(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
発光ダイオード(LED)を駆動してフリッカーを低減または回避しながら調光を可能にするパルス幅変調(PWM)方法であって、第1の信号を使用して前記LEDを通して中間ノードを放電するためのスイッチを制御することと、第2の信号を使用して前記中間ノードを充電するためのスイッチを制御することと、を含み、前記方法は、
(a)前記第1の信号が、前記LEDを通して前記中間ノードを放電するためのサイクルのオン時間を開始するとき、前記第2の信号をトリガして、前記中間ノードに接続されたパワー段の充電パラメータが第1の目標値を満たすまで前記中間ノードを充電するための第1のスイッチサイクルを開始するステップと、
(b)次いで、前記充電パラメータが第1の目標値を満たすとき、前記第2の信号をトリガして、前記中間ノードを放電するための前記サイクルのオフ時間が開始したかどうかにかかわらず、前記中間ノードを充電するための前記第1のスイッチサイクルを終了するステップと、
(c)次いで、前記中間ノードを放電するための前記サイクルのオン時間中に、前記中間ノードを放電するための前記サイクルの前記オフ時間が開始するまで、前記中間ノードを充電するための第2およびさらなるスイッチサイクルを許容し、次いで、ステップ(a)の実行への復帰をトリガするステップと、を反復的に実行すること、を含む、方法。
前記低調光回路は、前記比較の前記指示および前記第1のラッチの反転出力を受け取り、かつ前記最初のPWMサイクルの前記オフ状態への遷移中に、前記第1のラッチ出力が第2の状態へ遷移することの前記禁止を解除するように構成された第2のラッチを含む、請求項11に記載のPWMドライバ。
前記インダクタに連結された出力コンデンサを含み、前記出力コンデンサは、前記PWMスイッチを介して前記LED負荷に連結するように構成されている、請求項13に記載のPWMドライバ。
パルス幅変調(PWM)サイクルのオン時間が、発光ダイオード(LED)負荷の低調光設定値を満たすために十分な前記LED負荷への電荷転送を可能にしないときに、前記LED負荷の電流制御を維持するための低調光回路であって、
PWMスイッチ制御情報を受け取るように構成された第1の入力と、
PWMスイッチを介して前記LED負荷へ電荷を供給するように構成されたパワー段のピーク電流情報を受け取るように構成された第2の入力と、
前記パワー段のパワースイッチを制御するための出力と、
前記PWMスイッチ制御情報と前記ピーク電流情報とを使用して、前記パワースイッチの第1のスイッチサイクルおよび前記パワースイッチの第1の状態への遷移をPWMサイクルのオン状態への前記PWMスイッチの遷移と同期させ、かつ前記PWMスイッチ制御情報にかかわらず、前記ピーク電流情報が、前記パワー段の電流がピーク電流閾値を満たしたことを示すまで、前記PWMサイクル中に前記パワースイッチの前記第1の状態を維持するように構成され、前記パワースイッチの後続のスイッチサイクル中に前記パワースイッチが第1の状態にある場合に、前記PWMサイクル中に、前記PWMサイクルの前記オン状態が終了したとき、前記パワースイッチを前記第1の状態から第2の状態へ遷移させる、制御回路と、を備える、低調光回路。
前記制御回路は、前記PWMスイッチ制御情報が前記PWMサイクルの前記オン状態を示すとき、第1の状態の第1のラッチ出力を提供し、かつPWM制御信号が前記PWMサイクルのオフ状態を示すとき、前記第1のラッチ出力が第2の状態へ遷移するのを最初は禁止するように構成された第1のラッチを含む、請求項18に記載の低調光回路。
前記制御回路は、前記ピーク電流情報および前記第1のラッチの反転出力を受け取り、かつPWM制御信号が前記PWMサイクルの前記オフ状態を示すとき、前記第1のラッチ出力が第2の状態へ遷移することの前記禁止を解除するように構成された第2のラッチを含む、請求項19に記載の低調光回路。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(摘要)
発光ダイオード(LED)負荷の低調光または深い調光のための技法が提供されている。一例において、発光ダイオード(LED)負荷の深い調光のための方法は、パルス幅変調(PWM)スイッチサイクルのオン時間の終了時までにインダクタの電流が目標電流に到達しないとき、および、PWMスイッチサイクルの最初のオン時間中に、インダクタの電流がPWMスイッチサイクルの次の「オフ」時間間隔の間に目標電流に到達することを可能にすることであって、インダクタはPWMスイッチを介してLEDに連結されている、可能にすることと、インダクタの電流が、後続のPWMスイッチサイクルのオン時間の終了前に目標電流に到達したことに応答して、PWMスイッチサイクルのオン時間の終了時にインダクタの付勢を中断することと、を含むことができる。
【0004】
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
発光ダイオード(LED)を駆動してフリッカーを低減または回避しながら調光を可能にするパルス幅変調(PWM)方法であって、第1の信号を使用して前記LEDを通して中間ノードを放電するためのスイッチを制御することと、第2の信号を使用して前記中間ノードを充電するためのスイッチを制御することと、を含み、前記方法は、
(a)前記第1の信号が、前記LEDを通して前記中間ノードを放電するためのサイクルを開始するとき、前記第2の信号をトリガして、充電パラメータの第1の目標値が達成されるまで前記中間ノードを充電するための第1のスイッチサイクルを開始するステップと、
(b)次いで、前記充電パラメータの第1の目標値が達成されたとき、前記第2の信号をトリガして、前記中間ノードを放電するための同じサイクルが終了したかどうかにかかわらず、前記中間ノードを充電するための前記第1のスイッチサイクルを終了するステップと、
(c)次いで、前記中間ノードを放電するための同じサイクルが終了するまで、前記中間ノードを放電するための同じサイクル中に、前記中間ノードを充電するための第2およびさらなるスイッチサイクルを許容し、次いで、ステップ(a)の実行への復帰をトリガするステップと、を反復的に実行すること、を含む、方法。
(項目2)
ステップ(c)において、前記中間ノードを放電するための同じサイクルが終了したとき、前記第2の信号をトリガして、充電パラメータの第2の目標値が達成されるまで前記中間ノードを充電するための分数のスイッチサイクルを開始し、次いで、ステップ(a)の実行への前記復帰をトリガする、上記項目に記載の方法。
(項目3)
前記充電パラメータの第2の目標値は、前記充電パラメータの第1の目標値よりも大きさが低い、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目4)
前記充電パラメータの第1の目標値は、前記第2の信号によって制御される前記スイッチを介して前記中間ノードを充電するために使用されるインダクタのインダクタ電流である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
前記中間ノードは、コンデンサに連結されている、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
