(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記センサ素子が磁石であり、前記位置センサが前記磁石に近接して配置される少なくとも1つの磁気センサ素子を備える磁気位置センサである、請求項1に記載の手術器具。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本願の出願人は、2013年3月1日に出願され、各々のすべての内容が参照によって本明細書に組み込まれる以下の特許出願を所有している:
−「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH CONDUCTIVE PATHWAYS FOR SIGNAL COMMUNICATION」と題された米国特許出願第13/782,295号、
−「ROTARY POWERED ARTICULATION JOINTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」と題された米国特許出願第13/782,323号、
−「THUMBWHEEL SWITCH ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」と題された米国特許出願第13/782,338号、
−「ELECTROMECHANICAL SURGICAL DEVICE WITH SIGNAL RELAY ARRANGEMENT」と題された米国特許出願第13/782,499号、
−「MULTIPLE PROCESSOR MOTOR CONTROL FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」と題された米国特許出願第13/782,460号、
−「JOYSTICK SWITCH ASSEMBLIES FOR SURGICAL INSTRUMENTS」と題された米国特許出願第13/782,358号、
−「SENSOR STRAIGHTENED END EFFECTOR DURING REMOVAL THROUGH TROCAR)」と題された米国特許出願第13/782,481号、
−「CONTROL METHODS FOR SURGICAL INSTRUMENTS WITH REMOVABLE IMPLEMENT PORTIONS」と題された米国特許出願第13/782,518号、
−「ROTARY POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH MULTIPLE DEGREES OF FREEDOM」と題された米国特許出願第13/782,375号、並びに、
−「SURGICAL INSTRUMENT SOFT STOP」と題された米国特許出願第13/782,536号が、参照によってそれらすべての内容が本明細書に組み込まれる。
【0005】
本願の出願人はまた、本願と同日に出願され、各々のすべての内容が参照によって本明細書に組み込まれる以下の特許出願を所有している
−「CONTROL ARRANGEMENTS FOR A DRIVE MEMBER OF A SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願(代理人整理番号END7261USNP/130029)、
−「INTERCHANGEABLE SHAFT ASSEMBLIES FOR USE WITH A SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願(代理人整理番号END7259USNP/130030)、
−「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」と題された米国特許出願(代理人整理番号END7260USNP/130031)、
−「MULTI−FUNCTION MOTOR FOR A SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願(代理人整理番号END7257USNP/130033)、
−「DRIVE SYSTEM LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」と題された米国特許出願(代理人整理番号END7254USNP/130034)、
−「ARTICULATION CONTROL SYSTEM FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」と題された米国特許出願(代理人整理番号END7258USNP/130035)、
−「DRIVE TRAIN CONTROL ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」と題された米国特許出願(代理人整理番号END7255USNP/130036)、
−「METHOD AND SYSTEM FOR OPERATING A SURGICAL INSTRUMENT」と題された米国特許出願(代理人整理番号END7256USNP/130037)、並びに、
−「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」と題された米国特許出願(代理人整理番号END7263USNP/130079)。
【0006】
本明細書に開示する装置及び方法の構造、機能、製造、及び用途の原理が総括的に理解されるように、特定の例示的な実施形態について、これから説明することにする。これらの実施形態の1つ又は2つ以上の例が、添付の図面に示される。本明細書で詳細に説明し、添付の図面に示す装置及び方法は、非限定的な例示的実施形態であること、並びに、本発明の各種の実施形態の範囲は、「特許請求の範囲」によってのみ定義されることは、当業者には理解されよう。1つの例示的な実施形態との関連において例示又は説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。かかる修正及び変形は本発明の範囲内に含まれるものとする。
【0007】
本明細書の全体を通じて、「様々な実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、又は「ある実施形態」などと言う場合、その実施形態との関連において述べられる特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通じた各所で、「様々な実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「一実施形態において」、又は「ある実施形態において」などの語句が出現するが、これらは必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の実施形態で、任意の好適な方式で組み合わせることができる。故に、一実施形態に関して図示又は説明される特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と、全体として又は部分的に、制限なしに組み合わせることができる。かかる修正及び変形は本発明の範囲内に含まれるものとする。
【0008】
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書において、手術器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準にして用いられる。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上、また分かりやすさのため、「垂直」、「水平」、「上」、「下」といった空間的用語は、本明細書では、図面に対して使用される場合がある点は更に理解されるであろう。しかしながら、手術器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的及び/又は絶対的なものであることを意図するものではない。
【0009】
腹腔鏡下及び低侵襲の外科手技を実施するための様々な例示的な装置及び方法が提供される。しかしながら、本明細書で開示する様々な方法及び装置が、例えば、開放的な外科手技を含めて、多数の外科手技及び用途で用いられ得ることが、当業者には容易に理解されよう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読むにつれ、本明細書に開示される様々な器具を、例えば、天然の開口部から、又は組織に形成された切開口若しくは穿刺穴から、といったように任意の方法で体内に挿入することが可能である点は当業者には更に認識されるところであろう。これらの器具の作動部分すなわちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接に挿入されてもよく、又は、手術器具のエンドエフェクタ及び細長いシャフトを進めることが可能な作業通路を有するアクセス装置を介して挿入されてもよい。
【0010】
図1〜3は例示的な手術器具100を示しており、この手術器具100は、ハンドル103と、シャフト104と、関節継手110にてシャフト104に旋回式で連結された関節屈曲型エンドエフェクタ102とを有することができる。関節継手110を中心としたエンドエフェクタ102の回転を達成するために、関節制御部112が設けられている。エンドエフェクタ102は、組織をクランピングする、切断する、及びステープリングするためのエンドカッターとして機能するように構成されるものとして示されるが、様々な実施形態は、例えば、把持具、カッター、ステープラ、クリップ適用器具、アクセス装置、薬物/遺伝子治療送達装置、超音波、RF、及び/又はレーザーエネルギー装置などを含む、他の外科用装置として機能するように構成されたエンドエフェクタを含み得ることが理解される。器具100のハンドル103は、エンドエフェクタ102を作動させるための、閉鎖トリガ114及び発射トリガ116を含み得る。理解されたいこととして、種々の手術作業を対象としたエンドエフェクタを有する器具が、エンドエフェクタを操作するための多種多様なトリガ又は他の好適な制御部を有することができる。エンドエフェクタ102は、シャフト104によってハンドル103に連結されている。以下で更に詳細に説明するように、臨床医は、関節制御部112を利用することにより、シャフト104に対してエンドエフェクタ102を関節屈曲させることができる。
【0011】
理解されたいこととして、垂直、水平、右、左などの空間に関する用語は、トリガ114、116がハンドル103の底部から鋭角をなして下方に延びる状態で、手術器具100の長手軸がシャフト104の中心軸と同軸であると想定して、本明細書において図に関連させて用いられている。実際の診療においては、しかしながら、手術器具100は様々な角度に方向付けられることができ、したがって、これらの空間に関する用語は、手術器具100自体に対して用いられる。更に、近位は、ハンドル103の後方にいて、エンドエフェクタ102を遠位側に、つまり自身から遠ざけて置く臨床医の視野を示すために用いられる。本明細書で用いられるとき、「長手軸に実質的に直角」という語句(「長手軸」はシャフトの軸である)は、長手軸にほぼ垂直な方向を指す。しかしながら、理解されたいこととして、長手軸に対する垂直からいくぶんか逸脱する方向もまた、長手軸に実質的に直角である。
【0012】
本明細書で開示される種々の実施形態は、曲げケーブル又はバンドによって駆動される関節継手を有する器具に関するものである。
図4及び5は、細長シャフト104及びエンドエフェクタ102の横断平面図であり、エンドエフェクタ102は、エンドエフェクタ102から延びるボス206に機械的に結合されたバンド205を有している。バンド205はバンド部分202及び204を有してもよく、このバンド部分202及び204は、ボス206から近位側に、細長シャフト104に沿って、関節制御部112を通じて延びている。バンド205及びバンド部分202、204は、固定長を有することができる。バンド205は、例えば、接着剤、溶接などを含む、任意の好適な締結方法を使用して、図示されるようにボス206に機械的に連結され得る。様々な実施形態において、各バンド部分202、204は、別個のバンドとして設けられてもよく、各別個のバンドの一端がボス206に機械的に連結され、他端がシャフト104及び関節制御部112を通じて延びている。別々のバンドは、上述のようにボス206に機械的に結合されてもよい。
【0013】
上記に加えて、バンド部分202、204は、ボス206から、関節継手110を通じて、シャフト104に沿って、
図6に示す関節制御部112へと延びてもよい。関節制御部112は、関節スライド208と、フレーム212と、エンクロージャ218とを有することができる。バンド部分202、204は、スロット210又は他のアパーチャによって関節スライド208を通過することができるが、理解されたいこととして、バンド部分202、204は、任意の好適な手段でスライド208に結合されてよい。関節スライド208は、
図6に示すように1つの部品であってもよく、あるいは、2つの部品を有し、2つの部品の境界面がスロット210を画定してもよい。非限定的な一実施形態において、関節スライド208は、複数のスロットを有してもよく、例えば、各スロットはバンド部分202、204の一方を受容するように構成される。エンクロージャ218は、関節制御部112の種々の構成要素を被覆して、細片が関節制御部112に浸入するのを防止することができる。
【0014】
再び
図6を参照すると、バンド部分202、204はそれぞれ、スロット210から近位側に位置する連結点214、216にてフレーム212に係留されることができる。理解されたいこととして、バンド部分202、204は、ハンドル103を含めて、スロット210から近位側に位置する、器具10の任意の箇所に係留されることができる。
図6の非限定的な実施形態が示すこととして、バンド部分202、204は、連結点214、216と、シャフト104の長手軸付近に位置するスロット210との間で、折れ曲がりの形態を有することができる。バンド部分202、204が直線的である他の実施形態も考えられる。
【0015】
図7〜9は、
図5に示す関節継手110を含んだ、器具100のエンドエフェクタ102及び細長シャフト104の図を示している。
図7は、様々な内部構成要素を含んだ、エンドエフェクタ102及び細長シャフト104の分解図を示している。少なくとも1つの実施形態において、エンドエフェクタフレーム150とシャフトフレーム154は、関節継手110にて接合されるように構成される。ボス206は、エンドエフェクタフレーム150と一体であってもよく、バンド205は図示のようにボス206と作用し合う。シャフトフレーム154は、アパーチャ304を画定する遠位指向タング302を備えてもよい。アパーチャ304は、エンドエフェクタフレーム150内に備えられた関節ピン(図示せず)と作用し合うように定置され、エンドエフェクタフレーム150をシャフトフレーム154に対して旋回させ、したがってエンドエフェクタ102をシャフト104に対して旋回させることができる。組み立てられると、種々の構成要素は、
図9及び10に示す関節軸306にて関節継手110を中心として旋回することができる。
【0016】
図7はまたアンビル120を示している。この非限定的な実施形態において、アンビル120は細長チャネル198に結合されている。例えば、アパーチャ199が細長チャネル198内に画定されることができ、このアパーチャ199は、アンビル120から延びるピン152を受容し、細長チャネル198及びステープルカートリッジ118に対してアンビル120を開位置から閉位置へと旋回させることができる。加えて、
図7は発射バー172を示しており、この発射バー172は、シャフトフレーム154を通じて、柔軟クロージャ及び旋回フレーム関節継手110を通じて、そして遠位フレーム150内の発射スロット176を通じてエンドエフェクタ102へと長手方向に並進するように構成されている。発射バー172は、1つの中実の区間から構成されてもよく、あるいは種々の実施形態において、例えば鋼板のスタックを備える積層材を有してもよい。理解されたいこととして、積層材から作製された発射バー172は、エンドエフェクタ102を関節屈曲させるのに必要な力を低減することができる。様々な実施形態において、発射バー172を下向きに付勢するために、ばねクリップ158がエンドエフェクタフレーム150に装着されることができる。エンドエフェクタフレーム150の上部に形成された遠位及び近位の方形アパーチャ164、168がそれらの間に、クリップばね158の上部アーム162を受容するクリップバー170を画定してもよく、クリップばね158の下部の遠位延出アーム160は、以下で議論するように発射バー172の隆起部分174に、下向きの力を及ぼす。
【0017】
発射バー172の遠位突出端部は、E型梁178に取り付けられることができ、このE型梁178はとりわけ、アンビル120が閉位置にあるときに、細長チャネル198内に定置されたステープルカートリッジ118からアンビル120を離間させるのを支援することができる。E型梁178はまた、先鋭化された切断縁部182を有することができ、この切断縁部182は、E型梁178が発射バー172によって遠位側に前進されるときに、組織を切断するために使用されることができる。動作中、E型梁178はまた、ステープルカートリッジ118を作動、つまり発射させることもできる。ステープルカートリッジ118は、成形されたカートリッジ本体194を有することができ、このカートリッジ本体194は、ステープル駆動部192の上に載っている複数のステープル191を、上向きに開口したそれぞれのステープル穴195内に保持する。楔形スレッド190がE型梁178によって遠位側に駆動され、交換式ステープルカートリッジ118の種々の構成要素を一緒に保持するカートリッジトレー196の上でスライドする。クランプ締めされた組織をE型梁178の切断表面182が切断する間、楔形スレッド190は、ステープル駆動器192を上向きにカム駆動して、ステープル191を追い出してアンビル120と変形接触させる。
【0018】
上記に加えて、E型梁178は、発射の際にアンビル120と係合する上部ピン180を有することができる。E型梁178は、中央ピン184と底部フット186とを更に有することができ、底部フット186は、カートリッジ本体194、カートリッジトレー196、及び細長チャネル198の様々な部分と係合することができる。ステープルカートリッジ118が細長チャネル198内に定置されると、カートリッジ本体194内に画定されたスロット193が、カートリッジトレー196内に画定されたスロット197及び細長チャネル198内に画定されたスロット189と整合されることができる。使用の際、E型梁178は、整合したスロット193、197、及び189を通じてスライドすることができ、
図7に示すように、E型梁178の底部フット186は、チャネル198の底面に沿って延びる溝と、スロット189の全長に沿って係合することができ、中央ピン184は、カートリッジトレー196の上面と、長手スロット197の全長に沿って係合することができ、上部ピン180はアンビル120と係合することができる。そのような状況において、発射バー172が遠位側に移動されてステープルをステープルカートリッジ118から発射し、かつ/又は、アンビル120とステープルカートリッジ118との間に捕捉された組織を切開するとき、E型梁178は、アンビル120とステープルカートリッジ118とを離間させるか、あるいはそれらの間の相対運動を制限することができる。その後、発射バー172及びE型梁178は近位側に後退されて、アンビル120を開口させて、ステープル留めされ切断された2つの組織部分(図示せず)を解放することができる。
【0019】
また、
図7〜9は、種々の実施形態による二重旋回閉鎖スリーブ組立体121を示している。特に
図7を参照すると、二重旋回閉鎖スリーブ組立体121は、上部及び下部遠位突出タング146、148を有するシャフト閉鎖チューブ区間128を備えている。エンドエフェクタ閉鎖チューブ区間126は、馬蹄形アパーチャ124と、アンビル120上の開口タブ122と係合するためのタブ123とを備えている。馬蹄形アパーチャ124及びタブ123は、アンビル120が開口されると、タブ122と係合する。閉鎖チューブ区間126は、上部近位突出タング144と下部(不可視)近位突出タングとを有して示されている。上部二重旋回リンク130は、上向きに突出する遠位及び近位旋回ピン134、136を備え、これら遠位及び近位旋回ピン134、136はそれぞれ、上部近位突出タング144内の上部遠位ピンホール138、及び上部遠位突出タング146の上部近位ピンホール140と係合する。下部二重旋回リンク132は、下向きに突出する遠位及び近位旋回ピン(
図7には図示されないが、
図8を参照)を備え、これら遠位及び近位旋回ピンはそれぞれ、下部近位突出タングの下部遠位ピンホール、及び下部遠位突出タング148の下部近位ピンホール142と係合する。
【0020】
使用の際、閉鎖スリーブ組立体121は、例えば閉鎖トリガ114の作動に反応してアンビル120を閉鎖するために遠位側に並進される。アンビル120は、閉鎖チューブ区間126を、したがってスリーブ組立体121を遠位側に並進させて、
図9Aにおいてタブ122の左側に位置するアンビル120の近位表面と衝突させることによって閉鎖される。
図8及び9に更に明確に示すように、アンビル120は、チューブ区間126を、そしてスリーブ組立体121を近位側に並進させて、タブ123及び馬蹄形アパーチャ124をタブ122と接触させ、タブ122に押し当ててアンビル120を持ち上げることによって開放される。アンビル開放位置において、二重旋回閉鎖スリーブ組立体121はその近位位置に移動される。
【0021】
操作の際、臨床医は、制御部112を側方に押すことによって、シャフト104に対して器具100のエンドエフェクタ102を旋回軸110を中心として関節屈曲させることができる。中立位置から、臨床医は、制御部112の左側に側方力を与えることによって、シャフト104に対してエンドエフェクタ102を左に関節屈曲させることができる。力に反応して、関節スライド208はフレーム212の中に少なくとも部分的に押し込まれることができる。スライド208がフレーム212の中に押し込まれるとき、スロット210、及びバンド部分204は、横断方向、例えばシャフト104の長手軸に対して実質的に横又は垂直の方向に、細長シャフト104を横断して並進されることができる。したがって、バンド部分204に力が加えられ、バンド部分204は、その初期の予め曲がった姿勢から、シャフト104の反対側に向かって、弾性的に曲がり、かつ/又は変位することになる。その結果、バンド部分202は、その初期の予め曲がった姿勢から弛緩する。バンド部分204のそのような運動が、バンド部分202の整直と相まって、反時計回りの回転力をボス206に加えることができ、次にそれによって、ボス206及びエンドエフェクタ102は、
図12に示すように、シャフト104の軸に対して所望の角度まで、関節旋回軸110を中心として左に旋回することになる。バンド部分202が弛緩することで、このバンド部分にかかる張力が低減し、バンド部分204は、バンド部分202から実質的に干渉を受けることなく、エンドエフェクタ102を関節屈曲させることができる。明らかとなるように、臨床医はまた、制御部112の右側に側方力を与えることによって、シャフト104に対してエンドエフェクタ102を右に関節屈曲させることができる。これによってケーブル部分202が曲がり、時計回りの回転力がボス206に生じ、次にそれによって、ボス206及びエンドエフェクタは、関節旋回軸110を中心として右に旋回することになる。上記と同様に、バンド部分204が同時に弛緩されて、そのような運動が可能となる。
【0022】
図12及び13は、電動式の手術用切断及び締結器具310を示している。この図示の実施形態は内視鏡用の器具を示しており、概して、器具310は本明細書において、内視鏡手術用の切断及び締結器具として記載されているが、留意されたいこととして、本発明はそのように限定されるものではなく、また他の実施形態によれば、本明細書に開示される任意の器具が、非内視鏡手術用の切断及び締結器具を含み得る。
図12及び13に示す手術器具310は、ハンドル306と、シャフト308と、シャフト308に連結されたエンドエフェクタ312とを備えている。種々の実施形態において、エンドエフェクタ312は、関節継手314を中心としてシャフト308に対して関節屈曲されることができる。エンドエフェクタ312を関節屈曲させるための種々の手段、及び/又はシャフト308に対してエンドエフェクタ312を関節屈曲させるための種々の手段が、2010年7月13日発行の米国特許第7,753,245号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」、及び2010年3月2日発行の米国特許第7,670,334号、名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING AN ARTICULATING END EFFECTOR」に開示されており、これらの特許のすべての開示内容が参照によって本明細書に組み込まれる。エンドエフェクタ312を関節屈曲させるための種々の他の手段については、以下で更に詳細に議論する。上記と同様に、エンドエフェクタ312は、組織をクランピング、切断、及び/又はステープリングするためのエンドカッターとして機能するように構成されるが、他の実施形態において、他の種類の外科用装置、把持具、カッター、ステープラ、クリップ適用器具、アクセス装置、薬物/遺伝子治療装置、超音波、RF、及び/又はレーザー装置などのためのエンドエフェクタなど、様々な種類のエンドエフェクタが使用されてもよい。いくつかのRF装置は、1995年4月4日に発行された米国特許番号第5,403,312号、表題「ELECTROSURGICAL HEMOSTATIC DEVICE」、及び2008年2月14日に出願された、米国特許出願番号第12/031,573号、表題「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT HAVING RF ELECTRODES」において見出すことができ、これらの開示全体が、本明細書において参照として、その全体を組み込まれる。
【0023】
理解されたいこととして、「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書において、器具310のハンドル306を握持する臨床医を基準として用いられている。したがって、エンドエフェクタ312は、より近位側のハンドル306に対して遠位側にある。更に理解されたいこととして、便宜のため、また明確にするために、「垂直」及び「水平」などの空間に関する用語は、本明細書において、図面を基準にして用いられている。しかしながら、手術器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的及び絶対的なものであることを意図するものではない。
【0024】
エンドエフェクタ312は、とりわけ、ステープルチャネル322と、例えばアンビル324などの旋回並進式クランプ締め部材とを備えることができる。器具310のハンドル306は、エンドエフェクタ312を作動させるための閉鎖トリガ318及び発射トリガ320を有し得る。理解されたいこととして、種々の手術作業を対象としたエンドエフェクタを有する器具が、エンドエフェクタ312を操作するための多種多様なトリガ又は他の好適な制御部を有することができる。ハンドル306は、下向きに延びるピストルグリップ326を備えることができ、このピストルグリップ326に向かって閉鎖トリガ318が臨床医によって旋回式で引き寄せられて、エンドエフェクタ312のステープルチャネル322に向かってアンビル324のクランプ締め又は閉鎖が生じ、それによって、アンビル324とチャネル322との間に位置する組織がクランプ締めされる。他の実施形態において、種々のクランプ締め部材が、アンビル324に加えてあるいはそれに代わって使用されることができる。ハンドル306は、閉鎖トリガ318を閉位置に解放可能に保持するように構成されることができるロックを更に有することができる。閉鎖トリガ318を後退させることによってエンドエフェクタ312のアンビル324を閉鎖(又はクランプ締め)する例示的な閉鎖システムの実施形態に関する更なる詳細が、2006年2月21日発行の米国特許第7,000,818号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING SEPARATE DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEMS」、2008年9月9日発行の米国特許第7,422,139号、名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH TACTILE POSITION FEEDBACK」、並びに、2008年12月16日発行の米国特許第7,464,849号、名称「ELECTRO−MECHANICAL SURGICAL INSTRUMENT WITH CLOSURE SYSTEM AND ANVIL ALIGNMENT COMPONENTS」に示されており、これらの特許のすべての開示内容が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0025】
臨床医は、エンドエフェクタ312の満足のいく位置決めを行った時点で、閉鎖トリガ318をピストルグリップ326の近位の完全に閉じたロック位置にまで引くことができる。次いで、発射トリガ320が作動又は発射されることができる。少なくとも1つのそのような実施形態において、発射トリガ320は、閉鎖トリガ318の更に外側にあってもよく、閉鎖トリガ318を閉じることで、発射トリガ320をピストルグリップ326に向かって移動又は回転させることができ、そのため、発射トリガ320に、様々な状況下で操作者が片手で触れることができる。その後、操作者は、ピストルグリップ312に向かって発射トリガ320を旋回式で引き寄せて、エンドエフェクタ312内のクランプ締めされた組織をステープル留め及び切断することができる。その後、発射トリガ320は、発射トリガ320に加えられている力を臨床医が軽減又は解放した後に、非作動又は非発射位置(
図1及び2に示す)に復帰されることができる。ハンドル306上の解放ボタンは、押下されると、ロックした閉鎖トリガ318を解放することができる。解放ボタンは、例えば、2006年1月31日に出願され、公開されている米国特許出願公開第2007/0175955号、名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH CLOSURE TRIGGER LOCKING MECHANISM」に開示されるものなど、種々の形態で実現されてもよく、そのすべての開示内容は全体として参照によって本明細書に組み込まれる。
【0026】
上記に加えて、エンドエフェクタ312は、例えば、発射トリガ320がユーザによって後退されたときに、エンドエフェクタ312にクランプ締めされた組織を切断するために、ナイフなどの切断器具を備えてもよい。更に上記に加えて、エンドエフェクタ312はまた、例えば、ステープル、RF電極、及び/又は接着剤など、切断器具によって切断された組織を締結するための手段を備えてもよい。器具310のシャフト308内に設置された、縦移動式駆動シャフトが、エンドエフェクタ312内で切断器具及び締結手段を駆動/作動させることができる。本明細書で更に説明するように、駆動シャフトを駆動するために、器具310のハンドル306内に設置された電気モータが使用されてもよい。様々な実施形態において、モータは、例えば約25,000RPMの最大回転数を有するブラシ付きDC駆動モータであってもよい。他の実施形態において、モータは、ブラシレスモータ、コードレスモータ、同期モータ、ステッピング・モータ、又は任意の他の好適な電動モータであってもよい。例えばリチウムイオン電池などの電池(又は「電源」又は「電源函」)が、モータに隣接させてハンドル6のピストルグリップ部分26内に設けられてもよく、この電池はモータ制御回路を介してモータに電力を供給することができる。様々な実施形態によると、直列に接続されている多数の電池セルが、モータに電力を供給するための電源として使用されてもよい。加えて、電源は交換可能及び/又は再充電可能であってもよい。
【0027】
上に概説したように、器具310のハンドル306内の電気モータは、シャフト308内に定置された縦移動式駆動部材と動作可能に係合されることができる。ここで
図14〜16を参照すると、電気モータ342は、ハンドル306のピストルグリップ部分326内に装着及び定置されることができる。電気モータ342は、歯車減速機組立体370と動作可能に結合された回転式シャフトを有することができ、歯車減速機組立体370はとりわけ、ハウジング374と、出力ピニオンギア372とを備えることができる。特定の実施形態において、出力ピニオンギア372は、縦移動式駆動部材382と直接、動作可能に係合されることができ、あるいはそれに代わって、1つ又は2つ以上の中間歯車386を介して駆動部材382と動作可能に係合されることができる。中間歯車386は、少なくとも1つのそのような実施形態において、駆動部材382に画定された駆動歯384の組又はラックと、噛合い係合することができる。使用の際、電気モータ342は、電気モータ342が中間歯車386を回転させる方向に応じて、矢印D(
図15)で示される遠位方向及び/又は矢印D(
図16)で示される近位方向に、駆動部材を駆動することができる。使用の際、電池によって与えられる電圧極性により、電気モータ342を時計回りに動作させることができるが、電池によって電気モータに加えられる電圧極性は、電気モータ342を反時計回りに動作させるために、逆転されることができる。ハンドル306は、電池によって電気モータ342に加えられる極性を逆転させるように構成されることができるスイッチを備えることができる。ハンドル306はまた、駆動部材382の位置及び/又は駆動部材382が移動されている方向を検出するように構成されたセンサ330を有することもできる。
【0028】
上に示したように、手術器具310は、エンドエフェクタ312が関節屈曲されることができる中心となる関節継手314を有することができる。器具310は、エンドエフェクタ312を所定位置に選択的にロックするように構成及び操作されることができる関節屈曲ロックを更に有することができる。少なくとも1つのそのような実施形態において、関節屈曲ロックは、シャフト308の近位端部からシャフト308の遠位端部に延びることができ、関節屈曲ロックの遠位端部は、エンドエフェクタ312と係合してエンドエフェクタ312を所定位置にロックすることができる。再び
図12及び13を参照すると、器具310は、関節制御部316を更に有することができ、関節制御部316は、関節屈曲ロックの近位端部と係合されることができ、ロック状態とロック解除状態との間で関節屈曲ロックを操作するように構成されることができる。使用の際、関節制御部316は、近位側に引っ張られてエンドエフェクタ312をロック解除し、関節継手314を中心としてエンドエフェクタ312を回転させることができる。エンドエフェクタ312が好適に関節屈曲された後、関節制御部316は遠位側に移動されて、エンドエフェクタ312を所定位置に再びロックすることができる。少なくとも1つのそのような実施形態において、ハンドル306は、関節制御部316を遠位側に付勢するように、また関節屈曲ロックを付勢してエンドエフェクタ312とのロック形態をなすように構成されたばね及び/又は他の好適な付勢要素を更に有することができる。臨床医が望む場合、臨床医は再び関節制御部316を後方に、つまり近位側に引いて、エンドエフェクタ312をロック解除し、エンドエフェクタ312を関節屈曲させ、次いで関節制御部316を再びロック状態へと移動させることができる。そのようなロック状態において、エンドエフェクタ312は、シャフト308に対して関節屈曲することができない。
【0029】
上に概説したように、手術器具310は、エンドエフェクタ312をシャフト308に対して所定位置に保持するように構成された関節屈曲ロックを有することができる。また、上に概説したように、エンドエフェクタ312は、関節屈曲ロックがロック解除状態にあるとき、シャフト308に対して回転又は関節屈曲されることができる。そのようなロック解除状態において、エンドエフェクタ312をシャフト308に対して関節屈曲させるために、エンドエフェクタ312は、例えば、患者の体内の手術部位の周囲にある軟組織及び/又は骨に隣接され、押し当てられることができる。特定の実施形態において、関節制御部316は関節スイッチを備えることができ、あるいは、発射トリガ320が電気モータ342を動作させるのを選択的に許可及び/又は防止することができる関節スイッチを操作するように構成されることができる。例えば、そのような関節スイッチは、電気モータ342、及び発射トリガ320と動作可能に結合された発射スイッチと直列に配置されることができ、関節スイッチは、関節制御部316がロック状態にあるとき、閉鎖状態にあることができる。関節制御部316が移動されてロック解除状態となると、関節制御部316は関節スイッチを開放し、それにより、発射トリガ320の動作と電気モータ342の動作を電気的に分離することができる。そのような状況において、エンドエフェクタ312がロック解除状態にあり、シャフト308に対して関節屈曲可能である間、器具310の発射駆動部は発射され得ない。関節制御部316がロック状態に復帰されると、関節制御部316は関節スイッチを再閉鎖することができ、関節スイッチは次いで、発射トリガ320の動作を電気モータ342と電気的に結合することができる。1つ又は2つ以上の手術用ステープル留め器具の様々な詳細が、特許出願第12/647,100号、名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT WITH ELECTRIC ACTUATOR DIRECTIONAL CONTROL ASSEMBLY」に開示されており、この特許出願は、2009年12月24日に出願され、2011年6月30日に、米国特許出願公開第2011/0155785号として公開されたものであり、そのすべての開示内容が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0030】
ここで
図17〜29を参照するが、手術器具400が、ハンドル403と、ハンドル403から延びるシャフト404と、シャフト404から延びるエンドエフェクタ402とを備えることができる。読者に留意されたいこととして、ハンドル403の一部分が説明のために取り除かれているが、ハンドル403は、例えば、
図1に示す閉鎖トリガ114及び発射トリガ116と同様の閉鎖トリガと発射トリガとを有することができる。以下で更に詳細に説明するように、発射トリガ116は、シャフト404を通じて延びる発射部材470を有する発射駆動部と動作可能に結合されることができ、発射トリガ116の操作により、発射部材470はエンドエフェクタ402に向かって遠位側に前進することができる。以下でも更に詳細に説明するように、手術器具400は、発射部材470と選択的に結合されることができる関節駆動部を更に有することができ、そのため、例えば、発射トリガ116によってかつ/又は別個の関節トリガ及び/若しくはボタンによって発射部材470が発動されると、関節駆動部は発射部材470によって駆動されることができ、また関節駆動部は、関節継手410を中心としてエンドエフェクタ402を関節屈曲させることができるようになっている。
【0031】
ここで
図17を参照するが、読者に留意されたいこととして、手術器具400のエンドエフェクタ402は開放形態に示されている。より具体的には、アンビル420を備えたエンドエフェクタ402の第1のジョーが、エンドエフェクタ402の第2のジョーのチャネル498に対して、開位置に示されている。上記と同様に、チャネル498はその中にステープルカートリッジを受容し固定するように構成されることができる。ここで、同様にエンドエフェクタ420を開放形態に示す
図20を参照するが、手術器具400のハンドル403は関節屈曲ロックアクチュエータ409を有することができ、この関節屈曲ロックアクチュエータ409は、エンドエフェクタ402がシャフト404に対して位置をロックされる、遠位又はロック位置と、エンドエフェクタ402が関節継手410を中心としてシャフト404に対して関節屈曲されることができる、近位又はロック解除位置との間で移動されることができる。エンドエフェクタ402とシャフト404は
図20において、直線的な形態をなして整合されたものとして示されているが、関節屈曲ロックアクチュエータ409は、後退したロック解除位置に示されており、その結果、エンドエフェクタ402はシャフト404に対して関節屈曲されることができる。
図19、24A及び24Bを参照するが、関節屈曲ロックアクチュエータ409(
図21)は、関節屈曲ロック443と動作可能に結合されることができ、関節屈曲ロックアクチュエータ409は、関節屈曲ロック443がエンドエフェクタ402の近位ロック部材407と係合される遠位位置(
図24A)と、関節屈曲ロック443がエンドエフェクタ402から分離される近位位置(
図24B)との間で、関節屈曲ロック443を移動させることができる。読者に理解されたいこととして、関節屈曲ロックアクチュエータ409の遠位ロック位置は、関節屈曲ロック443の遠位位置に対応し、関節屈曲ロックアクチュエータ409の近位ロック解除位置は、関節屈曲ロック443の近位位置に対応している。ここで
図19を参照するが、関節屈曲ロック443は、関節屈曲ロックバー440によって関節屈曲ロックアクチュエータ409に結合されており、関節屈曲ロックバー440は、
図24Aに最良に示されるように関節屈曲ロック443と係合される遠位端部442と、
図22に最良に示されるように関節屈曲ロックアクチュエータ409と係合される近位端部441とを備えている。
図24A及び24Bに示すように、関節屈曲ロック443は1つ又は2つ以上の歯445を備えることができ、1つ又は2つ以上の歯445は、例えば、近位ロック部材407の周囲に画定された1つ又は2つ以上の歯446と噛合い係合するように構成されることができる。主として
図19を参照するが、シャフト404は、例えばばね444などの付勢部材を更に備えることができ、その付勢部材は、関節屈曲ロック443の歯445を付勢して、エンドエフェクタ402の近位ロック部材407の歯446と係合させるように構成されることができる。同様に、ハンドル403は、関節屈曲ロックアクチュエータ409とフレーム480との間に画定された空洞488(
図23)内に定置された付勢部材を更に備えることができ、そのため、付勢部材は関節屈曲ロックアクチュエータ409を遠位ロック位置に向かって押圧することができる。
【0032】
図17に示すように、関節屈曲ロックアクチュエータ409は、2つのノズル半部又は部分411a及び411bから構成されてよく、読者に留意されたいこととして、ノズル部分411bは、説明の目的で、
図18〜27から取り除かれている。また
図17に示すように、関節屈曲ロックアクチュエータ409は、複数のフィンガフック413を備えることができ、フィンガフック413は、関節屈曲ロックアクチュエータ409を近位ロック解除形態に後退させるために、外科医又は他の臨床医に握持されることができる。再び
図20を参照するが、関節屈曲ロックアクチュエータ409は、移動止め組立体452を更に有することができ、移動止め組立体452は、シャフト404のフレーム又はハンドル403のフレームに対して移動止め部材457を付勢するように構成されることができる。より具体的には、シャフト404は、ハンドルフレーム480から延びるシャフトフレーム454を備えることができ、移動止め組立体452は、シャフトフレーム454に対して移動止め部材457を付勢するように構成されることができる。
図19を参照するが、シャフトフレーム454は、その中に画定された移動止めチャネル453を有することができ、移動止めチャネル453は、関節屈曲ロックアクチュエータ409が上述のロック位置とロック解除位置との間にスライドされるとき、移動止め部材457が移動止めチャネル453内でスライドできるように、移動止め部材457と整合されることができる。再び
図20を参照するが、移動止め組立体452は、固定フレーム部分458を有することができ、固定フレーム部分458は、調節式ねじ付き部材459を受容するように構成されたねじ付きアパーチャを画定することができる。調節式ねじ付き部材459は内部アパーチャを有することができ、移動止め部材457の少なくとも一部分は、内部アパーチャ内に定置されることができ、移動止め部材457は、例えば、移動止め部材457と内部アパーチャの閉鎖端部との中間に定置されたばねによって、内部アパーチャの端部に付勢されることができる。
図19に示すように、移動止めチャネル453の近位端部は移動止めシート455を備えることができ、移動止めシート455は、関節屈曲ロックアクチュエータ409が近位ロック解除位置に到達したときに移動止め部材457を着脱可能に受容するように構成されることができる。様々な状況下で、移動止め部材457、移動止めシート455、及び調節式ねじ付き部材459内に定置される付勢ばねは、移動止め組立体452が関節屈曲ロックアクチュエータ409を近位ロック解除位置に解放可能に保持できるように寸法を定められ、構成されることができる。以下により詳細に説明するように、関節屈曲ロックアクチュエータ409は、エンドエフェクタ402が好適に関節屈曲されるまで、近位ロック解除位置に保持されることができる。そのような点で、関節屈曲ロックアクチュエータ409は前方に押されて、移動止め部材457を移動止めシート455から分離することができる。読者に理解されたいこととして、主として
図20を参照すると、調節式ねじ付き部材459は、移動止め部材457を移動止めシート455から離脱させるのに必要な力を増大させるために、シャフトフレーム454に向かって下向きに回転されることができるが、調節式ねじ付き部材459は、移動止め部材457を移動止めシート455から離脱させるのに必要な力を低減させるために、シャフトフレーム454から離れて下向きに回転されることができる。また
図20に示すように、関節屈曲ロックアクチュエータ409はアクセスポート418を備えることができ、アクセスポート418は、ねじ付き部材459にアクセスし、ねじ付き部材459を回転させるために利用されることができる。
【0033】
上で議論したように、関節屈曲ロックアクチュエータ409は、
図20において、後退ロック解除位置にあるが、エンドエフェクタ402は、
図24Bに示すように、ロック解除形態をなす。ここで
図19及び20を参照するが、手術器具400は関節駆動器460を更に備え、関節駆動器460は、
図21に示すように、遠位側に押されると、関節継手410を中心としてエンドエフェクタ402を第1の方向に回転させることができ、また、近位側に引かれると、関節継手を中心としてエンドエフェクタ402を第2の、つまり反対の方向に回転させることができる。
図20と21を比較して、読者に留意されたいこととして、関節駆動器460は発射部材470によって近位側に引かれている。より具体的には、発射部材470の中間部分475が、その中に画定されたノッチ又はスロット476を備えることができ、そのノッチ又はスロット476は、関節駆動器460の近位端部461を受容するように構成されることができ、そのため、発射部材470が近位側に引かれると、発射部材470は同様に関節駆動器460を近位側に引くことができる。同様に、発射部材470が遠位側に押されると、発射部材470は関節駆動器460を遠位側に押すことができる。また
図20及び21に示すように、関節駆動器460は、例えば、近位ロック部材407から延びる突起414と係合する遠位端部462を備えることができ、近位ロック部材407は、関節駆動器460の近位方向及び遠位方向の関節屈曲運動をエンドエフェクタ102に伝達するように構成されることができる。主として
図18〜20を参照するが、ハンドル404は、発射部材470の近位発射部材部分482を更に備えることができ、近位発射部材部分482は、発射部材470の中間部分475の近位端部477と係合する遠位端部481を有している。上記と同様に、ハンドル403は、出力シャフトと、その出力シャフトと動作可能に係合される歯車とを備えた電気モータを有することができ、その歯車は、発射部材部分482の表面に画定された、長手の一連の歯484と動作可能に係合されることができる。使用の際、上記に加えて、電気モータは、発射部材470を遠位側に前進させるためには第1の方向に、発射部材470を近位側に後退させるためには、第2の、つまり反対の方向に動作されることができる。図示しないが、ハンドル403は、電気モータを第1の方向に動作させる第1の状態、電気モータを第2の方向に動作させる第2の状態、及び/又は、電気モータがいずれの方向にも動作されない中立の状態に位置付けられることができるスイッチを更に備えることができる。少なくとも1つのそのような実施形態において、スイッチは、例えばばねなど、少なくとも1つの付勢部材を有することができ、その付勢部材は、例えばスイッチを中立の状態に付勢するように構成されることができる。また、少なくとも1つのそのような実施形態において、関節スイッチの第1の状態は、例えば、中立位置の第1の側にあるスイッチトグルの第1の位置を含むことができ、関節スイッチの第2の状態は、中立位置の第2の、つまり反対の側にあるスイッチトグルの第2の位置を含むことができる。
【0034】
様々な状況下で、上記に加えて、関節スイッチは、エンドエフェクタ402の位置にわずかな調節を行うために使用されることができる。例えば、外科医は、エンドエフェクタ402が所望の位置に定置されるまで、関節スイッチを第1の方向に移動させて、関節継手を中心としてエンドエフェクタ402を第1の方向に回転させ、次いで、関節スイッチを第2の方向に移動させることによってエンドエフェクタ402の移動を逆転させること、及び/又は、第1及び第2の方向への移動の任意の他の好適な組み合わせが可能である。主として
図19、24A、及び24Bを参照するが、関節継手410は、シャフトフレーム部材451から延びる旋回ピン405を、またそれに加えて、近位ロック部材407に画定されたアパーチャ408を有することができ、アパーチャ408は、その中に旋回ピン405を緊密に受容するように構成されており、そのため、エンドエフェクタ402の回転は、例えば、関節軸406を中心とした回転に制約されている。主として
図19を参照するが、シャフトフレーム454の遠位端部は、その中にシャフトフレーム部材451を受容するように構成された凹部456を有することができる。以下で更に詳細に説明するように、シャフト404は、アンビル420を閉鎖するために、シャフトフレーム454に対してスライドされることができる外側スリーブスイッチを有することができる。主として
図19〜21を参照するが、シャフト410の外側スリーブは、関節リンク430及び432によって互いに連結されることができる近位部分428及び遠位部分426を備えることができる。外側スリーブが関節継手410に対してスライドされると、関節リンク430は、
図21に示すように、エンドエフェクタ402が関節屈曲されるとき、外側スリーブの遠位部分426と近位部分428との斜行する相対運動に適応することができる。様々な状況下で、関節リンク430及び432は、エンドエフェクタ402の関節屈曲に適応するために、2又は3以上の自由度を関節継手410にもたらすことができる。また読者に留意されたいこととして、関節継手410はガイド401を更に有することができ、ガイド401は、その中に発射部材470の遠位切断部分472を受容し、関節継手410の中でかつ/又は関節継手410に対して遠位切断部分472が遠位側に前進されかつ/又は近位側に後退されるときに遠位切断部分472を案内するように構成されることができる。
【0035】
上に概説したように、発射部材470は、関節駆動器460を遠位側に前進させ、その結果としてエンドエフェクタ402を第1の方向に回転させるために、遠位側に前進されることができ、同様に、発射部材470は、関節駆動器460を近位側に後退させ、その結果としてエンドエフェクタ402を反対方向に回転させるために、近位側に後退されることができる。状況によっては、しかしながら、エンドエフェクタ402を関節屈曲させるために発射部材470が利用されているとき、発射部材470の遠位切断部分472を移動させるか、又は少なくとも実質的に移動させることが望ましくない場合もある。ここで
図19〜21を参照するが、発射部材470の中間部分475は、その遠位端部に画定された長手スロット474を備えることができ、この長手スロット474は、遠位切断部分472の近位端部473を受容するように構成されることができる。長手スロット474及び近位端部473は、それら同士の相対運動が可能となるように寸法を定められ、構成されることができ、またスリップ継手471を備えることができる。スリップ継手471は、遠位切断部分472を移動させることなく、又は少なくとも実質的に移動させることなく、発射駆動部470の中間部分475を移動させてエンドエフェクタ402を関節屈曲させることができる。以下で更に詳細に説明するように、エンドエフェクタ402が好適に方向付けられると、遠位切断部分472を前進させ、チャネル498内に定置されたステープルカートリッジを発射するために、長手スロット474の近位側壁が近位端部473と接触するまで、中間部分475は、遠位側に前進されることができる。主として
図19を参照するが、シャフトフレーム454は、関節駆動器460をスライド可能に受容するように構成されることができる、シャフトフレーム454内に画定された長手スロット469を備えることができ、同様に、外側シャフトスリーブの近位部分428は、関節駆動器460と上述のシャフト404の外側スリーブとの相対運動に適応するように構成された長手開口部425を備えることができる。
【0036】
