(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1面部に形成された前記貫通孔の周縁部が前記第1面部の法線方向に突き出るように凸状に形成された形状と、前記第2面部に形成された前記貫通孔の周縁部が前記第2面部の法線方向に突き出るように凸状に形成された形状と、の少なくとも一方の形状を備える請求項1に記載の染毛剤用器具。
前記容器は、前記泡立て器に係合し、前記中心軸に沿った方向に前記泡立て器を案内する案内部を含む、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の染毛剤用器具。
前記容器おける内側の表面に、多孔質素材と、植毛素材と、繊維素材との少なくとも1つが取り付けられた請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の染毛剤用器具。
前記泡立て器における前記第1面部と前記第2面部との少なくとも一方における内側および外側の少なくとも一方に、多孔質素材と、植毛素材と、繊維素材との少なくとも1つが取り付けられた請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の染毛剤用器具。
【発明を実施するための形態】
【0024】
目次
A.第1実施形態
A−1.毛髪化粧料用品の構成
A−2.毛髪処理方法
A−3.評価試験
A−4.効果
B.第2実施形態
C.第3実施形態
D.第4実施形態
E.第5実施形態
F.第6実施形態
G.第7実施形態
H.第8実施形態
I.第9実施形態
J.容器の変形例
K.泡立て器の変形例
L.蓋体の変形例
M.他の実施形態
【0025】
A.第1実施形態:
A−1.毛髪化粧料用品の構成:
図1は、毛髪化粧料用品10の構成を示す説明図である。毛髪化粧料用品10は、泡状の毛髪化粧料を生成するための用品である。毛髪化粧料用品10は、器具20と、生成剤セット70とを備える。
【0026】
毛髪化粧料用品10の生成剤セット70は、相互に混ざり合うことよって毛髪化粧料となる複数の剤からなる毛髪化粧料組成物を提供する。本実施形態では、生成剤セット70を用いて生成される毛髪化粧料は、脱色剤であるが、他の実施形態では、脱染脱色剤であってもよいし、染毛剤であってもよい。
【0027】
本実施形態では、生成剤セット70は、第1剤715を充填した容器710と、第2剤725を充填した容器720とを備える。本実施形態では、第1剤715および第2剤725は、相互に混ざり合うことよって染毛剤となるようにそれぞれ調合されている。本実施形態では、生成剤セット70によって提供される剤の数は、2つの剤であるが、他の実施形態では、3つ以上の剤であってもよい。
【0028】
生成剤セット70によって提供される複数の剤は、相互に混ざり合うことによって液状の混合剤(混合液)となる。本実施形態では、第1剤715および第2剤725は、それぞれ液体であり、相互に混ざり合うことによって混合液となる。他の実施形態では、生成剤セット70によって提供される複数の剤の少なくとも1つは、粉末状であってもよいし、顆粒状であってもよい。
【0029】
生成剤セット70によって提供される複数の剤の少なくとも1つは、両性界面活性剤およびアルキルグルコシドの少なくとも一方を含有することが好ましい。生成剤セット70によって提供される混合液の20℃における粘度は、16〜1300mPa・s(ミリパスカル秒)であることが好ましく、60〜900mPa・sであることが一層好ましい。生成剤セット70を用いて生成される毛髪化粧料の評価については後述する。
【0030】
表1は、第1剤715の成分とその配合量を示し、表2は、第2剤725の成分とその配合量を示す。本実施形態では、第1剤715は、両性界面活性剤として、ラウリン酸アミドプロピルベタイン液を含有する。
【0033】
毛髪化粧料用品10の器具20は、泡状の毛髪化粧料を生成する毛髪化粧料用器具である。器具20は、複数の剤を空隙に通過させながら攪拌することによって、複数の剤を混合した液状の混合剤から泡状の毛髪化粧料を生成することができるように構成されている。本実施形態では、器具20は、第1剤715と第2剤725とを混合した液状の混合剤から泡状の毛髪化粧料を生成する。
【0034】
器具20は、容器100と、泡立て器200と、蓋体300とを備える。
図1では、泡立て器200を図示するために、二点鎖線を用いて容器100が図示されている。本実施形態では、器具20は、蓋体300を備えるが、他の実施形態では、蓋体300を備えなくても良い。
【0035】
器具20の容器100は、生成剤セット70によって提供される複数の剤を受け入れ可能に構成されている。器具20の泡立て器200は、容器100の内側において容器100の中心軸CL1に沿って往復移動可能に構成されている。器具20の蓋体300は、容器100に形成された開口を覆うことが可能に構成されている。
【0036】
本実施形態では、器具20の各部を形成する材料は、ポリエチレン(PE)である。他の実施形態では、器具20の各部を形成する材料は、樹脂(例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)など)、金属(例えば、鉄、アルミニウムなど)、エラストマ、紙などの少なくとも1つであってもよい。
【0037】
図2は、容器100の内側において泡立て器200を往復移動させる様子を示す説明図である。泡立て器200を往復移動させる方向のうち、往路方向は、容器100の内側に泡立て器200を入れる方向MD1であり、復路方向は、容器100の内側から泡立て器200を出す方向MD2である。
【0038】
図2(A)には、泡立て器200が方向MD2側に位置する状態を図示した。
図2(C)には、泡立て器200が方向MD1側に位置する状態を図示した。
図2(B)には、
図2(A)の状態と、
図2(C)の状態との中間に泡立て器200が位置する状態を図示した。容器100の内側において泡立て器200を往復移動させる際には、器具20は、
図2(A)の状態から、
図2(B)の状態を経て、
図2(C)の状態となった後、
図2(B)の状態を経て、再び、
図2(A)の状態となる。
【0039】
図3は、器具20の容器100の詳細構成を示す説明図である。
図3(A)には、容器100の斜視図が示され、
図3(B)には、容器100の底面図が示されている。容器100は、容器底面110と、容器側面120と、容器開口部130とを備える。
【0040】
容器100の容器底面110は、容器100の底を構成する面である。本実施形態では、容器底面110は、容器100の中心軸CL1を軸とする円板状をなす。
【0041】
容器100の容器側面120は、容器底面110から立ち上がると共に容器底面110を取り囲む面を、構成する。本実施形態では、容器側面120は、容器100の中心軸CL1を軸とする円錐の頂点側を切り取った形状をなし、容器底面110から離れるに従って外側に広がる。
【0042】
容器100の容器開口部130は、容器側面120における容器底面110が位置する側とは反対側に開口を形成する。本実施形態では、容器開口部130によって形成される開口は、容器100の中心軸CL1を中心とする円形をなす。
【0043】
容器100は、第1剤715と第2剤725とを容器100に入れた場合に、第1剤715と第2剤725とを混合した混合液に泡立て器200が到達可能であると共に、容器100に入れられた混合剤の水位よりも容器開口部130側に泡立て器200が移動可能に設計されている。本実施形態では、容器100は、第1剤715と第2剤725とを容器100に入れた場合に、第1剤715と第2剤725とを混合した混合液の水位が容器100の高さの3分の1以上の位置になるように設計されている。本実施形態では、泡立て器200は、容器100の容器底面110に到達可能である。他の実施形態では、泡立て器200は、容器100の容器底面110に到達しないものの、泡立て中に発生する泡状の混合剤と泡立て器200が協働して、容器100に入れられた混合剤の全てを泡状にすることが可能であってもよい。
【0044】
図4は、器具20の泡立て器200の詳細構成を示す説明図である。
図4(A)には、泡立て器200の斜視図が示され、
図4(B)には、泡立て器200の底面図が示されている。泡立て器200は、第1面部210と、第2面部220と、開口部230と、取っ手240とを備える。
【0045】
泡立て器200の第1面部210は、
図1および
図2に示すように、容器100の内側に泡立て器200が位置する状態で、中心軸CL1に沿った方向MD1,MD2を向いた面を構成する。本実施形態では、第1面部210は、泡立て器200の底を構成する。本実施形態では、第1面部210は、取っ手240を除いた泡立て器200の中心軸CL2を軸とする円板状をなす。
【0046】
第1面部210には、第1面部210を貫通する孔(空隙)である貫通孔215が形成されている。本実施形態では、第1面部210には、複数の貫通孔215が形成されているが、他の実施形態では、1つの貫通孔215のみが形成されていてもよい。本実施形態では、第1面部210の全域にわたって、複数の貫通孔215が形成されているが、他の実施形態では、第1面部210の一部にのみ形成されていてもよい。本実施形態では、貫通孔215の形状は、六角形であるが、他の実施形態では、他の多角形、円形、星形など種々の形状であってもよい。
【0047】
泡立て器200の第2面部220は、
図1および