パルス幅変調(PWM)を使用して発光ダイオード(LED)を調光する方法であって、
インダクタの電流がPWMスイッチサイクルのオン時間の終了までに目標電流に到達しないとき、および、前記PWMスイッチサイクルの最初のオン時間の間、前記PWMスイッチサイクルの次の「オフ」時間間隔の間に前記インダクタの前記電流が前記目標電流に到達することを可能にすることであって、前記インダクタは、PWMスイッチを介して前記LEDに連結されている、可能にすることと、
前記インダクタの前記電流が、後続のPWMスイッチサイクルの前記オン時間の終了前に前記目標電流に到達するとき、前記PWMスイッチサイクルの前記オン時間の終了時に前記インダクタの付勢を中断することと、を含む、方法。
(項目7)
レギュレータは、前記インダクタおよびインダクタ付勢スイッチを含み、前記方法は、
クロックに同期して前記付勢スイッチを使用して前記インダクタを付勢することを含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記LEDは、PWMスイッチを介して前記レギュレータの出力に連結され、前記方法は、
前記PWMスイッチサイクルの前記オン時間中に、前記PWMスイッチを介して前記LEDに電流を提供することを含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記PWMスイッチサイクルのオン時間の開始を、前記付勢スイッチを閉じる前記クロックと同期させることを含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
発光ダイオード(LED)負荷の深い調光を可能にするためのパルス幅変調(PWM)ドライバであって、前記PWMドライバは、
パワー段スイッチを制御するための第1の出力であって、前記パワー段スイッチは、パワー段のエネルギー貯蔵構成要素を供給電圧と連結および分離させるように構成されている、第1の出力と、
PWMスイッチを制御するための第2の出力であって、前記PWMスイッチは、前記パワー段の出力をLED負荷と連結および分離させるように構成されている、第2の出力と、
調光制御パラメータを受け取り、かつ前記調光制御パラメータに基づいて前記PWMスイッチのオン時間を変調するように構成されたPWM制御回路と、
最初のPWMサイクルの前記オン時間に入った後に前記パワー段の目標電流が達成されるまで、前記第1の出力を介して、前記パワー段スイッチの閉状態を維持するように構成された低調光回路と、を備え、
前記低調光回路は、前記最初のPWMサイクルの前記オン時間中に、第1の状態の第1のラッチ出力を提供し、かつ前記最初のPWMサイクルのオフ状態への遷移中に、前記第1のラッチ出力が第2の状態へ遷移するのを最初は禁止するように構成された第1のラッチを含む、PWMドライバ。
(項目11)
前記目標電流と前記パワー段の電流との比較の指示を提供するように構成された比較器を含み、
前記第1の出力は、前記比較の前記指示および前記低調光回路の出力を受け取るように構成された第1の入力を有するANDゲートの出力である、上記項目のいずれか一項に記載のPWM LEDドライバ。
(項目12)
前記低調光回路は、前記比較の前記指示および前記第1のラッチの反転出力を受け取り、かつ前記最初のPWMサイクルの前記オフ状態への遷移中に、前記第1のラッチ出力が第2の状態へ遷移することの前記禁止を解除するように構成された第2のラッチを含む、上記項目のいずれか一項に記載のPWM LEDドライバ。
(項目13)
前記パワー段を含み、前記エネルギー貯蔵構成要素は、インダクタを含む、上記項目のいずれか一項に記載のPWM LEDドライバ。
(項目14)
前記インダクタに連結された出力コンデンサを含み、前記出力コンデンサは、前記PWMスイッチを介して前記LED負荷に連結するように構成されている、上記項目のいずれか一項に記載のPWM LEDドライバ。
(項目15)
前記パワー段の電圧供給と前記インダクタとの間を連結するように構成された前記パワー段スイッチを含む、上記項目のいずれか一項に記載のPWM LEDドライバ。
(項目16)
前記PWMスイッチを含む、上記項目のいずれか一項に記載のPWM LEDドライバ。
(項目17)
パルス幅変調(PWM)サイクルのオン時間が、発光ダイオード(LED)負荷の低調光設定値を満たすために十分な前記LED負荷への電荷転送を可能にしないときに、前記LED負荷の電流制御を維持するための低調光回路であって、
PWMスイッチ制御情報を受け取るように構成された第1の入力と、
PWMスイッチを介して前記LED負荷へ電荷を供給するように構成されたパワー段のピーク電流情報を受け取るように構成された第2の入力と、
前記パワー段のパワースイッチを制御するための出力と、
前記PWMスイッチ制御情報と前記ピーク電流情報とを使用して、前記パワースイッチの第1のスイッチサイクルおよび前記パワースイッチの第1の状態への遷移をPWMサイクルのオン状態への前記PWMスイッチの遷移と同期させ、かつ前記PWMスイッチ制御情報にかかわらず、前記ピーク電流情報が、前記パワー段の電流がピーク電流閾値を満たしたことを示すまで、前記PWMサイクル中に前記パワースイッチの前記第1の状態を維持するように構成され、前記パワースイッチの後続のスイッチサイクル中に、前記PWMサイクル中に、前記PWMサイクルの前記オン状態が終了したとき、前記パワースイッチを前記第1の状態から第2の状態へ遷移させる、制御回路と、を備える、低調光回路。
(項目18)
前記出力は、前記ピーク電流情報を受け取るように構成された第1の入力を有する論理ゲートの出力である、上記項目のいずれか一項に記載の低調光回路。
(項目19)
前記制御回路は、前記PWMスイッチ制御情報が前記PWMサイクルの前記オン状態を示すとき、第1の状態の第1のラッチ出力を提供し、かつPWM制御信号が前記PWMサイクルのオフ状態を示すとき、前記第1のラッチ出力が第2の状態へ遷移するのを最初は禁止するように構成された第1のラッチを含む、上記項目のいずれか一項に記載の低調光回路。
(項目20)
前記制御回路は、前記ピーク電流情報および前記第1のラッチの反転出力を受け取り、かつPWM制御信号が前記PWMサイクルの前記オフ状態を示すとき、前記第1のラッチ出力が第2の状態へ遷移することの前記禁止を解除するように構成された第2のラッチを含む、上記項目のいずれか一項に記載の低調光回路。
【発明を実施するための形態】
【0006】
スイッチモードDC電力レギュレーションによる調光システムのある特定の方法は、LED照明システムにも適用することができる。しかしながら、調光設定点が低下すると、いくつかの方法は非効率的になり得、LEDの望ましくないフリッカーをもたらし得、または調光設定点が低くなるにつれてLEDはオフであるように見えるようになり得る。スイッチングレギュレータ回路は、パルス幅変調(PWM)制御スイッチと組み合わせてスイッチングレギュレータ回路によって提供されるパワーを1つ以上のLEDに送達するように、電力を提供するために使用することができる。これは、LEDをあるレベルへダウンさせる効率的な調光を提供することができる。誘導スイッチングレギュレータ回路では、インダクタは、レギュレータスイッチング周波数で、レギュレータスイッチによって供給電圧と接続および切断することができるエネルギー貯蔵要素として使用することができる。インダクタは、LEDによって使用される電流を供給するために使用することができる。PWMスイッチは、1つ以上のLEDを、スイッチングレギュレータ回路の出力に連結され得るノードと接続および切断するために使用することができる。
