特許第6682377号(P6682377)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6682377
(24)【登録日】2020年3月27日
(45)【発行日】2020年4月15日
(54)【発明の名称】歩行支援装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 3/04 20060101AFI20200406BHJP
   A61H 3/00 20060101ALN20200406BHJP
【FI】
   A61H3/04
   !A61H3/00 B
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-122038(P2016-122038)
(22)【出願日】2016年6月20日
(65)【公開番号】特開2017-225504(P2017-225504A)
(43)【公開日】2017年12月28日
【審査請求日】2019年4月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001317
【氏名又は名称】株式会社熊谷組
(74)【代理人】
【識別番号】100141243
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 靖夫
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 英彦
(72)【発明者】
【氏名】岩本 裕司
(72)【発明者】
【氏名】青野 孝行
【審査官】 段 吉享
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−080247(JP,A)
【文献】 特開2002−153521(JP,A)
【文献】 特開2008−237818(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 3/04
A61H 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱、及び、使用者を支えるために支柱の上端に設けられた支持台を有した支持部材と、
支柱を傾斜状態から垂直状態に近づくようにかつ支持台の上面を傾斜状態から水平状態に近づくように支持部材を回転させながら上方に移動させた後に、さらに当該支持部材を上方に移動させる動作を連続して行わせる支持部材回転移動機構とを備え
支持部材回転移動機構は、支柱の下端側に設けられた第1の支軸と、第1の支軸よりも支柱の上端側に設けられた第2の支軸と、第1の支軸を垂直上方向にガイドする第1のガイド溝を備えた第1の固定フレームと、第2の支軸を装置の後方から装置の前方に向けて立ち上がるように傾斜する傾斜方向にガイドした後に垂直上方向にガイドする第2のガイド溝を備えた第2の固定フレームと、第1の支軸を回転中心とするピニオン及び当該ピニオンが噛み合うラックと当該ピニオンを回転させる駆動源とを有した駆動機構とを備えたことを特徴とする歩行支援装置。
【請求項2】
支持台における装置の前方側に位置する一端と支持台における装置の後方側に位置する他端とが上下方向に往復するシーソー運動を行うように当該支持台が支柱の上端にヒンジを介して取付けられ、
支持台の一端側には、支持台の他端側に連結された装着具を装着した使用者の体重を軽減する体重免荷装置が取付けられたことを特徴とする請求項1に記載の歩行支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、起立補助機能を備えた歩行支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
歩行支援装置は、例えば図6に示すように、キャスター99を備えたベースフレーム100より立ち上がる左右の支柱101;101の上端にヒンジ102を介してU字状の支持台(支持テーブル)103が揺動可能に設けられており、支持台103の前端部の下面には機構吊下げ点104が設けられ、支持台103の後端部の左右の下面にはそれぞれ人体吊下げ点105;105が設けられているとともに、体重免荷装置106を備え、一端が体重免荷装置106に連結されたロープ107の他端が機構吊下げ点104にフックなどの連結具108を介して連結されている。そして、高齢者、要介護者、リハビリ訓練者等の使用者Aが装着する人体吊り上げ用の装着具110の左右の吊部111;111がフックなどの連結具112;112を介して人体吊下げ点105;105に連結されることにより、当該歩行支援装置を使用する使用者Aは、体重免荷装置106により、体重負荷が軽減された状態で歩行可能となる。
