(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第3ケーシング内に配置された回転軸の外周を覆う保護管を備え、前記潤滑液が前記保護管内を通して供給されている、請求項1から4のいずれか1項に記載のポンプ設備。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のポンプ設備は、立軸ポンプ毎に年間排水運転時間が異なり、全長が長い方の年間排水運転時間は長く、全長が短い方の年間排水運転時間は短くなる。また、立軸ポンプはそれぞれ、運転時間に比例して摩耗する定期交換部品である水中軸受を備えている。よって、立軸ポンプ毎にメンテナンス時期が異なるため、ポンプ設備の管理が煩雑である。
【0005】
本発明は、全長が異なる複数の立軸ポンプのメンテナンスサイクルの均一化を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のポンプ設備は、吸込水槽内に垂下された第1ケーシングを有する第1立軸ポンプと、前記吸込水槽内に垂下された第2ケーシングを有し、前記吸込水槽内での前記第2ケーシングの全長が前記第1ケーシングの全長よりも短い第2立軸ポンプと、
前記吸込水槽内に垂下された第3ケーシングを有し、前記吸込水槽内での前記第3ケーシングの全長が、前記第1ケーシングの全長よりも短く、前記第2ケーシングの全長よりも長い第3立軸ポンプと、前記吸込水槽内に垂下された第4ケーシングを有し、前記吸込水槽内での前記第4ケーシングの全長が、前記第3ケーシングの全長よりも短く、前記第2ケーシングの全長よりも長い第4立軸ポンプと、前記第1立軸ポン
プから前記第4立軸ポンプ毎に異なる駆動水位が定められており、前記吸込水槽内の水位に応じて前記第1立軸ポンプから
前記第4立軸ポンプを全長が長い方から順に駆動させる制御部とを備え、前記第1立軸ポンプは、注水潤滑型の第1水中軸受を備え、前記第2立軸ポンプは、無注水潤滑型の第2水中軸受を備え
、前記第3立軸ポンプは、注水潤滑型の第3水中軸受と、潤滑液として前記吸込水槽から吸引した揚水の一部を浄化した処理水を前記第3水中軸受に供給する自己注水機構とを備え、前記第4立軸ポンプは、異物の侵入を防ぐカバーが配置された防塵式無注水潤滑型の第4水中軸受を備えている。
【0007】
注水潤滑型の第1水中軸受を備える第1立軸ポンプは、無注水潤滑型の第2水中軸受を備える第2立軸ポンプと比較すると、製造コストは高いが、使用可能な期間(寿命)は長い。そして、このポンプ設備では、全長と年間排水運転時間が長い第1立軸ポンプを注水潤滑型の第1水中軸受とし、全長と年間排水運転時間が短い第2立軸ポンプを無注水潤滑型の第2水中軸受としている。そのため、ポンプ設備の総費用の増大を抑えつつ、非運転時間を含む第1及び第2立軸ポンプの軸受交換年数を一致させ、メンテナンス時期を均一化できる。さらに、年間排水運転時間に応じて最適な型式の立軸ポンプを選定しているため、全ての立軸ポンプを無注水潤滑型とした場合と比較すると、長寿命化が可能である。
【0008】
一般的に、水中軸受は、排出する液体の水質(例えば含有するスラリー量)が原因で故障することがあり、故障確率は水中軸受の型式によって異なる。また、排出する液体の水質は、地域や天候によって異なるため、予め把握することは不可能である。これに対して、この態様のポンプ設備は、型式が異なる第1及び第2水中軸受を搭載した第1及び第2立軸ポンプを備えるため、一方の立軸ポンプが運転不可能な状態になっても、他方の立軸ポンプは運転可能である。よって、水質に拘わらず排水可能であるため、ポンプ設備の信頼性を向上できる。
【0009】
第3立軸ポンプは、注水潤滑型の第3水中軸受と、前記潤滑液として前記吸込水槽から吸引した揚水の一部を浄化した処理水を、前記第3水中軸受に供給する自己注水機構とを備えている。
これにより、処理水によって水中軸受に異物が付着することを防止できるため、第3水中軸受の摩耗を低減でき、第3立軸ポンプを長寿命化できる。また、潤滑液を供給するための付帯設備(例えば外部水源や給水ポンプ)が不要になるため、第1立軸ポンプよりも製造コストを低減できる。
