【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、本目的は、前記タイプの前述の粉砕ローラデバイスを用いて、また請求項1の特徴部分の特徴により達成され、それによって、スリーブ状の取付部は、粉砕ローラの主軸を調整できるようにするための内側偏心スリーブという特徴を有し、偏心スリーブは、スリーブ状の取付部の中に配置されて、主軸の少なくとも回転調整を提供し、それによって、任意選択で、また代替的に、偏心スリーブは、スリーブ状の取付部の中に収容されて、主軸の方向に、粉砕ローラの主軸の軸線方向変位を提供する。
【0012】
したがって、本発明の中心となる考えは、粉砕ローラの主軸が、スリーブ状の取付部、またはレバーにある中心軸受に直接固定される従来使用された構成を放棄し、それに代えて、レバー内の偏心スリーブを回転させることにより、または回動させることにより、例えば、20°から90°または180°まで、粉砕テーブルに対して、粉砕ローラの粉砕面の垂直調整が可能になるように、変位可能な偏心スリーブの中に主軸をシフトさせることである。
【0013】
本発明のさらなる中心となる考えは、粉砕ローラと粉砕テーブルの縁部との間の半径距離も調整可能であるようにし、したがって、粉砕ローラの粉砕表面の軸線方向、または、ほぼ水平方向の調整を達成するように、レバーのスリーブ状の取付部における偏心スリーブの軸線方向変位を達成することから明らかである。
【0014】
前記調整の選択肢の前提条件は、スリーブ状の取付部における偏心スリーブであり、それは、偏心スリーブ内の主軸にトルク耐性および軸線方向の動きを確保するように設計されるクランプ手段と相互作用する。
【0015】
粉砕ローラの垂直調整、または水平調整に関する前述の用語は、ある点において、粉砕ローラの粉砕面に基づいている。本文脈で主として参照されるのは、円錐台形状を有するように設計された粉砕ローラであり、その粉砕面は、水平方向に配向された粉砕テーブルの粉砕ベッドに対して、垂直方向に多少高くする、または多少低くする、あるいは水平方向に多少変位される。
【0016】
特に円錐台形状を有する粉砕ローラにおいて、粉砕ローラの主軸の調整は、常に傾斜している主軸を用いて行われることを考慮すると、調整はまた、主軸に対して「直角」、というよりはほぼ垂直である、または主軸に対して「軸線方向」、というよりはほぼ水平であると呼ぶこともできる。
【0017】
簡潔にするために、粉砕ローラの「垂直調整」、または「水平調整」という用語が選択されるが、その文脈において、これらの記述は、粉砕テーブル上の水平に配向された粉砕ベッドに対して、円錐台形状を有する粉砕ローラの調整機能に対し焦点を合わせている。
【0018】
粉砕ローラの主軸を、垂直方向に、および/または軸線方向に調整する機能を提供する設計原理は、無段階調整が可能であるように設計されるので有利である。その変形として、設計はまた、段階的な調整選択肢を有することもできる。
【0019】
粉砕ローラデバイスは、広範囲の様々な粉砕ローラ形状に適したものである。粉砕ローラは、したがって、円筒形、ボール状、円錐形、または円錐台の形状とすることができる。
【0020】
したがって、その調整機能が与えられると、粉砕ローラデバイスは、水平に配向された粉砕ローラ主軸に対して、および円錐台形状を有する粉砕ローラ(または、そのローラ外殻)の典型である傾斜配向を有する主軸に対して共に使用できるので有利である。
【0021】
本発明による粉砕ローラデバイスの非常に顕著な利点は、主軸および粉砕ローラの垂直方向の調整機能とその軸線方向の調整機能を共に外部から、したがって、ローラミルの通常封止されたハウジングの外部から実施できることにある。
【0022】
