(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明は、本発明を実行しようと考えられ説明される実施例を当業者が作ることができ、使用できるようにもたらされるものである。しかし、種々の変更、均等物、変形例および代替案が当業者とって容易に明らかとなろう。あらゆるすべてのそのような変更、変形例、均等物および代替案が、本発明の精神および範囲内にあることを意図される。
【0017】
以下では、説明のために、「上方」、「下方」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「上部」、「下部」、「横方向」、「縦方向」という用語およびそれらの派生語は、図面の図の中で方向付けられるとき、本発明に関連するものとする。しかし、特に明白にそうでないことが明記された場合を除き、本発明が、様々な代替的な変形例を想定し得る。また、添付図面に示され以下の明細書で説明された具体的な複数の装置は、本発明の例として役立つ実施例にすぎない。したがって、本明細書で開示される実施例に関連する具体的な寸法および他の物理的性質は、限定するものであるとして解釈されない。
【0018】
図1乃至
図21が、本開示の代表的な実施例を示す。
図1乃至
図21を参照すると、シリンジ12のためのラベル貼付装置10は、より詳細に後述されるように、ハウジング14と、第1のラベリングサブシステム16と、張力制御装置、即ち、第2のラベリングサブシステム18と、スキャナ20と、タッチスクリーンインターフェース22とを含む。ラベル貼付装置10は、手術室、薬局または病院の手術時の場所のような、医療現場においてシリンジにラベルを貼るための符号化されたシリンジ用ラベル貼機(syringe labeler)をもたらす。
【0019】
ラベル貼付装置10は、複数の異なるシリンジに対応している。例えば、ラベル貼付装置10は、ニュージャージ州、フランクリンレイクのベクトンディキシントンカンパニー(Becton,Dickinson and Company)から入手可能であるいかなるシリンジにも対応する。一実施例では、ラベル貼付装置10が、ニュージャージ州、フランクリンレイクのベクトンディキシントンカンパニーから入手可能であるいかなるルアーロック式シリンジにも対応する。
【0020】
図2Aおよび
図2Bを参照すると、一実施例では、シリンジ12が、シリンジバレル24と、プランジャロッド26と、ストッパ28と、ニードル44と、保護キャップ46とを含む。シリンジ12は、流体の計量分配および送出、および/または、流体の採集用になり得る。例えば、シリンジ12は、薬剤などの流体を患者に注射または注入するために使用可能とされる。シリンジ12は、ニードル44のような別個のニードルアセンブリにシリンジ12を接続することにより、ニードルと共に使用することや、代替的に、静脈注射(IV:intravenous)の接続アセンブリ(connection assembly)(図示せず)と一緒に接続することを考えている。本開示が、如何なる種類のシリンジアセンブリでも共に使用可能とされることが理解されよう。
【0021】
図2Aおよび
図2Bを参照すると、シリンジバレル24が、全体として、第1の端部、即ち、末端32と第2の端部、即ち、基端34との間に延在する胴本体、即ち、側壁30を含む。側壁30が、シリンジバレル24の細長い開口、即ち、内室36を画定する。一実施例では、シリンジバレル24がその全長に沿ってカニューレが挿入されるように、内室36がシリンジバレル24の長さにわたる。一実施例では、シリンジバレル24は、全体として皮下注射器の形状において当技術分野で知られるような、全体として細長い円筒形の胴の形であってもよい。代替的な実施例では、シリンジバレル24が、例えば、全体として細長い長方形の胴の形のような、送出のための流体を含むための他の形状であってもよい。シリンジバレル24は、シリンジバレル24が他の適切な材料から、他の適用可能な技術に従って作られてもよいことが分かるけれども、ガラスで作られても良く、または、当業者にとって既知の技術に従ってポリプロピレンおよびポリエチレンなどの熱可塑性材料から射出成形されてもよい。ある構成では、シリンジバレル24が、末端34の少なくとも一部分の回りに、外方に延在するフランジ40を含み得る。フランジ40が、医師により掴むことが容易となるように構成され得る。
【0022】
シリンジバレル24の末端32が、室36に流体連通される出口の開口部38を含む。出口の開口部38は、ニードルアセンブリまたはIV接続アセンブリなどの別個の装置に係合されるようにした大きさに作られ、したがって、従来から知られるような、係合機構を含んでも良い。一実施例では、末端32が、ニードル44のようなその取り付けのための別個の装置の随意の別個のテーパ状のルアー構造と係合するための、略テーパ状のルアーチップ42を含み得る。ある構成では、テーパ状のルアーチップ42および別個のテーパ状のルアー構造の両方が、シリンジ12を備えるものであってもよい。このような構成では、別個のテーパ状のルアー構造が、ニードル44のような別個の装置との対応する係合のために、螺合のような、取り付け機構に嵌合され得る。他の構成では、テーパ状のルアーチップ42が、ニードル44のような別個の装置と直接係合用であってもよい。一実施例では、ニードル44が、シリンジバレル24の末端32に係合されるためのニードルハブ48を含む。加えて、その間にロック係合のための機構が、少なくとも1つのテーパ状のルアーチップ42、および/または、ルアーカラーまたは内側ねじ部を含むルアーロックのような別個のテーパ状のルアー構造を備えるものでもよい。そのようなルアー接続およびルアーロック機構は、当技術分野でよく知られている。
【0023】
シリンジバレル24の基端34は、略開口端であるが、本明細書で考察されるように外部環境に対して閉鎖されることが意図される。また、シリンジバレル24が、シリンジバレル24の内室36内に収容される流体の液面、即ち、量に関する指示をもたらすための、側壁30に配置される目盛りのような印をさらに含み得る。そのような印は、側壁30の外面上、側壁30の内面上に設けられてもよく、または、一体に形成され得るか、または、それ以外の方法によってシリンジバレル24の側壁30内に形成され得る。他の実施例では、代替的に、または加えて、印が、さらに、シリンジの内容物の説明、または、最大の、および/または、最小の充填線のような、当技術分野で知られ得る他の識別情報をもたらしてもよい。
【0024】
いくつかの実施例では、シリンジ12が、予め充填されたシリンジとして有用となり得、したがって、製造業者によって予め充填された、シリンジバレル24の内室36内に収容された薬剤または薬物のような流体による最終使用ためにもたらされ得る。こうすることにより、シリンジ12は、薬剤が予め充填されて製造可能とされ、殺菌され、配送のために適切な包装容器で包装され、保管され、最終使用者により、使用可能である。そのような実施例では、シリンジ12が、シリンジバレル24の内室36内の薬剤のような流体を封止するようにシリンジバレル24の末端32に配置される封止キャップ部材を含み得る。
【0025】
