22内に貯蔵した貯蔵物の入れ替えを行うなどの理由であった場合は、冷蔵運転を再度開始させる必要があるものの、使用者が冷蔵運転を再度開始させる操作を失念すると、貯蔵室である冷蔵室21及び温蔵室22内が冷却されずに貯蔵物を劣化させるおそれがある。その点、制御部50は、操作部32に冷蔵運転を停止させる操作が行われるのに伴って警告部33に警告を発するよう制御するので、使用者は警告部33によって冷蔵運転を再開させる操作を行うよう促される。これにより、停止された冷蔵運転の再開を失念したままとなる事態を高い確実性をもって防ぐことができる。
【0033】
また、警告部33は、少なくとも警告画像33aを表示可能な表示パネル(表示部)31からなる。このようにすれば、制御部50は、表示パネル31に警告画像33aを表示させることで、使用者に冷蔵運転を再開させる操作を行うよう、視覚的に促すことができる。
【0034】
また、表示パネル31は、使用者による入力位置を検出する入力位置検出機能を有しており、操作部32は、表示パネル31からなる。このようにすれば、使用者は、入力位置検出機能を有する表示パネル31に表示される画像に基づいて位置入力を行うことで、冷却装置38の冷蔵運転を開始または停止させることができる。警告部33と操作部32とが同じ表示パネル31からなるので、使用者は、表示パネル31に表示された警告画像33aを見て直ぐに冷蔵運転を再度開始させる操作を行うことができる。これにより、冷蔵運転の再開を失念したままとなる事態をより確実に防ぐことができる。
【0035】
また、貯蔵室には、断熱材によって仕切られた冷蔵室21と温蔵室22とが含まれており、冷却装置38によって生成された冷気を冷蔵室21内に循環させる第1循環ファン36と、加熱装置(加熱部)34と、冷却装置38または加熱装置34によって生成された冷気または暖気を温蔵室22内に循環させる第2循環ファン37と、を備えており、制御部50は、冷蔵運転として、冷蔵室21及び温蔵室22のそれぞれに冷却装置38により生成された冷気を第1循環ファン36及び第2循環ファン37によって循環させるチルド保存運転を冷却装置38、第1循環ファン36及び第2循環ファン37に行わせるのに加えて、少なくとも温蔵室22内に加熱装置34によって生成された暖気を第2循環ファン37によって循環させる再加熱運転を加熱装置34及び第2循環ファン37に行わせる。このようにすれば、制御部50によってチルド保存運転が行われると、冷却装置38により生成された冷気が第1循環ファン36及び第2循環ファン37によって冷蔵室21及び温蔵室22内に循環されることで、冷蔵室21及び温蔵室22内にそれぞれ貯蔵された貯蔵物がチルド保存される。一方、制御部50によって再加熱運転が行われると、少なくとも加熱装置34により生成された暖気が第2循環ファン37によって温蔵室22内に循環されることで、温蔵室22内に貯蔵された貯蔵物が再加熱される。ここで、チルド保存運転が行われている状態で貯蔵物の入れ替えなどの理由によりチルド保存運転を停止させた場合には、制御部50は、警告部33に警告を発するよう制御するので、使用者は警告部33によってチルド保存運転を再開させる操作を行うよう促される。これにより、一旦停止されたチルド保存運転の再開を失念したままとなる事態を高い確実性をもって防ぐことができる。
【0036】
また、制御部50は、再加熱運転を行う際に、冷蔵室21内の温度が、チルド保存運転時における冷蔵室21内の温度よりも高くなるよう冷却装置38を制御する。このようにすれば、冷蔵室21内の温度は、再加熱運転が行われるのに伴ってチルド保存運転時よりも高いものとなる。これにより、冷蔵室21内に貯蔵された貯蔵物が喫食される際に喫食者に冷た過ぎると感じられることが避けられる。
【0037】
<実施形態2>
本発明の実施形態2を
図11から
図14によって説明する。この実施形態2では、通信部42を追加したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0038】
本実施形態に係る制御部150の出力側には、
図11に示すように、外部の表示装置60に対して電気通信回線を通じて接続された通信部42が接続されている。通信部42は、チルド保存運転が停止される操作が行われると、制御部150によって外部の表示装置60に