図2に示すように、容器100の内側に泡立て器200が位置する状態で、方向MD2に向けて第1面部210から立ち上がると共に第1面部210を取り囲む面を、構成する。本実施形態では、第2面部220は、泡立て器200の中心軸CL2を軸とする円筒状をなし、中心軸CL2に沿った第2面部220の高さは、容器100における中心軸CL1に沿った容器側面120の高さよりも十分に低い。
【0048】
第2面部220には、第2面部220を貫通する孔(空隙)である貫通孔225が形成されている。本実施形態では、第2面部220には、複数の貫通孔225が形成されているが、他の実施形態では、1つの貫通孔225のみが形成されていてもよい。本実施形態では、第2面部220の全域にわたって、複数の貫通孔225が形成されているが、他の実施形態では、第2面部220の一部にのみ形成されていてもよい。本実施形態では、貫通孔225の形状は、六角形であるが、他の実施形態では、他の多角形、円形、星形など種々の形状であってもよい。
【0049】
泡立て器200の開口部230は、第2面部220における第1面部210が位置する側とは反対側に開口を形成する。本実施形態では、開口部230によって形成される開口は、泡立て器200の中心軸CL2を中心とする円形をなす。
【0050】
泡立て器200の取っ手240は、第2面部220に固定され、第2面部220が立ち上がる方向へと延びた棒状をなす。
図1に示すように、容器100の内側に泡立て器200が位置する状態で、使用者が取っ手240を持って泡立て器200を往復移動させることが可能に、取っ手240は、容器100および蓋体300から突出する。
【0051】
図5は、器具20の蓋体300の詳細構成を示す説明図である。
図5には、蓋体300の斜視図が示されている。蓋体300は、蓋部310と、嵌合部320と、切り欠き部330とを備える。
【0052】
蓋体300の蓋部310は、容器開口部130によって形成される開口を塞ぐ板状をなす。本実施形態では、蓋部310は、円板状をなす。
【0053】
蓋部310には、蓋部310を貫通する孔(空隙)である貫通孔315が形成されている。本実施形態では、蓋部310には、複数の貫通孔315が形成されているが、他の実施形態では、1つの貫通孔315のみが形成されていてもよい。本実施形態では、貫通孔315の形状は、円形であるが、他の実施形態では、多角形、星形など種々の形状であってもよい。
【0054】
蓋体300の嵌合部320は、容器100の容器開口部130に嵌合可能に構成されている。本実施形態では、嵌合部320は、蓋部310から突出した円筒状をなす。
【0055】
蓋体300の切り欠き部330は、蓋部310の外縁の一部を切り欠いた形状をなす。切り欠き部330は、
図2に示すように、蓋体300を装着した容器100の内側において泡立て器200を往復移動させる際に、泡立て器200の取っ手240が切り欠き部330を行き来できるように構成されている。
【0056】
A−2.毛髪処理方法:
図6は、毛髪化粧料用品10を用いて毛髪を処理する毛髪処理方法を示す工程図である。毛髪を処理する際には、まず、使用者は、毛髪化粧料用品10を用意する(工程P110)。毛髪化粧料用品10を用意した後、使用者は、生成剤セット70によって提供される複数の剤を、器具20の容器100に移し入れる(工程P120)。
【0057】
図7は、複数の剤を容器100に移し入れる様子を示す説明図である。
図7には、蓋体300を取り外した器具20が図示されている。
図7では、泡立て器200を図示するために、二点鎖線を用いて容器100が図示されている。本実施形態では、工程P120において、使用者は、容器100の内側に泡立て器200を入れた状態で、容器710から第1剤715を容器100に移し入れると共に、容器720から第2剤725を容器100に移し入れる。他の実施形態では、使用者は、容器100から泡立て器200を取り外した状態で、第1剤715および第2剤725を容器100に移し入れてもよい。
【0058】
図6の説明に戻り、複数の剤を容器100に移し入れた後(工程P120)、使用者は、
図2に示すように、容器100の内側で泡立て器200を往復移動させ、第1剤715および第2剤725を空隙に通過させながら攪拌する(工程P130)。本実施形態では、工程P130において、使用者は、容器100に蓋体300を取り付けた後、泡立て器200の取っ手240を操作することによって、容器100の内側で泡立て器200を往復移動させる。本実施形態では、泡立て器200を往復移動させる回数は、30回であるが、他の実施形態では、30回よりも少なくてもよいし、30回よりも多くてもよい。
【0059】
図8は、泡立て器200を往復移動させた後の様子を示す説明図である。
図8には、泡立て器200を往復移動させた後に蓋体300を取り外した器具20が図示されている。工程P130では、容器100の内側で泡立て器200を往復移動させることによって、第1剤715と第2剤725とを混合した液状の混合剤から、泡状の毛髪化粧料780が生成される。
【0060】
図6の説明に戻り、容器100の内側で泡立て器200を往復移動させた後(工程P130)、使用者は、泡状の毛髪化粧料780を容器100から手ですくい取り、泡状の毛髪化粧料780を毛髪に塗布する(工程P170)。泡状の毛髪化粧料780を毛髪に塗布した後(工程P170)、所望の時間を経て、使用者は、毛髪を洗浄する(工程P180)。毛髪を洗浄した後(工程P180)、毛髪の処理が完了する。
【0061】
A−3.評価試験:
毛髪化粧料組成物の相違と、泡立てに用いる器具の相違とが、結果として生成される泡状の毛髪化粧料に与える影響を評価するために、発明者は、評価試験を実施した。
【0062】
本明細書に示す評価試験において、毛髪化粧料組成物の各成分の配合量を示す数値の単位は、質量%である。本明細書に示す評価試験における混合比は、複数の剤を混合する比率を示す。
【0063】
本明細書に示す評価試験では、試験者は、毛髪化粧料組成物を混合した混合液の20℃における粘度を、B型粘度計(東機産業株式会社製「TVB−10M」)を用いて測定した。評価試験における500mPa・s(ミリパスカル秒)以下の混合液の粘度は、B型粘度計のM2号ローターで60rpm(回毎分)で1分間回転させた後に測定される値である。評価試験における501〜1000mPa・sの混合液の粘度は、B型粘度計のM2号ローターで30rpmで1分間回転させた後に測定される値である。評価試験における1001〜2500mPa・sの混合液の粘度は、B型粘度計のM2号ローターで12rpmで1分間回転させた後に測定される値である。
【0064】
本明細書に示す評価試験における泡立て器具「A」は、
図1を用いて説明した器具20である。評価試験に用いた容器100の構成は、容積800mL(ミリリットル)、高さ125mm(ミリメートル)、幅100mm、奥行き100mmである。評価試験に用いた泡立て器200における第1面部210および第2面部220の各構成は、隙間構造JIS60メッシュ、目開き273μm(マイクロメートル)、空間率42%、線径150μm、厚さ280μmである。評価試験における泡立て器具「A」の発泡操作は、容器100の内側で泡立て器200を30回往復移動させることによるものである。
【0065】
本明細書に示す評価試験における泡立て器具「B」は、スクイズ式フォーマー容器(グラセル社製「FII−100」、容積149mL)である。評価試験における泡立て器具「B」の発泡操作は、スクイズ式フォーマー容器の一般的な使用方法によるものである。
【0066】
本明細書に示す評価試験における泡立て器具「C」は、ポンプ式フォーマー容器(グラセル社製「SIオーバル150」、容積220mL)である。評価試験における泡立て器具「C」の発泡操作は、ポンプ式フォーマー容器の一般的な使用方法によるものである。
【0067】
本明細書に示す評価試験における泡立て器具「D」は、蓋付きカップ容器(竹本容器社製「シェイカー500II」、容積705mL、高さ189mm、幅85mm、奥行き85mm)である。評価試験における泡立て器具「D」の発泡操作は、上下に大きく30回振り混ぜることによるものである。
【0068】
本明細書に示す評価試験では、専門の試験者1名が、毛髪化粧料組成物の混合液120g(グラム)に対して発泡操作を行い、発泡操作を行っていない専門の試験者5名が、発泡操作後の発泡状態を目視で観察し、「発泡量」、「泡のきめ細かさ」および「発泡後の取り扱いやすさ」の3つの評価項目について評価した。
【0069】
「発泡量」の評価基準
5:発泡量が非常に優れるもの
4:発泡量が優れるもの
3:発泡量が良好なもの
2:発泡量がやや不良なもの
1:発泡量が悪いもの
NG:泡を生成できないもの
【0070】
「泡のきめ細かさ」の評価基準
5:泡のきめ細かさが非常に優れるもの
4:泡のきめ細かさが優れるもの
3:泡のきめ細かさが良好なもの
2:泡のきめ細かさがやや粗いもの
1:泡のきめ細かさが非常に粗いもの
NG:泡を生成できないもの
【0071】
「発泡後の取り扱いやすさ」の評価基準
5:塗布時に泡が全く流れず、手の上から全くたれ落ちないもの
4:塗布時に泡が流れず、手の上からたれ落ちないもの
3:塗布時に泡がやや流れるが、手の上からたれ落ちないもの
2:塗布時に泡が流れ、手の上からたれ落ちやすいもの
1:塗布時に泡が非常に流れ、手の上から非常にたれ落ちやすいもの
NG:泡を生成できないもの
【0072】
A−3−1.第1評価試験:
第1評価試験では、発明者は、前述した第1剤(表1)および第2剤(表2)を用いた試料1〜6について評価を行った。第1評価試験で生成される毛髪化粧料は、脱色剤である。表3は、第1評価試験の結果を示す。
【0074】