図2Bを参照すると、シリンジ12が、内室36内で移動可能、即ち、摺動可能に配置されてシリンジバレル24の側壁30の内部表面に気密接触するストッパ28を含み、それにより、内室36を、基端34に隣接する基端方向の室と、末端32に隣接する末端方向の室とに分離する。ストッパ28は、シリンジバレル24の側壁30の内部表面との密封し係合することをもたらすように、シリンジバレル24を基準とした大きさに作られている。加えて、ストッパ28が、ストッパ28とシリンジバレル24の側壁30の内部表面との間を密封し係合することを高めるように、ストッパ28の周囲部分の回りを延在する1以上の環状リブを含み得る。代替的な実施例では、側壁30の内部表面との封止的な係合を強化するために、単一のOリングまたは複数のOリングがストッパ28の回りに円形に配置されてもよい。
【0026】
図2Aおよび
図2Bを参照すると、シリンジ12は、ストッパ28によってプランジャロッド26をシリンジバレル24に接続したとき、出口の開口部38を介してシリンジバレル24の内室36内に収容される流体を計量分配するための機構をもたらすプランジャロッド26をさらに含む。プランジャロッド26は、ストッパ28を前進させるようになっている。一実施例では、プランジャロッド26が、シリンジバレル24の内室36内で移動する大きさに作られる。
【0027】
図2Aを参照すると、シリンジバレル24が、取り付けられたニードル44を含む。ニードル44は、使用前に小瓶のような別個の容器からの薬剤でシリンジバレル24を満たすために使用される。一実施例では、ニードル44が、先のとがっていない針(ブラントニードル)である。保護キャップ46は、シリンジバレル24に取り付けられ、ニードル44を囲んで覆い、誤ったニードルの突き刺し傷を防止する。
【0028】
ラベル貼付装置10が、手術室、薬局または病院における手術時の場所のような医療現場においてシリンジのラベルを貼るための符号化されたシリンジラベル貼機をもたらす。
図1を参照すると、シリンジ12のためのラベル貼付装置10が、ハウジング14と、第1のラベリングサブシステム16と、第2のラベリングサブシステム18と、スキャナ20と、タッチスクリーンインターフェース22とを含む。ラベル貼付装置10のハウジング14は、全体として、上部50と、下部52と、前部54と、後部56と、第1の側部58と、第2の側部60とを含む。ラベル貼付装置10が、第1の側部58に配置された側部ドア62を含む。一実施例では、側部ドア62が、ヒンジ部分64によりハウジング14の第1の側部58に連結され得る。このようにして、側部ドア62が、閉じた状態と
図1に示される開いた状態との間で移行可能とされる。
【0029】
ラベル貼付装置10が、上部50に配置された上部ドア66を含む。一実施例では、上部ドア66が、ヒンジ部分68によりハウジング14の上部50に連結され得る。このようにして、上部ドア66が、閉じた状態と
図1に示される開いた状態との間で移行可能とされる。
【0030】
ラベル貼付装置10は、ラベル貼付装置10のハウジング14の前部54に配置されたラベル用スロット、即ち、開口部76を含む。ラベル用スロット76が、
図2Cに示されるように、より詳細に後述される人間が見てわかる情報302を有する第2のラベル300のための出口部をもたらす。
【0031】
一実施例では、スキャナ20は、ラベル貼付装置10のハウジング14の前部54に配置されている。スキャナ20は、容器に収容される薬剤のための薬剤情報を読み出すようにその中に薬剤を有する容器の一部分を走査するようにしたものである。例えば、一実施例では、スキャナ20が、その中に薬剤を有する容器に配置されたバーコードを走査し得る。スキャナ20によりその容器を走査したとき、容器の中に収容された薬剤についての薬剤情報がラベル貼付装置10によって処理される。例えば、ラベル貼付装置10が、容器の中に収容された薬剤についての薬剤情報を処理するためにデータベースに照会し得る。一実施例では、ラベル貼付装置10が、容器の中に収容された薬剤についての薬剤情報を処理するために集中型データベースに照会し得る。他の実施例では、ラベル貼付装置10が、容器の中に収容された薬剤についての薬剤情報を処理するために、ラベル貼付装置10内に記憶されたローカルデータベースを照会し得る。それから、使用者が、搭載されるタッチスクリーンインターフェース22を使用してこの薬剤情報を分析、および/または、変更することを選択することができる。変更を必要とする可能性のあるデータフィールドは、薬物の濃度、組み合わせ、および/または、他の薬剤識別情報を含む。一実施例では、薬剤情報を表示するようにしたタッチスクリーンインターフェース22が、ラベル貼付装置10のハウジング14の前部54に配置される。
【0032】
図1を参照すると、ラベル貼付装置10のハウジング14が、第1のラベリングサブシステム16を受け入れるようにした第1のコンパートメント70および第2のラベリングサブシステム18を受け入れるようにした第2のコンパートメント72を画定する。一実施例では、ハウジング14が、第1のコンパートメント70および第2のコンパートメント72を区切るための仕切壁74を含む。第1のラベリングサブシステム16および第2のラベリングサブシステム18をラベル貼付装置10内に組み付けるために、側部ドア62が
図1に示される開いた状態まで移動せしめられ得る。また、側部ドア62および上部ドア66により、保守作業のためにラベル貼付装置10のハウジング14の内部に容易に近寄れることを可能にする。
【0033】
図3乃至
図14を参照すると、一実施例では、第1のラベリングサブシステム16は、機械読取り可能な情報102(
図2C)を含む第1のラベル100を印刷するようにしたものであり、シリンジ用受け口104と、シリンジクランプアセンブリ106と、ラベル印刷貼付アセンブリ108とを含む。
【0034】
機械読取り可能な情報102は、シリンジのためのラベルに含まれる情報に関するすべての適用可能な規格に準拠する。一実施例では、機械読取り可能な情報102は、バーコードである。例えば、機械読取り可能な情報102は、シリンジおよびその中に収容される薬剤に関連する情報を記録および送信することができる特別なバーコードであってもよい。
図2Cを参照すると、本開示のラベル貼付装置10が、使用者、および/または、機械が、シリンジ12、その中にある内容物に関する所望の情報を容易に入手することができるように、機械読取り可能な情報102を有する第1のラベル100およびシリンジ12のための人間が見てわかる情報302を有する第2のラベル300をもたらす。
【0035】
図1および
図8を参照すると、シリンジ用受け口104は、シリンジ12に対して第1のラベル100を自動的に貼付するためにその中にシリンジ12を受け入れるようにしたものである。一実施例では、受け口104がラベル貼付装置10のハウジング14の上部50に配置される。上部ドア66は、受け口104の中にシリンジ12を挿入するように、
図1に示されるように、開いた状態まで移動可能とされる。
【0036】
図3乃至
図8および
図14を参照すると、シリンジクランプアセンブリ106は、保持要素110と、駆動ギア112と、アライメントディスク114と、ギア118を有するキャリア要素116と、複数の掴み装置120と、保持リング122と、安定リング(stability ring)124と、シリンジ用位置決め調整要素126とを含む。ラベル印刷貼付アセンブリ108が、シリンジ12のルアーチップ42に対して第1のラベル100を自動的に貼付する間、シリンジクランプアセンブリ106が、シリンジ用受け口104内でシリンジ12をしっかりと保持する。
