特許第6682556号(P6682556)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6682556
(24)【登録日】2020年3月27日
(45)【発行日】2020年4月15日
(54)【発明の名称】バイオセンサ
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/64 20060101AFI20200406BHJP
   G01N 21/78 20060101ALI20200406BHJP
   G02B 21/36 20060101ALN20200406BHJP
   G02B 5/00 20060101ALN20200406BHJP
   G01N 21/03 20060101ALN20200406BHJP
   G01N 21/05 20060101ALN20200406BHJP
【FI】
   G01N21/64 F
   G01N21/78 C
   !G02B21/36
   !G02B5/00 B
   !G01N21/03 Z
   !G01N21/05
【請求項の数】18
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-554265(P2017-554265)
(86)(22)【出願日】2015年4月22日
(65)【公表番号】特表2018-517127(P2018-517127A)
(43)【公表日】2018年6月28日
(86)【国際出願番号】CN2015077142
(87)【国際公開番号】WO2016168996
(87)【国際公開日】20161027
【審査請求日】2017年11月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】517355718
【氏名又は名称】シェンゼン・ジェノリビジョン・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カオ、ペイヤン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ユルン
【審査官】 伊藤 裕美
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−071417(JP,A)
【文献】 特開2002−243908(JP,A)
【文献】 特開2013−045857(JP,A)
【文献】 特表2010−510511(JP,A)
【文献】 特表2008−538312(JP,A)
【文献】 特開2013−088378(JP,A)
【文献】 特開2011−158665(JP,A)
【文献】 特開2013−092393(JP,A)
【文献】 米国特許第5698397(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0196360(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0274746(US,A1)
【文献】 特表2000−507350(JP,A)
【文献】 特表2008−537131(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/015493(WO,A2)
【文献】 特表2016−528496(JP,A)
【文献】 特開2010−014824(JP,A)
【文献】 特開2008−233251(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/115030(WO,A1)
【文献】 特表2014−503081(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 11/00
G01N 21/00−21/83
G01N 33/48−33/98
G01J 3/00−3/52
G02B 5/02
G02B 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素を具備するセンサと、
複数のプローブと分析物との間の相互作用によって生成される光と前記複数の画素とを光学的に結合する複数のコリメータと、
を具備し、
前記複数のコリメータのうちの少なくとも1つは、コアと前記コアを囲う側壁とを具備し、
