【実施例1】
【0125】
続いて、
図19〜
図30を用いて、本実施の形態におけるデータ転送システムの実施例について、上述した実施の形態における基本構成および基本動作を具体的な値を用いてより詳細に説明する。
【0126】
(システム構成)
図19は、本発明の実施例1におけるデータ転送システムの構成を示すブロック図である。
図19に示すように、本実施例1では、データ転送システム8は、1台の管理サーバ1と、2台のデータ転送装置2A及び2Bと、データ閲覧装置3とを備えている。また、データ転送装置2Aには、センサ5Aとサービスサーバ4Aとが接続されている。データ転送装置2Bには、サービスサーバ4Bが接続されている。
【0127】
実施例1では、センサ5Aから出力されたセンサデータは、サービスサーバ4Bに転送されると共に、センセデータの内容は、ユーザ7A及びユーザ7Bによって、データ閲覧装置3を介して閲覧される。また、センサ5Aが出力するセンサデータは、温度を特定するデータである。
【0128】
まず、システム管理者6は、管理サーバ1に、端末情報として、サービスサーバ4A、4B、センサ5A、データ転送装置2A、2B、およびデータ閲覧装置3の端末情報を登録する。
図20は、端末情報蓄積部102に蓄積されている端末情報を示したものである。
図20に示すように、端末情報蓄積部102にはサービスサーバ4A、4B、センサ5A、データ転送装置2A、2B、およびデータ閲覧装置3の端末情報が蓄積されており、また識別情報としてはIPアドレスまたはMACアドレスが登録されている。
【0129】
次に、システム管理者6は、管理サーバ1に、解析手順情報を登録する。
図21は、解析手順情報蓄積部104に蓄積されている解析手順情報を示したものである。
図21によると、センサ5Aが出力するセンサデータでは1から6バイト目がMACアドレスを示し、7から10バイト目が時刻を示し、11バイト目が温度を示す。
【0130】
次に、システム管理者6は、管理サーバ1に、ユーザ情報を登録する。
図22は、ユーザ情報蓄積部106に蓄積されているユーザ情報を示したものである。
図22によると、ユーザ7AにはID「U001」を、ユーザ7BにはID「U002」をそれぞれ割り当てている。
【0131】
次に、システム管理者6は、管理サーバ1に、転送設定情報を登録する。
図23は、転送設定情報蓄積部108に蓄積されている転送設定情報を示したものである。
図23によると、転送設定情報蓄積部108には、データ転送装置2Aからデータ転送装置2Bへ、データ転送装置2Aからデータ閲覧装置3へ、データ転送装置2Bからデータ閲覧装置3へ、それぞれセンサデータ(温度)を転送する設定が蓄積されている。
【0132】
次に、システム管理者6は、管理サーバ1に、閲覧設定情報を登録する。
図24は、閲覧設定情報蓄積部110に蓄積されている閲覧設定情報を示したものである。
図24によると、閲覧設定情報蓄積部110には、ユーザ7Aがセンサ5Aの温度を閲覧する設定、及びユーザ7Bがセンサ5Aの温度を閲覧する設定が蓄積されている。
【0133】
以上に述べたように、実施例1では、まず、システム管理者6が、管理サーバ1に各種情報を登録する。この後、以下の処理が行われる。
【0134】
(管理サーバの動作)
次に、
図25を用いて、グループ情報生成部111によるグループ情報の生成処理について、
図13に示した各ステップに沿って説明する。
図25は、本発明の実施例1における閲覧設定情報蓄積部の内容とグループ情報蓄積部の内容との変化を示す図であり、
図25(a)〜(c)は、一連の変化の過程を示している。また、以下の説明では、
図25(a)に示した閲覧設定情報蓄積部110の内容とグループ情報蓄積部112の内容とからグループ情報が生成される場合の手順を示す。
【0135】
まず、グループ情報生成部111は、グループIDが設定されていない閲覧設定情報Aが閲覧設定情報蓄積部110に蓄積されているかどうかを判定する(ステップS101)。具体的には、
図25(a)に示すように、端末ID「D103」、閲覧可能データ種類「温度」、閲覧可能ユーザID「U001」のみが登録され、グループIDが設定されていない、閲覧設定情報が蓄積されている。従って、閲覧設定情報Aが閲覧設定情報蓄積部110に蓄積されているので、ステップS101でYesと判定され、ステップS102が実行される。
【0136】
次に、グループ情報生成部111は、端末ID及び閲覧可能データの種類において、閲覧設定情報Aと共通する閲覧設定情報Bが閲覧設定情報蓄積部110に蓄積されているかどうかを判定する(ステップS102)。
