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【文献】
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(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と、前記オブジェクトを変化させる変化処理を行うための条件であって複数のオブジェクト識別情報を含む変化条件と、を対応付けて記憶する記憶装置にアクセス可能な情報処理装置であって、
ユーザの操作に基づいて選択されたオブジェクトである選択オブジェクトの指定を受け付ける第1受付手段と、
前記選択オブジェクトが、前記変化処理を行う毎に順次異なるオブジェクトとなるよう段階的に変化可能なオブジェクトである場合、前記選択オブジェクトに対して複数段階の各変化処理を行うための各変化条件を、前記記憶装置から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された各変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報によって特定される複数のオブジェクトを、ユーザにそれぞれ識別可能な表示形式で表示させるための出力データを出力する出力手段と、
を備え、
前記出力データは、各変化条件に対して特定される複数のオブジェクトと、前記選択オブジェクトの各変化処理後のオブジェクトとを、前記複数段階のすべての段階について1画面で表示させるためのデータであって、前記特定される複数のオブジェクトの各々について、前記ユーザが所持する所持オブジェクトであるか否か、および、入手の難易度を示すパラメータが所定条件を満たす場合の当該パラメータを、を前記ユーザが識別可能な表示形式で表示させ、前記複数のオブジェクトに重複がある場合には、重複していないオブジェクトと異なる表示形式で表示させるためのデータである、情報処理装置。
前記出力手段は、前記取得手段により取得された各変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報によって特定される複数のオブジェクトを、対応する変化条件ごとに区別して表示させるようにして、前記出力データを出力する、
請求項1に記載された情報処理装置。
前記取得手段により取得された各変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報の中に、前記ユーザの所持オブジェクトに対応するオブジェクト識別情報が含まれるときに、当該所持オブジェクトのうちユーザの操作に基づいて選択された所持オブジェクトを登録する登録手段、をさらに備えた、
請求項1または2に記載された情報処理装置。
前記出力手段により前記出力データが出力されたことに応じて、前記ユーザによる操作に基づく要求であって、前記複数のオブジェクトのうち少なくともいずれかのオブジェクトに対して処理を制限させるための要求を受け付ける要求受付手段と、
前記要求受付手段により前記要求が受け付けられた場合、前記取得手段により取得された変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報に基づいて、前記要求元のユーザが所持する所持オブジェクトのうち、前記変化処理とは異なる処理に用いられることを制限すべき制限オブジェクトとして特定されたオブジェクトに対して、前記変化処理とは異なる処理に用いられることを制限する制限手段と、をさらに備えた、
請求項1〜3のいずれかに記載された情報処理装置。
ユーザ端末と、当該ユーザ端末と通信可能に構成されるサーバと、を含む情報処理システムであって、前記ユーザ端末および前記サーバの少なくともいずれかが、オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と、前記オブジェクトを変化させる変化処理を行うための条件であって複数のオブジェクト識別情報を含む変化条件と、を対応付けて記憶する記憶装置にアクセス可能である前記情報処理システムにおいて、
請求項1〜4のいずれかに記載された情報処理装置の各手段を前記ユーザ端末または前記サーバの少なくともいずれかが備えた、情報処理システム。
オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と、前記オブジェクトを変化させる変化処理を行うための条件であって複数のオブジェクト識別情報を含む変化条件と、を対応付けて記憶する記憶装置、にアクセス可能なコンピュータを、請求項1〜4のいずれかに記載された情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(1)第1の実施形態
(1−1)ゲームシステムの構成
以下、情報処理システムの一実施形態として、ゲームシステム1について説明する。
【0011】
図1は、実施形態のゲームシステム1のシステム構成例を示している。
図1に示すように、このゲームシステム1は、ユーザ端末10a,10b,10c,…、およびゲームサーバ20を含む。各ユーザ端末10a,10b,10cからゲームサーバ20に対しては、例えばインターネットなどの通信網NWを通してアクセス可能である。ゲームサーバ20は、情報処理装置の一例である。
各ユーザ端末10a,10b,10c,…はそれぞれ、個々のユーザによって操作される端末であり、例えば、フィーチャーフォン、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、双方向の通信機能を備えたテレビジョン受像機(いわゆる多機能型のスマートテレビも含む。)、通信機能付き携帯ゲーム機などの通信端末である。以下の説明において、各ユーザ端末10a,10b,10c,…に共通して言及するときには、ユーザ端末10と表記する。
【0012】
ゲームサーバ20は、ゲームを実行するサーバである。ゲームサーバ20には、ウェブブラウザによって解釈可能な画像データ(例えばHTML、XMLなどの形式で記述された画像データのことである。本発明の実施形態では、HTMLデータを例として説明する。)を作成可能なプログラムが実装されている。なお、画像データは、出力データの一例である。
ユーザ端末10は、ゲームサーバ20によって提供されるHTMLデータを解釈して表示するウェブブラウザを備えており、ユーザ端末10によるウェブページ上のユーザの操作に基づく要求を、ネットワークを介してゲームサーバ20へ送信し、ゲームサーバ20による処理結果を受信することでゲームの処理を実行する。
通信網NWは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、専用回線、又はこれらの組み合わせによって構成される情報通信ネットワークである。
【0013】
(1−2)ユーザ端末の構成
図2を参照してユーザ端末10について説明する。
図2に示すように、ユーザ端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、操作入力部15、表示部16、通信インタフェース部17、および、ストレージ18を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス19が設けられている。
【0014】
CPU11は、ROM12に格納されているプログラムやデータを読み出して、ユーザ端末10内の各部との制御信号やデータ信号のタイミング処理等、ユーザ端末10内の全体の動作を制御する。CPU11はまた、ストレージ18に記憶されているプログラムや、プログラムの実行に必要な各種データを読み出してRAM13に展開し、プログラムの実行に伴うデータの入出力処理、演算処理、判定処理等の各種処理を行う。RAM13は、CPU11による演算処理、判定処理等のために一時的にデータを記憶する。
【0015】
例えば、CPU11は、ストレージ18内に格納されているウェブブラウザをRAM13にロードして実行する。そして、CPU11は、操作入力部15等によってユーザに入力されるURL(Uniform Resource Locator)の指定に基づき、通信インタフェース部17を介して、ゲームサーバ20からウェブページを表示するためのデータ、すなわち、HTML(HyperText Markup Language)文書や当該文書と関連付けられた画像などのオブジェクトのデータ(以下、総称して適宜「HTMLデータ」と表記する。)を、通信インタフェース部17を介して取得し、ウェブブラウザを実行してHTMLデータを解釈する。なお、ユーザ端末10には、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインが実装されていてもよい。そのようなプラグインの一例は、米国のアドビシステムズ社によるフラッシュプレイヤである。あるいは、本実施形態でのHTMLデータを、動画及び音声の再生機能を備えたHTML5形式としてもよい。
【0016】
ウェブブラウザは、ゲームサーバ20とHTTP(HyperText Transfer Protocol)に従った通信を行う。ウェブブラウザは、ユーザによる操作入力部15の操作によってウェブページ上のURL(Uniform Resource Locator)または操作対象(例えば、ソフトウェアボタン(以下、単に「ボタン」と表記する。)等)が選択されると、ウェブページの更新のために、その選択結果を含むHTTPリクエストをゲームサーバ20に送信する。ウェブブラウザは、HTTPレスポンスとしてゲームサーバ20からHTMLデータを取得し、解釈して、ウェブページの画像を表示部16に表示する。
本実施形態において、HTMLデータは画像データの一例である。
【0017】
表示部16は、たとえば、LCD(Liquid Cristal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスである。マトリクス状に画素単位で配置された薄膜トランジスタを含むLCD(Liquid Cristal Display)モニタを適用した場合、表示部16は、薄膜トランジスタを駆動することでウェブページの画像を表示画面に表示する。
【0018】
ユーザ端末10が釦入力方式のユーザ端末である場合、操作入力部15は、例えば、ユーザの操作入力を受け入れるための方向指示釦、決定釦、テンキーなどの複数の指示入力釦を備え、各釦の押下(操作)入力を認識してCPU11へ出力するためのインタフェース回路を含む。
ユーザ端末10がタッチパネル入力方式のユーザ端末である場合、操作入力部15は、主として表示画面に指先あるいはペンで触れることによるタッチパネル方式の入力を受け付ける。
【0019】
ストレージ18は、例えばフラッシュメモリあるいはHDD(Hard Disk Drive)によって構成される記憶装置である。
【0020】
(1−3)ゲームサーバの構成
図3を参照してゲームサーバ20の構成について説明する。
図3に示すように、ゲームサーバ20は、CPU21、ROM22、RAM23、通信インタフェース部24、および、ストレージ25を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス26が設けられている。なお、ゲームサーバ20は、ハードウェアに関しては汎用のネットワークサーバと同一の構成をとることができる。
【0021】
CPU21は、ROM22に格納されているプログラムやデータを読み出して、ゲームサーバ20内の各部との制御信号やデータ信号のタイミング処理等、ゲームサーバ20内の全体の動作を制御する。CPU21はまた、ストレージ25に記憶されているプログラムや、プログラムの実行に必要な各種データを読み出してRAM23に展開し、プログラムの実行に伴うデータの入出力処理、演算処理、判定処理等の各種処理を行う。RAM23は、CPU21による演算処理、判定処理等のために一時的にデータを記憶する。