また、キャスターを備えたベースフレームに起立補助装置及び体重免荷装置が取付けられて構成された歩行支援装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−125548号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された歩行支援装置では、起立補助後の高さ調整機能が無く、使用者の身長や歩行姿勢に応じた装置の高さ調整を行うことができないという課題があった。
本発明は、起立補助機能及び高さ調整機能を備えた歩行支援装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る歩行支援装置は、支柱、及び、使用者を支えるために支柱の上端に設けられた支持台を有した支持部材と、支柱を傾斜状態から垂直状態に近づくようにかつ支持台の上面を傾斜状態から水平状態に近づくように支持部材を回転させながら上方に移動させた後に、さらに当該支持部材を上方に移動させる動作を連続して行わせる支持部材回転移動機構とを備え、支持部材回転移動機構は、支柱の下端側に設けられた第1の支軸と、第1の支軸よりも支柱の上端側に設けられた第2の支軸と、第1の支軸を垂直上方向にガイドする第1のガイド溝を備えた第1の固定フレームと、第2の支軸を装置の後方から装置の前方に向けて立ち上がるように傾斜する傾斜方向にガイドした後に垂直上方向にガイドする第2のガイド溝を備えた第2の固定フレームと、第1の支軸を回転中心とするピニオン及び当該ピニオンが噛み合うラックと当該ピニオンを回転させる駆動源とを有した駆動機構とを備えたので、駆動源を制御することで起立補助機能と高さ調整機能とを連続して実現可能な歩行支援装置となる。
また、支持台における装置の前方側に位置する一端と支持台における装置の後方側に位置する他端とが上下方向に往復するシーソー運動を行うように当該支持台が支柱の上端にヒンジを介して取付けられ、支持台の一端側には、支持台の他端側に連結された装着具を装着した使用者の体重を軽減する体重免荷装置が取付けられたので、体重免荷装置により、使用者に吊り上げ力が付与され、使用者は体重が軽減された状態で歩行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】a図は支持台が最下位置にある状態を示す歩行支援装置の斜視図、b図は支持台が最上位置にある状態を示す歩行支援装置の斜視図。
図2】a図は支持台が最下位置にある状態を示す歩行支援装置の正面図、b図は支持台が最上位置にある状態を示す歩行支援装置の正面図。
図3】a図は支柱の上端に設けられた支持台の揺動規制手段を示す側面図、b図は支柱の上端に設けられた支持台の揺動規制手段を示す正面図。
図4】起立補助機能を示す動作説明図。
図5】高さ調整機能を示す動作説明図。
図6】従来の歩行支援装置の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
実施形態に係る歩行支援装置1は、図1図2に示すように、支持部材2と、支持フレーム3と、支持部材回転移動機構4と、体重免荷装置5と、走行部10とを備える。
【0008】
支持部材2は、左右の支柱21;21と、使用者A(図6参照)を支えるために左右の支柱21;21の上端に設けられた支持台22とを備える。
支持台22は、U字状に形成され、上方から見てU字の下側(底側)が装置1の前方に位置されるように、かつ、下面(裏面)23におけるU字の下側の左右が左右の支柱21;21の上端にヒンジ24(図3参照)を介して揺動可能に取付けられている。
尚、図3に示すように、左右の支柱21;21の上端部には揺動規制体25;25が設けられており、支持台22は、所定の角度範囲α(例えばα=5°〜10°程度)だけ揺動可能となっている。
そして、使用者Aが支持台22の上面26に上腕を載せたり(図6参照)、使用者Aが支持台22のU字の左右を掴んだりして、使用者Aが支持台22に支えられた状態での歩行が可能となる。
【0009】