図25(a)に示すように、端末ID「D103」、閲覧可能データ種類「温度」、ユーザID「U002」が登録された閲覧設定情報が他にも蓄積されているため、ステップS102でYesと判定され、ステップS105が実行される。
【0137】
次に、グループ情報生成部111は、閲覧設定情報BにグループIDが含まれているかどうかを判定する(ステップS105)。
図25(a)の例では、閲覧設定情報BにはグループIDが含まれていないため、ステップS105ではNoと判定される。従って、閲覧設定情報Bは、次にステップS101が実行される際に、検証の対象となる。また、この場合は、続いて、ステップS103が実行される。
【0138】
次に、グループ情報生成部111は、新しくユニークなグループIDを生成し、そのグループIDと閲覧設定情報AのユーザIDとを含むグループ情報をグループ情報蓄積部112に蓄積する(ステップS103)。更に、グループ情報生成部111は、閲覧設定情報AからユーザIDを除去し、新しくユニークに割り当てたグループIDを設定する(S104)。具体的には、新しくユニークなグループIDとしてG001が生成され、ステップS103およびS104の処理を行った結果は、
図25(b)に示す通りとなる。
【0139】
また、閲覧設定情報が
図25(b)に示す状態にあるときに、グループ情報生成部111が、ステップS101の処理を実行したとする。この場合においても、端末ID「D103」、閲覧可能データ種類「温度」、閲覧可能ユーザID「U002」のみが登録された、閲覧設定情報Aが閲覧設定情報蓄積部110に蓄積されている。従って、ステップS101では、Yesと判定され、ステップS102が実行される。
【0140】
また、この場合、端末ID「D103」、閲覧可能データ種類「温度」、グループID「G001」の閲覧設定情報Bが既に蓄積されている。よって、この場合でも、S102ではYesと判定され、ステップS105が実行される。
【0141】
次に、グループ情報生成部111は、ステップS105を実行するが、閲覧設定情報BにはグループIDが含まれているため、上記と異なり、ステップS105ではYesと判定し、ステップS106を実行する。
【0142】
次に、グループ情報生成部111は、閲覧設定情報AのユーザIDと、閲覧設定情報BのグループIDと、を含んだグループ情報を生成し、これをグループ情報蓄積部112に蓄積する(ステップS106)。更に、グループ情報生成部111は、閲覧設定情報Aを閲覧設定情報蓄積部110から削除する(ステップS107)。そして、グループ情報生成部111は、ステップS107の実行後、再度、ステップS101を実行する。
【0143】
ステップS107の実行により、閲覧設定情報AのユーザID「U001」と、閲覧設定情報
BのグループIDとを含む、グループ情報が生成される。そして、
図25(c)に示すように、閲覧設定情報Aが閲覧設定情報蓄積部110から削除される。
【0144】
また、閲覧設定情報が
図25(c)に示す状態にあるときに、グループ情報生成部111が、ステップS101の処理を実行したとする。この場合においては、グループIDが設定されていない閲覧設定情報Aは存在していないため、ステップS101ではNoと判定し、グループ情報を生成する処理は終了する。
【0145】
以上の処理により、管理サーバでの一連の処理は完了する。この後、蓄積された各種情報は、情報送信部113及び閲覧権限送信部114のいずれかを介して、データ転送装置2A、データ転送装置2B、及びデータ閲覧装置3へと送信される。
【0146】
(データ転送装置Aの動作)
次に、データ転送装置2Aにおいて、データ解析部202が実行するデータの解析処理と変換処理とについて、
図15に示した各ステップに沿って説明する。また、以下の説明では、センサ5Aは、
図26に示すセンサデータをデータ転送装置2Aに送信しているとする。
図26は、本発明の実施例1で出力されたセンサデータを示す図である。
【0147】
まず、データ解析部202は、センサ5Aの識別情報であるMACアドレス「12−34−56−78−90−AA」が登録されている端末情報が存在しているかどうかを判定する(ステップS201)。
図20に示すように、本実施例1では、端末情報蓄積部102にはセンサ5Aの端末情報が蓄積されている。よって、ステップS201ではYesと判定され、ステップS202が実行される。
【0148】
次に、データ解析部202は、送信されてきたデータがセンサデータかどうかを判定する(ステップS202)。ここでは、センサ5Aから送信されてきたデータは、センサデータである。従って、データ解析部202は、ステップS202ではYesと判定し、センサ5Aから送信されてきたセンサデータを、サービスサーバ4Aに送信する(ステップS203)。