試料1〜3は、第1剤と第2剤との混合比がそれぞれ異なる混合液を、泡立て器具「A」を用いて泡立てた試料である。試料4〜6は、第1剤と第2剤との混合比が試料1と同じ混合液を、泡立て器具「A」とはそれぞれ異なる泡立て器具を用いて泡立てた試料である。
【0075】
第1評価試験における試料1〜3の結果によれば、第1剤と第2剤との混合比が変化したとしても、泡立て器具「A」である器具20は、安定した品質で泡状の毛髪化粧料を生成できることが分かる。第1評価試験における試料1,4〜6の結果によれば、泡立て器具「A」である器具20は、他の泡立て器具と比較して、「発泡量」、「泡のきめ細かさ」および「発泡後の取り扱いやすさ」の3つの評価項目の全てにおいて優れていることが分かる。
【0076】
A−3−2.第2評価試験:
第2評価試験では、発明者は、前述した第1剤(表1)および第2剤(表2)に加え第3剤を用いた試料7〜12について評価を行った。第2評価試験で生成される毛髪化粧料は、脱染脱色剤である。表4は、第3剤の成分とその配合量を示す。表4に示す第3剤は、粉末である。表5は、第2評価試験の結果を示す。
【0079】
試料7〜9は、第1剤と第2剤と第3剤との混合比がそれぞれ異なる混合液を、泡立て器具「A」を用いて泡立てた試料である。試料10〜12は、第1剤と第2剤と第3剤との混合比が試料7と同じ混合液を、泡立て器具「A」とはそれぞれ異なる泡立て器具を用いて泡立てた試料である。試料10,11では、溶け残った粉末の第3剤が目詰まりし、それぞれの泡立て器具から毛髪化粧料を吐出することができなかった。
【0080】
第2評価試験における試料7〜9の結果によれば、第1剤と第2剤と第3剤の混合比が変化したとしても、泡立て器具「A」である器具20は、得られる泡状の毛髪化粧料について良好な品質を確保できることが分かる。第2評価試験における試料7,10〜12の結果によれば、泡立て器具「A」である器具20は、他の泡立て器具と比較して、「発泡量」、「泡のきめ細かさ」および「発泡後の取り扱いやすさ」の3つの評価項目の全てにおいて優れていることが分かる。
【0081】
A−3−3.第3評価試験:
第3評価試験では、発明者は、増粘剤の配合量を変えた第1剤に、第2剤(表2)を混合した試料21〜28について評価を行った。第3評価試験で生成される毛髪化粧料は、染毛剤である。表6は、第3評価試験の結果を示す。
【0083】
試料21〜28は、粘度がそれぞれ異なる混合液を、泡立て器具「A」を用いて泡立てた試料である。第1剤に増粘剤として含まれる「塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース」の配合量に応じて、試料21〜28における各混合液の粘度は異なる値となる。
【0084】
第3評価試験における試料21〜28の結果によれば、混合液の20℃における粘度は、試料21と試料27との関係、および試料26と試料28との関係から、16〜1300mPa・sであることが好ましく、試料21と試料22との関係、および試料25と試料26との関係から、60〜900mPa・sであることが一層好ましいことが分かる。
【0085】
A−3−4.第4評価試験:
第4評価試験では、発明者は、第3評価試験の試料23を基準として、第1剤に両性界面活性剤として含まれる「ラウリン酸アミドプロピルベタイン液」の配合量を増減した試料31〜34について評価を行った。第4評価試験で生成される毛髪化粧料は、染毛剤である。表7は、第4評価試験の結果を示す。
【0087】
第4評価試験における試料31〜34の結果によれば、第1剤に含まれる両性界面活性剤である「ラウリン酸アミドプロピルベタイン液」の配合量が10質量%まで減少した場合、試料23と比較して、「発泡量」および「発泡後の取り扱いやすさ」の評価がやや低下するものの、得られる泡状の毛髪化粧料について優れた品質を確保できることが分かる。
【0088】
A−3−5.第5評価試験:
第5評価試験では、発明者は、第3評価試験の試料23における第1剤に両性界面活性剤として含まれる「ラウリン酸アミドプロピルベタイン液」に代えて、種類が異なる両性界面活性剤を配合した試料41〜44について評価を行った。第5評価試験で生成される毛髪化粧料は、染毛剤である。表8は、第5評価試験における試料41,42の結果を示し、表9は、第5評価試験における試料43,44の結果を示す。
【0091】
試料41は、「ヤシ油アルキルベタイン液」を両性界面活性剤として第1剤に配合した試料である。試料42は、「ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液」を両性界面活性剤として第1剤に配合した試料である。試料43は、「ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン」を両性界面活性剤として第1剤に配合した試料である。試料44は、「ラウリルジメチルアミンオキシド液」を両性界面活性剤として第1剤に配合した試料である。
【0092】
第5評価試験における試料41,42の結果によれば、第1剤に含まれる両性界面活性剤として「ヤシ油アルキルベタイン液」や「ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液」を配合した場合、「ラウリン酸アミドプロピルベタイン液」を配合した試料23と比較して、各評価項目の評価が低下するものの、得られる泡状の毛髪化粧料について良好な品質を確保できることが分かる。第5評価試験における試料43,44の結果によれば、第1剤に含まれる両性界面活性剤として「ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン」や「ラウリルジメチルアミンオキシド液」を配合した場合、「ラウリン酸アミドプロピルベタイン液」を配合した試料23と同様に、得られる泡状の毛髪化粧料について非常に優れた品質を確保できることが分かる。
【0093】
A−3−6.第6評価試験:
第6評価試験では、発明者は、第3評価試験の試料23を基準として、両性界面活性剤を含有しない第1剤を用いた試料51〜54と、泡立て器具「A」とはそれぞれ異なる泡立て器具を用いた試料55〜57とについて評価を行った。第6評価試験で生成される毛髪化粧料は、染毛剤である。表10は、第6評価試験の結果を示す。
【0095】
試料51は、第1剤が両性界面活性剤を含有しない点を除き、第3評価試験の試料23と同様である。試料52は、第1剤が両性界面活性剤を含有しない点と、第1剤に増粘剤として含まれる「塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース」を減量することによって粘度を調整した点を除き、第3評価試験の試料23と同様である。試料53は、試料23における両性界面活性剤を、カチオン性界面活性剤である「塩化ステアリルトリメチルアンモニウム」に置き換えた試料である。試料54は、試料23における両性界面活性剤を、非イオン性界面活性剤である「ポリオキシエチレンラウリルエーテル」に置き換えた試料である。
【0096】
第6評価試験の結果によれば、泡立て器具「A」である器具20に用いられる混合液は、両性界面活性剤を含有することが好ましいことが分かる。
【0097】
A−3−7.第7評価試験:
第7評価試験では、発明者は、第3評価試験の試料23を基準として、第1剤と第2剤との混合比がそれぞれ異なる試料61,62と、アンモニア水を減量することによって混合液のpHを調整した試料63,64とについて評価を行った。第7評価試験で生成される毛髪化粧料は、染毛剤である。表11は、第7評価試験の結果を示す。
【0099】
第7評価試験における試料61,62の結果によれば、第1剤と第2剤との混合比が変化したとしても、泡立て器具「A」である器具20は、安定した品質で泡状の毛髪化粧料を生成できることが分かる。第7評価試験における試料63,64の結果によれば、泡立て器具「A」である器具20は、弱酸性から弱アルカリ性の混合液から得られる泡状の毛髪化粧料について、非常に優れた品質を確保できることが分かる。
【0100】
A−3−8.第8評価試験:
第8評価試験では、発明者は、第3評価試験の試料23を基準として、両性界面活性剤を第1剤ではなく第2剤に配合した試料71について評価を行った。第8評価試験で生成される毛髪化粧料は、染毛剤である。表12は、第8評価試験の結果を示す。
【0102】
第8評価試験の結果によれば、混合液の元となる複数の剤のいずれの剤に両性界面活性剤を含有した場合であっても、得られる泡状の毛髪化粧料について非常に優れた品質を確保できることが分かる。
【0103】
A−3−9.第9評価試験:
第9評価試験では、発明者は、第3評価試験の試料23における第1剤に含まれる両性界面活性剤である「ラウリン酸アミドプロピルベタイン液」を、非イオン性界面活性剤である「アルキル(8〜16)グルコシド」に全量または一部を置き換えた試料81〜83について評価を行った。第9評価試験で生成される毛髪化粧料は、染毛剤である。表13は、第9評価試験の結果を示す。
【0105】
第9評価試験の結果によれば、泡立て器具「A」である器具20に用いられる混合液は、両性界面活性剤およびアルキルグルコシドの少なくとも一方を含有することが好ましいことが分かる。
【0106】
A−4.効果:
以上説明した第1実施形態によれば、複数の剤が入れられた容器100の内側で泡立て器200を往復移動させることによって、容器100に入れられた複数の剤を第1面部210および第2面部220によって掻き上げると共に、第1面部210に形成された貫通孔215に複数の剤を空気と共に行き来させることができ、フォーマー容器や振とう用容器と比較して、泡状の毛髪化粧料を効率よく生成することができる。その結果、噴射剤を必要とせずに泡状の毛髪化粧料を容易に得ることができる。