【0010】
第4立軸ポンプは、異物の侵入を防ぐカバーが配置された防塵式無注水潤滑型の第4水中軸受を備えている
。これにより、無注水潤滑型の水中軸受であっても、異物の侵入を防止できるため、非防塵式と比較すると、長寿命化が可能である。
【0011】
前記第1立軸ポンプは
、潤滑液として清水又は浄水を、前記第1水中軸受に供給する外部注水機構を備えていてもよい。この態様によれば、清水又は浄水によって、第1水中軸受を冷却できるとともに、第1水中軸受を確実に潤滑できる。よって、第1水中軸受の摩耗を大幅に低減できるため、第1立軸ポンプを長寿命化できる。
【0012】
前記第2立軸ポンプの前記第2水中軸受は、非防塵式であってもよい。この態様によれば、第1立軸ポンプと比較すると、使用可能な期間は短いが、製造コストを大幅に低減できる。よって、短時間かつ局地的豪雨が発生した場合に駆動される立軸ポンプとして用いることで、ポンプ設備の総費用の増大を抑えつつ、ポンプ設備の信頼性を向上できる。
【0013】
前記自己注水機構はサイクロンセパレータである。ここで、サイクロンセパレータは、取り入れた揚水を遠心力によって、スラリー等を含む汚水と処理水とに分離し、処理水を第3水中軸受に供給し、汚水を外部に排出するものである。よって、フィルタによって揚水を浄化する場合と比較すると、目詰まりがないため、第3立軸ポンプの保守点検の回数を低減できる。
【0014】
前記第3ケーシング内に配置された回転軸の外周を覆う保護管を備え、前記潤滑液が前記保護管内を通して供給されている。ここで、全長が長い立軸ポンプは、2以上の水中軸受によって回転軸が回転可能に支持されている。この態様によれば、保護管を通して潤滑液が流動されるため、全ての水中軸受に潤滑液を供給できる。よって、全ての水中軸受の摩耗を低減し、立軸ポンプを長寿命化できる。
【0015】
なお、前記第1立軸ポンプは
、潤滑液として前記吸込水槽から吸引した揚水の一部を浄化した処理水を、前記第1水中軸受に供給する自己注水機構を備えていてもよい。また、前記第2立軸ポンプの前記第2水中軸受は、異物の侵入を防ぐカバーが配置された防塵式であってもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明のポンプ設備では、全長が長い第1立軸ポンプを注水潤滑型の第1水中軸受とし、全長が短い第2立軸ポンプを無注水潤滑型の第2水中軸受としているため、これらの立軸ポンプのメンテナンス時期を均一化できる。よって、ポンプ設備の管理を改善できる。また、年間排水運転時間に応じて最適な型式の立軸ポンプを選定しているため、全ての立軸ポンプを無注水潤滑型とした場合と比較すると、長寿命化が可能である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0019】
図1は、本実施形態に係るポンプ設備10を示す。このポンプ設備10は、2以上(本実施形態では4台)の立軸ポンプ100〜400を備えている。これらの立軸ポンプ100〜400は、全長が異なるポンプケーシング105〜405を備えている。これらポンプケーシング105〜405は、据付床12に固定され、据付床12の下部の吸込水槽13内に垂下されている。本実施形態では、複数の立軸ポンプ100〜400のメンテナンス時期を均一化することで、ポンプ設備10の管理を改善する。
【0020】
(ポンプ設備の全体構成)
図1に示すように、ポンプケーシング105〜405の全長とは、据付床12の底面から吸込口106〜406までの吸込水槽13内の寸法(槽内全長)を意図している。よって、例えば下端から上端まで実寸が同一のポンプケーシングを用い、据付床12内に垂下する部分の寸法を異ならせた場合、この態様は全長が異なるポンプケーシングに含まれる。本実施形態の第1から第4の立軸ポンプ100〜400はそれぞれ、下端から上端までの実寸が異なるポンプケーシング105〜405を用い、据付床12から上方に突出する寸法が同一になるように固定されている。
【0021】
詳しくは、
図1において左側端に位置する第1ポンプケーシング105は、他のポンプケーシング205〜405と比較して全長Lが最も長い。