【0149】
次に、データ解析部202は、解析手順情報が登録されているかどうかを判定する(ステップS204)。ここでは、
図21に示すように、センサ5Aの解析手順情報が登録されているので、データ解析部202は、ステップS204ではYesと判定し、解析手順情報に従ってセンサデータの解析を実行する(ステップS205)。
【0150】
解析手順情報により、1から6バイト目がMACアドレス、7から10バイト目が時刻、11バイト目が温度である。従って、センサデータが
図26に示すセンサデータの場合は、解析結果として、MACアドレス「12−34−56−78−90−AA」、時刻「2016年02月24日10時29分03秒」、温度「16℃」が得られる。
【0151】
次に、データ解析部202は、解析結果を暗号化し、暗号化データを生成する(ステップS206)。また、データ解析部202は、暗号化データに対して、解析結果から得られたデータの種類「温度」を付与し、
図27に示す内容を持った暗号化データを生成する。なお、実際には、暗号化データはバイナリ形式のデータである。
図27は、本発明の実施例1で生成された暗号化データを示す図である。
【0152】
その後、データ解析部202は、識別情報と暗号化データとを閲覧権限付与部203へ送る(ステップS207)。以上が、データ転送装置2Aのデータ解析部202によって実行されるデータの解析処理と変換処理とである。
【0153】
次に、データ転送装置2Aにおいて閲覧権限付与部203が実行する閲覧権限の設定処理とデータの転送先の決定処理とについて、
図16に示した各ステップに沿って説明する。
【0154】
まず、閲覧権限付与部203は、データ解析部202より送られてきた暗号化データに、閲覧設定情報が含まれているかどうかを判定する(ステップS301)。
図27に示すように、暗号化データの内容には、閲覧設定情報が含まれていないため、ステップS301では、Noと判定される。
【0155】
続いて、閲覧権限付与部203は、暗号化データに付与されている識別情報に対応する端末IDを特定し、特定した端末IDを送信元の端末IDとしている閲覧設定情報があるかどうかを判定する(ステップS302)。ここでは、
図25(c)に示すとおり、閲覧設定情報として、送信元端末ID「D103」、閲覧可能データ種類「温度」が登録された閲覧設定情報が存在する。従って、ステップS302ではYesと判定される。
【0156】
次に、閲覧権限付与部203は、暗号化データに、閲覧権限として、特定した端末IDを送信元の端末IDとしている閲覧設定情報を付与する(ステップS303)。具体的には、閲覧権限付与部203は、
図27に示す暗号化データの内容に対して、グループID「G001」が閲覧可能であることを示す閲覧設定情報を付与し、
図28に示す形式のデータを生成する。
図28は、本発明の実施例1において閲覧設定情報が付与された暗号化データを示す図である。
【0157】
次に、閲覧権限付与部203は、暗号化データに転送設定情報が含まれているかどうかを判定する(ステップS304)。
図28の例では、暗号化データの内容には、転送設定情報が含まれていないため、ステップS304ではNoと判定される。
【0158】
次に、閲覧権限付与部203は、特定した端末IDを送信元(転送元)の端末IDとしている転送設定情報が存在しているかどうかを判定する(ステップS306)。本実施例1では、
図23に示すように、転送元端末IDとしてデータ転送装置2Aを示す「D102」を登録し、且つ、データ種類として「温度」を登録している、転送設定情報が存在している。従って、ステップS306では、Yesと判定される。
【0159】
次に、閲覧権限付与部203は、暗号化データに転送設定情報を付与する(ステップS307)。具体的には、閲覧権限付与部203は、
図28に示す暗号化データの内容に対して、転送先端末ID「D202」及び転送先端末ID「D001」を示す転送設定情報を付与し、
図29に示す形式のデータを生成する。
図29は、本発明の実施例1において転送設定情報が付与された暗号化データを示す図である。
【0160】
以上が、データ転送装置2Aにおいて閲覧権限付与部203が実行する閲覧権限の設定処理とデータの転送先の決定処理とである。
【0161】
この後、閲覧権限付与部203は、閲覧設定情報と転送設定情報が付与された暗号化データをデータ送信部204に送る。これにより、データ送信部204は、閲覧権限付与部203から送られた暗号化データに記載されている転送設定情報に従って、転送先へと暗号化データを送信する。ここでは、