【0037】
保持要素110が、シリンジ用受け口104内に使用者がその手を配置する必要なくクランプアセンブリ106を持ち上げることができる掴み面をもたらす。このように、シリンジ12が受け口104内で受け入れられている状態で、使用者が、必要に応じてシリンジ用受け口104内にその手を配置する必要なく、また、シリンジ12に触れる必要なく、シリンジ12、および/または、クランプアセンブリ106を取り外すことができる。一実施例では、保持要素110が、クランプアセンブリ106の他の要素の外縁よりも先に延びるリップ部130を含む。このように、使用者が、シリンジ12、および/または、クランプアセンブリ106を取り外すためにリップ部130で保持要素110を掴むことができる。一実施例では、保持要素110の外径が、クランプアセンブリ106の他の要素の外径よりも大きい。保持要素110が、それを介してシリンジ12を受け入れるようにした中央の開口132を含む。
【0038】
駆動ギア112は、モータに接続して機能し、掴み装置120が閉じた状態でシリンジ12を掴むようにした掴み装置120を開閉するようになっている。モータが、駆動ギア112を回転させるための駆動機構をもたらす。加えて、駆動ギア112は、シリンジ12に第1のラベル100を自動的に貼付する間、シリンジ12を回転させるようになっている。一実施例では、駆動ギア112は、歯134と、第1のカムポスト138を受け入れるようにした第1のカムスロット136と、第2のカムポスト142を受け入れるようにした第2のカムスロット140と、第3のカムポスト146を受け入れるようにした第3のカムスロット144と、それを介してシリンジ12を受け入れるようにした中央の開口148とを含む。
【0039】
アライメントディスク114は、クランプアセンブリ106の構成要素の位置を適切に位置合わせし、維持するようになっている。一実施例では、アライメントディスク114が、上面150と、対向する下面152と、下面152から延在する複数の保持用ポスト154と、各々の保持ポスト154に配置される軸受156と、それを介してシリンジ12を受け入れるようにした中央の開口158とを含む。一実施例では、アライメントディスク114が、各々が軸受156を有する3つの保持用ポスト154を含む。
【0040】
アライメントディスク114は、掴み装置120が、掴み装置120が閉じた状態でシリンジ12を把持するために開閉可能となるように、クランプアセンブリ106の構成要素を互いに独立して回転させるようになっている。掴み装置120が閉じた状態まで移動せしめられシリンジ12を把持したならば、それから、クランプアセンブリ106の構成要素が、シリンジ12に第1のラベル100を自動貼付中、シリンジ12を回転させるように一緒に回転可能である。一実施例では、第1のラベル100が静止位置に留まる間、シリンジ12に第1のラベル100を自動貼付中、シリンジ12が、回転される。
【0041】
キャリア要素116は、キャリア要素116の外縁の回りを延在するギア118と、ロッド用開口172を各々が画定する複数の突出壁170と、それを介してシリンジ12を受け入れるようになっている中央の開口174とを含む。キャリア要素116が、クランプアセンブリ106の他の構成要素が固定可能とされるキャリアをもたらす。一実施例では、キャリア要素116が、同様な強度の他の材料が使用可能とされるが、鋼で作られる。クランプアセンブリ106の構成要素が、当技術分野で既知の手法を使用しキャリア要素116に固定され得る。一実施例では、キャリア要素116にクランプアセンブリ106の構成要素を固定するためにボルトまたはねじ付き留め具などのいずれかの適切な固定具が、使用可能とされる。キャリア要素116は、それを介してロッド用開口172を画定する複数の突出壁170を含む。複数の突出壁170は、キャリア要素116から中央開口174に向かって内側に延在する。一実施例では、キャリア要素116が、各々がロッド用開口172を画定する3つの突出壁170を含む。また、キャリア要素116が、それを介してシリンジ12を受け入れるようになっている中央の開口174も含む。
【0042】
掴み装置120は、開いた状態(
図4)と閉じた状態(
図5および
図8)との間で移動可能である。掴み装置120が閉じた状態にある状態で、掴み装置120は、
図8に示されるように、ラベル貼付装置10の第1のラベリングサブシステム16のシリンジ用受け口104内でシリンジ12を固定するように、シリンジ12に接触しシリンジ12を把持する。加えて、掴み装置120が閉じた状態まで移動しシリンジ12に接触しシリンジ12を把持するとき、掴み装置120がシリンジ12に第1のラベル100を自動貼付するためクランプアセンブリ106内で適切な向きにシリンジ12を芯合わせする。一実施例では、掴み装置120は、各々が掴み面166と、カムポスト受け口168と、ロッド受け口180とを含む第1のジョー160と、第2のジョー162と、第3のジョー164とを含む。一実施例では、第1のジョー160、第2のジョー162および第3のジョー164が、それぞれ、
図8に示されるように、ラベル貼付装置10の第1のラベリングサブシステム16のシリンジ用受け口104内でシリンジ12をさらに固定するように、シリンジ12に接触しシリンジ12を把持するための把持要素182を含む。
【0043】
一実施例では、ラベル印刷貼付アセンブリ108がシリンジ12のルアーチップ42に第1のラベル100を自動的に貼付する間、掴み装置120が、シリンジ用受け口104内でいずれかの大きさのシリンジ12をしっかりと保持するようになっている。他の実施例では、ラベル印刷貼付アセンブリ108がシリンジ12のルアーチップ42に第1のラベル100を自動的に貼付する間、掴み装置120が、シリンジ用受け口104内で1mLから60mLまでのいずれかのサイズを有するシリンジ12をしっかりと保持するようになっている。
【0044】
保持リング122は、上面186と、対向する下面188と、下面188から延在し各々がロッド用受け口192を画定する複数のポスト190と、それを介してシリンジ12を受け入れるようになっている中央の開口194とを含む。
【0045】
図3乃至
図8を参照するに、ラベル貼付装置10の第1のラベリングサブシステム16のシリンジクランプアセンブリ106の組み立てが説明される。掴み装置120は、開いた状態(
図4)と閉じた状態(
図5および
図8)との間で移動可能である。掴み装置120は、掴み装置120が開いた状態と閉じた状態との間で移動可能となるように、キャリア要素116および保持リング122に回動可能に連結されている。一実施例では、複数のコネクティングロッド(connecting rods)196が、キャリア要素116および保持リング122に掴み装置120を、回動可能に連結するために使用される。