図12に示される警告画像33bを表示するための信号または警告画像33bを送信するものとされる。外部の表示装置60は、例えば、携帯型のパーソナルコンピュータ(ノートパソコン、タブレット型端末、スマートフォンなどを含む)や据置型のパーソナルコンピュータなどに備えられる。また、この通信部42は、上記信号または警告画像133a以外にも、温度センサ141により計測された冷蔵室及び温蔵室内の温度に係る情報についても送信するものとされる。このような構成によれば、冷温蔵装置から離れた場所に使用者がいた場合でも、その場所に表示装置60があれば、チルド保存運転が停止される操作が行われると、制御部150によって通信部42を介して送信される警告画像33bを表示するための信号または警告画像33bに基づいて表示装置60に警告画像33bが表示される。これにより、冷蔵運転の再開を失念したままとなる事態をより確実に防ぐことができる。また、表示装置60には、制御部によって通信部42を介して送信される上記温度に係る情報に基づいて温度センサ141により計測された冷蔵室及び温蔵室内の温度が表示されることで、冷温蔵装置から離れた場所にいる使用者が温度管理を行うことができる。
【0039】
さらには、本実施形態では、使用者が表示パネル131の設定画面にて所定の操作を行うことで、
図13に示すように、チルド保存運転が停止される操作が行われてから(途中運転停止から)、警告画像33bを表示するための信号または警告画像33bを送信するまで(外部警報まで)の時間を変更することが可能とされる。具体的には、
図13に示す表示パネル131の画面における時間表示部分(「30分」と表示されている部分)をタッチ操作すると、数字入力画面が表示されるので、その数字入力画面に所望の数字を入力することで、上記時間を任意に変更することができる。
【0040】
冷温蔵装置の制御について説明する。制御部150は、
図14に示すように、上記した実施形態1と同様にしてステップS10〜ステップS14を実行する。ステップS14にて制御部150により「NO」と判定された場合には、タイマ153による計時に基づいて経過時間が設定時間に達したか否かを判定する(ステップS20)。設定時間に達していなければ、ステップS20にて制御部150により「NO」と判定され、再びステップS14に戻る。設定時間に達していれば、ステップS20にて制御部150により「YES」と判定され、制御部150は、表示装置60に警告画像33bを表示させる(ステップS21)。続いて、制御部150は、チルド保存運転を再度開始する操作がなされたか否か、を判定する(ステップS22)。ステップS22にて制御部150により「NO」と判定された場合には、再びステップS22に戻り、表示装置60に警告画像33bを表示した状態を維持する。一方、ステップS22にて制御部150により「YES」と判定された場合には、制御部150は、表示パネル131の警告画像と表示装置60の警告画像33bとをそれぞれ消去するとともに、冷却装置138及び各循環ファン136,137のチルド保存運転を開始する(ステップS23)。なお、ステップS14にて制御部150により「YES」と判定された場合には、ステップS23に移行し、制御部150は、表示パネル131の警告画像を消去するとともに、冷却装置138及び各循環ファン136,137のチルド保存運転を開始する。その後、制御部150は、上記した実施形態1と同様にしてステップS16〜ステップS19を実行する。
【0041】
以上説明したように本実施形態によれば、外部の表示装置60と通信を行うことが可能な通信部42を備えており、制御部150は、通信部42を介して表示装置60に警告画像33bを表示するための信号または警告画像33bを送信する。このようにすれば、当該冷温蔵装置から離れた場所に使用者がいた場合でも、その場所に表示装置60があれば、制御部150によって通信部42を介して送信される警告画像33bを表示するための信号または警告画像33bに基づいて表示装置60に警告画像33bが表示される。これにより、冷蔵運転の再開を失念したままとなる事態をより確実に防ぐことができる。
【0042】
<実施形態3>
本発明の実施形態3を
図15または
図16によって説明する。この実施形態3では、上記した実施形態1から運転監視を解除する設定を追加したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0043】
本実施形態に係る表示パネル231には、