前記コアは、空隙スペースを具備する、
バイオセンサ。
【請求項2】
前記センサは、前記複数の画素を制御し、前記複数の画素からデータを取得し、または、前記複数の画素からのデータを処理する制御回路を含む、請求項1のバイオセンサ。
【請求項3】
前記光は、ルミネセンスである、請求項1のバイオセンサ。
【請求項4】
前記光は、励起放射の励起の下で生成される、請求項1のバイオセンサ。
【請求項5】
前記励起放射の少なくとも一部をブロックするフィルタをさらに具備する、請求項のバイオセンサ。
【請求項6】
前記フィルタは、二色性フィルタである、請求項のバイオセンサ。
【請求項7】
透過層をさらに含む、請求項1のバイオセンサ。
【請求項8】
複数のマイクロレンズをさらに具備する、請求項1のバイオセンサ。
【請求項9】
前記複数のコリメータは、メタ材料またはフォトニック結晶を含有する、請求項1のバイオセンサ。
【請求項10】
前記複数のコリメータは、前記複数の画素のうちの近隣する画素間の光学的クロストークを除去する、請求項1のバイオセンサ。
【請求項11】
前記コアは、前記励起放射が、前記励起放射の伝播方向に関係なく通過することを実質的に防ぐ材料を具備する、請求項のバイオセンサ。
【請求項12】
前記コアは2色性フィルタを含む、請求項のバイオセンサ。
【請求項13】
前記コアは、前記光を実質的に吸収されることなく通過させる、請求項のバイオセンサ。
【請求項14】
前記側壁は、前記側壁に達する前記光の一部を減衰する、請求項のバイオセンサ。
【請求項15】
前記側壁は粗さがある、請求項のバイオセンサ。
【請求項16】
前記フィルタは、メタ材料、または、フォトニック結晶を含有する、請求項のバイオセンサ。
【請求項17】
前記複数の画素は、アレイ状に配置され、列ごとに読み取られる、請求項1のバイオセンサ。
【請求項18】
前記複数の画素は、アレイ状に配置され、画素ごとに読み取られる、請求項1のバイオセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここでの開示は、バイオセンサ、特に光学的検出に基づいたバイオセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
バイオセンサは、生物学的処理に関する分析物を検知する分析装置である。例えば、分析物は、DNA、タンパク質、代謝産物あるいは生体など(例えば、バクテリア、ウィルス)である。
【0003】
バイオセンサは、通常、分析物と相互作用するプローブを持つ。プローブは、分析物を結合または認識するよう設計していてもよい。プローブの例として、抗体、アプタマー、DNA、RNA、抗原などがある。プローブと分析物との間の相互作用は1つ以上の検出可能な現象を導き得る。例えば、検出可能な現象とは、化学種または粒子の放出、化学反応、発光(例えば、化学発光、生物発光、電気化学的発光、エレクトロルミネセンス、フォトルミネセンス、螢光、リン光)、物理的または化学的変化(例えば、ラマン散乱、色、反応性、反応速度)、等であってよい。
【0004】
例えば、バイオセンサは、検出可能な現象を、相互作用の結果として検出することができる検出器を有してよい。検出器は、検出可能な現象をより容易に測定され定量できる別の信号(例えば、イメージや電気的信号)に変換できる。検出器は、検出可能な現象からデータを得て、データを処理する回路を含んでよい。
【0005】
バイオセンサの一種としてマイクロアレイがある。マイクロアレイは、固体の基質(例えばスライド・ガラス、シリコン・ウエハ)上の2次元配列のアレイであり得る。アレイは、異なる領域(ロケーション)で異なる分析を行ってよい。異なる領域での分析は、独立してコントロールあるいは測定され、それによって、1つあるいは多くの分析物の複数並列感知を可能にする。マイクロアレイは、診断分析機器を小型化するのに役立ちうる。例えば、マイクロアレイは、精巧な設備のない場所においての生体試料の検出、またはクリニックまたは病院にいない患者の生理的な徴候をモニタするために使用されてもよい。
【発明の概要】
【0006】
ここに開示されるバイオセンサは、プローブが取付けられるよう構成され、プローブと分析物の間の相互作用がを生成する、複数の領域と、複数のコリメータを含む光学システムと、を検出するように構成された複数の画素を含むセンサを含み、複数のコリメータが、コリメータの光軸からの光の伝播方向のずれ(deviation)が閾値より大きい場合に、光が通過するのを実質的に防止するよう構成されている。