その結果、本発明による設計および構成は、対応するローラミルのハウジングの封止に影響を与えることなく、対応する粉砕ローラの調整を、約4時間の比較的短い時間期間内に可能にする。この比較的短い調整期間の別の結果は、比較的短いローラミルの停止時間に起因して、ローラミルの長くかかる冷却が回避され、その結果、ローラミルを起動し、その動作温度に達するためのエネルギー需要が大幅に低減されることである。
【0023】
その結果、本発明による粉砕ローラデバイスは、比較的わずかな構造的複雑さを用いて、例えば、粉砕ローラの軸受の修正、および/またはローラ外殻上に材料を溶接すること、もしくはローラ主軸それ自体を延ばすことが必要なものなど、粉砕テーブルに対する粉砕ローラの正確な位置決めを行うための従来の対策を越えることができる。
【0024】
加えて本発明により使用される解決策は、組立体の重量のシフトおよび移動をできるだけ小さく保つように、また例えば、粉体化ギャップなど、その領域に対するほんのわずかな距離が調整されるのを達成するようにして、それにより調整精度を向上させるために、例えば、主軸および粉砕ローラなど、調整される組立体の可能な限り近くに、垂直および/または軸線方向調整に使用される調整手段を設ける手法に従う。
【0025】
本発明によれば、偏心軸受が、粉砕ローラデバイスから遠く離れて位置決めされる可能性のある不利な点もこのように克服される。
【0026】
本発明は、従来のWO2005/028112A1に記述されるように、モジュール構成のローラミルで使用するのに特に適している。
【0027】
有利には、偏心スリーブは、180°未満、特に約90°から120°であるスリーブ壁の角度領域にわたって偏心した壁厚を有するように設計される。その結果、スリーブの偏心した壁厚は、偏心スリーブが、約90°または270°における主軸の水平断面において最大壁厚に達するような偏心の基礎円から連続的に増加する。
【0028】
結果として、約90°または270°で、したがって、粉砕ローラの主軸に直角をなす方向のスリーブの偏心した壁厚の構成は、偏心スリーブを、したがって、粉砕ローラと共に主軸を、90°上方向の回転調整が行われた場合、「垂直に」、いわゆる最小の粉体化ギャップ距離へと調整できるようにする。
【0029】
対照的に、最大の偏心した壁厚の180°配向への下方回転は、最大の可能な粉体化ギャップ距離まで、主軸および粉砕ローラの垂直変位を可能にする。
【0030】
したがって、スリーブの偏心した壁厚を、主軸の約90°または270°の領域に提供し、また0°または180°の方向の少なくとも主軸の領域を回転可能であるように構成することが好ましい。
【0031】
粉砕ローラデバイスを、90°の領域で最大の偏心した壁厚を有するように設計することにより、この通常の位置における偏心スリーブの垂直断面は、大部分は、強度が等しくなるように設計される0°領域および180°領域における壁厚という特徴を有することになり、これは、それらが粉砕ローラの主軸の長手方向軸線からほぼ同じ半径距離にあることを意味する。
【0032】
粉砕ローラの主軸の軸線方向変位を可能にするために、スリーブ状の取付部は、偏心スリーブとの軸線方向に変位可能な係合という特徴を有する。
【0033】
有利には、軸線方向に変位可能な係合は、係合要素により実現され、係合要素は、作動要素により外部から作動され、また偏心スリーブの周囲に延びる2つのリングの間に係合領域を有する。
【0034】
係合要素を、スリーブの長手方向軸線に対して半径方向に向いている作動要素の長手方向軸線に対して偏心して構成することによって、さらなる簡単化が達成され、その文脈において、作動要素は、特に回転する作動要素として設計され、したがって、わずかな回転動作により、粉砕ローラの主軸の軸線方向の調整機能を可能にする。
【0035】