【0107】
また、泡立て器200を往復移動させている際に、第1面部210に形成された貫通孔215に、一旦形成された泡を通過させることによって、毛髪化粧料を容易に均一できめ細かな泡状にすることができる。その結果、毛髪からの毛髪化粧料のたれ落ちや、毛髪の脱色ムラおよび染毛ムラを防止することができる。
【0108】
また、第2面部220に貫通孔225が形成されているため、第1面部210に形成された貫通孔215に加え、第2面部220に形成された貫通孔225からも、複数の剤を空気と共に行き来させることができ、泡状の毛髪化粧料を一層効率よく生成することができる。また、泡立て器200を往復移動させている際に、第1面部210に形成された貫通孔215に加え、第2面部220に形成された貫通孔225からも、一旦形成された泡を通過させることによって、毛髪化粧料を一層容易に均一できめ細かな泡状にすることができる。
【0109】
また、蓋体300が容器100に形成された開口を覆うため、泡状の毛髪化粧料が容器100から溢れ出ることを蓋体300によって防止することができる。また、蓋体300に貫通孔315が形成されているため、泡立て器200の内側への空気の取り込みを蓋体300の貫通孔315によって促進させ、泡状の毛髪化粧料を一層効率よく生成することができる。
【0110】
B.第2実施形態:
図9は、第2実施形態における器具20Bの構成を示す説明図である。第2実施形態は、器具20に代えて器具20Bを用いる点を除き、第1実施形態と同様である。第2実施形態は、第1実施形態の変形例を適用したものであってもよい。第2実施形態の説明では、第1実施形態と同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
【0111】
第2実施形態の器具20Bは、容器100Bと、泡立て器200Bとを備える。
図9では、泡立て器200Bを図示するために、二点鎖線を用いて容器100Bが図示されている。器具20Bの容器100Bは、生成剤セット70によって提供される複数の剤を受け入れ可能に構成されている。器具20Bの泡立て器200Bは、容器100Bの内側において容器100Bの中心軸CL1に沿って往復移動可能に構成されている。
【0112】
図10は、第2実施形態における容器100Bの詳細構成を示す説明図である。第2実施形態の容器100Bは、容器側面120に案内部122,124が形成されている点を除き、第1実施形態の容器100と同様である。容器100Bの案内部122,124は、泡立て器200Bに係合し、中心軸CL1に沿った方向に泡立て器200Bを案内できるように構成されている。本実施形態では、案内部122,124は、容器側面120における相互に対向する位置に設けられ、中心軸CL1に沿って容器側面120を内側に陥没させた形状をなす。
【0113】
図11は、第2実施形態における泡立て器200Bの詳細構成を示す説明図である。第2実施形態の泡立て器200Bは、容器100Bの案内部122,124に係合する構造を備える点を除き、第1実施形態の泡立て器200と同様である。泡立て器200Bの第2面部220には、容器100Bの案内部122,124にそれぞれ係合可能に構成された係合部222,224が形成されている。本実施形態では、係合部222,224は、第2面部220における相互に対向する位置に設けられ、中心軸CL2に沿って第2面部220を内側に陥没させた形状をなす。第2実施形態における泡立て器200Bの取っ手240は、係合部224に固定され、係合部224と共に案内部124に係合可能な形状をなす。
【0114】
以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、噴射剤を必要とせずに泡状の毛髪化粧料を容易に得ることができる。また、容器100Bの内側における泡立て器200Bの往復移動を案内部122,124によって安定させ、泡状の毛髪化粧料を一層効率よく生成することができる。
【0115】
C.第3実施形態:
図12は、第3実施形態における器具20Cの構成を示す説明図である。第3実施形態は、器具20に代えて器具20Cを用いる点を除き、第1実施形態と同様である。第3実施形態は、第1実施形態の変形例を適用したものであってもよい。第3実施形態の説明では、第1実施形態と同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
【0116】
第3実施形態の器具20Cは、容器100Cと、泡立て器200Cと、蓋体300Cとを備える。
図12では、泡立て器200Cを図示するために、二点鎖線を用いて容器100Cが図示されている。器具20Cの容器100Cは、第1実施形態の容器100と同様である。器具20Cの泡立て器200Cは、容器100Cの内側において容器100Cの中心軸CL1に沿って往復移動可能に構成されている。器具20Cの蓋体300Cは、泡立て器200Cに形成された開口を覆うことが可能に構成されている。
【0117】
図13は、第3実施形態における泡立て器200Cを往復移動させる様子を示す説明図である。
図13(A)には、泡立て器200Cが方向MD2側に位置する状態を図示した。
図13(C)には、泡立て器200Cが方向MD1側に位置する状態を図示した。
図13(B)には、
図13(A)の状態と、
図13(C)の状態との中間に泡立て器200Cが位置する状態を図示した。容器100Cの内側において泡立て器200Cを往復移動させる際には、器具20Cは、
図13(A)の状態から、
図13(B)の状態を経て、
図13(C)の状態となった後、
図13(B)の状態を経て、再び、
図13(A)の状態となる。
【0118】
図14は、第3実施形態における泡立て器200Cの詳細構成を示す説明図である。
図14(A)には、泡立て器200Cの斜視図が示され、
図14(B)には、泡立て器200Cの底面図が示されている。第3実施形態の泡立て器200Cは、第1面部210と、第2面部220と、開口部230とを備える。
【0119】
第3実施形態の第1面部210は、第1実施形態と同様であり、第1面部210には、複数の貫通孔215が形成されている。第3実施形態の第2面部220は、泡立て器200の中心軸CL2を軸とする円錐の頂点側を切り取った形状をなし、容器底面110から離れるに従って外側に広がる。中心軸CL2に沿った第2面部220の高さは、容器100Cにおける中心軸CL1に沿った容器側面120の高さよりも高い。開口部230には、複数の貫通孔225が形成されている。第3実施形態の開口部230は、第2面部220における第1面部210が位置する側とは反対側に開口を形成する。
【0120】
図15は、第3実施形態における蓋体300Cの詳細構成を示す説明図である。第3実施形態の蓋体300Cは、泡立て器200Cの開口部230に嵌合可能に構成されている点、および、切り欠き部330が形成されていない点を除き、第1実施形態の蓋体300と同様である。
【0121】
以上説明した第3実施形態によれば、第1実施形態と同様に、噴射剤を必要とせずに泡状の毛髪化粧料を容易に得ることができる。
【0122】
D.第4実施形態:
図16は、第4実施形態における器具20Dの構成を示す説明図である。第4実施形態は、器具20Cに代えて器具20Dを用いる点を除き、第3実施形態と同様である。第4実施形態は、第3実施形態の変形例を適用したものであってもよい。第4実施形態の説明では、第3実施形態と同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
【0123】
第4実施形態の器具20Dは、容器100Dと、泡立て器200Dとを備える。
図16では、泡立て器200Dを図示するために、二点鎖線を用いて容器100Dが図示されている。器具20Dの容器100Dは、第2実施形態の容器100Bと同様である。器具20Dの泡立て器200Dは、容器100Dの内側において容器100Dの中心軸CL1に沿って往復移動可能に構成されている。
【0124】
図16に示すように、第4実施形態の泡立て器200Dは、容器100Dの案内部122,124に係合する構造を備える点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。泡立て器200Dの第2面部220には、容器100Cの案内部122,124にそれぞれ係合可能に構成された係合部222,224が形成されている。本実施形態では、係合部222,224は、第2面部220における相互に対向する位置に設けられ、中心軸CL2に沿って第2面部220を内側に陥没させた形状をなす。
【0125】
以上説明した第4実施形態によれば、第1実施形態と同様に、噴射剤を必要とせずに泡状の毛髪化粧料を容易に得ることができる。また、容器100Dの内側における泡立て器200Dの往復移動を案内部122,124によって安定させ、泡状の毛髪化粧料を一層効率よく生成することができる。
【0126】
E.第5実施形態:
図17は、第5実施形態における器具20Eの構成を示す説明図である。第5実施形態は、器具20Cに代えて器具20Eを用いる点を除き、第3実施形態と同様である。第5実施形態は、第3実施形態の変形例を適用したものであってもよい。第5実施形態の説明では、第3実施形態と同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
【0127】