【0022】
例えば、ストレージ25には、クライアントであるユーザ端末10のウェブブラウザとの間でHTTPに従った通信を行ってウェブサービスを提供するプログラムが格納されている。CPU21は、ストレージ25に格納されているプログラムをRAM23に展開して、プログラムを実行する。プログラムの実行に伴ってCPU21は、通信インタフェース部24を介してユーザ端末10からHTTPリクエストを取得し、当該HTTPリクエストに応じた処理を実行し、その実行結果を含むHTMLデータをHTTPレスポンスとしてユーザ端末10へ返す。
【0023】
ストレージ25は、例えばフラッシュメモリあるいはHDD(Hard Disk Drive)によって構成される記憶装置であり、上述したプログラムに加え、データテーブル群70(後述する)を格納する。データテーブル群70は、カードデータテーブル、進化合成データテーブル、および、所持カードデータテーブルを含む。ストレージ25内の各データテーブルは、適宜CPU21からデータの読み書きのためにアクセスされる。
【0024】
(1−4)カードの進化合成に必要なカード提示
本実施形態のゲームシステム1において実行されるゲームは、ユーザがオブジェクトとしてのカードを利用するゲームである。本実施形態のゲームのタイプは特に問わないが、例えば、ユーザがゲーム上のエリアを探索してカードやアイテムを取得し、あるいはユーザが所持するカードを用いて他のユーザやNPC(Non-Player Character)と対戦するゲームである。
なお、以下の説明において、カードの「所持」とは、ユーザが当該カードを、当該カードを用いた処理に利用可能な状態にあることをいう。カードの「未所持」とは、ユーザが当該カードを、当該カードを用いた処理に利用不可能な状態にあることをいう。カードの「入手」とは、当該カードに対して未所持の状態から所持の状態に移行したことをいう。
本実施形態のゲームにおいて、カードの進化合成処理(以下、適宜単に「進化合成」または「進化」という。)とは、所定の条件を満足する場合に、ユーザが所持するカードを進化させる処理である。カードの進化合成は、本実施形態の例では後述するようにカードIDを変更する処理であるが、カードに対応するカードデータ(後述する)の少なくとも一部を変更する処理であってもよい。その場合、カードデータの変更対象は特に問わないが、例えば、カード名やカード画像、レアリティ等のカードパラメータである。カードの進化合成は、オブジェクトの変化処理の一例である。
進化合成を実行するには、ユーザは自身が所持するカード(以下、適宜「所持カード」という。)の中から、ベースカードとして進化させたいカードを選択する。ベースカードとして選択されたカードは、選択オブジェクトの一例である。
進化合成では、ベースカードのカードIDごとに、そのベースカードを進化させるのに必要な複数のカード(「参照カード」という。)のカードIDの組合せ条件(変化条件の一例)が決められている。進化合成が実行されると、その進化合成に使用された参照カードはユーザの所持カードから消失する。
本実施形態において、所持カードおよび参照カードはそれぞれ、所持オブジェクトおよび参照オブジェクトの一例である。
本実施形態のゲームでは、ユーザによってベースカードとして選択されたカードに対応する組合せ条件に含まれる複数の参照カードをユーザが所持していることが、選択されたカードを進化させるための条件である。
【0025】
カードの進化合成に必要なカード提示について、
図4を参照して具体的に説明する。
図4は、カードの進化合成に必要なカード提示を概念的に説明するための図である。
図4において、ユーザがカードA,D,G,Q1,M2,…を所持し、カードQ1を進化させたいと考える場合を想定する。この例では、カードQ1は、進化合成を行う毎に順次異なるカード(Q1→Q2→Q3)に変化可能なオブジェクトである場合を想定する。この例では、カードQ1をカードQ2に進化させるのに必要な参照カードはカードA,カードBおよびカードCであり、カードQ2をカードQ3に進化させるのに必要な参照カードはカードE,カードF,カードGおよびカードHである。
【0026】
本実施形態では、ベースカードとして選択されたカードQ1に必要な参照カード(カードA,カードBおよびカードC)のみならず、カードQ1が順次段階的に異なるカードに進化するときに必要なカード(カードA,B,C,E,F,G,H)がユーザに提示される。そのためユーザは、提示された複数のカード(カードA,B,C,E,F,G,H)が、ベースカードとして選択されたカードであるカードQ1の将来の進化合成に必要なカードであることを予め認識することができるため、提示された上記複数のカードを誤って手放すことが防止される。例えば、
図4において仮に、ベースカードとして選択されたカードQ1の1回の進化合成に必要なカード(カードA,カードBおよびカードC)のみがユーザに提示されたならば、ユーザの所持カードGがカードQ1の将来の進化(この例では、カードQ2→Q3の進化)に必要なカードであるにも関わらず、カードGをユーザが手放してしまう(例えば、処分してしまう)虞がある。それに対して、本実施形態では、ベースカードとして選択されたカードQ1が順次段階的に異なるカードに進化するときに必要なカード(カードA,B,C,E,F,G,H)がユーザに提示されるため、例えばカードGを誤ってユーザが手放してしまう状況が回避される。
【0027】
(1−5)データテーブルの構成
次に、ゲームサーバ20のストレージ25に格納されるカードデータテーブル、進化合成データテーブル、および、所持カードデータテーブルについて、
図5〜8を参照して順に説明する。ゲームサーバ20のストレージ25は、記憶装置の一例である。
【0028】
(i)カードデータテーブル
カードデータテーブルには、本実施形態のゲームで使用されるカードのデータが記録されている。
図5にカードデータテーブルの構成例を示す。
図5に示す例では、カードIDごとにカード名、カード画像、および、カードパラメータのデータが含まれる。カードIDは、オブジェクト識別情報の一例である。
カード名は、カードに表示されるキャラクタの名称を示す文字列である。カード画像は、カードに表示されるキャラクタの画像である。カードパラメータは、レアリティ、属性、コスト、スキル、売却価格、攻撃力、防御力、および、限定フラグの各データから構成されている。
レアリティは、カードの希少価値を示す指標であり、
図5に示す例ではR1〜R5の順にレアリティが高く設定されている。
属性は、カードに表示されるキャラクタの属性であり、
図5に示す例ではN1〜N3のいずれかである。
コストは、カードをユーザのカードチームに組み込むときに参照される値である。例えばカードチームによる対戦を行う場合には、カードチームに含まれるカードのコストの総和が所定値以下に制限される。
スキルは、カードを用いてゲームを実行するときに有利となる効果を示す情報であり、
図4に示す例では、SK1〜SK12の様々な効果を備えたスキルが各カードに設定されている。なお、すべてのカードがスキルを備えていなくてもよい。
売却価格は、ユーザが自身で所持しているカードを売却するときにユーザが得られるゲーム上のポイントである。
攻撃力および防御力は、カードを対戦で用いるときに参照されるパラメータである。
限定フラグは、期間限定で発行されたカードであるか否かを示すフラグである。
図4に示す例では、限定フラグが「1」であるカードは期間限定で発行されたカードであることを意味し、限定フラグが「0」であるカードは期間限定でないカードであることを意味する。
【0029】
(ii)進化合成データテーブル
進化合成データテーブルには、本実施形態のゲームのカードの進化合成の条件が記録されている。
図6に進化合成データテーブルの構成例を示す。
図6に示す例では、進化合成の内容を識別するための進化IDごとに、進化前カードID(つまり、進化前のベースカードとなるカードのカードID)、進化後カードID(ベースカードの進化後のカードID)、および進化合成を実行するために必要となる参照カードのカードIDの組合せ条件(C1〜C5の欄の5枚の参照カード)が記録されている。例えば、進化ID:0002が示す条件では、ユーザが所持カードの中からカードID:0072のカードをベースカードとして選択し、ユーザの所持カードの中にカードID:0025,0060,0070の3枚のカードの組合せが存在する場合には、進化合成を実行することによって、カードID:0072のカードをカードID:9072のカードに進化させることができる。すなわち、進化合成データテーブルにおける参照カードIDの組合せ条件は、進化前カードIDに対応するカードを変化させる変化条件の一例である。
なお、参照カードのカードIDの組合せ条件を示すC1〜C5の欄には、少なくともいずれか2つの欄に同一のカードIDが記録されていることもある。例えば、ベースカードを進化合成するときに使用する参照カードの組合せ条件に同一の参照カードが2枚以上含まれていてもよい。ベースカードを進化させるための参照カードの組合せ条件が、同一のカードIDである参照カードが所定数含まれることである場合には、
図6に示したようなデータ形式ではなく、参照カードのカードIDとその枚数とからなるデータ形式であってもよい。
【0030】
(iii)所持カードデータテーブル
所持カードデータテーブルは、ユーザの所持カードの情報が記録されている。
図7に所持カードデータテーブルの構成例を示す。
図7では1ユーザ分の所持カードデータテーブルを例示するが、所持カードデータテーブルは、ゲームに登録しているユーザ毎に設けられる。
図7に示す所持カードデータテーブルには、カードIDごとに、シリアル番号、カードレベル、および、スキルレベルの各データが対応付けられて記録されている。シリアル番号は、ユーザにカードが付与された時点で決定される固有の番号である。同一のカードIDのカードに対しても異なるシリアル番号が付される。なお、カードが進化した場合には、そのカードの進化前後でシリアル番号を変化させてもよいし、変化させなくてもよい。
カードレベルはカードの育成レベルを示すパラメータであり、例えば通常合成を実行することによって増加する。ユーザがカードを取得した時点でのカードレベルの値(初期値)は1であり、ユーザは通常合成を実行することでそのカードを成長(つまり、カードレベルを増加)させることができる。
スキルレベルはカードの育成レベルを示すパラメータであり、特にカードが備えるスキルのレベルを示すパラメータである。ユーザがスキルを備えたカードを取得した時点でのスキルレベルの値(初期値)は1であり、例えば所定の条件を満たすカードを参照カードとした通常合成を行うことによってカードのスキルレベルを増加させることができる。カードのスキルレベルが増加するにつれて、スキルによって発生する効果が増大する。
【0031】
以下の説明では、カードIDに関連付けられたカード名、カード画像、シリアル番号、および、カードパラメータを総称して、適宜「カードデータ」という。カードデータを構成するカードパラメータは、カードデータテーブルに記録される各カードパラメータや、所持カードデータテーブルに記録されるカードレベル、スキルレベルが含まれる。すなわち、カード名、カード画像、シリアル番号、および、各カードパラメータの中のいずれかのデータが、カードデータに相当する。カードID、カード名、および、カード画像はそれぞれ、オブジェクト識別情報の一例である。