上記に加えて、関節屈曲ロックアクチュエータ409は、関節屈曲ロックアクチュエータ409が近位ロック解除位置にあるときに、関節駆動器460の近位部分461を駆動部材470に向かって付勢するように構成されることができる。より具体的には、少なくとも1つのそのような実施形態において、関節屈曲ロック409の内表面はカムを備えることができ、そのカムは、近位部分461の外側部466と係合し、近位部分461を付勢して、駆動部材470の中間部分475に画定されたスロット476と係合させることができる。関節屈曲ロックアクチュエータ409が再び遠位ロック位置に移動されると、関節屈曲ロックアクチュエータ409は、駆動部材470に向かって近位部分461を内向きに付勢できなくなる。少なくとも1つのそのような実施形態において、ハンドル403及び/又はシャフト404は、例えばばねなどの弾性部材を備えることができ、この弾性部材は、近位部分461を外向きに付勢して発射部材470から離すように構成されることができ、そのため、上述のように、関節屈曲ロックアクチュエータ409がロック解除位置へと近位側に移動されるとき、弾性部材の付勢力が関節屈曲ロックアクチュエータ409によって克服されない限り、近位部分461はスロット476と動作可能に係合されないようになっている。様々な状況下で、近位部分461及びスロット476は力制限クラッチを備えることができる。
【0037】
エンドエフェクタ402が、所望の向きに関節屈曲されると、上記に加えて、閉鎖トリガ114は、
図22に示すように、アンビル420を閉位置に移動させるように作動されることができる。より具体的には、例えば、閉鎖トリガ114は、シャフト410の外側スリーブを遠位側に前進させることができ、そのため、外側スリーブの遠位部分426はアンビル420を遠位側にかつ下向きに押すことができる。アンビル420は、アンビル420の両側から延びる突起497を備えることができ、突起497はそれぞれ、カートリッジチャネル498内に画定された細長スロット499内でスライド及び回転するように構成されることができる。アンビル420は、アンビル420から上向きに延びる突起496を更に備えることができ、突起496は、外側スリーブの遠位部分426に画定されたアパーチャ495内に定置されることができ、アパーチャ495の側壁は、遠位部分426が遠位側に前進されてアンビル420をカートリッジチャネル498に向かって移動させるとき、突起496と接触することができる。上記に加えて、閉鎖駆動部の作動によっても、関節屈曲ロックアクチュエータ409を近位ロック解除位置(
図20〜22)から遠位ロック位置(
図23)に移動させることができる。より具体的には、
図22に示すように、閉鎖駆動部は、閉鎖駆動キャリッジ415を遠位側に前進させるように構成されることができ、閉鎖駆動キャリッジ415は、関節アクチュエータ409内に装着されたカラー450と接触することができる。
図19及び22に示すように、カラー450は、シャフト404を囲繞できるように互いに組み立てられることができる対向部分、又は半部を備えることができる。カラー450はまた、上で議論した移動止め組立体452を支持することができ、また、同様に上で議論した関節屈曲ロックバー440の近位端部441と係合する装着部分を有することができる。いずれにせよ、
図23に示すように、閉鎖駆動キャリッジ415は、カラー450と接触し、関節屈曲ロックアクチュエータ409を遠位側にスライドさせることができ、また上記に加えて、移動止め部材457を移動止めシート455から移動止めチャネル453へと変位させることができ(
図19を参照)、そのため、関節屈曲ロックアクチュエータ409はロック位置へと押されることができ、関節屈曲ロック443は、移動され近位ロック部分407と係合されて、エンドエフェクタ402を所定位置にロックすることができる。そのような点で、以下で更に詳細に説明するように、閉鎖駆動部及びアンビル420が再び開放され、閉鎖駆動キャリッジ415が近位側に移動されるまで、閉鎖駆動キャリッジ415は、エンドエフェクタ402がロック解除され関節屈曲されるのを防止することができる。
【0038】
ここで
図25を参照するが、閉鎖駆動アクチュエータ114によって閉鎖駆動部が作動されること、及びシャフト410の外側スリーブ428が遠位側に前進することにより、関節駆動器460を発射駆動部470から動作可能に分離することもできる。
図20及び21をもう一度、確認すると、読者に留意されたいこととして、外側スリーブ428は、その中に画定された窓424を有しており、この窓424の中に回転式カム部材465が定置されることができる。カム部材465は、シャフトフレーム454に回転可能にピン留め又は結合された第1の端部と、カム部材465のピン留めされた端部に対して回転するように構成された第2の端部とを備えることができる一方で、他の実施形態において、カム部材465は任意の好適な形状を有することができる。外側スリーブ428が近位位置にあり、アンビル420が開放形態にあるとき、カム部材465は、関節駆動器460の近位端部461を発射部材470に画定されたスロット476と係合させる第1の位置にあることができるが、外側スリーブ428が遠位側に前進されるとき、窓424の側壁がカム部材465と係合し、カム部材465の第2の端部を持ち上げてシャフトフレーム454から離して第2の位置に入れることができる。この第2の位置において、カム部材465は、関節駆動器460の近位端部461を移動させて発射駆動部470から離すことができ、そのため、近位端部461は、発射駆動部470に画定されたスロット476内に位置しなくなる。したがって、閉鎖駆動部が作動されてアンビル420が閉鎖されるとき、閉鎖駆動部は関節屈曲ロックアクチュエータ409を押して遠位ロック形態にすることができ、関節屈曲ロックアクチュエータ409は、関節屈曲ロック445を押してエンドエフェクタ402とのロック形態にすることができ、加えて、閉鎖駆動部は関節駆動器460を発射駆動部470から動作可能に分離することができる。そのような点で、手術器具400の操作において、発射駆動部470の作動は、エンドエフェクタ402を関節屈曲させることにならず、また発射駆動部470は関節駆動器460とは独立に移動することができる。
【0039】
ここで
図26を参照するが、上述のように、発射駆動部470は遠位側に前進されて、エンドエフェクタ402のチャネル498内に定置されたステープルカートリッジからステープルを排出し、ステープルをアンビル420に押し当てて変形させることができる。上に概説したように、発射駆動部470は、エンドエフェクタ402内に捕捉された組織を横切開するように構成されることができる切断部材を更に備えることができる。同様に上述したように、ハンドル403内の電気モータは、発射部材470を遠位側に前進させるために、発射アクチュエータ116によって動作されることができ、様々な状況下で、電気モータは、ステープルカートリッジの遠位端部及び/又はステープルカートリッジ内の任意の他の好適な位置に発射部材470の遠位切断部分472が到達するまで動作されることができる。いずれにせよ、
図27に示すように、電気モータの回転が逆転されて、発射部材470を近位側に後退させることができる。様々な状況下で、電気モータは、中間部分475に画定された長手スロット474の遠位側壁が遠位切断部材472の近位端部473と接触するまで、近位駆動部分482及び中間部分475を後退させることができる。そのような点で、近位駆動部分482及び中間部分475の更なる後退により、遠位切断部材472が近位側に後退されることになる。様々な状況下で、電気モータは、発射部材470の中間部分475に画定されたスロット476が関節駆動器460の近位部分461と再び整合されるまで動作されることができるが、閉鎖スリーブ428は依然として遠位側に前進した位置にあるため、カム部材465は依然として、発射部材470との係合を外すように関節駆動器460を付勢することができる。関節駆動器460を発射部材470と再び係合させるために、そのような状況下で、カム部材465が第1の位置へとシャフトフレーム454に向かって内向きに旋回されることができるように、閉鎖駆動部は、外側スリーブ部分428に画定された窓424をカム部材465と整合させるように、再び開放されなければならない。様々な状況下で、関節駆動器460は、弾性的に屈曲されて発射部材470との係合から逃れることができ、そのため、カム部材465が再び第1の位置に移動できるようにされると、関節駆動器460はシャフトフレーム454に向かって内向きに弾性的に屈曲して、関節駆動器460の近位部分461を、駆動部材470の中間部分475に画定されたスロット476と再び係合させることができる。様々な実施形態において、手術器具400は、近位部分461を付勢して中間部分475と再び係合させるように構成されることができる付勢部材を更に備えることができる。
【0040】
読者に留意されたいこととして、発射部材470の中間部分475は
図27において近位側に後退されており、そのため、中間部分475に画定されたスロット476は、関節駆動器460の近位部分461に対して近位側に定置されている。そのような状況下で、結果として、近位部分461は、中間部分475が遠位側に前進されてスロット476を近位部分461と整合させるまで、発射部材470に動作可能に再び連結されなくてもよい。そのような状況は、スリップ継手471で発生される、発射部材470の中間部分475と切断部材部分472との間の相対的なスリップの結果として生じ得るものであり、このスリップは、例えば、電気モータを第1の方向に一時的に再作動させることによって対処されることができる。
【0041】
再び
図27を参照すると、発射部材470は、後退又はリセット位置にあってもよいが、閉鎖駆動部は依然として、作動又は閉鎖形態にあり、それにより、アンビル420が再び開放されること、及びエンドエフェクタ402が再び関節屈曲されることを防止することができる。ここで
図28を参照するが、閉鎖駆動部が開放されると、閉鎖駆動キャリッジ415は、部分426及び428を含む閉鎖スリーブが同様に近位側に引かれる近位位置へと後退されることができる。再び
図19を参照すると、近位スリーブ部分428は、閉鎖駆動キャリッジ415と係合されることができる近位端部417を有することができ、そのため、近位スリーブ部分428と閉鎖駆動キャリッジ415が共に遠位方向及び/又は近位方向に移動するようになっている。いずれにせよ、上記に加えて、遠位スリーブ部分426が近位側に移動することにより、
図29に示すように、アンビル420を開位置に旋回させるために、アパーチャ495の遠位側壁を、アンビル420から延びる突起496と係合させることができる。更に、閉鎖駆動キャリッジ415が近位側に移動することにより、関節屈曲ロックアクチュエータ409をロック解除することができ、そのため、関節屈曲ロックアクチュエータ409は近位ロック解除位置に移動されることができ、これにより、結果として、関節屈曲ロック443を近位側に引いてばね444を圧縮し、エンドエフェクタ402をロック解除することができる。上述のように、エンドエフェクタ402は次いで、関節継手410を中心として関節屈曲されることができ、上述した手術器具400の操作が反復されることができる。主として
図18〜20を参照するが、ハンドル404は、ハンドルフレーム480に装着されたスイッチ408を更に備えることができ、スイッチ408は、関節屈曲ロックアクチュエータ409が近位ロック解除位置にあるか否かを検知するように構成されることができる。いくつかの実施形態において、スイッチ408は、例えばライトなどのハンドル404内の指示器と動作可能に結合されることができ、その指示器は、例えば、エンドエフェクタ402がロック解除状態にあること、そして操作者が関節スイッチを利用してエンドエフェクタ402を関節屈曲させてもよいことを、手術器具400の操作者に指示することができる。
【0042】
図17の実施形態に関連して上で説明したように、手術器具400は、エンドエフェクタ402をロック及びロック解除するように構成された関節屈曲ロックシステムと、エンドエフェクタ402のアンビル420を開放及び閉鎖するように構成された閉鎖駆動部とを備えることができる。手術器具400のこれら2つのシステムは、上述したいくつかの点で相互作用するが、他の点では互いに独立に作動されることができる。例えば、関節屈曲ロックアクチュエータ409及びエンドエフェクタロック443は、アンビル420を閉鎖することなく作動されることができる。手術器具400のこの実施形態において、閉鎖駆動部は独立に操作されてアンビル420を閉鎖する。ここで
図30〜32を参照すると、手術器具400は、(1)アンビル420を閉鎖し、(2)エンドエフェクタ402を所定位置にロックするために閉鎖駆動部が作動される代替的な構成を有することができる。主として
図31及び32を参照するが、シャフト404は関節屈曲ロックバー540を備えることができ、関節屈曲ロックバー540は、エンドエフェクタ402が関節継手410を中心として関節屈曲されることができる近位ロック解除位置(
図31)と、エンドエフェクタ402が所定位置にロックされることができる遠位ロック位置(
図32)との間で移動されることができる。関節屈曲ロックバー440と同様に、関節屈曲ロックバー540は、関節屈曲ロック443と動作可能に係合される遠位端部542を有することができ、そのため、関節屈曲ロックバー540が近位側に引かれると、関節屈曲ロック443が近位側に引かれることができる。同様に、関節屈曲ロックバー540が遠位側に押されると、関節屈曲ロック443も同様に遠位側に押されることができる。上述のように、関節屈曲ロックアクチュエータ409によって遠位側に押され、また近位側に引かれる関節屈曲ロックバー440とは対照的に、関節屈曲ロックバー540は、閉鎖スリーブ428によって遠位側に押され、また近位側に引かれることができる。より具体的には、関節屈曲ロックバー540の近位端部541はフック547を備えることができ、フック547は、閉鎖スリーブ428が近位側に引かれると、閉鎖スリーブ428の一部分を捕捉し、閉鎖スリーブ428と共に近位側に引かれることができる。そのような状況下で、スリーブ428は関節屈曲ロックバー540をロック解除状態へと引くことができる。読者に留意されたいこととして、閉鎖スリーブ428は窓549を有することができ、この窓549内に関節屈曲ロックバー540の近位端部541が定置されることができる。上記に加えて、閉鎖スリーブ428が遠位側に引かれると、エンドエフェクタ402を所定位置にロックするために、窓549の近位側壁548が、近位端部541と接触し、関節屈曲ロックバー540及び関節屈曲ロック443を遠位側に押すことができる。
【0043】
本明細書で説明するように、交換式の手術用部品と共に使用されるように構成された再使用可能な部分を含むことができる手術システム及び装置を用いることが望ましい場合がある。例えば、
図33を参照すると、全体として1000で示される手術システムが示されており、この手術システムは、少なくとも1つの形態において手術器具1010を備え、手術器具1010は再使用されてもされなくてもよい。手術器具1010は、複数の交換式シャフト組立体1200、1200’、1200”と共に用いられることができる。交換式シャフト組立体1200、1200’、1200”は、それらに動作可能に結合された手術用エンドエフェクタ1300、1300’、1300”を有してもよく、手術用エンドエフェクタ1300、1300’、1300”は、1つ又は2つ以上の手術作業又は手技を実施するように構成されている。例えば、手術用エンドエフェクタ1300、1300’、1300”の各々は、その中に手術用ステープルカートリッジを動作可能に支持するように構成された手術用切断及び締結装置を備えてもよい。それぞれのシャフト組立体は、異なる寸法及び種類のステープルカートリッジを支持し、異なるシャフトの長さ、寸法、及び種類などを有するように適応された、エンドエフェクタを使用することができる。これらの図は、組織を切断及びステープル留めするように構成されたエンドエフェクタを示しているが、様々な態様の手術システム1000がまた、様々な手術用途及び手技で使用される交換式シャフト装着型エンドエフェクタ装置に、例えば、高周波(RF)エネルギー、超音波エネルギー及び/又は運動など、他の運動及び形態のエネルギーを加えるように構成された手術器具と共に、効果的に用いられることができる。更に、エンドエフェクタ、シャフト組立体、ハンドル、手術器具、及び/又は手術器具システムは、任意の好適な締結具を利用して組織を締結することができる。例えば、中に着脱可能に格納された複数のファスナを備えるファスナカートリッジが、シャフト組立体のエンドエフェクタに着脱可能に挿入及び/又は装着されることができる。様々な状況下で、シャフト組立体が、手術器具のハンドルに装着されるように選択されることができ、ファスナカートリッジがシャフト組立体に装着されるように選択されることができる。
【0044】
図33に示す手術器具1010は、ハンドル1042からなるハウジング1040を備え、ハンドル1042は、臨床医によって握持、操作、及び作動されるように構成されている。しかしながら、この詳細な説明が進むとき、理解されたいこととして、本明細書で開示する様々な形態の交換式シャフト組立体の、様々な独自で新規な構成が、ロボット制御される手術システムと関連させて効果的に用いられることができる。したがって、「ハウジング」という用語はまた、本明細書で開示する交換式シャフト組立体及びそれらに対応する等価物を作動させるために利用できる少なくとも1つの制御運動を生成し加えるように構成された少なくとも1つの駆動システムを収容するか、ないしは別様に支持するロボットシステムのハウジング又は類似の部分を包含することができる。「フレーム」という用語は、手持型手術器具の一部分を指すことができる。「フレーム」という用語はまた、ロボット制御式の手術器具の一部分及び/又は手術器具を動作可能に制御するために利用できるロボットシステムの一部分を表すことができる。例えば、本明細書で開示する交換式シャフト組立体は、米国特許出願公開第2012/0298719号に開示されている様々なロボットシステム、器具、構成要素及び方法と共に用いられることができる。米国特許出願第13/118,241号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在の米国特許出願公開第2012/0298719号は、参照によってすべての内容が本明細書に組み込まれる。
【0045】
図34は、交換式シャフト組立体1200を動作可能に結合された手術器具1010を示している。図示の形態において、手術器具はハンドル1042を有している。少なくとも1つの形態において、ハンドル1042は、ねじ、スナップ機構、接着剤などで相互連結されることができる1対の相互連結式ハウジング分割部1044、1046を備えることができる。
図35を参照されたい。図示の構成において、ハンドルハウジング分割部1044、1046は、臨床医に握持及び操作されることができるピストルグリップ部分1048を形成するように協働する。以下で更に詳細に議論するように、ハンドル1042は、その中に複数の駆動システムを動作可能に支持し、それら駆動システムは、ハンドル1042に動作可能に装着された交換式シャフト組立体の対応部分に、様々な制御動作を生成して加えるように構成されている。
【0046】
ハンドル1042は、複数の駆動システムを動作可能に支持するフレーム1080を更に有してもよい。例えば、フレーム1080は、全体として1050と示される第1の、つまり閉鎖駆動システムを動作可能に支持することができ、この閉鎖駆動システムは、ハンドル1042に動作可能に装着又は結合される交換式シャフト組立体1200に閉鎖及び開放運動を加えるために用いられることができる。少なくとも1つの形態において、閉鎖駆動システム1050は、フレーム1080によって旋回式で支持される閉鎖トリガ1052の形態をなすアクチュエータを含んでもよい。更に詳しくは、
図35に示すように、閉鎖トリガ1052はフレーム1080によって旋回式で支持されてもよく、そのため、臨床医がハンドル1042のピストルグリップ部分1048を握持するとき、閉鎖トリガ1052は開始又は非作動位置から作動位置へ、より具体的には完全圧縮又は完全作動位置へと容易に旋回できるようになっている。閉鎖トリガ1052は、ばね又は他の付勢装置(図示せず)によって、非作動位置へと付勢されてもよい。様々な形態において、閉鎖駆動システム1050は、閉鎖トリガ1052に旋回式で結合された閉鎖リンク機構組立体1060を更に有する。
図35で分かるように、閉鎖リンク機構組立体1060は、閉鎖リンク1064に旋回式で結合される閉鎖トリガ1052を有してもよく、閉鎖リンク1064は、それから突出する1対の側方延出装着ラグ又は部分1066を有している。閉鎖リンク1064はまた、本明細書において「装着部材」とも呼ばれることがある。
【0047】
依然として
図35を参照するが、閉鎖トリガ1052は、フレーム1080に旋回式で結合される閉鎖解放組立体1070と協働するように構成されたロック壁1068を有してもよいことが観察できる。少なくとも1つの形態において、閉鎖解放組立体1070は解放ボタン組立体1072を備えてもよく、解放ボタン組立体1072は、その上に形成された遠位突出カム従動アーム1074を有する。解放ボタン組立体1072は、解放ばね1076によって反時計回りの方向に旋回されてもよい。臨床医が閉鎖トリガ1052を非作動位置からハンドル1042のピストルグリップ部分1048に向かって押下すると、カム従動アーム1072が閉鎖リンク1062上のロック壁1068との保持係合に移る点に向かって、閉鎖リンク1062が上向きに旋回し、それによって、閉鎖トリガ1052が非作動位置に復帰することが防止される。したがって、閉鎖解放組立体1070は、閉鎖トリガ1052を完全作動位置にロックするように働く。臨床医が閉鎖トリガ1052をロック解除して非作動位置に付勢するように望むとき、臨床医は単純に、カム従動アーム1074が移動して閉鎖トリガ1052上のロック壁1068との係合から逃れるように、閉鎖解放ボタン組立体1072を旋回させる。カム従動アーム1074が移動されて閉鎖トリガ1052との係合から逃れると、閉鎖トリガ1052は再び非作動位置に旋回することができる。他の閉鎖トリガロック及び解放装置が用いられてよい。
【0048】
少なくとも1つの形態において、ハンドル1042及びフレーム1080は、本明細書で発射駆動システム1100と呼ばれる別の駆動システムを動作可能に支持してもよく、この発射駆動システム1100は、それに装着された交換式シャフト組立体のうちの対応する部分に発射動作を加えるように構成されている。発射駆動システムはまた、本明細書において「第2の駆動システム」と呼ばれることもある。発射駆動システム1100は、ハンドル1042のピストルグリップ部分1048に設置された電気モータ1102を用いてもよい。様々な形態において、モータ1102は、例えば約25,000RPMの最大回転数を有するブラシ付きDC駆動モータであってもよい。他の構成において、モータには、ブラシレスモータ、コードレスモータ、同期モータ、ステッパモータ、又は任意の他の好適な電気モータを挙げることができる。制御回路基板組立体1106に、そして最終的にモータ1102に電力を供給するために、例えばリチウムイオン電池などの電池1104(又は「電源」又は「電源函」)がハンドル1042に結合されてもよい。
図34は電池パックハウジング1104を示しており、電池パックハウジング1104は、制御電力を手術器具1010に供給するために、ハンドル1042に解放可能に取り付けられるように構成されている。モータに給電するために、直列に接続された多数の電池が電源として使用されてもよい。加えて、電源は交換可能及び/又は再充電可能であってもよい。
【0049】
他の様々な形態に関連して上に概説したように、電気モータ1102は、回転式シャフト(図示せず)を有することができ、その回転式シャフトは、縦移動式駆動部材1110上の駆動歯1112の組又はラックとの噛合い係合をなして取り付けられる歯車減速機組立体1108と動作可能に連係する。使用の際、電池によって与えられる電圧極性により、電気モータ1102を時計回りに動作させることができるが、電池によって電気モータに加えられる電圧極性は、電気モータ1102を反時計回りに動作させるために、逆転されることができる。電気モータ1102がある方向に回転されるとき、駆動部材1110は遠位方向「D」に軸方向に駆動される。モータ1102が反対の回転方向に駆動されるとき、駆動部材1110は近位方向「P」に軸方向に駆動される。例えば、
図35を参照されたい。ハンドル1042は、電池によって電気モータ1102に加えられる極性を逆転させるように構成されることができるスイッチを備えることができる。本明細書で説明する他の形態と同様に、ハンドル1042はまた、駆動部材1110の位置及び/又は駆動部材1110が移動されている方向を検出するように構成されたセンサを有することもできる。
【0050】
モータ1102の作動は、ハンドル1042上に旋回式で支持される発射トリガ1120によって制御されることができる。発射トリガ1120は、非作動位置と作動位置との間で旋回されることができる。発射トリガ1120は、ばね(図示せず)又は他の付勢装置によって非作動位置へと付勢されてもよく、そのため、臨床医が発射トリガ1120を解放すると、発射トリガ1120は、ばね又は付勢装置によって非作動位置に旋回されるか、又は別様に復帰されることができる。少なくとも1つの形態において、発射トリガ1120は、上で議論したように、閉鎖トリガ1052の「外側」に定置されることができる。少なくとも1つの形態において、発射トリガ安全ボタン1122が閉鎖トリガ1052に旋回式で取り付けられてもよい。
図35及び36で分かるように、例えば、安全ボタン1122は、発射トリガ1120と閉鎖トリガ1052との間に定置され、安全ボタン1122から突出する旋回アーム1124を有してもよい。
図38に示すように、閉鎖トリガ1052が非作動位置にあるとき、安全ボタン1122はハンドルハウジング内で拘束され、臨床医は容易には安全ボタン1122に触れることができず、発射トリガ1120の作動を防止する安全位置と、発射トリガ1120が発射され得る発射位置との間で移動することもできない。臨床医が閉鎖トリガ1052を押下すると、安全ボタン1122及び発射トリガ1120が下に旋回し、それらは次いで臨床医によって操作されることが可能となる。
【0051】
上に示したように、少なくとも1つの形態において、縦移動式駆動部材1110はその上に、歯車減速機組立体1108の対応する歯車1114と噛合い係合するための歯1112のラックを有している。また、モータが故障した場合に臨床医が手動で縦移動式駆動部材1110を後退させられるように構成された手動作動式「脱出」組立体1130が、少なくとも1つの形態に含まれてもよい。この脱出組立体1130は、手動で旋回されて駆動部材1110内の歯1112とのラチェット係合をなすように構成されたレバー又は脱出ハンドル組立体1132を有してもよい。したがって、臨床医は、脱出ハンドル組立体1132を使用して駆動部材を近位方向「P」にラチェットで駆動させることによって、駆動部材1110を手動でラチェットで駆動させることができる。米国特許出願公開第2010/0089970号には、本明細書で開示する様々な器具と共に同様に用いられることもできる脱出装置、並びに他の構成要素、装置、及びシステムが開示されている。米国特許出願第12/249,117号、名称「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」、現在の米国特許出願公開第2010/0089970号は、参照によってそのすべての内容が本明細書に組み込まれる。
【0052】
図34及び37は、例えば動作可能に装着された手術用エンドエフェクタ1300を有する交換式シャフト組立体1200の一形態を示している。これらの図に示されているようなエンドエフェクタ1300は、本明細書で開示する様々な方式で組織を切断及びステープル留めするように構成されることができる。例えば、エンドエフェクタ1300は、手術用ステープルカートリッジ1304を支持するように構成されたチャネル1302を有してもよい。ステープルカートリッジ1304は、着脱式ステープルカートリッジ1304を備えてもよく、そのため、使用後に交換されることができる。しかしながら、ステープルカートリッジは、他の装置において、チャネル1302内に据え付けられると、チャネル1302から取り外されることがないように構成されてもよい。チャネル1032及びステープルカートリッジ1304は総称で、エンドエフェクタ1300の「第1のジョー部分」と呼ばれてもよい。様々な形態において、エンドエフェクタ1300は、アンビル1310の形態をなす「第2のジョー部分」を有してもよく、この第2のジョー部分は、本明細書で議論した様々な方式でチャネル1302上に移動可能に又は旋回式で支持される。
【0053】
交換式シャフト組立体1200はシャフト1210を更に有することができ、シャフト1210は、シャフト装着モジュール又はシャフト装着部分1220に結合されるシャフトフレーム1212を有している。少なくとも1つの形態において、シャフトフレーム1212の近位端部1214は、シャフト装着モジュール1220上に形成された中空カラー部分1222を通じて延び、中空カラー部分1222に回転可能に装着されることができる。例えば、シャフト装着モジュール1220のスロット1224を通じて延びるU形保持器1226と係合するための環状溝1216が、シャフトフレーム1212の近位端部1214に設けられてもよい。そのような構成により、シャフトフレーム1212は、シャフト装着モジュール1220に対して回転することが可能となる。
【0054】
シャフト組立体1200は、中空の外側スリーブ又は閉鎖チューブ1250を更に備えてもよく、その外側スリーブ又は閉鎖チューブ1250を通じてシャフト1212が延びる。外側スリーブ1250はまた、本明細書において「第1のシャフト」及び/又は「第1のシャフト組立体」と呼ばれることもある。外側スリーブ1250は、閉鎖チューブ装着ヨーク1260に回転可能に結合されるように適合された近位端部1252を有する。
図37で分かるように、外側スリーブ1250の近位端部1252は、閉鎖チューブ装着ヨーク1260内でクレードル1262の中に受容されるように構成されている。U形コネクタ1266が、閉鎖チューブ装着ヨーク1260内でスロット1264を通じて延びて、外側スリーブ1250の近位端部1252の環状溝1254に受容されるようになっている。そのような構成は、外側スリーブ1250を閉鎖チューブ装着ヨーク1260に回転可能に結合するように働き、そのため、外側スリーブ1250は閉鎖チューブ装着ヨーク1260に対して回転することができる。
【0055】
図38及び39で分かるように、シャフトフレーム1214の近位端部1214は、外側スリーブ1250の近位端部1252から近位側に突出しており、U形保持器1226(
図38に示す)によってシャフト装着モジュール1220に回転可能に結合されている。閉鎖チューブ装着ヨーク1260は、シャフト装着モジュール1220の通路1268内にスライド可能に受容されるように構成されている。そのような構成により、外側スリーブ1250は、以下で更に詳細に議論するように、シャフト装着モジュール1220に対して、シャフトフレーム1212上の近位方向「P」及び遠位方向「D」に、軸方向に移動されることが可能となる。
【0056】
少なくとも1つの形態において、交換式シャフト組立体1200は、関節継手1350を更に有してもよい。しかしながら、他の交換式シャフト組立体が、関節屈曲可能でなくてもよい。
図37で分かるように、例えば、関節継手1350は二重旋回閉鎖スリーブ組立体1352を有する。種々の形態によれば、二重旋回閉鎖スリーブ組立体1352は、上部及び下部遠位突出タング1356、1358を有するシャフト閉鎖スリーブ組立体1354を含む。エンドエフェクタ閉鎖スリーブ組立体1354は、馬蹄形アパーチャ1360と、上述した方式でアンビル1310上の開放タブと係合するためのタブ1362とを有している。上述のように、馬蹄形アパーチャ1360及びタブ1362は、アンビル1310が開放されているとき、アンビルタブと係合する。上部二重旋回リンク1364は、上向きに突出する遠位及び近位旋回ピンを備え、これら遠位及び近位旋回ピンはそれぞれ、外側スリーブ1250上で、上部近位突出タング1356内の上部遠位ピンホール、及び上部遠位突出タング1256内の上部近位ピンホールと係合する。下部二重旋回リンク1366は、下向きに突出する遠位及び近位旋回ピンを備え、これら遠位及び近位旋回ピンはそれぞれ、下部近位突出タング1358の下部遠位ピンホール、及び下部遠位突出タング1258の下部近位ピンホールと係合する。
【0057】
使用の際、閉鎖スリーブ組立体1354は、例えば閉鎖トリガ1052の作動に反応してアンビル1310を閉鎖するために遠位側(方向「D」)に並進される。アンビル1310は、外側スリーブ1250を、したがってシャフト閉鎖スリーブ組立体1354を遠位側に並進させて、上述した方式でアンビル1310の近位表面に衝突させることによって閉鎖される。同様に上述したように、アンビル1310は、外側スリーブ1250及びシャフト閉鎖スリーブ組立体1354を近位側に並進させて、タブ1362及び馬蹄形アパーチャ1360をアンビルタブに対して接触及び押圧させてアンビル1310を持ち上げることによって開放される。アンビル開放位置において、シャフト閉鎖スリーブ組立体1352はその近位位置に移動される。
【0058】
少なくとも1つの形態において、交換式シャフト組立体1200は、シャフトフレーム1212内での軸方向移動に関して支持される発射部材1270を更に含む。発射部材1270は、遠位切断部分1280に装着されるように構成された中間発射シャフト部分1272を含む。発射部材1270はまた、本明細書において「第2のシャフト」及び/又は「第2のシャフト組立体」と呼ばれることもある。
図37で分かるように、中間発射シャフト部分1272は、その遠位端部に長手スロット1274を有してもよく、長手スロット1274は、遠位切断部分1280の近位端部1282を受容するように構成されることができる。長手スロット1274及び近位端部1282は、それら同士の相対運動が可能となるように寸法を定められ、構成されることができ、またスリップ継手1276を備えることができる。スリップ継手1276は、遠位切断部分1280を移動させることなく、又は少なくとも実質的に移動させることなく、発射駆動部1270の中間発射シャフト部分1272を移動させてエンドエフェクタ1300を関節屈曲させることができる。本明細書で説明するように、エンドエフェクタ1300が好適に方向付けられると、遠位切断部分1280を前進させ、チャネル1302内に定置されたステープルカートリッジを発射するために、長手スロット1272の近位側壁が近位端部1282と接触するまで、中間発射シャフト部分1272は遠位側に前進されることができる。
図37で更に分かるように、シャフトフレーム1212は細長い開口部又は窓1213を有して、中間発射シャフト部分1272をシャフトフレーム1212に組み付け、挿入するのを容易にしている。中間発射シャフト部分1272がシャフトフレーム1212に挿入されると、頂部フレーム分割部1215がシャフトフレーム1212と係合されて、それらの中に中間発射シャフト部分1272及び遠位切断部分1280を封入することができる。また読者に留意されたいこととして、関節継手1350はガイド1368を更に有することができ、ガイド1368は、その中に発射部材1270の遠位切断部分1280を受容し、関節継手1350の中でかつ/又は関節継手1350に対して遠位切断部分1280が遠位側に前進されかつ/又は近位側に後退されるときに遠位切断部分1280を案内するように構成されることができる。
【0059】
図37で分かるように、シャフト装着モジュール1220はラッチアクチュエータ組立体1230を更に有してもよく、ラッチアクチュエータ組立体1230は、押さえねじ(図示せず)又は他の好適な締結具によってシャフト装着モジュールに着脱可能に装着されることができる。ラッチアクチュエータ組立体1230は、ロックヨーク1240と協働するように構成されており、ロックヨーク1240は、シャフト装着モジュール1220に対して選択的に旋回移動をなすように、シャフト装着モジュール1220に旋回式で結合される。
図41を参照されたい。
図39を参照するが、以下で更に詳細に議論するように、ロックヨーク1240は、2つの近位突出ロックラグ1242(
図37)を有してもよく、これら近位突出ロックラグ1242は、フレーム1080のフレーム装着モジュール部分1084に形成された、対応するロック移動止め又は溝1086と解放可能に係合するように構成されている。ロックヨーク1240は実質的にU形であり、ラッチアクチュエータ組立体1230がシャフト装着モジュール1220に結合された後に、ラッチアクチュエータ組立体1230の上に据え付けられるものである。ラッチアクチュエータ組立体1230は弓形本体部分1234を有してもよく、この弓形本体部分1234は、ロックヨーク1240がラッチ位置とラッチ解除位置との間でシャフト装着モジュール1220に対して旋回するための十分なクリアランスをもたらす。
【0060】
様々な形態において、ロックヨーク1240はばね又は付勢部材(図示せず)によって近位方向に付勢される。換言すれば、ロックヨーク1240は、ラッチ位置(
図40)へと付勢されており、ラッチアクチュエータ組立体1230上に移動可能に支持されるラッチボタン1236によって、ラッチ解除位置(
図41)に旋回されることができる。少なくとも1つの構成において、例えば、ラッチボタン1236は、ラッチハウジング部分1235内でスライド可能に保持され、ラッチばね又は付勢部材(図示せず)によって近位方向「P」に付勢される。以下で更に詳細に議論するように、ラッチボタン1236は遠位突出解放ラグ1237を有しており、遠位突出解放ラグ1237は、ラッチボタン1236が作動すると、ロックヨーク1240と係合し、ロックヨーク1240をラッチ位置から
図41に示すラッチ解除位置へと旋回させるように設計されている。
【0061】
交換式シャフト組立体1200は、シャフト装着モジュール1220上に回転可能に支持されるノズル組立体1290を更に含んでもよい。少なくとも1つの形態において、例えば、ノズル組立体1290は、ねじ、スナップ機構、接着剤などで相互連結されることができる2つのノズル半部又は部分1292、1294から構成されてもよい。シャフト装着モジュール1220上に取り付けられると、ノズル組立体1290は、外側スリーブ1250及びシャフトフレーム1212と作用し合うことができ、例えば発射部材組立体1270の軸と規定されることができるシャフト軸SA−SAを中心としてシャフト1210をシャフト装着モジュール1220に対して臨床医が選択的に回転させることができるようにしている。特に、ノズル組立体1290の一部分が外側スリーブの窓1253を通じて延びて、シャフトフレーム1212のノッチ1218と係合する。
図37を参照されたい。したがって、ノズル組立体1290が回転することで、結果として、シャフトフレーム1212及び外側スリーブ1250が軸A−Aを中心としてシャフト装着モジュール1220に対して回転することになる。
【0062】
ここで
図42及び43を参照すると、フレーム1080のフレーム取付けモジュール部分1084が、内向きに面する2つのダブテール形受容スロット1088を備えて形成されていることが、読者に認められよう。各ダブテール受容スロット1088は先細にされてもよく、あるいは換言すれば、いくぶんかV形をなしてもよい。例えば
図36及び38を参照されたい(各スロット1088の一方のみが示されている)。ダブテール受容スロット1088は、シャフト装着モジュール1220の近位延出コネクタ部分1228の対応する先細装着又はラグ部分1229を解放可能に受容するように構成されている。
図37〜39から更に分かるように、シャフト装着ラグ1278が、中間発射シャフト1272の近位端部1277に形成されている。以下で更に詳細に議論するように、交換式シャフト組立体1200がハンドル1042に結合されると、シャフト装着ラグ1278は、長手駆動部材1110の遠位端部1111に形成された発射シャフト装着クレードル1113に受容される。また、閉鎖チューブ装着ヨーク1260は近位延出ヨーク部分1265を有し、この近位延出ヨーク部分1265は、閉鎖装着バー1064の装着ラグ1066を捕捉するように下向きに開口している2つの捕捉スロット1267を有している。
【0063】
ハンドル1042への交換式シャフト組立体1220の装着について、これから、
図44〜48を参照して説明する。様々な形態において、フレーム1080又は駆動システムのうちの少なくとも1つは、作動軸AA−AAを規定する。例えば、作動軸AA−AAは、縦移動式駆動部材1110の軸によって規定されてもよい。したがって、中間発射シャフト1272が縦移動式駆動部材1110に動作可能に結合されると、
図48に示すように、作動軸AA−AAはシャフト軸SA−SAと同軸となる。
【0064】
結合プロセスを開始するために、臨床医は、交換式シャフト組立体1200のシャフト装着モジュール1220をフレーム1080のフレーム装着モジュール部分1084の上に又はそれに隣接させて配置することができ、
図45に示すように、シャフト装着モジュール1220のコネクタ部分1228上に形成された装着ラグ1229が装着モジュール部分1084のダブテールスロット1088と整合するようにすることができる。臨床医は次いで、作動軸AA−AAに対して実質的に直角な据付け軸IA−IAに沿ってシャフト装着モジュール1220を移動させることができる。換言すれば、コネクタ部分1228の装着ラグ1229が、対応するダブテール受容スロット1088との「動作可能な係合」をなして着座されるまで、シャフト装着モジュール1220は、作動軸AA−AAに対して実質的に直角な据付け方向「ID」に移動される。
図44及び
図46を参照されたい。
図47は、中間発射シャフト1272上のシャフト装着ラグ1278が縦移動式駆動部材1110のクレードル1113に侵入し、閉鎖装着バー1064上の装着ラグ1066が、閉鎖チューブ装着ヨーク1260のヨーク部分1265の対応するスロット1267に侵入する前の、シャフト装着モジュール1220の位置を示している。
図48は、装着プロセスが完了した後のシャフト装着モジュール1220の位置を示している。この図で分かるように、ラグ1066(1つのみ示す)は、閉鎖チューブ装着ヨーク1260のヨーク部分1265の対応するスロット1267に、動作可能な係合をなして着座されている。本明細書で用いられるとき、2つの構成要素の状況における「動作可能な係合」という用語は、それら2つの構成要素が互いに十分に係合し、そのため、作動運動をそれらに加えると、それらの構成要素が目的の行為、機能及び/又は手順を実行できることを意味する。
【0065】
上で議論したように、再び
図44〜49を参照するが、交換式シャフト組立体1200の少なくとも5つのシステムが、ハンドル1042の少なくとも5つの対応するシステムと動作可能に結合されることができる。第1のシステムは、シャフト組立体1200のフレームをハンドル1042のフレームと結合及び/又は整合するフレームシステムを含むことができる。上で概説したように、シャフト組立体1200のコネクタ部分1228は、ハンドルフレーム1080の装着モジュール部分1084と係合されることができる。第2のシステムは、ハンドル1042の閉鎖トリガ1052と、閉鎖チューブ1250と、シャフト組立体1200のアンビル1310とを動作可能に連結することができる閉鎖駆動システムを含むことができる。上で概説したように、シャフト組立体1200の閉鎖チューブ装着ヨーク1260は、ハンドル1042の装着ラグ1066と係合されることができる。第3のシステムは、ハンドル1042の発射トリガ1120をシャフト組立体1200の中間発射シャフト1272と動作可能に連結することができる発射駆動システムを含むことができる。上で概説したように、シャフト装着ラグ1278は、長手駆動部材1110のクレードル1113に動作可能に連結されることができる。第4のシステムは、(1)例えばシャフト組立体1200などのシャフト組立体がハンドル1042と動作可能に係合されていることを、例えばマイクロコントローラ7004などのハンドル1042内のコントローラに伝えることができ、かつ/又は(2)電力及び/若しくは通信信号をシャフト組立体1200とハンドル1042との間で伝達することができる電気システムを含むことができる。例えば、シャフト組立体1200が6つの電気接点を有することができ、電気コネクタ4000もまた6つの電気接点を有することができ、ここで、シャフト組立体1200がハンドル1042に組み付けられるとき、シャフト組立体1200の各電気接点は、電気コネクタ4000の電気接点と対にされ、嵌合されることができる。シャフト組立体1200はまたラッチ1236を有することができ、ラッチ1236は、シャフト組立体1200をハンドル1042に解放可能にロックすることができる、ロックシステムなどの第5のシステムの一部であってもよい。様々な状況下で、ラッチ1236は、例えば、ラッチ1236がハンドル1042と係合されるとき、ハンドル1042内の回路を閉鎖することができる。
【0066】
上記に加えて、シャフト組立体1200のフレームシステム、閉鎖駆動システム、発射駆動システム、及び電気システムが、例えば、横断方向に、すなわち軸IA−IAに沿って、ハンドル1042の対応するシステムに組み付けられることができる。様々な状況下で、シャフト組立体1200のフレームシステム、閉鎖駆動システム、及び発射駆動システムは、ハンドル1042の対応するシステムに同時に結合されることができる。特定の状況下で、シャフト組立体1200のフレームシステム、閉鎖駆動システム、及び発射駆動システムのうちの2つが、ハンドル1042の対応するシステムに同時に結合されることができる。少なくとも1つの状況下で、フレームシステムは、閉鎖駆動システムと発射駆動システムが結合される前に、少なくとも初期に結合されることができる。そのような状況下で、フレームシステムは、閉鎖駆動システムと発射駆動システムの対応する構成要素を、それらが上で概説したように結合される前に整合するように構成されることができる。様々な状況下で、ハウジング組立体1200及びハンドル1042の電気システム部分は、フレームシステム、閉鎖駆動システム、及び/又は発射駆動システムが最終的に又は完全に着座されるのと同時に結合されるように構成されることができる。特定の状況下で、ハウジング組立体1200及びハンドル1042の電気システム部分は、フレームシステム、閉鎖駆動システム、及び/又は発射駆動システムが最終的に又は完全に着座される前に結合されるように構成されることができる。いくつかの状況下で、ハウジング組立体1200及びハンドル1042の電気システム部分は、フレームシステムが少なくとも部分的に結合された後に、かつ閉鎖駆動システム及び/又は発射駆動システムが結合される前に結合されるように構成されることができる。様々な状況下で、ロックシステムは、係合される最後のシステムとなるように、すなわち、フレームシステム、閉鎖駆動システム、発射駆動システム、及び電気システムがすべて係合された後に係合されるように構成されることができる。
【0067】
上で概説したように、再び
図44〜49を参照するが、ハンドル1042の電気コネクタ4000は複数の電気接点を備えることができる。ここで
図197を参照するが、電気コネクタ4000は例えば、第1の接点4001aと、第2の接点4001bと、第3の接点4001cと、第4の接点4001dと、第5の接点4001eと、第6の接点4001fとを備えることができる。図示の実施形態は6つの接点を利用しているが、6つを超える接点又は6つ未満の接点を利用できる他の実施形態も考えられる。
図197に示すように、第1の接点4001aはトランジスタ4008と電気通信することができ、接点4001b〜4001eはマイクロコントローラ7004と電気通信することができ、第6の接点4001fはアースと電気通信することができる。マイクロコントローラ7004については以下で更に詳細に議論する。特定の状況下で、ハンドル1042が通電状態にあるとき、電気接点4001b〜4001eのうちの1又は2つ以上が、マイクロコントローラ7004の1つ又は2つ以上の出力チャネルと電気通信してもよく、また、給電されるか、電位を印加されることができる。いくつかの状況下で、電気接点4001b〜4001eのうちの1つ又は2つ以上が、マイクロコントローラ7004の1つ又は2つ以上の入力チャネルと電気通信してもよく、また、ハンドル1042が給電状態にあるとき、マイクロコントローラ7004は、そのような電気接点に電位が印加されたことを検知するように構成されることができる。例えばシャフト組立体1200などのシャフト組立体がハンドル1042に組み付けられるとき、電気接点4001a〜4001fは互いに通信しなくてもよい。しかしながら、シャフト組立体がハンドル1042に組み付けられていない場合、電気コネクタ4000の電気接点4001a〜4001fは露出していてもよく、またいくつかの状況下で、接点4001a〜4001fのうちの1つ又は2つ以上が、偶然に互いに電気通信状態にされることもある。そのような状況は、例えば接点4001a〜4001fのうちの1つ又は2つ以上が導電性材料と接触する場合に生じ得る。これが生じると、例えば、マイクロコントローラ7004が誤り入力を受信することがあり、かつ/又はシャフト組立体1200が誤り出力を受信することがある。この問題に対処するために、様々な状況下で、ハンドル1042は、例えばシャフト組立体1200などのシャフト組立体がハンドル1042に装着されていないとき、給電されなくてもよい。他の状況下で、ハンドル1042は、例えばシャフト組立体1200などのシャフト組立体がハンドル1042に装着されていないときに給電されることができる。そのような状況下で、マイクロコントローラ7004は、シャフト組立体がハンドル1042に装着されるまで、例えば、マイクロコントローラ7004、すなわち接点4001b〜4001eと電気通信する接点に加えられる入力又は電位を無視するように構成されることができる。マイクロコントローラ7004は、そのような状況下でハンドル1042の他の機能を操作するために電力を供給されてもよいが、ハンドル1042は非給電状態にあってもよい。ある意味で、電気接点4001b〜4001eに加えられる電位がハンドル1042の操作に影響することがないので、電気コネクタ4000は非給電状態にあってもよい。読者に理解されたいこととして、接点4001b〜4001eは非給電状態にあってもよいが、マイクロコントローラ7004と電気通信していない電気接点4001a及び4001fは、非給電状態にあってもなくてもよい。例えば、6つの接点4001fは、ハンドル1042が給電状態にあるか非給電状態にあるかに関わらず、アースと依然として電気通信することができる。更に、トランジスタ4008、及び/又は例えばトランジスタ4010などの任意の他の好適なトランジスタの配列、及び/又はスイッチは、上で概説したようにハンドル1042が給電状態にあるか非給電状態にあるかに関わらず、例えばハンドル1042内の電池1104などの電源4004から第1の電気接点4001aへの電力の供給を制御するように構成されることができる。様々な状況下で、シャフト組立体1200のラッチ1236は例えば、ラッチ1236がハンドル1042と係合されたときにトランジスタ4008の状態を変化させるように構成されることができる。様々な状況において、本明細書の他の箇所で説明するように、ラッチ1236は、ハンドル1042と係合したときに回路を閉鎖し、その結果トランジスタ4008の状態に影響を与えるように構成されることができる。特定の状況下で、以下に加えて、ホール効果センサ4002が、トランジスタ4010の状態を切り替えるように構成されることができ、トランジスタ4010はその結果として、トランジスタ4008の状態を切り替え、最終的に電源4004から第1の接点4001aに電力を供給することができる。このようにして、上記に加えて、電力回路とコネクタ4000までの信号回路の両方が、シャフト組立体がハンドル1042に据え付けられていないときには給電停止され、シャフト組立体がハンドル1042に据え付けられているときには給電されることができる。
【0068】
図197を再び参照するが、様々な状況下で、ハンドル1042は、例えばホール効果センサ4002を有することができ、ホール効果センサ4002は、シャフト組立体がハンドル1042に結合されるとき、例えばシャフト組立体1200などのシャフト組立体上の、例えば磁気素子などの検知可能な素子を検知するように構成されることができる。ホール効果センサ4002は、例えば電池などの電源4006によって給電されることができ、電源4006は実際に、ホール効果センサ4002の検知信号を増幅し、
図197に示す回路を介してマイクロコントローラ7004の入力チャネルと通信する。シャフト組立体がハンドル1042に少なくとも部分的に結合されていること、そしてその結果として、電気接点4001a〜4001fが露出されなくなっていることを示す入力をマイクロコントローラ7004が受信すると、マイクロコントローラ7004は、通常の、つまり給電動作状態に入ることができる。そのような動作状態において、マイクロコントローラ7004は、その通常の使用時に、シャフト組立体から接点4001b〜4001eのうちの1つ又は2つ以上に伝送された信号を評価し、かつ/又は、接点4001b〜4001eのうちの1つ又は2つ以上を通じてシャフト組立体に信号を伝送する。様々な状況下で、ホール効果センサ4002が磁気素子を検知できるまでに、シャフト組立体1200が完全に着座されなければならない場合がある。ホール効果センサ4002は、シャフト組立体1200の存在を検知するために利用されることができるが、例えば、シャフト組立体がハンドル1042に組み付けられているか否かを検知するために、センサ及び/又はスイッチの任意の好適なシステムが利用されることができる。このようにして、上記に加えて、電力回路とコネクタ4000までの信号回路の両方が、シャフト組立体がハンドル1042に据え付けられていないときには給電停止され、シャフト組立体がハンドル1042に据え付けられているときには給電されることができる。
【0069】
様々な実施形態において、例えば、シャフト組立体がハンドル1042に組み付けられているか否かを検知するために、任意の個数の磁気検出要素が用いられてよい。例えば、磁場検出に用いられる技術にはとりわけ、探りコイル、フラックスゲート、光ポンピング、核摂動(nuclear precession)、SQUID、ホール効果、異方性磁気抵抗、巨大磁気抵抗、磁気トンネル接合、巨大磁気インピーダンス、磁歪/圧電複合材、磁気ダイオード、磁気トランジスタ、光ファイバ、光磁気、及び微小電気機械システム系の磁気センサが挙げられる。