第5実施形態の器具20Eは、容器100Eと、泡立て器200Eと、蓋体300Eとを備える。第5実施形態の容器100Eは、円筒状である点を除き、第3実施形態の容器100Cと同様である。第5実施形態の泡立て器200Eは、円筒状である点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。第5実施形態の蓋体300Eは、円筒状の泡立て器200Eに応じた形状である点を除き、第3実施形態の蓋体300Cと同様である。
【0128】
以上説明した第5実施形態によれば、第3実施形態と同様に、噴射剤を必要とせずに泡状の毛髪化粧料を容易に得ることができる。
【0129】
F.第6実施形態:
図18は、第6実施形態における器具20Fの構成を示す説明図である。第6実施形態は、器具20Cに代えて器具20Fを用いる点を除き、第3実施形態と同様である。第6実施形態は、第3実施形態の変形例を適用したものであってもよい。第6実施形態の説明では、第3実施形態と同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
【0130】
第6実施形態の器具20Fは、容器100Fと、泡立て器200Fと、蓋体300Fとを備える。第6実施形態の容器100Fは、矩形筒状である点を除き、第3実施形態の容器100Cと同様である。第6実施形態の泡立て器200Fは、矩形筒状である点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。第6実施形態の蓋体300Fは、矩形筒状の泡立て器200Fに応じた形状である点を除き、第3実施形態の蓋体300Cと同様である。
【0131】
以上説明した第6実施形態によれば、第3実施形態と同様に、噴射剤を必要とせずに泡状の毛髪化粧料を容易に得ることができる。
【0132】
G.第7実施形態:
図19は、第7実施形態における器具20Gの構成を示す説明図である。第7実施形態は、器具20Cに代えて器具20Gを用いる点を除き、第3実施形態と同様である。第7実施形態は、第3実施形態の変形例を適用したものであってもよい。第7実施形態の説明では、第3実施形態と同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
【0133】
第7実施形態の器具20Gは、容器100Gと、泡立て器200Gと、蓋体300Gとを備える。第7実施形態の容器100Gは、ハート型断面の筒状である点を除き、第3実施形態の容器100Cと同様である。第7実施形態の泡立て器200Gは、ハート型断面の筒状である点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。第7実施形態の蓋体300Gは、ハート型断面の筒状をなす泡立て器200Gに応じた形状である点を除き、第3実施形態の蓋体300Cと同様である。
【0134】
以上説明した第7実施形態によれば、第3実施形態と同様に、噴射剤を必要とせずに泡状の毛髪化粧料を容易に得ることができる。
【0135】
H.第8実施形態:
図20は、第8実施形態における器具20Hの構成を示す説明図である。第8実施形態は、器具20Cに代えて器具20Hを用いる点を除き、第3実施形態と同様である。第8実施形態は、第3実施形態の変形例を適用したものであってもよい。第8実施形態の説明では、第3実施形態と同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
【0136】
第8実施形態の器具20Hは、容器100Hと、泡立て器200Hとを備える。第8実施形態の容器100Hは、第3実施形態の容器100Cと同様である。第8実施形態の泡立て器200Hは、第3実施形態の泡立て器200Cよりも全体形状が細い点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。
【0137】
以上説明した第8実施形態によれば、第3実施形態と同様に、噴射剤を必要とせずに泡状の毛髪化粧料を容易に得ることができる。
【0138】
I.第9実施形態:
図21は、第9実施形態における器具20Iの構成を示す説明図である。第9実施形態は、器具20Cに代えて器具20Iを用いる点を除き、第3実施形態と同様である。第9実施形態は、第3実施形態の変形例を適用したものであってもよい。第9実施形態の説明では、第3実施形態と同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
【0139】
第9実施形態の器具20Iは、容器100Iと、泡立て器200Iとを備える。第9実施形態の容器100Iは、第3実施形態の容器100Cと同様である。第9実施形態の泡立て器200Iは、第3実施形態の泡立て器200Cよりも全体形状が短い点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。
【0140】
以上説明した第9実施形態によれば、第3実施形態と同様に、噴射剤を必要とせずに泡状の毛髪化粧料を容易に得ることができる。
【0141】
J.容器の変形例:
上述した各実施形態は、次の変形例の容器を適用したものであってもよい。
【0142】
図22は、変形例の容器100aの詳細構成を示す説明図である。変形例の容器100aは、容器側面120に取っ手150を設けた点を除き、第1実施形態の容器100と同様である。この変形例の容器100aによれば、使用者は、取っ手150を持つことによって、容器100aを容易に取り扱うことができる。
【0143】
K.泡立て器の変形例:
上述した各実施形態は、次の変形例の泡立て器を適用したものであってもよい。
【0144】
K−1.第1変形例:
図23は、第1変形例の泡立て器200aの詳細構成を示す説明図である。第1変形例の泡立て器200aは、開口部230の外周側に滑り止め部250aが形成されている点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。泡立て器200aの滑り止め部250aは、第2面部220を構成する材料よりも摩擦係数が高い材料からなる。この第1変形例によれば、使用者は、滑り止め部250aを持つことによって、泡立て器200aを容易に取り扱うことができる。
【0145】
K−2.第2変形例:
図24は、第2変形例の泡立て器200bの詳細構成を示す説明図である。第2変形例の泡立て器200bは、開口部230の上方に取っ手250bが形成されている点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。この第2変形例によれば、使用者は、取っ手250bを持つことによって、泡立て器200bを容易に取り扱うことができる。
【0146】
K−3.第3変形例:
図25は、第3変形例の泡立て器200cの詳細構成を示す説明図である。第3変形例の泡立て器200cは、開口部230の外周側に取っ手250cが形成されている点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。この第3変形例によれば、使用者は、取っ手250cを持つことによって、泡立て器200cを容易に取り扱うことができる。
【0147】
K−4.第4変形例:
図26は、第4変形例の泡立て器200dの詳細構成を示す説明図である。
図26(A)には、泡立て器200dの斜視図が示され、
図26(B)には、泡立て器200dの底面図が示されている。第4変形例の泡立て器200dは、第2面部220における第1面部210側に貫通孔225が形成され、第2面部220における開口部230側に貫通孔225が形成されていない点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。この第4変形例によれば、生成された泡状の毛髪化粧料を泡立て器200dの開口部230側に容易に確保することができる。
【0148】
K−5.第5変形例:
図27は、第5変形例の泡立て器200eの詳細構成を示す説明図である。
図27(A)には、泡立て器200eの斜視図が示され、
図27(B)には、泡立て器200eの底面図が示されている。第5変形例の泡立て器200eは、取っ手240の形状が異なる点を除き、第1実施形態の泡立て器200と同様である。第5変形例の取っ手240は、相互に対向する2つの帯状体を介して第2面部220に固定された環状体をなす。この第5実施形態によれば、使用者は、取っ手240を持つことによって、泡立て器200eを容易に取り扱うことができる。
【0149】
K−6.第6変形例:
図28は、第6変形例の泡立て器200fの詳細構成を示す説明図である。
図28(A)には、泡立て器200fの斜視図が示され、
図28(B)には、泡立て器200fの底面図が示されている。第6変形例の泡立て器200fは、第1面部210に形成された貫通孔215の形状が異なる点、および、第2面部220に形成された貫通孔225の形状が異なる点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。第6変形例の貫通孔215は、円形である点を除き、第3実施形態と同様である。第6変形例の貫通孔225は、円形である点、および、第1面部210側に位置する貫通孔225よりも、開口部230側に位置する貫通孔225の方が大きい点を除き、第3実施形態と同様である。この第6実施例によれば、第1面部210側に位置する貫通孔225によって複数の剤の掻き上げ量を確保しつつ、開口部230側に位置する貫通孔225によって容器100Cと泡立て器200fとの間への空気の取り込みを促進させ、泡状の毛髪化粧料を一層効率よく生成することができる。
【0150】
K−7.第7変形例:
図29は、第7変形例の泡立て器200gの詳細構成を示す説明図である。
図29(A)には、泡立て器200gの斜視図が示され、