【0032】
(1−6)カードの進化合成に関する処理の具体例
以下、本実施形態のゲームのカードの進化合成に関する処理の具体例について、
図8〜10を参照しながら説明する。
図8〜10はそれぞれ、本実施形態のゲームの処理を実行しているときのユーザ端末10に表示される画面の一例を示す図である。
【0033】
図8は、ユーザの所持カカードの進化合成に関する処理を実行するときの一連の表示画面の変化を示している。
図8において、画像P1は、本実施形態のゲームのメインメニューを含む画像である。画像P1には、ユーザの操作対象として、ボタンb1(「所持モンスターを見る」)、ボタンb2(「チーム編成」)、ボタンb3(「通常合成」)、ボタンb4(「進化合成」)、ボタンb5(「売却」)が設けられる。
ボタンb1は、ユーザの所持カードの閲覧処理の要求を行うときに指定されるボタンである。ボタンb2は、ユーザが自身の所持カードの中から他のユーザやNPCとの対戦において使用するカードを選択するときに指定されるボタンである。ボタンb3は、ユーザが所持カードの中からベースカードとして選択したカードの通常合成の実行要求を行うときに指定されるボタンである。ボタンb4は、ユーザが所持カードの中からベースカードとして選択したカードの進化合成処理の要求を行うときに指定されるボタンである。ボタンb5は、ユーザが所持カードの中から選択したカードに対して売却処理の要求を行うときに指定されるボタンである。
【0034】
画像P1においてボタンb4(「進化合成」)が指定されると、P2に示すように画像が変化する。画像P2では、ユーザの所持カードの中からいずれかのカードをベースカードとして選択するために、複数の所持カードが一覧表示される。なお、進化することができないカードについては、ベースカードとして選択できないことをユーザが認識可能な表示形式でカード画像が表示されていることが好ましい。
画像P2において、例えばカードQ01が選択されると、P3に示すように画像が変化する。画像P3には、カードQ01がベースカードとして選択されたことを示すテキストとともに、選択されたカードQ01の進化の各段階で必要となる参照カードを確認するためのボタンb11(「確認する」)と、画像P2に戻ってベースカードとする所持カードを再選択するためのボタンb12(「カードを再選択」)とが含まれる。ボタンb11(「確認する」)が指定されると、P4(
図9)に示すように画像が変化する。
【0035】
図9において画像P4では、ユーザによってベースカードとして選択されたカードQ01の第1段階の進化(カードQ01→R01)および当該進化に必要な参照カード(カードA01,B03,C12)と、第2段階の進化(カードR01→S01)および当該進化に必要な参照カード(カードA01,K14,M03,R05)と、最終段階の進化(カードS01→T01)および当該進化に必要な参照カード(カードM03,C12)とが表示される。すなわち、ベースカードとして選択されたカードQ01に対して複数段階の各進化合成を行うための各組合せ条件に含まれる複数の参照カードが、ユーザにそれぞれ識別可能な表示形式で表示される。最終段階の進化は、「最終進化」ともいう。なお、
図9以降の各図では、参照カードのカード画像の表示を適宜省略する。
【0036】
カードQ01の第1段階の進化合成の組合せ条件に含まれるカードA01,B03,C12(つまり、カードQ01を進化させるための参照カード)をユーザがすべて所持している場合(カードが揃っている場合)には、
図9の画像P4に代えて、
図10の画像P4aが表示される。
画像P4aでは、第1段階の進化合成を実行するためのカードがすべて揃っていることをユーザに通知するテキスト(「すべて揃っています」)と、第1段階の進化合成を実行することを要求するボタンb21(「進化する」)とを含む。画像P4aにおいてボタンb21が指定されると、P5に示すように画像が変化する。すなわち、カードQ01からカードR01への進化合成が実行されて、画像がP5に示すように、進化後カードのカード画像やカード名、およびパラメータの少なくとも一部が表示される。第1段階の進化合成が実行されると、進化合成の参照カードであるカードA01,B03,C12がユーザの所持カードから消失する。
【0037】
(1−7)情報処理装置が備える機能の概要
次に、上述した本実施形態のゲームを実現するためにゲームサーバ20が備える機能について説明する。
図11は、本実施形態のゲームサーバ20で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
図11において、データテーブル群70は、前述したように、カードデータテーブル、進化合成データテーブル、および、所持カードデータテーブルを含む。なお、
図11に示す機能ブロック図に含まれる手段のすべてが本発明に必須の要素とは限らない。例えば、本発明の一態様では、受付手段51、取得手段53、および、出力手段54を備えていればよい。また、記録手段57、制限手段58、および登録手段59は、変形例において言及される。
【0038】
受付手段51は、ユーザの操作入力に関する情報に基づいてユーザからの各種の要求を受け付ける機能を備える。本実施形態のゲームにおいてユーザからの要求としては、例えば、カードの進化合成処理の要求、進化合成の実行要求、通常合成の実行要求、売却処理の要求がある。
また、受付手段51は、第1受付手段として、ユーザの操作入力に関する情報に基づいて、当該ユーザが所持する所持カードの中からベースカードとして選択されたカードの指定を受け付ける機能を備える。
受付手段51の機能を実現するために、ゲームサーバ20は、通信インタフェース部24を介して、ユーザ端末10から画像であるウェブページ内のユーザによるボタンの操作入力に対応する要求、またはベースカードとして選択されたカードの情報(例えば、シリアル番号)を受信する。ゲームサーバ20のCPU21は、受信した要求に含まれる情報に基づいて、要求の内容を判別し、要求の受付処理を行う。受付処理では、要求がRAM13に記録される。CPU21は、受け付けられた要求に応じた処理を順に実行する。また、CPU21は、受信したカードのシリアル番号をRAM23に記録する。
【0039】
ゲーム実行手段52は、受付手段51にて受け付けたユーザ端末10からの要求に基づいて、進化合成以外の様々なゲームの処理を実行する機能を備える。本実施形態のゲームの処理は、適宜設けられてよいが、例えば、ユーザ間の対戦処理、ユーザ対NPCの対戦処理、ユーザによるクエスト処理、ユーザの所持カードの通常合成の処理である。
対戦処理については詳しく述べないが、例えば、ユーザは、コストの総和が所定の上限値以下となるように予め複数の所持カードからなるチームを編成し、チームによって他のユーザまたはNPCと対戦する。対戦結果は、チームを構成する各カードの攻撃力、防御力、スキルなどのパラメータによって決定される。
クエスト処理は、ユーザがゲーム内のエリアを探索する処理を行うことで、カードやアイテムを入手するための処理である。
【0040】
ユーザの所持カードの通常合成の処理を実行する場合のゲーム実行手段52の機能は、以下のようにして実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、ベースカードおよび参照カードについてのユーザの選択結果を含む通常合成の実行要求を受け付けると、所持カードデータテーブルからベースカードおよび参照カードのカードデータを読み出してRAM23に展開する。次いでゲームサーバ20のCPU21は、ベースカードおよび参照カードのパラメータに基づいてベースカードのパラメータ(例えば、カードレベルやスキルレベル)を変更し、変更後のベースカードのパラメータを所持カードデータテーブルに書き込むとともに、所持カードデータテーブルから参照カードとした所持カードのカードデータを削除する。なお、ベースカードのカードレベルやスキルレベルは、通常合成を実行する度に常に増加するとは限らない。例えば、通常合成を実行する度にカードに関連付けられた育成パラメータの値を増加させ、その育成パラメータの値が所定値に達した場合にカードレベルを1つ増加させるとともに育成パラメータの値をゼロにリセットするようにしてもよい。
【0041】
ユーザの所持カードの売却処理を実行する場合のゲーム実行手段52の機能は、以下のようにして実現される。
図5に記載していないが、カードデータテーブルにおいて、カードIDごとに売却価格(ポイント)が対応付けられている。そしてゲームサーバ20のCPU21は、売却処理の要求を受け付け、売却対象のカードの選択結果を取得すると、所持カードデータテーブルから売却対象のカードのカードデータを削除する。さらにゲームサーバ20のCPU21は、カードデータテーブルから売却対象のカードの売却価格の値(ポイント)を読み出し、読み出したポイントをユーザに付与する処理を行う。ポイントをユーザに付与する処理は、例えば、ユーザデータベース(図示せず)に記録されているユーザの所持ポイントの値を更新する処理である。
【0042】
取得手段53は、ベースカードとして選択されたカード(選択オブジェクトの一例)が、進化合成を行う毎に順次異なるカードとなるよう段階的に進化可能なカードである場合、選択されたカードに対して複数段階の各進化合成を行うための各組合せ条件を、進化合成データテーブルから取得する機能を備える。
取得手段53の機能は、ゲームサーバ20のCPU21が以下の手順を実行することによって実現できる。
(手順1)ベースカードとして選択されたカードのシリアル番号に対応するカードIDを、所持カードデータテーブルを参照して特定する。
(手順2)進化合成データテーブルにおいて、手順1で特定したカードIDと同じ「進化前カードID」が記録されている進化IDを特定する。そして、特定された進化IDに対応する「進化後カードID」と、組合せ条件に含まれる参照カードIDとを読み出す。
(手順3)読み出された「進化後カードID」と同じ「進化前カードID」が記録されている進化IDを特定する。そして、特定された進化IDに対応する「進化後カードID」と、組合せ条件に含まれる参照カードIDとを読み出す。その後、手順3を進化IDが特定できなくなるまで繰り返し行う。
【0043】
出力手段54は、取得手段53により取得された各組合せ条件に含まれる複数の参照カードのカードIDによって特定される複数のカードを、ユーザにそれぞれ識別可能な表示形式で表示させるための画像データ(出力データの一例)を出力する機能を備える。
出力手段54の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、ベースカードとして選択されたユーザの所持カードが進化合成を行う毎に順次進化するときの、各進化合成における進化IDに対応する、進化前カードID、進化後カードID、および、組合せ条件に含まれる参照カードIDを取得すると、これらのカードIDに対応するカードデータ(例えば、カード名、カード画像等)をカードデータテーブルから読み出す。次いでCPU21は、読み出したカードデータに基づいて、ユーザに提示するための画像データを生成してユーザ端末10へ送信する。この画像データを基にユーザ端末10に表示される画像の一例が、
図9の画像P4である。
【0044】
判定手段55は、ベースカードとして選択されたカードに対応する組合せ条件である複数の参照カードがユーザの所持カードに含まれるという条件を満たすか否かを判定する機能を備える。
判定手段55の機能を実現するために、例えば、ゲームサーバ20のCPU21は、ベースカードとして選択されたカードのカードIDに対応する組合せ条件に含まれる複数の参照カードIDによって特定されるカードをユーザが所持しているか否かについて、所持カードデータテーブルを参照して判定する。