【0070】
交換式シャフト組立体1200がハンドル1042に動作可能に結合された後、閉鎖トリガ1052の作動により、結果として、外側スリーブ1250及びそれに結合されたシャフト閉鎖スリーブ組立体1354が遠位側へ軸方向に前進して、本明細書に開示する様々な方式でアンビル1310が作動することになる。また
図48で分かるように、交換式シャフト組立体1200内の発射部材1270は、ハンドル1042内の縦移動式駆動部材1110に結合されている。より具体的に言えば、交換式発射シャフト1272の近位端部1277に形成されたシャフト装着ラグ1278は、縦移動式駆動部材1110の遠位端部1111に形成された発射シャフト装着クレードル1113内に受容される。したがって、発射トリガ1120が作動すると、結果としてモータ1102に給電して縦移動式駆動部材1110を軸方向に前進させることになるが、同様に、発射部材1270をシャフトフレーム1212内で軸方向に移動させることにもなる。そのような動作により、遠位切断部分1280が、本明細書で開示する様々な方式で、エンドエフェクタ1300にクランプ締めされた組織を通じて前進することになる。
図48では確認できないが、同様に当業者に理解されたいこととして、
図48に示す結合位置にあるとき、シャフト組立体モジュール1220の装着ラグ部分1229は、フレーム1080の装着モジュール部分1084の各ダブテール受容スロット1088内に着座される。このようにして、シャフト装着モジュール1220はフレーム1080に結合される。加えて、
図48には示されていないが(
図40で確認することはできる)、シャフト装着モジュール1220がフレーム1080に結合されているとき、ロックヨーク1240上のロックラグ1242が、フレーム1080の装着モジュール部分1084の対応するロック溝1086(
図40では1つのみ示されている)内に着座されて、シャフト装着モジュール1220を、フレーム1080と結合し動作可能な係合をなす状態で解放可能に維持する。
【0071】
交換式シャフト組立体1220をフレーム1080から取り外すために、臨床医はラッチボタン1236を遠位方向「D」に押して、ロックヨーク1240を
図41に示すように旋回させる。そのようなロックヨーク1240の旋回運動により、ロックヨーク1240上のロックラグ1242が移動してロック溝1086との保持係合から逃れることになる。臨床医は次いで、シャフト装着モジュール1220を、
図49に示すように切離し方向「DD」にハンドルから離して移動させる。
【0072】
当業者に理解されたいこととして、シャフト装着モジュール1220はまた、不動に保持されてもよく、ハンドル1042は、コネクタ部分1228のラグ1229をダブテールスロット1088と着座係合させるために、シャフト軸SA−SAに対して実質的に直角な据付け軸IA−IAに沿って移動されてもよい。更に理解されたいこととして、シャフト装着モジュール1220及びハンドル1042は、シャフト軸SA−SA及び作動軸AA−AAに対して実質的に直角な据付け軸IA−IAに沿って、互いに向かって同時に移動されてもよい。
【0073】
本明細書で用いるとき、「作動軸に対してかつ/又はシャフト軸に対して実質的に直角」とは、作動軸及び/又はシャフト軸に対してほぼ垂直な方向を指す。しかしながら、理解されたいこととして、作動軸及び/又はシャフト軸に対する垂直からいくぶんか逸脱する方向もまた、それらの軸に実質的に直角である。
【0074】
図50〜57は、交換式シャフト組立体1600をハンドル(図示せず)のフレーム1480に結合するための別の装置を示しており、このハンドルは他の点では、本明細書で詳細に議論したハンドル1042と同様に機能するものである。したがって、シャフト組立体1600の独自で新規な結合機構を理解するのに必要な細部についてのみ、更に詳細に議論することにする。しかしながら、当業者に理解されたいこととして、フレームはロボットシステムのハウジング内で支持されてもよく、そのハウジングは他の点では、複数の駆動システムを動作可能に支持又は収容するものである。他の装置において、フレームは、ロボットシステムのうちの、交換式シャフト組立体をフレームに動作可能に固定するための部分を備えてもよい。
【0075】
少なくとも1つの形態において、シャフト組立体1600はシャフト1610を含み、シャフト1610は、上述したシャフト1210の他の構成要素すべてを含んでもよく、また、シャフト1210に動作可能に装着される、上述した種類のエンドエフェクタ(図示せず)を有してもよい。
図57を参照すると、図示の構成において、シャフト組立体1600は閉鎖チューブ装着ヨーク1660を含み、閉鎖チューブ装着ヨーク1660は、閉鎖チューブヨーク組立体1260が外側スリーブ1250に回転可能に結合される方式で、外側スリーブ1650に回転可能に結合されることができる。
【0076】
様々な形態において、シャフト組立体1600は、開放底部1621を有するシャフト装着モジュール又はシャフト装着部分1620を有する。シャフト1610は、シャフト装着モジュール1620の開口部1622を通じてシャフト1610の近位端部を挿入することによって、シャフト装着モジュール1620に結合される。閉鎖チューブ装着ヨーク1660は、外側スリーブ1650の近位端部1652が閉鎖チューブ装着ヨーク1660のクレードル1662内に受容されるように、開放底部部分1621を通じてシャフト装着モジュール1620に挿入されることができる。上述した方式で、外側スリーブ1650を閉鎖チューブ装着ヨーク1660に固定するために、U形コネクタ1666がシャフト装着モジュール1620のスロット1624に通されて、外側スリーブ1250の近位端部1652の環状溝1654及び閉鎖チューブ装着ヨーク1660のスロット1664と係合する。上で議論したように、そのような構成により、外側スリーブ1650はシャフト装着モジュール1620に対して回転することが可能となる。
【0077】
少なくとも1つの形態において、閉鎖チューブ装着ヨーク1660は、シャフト装着モジュール1620内で支持されるように構成され、そのため、閉鎖チューブ装着ヨーク1660はシャフト装着モジュール1620内で遠位及び近位方向へ軸方向に移動することができる。少なくとも1つの形態において、閉鎖ばね1625がシャフト装着モジュール内に設けられて、閉鎖チューブヨーク組立体1660を近位方向「P」に付勢する。
図57を参照されたい。上述したシャフト組立体1210と同様に、シャフトフレーム1612の近位端部1614は、外側スリーブ1650の近位端部1652から近位側に突出する。
図57で分かるように、保持カラー1617がシャフトフレーム1612の近位端部1614に形成されてもよい。外側スリーブ1650をシャフト装着モジュール1620に対して回転させる一方で外側スリーブの近位端部1652をその軸方向位置に保持するために、U字形状の保持部材1627がシャフト装着モジュール1620の側方スロット1633を通じて挿入される。そのような構成により、臨床医はシャフト装着モジュール1620に対してシャフト軸SA−SAを中心としてシャフト1610を回転させることができる。当業者に理解されたいこととして、シャフト1610は、上述したものと同じ又は類似のノズル構成によって回転されてもよい。例えば、ノズル部分(図示せず)は、外側スリーブ1650を囲んで組み付けられ、外側スリーブ1650の窓1653を通じてシャフトフレーム1612のノッチ1618と係合してもよい。
図53を参照されたい。
【0078】
少なくとも1つの形態において、フレーム1480は、その上に形成されるかあるいはそれに装着されたフレーム装着モジュール又はフレーム装着部分1484を有する。フレーム装着モジュール1484は、対向するダブテール受容スロット1488を備えて形成されてもよい。各ダブテール受容スロット1488は先細にされてもよく、あるいは換言すれば、いくぶんかV形をなしてもよい。スロット1488は、シャフト装着モジュール1620の近位端部から突出する、ダブテールコネクタ1629の対応部分を解放可能に受容するように構成されている。
図52で分かるように、中間発射シャフト1672の近位端部1677は、シャフト装着モジュール1620から近位側に突出しており、その上に形成されたシャフト装着ラグ1678を有している。中間発射シャフト1672の近位端部1677は、フレーム装着モジュール1484の端部壁1485同士の間の空間を通じて延びることができ、近位端部1677に形成されたシャフト装着ラグ1678が、縦移動式駆動部材1510の遠位端部1511に形成された発射シャフト装着クレードル1513内に受容されるようになっている。
図57を参照されたい。交換式シャフト組立体1600が、手術器具、装置、ロボットシステムなどのハンドル又はハウジング又はフレームに結合されるとき、シャフト装着ラグ1678は、縦移動式駆動部材1510の遠位端部1511に形成された発射シャフト装着クレードル1513内に受容される。
【0079】
同様に
図52〜55で分かるように、フレーム装着モジュール1484は、遠位突出底部部材1490を有してもよく、遠位突出底部部材1490は、シャフト装着モジュール1620がフレーム装着モジュール1484に動作可能に結合されるとき、シャフト装着モジュールの開放底部1621の少なくとも一部分を囲むように適合されている。一形態において、閉鎖チューブ装着ヨーク1660は、それから突出する1対の近位延出離間ヨークアーム1661を有する。横断ヨーク装着ピン1663が近位延出離間ヨークアーム1661の間に延びていてもよい。
図57を参照されたい。シャフト装着モジュール1620が、フレーム装着モジュール1484と動作可能に係合されるとき、ヨーク装着ピン1663は、閉鎖駆動システム1450の閉鎖リンク1467に形成されたフック1469によってフック式で係合されるように構成されている。閉鎖駆動システム1450は、上述した閉鎖駆動システム1050と類似していてもよく、閉鎖トリガ1452と閉鎖リンク機構組立体1460とを有してもよい。閉鎖リンク機構組立体1460は、閉鎖装着バー1464に旋回式で結合される閉鎖リンク1462を有してもよい。閉鎖装着バー1464は、閉鎖リンク1467に旋回式で結合される。
図54を参照されたい。
【0080】
シャフト組立体1600をフレーム1480に結合するための方法が、
図53及び54を参照することで理解されよう。本明細書で開示した他の構成と同様に、シャフト組立体1600はシャフト軸SA−SAを規定することができ、フレーム1480は作動軸AA−AAを規定することができる。例えば、シャフト軸SA−SAは発射部材1670によって規定されることができ、作動軸AA−AAは縦移動式駆動部材1510によって規定されることができる。結合プロセスを開始するために、
図53に示すように、臨床医は、シャフト装着モジュール1620のダブテールコネクタ1629がフレーム装着モジュール1484のダブテールスロット1488と整合されるように、交換式シャフト組立体1600のシャフト装着モジュール1620をフレーム1480のフレーム装着モジュール1484の上に又はそれに隣接させて定置することができる。臨床医は次いで、作動軸AA−AAに対して実質的に直角な据付け軸IA−IAに沿ってシャフト装着モジュール1620を移動させることができる。換言すれば、ダブテールコネクタ1629がフレームモジュール1484のダブテールスロット1488に着座されるまで、シャフト装着モジュール1620は、作動軸AA−AAに実質的に直角な据付け方向「ID」に移動される。
図55〜
図57を参照されたい。シャフト装着モジュール1620がフレーム装着モジュール1484と動作可能に係合されているとき、閉鎖チューブ装着ヨーク1665は閉鎖駆動システム1450と動作可能に係合され、閉鎖トリガ1452の作動により、結果として、外側スリーブ1650及びそれに結合されたシャフト閉鎖チューブが遠位側へ軸方向に前進して、本明細書で開示する様々な方式でアンビルが作動することになる。同様に、発射部材1270は縦移動式駆動部材1510と動作可能に係合されることになる。
図57を参照されたい。このようにして、発射駆動システム1500のモータ(図示せず)の作動により、結果として、縦移動式駆動部材1510も発射部材1670も軸方向に前進することになる。そのような動作により、発射部材の遠位切断部分(図示せず)が、本明細書で開示する様々な方式で、エンドエフェクタにクランプ締めされた組織を通じて前進することになる。
【0081】
図58〜62は、交換式シャフト組立体1900をハンドル(図示せず)のフレーム1780に結合するための別の構成を示しており、このハンドルは他の点では、本明細書で詳細に議論したハンドル1042と同様に機能するものである。したがって、シャフト組立体1900の独自で新規な結合機構を理解するのに必要な細部についてのみ、更に詳細に議論することにする。しかしながら、当業者に理解されたいこととして、フレームは、別様に複数の駆動システムを動作可能に支持又は収容するロボットシステムのハウジング又は他の部分の中で支持されてもよい。他の装置において、フレームは、ロボットシステムのうちの、交換式シャフト組立体をフレームに動作可能に固定するための部分を備えてもよい。
【0082】
少なくとも1つの形態において、シャフト組立体1900はシャフト1910を含み、シャフト1910は、上述したシャフト1210の他の構成要素すべてを含んでもよく、また、例えば、シャフト1910に動作可能に装着される(図示せず)、上述した種類のエンドエフェクタを有してもよい。
図62を参照すると、図示の構成において、シャフト組立体1900は閉鎖チューブ装着ヨーク1960を含み、閉鎖チューブ装着ヨーク1960は、閉鎖チューブヨーク組立体1260が外側スリーブ1250に回転可能に結合される方式で、外側スリーブ1950に回転可能に結合されることができる。
【0083】
様々な形態において、シャフト組立体1900は、開放底部1921を有するシャフト装着モジュール又はシャフト装着部分1920を有してもよい。シャフト1910は、シャフト装着モジュール1920の開口部1922を通じてシャフト1910の近位端部を挿入することによって、シャフト装着モジュール1920に結合される。閉鎖チューブ装着ヨーク1960は、外側スリーブ1950の近位端部1952が閉鎖チューブ装着ヨーク1660のクレードル1962内に受容されるように、開放底部部分1921を通じてシャフト装着モジュール1920に挿入されることができる。上述した方式で、U字形状のコネクタ1966が、外側スリーブ1950の近位端部1952の環状溝(図示せず)及び閉鎖チューブ装着ヨーク1960のスロット1964と係合して、外側スリーブ1950を閉鎖チューブ装着ヨーク1960に固定する。上で議論したように、そのような構成により、外側スリーブ1950はシャフト装着モジュール1920に対して回転することが可能となる。
【0084】
少なくとも1つの形態において、閉鎖チューブ装着ヨーク1960は、閉鎖チューブヨーク1960が遠位(「D」)及び近位(「P」)方向へ軸方向に移動できるよう、シャフト装着モジュール1920内で支持されるように構成される。上述したシャフト組立体1210と同様に、シャフトフレームの近位端部は、外側スリーブ1950の近位端部1952から近位側に突出する。
図62で分かるように、保持カラー1917がシャフトフレームの近位端部に形成されてもよい。シャフトフレームをシャフト装着モジュール1920に対して回転できるようにする一方で、シャフトフレームの近位端部をその軸方向位置に保持するために、U字形状の保持部材1927が用いられてもよい。そのような構成により、臨床医はシャフト装着モジュール1920に対してシャフト軸SA−SAを中心としてシャフト1910を回転させることができる。シャフト装着モジュール1920に対するシャフト1910の回転を容易にするために、本明細書で議論する様々な方式でノズル組立体1990が用いられてもよい。
【0085】
交換式シャフト組立体1900は、シャフト装着モジュール1920上に回転可能に支持されるノズル組立体1990を更に含んでもよい。少なくとも1つの形態において、例えば、ノズル組立体1990は、ねじ、スナップ機構、接着剤などで相互連結されることができる2つのノズル半部又は部分から構成されてもよい。シャフト装着モジュール1920上に取り付けられると、ノズル組立体1990はシャフト回転アダプタ1995と作用し合うことができ、シャフト回転アダプタ1995は、外側スリーブ1950及びシャフトフレーム1912と係合して、臨床医が、例えば発射部材組立体の軸と規定されることができるシャフト軸SA−SAを中心としてシャフト1910をシャフト装着モジュール1920に対して選択的に回転させることができるように構成されている。したがって、ノズル組立体1990が回転することで、結果として、シャフトフレーム及び外側スリーブ1950が軸A−Aを中心としてシャフト装着モジュール1920に対して回転することになる。
【0086】
少なくとも1つの形態において、フレーム1780は、その上に形成されるかあるいはそれに装着されたフレーム装着モジュール又はフレーム装着部分1784を有する。フレーム装着モジュール1784は、外向きのダブテール受容スロット1788を備えて形成されてもよい。各ダブテール受容スロット1788は先細にされてもよく、あるいは換言すれば、いくぶんかV形をなしてもよい。
図60を参照されたい。スロット1788は、シャフト装着モジュール1920に形成された、対応する内向きのダブテールコネクタ部分1929と解放可能かつ動作可能に係合するように構成されている。
図60で分かるように、中間発射シャフト1972の近位端部1977は、シャフト装着モジュール1920から近位側に突出しており、その上に形成されたシャフト装着ラグ1978を有している。シャフト装着ラグ1978は、縦移動式駆動装置1810の遠位端部1811に形成された発射シャフト装着クレードル1813内に受容されるように構成されている。
図62を参照されたい。交換式シャフト組立体1900が、手術器具、装置、ロボットシステムなどのフレーム又はハウジングと動作可能な結合をなすとき、シャフト装着ラグ1978は、縦移動式駆動部材1810の遠位端部1811に形成された発射シャフト装着クレードル1813内に、動作可能な係合をなして受容される。
【0087】
少なくとも1つの形態において、閉鎖チューブ装着ヨーク1960は、それから突出する近位延出ヨークアーム1961を有し、近位延出ヨークアーム1961は、閉鎖駆動システム1750の閉鎖装着バー1764に形成された装着ラグ1766と係合するように形成された下向き開放フック1963を有する。
図62を参照されたい。シャフト装着モジュール1920が、フレーム装着モジュール1784と動作可能に係合されるとき、装着ラグ1766は、閉鎖チューブヨークアーム1961に形成されたフック1963によってフック式で係合される。閉鎖駆動システム1750は、上述した閉鎖駆動システム1050と類似していてもよく、閉鎖トリガ1752と閉鎖リンク機構組立体1760とを有してもよい。閉鎖リンク機構組立体1760は、閉鎖装着バー1764に旋回式で結合される閉鎖リンク1762を有してもよい。
図62を参照されたい。閉鎖トリガ1752が作動すると、結果として、閉鎖装着バー1764が遠位方向「D」に軸方向へ移動することになる。
【0088】
本明細書で開示した他の構成と同様に、シャフト組立体1900はシャフト軸SA−SAを規定することができ、フレーム1780は作動軸AA−AAを規定することができる。例えば、シャフト軸SA−SAは発射部材1970によって規定されることができ、作動軸AA−AAは、フレーム1780によって動作可能に支持される縦移動式駆動部材1810によって規定されることができる。結合プロセスを開始するために、臨床医は、シャフト装着モジュール1920のダブテールコネクタ部分1929がそれぞれフレーム装着モジュール1784の対応するダブテールスロット1788と整合されるように、交換式シャフト組立体1900のシャフト装着モジュール1920をフレーム1780のフレーム装着モジュール1784の上に又はそれに隣接させて定置することができる。臨床医は次いで、作動軸AA−AAに対して実質的に直角な据付け軸に沿ってシャフト装着モジュール1920を移動させることができる。換言すれば、ダブテールコネクタ1929がフレームモジュール1784の対応するダブテールスロット1788に、動作可能な係合をなして着座されるまで、シャフト装着モジュール1920は、作動軸AA−AAに実質的に直角な据付け方向に移動される。シャフト装着モジュール1920がフレーム装着モジュール1784に装着されているとき、閉鎖チューブ装着ヨーク1960は閉鎖駆動システム1750と動作可能に係合され、閉鎖トリガ1752の作動により、結果として、外側スリーブ1950及びそれに結合されたシャフト閉鎖チューブ組立体が遠位側へ軸方向に前進して、本明細書で開示する様々な方式でアンビルを作動させることになる。同様に、発射部材は、縦移動式駆動部材1810と動作可能な係合をなして結合されることになる。
図62を参照されたい。このようにして、発射駆動システム1800のモータ(図示せず)の作動により、結果として、縦移動式駆動部材1810も発射部材1970も軸方向に前進することになる。そのような動作により、発射部材の遠位切断部分(図示せず)が、本明細書で開示する様々な方式で、エンドエフェクタにクランプ締めされた組織を通じて前進することになる。
【0089】
図63〜66は、交換式シャフト組立体2200をハンドル(図示せず)のフレーム2080に結合するための別の構成を示しており、このハンドルは、本明細書で詳細に議論したハンドル1042と同様に機能することができる。したがって、シャフト組立体2200の独自で新規な結合機構を理解するのに必要な細部についてのみ、更に詳細に議論することにする。しかしながら、当業者に理解されたいこととして、フレームは、別様に複数の駆動システムを動作可能に支持又は収容するロボットシステムのハウジング又は他の部分の中で支持されてもよい。他の装置において、フレームは、ロボットシステムのうちの、交換式シャフト組立体をフレームに動作可能に固定するための部分を備えてもよい。
【0090】
少なくとも1つの形態において、シャフト組立体2200はシャフト2210を含み、シャフト2210は、上述したシャフト1210の他の構成要素すべてを含んでもよく、また、シャフト1210に動作可能に装着される、上述した種類のエンドエフェクタ(図示せず)を有してもよい。これらの機構の様々な構造及び動作については上で説明した。図示の構成において、シャフト組立体2200は閉鎖チューブ装着ヨーク2260を有し、閉鎖チューブ装着ヨーク2260は、閉鎖チューブ装着ヨーク1260が外側スリーブ1250に回転可能に結合される方式で、外側スリーブ2250に回転可能に結合されることができる。シャフト組立体2200はしかしながら、上述したようにシャフト装着モジュールを有さない。
【0091】
図63〜65で分かるように、フレーム2080は、第1のフレーム部2080A及び第2のフレーム部2080Bに形成されてもよい。フレーム2080がハンドルと共に用いられる用途において、第1及び第2のフレーム部2080A及び2080Bはそれぞれ、ハンドルハウジング部分に関連付けられることができる。したがって、臨床医が、異なるシャフト組立体2200を装着することを望む場合、臨床医は、ハンドルハウジング部を互いから分離しなければならないことがある。そのような構成において、例えば、ハウジング部分は、ハウジング部分の容易な分離を促進する着脱式締結具又は他の装置によって互いに連結されてもよい。他の実施形態において、シャフト組立体2200は、使い捨て用に構成されてもよい。図示の構成において、第1のフレーム部2080Aは、その中に様々な駆動システムを動作可能に支持することができ、第2のフレーム部2080Bは、シャフト組立体2200の様々な構成要素を、第1のフレーム部2080Aによって支持される、対応する駆動システム構成要素と動作可能な係合をなして保持するフレーム部分を備えることができる。
【0092】
少なくとも1つの形態において、閉鎖チューブ装着ヨーク2260は、フレーム2080の通路2081内で支持されるように構成され、そのため、閉鎖チューブ装着ヨーク2260は通路2081内で遠位及び近位方向へ軸方向に移動することができる。上述したシャフト組立体1210と同様に、シャフトフレーム2212の近位端部2214は、外側スリーブ2250の近位端部2252から近位側に突出する。
図63で分かるように、保持カラー2217がシャフトフレーム2212の近位端部2214に形成されてもよい。保持カラー2217は、フレーム2080に形成された環状溝2083内に回転可能に受容されるように適合されることができる。そのような構成は、シャフトフレーム2212をフレーム2080に動作可能に結合して、これらの構成要素同士の相対的な軸方向運動を防止する一方で、シャフトフレーム2212をフレーム2080に対して回転させるようにするのに役立つ。この構成により、臨床医は更に、フレームに対してシャフト軸SA−SAを中心としてシャフト2210を回転させることができる。当業者に理解されたいこととして、上述したノズル構成は、シャフト軸SA−SAを中心としてシャフト2210をフレーム2080に対して回転させるために用いられてもよい。例えば、ノズル部分(図示せず)は、外側スリーブ2250を囲んで組み付けられ、外側スリーブ2250の窓2253を通じてシャフトフレーム2212のノッチ2218と係合してもよい。
図64を参照されたい。
【0093】
図64で分かるように、中間発射シャフト2272の近位端部2277は、シャフトフレーム2212の近位端部2214から近位側に突出しており、近位端部2277に形成されたシャフト装着ラグ2278を有している。縦移動式駆動部材2110の遠位端部2111に形成された発射シャフト装着クレードル2113は、発射シャフト装着ラグ2278を側方から装填できるように形成されている。組立の際にシャフト組立体2220並びに第1及び第2のフレーム部分2080A及び2080Bの各構成要素を整合させる上で臨床医を支援する目的で、第2のフレーム部分2080Bは、第1のフレーム部分2080Aに形成された対応するホール又はポケット2091に受容されるように構成されたラグ2090を設けられてもよく、またその逆であってもよい。シャフト組立体2200をフレーム2080から分離できることが望まれない、使い捨ての用途において、ポケット2090は、その中に挿入されたラグ2090を永久的に把持又は係合するように構成されてもよい。
【0094】
第1のフレーム部分2080A及び/又は第1のフレーム部分2080Aによって移動可能に支持される縦移動式駆動部材2110は作動軸A−Aを規定することができ、シャフト組立体2200はシャフト軸SA−SAを規定する。
図64で分かるように、結合プロセスを開始するために、シャフト組立体2200及び第1のフレーム部分2080Aは、シャフト軸SA−SAが作動軸AA−AAに対して実質的に平行となるように、また、カラー2217が、作動軸に対して実質的に直角な据付け軸IAに沿って、環状溝2083と横方向に整合され、シャフト装着ラグ2278が、同様に作動軸AA−AAに対して実質的に直角な別の据付け軸IA−IAに沿って、横方向に整合されるように、互いに対して方向付けられることができる。シャフト組立体2200は次いで、通路2081のうちの第1のフレーム部分2080Aに形成された部分に閉鎖チューブ装着ヨーク2260が着座し、環状溝2083のうちの第1のフレーム部分2080Aに形成された部分にカラー2217が着座し、縦移動式駆動部材2110に形成されたシャフト装着クレードル2113にシャフト装着ラグ2278が着座するまで、作動軸AA−AAに対して実質的に直角な据付け方向「ID」に移動される。別の構成において、シャフト組立体2200と第1のフレーム部分2080Aは、上述の構成要素部分が互いに動作可能に着座されるまで、シャフト組立体2200を不動に保持し、第1のフレーム部分2080Aをハンドル組立体2200に向かって移動させることによって、類似の方式で互いに合わせられることができ、あるいは、ハンドル組立体2200と第1のフレーム部分2080Aはそれぞれ、互いに着座されるまで互いに向かって移動されることができる。
図63に示すようにハンドル組立体2200が第1のフレーム部分2080A内に動作可能に着座されると、第2のフレーム部分2080Bは、ポスト2090をそれらに対応するホール又はポケット2091と整合させ、それら構成要素を互いに接合することによって、第1のフレーム部分2080Aと接合されることができる。第1のフレーム部分2080Aと第2のフレーム部分2080Bは、締結具(例えば、ねじ、ボルトなど)、接着剤、及び/又はスナップ機構によって互いに保持されることができる。更に他の構成において、第1のフレーム部分2080Aと第2のフレーム部分2080Bは、それぞれのハウジング分割部が互いに接合されるとき、結合係合をなして互いに保持されることができる。
【0095】
第1及び第2のフレーム部分2080A、2080Bが、
図65及び66に示すように互いに接合されると、臨床医は次いで、閉鎖駆動システム2050を閉鎖チューブ装着ヨーク2260に結合することができる。閉鎖駆動システム2050は、上述した閉鎖駆動システム1050と類似していてもよく、閉鎖トリガ2052と閉鎖リンク機構組立体2060とを有してもよい。閉鎖リンク機構組立体は、閉鎖装着バー2064に旋回式で結合される閉鎖リンク2062を有してもよい。加えて、別の閉鎖リンク2067が閉鎖装着バー2064に旋回式で結合される。閉鎖リンク2067は、閉鎖チューブ装着ヨーク2260のアーム2261にピン2269によって旋回式で装着されるように構成されることができる。
図66を参照されたい。
【0096】
図68〜74は、交換式シャフト組立体2500をフレーム2380に結合するための別の構成を示している。フレーム2380は、本明細書で説明するようにハンドルと共に用いられてもよく、あるいはロボットシステムと関連させて用いられてもよい。少なくとも1つの形態において、シャフト組立体2500はシャフト2510を含み、シャフト2510は、上述したシャフト1210の他の構成要素すべてを含んでもよく、また、シャフト1210に動作可能に装着される、上述した種類のエンドエフェクタ(図示せず)を有してもよい。これらの機構の様々な構造及び動作については上で説明した。
図68〜74で分かるように、シャフト組立体2500は、以下で更に詳細に議論するように、フレーム2380のフレーム装着モジュール部分2384と旋回式で係合するように構成されたシャフト装着モジュール又はシャフト装着部分2520を有している。シャフト装着モジュール2520は例えば、カラー部分2522を有してもよく、このカラー部分2522を通じてシャフト2510の近位端部が延びる。シャフト装着モジュール2520は、フレーム2380のフレーム装着モジュール部分2384と協働してそれらの中に、閉鎖チューブ装着ヨーク2560を中に移動可能に支持するための通路2581を形成する。閉鎖チューブヨーク組立体2560は、シャフト装着モジュール2520の一部分で支持されることができ、通路2581内で支持されるように構成されており、閉鎖チューブヨーク組立体2560が通路2581内で遠位及び近位方向へ軸方向に移動できるようになっている。上述したシャフト組立体と同様に、シャフトフレーム2512の近位端部は、シャフト装着モジュール2520に回転可能に結合され、シャフト装着モジュール2520に対して回転できるようになっている。外側スリーブ2550の近位端部は、上述の方式で閉鎖チューブ装着ヨーク2560に回転可能に結合され、閉鎖チューブ装着ヨーク2560に対して回転できるようになっている。様々な形式において、シャフト軸SA−SAを中心としてシャフト2510をフレームシャフト装着モジュール2520に対して回転させるために、ノズル2590が上述の方式で用いられてもよい。
【0097】
図68〜70で分かるように、中間発射シャフト2572の近位端部2577は、閉鎖チューブ装着ヨーク2560から近位側に突出しており、近位端部2577の上に形成されたシャフト装着ラグ2578を有している。縦移動式駆動部材2410の遠位端部2411に形成された発射シャフト装着クレードル2413は、発射シャフト装着ラグ2578を側方から旋回式で装填できるように形成されている。
【0098】
図69で分かるように、フレーム装着モジュール部分2384は、そこに形成された1対の旋回クレードル2385を有し、旋回クレードル2385は、シャフト装着モジュール2520に形成された対応する旋回ラグ2529を受容するように適合されている。ラグ2529が旋回クレードル2385内で支持されるとき、シャフト装着モジュール2520は、
図70に示すように、旋回されてフレーム装着モジュール2384との動作可能な係合をなすことができる。特に、ラグ2529は旋回軸PA−PAを規定することができ、旋回軸PA−PAは、作動軸AA−AAに対して実質的に直角であってもよい。
図73を参照されたい。シャフト装着モジュール2520は、側方に突出するラッチピン2591を有してもよく、ラッチピン2591は、フレーム装着モジュール2384の対応するラッチポケット2387にラッチ式で係合するように構成されている。結合プロセスを開始するために、中間発射シャフト2572は、作動軸AA−AAに対して実質的に直角な方向に、縦移動式駆動部材と動作可能に係合される。
【0099】
シャフト装着モジュール2520が
図72及び73に示すようにフレーム装着モジュール2384にラッチ係合されると、臨床医は次いで、閉鎖駆動システム(本明細書で説明した閉鎖駆動システムと同様のものであってもよい)を閉鎖チューブ装着ヨーク2560に結合することができる。
【0100】
本明細書で開示する様々な交換式シャフト構成は、専用のシャフトを用いる従来の手術器具の構成に対して、格段の改善を表している。例えば、1つのシャフト構成が、複数のハンドル構成にかつ/又はロボット制御式の手術システムで用いられることができる。また、シャフト構成を結合する方法も、結合プロセスの間に回転運動をシャフト及び/又はハンドル若しくはハウジングに加える必要があるバヨネット結合及び他の構造を用いる従来のシャフト構成とは異なるものである。本明細書で開示するシャフト組立体に用いられる結合プロセスの様々な例示的な説明には、作動軸に対して実質的に直角な方向又は向きに、交換式シャフト組立体の一部分を、ハウジング、ハンドル、及び/又はフレームの対応部分と結合係合させることが含まれる。これらの結合プロセスは、結合プロセスの間に、シャフト組立体と、ハウジング、ハンドル、及び/又はフレームとの一方又は両方の移動を含むことを意図したものである。例えば、ある方法は、ハンドル、ハウジング及び/又はフレームを不動に保持する一方で、シャフト組立体を移動させてハンドル、ハウジング及び/又はフレームと結合係合させることを含んでもよい。別の方法が、シャフト組立体を不動に保持する一方で、ハンドル、ハウジング及び/又はフレームを移動させてシャフト組立体と結合係合させることを含んでもよい。更に別の方法が、シャフト組立体と、ハンドル、ハウジング及び/又はフレームとを同時に移動させて結合係合させることを含んでもよい。理解されたいこととして、本明細書で開示する様々なシャフト組立体を結合するために用いられる結合プロセスは、そのような変形の1つ又は2つ以上の(すべてを含む)を含んでもよい。
【0101】
図75〜80を参照すると、ハンドル2642が示されているが、このハンドル2642は、フレーム2680のフレーム装着モジュール又はフレーム装着部分2684が、閉鎖駆動システム1750の偶発的な作動を防止するためのロックアウト組立体2690を有するという点を除き、上述のハンドル1042と実質的に同一であってもよい。
図75及び76で分かるように、例えば、近位ロックアウトスロット分割部2692が、フレーム装着モジュール2684に形成されており、交換式シャフト組立体1900’をハンドル2642に装着するのに先立って、閉鎖装着バー1764の対応する装着ラグ1066がハンドル2642内にスライド可能に受容されるようになっている。したがって、閉鎖装着バー1764がこの位置にあるとき、臨床医は閉鎖駆動システムを作動させることができない。換言すれば、作動ラグ1766が近位ロックアウトスロット分割部2692内に受容されているとき、臨床医は閉鎖トリガ1752を作動させることができない。様々な形態において、近位ロックアウトスロット分割部2692が1つのみ用いられてもよい。他の形態において、2つの近位ロックアウトスロット分割部2692が設けられ、そのため、各装着ラグ1766が、対応する近位ロックアウトスロット分割部2692に受容されることができる。様々な形態において、ロックアウトばね2695が、リンク機構組立体1760を付勢するために用いられてもよく、そのため、閉鎖トリガ1752が非作動位置にあるとき、閉鎖装着バー1764は、装着ラグ1766のうちの少なくとも1つが近位ロックアウトスロット分割部2692に受容される位置に付勢される。
【0102】
図77及び78で分かるように、ロックアウト組立体2690は遠位ラグスロット2694を更に有することができ、遠位ラグスロット2694は、シャフト装着モジュール1920’に形成されており、シャフト装着モジュール1920’がフレーム2680に完全に装着されているときに、
図77及び78に示すように遠位ラグスロット2694が近位ロックアウトスロット分割部2692に通じるように設置されている。
【0103】
閉鎖ロックアウト組立体2690の動作は、
図76〜80を参照することで理解されよう。
図76は、閉鎖トリガ1752が作動されていないときの閉鎖装着バー1764の位置を示している。この図で分かるように、この位置にあるとき、装着ラグ1766は近位ロックアウトスロット分割部2692内に受容される。したがって、臨床医が、この位置にあるときの(すなわち、交換式シャフト組立体1900’をフレーム2680に動作可能に装着して、動作可能な係合をなす前の)閉鎖トリガ1752を作動させようと試みても、臨床医は閉鎖駆動システム1750を作動させることができない。臨床医が交換式シャフト組立体1900’を、十分に着座しかつ完全に装着されて動作可能な係合をなすように、フレーム2684に装着した後、シャフト装着モジュール1920”の遠位ロックアウトスロット分割部2694は、
図77及び78に示すように、近位ロックアウトスロット分割部2692に通じることになる。シャフト装着モジュール1920’が挿入されてフレーム装着モジュール2684と動作可能な係合をなすとき、閉鎖チューブ装着ヨーク1960から近位側に突出するヨークアーム1961は、
図79に示すように、装着ラグ1766を下向き開口スロット1963内に捕捉し、その装着ラグ1766を近位ロックアウトスロット2692の底部に押しやる。その後、臨床医が、閉鎖トリガ1752を作動させることによって閉鎖駆動システム1750を作動させようと望むとき、閉鎖リンク機構組立体1760は遠位方向「D」に駆動される。閉鎖装着バー1764が遠位側に前進されるとき、装着ラグ1766は、例えば結果としてアンビルを閉鎖するか、あるいはエンドエフェクタシャフト組立体1900’に動作可能に結合されたエンドエフェクタに、対応する作動運動を加えるのに必要な距離にわたって、遠位ロックアウトスロット2694へと遠位側に前進できるようになる。
図80は、閉鎖駆動システム1750が完全に作動されているとき、例えば閉鎖トリガ1752が完全に押下されているときの、閉鎖装着バー1764の位置を示している。
【0104】
図81〜85は別のロックアウト組立体2690’を示しており、このロックアウト組立体2690’は、交換式シャフト組立体1900’がフレーム2680と動作可能な係合をなして結合されるまで、閉鎖駆動システム1750の偶発的な作動を防止するためものである。少なくとも1つの形態において、ロックアウトショルダ2696がフレーム装着モジュール又はフレーム装着部分2684’に形成され、そのため、交換式シャフト組立体1900’がフレーム2680と動作可能な係合をなして結合されているとき、閉鎖装着バー1764はショルダ2696によって遠位方向「D」に移動することを防止される。
図81を参照されたい。シャフト装着モジュール1920’が挿入されてフレーム装着モジュール2684’と動作可能な係合をなすとき、閉鎖チューブ装着ヨーク1960から近位側に突出するヨークアーム1961は、閉鎖装着バー1764の装着ラグ1766を捕捉し、その閉鎖装着ラグ1766を
図82及び83に示す「ロック解除」位置に移動させる。特に
図82で分かるように、ロック解除位置にあるとき、閉鎖装着バー1764は、フレーム装着モジュール2684’のショルダ2696の下方に位置する。閉鎖装着バーがロック解除位置にあるとき、その閉鎖装着バーは、作動トリガ1752を押下することによって閉鎖駆動システム1750が作動されると、遠位側に前進されることができる。
【0105】
図86〜91は別の交換式シャフト組立体1900”及びハンドル2642を示しており、ハンドル2642は、閉鎖駆動システム1750”の偶発的な作動を防止するためのロックアウト組立体2700を用いている。
図88及び89で分かるように、ロックアウト組立体2700の一形態がアクチュエータスライド部材2720を有し、アクチュエータスライド部材2720は、フレーム装着モジュール又はフレーム装着部分2684”に形成された遠位延出ロックフット2710内にスライド可能に支承されている。具体的に言えば、少なくとも1つの形態において、アクチュエータスライド部材2720は、ロックフット2710に形成された対応するスロット2712内に受容される2つの側方突出スライドタブ2722を有する。
図86を参照されたい。アクチュエータスライド部材2720は、閉鎖駆動システム1750”の閉鎖装着バー1764”に旋回式で結合されており、アクチュエータスライド部材2720に形成されたアクチュエータポケット2724を有し、アクチュエータポケット2724は、閉鎖チューブ装着ヨーク1960’の下方突出アクチュエータタブ2702を受容するように適合されている。上述した閉鎖チューブ装着ヨーク1960と同様に、閉鎖チューブ装着ヨーク1960’は、本明細書で説明した様々な方式で外側スリーブ1950に回転可能に固定され、外側スリーブ1950はシャフト装着モジュール1920’内で軸方向に移動可能である。
【0106】
図88〜89で分かるように、ロックアウト組立体2700は、ロックフット2710に形成された空洞2714内に受容される可動ロック部材2730を更に有してもよい。ロック部材2730は、アクチュエータポケット2724の中に延びるように寸法を定められたロック部分2732を有しており、そのため、その「ロック」位置にあるとき、ロック部材2730は、ロックフット2710に対してアクチュエータスライド部材2720が遠位側に移動するのを防止する。
図89で最も具体的に分かるように、ロック部材2730をロック位置に付勢するために、ロックばね2734が空洞2714に設けられる。
【0107】
図89は、ロック位置にあるロックアウト組立体2700を示している。この位置にあるとき、ロック部分2732は、アクチュエータポケット2724内に位置し、それによってアクチュエータスライド部材2720が遠位側に移動するのを防止する。したがって、臨床医が閉鎖トリガ1752を押下することによって閉鎖駆動システム1750”を作動させようと試みた場合、ロック部分2732がスライド部材2720の前進を防止する。
図90は、閉鎖チューブヨーク1960’の作動タブ2702がアクチュエータポケット2724に挿入され、ロック部材2370を空洞2714の底部の「ロック解除」位置へと付勢した後のロック部材2730の位置を示しており、この「ロック解除」位置でアクチュエータスライド部材2720は遠位側に前進されることができる。
図91は、閉鎖トリガ1752が完全に押下され、それによって閉鎖チューブ装着ヨーク1960’及びそれに装着された外側スリーブ1950を軸方向に前進させた後の、アクチュエータスライド2720の位置を示している。
【0108】
図92〜98は別の交換式シャフト組立体1900”及びハンドル2642”を示しており、ハンドル2642”は、閉鎖駆動システム1750”の偶発的な作動を防止するためのロックアウト組立体2800を用いている。閉鎖駆動システム1750”は、上述した閉鎖駆動システム1050及び1750と類似していてもよく、閉鎖トリガ1752と閉鎖リンク機構組立体1760’とを有してもよい。閉鎖リンク機構組立体1760’は、閉鎖装着バー1764に旋回式で結合される閉鎖リンク1762’を有してもよい。加えて、アクチュエータスライド部材2720が閉鎖装着バー1764に旋回式で装着されてもよく、更にまた、フレーム装着モジュール2684”に形成された遠位延出ロックフット2710’にスライド可能に支承されてもよい。具体的に言えば、少なくとも1つの形態において、アクチュエータスライド部材2720は、ロックフット2710に形成された対応するスロット2712内に受容される2つの側方突出スライドタブ2722を有する。
図92を参照されたい。アクチュエータスライド部材2720は、閉鎖駆動システム1750”の閉鎖装着バー1764に旋回式で結合されており、アクチュエータスライド部材2720に形成されたアクチュエータポケット2724を有しており、アクチュエータポケット2724は、閉鎖チューブ装着ヨーク1960’の下方突出アクチュエータタブ2702を受容するように適合されている。上述した閉鎖チューブ装着ヨーク1960と同様に、閉鎖チューブ装着ヨーク1960’は、本明細書で説明した様々な方式で外側スリーブ1950に回転可能に固定され、外側スリーブ1950はシャフト装着モジュール1920”内で軸方向に移動可能である。
【0109】
様々な形態において、ロックアウト組立体2800は、フレーム装着モジュール2684”に旋回式で装着される可動ロックバー又はロック部材2802を更に有してもよい。例えば、ロックバー2802は、フレーム装着モジュール2684”の側方突出ピン2804に旋回式で取り付けられてもよい。ロックバー2802は、ロックバー2802の近位部分から突出するロックピン2806を更に有してもよく、そのロックピン2806は、閉鎖駆動システム1750”が非作動状態にあるとき、閉鎖リンク1762’に設けられたロックスロット2808の中に延びるように構成されている。
図94を参照されたい。ロックピン2806は、フレーム2680’に装着されたサイドプレート2810に設けられたロックスロット2812を通じて延びてもよい。ロックスロット2812は、ロック位置(
図92〜94)とロック解除位置(
図95〜98)との間でロックピン2806を案内するように働くことができる。
【0110】
ロックアウト組立体がロック位置にあるとき、ロックピン2806は閉鎖リンク1762’のロックスロット2808内に受容される。その位置にあるとき、ロックピンは、閉鎖リンク機構組立体1760’の移動を防止する。したがって、臨床医が閉鎖トリガ1752を押下することによって閉鎖駆動システム1750”を作動させようと試みた場合、ロックピン2806が閉鎖リンク1762の移動を防止し、最終的にはスライド部材2720の前進を防止する。
図95〜98は、シャフト装着モジュール1920”がフレーム装着モジュール2684”と動作可能な係合をなして結合された後の、ロックバー2602の位置を示している。その位置にあるとき、フレーム装着モジュール2684”のロック解放部分2820がロックバー2802と接触し、ロックバー2802を旋回させ、それによって閉鎖リンク1762’のロックスロット2808からロックピン2806を移動させる。
図97及び98でも分かるように、シャフト装着モジュール1920”がフレーム装着モジュール2684”と動作可能な係合をなして結合されているとき、閉鎖チューブヨーク1960’のアクチュエータタブ2702がアクチュエータスライド部材2720のアクチュエータポケット2724内に着座される。
図98は、閉鎖トリガ1752が完全に押下され、それによって閉鎖チューブ装着ヨーク1960’及びそれに装着された外側スリーブ1950を遠位方向「D」へ軸方向に前進させた後の、アクチュエータスライド部材2720の位置を示している。
【0111】
ここで
図99〜101を参照すると、シャフトロック組立体2900が示されており、このシャフトロック組立体2900は、交換式シャフト組立体が手術器具と動作可能な係合をなして結合されていない限り、発射部材1270の軸方向の移動を防止するように構成されている。より具体的には、シャフトロック組立体2900は、発射部材が縦移動式駆動部材1110(縦移動式駆動部材1110は
図88で確認されることができる)と動作可能な係合をなして結合されていない限り、発射部材1270の軸方向の移動を防止することができる。少なくとも1つの形態において、シャフトロック組立体2900はシャフトロック部材又はロックプレート2902を備えてもよく、そのシャフトロック部材又はロックプレート2902は、それを貫くシャフトクリアランスホール2904を有し、シャフト軸SA−SAに対して実質的に直角な方向「LD」にスライド可能に移動するように、シャフト装着フレーム又はモジュール1920”の一部分によって支持される。
図99を参照されたい。シャフトロックプレート2902は、例えば、
図100に示すロック位置との間で移動することができ、このロック位置において、シャフトロックプレート2902は、中間発射シャフト部分1272の装着ラグ1278と近位端部1277との間のくぼみ領域1279の中に延びる。そのロック位置にあるとき、シャフトロックプレート2902は、中間発射シャフト部分1272のいかなる軸方向運動をも防止する。シャフトロックプレート2902は、ロックばね2906又は他の付勢装置によってロック位置に付勢されてもよい。留意されたいこととして、
図99は、明確にする目的で、ロック解除構成にあるロックプレート2902を示している。交換式シャフト組立体が手術器具に装着されていないとき、ロックプレート2902は
図100に示すようにロック位置に付勢される。理解されたいこととして、そのような構成により、交換式シャフト組立体が手術器具(例えば、手持型器具、ロボットシステムなど)と動作可能な係合をなして装着されていないとき、発射部材1270の偶発的ないかなる軸方向の移動も防止される。
【0112】
上で詳細に議論したように、交換式シャフト組立体を手術器具に結合する間、中間発射シャフト部分1272の端部の装着ラグ1278は、縦移動式駆動部材1110の遠位端部のクレードル1113に侵入する。
図88を参照されたい。装着ラグ1278がクレードル1113に侵入するとき、縦移動式駆動部材1110の遠位端部はシャフトロックプレート2902に接触し、シャフトロックプレート2902をロック解除位置に移動させ(
図101)、縦移動式駆動部材1110の遠位端部及び中間発射シャフト部分1272の近位端部1277は、縦移動式駆動部材1110に加えられた作動運動に反応して、シャフトクリアランスホール2904内で軸方向に移動することができる。
【0113】
ここで
図102〜112を参照するが、例えば、手術器具10000などの手術器具、及び/又は手術器具システム1000などの任意の他の手術器具が、シャフト10010とエンドエフェクタ10020とを備えることができ、エンドエフェクタ10020はシャフト10010に対して関節屈曲されることができる。上記に加えて、手術器具10000は、シャフト10010とエンドエフェクタ10020とを備えるシャフト組立体を備えることができ、シャフト組立体は、手術器具10000のハンドルに着脱可能に装着されることができる。主として
図102〜104を参照するが、シャフト10010はシャフトフレーム10012を備えることができ、エンドエフェクタ10020はエンドエフェクタフレーム10022を備えることができ、エンドエフェクタフレーム10022は、関節継手10090を中心としてシャフトフレーム10012に回転可能に結合されることができる。関節継手10090に関して言えば、少なくとも1つの例において、シャフトフレーム10012は旋回ピン10014を備えることができ、旋回ピン10014は、エンドエフェクタフレーム10022に画定された旋回アパーチャ10024内に受容されることができる。エンドエフェクタフレーム10022は、それから延びる駆動ピン10021を更に備えることができ、駆動ピン10021は関節駆動器と動作可能に係合されることができる。駆動ピン10021は、それに加えられた力を受容するように構成されることができ、また、その力が駆動ピン10021に加えられる方向に応じて、第1の方向、又はその反対の第2の方向にエンドエフェクタ10020を回転させることができる。より具体的には、例えば、力が関節駆動器によって遠位方向へ駆動ピン10021に加えられると、関節駆動器は駆動ピン10021を旋回ピン10014の周りで押すことができ、また同様に、力が関節駆動器によって近位方向へ駆動ピン10021に加えられると、関節駆動器は、駆動ピン10021を旋回ピン10014の周りで反対方向に引くことができる。例えば、駆動ピン10021が関節継手10090の反対側に置かれる限りにおいて、関節駆動器が遠位側及び近位側に移動することで、反対の効果がエンドエフェクタ10020に生じる。
【0114】
上記に加えて、再び
図102〜104を参照するが、手術器具10000は、近位関節駆動器10030と遠位関節駆動器10040とを有する関節駆動器システムを備えることができる。駆動力が近位関節駆動器10030に伝達されると、近位方向か遠位方向かに関わらず、以下で更に詳細に説明するように、駆動力は関節屈曲ロック10050を通じて遠位関節駆動器10040に伝達されることができる。様々な状況において、上記に加えて、手術器具10000の発射部材10060が、そのような駆動力を近位関節駆動器10040に付与するために利用されることができる。例えば、主として
図102〜112を参照するが、手術器具10000はクラッチシステム10070を備えることができ、クラッチシステム10070は、発射部材10060の移動を近位関節駆動器10030に付与できるようにするため、近位関節駆動器10030を発射部材10060に選択的に連結するように構成されることができる。使用の際、クラッチシステム10070は、近位関節駆動器10030が発射部材10060と動作可能に係合される係合状態(
図102〜108及び
図111)と、近位関節駆動器10030が発射部材10060と動作可能に係合されない分離状態(