図29(B)には、泡立て器200gの底面図が示されている。第7変形例の泡立て器200gは、第1面部210に形成された貫通孔215の形状が異なる点、および、第2面部220に形成された貫通孔225の形状が異なる点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。第7変形例の貫通孔215は、矩形である点を除き、第3実施形態と同様である。第7変形例の貫通孔225は、矩形である点、および、第1面部210側に位置する貫通孔225よりも、開口部230側に位置する貫通孔225の方が大きい点を除き、第3実施形態と同様である。この第7実施例によれば、第1面部210側に位置する貫通孔225によって複数の剤の掻き上げ量を確保しつつ、開口部230側に位置する貫通孔225によって容器100Cと泡立て器200gとの間への空気の取り込みを促進させ、泡状の毛髪化粧料を一層効率よく生成することができる。
【0151】
K−8.第8変形例:
図30は、第8変形例の泡立て器200hの詳細構成を示す説明図である。
図30(A)には、泡立て器200hの斜視図が示され、
図30(B)には、泡立て器200hの底面図が示されている。第8変形例の泡立て器200hは、第1面部210に単一の貫通孔215が形成されている点、および、第2面部220に貫通孔225が形成されていない点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。第8変形例の貫通孔215は、中心軸CL2を中心とする円形の空隙である。この第8変形例によれば、生成された泡状の毛髪化粧料を泡立て器200hの内側に容易に確保することができる。
【0152】
K−9.第9変形例:
図31は、第9変形例の泡立て器200iの詳細構成を示す説明図である。
図31(A)には、泡立て器200iの斜視図が示され、
図31(B)には、泡立て器200iの底面図が示されている。第9変形例の泡立て器200iは、第1面部210に形成された貫通孔215の形状が異なる点、および、第2面部220に形成された貫通孔225の形状が異なる点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。第9実施例の貫通孔215および貫通孔225は、動物(トナカイ)の形状をなす点を除き、第3実施形態と同様である。この第9変形例によれば、貫通孔215および貫通孔225の形状によって装飾性を向上させることができる。
【0153】
K−10.第10変形例:
図32は、第10変形例の泡立て器200jの詳細構成を示す説明図である。
図32(A)には、泡立て器200jの斜視図が示され、
図32(B)には、泡立て器200jの底面図が示されている。第10変形例の泡立て器200jは、第1面部210に形成された貫通孔215の形状が異なる点、および、第2面部220に形成された貫通孔225の形状が異なる点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。第10実施例の貫通孔215および貫通孔225は、種々の形状(丸、矩形、ハート、スペード、クローバ、星)の形状をなす点を除き、第3実施形態と同様である。この第10変形例によれば、貫通孔215および貫通孔225の形状によって装飾性を向上させることができる。
【0154】
K−11.第11変形例:
図33は、第11変形例の泡立て器200kの詳細構成を示す説明図である。
図33(A)には、泡立て器200kの斜視図が示され、
図33(B)には、泡立て器200kの底面図が示されている。第11変形例の泡立て器200kは、貫通孔215と貫通孔225とが一連のスリット状をなす点を除き、第3実施形態の泡立て器200Cと同様である。この第11変形例によれば、第3実施形態の泡立て器200Cと同様に、泡状の毛髪化粧料を生成することができる。
【0155】
K−12.第12変形例:
図34は、第12変形例の泡立て器200mの詳細構成を示す説明図である。
図34(A)には、泡立て器200mの斜視図が示され、
図34(B)には、泡立て器200mの底面図が示されている。第12変形例の泡立て器200mは、基部260と、線材部270とを備える。泡立て器200mの基部260は、泡立て器200mの中心軸CL2を中心とする円板状をなす。泡立て器200mの線材部270は、湾曲させた複数の線材の両端を基部260に固定してなり、複数の線材の間に空隙を形成する。第12変形例の泡立て器200mは、容器100の内側において線材部270を往復移動させることによって、混合液から泡状の毛髪化粧料を生成可能に構成されている。この第12変形例によれば、上述した実施形態と同様に、泡状の毛髪化粧料を生成することができる。
【0156】
K−13.第13変形例:
図35は、第13変形例の泡立て器200nの詳細構成を示す説明図である。
図35(A)には、泡立て器200nの斜視図が示され、
図35(B)には、泡立て器200nの底面図が示されている。第13変形例の泡立て器200nは、基部260と、線材部270とを備える。泡立て器200nの基部260は、泡立て器200mの中心軸CL2を中心とする円板状をなす。泡立て器200nの線材部270は、湾曲させた複数の線材の一端を基部260に固定してなり、複数の線材の間に空隙を形成する。第13変形例の泡立て器200nは、容器100の内側において線材部270を往復移動させることによって、混合液から泡状の毛髪化粧料を生成可能に構成されている。この第13変形例によれば、上述した実施形態と同様に、泡状の毛髪化粧料を生成することができる。
【0157】
K−14.第14変形例:
図36は、第14変形例の貫通孔215,225の断面を示す説明図である。第14変形例の貫通孔215は、貫通孔215の周縁部217,218が凸状に形成されている点を除き、上述した実施形態と異なる。貫通孔215の周縁部217は、第1面部210の内側に位置し、貫通孔215の周縁部218は、第1面部210の外側に位置する。第14変形例の貫通孔225は、貫通孔225の周縁部227,228が凸状に形成されている点を除き、上述した実施形態と異なる。貫通孔225の周縁部227は、第2面部220の内側に位置し、貫通孔225の周縁部228は、第2面部220の外側に位置する。この第14変形例によれば、凸状に形成された貫通孔215,225の周縁部217,218,227,228によって、貫通孔215,225を行き来する複数の剤と空気との混合を促進させることができ、泡状の毛髪化粧料を一層効率よく生成することができる。
【0158】
K−15.第15変形例:
図37は、第15変形例の貫通孔215,225の断面を示す説明図である。第15変形例の貫通孔215は、周縁部218が平面である点を除き、第14変形例と同様である。他の変形例では、周縁部217が平面であり、周縁部218が凸状であってもよい。第15変形例の貫通孔225は、周縁部228が平面である点を除き、第14変形例と同様である。他の変形例では、周縁部227が平面であり、周縁部228が凸状であってもよい。この第15変形例によれば、第14変形例と同様に、貫通孔215,225を行き来する複数の剤と空気との混合を促進させることができ、泡状の毛髪化粧料を一層効率よく生成することができる。
【0159】
L.蓋体の変形例:
上述した各実施形態は、次の変形例の蓋体を適用したものであってもよい。蓋体が容器に嵌まり合う形態において、蓋体は、容器の外側に嵌まり合う構成であってもよいし、容器の内側に嵌まり合う構成であってもよい。蓋体が泡立て器に嵌まり合う形態において、蓋体は、泡立て器の外側に嵌まり合う構成であってもよいし、泡立て器の内側に嵌まり合う構成であってもよい。
【0160】
L−1.第1変形例:
図38は、第1変形例の蓋体300aの詳細構成を示す説明図である。第1変形例の蓋体300aは、蓋部310に設けられた取っ手350を備える点を除き、第3実施形態の蓋体300Cと同様である。この第1変形例によれば、使用者は、取っ手350を持つことによって、蓋部310を容易に取り扱うことができる。
【0161】
L−2.第2変形例:
図39は、第2変形例の蓋体300bの詳細構成を示す説明図である。第2変形例の蓋体300bは、泡立て器200Cの外側に嵌合する点と、泡立て器200Cに対する蓋部310の位置をかさ上げする側面部340が設けられた点とを除き、第3実施形態の蓋体300Cと同様である。この第2変形例によれば、容器の容積を超える量の泡状の毛髪化粧料を生成することができる。
【0162】
L−3.第3変形例:
図40は、第3変形例の蓋体300cの詳細構成を示す説明図である。
図40(A)には、蓋体300cの斜視図が示され、
図40(B)には、泡立て器200Cに取り付けた蓋体300cの斜視図が示されている。第3変形例の蓋体300cは、泡立て器200Cの内側に蓋部310を配置可能に構成された嵌合部320を備える点を除き、第3実施形態の蓋体300Cと同様である。この第3変形例によれば、生成される泡状の毛髪化粧料の生成量に応じて蓋部310の位置を設定することによって、泡状の毛髪化粧料を生成する際に生成量の目安として蓋部310を利用することができる。
【0163】
M.他の実施形態:
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0164】
例えば、容器100おける内側の表面に、多孔質素材と、植毛素材と、繊維素材との少なくとも1つが取り付けられてもよい。これによって、容器100の表面において複数の剤と空気との混合を促進させ、泡状の毛髪化粧料を一層効率よく生成することができる。
【0165】