主軸および粉砕ローラの垂直な調整は、主軸が、クランプ手段により軸線方向に、また回転に関し固定される内側の偏心スリーブの回転調整により、回転する方向で行われる。この目的のために、主軸の領域の端部側で、粉砕ローラの反対側に調整手段が設けられ、それは、偏心スリーブの外側の環状フランジ上の扇形歯車部という特徴を有し、したがって、前記扇形歯車部が、例えば、調整ピニオンとして働くものなど、歯車により回転可能であるので有利である。この手段により、偏心スリーブの最大壁厚を、例えば、90°領域から0°領域に回転することができ、したがって、この場合、ローラミルの粉砕テーブルに対して、粉砕ローラの垂直方向の下降が達成される。
【0036】
結果として、環状フランジは、偏心スリーブとの剛性のある接続を有しているので、回転動作はまた、主軸に、したがって粉砕ローラへと伝達される。
【0037】
さらなる有利な実施形態においては、偏心スリーブの外周は、半径方向に、偏心スリーブの偏心した壁厚に適合される2つの円周方向リングを有する環状領域という特徴を有すること、および有利には、軸線方向に変位可能な係合を行うためにリング間に、しっかりとロックする係合領域が形成されることが提供される。
【0038】
本発明の例示的な実施形態では、粉砕ローラの通常の位置は、最大の偏心した壁厚が、90°領域に存在する構成であると考えられ、偏心スリーブの0°領域および180°領域は、ほぼ同じ半径方向の壁厚という特徴を有し、それは、円周方向リングにも適用可能である。
【0039】
この態様に関して、通常位置における偏心スリーブの中心の長手方向軸線は、粉砕ローラの主軸の中心の長手方向軸線に対して、偏心スリーブの偏心した壁厚の方向にわずかにオフセットされている。構造の点では、粉砕ローラデバイスのサイズ、および粉砕されるミル供給材に応じて、このオフセットは、例えば、25mm、またはさらに15mmから35mmとなるシフトとすることができる。
【0040】
したがって、主軸および粉砕ローラを、このオフセットにより垂直方向に調整することができる。
【0041】
本発明は、例えば、円錐台形状の、円筒形状の、またはボール形状の外側輪郭など、様々な粉砕ローラの外側輪郭に適している。目的の点からは、本発明は、スリーブ状の取付部が、主軸および粉砕ローラに対するレバーを形成するローラミルに対して有利であり、またわかりやすい方法で使用することができるが、その場合、レバーの上側は、フォークのフォーク部材によりしっかりと固定され、またフォークは、そのスイングレバー軸の周りで作動可能なスイングレバーにより回動可能である。
【0042】
この設計原理は、主としてローラミルで使用されるモジュール構造で達成される。
【0043】
特許請求される粉砕ローラデバイスは、回転可能な粉砕テーブルを有するローラミルに特に適しており、粉砕テーブル上に、粉体化されるミル供給材と摩擦係合する際に回転する少なくとも1つの粉砕ローラが設けられる。この文脈において、偏心スリーブの調整機能により、粉砕ローラと、粉砕テーブルの縁部領域との間の半径方向距離、および/または粉砕ローラの転動面と粉砕テーブルの間の距離の両方を、ミル供給材の粉体化を最適化するように調整することができる。
【0044】
様々なミル供給材を粉体化するように意図されるミルに関して特に、粉砕ローラデバイスの調整機能はまた、前記調整機能により、比較的短い時間期間で、粉砕ローラと粉砕テーブルの間で、粉体化されるミル供給材に対する最適な位置を調整できる利点も提供する。前記調整機能はまた、粉砕ローラの主軸が、粉体化ギャップを最適化するために、粉砕テーブルの粉砕ベッドに対する摩耗に関して両方向に補償できるようにする。
【0045】
さらに、保持縁部に対する摩耗に関して、粉砕ローラのほぼ水平の調整機能は、摩耗により影響される内側の保持縁部と、粉砕ローラの外側縁部との間の距離を、基本的に一定に保つことを可能にするが、それは、内側の保持縁部からの材料の摩滅は、粉砕ローラを後退させる、またはそれを半径方向外側に変位させることにより、基本的に補償され得るからである。
【0046】
本発明は、いくつかの図面を用いて、例示的かつ概略的に、以下でより詳細に説明するものとする。