図109、110、及び112)との間で移動可能となることができる。様々な状況下で、クラッチシステム10070は係合部材10072を備えることができ、係合部材10072は、近位関節駆動器10030を発射部材10060に直接、連結するように構成されることができる。係合部材10072は少なくとも1つの駆動歯10073を備えることができ、駆動歯10073は、クラッチシステム10070が係合状態にあるとき、発射部材10060に画定された駆動くぼみ10062内に受容されることができる。主として
図28及び31を参照するが、特定の状況において、係合部材10072は、発射部材10060に画定された駆動くぼみ10062に係合するために、近位関節駆動器10030の一方の側に延びる第1の駆動歯10073と、近位関節駆動器10030のもう一方の側に延びる第2の駆動歯10073とを備えることができる。
【0115】
上記に加えて、再び
図102〜112を参照するが、クラッチシステム10070はアクチュエータ部材10074を更に備えることができ、アクチュエータ部材10074は、近位関節駆動器10030の近位端部10039(
図104A)に取り付けられた旋回ピン10071を中心として係合部材10072を回転又は旋回させるように構成されることができる。アクチュエータ部材10074は、第1の、つまり外側の突起10076と、第2の、つまり内側の突起10077とを備えることができ、それらの間に、係合部材10072に画定された制御アーム10079を受容するように構成されたくぼみ10078が画定されることができる。アクチュエータ部材10074が回転されて発射部材10060から離れる、すなわちシャフト10010の長手軸から離れると、内側の突起10077は、係合部材10072の制御アーム10079と接触し、係合部材10072を回転させ発射部材10060から離して、駆動歯10073を駆動ノッチ10062から追い出し、結果として係合部材10072を発射部材10060から分離することができる。それと同時に、係合部材10072はまた、近位関節駆動器10030から分離されることができる。少なくとも1つの状況において、近位関節駆動器10030は、その中に画定された駆動ノッチ10035を備えることができ、駆動ノッチ10035はまた、係合部材10072が係合位置にあるときに駆動歯10073の一部分を受容するように構成されることができ、上記と同様に、駆動歯10073は、係合部材10072がその分離位置へと移動されるとき、駆動ノッチ10035から外されることができる。主として
図108を参照するが、他の特定の状況において、駆動歯10073はその間にくぼみ10083を画定することができ、くぼみ10083は駆動ノッチ10035内に受容されることができる。いずれにせよ、ある意味で、係合部材10072は、(1)係合部材10072が係合位置にあるとき、近位関節駆動器10030の駆動ノッチ10035、及び発射部材10060の駆動ノッチ10062と同時に係合し、(2)係合部材10072が分離位置へと移動されるとき、駆動ノッチ10035及び駆動ノッチ10062から同時に分離されるように構成されることができる。引き続き
図102〜104を参照するが、アクチュエータ部材10074は、少なくとも部分的にシャフト10010を囲むハウジングに、旋回ピン10075によって回転可能又は旋回可能に取り付けられることができる。いくつかの状況下で、旋回ピン10075は、例えば、ハンドルフレーム10001、並びに/又は、
図131に示すように部分11002及び11003を有するハンドルハウジングなど、ハンドルフレーム10001を囲むハンドルハウジングに取り付けられることができる。手術器具10000は、前記旋回ピン10075を少なくとも部分的に囲むねじりばね10080を更に備えることができ、ねじりばね10080は、アクチュエータ10074及び係合部材10072を発射部材10060に向かって付勢するために、また係合部材10072を係合位置へと付勢するために、回転付勢力をアクチュエータ部材10074に付与するように構成されることができる。この目的で、アクチュエータ部材10074の外側の突起10076は、係合部材10072の制御アーム10079と接触し、旋回ピン10071を中心として係合部材10072を内向きに旋回させることができる。
【0116】
上記に加えて、
図108と109を比較すると、読者に留意されたいこととして、クラッチシステム10070は係合状態(
図108)と分離状態(
図109)との間で移動されている。同様の比較が
図111と112との間でなされることができ、ここで読者に理解されたいこととして、シャフト10010の閉鎖チューブ10015が近位位置(
図111)から遠位位置(
図112)へと前進されて、クラッチシステム10070を係合状態(
図111)と分離状態(
図112)との間で移動させている。より具体的には、アクチュエータ部材10074はカムフォロア部分10081を有することができ、カムフォロア部分10081は、閉鎖チューブ10015に接触されることができ、また、閉鎖チューブ10015が遠位側へ前進されてエンドエフェクタ10020の例えばアンビルを閉鎖するとき、分離位置へと変位されることができる。閉鎖チューブとアンビルとの相互作用については、本出願の他の箇所で議論されており、本明細書では簡潔にするために繰り返されない。主として
図107を参照するが、様々な状況において、アクチュエータ部材10074のカムフォロア部分10081は、閉鎖チューブ10015に画定された窓10016内に配置されることができる。クラッチシステム10070が係合状態にあるとき、窓10016の縁部又は側壁10017はカムフォロア部分10081と接触し、旋回ピン10075を中心としてアクチュエータ部材10074を旋回させることができる。実質的に、窓10016の側壁10017は、閉鎖チューブ10015がその遠位、つまり閉鎖位置へと移動されるとき、カムとして作用することができる。少なくとも1つの状況において、アクチュエータ部材10074は、それから延びる止め子を備えることができ、その止め子は、例えばハンドルのハウジングと係合し、アクチュエータ部材10074の移動を制限するように構成されることができる。特定の状況において、シャフト組立体は、シャフト組立体とアクチュエータ部材10074から延びるレッジ10082との中間に配置されたばねを有することができ、そのばねは、アクチュエータ部材10074を係合位置へと付勢するように構成されることができる。上で議論した閉鎖チューブ10015の遠位、つまり閉鎖位置において、閉鎖チューブ10015は、カムフォロア部分10081の下方に配置された状態を維持して、クラッチシステム10070を分離状態に保つことができる。そのような分離状態において、発射部材10060の移動は、近位関節駆動器10030及び/又は関節駆動器システムの他の部分に伝達されない。閉鎖チューブ10015が再び近位の、つまり開放位置へと後退されると、閉鎖チューブ10015は、アクチュエータ部材10074のカムフォロア部分10081の下方から外されることができ、そのため、ばね10080はアクチュエータ部材10074を再び窓10016の中へと付勢し、クラッチシステム10070を再び係合状態に移行させることができる。
【0117】
近位関節駆動器10030がクラッチシステム10070を介して発射部材10060と動作可能に係合されているとき、上記に加えて、発射部材10060は近位関節駆動器10030を近位側及び/又は遠位側に移動させることができる。例えば、発射部材10060が近位側に移動することにより、近位関節駆動器10030を近位側に移動させることができ、同様に、発射部材10060が遠位側に移動することにより、近位関節駆動器10030を遠位側に移動させることができる。主として
図102〜104を参照するが、近位側か遠位側かに関わらず、近位関節駆動器10030が移動することにより、以下で更に詳細に説明するように、関節屈曲ロック10050をロック解除することができる。主に
図102を参照するが、関節屈曲ロック10050は、遠位関節駆動器10040のフレーム10042と同一の広がりを持つフレームを備えることができる。総じて、関節屈曲ロック10050のフレームとフレーム10042は、本明細書においてはフレーム10042と総称され得る。フレーム10042は、その中に画定された、第1の又は遠位のロック空洞10044と、第2の又は近位のロック空洞10046とを備えることができ、第1のロック空洞10044と第2のロック空洞10046は中間フレーム部材10045によって分離されることができる。関節屈曲ロック10050は、少なくとも部分的に第1のロック空洞10044の中に配置された少なくとも1つの第1のロック要素10054を更に有することができ、この第1のロック要素10054は、遠位関節駆動器10040が近位側に移動することを抑制又は防止するように構成されることができる。
図102〜104に示す特定の実施形態に関して言えば、第1のロック空洞10044内に配置された第1のロック要素10054が少なくとも3つあり、これら第1のロック要素10054は、すべて同様の並列方式で作用することができ、また単一のロック要素として協働的に作用することができる。4つ以上又は2つ以下の第1のロック部材10054を利用できる他の実施形態も考えられる。同様に、関節屈曲ロック10050は、少なくとも部分的に第2のロック空洞10046の中に配置された少なくとも1つの第2のロック要素10056を更に有することができ、この第2のロック要素10056は、遠位関節駆動器10040が遠位側に移動することを抑制又は防止するように構成されることができる。
図102〜104に示す特定の実施形態に関して言えば、第2のロック空洞10046内に配置された第2のロック要素10056が3つあり、これら第2のロック要素10056は、すべて同様の並列方式で作用することができ、また単一のロック要素として協働的に作用することができる。4つ以上又は2つ以下の第2のロック部材10056を利用できる他の実施形態も考えられる。
【0118】
上記に加えて、主として
図104Aを参照すると、各第1のロック要素10054は、ロックアパーチャ10052とロックタング10053とを備えることができる。ロックタング10053は第1のロック空洞10044内に配設されることができ、ロックアパーチャ10052は、シャフトフレーム10012に取り付けられたフレームレール10011とスライド可能に係合されることができる。再び
図102を参照すると、フレームレール10011は第1のロック要素10054のアパーチャ10052を通じて延びている。読者に留意されたいこととして、
図102を更に参照すると、第1のロック要素10054は、フレームレール10011との垂直な構成をなして方向付けられておらず、むしろ、第1のロック要素10054は、フレームレール10011に対して垂直でない角度をなして構成及び整合されており、そのため、ロックアパーチャ10052の縁部又は側壁がフレームレール10011と係合されるようになっている。更に、ロックアパーチャ10052の側壁とフレームレール10011との相互作用が、それらの間に抵抗力又は摩擦力を生じさせることができ、その摩擦力は、第1のロック要素10054とフレームレール10011との相対運動を抑制し、結果として、遠位関節駆動器10040に加えられる近位押力Pに抵抗することができる。換言すれば、第1のロック要素10054は、エンドエフェクタ10020が矢印10002で示す方向に回転するのを防止するか、又は少なくとも抑制することができる。矢印10002の方向にトルクがエンドエフェクタ10020に加えられる場合、近位押力Pが、エンドエフェクタ10024のフレーム10022から遠位関節駆動器10040のフレーム10042に延びる駆動ピン10021から伝達される。様々な状況下で、駆動ピン10021は、遠位関節駆動器10040の遠位端部10041に画定されたピンスロット10043内に緊密に受容されることができ、駆動ピン10021がピンスロット10043の近位側壁に当接し、近位押力Pを遠位関節駆動器10040に伝達できるようになっている。しかしながら、上記に加えて、近位応力Pは、第1のロック要素10054とフレームレール10011とのロック係合を増強するようにのみ働くことになる。より具体的には、近位押力Pは第1のロック要素10054のタング10053に伝達されることができ、タング10053は、第1のロック要素10054を回転させ、第1のロック要素10054とフレームレール10011との間に規定される角度を減少させ、その結果、ロックアパーチャ10052の側壁とフレームレール10011との間の食い込みを増加させることができる。最終的には、次いで第1のロック要素10054は、一方向において遠位関節駆動器10040の移動をロックすることができる。
【0119】
ここで
図103を参照するが、第1のロック要素10054を解放し、エンドエフェクタ10020を矢印10002で示される方向に回転させるために、近位関節駆動器10030は、第1のロック要素10054を垂直、又は少なくとも実質的に垂直な位置へと整直するか、あるいは少なくとも実質的に整直するように、近位側に引かれることができる。そのような位置において、ロックアパーチャ10052の側壁とフレームレール10011との間の食い込み又は抵抗力は十分に低減又は排除されることができ、そのため遠位関節駆動器10040は近位側に移動されることができる。第1のロック要素10054を
図103に示す位置へと整直するために、近位関節駆動器10030は近位側に引かれることができ、そのため、近位関節駆動器10030の遠位アーム10034が第1のロック要素10054と接触して、第1のロック要素10054を整直位置へと引っ張り、回転させる。様々な状況において、近位関節駆動器10030は、それから延びる近位アーム10036がフレーム10042の近位駆動壁10052に接触又は当接し、フレーム10042を近位側に引いてエンドエフェクタ10002を関節屈曲させるまで、引き続き近位側に引かれることができる。本質的に、近位側への引張り力は、近位アーム10036と近位駆動壁10052との相互作用を通じて近位関節駆動器10030から遠位関節駆動器10040に加えられることができ、そのような引張力がフレーム10042を通じて駆動ピン10021に伝達されて、エンドエフェクタ10020を矢印10002で示される方向に関節屈曲させることができる。エンドエフェクタ10020が矢印10002の方向に好適に関節屈曲された後、関節屈曲ロック10050が遠位関節部材10040を、そしてエンドエフェクタ10020を所定位置に再びロックできるように、近位関節駆動器10040は様々な状況において解放されることができる。様々な状況において、関節屈曲ロック10050は、上で議論したように、第1のロック要素10054の群と第2のロック要素10056の群との中間に配置されたばね10055を備えることができ、このばね10055は、第1のロック要素10054が整直されて遠位関節駆動器10040の近位側への移動がロック解除されているときに圧縮されることができる。近位関節駆動器10030が解放されると、ばね10055は弾性的に再び展開して、第1のロック要素10054を
図102に示す斜行位置に押しやることができる。
【0120】
上記と同時に、
図102及び103を再び参照するが、第2のロック要素10056は、第1のロック要素10054が上述のようにロック及びロック解除されている間、依然として斜行位置に留まることができる。読者に理解されたいこととして、第2のロック要素10056はシャフトレール10011に対して斜行位置に配列及び整合されているが、第2のロック要素10056は、遠位関節駆動器10040の近位側への運動を妨害するか、又は少なくとも実質的に妨害するように構成されていない。遠位関節駆動器10040及び関節屈曲ロック10050が上述のように近位側にスライドされるとき、第2のロック要素10056は、様々な状況においてフレームレール10011に対する斜行した整合を変化させるか、又は少なくとも実質的に変化させることなく、フレームレール10011に沿って遠位側にスライドすることができる。第2のロック要素10056は遠位関節駆動器10040及び関節屈曲ロック10050が近位側に移動することを許容するが、第2のロック要素10056は、更に以下でより詳細に議論するように、遠位関節駆動器10040が遠位方向に移動することを選択的に防止するか、又は少なくとも抑制するように構成されることができる。
【0121】
上記と同様に、主として
図104Aを参照すると、各第2のロック要素10056は、ロックアパーチャ10057とロックタング10058とを備えることができる。ロックタング10058は第2のロック空洞10046内に配設されることができ、ロックアパーチャ10057は、シャフトフレーム10012に取り付けられたフレームレール10011とスライド可能に係合されることができる。再び
図102を参照すると、フレームレール10011は第2のロック要素10056のアパーチャ10057を通じて延びている。読者には気付かれるように、
図102を更に参照すると、第2のロック要素10056は、フレームレール10011との垂直な構成をなして方向付けられておらず、むしろ、第2のロック要素10056は、フレームレール10011に対して垂直でない角度をなして構成及び整合されており、そのため、ロックアパーチャ10057の縁部又は側壁がフレームレール10011と係合されるようになっている。更に、ロックアパーチャ10057の側壁とフレームレール10011との相互作用が、それらの間に抵抗力又は摩擦力を生じさせることができ、その摩擦力は、第2のロック要素10056とフレームレール10011との相対運動を抑制し、結果として、遠位関節駆動器10040に加えられる遠位力Dに抵抗することができる。換言すれば、第2のロック要素10056は、エンドエフェクタ10020が矢印10003で示す方向に回転するのを防止するか、又は少なくとも抑制することができる。矢印10003の方向にトルクがエンドエフェクタ10020に加えられる場合、遠位引張力Dが、エンドエフェクタ10024のフレーム10022から遠位関節駆動器10040のフレーム10042に延びる駆動ピン10021から伝達される。様々な状況下において、駆動ピン10021は、遠位関節駆動器10040の遠位端部10041に画定されたピンスロット10043内に緊密に受容されることができ、駆動ピン10021がピンスロット10043の遠位側壁に当接し、遠位引張力Dを遠位関節駆動器10040に伝達できるようになっている。しかしながら、上記に加えて、遠位引張力Dは第2のロック要素10056とフレームレール10011とのロック係合を増強するようにのみ働くことになる。より具体的には、遠位引張力Dは第2のロック要素10056のタング10058に伝達されることができ、タング10058は、第2のロック要素10056を回転させ、第2のロック要素10056とフレームレール10011との間に規定される角度を減少させ、その結果、ロックアパーチャ10057の側壁とフレームレール10011との間の食い込みを増加させることができる。最終的には、次いで第2のロック要素10056は、一方向において遠位関節駆動器10040の移動をロックすることができる。
【0122】
ここで
図104を参照するが、第2のロック要素10056を解放し、エンドエフェクタ10020を矢印10003で示される方向に回転させるために、近位関節駆動器10030は、第2のロック要素10056を垂直、又は少なくとも実質的に垂直な位置へと整直するか、あるいは少なくとも実質的に整直するように、遠位側に押されることができる。そのような位置において、ロックアパーチャ10057の側壁とフレームレール10011との間の食い込み又は抵抗力は十分に低減又は排除されることができ、そのため遠位関節駆動器10040は遠位側に移動されることができる。第2のロック要素10056を
図104に示す位置へと整直するために、近位関節駆動器10030は遠位側に押されることができ、そのため、近位関節駆動器10030の近位アーム10036が第2のロック要素10056と接触して、第2のロック要素10056を整直位置へと押しやり、回転させる。様々な状況下において、近位関節駆動器10030は、それから延びる遠位アーム10034がフレーム10042の遠位駆動壁10051に接触又は当接し、フレーム10042を遠位側に押してエンドエフェクタ10020を関節屈曲させるまで、引き続き遠位側に押されることができる。本質的に、遠位押力は、遠位アーム10034と遠位駆動壁10051との相互作用を通じて近位関節駆動器10030から遠位関節駆動器10040に加えられることができ、そのような押力がフレーム10042を通じて駆動ピン10021に伝達されて、エンドエフェクタ10020を矢印10003で示される方向に関節屈曲させることができる。エンドエフェクタ10020が矢印10003の方向に好適に関節屈曲された後、関節屈曲ロック10050が遠位関節部材10040を、そしてエンドエフェクタ10020を所定位置に再びロックできるように、近位関節駆動器10040は様々な状況において解放されることができる。様々な状況において、上記と同様に、第1のロック要素10054の群と第2のロック要素10056の群との中間に配置されたばね10055は、上で議論したように、第2のロック要素10056が整直されて遠位関節駆動器10040の遠位側への移動がロック解除されているときに圧縮されることができる。近位関節駆動器10040が解放されると、ばね10055は弾性的に再び展開して、第2のロック要素10056を
図102に示す斜行位置に押しやることができる。
【0123】
上記と同時に、
図102及び104を再び参照するが、第1のロック要素10054は、第2のロック要素10056が上述のようにロック及びロック解除されている間、依然として斜行位置に留まることができる。読者に理解されたいこととして、第1のロック要素10054はシャフトレール10011に対して斜行位置に配列及び整合されているが、第1のロック要素10054は、遠位関節駆動器10040の遠位側への運動を妨害するか、又は少なくとも実質的に妨害するように構成されていない。遠位関節駆動器10040及び関節屈曲ロック10050が上述のように遠位側にスライドされるとき、第1のロック要素10054は、様々な状況においてフレームレール10011に対する斜行した整合を変化させるか、又は少なくとも実質的に変化させることなく、フレームレール10011に沿って遠位側にスライドすることができる。第1のロック要素10054は遠位関節駆動器10040及び関節屈曲ロック10050が遠位側に移動することを許容するが、第1のロック要素10054は、上で議論したように、遠位関節駆動器10040が近位側に移動することを選択的に防止するか、又は少なくとも抑制するように構成されることができる。
【0124】
上記を鑑みると、関節屈曲ロック10050は、ロック状態にて、遠位関節駆動器10040の近位側及び遠位側への移動に抵抗するように構成されることができる。抵抗に関して言えば、関節屈曲ロック10050は、遠位関節駆動器10040の近位側及び遠位側への移動を防止するか、又は少なくとも実質的に防止するように構成されることができる。総じて、上述のように、遠位関節駆動器10040の近位側への運動は、第1のロック要素10054がロック方向にあるときに、第1のロック要素10054によって抵抗を受け、遠位関節駆動器10040の遠位側への運動は、第2のロック要素10056がロック方向にあるときに、第2のロック要素10056によって抵抗を受ける。換言すれば、第1のロック要素10054は第1の一方向ロックを備え、第2のロック要素10056は、その反対方向にロックする第2の一方向ロックを備える。
【0125】
第1のロック要素10054がロック形態にあるとき、再び
図102を参照するが、上で議論したように、遠位関節駆動器10040を近位側に移動させようとする試みは、第1のロック要素10054とフレームレール10011との角度を更に減少させるようにしか作用することができない。様々な状況において、第1のロック要素10054は、少なくともいくつかの状況においては、第1のロック空洞10044に画定された遠位ショルダ10047に第1のロック要素10054が当接することができる間、屈曲することができる。より正確には、最外方の第1のロック要素10054は、他の第1のロック要素10054が隣接する第1のロック要素10054に当接することができる間、遠位ショルダ10047に当接することができる。いくつかの状況において、遠位ショルダ10047は第1のロック要素10054の移動を阻止することができる。特定の状況において、遠位ショルダ10047は歪みの解放をもたらすことができる。例えば、遠位ショルダ10047が第1のロック要素10054と接触すると、遠位ショルダ10047は、ロックレール10011に隣接するか、又は少なくとも実質的に隣接する位置で第1のロック要素10054を支持することができ、そのため、小さなレバーアーム又はトルクアームのみで、第1のロック要素10054を通じて伝達される対向する力が、種々の位置で分離されるようになる。そのような状況において、実質的に、第1のロック要素10054のタング10053を通じて伝達される力は低減又は除去されることができる。
【0126】
上記と同様に、第2のロック要素10056がロック形態にあるとき、再び
図102を参照するが、上で議論したように、遠位関節駆動器10040を遠位側に移動させようとする試みは、第2のロック要素10056とフレームレール10011との間の角度を更に減少させるようにしか作用することができない。様々な状況において、第2のロック要素10056は、少なくともいくつかの状況下においては、第2のロック空洞10046に画定された近位ショルダ10048に第2のロック要素10056が当接することができる間、屈曲することができる。より正確には、最外方の第2のロック要素10056は、他の第2のロック要素10056が、隣接する第2のロック要素10056に当接することができる間、近位ショルダ10048に当接することができる。いくつかの状況下で、近位ショルダ10048は第2のロック要素10056の移動を阻止することができる。特定の状況において、近位ショルダ10048は歪みの解放をもたらすことができる。例えば、近位ショルダ10048が第2のロック要素10056と接触すると、近位ショルダ10048は、ロックレール10011に隣接するか、又は少なくとも実質的に隣接する位置で第2のロック要素10056を支持することができ、そのため、小さなレバーアーム又はトルクアームのみで、第2のロック要素10056を通じて伝達される対向する力が、種々の位置で分離されるようになる。そのような状況において、実質的に、第2のロック要素10056のタング10058を通じて伝達される力は低減又は除去されることができる。
【0127】
図102〜112に示した例示的な実施形態に関連して議論したが、近位関節駆動器10030の初期の近位側への移動により、遠位関節駆動器10040及び関節屈曲ロック10050の近位側への移動をロック解除することができる一方で、近位関節駆動器10030の更なる近位側への移動により、遠位関節駆動器10040及び関節屈曲ロック10050を近位側に駆動することができる。同様に、近位関節駆動器10030の初期の遠位側への移動により、遠位関節駆動器10040及び関節屈曲ロック10050の遠位側への移動をロック解除することができる一方で、近位関節駆動器10030の更なる遠位側への移動により、遠位関節駆動器10040及び関節屈曲ロック10050を遠位側に駆動することができる。そのような全体的な構想については、以下で開示するいくつかの更なる例示的な実施形態と関連させて議論する。そのような議論が、
図102〜112に開示した例示的な実施形態に関連させて示した議論と同じであるか、又は概ね重複する限りにおいて、簡潔にするためにそのような議論を再現しない。
【0128】
ここで
図113及び114を参照するが、例えば、手術器具10000などの手術器具、及び/又は任意の他の手術器具システムが、近位関節駆動器10130と、遠位関節駆動器10140と、関節屈曲ロック10150とを備えることができる。関節屈曲ロック10150はフレーム10152を備えることができ、フレーム10152は、その中に画定されたスロット又はロックチャネル10151を有することができ、そのスロット又はロックチャネル10151は、近位関節駆動器10130の少なくとも一部分及び遠位関節駆動器10140の少なくとも一部分を受容するように構成されている。関節屈曲ロック10150は、第1の又は遠位のロック空洞10144内に配置される第1のロック要素10154と、第2の又は近位のロック空洞10146内に配置される第2のロック要素10155とを更に備えることができる。上記と同様に、第1のロック要素10154は、遠位関節駆動器10140を通じて伝達される近位押力Pに抵抗するように構成されることができる。この目的で、遠位関節駆動器10140は、それに画定されたロックくぼみ10145を有することができ、ロックくぼみ10145は、第1のロック要素10154と係合し、ロックフレーム10152に対する遠位関節駆動器10140の移動を防止するように構成された1つ又は2つ以上のロック表面を有することができる。より具体的には、ロックくぼみ10145の側壁は、第1の又は遠位ロック表面10141を備えることができ、この第1の又は遠位ロック表面10141は、ロックチャネル10151の側壁又はロック壁10153に対して第1のロック要素10154を押し付けるように構成されることができ、この押付けの関係により、遠位関節駆動器10140を、第1のロック要素10154とロックチャネル10151の対向する側壁10157との間で移動できなくすることができる。読者に理解されたいこととして、ロックくぼみ10145は、ロックくぼみ10145の遠位端部に向かって深さを徐々に低減させるように形作られており、それに対応して、遠位関節駆動器10140は、ロックくぼみ10145の遠位端部に向かって徐々に厚さを増加させている。結果として、遠位関節駆動器10140に加えられる近位押力Pは、遠位関節駆動器10140を所定位置に保つ抵抗力又は押付け力を更に増加させるようにしか作用することができない。
【0129】
遠位関節駆動器10140を近位側に引くために、近位関節駆動器10130は、(1)遠位ロック要素10154を近位側に変位させて関節屈曲ロック10150を近位方向にロック解除し、(2)直接、遠位関節駆動器10140と係合し、それに近位引張力を加えるように構成されることができる。より具体的には、上記に加えて、近位関節駆動器10130は、まず第1のロック要素10154と係合するように構成された遠位アーム10134と、次いでロックくぼみ10145の近位端部に画定された近位駆動壁10147と係合し、遠位関節駆動器10140を近位側に引くように構成されることができる近位アーム10136とを備えることができる。上記と同様に、遠位関節駆動器10140の近位側への移動は、手術器具のエンドエフェクタを関節屈曲させるように構成されることができる。エンドエフェクタが好適に関節屈曲されると、近位関節駆動器10130が様々な状況において解放されて、第1のロック要素10154と第2のロック要素10156との中間に配置されたばね10155を伸張させ、第1のロック要素10154を第1のロック表面10141に対して十分に再配置し、遠位関節駆動器10140及びエンドエフェクタを所定位置に再びロックすることができる。
【0130】
上記と同時に、第2のロック要素10156は、遠位関節駆動器10140の近位側への移動に抵抗しなくてもよく、又は少なくとも実質的に抵抗しなくてもよい。関節屈曲ロック10150がロック状態にあるとき、第2のロック要素10156が、ロックくぼみ10145の第2の又は近位ロック表面10143とロックチャネル10151のロック壁10153との間に配置されることができる。遠位関節駆動器10140が近位関節駆動器10130によって近位側に引かれると、上記に加えて、ロックくぼみ10145のドエル部分10142が第2のロック要素10156の上を移動することができる。様々な状況下で、ロックくぼみ10145のドエル部分10142は、くぼみ10145の最大幅部分を備えることができ、この最大幅部分は、結果として、遠位関節駆動器10140が近位側に引かれるとき、遠位関節駆動器10140と第2のロック要素10156との相対的なスライド移動を可能にする。いくつかの状況下で、第2のロック要素10156は、ドエル部分10142内で転動し、それによって遠位関節駆動器10140と第2のロック要素10156との間の抵抗力を低減するように構成されることができる。読者に理解されたいこととして、第2のロック要素10156は、遠位関節駆動器10140の近位側への移動を許容してもよいが、以下で更に詳細に議論するように、遠位関節駆動器10140の遠位側への移動に選択的に抵抗するように構成されることができる。
【0131】
上記と同様に、第2のロック要素10156は、遠位関節部材10140を通じて伝達される遠位引張力Dに抵抗するように構成されることができる。この目的で、ロックくぼみ10145の第2のロック表面10143は、ロックチャネル10151のロック壁10153に対して第2のロック要素10156を押し付けるように構成されることができ、この押付けの関係により、遠位関節駆動器10140を、第2のロック要素10156とロックチャネル10151の対向する側壁10157との間で移動できなくすることができる。読者に理解されたいこととして、ロックくぼみ10145は、ロックくぼみ10145の近位端部に向かって深さを徐々に低減させるように形作られており、それに対応して、遠位関節駆動器10140は、ロックくぼみ10145の近位端部に向かって徐々に厚さを増加させている。結果として、遠位関節駆動器10140に加えられる遠位引張力Dは、遠位関節駆動器10140を所定位置に保つ抵抗力又は押付け力を更に増加させるようにしか作用することができない。
【0132】
遠位関節駆動器10140を遠位側に押すために、近位関節駆動器10130は、(1)第2のロック要素10156を遠位側に変位させて関節屈曲ロック10150を遠位方向にロック解除し、(2)直接、遠位関節駆動器10140と係合し、それに遠位押力を加えるように構成されることができる。より具体的には、上記に加えて、近位関節駆動器10130の近位アーム10136は、まず第2のロック要素10156と係合するように構成されることができ、遠位アーム10134は次いで、ロックくぼみ10145の遠位端部に画定された遠位駆動壁10148と係合し、遠位関節駆動器10140を遠位側に押すことができる。上記と同様に、遠位関節駆動器10140の遠位側への移動は、手術器具のエンドエフェクタを関節屈曲させるように構成されることができる。エンドエフェクタが好適に関節屈曲されると、近位関節駆動器10130が様々な状況下で解放されて、遠位関節駆動器10140及びエンドエフェクタを所定位置に再びロックするために、ばね10155を伸張させ、第2のロック要素10156を第2のロック表面10143に対して十分に再配置することができる。
【0133】
上記と同時に、第1のロック要素10154は、遠位関節駆動器10140の遠位側への移動に抵抗しなくてもよく、又は少なくとも実質的に抵抗しなくてもよい。上で議論したように、関節屈曲ロック10150がロック状態にあるとき、第1のロック要素10154が、ロックくぼみ10145の第1のロック表面10141とロックチャネル10151のロック壁10153との間に配置されることができる。遠位関節駆動器10140が近位関節駆動器10130によって遠位側に押されると、上記に加えて、ロックくぼみ10145のドエル部分10142が第1のロック要素10154の上を移動する。様々な状況下で、ドエル部分10142は、遠位関節駆動器10140が遠位側に押されるとき、遠位関節駆動器10140と第1のロック要素10154との相対的なスライド移動を可能にすることができる。いくつかの状況下で、第1のロック要素10154は、ドエル部分10142内で転動し、それによって遠位関節駆動器10140と第1のロック要素10154との間の抵抗力を低減するように構成されることができる。読者に理解されたいこととして、第1のロック要素10154は、上で議論したように、遠位関節駆動器10140の遠位側への移動を許容してもよいが、遠位関節駆動器10140の近位側への移動に選択的に抵抗することができる。
【0134】
上記に加えて、ロックくぼみ10145の第1のロック表面10141、ドエル10142、及び第2のロック表面10143は、好適な外形を画定することができる。そのような外形は、第1のロック表面10141、ドエル10142、及び第2のロック表面10143をそれぞれ備える第1、第2、及び第3の平坦面によって画定されることができる。そのような状況下で、第1のロック表面10141と、ドエル10142と、第2のロック表面10143との間の明確な変わり目を確認することができる。様々な状況下で、第1のロック表面10141、ドエル10142、及び第2のロック表面10143は、例えば円弧状の表面など、連続的な表面を備えることができ、第1のロック表面10141と、ドエル10142と、第2のロック表面10143との間の明確な変わり目が存在しなくてもよい。
【0135】
ここで
図115及び116を参照するが、例えば、手術器具10000などの手術器具及び/又は任意の他の手術器具システムが、シャフト10210と、近位関節駆動器10230と遠位関節駆動器10240とを備える関節駆動器システムと、遠位関節駆動器10240を所定位置に解放可能に保持するように構成された関節屈曲ロック10250とを備えることができる。関節駆動システムの全体的な動作は、
図113及び114に開示する実施形態と関連させて議論した関節駆動器システムと同じか、又は少なくとも実質的に同様であり、そのため、そのような議論は簡潔にするためここでは繰り返されない。読者に理解されるように、
図115及び116を参照するが、関節屈曲ロック10250は、遠位関節駆動器10240の近位側への移動を解放可能に抑制するように構成された一方向ロックを設けることができる第1のロック要素10254と、遠位関節駆動器10240の遠位方向への移動を解放可能に抑制するように構成された第2の一方向ロックを設けることができる第2のロック要素10256とを備えることができる。上記と同様に、第1のロック要素10254及び第2のロック要素10256は、遠位関節駆動器10240に画定されたロックくぼみ10245内に配置されることができ、付勢部材、又は例えばばね10255によってロック状態へと付勢されることができる。第1のロック要素10254をロック解除するために、上記と同様に、近位関節駆動器10230は近位側に引かれることができ、遠位フック10234が第1のロック要素10254と接触し、第1のロック要素10254を近位側に引くようになっている。その後、上述した実施形態と同様に、近位関節駆動器10230は、更に近位側に引かれることができ、やがて、遠位フック10234は遠位関節駆動器のフレーム10242と接触し、遠位関節駆動器10240を近位側に引き、エンドエフェクタ10020を関節屈曲させる。第2のロック要素10256をロック解除するために、上記と同様に、近位関節駆動器10230は遠位側に押されることができ、近位フック10236が第2のロック要素10256と接触し、第2のロック要素10256を遠位側に押すようになっている。その後、上述した実施形態と同様に、近位関節駆動器10230は、更に遠位側に押されることができ、やがて、近位フック10236は遠位関節駆動器のフレーム10242と接触し、遠位関節駆動器10240を遠位側に押し、エンドエフェクタ10020を反対方向に関節屈曲させる。様々な状況下で、第1のロック要素10254及び第2のロック要素10256はそれぞれ、例えば、回転可能な球状要素、つまりベアリングを備えることができ、そのベアリングは、ロック要素10254、10256、シャフトフレーム10212、近位関節駆動器10230、及び/又は遠位関節駆動器10240の間の滑り摩擦を低減するように構成されることができる。
【0136】
ここで
図125〜130を参照するが、例えば、手術器具10000などの手術器具及び/又は任意の他の手術器具システムが、近位関節駆動器10330及び遠位関節駆動器10340を備える関節駆動器システムと、遠位関節駆動器10340を所定位置に解放可能に保持するように構成された関節屈曲ロック10350とを備えることができる。多数の態様において、関節駆動システムの全体的な動作は、上に開示する実施形態と関連させて議論した関節駆動器システムと同じか、又は少なくとも実質的に同様であり、そのため、そのような態様は簡潔にするためここでは繰り返されない。読者には理解されるように、主として
図125及び126を参照するが、関節屈曲ロック10350は、遠位関節駆動器10340の近位側への移動を解放可能に抑制するように構成された一方向ロックを設けることができる第1のロック要素10354と、遠位関節駆動器10340の遠位側への移動を解放可能に抑制するように構成された第2の一方向ロックを設けることができる第2のロック要素10356とを備えることができる。上記と同様に、第1のロック要素10354は、第1の又は遠位ロックくぼみ10344内に配置されることができ、第2のロック要素10356は、遠位関節駆動器10340に画定された第2の又は近位ロックくぼみ10346内に配置されることができ、例えば付勢部材、又はばね10355によって、ロック状態へと付勢されることができる。概して
図129を参照するが、第1のロック要素10354をロック解除するために、近位関節駆動器10330は近位側に引かれることができ、遠位フック10334が第1のロック要素10354と接触し、第1のロック要素10354を近位側に引くようになっている。その後、
図129に示すように、上述した実施形態と同様、近位関節駆動器10330は、更に近位側に引かれることができ、やがて、第1のロック要素10354は、関節駆動器フレーム10340のフレーム10342から延びる中間ショルダ10345と接触し、遠位関節駆動器10340を近位側に引いて、エンドエフェクタを関節屈曲させる。エンドエフェクタが十分に関節屈曲されると、近位関節駆動器10330が解放されることができ、それにより、
図130に示すように、付勢ばね10355がロック要素10354及び10356を変位させて互いから離し、ロック要素10354及び10356をロック状態で着座させることができる。概して
図127を参照するが、第2のロック要素10356をロック解除するために、近位関節駆動器10330は遠位側に押されることができ、近位フック10336が第2のロック要素10356と接触し、第2のロック要素10356を遠位側に押すようになっている。その後、上述した実施形態と同様に、近位関節駆動器10330は、更に遠位側に押されることができ、やがて、第2のロック要素10356は遠位関節駆動器フレーム10342の中間ショルダ10345と接触し、遠位関節駆動器10340を遠位側に押して、エンドエフェクタを反対方向に関節屈曲させる。上記と同様に、エンドエフェクタが十分に関節屈曲されると、近位関節駆動器10330が解放されることができ、それにより、
図128に示すように、付勢ばね10355がロック要素10354及び10356を変位させて互いから離し、ロック要素10354及び10356をロック状態で着座させることができる。
【0137】
様々な状況下で、上記に加えて、第1のロック要素10354及び第2のロック要素10356はそれぞれ、例えば楔を備えることができ、その楔は、遠位関節駆動器10340を所定位置にロックするように構成されることができる。主として再び
図125及び126を参照するが、関節屈曲ロック10350はフレーム10352を備えることができ、フレーム10352は、その中に画定されたロックチャネル10351を有し、そのロックチャネル10351は、近位関節駆動器10330の少なくとも一部分及び遠位関節駆動器10340の少なくとも一部分を受容するように構成されることができる。第1のロック空洞10344は、上記に加えて、遠位関節駆動器10340とロックチャネル10351のロック壁10353との間に画定されることができる。近位負荷Pがエンドエフェクタから遠位関節駆動器10340に伝達されると、遠位関節駆動器10340は第1のロック要素10354の楔部分10358と係合し、第1のロック要素10354をロック壁10353に対して付勢することができる。そのような状況下で、近位負荷Pは、第1のロック要素10354を所定位置に保持する押付け力を増加させることしかできない。実質的に、第1のロック要素10354は、上述のように、第1のロック要素10354がロック解除されるまで、遠位関節駆動器10340の近位側への移動を抑制することができる一方向ロックを備えることができる。第1のロック要素がロック解除され、遠位関節駆動器10340が近位側に移動されているとき、第2のロック要素10356は、遠位関節駆動器10340の近位側への移動に抵抗しなくてもよく、又は少なくとも実質的に抵抗しなくてもよい。上記と同様に、第2のロック空洞10346は、上記に加えて、遠位関節駆動器10340とロック壁10353との間に画定されることができる。遠位負荷Dがエンドエフェクタから遠位関節駆動器10340に伝達されると、遠位関節駆動器10340は第2のロック要素10356の楔部分10359と係合し、第2のロック要素10356をロック壁10353に対して付勢することができる。そのような状況下で、遠位負荷Dは、第2のロック要素10356を所定位置に保持する押付け力を増加させることしかできない。実質的に、第2のロック要素10356は、上述のように、第2のロック要素10356がロック解除されるまで、遠位関節駆動器10340の遠位側への移動を抑制することができる一方向ロックを備えることができる。第2のロック要素10356がロック解除され、遠位関節駆動器10340が遠位側に移動されているとき、第1のロック要素10354は、遠位関節駆動器10340の遠位側への移動に抵抗しなくてもよく、又は少なくとも実質的に抵抗しなくてもよい。
【0138】
ここで
図117〜124を参照するが、例えば、手術器具10000などの手術器具及び/又は任意の他の手術器具システムが、近位関節駆動器10430と遠位関節駆動器10440とを備える関節駆動器システムと、遠位関節駆動器10440を所定位置に解放可能に保持するように構成された関節屈曲ロック10450とを備えることができる。読者には理解されるように、主として
図117及び118を参照するが、関節屈曲ロック10450は、遠位関節駆動器10440の遠位側への移動を解放可能に抑制するように構成された一方向ロックを設けることができる第1のロック要素10454と、遠位関節駆動器10440の近位側への移動を解放可能に抑制するように構成された第2の一方向ロックを設けることができる第2のロックカム10456とを備えることができる。第1のロックカム10454は、遠位関節駆動器10440に回転可能に取り付けられることができ、遠位関節駆動器10440に画定された旋回アパーチャ10447内に回転可能に配置された突起10457を有することができる。同様に、第2のロックカム10456は、遠位関節駆動器10440に回転可能に取り付けられることができ、同様に遠位関節駆動器10440に画定された旋回アパーチャ10448内に回転可能に配置された突起10458を有することができる。関節屈曲ロック10450はフレーム10452を更に備えることができ、フレーム10452はそれに画定されたロックチャネル10451を有し、ロックチャネル10451は、近位関節駆動器10430の少なくとも一部分、遠位関節駆動器10440の少なくとも一部分、第1のロックカム10454、及び第2のロックカム10456を受容するように構成されることができる。ロックチャネル10451は、第1のロック壁10453と第2のロック壁10459とを備えることができ、関節屈曲ロック10450がロック状態にあるとき、第1のロックカム10454は付勢されて第1のロック壁10453と係合することができ、第2のロックカム10456は付勢されて第2のロック壁10459と係合することができる。第1のロックカム10454は、第1のロックカム10454がロック位置にあるとき、遠位関節駆動器10440の第1の支持点10445を第2のロック壁10459に対して付勢するように構成されることができる。同様に、第2のロックカム10456は、第2のロックカム10454がロック位置にあるとき、遠位関節駆動器10440の第2の支持点10446を第1のロック壁10453に対して付勢するように構成されることができる。そのようなロック状態が
図119に示されている。同様に
図119に示すように、関節屈曲ロック10450は、ばね10455によってロック状態へと付勢されることができる。ばね10455は、第1のロックカム10454をその突起10457を中心として回転させて、第1のロックカム10454のローブが第1のロック壁10453と係合するように、また同様に、第2のロックカム10456をその突起10458を中心として回転させて、第2のロックカム10456のローブが第2のロック壁10459と係合するように構成されることができる。様々な状況下で、第1のロックカム10454及び第2のロックカム10456はそれぞれ、それらに画定されたばねアパーチャ10449を備えることができ、ばねアパーチャ10449は、ばね10455の端部を受容して、上で議論した付勢力をばね10455が加えることができるように構成されることができる。
【0139】
概して
図120を参照するが、第1のロックカム10454をロック解除するために、近位関節駆動器10430は遠位側に押されることができ、近位関節駆動器10430の遠位駆動ショルダ10434が第1のロックカム10454と接触し、第1のロックカム10454を遠位側に押すようになっている。様々な状況下で、第1のロックカム10454は、それから延びる駆動ピン10437を備えることができ、駆動ピン10437は、遠位駆動ショルダ10434に接触されることができ、そのため、近位関節駆動器10430が遠位側に押されると、第1のロックカム10454及び遠位関節駆動器10440が第1のロック表面10451に対して遠位側にスライドされることができる。いくつかの状況下で、第1のロックカム10454は、そのような移動に対処するために、突起10447を中心として回転することができる。いずれの場合も、上記と同様に、遠位関節駆動器10440が遠位側へ移動することにより、エンドエフェクタを関節屈曲させることができる。
図119に示すように、エンドエフェクタが十分に関節屈曲されると、近位関節駆動器10430は解放されることができ、それにより、付勢ばね10455がロックカム10454及び10456をそれぞれ変位させてロック表面10453及び10459と係合させ、関節屈曲ロック10450をロック状態にすることができる。概して
図121を参照するが、第2のロック要素10456をロック解除するために、近位関節駆動器10430は近位側に引かれることができ、近位駆動ショルダ10436が第2のロックカム10456と接触し、第2のロックカム10456を近位側に引くようになっている。様々な状況において、第2のロックカム10456は、それから延びる駆動ピン10438を備えることができ、駆動ピン10438は、近位駆動ショルダ10436に接触されることができ、そのため、近位関節駆動器10430が近位側に引かれると、第2のロックカム10456及び遠位関節駆動器10440が第2のロック表面10459に対して近位側にスライドされることができる。いくつかの状況下で、第2のロックカム10456は、そのような移動に対処するために、突起10458を中心として回転することができる。いずれの場合も、上記と同様に、遠位関節駆動器10440が近位側へ移動することにより、エンドエフェクタを反対方向に関節屈曲させることができる。上記と同様、
図119に示すように、エンドエフェクタが十分に関節屈曲されると、近位関節駆動器10430は解放されることができ、それにより、付勢ばね10455がロックカム10454及び10456をそれぞれ変位させてロック表面10453及び10459と係合させ、関節屈曲ロック10450をロック状態にすることができる。
【0140】
上記に加えて、関節屈曲ロック10450がロック状態にあるときに、近位負荷Pがエンドエフェクタから遠位関節駆動器10440に伝達されると、第2のロックカム10456は更に付勢されてロック壁10459と係合する。そのような状況下で、近位負荷Pは、第2のロックカム10456を所定位置に保持する押付け力を増加させることしかできない。実質的に、第2のロック要素10456は、上述のように、第2のロックカム10456がロック解除されるまで、遠位関節駆動器10440の近位側への移動を抑制することができる一方向ロックを備えることができる。第2のロックカム10456がロック解除され、遠位関節駆動器10440が近位側に移動されているとき、第1のロックカム10454は、遠位関節駆動器10440の近位側への移動に抵抗しなくてもよく、又は少なくとも実質的に抵抗しなくてもよい。関節屈曲ロック10450がロック状態にあるときに、遠位負荷Dがエンドエフェクタから遠位関節駆動器10440に伝達されると、第1のロックカム10454は更に付勢されてロック壁10453と係合する。そのような状況下で、遠位負荷Dは、第1のロックカム10454を所定位置に保持する押付け力を増加させることしかできない。実質的に、第1のロックカム10454は、上述のように、第1のロックカム10454がロック解除されるまで、遠位関節駆動器10440の遠位側への移動を抑制することができる一方向ロックを備えることができる。第1のロックカム10454がロック解除され、遠位関節駆動器10440が遠位側に移動されているとき、第2のロックカム10454は、遠位関節駆動器10440の遠位側への移動に抵抗しなくてもよく、又は少なくとも実質的に抵抗しなくてもよい。
【0141】
上で議論したように、手術器具は、手術器具のエンドエフェクタ内に捕捉された組織を治療するための発射駆動部と、関節継手を中心としてエンドエフェクタを関節屈曲させるための関節駆動部と、関節駆動部を発射駆動部と選択的に係合させるために利用されることができるクラッチ組立体とを備えることができる。例示的なクラッチ組立体10070について上で議論しているが、別の例示的なクラッチ組立体、すなわちクラッチ組立体11070について以下で議論する。様々な状況において、本明細書で開示する手術器具はいずれのクラッチ組立体をも利用することができる。
【0142】
ここで