図1において右側端に位置する第2ポンプケーシング205は、他のポンプケーシング105,305,405と比較して全長が最も短く、第1ポンプケーシング105の全長Lの半分よりも短い。第1ポンプケーシング105の右に隣接する第3ポンプケーシング305は、第1ポンプケーシング105の全長Lよりも短く、第2ポンプケーシング205の全長よりも長い。また、第3ポンプケーシング305は、第1ポンプケーシング105の全長Lの半分よりも長い。第2ポンプケーシング205の左に隣接する第4ポンプケーシング405は、第3ポンプケーシング305の全長よりも短く、第2ポンプケーシング205の全長よりも長い。また、第4ポンプケーシング405は、第1ポンプケーシング105の全長Lの半分よりも短い。
【0022】
第1から第4の立軸ポンプ100〜400はそれぞれ、第1から第4の駆動モータ102〜402を備えている。これら駆動モータ102〜402は、通信可能に接続された制御装置20によって制御される。この制御装置20には、立軸ポンプ100〜400の全長に応じて、異なる駆動水位WL1〜WL4が設定されている。制御装置20は、図示しない水位センサからの信号によって、吸込水槽13内が駆動水位WL1〜WL4になったと判断すると、立軸ポンプ100〜400を全長が長い方から駆動させ、吸込水槽13内の水を下流側に排出する。
【0023】
詳しくは、降雨により吸込水槽13内の水が第1駆動水位WL1を越えると、制御装置20は第1立軸ポンプ100の運転を開始させる。第1立軸ポンプ100による排水量よりも吸込水槽13内への水の流入量が多く、第1駆動水位WL1よりも高い第3駆動水位WL3を越えると、制御装置20は第3立軸ポンプ300の運転を開始させる。立軸ポンプ100,300による排水量よりも吸込水槽13内への水の流入量が多く、第3駆動水位WL3よりも高い第4駆動水位WL4を越えると、制御装置20は第4立軸ポンプ400の運転を開始させる。そして、立軸ポンプ100,300,400による排水量よりも吸込水槽13内への水の流入量が多く、第4駆動水位WL4よりも高い第2駆動水位WL2を越えると、制御装置20は第2立軸ポンプ200の運転を開始させる。
【0024】
図2に示すように、このようにしたポンプ設備10では、立軸ポンプ100〜400毎に年間排水運転時間が異なる。この年間排水運転時間は、立軸ポンプ100〜400の全長が長くなれば長時間になり、立軸ポンプ100〜400の全長が短くなれば短時間になる。この例では、第1立軸ポンプ100の年間排水運転時間を基準にすると、第3立軸ポンプ300の年間排水運転時間は概ね1/10、第4立軸ポンプ400の年間排水運転時間は概ね1/100、そして第2立軸ポンプ200の年間排水運転時間は概ね1/500になっている。
【0025】
図3、
図5、
図7、及び
図11を参照すると、立軸ポンプ100〜400は、運転時間に比例して摩耗する定期交換部品である水中軸受140〜440を備えている。この水中軸受140〜440の交換作業を含むメンテナンスは、ポンプ設備10を停止し、対象の立軸ポンプ100〜400を据付床12から引き抜いて作業する必要があるため、大掛かりである。立軸ポンプ100〜400毎にメンテナンス時期が異なると、ポンプ設備10のメンテナンス回数が増えるだけでなく、管理も煩雑である。そこで、本実施形態では、運転時間が異なる立軸ポンプ100〜400のメンテナンスサイクルを均一化できるようにしている。
【0026】
図1及び
図2に示すように、本実施形態の立軸ポンプ100〜400は、全長が長い方に含まれる第1及び第3の立軸ポンプ100,300と、全長が短い方に含まれる第2及び第4の立軸ポンプ200,400とに類別される。吸込口106〜406は、ポンプケーシング105〜405の全長が長くなるに従って、吸込水槽13の底面14に近接する。第1及び第3の立軸ポンプ100,300は、吸込口106,306が底面14に接近しているため、底面14に沈殿したスラリーを吸い込むことが多い。また、第2及び第4の立軸ポンプ200,400は、吸込口206,406が底面14から離れているため、スラリーを吸い込むことは少ない。吸込水槽13から吸い込んだ揚水にスラリーが多く含まれる場合、水中軸受140〜440にアブレシブ摩耗が生じるため、メンテナンス時期が早くなる。そこで、第1及び第3の立軸ポンプ100,300には、潤滑液が供給される注水潤滑型の水中軸受140,340を用い、第2及び第4の立軸ポンプ200,400には、潤滑液が供給されない無注水潤滑型の水中軸受240,440を用いている。