図29に示すように、暗号化データには、転送先として端末ID「D202」であるデータ転送装置2Bと、端末ID「D001」であるデータ閲覧装置3と
が設定されている。このため、暗号化データはそれぞれデータ転送装置2B、およびデータ閲覧装置3へ転送される。
【0162】
(データ転送装置Bの動作)
次に、データ転送装置2Bにおいて、データ解析部202が実行するデータの解析処理と変換処理とについて、
図15に示した各ステップに沿って説明する。また、以下の説明では、データ転送装置2Aより転送されてきた暗号化データが、
図29に示した形式のデータである場合を示す。
【0163】
まず、データ解析部202は、データ転送装置2Aの識別情報であるIPアドレス「192.168.1.2」が登録されている端末情報が存在しているかどうかを判定する(ステップS201)。
図20に示すように、本実施例1では、端末情報蓄積部102にはデータ転送装置2Aの端末情報が蓄積されている。よって、ステップS201ではYesと判定され、ステップS202が実行される。
【0164】
次に、データ解析部202は、送信されてきたデータがセンサデータかどうかを判定する(ステップS202)。ここでは、データ転送装置2Aから転送されたデータは、暗号化データである。従って、ステップS202ではNoと判定され、ステップS207が実行される。
【0165】
次に、データ解析部202は、識別情報と暗号化データとを閲覧権限付与部203に送る(ステップS207)。以上が、データ転送装置2Bにおけるのデータ解析部202によって実行されるデータの解析処理と変換処理とである。
【0166】
次に、データ転送装置2Bにおいて閲覧権限付与部203が実行する閲覧権限の設定処理とデータの転送先の決定処理とについて、
図16に示した各ステップに沿って説明する。
【0167】
まず、閲覧権限付与部203は、データ解析部202より送られてきた暗号化データに閲覧設定情報が含まれているかどうかを判定する(ステップS301)。
図29に示すように、暗号化データの内容には、閲覧設定情報が含まれているため、ステップS301ではYesと判定されるので、ステップS304が実行される。
【0168】
次に、閲覧権限付与部203は、暗号化データに転送設定情報が含まれているかどうか判定する(ステップS304)。
図29の例では、暗号化データの内容には、転送設定情報が含まれているため、ステップS304ではYesと判定される。
【0169】
従って、閲覧権限付与部203は、新しい転送先を設定するために、暗号化データに含まれている転送設定情報を除去する(ステップS305)。本実施例1では、閲覧権限付与部203は、
図29に示した暗号化データの内容から、転送設定情報として含まれている転送先端末ID「D202」と転送先端末ID「D001」とを除去する。そして、閲覧権限付与部203は、
図28に示す形式のデータを生成する。
【0170】
次に、閲覧権限付与部203は、暗号化データに付与されている識別情報に対応する端末IDを特定し、特定した端末IDを送信元(転送元)の端末IDとしている転送設定情報が存在しているかどうか判定する(ステップS306)。本実施例1では、
図23に示すように、転送元端末IDとしてデータ転送装置2Bを示す「D202」を登録し、且つ、データ種類として「温度」を登録している、転送設定情報が存在している。従って、ステップS306では、Yesと判定される。
【0171】
次に、閲覧権限付与部203は、暗号化データに転送設定情報を付与する(ステップS307)。具体的には、閲覧権限付与部203は、
図28に示す暗号化データの内容に対して、転送先端末ID「D001」を示す転送設定情報を付与し、
図30に示す形式のデータを生成する。
図30は、本発明の実施例1において転送設定情報が付与された暗号化データを示す図である。
【0172】
以上がデータ転送装置2Bにおいて閲覧権限付与部203が実行する閲覧権限の設定処理とデータの転送先の決定処理とである。
【0173】
この後、閲覧権限付与部203は、閲覧設定情報と転送設定情報が付与された暗号化データをデータ送信部204に送る。これにより、データ送信部204は、閲覧権限付与部203から送られた暗号化データに記載されている転送設定情報に従って、転送先へと暗号化データを送信する。ここでは、
図30に示すように、暗号化データには、転送先として端末ID「D001」であるデータ閲覧装置3が設定されている。このため、暗号化データはデータ閲覧装置3へ転送される。
【0174】
(データ閲覧装置の動作)
次に、データ閲覧装置3が、暗号化データを受信し、閲覧権限確認部302にて閲覧権限の確認を行う場合の処理について、