【0007】
1つのアプローチにおいて、スイッチングレギュレータ回路は、PWMスイッチのサイクルと一緒にイネーブルおよびディセーブルされる。概して、レギュレータのスイッチング周波数は、PWM周波数よりもはるかに高く、LEDに対する広範囲の調光制御を可能にする。しかしながら、PWMコントローラのオンタイムまたはデューティサイクルがより低くなるとき、LEDシステムの電流制御は、PWMコントローラのオン時間が、LEDによって使用されるための十分な電荷を中間ノードに転送しそこなうため、LEDをさらに減光する能力と共に失われ得る。PWMスイッチサイクルの短いデューティサイクルのためなど、電流制御が喪失されるとき、LEDは、オフであるように見えるか、または付勢されていないように見え得る。いくつかの状況では、調光レベルが非常に低いとき、電流エラーは蓄積し得る。次いで、より高い調光設定点を受け取ると、制御ループが蓄積されたエラーを処理する間、実際の調光は高過ぎることがある。
【0008】
本発明者らは、誘導スイッチングレギュレータと一緒にPWM制御を使用して、電流制御を喪失することなく、またはLED光フリッカーを引き起こすことなく、LEDシステムの深い調光を可能にすることができる技法を開発した。第1の技法(「延長電荷転送調光」)では、レギュレータの第1のスイッチングサイクル中、PWMオン時間が満了する前にインダクタ電流が目標電流に到達しないならば、電圧源へのインダクタの接続は、目標電流に到達するまで維持され得る。第2の技法(「補足電荷転送調光」)では、レギュレータの第1のスイッチングサイクル中、PWMオン時間が満了する前にインダクタ電流が目標電流に到達しないならば、PWMオフ時間中にインダクタの第2のまたは分数のスイッチングサイクルがイネーブルされ得る。これら2つの技法は、別々に使用することができ、または互いに組み合わせて使用することができる。
【0009】
図1は、LEDドライバシステム100の実施例を概略的に図示する。システム100は、PWMコントローラ101、パワー段102回路、PWMスイッチ106、出力コンデンサ108、および電流センサー111などのコントローラ回路を含むことができ、かつLED負荷110を含むか、あるいはLED負荷110に連結することができる。PWMコントローラ101は、LED調光設定点を受け取ることができる。PWMコントローラ101は、調光設定点に対応するように調整され得るデューティサイクルまたは「オン」時間を有するPWM信号を提供することができる。パワー段102は、PWM信号および電源電圧(V
入力)を受け取ることができる。パワー段102は、1つ以上のスイッチを含むことができるような、スイッチモードまたは他のパワーレギュレータを含むことができる。パワー段は、パワー段102の出力電流または電圧(V
出力)をレギュレートするために、LED負荷110にバイアス電圧およびバイアス電流を提供するために、クロックすることができ、それによりLED負荷100に提供される平均電流を、調光設定点に見合うものとなるように確立することができる。パワー段102のスイッチングレギュレータは、クロック(CLK)131を含むか、それに連結することができる。クロック131は、スイッチングレギュレータのピーク電流の目標値を使用してレギュレートすることができるパワー段の出力電流(I
PS)を提供するために使用され得るスイッチングレギュレータにクロック信号を提供することができる。より長いPWM「オン」時間に対しては、PWMスイッチ106が、LED負荷110への平均電流の実質的な制御を提供することができる。出力コンデンサ108は、パワー段102の出力電圧を平滑化することができ、パワー段102の低調光回路160と協働してエネルギー貯蔵を提供することができ、そのためフリッカーを回避しながらLED負荷110の非常に低い調光を可能にすることができる。電流センサー111は、本明細書で説明されるように、ピーク電流の目標値を設定するためにパワー段102によって使用され得る。
【0010】
図2は、延長電荷転送の例示的な方法の状態
図200を概略的に図示する。本方法は、パワー段102のスイッチングレギュレータ回路のパワー段スイッチの第1の「オフ」状態201で開始して説明することができる。LEDへのスイッチ(
図1、106)を制御するPWMサイクルの「オン」時間(PWM=1)へのPWM入力遷移を受け取ると、パワー段スイッチの第1の「オン」状態203への第1の遷移202によって
図2に示されているように、スイッチングレギュレータ回路のパワー段スイッチ(例えば、
図3、303)のクロッキングを始めることができる。この「オン」状態203において、パワー段スイッチを閉じることができ、または、例えば、パワー段のインダクタを付勢することができる。ある実施例では、パワー段は、降圧コンバータ回路、昇圧コンバータ回路、昇降圧コンバータ回路、または他のスイッチモードパワーコンバータを含むことができる。
【0011】
第1の「オン」状態203の間、パワー段は、LED回路の中間ノードでコンデンサ108に電荷を供給し始めることができ、次に、PWMスイッチ106をLED負荷110にあてがうために使用され得る。パワー段電流(I
PS)は、出力コンデンサ108に供給することができ、PWMスイッチ106が「オン」であるとき、LED負荷110にも供給することができる。パワー段スイッチの第1の「オフ」状態201のゼロ電流値から、第1の「オン」状態203へ遷移すると、パワー段電流(I
PS)は増加する。第1の「オン」状態203は、PWMサイクル「オン」時間が満了したかどうかにかかわらず、目標電流閾値(I
ピーク)が満たされるまで継続することができる。
【0012】
パワー段102の実際の電流流量(I
PS)が電流閾値(I
ピーク)を満たしたとき、かかる条件は、パワー段スイッチの第2の「オフ」状態205への第2の遷移204をトリガすることができる。パワー段スイッチの第2の「オフ」状態205の間、パワー段102への電源経路は中断され得る。しかしながら、パワー段102のスイッチングレギュレータのインダクタに蓄えられたエネルギーは、出力コンデンサ108に(減少する)電流を依然として供給し得、PWMスイッチ106が「オン」であるときに、LED負荷110に電流を供給し得る。
【0013】
パワー段スイッチの第2の「オフ」状態205からの第3の遷移206は、PWM入力がPWMサイクルの「オフ」時間(PWM=0)を示すときには、第1の「オフ」状態201に動作を戻すことができる。あるいは、第2の「オフ」状態205からの退出は、PWM入力がPWMサイクルの「オン」部分(PWM=1)を示し続けるとき、および第2のクロック信号が受信される(CLK=1)ときには、パワー段スイッチの第2の「オン」状態208への第4の遷移207に従うことができる。パワー段スイッチの第2の「オン」状態208において、パワー段は、出力コンデンサ108と出力LED負荷110との両方に電荷を提供することができる。パワー段102出力電流(I
PS)は、パワー段スイッチの第2の「オン」状態208の開始時にゼロである必要はない。
【0014】
