特許第6681917号(P6681917)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6681917画像合成の方法及び装置、インスタント通信方法、ならびに画像合成サーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6681917
(24)【登録日】2020年3月26日
(45)【発行日】2020年4月15日
(54)【発明の名称】画像合成の方法及び装置、インスタント通信方法、ならびに画像合成サーバ
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/387 20060101AFI20200406BHJP
   G06T 3/00 20060101ALI20200406BHJP
   G06T 5/50 20060101ALI20200406BHJP
【FI】
   H04N1/387
   G06T3/00 780
   G06T5/50
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-551682(P2017-551682)
(86)(22)【出願日】2016年3月18日
(65)【公表番号】特表2018-513631(P2018-513631A)
(43)【公表日】2018年5月24日
(86)【国際出願番号】CN2016076695
(87)【国際公開番号】WO2016155515
(87)【国際公開日】20161006
【審査請求日】2019年2月21日
(31)【優先権主張番号】201510159422.8
(32)【優先日】2015年4月3日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510330264
【氏名又は名称】アリババ・グループ・ホールディング・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ALIBABA GROUP HOLDING LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フォン プーチャオ
【審査官】 橋爪 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−006133(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第102881032(CN,A)
【文献】 特開2006−146775(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/38− 1/393
G06T 3/00− 5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組み合わされることになる少なくとも2つの画像を得ることと、
組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定することと、
組み合わされることになる各画像の前記視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、組み合わされることになる対応する画像を調整することと、
組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得ることと、
組み合わされることになる各調整済み画像にユニバーサルリソースロケータ(URL)を割り当てることと、
を含む、画像合成方法。
【請求項2】
組み合わされることになる各画像の前記視覚的中心を決定することが、具体的には、
組み合わされることになるそれぞれの画像を、組み合わされることになる画像ごとに、第2の設定された仕様のサイズを有するサブ画像に分割することと、
設定された目標識別アルゴリズムを使用して、サブ画像ごとに、設定された目標識別値を計算することと、
各サブ画像の前記設定された目標識別値及びクラスタリングアルゴリズムに基づいて、各サブ画像をクラスタリングして、組み合わされることになる前記それぞれの画像の視覚的中心を得ることと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
組み合わされることになる各調整済み画像を画像バンクの中に記憶することと
組み合わされることになる各調整済み画像の前記URLを分散型データベースの中に記憶することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、前記組み合わさった画像を得ることが、
前記分散型データベースから、組み合わされることになる各調整済み画像の前記URLを得ることと、
組み合わされることになる各調整済み画像の前記URLに基づいて、前記画像バンクから、組み合わされることになるそれぞれの前記調整済み画像を得ることと、
組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、前記組み合わさった画像を得ることと、
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記組み合わさった画像が得られてからの期間が、設定された時間周期よりも長い場合、前記組み合わさった画像は、破棄される、