図17に示した各ステップに沿って説明する。また、以下の説明では、上述のように、データ転送装置2Aから、
図29に示す内容の暗号化データが転送され、データ転送装置2Bから、
図30に示す内容の暗号化データが転送されているとする。また、以下では、ユーザ7Aがデータ閲覧装置3を利用するものとする。
【0175】
まず、閲覧権限確認部302は、データ受信部301より送られた暗号化データに閲覧設定情報が含まれているかどうか判定する(ステップS401)。ここでは、
図29に示す暗号化データ及び
図30に示す暗号化データいずれにおいても、閲覧設定情報として閲覧可能グループID「G001」が含まれている。従って、ステップS401ではYesと判定されるので、ステップS402が実行される。
【0176】
次に、閲覧権限確認部302は、暗号化データに含まれる閲覧設定情報を保有しているかどうか確認を行う(ステップS402)。ここでは、データ閲覧装置3は、
図25(c)に示す閲覧設定情報を保有しているため、ステップS402ではYesと判定されるので、ステップS403が実行される。
【0177】
次に、閲覧権限確認部302は、データ閲覧装置3を利用中のユーザ7Aが閲覧権限を有しているかどうかを判定する(ステップS403)。本実施例1では、
図29に示す暗号化データの内容、及び
図30に示す暗号化データの内容いずれにも、閲覧設定情報としてグループID「G001」が含まれている。また、
図25(c)に示すように、グループID「G001」にはユーザ7Aを示すユーザID「U001」が含まれている。よって、データ閲覧装置3を利用中のユーザ7Aは、閲覧設定情報と一致しており、閲覧権限を有している。従って、ステップS403ではYesと判定され、ステップS404が実行される。
【0178】
次に、閲覧権限確認部302は、暗号化データをデータ表示部303へ送る(ステップS40
4)。以上が、閲覧権限確認部302が行う閲覧権限の確認を行う場合の処理である。
【0179】
この結果、データ表示部303は、閲覧権限確認部302から送られた暗号化データを復号して表示しユーザ7Aに提示する。同様に、ユーザBがデータ閲覧装置3を利用していた場合でも、グループID「G001」にはユーザ7Bを示すユーザID「U002」が含まれているため、ステップS403ではYesと判定され、データ表示部303に暗号化データが送られる。但し、ユーザ7Aとユーザ7B以外のユーザがデータ閲覧装置3を利用していた場合には、ステップS403ではNoと判定されるので、データ表示部303に暗号化データが送られることはない。この場合、いずれのユーザもデータを閲覧することはできないので、データの安全性が担保される。
【0180】
以上、好ましい実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は必ずしも、上記実施形態および実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。その他、前記の装置構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
【0181】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記20)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0182】
(付記1)
複数のサービスそれぞれで利用可能なセンサから出力されたデータを前記サービス間で共有するためのシステムであって、
前記サービスを利用するユーザを特定するユーザ情報、前記データの種類毎に前記データの内容を閲覧可能なユーザを規定する閲覧設定情報、及び前記データの転送先を指定する転送設定情報を管理する、管理サーバと、
前記管理サーバから、前記ユーザ情報、前記閲覧設定情報、及び前記転送設定情報を取得し、前記ユーザ情報及び前記閲覧設定情報に基づいて、前記データに対して、特定のユーザのみが前記データの内容を閲覧できるようにする閲覧権限を設定し、前記転送設定情報に基づいて、前記閲覧権限が設定された前記データを、指定された転送先に転送する、データ転送装置と、
前記閲覧権限が設定された前記データを受信すると、前記管理サーバから取得した前記ユーザ情報、前記閲覧設定情報、及び前記転送設定情報に基づいて、受信した前記データに設定された前記閲覧権限を、特定のユーザが有しているかどうかを判定し、前記特定のユーザが前記閲覧権限を有している場合に、前記特定のユーザに、受信した前記データの内容を提示する、データ閲覧装置と、
を備えることを特徴とするデータ転送システム。