【0007】
一実施形態によれば、センサは、制御し、データを取得し、又は、画素からのデータを処理する制御回路を含む。
【0008】
一実施形態によれば、画素は、画素の各々が1つ以上の領域に光学的に結合されるように配置される。
【0009】
一実施形態によれば、画素は、コリメータによってそれらの領域に光学的に結合される。
【0010】
一実施形態によれば、信号は、ルミネセンスである。
【0011】
一実施形態によれば、信号は、励起放射の励起の下で生成される。
【0012】
一実施形態によれば、光学システムは、さらにフィルタを含み、フィルタは少なくとも励起放射の一部をブロックするように構成されている。
【0013】
一実施形態によれば、フィルタは、二色性フィルタである。
【0014】
一実施形態によれば、光学システムは透過層をさらに含む。
【0015】
一実施形態によれば、光学システムは、複数のマイクロレンズを含む。
【0016】
一実施形態によれば、閾値は10°である。
【0017】
一実施形態によれば、コリメータは、メタ材料あるいはフォトニック結晶を含む。
【0018】
一実施形態によれば、コリメータは、複数の画素の中で近隣の画素間の光学的クロストークを除去するように構成されている。
【0019】
一実施形態によれば、コリメータの少なくとも1つは、芯(コア)と、芯を取り囲む側壁を含む。
【0020】
一実施形態によれば、信号は励起放射の励起の下で生成され、芯は、励起放射が、励起放射の伝播方向に関係なく通過するのを実質的に防ぐ部材である。
【0021】
一実施形態によれば、信号は励起放射の励起の下で生成され、芯は二色性フィルタを含む。
【0022】
一実施形態によれば、芯は、信号を実質的に吸収されることなく通過させる。
【0023】
一実施形態によれば、芯は空隙スペースである。
【0024】
一実施形態によれば、側壁は、側壁に達する信号の一部を減衰する。
【0025】
一実施形態によれば、側壁はさがある。
【0026】
一実施形態によれば、装置は、画素からのデータを送るよう構成された再分配層をさらに含む。
【0027】
一実施形態によれば、フィルタは、メタ材料あるいはフォトニック結晶を含む。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1A図1Aは、マイクロアレイを含むシステムを概略的に示す。
【0029】
図1B図1Bは、検出器機能がマイクロアレイに統合されたシステムを概略的に示す。
【0030】
図2A図2Aは、一実施形態によるシステムを概略的に示す。
【0031】
図2B図2Bは、一実施形態によるシステムを概略的に示す。
【0032】
図2C図2Cは、一実施形態において、システムがマイクロレンズを含んでもよく、マイクロレンズは露出した表面上に直接形成され、プローブはマイクロレンズに取り付けられてもよいことを概略的に示す。
【0033】
図2D図2Dは、一実施形態において、マイクロレンズがパッシベーション層に形成されてもよいことを概略的に示す。
【0034】
図2E図2Eは、一実施形態において、マイクロレンズがコリメータ中に形成されてもよいことを概略的に示す。
【0035】
図3A図3Aは、一実施形態によるコリメータを概略的に示す。
【0036】
図3B図3Bは、一実施形態によるコリメータを概略的に示す。
【0037】
図3C図3Cは、一実施形態によるコリメータを概略的に示す。
【0038】
図3D図3Dは、一実施形態によるコリメータを概略的に示す。
【0039】
図3E図3Eは、一実施形態によるフィルタおよび透過層が両方とも省略されるシステムを概略的に示す。
【0040】
図3F図3Fは、一実施形態において、光学システムは複数のアレイ状に配置されたコリメータを持つとしてもよいことを概略的に示す。
図3G図3Gは、一実施形態において、光学システムは複数のアレイ状に配置されたコリメータを持つとしてもよいことを概略的に示す。
【0041】
図4図4は、一実施形態において、光学システムはマイクロ流体型システムを持つとしてもよいことを概略的に示す。
【0042】