パワー段スイッチの第2の「オン」状態208からの退出は、パワー段電流(I
PS)が電流閾値(I
ピーク)−それは以前の電流閾値と同じ値であってもなくてもよい、に到達するとき起きることができ、パワー段スイッチの第2の「オフ」状態205への第5の遷移209をもたらす。あるいは、パワー段スイッチの第2の「オン」状態208からの退出は、PWM入力がPWMサイクルの「オフ」時間(PWM=0)を示すときには、パワー段スイッチの第1の「オフ」状態201への第6の遷移210に従うことができる。一例において、第6の遷移210は、パワー段電流(I
PS)が電流閾値(I
ピーク)に到達したかどうかに依存する必要はない。
【0015】
図3は、LED負荷110の制御された低PWMの深い調光を許容するための例示的なシステム100の一部を概略的に図示する。システム100は、コントローラ回路101、パワー段回路102、出力コンデンサ108、およびLED負荷110を含むことができる。システム100は、コントローラ101の調光設定点に従ってLED負荷110に平均電流を提供するように動作させることができる。平均電流は、パルス幅変調(PWM)電流を電流LED負荷110に適用することによって提供することができる。より明るいLED出力は、各PWMサイクル中にPWMスイッチ106のより長い「オン」時間を提供することによって達成することができる。逆に、より暗い出力は、PWMサイクル中にPWMスイッチ106のより短い「オン」時間を提供することによって達成することができる。PWMサイクルの周波数は、平均的な観察者の目がLED負荷110のオン/オフPWMサイクルを見分けることができないほどに十分に高速にすることができる。
【0016】
パワー段102は、スイッチングレギュレータを含むことができ、それは1つ以上のパワー段スイッチ303、304、およびインダクタ314などのエネルギー貯蔵要素を含むことができる。ある実施例では、
図3に示されるように、ダイオードをスイッチ304の代わりに用いることができる。スイッチングレギュレータを動作させるために、電流フィードバックループ330を含めることができる。1つ以上のパワー段スイッチ303、304は、インダクタ314を付勢および除勢することができる。出力コンデンサ108は、PWM電流がLED負荷110に提供されるとき出力電圧を平滑化するのを助けることができる。PWMスイッチ106は、コントローラ101のPWM制御回路によって制御されることができる。コントローラ101は、調光レベル設定点を受け取り、応答して、PWMスイッチ106の「オン」時間を変えてLED負荷110に提供される電流を制御することができる。コントローラ101は、PWMオン時間が非常に短くなる場合でも、適切な電荷転送およびLED負荷110の電流制御を可能にするのを助けることができるように、低調光回路160を含むことができる。
【0017】
公称または非調光の場合、PWMサイクルの「オン」時間は比較的長くてもよく、この場合、パワー段スイッチ303およびPWMスイッチ106は、どちらもクロック131からのクロック信号と協調または同期して閉じることができる。フィードバックループ330は、インダクタ314を通る電流のピーク電流閾値を調節するのを助けるように誤差増幅器320を含むことができる。誤差増幅器320は、LED負荷110の実際の電流を所望のLED電流と比較することができる。所望のLED電流は、固定または調整可能な電流基準源322によって確立することができる。電流基準源322の電流出力値は、システム100の1つ以上の構成要素の定格限界またはその近くにあるように、特定または固定することができる。誤差増幅器320の出力は、インダクタ電流のピーク電流閾値を設定するために使用することができる。ピーク閾値コンデンサ332は、ピーク電流閾値レベルを表す電圧を保持することができ、PWMサイクルがスイッチ324を介して「オフ」状態にあるとき、誤差増幅器320から切断することができる。フィードバックループ330は、実際のインダクタ電流を表す信号とピーク電流閾値を表す信号とを比較するピーク電流比較器326をさらに含むピーク電流検出器340を含むことができる。より長いPWM「オン」時間については、インダクタ電流はピーク電流閾値に増加することができ、ピーク検出ラッチ328などの論理ゲートは、パワー段102の電流が減少し始めるようにパワー段スイッチ303をリセットすることができる。PWMサイクルの「オン」時間が活性のままである場合、別のクロックパルスを受け取ると、パワー段スイッチ303を再び設定することができ、インダクタ314を介する電流流量は、インダクタ314が付勢されるにつれて再び増加することができる。インダクタ314のスイッチングサイクルは、PWMサイクルの「オフ」時間が始まるまで繰り返し続けることができる。
【0018】
PWMサイクルの最初の「オン」時間が非常に短いとき、低調光回路160は、どのようにパワー段スイッチ303が動作するかを変更することができる。例えば、PWM「オン」時間を示す信号を受け取ると、パワー段スイッチ303は、インダクタ314を付勢するようにクロックされ得、それによってインダクタ314を通る電流流量を増加させることができる。ピーク検出ラッチ328の出力が設定され、低調光回路160の出力349が設定される。各PWMスイッチングサイクルについて、低調光回路160は、インダクタ電流がピーク電流閾値に到達したかどうかを示す。例えば、低調光回路160の出力349は、PWMサイクル中にインダクタ電流がまだピーク電流閾値(I
ピーク)に到達していないことを示すために、各PWM「オン」時間の開始時に最初は「高」となる。ピーク電流ラッチ328の出力は高であり、低調光回路160の出力が高であるので、システムのANDゲート350出力が動作して、パワー段スイッチ303を閉じるように命令するか、またはこの例示的システム100を設定することができる。
【0019】
最初に、低調光回路160は、インダクタ電流(I
PS)が少なくとも初めてピーク電流閾値(I
ピーク)に到達するまで、PWMサイクルの「オフ」状態へ遷移するPWM信号を無視するように動作することができる。このように、PWMサイクルの短い「オン」期間−非常に低い調光間隔の間−の下では、調光設定点によって確立された所望の平均電流がLED負荷110に送達されるのを許容するように、追加の電流は、PWMサイクルの「オフ」時間の間であっても、出力コンデンサ108に追加の電荷を提供することができる。この所望の平均電流は、パワー段102がPWMサイクルの非常に短い「オン」時間の外側で出力コンデンサ108を充電することを可能にすることによって確立することができる。
【0020】
一例において、低調光回路160は、ラッチ348、第1のインバータ342、第1のNANDゲート344、第2のNANDゲート346を含む第2のラッチ、および第2のインバータ352を含むことができる。低調光回路160は、PWM信号およびピーク電流比較器326の出力を受け取るための入力を含むことができる。PWM信号の「オン」間隔の間、低調光回路160の出力349は「高」に設定される。ラッチ348は、リセット入力でピーク電流比較器326の出力を受け取ることができる。ラッチ348の出力は、一般に、ピーク電流比較器326の出力が、インダクタ電流(I
PS)がピーク電流閾値(I
ピーク)に到達したことを示すまで「高」に留まる。インダクタの電流(I