図131〜149を参照するが、手術器具がシャフト組立体11010を利用することができ、シャフト組立体11010は、エンドエフェクタ10020と、関節継手10090と、エンドエフェクタ10020を所定位置に解放可能に保持するように構成されることができる関節屈曲ロック10050とを有することができる。読者には理解されたいこととして、エンドエフェクタ10020の一部分は説明の目的で
図131〜133において取り除かれているが、エンドエフェクタ10020は、その中に配置されたステープルカートリッジ及び/又はそのステープルカートリッジを支持するチャネルに回転可能に結合されたアンビルを有することができる。エンドエフェクタ10020、関節継手10090、及び関節屈曲ロック10050の動作については上で議論されており、簡潔にするためにここでは繰り返さない。シャフト組立体11010は、例えば、ハウジング部分11002及び11003からなる近位ハウジングを更に有することができ、ハウジング部分11002及び11003はシャフト組立体11010を手術器具のハンドルに連結することができる。シャフト組立体11010は、閉鎖チューブ11015を更に有することができ、閉鎖チューブ11015はエンドエフェクタ10020のアンビルを閉鎖及び/又は開放するために利用されることができる。ここで主として
図132〜134を参照するが、シャフト組立体11010はスパイン11004を有することができ、スパイン11004は、関節屈曲ロック10050に関連して上で議論したシャフトフレーム部分10012を固定可能に支持するように構成されることができる。スパイン11004は、(1)その中に発射部材11060をスライド可能に支持し、(2)スパイン11004の周りに延びる閉鎖チューブ11015をスライド可能に支持するように構成されることができる。スパイン11004はまた、近位関節駆動器11030をスライド可能に支持するように構成されることができる。様々な状況下で、スパイン11004は、フレーム部分11001によって支持される近位端部11009を備えることができ、フレーム部分11001は、スパイン11004をその長手軸を中心として回転させるように構成されることができる。
【0143】
上記に加えて、シャフト組立体11010はクラッチ組立体11070を有することができ、クラッチ組立体11070は、近位関節駆動器11030を発射部材11060に選択的にかつ解放可能に結合するように構成されることができる。クラッチ組立体11070は、発射部材11060の周りに配置されたロックカラー又はスリーブ11072を備えることができ、ロックスリーブ11072は、ロックスリーブ11072が近位関節駆動器11030を発射部材11060に結合する係合位置と、近位関節駆動器11030が発射部材11060に動作可能に結合されない分離位置との間で回転されることができる。ロックスリーブ11072が係合位置(
図135、136、138、139、141、及び145〜149)にあるとき、上記に加えて、発射部材11060が遠位側に移動することにより、近位関節駆動器11030を遠位側に移動させることができ、またそれに対応して、発射部材11060が近位側に移動することにより、近位関節駆動器11030を近位側に移動させることができる。ロックスリーブ11072が分離位置(
図142〜144)にあるとき、発射部材11060の移動は近位関節駆動器11030に伝達されず、その結果、発射部材11060は近位関節駆動器11030とは独立に移動することができる。様々な状況下で、近位関節駆動器11030が発射部材11060によって近位又は遠位方向に移動されていないとき、近位関節駆動器11030は関節屈曲ロック11050によって所定位置に保持されることができる。
【0144】
主として
図134を参照するが、ロックスリーブ11072は、円筒状の、又は少なくとも実質的に円筒状の本体を備えることができ、この本体は、その中に画定された長手アパーチャを有し、その長手アパーチャは発射部材11060を受容するように構成されている。ロックスリーブ11072は、内向きの第1のロック部材11073と、外向きの第2のロック部材11078とを備えることができる。第1のロック部材11073は、発射部材11060と選択的に係合されるように構成されることができる。より具体的には、ロックスリーブ11072が係合位置にあるとき、第1のロック部材11073は、発射部材11060に画定された駆動ノッチ11062内に配置されることができ、遠位押力及び/又は近位引張力が発射部材11060からロックスリーブ11072に伝達され得るようになっている。ロックスリーブ11072が係合位置にあるとき、第2のロック部材11078は、近位関節駆動器11035に画定された駆動ノッチ11035内に配置されることができ、ロックスリーブ11072に加えられた遠位押力及び/又は近位引張力が近位関節駆動器11030に伝達され得るようになっている。実質的に、発射部材11060、ロックスリーブ11072、及び近位関節駆動器11030は、ロックスリーブ11072が係合位置にあるとき、互いに移動することになる。他方で、ロックスリーブ11072が分離位置にあるとき、第1のロック部材11073は、発射部材11060の駆動ノッチ11062内に配置されることができ、その結果、遠位押力及び/又は近位引張力が発射部材11060からロックスリーブ11072に伝達されることができない。それに応じて、遠位押力及び/又は近位引張力は近位関節駆動器11030に伝達されなくてもよい。そのような状況において、発射部材11060は、ロックスリーブ11072及び近位関節駆動器11030に対して近位側及び/又は遠位側にスライドされることができる。そのような相対的な移動に対処するために、そのような状況において、発射部材11060は、それに画定された長手スロット又は溝11061を有することができ、その長手スロット又は溝11061は、ロックスリーブ11072が分離位置にあるとき、ロックスリーブ11072の第1のロック部材11073を受容し、更には、ロックスリーブ11072に対する発射部材11060の長手方向の移動に対処するように構成されることができる。様々な状況において、第2のロック部材11078は、ロックスリーブ11072が係合位置にあるか分離位置にあるかに関わらず、近位関節駆動器11030の駆動ノッチ11035と係合された状態を維持することができる。
【0145】
上記に加えて、クラッチ組立体11070は、回転式ロックアクチュエータ11074を更に備えることができ、その回転式ロックアクチュエータ11074は、ロックスリーブ11072を係合位置と分離位置との間で回転させるように構成されることができる。様々な状況において、ロックアクチュエータ11074は、ロックスリーブ11072を囲むことができるカラーと、そのカラーを通じて延びる長手アパーチャと、内向きに延びる駆動要素11077(主として
図135を参照)とを備えることができ、駆動要素11077はロックスリーブ11072と係合される。再び
図134を参照するが、ロックスリーブ11072は、それに画定された長手スロット11079を備えることができ、その長手スロット11079内に、ロックアクチュエータ11074の駆動要素11077が受容されることができる。上記と同様に、ロックアクチュエータ11074は、ロックアクチュエータ11074がロックスリーブ11072を係合位置に配置することができる係合位置と、ロックアクチュエータ11074がロックスリーブ11072を分離位置に配置することができる分離位置との間で移動されることができる。ロックスリーブ11072を係合位置と分離位置との間で移動させるために、ロックアクチュエータ11074は長手軸を中心として回転されることができ、ロックアクチュエータ11074から延びる駆動要素11077はスロット11079の側壁と係合して、ロックスリーブ11072に回転力を付与するようになっている。様々な状況下で、ロックアクチュエータ11074は、ロックスリーブ11072と共に長手方向に移動しないように拘束されることができる。そのような状況において、ロックアクチュエータ11074は、シャフトスパイン11004に画定された少なくとも部分的に環状の窓11089内で回転することができる。ロックスリーブ11072が係合位置にあるときに、ロックスリーブ11072の長手方向への移動に対処するために、ロックスリーブ11072は長手開口部11079を更に有することができ、この長手開口部11079内で駆動要素11077は進行することができる。様々な状況において、長手開口部11079は中心ノッチ11076を有することができ、中心ノッチ11076は、エンドエフェクタ10020の非関節屈曲位置に対応することができる。そのような状況において、中心ノッチ11076は、例えば、エンドエフェクタ10020を解放可能に保持するか、又はエンドエフェクタ10020が中心に方向付けられていることを示すように構成された移動止めとして働くことができる。
【0146】
上記に加えて、主として
図134を参照するが、ロックアクチュエータ11074は、上述のように、それから外向きに延びるカム従動子11081を更に備えることができ、カム従動子11081は、上述のように、ロックスリーブ11072を回転させるために、加えられた力を受容するように構成されることができる。様々な状況において、シャフト組立体11010はスイッチドラム11075を更に備えることができ、スイッチドラム11075は、回転力をカム従動子11081に加えるように構成されることができる。スイッチドラム11075はロックアクチュエータ11074を囲んで延び、スイッチドラム11075に画定された長手スロット11083を有することができ、長手スロット11083内にはカム従動子11081が配設されることができる。スイッチドラム11075が回転されると、上で概説したように、スロット11083の側壁がカム従動子11081と接触し、ロックアクチュエータ11074を回転させることができる。スイッチドラム11075は、それに画定された、少なくとも部分的に環状の開口部11085を更に備えることができ、その開口部11085は、
図137を参照すると、ハウジング半部11002及び11003を備えるシャフトハウジングから延びる環状マウント11007を受容し、スイッチドラム11075とシャフトハウジングとの間の相対的な回転は許容するが、並進は許容しないように構成されることができる。再び
図134を参照するが、スイッチドラム11075は、ロックアクチュエータ11074及びロックスリーブ11072をそれらの係合位置と分離位置との間で回転させるために利用されることができる。様々な状況において、シャフト組立体11010は、例えばばね11080などの付勢部材を更に備えることができ、その付勢部材は、ロックアクチュエータ11074及びロックスリーブ11072がそれらの係合位置へと付勢される方向に、スイッチドラム11075を付勢するように構成されることができる。このようにして、本質的に、ばね11080及びスイッチドラム11075は、関節駆動システムを付勢して発射駆動システムと動作可能に係合させるように構成されることができる。同様に
図134に示すように、スイッチドラム11075は、スリップリング組立体11005のうちの、エンドエフェクタ10020にかつ/若しくはエンドエフェクタ10020から電力を導き、及び/又はエンドエフェクタ10020にかつ/若しくはエンドエフェクタ10020から信号を伝えるように構成され得る部分を備えることができる。スリップリング組立体11005は、その対向側部に、同心の又は少なくとも実質的に同心の複数の導体11008を備えることができ、導体11008は、それらの間の導電性の通路を依然として維持する一方でスリップリング組立体11005の半部同士の相対的な回転を許容するように構成されることができる。2013年3月13日出願の米国特許出願第13/800,067号、名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」は、参照によってすべての内容が本明細書に組み込まれる。2013年3月13日出願の米国特許出願第13/800,025号、名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」は、参照によってすべての内容が本明細書に組み込まれる。
【0147】
様々な状況において、上記に加えて、シャフト組立体11010の閉鎖機構は、クラッチ組立体11070を分離状態へと付勢するように構成されることができる。例えば、主として
図134及び144〜147を参照するが、閉鎖チューブ11015は、上で議論したように、遠位側に前進されてエンドエフェクタ10020のアンビルを閉鎖することができ、またそうする際に、ロックアクチュエータ11074を、そしてそれに応じてロックスリーブ11072を、それらの分離位置へとカム駆動することができる。この目的で、閉鎖チューブ11015はカム窓11016を備えることができ、ロックアクチュエータ11074から延びるカム従動子11081は、このカム窓11016を通じて延びることができる。カム窓11016は、斜行する側壁又はカム縁部11017を有することができ、この側壁又はカム縁部11017は、閉鎖チューブ11015が開放又はロック解除位置(
図145〜149)から閉鎖位置(
図142〜144)の間で遠位側に移動されるときにカム従動子11081と係合し、ロックアクチュエータ11074を係合位置(
図145〜149)から分離位置(
図142〜144)へと回転させるように構成されることができる。
図144と149を比較して、読者に理解されたいこととして、カム従動子11081とロックアクチュエータ11074がそれらの分離位置へとカム駆動されると、カム従動子11081はスイッチドラム11075を回転させ、ばね11080をスイッチドラムとシャフトハウジングとの間で圧縮することができる。閉鎖チューブ11015が前進閉鎖位置に残る限り、関節駆動部は発射駆動部から切断される。関節駆動部を発射駆動部と再び係合させるために、閉鎖チューブ11015は、その非作動位置へと後退されることができ、それによってエンドエフェクタ10020を開放することができ、またその結果として、カム縁部11017を近位側に引き、ばね11080によってロックアクチュエータ11074及びロックスリーブ11072をそれらの係合位置へと再び付勢することができる。
【0148】
他の箇所で更に詳細に説明するように、手術器具1010は、少なくとも部分的にシャフト1210を通じて延び、エンドエフェクタ1300と動作可能な係合をなす、いくつかの動作可能なシステムを有してもよい。例えば、手術器具1010は、開放形態と閉鎖形態との間でエンドエフェクタ1300を遷移させることができる閉鎖組立体、エンドエフェクタ1300をシャフト1210に対して関節屈曲させることができる関節組立体、並びに/又は、エンドエフェクタ1300によって捕捉された組織を締結及び/若しくは切断することができる発射組立体を有してもよい。加えて、手術器具1010は、シャフト1210に分離可能に結合自在となることができる、例えばハンドル1042などのハウジングを有してもよく、また、ハンドル1042がシャフト1210に結合されるときに、シャフト1210のそれぞれ閉鎖組立体、関節屈曲組立体、及び発射組立体に動作可能に結合されることができる、相補的な閉鎖システム、関節屈曲システム、及び/又は発射駆動システムを有してもよい。
【0149】
使用の際、手術器具1010の操作者は、手術器具1010をリセットし、手術器具1010の各組立体のうちの1つ又は2つ以上を初期の姿勢(default position)に復帰させることを望む場合がある。例えば、操作者は、アクセス孔を通じて患者の体内の手術部位へとエンドエフェクタ1300を挿入することができ、次いでエンドエフェクタ1300を関節屈曲及び/又は閉鎖して腔内の組織を捕捉することができる。操作者は次いで、これまでの処置のうちの一部又はすべてを元に戻すことができ、手術器具1010を腔から取り出すことを選択することができる。手術器具1010は、操作者による最小限の労力で、上述した組立体のうちの1つ又は2つ以上をホーム状態に確実に復帰させることを容易にするように構成されたもう1つのシステムを有してもよく、それにより、操作者は手術器具を腔から取り出すことができる。
【0150】
図150を参照するが、手術器具1010は関節制御システム3000を有してもよい。術者が関節制御システム3000を利用して、関節ホーム状態位置と関節屈曲位置との間でエンドエフェクタ1300をシャフト1210に対して関節屈曲させることができる。加えて、術者は関節制御システム3000を利用して、関節屈曲したエンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置にリセット又は復帰させることができる。関節制御システム3000は、少なくとも部分的にハンドル1042内に配置されることができる。加えて、
図151の例示的な概略ブロック図に示すように、関節制御システム3000は、例えばコントローラ3002などのコントローラを備えてもよく、コントローラ3002は、入力信号を受信し、それに反応して、例えばモータ1102などのモータを起動させて、そのような入力信号に応じてエンドエフェクタ1300を関節屈曲させるように構成されることができる。好適なコントローラの例は、本書の他の箇所で説明されており、限定するものではないがマイクロコントローラ7004(
図185を参照)が挙げられる。
【0151】
上記に加えて、エンドエフェクタ1300は、本明細書において非関節屈曲姿勢とも呼ばれる、関節ホーム状態位置で、シャフト1210と十分に整合して配置されることができ、そのため、エンドエフェクタ1300及びシャフト1210の少なくとも一部分は、軸方向の孔(axis port)に損傷を与えることなく、例えば内腔の壁に配置されたトロカールなどのアクセス孔を通じて、患者の内腔に挿入され、又はその内腔から後退されることができる。特定の実施形態において、エンドエフェクタ1300は、
図150に示すように、エンドエフェクタ1300が関節ホーム状態位置にあるとき、シャフト1210を通過する長手軸「LL」と整合されるか、又は少なくとも実質的に整合されることができる。少なくとも1つの実施形態において、関節ホーム状態位置は、長手軸のいずれの側でも長手軸に対して、例えば5°を含むそれ以下の任意の角度をなすことができる。別の実施形態において、関節ホーム状態位置は、長手軸のいずれの側でも長手軸に対して、例えば3°を含むそれ以下の任意の角度をなすことができる。更に別の実施形態において、関節ホーム状態位置は、長手軸のいずれの側でも長手軸に対して、例えば7°を含むそれ以下の任意の角度をなすことができる。
【0152】
関節制御システム3000は、例えば時計回りなどの第1の方向、及び/又は例えば反時計回りなどの、第1の方向と反対の第2の方向に、長手軸と交差する平面内で、シャフト1210に対してエンドエフェクタ1300を関節屈曲させるように操作されることができる。少なくとも1つの例において、関節制御システム3000は、例えば、関節ホーム状態位置から、長手軸の右側に長手軸に対して10°の角度をなす関節屈曲位置へと、エンドエフェクタ1300を時計回りの方向に関節屈曲させるように操作されることができる。別の例において、関節制御システム3000は、長手軸に対して10°の角度をなす関節屈曲位置から、関節ホーム状態位置へと、エンドエフェクタ1300を反時計回りの方向に関節屈曲させるように操作されることができる。更に別の例において、関節制御システム3000は、関節ホーム状態位置から、長手軸の左側に長手軸に対して10°の角度をなす関節屈曲位置へと、シャフト1210に対してエンドエフェクタ1300を反時計回りの方向に関節屈曲させるように操作されることができる。読者に理解されたいこととして、エンドエフェクタは、操作者の指令に反応して、時計回りの方向及び/又は反時計回りの方向に、種々の角度へ関節屈曲されることができる。
【0153】
図150を参照するが、手術器具1010のハンドル1042はインターフェイス3001を備えてもよく、インターフェイス3001は、上述のように、いくぶんかシャフト1210に対してエンドエフェクタ1300を関節屈曲させるために操作者に利用されることができる複数の入力部を有してもよい。特定の実施形態において、インターフェイス3001は、例えば電気回路を介してコントローラ3002に結合されることができる複数のスイッチを備えてもよい。
図151に示す実施形態において、インターフェイス3001は、3つのスイッチ3004A〜Cを備え、スイッチ3004A〜Cの各々はそれぞれ、3つの電気回路3006A〜Cのうちの1つによってコントローラ3002に結合されている。読者に理解されたいこととして、スイッチと回路との他の組み合わせが、インターフェイス3001と共に利用されることができる。
【0154】
上記に加えて、コントローラ3002は、プロセッサ3008及び/又は1つ又は2つ以上のメモリ装置3010を備えてもよい。メモリ3010に記憶された命令コードを実行することにより、プロセッサ3008は、モータ1102及び/又はユーザディスプレイなど、手術器具1の様々な構成要素を制御することができる。コントローラ3002は、集積型及び/若しくは個別のハードウェア要素、ソフトウェア要素、並びに/又はそれら両者の組み合わせを用いて実装されることができる。集積型のハードウェア要素の例には、プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、集積回路、専用集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレー(FPGA)、ロジックゲート、レジスタ、半導体素子、チップ、マイクロチップ、チップセット、マイクロコントローラ、システムオンチップ(SoC)、及び/又はシステムインパッケージ(SIP)を挙げることができる。個別のハードウェア要素の例には、回路及び/又は回路素子(例えば、ロジックゲート、電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタ、レジスタ、コンデンサ、インダクタ、リレーなど)を挙げることができる。他の実施形態において、コントローラ3002は、例えば1枚又は2枚以上の基板上に個別の回路素子又は部品と集積型の回路素子又は部品とを備えるハイブリッド回路を有してもよい。
【0155】
再び
図151を参照すると、手術器具1010は、コントローラ3002と動作可能に通信するモータコントローラ3005を有してもよい。モータコントローラ3005は、モータ1102の回転方向を制御するように構成されることができる。例えば、モータ1102は、例えば電池1104などの電池から給電されることができ、モータコントローラ3002は、電池1104からモータ1102に加えられる電圧極性を、そしてモータ1102の回転方向を、コントローラ3002からの入力に基づいて判断するように構成されてもよい。例えば、電池1104によってモータ1102に加えられる電圧極性が、コントローラ3002からの入力に基づいてモータコントローラ3005によって逆転されるとき、モータ1102は、その回転方向を時計回りの方向から反時計回りの方向へと逆転させることができる。好適なモータコントローラの例が、本書の他の箇所で説明されており、限定するものではないが駆動器7010(
図185)が挙げられる。
【0156】
加えて、本書の他の箇所で更に詳細に説明するように、モータ1102は、例えば近位関節駆動部10030(
図37)などの関節駆動部に動作可能に結合されることができる。使用の際、モータ1102は、モータ1102が回転する方向に応じて、近位関節駆動部10030を遠位側に又は近位側に駆動することができる。更に、近位関節駆動部10030はエンドエフェクタ1300に動作可能に結合されることができ、例えば、近位関節駆動部10030が近位側へ軸方向に並進することで、例えばエンドエフェクタ1300を反時計回りの方向に関節屈曲させることができ、かつ/又は、近位関節駆動部10030が遠位側へ軸方向に並進することで、例えばエンドエフェクタ1300を時計回りの方向に関節屈曲させることができるようになっている。
【0157】
上記に加えて、再び
図151を参照するが、インターフェイス3001は、スイッチ3004Aをエンドエフェクタ1300の時計回りの関節屈曲用にすることができ、スイッチ3004Bをエンドエフェクタ1300の反時計回りの関節屈曲用にすることができるように構成されることができる。例えば、操作者は、スイッチ3004Aを閉じることによってエンドエフェクタ1300を時計回りの方向に関節屈曲させることができ、スイッチ3004Aは、モータ1102を時計回りの方向に回転させるようにコントローラ3002に信号を送ることができ、それにより、結果として、近位関節駆動部10030は遠位側に前進され、エンドエフェクタ1300は時計回りの方向に関節屈曲されることになる。別の例において、操作者は、スイッチ3004Bを閉じることによってエンドエフェクタ1300を反時計回りの方向に関節屈曲させることができ、スイッチ3004Bは、例えばモータ1102を反時計回りの方向に回転させ、近位関節駆動部10030を近位側に後退させて、反時計回りの方向にエンドエフェクタ1300を関節屈曲させることができる。
【0158】
上記に加えて、スイッチ3004A〜Cは、
図154に示すように、開放付勢式のドームスイッチを備えることができる。例えば容量性スイッチなど、他の種類のスイッチも用いられることができる。
図154に示す実施形態において、ドームスイッチ3004A及び3004Bはロッカー3012によって制御される。スイッチ3004A及び3004Bを制御するための他の手段も本開示の範囲内で企図される。
図154に示す中立位置において、スイッチ3004Aと3004Bの両方が開放位置にて付勢されている。
図155に示すように、操作者は例えば、ロッカーを前方に傾斜させ、それによってドームスイッチ3004Aを押下することによって、エンドエフェクタ1300を時計回りの方向に関節屈曲させることができる。その結果、上述したように、回路3006A(
図151)が閉鎖されて、モータ1102を起動してエンドエフェクタ1300を時計回りの方向に関節屈曲させるように、コントローラ3002に信号を送ることができる。操作者がロッカー3012を解放し、それによってドームスイッチ3004Aを開放位置に、ロッカー3012を中立位置に復帰させるまで、モータ1102は、引き続きエンドエフェクタ1300を関節屈曲させることができる。いくつかの状況において、コントローラ3002は、所定の最大関節屈曲度にエンドエフェクタ1300がいつ到達したかを確認し、そのような時点で、ドームスイッチ3004Aが押下されているか否かに関わらずモータ1102への給電を中断することが可能となっていてもよい。ある意味では、コントローラ3002は、最大安全関節屈曲度が達成されたときに、操作者の入力を無効にし、モータ1102を停止するように構成されることができる。それに代わって、操作者は、例えば、ロッカーを後方に傾斜させ、それによってドームスイッチ3004Bを押下することによって、エンドエフェクタ1300を反時計回りの方向に関節屈曲させることができる。その結果、上述したように、回路3006Bが閉鎖されて、モータ1102を起動してエンドエフェクタ1300を反時計回りの方向に関節屈曲させるように、コントローラ3002に信号を送ることができる。操作者がロッカー3012を解放し、それによってドームスイッチ3004Bを開放位置に、ロッカー3012を中立位置に復帰させるまで、モータ1102は、引き続きエンドエフェクタ1300を関節屈曲させることができる。いくつかの状況において、コントローラ3002は、所定の最大関節屈曲度にエンドエフェクタ1300がいつ到達したかを確認し、そのような時点で、ドームスイッチ3004Bが押下されているか否かに関わらずモータ1102への給電を中断することが可能となっていてもよい。ある意味では、コントローラ3002は、最大安全関節屈曲度が達成されたときに、操作者の入力を無効にし、モータ1102を停止するように構成されることができる。
【0159】
特定の実施形態において、関節制御システム3000は、エンドエフェクタが関節ホーム状態位置に到達したことを操作者に知らせることができる仮想的な移動止めを有してもよい。例えば、操作者はロッカー3012を傾斜させて、エンドエフェクタ1300を関節屈曲位置から関節ホーム状態位置へと関節屈曲させてもよい。関節ホーム状態位置に到達すると、コントローラ3002は、エンドエフェクタ1300の関節屈曲を停止させてもよい。引き続き関節ホーム状態位置を越えるために、操作者はロッカー3012を解放し、次いでロッカー3012を再び傾斜させて関節屈曲を再始動させてもよい。それに代わって、エンドエフェクタが関節ホーム状態位置に達したという触覚フィードバックを操作者に与えるために、機械的な移動止めを使用することもできる。例えば聴覚フィードバックなど、他の形式のフィードバックが利用されてもよい。
【0160】
上記に加えて、関節制御システム3000は、エンドエフェクタ1300が関節屈曲位置にある場合にエンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置にリセット又は復帰させることができる、リセット入力を有してもよい。例えば、
図160に示すように、リセット入力信号を受信すると、コントローラ3002はエンドエフェクタ1300の関節位置を判断することができ、エンドエフェクタ1300が関節ホーム状態位置にある場合、コントローラ3002は何の処置も行わなくてよい。しかしながら、エンドエフェクタ1300が、リセット入力信号を受信したときに関節屈曲位置にある場合、コントローラはモータ1102を起動して、エンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置に復帰させることができる。
図156に示すように、操作者はロッカー3012を下向きに押下してドームスイッチ3004A及び3004Bを、同時に又は互いに対して短い間隔で閉鎖することができ、それにより、リセット入力信号をコントローラ3002に伝送して、エンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置にリセット又は復帰させることができる。操作者は次いでロッカー3012を解放し、それによってロッカー3012を中立位置に、スイッチ3004A及び3004Bを開放位置に復帰させることができる。それに代わって、関節制御システム3000のインターフェイス3001は、操作者によって独立に閉鎖されてリセット入力信号をコントローラ3002に伝送することができる、例えば別のドームスイッチなどの別個のリセットスイッチを有してもよい。
【0161】
図157〜159を参照するが、特定の実施形態において、手術器具1010のインターフェイス3001は、
図157に示すように、インターフェイスロッカー3012Aを有してもよく、インターフェイスロッカー3012Aは、ロッカー3012Aを中立位置に追いやるのを支援するように構成されることができる接触部材3013を有してもよい。接触部材3013は円弧状の表面3017を備えることができ、この円弧状の表面は、付勢部材によって、並びに/又はドームスイッチ3004A及び3004Bからそれに加えられる付勢力によって、インターフェイスハウジング3011に対して付勢されることができる。接触部材3013は、操作者が、エンドエフェクタ1300をそれぞれ時計回りの方向又は反時計回りの方向に関節屈曲させるために、ロッカー3012Aを、
図158に示すように前方へ、又は後方へ傾斜させると、揺動又は回転するように構成されてもよい。ロッカー3012Aが解放されると、ロッカー3012Aの円弧状の表面は、それに加えられる付勢力によって、インターフェイスハウジング3011に逆らって再びその中立位置へと回転されることができる。様々な状況において、上で議論したように、接触部材3013は、
図159に示すように操作者がロッカー3012Aを下向きに押下して、ドームスイッチ3004A及び3004Bを同時に又は互いに対して短い間隔で押下すると、インターフェイスハウジング3011から離れる方向に変位されることができ、それにより、リセット入力信号をコントローラ3002に伝送して、エンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置にリセット又は復帰させることができる。
【0162】
上述のように、コントローラ3002は、エンドエフェクタ1300の関節位置を判断するように構成されることができる。エンドエフェクタ1300の関節位置を知ることにより、コントローラ3002は、モータ1102を起動してエンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置に復帰させる必要があるか否かを判断し、またその必要がある場合に、エンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置に復帰させるのに必要なモータ1102の回転方向と回転量を決定することができる。特定の実施形態において、コントローラ3002は、エンドエフェクタ1300の関節屈曲を追跡し、エンドエフェクタ1300の関節位置を例えばメモリ3010に記憶してもよい。例えば、コントローラ3002は、エンドエフェクタ1300を関節屈曲させるためにモータ1102が使用されるとき、モータ1102の回転方向、回転速度、及び回転時間を追跡することができる。いくつかの状況において、コントローラ3002は、関節システムを駆動するために発射システムが使用されるとき、その発射システムの変位を評価するように構成されることができる。より具体的には、関節駆動部が発射駆動部に結合されているとき、コントローラ3002は、関節駆動部の変位を判断するために、発射駆動部を監視することができる。プロセッサ3008は、例えば、これらのパラメータに基づいてエンドエフェクタ1300の関節位置を算出し、関節駆動部の変位位置をメモリ3010に記憶することができる。読者に理解されたいこととして、他のパラメータも追跡されることができ、また、エンドエフェクタ1300の関節位置を算出するために、他のアルゴリズムがプロセッサ3010によって利用されることができ、これらはすべて本開示で企図される。エンドエフェクタ1300の記憶された関節位置は、エンドエフェクタ1300が関節屈曲されると、絶えず更新されることができる。それに代わって、記憶された関節位置は、個別の時点で、例えば、操作者がドームスイッチ3004A又はスイッチ3004Bを押下してエンドエフェクタ1300を関節屈曲させた後に、その同じスイッチを解放するときに、更新されることができる。
【0163】
いずれにせよ、リセット入力信号を受信すると、プロセッサ3008は、メモリ3010にアクセスして、記憶されたエンドエフェクタ1300の最新の関節位置を回復することができる。記憶された最新の位置が関節ホーム状態位置でない場合、プロセッサ3008は、記憶された最新の関節位置に基づいて、エンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置に復帰させるのに必要なモータ1102の回転方向及び回転時間を算出することができる。いくつかの状況において、プロセッサ3008は、関節駆動部をホーム状態位置に位させるために、発射駆動部を変位させる必要のある距離及び方向を算出することができる。いずれの場合にも、コントローラ3002は、モータ1102を起動してそれに応じて回転させて、エンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置に復帰させることができる。更に、プロセッサ3008はまた、記憶された関節位置を更新して、関節ホーム状態位置を示すことができる。しかしながら、最後に記憶された関節位置が関節ホーム状態位置である場合、コントローラ3002は何の処置も行わなくてよい。いくつかの状況において、コントローラ3002は、何らかの形式のフィードバックを通じて、エンドエフェクタ及び関節システムがホーム状態位置にあることをユーザに知らせてもよい。例えば、コントローラ3002は、音及び/又は光信号を発して、エンドエフェクタ1300が関節ホーム状態位置にあることを操作者に知らせるように構成されることができる。
【0164】
特定の実施形態において、手術器具1010は、エンドエフェクタ1300の関節位置を検知し、その関節位置をコントローラ3002に通信するように構成されたセンサを有してもよい。上記と同様に、例えば、検知されたエンドエフェクタ1300の関節位置はメモリ3010に記憶されることができ、またエンドエフェクタ1300が関節屈曲されるときに絶えず更新されることができ、あるいは、操作者がドームスイッチ3004Aを解放したとき又はドームスイッチを押下してエンドエフェクタ1300を関節屈曲させた後に更新されることができる。
【0165】
特定の実施形態において、誤りによるリセットスイッチの起動を正す機会を操作者が得られるように、エンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置にリセット又は復帰させる前に警告工程を含めることが望ましい場合がある。例えば、コントローラ3002は、ロッカー3012が押下されていることを操作者に知らせる光及び/又は音信号を発することによって、コントローラ3002へのリセット入力信号の第1の伝送に反応するように構成されることができる。加えて、コントローラ3002はまた、モータ1102を起動してエンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置に復帰させることによって、第1の伝送から所定の期間内に、コントローラ3002へのリセット入力信号の第2の伝送に反応するように構成されることができる。換言すれば、ロッカー3012を最初に下向きに押下することによって、操作者に警告を発することができ、その最初の下向きの押下から所定の期間内に、ロッカー3012を2回目に下向きに押下することによって、コントローラ3002がモータ1102を起動させて、エンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置に復帰させることができる。
【0166】
上記に加えて、インターフェイス3001はディスプレイを有してもよく、コントローラ3002はそのディスプレイを使用して、ロッカー3012が最初に下向きに押下されたことに反応して、操作者に警告メッセージを通信することができる。例えば、ロッカー3012が最初に下向きに押下されたことに反応して、コントローラ3002は、操作者がエンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置に復帰させるよう望んでいることを確認するように、ディスプレイを通じて操作者に催促してもよい。操作者が、所定の期間内にロッカー3012を2回目に押下することによって応答した場合、コントローラ3012は、モータ1102を起動してエンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置に復帰させることで反応することができる。
【0167】
他の箇所で更に詳細に説明するように、手術器具1010のエンドエフェクタ1300は、例えばアンビル1310などのアンビルを備える第1のジョーと、複数のステープルを有することができる、例えばステープルカートリッジ1304などのステープルカートリッジを受容するように構成されたチャネルを備える第2のジョーとを有することができる。加えて、エンドエフェクタ1300は、開放形態と閉鎖形態との間で遷移されることができる。更に、手術器具1010は閉鎖ロックを有することができ、ハンドル1042は、例えば解放部材1072など、閉鎖ロック用の解放部材を有することができ、解放部材1072は操作者によって押下されて閉鎖ロックを解放し、それによってエンドエフェクタ1300を開放形態に復帰させることができる。加えて、コントローラ3002は、解放部材1272によって閉鎖ロックが解放されたことを検知するように構成されたセンサ3014に結合されることができる。更に、手術器具1010は、例えば発射駆動部1110などの発射駆動部を有することができ、発射駆動部1110は、例えば発射部材10060などの発射部材に動作可能に結合されることができる。コントローラ3002は、発射駆動部1110の位置を検知するように構成されたセンサ3015に結合されることができる。エンドエフェクタ1300が閉鎖形態にあるときに、ステープルをステープルカートリッジ1304から配備し、かつ/又はアンビル1310とステープルカートリッジ1304との間に捕捉された組織を切断するために、発射駆動部1110は、軸方向に前進されて発射部材10060を発射ホーム状態位置から発射位置に前進させることができる。
【0168】
また、他の箇所で更に詳細に説明するように、手術器具1010の近位関節駆動部10030は、発射駆動部1110と選択的に結合されることができ、そのため、上述のように、発射駆動部1110がモータ1102によって発動されると、近位駆動部10030が発射駆動部1110によって駆動されることができ、次に近位関節駆動部10030がエンドエフェクタ1300をシャフト1210に対して関節屈曲させることができるようになっている。更に、発射駆動部1110は、エンドエフェクタ1300が閉鎖形態にあるとき、近位関節駆動部10030から分離されることができる。この構成により、モータ1102は発射駆動部1110を発動させて、近位関節駆動部10030とは独立に、発射部材10060をホーム状態位置と発射位置との間で移動させることができる。
【0169】
上記に加えて、他の箇所で更に詳細に説明するように、手術器具1010はクラッチシステム10070(
図37を参照)を有することができ、クラッチシステム10070は、エンドエフェクタ1300が開放形態から閉鎖形態へと遷移されるときに係合され、エンドエフェクタ1300が閉鎖形態から開放形態へと遷移されるときに分離されることができる。係合されたとき、クラッチシステム10070は、発射駆動部1110を近位駆動部材10030に動作可能に結合することができ、また、クラッチ部材が分離されるとき、発射駆動部1110は近位関節駆動部から分離されることができる。発射駆動部1110は、独立に近位関節駆動部10030から分離及び移動されることができるので、コントローラ3002は、発射駆動部1110を案内して近位関節駆動部10030を位置決めし、近位関節駆動部10030を発射駆動部1110に再び結合するように構成されることができる。近位関節駆動部10030の位置を判断し、例えばメモリ3010に記憶するために、コントローラ3002は、発射駆動部1110が近位関節駆動部10030に結合されているとき、モータ1102の回転方向、回転速度、及び回転時間を追跡してもよい。コントローラ3002は、本明細書の他の箇所で説明したように、関節システムを駆動するために使用される発射システムの変位を監視してもよい。近位関節駆動部10030の位置を判断するために、他のパラメータ及びアルゴリズムが利用されることもできる。特定の実施形態において、発射駆動部1110は、発射駆動部1110が近位関節駆動部10030に結合されていることを検知し、そのことをコントローラ3002に通信して発射駆動部1110と近位関節駆動部10030との結合係合を確認するように構成されたセンサを有してもよい。特定の実施形態において、コントローラ3002がエンドエフェクタ1300の関節位置を記憶し、それにアクセスするように構成されていない場合、コントローラは、発射駆動部1110が近位関節駆動部10030と結合構成をなすまで、モータ1102を起動して発射駆動部1110をその全可動域に沿って発動させてもよい。
【0170】
上記に加えて、特定の実施形態において、発射部材10060の発射ホーム状態位置は、エンドエフェクタ1300の近位部分に設置されることができる。それに代わって、発射部材10060の発射ホーム状態位置は、エンドエフェクタ1300の遠位部分に設置されることができる。特定の実施形態において、発射ホーム状態位置は、発射部材10060がエンドエフェクタ1300に対して十分に後退される位置に定義されてもよく、そのため、エンドエフェクタ1300は開放形態と閉鎖形態との間で自在に移動されることができる。他の状況において、発射部材10060の発射ホーム状態位置は、関節駆動システム及びエンドエフェクタを関節屈曲したホーム状態位置に配置する、発射部材の位置として認識されることができる。
【0171】
再び
図151を参照するが、手術器具1010のインターフェイス3001がホーム状態入力部を有することができる。操作者は、ホーム状態入力部を利用してホーム状態入力信号をコントローラ3002に伝送し、手術器具1010をホーム状態に復帰させてもよく、これには、エンドエフェクタ1300を関節ホーム状態位置に、かつ/又は発射部材10060を発射ホーム状態位置に復帰させることが含まれてもよい。
図154に示すように、ホーム状態入力部は、例えばスイッチ3004Cなどのスイッチを有してもよく、このスイッチ3004Cは電気回路3006Cを介してコントローラ3002に結合されることができる。
図152及び153に示すように、ホーム状態入力部は、例えばカバー3014などのキャップ又はカバーを有してもよく、このキャップ又はカバーが操作者によって押下されると、スイッチ3004Cを閉鎖し、回路3006Cを通じてホーム状態入力信号をコントローラ3002に伝送することができる。
【0172】
再び
図161を参照するが、コントローラ3002は、ホーム状態入力信号を受信すると、センサ3015を通じて発射駆動部1110の位置を確認することができ、また最後に更新された関節位置についてメモリ3010を確認することができる。エンドエフェクタ1300が関節ホーム状態位置にあり、発射駆動部1110が近位関節駆動部10030に結合されるように配置されていると、コントローラ3002が判断した場合、コントローラ3002は何の処置も行わなくてよい。それに代わって、コントローラ3002は、手術器具1010がホーム状態にあるというフィードバックを操作者に与えてもよい。例えば、コントローラ3002は、音及び/又は光信号を発するか、又はディスプレイを通じてメッセージを伝送して、手術器具1010がホーム状態にあることを操作者に知らせるように構成されることができる。しかしながら、エンドエフェクタ1300が関節ホーム状態位置になく、発射駆動部1110が近位関節駆動部10030に結合されるように配置されているとコントローラ3002が判断した場合、コントローラ3002は、モータ1102を起動して発射駆動部1110を発動し、近位関節駆動部10030を移動させてもよく、それによって、シャフト1210に対してエンドエフェクタ1300を再び関節ホーム状態位置へと関節屈曲させることができる。それに代わって、エンドエフェクタ1300は関節ホーム状態位置にあるが、発射駆動部1110は近位関節駆動部10030に結合されるように配置されていないとコントローラ3002が判断した場合、コントローラ3002はモータ1102を起動して、発射駆動部1110が関節駆動部10030に結合される位置へ発射駆動部1110を移動させてもよい。そのようにする際、モータ1102は発射部材10060を発射ホーム状態位置に後退させてもよい。
【0173】
図162を参照するが、特定の実施形態において、コントローラ3002は、ホーム状態入力信号を受信すると、エンドエフェクタ1300が開放形態にあるか否かをセンサ3016を通じて確認してもよい。エンドエフェクタ1300が開放形態にあるか否かを判断するための他の手段が用いられることもできる。エンドエフェクタ1300が開放形態にあるとコントローラ3002が判断した場合、コントローラ3002は上述のように進んでもよい。しかしながら、コントローラ3002が、ホーム状態入力信号を受信したとき、エンドエフェクタ1300が閉鎖形態にあると判断した場合、コントローラ3002は、操作者が手術器具1010をホーム状態に復帰させるよう望んでいることを確認するように操作者に催促してもよい。この工程は、例えば、操作者が手術中にエンドエフェクタ1300を偶然に開放することを防止するための予防工程であってもよい。特定の実施形態において、コントロール3002は、例えば、解放部材1072を押下することによってエンドエフェクタ1300を開放形態に復帰させるよう操作者に要求するメッセージを、コントローラ3002に結合されたディスプレイ上に表示することによって、操作者に催促してもよい。操作者がエンドエフェクタ1300を開放形態へと解放しない場合、コントローラ3002は何の処置も行わなくてよい。他の実施形態において、コントローラ3002は、エラーメッセージを表示するか、あるいは音又は光を発することによって、操作者に知らせてもよい。しかしながら、操作者がエンドエフェクタ1300を開放形態へ解放した場合、コントローラ3002は上述のように手術器具をリセットしてもよい。
【0174】
図163を参照するが、発射部材10060は、別の発射リセット入力部を備えてもよく、その発射リセット入力部は、スイッチと、そのスイッチをコントローラ3002に結合する電気回路とを有してよく、そのスイッチは、回路を閉鎖し、発射リセット入力信号をコントローラ3002に伝送するように構成されることができる。コントローラ3002は、発射リセット入力信号を受信すると、発射部材10060が発射ホーム状態位置にあるか否かを確認してもよい。他の箇所で更に詳細に説明するように、発射部材10060は、発射駆動部1110に動作可能に結合されてもよく、発射駆動部1110は、発射駆動部1110の位置をコントローラ3002に伝送することができる、例えばセンサ3015(
図151を参照)などのセンサを備えてもよい。したがって、コントローラ3002は、発射駆動部1110の位置を監視することによって、発射部材10060の位置を判断することができる。いずれにせよ、発射部材10060が発射ホーム状態位置にあるとコントローラ3002が判断した場合、コントローラは何の処置も行わなくてよく、あるいは、発射部材10060が既に発射ホーム状態位置にあることを、音及び/又は光を発することによって操作者に知らせてもよい。他方で、発射部材10060が発射ホーム状態位置にないとコントローラ3002が判断した場合、コントローラ3002は、モータ1102を起動して発射駆動部1110を発動し、発射部材10060を発射ホーム状態位置に復帰させてもよい。
【0175】
他の箇所で更に詳細に説明するように、手術器具1010は、少なくとも部分的にシャフト1210を通じて延び、エンドエフェクタ1300と動作可能な係合をなすことができる、いくつかの組立体を有してもよい。例えば、手術器具1010は、開放形態と閉鎖形態との間でエンドエフェクタ1300を遷移させることができる閉鎖組立体、エンドエフェクタ1300をシャフト1210に対して関節屈曲させることができる関節組立体、並びに/又は、エンドエフェクタ1300によって捕捉された組織を締結及び/若しくは切断することができる発射組立体を有してもよい。加えて、手術器具1010は、シャフト1210に分離可能に結合可能となることができる、例えばハンドル1042などのハウジングを有してもよく、また、ハンドル1042がシャフト1210に結合されるときに、シャフト1210のそれぞれ閉鎖組立体、関節屈曲組立体、及び/又は発射組立体に動作可能に結合されることができる、相補的な閉鎖システム、関節屈曲システム、及び/又は発射駆動システムを有してもよい。
【0176】
使用の際、上記の組立体とそれらに対応する駆動システムが動作可能に連結されてもよい。手術器具1010の操作中にハンドル1042をシャフト1210から分離しようと試みると、これらの組立体のうちの1つ又は2つ以上とそれらに対応する駆動システムを不整合にさせ得る方式で、組立体とそれらに対応する駆動システムとの間の連結を切り離すことができる。他方で、ユーザが操作中にハンドル1042をシャフト1210から分離することを防止することで、混乱、フラストレーション、及び/又は手術器具が正しく動作していないという誤った憶測を引き起こすことがある。
【0177】
手術器具1010は安全解放システム3080を有してもよく、この安全解放システム3080は、手術器具1010の組立体のうちの1つ又は2つ以上及び/又はそれに対応する駆動システムをホーム状態に復帰させ、それによって操作者がハンドル1042をシャフト1210から安全に分離できるように構成されてもよい。ホーム状態という用語は、本明細書で用いられるとき、手術器具1010の組立体のうちの1つ又は2つ以上及び/又はそれらに対応する駆動システムが、例えばハンドル1042がシャフト1210と結合される前の位置などの初期位置に存してもよく、あるいはその初期位置に復帰されてもよい初期状態を指す。
【0178】
図150を参照するが、手術器具1010の安全解放システム3080は、例えばロック部材3082などのロック部材を有してもよく、ロック部材3082は、ロック形態とロック解除形態との間で移動されることができる。
図164に示すように、また他の箇所で更に詳細に説明するように、シャフト1210は手術器具1010のハンドル1042と整合及び結合されてもよい。加えて、ロック部材3082は、ロック解除形態からロック形態へと移動されて、ハンドルをシャフト1210と結合係合させてロックすることができる。ロック部材3082は、
図166に示すように、シャフト1210の近位部分に配置されることができ、またラッチ部材3083を有してもよく、ラッチ部材3083は、ロック部材3082がロック形態へと移動され、ハンドル1042がシャフト1210に結合されるとき、ハンドル1042に配置された受容スロット3085の中へと前進されることができる。加えて、
図167に示すように、ラッチ部材3083は、ロック部材3082がロック解除形態に移動されるとき、受容スロット3085から後退されることができ、それにより、ハンドル1042をシャフト1210から分離することを可能にしている。
【0179】
図151を参照するが、安全解放システム3080はインターロックスイッチ3084を更に有してもよく、インターロックスイッチ3084は、ホーム状態入力信号をコントローラ3002に伝送するように構成されることができる電気回路3086を介して、コントローラ3002に結合されることができる。加えて、インターロックスイッチ3084は、ロック部材3082に動作可能に結合されてもよい。例えば、スイッチ3086は、
図167に示すように、ロック部材がロック解除形態へ移動されるとき、回路3086を閉鎖するように移動されることができ、また、