図5A図5Aは、一実施形態において、マイクロアレイにおけるセンサが再分配層を持つとしてもよく、マイクロアレイにおける光学システムが信号転送層を持つとしてもよいことを概略的に示す。
【0043】
図5B図5Bは、図5Aにおけるセンサの上面図を概略的に示す。
【0044】
図5C図5Cは、図5Aにおける光学システムの底面図を概略的に示す。
【0045】
図6A図6Aは、一実施形態において、マイクロアレイにおけるセンサが再分配層を有してよく、マイクロアレイにおける光学装置が信号転送層を有してもよいことを概略的に示す。
【0046】
図6B図6Bは、一実施形態において、図6Aにおけるセンサの上面図を概略的に示す。
【0047】
図6C図6Cは、一実施形態において、図6Aにおける光学システムの底面図を概略的に示す。
【0048】
図6D図6Dは、一実施形態において、図6Aにおけるセンサの上面図を概略的に示す。
【0049】
図6E図6Eは、図6Aにおける光学システムの底面図を概略的に示し、ボンディングパッドの位置を例示し、ボンディングパッドは図6Dに示すビアに接続するために位置付られている。
【0050】
図6F図6Fは、一実施形態において、図6Aにおけるセンサの上面図を概略的に示す。
【0051】
図6G図6Gは、図6Aにおける光学システムの底面図を概略的に示し、ボンディングパッドの位置を例示し、ボンディングパッドは図6Fに示すビアに接続するための位置付られている。
【0052】
図7図7は、一実施形態において、マイクロアレイにおけるセンサがシリコン通過ビア(through-silicon vias(TSV))のようなビアを備えた再分配層を持つとしてもよく、そのようなビアが再分配層における伝送路を、再分配層の反対側のボンディングパッドに電気的に接続するように構成されていることを概略的に示す。
【詳細な説明】
【0053】
図1Aは、マイクロアレイ105を含むシステム100を概略的に示す。システム100は、イメージセンサ101、光学システム102、および/または、励起源109を持つとしてもよい。イメージセンサ101は、マイクロアレイ105の異なる領域106で光学的性質(例えば、色、強度)を測定するように構成されてもよい。領域106には種々のプローブ107が取付けられてもよい。プローブ107は、分析物と相互作用してよく、その相互作用はイメージセンサ101によって検出可能な信号108を生成してもよい。信号108の生成には、励起源109(例えば、レーザー、紫外線)による励起を必要とされ得る。システム100のイメージセンサ101および光学システム102は、大きく扱いにくい、または、壊れやすい、あるいは高価である場合が多く、そして1つの領域とその近隣の領域を区別できる十分に高い空間分解能を有しないこともある。
【0054】
図1Bは、検出器機能がマイクロアレイ155へ統合されたシステム150を概略的に示す。マイクロアレイ155は、種々のプローブ157が取付けられた複数の領域156を持つとしてもよい。プローブ157は種々の分析物と相互作用し、その相互作用により、マイクロアレイ155に統合されたセンサ151により検出可能な信号158を生成してもよい。例えば、分析物は、蛍光標識(ラベル)核酸またはタンパク質の断片であり、プローブは、オリゴヌクレオチドまたは抗体である。プローブによって捕獲された、蛍光標識分析物を有する領域は、捕獲された分析物の蛍光体の発光を検出することで識別されることができる。センサ151は、信号158(例えば、色、強度)を検出するよう構成された複数の画素170を持つとしてもよい。画素170は、制御し、データを取得し、および/または、画素170からのデータを処理するように構成された制御回路171を含むとしてもよい。画素170は、それぞれの画素170が領域156のうちの1つに光学的に結合されるように、配置されてもよい。しかしながら、ある領域156で生成された信号158は、その領域156に光学的に結合された画素170に完全に到達するとは限らない。信号158の一部172は、その領域156に光学的に結合された画素170に到達することができるが、他の一部173は、近隣の画素へ散乱する場合があり(「光学的クロストーク」)、および/または、すべての画素170から散乱する場合がある。信号158の生成には、励起放射161(例えば、レーザー、紫外線など)が必要な場合がある。励起放射161の一部162は、領域156を散乱無しで通過し得る。また、励起放射161の一部163は、散乱して、画素170のいくつかに入射する場合があり、または、すべての画素170から散乱する場合がある。一部162は、フィルタ190により画素170に到達しないようブロックされてもよい。フィルタ190は、透過層191より下あるいは上に位置していてよい。しかしながら、フィルタ190は、入射方向に敏感であり、一部162および163が同じ波長を持つにもかかわらず、一部163をブロックしない場合もあり得る。一部163が画素170に到達する場合、信号158を暗くする可能性がある。