【0027】
図3及び
図7を参照すると、注水潤滑型の水中軸受140,340とは、注水機構150,350によって潤滑液が強制的に供給されることで、揚水に含まれる異物の侵入を防ぐ型式のものをいう。
図5及び
図11を参照すると、無注水潤滑型の水中軸受240,440とは、注水機構が無く、水中軸受240,440に対して潤滑液が強制的に供給されることがない型式のものをいう。なお、無注水潤滑型の水中軸受240,440には、排水運転時に揚水が浸入するが、この揚水の自然浸入は注水潤滑型には含まれない。
【0028】
注水潤滑型の水中軸受140,340を備える立軸ポンプ100,300は、無注水潤滑型の水中軸受240,440を備える立軸ポンプ200,400と比較して、初期コストは高い。本実施形態では、半数の立軸ポンプ100,300を注水潤滑型とし、残りの立軸ポンプ200,400を無注水潤滑型とすることで、ポンプ設備10の総費用の増大を抑えている。また、注水潤滑型の水中軸受140,340は、注水により異物の侵入を防止できるため、無注水潤滑型の水中軸受240,440と比較して軸受寿命(使用可能な期間)が長い。年間排水運転時間が長い立軸ポンプ100,300を注水潤滑型とし、年間排水運転時間が短い立軸ポンプ200,400を無注水潤滑型とすることで、非運転時間を含む立軸ポンプ100〜400の軸受交換年数を一致させている。
【0029】
更に詳しく説明すると、注水潤滑型の水中軸受140,340に用いられる注水機構150,350は、潤滑液として清水又は浄水を供給する外部注水式と、潤滑液として揚水の一部を浄化した処理水を供給する自己注水式とに類別される。外部注水式の注水機構150を用いた水中軸受140は、異物を含有しない清水又は浄水が用いられるため、軸受寿命が長い。また、自己流水式の注水機構350は、付帯設備である貯水タンク152や給水ポンプ154が不要のため、初期コストが安い。
【0030】
そこで、全長が最も長く、年間排水運転時間も最も長い第1立軸ポンプ100に、外部注水機構150による外部注水潤滑型の第1水中軸受140を用いている。また、第1立軸ポンプ100と比較して、全長が短く、年間排水運転時間も短い第3立軸ポンプ300に、自己注水機構350による自己注水潤滑型の第3水中軸受340を用いている。これにより、外部注水潤滑型の立軸ポンプ100を2台配置する場合と比較して、ポンプ設備10の総費用を低減できる。
【0031】
無注水潤滑型の水中軸受240,440は、いわゆるドライ軸受であり、立軸ポンプ200,400の運転時には揚水により自液潤滑されるが、ポンプケーシング205,405内に揚水が無い状態であっても軸受として機能する自己潤滑性のすべり軸受である。この無注水潤滑型の水中軸受240,440は、揚水に含まれる異物の侵入を防止する保護カバー450を備える防塵式と、保護カバーが無い非防塵式とに類別される。防塵式の水中軸受440は、非防塵式と比較すると、初期コストは高いが、軸受寿命は長い。
【0032】
そこで、全長が最も短く、年間排水運転時間も短い第2立軸ポンプ200に、非防塵式無注水潤滑型の水中軸受240を用いている。また、第2立軸ポンプ200よりも全長が長く、年間排水運転時間も長い第4立軸ポンプ400に、防塵式無注水潤滑型の水中軸受440を用いている。これにより、防塵式無注水潤滑型の立軸ポンプ400を2台配置する場合と比較して、ポンプ設備10の総費用を低減できる。
【0033】