PS)がピーク電流閾値(I
ピーク)を満たしたという指示を受け取ると、低調光回路160の出力のラッチ348は「低」状態に解除される。第1のNANDゲート344と第2のNANDゲート346との組み合わせは、PWM信号が「高」であるとき、PWM信号が第1のNANDゲート344の出力および制御ゲート350の入力を「高」にすることを可能にするが、低調光回路160の出力が既に低状態でない限り、PWM信号が「低」であるとき、PWM信号が第1のNANDゲート344の出力および制御ゲート350の入力を「低」にすることを禁止する別のラッチを形成する。
【0021】
図4は、短い「オン」間隔(例えば、非常に低い調光)を有するPWMサイクル中、およびより長い「オン」間隔を有する後続のPWMサイクル中に、
図3のシステムを動作させることに関連する波形の概念的な例を概略的に図示する。
図4に示される波形は、パワー段電流431、PWM信号432、スイッチモードパワーレギュレータクロック信号433、および出力コンデンサ108の両端の電圧434の概念化された例を図示する。短いPWM「オン」間隔(例えば、
図4のt
0→t
1)については、十分なエネルギーを出力コンデンサ108およびLED負荷110に転送することを可能にするために、短いPWM「オン」間隔の持続期間を超えてインダクタを付勢することができる。このエネルギー転送は、短いPWM「オン」時間中のエネルギー転送と、PWM「オフ」時間中の追加のエネルギー転送を含むことができる。短いPWM「オン」時間が完結した後、パワー段スイッチを動作させて、ピークパワー段電流に到達するまで継続した電荷転送を許容することができる。PWM「オフ」時間中の余分な電流は、コンデンサ108の両端の電圧を充電することができ、次のPWM「オン」時間が短い場合には、コンデンサ108の初期電圧は、調光設定点に見合う平均電流をLED負荷110に供給するのを可能にするのに十分なレベルであり得る。
【0022】
より長いPWM「オン」間隔(t2→t3)については、パワー段電流がピーク電流閾値に到達し、次のクロック信号遷移(t
4)に遭遇する時間ごとに、パワー段スイッチを循環させることができる。パワー段スイッチが動作して、パワー段電流が最初にピーク電流閾値に達すると、パワー段インダクタは、その後、PWM「オン」時間の終わりを超えてもはや付勢されることはない。これは、パワー段インダクタと供給電圧との間のパワー段スイッチを開くことで達成することができる。パワー段インダクタは、パワー段スイッチが開いた後にもさらに出力コンデンサ108に電流を供給し続けて、パワー段インダクタを供給電圧から分離してもよい。
【0023】
図5は、延長された、または補足的な電荷転送の方法500の例の状態図を概略的に図示する。方法500は、パワー段スイッチの第1の「オフ」状態501で開始して説明することができる。PWMサイクルの「オン」時間(PWM=1)への遷移を示すPWM入力は、パワー段スイッチを動作させる第1の「オン」状態503へのような第1の状態遷移502をトリガすることができる。第1の状態遷移502は、PWMサイクルの「オン」状態への遷移によってトリガされることに加えて、スイッチングパワーコンバータのクロックと同期することができる。例えば、PWM「オン」サイクル(PWM=1)の立ち上がりエッジは、スイッチングレギュレータクロック信号の立ち上がりエッジと同期させて、パワー段スイッチを動作させる第1の「オン」状態503への第1の状態遷移502をトリガすることができる。パワースイッチは、パワー段102に含めることができる降圧コンバータ、昇圧コンバータ、昇降圧コンバータ、または他のスイッチングレギュレータ構成に含めるか、または配置することができる。第1の「オン」状態503の間、パワー段レギュレータは、出力コンデンサ108の端子に位置付けることができるような、中間ノードに充電電流(I
PS)を供給することができる。第1の「オン」状態503において、PWMスイッチ106が閉じられるとき、パワー段レギュレータは、出力コンデンサ108とLED負荷110との両方にエネルギーを供給することができる。最初は、第1の「オフ」状態501において、パワー段インダクタ電流流量(I
PS)はゼロであることができ、第1の「オン」状態503への第1の状態遷移502によって、パワー段インダクタ電流は増加し始めることができる。第1の「オン」状態503は、固定または調整可能な目標または第1のピークパワー段階電流閾値(I
ピーク1)が満たされるまで継続することができる。
【0024】
PWMサイクル「オン」時間が活性のままである(PWM=1)と共に、パワー段電流(I
PS)が第1のピーク閾値(I
ピーク1)を満たすと、第1の「オン」状態503から第1の「オフ」状態501に遷移するために、第2の状態遷移504が起こり得る。第1の「オフ」状態501と第1の「オン」状態503との間にさらに類似の第1および第2の遷移502、504が、PWMサイクル「オン」時間が活性のままである(PWM=1)限り起こり得る。
【0025】
PWMサイクルの「オン」時間が終了すると(PWM=0)、第3の遷移505が、第1の「オフ」状態501から第2の「オフ」状態507へ起こり得、または、第4の遷移506が、第1の「オン」状態502から第2の「オフ」状態507へ起こり得る。第2の「オフ」状態507の間、パワー段インダクタ電流(I
PS)は、その電荷が出力コンデンサ108にダンプされるにつれて減少することができる。パワー段電流が降下して谷閾値(例えば、I
PS<=0)に到達すると、第2の「オフ」状態507から第2の「オン」状態509へのように、第5の遷移508が起こり得る。パワー段スイッチの第2の「オン」状態509の間、パワー段電流(I
PS)は、パワー段レギュレータのパワー段スイッチ(例えば、
図6Aまたは
図6Bの303)を介してパワー段インダクタが付勢されるにつれて再び増加することができる。次いで、増加したパワー段電流(I
PS)が、二次ピーク閾値(I
ピーク2)に到達すると、第2の「オン」状態509から、パワー段レギュレータのスイッチング動作が中断され、アイドリングされる第1の「オフ」状態501へのような、第6の状態遷移510が起こり得る。次のPWMサイクル「オン」時間(PWM=1)への遷移を示す次のPWM入力を受け取ると、第1の「オフ」状態から第1の「オン」状態への別の第1の遷移502をトリガすることができる。
【0026】
図5の状態図を使用して説明される方法500は、例えば次のPWM「オフ」時間間隔の間に追加の電荷転送を提供することによって、非常に短いPWM「オン」サイクル時間間隔の電荷転送を補足することによって、LED負荷110の非常に低い調光を可能にすることができる。非常に短いPWM「オン」時間については、PWM「オン」時間中に転送された電荷は、所望のPWM調光レベルではなく、LED負荷110がフリッカーまたはオフであるように見えるなど、所望の調光設定点を満たすのに十分ではない場合がある。しかしながら、PWM「オフ」時間間隔の間に補足電荷転送を提供する方法500は、LED負荷110に直接提供されないが、次のPWM「オン」サイクル中に含めるなど、平均電流が所望の調光レベルを満たすことを可能にすることができる電圧レベルに出力コンデンサ108を充電するために使用することができる。
【0027】