【0055】
図2Aは、一実施形態によるシステム200を概略的に示す。システム200は、統合センサ251および光学システム285を含むマイクロアレイ255を含む。マイクロアレイ255は、種々のプローブ257を持つ複数の領域256を備えるとしてもよい。プローブ257は、種々の分析物と相互作用し、その相互作用はセンサ251によって検出可能な信号258を生成してもよい。センサ251は、信号258(例えば、色、強度)を検出するよう構成された複数の画素270を持つとしてもよい。画素270は、制御し、データを取得し、および/または、画素270からのデータを処理するように構成された制御回路271を含むとしてもよい。画素270は、画素270のそれぞれが領域256のうちの1つ以上に光学的に結合されるように配置されてよい。光学システム285は、透過層291の下、または、上に位置するフィルタ290を含むとしてもよい(図2Bは、フィルタ290が透過層291の下にある例を示す)。光学システム285は、画素270を光学的に領域256に結合するよう構成された複数のコリメータ295を含むとしてもよい。フィルタ290および透過層291は、コリメータ295と同じ基板の上に形成されていなくてもよい。代わりに、フィルタ290および透過層291は、コリメータ295に作成および接合されていてもよい。
【0056】
一実施形態では、透過層291は、酸化物または窒化物を含むとしてもよい。例えば、透過層291は、ガラスを含むとしてもよい。
【0057】
一実施形態では、フィルタ290は、二色性フィルタ(干渉フィルタとしても知られる)でもよい。フィルタ290は、低域通過(閾値より下の周波数を通過させる)または帯域通過フィルタでもよい。フィルタ290は、メタ材料あるいはフォトニック結晶を含むとしてもよい。メタ材料は、多くの場合に微視的な、または、より小さなスケールでパターンを繰り返すように配列された含有成分を持ち、当該スケールはメタ材料が影響を及ぼすよう設計されている光の波長より小さい。繰り返されたパターンの構造および含有成分の特性は、メタ材料の特性を調整するために選択されてもよい。例えば、メタ材料は、選択された周波数又は複数の周波数(例えば、ユーザに害をもたら可能性のある特定のレーザー周波数)をブロックするよう構成されていることを除き、すべての周波数で光学的透明性を提供してもよい。フォトニック結晶は、ある周波数範囲の光の伝播を禁止するバンドギャップを持つ周期的な誘電性の構造をしている。フィルタ290は、異なる屈折率を持つ材料の複数の薄層を持つとしてもよく、また、互い違いにこれらの材料の薄層を配置することで形成してもよい。フィルタ290は吸収性フィルタでもよく、効果的であるために十分な厚さを持つのがよい。
【0058】
一実施形態において、透過層291は、酸化ケイ素または窒化ケイ素のような絶縁材料でもよい。一実施形態において、透過層291はさらに省略されてもよい。一実施形態において、光学システム285は、図2Cに示すように、領域256に位置する複数のマイクロレンズ292を持つとしてもよい。マイクロレンズ292は、領域256の露出した表面上に直接形成されてもよく、また、プローブ257は、マイクロレンズ292に取付けられてもよい。あるいは、マイクロレンズ292は、図2Dに示すように、パッシベーション層291に形成されてもよい。さらに、マイクロレンズ292は、図2Eに示すように、コリメータ295に形成されてもよい。マイクロレンズ292は、領域256で発生した光をコリメータ295内へ収束させるように構成されてもよい。マイクロレンズ292は、領域256からそれに結合された画素にルミネッセンスのより大きな部分を向けるように構成されていてもよい。例えば、マイクロレンズ292は、別の方法で、一部273が発せられる領域256に結合された画素に達しない一部273を捕獲してよい。