【0045】
変更手段56は、判定手段55によって条件を満たすと判定された場合に、ベースカードのカードデータを変更する進化合成を実行する機能を備える。進化合成は、オブジェクトとしてのカードの変化処理の一例である。
本実施形態の例では、変更手段56の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、進化合成の実行要求を受け付けると、所持カードデータテーブルにおいて、進化前カード(つまり、進化合成のベースカード)のカードデータを消去し、進化後カードのカードデータを新たに書き込む。それによって、ユーザの所持カードのベースカードが進化することになる。なお、進化合成データテーブルに示すように、進化前と進化後とでカードIDは異なるため、カード名、カード画像、および、カードパラメータのうち少なくともいずれかが進化合成によって変更される。
【0046】
(1−8)本実施形態のゲームにおける進化合成の処理フロー
次に、本実施形態のゲームにおける進化合成の処理フローの一例について、
図12A、
図12B、および
図13のシーケンスチャートを参照して説明する。
図12Aおよび
図12Bは、進化合成の確認処理の一例を示すシーケンスチャートである。
図13は、進化合成の実行処理の一例を示すシーケンスチャートである。なお、各図において、
図8〜10に示した各画像が表示される処理のタイミングに各画像の符号を付してある。
【0047】
(A)進化合成の確認処理(
図12A、
図12B)
本実施形態のゲームのメインメニュー(
図8参照)においてボタンb4(「進化合成」)が指定されると、ユーザ端末10のCPU11は、進化合成処理の要求を受け付け(S10)、当該要求をゲームサーバ20へ送信する(S12)。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10からの進化合成処理の要求を受け付けると、所持カードデータテーブルから要求元のユーザの所持カードのカードIDを特定し、カードデータテーブルおよび所持カードデータテーブルから所持カードのカードデータを読み出して、所持カードの一覧を含む画像データを生成し(S14)、その画像データをユーザ端末10へ送信する(S16)。ユーザ端末10のCPU11は、S16で受信した画像データを取得すると、当該画像データに基づいて画像(例えば、
図8の画像P2)を表示部16に表示する(S18)。なお、S14においてゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの各所持カードのカードIDが進化前カードIDとして進化合成データテーブルに記録されているか否かを判定することによって、ユーザの各所持カードが進化可能なカードであるか否かを判定し、進化することができない所持カードについてはベースカードとして選択できないことをユーザが認識可能な表示形式で、画像データを生成することが好ましい。
【0048】
S18で表示される画像には、
図8の画像P2に例示したように、整列されたユーザの所持カードの画像および名称が含まれ、各カードの画像を選択することで各カードのシリアル番号が選択可能となるようにして構成されている。S18で表示された複数の所持カードの中でいずれかのカードをベースカードとして選択する操作が行われると、ユーザ端末10のCPU11は、ベースカードの選択結果(シリアル番号)を受け付け(S20)、その選択結果をゲームサーバ20へ送信する(S22)。ゲームサーバ20のCPU21は、受信したベースカードの選択結果に基づいて、ベースカードの選択結果を確定させるための確認用画像データを生成し(S24)、その画像データをユーザ端末10へ送信する(S26)。ユーザ端末10のCPU11は、S26で受信した画像データを取得すると、当該画像データに基づいて画像(例えば、
図8の画像P3)を表示部16に表示する(S28)。
S28で表示される画像は、
図8の画像P3に例示したように、ベースカードの選択結果を確認するためのボタン(b11,b12)が設けられている。ユーザ端末10のCPU11は、このボタンのユーザによる操作に基づいて、S22で送信したベースカードの選択結果を確定させるか否かについての応答を受け付け、その応答をゲームサーバ20へ送信する。ここでは、CPU11が、S22で送信したベースカードの選択結果を確定させる応答(ベースカードの確定応答)を受け付け、その確定応答をゲームサーバ20へ送信する場合を想定する(S30)。
ゲームサーバ20のCPU21は、ベースカードの確定応答を取得すると、ベースカードとして選択されたカードのシリアル番号を基に所持カードデータテーブルを参照して、選択されたカードのカードIDを特定する(S32)。
【0049】
次いでCPU21は、進化合成データテーブルにおいて、S32で特定したカードIDと同じ「進化前カードID」が記録されている進化IDが特定されるか否か判定する(S34)。進化IDが特定された場合(S34:YES)、CPU21は、特定された進化IDに対応する進化後カードIDと、組合せ条件に含まれる参照カードIDとを読み出す(S36)。なお、S18において表示される画像が、進化することができない所持カードがベースカードとして選択できないような表示形式で表示される場合には、S20でベースカードとして選択されるカードは進化可能なカードであるため、S34では進化IDが必ず特定されることになる。
次いでCPU21は、S36で読み出した進化後カードIDと同じ進化前カードIDが記録されている進化IDが特定されるか否か判定する(S38)。進化IDが特定される場合には(S38:YES)、S36に戻り、S38で特定された進化IDに対応する進化後カードIDと、組合せ条件に含まれる参照カードIDとを読み出す。CPU21は、進化IDが特定されなくなるまでS36とS38の処理を繰り返し行い、それによって、ベースカードとして選択された所持カードに対して複数回の各段階における進化合成を行うための各組合せ条件(つまり、各進化に必要な参照カードID)が読み出される。 なお、本実施形態における処理フローは、進化合成データテーブルにおける「進化前カードID」と「進化後カードID」とを用いる方法により説明を行っているが、この方法に限られるものではない。例えば、進化合成データテーブルにおいてカードIDごとにすべての段階の進化とその進化に必要な参照カードIDとを定義し、ベースカードとして選択された所持カードに対して複数回の各段階における進化合成を行うための各組合せ条件を読み出す方法であってもよい。また、その他の方法であってもよい。つまり、ベースカードとして選択された所持カードに対して複数回の各段階における進化合成を行うための各組合せ条件を読み出す方法であればどのような方法であってもよい。
【0050】
進化IDが特定されなくなった場合には(S38:NO)、CPU21はS40へ進む。S40では、S34で特定された進化IDに対応する組合せ条件に含まれる参照カードIDによって特定されるカードをユーザがすべて所持しているかについて、所持カードデータテーブルを参照して確認する(S40)。つまり、ユーザによってベースカードとして選択されたカードを進化させるのに必要な参照カードをすべてユーザが所持しているか確認する。
【0051】
次いでCPU21は、S36において読み出された各進化における進化後カードIDおよび参照カードIDと、S40の確認結果とに基づいて、ユーザに提示するための画像データを生成し(S42)、その画像データをユーザ端末10へ送信する(S44)。ユーザ端末10のCPU11は、S44で受信した画像データを取得すると、当該画像データに基づいて画像を表示部16に表示する(S46)。S40においてベースカードとして選択されたカードを進化させるのに必要な参照カードをすべてユーザが所持していることが確認された場合には例えば
図10の画像P4aに例示したように、ベースカードとして選択されたカードを進化させるためのボタンを含む画像が表示され、確認されない場合には
図9の画像P4に例示したように、ベースカードとして選択されたカードを進化させるためのボタンを含まない画像が表示される。なお、参照カードをすべてユーザが所持していることに加えて、他の条件を満たしていること(例えば、ベースカードが最大のレベルに達している)が確認された場合にカードを進化させるためのボタンを含む画像を表示してもよい。つまり、ベースカードとして選択されたカードが最大のレベルに達しており、かつ参照カードをユーザがすべて所持していることを、選択されたカードを進化させるための条件としてもよい。いずれの場合も、生成される画像データは、各進化の組合せ条件に含まれる複数の参照カードのカードIDによって特定される複数のカードを、ユーザにそれぞれ識別可能な表示形式で表示させるための画像データである。
なお、S34で進化IDが特定されない場合には(S34:NO)、ユーザによってベースカードとして選択されたカードが進化できないカードであることを意味するため、S42で生成される画像データは、例えば「選択したカードは進化できません」といったテキストを含む画像(図示せず)を表示するデータとなる。
【0052】
(B)進化合成の実行処理(
図13)
図13に示すシーケンスチャートは、
図12BのS46において、例えば
図10の画像P4aに例示したように、ベースカードとして選択されたカードを進化させるためのボタンを含む画像が表示された場合の処理の流れを示している。例えば
図10の画像P4aには、進化合成の実行要求を行うか否かを確認するためのボタンb21(「進化する」)が設けられている。
図13では、このボタンを指定するユーザの操作に基づいて、ユーザ端末10のCPU11が進化合成の実行要求を受け付けた場合(S50)、当該要求をゲームサーバ20へ送信する(S52)。
【0053】
ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10から受信した進化合成の実行要求を受け付けると、所持カードデータテーブルにおいて、進化前カード(つまり、進化合成のベースカード)のカードデータを消去し(S54)、進化後カードのカードデータを新たに書き込む(S56)。このとき、カードデータには、例えば、進化後カードIDに対応して発行したシリアル番号が含まれる。次いでゲームサーバ20のCPU21は、進化合成に使用する参照カードのカードデータを所持カードデータテーブルから消去する(S58)。
進化合成を実行した後、CPU21は、進化後カードのカードデータを含む画像データを生成し(S60)、その画像データをユーザ端末10へ送信する(S62)。ユーザ端末10のCPU11は、S62で送信された画像データを取得すると、当該画像データに基づいて画像(例えば、
図10の画像P5)を表示部16に表示する(S64)。
【0054】
以上説明したように、本実施形態のゲームシステムでは、ユーザによってベースカードとして選択された所持カード(選択オブジェクトの一例)が進化合成を行う毎に順次異なるカードとなるよう段階的に進化可能なカードである場合には、そのユーザに対して、選択された所持カードの1段階の進化に必要な組合せ条件(変化条件の一例)だけではなく、将来に亘る複数段階の進化合成のための組合せ条件に含まれる複数の参照カードIDによって特定される複数のカードが提示される。そのためユーザは、提示された複数のカードが選択された所持カードの将来の進化に必要な参照カードであることを予め認識することができるため、提示された複数の所持カードのいずれかを誤って手放すことが防止される。
【0055】