請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
組み合わされることになる少なくとも2つの画像を得るように構成された取得ユニットと、
組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定するように構成された決定ユニットと、
組み合わされることになる各画像の前記視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、組み合わされることになる対応する画像を調整するように構成された調整ユニットと、
組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得るように構成された組合せユニットと、
組み合わされることになる各調整済み画像にユニバーサルリソースロケータ(URL)を割り当てるように構成された割当てユニットと、
を備える、画像合成装置。
【請求項7】
組み合わされることになる各画像の前記視覚的中心を決定するように構成されている前記決定ユニットが、
組み合わされることになるそれぞれの画像を、組み合わされることになる画像ごとに、第2の設定された仕様のサイズを有するサブ画像に分割し、
設定された目標識別アルゴリズムを使用して、サブ画像ごとに、設定された目標識別値を計算し、
各サブ画像の前記設定された目標識別値及びクラスタリングアルゴリズムに基づいて、各サブ画像をクラスタリングして、組み合わされることになる前記それぞれの画像の視覚的中心を得る、
ように構成されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
組み合わされることになる各調整済み画像を画像バンクの中に記憶するように構成された第1の記憶ユニットと
組み合わされることになる各調整済み画像の前記URLを分散型データベースの中に記憶するように構成された第2の記憶ユニットと、
をさらに備える、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、前記組み合わさった画像を得るように構成されている前記組合せユニットが、
前記分散型データベースから、組み合わされることになる各調整済み画像の前記URLを取得し、
組み合わされることになる各調整済み画像の前記URLに基づいて、前記画像バンクから、組み合わされることになるそれぞれの前記調整済み画像を取得し、
組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、前記組み合わさった画像を得る、
ように構成されている、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記組み合わさった画像が得られてからの期間が、設定された時間周期よりも長い場合、
前記組み合わさった画像は、破棄される、
請求項6〜9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
インスタント通信を行う少なくとも2つのクライアントから、組み合わされることになる画像を別々に受信することと、
組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定することと、
組み合わされることになる各画像の前記視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、組み合わされることになる対応する画像を調整することと、
組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得ることと、
前記組み合わさった画像を前記少なくとも2つのクライアントに別々に送信して、前記少なくとも2つのクライアントに、前記組み合わさった画像を提示させることと
を含む、インスタント通信方法。
【請求項12】
画像合成サーバであって、少なくとも2つのクライアントが、前記画像合成サーバを介してインスタント通信を行い、前記画像合成サーバが、
インスタント通信を行う少なくとも2つのクライアントから、組み合わされることになる画像を別々に受信するように構成された受信ユニットと、
組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定するように構成された決定ユニットと、
組み合わされることになる各画像の前記視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、組み合わされることになる対応する画像を調整するように構成された調整ユニットと、
組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得るように構成された組合せユニットと、
前記組み合わさった画像を前記少なくとも2つのクライアントに別々に送信して、前記少なくとも2つのクライアントに、前記組み合わさった画像を提示させるように構成された送信ユニットと、
を備える、前記画像合成サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、画像処理の技術分野、詳細には、画像合成の方法及び装置、インスタント通信方法、ならびに画像合成サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