【0059】
一実施形態において、フィルタ290、透過層291(備えられている場合)、マイクロレンズ292(備えられている場合)、また、コリメータ295は、同じ基板に統合されてもよい。
【0060】
一実施形態において、コリメータ295は、コリメータ295の光軸からの光の伝播方向のずれが閾値(例えば、10°、5°、または、1°)より大きい場合に、光が通過するのを実質的に(例えば、90%、99%、または、99.9%以上)防ぐように構成されてもよい。信号258の一部272は、その領域156に光学的に結合された画素270の方へ伝播するとしてもよく、他の一部273は、近隣の画素の方へ散乱するとしてもよく(光学的クロストーク)、および/または、すべての画素270から離れて散乱するとしてもよい。コリメータ295は、一部273がコリメータ295を通過することを実質的に防ぐことにより、実質的に光学的クロストークを除去するように構成されてもよい。信号258の生成には、励起放射261(例えば、レーザー、紫外線など)が必要とされる場合がある。励起放射261の一部262は、領域256を散乱することなしに通過する場合がある。励起放射261の一部263は、いくつかの画素270と異なる方向へ散乱する場合があり、または、すべての画素270から離れて散乱する場合がある。一部262は、フィルタ290によって、画素270に到達することをブロックされるとしてもよい。フィルタ290は、入射方向に感度がよく、一部262および263が同じ波長を持つにもかかわらず、一部263をブロックしないこともあり得る。コリメータ295は、励起放射が、伝播方向に関係なく通過するのを実質的に防ぐか、または、一部261の伝播方向から離れて散乱する一部263が通過することを実質的に防ぐように構成されてもよい。
【0061】
一実施形態において、コリメータ295の各々は、1つの領域256からその領域に光学的に結合された画素270に延在する。
【0062】
一実施形態において、コリメータ295は、側壁297に囲まれた芯(コア)296を持つとしてもよい。
【0063】
図3Aで概略的に示される一実施形態において、芯296は、励起放射261が励起放射261の伝播方向に関係なく通過することを実質的(例えば、90%、99%、または、99.9%以上)防ぐ材料でもよい。例えば、芯296は、励起放射261を減衰(吸収)する材料でもよい。芯296は、信号258が実質的に吸収されずに通過可としてもよい。この一実施形態において、フィルタ290は省略されてもよい。
【0064】
図3Bで概略的に示される一実施形態において、芯296は、コリメータ295の光軸からの一部(例えば一部272)の伝播方向のずれが閾値(例えば10°、5°、または、1°)より小さい場合、励起放射261の一部が通過することを実質的に(例えば、90%、99%、または、99.9%以上)防ぐ構造299を持つとしてもよい。例えば、構造299は、二色性フィルタ、メタ材料、または、フォトニック結晶を持つとしてもよい。芯296は、信号258を、実質的に吸収されずに(すなわち、10%未満の吸収で)通過可能としてもよい。この一実施実施形態において、フィルタ290は省略されてもよい。
【0065】
図3Cで概略的に示される一実施形態において、コリメータ295の側壁297は、励起放射を減衰(吸収)してもよい。励起放射261の一部263は、フィルタ290を通過してコリメータ295に入射してもよいが、画素270に達する前に側壁297に達し易い。励起放射を減衰(吸収)できる側壁297は、漂遊励起放射が画素270に達することを実質的に防ぐだろう。一実施形態において、芯296は、空隙スペースでもよい。すなわち、側壁297は空隙スペースを囲む。
【0066】
一実施形態において、側壁297は、側壁に達する信号258のいずれの部分も減衰(吸収)するものとしてもよく、そのことは光学的クロストークを実質的に防ぐだろう。
【0067】
図3Dで概略的に示される一実施形態において、側壁297はさがあるように(テクスチャー)で形成される。例えば、側壁297と(空隙スペースであり得る)芯296の間のインタフェース298はく形成されてよい。い側壁297は、その入射光を減衰するのにさらに役立つ。
【0068】