支持台22の前端部の下面(U字の下端部の下面)23には機構吊下げ点27が設けられ、支持台の後端部の左右の下面(U字の左右の上端部の下面)23にはそれぞれ人体吊下げ点28;28が設けられている。
そして、一端が体重免荷装置5に連結されたロープ50の他端が機構吊下げ点27にフックなどの連結具51を介して連結され、高齢者、要介護者、リハビリ訓練者等の使用者Aが装着する人体吊り上げ用の装着具の吊部がフックなどの連結具を介して人体吊下げ点28;28に連結されることにより(図6参照)、使用者Aは、体重負荷が軽減された状態で歩行可能となる。
【0010】
体重免荷装置5は、使用者Aの体重負荷を軽減するよう、図6に示したような装着具110を介して人体吊下げ点28;28に吊られた使用者Aを使用者Aの体重の何割かの力で上方へ吊り上げる装置であり、例えばモーターやシリンダー(エアシリンダーや油圧シリンダー等)あるいはバネや重錘等を駆動源とした吊上げ装置である。例えば、ロープ50の一端をモータの出力軸やシリンダーのピストンに繋いで、モータやシリンダーを制御して吊り上げ力を付与するとともに吊り上げ力を変更できる構成としたり、ロープ50の一端を、定荷重ばね(ぜんまいばね)や重錘に繋いで吊り上げ力を付与する構成として、定荷重ばねのばね力や重錘の重さを変えることで吊り上げ力を変更できる構成とすればよい。
体重免荷装置5は、例えば、後述する支持フレーム3を構成する第1の固定フレーム33、あるいは、ベースフレーム32に取付けられている。
【0011】
即ち、歩行支援装置1は、支持台22における装置1の前方側に位置する一端と支持台22における装置1の後方側に位置する他端とが上下方向に往復するシーソー運動を行うように当該支持台22が左右の支柱21;21の上端にヒンジ24を介して取付けられ、支持台22の一端側の機構吊下げ点27には、支持台22の他端側の人体吊下げ点28;28に連結された装着具を装着した使用者Aの体重を軽減する体重免荷装置5が取付けられた構成であり、使用者Aに装着された装着具の吊部が支持台22の他端側の人体吊下げ点28;28に連結されて使用者が吊り下がった状態において、体重免荷装置5により、使用者Aに吊り上げ力が付与され、使用者Aは体重が軽減された状態で歩行することが可能となる。
【0012】
図4(a)に示すように、支柱21は、例えば下部分21aと上部分21bとが一直線上にない金属製の棒状筒体により構成される。例えば図4(d)に示すように、下部分21aが垂直に延長する状態において上部分21bが装置1の後方に傾斜して上方に延長するように構成されている。例えば、下部分21aの中心線cと上部分21bの中心線dとのなす角度が所定の角度θ(例えばθ=1°以上30°以下程度)となるよう構成されている。
【0013】
そして、左右の支柱21の上部分21bの中心線dと支持台22の上面26とがほぼ直交する状態となるように、左右の支柱21;21の上端にヒンジ24;24を介して支持台22が連結されている。
【0014】
尚、下部分21aが垂直に延長する状態において上部分21bが装置1の後方に傾斜して上方に延長するように構成された支柱21を用いて、かつ、左右の支柱21;21の上部分21bの中心線dと支持台22の上面26とがほぼ直交する状態となるように支持部材2が構成されているA構成(図4(d)参照)と、真っすぐに延長する支柱を用いて、かつ、当該支柱の中心線と支持台22の上面26とがほぼ直交する状態となるように支持部材が構成されているB構成とを比較した場合、支柱を装置1の後方に同じ角度だけ傾けたとすると、A構成の方が支持台22の上面26の水平面Hに対する傾斜角度β(図4(a)参照)を大きくできて、支持台22の後方側(U字の左右上端側)をより下方に位置させることができる。言い換えれば、A構成の方が、支柱21を装置1の後方にあまり傾けずに支持台22の上面26の水平面Hに対する傾斜角度βを大きくできるので、支柱21を装置1の後方にあまり傾けない構成とできることで、支柱21を移動させる駆動源(後述のモータ15)の負担を軽減できるとともに、使用者Aの前方のスペースに支柱21が入り込んで邪魔になってしまうことを抑制できるようになり、且つ、低いベッドからの使用者Aの起立補助にも対応可能な構成とできる。
但し、支持部材2を上述したB構成のように構成しても構わない。
【0015】
図1に示すように、支持フレーム3は、それぞれ、左右の支柱支持フレーム31;31と、ベースフレーム32とを備える。