【0183】
(付記2)
前記センサが、設定間隔をおいて、前記データを連続出力しており、
前記データ転送装置は、連続して出力された前記データそれぞれに対して、前記閲覧権限を設定し、
前記データ閲覧装置は、連続して出力された前記データ毎に、特定のユーザが前記閲覧権限を有しているかどうかを判定する、
付記1に記載のデータ転送システム。
【0184】
(付記3)
前記管理サーバは、前記ユーザ情報及び前記閲覧設定情報に基づいて、閲覧可能な前記データの種類が一致するユーザ毎にグループを設定し、設定したグループを特定するグループ情報を作成し、更に、前記閲覧設定情報において、前記データの種類毎に前記データの内容を閲覧可能なグループを規定し、
前記データ転送装置は、前記管理サーバから前記グループ情報を取得し、前記グループ情報及び前記閲覧設定情報に基づいて、前記データに対して、特定のグループのみが前
記データの内容を閲覧できるようにする閲覧権限を設定する、
付記1または2に記載のデータ転送システム。
【0185】
(付記4)
前記データ転送装置は、前記データに対して暗号化を行い、暗号化された前記データに対して、前記閲覧
権限を設定し、前記閲覧
権限が設定され、且つ暗号化された前記データを、前記転送先に送信する、
付記1〜3のいずれかに記載のデータ転送システム。
【0186】
(付記5)
前記管理サーバが、前記データの種類を特定するための手順を規定した解析手順情報を、更に管理しており、
前記データ転送装置は、更に、前記解析手順情報を取得し、前記ユーザ情報、前記閲覧設定情報、前記転送設定情報、及び前記解析手順情報に基づいて、前記データに対して、前記閲覧権限を設定する、
付記1〜4のいずれかに記載のデータ転送システム。
【0187】
(付記6)
複数のサービスそれぞれで利用可能なセンサから出力されたデータを前記サービス間で共有するための装置であって、
前記サービスを利用するユーザを特定するユーザ情報、及び前記データの種類毎に前記データの内容を閲覧可能なユーザを規定する閲覧設定情報に基づいて、前記データに対して、特定のユーザのみが前記データの内容を閲覧できるようにする閲覧権限を設定し、前記データの転送先を指定する転送設定情
報に基づいて、前記閲覧権限が設定された前記データを、指定された転送先に転送する、閲覧権限付与部を、
備えている、ことを特徴とするデータ転送装置。
【0188】
(付記7)
前記センサが、設定間隔をおいて、前記データを連続出力しており、
前記閲覧権限付与部は、連続して出力された前記データそれぞれに対して、前記閲覧権限を設定する、
付記6に記載のデータ転送装置。
【0189】
(付記8)
閲覧可能な前記データの種類が一致するユーザ毎に設定され、前記閲覧設定情報において、前記データの種類毎に前記データの内容を閲覧可能なグループが規定されている場合に、
前記閲覧権限付与部は、前記閲覧設定情報に基づいて、前記データに対して、特定のグループのみが前
記データの内容を閲覧できるようにする閲覧権限を設定する、
付記6または7に記載のデータ転送装置。
【0190】
(付記9)
前記閲覧権限付与部は、前記データが暗号化されている場合に、暗号化された前記データに対して、前記閲覧
権限を設定し、前記閲覧
権限が設定され、且つ暗号化された前記データを、前記転送先に送信する、
付記6〜8のいずれかに記載のデータ転送装置。
【0191】
(付記10)
前記閲覧権限付与部は、前記データの種類を特定するための手順を規定した解析手順情報を取得し、前記ユーザ情報、前記閲覧設定情報、前記転送設定情報、及び前記解析手順情報に基づいて、前記データに対して、前記閲覧権限を設定する、
付記6〜9のいずれかに記載のデータ転送装置。
【0192】
(付記11)
複数のサービスそれぞれで利用可能なセンサから出力されたデータを前記サービス間で共有するための方法であって、
(a)管理サーバによって、前記サービスを利用するユーザを特定するユーザ情報、前記データの種類毎に前記データの内容を閲覧可能なユーザを規定する閲覧設定情報、及び前記データの転送先を指定する転送設定情報を管理する、ステップと、
(b)データ転送装置によって、前記管理サーバから、前記ユーザ情報、前記閲覧設定情報、及び前記転送設定情報を取得し、前記ユーザ情報及び前記閲覧設定情報に基づいて、前記データに対して、特定のユーザのみが前記データの内容を閲覧できるようにする閲覧権限を設定し、前記転送設定情報に基づいて、前記閲覧権限が設定された前記データを、指定された転送先に転送する、ステップと、