図3Eで概略的に示される一実施形態においては、フィルタ290および透過層291は両方とも省略されてよい。コリメータ295は、露出された上面294を持つとしてもよい。上面294は、その近隣の表面とは異なる材料でできていてもよく、それによって、上面294の機能化を促進する。プローブ257は、選択的に上面294に直接取付けられてもよい。
【0069】
図3Fおよび図3Gで概略的に示される一実施形態において、光学システム285は、アレイ状に配置された複数のコリメータ295を持つとしてもよい。例えば、光学システム285は、各々の画素270に対する専用のコリメータ295を持つとしてもよい。例えば、光学システム285は、一群の画素270に共有されたコリメータ295を持つとしてもよい。コリメータ295は、円形、長方形、多角形など、いかなる適切な断面の形を持つとしてもよい。
【0070】
一実施形態において、コリメータ295は、基板にビアをエッチング(例えば、深反応性イオン・エッチング(ディープRIE)、レーザードリル)することにより形成されるとしてもよい。側壁297は、ビアの側壁に部材を配置することにより形成されてもよい。芯296は、ビアを埋めることにより形成されてもよい。平坦化がコリメータ295の形成において使用されてもよい。
【0071】
一実施形態において、フィルタ290は、省略されてもよいし、または、その機能はコリメータ295へ統合されてもよい。
【0072】
図4で概略的に示す一実施形態において、光学システム285は、領域256へ、または、領域256から、分析物および反応生成物のような反応物を分配するためのマイクロ流体型システムを持つとしてもよい。マイクロ流体型システムは、ウェル、貯溜部、チャネル、バルブ、または、他の構成要素を持つとしてもよい。マイクロ流体型システムは、また、ヒーター、冷却器(例えばペルチェ装置)、または、温度センサを持つとしてもよい。ヒーター、冷却器、または、温度センサは、光学システム285に配置され、コリメータ295の上方、または、コリメータ295の中に配置されてもよい。ヒーター、冷却器、または、温度センサは、センサ251の上方、または、センサ251内に配置されてもよい。システム200は、種々の分析に使用され得る。例えば、システム200は、リアルタイム・ポリメラーゼ連鎖反応(例えば、定量リアルタイムPCR(qPCR))を行なうために使用され得る。リアルタイム・ポリメラーゼ連鎖反応(リアルタイムPCR)は、反応の進行に伴い増幅されたDNAを検出する。これは、反応の生成物が終了時に検出される従来のPCRと対照的である。あるリアルタイムPCR技術は、相補配列を備えたプローブのハイブリダイゼーションの後にのみ蛍光を発する蛍光体で識別(ラベル)された特異的配列のプローブを使用し、細胞または組織のメッセンジャーRNA(mRNA)および非コード化RNAを定量するために使用可能である。
【0073】
光学システム285およびセンサ251は、それぞれ個別の基板で形成され、フリップチップ・ボンディング、ウエハ対ウエハのダイレクト・ボンディング、または、接着のような適切な技術を用いて互いに接合されてもよい。
【0074】
図5Aで概略的に示される一実施形態において、センサ251は、信号転送層252を持つ。信号転送層252は、複数のビア510を持つとしてもよい。信号転送層252は、電気絶縁材(例えば、シリコン酸化物)をビア510のまわりに持つとしてもよい。光学システム285は、伝送路520およびビア530を備えた再分配層289を持つとしてもよい。伝送路520は、ビア530をボンディングパッド540に接続する。センサ251と光学システム285が接合される場合、ビア510およびビア530は、電気的に接続される。図5Aに示されるこの構成により、ボンディングパッド540をプローブ257から離れて位置させることができる。
【0075】
図5Bは、図5Aのセンサ251の上面図であり、画素270と制御回路271に関するビア510の位置を例示する。画素270および制御回路271は、この視点からは直接視認できないので、点線で示されている。図5Cは、図5Aの光学システム285の底面図であり、伝送路520(この視点からは直接視認できないので、点線で示されている)に関するビア530の位置を例示する。
【0076】