左右の支柱支持フレーム31;31は、それぞれ第1の固定フレーム33と第2の固定フレーム34とを備える。
第1の固定フレーム33は、垂直方向に延長する金属製の棒状筒体により形成され、垂直方向に延長する第1のガイド溝35が形成されている。第1のガイド溝35は、第1の固定フレーム33の左右に貫通して垂直方向に延長するように形成されている。
第2の固定フレーム34は、装置1の後方から前方に向けて徐々に立ち上がるように延長する金属製の棒状筒体により形成され、延長方向に延長する第2のガイド溝36が形成されている。第2のガイド溝36は、第2の固定フレーム34の左右に貫通して延長方向に延長するように形成されている。
【0016】
図4(a)に示すように、第2の固定フレーム34は、上端部34aと下端部34bと中央部34cとを備え、上端部34aの中心線eと第1の固定フレーム33の中心線fとが互いに平行な面上に位置される。そして、上端部34aの中心線eと第1の固定フレーム33の中心線fとが互いに平行を保って垂直に延長し、かつ、中央部34cの中心線gが第1の固定フレーム33の中心線eに対して交差して延長するように当該中央部34cが設けられ、下端部34bが中央部34cの下端から装置1の後側下方に延長するように設けられている。そして、第2のガイド溝36が、上端部34aの上端近傍と中央部34cの下端近傍との間に跨って延長するように設けられる。即ち、第2のガイド溝36は、中央部34cに設けられた傾斜ガイド溝36cと、上端部34aに設けられた垂直ガイド溝36aとを備える。傾斜ガイド溝36cは、装置1の後方から前方に向けて立ち上がるように傾斜して延長する溝である。
【0017】
左右の支柱支持フレーム31;31の下端部、即ち、左右の第1の固定フレーム33;33の下端、及び、左右の第2の固定フレーム34;34の下端がベースフレーム31に連結され、ベースフレーム31に複数の車輪(キャスター)37が回転可能に取付けられていることで走行部10が形成されている。ベースフレーム31は、例えば支持台22の形状に対応したU字形状に形成されている。
【0018】
支柱21には、第1の固定フレーム33の第1のガイド溝35内を垂直方向に移動可能な第1の支軸11と、第2の固定フレーム34の第2のガイド溝36内を移動可能な第2の支軸12とが設けられている。第1の支軸11は支柱21の下端側の位置に設けられ、第2の支軸12は第1の支軸11よりも支柱21の上端側である支柱21の中央部寄りの位置に設けられている。
【0019】
支持部材回転移動機構4は、左右の支柱21;21を傾斜状態から垂直状態に近づくようにかつ支持台22の上面26を傾斜状態から水平状態に近づくように支持部材2を回転させながら上方に移動させた後に、さらに当該支持部材2を上方に移動させる動作を連続して行わせる機構である。
【0020】
即ち、支持部材回転移動機構4は、支柱21の下端側に設けられた第1の支軸11と、第1の支軸よりも支柱21の上端側に設けられた第2の支軸12、第1の支軸11を垂直上方向にガイドする第1のガイド溝35を備えた第1の固定フレーム33と、第2の支軸12を装置1の後方から装置1の前方に向けて立ち上がるように傾斜する傾斜方向にガイドした後に垂直上方向にガイドする第2のガイド溝36を備えた第2の固定フレーム34と、第1の支軸11を回転中心とするピニオン13及び当該ピニオン13が噛み合うラック14と当該ピニオン13を回転させる駆動源としてのモータ15を有した駆動機構と、を備えた構成である。
【0021】
ピニオン13は、第1の固定フレーム33の第1のガイド溝35を外側(装置1の左右側)から内側(装置1の中央側)に貫通した第1の支軸11の先端に第1の支軸11と一緒に回転するように取付けられている。
ピニオン13と噛み合うラック14は、垂直方向に延長するように第1の固定フレーム33に固定されている。
例えば、第1の支軸11の基端は、支柱21に下端側に固定されたモータ15の出力軸16に連結されており、モータ15が駆動されることで、モータ15の出力軸16及び第1の支軸11を介してピニオン13が回転してラック14に噛み合い、支柱21に連結された第1の支軸11が第1のガイド溝35を介して上下方向に移動することにより、支柱21が上下方向に移動するように構成されている。
尚、左右のモータ15;15は、図外の電源スイッチの投入により同期して駆動するように構成されている。