図166に示すように、ロック部材3082がロック形態へ移動されるとき、回路3086を開放するように移動されることができる。この例において、コントローラ3002は、回路3086が閉鎖されることをホーム状態入力信号が伝送されることとして認識するように構成されることができる。それに代わって、別の例において、スイッチ3086は、ロック部材がロック解除形態へ移動されるとき、回路3086を開放するように移動されることができ、また、ロック部材3082がロック形態へ移動されるとき、回路3086を閉鎖するように移動されることができる。この例において、コントローラ3002は、回路3086が開放されることをホーム状態入力信号が伝送されることとして認識するように構成されることができる。
【0180】
再び
図166及び
図167を参照するが、ロック部材3082は、ランプ3094によって分離されることができる第1の表面3090と第2の表面3092とを有してもよく、ロック部材3082は、ハンドル1042がシャフト1210に結合されるとき、第1の表面3090と第2の表面3092がスイッチ3084に対してスライド可能に移動可能となることができるように、スイッチ3084に対して配置されることができる。更に、
図166に示すように、第1の表面3090は第1の平面内で延びていてもよく、第2の表面3092は第2の平面内で延びていてもよく、スイッチ3084は、第2の平面よりも第1の平面に接近することができる。更に、
図166に示すように、スイッチ3084は、ロック部材3082がロック形態にあるときに、第1の表面3090によって押下されてもよく、ラッチ部材3083は、受容スロット3085内に受容され、それによって回路3086(
図151)を閉鎖し、ホーム状態入力信号をコントローラ3002に伝送する。しかしながら、
図166に示すように、ロック部材3082がロック解除形態に移動され、ラッチ部材3083が受容スロット3085から後退されるとき、スイッチ3084は、ランプ3094に沿ってスライドして、第2の表面3092に面することができ、それにより、付勢されたスイッチ3084に、開放位置に復帰するのに十分な余地を与えることができる。
【0181】
特定の実施形態において、
図151及び165に示すように、スイッチ3084の第1の端部3084aが、ハンドル1042内の、例えばそのハンドル1042の遠位部分に配置されることができ、スイッチ3084の第2の端部3084bが、シャフト1210内の、例えばそのシャフト1210の近位部分に配置されることができ、ロック部材3082と動作可能に結合されることができる。これらの実施形態において、ハンドル1042がシャフト1210に結合されて、ロック部材3082がスイッチ3084の第2の端部3084bを第1の端部3084aと接触させ、それによって回路3086を閉鎖し、ホーム状態入力信号をコントローラ3002に伝送するまで、スイッチ3084は回路3086を閉鎖しなくてもよい。他の実施形態において、例えば、シャフト1210がハンドル1042に結合されるとき、発射駆動システムをその初期位置に復帰させて、発射組立体との適切な整合を確実にするために、ロック部材3082、スイッチ3084の第1の端部3084a及び第2の端部3084bは、ハンドル1042の結合に先立って、回路3086の閉鎖及びコントローラ3002へのホーム状態入力信号の伝送が可能となるようにハンドル1042内に定置されることができる。
【0182】
他の箇所で更に詳細に説明するように、手術器具1010のエンドエフェクタ1300は、例えばアンビル1310などのアンビルを備える第1のジョーと、複数のステープルを有することができる、例えばステープルカートリッジ1304などのステープルカートリッジを受容するように構成されたチャネルを備える第2のジョーとを有することができる。加えて、エンドエフェクタ1300は、開放形態と閉鎖形態との間で遷移されることができる。例えば、手術器具1010は、エンドエフェクタ1300を閉鎖形態にロックするための閉鎖ロックを有することができ、ハンドル1042は、例えば解放部材1072など、閉鎖ロック用の解放部材を有することができ、解放部材1072は操作者によって押下されて閉鎖ロックを解放し、それによってエンドエフェクタ1300を開放形態に復帰させることができる。加えて、コントローラ3002は、解放部材1072によって閉鎖ロックが解放されたことを検知するように構成されたセンサ3014に結合されることができる。更に、手術器具1010は、例えば発射駆動部1110などの発射駆動部を有することができ、発射駆動部1110は、例えば発射部材10060などの発射部材に動作可能に結合されることができる。コントローラ3002は、発射駆動部1110の位置を検知するように構成されたセンサ3015に結合されることができる。加えて、エンドエフェクタ1300が閉鎖形態にあるときに、ステープルカートリッジ1304のステープルを配備し、かつ/又はアンビル1310とステープルカートリッジ1304との間に捕捉された組織を切断するために、発射駆動部1110は、
図167Aに示すように、軸方向に前進されて発射部材10060を非発射位置と発射位置との間で進行させることができる。更に、ロック部材3082が閉鎖形態から開放形態へ移動されるとき、発射駆動部は、モータ1102によって前進位置、例えば
図167Aに示す位置から、
図167Bに示すような初期の又は後退位置に後退されることができる。
【0183】
上記に加えて、他の箇所で更に詳細に説明するように、手術器具1010の近位関節駆動部10030は、発射駆動部1110と選択的に結合されることができ、そのため、上述のように、発射駆動部1110がモータ5によって発動されると、近位関節駆動部10030が発射駆動部1110によって駆動されることができ、次に近位関節駆動部10030が、エンドエフェクタ1300をシャフト1210に対して、関節ホーム状態位置と関節屈曲位置との間で関節屈曲させることができるようになっている。更に、発射駆動部1110は、例えばエンドエフェクタ1300が閉鎖形態にあるとき、近位関節駆動部10030から分離されることができる。この構成により、モータ1102は発射駆動部1110を発動させて、近位関節駆動部10030とは独立に、発射部材10060を非発射位置と発射位置との間で移動させることができる。発射駆動部1110は、近位関節駆動部10030から分離され、近位関節駆動部10030とは独立に移動されることができるので、コントローラ3002は、発射駆動部1110を案内して近位関節駆動部10030の位置を検出し、近位関節駆動部10030と再連結するように構成されてもよい。ある意味で、コントローラ3002は、近位関節駆動部10030から去った場所を記憶することができる。より具体的に言えば、コントローラ3002は、(1)近位関節駆動部10030が発射駆動部1110から分離されるときに発射駆動部1110の位置を評価することができ、(2)発射駆動部1110を近位関節駆動部10030と再連結するようにコントローラ3002が指示されたときに近位関節駆動部10030が位する場所を記憶することができる。そのような状況において、コントローラ3002は、例えばクラッチ組立体10070が近位関節駆動部10030を発射駆動部1110に再連結することができる位置へ、発射駆動部1110を移動させることができる。近位関節駆動部10030の位置を判断し、例えばメモリ3010に記憶するために、コントローラ3002は、発射駆動部1110が近位関節駆動部10030に結合されているとき、モータ1102の回転方向、回転速度、及び回転時間を追跡してもよい。近位関節駆動部10030の位置を判断するために、他のパラメータ及びアルゴリズムが利用されることもできる。特定の実施形態において、発射駆動部1110は、発射駆動部1110が近位関節駆動部10030に結合されていることを検知し、そのことをコントローラ3002に通信して発射駆動部1110と近位関節駆動部10030との結合係合を確認するように構成されたセンサを有してもよい。特定の実施形態において、コントローラ3002が近位関節駆動部10030を記憶し、それにアクセスするように構成されていない場合、コントローラは、発射駆動部1110が近位関節駆動部10030と結合構成をなすまで、モータ1102を起動して、発射駆動部1110を発動させてその全可動域に沿って進行させてもよい。
【0184】
ここで
図151及び165を参照するが、操作者がロック部材3082をロック形態からロック解除形態へと移動させるとすぐに、安全解放システム3080は、例えば、手術器具1010をホーム状態にリセットすることによって、ハンドル1042をシャフト1210から分離しようとする操作者の試みに反応してもよい。上述のように、スイッチ3084は、ロック部材3082に動作可能に結合されることができ、そのため、ロック部材3082がロック形態からロック解除形態へと移動されるとき、スイッチ3084は移動されて回路3086を開放し、それによってホーム状態入力信号をコントローラ3002に伝送することができる。それに代わって、スイッチ3084がロック形態からロック解除形態へと移動することにより、回路3086を閉鎖し、それによってホーム状態入力信号をコントローラ3002に伝送することができる。
【0185】
再び
図168を参照するが、コントローラ3002は、ホーム状態入力信号を受信すると、センサ3015を通じて発射駆動部1110の位置を確認することができ、また最後に更新されたエンドエフェクタの関節位置について、そしてそれに応じて近位関節駆動部10030の最新の位置について、メモリ3010を確認することができる。エンドエフェクタ1300が関節ホーム状態位置にあり、発射駆動部1110が近位関節駆動部10030に結合されるように配置されていると、コントローラ3002が判断した場合、コントローラ3002は何の処置も行わなくてよく、ユーザはシャフト組立体をハンドルから取り外すことができる。それに代わって、コントローラ3002は、手術器具1010がホーム状態にあり、かつ/又はハンドル1042をシャフト1210から分離しても安全であるというフィードバックを操作者に与えてもよい。例えば、手術器具1010がホーム状態にあり、かつ/又はハンドル1042をシャフト1210から分離しても安全であることを操作者に知らせるために、コントローラ3002は、音及び/又は光信号を発し、かつ/又はコントローラ3002に結合されたディスプレイ(図示せず)を通じてメッセージを伝送するように構成されることができる。しかしながら、エンドエフェクタ1300が関節ホーム状態位置になく、発射駆動部1110が近位関節駆動部10030に結合されるように配置されているとコントローラ3002が判断した場合、コントローラ3002は、モータ1102を起動して発射駆動部1110を発動し、近位関節駆動部10030を移動させてもよく、それによって、シャフト1210に対してエンドエフェクタ1300を再び関節ホーム状態位置へと関節屈曲させることができる。それに代わって、エンドエフェクタ1300は関節ホーム状態位置にあるが、発射駆動部1110は近位関節駆動部10030に結合されるように配置されていないとコントローラ3002が判断した場合、コントローラ3002はモータ1102を起動して、発射駆動部1110が関節駆動部9に結合可能となる位置へ発射駆動部1110を移動させてもよい。そのようにする際、発射部材9は発射部材10060を発射ホーム状態位置に後退させてもよい。上述のように、コントローラ3002は、手術器具1010がホーム状態にあり、かつハンドル1042をシャフト1210から分離しても安全であるというフィードバックを任意選択により操作者に与えてもよい。
【0186】
図169を参照するが、特定の実施形態において、コントローラ3002は、ホーム状態入力信号を受信すると、エンドエフェクタ1300が開放形態にあるか否かをセンサ3016を通じて確認してもよい。エンドエフェクタ1300が開放形態にあるか否かを判断するための他の手段が用いられることもできる。エンドエフェクタ1300が開放形態にあるとコントローラ3002が判断した場合、コントローラ3002は、上述のように、手術器具1010をホーム状態にリセットするように進んでもよい。しかしながら、コントローラ3002が、ホーム状態入力信号を受信したとき、エンドエフェクタ1300が閉鎖形態にあると判断した場合、コントローラ3002は、操作者がハンドル1042をシャフト1210から分離するよう望んでいることを確認するように操作者に催促してもよい。この工程は、例えば、エンドエフェクタ1300が使用されており、組織をクランプ締めしている間に、操作者が偶然にロック部材3082を移動させ、それによって誤ってホーム状態入力信号をコントローラ3002に伝送した場合に、手術器具1010をリセットすることを防止するための予防工程であってもよい。特定の実施形態において、コントローラ3002は、例えば、解放部材1072を押下することによってエンドエフェクタ1300を開放形態に復帰させるよう操作者に要求するメッセージを、コントローラ3002に結合されたディスプレイ上に表示することによって、操作者に催促してもよい。機械的なロック部材3082に加えて、安全解放システム3080はまた、コントローラ3002によって制御されることができる電子的なロック(図示せず)を有してもよい。電子的なロックは、操作者が解放部材1072を押下するまで、操作者がハンドル1042とシャフト1210を分離するのを防止するように構成されることができる。操作者がエンドエフェクタ1300を開放形態へと解放しない場合、コントローラ3002は何の処置も行わなくてよい。他の実施形態において、コントローラ3002は、エラーメッセージを表示するか、あるいは音及び/又は光を発することによって、操作者に知らせてもよい。他方で、操作者がエンドエフェクタ1300を開放形態へ解放した場合、コントローラ3002は上述のように手術器具1010をリセットしてもよい。電子的なロックが使用される場合、コントローラ3002は次いで、電子ロックを解放して、操作者がハンドル1042をシャフト1210から分離できるようにしてもよい。それに加えて、コントローラ3002は次いで、上述のように、ハンドル1042をシャフト1210から今や安全に取り外せるようになったことを操作者に知らせてもよい。
【0187】
特定の実施形態において、ロック部材3082を偶発的にロック解除したことを正す機会を操作者に与えるために、ホーム状態入力信号に反応して手術器具1010をホーム状態にリセットする前に、警告工程を含めることが望ましい場合がある。例えば、コントローラ3002は、手術器具1010をリセットすることを操作者が望んでいることを確認するよう操作者に、例えばディスプレイを通じて求めることによって、ホーム状態入力信号の最初の伝送に反応するように構成されることができる。特定の実施形態において、操作者は、ロック部材3082を2度目にロック及びロック解除することによって、第1のホーム状態入力信号から所定の期間内に、第2のホーム状態入力信号をコントローラ3002に伝送してもよい。コントローラ3002は、上述のように、手術器具1010をホーム状態にリセットすることによって、ホーム状態入力信号の2度目の伝送に、最初の伝送から所定の期間内に伝送された場合に反応するように構成されることができる。
【0188】
本明細書で説明する手術器具用の電気モータは、複数の機能を実行することができる。例えば、多機能電気モータは、発射シーケンスの間に発射要素を前進及び後退させることができる。複数の機能を実行するために、多機能電気モータは種々の動作状態の間で切り替わることができる。電気モータは、例えば、第1の動作状態において第1の機能を実行することができ、その後に、例えば、第2の動作状態に切り替わって第2の機能を実行することができる。様々な状況において、電気モータは、第1の動作状態、例えば前進状態の間に、発射要素を遠位側に駆動させることができ、また、第2の動作状態、例えば後退状態の間に、発射要素を近位側に後退させることができる。特定の状況において、電気モータは、第1の動作状態の間には第1の方向に回転することができ、第2の動作状態の間には第2の方向に回転することができる。例えば、電気モータが時計回りに回転することにより、発射要素を遠位側に前進させることができ、電気モータが反時計回りに回転することにより、発射要素を近位側に後退させることができる。電気モータは、暗振動の触覚フィードバック又は電気モータが発生する「ノイズ」が最小化されるように、第1及び第2の動作状態の間に、平衡化されるか又は実質的に平衡化されることができる。触覚フィードバックは、第1及び第2の動作状態の間に最小化されることができるが、特定の状況において完全に除去されなくてもよい。実際に、そのような「ノイズ」は、手術器具を通常に操作する間、操作者に予期され得るものであり、したがって、手術器具の特定の状態を示すフィードバック信号をなさないこともある。
【0189】
様々な状況において、多機能電気モータは、更なる動作状態の間に更なる機能を実行することができる。例えば、第3の動作状態、例えばフィードバック状態の間、電気モータは、手術器具の特定の状態をその手術器具の操作者に伝えるために、増幅された触覚又は触知性フィードバックを発生させることができる。換言すれば、多機能電気モータは、発射シーケンス、例えば第1の動作状態及び第2の動作状態の間に、発射要素をそれぞれ遠位側及び近位側に駆動することができ、また、増幅触覚フィードバックを発生させて、例えば第3の動作状態の間に手術器具の操作者に伝えることもできる。第3の動作状態の間に発生される増幅触覚フィードバックは、第1及び第2の動作状態の間に発生される暗振動の触覚フィードバック又は「ノイズ」を実質的に超えることができる。様々な実施形態において、第3の動作状態の間に発生される増幅触覚フィードバックは、手術器具の特定の状態を示す、操作者へのフィードバック信号をなすことができる。例えば、電気モータは、所定の閾力が発射要素上で検知されたときに増幅触覚フィードバックを発生させることができる。そのような実施形態において、増幅触覚フィードバックは、例えば潜在的な過負荷の警告など、操作者への警告信号をなすことができる。他の実施形態において、増幅触覚フィードバックは、例えば発射要素が最遠位側の位置に到達しかつ/又は正常に発射行程を完了したという合図など、状況の最新情報を操作者に伝えることができる。様々な実施形態において、電気モータは、第3の動作状態の間に時計回りの回転と反時計回りの回転との間で揺動することができる。本明細書で説明するように、電気モータに取り付けられた共振器又は増幅器が、電気モータと共に揺動して、電気モータで発生される触覚フィードバックを最適化又は増幅することができる。共振器は第3の動作状態の間に触覚フィードバックを増幅することができるが、共振器は、例えば、暗振動の触覚フィードバック又は「ノイズ」が第1及び第2の動作状態の間に依然として最小化されるように、共振器の回転軸に対して平衡化されることができる。
【0190】
様々な状況において、多機能電気モータは種々の動作状態の間で切り替わることができる。例えば、電気モータは、発射要素をエンドエフェクタ内の遠位位置から後退させるために、第1の動作状態から第2の動作状態へと切り替わることができる。更に、電気モータは第3の動作状態に切り替わって、手術器具の特定の状態を示す信号を操作者に伝えることができる。例えば、臨床的に重要な状態が検知されたとき、電気モータは、その臨床的に重要な状態を操作者に伝えるために、第1の動作状態から第3の動作状態に切り替わることができる。特定の実施形態において、電気モータは、増幅触覚フィードバックを発生させてその臨床的に重要な状態を操作者に伝えることができる。電気モータが第3の動作状態に切り替わるとき、発射要素の前進は停止されることができる。様々な実施形態において、増幅触覚フィードバックを受け取ると、操作者は、(A)第1の動作状態を再開させるか、又は(B)第2の動作状態を開始するかを決定することができる。例えば、臨床的に重要な状態が、強い力が発射要素にかかることである場合、このことは、手術器具が過負荷を受ける可能性があることを示唆するものであり、操作者は、(A)発射要素を遠位側に前進させることを再開するか、又は(B)潜在的な過負荷の警告に留意し、発射要素を近位側に後退させるかを決定することができる。操作者が、手術器具に過負荷を与える可能性があるにもかかわらず、第1の動作状態を再開するように決定した場合、その器具は故障の可能性を伴うことがある。様々な実施形態において、異なる電気モータがフィードバックを発生させて、臨床的に重要な状態を操作者に伝えることができる。例えば、第2の電気モータが、例えばノイズ、光、及び/又は触知性信号などの感覚フィードバックを発生させて、臨床的に重要な状態を操作者に伝えることができる。
【0191】
ここで
図170を参照するが、手術器具(他の箇所に示す)の電気モータ5002が、モータハウジング5004と、そのモータハウジング5004から延びるシャフト5006とを備えることができる。電気モータ5002は本明細書に一例として記載されているが、例えばモータ1102などの他の電気モータに、本明細書で開示する教示を取り入れることができる。シャフト5006は、モータハウジング5004内に配置されたロータ(図示せず)に固定されることができ、シャフト5006は、ロータが回転するときに回転することができる。シャフト5006は、例えば第1の動作状態の間に、ある方向に回転することができ、また例えば第2の動作状態の間に、第2の方向に回転することができる。更に、電気モータ5002がある方向に回転することで第1の手術機能を実施することができ、電気モータ5002が別の方向に回転することで第2の手術機能を実施することができる。様々な実施形態において、電気モータ5002及び/又はそのシャフト5006は、発射要素(他の箇所に示す)に動作可能に結合されることができ、発射シーケンスの間に発射要素を駆動することができる。例えば、電気モータ5002が時計回りに回転することにより、発射要素を遠位側に駆動することができ、電気モータ5002が反時計回りに回転することにより、発射要素を近位側に駆動することができる。それに代わって、電気モータ5002が反時計回りに回転することにより、発射要素を遠位側に駆動することができ、電気モータ5002が時計回りに回転することにより、発射要素を近位側に駆動することができる。換言すれば、電気モータは、第1の動作状態の間には発射要素を前進させ、第2の動作状態の間には発射要素を後退させることができ、あるいはその逆にすることもできる。他の実施形態において、電気モータ5002は関節機構(他の箇所に示す)に動作可能に結合されることができ、エンドエフェクタを手術器具のハンドルに対して関節屈曲させることができる。例えば、電気モータ5002が時計回りに回転することにより、エンドエフェクタを第1の方向に関節屈曲させることができ、電気モータ5002が反時計回りに回転することにより、エンドエフェクタを第2の方向に関節屈曲させることができる。
【0192】
様々な実施形態において、共振器又は増幅器5020が電気モータ5002のシャフト5006上に取り付けられることができる。例えば、ワッシャ5008で共振器5020をシャフト5006に対して固定することができる。更に、共振器5020は、シャフト5006と共に回転及び/又は移動するように、シャフト5006に不動に固定されることができる。様々な実施形態において、共振器5020及び/又はその各部分は例えば、シャフト5006に固着されることができ、かつ/又はシャフト5006と一体に形成されることができる。
【0193】
ここで
図170〜172を参照するが、共振器5020は、シャフト5006(
図170)を受容するための取付けボア5040(
図171及び172)を備えた本体5022を備えることができる。例えば、シャフト5006は、共振器5020がシャフト5006に固定されるとき、取付けボア5040を通じて延びることができる。例えば、取付けボア5040とシャフト5006は同軸となることができる。様々な実施形態において、例えば、共振器5020の本体5022は取付けボア5040に対して平衡化され、かつ/又は対称となることができ、また本体5022の質量中心は、取付けボア5040の中心軸に沿って配置されることができる。そのような実施形態において、例えば、本体5022の質量中心は、シャフト5006の回転軸に沿って配置されることができ、本体5022はシャフト5006に対して平衡化されることができる。
【0194】
様々な状況において、共振器5020は、本体5022から延びる振り子5030を更に備えることができる。例えば、振り子5030は、本体5022から延びるばね又はバー5032と、そのばね5032から延びる重り5034とを備えることができる。特定の状況において、共振器5020及び/又はその振り子5030は、最適化された固有周波数を有するように設計されることができる。本明細書で説明するように、最適化された固有周波数は、電気モータ5002が例えば第3の動作状態の間に時計回りの回転と反時計回りの回転との間で揺動するときに発生する触覚フィードバックを増幅し得るものである。様々な状況において、共振器5020は、本体5022から延びる釣合い重り5024を更に備えることができる。主として
図172を参照するが、振り子5030は本体5022から第1の方向Xに延びることができ、釣合い重り5024は本体5022から第2の方向Yに延びることができる。第2の方向Yは、例えば、第1の方向Xと異なり、かつ/又は反対であってもよい。様々な実施形態において、釣合い重り5024は、本体5022全体にわたって取付けボア5040(
図171及び172)に対する振り子5030の質量を平衡化するように設計されることができる。例えば、釣合い重り5024の幾何学的形状及び材質は、共振器5020全体の質量中心5028(
図172)が本体5022の取付けボア5040の中心軸に沿って、したがって共振器5020及びシャフト5006(
図170)の回転軸に沿って配置されるように選択されることができる。
【0195】
共振器5020(CM
R)の質量中心5028は、以下の関係から決定されることができる。
【0196】
【数1】
[この文献は図面を表示できません]
ここで、m
Rは共振器5020の総質量であり、CM
Bは本体5022の質量中心であり、CM
Cは釣合い重り5024の質量中心であり、CM
Sはばね5032の質量中心であり、CM
Wは重り5034の質量中心であり、m
Bは本体5022の質量であり、m
Cは釣合い重り5024の質量であり、m
Sはばね5032の質量であり、m
Wは重り5034の質量である。本体5022の質量中心は、取付けボア5040の中心軸に沿って配置され、共振器5020は一様な厚さと一様な密度を備える。共振器5020は、取付けボア5040の中心軸に対して、以下の簡潔な関係に従って平衡化されることができる。
【0197】
【数2】
[この文献は図面を表示できません]
ここで、A
Cは釣合い重り5024の面積であり、A
Sはばね5032の面積であり、A
Wは重り5034の面積である。
【0198】
様々な状況において、共振器5020の質量中心5028が、取付けホール5040の中心軸に沿って、したがってシャフト5006(
図170)の回転軸に沿って中心に位する場合、共振器5020はその回転軸に対して平衡化されることができる。そのような実施形態において、共振器5020は平衡化されるため、暗振動の触覚フィードバックは第1及び第2の動作状態の間に最小化されることができる。様々な状況において、共振器5020は、付加的な又はより少数の構成要素を有することができる。共振器5020の種々の構成要素は、共振器5020全体の質量中心5028が共振器5020の回転軸に対して平衡化されるように平衡化されることができる。それに加えて、いくつかの実施形態において、共振器5020の種々の構成要素の材質及び/又は密度は、共振器5020の他の種々の構成要素と異なっていてもよい。種々の構成要素の材質及び/又は密度は、本明細書で説明するように、共振器5020の質量を回転軸に対して平衡化するように、かつ/又は、共振器5020及び/又はその振り子5030の固有周波数を最適化するように選択されることができる。
【0199】
依然として
図170〜172を参照するが、振り子5030のばね5032は屈曲可能及び/又は変形可能であってもよい。例えば、共振器5020の回転により、振り子5030のばね5032を屈曲させることができる。ばね5032は、共振器5020の初期の回転で屈曲することができ、共振器5020が同じ方向にかつ同じ回転速度で回転し続けるときに、屈曲した状態を維持することができる。ばね5032の屈曲は、共振器5020がある方向に引き続き実質的に一定に回転する間、依然として少なくとも実質的に一定であるため、暗振動の触覚フィードバックは、第1及び第2の動作状態の間も、最小化された状態を維持することができる。共振器5020の回転方向が変化すると、ばね5032は異なる方向に屈曲することができる。例えば、ばね5032は、共振器5020が時計回りに回転するときには第1の方向に屈曲することができ、共振器5020が反時計回りに回転するときには第2の方向に屈曲することができる。第2の方向は、例えば第1の方向と反対側であってもよい。換言すれば、電気モータ5020が時計回りの回転と反時計回りの回転との間で揺動するとき、ばね5032は、この回転方向の変化に反応して、種々の方向に繰り返し屈曲することができる。ばね5032が反対方向に繰り返し屈曲すること、すなわち屈曲揺動することにより、増幅触覚フィードバックを発生させることができる。例えば、揺動型モータ5002(
図170)によって駆動される揺動型共振器5020で発生される触覚フィードバックは、手術器具の特定の状態を示唆する信号を操作者に与えるように、十分に増幅されることができる。揺動型共振器5020とモータ5002によって発生された増幅触覚フィードバックは、同じ方向に共振器5020とモータ5002が持続的に回転する間に発生する暗振動の触覚フィードバックよりも、相当に強いものとなることができる。
【0200】
使用の際、振り子5030の回転によって重り5034に遠心力を発生させることができ、振り子5030のばね5032は、その遠心力に反応して伸張することができる。様々な実施形態において、共振器5020及び/又はモータ5002は、ばね5032が半径方向に伸張するのを制限するリテーナを備えることができる。そのようなリテーナは、所定の半径方向の境界5050(
図170)内に振り子5030を支持することができる。様々な状況下で、第3の動作状態の間に重り5034に及ぼされる遠心力は、所定の(redefined)半径方向の境界5050を越えて振り子5030を伸張させるには不十分なものとなり得る。
【0201】
様々な状況において、共振器5020は、第3の動作状態の間に電気モータ5002(
図170)によって発生された触覚フィードバックを増幅するように設計されることができる。換言すれば、共振器5020は、共振器5020の固有周波数が最適化されるように設計されることができ、電気モータ5002は、共振器5020をその最適化された固有周波数で揺動させるように駆動する周波数で揺動することができる。様々な実施形態において、共振器5020の最適化された固有周波数は、電気モータ5002の揺動の周波数に関連付けられることができる。共振器5020の最適化された固有周波数は、例えば、電気モータ5002の揺動周波数と一致し、かつ/又はその揺動周波数に対応していてもよい。様々な状況において、共振器5020の最適化された固有周波数は、例えば、電気モータ5002の揺動周波数からずれていてもよい。
【0202】
特定の実施形態において、共振器5020の固有周波数は、振り子5030の固有周波数で近似されることができる。例えば、実質的に揺動しない構成要素は、固有周波数の近似において無視されてよい。特定の実施形態において、本体5022及び釣合い重り5024は、共振器5020のうちの、実質的に揺動しない構成要素であると想定され、したがって、共振器5020の固有周波数に対しては、無視できるか又は重要でない影響を持つと想定されることができる。したがって、共振器5020のうちの揺動する構成要素、例えば振り子5030は、第3の動作状態の間に電気モータ5002(
図170)によって発生された触覚フィードバックを増幅するように設計されることができる。ここで、ばね5032の質量は、重り5034の質量よりも相当に軽いものであり、振り子5030の固有周波数
【数3】
[この文献は図面を表示できません]
は以下の関係によって近似されることができる。
【0203】
【数4】
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ここで、k
Sはばね5032のばね定数であり、m
Wは重り5034の質量である。ばね5032のばね定数(k
S)は、以下の関係から決定されることができる。
【0204】
【数5】
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ここで、E
Sはばね5032の弾性係数であり、I
Sはばね5032の二次慣性モーメントであり、L
Sはばね5032の長さである。様々な実施形態において、ばね5032のばね定数(k
S)及び/又は重り5034の質量(m
W)は、振り子5030の固有周波数
【数6】
[この文献は図面を表示できません]
が、第3の動作状態の間の電気モータ5002の揺動周波数に関連付けられるように選択されることができる。例えば、振り子5030の固有周波数は、ばね5032のばね定数及び/又は重り5034の質量を変化させることによって最適化されることができる。
【0205】
依然として
図170〜172を参照するが、共振器5020及び/又はその振り子5030の固有周波数は、最適な触覚フィードバックを操作者に与える周波数に最適化されることができる。例えば、共振器5020の固有周波数は、操作者が体感するフィードバックを向上させるために、約50Hz〜約300Hz最適化されることができる。いくつかの実施形態において、共振器5020の固有周波数は、例えば約50Hz未満の周波数に最適化されることができ、また他の実施形態において、共振器5020は、例えば約300Hzを超える周波数に対して最適化されることができる。更に、電気モータ5002(
図170)は、共振器5020をその固有周波数で又はその近くで揺動するように駆動する周波数で揺動することができる。特定の実施形態において、電気モータ5002は、共振器5020の固有周波数を含む増幅周波数の範囲内で揺動するように、共振器5020を駆動することができる。
【0206】
様々な実施形態において、電気モータ5002の揺動周波数は、共振器5020をその固有周波数で又はその近くで駆動するために、共振器5020の固有周波数と一致しかつ/又はその固有周波数に対応してもよい。特定の実施形態において、電気モータ5002の揺動周波数は、共振器5002の固有周波数であっても又はその近くにあってもよく、また他の実施形態において、電気モータ5020の揺動周波数は、共振器5020の固有周波数とずれていてもよい。様々な実施形態において、電気モータ5002の揺動周波数は、共振器5020の固有周波数と一致するように最適化されることができる。更に、特定の実施形態において、電気モータ5002の揺動周波数と共振器5020の固有周波数は、第3の動作状態の間に電気モータ5002によって発生される触覚フィードバックを増幅するように、協働的に選択、設計、及び/又は最適化されることができる。
【0207】
主として
図170を参照するが、電気モータ5002は、電気モータ5002が第3の動作状態の間に時計回りの方向と反時計回りの方向との間で揺動するとき、増幅触覚フィードバックを発生させることができる。それに加えて、第1及び第2の動作状態の間に電気モータ5002が回転することにより、発射行程の間に発射部材(他の箇所に示す)を駆動することができる。例えば、電気モータ5002が時計回りに回転することにより、発射要素を遠位側に前進させることができ、電気モータ5002が反時計回りに回転することにより、発射要素を近位側に後退させることができる。したがって、電気モータ5002が時計回りの方向と反時計回りの方向との間で揺動するとき、発射要素の遠位端部は、わずかにより遠位側の位置とわずかにより近位側の位置との間で移動することができる。しかしながら、電気モータ5002は、第3の動作状態の間における電気モータ5002の揺動によって発射要素の遠位端部が微小かつ/又は微細な距離だけ移動するように、大幅に減速されることができる。様々な実施形態において、そのギア比は、例えば約200:1〜約800:1であってよい。特定の実施形態において、発射要素は、第3の動作状態の間、依然として不動となることができる。例えば、モータ5002と発射要素の遠位端部との間の遊びが、電気モータ5002の揺動を吸収することができる。例えば、
図102〜104を参照すると、そのような遊びが発射部材10060とナイフバー10066との間に存在する。様々な状況において、ナイフバー10066は、発射部材10060に画定された駆動スロット10064の中に延びる駆動タブ10065を備えることができ、駆動スロット10064の、その遠位端部10067と近位端部10069との間の長さは、駆動タブ10065よりも長くてもよい。使用の際、遠位端部10067又は近位端部10069が駆動タブ10065と接触するまでに、発射部材10060の十分な移動が生じなければならない。
【0208】
ここで
図173〜176を参照するが、電気モータ5002(
図173及び174)は、手術器具5100(
図173)のハンドル5101(
図173)内に配置されることができる。様々な実施形態において、共振器又は増幅器5120が電気モータ5002のシャフト5006上に取り付けられることができる。シャフト5006は、モータハウジング5004内に配置されたロータ(図示せず)に固定されることができ、シャフト5006は、ロータが回転するときに回転することができる。例えば、ワッシャ5008で共振器5120をシャフト5006に対して固定することができる。更に、共振器5120は、シャフト5006と共に回転及び/又は移動するように、シャフト5006に固定されることができる。いくつかの状況において、例えば、シャフト5006の回転運動を共振器5120に伝達するために、キーが利用されてもよい。様々な状況において、共振器5120及び/又はその各部分は例えば、シャフト5006に固着されることができ、かつ/又はシャフト5006と一体に形成されることができる。
【0209】
主として
図175及び176を参照するが、共振器5020と同様に、共振器5120は、電気モータ5002(
図173及び174)のシャフト5006(
図173及び174)を受容する取付けボア5140を備える本体5122を備えることができる。例えば、シャフト5006は、共振器5120がシャフト5006に固定されるとき、取付けボア5140を通じて延びることができる。様々な実施形態において、例えば、共振器5120の本体5122は取付けボア5140に対して平衡化されかつ対称となることができ、また本体5122の質量中心は、取付けボア5140の中心軸に沿って配置されることができる。更に、例えば、本体5122の質量中心は、共振器5120及びシャフト5006の回転軸に沿って配置されることができ、本体5122がシャフト5006に対して平衡化されるようになっている。
【0210】
様々な実施形態において、共振器5120は、本体5122から延びる振り子5130を更に備えることができる。例えば、振り子5130は、本体5122から延びるばね又はバー5132と、そのばね5132から延びる重り5134とを備えることができる。特定の実施形態において、ばね5132は、本体5122と重り5134との少なくとも一方の輪郭を規定する軸に沿って延びることができる。ばね5132は、例えば、巻くこと、曲がること、捻れること、旋回すること、交差すること、及び/又はジグザグをなすことができる。ばね5132の幾何学的形状は、例えば、ばね定数に影響を及ぼし得る。少なくとも1つの実施形態において、ばね5132は、共振器5120の第1の外側部の第1のループ5137と、共振器5120の第2の外側部の第2のループ5138とを形成することができる。例えば、ばね5132の中間部分5139が第1のループ5137と第2のループ5138との間で横行することができる。ばね5032と同様に、ばね5132は屈曲可能であってもよく、共振器5120の回転及び/又は揺動に反応して屈曲することができる。更に、特定の実施形態において、例えば、重り5134はピン5136を有することができ、ピン5136は更なる質量を重り5134に与えることができる。本明細書で説明するように、重り5134の質量並びにばね5132の幾何学的形状及び特徴は、例えば、振り子5130の固有周波数を、したがって共振器5120全体の固有周波数を最適化するように選択されることができる。
【0211】
依然として、
図175及び176を参照するが、共振器5120は、本体5122から延びる釣合い重り5124を更に備えることができる。特定の実施形態において、例えば、ピン5126は、釣合い重り5124から延びていてもよく、釣合い重り5124に更なる質量を与えることができる。振り子5130は本体5122から第1の方向Xに延びることができ、釣合い重り5124は本体5122から第2の方向Yに延びることができる。第2の方向Yは、例えば、第1の方向Xと異なり、かつ/又は反対であってもよい。様々な実施形態において、釣合い重り5124は、本体5120全体にわたって取付けボア5140に対する振り子5130の質量を平衡化するように設計されることができる。例えば、釣合い重り5124の幾何学的形状及び材質は、共振器5120の質量中心5128が本体5122の取付けボア5140の中心軸に沿って、したがって共振器5120の回転軸A(
図173)に沿って配置されるように選択されることができる。
【0212】
共振器5020と同様に、共振器5120は、第3の動作状態の間に電気モータ5002(
図173及び174)によって発生された触覚フィードバックを増幅するように設計されることができる。換言すれば、共振器5120は、共振器5120の固有周波数が最適化されるように設計されることができ、電気モータ5002は、共振器5120をその最適化された固有周波数であるいはその近くで揺動させるように駆動する周波数で揺動することができる。例えば、電気モータ5002は、共振器5120の固有周波数を含む増幅周波数の範囲内で揺動するように、共振器5120を駆動することができる。特定の実施形態において、共振器5120の固有周波数は、振り子5130の固有周波数で近似されることができる。そのような実施形態において、振り子5130は、第3の動作状態の間に電気モータ5002によって発生された触覚フィードバックを増幅するように設計されることができる。例えば、振り子5130は、最適化された固有周波数を有するように設計されることができ、電気モータ5002は、第3の動作状態の間に発生された触覚フィードバックを増幅するために、振り子5130の最適化された固有周波数で又はその近くで揺動するように共振器5120を駆動することができる。
【0213】
ここで
図177〜180を参照するが、電気モータ5002(
図177及び178)は、手術器具5100(
図177)のハンドル5101(
図177)内に配置されることができる。様々な実施形態において、共振器又は増幅器5220が電気モータ5002のシャフト5006(
図170)上に取り付けられることができる。シャフト5006は、ハウジング5004内に配置されたロータ(図示せず)に固定されることができ、シャフト5006は、ロータが回転するときに回転することができる。例えば、ワッシャ5008(
図170)は共振器5220をシャフト5006に対して固定することができる。更に、共振器5220は、シャフト5006と共に回転及び/又は移動するように、シャフト5006に固定されることができる。様々な実施形態において、共振器5220及び/又はその各部分は例えば、シャフト5006に固着されることができ、かつ/又はシャフト5006と一体に形成されることができる。
【0214】
主として
図179及び180を参照するが、共振器5020、5120と同様に、共振器5220は、電気モータ5002(
図176及び177)のシャフト5006(
図176及び177)を受容する取付けボア5240を備える本体5222を備えることができる。例えば、シャフト5006は、共振器5220がシャフト5006に固定されるとき、取付けボア5240を通じて延びることができる。様々な実施形態において、例えば、共振器5220の本体5222は取付けボア5240に対して平衡化されかつ対称となることができ、また本体5222の質量中心は、取付けボア5240の中心軸に沿って配置されることができる。更に、例えば、本体5222の質量中心は、シャフト5006の回転軸に沿って配置されることができ、本体5222がシャフト5006に対して平衡化されるようになっている。
【0215】
様々な実施形態において、共振器5220は、本体5222から延びる振り子5230を更に備えることができる。例えば、振り子5230は、本体5222から延びるばね又はバー5232と、そのばね5232から延びる重り5234とを備えることができる。様々な実施形態において、ばね5232は、本体5222と重り5234との間で、湾曲すること、巻くこと、曲がること、捻れること、旋回すること、交差すること、及び/又はジグザグをなすことができる。更に、特定の実施形態において、例えば、重り5234はピン5236を有することができ、ピン5236は更なる質量を重り5234に与えることができる。本明細書で説明するように、重り5234の質量並びにばね5232の幾何学的形状及び特徴は、例えば、振り子5230の固有周波数を、したがって共振器5220全体の固有周波数を最適化するように選択されることができる。
【0216】
様々な実施形態において、回転及び/又は揺動の間にばね5232及び/又は振り子5230が半径方向に伸張するのを、リテーナが制限又は制約することができる。例えば、リテーナは、振り子5230の少なくとも一部分の周りの隔壁又は支持壁を備えることができる。例えば、第1及び第2の動作状態の間、ばね5232は、重り5234をその隔壁に向かって変形及び延長させることができ、それによってばね5232の更なる伸張を防止することができる。例えば、主として
図179及び180を参照するが、共振器5220はリテーナ5244を備えることができる。リテーナ5244は第1のレッグ5246を備えることができ、この第1のレッグ5246は、共振器5220の本体5222及び/又は釣合い重り5224に固定されることができる。例えば、第1のレッグ5246は共振器5220に固定されることができ、また、共振器5220と一体の部品として形成され、かつ/又は共振器5220に締結されることができる。リテーナ5244は第2のレッグ又は隔壁レッグ5248を更に備えることができ、この第2のレッグ又は隔壁レッグ5248は、ばね5232が変形していないとき、振り子5230の重り5234を越えて延びることができる。隔壁レッグ5248は、振り子5230が越えることができない、半径方向の境界5050を画定することができる。換言すれば、隔壁レッグ5248は、振り子5230が半径方向に延びるのを阻止することができる。例えば、振り子5230は半径方向の境界5050内に配置されることができるため、隔壁レッグ5248は、ばね5232が変形していないときに振り子5230との接触から逃れることができる。換言すれば、ばね5234が変形していないとき、重り5234と隔壁レッグ5248との間に間隙5249(
図180)が画定されることができる。更に、隔壁レッグ5248は、第3の動作状態の間に共振器5220が揺動するとき、振り子5230との接触から依然として逃れることができる。例えば、第3の動作状態の間に、揺動する振り子5230にかかる遠心力は、モータ5002の所定の半径方向の境界5050を越えて振り子5230の重り5234を延長させるには不十分となり得る。例えば、間隙5249は第3の動作状態の間に縮小されることがあるが、重り5234は依然として隔壁レッグ5248との接触を逃れることができる。そのような実施形態において、振り子5230の固有周波数は、第3の動作状態の間、リテーナ5244による影響を実質的に受けないことが可能である。
【0217】
様々な実施形態において、共振器5220が第1及び第2の動作状態の間に回転するとき、振り子5230のばね5232は実質的に変形及び/又は伸張されることができる。例えば、共振器5220の回転により、ばね5232にかかる遠心力を発生させることができ、ばね5232はその遠心力に反応して伸張してもよい。特定の実施形態において、振り子5230の重り5234は、リテーナ5244の隔壁レッグ5248に向かって移動して、隔壁レッグ5248と当接することができる。そのような実施形態において、隔壁5248は、第1及び第2の動作状態の間、ばね5232が更に半径方向に伸張するのを制限又は制約することができる。
【0218】
様々な実施形態において、リテーナ5244は実質的に硬質であってもよく、そのためリテーナ5244は変形及び/又は伸張に抗するようになる。特定の実施形態において、リテーナ5244は、共振器5220と一体に形成され、かつ/又は共振器5220に対して固定されることができる。いくつかの実施形態において、リテーナ5244は、モータ5002(
図177及び178I)に固定されることができる。例えば、リテーナ5244は、モータ5002のロータ及び/又はシャフト5006(
図177及び178)に対して固定されることができ、それらと共に回転及び/又は移動することができる。そのような実施形態において、例えば、リテーナ5244は共振器5220と共に回転することができる。様々な実施形態において、例えば、リテーナ5244はモータ5002に締結されることができ、かつ/又はモータ5002と一体に形成されることができる。特定の実施形態において、例えば、リテーナ5244は、回転するシャフト5008及び/又は共振器5220に対して依然として不動となることができる。
【0219】
依然として
図179及び180を参照するが、共振器5220は、本体5222から延びる釣合い重り5224を更に備えることができる。特定の実施形態において、例えば、ピン5226は、釣合い重り5224から延びていてもよく、釣合い重り5224に更なる質量を与えることができる。振り子5230は本体5222から第1の方向に延びることができ、釣合い重り5224は本体5222から第2の方向に延びることができる。第2の方向は、例えば、振り子5230の第1の方向と異なり、かつ/又は反対であってもよい。様々な実施形態において、釣合い重り5224は、共振器5220の本体5220全体にわたって取付けボア5240に対する振り子5230及びリテーナ5244の質量を平衡化するように設計されることができる。例えば、釣合い重り5224の幾何学的形状及び材質は、共振器5220の質量中心5228が本体5222の取付けボア5240の中心軸に沿って、したがってシャフト5008(
図177及び178)及び共振器5220の回転軸A(
図177)に沿って配置されるように選択されることができる。
【0220】
共振器5020、5120と同様に、共振器5220は、第3の動作状態の間に電気モータ5002によって発生された触覚フィードバックを増幅するように設計されることができる。換言すれば、共振器5220は、共振器5220の固有周波数が最適化されるように設計されることができ、電気モータ5002は、共振器5220をその最適化された固有周波数であるいはその近くで揺動させるように駆動する周波数で揺動することができる。例えば、電気モータ5002は、共振器5220の固有周波数を含む増幅周波数の範囲内で揺動するように、共振器5220を駆動することができる。特定の実施形態において、共振器5220の固有周波数は、振り子5230の固有周波数で近似されることができる。そのような実施形態において、振り子5230は、第3の動作状態の間に電気モータ5002によって発生された触覚フィードバックを増幅するように設計されることができる。例えば、振り子5230は、最適化された固有周波数を有するように設計されることができ、電気モータ5002は、第3の動作状態の間に発生された触覚フィードバックを増幅するために、振り子5230の最適化された固有周波数で又はその近くで揺動するように共振器5220を駆動することができる。
【0221】
ここで
図181を参照するが、電気モータ5002は、手術器具5100のハンドル5101内に配置されることができる。様々な実施形態において、例えば、共振器又は増幅器5320が、共振器5220と同様に、電気モータ5002のシャフト5006(
図170)上に取り付けられることができる。共振器5320は、例えば取付けボア5340を備えた本体5322と、例えばばね5332、重り5334、及びピン5336を備えた振り子5330と、例えばピン5326を備えた釣合い重り5324とを備えることができる。様々な実施形態において、共振器5320の質量中心は、回転軸Aに沿って存在することができ、共振器5320の幾何学的形状及び材質は、共振器5230の固有周波数を最適化するように選択されることができる。
【0222】
様々な実施形態において、支持リング5344は、リテーナ5244と同様に、回転及び/又は揺動の間にばね5332及び/又は振り子5230が半径方向に伸張するのを制限又は制約することができる。様々な実施形態において、支持リング5344は、振り子5330の少なくとも一部分を囲む隔壁又は支持壁を備えることができる。特定の実施形態において、例えば、支持リング5344は、共振器5320を包囲するリングを備えることができる。様々な実施形態において、支持リング5344は、例えば、モータハウジング5004など、電気モータ5002に装着されることができる。他の実施形態において、支持リング5344は、例えば、手術器具5100のハンドル5101に装着されることができる。更に他の実施形態において、支持リング5344は、例えば、電気モータ5002のロータ及び/又はシャフト5006(
図170)に装着されることができ、そのため保持リング5344はシャフト5006及び/又は共振器5320と共に回転するようになっている。様々な実施形態において、支持リング5344は実質的に硬質であってもよく、そのため支持リング5344は変形及び/又は伸張に抗するようになっている。
【0223】