図6Aは、LED負荷110の制御された低PWM調光を提供するためのシステム100の一部の実施例を概略的に図示する。システム100は、コントローラ101、パワー段102、出力コンデンサ108を含むことができ、かつLED負荷110を含むか、またはそれに連結されることができる。システム100は、コントローラ101の調光設定点に見合った平均電流をLED負荷110に提供するように動作させることができる。所望の平均電流は、LED負荷110にパルス幅変調(PWM)を適用することによって提供され得る。より明るいLED光出力は、各PWMサイクルの間にPWMスイッチ106のより長いPWMサイクル「オン」時間を提供することによって提供することができる。逆に、より暗いLED光出力設定は、PWMサイクル中にPWMスイッチ106のより短いPWMサイクル「オン」時間を使用して提供することができる。PWMサイクルの周波数は、平均的な観察者の目がLED負荷110のPWMオン/オフサイクリングを検出する必要がないように十分高い周波数にすることができる。
【0028】
パワー段102は、1つ以上のパワー段スイッチ303、304、およびインダクタ314を含むことができるようなスイッチングレギュレータを含むことができる。インダクタは、LED負荷110に電荷を提供し、出力コンデンサ108を充電するために使用することができる。パワー段102は、スイッチングレギュレータのスイッチングを制御するのを助けるために電流フィードバックループ330を含むことができる。出力コンデンサ108は、LED負荷110に印加される出力電圧および電流を平滑化するのを助けることができる。システム100は、LED負荷110の調光を可能にするためにPWMスイッチ106をさらに含むことができ、コントローラ101はPWM制御回路を含むことができる。コントローラ101は、調光レベル設定点を受け取ることができ、LED負荷110に提供される電流を制御するようにPWMスイッチ106の「オン」時間を変化させることができる。コントローラ101は、PWMオン時間が非常に短い場合であっても、LED負荷110の適切な電荷転送および電流制御を可能にするように低調光回路160を含むことができる。
【0029】
公称または非調光の場合、PWMサイクル「オン」時間は比較的長くすることができ、パワー段スイッチ303の閉成とPWM「オン」状態を開始するためのPWMスイッチ106の閉成とを協調または同期させることができ、例えばクロック131からのようなクロック信号を使用することを含むことができる。フィードバックループ330は、誤差増幅器320を含むことができ、インダクタ314のピーク電流閾値を調整するために使用することができる。誤差増幅器320は、LED負荷110の実際の電流を所望のLED電流と比較することができる。所望のLED電流は、固定または調整可能な電流基準源322を使用して確立することができる。電流基準源322の出力は、LED負荷電流がシステム100の1つ以上の構成要素の最大定格電流限界またはそれに近い値になるように確立することができる。誤差増幅器320の出力は、インダクタ電流のピーク電流閾値を確立することができる。ピーク閾値コンデンサ332は、目標ピーク電流閾値レベルを表す電圧を保持するために使用することができ、PWMサイクルがスイッチ324を介して「オフ」状態にあるとき、誤差増幅器320から切断することができる。フィードバックループ330は、ピーク電流検出器340をさらに含むことができ、例えば第1のピーク電流比較器326と第2のピーク電流比較器626とを含むことができる。第2のピーク電流比較器626は、インダクタ314の最大定格電流限界またはパワー段スイッチ303の最大定格電流限界などの、システム100のパワー転送構成要素の定格電流限界を表す比較閾値(V
定格)を受け取ることができる。第1のピーク電流比較器326は、実際のインダクタ電流(I
PS)を、誤差増幅器320によって調整されたその閾値を有し、ピーク閾値コンデンサ332に蓄えることができるような目標ピーク電流閾値(I
ピーク)と比較することができる。
【0030】
図6Aにおいて、システム100は、インダクタ電流(I
PS)が、次の2つの低い方まで増加することができるように動作させることができる:(1)定格ピーク閾値(V
定格)または(2)目標ピーク電流閾値(I
ピーク)。ピーク検出ラッチ328などの論理ゲートは、パワー段スイッチ「オフ」状態にリセットされると、パワー段102の電流(I
PS)が減少し始めるようにパワー段スイッチ303のスイッチオン/スイッチオフ動作状態をリセットすることができる。PWMサイクル「オン」時間が活性のままである場合、別のクロックパルスを受け取ると、パワー段スイッチ303をパワー段スイッチ「オン」状態に再び設定することができ、インダクタ214を再び付勢することができ、それによってインダクタ電流流量(I
PS)を増加させることができる。インダクタ214を通るパワー段電流(I
PS)は、パワー段スイッチ「オン」状態でパワー段スイッチ303のスイッチングを使用してインダクタが再付勢される前であっても、インダクタ内に蓄えられたエネルギーを使用して、パワー段スイッチ「オフ」状態であっても流れ続け得る。
【0031】
PWMサイクルの「オン」時間が終了し、PWMサイクルの「オフ」時間が始まると、低調光回路160は、PWMサイクルの「オフ」時間の間にパワー段スイッチ303の二次動作サイクルを提供することができる。パワー段スイッチ303の二次動作サイクルの間に、低調光回路160の第1のラッチ663の出力は、ピーク閾値コンデンサ332と第1のピーク電流比較器326の反転入力との間に選択的に連結することができる電圧源665を使用して比較を活性化することができる。電圧源665は、例えば低調光回路160のフリップフロップ666の出力を介して活性化されていないときは、ピーク閾値コンデンサ332に蓄えられた電圧によって表される目標ピーク閾値(I
ピーク)のゼロボルトオフセットを提供することができる。電圧源665が活性化されると、オフセット電圧源665は、パワー段スイッチ303の二次サイクルのための第2のピーク閾値(I
ピーク2)を表す電圧を提供するなど、目標ピーク閾値(I
ピーク)から定格ピーク閾値(V
定格)を減算することができる。目標ピーク閾値(I
ピーク)が定格ピーク閾値(V
定格)以下である二次サイクルの場合、第2のピーク閾値(I
ピーク2)は最小デフォルト値に設定することができる。最初の一次パワー段スイッチサイクルによって提供される電荷と二次パワー段スイッチサイクルの電荷との和は、非常に短いPWMサイクル「オン」時間を有する全PWMサイクルにわたって深い調光設定点のレベルに見合った平均電流を提供するように確立することができる。
【0032】
PWM「オン」時間が終了した後、低調光回路160は、出力コンデンサ108に供給されているパワー段電流(I
PS)を監視することができる。パワー段電流(I
PS)が降下し低電流閾値に到達すると、低調光回路160の電流の谷/トラフ比較器662は、パワー段スイッチ303の二次サイクルをトリガすることができる。例えば、PWM「オン」時間が終了すると、フィードバックループ330内のゲート350の出力は「低」になることができ、パワー段スイッチ303がパワー段102のパワー段電流(I
PS)を増加させるためのインダクタの付勢を停止することを可能にする。谷電流検出器662は、インダクタ314のパワー段電流(I