泡立て器200における第1面部210と第2面部220との少なくとも一方における内側および外側の少なくとも一方に、多孔質素材と、植毛素材と、繊維素材との少なくとも1つが取り付けられてもよい。これによって、泡立て器200の表面において複数の剤と空気との混合を促進させ、泡状の毛髪化粧料を一層効率よく生成することができる。
【0166】
容器100と、泡立て器200と、蓋体300との少なくとも1つは、透明または半透明であってもよい。これによって、泡状の毛髪化粧料が生成される様子を外部から確認することができる。
【0167】
本発明における毛髪化粧料である染毛剤は、酸化染料として、パラフェニレンジアミン、5−アミノオルトクレゾール、トルエン−2,5−ジアミン、2−クロロ− パラフェニレンジアミン、N−メトキシエチル−パラフェニレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、2−(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、2,6−ジメチルパラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、1,3−ビス(N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(4−アミノフェニル)アミノ)−2−プロパノール、PEG−3,3,2’−パラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、3−メチル−4−アミノフェノール、2−アミノメチル−4−アミノフェノール、2−(2−ヒドロキシエチルアミノメチル)−4−アミノフェノール、オルトアミノフェノール、2−アミノ−5−メチルフェノール、2−アミノ−6−メチルフェノール、2−アミノ−5− アセタミドフェノール、3,4−ジアミノ安息香酸、5−アミノサリチル酸、2,4,5,6−テトラアミノピリミジン、2,5,6−トリアミノ−4−ヒドロキシピリミジン、4,5−ジアミノ−1−(4’−クロロベンジル)ピラゾール、4,5−ジアミノ−1−ヒドロキシエチルピラゾール、メタフェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチルアミノ)アニソール、2,4−ジアミノ−5−メチルフェネトール、2,4−ジアミノ−5−(2−ヒドロキシエトキシ)トルエン、2,4−ジメトキシ−1,3−ジアミノベンゼン、2,6−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)トルエン、2,4−ジアミノ−5−フルオロトルエン、1,3−ビス(2,4−ジアミノフェノキシ)プロパン、メタアミノフェノール、2−メチル−5−アミノフェノール、2−メチル−5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、2,4−ジクロロ−3−アミノフェノール、2−クロロ−3−アミノ−6−メチルフェノール、2−メチル−4−クロロ−5−アミノフェノール、N−シクロペンチル−メタアミノフェノール、2−メチル−4−メトキシ−5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、2−メチル−4−フルオロ−5−アミノフェノール、レゾルシン、2−メチルレゾルシン、4−クロロレゾルシン、1−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、4−ヒドロキシインドール、5−ヒドロキシインドール、6−ヒドロキシインドール、7−ヒドロキシインドール、6−ヒドロキシベンゾモルホリン、3,4−メチレンジオキシフェノール、2−ブロモ−4,5−メチレンジオキシフェノール、3,4−メチレンジオキシアニリン、1−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−3,4−メチレンジオキシベンゼン、2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン、2,6−ジメトキシ−3,5−ジアミノピリジン、2,3−ジアミノ−6−メトキシピリジン、2−メチルアミノ−3−アミノ−6−メトキシピリジン、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン、2,6−ジアミノピリジン、および、それらの塩類、ならびに、「医薬部外品原料規格」(薬事日報社、1991年6月発行)に収載された酸化染料などのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0168】
本発明における毛髪化粧料である染毛剤は、直接染料として、4−ニトロ−m−フェニレンジアミン、4−ニトロ−o−フェニレンジアミン、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、ピクラミン酸、1−アミノ−4−メチルアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、および、それらの塩類、ならびに、「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年厚生省告示)により定められた酸性染料および塩基性染料などのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0169】
本発明における毛髪化粧料である染毛剤は、酸性染料として、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色201号、赤色227号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、黄色4号、黄色5号、黄色202号(1)、黄色202号(2)、黄色203号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、だいだい色402号、だいだい色205号、緑色3号、緑色204号、緑色205号、緑色401号、緑色402号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色202号、青色203号、青色205号、かっ色201号、黒色401号などのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0170】
本発明における毛髪化粧料である染毛剤は、塩基性染料として、アンモニウム基およびカルベニウム基などを有する染料、具体的には、9−(ジメチルアミノ)−ベンゾ[a]フェノキサジ−7−イウム−クロライド(CI51175;ベーシック・ブルーNo.6)、ジ[4−(ジエチルアミノ)フェニル][4−(エチルアミノ)ナフチル]カルベニウム−クロライド(CI42595;ベーシック・ブルーNo.7)、3,7−ジ(ジメチルアミノ)フェノチアジン−5−イウム−クロライド(CI52015;ベーシック・ブルーNo.9)、ジ[4−(ジメチルアミノ)フェニル][4−(フェニルアミノ)ナフチル]カルベニウム−クロライド(CI44045;ベーシック・ブルーNo.26)、2−[(4−(エチル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)フェニル)アゾ]−6−メトキシ−3−メチル−ベンゾチアゾリウム−硫酸メチル(CI11154;ベーシック・ブルーNo.41)、8−アミノ−2−ブロム−5−ヒドロキシ−4−イミノ−6−[(3−(トリメチルアンモニオ)フェニル)アミノ]−1(4H)−ナフタリノン−クロライド(CI56059;ベーシック・ブルーNo.99)、ビス[4−(ジメチルアミノ)−フェニル][4−(メチルアミノ)フェニル]カルベニウム−クロライド(CI42535;ベーシック・バイオレットNo.1)、トリス(4−アミノ−3−メチルフェニル)−カルベニウム−クロライド(CI42520;ベーシック・バイオレットNo.2)、トリス[4−(ジメチルアミノ)フェニル]カルベニウム−クロライド(CI42555;ベーシック・バイオレットNo.3)、2−[3,6−(ジエチルアミノ)ジベンゾピラニウム−9−イル]−安息香酸−クロライド(CI45170;ベーシック・バイオレットNo.10)、ジ(4−アミノフェニル)(4−アミノ−3−メチルフェニル)カルベニウム−クロライド(CI42510;ベーシック・バイオレットNo.14)、1,3−ビス[(2,4−ジアミノ−5−メチルフェニル)アゾ]−3−メチルベンゼン(CI21010;ベーシック・ブラウンNo.4)、1−[(4−アミノフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)−2−ナフトール−クロライド(CI12250;ベーシック・ブラウンNo.16)、1−[(4−アミノ−3−ニトロフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)−2−ナフトール−クロライド(CI12251;ベーシック・ブラウンNo.17)、3,7−ジアミノ−2,8−ジメチル−5−フェニル−フェナジニウム−クロライド(CI50240;ベーシック・レッドNo.2)、1,4−ジメチル−5−[(4−(ジメチルアミノ)フェニル)アゾ]−1,2,4−トリアゾリウム−クロライド(CI11055;ベーシック・レッドNo.22)、2−ヒドロキシ−1−[(2−メトキシフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)−ナフタリン−クロライド(CI12245;ベーシック・レッドNo.76)、2−[2((2,4−ジメトキシフェニル)アミノ)エテニル]−1,3,3−トリメチル−3H−インドール−1−イウム−クロライド(CI48055; ベーシック・イエローNo.11)、3−メチル−1−フェニル−4−[(3−(トリメチルアンモニオ)フェニル)アゾ]−ピラゾール−5−オン−クロライド(CI12719;ベーシック・イエローNo.57)、ビス[4−(ジエチルアミノ)フェニル]フェニルカルベニウム−硫酸水素塩(1:1)(CI42040;ベーシック・グリーンNo.1)などのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0171】