支持リング5344は、振り子5330が越えることができない、半径方向の境界を画定することができる。例えば、振り子5330は、ばね5332が変形していないとき、支持リング5344との接触から逃れることができる。換言すれば、ばね5334が変形していないとき、振り子5330の重り5334と支持リング5344との間に間隙が画定されることができる。更に、振り子5330は、第3の動作状態の間に共振器5320が揺動するとき、支持リング5344との接触から依然として逃れることができる。例えば、第3の動作状態の間に、揺動する振り子5330にかかる遠心力は、所定の半径方向の境界を越えて振り子5330の重り5334を延長させるには不十分となり得る。例えば、重り5334と支持リング5344との間に画定された間隙は第3の動作状態の間に縮小されることがあるが、重り5334は依然として、支持リング5344との接触から逃れることができる。そのような実施形態において、振り子5330の固有周波数は、第3の動作状態の間、支持リング5344による影響を実質的に受けないことが可能である。
【0224】
様々な実施形態において、共振器5320が第1及び第2の動作状態の間に回転するとき、振り子5330のばね5332は実質的に変形及び/又は伸張されることができる。例えば、共振器5320の回転により、ばね5332にかかる遠心力を発生させることができ、ばね5332はその遠心力に反応して伸張してもよい。特定の実施形態において、振り子5330の重り5334は、支持リング5344に向かって移動して、支持リング5344と当接することができる。そのような実施形態において、支持リング5344は、第1及び第2の動作状態の間、ばね5332が更に半径方向に伸張するのを制限又は制約することができる。
【0225】
様々な実施形態において、手術器具5100(
図177)は制御システム(図示せず)を備えることができ、その制御システムは電気モータ5002を制御することができる。様々な実施形態において、制御システムは、例えば、1台又は2台以上のコンピュータ、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、回路素子(例えば、トランジスタ、抵抗器、コンデンサ、インダクタなど)、集積回路、専用集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレー(FPGA)、ロジックゲート、レジスタ、半導体素子、チップ、マイクロチップ、及び/又はチップセットを含むことができる。制御システムは、電気モータ5002の様々な動作状態を開始、停止、再開、及び/又は終了することができる。例えば、電気モータ5002は、第1の動作状態の間に、第1の機能、例えば遠位側への発射要素の前進を実施することができ、その後に、第2の動作状態に切り替えて、第2の機能、例えば近位側への発射要素の後退を実施することができる。発射要素は、例えば、所定の長さの組織を横切開するように、かつ/又は、所定の個数のステープル(他の箇所に示す)を排出及び/若しくは成形するように遠位側に前進されることができる。様々な実施形態において、所定の長さの組織が横切開され、かつ/又は所定の個数のステープルが排出及び/若しくは成形されているとき、制御システムは電気モータ5002を制御して第2の動作状態に切り替わることができる。発射要素は、例えば、後の発射行程に備えるために、第2の動作状態の間に近位側に後退されることができる。特定の実施形態において、電気モータ5002は、所定の横切開長さ及び/又は所定の個数のステープルの排出及び/若しくは成形を発射要素が完了する前に、第3の動作状態に切り替わることができる。例えば、電気モータ5002は、早期に第1の動作状態から第3の動作状態に切り替わって、手術器具の状態を示す信号を操作者に伝えることができる。様々な実施形態において、電気モータ5002は第3の動作状態に切り替わって、潜在的な過負荷の警告信号を操作者に伝えることができる。他の実施形態において、増幅触覚フィードバックは、例えば発射要素が最遠位側の位置に到達しかつ/又は正常に発射行程を完了したという合図など、状況の最新情報を操作者に伝えることができる。
【0226】
様々な実施形態において、手術器具5100は、組織を横切開するために、最大閾力を克服するように設計されてもよい。発射要素に加えられた力が最大閾力を超えた場合、手術器具5100は、意図された通りに動作しないこともある。例えば、発射要素が、より厚い組織及び/又はより強靱な組織を横切開するように試みるとき、そのより厚い組織及び/又はより強靱な組織は、最大閾力を超える力を発射要素に及ぼすことがある。したがって、発射要素は、そのより厚い組織及び/又はより強靱な組織を横切開できないこともある。そのような実施形態において、電気モータ5002は、手術器具5100の過負荷及び/又は故障が起こり得ることを操作者に警告するために、第3の動作状態に切り替わることができる。様々な実施形態において、手術器具5100はセンサ(図示せず)を備えることができる。センサは、例えばエンドエフェクタ(他の箇所に示す)内に配置されることができ、発射シーケンスの間に発射要素に加えられる力を検知するように構成されることができる。特定の実施形態において、センサと制御システムは、信号通信をなすことができる。そのような実施形態において、センサによって検知された力が最大閾力を超えたとき、制御システムは電気モータ5002を第3の動作状態に切り替えることができる。第3の動作状態において、本明細書で説明したように、発射要素の前進が停止されることができ、電気モータは増幅触覚フィードバックを発生させて、潜在的な過負荷の警告を操作者に伝えることができる。
【0227】
増幅触覚フィードバックを受け取ると、操作者は、第1の動作状態を再開させるか、又は第2の動作状態を開始するかを決定することができる。例えば、操作者は、遠位側への発射要素の前進を再開する、すなわち警告後の動作状態で手術器具を操作するように、あるいは、潜在的な過負荷の警告に留意して、発射要素を近位側に後退させる、すなわち変更後の動作状態で手術器具を操作するように決定することができる。操作者が、警告後の動作状態で手術器具を操作するように決定した場合、手術器具5100は故障の危険を伴うことがある。様々な実施形態において、手術器具5100は、例えば複数のレバー及び/又はボタンなどの入力キー(図示せず)を備えることができる。様々な実施形態において、入力キーは、制御システムと信号通信をなすことができる。操作者は、入力キーを介して入力することによって、手術器具を制御することができる。例えば、操作者は、入力キーの第1のボタンを選択すると、発射要素の前進を再開する、すなわち警告後の動作状態に移行することができ、あるいは、入力キーの第2のボタンを選択すると、発射要素を後退させる、すなわち変更後の動作状態に移行することができる。様々な実施形態において、操作者は、付加的なボタン及び/又はレバーを選択して、更に異なる動作状態を選択することができる。
【0228】
手術器具5100は、警告後の動作状態で動作されると故障することがあるが、手術器具5100の操作者は、手術機能の必要性及び/又は緊急性が故障の可能性よりも重要であると判断することもできる。例えば、時間が重要である場合、操作者は、外科的な横切開及び/又はステープル留めを迅速に完了する(又は完了しようと試みる)重大な必要性が、器具が故障する危険性よりも重要であると判断してもよい。更に、操作者に方策を決定させることにより、操作者の包括的な知識が外科手技に適用されることができ、操作者は、手術器具5100に関して混乱及び/又は困惑することが少なくなる。
【0229】
様々な実施形態において、異なるモータがフィードバックを発生させて操作者に伝えることができる。例えば、第1のモータが発射シーケンスの間に発射部材を駆動することができ、第2のモータがフィードバックを発生させることができる。様々な実施形態において、第2のモータは、例えば、ノイズ、光、及び/又は触知性信号などの感覚フィードバックを発生させて、操作者に伝えることができる。更に、特定の実施形態において、制御システムは、手術器具の複数のモータを制御することができる。
【0230】
主として
図180を参照するが、手術システム又は手術器具を操作する方法が、手術器具の複数の動作状態を含むことができる。例えば、手術器具は、まず初期の動作状態5402において動作することができ、続いて第2の動作状態5412又は5414の一方で動作することができる。第2の動作状態は、例えば警告後の動作状態5412であっても、又は例えば変更後の動作状態5414であってもよい。手術器具が初期の動作状態5402で動作するとき、初期の手術機能は工程5404で開始されることができる。初期の手術機能は、例えば、エンドエフェクタの各ジョーの間に組織をクランプ締めすること、エンドエフェクタを関節屈曲させること、発射部材を前進させること、発射部材を後退させること、エンドエフェクタジョーを開放すること、並びに/又は、様々な機能を反復及び/若しくは結合することなど、手術器具の様々な機能のうちの1つ又は2つ以上であってよい。初期の手術機能が開始された後、手術器具は、工程5406にて手術器具の状態を検知することができる。例えば、初期の手術機能が、発射部材を前進させることである場合、センサは、例えば、閾力を超える力が前進する発射部材にかかることなど、臨床的に重大な状態を検知することができる。
【0231】
依然として
図180を参照するが、検知された状態に反応して、手術器具は、工程5408にて初期の手術機能を停止させることができる。更に、工程5410にて、手術器具は手術器具の操作者にフィードバックを与えることができる。フィードバックは、例えば、ノイズ、光、及び/又は触知性信号などの感覚フィードバックであってもよい。特定の実施形態において、第1のモータが初期の手術機能を停止させることができ、第2のモータが感覚フィードバックを発生させることができる。それに代わって、本明細書で説明するように、例えば電気モータ5002などの多機能電気モータが、第1の動作状態、つまり前進状態から、第3の動作状態、つまりフィードバック状態へと切り替わることができ、このフィードバック状態において、電気モータは揺動して増幅触覚フィードバックを発生させる。多機能電気モータが揺動して増幅触覚フィードバックを発生させると、発射要素の前進及び/若しくは後退は停止され、かつ/又は、電気モータと発射部材との歯車比が高いがために微小及び/若しくは微細な程度に減じられることができる。多機能モータが第1の動作状態から第3の動作状態に切り替わる、そのような実施形態において、例えば、工程5408で初期の手術機能を停止することと、工程5410で操作者にフィードバックを与えることは、同時に又は実質的に同時に生じることができる。
【0232】
特定の実施形態において、手術器具が、特定の状況を示すフィードバックを操作者に伝えた後、操作者は、いかに続行するかについて決定することができる。例えば、操作者は、考えられる複数の動作状態から決定することができる。様々な実施形態において、操作者は、警告後の動作状態5412又は変更後の動作状態5414に移行するように決定することができる。例えば、依然として
図180を参照するが、操作者は、工程5416において初期の手術機能を選択することができ、あるいは工程5418において、変更後の手術機能を選択することができる。様々な実施形態において、操作者は、例えばキー、ボタン、及び/又はレバーと連係して、第2の動作状態のうちの1つを選択することができる。操作者が工程5416にて初期の手術機能を選択した場合、手術器具は、工程5418にて初期の手術機能を再開することができる。操作者が工程5420にて変更後の手術機能を選択した場合、手術器具は、工程5422にて変更後の手術機能を再開することができる。
【0233】
図183〜192は、回転又は直線駆動式エンドカッターに対する絶対位置検出のための装置、システム、及び方法の様々な実施形態を示している。マイクロコントローラ制御式のエンドカッターは、関節屈曲、発射、及び他の手術機能を適切に制御することを可能にするために、位置及び速度値を必要とする。これは従来、駆動モータに装着された回転エンコーダを使用することで達成されてきたことであり、回転エンコーダにより、マイクロコントローラは、モータが後方及び前方に経たステップ数をカウントすることで位置を推測することができる。様々な状況において、駆動バー又はナイフの取り得る各位置に関する固有の位置信号をマイクロコントローラに与える小型の構成で、このシステムを置き換えることが好ましい。回転又は直線駆動式エンドカッターに対するそのような絶対位置センサ構成の様々な例示的実現形態について、ここで特に
図183〜192に関連して説明する。
【0234】
図183は、一実施形態による、絶対位置調整システム7000用のセンサ装置7002の一部分を示す、
図34の手術器具ハンドル1042の分解斜視図である。
図34の手術器具ハンドル1042は、
図34に関連して詳細に説明されている。したがって、開示を簡潔かつ明確にするために、絶対位置調整システム7000用のセンサ装置7002に関連する要素について説明する以外には、
図34の手術器具ハンドル1042のそのような詳細な説明についてここでは繰り返さない。したがって、
図183に示すように、ハウジング1040の手術器具ハンドル1042は、発射駆動システム1100を動作可能に支持しており、発射駆動システム1100は、交換式シャフト組立体のうちの対応する部分に発射動作を加えるように構成されている。発射駆動システム1100は、電気モータ1102を用いてもよい。様々な形態において、モータ1102は、例えば約25,000RPMの最大回転数を有するブラシ付きDC駆動モータであってもよい。他の構成において、モータには、ブラシレスモータ、コードレスモータ、同期モータ、ステッパモータ、又は任意の他の好適な電気モータを挙げることができる。制御回路基板組立体1106に、そして最終的にモータ1102に電力を供給するために、例えばリチウムイオン電池などの電池1104(又は「電源」又は「電源函」)がハンドル1042に結合されてもよい。電池パックハウジング1104は、制御電力を手術器具1010(
図33)に供給するために、ハンドル1042に解放可能に取り付けられるように構成されていてもよい。モータに給電するために、直列に接続された多数の電池が電源として使用されてもよい。加えて、電源は交換可能及び/又は再充電可能であってもよい。
【0235】
他の様々な形態に関連して上に概説したように、電気モータ1102は、回転式シャフト(図示せず)を有することができ、その回転式シャフトは、縦移動式駆動部材1110上の駆動歯1112の組又はラックとの噛合い係合をなして取り付けられる歯車減速機組立体1108と動作可能に連係する。使用の際、電池によって与えられる電圧極性により、電気モータ1102を時計回りに動作させることができるが、電池によって電気モータに加えられる電圧極性は、電気モータ1102を反時計回りに動作させるために、逆転されることができる。電気モータ1102がある方向に回転されるとき、駆動部材1110は遠位方向「D」に軸方向に駆動される。モータ1102が反対の回転方向に駆動されるとき、駆動部材1110は近位方向「P」に軸方向に駆動される。ハンドル1042は、電池によって電気モータ1102に加えられる極性を逆転させるように構成されることができるスイッチを備えることができる。本明細書で説明する他の形態と同様に、ハンドル1042はまた、駆動部材1110の位置及び/又は駆動部材1110が移動されている方向を検出するように構成されたセンサを有することもできる。
【0236】
図184は、一実施形態による、絶対位置調整システム7000用のセンサ装置7002の一部分を示す、ハンドルハウジングの一部分を取り除いた
図183のハンドルの側面図である。ハンドル1042のハウジング1040は、制御回路基板組立体1106を支持しており、制御回路基板組立体1106は、絶対位置調整システム7000を実装するために、必要なロジック及び他の回路部品を備えている。
【0237】
図185は、一実施形態による、センサ装置7002を備えた、マイクロコントローラ7004で制御されるモータ駆動回路装置を備える絶対位置調整システム7000の概略図である。絶対位置調整システム7000及び/又はセンサ装置7002に関連付けられる電気及び電子回路素子は、制御回路基板組立体1106によって支持されている。マイクロコントローラ7004は一般に、メモリ7006と、それに動作可能に結合されたマイクロプロセッサ7008(「プロセッサ」)とを備える。プロセッサ7008は、モータ駆動器7010の回路を制御してモータ1102の位置及び速度を制御する。モータ1102は、センサ装置7002及び絶対位置センサ装置7012に動作可能に結合されており、これらセンサ装置7002及び絶対位置センサ装置7012は、手術器具1010(
図33)の駆動バー又はナイフの取り得る各位置に関する固有の位置信号をマイクロコントローラ7004に与えるためのものである。固有の位置信号は、フィードバック要素7024を介してマイクロコントローラ7004に与えられる。理解されたいこととして、固有の位置信号は、位置センサ7012とマイクロコントローラ7004との間のインターフェイスに応じて、アナログ信号であってもデジタル値であってもよい。以下で説明する一実施形態において、位置センサ7012とマイクロコントローラ7004との間のインターフェイスは、標準的なシリアル周辺装置インターフェイス(SPI)であり、固有の位置信号は、1回転にわたるセンサ素子7026の位置を表すデジタル値である。1回転にわたるセンサ素子7026の絶対位置を表す値は、メモリ7006に記憶されることができる。センサ素子7026の絶対位置フィードバック値は、関節及びナイフ要素の位置に対応する。したがって、センサ素子7026の絶対位置フィードバック値は、関節及びナイフ要素の位置フィードバック制御をもたらす。
【0238】
電池1104又は他のエネルギー源は、絶対位置調整システム7000に電力を供給する。加えて、絶対位置調整システム7000に関連付けられる他のパラメータを測定するために、他のセンサ7018が設けられてもよい。また、1つ又は2つ以上のディスプレイ指示器7020が設けられてもよく、そのディスプレイ指示器7020には音響式の構成要素が含まれてもよい。
【0239】
図185に示すように、センサ装置7002は、縦移動式駆動部材1110の位置に対応する固有の位置信号を与える。電気モータ1102は回転式シャフト7016を有することができ、回転式シャフト7016は、縦移動式駆動部材1110の駆動歯1112(
図183)の組又はラックとの噛合い係合をなして取り付けられる歯車組立体と動作可能に連係する。以下で更に詳細に説明するように、センサ素子7026は、センサ素子7026の1回転が、縦移動式駆動部材1110のいくぶんかの直線的な縦移動に対応するように、歯車組立体7104に動作可能に結合されてもよい。一実施形態において、歯車及びセンサの装置が、ラックピニオン装置によって直線アクチュエータに、あるいは平歯車又は他の連結によって回転アクチュエータに連結されることができる。多数回の旋回が必要となる回転ねじ式駆動構成を備えた実施形態の場合、ウォーム及びホイールなど、駆動部材とセンサとの間の高度な減速装置が用いられてもよい。
【0240】
本開示の一実施形態によれば、絶対位置調整システム7000のセンサ装置7002は、手術装置と共に使用するための、より頑健な位置センサ7012を設ける。取り得る各アクチュエータの位置に関する固有の位置信号又は値を与えることにより、そのような装置は、零点調整又は較正工程の必要性を排除し、ノイズ又は電力低下の状態によって通常の回転エンコーダ構成と同様に位置検知の誤差が生じ得る場合に、設計の悪影響が生じる可能性を低減する。
【0241】
一実施形態において、絶対位置調整システム7000のセンサ装置7002は、通常はモータのロータに装着される従来の回転エンコーダに代わるものであり、従来の回転エンコーダを位置センサ7012で置き換えており、位置センサ7012は、位置センサ7012に関連付けられたセンサ素子の1回転で、各回転位置に対する固有の位置信号を発生させる。したがって、位置センサ7012に関連付けられたセンサ素子の1回転は、縦移動式駆動部材1110の長手方向の直線変位d1と等価である。換言すれば、d1は、縦移動式駆動部材1110に結合されたセンサ素子が1回転した後の、縦移動式駆動部材1110が点aから点bに移動した長手方向の直線距離である。センサ装置7002は、減速装置を介して連結されてもよく、減速装置により、位置センサ7012は、縦移動式駆動部材1110の全行程にわたって、1回転のみすることになる。好適な歯車比を用いると、縦移動式駆動部材1110の全行程が位置センサ7012の1回転で表現されることができる。
【0242】
位置センサ7012の複数の回転に対する固有の位置信号を与えるために、一連のスイッチ7022a〜7022n(ここでnは1より大きい整数である)が、単独で用いられても、減速装置と共に用いられてよい。スイッチ7022a〜7022nの状態はマイクロコントローラ7004にフィードバックされ、マイクロコントローラ7004はロジックを適用して、縦移動式駆動部材1110の長手方向の直線変位d1+d2+...dnに対応する固有の位置信号を決定する。
【0243】
したがって、絶対位置調整システム7000は、モータが前方又は後方に経たステップの数を単純にカウントして装置アクチュエータ、駆動バー、ナイフなどの位置を推測する、従来の回転エンコーダで必要となり得るように、縦移動式駆動部材1110をリセット(ゼロ又はホーム)位置へ後退又は前進させることなく、器具の電源投入後に縦移動式駆動部材1110の絶対位置を与える。
【0244】
様々な実施形態において、センサ装置7002の位置センサ7012は例えば、とりわけ、1つ又は2つ以上の磁気センサ、電位差計などのアナログ回転センサ、アナログホール効果素子の配列を備えてもよく、アナログホール効果素子は、位置信号又は値の固有の組み合わせを出力するものである。
【0245】
様々な実施形態において、マイクロコントローラ7004は、ナイフ及び関節屈曲システムの速度及び位置に対する精密制御など、様々な機能を実施するようにプログラムされてもよい。既知の物理特性を用いて、マイクロコントローラ7004は、実システムの反応をコントローラ7004のソフトウェアでシミュレートするように設計されることができる。シミュレーションによる反応は、(ノイズを伴う離散的な)測定による実システムの反応と比較されて、「観測」反応が取得され、これが実際のフィードバックの決定に用いられる。観測反応は、シミュレーションによる反応の平滑で連続的な性質と、システムに及ぼす外部の影響を検知できる、測定による反応との釣り合いを取る、好都合な同調された値である。
【0246】
様々な実施形態において、絶対位置調整システム7000は、以下の機能性を更に備えてもよく、かつ/又は以下の機能性を実現するようにプログラムされてもよい。フィードバックコントローラは、限定するものではないが、PID、状態フィードバック、及び適応コントローラを含む任意のフィードバックコントローラのうちの1つであってよい。電源が、フィードバックコントローラからの信号を、システムへの物理的入力、この場合は電圧へと変換する。他の例には、限定するものではないが、パルス幅変調された(PWMed)電圧、電流、及び力が挙げられる。モータ1102は、関節屈曲又はナイフシステムへの歯車箱及び機械的リンクを備えたブラシ付きDCモータであってもよい。位置センサ7012で測定される位置に加えて、物理的システムの物理パラメータを測定するために、他のセンサ(7018)が設けられてもよい。これはデジタル信号である(又は、デジタルデータ取得システムに接続される)ので、その出力は有限の解像度とサンプリング周波数を有することになる。限定するものではないが、シミュレーションによる反応を測定による反応に近づける重み付き平均及び理論的制御ループなどのアルゴリズムを用いて、シミュレーションによる反応を測定による反応と結び付けるために、比較及び結合回路が設けられてもよい。入力を知ることによって物理的システムの状態及び出力がどのようになるかを予測するために、物理的システムのシミュレーションでは、質量、慣性、粘性摩擦、誘導抵抗などの特性が考慮される。
【0247】
一実施形態において、マイクロコントローラ7004は、例えばTexas Instrumentsから入手可能なLM 4F230H5QRであってもよい。一実施形態において、Texas InstrumentsのLM4F230H5QRは、製品データシートから容易に確認可能な他の特徴の中でも、最大40MHz、256KBの単一サイクルフラッシュメモリ若しくは他の不揮発性メモリのオンチップメモリ7006と、40MHz超の性能を改善するためのプリフェッチバッファと、32KBの単一サイクルシリアルランダムアクセスメモリ(SRAM)と、StellarisWareソフトウェアを搭載した内部リードオンリメモリ(ROM)と、2KBの電気的消去可能なPROM(EEPROM)と、運動及びエネルギー用途に合計で16の最新PWM出力を備えた、2つのパルス幅変調(PWM)モジュールと、2つのアナログ直交エンコーダ入力部(QEI)と、12のアナログ入力チャネルを備えた、2つの12ビットアナログデジタル変換器(ADC)とを備えたARM Cortex−M4Fプロセッサコアである絶対位置調整システム7000で使用するために、他のマイクロコントローラが容易に代用されることができる。したがって、本開示はこの状況に限定されるべきではない。
【0248】
一実施形態において、駆動器7010は、Allegro Microsystems,Inc.から入手可能なA3941であってもよい。A3941駆動器7010は、ブラシ付きDCモータなどの誘導負荷に合わせて特別に設計された外部のNチャネルパワー金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)と共に使用するフルブリッジコントローラである。駆動器7010は、固有の電荷ポンプレギュレータを備え、電池電圧が7Vに下がるまで完全な(>10V)ゲート駆動をもたらし、5.5Vに下がるまでA3941を低減ゲート駆動で動作させる。ブートストラップコンデンサを使用して、NチャネルMOSFETに必要な上記の電池供給電圧を供給することができる。ハイサイド駆動用の内部電荷ポンプにより、DC(100%デューティサイクル)動作が可能となる。フルブリッジは、ダイオード又は同期整流を用いて高速又は低速減衰モードで駆動されることができる。低速減衰モードにおいて、電流の再循環は、ハイサイドのFETによっても、ローサイドのFETによっても可能である。電力FETは、抵抗器で調節可能なデッドタイムによって、シュートスルーから保護される。統合診断は、低電圧、温度過昇、及びパワーブリッジの異常を指示するものであり、ほとんどの短絡状態下でパワーMOSFETを保護するように構成されることができる。絶対位置調整システム7000で使用するために、他のモータ駆動器が容易に代用されることができる。したがって、本開示はこの状況に限定されるべきではない。
【0249】
センサ装置7002の絶対位置調整システム7000の様々な実施形態を実現するための一般的なアーキテクチャについて説明したので、絶対位置調整システム7000のセンサ装置の一実施形態について説明するために、本開示ではここで
図186〜192を参照することにする。
図186に示す実施形態において、センサ装置7002は、磁気位置センサ7100と、双極磁石7102のセンサ素子と、縦移動式駆動部材1110(
図183〜185)の全行程ごとに1回転する磁石ホルダ7104と、減速するための歯車組立体7106とを備えている。歯車組立体7106、磁石ホルダ7104、及び磁石7102を支持するために、ブラケット7116などの構造要素が設けられている。磁気位置センサ7100は、ホール素子などの1つ又は2つ以上の磁気検出素子を備えており、磁石7102に近接して定置されている。したがって、磁石7102が回転すると、磁気位置センサ7100の磁気検出素子は、1回転にわたって磁石7102の絶対角度位置を測定する。
【0250】
様々な実施形態において、例えば、全磁場を測定するか磁場のベクトル成分を測定するかによって分類される磁気センサなど、任意の個数の磁気検出素子が絶対位置調整システム7000に用いられてよい。両タイプの磁気センサを生産するために用いられる技術は、物理学及び電子工学の多数の側面を含んでいる。磁場検出に用いられる技術にはとりわけ、探りコイル、フラックスゲート、光ポンピング、核摂動、SQUID、ホール効果、異方性磁気抵抗、巨大磁気抵抗、磁気トンネル接合、巨大磁気インピーダンス、磁歪/圧電複合材、磁気ダイオード、磁気トランジスタ、光ファイバ、光磁気、及び微小電気機械システム系の磁気センサが挙げられる。
【0251】
図示の実施形態において、歯車組立体7106は、3:1の歯車比で連結するように噛合い係合をなす第1の歯車7108と第2の歯車7110とを備えている。第3の歯車7112がシャフト7114を中心として回転する。第3の歯車は、縦移動式駆動部材1110と噛合い係合をなし、縦移動式駆動部材1110が遠位方向D(
図183)に前進するときには第1の方向に回転し、縦移動式駆動部材1110が近位方向P(
図183)に後退するときには第2の方向に回転する。第2の歯車7110は、同じシャフト7114を中心として回転し、したがって、第2の歯車7110がシャフト7114を中心として回転することは、縦移動式駆動部材1110が縦方向に並進することに対応する。したがって、遠位方向D又は近位方向Pのいずれかにおける縦移動式駆動部材1110の完全な1行程は、第2の歯車7110の3回転、及び第1の歯車7108の1回転に対応する。磁石ホルダ7104は第1の歯車7108に結合されているので、磁石ホルダ7104は、縦移動式駆動部材1110の全行程ごとに完全に1回転する。
【0252】
図187は、一実施形態による、制御回路基板組立体1106及びセンサ装置7002の各要素の相対的な整合を示す、絶対位置調整システム7000のセンサ装置7002の分解斜視図である。位置センサ7100(この図には示さない)は、アパーチャ7120を画定する位置センサホルダ7118によって支持されており、アパーチャ7120は、下方の回転磁石7102と正確に整合させて位置センサ7100を収容するのに好適なものである。固定具7120が、ブラケット7116に、そして制御回路基板組立体1106に結合されており、磁石7102が磁石ホルダ7104と共に回転する間も依然として不動となる。ハブ7122が、第1の歯車7108/磁石ホルダ7104の組立体と嵌合するように設けられている。
【0253】
図188〜190は、一実施形態によるセンサ装置7002の更なる図を示している。具体的に言えば、
図188は、作動モードで配置されたセンサ装置7002全体を示している。位置センサホルダ7118は、制御回路基板組立体1106の下方に位置し、磁石ホルダ7104及び磁石7102を封入している。
図189は、位置センサホルダ7118に画定されたアパーチャ7120の下方に位置する磁石7102を示している。位置センサ7100及び制御回路基板組立体1106は、明確にするため示されていない。
図190は、磁石7102を受容するアパーチャ7124を示すために、制御回路基板組立体1106、位置センサホルダ7118、位置センサ7100、及び磁石7102を取り除いて、センサ装置7002を示している。
【0254】
図191は、一実施形態による、位置センサ7100と回路部品7126との相対位置が分かるように制御回路基板1106は取り除くが、電子部品は依然として可視に示したセンサ装置7002の平面図である。
図186〜191に関連して説明する実施形態において、第1の歯車7108と第2の歯車7110とから構成される歯車組立体7106は3:1の歯車比を有しており、そのため、第2の歯車7110が3回転すると、第1の歯車7108が、したがって磁石ホルダ7104が1回転するようになっている。先に議論したように、位置センサ7100は、磁石ホルダ7104/磁石7102の組立体が回転する間も依然として不動である。
【0255】
上で議論したように、歯車組立体は、磁石ホルダ7104及び磁石7102を駆動するために利用されることができる。歯車組立体内のある歯車と歯車組立体内の別の歯車との相対的な回転を確実に予測できるので、歯車組立体は様々な状況で有用となることができる。様々な他の状況において、モータの出力と磁石7102の回転との関係を確実に予測できる限りは、ホルダ7104及び磁石7102を駆動するために、任意の好適な駆動手段が利用されてよい。例えば、そのような手段には、例えばプラスチックホイール及び/又はエラストマーホイールなど、それらの間で運動を伝達できる少なくとも2つの接触ホイールを有するホイール組立体を挙げることができる。そのような手段にはまた、例えば、ホイール及びベルト組立体を挙げることができる。
【0256】
図192は、一実施形態による、磁気ロータリ型絶対位置調整システムを含んだ絶対位置調整システム7000用の位置センサ7100の一実施形態の概略図である。一実施形態において、位置センサ7100は、austriamicrosystems,AGから入手可能なAS5055EQFTシングルチップ磁気回転位置センサとして実装されてもよい。位置センサ7100は、マイクロコントローラ7004と連係して絶対位置調整システム7000を設けている。位置センサ7100は、低電圧低電力の構成要素であり、磁石7104(
図186、187)の上方に位置する位置センサ7100の領域7130に、4つの集積ホール効果素子7128A、7128B、7128C、7128Dを有している。また、高解像度ADC 7132及びスマート電力管理コントローラ7138がチップ上に設けられている。加算、減算、ビットシフト、及びテーブル参照演算のみを必要とする、双曲線関数及び三角関数を計算する簡潔かつ効率的なアルゴリズムを実装するために、1桁毎の方法とボルダーアルゴリズム(Volder's algorithm)でも知られる、CORDIC(座標回転デジタルコンピュータの略)プロセッサ7136が設けられる。角度位置、アラームビット、及び磁場情報が、標準的なSPIインターフェイス7134を介してホストプロセッサであるマイクロコントローラ7004に伝送される。位置センサ7100は、12ビット又は14ビットの解像度を提供する。
図191に示す実施形態において、位置センサ7100は、4mm×4mm×0.85mmの小型のQFN16ピンパッケージに設けられたAS5055チップである。
【0257】
ホール効果素子7128A、7128B、7128C、7128Dは、直接回転磁石の上方に設置されている。ホール効果は、周知の効果であり、開示を簡潔かつ明確にするために、本明細書では詳細に説明しない。一般に、ホール効果とは、電気導体に流れる電流と、その電流に垂直な磁場に直交して、電気導体にかかる電位差(ホール電圧)が発生することである。これは、Edwin Hallによって1879年に発見された。ホール係数は、誘導電場と、電流密度に印加磁場を掛けたものとの比として定義される。その値は、電流をなす電荷キャリアの種類、個数、及び特性に依存するので、ホール係数は、導体を作る材料の特徴を示す。AS5055位置センサ7100において、ホール効果素子7128A、7128B、7128C、7128Dは、磁石7104(
図186、187)の絶対位置を磁石7104の1回転にわたって角度で示す電圧信号を発生させることが可能である。この角度値は固有の位置信号であり、CORDICプロセッサ7136によって算出され、AS5055位置センサ7100にオンボードでレジスタ又はメモリ内に格納される。1回転にわたる磁石7104の位置を示す角度値は、様々な技術で、例えば電源投入時に、又はホストプロセッサ7004によって要求された時に、ホストプロセッサ7004に与えられる。
【0258】
AS5055位置センサ7100は、ホストのマイクロコントローラ7004に接続されているとき、動作するのに少数の外部構成要素のみを必要とする。単一電源を使用する単純な適用には6本の導線を必要とし、電力用に2本の導線、ホストのマイクロコントローラ7004とのSPIシリアル通信インターフェイス7134用に4本の導線7140を必要とする。割り込みをホストのマイクロコントローラ7004に送信して、新たな有効な角度が読まれ得ることを知らせるために、7番目の接続が加えられてもよい。
【0259】
電源投入時に、AS5055位置センサ7100は、1回の角度測定を含めて、すべての電源投入シーケンスを実施する。このサイクルの完了は、出力ピン7142におけるINT要求として示され、角度値は内部レジスタに記憶される。この出力が設定されると、AS5055位置センサ7100は一時停止してスリープモードに移る。外部のマイクロコントローラ7004は、SPIインターフェイス7134を介してAS5055位置センサ7100から角度値を読み取ることによって、7142におけるINT要求に応答することができる。角度値がマイクロコントローラ7004によって読み取られると、INT出力7142が再びクリアされる。また、マイクロコントローラ7004によってSPIインターフェイス7134で「角度読取り」コマンドを位置センサ7100に送信すると、自動的にチップに給電され、別の角度測定が開始される。マイクロコントローラ7004が角度値の読取りを完了すると、直ちに、INT出力7142がクリアされ、新たな結果が角度レジスタに記憶される。角度測定の完了はここでも、INT出力7142及びステータスレジスタの対応するフラグを設定することによって示される。
【0260】
AS5055位置センサ7100の測定原理により、単一の角度測定のみが、各電源投入シーケンス後のごく短い時間で(〜600μs)実施される。1つの角度の測定が完了すると、直ちに、AS5055位置センサ7100は一時停止して電源オフ状態に移る。デジタル平均化による角度値のオンチップフィルタリングは、複数回の角度測定を必要とし、その結果、電源投入時間がより長くなり、低電力用途には望ましくなくなるので、このオンチップフィルタリングは実施されない。角度のジッターは、外部のマイクロコントローラ7004で複数の角度サンプルを平均化することによって低減されることができる。例えば、4つのサンプルを平均化すると、ジッターは6dB(50%)低減する。
【0261】
上で議論したように、エンドエフェクタ1300内に捕捉された組織をステープル留め及び/又は切開するために、手術器具システム1000のハンドル1042内に配置されたモータ1102を利用することで、例えば発射部材1272及び1280を含めて、シャフト組立体1200の発射システムを、シャフト組立体1200のエンドエフェクタ1300に対して前進及び/又は後退させることができる。様々な状況において、発射部材1272及び1280を所望の速度で、又は所望の速度の範囲内で前進させることが望ましい場合がある。同様に、発射部材1272及び1280を所望の速度で、又は所望の速度の範囲内で後退させることが望ましい場合がある。様々な状況において、例えばハンドル1042のマイクロコントローラ7004、及び/又は任意の他の好適なコントローラが、発射部材1272及び1280の速度を制御するように構成されることができる。いくつかの状況において、コントローラは例えば、電圧及び/若しくは電流など、モータ1102に供給される電源の様々なパラメータ、並びに/又はモータ1102の他の動作パラメータに基づいて、発射部材1272及び1280の速度を予測するように構成されることができる。コントローラはまた、モータ1102に供給される電流及び/若しくは電圧の以前の値、並びに/又は、速度、加速度、及び/若しくは位置など、システムの以前の状態に基づいて、発射部材1272及び1280の現在の速度を予想するように構成されることができる。更に、コントローラはまた、例えば上述した絶対位置調整センサシステムを利用して、発射部材1272及び1280の速度を感知するように構成されることができる。様々な状況下で、コントローラは、発射部材1272及び1280の予想速度と、発射部材1272及び1280の感知速度とを比較して、モータ1102への電力を、発射部材1272及び1280の速度を増加させるために増加させ、かつ/又は発射部材1272及び1280の速度を低下させるために減少させるべきか否かを判断するように構成されることができる。米国特許出願第12/235,782号、名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT」、現在の米国特許第8,210,411号は、参照によってそのすべての内容が本明細書に組み込まれる。米国特許出願第11/343,803号、名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING RECORDING CAPABILITIES」は、参照によってそのすべての内容が本明細書に組み込まれる。
【0262】
ここで
図198及び199を参照するが、本明細書で開示する器具の物理的性質を用いて、例えばマイクロコントローラ7004などのコントローラが、器具の実際のシステムの反応をコントローラのソフトウェアでシミュレートするように設計されることができる。シミュレーションによる反応は、(ノイズを伴う離散的な)測定による実際のシステムの反応と比較されて、「観測」反応が取得され、これが実際のフィードバックの決定に用いられる。観測反応は、シミュレーションによる反応の平滑で連続的な性質と、システムに及ぼす外部の影響を検知できる、測定による反応との釣り合いを取る、好都合な同調された値である。
図198及び199に関連するが、シャフト組立体1200のエンドエフェクタ1300の発射要素又は切断要素が、目標の速さ又は速度であるいはその近くで移動されることができる。
図198及び199に開示するシステムは、切断要素を目標の速さで移動させるために利用されることができる。システムはフィードバックコントローラ4200を有することができ、フィードバックコントローラ4200は、限定するものではないが、例えば、PID、状態フィードバック、LQR、及び/又は適応コントローラを含む、任意のフィードバックコントローラのうちのいずれかであってよい。システムは電源を更に有することができる。電源は例えば、フィードバックコントローラ4200からの信号を、システムへの物理的入力、この場合は電圧へと変換する。他の例には、限定するものではないが、例えば、パルス幅変調された(PWM)電圧、周波数変調された電圧、電流、トルク、及び/又は力が挙げられる。
【0263】
引き続き
図198及び199を参照するが、これらで参照する物理的システムは、発射部材又は切断部材を駆動するように構成された器具の実際の駆動システムである。一例が、関節及び/又はナイフシステムへの歯車箱及び機械的リンクを備えたブラシ付きDCモータである。もう1つの例が、本明細書で開示するモータ1102であり、このモータ1102は、交換式シャフト組立体の、例えば発射部材10060及び関節駆動器10030を操作する。
図198及び199で参照される外的影響4201は、例えば、身体を囲む組織及び物理的システムにかかる摩擦などの事物の、測定されない予測不能な影響である。そのような外的影響は、抗力と呼ばれてもよく、例えばモータ1102に逆らって作用するモータ4202によって表されることができる。様々な状況下で、抗力などの外的影響は、物理的システムのシミュレーションが実際の物理的システムから逸脱する主因となっている。
図198及び199に示し、以下で更に議論するシステムは、発射部材又は切断部材の予想される挙動と、発射部材又は切断部材の実際の挙動との差に対処することができる。
【0264】
図198及び199を引き続き参照するが、それらで参照される個別のセンサは、実際の物理的システムの物理的パラメータを測定する。そのような個別のセンサの一実施形態が、絶対位置調整センサ7102と、本明細書で説明するシステムとを有することができる。そのような個別のセンサの出力はデジタル信号であっても(又はデジタルデータ取得システムに接続されても)よいので、その出力は有限の解像度とサンプリング周波数を有してもよい。個別のセンサの出力は、例えばマイクロコントローラ7004などのマイクロコントローラに供給されることができる。様々な状況において、マイクロコントローラは、シミュレートされた、つまり推定された反応を、測定された反応と組み合わせることができる。特定の状況において、観測された反応をノイズが多く利用できないものにすることなく、外的影響が考慮されるようにするため、十分に測定された反応を用いることが有用となることがある。そのように行うアルゴリズムの例には、例えば、シミュレーションによる反応を測定による反応に近づける重み付き平均及び/又は理論的制御ループが挙げられる。上記に加えて、最終的には、例えば、入力を知ることによって物理的システムの状態及び出力がどのようになるかを予測するために、物理的システムのシミュレーションでは、質量、慣性、粘性摩擦、及び/又は誘導抵抗などの特性が考慮される。
図199は、実際のシステムを動作させるために供給される電流の評価及び測定が追加されているところを示しており、この電流は、例えば、シャフト組立体1200の切断部材又は発射部材の速度を制御するために評価されることができる、更に別のパラメータである。特定の状況において電圧を測定することに加えて、あるいはそれに代わって電流を測定することにより、物理的システムをより正確なものにすることができる。それでもなお、本明細書で開示する構想は、他の物理的システムの他の状態パラメータの測定に拡張されることができる。
【0265】
関節屈曲及び発射に関連する各要素の固有の絶対位置に対応するセンサ素子の絶対位置信号/値を決定するための、絶対位置調整システム7000の様々な実施形態について説明したので、本開示ではここで、電動関節屈曲式手術器具1010(
図33)におけるナイフバンドの斜めの伸びを補正するために、絶対位置/値を位置フィードバックシステムで用いて関節及びナイフの位置を制御するいくつかの技術の説明に移る。絶対位置調整システム7000は、ステープルカートリッジの全長にわたる駆動バー又はナイフの取り得る各位置ごとの固有の位置信号/値をマイクロコントローラに与える。
【0266】
関節継手1350の動作については
図37に関連して説明しており、この節では開示を簡潔かつ明確にするために詳細については繰り返さない。関節継手10090の動作については
図102に関連して説明しており、この節では開示を簡潔かつ明確にするために詳細については繰り返さない。
図193は、一実施形態による、直線姿勢をなす、すなわち長手軸L−Aとして示す長手方向に対してゼロの角度θ
0をなす関節継手8000を示している。
図195は、一実施形態による、長手軸L−Aと関節軸A−Aとの間に規定される第1の角度θ
1をなしてある方向に関節屈曲した、
図193の関節継手8000を示している。
図195は、一実施形態による、長手軸L−Aと関節軸A’−Aとの間に規定される第2の角度θ
2をなして別の方向に関節屈曲した、
図194の関節継手8000を示している。
【0267】
本開示による手術器具は、エンドエフェクタ1300(
図37)のカートリッジ(図示せず)内のナイフ要素を並進させるために、複数の可撓性ナイフバンド8002を利用して圧縮力を伝達する。可撓性ナイフバンド8002は、多様な角度θにわたってエンドエフェクタ1300(
図33)が関節屈曲できるようにしている。関節屈曲の作用はしかしながら、可撓性ナイフバンド8002を斜めに伸ばすことになる。可撓性ナイフバンド8002が斜めに伸びることで、長手方向における有効横切開長さT
lが変化する。したがって、可撓性ナイフバンド8002がθ=0の角度を越えて関節屈曲されるとき、関節継手8000を越えたナイフの正確な位置を測定することは困難である。先に議論したように、関節及びナイフ要素の位置は、関節角度が
図194に示すようにゼロのθ
0であるとき、絶対位置調整システム7000からの絶対位置フィードバック信号/値を用いて、直接決定されることができる。しかしながら、可撓性ナイフバンド8002が、長手軸L−Aに対してゼロの角度θ
0から逸脱するとき、カートリッジ内におけるナイフの絶対位置は、関節角度θが分からなければ、絶対位置調整システム7000によってマイクロコントローラ7004に与えられる絶対位置信号/値に基づいて正確に測定されることができない。
【0268】
一実施形態において、関節角度θは、手術器具の発射駆動部に基づいて相当に正確に測定されることができる。上で概説したように、発射部材10060の移動は、絶対位置調整システム7000によって追跡されることができ、例えば、関節駆動部がクラッチシステム10070によって発射部材10060に動作可能に結合されるとき、絶対位置調整システム7000は実質的に、発射部材10060を介して関節システムの移動を追跡することができる。関節システムの移動を追跡する結果として、手術器具のコントローラは、例えばエンドエフェクタ10020などのエンドエフェクタの関節角度θを追跡することができる。様々な状況において、結果として、関節角度θは、可撓性ナイフバンド8002の長手変位D
Lの関数として決定されることができる。可撓性ナイフバンド8002の長手変位D
Lは、絶対位置調整システム7000によって与えられる絶対位置信号/値に基づいて正確に決定されることができるので、関節継手8000に続くナイフの変位の誤差を補正するためのアルゴリズムが用いられてもよい。
【0269】
別の実施形態において、関節角度θは、関節継手8000に対して遠位側Dにある可撓性ナイフバンド8002上にセンサを配置することによって測定されることができる。センサは、関節屈曲された可撓性ナイフバンド8002の張力又は圧縮力の大きさを感知するように構成されることができる。測定された張力又は圧縮力の結果がマイクロコントローラ7004に与えられ、ナイフバンド8002において測定された張力又は圧縮力の大きさに基づいて、関節角度θが算出される。微小電気機械システム(MEMS)の装置及び歪みゲージなどの好適なセンサが、そのような測定をなすように容易に適応されることができる。他の技術では、関節角度θを測定するために、傾きセンサ、傾斜計、加速計、又は角度を測定するための任意の好適な装置が関節継手8000に含められる。
【0270】
様々な実施形態において、電動関節屈曲式手術器具1010(
図33)における可撓性ナイフバンド8002の斜めの伸びを補正するいくつかの技術について、絶対位置調整システム7000と、メモリ7006などのデータ記憶能力を備えたマイクロコントローラ7004とを備える電動手術器具1010と照らし合わせて、以下で説明する。
【0271】
図196は、可撓性ナイフバンド8002が斜めに伸びることが横切開長さT
lに与える影響を補正する方法に関する論理
図8100の一実施形態を示している。この方法について、
図185及び192〜196と関連させて説明することにする。したがって、可撓性ナイフバンド8002が斜めに伸びることが横切開長さT
lに与える影響を補正する方法8100の一実施形態において、例えばエンドエフェクタ1300(
図37)又はエンドエフェクタ10020(
図102)の関節角度θと、関節継手8000の有効横切開長さT
lとの関係が最初に特徴付けされ、その特徴データが手術器具1010(
図33)のメモリ7006に記憶される。一実施形態において、メモリ7006は、フラッシュメモリ、EEPROMなどの不揮発性メモリである。マイクロコントローラ7004のプロセッサ7008の部分は、メモリ7006に記憶された特徴データにアクセスする(8102)。プロセッサ7008は、手術器具1010の使用中に、エンドエフェクタ1300の関節角度を追跡する(8104)。プロセッサ7008は、既知の関節角度θ
Mと、関節角度θ
Sと横切開長さT
lとの関係を表す記憶された特徴データとに基づいて、手術器具1010による目的の横切開長さT
lを調節する(8106)。
【0272】
様々な実施形態において、エンドエフェクタ1300(
図37)の関節角度θと有効横切開長さT
lとの関係を表す特徴データは、製造時に手術器具1010(
図33)のシャフトに関して完備されてもよい。一実施形態において、特徴付けプロセス8102の出力は、メモリ7006に実現されたルックアップテーブルである。したがって、一実施形態において、プロセッサ7008は、メモリ7006に実現されたルックアップテーブルから特徴データにアクセスする。一態様において、ルックアップテーブルは、実行時の計算をより簡潔な配列索引操作で置き換える配列を備える。プロセッサ7008によってメモリ7006から値を取得することは一般に、「不経済な」計算又は入力/出力操作を経るよりも迅速になされるので、処理時間の節減は重要となることがある。ルックアップテーブルは、事前に計算され、静的な記憶装置に記憶されても、プログラムの初期化段階(メモ化)の一部として計算(又は「先取り」)されても、更には特定要素向けのプラットフォームでハードウェアに記憶されてもよい。緊急の用途において、ルックアップテーブルは、エンドエフェクタ1300(
図37)の関節角度と有効横切開長さとの関係の特徴付けの出力値を記憶する。ルックアップテーブルは、これらの出力値を配列に記憶し、またいくつかのプログラミング言語で、マッチングする入力を処理するポインタ関数(又はラベルへのオフセット)を含んでもよい。したがって、直線変位D
Lの各固有の値ごとに、対応する関節角度θが存在する。関節角度θは、例えば、関節継手8000、関節継手1350、又は関節継手10090の遠位側への、対応する横切開長さT
lの変位を算出するために用いられる。対応する横切開長さT
lの変位はルックアップテーブルに記憶され、関節継手を越えたナイフの位置を測定するためにマイクロコントローラ7004によって用いられる。他のルックアップテーブル技術も本開示の範囲内で企図される。
【0273】
一実施形態において、特徴付けプロセス8102の出力は、線形か非線形にかかわらず、最良曲線適合式である。したがって、一実施形態において、プロセッサ7008は、コンピュータ可読命令を実行して、特徴データに基づいて最良曲線適合式を実現するように動作可能である。曲線適合は、おそらくは拘束を受ける一連のデータ点に最良に適合する曲線又は数学関数を構築するプロセスである。曲線適合は、データへの正確な適合が要求される場合、いずれかの補間を伴うことがある。本開示において、この曲線は、関節屈曲した関節継手8000(
図37)の遠位側Dへの可撓性ナイフバンド8002の横切開長さT
lの変位を関節角度θに基づいて表すものであり、関節角度θは、関節継手1350の近位側Pへの可撓性ナイフバンド8002の直線変位D
Lに依存する。関節継手1350の近位側への可撓性ナイフバンド8002の直線変位D
L、関節屈曲した関節継手1350の遠位側への可撓性ナイフバンド8002の変位T
l、及び関節角度θなどのデータ点が測定され、n次多項式(通常、3次多項式が測定データに対して、好適な曲線適合をもたらす)の形式で最良適合曲線を生成するために使用されることができる。マイクロコントローラ7004は、n次多項式を実現するようにプログラムされることができる。使用の際、n次多項式の入力は、絶対位置調整システム7000によって与えられる固有の絶対位置信号/値から逸脱する、可撓性ナイフバンド8002の直線変位である。