PS)を谷閾値と比較することができる。インダクタ314のパワー段電流が谷閾値に降下または谷閾値より下がると、谷電流比較器662の出力は、応答して「高」になることができる。低調光回路160の第1のラッチ663は、低調光回路160の第2のゲート664を通して、谷電流比較器662の出力を受け取ることができる。谷電流比較器662の出力を使用して、二次サイクルのためにパワー段スイッチ303を閉じるようにトリガすることができる。二次サイクルの間、第1のラッチ663の出力は、オフセット電圧回路665を活性化して、より小さい値を確立するためにオフセットを差し引くなど、ピーク閾値コンデンサ232にわたって保持された目標ピーク閾値(I
ピーク)を修正し、第2のピーク閾値(I
ピーク2)を確立することができる。パワー段電流(I
PS)が、第2のピーク閾値(I
ピーク2)を満たすために十分に増加すると、低調光回路160の第1のラッチ663は、パワー段スイッチ303を開くことができ、かつオフセット電圧回路665を非活性化することができる。インダクタ314のスイッチングサイクルは、次のPWMサイクルの「オン」時間が始まるときに再開することができる。
【0033】
図6Bは、ピーク電流検出器340に対する論理の別の実施例を概略的に図示する。
図6Bは、第1のピーク検出器627、第2のピーク電流検出器626、論理ゲート328、およびマルチプレクサ629を含むことができる。第2のピーク電流比較器626は、インダクタ314の最大定格電流限界またはパワー段スイッチ303の最大定格電流限界など、システム600のパワー転送構成要素の定格電流限界を表すことができる比較閾値を受け取ることができ、かつパワー段102の実際の電流を閾値と比較することができる。第1のピーク電流比較器627は、入力値を2つの閾値の合計と比較することができる.これらの2つの閾値のうち、第1の閾値は、誤差増幅器320によって調整されピーク閾値コンデンサ332に蓄えられた目標ピーク電流閾値とすることができ、第2の閾値は、マルチプレクサ629によって提供することができる。パワー段スイッチ30の第1の「オン」時間の間−PWMサイクルの「オン」時間の間−マルチプレクサ629は、第1のピーク電流比較器626に第2の閾値としてゼロオフセットを提供することができる。パワースイッチ203の第2の「オン」時間の間−PWMサイクルの「オフ」時間の間−マルチプレクサ629は、第1のピーク電流比較器626に第2の閾値としてシステム100のパワー転送構成要素の定格電流限界を表す閾値を提供することができる。第2のフリップフロップの出力は、マルチプレクサ629を制御するために使用することができる。
【0034】
図7は、短い「オン」間隔(例えば、非常に低い調光)を有するパルス幅変調(PWM)サイクル中、およびより長い「オン」間隔を有する後続のPWMサイクル中などに、
図6Aまたは6Bのシステムを動作させることに関連する特定の波形の例を概略的に図示する。示された波形は、パワー段電流731、PWM信号732、パワー段102のスイッチングレギュレータに使用するためのクロック信号733、および出力コンデンサ108の両端の電圧734を含む。短いPWM「オン」間隔の場合、短いPWM「オン」間隔の持続時間の間、インダクタを付勢することができる。非常に短いPWM「オン」間隔の場合、パワー段102は、LED負荷110の所望の光強度調光に必要なエネルギーを満たすために、非常に短いPWM「オン」時間の間に十分な電荷を転送しないことがある。したがって、短いPWM「オン」時間が終了した後に、調光制御論理は、パワー段電流が降下して谷閾値に到達するのを待つことができ、PWM「オフ」時間の間にパワースイッチの第2のサイクルを制御することができる。第2のパワースイッチサイクルの二次ピーク閾値の大きさは、例えば、1つ以上の前のPWM「オン」時間の長さに基づいて、または実際の調光設定点に基づいて決定することができる。インダクタを通るパワー段電流が増加して二次ピーク閾値に到達するまで、パワー段スイッチを使用してパワー段インダクタを付勢することができる。この第2のサイクルの余分な電流は、次のPWM「オン」時間における出力コンデンサ108の両端の電圧が、調光設定点に見合う平均電流をLED負荷110に提供するのを可能にするのに十分なレベルであるように、出力コンデンサ108を充電するのを助けることができる。
【0035】
より長いPWM「オン」間隔の場合、パワー段電流がピーク電流閾値に到達するたびに、パワー段スイッチを循環させることができる。そのようなより長いPWM「オン」が終了した後、パワー段インダクタは除勢され、パワー段電流は出力コンデンサ108に電流を提供し続けることができる。そのようなより長いPWM「オン」時間の後、調光制御論理は、パワー段電流が降下して谷閾値に到達するのを待つことができる。次いで、調光制御論理は、PWM「オフ」時間中に短いデフォルト持続時間などのパワースイッチの分数のまたは他の第2のサイクルを制御することができる。より長いPWM「オン」時間の場合、PWM「オフ」時間中のパワースイッチの第2のサイクルは望ましくないか、または無視できる影響しか与えない場合がある。より長いPWM「オン」時間後にパワースイッチの第2のサイクルを禁止するなど、追加の調光論理を任意選択的に含めることができる。
【0036】
図8は、
図3の調光回路160と
図6Aおよび6Bの低調光回路160との組み合わせを使用して、システムを動作させる方法の実施例の状態図を概略的に図示する。本方法は、パワー段スイッチの第1の「オフ」状態801で開始して説明することができる。第1の「オフ」状態801からパワー段スイッチの第1の「オン」状態803への第1の状態遷移802は、パワー段のスイッチングレギュレータのクロック(CLK=1)の立ち上がりエッジと同期して、PWMサイクルのPWM「オン」時間(PWM=1)への遷移を示すPWM入力を受け取ると起こり得る。パワー段のスイッチおよびスイッチングレギュレータは、降圧コンバータ、昇圧コンバータ、昇降圧コンバータ、または他の構成として構成することができる。パワー状態スイッチの第1の「オン」状態803の間、スイッチングレギュレータは、出力コンデンサ108になど、LED回路の中間ノードに電荷を供給することができ、これは、次に、PWMスイッチ106を介してLED負荷110に連結され得る。PWMスイッチが閉じられると、スイッチングレギュレータは、出力コンデンサ108およびLED負荷110の両方に供給することができる。最初は、パワー段スイッチの第1の「オフ」状態801において、パワー段のインダクタを通る電流流量(I
PS)は、ゼロで始まり、次いで増加することができる。動作は、例えば、PWMサイクルのPWM「オン」時間が満了したかどうかにかかわらず、パワー段電流(I
PS)によって目標電流閾値(I
ピーク1)が満たされるまで、パワー段スイッチの第1の「オン」状態803で継続することができる。
【0037】
804において、第2の状態遷移が、実際のパワー段電流流量(I
PS)が電流閾値(I
ピーク1)を満たしたときには、パワー段スイッチの第1の「オン」状態803からパワー段スイッチの第2の「オフ」状態へ起こり得る。パワー段スイッチの第2の「オフ」状態805の間、パワー段の電源経路は中断され得る。しかしながら、パワー段インダクタ内に蓄えられたエネルギーは、依然として、出力コンデンサ108を充電する電流を、場合によっては、PWMスイッチ106を介してLED負荷110に電流を提供することができる。第2の「オフ」状態805において動作している間、電流流量は概して減少する。