また、水中軸受140〜440は、排出する液体の水質(例えば含有するスラリー量)が原因で故障することがあり、故障確率は水中軸受140〜440の型式によって異なる。さらに、排出する液体の水質は、地域や天候によって異なるため、予め把握することは不可能である。これに対して、本実施形態では、型式が異なる水中軸受140〜440を搭載した立軸ポンプ100〜400を備えるため、特定の立軸ポンプが運転不可能な状態になっても、他の立軸ポンプは運転可能である。即ち、水質に拘わらず排水可能であるため、ポンプ設備10の信頼性を向上できる。しかも、立軸ポンプ100〜400の年間排水運転時間に応じて最適な型式の水中軸受140〜440を選定することで、ポンプ設備10の総費用を抑えつつ、ポンプ設備10全体の長寿命化を図ることができる。
【0034】
次に、第1から第4の立軸ポンプ100〜400の一例を説明する。
【0035】
外部注水潤滑型の水中軸受140を備える第1立軸ポンプ100としては、特許第3079177号、特許第4709878号、又は特許第5422711号に開示された立軸ポンプを用いることができる。非防塵式無注水潤滑型の第2水中軸受240を備える第2立軸ポンプ200としては、特開2015−200234号に開示された立軸ポンプを用いることができる。自己注水潤滑型の第3水中軸受340を備える第3立軸ポンプ300としては、特願2016−061579号、又は特願2016−052845号に開示された立軸ポンプを用いることができる。防塵式無注水潤滑型の第4水中軸受440を備える第4立軸ポンプ400としては、特許第3955839号に開示された立軸ポンプを用いることができる。
【0036】
(第1から第4の立軸ポンプの共通構成)
図3、
図5、
図7、及び
図11に示すように、立軸ポンプ100〜400には、ポンプケーシング105〜405の軸線に沿って回転軸108〜408が回転可能に配置されている。回転軸108〜408には、ポンプケーシング105〜405から外方に突出した端部に、駆動モータ102〜402が連結されている。また、回転軸108〜408には、ポンプケーシング105〜405内に位置する端部に、駆動モータ102〜402の駆動により回転するインペラ110〜410が連結されている。
【0037】
また、ポンプケーシング105〜405には、インペラ110〜410の上方に位置するように、ガイドベーン115〜415を介して筒状のケーシングハブ116〜416が設けられている。ケーシングハブ116〜416には、回転軸108〜408が挿通されるとともに、水中軸受140〜440が固定される軸受スリーブ117〜417が設けられている。また、ケーシングハブ116〜416の上端開口は、概ね円錐筒状の閉塞部材118〜418によって塞がれている。閉塞部材118〜418にも水中軸受140〜440が固定される軸受スリーブ119〜419が設けられている。
【0038】
さらに、ポンプケーシング105〜405には、回転軸108〜408が貫通する上端部分に、筒状の挿通部材130〜430が配置されている。挿通部材130〜430には、メカニカルシールを備える軸封ケーシング132〜432が配置されている。
【0039】
図4A、
図6、
図8B、及び
図12Aに示すように、各立軸ポンプ100〜400の水中軸受140〜440は、回転軸108〜408を取り囲むように配置される摺動体141〜441を備えている。摺動体141〜441は、ケーシングハブ116〜416に固定するためのカバーケース142〜442に固定されている。
【0040】
(第1立軸ポンプの詳細)
図3に示すように、第1立軸ポンプ100の第1ポンプケーシング105には、ケーシングハブ116の上方に位置するように、ガイドベーン135を介して軸受ホルダ136が配置されている。そして、この軸受ホルダ136にも第1水中軸受140が配置されている。
【0041】
第1ポンプケーシング105の外部には、潤滑液CWを第1水中軸受140に供給するための外部注水機構150が配置されている。この外部注水機構150は、潤滑液CWである清水又は浄水を溜める貯水タンク152と、この貯水タンク152内の潤滑液CWを第1水中軸受140に供給するための給水ポンプ154とを備えている。また、外部注水機構150は、潤滑液CWを第1水中軸受140に供給するための潤滑液流路158を備えている。
【0042】