図3を参照すると、キャリア要素116のそれぞれのロッド用開口172が、それぞれのジョー160、162、164のロッド用受け口180および保持リング122の各ロッド用を受け口192と同心である。このように、コネクティングロッド196が、キャリア要素116のロッド用開口172、それぞれのジョー160、162、164のロッド用を受け口180、および、保持リング122のそれぞれのロッド用受け口192により、位置決め可能とされ、ジョー160、162、164を、キャリア要素116および保持リング122に回動可能に連結する。このように、ジョー160、162、164は、ジョー160、162、164が開いた状態と閉じた状態との間で移動可能となるように、キャリア要素116および保持リング122に回動可能に連結される。
【0046】
開いた状態と閉じた状態との間におけるジョー160、162、164の移動は、ジョー160、162、164と駆動ギア112との間の可動式カムコネクション(movable cam connection)によって制御される。一実施例では、駆動ギア112の各カムスロット136、140、144が、各ジョー160、162、164のカムポスト用受け口168と同心である。このように、カムポスト138、142、146は、駆動ギア112のそれぞれのカムスロット136、140、144と、それぞれのジョー160、162、164のカムポスト用受け口168とを介して位置決め可能とされ、ジョー160、162、164を駆動ギア112に移動可能に連結する。このように、駆動ギア112は、開いた状態と閉じた状態との間におけるジョー160、162、164の移動を制御する。
【0047】
一実施例では、第1のカムスロット136、第2のカムスロット140、および、第3のカムスロット144が、キャリア要素116の静止位置で、駆動ギア112の回転が、偏心カムスロット136、140、144内のカムポスト138、142、146の摺動によって開いた状態と閉じた状態との間でジョー160、162、164を移動させるように、偏心位置で位置決めされている。
【0048】
図3を参照すると、一実施例では、第1のラベリングサブシステム16は、安定リング124と、シリンジ用位置決め調整要素126とを含む。安定リング124が、開口198をそれぞれ画定する複数のベントタブ197と、そこを介してシリンジ12を受け入れるようにした中央の開口199とを含む。一実施例では、安定リング124が、3つのベントタブ197を含む。安定リング124が、アライメントディスク114に連結される。例えば、一実施例では、アライメントディスク114の保持ポスト154が、開口198を介してそれぞれのベントタブ197に連結される。一実施例では、保持ポスト154が、安定リング124のそれぞれのベントタブ197に、ねじで連結される。このように、安定リング124が、第1のラベリングサブシステム16の構成要素に安定性をもたらす。
【0049】
シリンジ位置合わせ構成要素126が、安定リング124に着脱自在に連結される。シリンジ位置合わせ構成要素126が、可撓性アーム127と、シリンジ位置合わせ構成要素126から下方に延在する壁128と、ルアーチップ受け入れ部129と、位置合わせ領域131と、それを介してシリンジ12のルアーチップ42を受け入れるようにした中央の開口133とを含む。一実施例では、シリンジ位置合わせ構成要素126が、スナップ嵌合係合により安定リング124に着脱自在に連結される。例えば、可撓性アーム127は、安定リング124に対してシリンジ位置合わせ構成要素126をスナップ嵌合するように使用可能とされる。可撓性アーム127が、シリンジ位置合わせ構成要素126が安定リング124から取り外され得るように、開いた状態まで変形可能とされる。。シリンジ12がシリンジ用受け口104内に配置された状態で、シリンジ12のルアーチップ42は、中央の開口133を越えて位置合わせ領域131内のルアーチップを受け入れ部129まで延在する。このように、光学式のシリンジ位置合わせユニット250(
図12)が、後述するように、シリンジ12のルアーチップ42に第1のラベル100を自動貼付するためにシリンジ12のルアーチップ42の正確な位置を測定できるように、シリンジ12のルアーチップ42が、第1のラベリングサブシステム16内に適切に位置決めされる。
【0050】
第1のラベリングサブシステム16のシリンジクランプアセンブリは、ラベル印刷貼付アセンブリ108によりシリンジ12のルアーチップ42に第1のラベル100を自動的に貼付する間、シリンジ用受け口104内でシリンジ12をしっかりと保持するための他の実施例を含み得る。
【0051】
図22を参照すると、他の実施例で、シリンジクランプアセンブリ400が、対向型のV形のクランプアセンブリを含む。この実施例では、シリンジ12が2つのばね式のV形のジョー402の間に配置される。シリンジ12がジョー402内に適切に配置されたならば、ラベル印刷貼付アセンブリ108がシリンジ12のルアーチップ42に第1のラベル100を自動的に貼付する間、電磁石が作動し、ジョー402を閉じた状態でロックしシリンジクランプアセンブリ400内でシリンジ12をしっかりと保持する。それから、ローラがシリンジ12に接触し、シリンジをその軸線の回りに回転させる。ローラは、回転に対しある角度で向けられ、基準面にシリンジ12のルアーチップ42が停止するまで、シリンジ12を軸線方向に移動させる。シリンジ12のルアーチップ42が所定位置にあったならば、ラベル印刷貼付アセンブリ108が、回転するシリンジ12のルアーチップ42に第1のラベル100を自動的に貼付する。
【0052】
図23を参照すると、他の実施例で、シリンジクランプアセンブリ410が、斜めのローラクランプアセンブリを含む。この実施例では、シリンジ12が、シリンジを保持するための構成要素414のV形の溝412内に配置され、アーム418に回転可能に連結されるローラ416が、シリンジ12に接触しシリンジ12をその軸線回りに回転させるまで、降下される。この実施例では、アーム418が、ベース部分420のところにあるピン接続部422を介してベース部分420に移動可能に連結される。ローラ416は、シリンジ12のルアーチップ42が基準面に停止するまで、回転に対してある角度で向けられシリンジ12を軸線方向に移動させる。同時に、機構全体が、シリンジ12のルアーチップ42の外径がラベル貼付機構の先端部に接するように、移動する。シリンジ12のルアーチップ42が所定位置にあったならば、ラベル印刷貼付アセンブリ108が、回転するシリンジ12のルアーチップ42に第1のラベル100を自動的に貼付する。
【0053】
他の実施例では、本開示のシリンジクランプアセンブリは、キャップクランプアセンブリを含む。この実施例では、キャップクランプアセンブリが、軸方向での位置決めのためにシリンジキャップをつかみ、軸方向の位置合わせための基準面(datum surface)に引き付けるように、コレットを利用する。キャップクランプアセンブリも、回転するシリンジ12のルアーチップ42に第1のラベル100を自動的に貼付するための対向型のV形のクランプアセンブリおよび斜めのローラクランプアセンブリと同様に、シリンジ12を回転させる。
【0054】
図9乃至
図14を参照すると、ラベル印刷貼付アセンブリ108が、第1のラベル印刷アセンブリ200と、ラベル貼付アセンブリ202とを含む。ラベル印刷貼付アセンブリ108の第1のラベル印刷アセンブリ200が第1のラベル100の印刷中に作動され、ラベル印刷貼付アセンブリ108のラベル貼付アセンブリ202が、シリンジ12に第1のラベル100を自動的に貼付中、作動される。ラベル印刷貼付アセンブリ108が、第1のラベル印刷アセンブリ200と、ラベル貼付アセンブリ202と、センサ構成要素210と、印刷貼付状態制御装置218と、ラベルプリンタヘッド230を有する第1のプリンタデバイス229と、取付け用プレート232と、第1のモータ234と、第2のモータ236と、第3のモータ238と、第4のモータ240と、光学式のシリンジ位置合わせユニット250と、ピンチローラ機構260とを含む。一実施例では、第1のプリンタデバイス229は、シリンジ12のルアーチップ42のための第1のラベル100の感熱式印刷を備えている。