マルチメディア技術の急速な発展に伴って、画像を処理するユーザ需要もまた、増加している。画像処理には、画像切抜き、画像色彩変更、画像合成などが含まれる。画像合成は、組み合わさった画像を得るために、背景の壁の中に、組み合わされることになる複数の画像を提示すること、したがって、単一の組み合わさった画像の中に、組み合わされることになる複数の画像を提示するという目的を達成することを示す。既存の画像合成方法については、本明細書において詳細に説明する。
【0003】
既存の画像合成方法によれば、組み合わされることになる少なくとも2つの画像が、得られる。組み合わされることになる各画像は、背景の壁のサイズに従ったサイズに比例圧縮される。組み合わされることになる各縮小サイズの画像は、組み合わさった画像を得るために、背景の壁の中の特定の場所に貼り付けられ、したがって、複数の画像の組合せが完了する。この方法は、組み合わさった画像の視覚的中心を考慮せずに、単に、組み合わされることになる画像ごとに、単純な比例圧縮及び貼付けを実行するにすぎない。それによって得られる組み合わさった画像は、視覚的効果が非常に乏しく、ユーザのエクスペリエンスに深刻な影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0004】
本出願の諸実施形態は、画像合成の方法及び装置、インスタント通信方法、ならびに画像合成サーバを提供して、既存の技術における、ユーザエクスペリエンスに深刻な影響を及ぼす組み合わさった画像の視覚的効果が乏しいという問題の存在を解決する。
【0005】
本出願の諸実施形態によれば、画像合成方法が提供され、この方法は、組み合わされることになる少なくとも2つの画像を得ることと、組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定することと、組み合わされることになる各画像の視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、組み合わされることになる対応する画像を調整することと、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得ることと、を含む。
【0006】
特に、組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定することは、具体的には、組み合わされることになるそれぞれの画像を、組み合わされることになる画像ごとに、第2の設定された仕様のサイズを有するサブ画像に分割することと、設定された目標識別アルゴリズムを使用して、サブ画像ごとに、設定された目標識別値を計算することと、各サブ画像の設定された目標認識値及びクラスタリングアルゴリズムに基づいて、各サブ画像をクラスタリングして、組み合わされることになるそれぞれの画像の視覚的中心を得ることと、を含む。
【0007】
任意選択で、方法は、組み合わされることになる各調整済み画像を画像バンクの中に記憶することと、組み合わされることになる記憶した各調整済み画像にユニバーサルリソースロケータ(URL:universal resource locator)を割り当てることと、組み合わされることになる各調整済み画像のURLを分散型データベースの中に記憶することと、をさらに含む。
【0008】
特に、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得ることは、具体的には、分散型データベースから、組み合わされることになる各調整済み画像のURLを得ることと、組み合わされることになる各調整済み画像のURLに基づいて、画像バンクから、組み合わされることになるそれぞれの調整済み画像を得ることと、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得ることと、を含む。
【0009】
任意選択で、方法は、組み合わさった画像の存在の時間期間の追跡を維持することと、存在の時間期間が、設定された時間周期よりも長いかどうかを判定することと、存在の時間が、設定された時間周期よりも長いとの判定に応答して、組み合わさった画像を破棄することと、をさらに含む。
【0010】
本出願の諸実施形態によれば、画像合成装置もまた、提供され、この装置は、組み合わされることになる少なくとも2つの画像を得るように構成された取得ユニットと、組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定するように構成された決定ユニットと、組み合わされることになる各画像の視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、組み合わされることになる対応する画像を調整するように構成された調整ユニットと、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得るように構成された組合せユニットと、を含む。
【0011】
特に、組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定するように構成されている決定ユニットは、具体的には、組み合わされることになるそれぞれの画像を、組み合わされることになる画像ごとに、第2の設定された仕様のサイズを有するサブ画像に分割し、設定された目標識別アルゴリズムを使用して、サブ画像ごとに、設定された目標識別値を計算し、各サブ画像の設定された目標認識値及びクラスタリングアルゴリズムに基づいて、各サブ画像をクラスタリングして、組み合わされることになるそれぞれの画像の視覚的中心を得る、ように構成されている。