貯水タンク152及び給水ポンプ154は、据付床12上に配置されている。貯水タンク152には、図示しない水源からの潤滑液CWが常に定量貯留されている。給水ポンプ154は、制御装置20によって第1立軸ポンプ100の駆動時に駆動される。貯水タンク152と給水ポンプ154との間には、貯水タンク152から給水ポンプ154に向けた潤滑液CWの流動を許容する逆止弁156が配置されている。
【0043】
潤滑液流路158は、給水管160、保護管162、及び排水管166によって構成されている。給水管160は、給水ポンプ154とポンプケーシング105の上端の軸封ケーシング132とを接続するものである。
図4Bを参照すると、軸封ケーシング132には、給水管160が接続される接続部133が設けられている。
【0044】
保護管162は、回転軸108の外周を覆っており、挿通部材130とケーシングハブ116とを軸受ホルダ136を介して接続するものである。この保護管162は、一端が挿通部材130の下端に接続され、他端が軸受ホルダ136の上端に接続される第1部分163を備えている。また、保護管162は、一端が軸受ホルダ136の下端に接続され、他端がケーシングハブ116の上端の閉塞部材118に接続される第2部分164を備えている。
【0045】
排水管166は、ケーシングハブ116をポンプケーシング105の外部(大気)と連通させるものである。
図4Aを併せて参照すると、ケーシングハブ116には、軸受スリーブ117から第1ポンプケーシング105の周壁にかけて突出する接続管部121が設けられている。この接続管部121と対応するように、軸受スリーブ117には連通部120が設けられ、第1水中軸受140には貫通部143が設けられている。接続管部121の外端には排水管166の一端が接続されている。排水管166の他端は、吸込水槽13の上部で開放するように配管されている。
【0046】
この第1立軸ポンプ100は、制御装置20によって給水ポンプ154が駆動されることで、貯水タンク152内の潤滑液CWが保護管162内に供給される。これにより潤滑液CWは、回転軸108と保護管162との間を通って軸受ホルダ136の第1水中軸受140に至り、回転軸108と摺動体141との間を通過する。ついで、潤滑液CWは、回転軸108と保護管162との間を通ってケーシングハブ116内に流入する。ケーシングハブ116の水中軸受140を通過した潤滑液CWは、接続管部121を通って排水管166に至り、この排水管166を通って吸込水槽13内に排出される。
【0047】
このようにした第1立軸ポンプ100では、潤滑液CWによって第1水中軸受140を冷却できるとともに、第1水中軸受140を確実に潤滑できる。また、保護管162によって全ての第1水中軸受140を確実に潤滑できる。よって、第1水中軸受140の摩耗を大幅に低減できるため、第1立軸ポンプ100を長寿命化できる。また、潤滑液CWである清水又は浄水には微細な異物も含まれないため、第1水中軸受140にアブレシブ摩耗が発生することも確実に防止できる。
【0048】
なお、外部注水潤滑型の第1立軸ポンプ100は、前記構成に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、給水ポンプ154をケーシングハブ116の接続管部121に接続し、潤滑液CWを下から上に向けて流動させてもよい。また、保護管162を用いることなく、ケーシングハブ116及び軸受ホルダ136の第1水中軸受140にそれぞれ、潤滑液CWを直接供給してもよい。
【0049】
(第2立軸ポンプの詳細)
図5に示すように、第2立軸ポンプ200には、第1立軸ポンプ100のように軸受ホルダは配置されていない。また、
図6を参照すると、第2水中軸受240の流動方向上流側はポンプケーシング205内で露出しており、吸い込んだ揚水が摺動体241と回転軸208との隙間に浸入可能である。また、第2立軸ポンプ200には、第1立軸ポンプ100のような注水機構も配置されていない。
【0050】