【0055】
ラベル印刷貼付アセンブリ108が、フォトインタラプタとして使用されるセンサアーム212と、カム要素214とを有するセンサ構成要素210を含む。センサ構成要素210が、第1の位置と第2の位置との間で回転可能である。一実施例では、センサ構成要素210が、モータと接続し機能する。そのモータが、第1の位置と第2の位置との間でセンサ構成要素210を回転させるための駆動機構をもたらす。一実施例では、センサ構成要素210が第2の位置まで回転させられた状態で、センサアーム212が光ビームを中断させる。このように、センサ構成要素210の位置が測定され、ラベル印刷貼付アセンブリ108が、センサ構成要素210の位置に従って作動され得る。一実施例では、センサ構成要素210の回転が、第1の位置と第2の位置との間でカム要素214を移動させる。
【0056】
ラベル印刷貼付アセンブリ108は、第1のラベル100を印刷するために第1のラベル印刷アセンブリ200を作動させるとともに、シリンジ12に第1のラベル100を自動的に貼付するためにラベル貼付アセンブリ202を作動させる印刷貼付状態制御装置218を含む。一実施例では、印刷貼付状態制御装置218が、ばね荷重式である第1のフリッパアーム220および第2のフリッパアーム222を含む。一実施例では、第1のフリッパアーム220および第2のフリッパアーム222が、ばね224によるばね荷重式である。第1のフリッパアーム220および第2のフリッパアーム222が、第1のラベル100を印刷するために第1のラベル印刷アセンブリ200が作動されるところの第1の位置と、シリンジ12に第1のラベル100を自動的に貼付するためにラベル貼付アセンブリ202が作動されるところの第2の位置との間で、移動可能である。一実施例では、第1のフリッパアーム220および第2のフリッパアーム222が、カム要素214と接続し機能する。したがって、第1の位置と第2の位置との間でのカム要素214の回転が、第1の位置と第2の位置との間で第1のフリッパアーム220および第2のフリッパアーム222を移動させる。
【0057】
第1のフリッパアーム220および第2のフリッパアーム222が、第1のラベル印刷アセンブリ200を介して第1のラベル100が印刷可能か、または、ラベル貼付アセンブリ202を介して第1のラベル100を貼付可能であるラベル経路(label path)で加圧ローラを制御する。例えば、一実施例では、第1のフリッパアーム220および第2のフリッパアーム222が第1の位置にある状態で、フリッパアーム220、222が、第1の加圧ローラを制御し、第1のラベル100における機械読取り可能な情報を印刷するために、ラベルを含むカートリッジ、スプールまたはリールをラベルプリンタヘッド230に押し付け、ラベルプリンタヘッド230にラベルを送り込む。
図13を参照すると、一実施例では、第1のラベル100を作るために機械読取り可能な情報102をその上に印刷するためのラベル材料109が、簡単な装填を考慮したカートリッジ107の中に収容され得る。一実施例では、カートリッジ107が、第1のラベル100の裏材料を自動的に取り外すようにした除去装置を含む。一実施例では、その除去装置は、第1のラベル100の裏材料に接触して取り外すためのナイフエッジ部分を含む。
【0058】
印刷後、第1のフリッパアーム220および第2のフリッパアーム222が、第1の加圧ローラがラベル経路から切り離され、第2の加圧ローラが、しっかりと締め付け、機械読取り可能な情報を含む第1のラベル100を、シリンジ12に第1のラベル100を自動的に貼付するため第1のラベル100を裏材料から剥がすべく、前方に送り込むように、第2の位置まで回転可能とされる。
【0059】
ラベル印刷貼付アセンブリ108が、その位置を制御しラベル印刷貼付アセンブリ108の構成要素を固定するための取付け用プレート232を含む。一実施例では、ラベル印刷貼付アセンブリ108の構成要素は、当技術分野で既知の手法および固定具を使用して、取付け用プレート232に固定可能とされる。
【0060】
ラベル印刷貼付アセンブリ108は、ラベル印刷貼付アセンブリ108を動作させるための第1のモータ234と、第2のモータ236と、第3のモータ238と、第4のモータ240とを含む。一実施例では、第1のモータ234および第2のモータ236は、第1のラベル100における機械読取り可能な情報の印刷されたものが、印刷および適切に貼付されるように、第1のラベル100の位置の割出しおよび制御することを考慮したステッパ電動機である。
【0061】
一実施例では、第3のモータ238および第4のモータ240は、ラベルがしっかりと保持され、しわを作ったりせず、絡んだりせず、および/または、折り目を作ったりしないように、ラベルのリールに張力をもたらす。このように、第1のラベル100における機械読取り可能な情報の印刷したものが、第1のラベル100に印刷および適切に貼付される。
【0062】
図12および
図13を参照すると、ラベル印刷貼付アセンブリ108が、第1のカメラ252と、第2のカメラ254と、取付け用ブラケット256とを有する、光学式のシリンジ位置合わせユニット250を含む。光学式のシリンジ位置合わせユニット250が、
図13に示されるように第1のカメラ252および第2のカメラ254をシリンジ用位置決め調整要素126の位置合わせ領域131に隣接して配置させるように、位置決めされる。このように、シリンジ用受け口104内にシリンジ12が配置された状態で、また、シリンジ12のルアーチップ42がシリンジ用位置決め調整要素126の位置合わせ領域131の中へ延在する状態で、第1のカメラ252および第2のカメラ254がシリンジ12のルアーチップ42を突き止めることができる。例えば、第1のカメラ252が、シリンジ12のルアーチップ42に対しての第1のラベル100の自動貼付のためにシリンジ12およびルアーチップ42の正確な位置を突き止めることができる。一実施例では、第1のラベル100がシリンジ12のルアーチップ42に自動的に貼付されるとき、第2のカメラ254が第1のラベル100上の機械読取り可能な情報102を調べることができる。他の実施例では、第1のラベル100がシリンジ12のルアーチップ42に自動的に貼付された後、第2のカメラ254が、第1のラベル100上の機械読取り可能な情報102を調べることができる。
【0063】
取付け用ブラケット256が、第1のカメラ252および第2のカメラ254が、シリンジ用位置決め調整要素126の位置合わせ領域131に隣接して配置されるように、光学式のシリンジ位置合わせユニット250に連結されるようになっている。一実施例では、取付け用ブラケット256が、ラベル貼付装置10のハウジング14の内壁部分に連結可能である。
【0064】
図11および