【0012】
任意選択で、装置は、組み合わされることになる各調整済み画像を画像バンクの中に記憶するように構成された第1の記憶ユニットと、組み合わされることになる記憶した各調整済み画像にユニバーサルリソースロケータ(URL)を割り当てるように構成された割当てユニットと、組み合わされることになる各調整済み画像のURLを分散型データベースの中に記憶するように構成された第2の記憶ユニットとをさらに含む。
【0013】
特に、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得るように構成されている組合せユニットは、具体的には、分散型データベースから、組み合わされることになる各調整済み画像のURLを取得し、組み合わされることになる各調整済み画像のURLに基づいて、画像バンクから、組み合わされることになるそれぞれの調整済み画像を取得し、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得る、ように構成されている。
【0014】
任意選択で、装置は、組み合わさった画像の存在の時間期間の追跡を維持するように構成された時間追跡ユニットと、存在の時間期間が、設定された時間周期よりも長いかどうかを決定するように構成された検出ユニットと、存在の時間が、設定された時間周期よりも長いとの決定に応答して、組み合わさった画像を破棄するように構成された破棄ユニットと、をさらに含む。
【0015】
本出願の諸実施形態によれば、インスタント通信方法が、さらに提供され、このインスタント通信方法は、インスタント通信を行う少なくとも2つのクライアントから、組み合わされることになる画像を別々に受信することと、組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定することと、組み合わされることになる各画像の視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、組み合わされることになる対応する画像を調整することと、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得ることと、組み合わさった画像を少なくとも2つのクライアントに別々に送信して、少なくとも2つのクライアントに、組み合わさった画像を提示させることと、を含む。
【0016】
本出願の諸実施形態によれば、画像合成サーバが、さらに提供される。少なくとも2つのクライアントは、この画像合成サーバを介してインスタント通信を行う。画像合成サーバは、インスタント通信を行う少なくとも2つのクライアントから、組み合わされることになる画像を別々に受信するように構成された受信ユニットと、組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定するように構成された決定ユニットと、組み合わされることになる各画像の視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、組み合わされることになる対応する画像を調整するように構成された調整ユニットと、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得るように構成された組合せユニットと、組み合わさった画像を少なくとも2つのクライアントに別々に送信して、少なくとも2つのクライアントに、組み合わさった画像を提示させるように構成された送信ユニットと、を含む。
【0017】
本出願は、画像合成の方法及び装置、インスタント通信方法、ならびに画像合成サーバを提供する。組み合わされることになる少なくとも2つの画像を得た後、組み合わされることになる各画像の視覚的中心が、決定される。組み合わされることになるそれぞれ画像が、組み合わされることになる各画像の視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、調整される。組み合わされることになる調整済み画像は、組み合わさった画像を形成するように組み合わせられる。この解決策においては、組み合わされることになる少なくとも2つの画像を組み合わせるとき、組み合わされることになる各画像の視覚的中心が、決定される。次いで、視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、調整が、実行され、組み合わされることになる調整済み画像は、組み合わせられる。組み合わされることになる各画像の視覚的中心が、完全に考慮に入れられているので、得られる組み合わさった画像の視覚的効果が確保され、したがって、ユーザのエクスペリエンスが向上する。
【0018】
本明細書に説明されている添付の図面は、本出願をより一層、理解するために提供され、本出願の一部分として構成されている。本出願の例示的な実施形態及びその説明は、本出願を説明するために用いられるのであって、本出願に対する不適切な限定とは解釈すべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本出願の諸実施形態による画像合成方法のフローチャートを示す。