このようにした第2立軸ポンプ200では、第2水中軸受240の軸受寿命は短いが、付帯設備や付属部品が無いため、製造コストを大幅に低減できる。よって、この第2立軸ポンプ200は、短時間かつ局地的豪雨が発生したときだけ駆動させる場合に有効である。これにより、ポンプ設備10の総費用の増大を抑えつつ、ポンプ設備の信頼性を向上できる。
【0051】
(第3立軸ポンプの詳細)
図7に示すように、第3立軸ポンプ300には、第1立軸ポンプ100と同様に、ガイドベーン335を介して軸受ホルダ336が配置され、この軸受ホルダ336にも第3水中軸受340が配置されている。また、第3立軸ポンプ300には、第1立軸ポンプ100と同様に、回転軸308の外周を覆う保護管362が配置されている。この保護管362は、挿通部材330と軸受ホルダ336とを接続する第1部分363と、軸受ホルダ336とケーシングハブ316とを接続する第2部分364を備えている。
【0052】
図8Aを併せて参照すると、第3立軸ポンプ300には、第3ポンプケーシング305の内部に、潤滑液TWを第3水中軸受340に供給するための自己注水機構350が設けられている。この自己注水機構350は、インペラ310に設けられたサイクロンセパレータ352である。このサイクロンセパレータ352は、第3立軸ポンプ300によって排出する揚水PWの一部を取り入れて、揚水PWを潤滑液TWである処理水と汚水DWに分離可能な濾過手段である。まず、
図9の概念図を用いてサイクロンセパレータ352の原理について説明する。
【0053】
サイクロンセパレータ352は、直径が下部から上方へ次第に大きくなっている筒体からなる円錐状容器370を備えている。この円錐状容器370の上端開口は、蓋部材371によって塞がれている。円錐状容器370の外周上部には揚水流入口372が設けられている。円錐状容器370の下端には筒状の汚水流出口373が設けられ、蓋部材371には筒状の処理水流出口374が設けられている。
【0054】
揚水PWは、円錐状容器370の外周に対して接する方向を流入方向として、揚水流入口372から円錐状容器370内に流入する。すると、揚水PWは、円錐状容器370の壁面に沿って旋回(旋回流RF参照)する。これにより、円錐状容器370の壁面付近の圧力は高くなり、円錐状容器370の中心軸付近の圧力は低くなる。また、円錐状容器370の中心軸付近では、上部で上昇流UFが生じ、下部で下降流が生じる。
【0055】
揚水PWに含まれている異物は、旋回流RFによる遠心力によって液体から分離され、回転しながら下方へ沈降し、汚水DWとして汚水流出口373から円錐状容器370の外部へ排出される。また、固形物が分離された処理水(潤滑液TW)は、上昇流UFによって処理水流出口374から円錐状容器370の外部へ排出される。但し、水中軸受340に摩耗を生じさせない程度の微小な異物は、上昇流UFに乗って処理水流出口374から排出されることがある。
【0056】
図8Aから
図8Cに示すように、このようなサイクロンセパレータ352がインペラ310の中空状のハブ311の部分に設けられている。詳しくは、インペラ310は、直径が下部から上方へ次第に大きくなっている円錐状のハブ311と、このハブ311から径方向外向きに突出する複数の羽根板312とを備えている。また、ハブ311には、回転軸308に連結するためのボス313が設けられている。
【0057】
ハブ311の上端開口は、ケーシングハブ316の底壁322よって覆われている。この底壁322には、ハブ311の上端開口に位置する蓋体323が固定されている。この蓋体323には、複数(本実施形態では4本)の流入管324が配置されている。
図8Bに最も明瞭に示すように、流入管324は、蓋体323の外周に接する方向に延びるように配置されている。流入管324の外端側は、ケーシングハブ316を貫通し、その貫通部分が液密にシールされている。流入管324の外端である流入口325は、インペラ310の回転方向Aに対して対向するように、ケーシングハブ316の外側で開口している。流入管324の内端である流出口326は、ハブ311の上方で開口している。また、蓋体323と回転軸308との間には、設定された間隔の隙間327が形成されている。
【0058】