図14を参照すると、ラベル印刷貼付アセンブリ108が、シリンジ12のルアーチップ42に第1のラベル100が自動的に貼付されるとき、第1のラベル100がシリンジ12にしっかりと貼付されるようにするために、第1のラベル100に力を作用させるためのピンチローラ機構260を含む。
【0065】
ピンチローラ機構260は、ローラ接触部分262と、回動可能なフレーム部材264と、作動部材268を有するソレノイド266とを含む。ソレノイド266が、作動部材268を前方および後方に移動させるようになっている。回動可能なフレーム部材264が、ソレノイド266の作動部材268に移動可能に連結される。ソレノイド266の作動部材268の前方への移動により、シリンジ12のルアーチップ42に第1のラベル100が自動的に貼付されるとき、第1のラベル100がシリンジ12にしっかりと貼付されるようにローラ接触部分262が第1のラベル100の一部分に接触するように配置され得るように、フレーム部材264が回動する。一実施例では、フレーム部材264が、受け口270を含み、ローラ接触部分262が、ローラ接触部分262がフレーム部材264に回転可能に連結されるように、受け口270内に受け入れられるロッド272を含む。
【0066】
図15乃至
図21を参照すると、一実施例では、張力制御装置、即ち、第2のラベリングサブシステム18が、人間が見てわかる情報302を有する第2のラベル300を印刷するようになっている。第2のラベリングサブシステム18は、第1のラベルロール、即ち、供給用のラベルロール310と、第1のラベルアクチュエータ312と、第1のモータ314と、第1のギアシステム316と、第1の取付け部318と、第2のラベルロール、即ち、巻き上げ用のラベルロール320と、第2のラベルアクチュエータ322と、第2のモータ324と、第2のギアシステム326と、第2の取付け部328と、第1のラベルロール310と第2のラベルロール320との間にある支持板、即ち、移動可能なラベル部分330と、第2のラベル300から裏材料304を自動で取り外すようにした除去装置332と、アクチュエータ、即ち、インデックスコントロールシステム334と、取付け用プレート336と、カバー338と、ラベルプリンタヘッド341を有する第2のプリンタデバイス340と、を含む。
図1および
図15を参照すると、カバー338が、第2のラベリングサブシステム18の構成要素を保護することを実現する。
【0067】
一実施例では、第2のラベリングサブシステム18は、第2のラベリングサブシステム18がシリンジ12の一部分に第2のラベル300を自動的に貼付可能にする構成要素を含む。一実施例では、第1のラベリングサブシステム16がシリンジ12の一部分に第1のラベル100を自動的に貼付すると同時に、第2のラベリングサブシステム18が、シリンジ12の一部分に第2のラベル300を自動的に貼付する。
【0068】
人間が見てわかる情報302は、フルカラーであってもよく、シリンジのためのラベルに含まれるレイアウトおよび情報に関するすべての適用可能な規格に適合する。このように、ラベル貼付装置10が、使用者、および/または、機械が、シリンジ12およびその中にある内容物に関する所望の情報を容易に入手することができるように、機械読取り可能な情報102を有する第1のラベル100、および、人間が見てわかる情報302を有する第2のラベル300をもたらす。一実施例では、第2のラベル300が、人間が見てわかる情報302がフルカラーとなり得るように、インクジェットプリンタを使用して印刷されてもよい。
【0069】
図15乃至
図19を参照すると、第1のラベルロール310および第2のラベルロール320が、第1のラベルロール310と第2のラベルロール320との間の移動可能なラベル部分330を制御可能とされる複数のラベルロールをもたらす。一実施例では、第1のラベルロール310が第1のラベルアクチュエータ312に回転可能に連結され、第2のラベルロール320が第2のラベルアクチュエータ322に回転可能に連結される。第1のラベルアクチュエータ312が、第1のギアシステム316および第1のモータ314に駆動連結される。第2のラベルアクチュエータ322が、第2のギアシステム326および第2のモータ324に駆動連結される。第1のラベルアクチュエータ312、第1のギアシステム316および第1のモータ314が、第1の取付け部318に移動可能に固定される。第1の取付け部318が、第1のギアシステム316の複数のギアの位置を制御するように、第1の取付け部318に第1のギアシステム316の複数のギアを固定するようになっている。一実施例では、第1の取付け部318が、薄板金属で作られる。
【0070】
第2のラベルアクチュエータ322、第2のギアシステム326および第2のモータ324が、第2の取付け部328に移動可能に固定される。第2の取付け部328が、第2の取付け部328に対して第2のギアシステム326の複数のギアを固定するようになっており、第2のギアシステム326のギアの位置を制御する。一実施例では、第2の取付け部328が薄板金属で形成される。
【0071】
一実施例では、第1のギアシステム316が、第1のモータ314の力を高めるように使用され得る構成をもたらすようになっている。例えば、第1のギアシステム316が、例えば、トルクなどの第1のモータ314の出力、および/または、速度を高めるように使用可能とされる構成をもたらすようになっている。一実施例では、第2のギアシステム326が、第2のモータ324の力を高めるように使用可能とされる構成をもたらすようになっている。例えば、第2のギアシステム326が、例えば、トルクなどの第2のモータ324の出力、および/または、速度を高めるように使用可能とされる構成をもたらすようになっている。
【0072】
一実施例では、取付け用プレート336が、第2のラベリングサブシステム18の構成要素の位置を制御するように、取付け用プレート336に第2のラベリングサブシステム18の構成要素を固定するようになっている。一実施例では、取付け用プレート336が薄板金属で作られている。
【0073】
第1のモータ314が、全体として矢印A(
図17)に沿う第1の方向に第1のラベルロール310に加えられるトルクを制御する機構をもたらし、第2のモータ324が、全体として矢印B(
図17)に沿う第2の方向に第2のラベルロール320に加えられるトルクを制御する機構をもたらす。その第2の方向が、第1の方向と向きがほぼ逆方向となる。このように、第1のモータ314および第2のモータ324がそれぞれの第1のラベルロール310および第2のラベルロール320に、逆方向のトルクを加え、それにより、移動可能なラベル部分330に引張り力をかける。一実施例では、移動可能なラベル部分330に加えられた引張力にバイアス(偏倚力)がないように、第2のモータ324が第2のラベルロール320に加えるとき、第1のモータ314が、等しいトルク力を第1のラベルロール310に加える。例えば、移動可能なラベル部分330に加えられた最終的な張力が零(ゼロ)となるように、等しい大きさの前方への張力および後方への張力が移動可能なラベル部分330に加えられる。
【0074】