【0022】
第2の支軸12は、第2の固定フレーム34の第2のガイド溝36を内側(装置1の中央側)から外側(装置1の左右側)に貫通するように組み付けられ、第2のガイド溝36を貫通した第2の支軸12の先端には、第2のガイド溝36からの第2の支軸12の抜けを規制する抜け止12aが取付けられている。
また、ピニオン13は、第1のガイド溝35からの第1の支軸11の抜けを規制する抜け止として機能する。
尚、抜け止12aと第2の固定フレーム34との摩擦干渉、及び、ピニオン13と第1の固定フレーム33との摩擦干渉を軽減するための、抜け止12aの第2の固定フレーム34と対向する面及びピニオン13の第1の固定フレーム33と対向する面に摩擦抵抗の小さい部材を設けたり、摩擦抵抗の小さい材料により形成された抜け止12a、ピニオン13を用いることが好ましい。
【0023】
支持部材回転移動機構4の動作を図4図5に基づいて説明する。
モータ15を駆動させてピニオン13を一方向に回転させることにより、図4(a)乃至図4(d)に示すように、支柱21に連結された第1の支軸11が最下端位置から第1のガイド溝35を介して垂直上方向に移動するとともに、支柱21に連結された第2の支軸12が第2の固定フレーム34の中央部34cに設けられた傾斜ガイド溝36cを介して装置1の前方斜め上方向に移動する。支柱21に連結された第2の支軸12が第2の固定フレーム34の中央部34cに設けられた傾斜ガイド溝36cを介して装置1の前方斜め上方向に移動する間、支柱21は斜めに傾いた状態から直立状態となる。即ち、使用者Aが座位から起立する際において、図4(a)のように支持台22の上面26が装置1の後方から装置1の前方に立ち上がるように傾斜した状態の支持台22に掴まった使用者Aの起立動作を補助する起立補助動作を行う。
即ち、起立補助動作においては、支柱21が装置1の前方から装置1の後方に立ち上がるように傾斜した状態から垂直状態に変化するとともに、支持台22の上面26が装置1の後方から装置1の前方に立ち上がるように傾斜した状態から水平状態に近づくように変化する。
【0024】
起立補助動作が終了した後は、垂直上移動動作に移行する。即ち、図5(a)乃至図5(c)に示すように、支柱21の第1の支軸11が垂直上方向に上昇するのに伴って支柱21の第2の支軸12も第2の固定フレーム34の上端部34aに設けられた垂直ガイド溝36aを介して垂直上方向に上昇することにより、支持部材2が上昇する。即ち、垂直上移動動作においては、支持部材2が立ち上がり補助動作終了後の姿勢を維持したまま、垂直上方向に移動する。
即ち、モータ15を駆動させる図外の電源スイッチを押す時間や電源スイッチを押す回数を調整することで、図4(a)の矢印群Xで示したように、起立補助動作後に連続して支持台22の高さ位置を調整できる歩行支援装置1となる。
【0025】
尚、モータ15を駆動させてピニオン13を一方向とは逆の方向に回転させることにより、支持部材2が起立補助動作及び垂直上移動動作とは反対の動作を行うことは言うまでもない。
例えば、モータ15を駆動させてピニオン13を一方向に回転させるための電源スイッチとモータ15を駆動させてピニオン13を一方向に回転させるための電源スイッチとを別々に設けておき、各電源スイッチを個別に投入することにより、支持部材2に起立補助動作及び垂直上移動動作を行わせたり、支持部材2に起立補助動作及び垂直上移動動作とは反対の動作を行なわせることが可能となる。
【0026】
即ち、支持部材回転移動機構4を備えているので、支持部材2に起立補助動作及び垂直上移動動作を行わせたり、支持部材2に起立補助動作及び垂直上移動動作とは反対の動作を行なわせることが可能となるため、起立補助動作後に連続して支持台22の上面26の高さ位置を使用者Aに合わせて変える高さ合わせを行える。つまり、支持部材回転移動機構4を備えるので、使用者Aに対する起立補助機能と高さ調整機能とを連続して実現可能な歩行支援装置1となる。
【符号の説明】
【0027】
1 歩行支援装置、2 支持部材、4 支持部材回転移動機構、5 体重免荷装置、
11 第1の支軸、12 第2の支軸、13 ピニオン、14 ラック、
15 モータ(駆動源)、21 支柱、22 支持台、24 ヒンジ、
26 支持台の上面、33 第1の固定フレーム、34 第2の固定フレーム、
35 第1のガイド溝、36 第2のガイド溝。
図1
図2
図3
図4
図5
図6