図2】本出願の諸実施形態による第1の画像合成装置の構造図を示す。
図3】本出願の諸実施形態による第2の画像合成装置の構造図を示す。
図4】本出願の諸実施形態による第3の画像合成装置の構造図を示す。
図5】本出願の諸実施形態によるインスタント通信方法のフローチャートを示す。
図6】本出願の諸実施形態による画像合成サーバの構造図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本出願によって解決すべき技術的な問題、ならびに技術的な解決策及び便益効果を容易に理解するために、本出願については、添付の図面及び諸実施形態とともにさらに詳細に本明細書に後述する。本明細書に説明されている特定の実施形態が、単に、本出願について説明するために用いられているのにすぎず、本出願に対する限定として用いられているのではないことに留意すべきである。
【0021】
既存の技術における、ユーザエクスペリエンスに深刻な影響を及ぼす組み合わさった画像の視覚的効果が乏しいという問題の存在を解決するために、本出願の諸実施形態は、画像合成方法を提供する。この方法は、それに限定するものではないが、端末または画像合成サーバにおいて適用可能である。図1に示されているように、この方法は、具体的には、次の動作を含む。
【0022】
S11は、組み合わされることになる少なくとも2つの画像を得る。
【0023】
画像を組み合わせるとき、元の画像が最初に必要である。これらの元の画像は、組み合わされることになる画像と呼ぶことができる。組み合わされることになる画像の数は、2つ以上、たとえば、2つ、3つ、4つなどである必要がある。
【0024】
S12は、組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定する。
【0025】
視覚的中心は、組み合わされることになる画像の最も強烈で、最も重要な部分である。組み合わされることになる各画像の視覚的中心の決定は、組み合わさった画像の視覚的効果の核心を確実に獲得するためである。
【0026】
S13は、組み合わされることになる各画像の視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、組み合わされることになる対応する画像を調整する。
【0027】
概して、組み合わされることになる画像が組み合わされるとき、組み合わされることになる各画像の仕様が、最初に構成設定される。第1の設定された仕様が、規定され得る。組み合わされることになる画像の第1の設定された仕様は、同じであっても、または異なっていてもよく、実際のニーズに従ってセットアップされてもよい。組み合わされることになる各画像が調整されるとき、組み合わされることになる各画像の視覚的中心は、中心として設定され得る。組み合わされることになる画像が、第1の設定された仕様のようなサイズを有する画像になるように切り抜かれてよく、こうして、組み合わされることになる画像の調整が達成される。
【0028】
任意選択的方法が、2つのスレッドを開始することを含み、一方のスレッドは、組み合わされることになる各取得済み画像を記憶して、次の使用を容易にするのに使用され、もう一方のスレッドは、S12及びS13を行って、組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定し、組み合わされることになる画像を調整するのに使用される。
【0029】
S14は、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得る。
【0030】
この動作においては、画像が組み合わされるとき、予め設定された背景の壁が、使用され得る。各調整済み画像は、組み合わさった画像を得るために、対応する位置に貼り付けられる。代替として、各調整済み画像は、組み合わさった画像を得るために、ユーザによって規定される要件に従って、対応する位置に貼り付けられる。
【0031】
この解決策においては、組み合わされることになる各画像の視覚的中心は、組み合わされることになる少なくとも2つの画像が組み合わされるとき、決定される。調整が、視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って実行され、組み合わされることになる各調整済み画像が、組み合わされる。組み合わされることになる各画像の視覚的中心が、完全に考慮に入れられているので、取得される組み合わさった画像の視覚的効果が確保され、したがって、ユーザのエクスペリエンスが向上する。
【0032】
上記動作については、本明細書においてさらに詳細に後述する。
【0033】
特に、S12における、組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定することは、具体的には、組み合わされることになる画像ごとに、組み合わされることになる現在の画像を第2の設定された仕様のサイズを有するサブ画像に分割することと、設定された目標識別アルゴリズムを使用して、サブ画像ごとに、設定された目標識別値を計算することと、各サブ画像の設定された目標認識値及びクラスタリングアルゴリズムに基づいて、各サブ画像をクラスタリングして、組み合わされることになる現在の画像の視覚的中心を得ることと、を含む。
【0034】