図15に示すように、運転監視を解除する操作を行うための画面(以下、解除画面という)43が表示されるよう、制御部により制御されている。この解除画面43は、例えば、表示パネル231に警告画像が表示されてから所定時間が経過したときに警告画面から切り替える形で表示パネル231に表示される。それ以外にも、解除画面43は、上記した実施形態1にて説明した設定画面にて使用者が所定の操作を行うことで表示パネル231に表示される設定とすることもできる。この解除画面43には、「STOP」との文字からなる解除ボタン(操作部)43aが含まれており、使用者は、この解除ボタン43aを所定時間タッチし続けることで、運転監視を解除し、表示パネル231の警告画像を消去させることができる。このようにすれば、例えば、使用者がチルド保存運転を誤って開始させてしまい、それに気が付いてチルド保存運転を停止させた場合に、表示パネル231に警告画像が表示され続けるのを避けることができる。
【0044】
冷温蔵装置の制御について説明する。制御部は、
図16に示すように、上記した実施形態1と同様にしてステップS10〜ステップS14を実行する。ステップS14にて制御部により「NO」と判定された場合(表示パネル231に警告画像が表示されてから所定時間が経過した場合や設定画面にて使用者により解除画面43を表示させる操作が行われた場合)には、警告画像に代えて運転監視を解除するための解除画面43を表示パネル231に表示させる(ステップS30)。続いて、制御部は、運転監視を解除する操作が行われたか否か、を判定する(ステップS31)。ステップS31にて制御部により「YES」と判定された場合には、表示パネル231の警告画像を消去する(ステップS32)。一方、ステップS31にて制御部により「NO」と判定された場合には、ステップS13に戻り、表示パネル231に再び警告画像を表示させ、ステップS14に移行する。なお、ステップS15〜ステップS19は、上記した実施形態1に記載した通りである。
【0045】
以上説明したように本実施形態によれば、操作部である解除ボタン43aは、警告部による警告を解除させる操作が可能とされており、制御部は、操作部である解除ボタン43aに警告を解除させる操作が行われるのに伴って警告部に警告を解除させるよう制御する。例えば、冷却装置の冷蔵運転を誤って開始させてしまったために冷蔵運転を停止させた場合であっても、警告部は、冷蔵運転の開始操作を行うよう警告を発することになる。このような場合には、操作部である解除ボタン43aに警告部による警告を解除させる操作が行われると、それに伴って制御部は、警告部に警告を解除させるよう制御するので、冷蔵運転を停止させても警告が発せられ続ける事態が避けられる。
【0046】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した各実施形態では、冷蔵運転としてチルド保存運転を行った場合を示したが、それ以外にも、チルド温度よりも高い冷蔵温度(5℃〜10℃)にて冷蔵運転する場合でも本発明は適用可能である。
(2)上記した各実施形態では、使用者にチルド保存運転を再度開始する操作を行うよう警告するために表示パネルに警告画像を表示させるようにした場合を示したが、それ以外にも、例えば、警告音を鳴らすことで使用者にチルド保存運転を再度開始する操作を行うよう警告するようにしてもよく、その場合は警告音を発する構成(スピーカなど)が「警告部」となるので、表示パネルが「警告部」を兼用しない構成となる。また、警告画像と警告音とを組み合わせることも勿論可能であり、その場合は警告画像を表示する表示パネルと、警告音を発する構成(スピーカなど)と、が共に「警告部」となる。
(3)上記した各実施形態では、タッチパネル機能付きの表示パネルを用いた場合を示したが、タッチパネル機能を有さない表示パネルを用いることも可能である。その場合は、表示パネルとは別途に使用者が操作を行うための操作部を設けるようにすればよい。つまり、表示パネルが必ずしも「操作部」を兼用していなくても構わない。
(4)上記した各実施形態以外にも、表示パネルに表示される具体的な各画面の構成(レイアウト、表示情報)は、図示以外にも適宜に変更可能である。また、日本語以外の言語での表示を行うことも勿論可能である。
(5)上記した各実施形態では、表示パネルとしてタッチパネル機能付きの液晶パネルを用いた場合を示したが、それ以外にも、例えば、タッチパネル機能付きの有機ELパネルなどを用いることも可能である。
(6)上記した各実施形態では、貯蔵室に冷蔵室と温蔵室とが含まれる冷温蔵装置を例示したが、それ以外にも、温蔵室を備えず、冷蔵室が貯蔵室とされた冷却貯蔵庫にも本発明は適用可能である。
(7)上記した各実施形態では、キャスタを備えた移動式の冷温蔵装置を例示したが、キャスタを備えない固定式の冷温蔵装置やキャスタ及び温蔵室を備えない固定式の冷却貯蔵庫にも本発明は適用可能である。