【0038】
807において、PWM入力がPWMサイクルのPWM「オン」時間(PWM=1)を示し続け、第2のクロック信号(CLK=1)を受け取るときには、第2の「オフ」状態805からパワー段スイッチの第2の「オン」状態808へ第3の状態遷移が起こり得る。パワー段スイッチの第2の「オン」状態808において、パワー段のスイッチングレギュレータは、出力コンデンサ108およびPWMスイッチ106を介して出力LED負荷110に電荷を供給することができる。パワー段の出力からの電流は、パワー段スイッチの第2の「オン」状態808の開始時にゼロである必要はない。
【0039】
814において、PWMサイクルのPWM「オン」時間が活性のままであり、パワー段電流がピーク閾値(I
ピーク1)を満たす場合、第4の状態遷移814が起こり、動作を第2の「オフ」状態805に戻すことができる。PWMサイクルの「オン」時間が活性のまま(PWM=1)である限り、動作は、第2の「オフ」状態805と第2の「オン」状態808との間でループすることができる。
【0040】
パワー段スイッチの第2の「オフ」状態805または第2の「オン」状態808のいずれかにおいて、PWMサイクルがPWM「オフ」状態(PWM=0)に入るときには、動作は、第5の状態遷移806、または第6の状態遷移809にそれぞれ従って、第3の「オフ」状態810に進むことができる。パワー段スイッチの第3の「オフ」状態810の間に、パワー段インダクタから出力コンデンサ108に電荷がダンプされるにつれて、パワー段電流(I
PS)は減少することができる。
【0041】
812において、パワー段インダクタ電流が降下して、例えばゼロのような谷閾値に到達すると、方法800は、第7の状態遷移812を経てパワー段スイッチの第3の「オン」状態811に移ることができる。パワー段スイッチの第3の「オン」状態811の間に、パワー段インダクタを再び付勢することができる。
【0042】
813において、パワー段インダクタ電流が増加して二次ピーク閾値(I
ピーク2)に到達すると、第8の状態遷移813が、パワー段スイッチの第3の「オン」状態812からパワー段スイッチの第1の「オフ」状態801へ起こり得る。後続のPWMサイクルのPWM「オン」時間への遷移を示す別のPWM入力(PWM=1)を受け取ると、方法800は、上述の様式で繰り返すなどして継続することができる。
【0043】
上記の詳細な説明は、詳細な説明の一部を形成する添付の図面への参照を含む。図面は、例示として、本発明を実施することができる具体的な実施形態を示す。これらの実施形態は、本明細書では「実施例」とも呼ばれる。そのような実施例は、図示または説明されたものに加えて要素を含むことができる。しかしながら、本発明者らは、図示または説明されたこれらの要素のみが提供される実施例も考慮に入れる。さらに、本発明者らは、特定の実施例(または1つ以上のその態様)に関して、または本明細書に図示または説明される他の実施例(または1つ以上のその態様)のいずれに関しても、図示または説明されるこれらの要素(または1つ以上のその態様)の任意の組み合わせまたは並べ替えを使用する実施例も考慮に入れている。
【0044】
本明細書と参照により組み込まれているあらゆる文書との間で使用法が矛盾する場合には、本明細書の使用法が支配する。
【0045】
本明細書においては、特許文献において一般的であるように、「ある(a)」または「ある(an)」という用語は、1つ以上を含むように使用され、「少なくとも1つ(at least one)」または「1つ以上(one or more)」という任意の他のインスタンスまたは使用とは独立している。本明細書において、用語「または(or)」は、特に断りのない限り、「AまたはB」が、「AだがBではない」、「BだがAではない」、ならびに「AおよびB」を含むような非排他的な「または」を指すように用いられる。本明細書において、用語「含む(including)」および「その中で(in which)」は、各用語「備える(comprising)」および「そこで(wherein)」の平易な英語の同義語として使用される。また、「含む(including)」および「備える(comprising)」という用語は制限がなく、そのような用語の後に列挙されるものに加えて要素を含むシステム、装置、物品、組成物、処方、またはプロセスが、論じられている主題の範囲内にあるとみなされることを意味する。さらに、特許請求の範囲に現れるような、「第1の」、「第2の」、および「第3の」などの用語は、単にラベルとして使用され、それらの対象について数値要件を課すことは意図していない。
【0046】
本明細書で説明された方法実施例は、少なくとも部分的に、機械またはコンピュータによって実施することができる。いくつかの実施例は、上記の実施例で説明した方法を実行するように電子デバイスを構成するように動作可能な命令で符号化されたコンピュータ可読媒体または機械可読媒体を含むことができる。かかる方法の実施は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、高水準言語コードなどのコードを含むことができる。かかるコードは、様々な方法を行うためのコンピュータ可読命令を含むことができる。コードはコンピュータプログラム製品の一部分を形成してもよい。さらに、一例において、コードは、実行中または他の時などに、1つ以上の揮発性、非一時的、または不揮発性の有形コンピュータ可読媒体上に有形に格納することができる。これらの有形コンピュータ可読媒体の例としては、限定はされないが、ハードディスク、取り外し可能磁気ディスク、取り外し可能光ディスク(例えば、コンパクトディスクおよびデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカードまたはスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)などを含めることができる。
【0047】
上記の説明は、例示的なものであり、制限するものではないことが意図されている。例えば、上記で説明した実施例(または1つ以上のその態様)は、互いに組み合わせて使用されてもよい。上記の説明を検討することにより、当業者によって、他の実施形態が使用されることができる。要約書が、米国特許法施行規則第1.72(b)条に適合するために提供され、読者が技術的な開示の性質を速やかに確認できるようにしている。それは、特許請求の範囲または意味を解釈または制限するために使用されないことを理解して提示されている。また、上記の詳細な説明において、様々な特徴をグループ化して開示を合理化してもよい。これは、未請求の開示された特徴がどんな特許請求の範囲にとって本質的なものであることを意図していると解釈されるべきではない。むしろ、発明の主題事項は、開示された特別な実施形態のすべての特徴よりも少なくてもよい。以下の態様は、詳細な説明の中に実施例または実施形態として本明細書に組み込まれ、各態様は、別個の実施形態として単独で立っており、そのような実施形態は、様々な組み合わせまたは順列で互いに組み合わせ得ることが企図されている。