組み合わされることになる画像は、それぞれの視覚的中心を決定するために首尾良く選択され得、組み合わされることになる現在選択された画像は、組み合わされることになる現在の画像である。
【0035】
組み合わされることになる現在の画像の視覚的中心を決定するとき、組み合わされることになる現在の画像は、最初に分割される必要があり、第2の設定された仕様のサイズのサブ画像に分割され得る。第2の設定された仕様は、実際のニーズに従って、規定されてよく、たとえば、256×256、256×128、1080×512などとすることができる。
【0036】
次いで、規定された目標(複数可)は、各サブ画像から識別される。設定された目標認識アルゴリズムは、各サブ画像の規定された目標識別値を計算するために使用される。規定された目標(複数可)は、ヒトの顔、物体、建物、景色などを含むことができる。異なる認識アルゴリズムは、異なる規定された目標について使用される。たとえば、規定された目標がヒトの顔であるとき、ヒトの顔認識アルゴリズムが、ヒトの顔識別値を計算するのに使用され得る。規定された目標が同点であるとき、同点認識アルゴリズムが、同点識別値を計算するために使用され得る。
【0037】
最後に、クラスタリングは、クラスタリングアルゴリズムを使用して、サブ画像のそれぞれの設定された目標識別値に従って、サブ画像に関して実行され得る。したがって、組み合わされることになる現在の画像の視覚的中心が、決定される。K平均クラスタリングアルゴリズムなどの知られているクラスタリングアルゴリズムが、クラスタリングを実行するのに使用され得る。
【0038】
図1に示されている画像合成に基づいた任意選択的実装態様においては、方法は、組み合わされることになる各調整済み画像を画像バンクの中に記憶することと、組み合わされることになる記憶した各調整済み画像にユニバーサルリソースロケータ(URL)を割り当てることと、組み合わされることになる各調整済み画像のURLを分散型データベースの中に記憶することと、をさらに含む。
【0039】
それに対応して、S14における、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得ることは、具体的には、分散型データベースから、組み合わされることになる各調整済み画像のURLを得ることと、組み合わされることになる各調整済み画像のURLに基づいて、画像バンクから、組み合わされることになるそれぞれの調整済み画像を得ることと、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得ることと、を含む。
【0040】
組み合わされることになる各調整済み画像を容易に使用するために、組み合わされることになる各調整済み画像は、画像バンクの中に記憶され得る。画像バンクは、いくつかの組み合わされることになる調整済み画像を記憶する。組み合わされることになる各画像は、URLに割り当てられる。URLは、分散型データベースの中に記憶される。分散型データベースは、組み合わされることになる調整済み画像のURLを記憶する。それに対応して、組み合わされることになる調整済み画像を組み合わせるとき、組み合わされることになる調整済み画像のURLは、分散型データベースから取得され、組み合わされることになる調整済み画像は、URLに基づいて画像バンクから取得される。したがって、組み合わされることになる調整済み画像の視覚的中心を決定する工程、及び調整する工程がスキップされ得、したがって、画像合成の時間が削減され、画像合成の効率が向上する。
【0041】
図1に示されている画像合成に基づいた任意選択的実装態様においては、方法は、組み合わさった画像の存在の期間を測定することと、存在の期間が、設定された時間周期よりも長いかどうかを判定することと、存在の時間が、設定された時間周期よりも長いとの判定に応答して、組み合わさった画像を破棄することと、をさらに含む。
【0042】
組み合わさった画像の安全性を確保するために、組み合わさった画像の存在の時間期間が、カウントされ、存在の期間が、規定された時間周期よりも長いかどうかについての検出が行われる。存在の期間が、規定された時間周期よりも長いとの検出に応答して、組み合わさった画像は、破棄されうる。規定された時間周期は、ユーザが、組み合わさった画像を見ることができる最大の時間周期を確保することができる。規定された時間周期の値は、実際のニーズに従って、セットアップされてよく、たとえば、10秒、15秒、20秒にセットアップされてよい。
【0043】
同じ本発明の概念に基づいて、本出願の諸実施形態は、画像合成装置を提供する。この装置は、画像合成サーバ、または端末の中に配設され得る。図2に示されているように、この装置の構造体は、取得ユニット21と、決定ユニット22と、調整ユニット23と、組合せユニット24とを含む。
【0044】
取得ユニット21は、組み合わされることになる少なくとも2つの画像を得るように構成されている。決定ユニット22は、組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定するように構成されている。調整ユニット23は、組み合わされることになる各画像の視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、組み合わされることになる対応する画像を調整するように構成されている。組合せユニット24は、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得るように構成されている。