上述した実施形態では、出力手段54が、取得手段53により取得された各組合せ条件に含まれる複数の参照カードIDによって特定される複数のカードを、対応する組合せ条件ごとに区別して表示させるようにして、画像データを出力する場合について説明した。このような画像データを出力する場合には、以下の利点がある。すなわち、
図9の画像P4に示したように、第1段階の進化合成、第2段階の進化合成、…のための組合せ条件に含まれる複数の参照カードが、組合せ条件ごとに表示されるため、ユーザは、比較的近い将来に進化合成に必要となるカードと、比較的遠い将来に必要となるカードとを区別して認識することができる。そのためユーザは、例えば他の目的のために、比較的遠い将来に必要となるカードを進化合成以外の処理に用いるという選択をすることもできる。
【0056】
(2)第2の実施形態
第1の実施形態では、ユーザ端末10とゲームサーバ20との間でHTTPに従った通信が行われ、ユーザ端末10がゲームサーバ20から取得するHTML文書を解釈することでゲーム画像を表示する、いわゆるブラウザ形式によって本発明が実現される場合について説明したが、この場合に限られない。ユーザ端末10がダウンロードしたゲームプログラムを実行することでユーザ端末10が主体的にゲームの処理を実行し、ユーザ端末10とゲームサーバ20の間の送受信処理を抑制した、いわゆるネイティブアプリケーション形式によって実現してもよい。ネイティブアプリケーション形式では、ウェブブラウザを利用せずにユーザ端末10内で画像データを生成して表示する。
第2の実施形態では、第1の実施形態のゲームをネイティブアプリケーション形式によって実現する場合の一例について説明する。なお、本実施形態のハードウェア構成は、第1の実施形態と同じ構成でよい。本実施形態のネイティブアプリケーションの形式では、処理のほとんどをユーザ端末10側で行うことを想定しているが、以下で説明しないゲームの処理の一部(例えば、ユーザに抽選によって付与する抽選処理や、ゲーム運営者がユーザにカードを付与するプレゼント処理等)については、ゲームサーバ20側で処理を実行し、ゲームサーバ20による処理結果をユーザ端末10へ送信するように構成してもよい。
本実施形態では、ユーザ端末10が情報処理装置の一例となる。
【0057】
本実施形態では、ユーザ端末10がユーザによる所定の操作に基づいて、ゲーム運営者のサーバからゲームプログラムを受信し、受信したゲームプログラムがストレージ18に格納される。ユーザ端末10によってゲームが起動されると、ユーザ端末10とゲームサーバ20との間で通信が確立されてログイン処理が行われ、ゲームサーバ20からユーザ端末10へデータテーブル群(カードデータテーブル、進化合成データテーブル、所持カードデータテーブル)が送信される。ユーザ端末10に送信されるデータテーブル群は、ユーザ端末10のストレージ18内に保持される。この場合、ストレージ18内のデータテーブル群は、ログインの度に更新される。
所持カードデータテーブルがユーザ端末10において改竄されることを防止するため、ユーザ端末10による所定の処理が終了する度、あるいは、ゲームからログアウトする時点で、ユーザ端末10内の所持カードデータテーブルがゲームサーバ20へ送信される。ゲームサーバ20では、受信した所持カードデータテーブルと、ストレージ25内の所持カードデータテーブルとを比較し、データの改竄が行われていないか確認した後に、ストレージ25内の所持カードデータテーブルを受信したものに更新する。
【0058】
図示しないが、本実施形態ではユーザ端末10が、
図12A、
図12B、および
図13に示した進化合成の処理フローを、ストレージ18内のデータテーブル群を参照して実行する。
本実施形態では、カードデータテーブル、進化合成データテーブル、所持カードデータテーブルがゲームサーバ20において保持される場合について説明したが、この場合に限られない。ネイティブアプリケーション形式のゲームでは、各データテーブルの保持分担については適宜設定することが可能であって、ユーザ端末10、ゲームサーバ20、または、ユーザ端末10若しくはゲームサーバ20からアクセス可能な他の装置の少なくともいずれかに各データテーブルが保持されるようにすればよく、特定の保持態様に限定されるものではない。
【0059】
(3)変形例
以下、上述した各実施形態に共通の変形例について説明する。
【0060】
(3−1)変形例1
本変形例では、出力手段54が、取得手段53により取得された各組合せ条件に含まれる複数の参照カードIDによって特定される複数の参照カードを、参照カードIDごとに区別して表示させるようにして、画像データを出力する。
本変形例の出力手段54の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、各進化合成における進化IDに対応する、進化前カードID、進化後カードID、および、組合せ条件に含まれる参照カードIDを取得すると、これらのカードIDに対応するカードデータをカードデータテーブルから読み出して、参照カードIDごとに区別して表示するための画像データを生成する。生成される画像データを基に表示される画像の一例を
図14に示す。
図14に示す画像P4bは、
図9の画像P4を、本変形例に従って表示する画像の例である。
この構成では、各組合せ条件に含まれる複数のカードがカードIDごとに区別してユーザに提示されるため、ユーザは、いずれのカードが何枚必要になるのか定量的に認識することができる。そのためユーザは、選択カードを順次異なるカードに進化させるために必要となる全体のカードを概観することができ、また、入手すべきカードの種類数を容易に認識することができる。
さらに、各カードIDのカードをユーザが所持しているのか未所持なのかが分かるように表示させてもよい。また、所持している場合であっても、すべての数のカードを所持しているのか、すべての数のカードは所持していないのかが分かるように表示させてもよい。また、すべての数のカードを所持していない場合、所持しているカードの数と所持が必要となるカードの数とをそれぞれ分かるように表示させてもよい。このように表示させることで、ユーザは入手すべきカードの現在の所持状態を確認することができる。例えば、所持している参照カードの数をN,所持が必要となる参照カードの数をMとした場合、各カードに対応付けてN/Mといった形式の情報を表示してもよい。
【0061】
(3−2)変形例2
本変形例では、出力手段54が、取得手段53により取得された各組合せ条件に含まれる複数の参照カードIDの中で、少なくとも2段階以上の組合せ条件において重複して含まれる参照カードIDによって特定されるカードを、重複して含まれるカードID以外のカードIDによって特定されるカードと異なる表示形式で表示させるようにして、画像データを出力してもよい。
本変形例の出力手段54の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、各進化合成における進化IDに対応する、進化前カードID、進化後カードID、および、組合せ条件に含まれる参照カードIDを取得すると、少なくとも2段階以上の組合せ条件において重複して含まれる参照カードID(重複参照カードID)を特定する。そして、進化前カードID、進化後カードID、および、組合せ条件に含まれる参照カードIDに対応するカードデータをカードデータテーブルから読み出して、上記重複参照カードIDと、重複参照カードIDではない参照カードIDとが異なる表示形式となるようにして画像データを生成する。生成される画像データを基に表示される画像の一例を
図15に示す。
図15に示す画像P4cは、
図9の画像P4を、本変形例に従って表示する画像の例であり、カードA01、C12、M03がそれぞれ重複参照カードIDに対応するカードである。
この構成では、ベースカードとして選択されたカードに対する複数段階の進化合成の組合せ条件に含まれる複数の参照カードIDの中で重複する参照カードIDのカードが異なる表示形式でユーザに提示される。そのためユーザは、選択されたカードを順次異なるカードに進化させるために必要となる全体のカードを概観することができ、特に多く入手すべきカードを容易に認識することができる。
さらに、重複参照カードIDに対応するカードIDのカードをユーザが所持しているのか未所持なのかが分かるように表示させてもよい。また、所持している場合であっても、すべての数の重複参照カードを所持しているのか、すべての数の重複参照カードは所持していないのかが分かるように表示させてもよい。また、すべての数の重複参照カードを所持していない場合、所持している重複参照カードの数と所持が必要となる重複参照カードの数とをそれぞれ分かるように表示させてもよい。このように表示させることで、ユーザは入手すべきカードの現在の所持状態を確認することができる。例えば、所持している重複参照カードの数をN,所持が必要となる重複参照カードの数をMとした場合、各カードに対応付けてN/Mといった形式の情報を表示してもよい。
【0062】
(3−3)変形例3
本変形例では、カードIDは、ユーザによるカードの入手条件を示す情報と関連付けられている。カードの入手条件を示す情報は、例えば
図5に示すようにカードのレアリティあるいは限定フラグであってもよいし、カードの流通枚数に応じたレベルであってもよい。カードの流通枚数に応じたレベルは、
図5には図示していないが、カードデータテーブルに記録される。ゲームサーバ20は、定期的に(例えば毎日)、ゲームに登録するすべてのユーザの所持カードをカードIDごとに集計し、その集計値に基づいてレベルを決定し、カードデータテーブルの当該レベルの値を更新する。
本件例において、出力手段54は、取得手段53により取得された各組合せ条件に含まれる複数の参照カードIDの中で、入手条件が所定条件を満たす参照カードIDによって特定されるカードを、入手条件が当該所定条件を満たさない参照カードIDによって特定される参照カードと異なる表示形式で表示させるようにして、画像データを出力してもよい。
本変形例の出力手段54の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、各進化合成における進化IDに対応する、進化前カードID、進化後カードID、および、組合せ条件に含まれる参照カードIDを取得すると、これらのカードIDに対応するカードデータをカードデータテーブルから読み出して、カードの入手条件を示す情報ごとに区別して表示するための画像データを生成する。生成される画像データを基に表示される画像の一例を
図16に示す。
図16に示す画像P4dは、
図9の画像P4を、本変形例に従って表示する画像の例である。画像P4dの例では、カードの入手条件を示す情報がレアリティであって、所定条件としてカードのレアリティがR5である場合を例示している。レアリティがR5の参照カードが、レアリティがR4以下の参照カードとは異なる表示形式で表示されている。
この構成おいて、例えば入手条件がカードの入手の難易度と関連する条件である場合、ベースカードとして選択されたカードに対する複数段階の進化合成の組合せ条件に含まれる複数のカードIDのカードの入手の難易度がわかるため、ユーザは入手の難易度を考慮して、選択されたカードに対する進化合成をどの段階まで実行するか判断することができる。