図6Aで概略的に示される一実施形態において、センサ251は、再分配層629を持つ。再分配層629は、複数のビア610および複数の伝送路620を持つとしてもよい。再分配層629は、電気絶縁材(例えばシリコン酸化物)をビア610および伝送路620のまわりに持つとしてもよい。ビア610は、制御回路271を伝送路620に電気的に接続する。光学システム285は、ボンディングパッド640を備えた層619を持つとしてもよい。センサ251と光学システム285が接合される場合、再分配層629は、また、伝送路620をボンディングパッド640に電気的に接続するビア630を持つとしてもよい。ボンディングパッド640は、層619に埋設されたワイヤーによって接続された2つの部分を持つとしてもよい。図6Aに示されるこの構成により、ボンディングパッド640をプローブ257から離れて配置することができる。
【0077】
図6Bは、図6Aにおけるセンサ251の上面図を示し、一実施形態において、画素270と制御回路271とに関するビア610、ビア630、伝送路620の位置を例示する。この視点からは直接視認できないため、画素270、制御回路271および伝送路620は、点線で示されている。図6Cは、図6Aにおける光学システム285の底面図を示し、ボンディングパッド640の位置を例示し、ボンディングパッド640は図6Bにおけるビア630に接続するために位置する。ボンディングパッド640は、層619に埋設されたワイヤーによって接続された2つの部分を持つとしてもよい。
【0078】
図6Dは、図6Aにおけるセンサ251の上面図を示し、一実施形態において、画素270と制御回路271とに関連するビア610、ビア630、伝送路620の位置を例示する。この視点からは直接視認できないため、画素270、制御回路271、伝送路620は点線で示されている。画素270は列ごとに読み取られるとしてもよい。例えば、ある270からの信号は、その画素270に関連した制御回路271のレジスタに格納されるとしてもよく、その信号は、ある列から次の列に順次移され、最終的にビア630を通って他の処理回路へ移されるとしてもよい。図6Eは、図6Aにおける光学システム285の底面図を示し、ボンディングパッド640の位置を例示しており、ボンディングパッド640は図6Dに示されるビア630に接続するために位置する。ボンディングパッド640は、層619に埋設されたワイヤーによって接続された2つの部分を持つとしてもよい。
【0079】
図6Fは、図6Aにおけるセンサ251の上面図を示し、一実施形態において、画素270と制御回路271とに関連するビア610、ビア630、伝送路620の位置を例示する。この視点からは直接視認できないため、画素270、制御回路271、伝送路620は、点線で示されている。画素270は画素ごとに読み取られるとしてもよい。例えば、ある270からの信号は、その画素270に関連する制御回路271におけるレジスタに格納されてよく、その信号は、ある画素から次の画素に順次移され、最終的にビア630を通って他の処理回路へ移されるとしてもよい。図6Gは、図6Aにおける光学システム285の底面図を示し、ボンディングパッド640の位置を例示しており、ボンディングパッド640は図6Fに示されるビア630に接続するために位置する。ボンディングパッド640は、層619に埋設されたワイヤーによって接続された2つの部分を持つとしてもよい。
【0080】
図7に概略的に示される一実施形態において、センサ251は再分配層729を持つ。再分配層729は、複数のビア710と複数の伝送路720とを持つとしてもよい。再分配層729は、電気絶縁材(例えば、シリコン酸化物)をビア710および伝送路720のまわりに持つとしてもよい。ビア710は、制御回路271を伝送路720に電気的に接続する。再分配層729は、また、再分配層729と反対側のボンディングパッド740に伝送路720を電気的に接続するビア730(例えば、シリコン通過ビア(TSV))を持つとしてもよい。図7に示されるこの構成により、ボンディングパッド740をプローブ257から離れて配置することができる。
【0081】
さまざまな態様および実施形態が本明細書に開示されているが、他の態様および実施形態は当業者には明らかとされよう。本明細書に開示されたさまざまな態様および実施形態は、説明の目的のためのものであり、制限されるものではなく、本発明の真の範囲および趣旨は以下の請求項によって示される。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図7