【0045】
この解決策においては、組み合わされることになる各画像の視覚的中心は、組み合わされることになる少なくとも2つの画像が組み合わされるとき、決定される。調整が、視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って実行され、組み合わされることになる各調整済み画像が、組み合わされる。組み合わされることになる各画像の視覚的中心が、完全に考慮に入れられているので、取得される組み合わさった画像の視覚的効果が確保され、したがって、ユーザのエクスペリエンスが向上する。
【0046】
特に、組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定するように構成されている決定ユニット22は、具体的には、組み合わされることになるそれぞれの画像を、組み合わされることになる画像ごとに、第2の設定された仕様のサイズを有するサブ画像に分割し、設定された目標識別アルゴリズムを使用して、サブ画像ごとに、設定された目標識別値を計算し、各サブ画像の設定された目標認識値及びクラスタリングアルゴリズムに基づいて、各サブ画像をクラスタリングして、組み合わされることになるそれぞれの画像の視覚的中心を得るように構成されている。
【0047】
図3は、本出願の諸実施形態による第2の画像合成装置の構造図を示している。図2のものと同じであるこの装置のユニットについては、重複して説明しない。この装置は、図2のユニットの上に、第1の記憶ユニット25と、割当てユニット26と、第2の記憶ユニットとをさらに含む。
【0048】
第1の記憶ユニット25は、組み合わされることになる各調整済み画像を画像バンクの中に記憶するように構成されている。割当てユニット26は、組み合わされることになる記憶した各調整済み画像にURLを割り当てるように構成されている。第2の記憶ユニット27は、組み合わされることになる各調整済み画像のURLを分散型データベースの中に記憶するように構成されている。
【0049】
特に、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得るように構成されている組合せユニット24は、具体的には、分散型データベースから、組み合わされることになる各調整済み画像のURLを取得し、組み合わされることになる各調整済み画像のURLに基づいて、画像バンクから、組み合わされることになるそれぞれの調整済み画像を取得し、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得る、ように構成されている。
【0050】
図4は、本出願の諸実施形態による第3の画像合成装置の構造図を示している。図2のものと同じであるこの装置のユニットについては、重複して説明しない。この装置は、図2のユニットの上に、時間追跡ユニット28と、検出ユニット29と、破棄ユニット30と、をさらに含む。
【0051】
時間追跡ユニット28は、組み合わさった画像の存在の期間の追跡を維持するように構成されている。検出ユニット29は、存在の期間が、設定された時間周期よりも長いかどうかを判定するように構成されている。破棄ユニット30は、存在の期間が、設定された時間周期よりも長いとの判定に応答して、組み合わさった画像を破棄するように構成されている。
【0052】
画像合成の方法及び装置については、上に説明している。同じ概念に基づいて、本出願の諸実施形態は、インスタント通信方法をさらに提供する。この方法は、画像合成サーバの中で適用され得る。少なくとも2つのクライアントは、画像合成サーバを介して互いにインスタント通信を行うことができる。図5に示されているように、この方法は、具体的には、次を含む。
【0053】
S51は、インスタント通信を行う少なくとも2つのクライアントから、組み合わされることになる画像を別々に受信する。
【0054】
ネットワーキング技術の急速な発展に伴って、ソーシャルアプリケーションの数は、日々、増加している。一般に使用されるアプリケーションには、QQ、We Chat、Fetion、Alitalkなどが含まれる。多数のユーザは、これらのアプリケーションを使用して、通信を行うことができ、したがって、相異なる場所の多数のユーザ間でインスタント通信が達成される。現在、増えつつあるユーザは、個人情報、たとえば、私的な写真、風景写真、ペットの写真などを共有するために、クライアント端末のアプリケーション(本明細書においては、クライアントと略される)を使用するように選択する。ユーザの個人情報を保護するために、画像合成サーバは、他のクライアントとのインスタント通信を行うクライアントから画像を受信した後、画像を他のクライアントに直接的に送信することはない。そうではなく、画像合成サーバは、互いにインスタント通信を行う様々なクライアント端末によって送信される画像を組み合わせた後、送信を実行する。互いにインスタント通信を行う様々なクライアントによって送信される画像は、組み合わされることになるので、これらの画像は、組み合わされることになる画像として扱うことができる。組み合わされることになるこれらの画像は、画像合成サーバに同時に到達する必要がない場合がある。そのため、画像合成サーバは、互いにインスタント通信を行うクライアントから、組み合わされることになる画像を個々に受信することになる。