【0274】
一実施形態において、特徴付けプロセス8102は、関節角度θ及びナイフバンド8002にかかる圧縮力を取り扱う。
【0275】
一実施形態において、有効横切開長さは、ナイフブレードの最遠位表面と、手術器具1010のハンドル内の所定の基準点との距離である。
【0276】
様々な実施形態において、特徴を記憶するメモリ7006は、手術器具1010(
図33)のシャフト、ハンドル、又はそれら両方に設置された不揮発性メモリであってもよい。
【0277】
様々な実施形態において、関節角度θは、手術器具1010(
図33)のシャフトに設置されたセンサによって追跡されることができる。他の実施形態において、関節角度θは、手術器具1010のハンドル上のセンサによって追跡されてもよく、あるいは関節角度θは、手術器具1010用の制御ソフトウェア内の変数によって追跡されてもよい。
【0278】
一実施形態において、特徴付けは、特徴付けにアクセスする不揮発性メモリ7006と通信するマイクロコントローラ7004の制御ソフトウェアによって利用される。
【0279】
本明細書で説明した様々な実施形態は、手術用ステープル留め器具で使用するためのステープルカートリッジ内に着脱可能に格納されたステープルと関連させて説明されている。いくつかの状況において、ステープルは、手術用ステープラのアンビルと接触すると変形するワイヤを有してもよい。そのようなワイヤは、例えばステンレス鋼などの金属、及び/又は任意の他の好適な材料から構成されたものでよい。そのような実施形態及びその教示は、任意の好適な締結器具と共に使用するためのファスナカートリッジ内に着脱可能に格納されるファスナを有する実施形態に適用されることができる。
【0280】
本明細書で説明した各種の実施形態は、線形エンドエフェクタ及び/又は線形ファスナカートリッジとの関連で説明されている。そのような実施形態及びその教示は、例えば円形の及び/又は起伏のあるエンドエフェクタなど、非線形エンドエフェクタ及び/又は非線形ファスナカートリッジに適用されることができる。例えば、非線形エンドエフェクタなどの様々なエンドエフェクタが、2011年2月28日出願の米国特許出願第13/036,647号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」、現在の米国特許出願公開第2011/0226837号に開示されており、そのすべての内容が参照によって本明細書に組み込まれる。加えて、2012年9月29日出願の米国特許出願第12/893,461号、名称「STAPLE CARTRIDGE」、現在の米国特許出願公開第2012/0074198号は、そのすべての内容が参照によって本明細書に組み込まれる。2008年2月15日出願の米国特許出願第12/031,873号、名称「END EFFECTORS FOR A SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT」、現在の米国特許第7,980,443号はまた、参照によってそのすべての内容が本明細書に組み込まれる。2013年3月12日発行の米国特許第8,393,514号、名称「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」はまた、参照によってそのすべての内容が本明細書に組み込まれる。
【実施例】
【0281】
組織を治療するための手術器具が、トリガを有するハンドルと、そのハンドルから延びるシャフトと、エンドエフェクタと、関節継手とを備えることができ、エンドエフェクタは関節継手によってシャフトに回転可能に結合される。この手術器具は、トリガに動作可能に結合された発射部材であって、トリガの動作が、発射部材をエンドエフェクタに向かって前進させるように構成される、発射部材と、エンドエフェクタと動作可能に結合された関節部材とを更に備えることができる。関節部材は、発射部材と選択的に係合可能であり、そのため、関節部材は、係合形態では発射部材と動作可能に係合されるように、また、関節部材は、分離形態では発射部材から動作可能に分離されるようになっており、発射部材は、関節部材と発射部材が係合形態をなすとき、関節部材をエンドエフェクタに向かって前進させて、関節継手を中心としてエンドエフェクタを回転させるように構成される。手術器具は、例えばばねなどの付勢部材を更に有することができ、その付勢部材は、エンドエフェクタが関節屈曲された後、エンドエフェクタを再び中心に配置し、エンドエフェクタを長手軸に沿ってシャフトと再び整合させるように構成されることができる。
【0282】
組織を治療するための手術器具が、電気モータと、シャフトと、エンドエフェクタと、関節継手とを備えることができ、エンドエフェクタは関節継手によってシャフトに回転可能に結合される。手術器具は、電気モータと動作可能に係合可能な発射駆動部を更に備えることができ、発射駆動部は、電気モータによって、前進されてエンドエフェクタに向かい、後退されてエンドエフェクタから離れるように構成されている。手術器具はまた、エンドエフェクタと動作可能に結合された関節駆動部を更に備えることができ、関節駆動部は、関節駆動部が遠位側に押されてエンドエフェクタに向かうとき、エンドエフェクタを第1の方向に回転させるように構成され、関節駆動部は、関節駆動部が近位側に引かれてエンドエフェクタから離れるとき、エンドエフェクタを第2の方向に回転させるように構成され、発射駆動部は、関節駆動部と選択的に係合可能であり、発射駆動部が関節駆動部と動作可能に係合されているとき、少なくとも、関節駆動部をエンドエフェクタに向かって遠位側に押すか、関節駆動部をエンドエフェクタから離して引くように構成され、発射駆動部は、発射駆動部が関節駆動部から動作可能に分離されているとき、関節駆動部とは独立に動作することができる。
【0283】
組織を治療するための手術器具が、シャフトと、シャフトに回転可能に結合されるエンドエフェクタと、エンドエフェクタに対して移動されるように構成された発射部材とを備えることができる。手術器具は、エンドエフェクタと動作可能に結合された関節部材を更に備えることができ、関節部材は発射部材と選択的に係合可能であり、そのため、関節部材は係合形態では発射部材と動作可能に係合されるように、また関節部材は分離形態では発射部材から動作可能に分離されるようになっており、発射部材は、関節部材と発射部材が係合形態をなしているとき、関節部材をエンドエフェクタに対して移動させてエンドエフェクタを回転させるように構成されている。手術器具は、ロック形態及びロック解除形態に構成可能なエンドエフェクタロックを更に備えることができ、エンドエフェクタロックは、エンドエフェクタロックがロック解除形態をなしているとき、関節部材を発射部材と動作可能に係合させるように構成される。
【0284】
手術器具は、少なくとも1つの駆動システムを有することができ、その駆動システムは、制御運動を発生させるように構成されたものであり、作動軸を画定する。手術器具は、少なくとも1つの交換式シャフト組立体を更に備えてもよく、その交換式シャフト組立体は、作動軸に実質的に直角な方向に、少なくとも1つの駆動システムに着脱可能に結合されるように構成されるものであり、少なくとも1つの駆動システムから、交換式シャフト組立体に動作可能に結合された手術用エンドエフェクタに、制御運動を伝達する。加えて、手術器具はロックアウト組立体を更に有してもよく、そのロックアウト組立体は、少なくとも1つの交換式シャフト組立体が少なくとも1つの駆動システムに動作可能に結合されていない限り、駆動システムの作動を防止するように少なくとも1つの駆動システムと連係する。
【0285】
手術器具は、エンドエフェクタを有するシャフト組立体を備える。エンドエフェクタは、手術用ステープルカートリッジと、手術用ステープルカートリッジに対して移動可能に支持されるアンビルとを備えることができる。シャフト組立体は、移動可能な閉鎖シャフト組立体を更に備えてもよく、その閉鎖シャフト組立体は、開放及び閉鎖運動をアンビルに加えるように構成されたものである。シャフト装着フレームが、その上に、移動可能な閉鎖シャフト組立体の一部分を動作可能に支持してもよい。手術器具は、シャフト装着フレームと着脱可能に動作可能な係合をなすように構成されたフレーム部材と、フレーム部材によって動作可能に支持され、作動軸を規定する閉鎖駆動システムとを更に備えてもよい。閉鎖駆動システムは、シャフト装着フレームがフレーム部材と動作可能な係合をなしているとき、作動軸に実質的に直角な方向に、閉鎖シャフト組立体と動作可能に係合するように構成されてもよい。閉鎖シャフト組立体が閉鎖駆動システムと動作可能に係合をなさない限り、ロックアウト組立体は、閉鎖駆動システムの作動を防止するように閉鎖駆動システムと連係してもよい。
【0286】
手術システムは、少なくとも1つの駆動システムを動作可能に支持するフレームを備えてもよく、その駆動システムは、制御アクチュエータの作動時に制御運動を発生させるためのものである。駆動システムのうちの少なくとも1つが作動軸を規定する。手術システムは、複数の交換式シャフト組立体を更に備えてもよく、各交換式シャフト組立体は、作動軸に対して実質的に直角な方向に、フレームの一部分と着脱可能に動作可能に係合するように構成されたシャフト装着フレームを備えてもよい。第1のシャフト組立体は、シャフト装着フレームによって動作可能に支持され、作動軸に対して実質的に直角な方向に、少なくとも1つの駆動システムのうちの対応する駆動システムと動作可能な係合をなすように構成されてもよい。シャフト装着フレームがフレーム部分と動作可能な係合をなし、第1のシャフト組立体が少なくとも1つの駆動システムのうちの1つと動作可能な係合をなすまで、ロックアウト組立体は、少なくとも1つの駆動システムのうちの対応する駆動システムの一部分と機械的に係合し、制御アクチュエータと協働して制御アクチュエータの作動を防止する。
【0287】
交換式シャフト組立体は、手術器具と共に使用されることができる。少なくとも1つの形態において、手術器具は、複数の駆動システムを動作可能に支持し作動軸を規定するフレームを有する。一形態において、シャフト組立体は、シャフト組立体に動作可能に結合された手術用エンドエフェクタに第1の作動運動を加えるように構成された第1のシャフトを備え、第1のシャフトの近位端部は、作動軸に対して実質的に直角な方向に、フレームによって支持される駆動システムのうちの第1の駆動システムに動作可能に着脱可能に結合されるように構成される。
【0288】
交換式シャフト組立体は、手術器具と共に使用されることができる。少なくとも1つの形態において、手術器具は、作動軸を規定し複数の駆動システムを動作可能に支持するフレームを有する。様々な形態のシャフト組立体がシャフトフレームを備えてもよく、シャフトフレームは、その近位端部に装着されたシャフト装着モジュールを有し、作動軸に対して実質的に直角な方向にフレームの一部分に着脱可能に結合されるように構成される。シャフト組立体は、シャフトフレームの遠位端部に動作可能に結合されるエンドエフェクタロックを更に備えてもよい。少なくとも1つの形態において、エンドエフェクタは、手術用ステープルカートリッジと、手術用ステープルカートリッジに対して移動可能に支持されるアンビルとを備える。シャフト組立体は、制御動作をアンビルに加えるように構成された遠位端部を有する外側シャフト組立体を更に備えてもよい。外側シャフト組立体は、作動軸に対して実質的に直角な方向に、フレームによって支持される駆動システムのうちの第1の駆動システムに動作可能に着脱可能に結合されるように構成された近位端部を有してもよい。シャフト組立体はまた、遠位切断部分を有する発射シャフト組立体を更に備えてもよく、遠位切断部分は、エンドエフェクタ内で開始位置と終了位置との間で移動するように構成される。発射シャフト組立体は、作動軸に対して実質的に直角な方向に、フレームによって支持される発射駆動システムに動作可能に着脱可能に結合されるように構成された近位端部を有してもよい。
【0289】
手術システムは、複数の駆動システムを支持し作動軸を規定するフレームを備えてもよい。システムは、複数の交換式シャフト組立体を更に備えてもよい。各シャフト組立体は、シャフト組立体に動作可能に結合された手術用エンドエフェクタに第1の作動運動を加えるように構成された細長シャフトを備え、細長シャフトの近位端部は、作動軸に対して実質的に直角な方向に、フレームによって支持される各駆動システムのうちの第1の駆動システムに動作可能に着脱可能に結合されるように構成される。各交換式シャフト組立体は制御シャフト組立体を更に備えてもよく、制御シャフト組立体は、細長シャフト内で動作可能に支持され、制御運動をエンドエフェクタに加えるように構成され、制御シャフト組立体の近位端部は、作動軸に対して実質的に直角な方向に、フレームによって支持される各駆動システムのうちの第2の駆動システムに動作可能に着脱可能に結合されるように構成され、手術用エンドエフェクタのうちの少なくとも1つは、手術用エンドエフェクタのうちの別のものとは異なる。
【0290】
当業者に理解されたいこととして、本明細書で開示する様々な手術器具装置は、交換式シャフト組立体を、手持型の器具かロボット制御式の器具かに関わらず、手術器具のうちの対応する部分に確実に整合しかつ確実にロック及びロック解除するための様々な機構及び構造を有している。例えば、器具の準備中の不適当なときに、又は手術手技で使用されている間に、駆動システムのうちの1つ又は2つ以上(すべても含む)が作動するのを防止するように、器具を構成することが望ましい場合もある。
【0291】
手術器具と共に使用するためのハウジングはシャフトとエンドエフェクタとを有し、手術器具は、エンドエフェクタをシャフトに対して移動させるように構成された関節組立体を有する。ハウジングは、ハウジングによって動作可能に支持されるモータと、少なくとも1つの関節屈曲運動を関節組立体に伝達してエンドエフェクタを関節ホーム状態位置と関節屈曲位置との間で移動させるように構成された関節駆動部と、モータと通信するコントローラと、第1の入力信号をコントローラに伝送するように構成された第1の入力部であって、コントローラは、第1の入力信号に反応して、モータを起動して少なくとも1つの関節屈曲運動を発生させ、エンドエフェクタを関節屈曲位置に移動させるように構成されている、第1の入力部と、リセット入力信号をコントローラに伝送するように構成されたリセット入力部であって、コントローラは、リセット入力信号に反応して、モータを起動して少なくとも1つのリセット運動を発生させ、エンドエフェクタを関節ホーム状態位置に移動させるように構成されている、リセット入力部とを備える。
【0292】
手術器具が、シャフトと、シャフトから遠位側に延びるエンドエフェクタとを備え、エンドエフェクタは、関節ホーム状態位置と関節屈曲位置との間でシャフトに対して移動可能である。エンドエフェクタは、複数のステープルを有するステープルカートリッジと、その複数のステープルを発射するように構成された発射部材とを備え、発射部材は発射ホーム状態位置と発射位置との間で移動可能である。加えて、手術器具は、シャフトから近位側に延びるハウジングを備えている。ハウジングは、ハウジングによって動作可能に支持されるモータと、モータと通信するコントローラと、ホーム状態入力信号をコントローラに伝送するように構成されたホーム状態入力部とを備え、コントローラは、ホーム状態入力信号に反応してモータを起動して、エンドエフェクタを関節ホーム状態位置に復帰させること、及び発射部材を発射ホーム状態位置に復帰させることを達成するように構成されている。
【0293】
手術器具が、エンドエフェクタと、エンドエフェクタから近位側に延びるシャフトと、関節屈曲組立体とを備え、関節屈曲組立体は、非関節屈曲位置、つまり非屈曲位置の第1の側の第1の関節屈曲位置と、非関節屈曲位置の第2の側の第2の関節屈曲位置との間で、エンドエフェクタをシャフトに対して移動させるように構成されており、ここで第1の側は第2の側の反対側である。加えて、手術器具は、モータと、そのモータと通信するコントローラと、第1の入力信号をコントローラに伝送するように構成された第1の入力部であって、コントローラは、第1の入力信号に反応して、モータを起動してエンドエフェクタを第1の関節屈曲位置に移動させるように構成されている、第1の入力部と、第2の入力信号をコントローラに伝送するように構成された第2の入力部であって、コントローラは、第2の入力信号に反応して、モータを起動してエンドエフェクタを第2の関節屈曲位置に移動させるように構成されている、第2の入力部と、リセット入力信号をコントローラに伝送するように構成されたリセット入力部であって、コントローラは、リセット入力信号に反応して、モータを起動してエンドエフェクタを非関節屈曲位置に移動させるように構成されている、リセット入力部とを更に備える。
【0294】
手術器具が、エンドエフェクタと、エンドエフェクタから近位側に延びるシャフトと、複数のステープルを発射するように構成された発射組立体と、エンドエフェクタをシャフトに対して関節屈曲させるように構成された関節組立体と、ロック形態とロック解除形態との間で移動可能なロック部材と、シャフトから近位側に延びるハウジングであって、ロック部材がロック解除形態をなすとき、シャフトに着脱可能に結合される、ハウジングとを備える。ハウジングは、発射組立体と関節組立体の少なくとも一方を駆動するように構成されたモータと、モータと通信するコントローラとを備え、コントローラは、ロック部材がロック形態とロック解除形態との間で移動されるとき、モータを起動して発射組立体と関節組立体の少なくとも一方をホーム状態にリセットするように構成される。
【0295】
手術器具が、エンドエフェクタと、エンドエフェクタから近位側に延びるシャフトと、複数のステープルを発射するように構成された発射組立体と、エンドエフェクタをシャフトに対して関節屈曲させるように構成された関節組立体と、ロック形態とロック解除形態との間で移動可能なロック部材と、シャフトから近位側に延びるハウジングであって、ロック部材がロック解除形態をなすとき、シャフトに着脱可能に結合される、ハウジングとを備える。ハウジングは、発射組立体と関節組立体の少なくとも一方を駆動するように構成されたモータと、モータと通信するコントローラと、ロック部材に動作可能に結合されたホーム状態入力部とを備え、ホーム状態入力部はホーム状態入力信号をコントローラに伝送するように構成され、コントローラは、ホーム状態入力信号に反応して、モータを起動して発射組立体と関節組立体の少なくとも一方をホーム状態にリセットするように構成される。
【0296】
手術器具が、エンドエフェクタと、エンドエフェクタから近位側に延びるシャフトと、ホーム状態位置と関節屈曲位置との間でエンドエフェクタをシャフトに対して関節屈曲させるように構成された関節組立体と、ロック形態とロック解除形態との間で移動可能なロック部材と、シャフトから近位側に延びるハウジングであって、ロック部材がロック解除形態をなすとき、シャフトに着脱可能に結合可能である、ハウジングとを備える。ハウジングは、関節組立体を駆動するように構成されたモータと、モータと通信するコントローラとを備え、コントローラは、ロック部材がロック形態とロック解除形態との間で移動されるとき、モータを起動してエンドエフェクタをホーム状態位置に復帰させることを達成するように構成される。
【0297】
手術器具用の絶対位置センサシステムが、(1)手術器具の移動式駆動部材に動作可能に結合されたセンサ素子と、(2)センサ素子に動作可能に結合された位置センサとを備えることができ、位置センサは、センサ素子の絶対位置を感知するように構成されている。
【0298】
手術器具が、(1)手術器具の移動式駆動部材に動作可能に結合されたセンサ素子と、センサ素子に動作可能に結合された位置センサとを備える絶対位置センサシステムであって、位置センサは、センサ素子の絶対位置を感知するように構成された、絶対位置センサシステムと、(2)移動式駆動部材に動作可能に結合されたモータとを備えることができる。
【0299】
手術器具用の絶対位置センサシステムが、(1)手術器具の移動式駆動部材に動作可能に結合されたセンサ素子と、(2)センサ素子を保持するためのホルダであって、ホルダとセンサ素子は回転式で結合される、ホルダと、(3)センサ素子に動作可能に結合された位置センサであって、センサ素子の絶対位置を感知するように構成され、ホルダ及びセンサ素子の回転に対して固定される、位置センサとを備えることができる。
【0300】
可撓性ナイフバンドが斜めに伸びることが、プロセッサとメモリとを備える手術器具の横切開長さに与える影響を補正する方法であって、手術器具は、エンドエフェクタの関節角度と関節継手の遠位側の有効横切開長さとの関係を表す特徴データをメモリに記憶しており、この方法は、(1)プロセッサによって、手術器具のメモリから特徴データにアクセスすることと、(2)プロセッサによって、手術器具の使用中にエンドエフェクタの関節角度を追跡することと、(3)プロセッサによって、追跡された関節角度及び記憶された特徴データに基づいて手術器具による目標横切開長さを調節することとを含む、方法である。
【0301】
手術器具がマイクロコントローラを備えることができ、マイクロコントローラは、コンピュータ可読命令を実行するように構成されたプロセッサと、マイクロコントローラに結合されたメモリとを備え、プロセッサは、(1)エンドエフェクタの関節角度と関節継手の遠位側の有効横切開長さとの関係を表す特徴データにメモリからアクセスし、(2)手術器具の使用中にエンドエフェクタの関節角度を追跡し、(3)追跡された関節角度及び記憶された特徴データに基づいて目標横切開長さを調節するように動作可能である。
【0302】
手術器具が、関節継手を備えるエンドエフェクタと、関節継手の近位側の位置から関節継手の遠位側の位置に並進するように構成された可撓性ナイフバンドと、コンピュータ可読命令を実行するように動作可能なプロセッサを備えるマイクロコントローラと、マイクロコントローラに結合されたメモリとを備える。プロセッサは、(1)エンドエフェクタの関節角度と関節継手の遠位側の有効横切開長さとの関係を表す特徴データにメモリからアクセスし、(2)手術器具の使用中にエンドエフェクタの関節角度を追跡し、(3)既知の関節角度及び記憶された特徴データに基づいて目標横切開長さを調節するように動作可能である。
【0303】
手術器具と共に使用するためのシャフト組立体が、シャフトと、エンドエフェクタと、エンドエフェクタをシャフトに連結する関節継手と、エンドエフェクタに対して移動可能な発射駆動部と、関節継手を中心としてエンドエフェクタを関節屈曲させるように構成された関節駆動器と、関節駆動器を発射駆動器に選択的に係合させて、発射駆動器の運動を関節駆動器に付与するように構成されたクラッチカラーとを備えることができる。
【0304】
手術器具が、ハンドルと、ハンドル内に配置された電気モータと、ハンドルに装着可能なシャフトと、エンドエフェクタと、エンドエフェクタをシャフトに連結する関節継手と、エンドエフェクタに向かって移動可能な発射駆動器であって、電気モータは発射運動を発射駆動器に付与するように構成されている、発射駆動器と、関節継手を中心としてエンドエフェクタを関節屈曲させるように構成された関節駆動器と、関節駆動器を発射駆動器に選択的に係合させて、発射運動を関節駆動器に付与するように構成された回転式クラッチとを備えることができる。
【0305】
手術器具と共に使用するためのシャフト組立体が、シャフトと、エンドエフェクタと、エンドエフェクタをシャフトに連結する関節継手と、エンドエフェクタに対して移動可能な発射駆動部と、関節継手を中心としてエンドエフェクタを関節屈曲させるように構成された関節駆動器と、関節駆動器を発射駆動器に選択的に係合させて、発射駆動器の運動を関節駆動器に付与するように構成された縦クラッチとを備えることができる。
【0306】
手術器具のハンドルに装着可能なシャフト組立体が、シャフトをハンドルに動作可能に連結するように構成されたコネクタ部分を備えるシャフトと、エンドエフェクタと、エンドエフェクタをシャフトに連結する関節継手と、発射運動が発射駆動器に加えられたときにエンドエフェクタに対して移動可能である発射駆動器と、関節屈曲運動が関節駆動器に加えられたときに関節継手を中心としてエンドエフェクタを関節屈曲させるように構成された関節駆動器と、関節駆動器を所定位置に解放可能に保持するように構成された関節屈曲ロックであって、関節屈曲運動は関節屈曲ロックをロック解除するように構成される、関節屈曲ロックとを備える。
【0307】
手術器具のハンドルに装着可能なシャフト組立体が、(1)シャフトをハンドルに動作可能に連結するように構成されたコネクタ部分と、(2)近位端部とを有するシャフトと、遠位端部を備えるエンドエフェクタと、エンドエフェクタをシャフトに連結する関節継手と、発射運動によってエンドエフェクタに対して移動可能な発射駆動器と、関節屈曲運動が関節駆動器に加えられたときに関節継手を中心としてエンドエフェクタを関節屈曲させるように構成された関節駆動器と、(1)関節駆動器の近位側への移動に解放可能に抵抗するように構成された第1の一方向ロックと、(2)関節駆動器の遠位側への移動に解放可能に抵抗するように構成された第2の一方向ロックとを備える関節屈曲ロックとを備える。
【0308】
手術器具のハンドルに装着可能なシャフト組立体が、(1)シャフトをハンドルに動作可能に連結するように構成されたコネクタ部分と、(2)近位端部とを有するシャフトと、遠位端部を備えるエンドエフェクタと、エンドエフェクタをシャフトに連結する関節継手と、発射運動によってエンドエフェクタに対して移動可能な発射駆動器と、(1)近位関節駆動器と、(2)エンドエフェクタと動作可能に係合された遠位関節駆動器とを備える関節駆動器システムと、遠位関節駆動器を所定位置に解放可能に保持するように構成された関節屈曲ロックであって、近位関節駆動器の運動は、関節屈曲ロックをロック解除し遠位関節駆動器を駆動するように構成される、関節屈曲ロックとを備える。
【0309】
手術器具のハンドルに装着可能なシャフト組立体が、(1)シャフトをハンドルに動作可能に連結するように構成されたコネクタ部分と、(2)近位端部とを有するシャフトと、遠位端部を備えるエンドエフェクタと、エンドエフェクタをシャフトに連結する関節継手と、発射運動によってエンドエフェクタに対して移動可能な発射駆動器と、(1)第1の関節駆動器と、(2)エンドエフェクタと動作可能に係合された第2の関節駆動器とを備える関節駆動器システムと、第2の関節駆動器を所定位置に解放可能に保持するように構成された関節屈曲ロックであって、第1の関節駆動器の初期の運動は、第2の関節駆動器をロック解除するように構成され、第1の関節駆動器のそれに続く運動は、第2の関節駆動器を駆動するように構成される、関節屈曲ロックとを備える。
【0310】
手術用ステープラが、ハンドルと、発射部材と、電気モータとを備えることができる。電気モータは、第1の動作状態の間に発射部材を前進させ、第2の動作状態の間に発射部材を後退させ、第3の動作状態の間にフィードバックをハンドルに伝送することができる。更に、電気モータは、シャフトと、シャフト上に取り付けられた共振器とを備えることができる。共振器はある本体を備えることができ、その本体は取付けホールを備えることができる。取付けホール及びシャフトは共振器の中心軸と共軸をなすことができ、共振器の質量中心は中心軸に沿って配置されることができる。共振器はまた、本体から延びるばねと、ばねから延びる重りと、本体から延びる釣合い重りとを備えることができる。
【0311】
組織を切断及びステープル留めするための手術器具が、ハンドルと、ハンドルから延びる発射部材と、ハンドル内に配置された電気モータと、ある質量中心を備える増幅器とを備えることができる。電気モータは、複数の状態で動作するように構成されることができ、モータシャフトを備えることができる。更に、増幅器は、質量中心にてモータシャフトに取り付けられることができる。増幅器は、電気モータが発射状態にあるときに、第1の方向に回転することができ、また増幅器は、電気モータがフィードバック状態にあるときに、第1の方向と第2の方向との間で揺動することができる。
【0312】
組織を切断及びステープル留めするための手術器具が、手術器具を保持するための保持手段と、発射部材と、複数の動作状態で動作するためのモータ手段とを備えることができる。複数の動作状態は、発射状態とフィードバック状態とを含むことができる。モータ手段は、発射状態の間に第1の方向に回転することができ、またフィードバック状態の間に第1の方向と第2の方向との間で揺動することができる。手術器具は、触覚的フィードバックを発生させるためのフィードバック発生手段を更に備えることができる。フィードバック発生手段は、モータ手段に取り付けられることができる。
【0313】
組織を切断及びステープル留めするための手術器具が、ハンドルと、ハンドルから延びる発射部材と、ハンドル内に配置された電気モータとを備えることができる。電気モータは、複数の状態で動作するように構成されることができ、また電気モータはモータシャフトを備えることができる。手術器具は、ある質量中心を備える共振器を更に備えることができる。共振器は、質量中心にてモータシャフトに取り付けられることができる。更に、共振器は、電気モータが前進状態にあるときに平衡化されることができ、また共振器は、電気モータがフィードバック状態にあるときに非平衡化されることができる。
【0314】
手術用ステープラを操作するための方法が、初期の動作状態を開始することを含むことができる。切断要素が初期の動作状態の間に遠位側に駆動されることができる。この方法はまた、切断要素における閾条件を検出することと、閾条件を手術用ステープラの操作者に伝えることと、複数の入力のうちの1つを操作者から受信することとを含むことができる。複数の入力は、第1の入力と第2の入力とを含むことができる。この方法はまた、操作者からの入力に反応して、第2の動作状態を開始することを含むことができる。切断要素は、第1の入力に反応して遠位側に駆動されることができ、また第2の入力に反応して近位側に後退されることができる。
【0315】
手術器具を操作するための方法が、初期の手術機能を開始することと、臨床的に重要な状態を検出することと、臨床的に重要な状態を手術器具の操作者に伝えることと、入力を操作者から受け取ることと、操作者からの入力に基づいて第2の手術機能を実施することとを含むことができる。第2の手術機能は、初期の手術機能を継続すること、又は変更後の手術機能を開始することのいずれかを含むことができる。
【0316】
手術器具を制御するためのシステムがモータを備えることができ、モータは発射行程の間に発射部材を駆動することができる。そのシステムはまた、モータを制御するためのコントローラを備えることができ、コントローラは、発射行程の間に複数の動作状態で動作するように構成されることができる。複数の動作状態は、前進状態と後退状態とを含むことができる。そのシステムはまた、発射部材にかかる力を検知するように構成されたセンサを備えることができ、センサとコントローラは信号通信をなすことができる。コントローラは、発射部材にかかる、閾力を超える力をセンサが検知すると、発射行程を停止することができる。そのシステムはまた、複数の入力キーを備えることができ、入力キーとコントローラは信号通信をなすことができる。コントローラは、第1の入力キーが作動されたとき、前進状態を再開することができ、またコントローラは、第2のキーが作動されたとき、後退状態を開始することができる。
【0317】
手術器具が、発射部材と、発射部材を駆動するように構成されたモータと、モータを制御するためのコントローラとを備えることができる。コントローラは、手術器具を複数の動作状態で動作させるように構成されることができ、複数の動作状態は、発射部材を駆動するための発射状態と、発射部材を駆動するための警告後の発射状態とを含むことができる。手術器具はまた、手術器具を警告後の発射状態で動作させるための手段を備えることができる。
【0318】
手術器具が、ハンドルと、ハンドルから延びるシャフトと、エンドエフェクタと、エンドエフェクタをシャフトに連結する関節継手とを備えることができる。手術器具は、発射運動が発射駆動器に加えられたときにエンドエフェクタに対して移動可能である発射駆動器と、関節屈曲運動が関節駆動器に加えられたときに関節継手を中心としてエンドエフェクタを関節屈曲させるように構成された関節駆動器と、関節駆動器を所定位置に解放可能に保持するように構成された関節屈曲ロックであって、関節屈曲運動は関節屈曲ロックをロック解除するように構成される、関節屈曲ロックとを更に備えることができる。
【0319】
手術器具が、作動時に制御運動を発生させるように構成された少なくとも1つの駆動システムであって、作動軸を画定する、駆動システムと、少なくとも1つの交換式シャフト組立体であって、作動軸に実質的に直角な方向に、少なくとも1つの駆動システムに着脱可能に結合され、少なくとも1つの駆動システムから、前記交換式シャフト組立体に動作可能に結合された手術用エンドエフェクタに、制御運動を伝達するように構成された、交換式シャフト組立体と、連係する手段を備えたロックアウト組立体であって、少なくとも1つの駆動システムと連係するためのものであり、少なくとも1つの交換式シャフト組立体が少なくとも1つの駆動システムに動作可能に結合されていなければ、駆動システムの作動を防止するためのものである、ロックアウト組立体とを備えることができる。
【0320】
シャフト組立体を有する手術器具が、手術用ステープルカートリッジとアンビルとを備えたエンドエフェクタを備えることができ、アンビルと手術用ステープルカートリッジの一方は、開放運動及び閉鎖運動が加えられると、アンビルと手術用ステープルカートリッジの他方に対して移動可能である。その手術器具は、開放運動及び閉鎖運動を加えるように構成された移動式閉鎖シャフト組立体と、その上に移動式閉鎖シャフト組立体の一部分を動作可能に支持するシャフト装着フレームと、シャフト装着フレームと着脱可能に動作可能な係合をなすように構成されたフレーム部材と、フレーム部材によって動作可能に支持され、作動軸を規定する閉鎖駆動システムであって、シャフト装着フレームがフレーム部材と動作可能な係合をなすとき、作動軸に対して実質的に直角な方向に、閉鎖シャフト組立体と動作可能な係合をなすように構成された、閉鎖駆動システムと、閉鎖シャフト組立体が閉鎖駆動システムと動作可能な係合をなさない限り、閉鎖駆動システムの作動を防止するように閉鎖駆動システムと連係するロックアウト組立体とを更に備えることができる。
【0321】
ある手術器具が、エンドエフェクタと、エンドエフェクタから近位側に延びるシャフトと、関節屈曲組立体とを備え、関節屈曲組立体は、非関節屈曲位置、つまり非関節屈曲位置の第1の側の第1の範囲の関節屈曲位置と、非関節屈曲位置の第2の側の第2の範囲の関節屈曲位置との間で、エンドエフェクタをシャフトに対して移動させるように構成されており、第1の側は第2の側の反対側である。その手術器具は、モータと、モータと通信するコントローラと、第1の入力信号をコントローラに伝送するように構成された第1の入力部であって、コントローラは、第1の入力信号に反応して、モータを起動してエンドエフェクタを第1の範囲の関節屈曲位置内の関節屈曲位置に移動させるように構成された、第1の入力部と、第2の入力信号をコントローラに伝送するように構成された第2の入力部であって、コントローラは、第2の入力信号に反応して、モータを起動してエンドエフェクタを第2の範囲の関節屈曲位置内の関節屈曲位置に移動させるように構成された、第2の入力部と、リセット入力信号をコントローラに伝送するように構成されたリセット入力部であって、コントローラは、リセット入力信号に反応して、モータを起動してエンドエフェクタを非関節屈曲位置に移動させるように構成された、リセット入力部とを更に備えることができる。
【0322】
上記の説明において様々な細部について記述したが、各種の実施形態はこれらの細部を伴わずに実施されてもよい。例えば、簡潔かつ明確にするために、選択された態様は、詳細に示すのではなく、ブロック図で示されている。本明細書に示した詳細な説明のうちのいくつかの部分は、コンピュータメモリに記憶されたデータに対して動作する命令という点で提示されることができる。そのような説明及び表現は、当業者によって、自身の仕事の内容を当該技術分野の他者に説明及び伝達するために使用されているものである。一般に、アルゴリズムとは、所望の結果につながる工程の自己無撞着シーケンスを指し、「工程」とは、必ずしも必要ではないが、記憶、伝達、結合、比較、及び別様に操作されることが可能な電気又は磁気信号の形態をなすことができる物理量の操作を指す。これらの信号を、ビット、値、要素、記号、文字、用語、番号などで参照することが一般的な扱い方である。これらの及び類似の用語は、適切な物理量と関連付けられてもよく、また単に、これらの物理量に当てはめられる便利なラベルである。
【0323】
別段の明確な定めがない限り、以下の議論から明らかなように、説明の全体を通じて、「処理する」又は「計算する」又は「算出する」又は「決定する」又は「表示する」などの用語を利用する議論は、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリ内で物理(電子的)量として表現されるデータを、コンピュータシステムのメモリ若しくはレジスタ、又はそのような情報記憶、伝送、若しくは表示装置内で物理量として同様に表現される他のデータへと操作し変換する、コンピュータシステム又は類似の電子計算装置の動作及び処理を指していることが理解されよう。
【0324】
一般的な意味で、当業者に理解されたいこととして、多様なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせによって、個別にかつ/又は共同に実現され得る、本明細書で説明する様々な態様を、様々な種類の「電気回路」から構成されるものと見なすことができる。その結果として、本明細書で用いられるとき、「電気回路」は、限定するものではないが、少なくとも1つの個別の電気回路を有する電気回路、少なくとも1つの集積回路を有する電気回路、少なくとも1つの専用集積回路を有する電気回路、コンピュータプログラムで構成された汎用計算装置(例えば、本明細書で説明したプロセス及び/若しくは装置を少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムで構成された汎用計算機、又は、本明細書で説明したプロセス及び/若しくは装置を少なくとも部分的に実行するコンピュータプログラムで構成されたマイクロプロセッサ)を形成する電気回路、メモリ装置を形成する(例えばランダムアクセスメモリを形成する)電気回路、及び/又は、通信装置(例えばモデム、通信スイッチ、又は光学的−電気的設備)を形成する電気回路を含む。当業者に理解されたいこととして、本明細書に記載した主題は、アナログ若しくはデジタル形式又はそれらのいくつかの組み合わせで実現されることができる。
【0325】
上記の詳細な説明は、ブロック図、流れ図、及び/又は実施例を用いて装置及び/又はプロセスの様々な実施形態について記載してきた。そのようなブロック図、流れ図、及び/又は実施例が、1つ又は2つ以上の機能及び/又は動作を含む限り、当業者に理解されたいこととして、そのようなブロック図、流れ図、又は実施例に含まれる各機能及び/又は動作は、多様なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの事実上、任意の組み合わせによって、個別にかつ/又は共同に実現されることができる。一実施形態において、本明細書に記載された主題のいくつかの部分は、専用集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレー(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、又は他の集積型の形式で実現されることができる。しかしながら、当業者に理解されたいこととして、その全部か一部かを問わず、本明細書で開示される実施形態のいくつかの態様は、1台又は2台以上のコンピュータ上で稼働する1つ又は2つ以上のコンピュータプログラムとして(例えば、1台又は2台以上のコンピュータシステム上で稼働する1つ又は2つ以上のプログラムとして)、1つ又は2つ以上のプロセッサ上で稼働する1つ又は2つ以上のプログラムとして(例えば、1つ又は2つ以上のマイクロプロセッサ上で稼働する1つ又は2つ以上のプログラムとして)、ファームウェアとして、あるいは、それらの実質的に任意の組み合わせとして、集積回路において等価に実現されることができ、また、回路を設計すること、並びに/又はソフトウェア及び/若しくはファームウェアのコードを記述することは、本開示を鑑みれば当業者の技能の範囲内に含まれる。加えて、当業者に明らかとなることとして、本明細書に記載した主題の機構は、多様な形式でプログラム製品として配布されることが可能であり、本明細書に記載した主題の具体的な実施形態は、配布を実際に行うために使用される信号搬送媒体の特定の種類に関わらず用いられる。信号搬送媒体の例には、限定するものではないが、フロッピーディスク、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、デジタルテープ、コンピュータメモリなどの記録可能なタイプの媒体、並びに、デジタル及び/又はアナログ通信媒体(例えば、光ファイバーケーブル、導波管、有線通信リンク、無線通信リンク(例えば、送信機、受信器、送信ロジック、受信ロジックなど)など)の送信タイプの媒体が含まれる。
【0326】
当業者に理解されたいこととして、本明細書に記載した構成要素(例えば動作)、装置、目的、及びそれらに関連する議論は、構想を明らかにするための例として用いられており、様々な構成の変更が企図される。結果として、本明細書で用いるとき、記載した特定の例及びそれらに伴う議論は、より一般的な種類を代表することを意図したものである。一般に、特定の代表例を用いることは、その種類を代表することを意図したものであり、また、特定の構成要素(例えば動作)、装置、及び目的を含めないことは、限定するものとみなされるべきではない。
【0327】
実質的に任意の複数及び/又は単数の用語を本明細書で用いることに関して言えば、当業者は、状況及び/又は用途に適切となるように、複数から単数へ、かつ/又は単数から複数へ置き換えることができる。様々な単数/複数の置換えは、簡潔にするため、本明細書では明示的には記述されない。
【0328】
本明細書に記載する主題はときに、種々の他の構成要素の中に含められた、又はそれらと連結された種々の構成要素を示している。理解されたいこととして、そのように表現したアーキテクチャは単に例示的なものであり、実際に、同じ機能性を達成する多数の他のアーキテクチャが実現されることができる。構想の意味で、同じ機能性を達成する構成要素の任意の配列が、所望の機能性を達成するように効果的に「関連付け」られる。したがって、特定の機能性を達成するように結合された任意の2つの構成要素は、アーキテクチャ又は中間の構成要素に関わらず、所望の機能性を達成するように互いに「関連付け」られたと見なされることができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するように互いに「動作可能に連結」又は「動作可能に結合」されていると見なされることができ、また、そのように関連付けられることが可能な任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するように互いに「動作可能に結合可能」であると見なされることができる。動作可能に結合可能である特定の例には、限定するものではないが、物理的に嵌合可能及び/若しくは物理的に相互作用する構成要素、並びに/又は、無線式で相互作用可能及び/若しくは無線式で相互作用可能な構成要素、並びに/又は、論理的に相互作用する、及び/若しくは論理的に相互作用可能な構成要素が挙げられる。
【0329】
場合によっては、1つ又は2つ以上の構成要素は、本明細書において「〜するように構成される」、「〜するように構成可能である」、「〜するように動作可能である/動作する」、「適応される/適応可能である」、「〜することができる」、「〜するように適合可能である/適合される」などと言及されることがある。当業者に理解されたいこととして、「〜するように構成される」は、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、活動状態の構成要素及び/又は静止状態の構成要素及び/又は待機状態の構成要素を概ね包含することができる。
【0330】
添付の「特許請求の範囲」に関して言えば、当業者に明らかとなることとして、本明細書における引用した動作は一般に、任意の順序で実施されてよい。また、様々な動作上の流れがシーケンスで示されているが、理解されたいこととして、様々な動作は、図示した以外の順序で実施されてもよく、あるいは同時に実施されてもよい。そのような別の順序付けの例には、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、重複、交互配置、割込み、再順序付け、増加的、予備的、追加的、同時、逆、又は他の異なる順序付けを挙げることができる。更に、「に応答する」、「に関連する」、又は他の過去時制の形容詞は一般に、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、そのような変化形を除外するように意図するものではない。
【0331】
様々な実施形態について本明細書で説明してきたが、これらの実施形態に対する多数の修正例、変形例、置換例、変更例、及び等価物が当業者に実施されることができ、また思い付くものとなろう。また、各材料が特定の構成要素に関して開示されているが、他の材料が使用されてもよい。したがって、理解されたいこととして、上述の説明及び添付の「特許請求の範囲」では、そのようなすべての修正例及び変形例を、開示する実施形態の範囲に含まれるものとして網羅することが意図されている。以下の「特許請求の範囲」は、そのようなすべての修正例及び変形例を網羅することを意図したものである。
【0332】
2010年4月22日出願の米国特許出願公開第2010/0264194号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH AN ARTICULATABLE END EFFECTOR」のすべての開示内容が、参照によって本明細書に組み込まれる。2012年6月15日出願の米国特許出願第13/524,049号、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」のすべての開示内容が、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0333】
本明細書において開示される装置は、1回の使用の後に廃棄されるような設計とするか、又は複数回使用されるような設計とすることができる。しかしながら、いずれの場合も、装置は少なくとも1回の使用後、再使用のために再調整され得る。再調整は、装置の分解と、これに続く洗浄と、又は特定部品の交換と、及びその後の再組立と、の任意の組み合わせを含むことができる。詳細には、装置は分解可能であり、装置の任意の数の特定の部品又は部材を、任意の組み合わせで選択的に交換又は取り除くことができる。特定の部材の洗浄及び/又は交換に際し、装置を再調整施設において、あるいは外科手術の直前に手術チームが再組み立てしてから、その後の使用に供することができる。当業者であれば、装置の再調整に、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用できる点が認識されるであろう。このような技術の使用、及びその結果として得られる再調整された装置は、すべて、本出願の範囲内にある。
【0334】
好ましくは、本明細書に述べられる本発明は、手術の前に処理される。まず、新品の又は使用済みの器具が入手され、必要に応じて洗浄される。次いで器具を滅菌してもよい。1つの滅菌法では、プラスチック又はTYVEKバッグなどの閉鎖及び封止容器に器具を入れる。次いで容器及び器具を、ガンマ線、X線又は高エネルギー電子線などの、容器を貫入することができる放射線野の中に置く。この放射線によって器具の表面上及び容器内の細菌が死滅する。滅菌された器具は、その後、無菌容器内に格納することができる。封止された容器は医療施設において開封されるまで器具を無菌状態に保つ。
【0335】
全体又は部分において、本明細書に参照により援用されるものとされるいずれの特許公報又は他の開示物も、援用される内容が現行の定義、記載、又は本開示に記載されている他の開示物と矛盾しない範囲でのみ本明細書に援用するものとする。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に援用されるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。本明細書に参照により援用するものとされているが、既存の定義、見解、又は本明細書に記載された他の開示内容と矛盾する全ての内容、又はそれらの部分は、援用された内容と既存の開示内容との間にあくまで矛盾が生じない範囲でのみ援用するものとする。
【0336】
手短に言えば、本明細書に記述した構想を用いる結果として得られる多数の利点について説明した。1つ又は複数の実施形態の上述の説明は、例示及び説明を目的として提示されたものである。網羅的なものにすること、又は、開示した厳密な形に限定することは意図されていない。上記の教示を鑑みれば、修正又は変形が可能である。1つ又は複数の実施形態は、原理及び実際の応用を説明し、それによって、様々な実施形態を様々な修正例と共に、企図される特定の用途に適するものとして当業者が利用できるようにするものである。本明細書とともに提出される特許請求の範囲によって全体的範囲を定義するものである。
【0337】
〔実施の態様〕
(1) 手術器具用の絶対位置センサシステムであって、前記絶対位置センサが、
前記手術器具の移動式駆動部材に動作可能に結合されたセンサ素子と、
前記センサ素子に動作可能に結合された位置センサであって、前記位置センサが前記センサ素子の絶対位置を感知するように構成されている、位置センサと、を備える、絶対位置センサシステム。
(2) 前記位置センサに動作可能に結合されたマイクロコントローラを備え、前記マイクロコントローラが前記位置センサから固有の位置信号を受信するように構成されており、前記固有の位置信号が前記センサ素子の1回転にわたる前記センサ素子の絶対位置角度を表す、実施態様1に記載の絶対位置センサシステム。
(3) 前記センサ素子を前記移動式駆動部材に結合するために歯車組立体を備える、実施態様1に記載の絶対位置センサシステム。
(4) 前記移動式駆動部材が縦移動式駆動部材である、実施態様3に記載の絶対位置センサシステム。
(5) 前記移動式駆動部材の全行程が前記センサ素子の1回転未満に対応する、実施態様4に記載の絶対位置センサシステム。
【0338】
(6) 前記移動式駆動部材の全行程が前記センサ素子の1回転に対応する、実施態様4に記載の絶対位置センサシステム。
(7) 前記移動式駆動部材の一部行程が前記センサ素子の1回転に対応する、実施態様4に記載の絶対位置センサシステム。
(8) 前記センサ素子を前記移動式駆動部材に結合するためにホイール組立体を備える、実施態様1に記載の絶対位置センサシステム。
(9) 前記センサ素子を前記移動式駆動部材に結合するためにベルト及びホイール組立体を備える、実施態様1に記載の絶対位置センサシステム。
(10) 前記センサ素子が磁石であり、前記位置センサが前記磁石に近接して配置される少なくとも1つの磁気センサ素子を備える磁気位置センサである、実施態様1に記載の絶対位置センサシステム。
【0339】
(11) 前記磁気センサ素子が1つ又は2つ以上のホール効果素子を備える、実施態様10に記載の絶対位置センサシステム。
(12) 手術器具であって、
絶対位置センサシステムであって、前記手術器具の移動式駆動部材に動作可能に結合されたセンサ素子と、前記センサ素子に動作可能に結合された位置センサと、を備え、前記位置センサが前記センサ素子の絶対位置を感知するように構成されている、絶対位置センサシステムと、
前記移動式駆動部材に動作可能に結合されたモータと、を備える、手術器具。
(13) 前記位置センサに動作可能に結合されたマイクロコントローラを備え、前記マイクロコントローラが前記位置センサから固有の位置信号を受信するように構成されており、前記固有の位置信号が前記センサ素子の1回転にわたる前記センサ素子の絶対位置角度を表す、実施態様12に記載の手術器具。
(14) 前記センサ素子を前記移動式駆動部材に結合するために歯車組立体を備える、実施態様12に記載の手術器具。
(15) 前記移動式駆動部材が縦移動式駆動部材である、実施態様14に記載の手術器具。
【0340】
(16) 前記移動式駆動部材の全行程が前記センサ素子の1回転に対応する、実施態様15に記載の手術器具。
(17) 前記移動式駆動部材の一部行程が前記センサ素子の1回転に対応する、実施態様15に記載の手術器具。
(18) 前記センサ素子が磁石であり、前記位置センサが前記磁石に近接して配置される少なくとも1つの磁気センサ素子を備える磁気位置センサである、実施態様12に記載の手術器具。
(19) 前記磁気センサ素子がホール効果素子である、実施態様18に記載の手術器具。
(20) 手術器具用の絶対位置センサシステムであって、前記絶対位置センサが、
前記手術器具の移動式駆動部材に動作可能に結合されたセンサ素子と、
前記センサ素子を保持するためのホルダであって、前記ホルダと前記センサ素子が回転式に結合される、ホルダと、
前記センサ素子に動作可能に結合された位置センサであって、前記位置センサが前記センサ素子の絶対位置を感知するように構成されており、前記位置センサが前記ホルダ及び前記センサ素子の回転に対して固定される、位置センサと、を備える、絶対位置センサシステム。
【0341】
(21) 前記位置センサに動作可能に結合されたマイクロコントローラを備え、前記マイクロコントローラが前記位置センサから固有の位置信号を受信するように構成されており、前記固有の位置信号が前記センサ素子の1回転にわたる前記センサ素子の絶対位置角度を表す、実施態様20に記載の絶対位置センサシステム。
(22) 前記移動式駆動部材に結合された歯車組立体を備え、前記歯車組立体が減速比を有することにより、前記移動式駆動部材の全行程が前記センサ素子の1回転に対応する、実施態様20に記載の絶対位置センサシステム。
(23) 前記移動式駆動部材に結合された少なくとも1つのスイッチを備え、前記移動式駆動部材の全行程が前記センサ素子の複数の回転と前記スイッチの出力信号とに対応する、実施態様20に記載の絶対位置センサシステム。