上述の方法で支持体、即ち、移動可能なラベル部分330に張力を掛けることにより、アクチュエータ、即ち、インデックスコントロールシステム(index control system)334が、移動可能なラベル部分330に加えられる張力とは無関係に、移動可能なラベル部分330を、前後に逐次、移動させることができる。例えば、インデックスコントロールシステム334が、前方方向および後方方向にラベル部分330を移動させるようになっている。第2のラベリングサブシステム18は、移動可能なラベル部分330の移動を正確に制御することを考慮している。例えば、第2のラベリングサブシステム18は、移動可能なラベル部分330に加えられる張力と、移動可能なラベル部分330上の所与の点の位置と、移動可能なラベル部分330の移動速度と、を独立して制御することを考慮している。第2のラベリングサブシステム18は、移動可能なラベル部分330に二次材料を塗布すること、第2のラベル300を形成するために移動可能なラベル部分330における人間が見てわかる情報を印刷することと、切断機構を使用した移動可能なラベル部分330から第2のラベル300を切断することを制御するために移動可能なラベル部分330の移動の正確な制御を考慮している。その切断機構には、ナイフ、レーザまたはウォータージェットの印刷物切断機構が含まれ得る。
【0075】
一実施例では、第1のモータ314および第2のモータ324は、移動可能なラベル部分330に加えられる適切な張力を維持するための、閉ループフィードバックを用いるサーボモータである。他の実施例では、第1のモータ314および第2のモータ324は、トルク制御モードにおいてPWM信号によって駆動されるブラシ付きDCモータであ。他の実施例では、他のモータが、移動可能なラベル部分330に張力を加えるために使用される。例えば、第1のモータ314および第2のモータ324は、移動可能なラベル部分330に加えられる適切な張力を維持するために閉ループフィードバックまたは開ループフィードバックを用いるサーボモータまたはステッパ電動機であってもよい。
【0076】
インデックスコントロールシステム334が、移動可能なラベル部分330を前後に移動させるようになっている任意の駆動機構を有することができる。一実施例では、インデックスコントロールシステム334が、印刷機構である。他の実施例では、他の駆動機構が使用され得る。いくつかの実施例では、レーザ切断の印刷機構、ウォータージェットの印刷機構、または、ナイフ切断の印刷機構が使用され得る。
【0077】
人間が見てわかる情報302が第2のラベル300上に印刷された後、第2のラベル300が、第2のラベル300の裏材料304を自動で取り外すために出口領域344に向かって移動される。一実施例では、第2のラベリングサブシステム18が、第2のラベル300の裏材料304を自動で取り外すようにした除去装置332を含む。一実施例では、除去装置332が、ラベル貼付装置10から第2のラベル300を取り外すために第2のラベル300を出口領域344の方に向かって前進させるとき、第2のラベル300の裏材料304に接触する壁を備える。このように、第2のラベル300が出口領域344に向かって前進するとき、除去装置332が裏材料304に接触し、除去装置332を越えて第2のラベル300を前進させることが可能であるとき、第2のラベル300から裏材料304を取り外す物理的な障害物(バリア)をもたらす。除去装置332は、除去装置332の壁を裏材料304には接触するが、しかし、除去装置332が裏材料304を自動的に取り外す間、第2のラベル300が除去装置332を過ぎて前進するように、第2のラベル300には接触しないように寸法を有する。一実施例では、除去装置が薄板金属の壁、即ち、縁部である。
【0078】
第2のラベル300が除去装置332を通過して前進し、裏材料304が取り外された後、第2のラベル300が、
図1に示されるラベル貼付装置10のハウジング14の前部54のところでラベル用スロット76を通過して前進する。このように、使用者が第2のラベル300を片手で持ち上げることができ、
図2Cに示されるように、人間が見てわかる情報302を有する第2のラベル300をシリンジ12に貼付することができる。一実施例では、切断機構が、ラベル貼付装置10から第2のラベル300を取り外すために第2のラベル300の一部分を自動で切断するようになっている。
【0079】
第2のラベリングサブシステム18が既に裏材料304を自動で取り外していることから、使用者が第2のラベル300から裏材料304を取り外す必要はない。医師などの使用者が第2のラベル300から裏材料304を手動で取り外すことが必要となると、特には使用者がグローブを着用することを考えるとき、これは困難で時間を要する工程になる可能性がある。さらに、第2のラベル300が印刷されるごとに使用者が裏材料304を処分することが必要となってしまう。さらに、使用者が第2のラベル300のためのシリンジ12を下に置くことが必要となってしまい、それにより可能性として、テーブル面またはトレイの上で他の同様のシリンジが近くに配置されている場合などに、混乱が生じることになる。
【0080】
図1乃至
図21を参照して、次に、機械読取り可能な情報102を有する第1のラベル100およびシリンジのための人間が見てわかる情報302を有する第2のラベル300を印刷するためのラベル貼付装置10の使用を説明する。
【0081】
図2Aを参照すると、ニードル44がシリンジバレル24に取り付けられ、ニードル44が、使用前にバイアルなどの別個の容器からの薬剤でシリンジバレル24が満たされるように使用される。シリンジバレル24が所望の薬剤で充填されたならば、保護キャップ46がシリンジバレル24に取り付けられ、誤ってニードルが刺さる怪我を防止するためにニードル44を囲んで覆う。次に、シリンジバレル24および保護キャップ46が、ラベル貼付装置10の第1のラベリングサブシステム16におけるシリンジ用受け口104内に配置され得る。シリンジ12は、掴み装置120の開いた状態時(
図4)に第1のラベリングサブシステム16のシリンジクランプアセンブリ106内に配置される。上部ドア66が、ラベル貼付装置10内にシリンジ12を配置するように、開けられ、シリンジ12がラベル貼付装置10の第1のラベリングサブシステム16におけるシリンジ用受け口104内に適切に配置されたならば、閉じられ得る。
【0082】
次に、掴み装置120が閉じた状態まで移動され、シリンジ12に接触しシリンジ12を把持する。掴み装置120が閉じた状態まで移動されるとき、掴み装置120は、また、シリンジ12に対しての第1のラベル100の自動貼付のためにクランプアセンブリ106内で適切な向きとなるようにシリンジ12を芯合わせする。一実施例では、駆動ギア112が、例えば、カムスロット136、140、144のところで掴み装置120および駆動ギアを接続するカムポスト138、142、146などの駆動ギア112と掴み装置120との間にある可動式カムコネクションを介して開いた状態と閉じた状態との間での掴み装置120の移動を制御する。このように、シリンジクランプアセンブリ106が、シリンジ12をしっかりと保持し、その間において、ラベル印刷貼付アセンブリ108が、シリンジ12のルアーチップ42に第1のラベル100を自動的に貼付する。有利には、ラベル貼付装置10を使用してシリンジ12に対して第1のラベル100を自動的に貼付することにより、第1のラベル100の誤った貼付、即ち、ヒューマンエラーの可能性が排除される。
【0083】