さらに、入手の難易度が高いとされたカードをユーザが所持しているのか未所持なのかが分かるように表示させてもよい。また、所持している場合であっても、すべての数のカードを所持しているのか、すべての数のカードは所持していないのかが分かるように表示させてもよい。また、すべての数のカードを所持していない場合、所持しているカードの数と所持が必要となるカードの数とをそれぞれ分かるように表示させてもよい。このように表示させることで、ユーザは入手すべきカードの現在の所持状態を確認することができる。例えば、所持している参照カードの数をN,所持が必要となる参照カードの数をMとした場合、各カードに対応付けてN/Mといった形式の情報を表示してもよい。
【0063】
(3−4)変形例4
本変形例では、第2受付手段としての受付手段51は、ベースカードとして選択されたカードが、進化合成を行う毎に順次異なるカードとなるよう段階的に進化可能なカードである場合、選択されたカードを順次異なるカードとなるように段階的に進化させる進化合成の回数に関する情報の指定を受け付ける。
また、本変形例では、取得手段53は、受付手段51により進化合成の回数に関する情報の指定が受け付けられた場合、ベースカードとして選択されたカードに対して当該回数の進化合成を行うための各組合せ条件を取得する。
本変形例においてユーザ端末10に表示される一連の画像の例を
図17に示す。
図17の画像P3(
図8の画像P3と同じ)においてボタンb11(「確認する」)が指定されると、P10に示すように画像が変化する。画像P10では、ベースカードとして選択されたカードQ01の進化の回数の選択肢としてボタンb31〜b33が設けられる。ボタンb31〜b33のいずれかの指定は、進化合成の回数に関する情報の指定に相当する。画像P10において、例えばボタンb32(「第2段階までの進化」)が指定されると、P11に示すように画像が変化する。画像P11は、ボタンb32によって指定されたように、カードQ01の第2段階までの進化に必要な参照カードが表示される。
【0064】
本変形例を実現するために、ユーザ端末10のCPU11は、進化合成の回数に関する情報を指定する操作(例えば、
図17のボタンb31〜b33のいずれかの指定操作)を受け付けると、当該進化合成の回数に関する情報をゲームサーバ20へ送信する。ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザ端末10から進化合成の回数に関する情報を取得すると、進化合成データテーブルから、ベースカードとして選択されたカードの各進化合成における進化IDに対応する、進化前カードID、進化後カードID、および、組合せ条件に含まれる参照カードIDを取得する。そして、取得した情報の中から、ユーザによって指定された進化合成の回数に関する情報に対応するカードIDを抽出して、抽出したカードIDに対応するカードデータをカードデータテーブルから読み出して、各段階の進化ごとに区別して表示するための画像データを生成する。生成される画像データを基に表示される画像の一例が
図17に例示した画像P11である。
なお、CPU21が進化合成データテーブルから取得する情報は、ベースカードとして選択されたカードが最終進化するまでのすべての進化に対応する情報でなくてもよく、進化合成の回数に関する情報によって特定される進化合成の回数分に対応する情報であればよい。
【0065】
この構成では、ユーザによって指定される進化合成の回数に応じて、選択されたカードに対する当該回数の進化合成に必要となる参照カードがユーザに提示される。そのためユーザは、選択されたカードに対するすべての進化合成に必要となる参照カードの種類およびその数が非常に多い場合にそのすべてがユーザに提示された場合等、ユーザにとって煩雑になるような状況を回避できる。ユーザは、進化合成の回数を指定できるため、例えば、進化合成について比較的少ない回数(例えば、2〜3回)を指定することで、近い将来、選択されたカードにとって必要となる参照カードのみを抽出して確認することができ、あるいは選択されたカードについてのすべての進化合成に必要となる参照カードを一括して確認することもできる。つまり、ユーザの指定次第でユーザ所望の提示態様を実現することができる。
さらに、各カードをユーザが所持しているのか未所持なのかが分かるように表示させてもよい。また、所持している場合であっても、すべての数のカードを所持しているのか、すべての数のカードは所持していないのかが分かるように表示させてもよい。また、すべての数のカードを所持していない場合、所持しているカードの数と所持が必要となるカードの数とをそれぞれ分かるように表示させてもよい。このように表示させることで、ユーザは指定した回数の進化合成を行うために入手すべきカードの現在の所持状態を確認することができる。例えば、所持している参照カードの数をN,所持が必要となる参照カードの数をMとした場合、各カードに対応付けてN/Mといった形式の情報を表示してもよい。
【0066】
(3−5)変形例5
本変形例では、ベースカードとして選択されたカードが複数段階に亘って進化するカードである場合、そのカードの各段階での進化に必要となるカードを、ユーザが誤って処分してしまうことがないように予約できるようにする。予約されたカード(以下、「予約済カード」ともいう。)については、目的とするカードの進化合成以外の処理に使用されることが制限される。
より具体的には、本変形例では、上述した受付手段51は、要求受付手段として、判定手段54により画像データが出力されたことに応じて、ユーザによる操作に基づく要求であって、複数のカードのうち少なくともいずれかのカードに対して処理を制限させるための制限要求を受け付ける。
そして本変形例では、変更手段58は、受付手段51により制限要求が受け付けられた場合、取得手段53により取得された組合せ条件に含まれる複数の参照カードIDに基づいて、制限要求の要求元のユーザの所持カードのうち、進化合成とは異なる処理に用いられることを制限すべき制限カードとして特定されたカードに対して、進化合成とは異なる処理に用いられることを制限する機能を備える。
【0067】
本変形例のカードの予約方法の一例について、
図18の画像P4eを参照して説明する。
図18の画像P4eは、
図9の画像P4の表示態様の変形例である。画像P4eでは、各段階の進化に必要な参照カードを表示するとともに、表示される参照カードに対応してカードの状態が表示される。カードの状態は、ユーザがカードを所持していないことを示す「未所持」の状態、ユーザはカードを所持しており、かつカードを予約していることを示す「予約済」の状態、またはユーザはカードを所持しているがカードを予約していないことを示す「未予約」の状態(この場合、カードを予約するためのボタンb41,b42(「予約する」)等が表示される。)のいずれかの状態である。
画像P4eにおいて、ボタンb41,b42のいずれかを指定すると、ボタンに対応する参照カードの状態が「未予約」の状態から「予約済」の状態に変化する。
【0068】
予約済カードが目的とする進化合成以外の処理に用いられる場合の一例として、予約済カードの売却処理について説明する。
図19は、ユーザが予約済カードを売却するときの処理を実行するときの一連の表示画面の変化を示している。
図19において、画像P1は
図8に示したものと同じである。
画像P1においてボタンb5(「売却」)が指定されると、P20に示すように画像が変化する。画像P20では、ユーザの所持カードの一覧が表示される。画像P20の所持カードの一覧の中からユーザが売却することを希望するカードを選択する。このとき、所持カードの中から予約済カードを売却対象として選択した場合、P21に示すように画像が変化する。画像P21は、ユーザが選択したカードが予約済カードであることを通知するためのテキストと、売却処理を続行するか否かを選択させるためのボタンb50(「続ける」)およびb51(「戻る」)を含む。画像P21においてボタンb50が指定された場合には、予約済カードであっても売却処理が行われ、それによってユーザは当該カードに対応する売却価格のポイントを得るとともに予約済カードを失う。
【0069】
画像P21に示すように、予約済カードについて売却処理の実行手続きを煩雑にすることは、予約済カードが進化合成以外の処理に用いられることを制限する一例である。
また、
図19には図示していないが、画像P20において、ユーザの所持カードの一覧を、予約済カードについては選択できないような態様で表示するようにしてもよい。すなわち、予約済カードが進化合成以外の処理に用いられることをより確実に防止するために、予約済カードの売却処理の実行が禁止されるようにしてもよい。
【0070】
なお、本実施形態のゲームでは、上述した売却処理以外にも、通常合成処理を実行することで所持カードを失う場合がある。通常合成処理では、ユーザは自身の所持カードの中から、成長させたいカードとしてベースカードを選択する。通常合成処理では、ベースカードごとに参照カードの組合せ条件が決められていなくてもよく、ユーザは適宜参照カードを所持カードの中から選択することができる。通常合成処理が実行されると、ベースカードのカードパラメータが変化する(例えば、カードレベルやスキルレベルが増加する)代わりに、参照カードはユーザの所持カードから消失する。通常合成処理の場合も、上述した売却処理と同様に、通常合成を実行するときにその通常合成に使用する参照カードが予約済カードである場合には、その通常合成の実行が制限される。
【0071】
本変形例の実現方法について説明する。
本変形例では、ゲームサーバ20のストレージ25に、予約データテーブルが設けられる。予約データテーブルは、進化合成ごとに、カードの予約を管理するためのデータテーブルであり、その一例を
図20に示す。
予約データテーブルは、ユーザの進化合成のための予約済カードの情報が記録されている。
図20では1ユーザ分の予約データテーブルを例示するが、予約データテーブルは、ゲームに登録しているユーザ毎に設けられる。
図20において、予約IDは進化合成の予約が行われた順に発行されるIDである。進化IDは、進化合成データテーブルに示した進化IDに対応しており、進化合成の内容を特定するIDである。予約済カードのシリアル番号のうち、進化前カードのシリアル番号は、進化合成のベースカードとしてユーザによって選択された所持カードに対応するシリアル番号である。予約済みカードのシリアル番号のうち参照カードのC1〜C5の欄はそれぞれ、進化合成データテーブルの参照カードIDの組合せ条件を構成するC1〜C5の欄に対応しており、各欄に対応する参照カードが予約済カードである場合には、そのカードのシリアル番号が記録されている。各欄に対応する参照カードが予約済みでない場合には、「予約無し」を示すデータ(例えば、NULL)が記録される。
図20に示す予約データテーブルの例では、
図18の画像P4eに示す場合の例が示される。すなわち、進化ID:0033はカードQ01→R01の進化に対応し、進化ID:0044はカードR01→S01の進化に対応し、進化ID:0020はカードS01→T01の進化に対応する。ここで、
図18の画像P4eにおいてボタンb41(「予約する」)が選択された場合、ゲームサーバ20のCPU21は、進化ID:0044のC2の欄に、「予約無し」を示すデータに代えて、ユーザが所持するカードK14のシリアル番号を書き込む。このときCPU21は、カードK14のシリアル番号を取得するため、ユーザの所持カードデータテーブルを参照する。
【0072】
ゲームサーバ20のCPU21は、
図18の画像P4eの基礎となる画像データを生成するに当たって、予約データテーブルおよび所持カードデータテーブルを参照して、ユーザの所持カードの状態を決定する。CPU21は予約データテーブルを参照して、シリアル番号が書き込まれている参照カードについては「予約済」の状態であると判断し、予約データテーブルにシリアル番号が書き込まれていないがユーザが所持しているカードについては「未予約」の状態であると判断し、ユーザが所持していないカードについては「未所持」の状態であると判断する。