(c)データ閲覧装置によって前記閲覧権限が設定された前記データを受信すると、前記管理サーバから取得した前記ユーザ情報、前記閲覧設定情報、及び前記転送設定情報に基づいて、受信した前記データに設定された前記閲覧権限を、特定のユーザが有しているかどうかを判定し、前記特定のユーザが前記閲覧権限を有している場合に、前記特定のユーザに、受信した前記データの内容を提示する、ステップと、
を有することを特徴とするデータ転送方法。
【0193】
(付記12)
前記センサが、設定間隔をおいて、前記データを連続出力しており、
前記(b)のステップにおいて、連続して出力された前記データそれぞれに対して、前記閲覧権限を設定し、
前記(c)のステップにおいて、連続して出力された前記データ毎に、特定のユーザが前記閲覧権限を有しているかどうかを判定する、付記11に記載のデータ転送方法。
【0194】
(付記13)
(d)前記管理サーバによって、前記ユーザ情報及び前記閲覧設定情報に基づいて、閲覧可能な前記データの種類が一致するユーザ毎にグループを設定し、設定したグループを特定するグループ情報を作成し、更に、前記閲覧設定情報において、前記データの種類毎に前記データの内容を閲覧可能なグループを規定する、ステップを更に有し、
前記(b)のステップにおいて、前記管理サーバから前記グループ情報を取得し、前記グループ情報及び前記閲覧設定情報に基づいて、前記データに対して、特定のグループのみが前
記データの内容を閲覧できるようにする閲覧権限を設定する、
付記11または12に記載のデータ転送方法。
【0195】
(付記14)
前記(b)のステップにおいて、前記データに対して暗号化を行い、暗号化された前記データに対して、前記閲覧
権限を設定し、前記閲覧
権限が設定され、且つ暗号化された前記データを、前記転送先に送信する、
付記11〜13のいずれかに記載のデータ転送方法。
【0196】
(付記15)
前記(a)のステップにおいて、前記データの種類を特定するための手順を規定した解析手順情報を、更に管理しており、
前記(b)のステップにおいて、更に、前記解析手順情報を取得し、前記ユーザ情報、前記閲覧設定情報、前記転送設定情報、及び前記解析手順情報に基づいて、前記データに対して、前記閲覧権限を設定する、
付記11〜14のいずれかに記載のデータ転送方法。
【0197】
(付記16)
コンピュータによって、複数のサービスそれぞれで利用可能なセンサから出力されたデータを前記サービス間で共有するための、プログラ
ムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記サービスを利用するユーザを特定するユーザ情報、及び前記データの種類毎に前記データの内容を閲覧可能なユーザを規定する閲覧設定情報に基づいて、前記データに対して、特定のユーザのみが前記データの内容を閲覧できるようにする閲覧権限を設定する、ステップと、
(b)前記データの転送先を指定する転送設定情
報に基づいて、前記閲覧権限が設定された前記データを、指定された転送先に転送する、ステップと、
を実行させ
るプログラ
ム。
【0198】
(付記17)
前記センサが、設定間隔をおいて、前記データを連続出力しており、
前記(a)のステップで、連続して出力された前記データそれぞれに対して、前記閲覧権限を設定する、
付記16に記載の
プログラム。
【0199】
(付記18)
閲覧可能な前記データの種類が一致するユーザ毎に設定され、前記閲覧設定情報において、前記データの種類毎に前記データの内容を閲覧可能なグループが規定されている場合に、
前記(a)のステップで、前記閲覧設定情報に基づいて、前記データに対して、特定のグループのみが前
記データの内容を閲覧できるようにする閲覧権限を設定する、
付記16または17に記載の
プログラム。
【0200】
(付記19)
前記(b)のステップで、前記データが暗号化されている場合に、暗号化された前記データに対して、前記閲覧
権限を設定し、前記閲覧
権限が設定され、且つ暗号化された前記データを、前記転送先に送信する、
付記16〜18のいずれかに記載の
プログラム。
【0201】
(付記20)
前記(a)のステップで、前記データの種類を特定するための手順を規定した解析手順情報を取得し、前記ユーザ情報、前記閲覧設定情報、前記転送設定情報、及び前記解析手順情報に基づいて、前記データに対して、前記閲覧権限を設定する、
付記16〜19のいずれかに記載の
プログラム。
【0202】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0203】
この出願は、2016年04月28日に出願された日本出願特願2016-090725を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。