本発明における毛髪化粧料の第1剤は、アルカリ剤として、アンモニア、アルカノールアミン類(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール等)、有機アミン類(モルホリン、グアニジン等)、無機アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等)、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン等)、および、それらの塩類などのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0172】
本発明における毛髪化粧料の第2剤は、酸化剤として、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、過酸化塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物、臭素酸ナトリウムなどのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0173】
本発明における毛髪化粧料は、アニオン性界面活性剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(以下、POEという)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸、および、それらの塩類などのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0174】
本発明における毛髪化粧料は、カチオン性界面活性剤として、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ドデシルジメチルエチルアンモニウム、塩化ポリオキシプロピレンメチルジエチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリンなどのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0175】
本発明における毛髪化粧料は、非イオン性界面活性剤として、POEアルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPという)アルキルエーテル類、POE脂肪酸類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POEソルビトールテトラ脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、N−アルキルジメチルアミンオキシド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステルなどのうち、少なくとも1つを含有してもよい。本発明における毛髪化粧料は、POEアルキルエーテル類として、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル類などのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0176】
本発明における毛髪化粧料は、両性界面活性剤として、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイト−1−カルボキシエチロキシ二ナトリウム塩、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタン、ラウラミドプロピルベタインなどのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0177】
本発明における毛髪化粧料は、油性成分として、炭化水素、油脂、ロウ類、高級アルコール、高級脂肪酸、エステル類、シリコーン類などのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0178】
本発明における毛髪化粧料は、炭化水素として、α−オレフィンオリゴマー、流動パラフィン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、ワセリン、ポリエチレン末、オゾケライト、ポリブテン、セレシンなどのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0179】
本発明における毛髪化粧料は、油脂として、植物油脂類(例えば、ヤシ油、パーム油、オリーブ油、アボカド油、ヒマシ油、ゴマ油、ローズヒップ油、メドウフォーム油、月見草油、マカデミアナッツ油、ハッカ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、シア脂など)、動物性油脂類(例えば、牛脂、乳脂、馬脂、ミンク油、ラノリンなど)などのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0180】
本発明における毛髪化粧料は、ロウ類として、ミツロウ、キャンデリラロウ、コメヌカロウ、セラック、カルナウバロウ、ホホバ油などのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0181】
本発明における毛髪化粧料は、高級アルコールとして、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ラノリンアルコールなどのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0182】
本発明における毛髪化粧料は、高級脂肪酸として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸などのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0183】
本発明における毛髪化粧料は、エステル類として、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ミリスチン酸トリイソデシル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリット脂肪酸エステル、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリルなどのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0184】
本発明における毛髪化粧料は、シリコーン類として、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーンなどのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0185】
本発明における毛髪化粧料は、溶剤として、水、エタノール、イソプロパノール、n―プロパノール、n―ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、ジグリセリン、メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、N−メチルピロリドン、N−オクチルピロリドン、N−ラウリルピロリドン、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0186】
本発明における毛髪化粧料は、増粘剤として、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸塩、ペクチン、フェラーセン、アラビアガム、ガッチガム、カラヤガム、トラガカントガム、カンテン末、ベントナイト、架橋性ポリアルキル酸塩などのうち、少なくとも1つを含有してもよい。
【0187】
本発明における毛髪化粧料は、その他の添加成分として、コラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィブロイン、コンキオリン、大豆タンパク、カゼイン、ゼラチンなどの蛋白質を酸、アルカリ、酵素などにより加水分解した加水分解物、および、それらを4級化したカチオン変性蛋白質等のポリペプタイドと;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヒアルロン酸などの保湿剤と;パラベンなどの防腐剤と;リン酸、クエン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸などのpH調整剤と;チオグリコール酸、亜硫酸塩、アスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤と;その他、アミノ酸、植物抽出液、生薬抽出物、ビタミン類、色素、香料、顔料、紫外線吸収剤などのうち、少なくとも1つを含有してもよい。