また、ゲームサーバ20のCPU21は、予約済カードを制限する場合には以下のように処理を行う。CPU21は、予約済カードが処理に使用するカードとして選択された場合、その処理が予約済カードに対応する進化合成(つまり、目的とする進化合成)の処理であるか否か、予約データテーブルを参照して判断する。つまり、予約済カードに対応する進化IDによって進化合成の内容が特定されるため、上記処理が目的とする進化合成であるか否か判断することができる。目的とする進化合成ではないと判断した場合、例えばユーザに対して警告を与えるための画像(例えば、
図19の画像P21)のデータを生成してユーザ端末10へ送信する。
【0073】
本変形例によれば、ユーザからの要求に応じて、ユーザの所持カードの中で、ベースカードとして選択されたカードを進化させるために必要となる参照カードの少なくとも一部またはすべてを、選択されたカードの各段階の進化合成以外の処理に用いられることを制限する。そのため、組合せ条件を満たす前に、ユーザが誤って、選択されたカードを将来に亘って進化させるために必要となる参照カードを、当該進化以外の処理に誤って使用してしまうことを確実に防止することができる。
【0074】
(3−6)変形例6
本変形例では、登録手段59が設けられる。登録手段59は、ベースカードとして選択されたカードに対して取得手段53により取得された各組合せ条件に含まれる複数のカードIDの中に、ユーザの所持カードに対応するカードIDが含まれるときに、当該所持カードのうちユーザの操作に基づいて選択された指示カードを、お気に入り(ブックマーク)として登録する機能を備える。すなわち、本変形例では、ユーザの所持カードの中に、ベースカードとして選択されたカードの将来の進化に必要なカードが含まれている場合には、当該カードをお気に入りとして登録することができる。
【0075】
本変形例においてカードをお気に入りとして登録する方法の一例について、
図21を参照して説明する。
図21の画像P4fは、
図9の画像P4の表示態様の変形例である。画像P4fでは、各段階の進化に必要な参照カードを表示するとともに、表示される参照カードに対応してカードの状態が表示される。カードの状態は、ユーザがカードを所持していないことを示す「未所持」の状態、または、ユーザがカードを所持していることを示す「所持」の状態のいずれかである。
画像P4fにおいて、所持状態のいずれかのカード(この例では、K14)を選択すると、例えば、画像P15に示すように、選択されたカードがお気に入り登録の対象として表示される。画像P15には、選択されたカードをお気に入り登録するためのボタンb50(「お気に入り登録」)が含まれる。ボタンb50(「お気に入り登録」)を指定すると、選択されたカード(K14)がユーザのお気に入りとして登録される。
なお、「所持」「未所持」の状態を識別表示させる方法は、画像P4fに示すように文字列による方法に限られず、画像を用いて識別できるように表示してもよい。例えば、所持カードの場合は、その所持カードに対応するカード画像を表示させ、未所持カードの場合は、その未所持カードに対応するカード画像とは異なる画像として表示する。異なる画像としては、通常のカード画像と異なることが分かる画像であれば何でもよく、例えば、通常のカード画像の明るさを暗くした画像、「?」マーク等の画像であってもよい。
また、お気に入りの登録は、画像P4fにおいて、所持カードが選択された場合に、画像P15を表示させることなく、直ちにユーザのお気に入りとして登録してもよい。また、画像P4fにおいて、複数の所持カードをユーザに選択させた後、ユーザに確定ボタンを押させることで、選択された複数の所持カードを一括して登録してもよい。
なお、図示しないが、お気に入りとして登録された場合、ユーザの閲覧要求に応じて、お気に入りとして登録されたユーザの所持カードの一覧が表示される。また、
図8の画像P1においてボタンb1(「所持モンスターを見る」)が指定された場合に表示される所持カードの一覧の中でお気に入りのカードが識別できるように、お気に入り登録されている所持カードと、お気に入り登録されていない所持カードとを識別可能に表示してもよい。例えば、お気に入り登録されている所持カードには、お気に入り登録されていることを示すマークを付して表示することで、お気に入り登録されていない所持カードと識別可能に表示することができる。なお、お気に入り登録は、マークを付すだけでなく、お気に入り登録されている所持カードに対して、所持カードでなくなる処理を制限してもよい。これにより、お気に入り登録された所持カードをユーザが誤って売却等することをなくすことができる。なお、変形例6で説明した方法と同様にして、お気に入り登録されている所持カードの一覧の中から所望のカードに予約用ボタンを設け、当該予約用ボタンを指定することで予約ができるようにしてもよい。
本変形例を実現するために、所持カードデータテーブル(
図7参照)において、所持カードのカードIDに対応して、フラグ(1:お気に入り登録済み、0:お気に入り未登録)を設けてもよい。ゲームサーバ20のCPU21は、お気に入りとして登録されたカードの閲覧要求を受け付けた場合、所持カードデータテーブルのフラグが「1」のカードデータを読み出し、読み出したカードデータを基にカードの一覧を含む画像データを生成する。
本変形例によれば、ベースカードとして選択されたカードの将来の進化に必要なカードを所持していることが確認できた場合、直ちにお気に入りとして登録することができるため、ユーザは自身の記憶に頼ることなく将来の進化に必要な所持カードに確実にしるしをつけることができるようになる。また、ユーザは、例えば多数のカードを所持している場合に、進化に必要となるユーザにとって重要なカードを素早く確認することができるようになる。
【0076】
(4)ゲーム以外のアプリケーションへの適用について
上述した実施形態および変形例では、本発明がゲームに適用される場合について説明したが、他のアプリケーションに適用してもよい。例えばインターネット上のショッピングモールで商品を購入する度に複数種類の電子クーポン券を配布している場合、その電子クーポン券を本発明のオブジェクトの一例としてもよい。この場合、例えばベースクーポン券としてのクーポン券Qの特典内容をアップグレード(変更処理の一例)するために、クーポン券Qに対応する参照クーポン券としてのクーポン券A〜Cをユーザが所持し利用することが考えられる。この例において、クーポン券Qが複数段階の変化処理を経て異なるクーポン券に変化する場合が想定される。このとき、ショッピングサーバは、ベースクーポン券としてのクーポン券Qの各段階の進化に必要な参照クーポン券を特定し、当該参照クーポン券をユーザが提示するための画像データを生成し、当該画像データをユーザ端末へ送信する。
上述した例示以外の他のアプリケーションについても適宜適用可能である。
【0077】
以上、本発明の実施形態、変形例について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されない。また、実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのは勿論である。上記実施形態および各変形例に記載された技術的事項は適宜組合せて適用してもよい。
なお、要求の受付方法については上述した場合に限られない。例えば、要求の受付方法は、加速度センサを備えたユーザ端末を振ることによる指示入力、あるいはジェスチャによる指示入力(ジェスチャ入力)によって受け付ける方法であってもよい。ジェスチャ入力では、撮像機能を備えたユーザ端末に対する所定のジェスチャを行うことでユーザ端末がそのジェスチャを画像認識し、予めジェスチャに対応付けられた操作入力を認識する。また、音声認識プログラムを実行可能なユーザ端末の場合には、要求の受付方法は、所定の音声による指示入力によって受け付ける方法であってもよい。
【0078】
[発明のまとめ]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。
【0079】
本発明の一態様は、オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と、前記オブジェクトを変化させる変化処理を行うための条件であって複数のオブジェクト識別情報を含む変化条件と、を対応付けて記憶する記憶装置(25)にアクセス可能な情報処理装置(10または20)であって、
ユーザの操作に基づいて、当該ユーザが所持する所持オブジェクトの中から選択されたオブジェクトである選択オブジェクトの指定を受け付ける第1受付手段(51)と、
前記選択オブジェクトが、前記変化処理を行う毎に順次異なるオブジェクトとなるように段階的に変化可能なオブジェクトである場合、前記選択オブジェクトに対して複数段階の各変化処理を行うための各変化条件を、前記記憶装置(25)から取得する取得手段(53)と、
前記取得手段(53)により取得された各変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報によって特定される複数のオブジェクトを、ユーザにそれぞれ識別可能な表示形式で表示させるための出力データ(例えば、画像データ)を出力する出力手段(54)と、
を備えた、情報処理装置である。
【0080】
「情報処理装置」は、スタンドアローンのゲーム機、あるいはユーザ端末(例えば、携帯端末やパーソナルコンピュータ等)やネットワーク上のサーバなどであってもよい。ゲームの実現形態によって適宜情報処理装置の実体を定義することができる。例えば、ユーザがゲーム機やユーザ端末を操作することで情報処理装置の各部の機能が実現される場合には、ゲーム機やユーザ端末が本発明の情報処理装置に相当する。あるいは、クライアントであるユーザ端末がユーザからの操作入力の受付や画像の表示の機能を有し、情報処理装置の各部の機能が実質的にユーザ端末と通信可能なサーバによって実現される場合には、サーバが本発明の情報処理装置に相当する。
「オブジェクト」は、ユーザが視覚的に認識可能である限り如何なる表示対象であってもよく、本発明の情報処理装置による処理内容に応じて適宜設定することができる。例えば、本発明の情報処理装置がゲームに関する情報を処理する場合、オブジェクトは、ゲーム上のキャラクタやアイテム等を含んでもよい。キャラクタは、例えばゲーム上の仮想的な人物や生物、若しくはモンスター等であり、それらがカードに表示されているものをも含む。
「オブジェクト識別情報」は、オブジェクトをユーザが識別可能となる識別情報、および、当該識別情報と関連付けられた情報である。オブジェクトをユーザが識別可能となる識別情報は、例えば、オブジェクト名やオブジェクト画像等である。オブジェクト名やオブジェクト画像と関連付けられた情報として、オブジェクトID(例えば、オブジェクトがカードの場合には、カードID)等も「オブジェクト識別情報」の一例である。
「記憶装置」は、例えばフラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)等、如何なる構成のメモリデバイスであってもよい。また、記憶装置は、情報処理装置に内蔵されたものであってもよいし、情報処理装置から有線または無線でアクセス可能に構成された外部の装置であってもよい。
オブジェクトの「所持」とは、ユーザが当該オブジェクトを、当該オブジェクトを用いた処理に利用可能な状態にあることをいう。オブジェクトの「未所持」とは、ユーザが当該オブジェクトを、当該オブジェクトを用いた処理に利用不可能な状態にあることをいう。オブジェクトの「入手」とは、当該オブジェクトに対して未所持の状態から所持の状態に移行したことをいう。