次に、ラベル印刷貼付アセンブリ108の印刷貼付状態制御装置218が、第1のラベル100を印刷するように第1のラベル印刷アセンブリ200を作動させる。第1のラベル100の印刷後、印刷貼付状態制御装置218が、シリンジ12のルアーチップ42に第1のラベル100を自動的に貼付するようにラベル貼付アセンブリ202を作動させる。シリンジ12に第1のラベル100を自動的に貼付することを容易にするために、シリンジ12への第1のラベル100の自動的な貼付中に、クランプアセンブリ106の構成要素が一体に回転して、それにより、シリンジ12を回転させる。一実施例では、シリンジ12への第1のラベル100の自動的な貼付中、シリンジ12が回転させられる間、第1のラベル100が静止位置に留まる。第1のラベル100がシリンジ12に確実にしっかりと貼付されるようにするために、ソレノイド266の作動部材268が外側に移動することにより、第1のラベル100がシリンジ12のルアーチップ42に自動的に貼付されるとき、ローラ接触部分262が第1のラベル100の一部分に接触するように位置決めされ得るように、フレーム部材264が、回動する。一実施例では、第1のラベル100がシリンジ12のルアーチップ42に貼付されるとき、第1のラベル100がルアーチップ42の回りに巻き付き、第1のラベル100の一部分がそれ自体に重なるように、第1のラベル100が十分な長さを有する。このように、第1のラベル100が、その上に潤滑剤または他の流体を有することができるルアーチップ42にしっかりと取り付けられる。
【0084】
シリンジ12に第1のラベル100の印刷および自動貼付の動作が行われると、第2のラベリングサブシステム18が、上述したように、人間が見てわかる情報302を有する第2のラベル300を印刷することができる。
【0085】
上述したように、第1のモータ314および第2のモータ324が、それぞれの第1のラベルロール310および第2のラベルロール320に逆方向のトルクを加え、それにより、移動可能なラベル部分330に張力を加えた状態にする。移動可能なラベル部分330に張力を加えた状態にすることにより、インデックスコントロールシステム334が、移動可能なラベル部分330に加えられる張力に関係なく、移動可能なラベル部分330を前後に漸進的に移動させることができる。第2のラベリングサブシステム18が、移動可能なラベル部分330に加えられる張力と、移動可能なラベル部分330上の所与のポイントの位置決めと、移動可能なラベル部分330の移動する速度と、を独立して制御することを可能にする。
【0086】
人間が見てわかる情報302が第2のラベル300上に印刷されるとき、第2のラベル300が、除去装置332を介して第2のラベル300の裏材料304を自動で取り外すために出口領域344に向かって移動させられる。
【0087】
第1のラベル100が印刷されてシリンジ12のルアーチップ42に自動的に貼付された後、使用者がラベル貼付装置10からシリンジ12を取り外すことができる。次に、使用者がラベル用スロット76から第2のラベル300を容易に取り外して第2のラベル300をシリンジ12上に配置することができる。有利には、第2のラベリングサブシステム18が既に裏材料304を自動的に取り外していることを理由として、使用者が第2のラベル300から裏材料304を取り外す必要がない。次に、シリンジ12が、当技術分野で知られるように薬剤を投与するのに使用され得る。
【0088】
ラベル貼付装置10が、
図2Cに示されるように、機械読取り可能な情報102を有する第1のラベル100および人間が見てわかる情報302を有する第2のラベル300を有するシリンジ12をもたらす。このように、ラベル貼付装置10が、使用者、および/または、機械が、シリンジ12およびその内容物に関する所望の情報を容易に入手することができるように、機械読取り可能な情報102を有する第1のラベル100、および、人間が見てわかる情報302を有する第2のラベル300をもたらす。シリンジ12の内容物を決定するために、薬物小瓶を走査するのに使用されるのと同じスキャナを使用して任意の時間に第1のラベル100における機械読取り可能な情報102が走査され得る。例えば、一実施例では、ラベル貼付装置10のハウジング14の前部54上に位置するスキャナ20が、任意の時間にシリンジ12の内容物を決定するために第1のラベル100上の機械読取り可能な情報102を走査ために使用可能とされる。
【0089】
機械読取り可能な情報102を有する第1のラベル100および人間が見てわかる情報302を有する第2のラベル300を有するシリンジ12は、人間の介入を一切必要とすることなく、薬物の投与、可能性のあるアレルギーのチェック、もしくは、薬物の相互作用、および/または、他の重要な情報を追跡するために、病院のEMRシステムと共に利用され得る符号化されるシリンジをもたらす。
【0090】
ラベル貼付装置10は、薬剤の間違いを防止するためのより大きいシステムの解決策の一部であることが考えられる。例えば、ラベル貼付装置10は、薬剤の間違いを原因とする可能性がある以下の悪影響:(1)ラベリングされていないかまたはラベリングの不十分なシリンジからの不明なシリンジの内容物;(2)アレルギー反応;(3)薬物の相互作用;ならびに(4)例えば、いずれの薬物が投与されたか、薬物の濃度、および/または、薬物の量などの、不十分な記録管理、を排除するように働く。
【0091】
シリンジの中に含まれる薬物に関する特定の情報および患者の情報に対して各シリンジを結び付けるために、本開示のラベル貼付装置10と共に他の考えられる方法が使用され得ることも考えられる。例えば、第1のラベル100上の機械読取り可能な情報102が、シリンジに含まれる薬物に関する特定の情報および患者の情報を送信するための任意の機構を備えることができる。一実施例では、無線周波数識別(RFID:radio−frequency identification)システムが使用され得る。RFIDとともに空のシリンジに予め装填されてもよく、または、RFIDラベルが貼付されてもよい。ラベル貼付装置10がコードを読み取ってその情報をデータベースに加え、それにより、シリンジが収容する薬物の濃度、内容物、さらには、それの意図される患者に対して、シリンジを結び付ける。このようなシステムでは、データベースから、固有のRFIDに対して情報を加えることも可能である。
【0092】
一実施例では、近距離通信システムが使用され得る。このようなシステムは、上述したRFIDシステムと同様の実施を含む。
【0093】
一実施例では、レーザマーキングシステムが使用され得る。ラベル貼付装置10が、シリンジに直接に印をつけることができるレーザ、または、必要なバーコード情報を有するシリンジ上のブランクラベル(blank label)を含むことができる。このようなシステムは、レーザと共に使用されるための感光材料を組み込むようにシリンジ材料を特別に形成することを必要とする可能性もあり、または必要としない可能性もある。
【0094】
本開示は、代表的なデザインを有するものとして説明されたが、本開示は、本開示の精神および範囲内でさらに変更され得る。したがって、本出願は、その一般的原理を使用する本開示のいかなる変形例、使用または適用を包含することを意図される。さらに、本出願は、本開示の関連する技術分野の既知のまたは通例の実施の範囲内にあるような、および、添付の請求の範囲の限定の範囲内にあるような、本開示からの逸脱を包含することも意図される。