【0055】
ユーザは、クライアントを使用して、組み合わされることになる画像(複数可)を画像合成サーバに送信するとき、最初に、組み合わされることになる画像(複数可)を提供する必要があることに留意すべきである。いくつかの相異なる提供のやり方が存在する。たとえば、ユーザは、組み合わされることになる画像(複数可)をローカルアルバムから選択する、または端末に配設されたイメージ取込み装置を使用して、組み合わされることになる画像(複数可)を得るためにイメージ(複数可)を取り込み、組み合わされることになる画像(複数可)をクライアントから画像合成サーバに送信することができる。
【0056】
S52は、組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定する。
【0057】
この動作の説明については、S11の説明を参照することができる。
【0058】
S53は、組み合わされることになる各画像の視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、組み合わされることになる対応する画像を調整する。
【0059】
この動作の説明については、S12の説明を参照することができる。
【0060】
S54は、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得る。
【0061】
この動作の説明については、S23の説明を参照することができる。
【0062】
S55は、組み合わさった画像を少なくとも2つのクライアントに別々に送信して、少なくとも2つのクライアントに、組み合わさった画像を提示させる。
【0063】
上記例を続けると、画像合成サーバは、受信した、組み合わされることになるすべての画像を組み合わせる。組み合わされることになる画像の数は、少なくとも2つであり、具体的には、2つ、3つ、4つなどとすることができる。次いで、組み合わさった画像は、互いにインスタント通信を行う少なくとも2つのクライアントに別々に送信される。各クライアントは、組み合わさった画像を提示して、そのユーザによるブラウジングを容易にすることができる。
【0064】
この解決策においては、インスタント通信を行う少なくとも2つのクライアントによって送信される、組み合わされることになる画像を組み合わせた後、画像合成サーバは、組み合わさった画像を各クライアントに送信する。組み合わさった画像は、インスタント通信を行う少なくとも2つのクライアントによって送信される、組み合わされることになる画像を含む。言い換えれば、互いにインスタント通信を行うユーザは、自分自身の画像を共有して初めて、他のパーティの画像を共有する。そのため、インスタント通信を行うユーザのそれぞれのプライバシーが、保護され得る。
【0065】
同じ本発明の概念に基づいて、本出願の諸実施形態は、画像合成サーバをさらに提供する。少なくとも2つのクライアントは、この画像合成サーバを介してインスタント通信を行う。図6に示されているように、画像合成サーバの構造体は、受信ユニット61と、決定ユニット62と、調整ユニット63と、組合せユニット64と、送信ユニット65とを含む。
【0066】
受信ユニット61は、インスタント通信を行う少なくとも2つのクライアントから、組み合わされることになる画像を別々に受信するように構成されている。
【0067】
決定ユニット62は、組み合わされることになる各画像の視覚的中心を決定するように構成されている。
【0068】
調整ユニット63は、組み合わされることになる各画像の視覚的中心及び第1の設定された仕様に従って、組み合わされることになる対応する画像を調整するように構成されている。
【0069】
組合せユニット64は、組み合わされることになる各調整済み画像を組み合わせて、組み合わさった画像を得るように構成されている。
【0070】
送信ユニット65は、組み合わさった画像を少なくとも2つのクライアントに別々に送信して、少なくとも2つのクライアントに、組み合わさった画像を提示させるように構成されている。
【0071】
この解決策においては、インスタント通信を行う少なくとも2つのクライアントによって送信される、組み合わされることになる画像を組み合わせた後、画像合成サーバは、組み合わさった画像を各クライアントに送信する。組み合わさった画像は、インスタント通信を行う少なくとも2つのクライアントによって送信される、組み合わされることになる画像を含む。言い換えれば、互いにインスタント通信を行うユーザは、自分自身の画像を共有して初めて、他のパーティの画像を共有する。そのため、インスタント通信を行うユーザのそれぞれのプライバシーが、保護され得る。
【0072】
本出願の好ましい実施形態について、上に示し、説明している。しかしながら、上述しているように、本出願は、本明細書において説明される形態に限定すべきでも、他の実施形態を除外するものと解釈すべきでもない。本出願は、他の組合せ形態、修正形態、および環境形態に使用可能であり、関連の分野または前述の教示の技術及び知識に基づいて、本出願の独創的な範囲内で変更可能である。本出願の趣旨及び範囲外ではない当業者によって作成される変更形態及び変形形態は、本出願の添付の特許請求の範囲の保護範囲に入るものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6