【0081】
上記情報処理装置では、ユーザによって選択された選択オブジェクトが変化処理を行う毎に順次異なるオブジェクトとなるように段階的に変化可能なオブジェクトである場合には、そのユーザに対して、選択オブジェクトの1段階の変化処理に必要な変化条件だけではなく、将来に亘る複数段階の変化処理のための変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報によって特定される複数のオブジェクトが提示される。そのためユーザは、提示された複数のオブジェクトが選択オブジェクトの将来の変化処理に必要なオブジェクトであることを予め認識することができるため、提示された複数のオブジェクトのいずれかを誤って手放すことが防止される。
【0082】
前記出力手段(54)は、前記取得手段(53)により取得された各変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報によって特定される複数のオブジェクトを、対応する変化条件ごとに区別して表示させるようにして、前記出力データを出力してもよい。
この構成では、第1段階の変化処理、第2段階の変化処理、…のための変化条件に含まれる複数のオブジェクトが、変化条件ごとに表示されるため、ユーザは、比較的近い将来に変化処理に必要となるオブジェクトと、比較的遠い将来に必要となるオブジェクトとを区別して認識することができる。そのためユーザは、例えば他の目的のために、比較的遠い将来に必要となるオブジェクトを変化処理以外の処理に用いるという選択をすることもできる。
【0083】
上記情報処理装置は、前記取得手段により取得された各変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報の中に、前記ユーザの所持オブジェクトに対応するオブジェクト識別情報が含まれるときに、当該所持オブジェクトのうちユーザの操作に基づいて選択された所持オブジェクトを登録する登録手段(59)、をさらに備えてもよい。
この構成では、選択オブジェクトの将来の変化処理に必要な所持オブジェクトを登録することができるため、ユーザは、例えば多数のオブジェクトを所持している場合に、変化処理に必要となるユーザにとって重要なオブジェクトを素早く確認することができるようになる。
【0084】
前記出力手段(54)により前記出力データが出力されたことに応じて、前記ユーザによる操作に基づく要求であって、前記複数のオブジェクトのうち少なくともいずれかのオブジェクトに対して処理を制限させるための要求を受け付ける要求受付手段(51)と、
前記要求受付手段(51)により前記要求が受け付けられた場合、前記取得手段(53)により取得された変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報に基づいて、前記要求元のユーザが所持する所持オブジェクトのうち、前記変化処理とは異なる処理に用いられることを制限すべき制限オブジェクトとして特定されたオブジェクトに対して、前記変化処理とは異なる処理に用いられることを制限する制限手段(58)と、をさらに備えてもよい。
「変化処理とは異なる処理に用いられることを制限」とは、選択オブジェクトの変化処理以外の処理自体が禁止されることに限られず、選択オブジェクトの変化処理は実行可能であるが、変化処理の実行の手続きをし難くする、あるいは変化処理の実行手続きを煩雑にすることであってもよい。なお、上述した実施形態の例では、オブジェクトの変化処理とは異なる処理に用いられることの制限は、当該オブジェクトの予約によって実現される。例えば上記実施形態では、「予約済カード」は、カードを目的とする進化予約とは異なる処理に用いられることが制限される。
上記構成では、ユーザからの要求に応じて、ユーザの所持オブジェクトの中で、選択オブジェクトを変化させるために必要となるオブジェクトの少なくとも一部またはすべてを、当該選択オブジェクトの変化処理以外の処理に用いられることを制限する。そのため、変化条件を満たす前に、ユーザが誤って、選択オブジェクトを変化させるために必要となるオブジェクトを、その選択オブジェクトを変化させる処理以外の処理に誤って使用してしまうことを確実に防止することができる。
【0085】
前記出力手段(54)は、前記取得手段(53)により取得された各変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報によって特定される複数のオブジェクトを、オブジェクト識別情報ごとに区別して表示させるようにして、前記出力データを出力してもよい。
この構成では、各変化条件に含まれる複数のオブジェクトがオブジェクト識別情報ごとに区別してユーザに提示されるため、ユーザは、いずれのオブジェクトが何個必要になるのか定量的に認識することができる。そのためユーザは、選択オブジェクトを順次異なるオブジェクトに変化させるために必要となる全体のオブジェクトを概観することができ、また、多く入手すべきオブジェクトの種類数を容易に認識することができる。
【0086】
前記出力手段(54)は、前記取得手段(53)により取得された各変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報の中で、少なくとも2段階以上の変化条件において重複して含まれるオブジェクト識別情報によって特定されるオブジェクトを、前記重複して含まれるオブジェクト識別情報以外のオブジェクト識別情報によって特定されるオブジェクトと異なる表示形式で表示させるようにして、前記出力データを出力してもよい。
この構成では、選択オブジェクトに対する複数段階の変化処理の変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報の中で重複するオブジェクト識別情報のオブジェクトが異なる表示形式でユーザに提示される。そのためユーザは、選択オブジェクトを順次異なるオブジェクトに変化させるために必要となる全体のオブジェクトを概観することができ、特に多く入手すべきオブジェクトを容易に認識することができる。
【0087】
オブジェクト識別情報は、ユーザによるオブジェクトの入手条件を示す情報と関連付けられており、
前記出力手段(54)は、前記取得手段(53)により取得された各変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報の中で、入手条件が所定条件を満たすオブジェクト識別情報によって特定されるオブジェクトを、入手条件が前記所定条件を満たさないオブジェクト識別情報によって特定されるオブジェクトと異なる表示形式で表示させるようにして、前記出力データを出力してもよい。
この構成おいて、例えば入手条件がオブジェクトの入手の難易度と関連する条件である場合、選択オブジェクトに対する複数段階の変化処理の変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報のオブジェクトの入手の難易度がわかるため、ユーザは入手の難易度を考慮して、選択オブジェクトに対する変化処理をどの段階まで実行するか判断することができる。
【0088】
前記選択オブジェクトが、前記変化処理を行う毎に順次異なるオブジェクトとなるように段階的に変化可能なオブジェクトである場合、前記選択オブジェクトを順次異なるオブジェクトとなるように段階的に変化させる変化処理の回数に関する情報の指定を受け付ける第2受付手段(51)、をさらに備え、
前記取得手段(53)は、前記第2受付手段(51)により前記変化処理の回数に関する情報の指定が受け付けられた場合、前記選択オブジェクトに対して当該回数の変化処理を行うための各変化条件を取得してもよい。
この構成では、ユーザによって指定される複数段階の変化処理の回数に応じて、その回数の選択オブジェクトの変化処理に必要となるオブジェクトがユーザに提示される。そのためユーザは、選択オブジェクト対するすべての変化処理に必要となるオブジェクトの種類およびその数が非常に多い場合にそのすべてがユーザに提示された場合等、ユーザにとって煩雑になるような状況を回避できる。ユーザは、複数段階の変化処理の回数を指定できるため、例えば、変化処理について比較的少ない回数(例えば、2〜3回)を指定することで、近い将来選択オブジェクトにとって必要となるオブジェクトのみを抽出して確認することができ、あるいは選択オブジェクトについてのすべての変化処理に必要となるオブジェクトを一括して確認することもできる。つまり、ユーザの指定次第でユーザ所望の提示態様を実現することができる。
【0089】
本発明の別の態様は、ユーザ端末(10)と、当該ユーザ端末(10)と通信可能に構成されるサーバ(20)と、を含む情報処理システム(1)であって、前記ユーザ端末(10)および前記サーバ(20)の少なくともいずれかが、オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と、前記オブジェクトを変化させる変化処理を行うための条件であって複数のオブジェクト識別情報を含む変化条件と、を対応付けて記憶する記憶装置(25)にアクセス可能である前記情報処理システムにおいて、
ユーザの操作に基づいて、当該ユーザが所持する所持オブジェクトの中から選択されたオブジェクトである選択オブジェクトの指定を受け付ける第1受付手段(51)、
前記選択オブジェクトが、前記変化処理を行う毎に順次異なるオブジェクトとなるように段階的に変化可能なオブジェクトである場合、前記選択オブジェクトに対して複数段階の各変化処理を行うための各変化条件を、前記記憶装置(25)から取得する取得手段(53)、
前記取得手段(53)により取得された各変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報によって特定される複数のオブジェクトを、ユーザにそれぞれ識別可能な表示形式で表示させるための出力データを出力する出力手段(54)、
を前記ユーザ端末(10)または前記サーバ(20)の少なくともいずれかが備えた、情報処理システムである
【0090】
本発明の別の態様は、オブジェクトを識別するオブジェクト識別情報と、前記オブジェクトを変化させる変化処理を行うための条件であって複数のオブジェクト識別情報を含む変化条件と、を対応付けて記憶する記憶装置(25)、にアクセス可能なコンピュータに、
ユーザの操作に基づいて、当該ユーザが所持する所持オブジェクトの中から選択されたオブジェクトである選択オブジェクトの指定を受け付ける第1受付手段(51)、
前記選択オブジェクトが、前記変化処理を行う毎に順次異なるオブジェクトとなるように段階的に変化可能なオブジェクトである場合、前記選択オブジェクトに対して複数段階の各変化処理を行うための各変化条件を、前記記憶装置(25)から取得する取得手段(53)、
前記取得手段(53)により取得された各変化条件に含まれる複数のオブジェクト識別情報によって特定される複数のオブジェクトを、ユーザにそれぞれ識別可能な表示形式で表示させるための出力データを出力する出力手段(54)、
として機能させるためのプログラムである。
【0091】
本発明の別の態様は、上記プログラムを格納する、光ディスク、磁気ディスク等の、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体であってもよい。
【0092】
なお、上記では、本発明の理解を容易にするため、適宜図面に記載された符号を括弧書きで記載しているが、これにより本発明に係る情報処理装置等が図示の態様に限定されるものではない。