インペラ310及びケーシングハブ316のうち、円錐状のハブ311は、サイクロンセパレータ352の円錐状容器370の機能を兼ねる。蓋体323は、サイクロンセパレータ352の蓋部材371の機能を兼ねる。また、蓋体323に配置した流入管324は、サイクロンセパレータ352の揚水流入口372の機能を兼ねる。蓋体323と回転軸308との間の隙間327は、サイクロンセパレータ352の処理水流出口374の機能を兼ねる。また、ハブ311の周壁下部には貫通孔314が設けられており、この貫通孔314がサイクロンセパレータ352の汚水流出口373の機能を兼ねる。
【0059】
インペラ310が回転すると、ポンプケーシング305とケーシングハブ316との間である揚水流路内で、揚水PWがインペラ310の回転方向Aと同一方向に旋回しながら吸い上げられる。これにより揚水PWの一部は、揚水PWの流動方向と対向する流入管324の流入口325からハブ311内に取り入れられ、ハブ311の壁面に沿って旋回する。また、ハブ311内の揚水PWは、ハブ311の回転により旋回速度が加速されるため、潤滑液TWとしての処理水と汚水DWに高効率で分離される。
【0060】
分離された汚水DWは、貫通孔314を通って揚水流路に流出する。
図7及び
図8Aを参照すると、貫通孔314は揚水PWの流動方向に沿って貫通しており、この揚水PWの流動方向と汚水DWの流出方向とは逆向きである。吸込口306付近の圧力をP0、羽根板312の上側付近の圧力をP1、及びハブ311内の圧力をP2とすると、圧力P0より圧力P2は高く、圧力P2より圧力P1は高くなる(P0<P2<P1)。よって、貫通孔314を通してハブ311内に揚水PWが流入することはない。
【0061】
分離された潤滑液TWは、インペラ310のボス313の周囲を上昇し、隙間327を通ってケーシングハブ316に向けて流れる。そして、潤滑液TWは、第3水中軸受340と回転軸308との間の隙間を通ってケーシングハブ316内に流入する。ケーシングハブ316内が潤滑液TWで満たされると、潤滑液TWは、閉塞部材318の第3水中軸受340と回転軸308との間の隙間を通ってケーシングハブ316外へ流出する。
【0062】
ついで、潤滑液TWは、保護管362を通して軸受ホルダ336に流入し、軸受ホルダ336の第3水中軸受340と回転軸308との間の隙間を通過する。その後、保護管362、軸封ケーシング332、及び排水管366を介して吸込水槽13に排出される。なお、排水管366は、一端が軸封ケーシング332の接続部に接続され、他端が吸込水槽13の上部で開放するように、配管されている。
【0063】
このようにした第3立軸ポンプ300では、処理水からなる潤滑液TWによって第3水中軸受340に異物が付着することを防止できる。また、保護管362によって全ての第1水中軸受140を確実に潤滑できる。よって、第3水中軸受340の摩耗を低減でき、第3立軸ポンプ300を長寿命化できる。また、第3立軸ポンプ300は、潤滑液TWを供給するための付帯設備(例えば外部水源や給水ポンプ)が不要であるため、第1立軸ポンプ100よりも製造コストを低減できる。また、自己注水機構350はサイクロンセパレータ352からなるため、フィルタによって揚水を浄化する場合と比較すると、目詰まりがないため、第3立軸ポンプ300の保守点検の回数を低減できる。
【0064】
なお、自己注水潤滑型の第3立軸ポンプ300は、前記構成に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、ハブ311内に揚水PWを取り込む構造は、希望に応じて変更が可能である。また、
図10に示すように、自己注水機構350を構成するサイクロンセパレータ352は、第3ポンプケーシング305における据付床12上に位置する部分(例えば吐出管)に分岐接続してもよい。この場合、給水管360の一端をサイクロンセパレータ352の処理水流出口374に接続し、給水管360の他端を軸封ケーシング332に接続する。また、給水管360には、サイクロンセパレータ352から軸封ケーシング332に向けた潤滑液CWの流動を許容する逆止弁356を介設する。また、第3ケーシングハブ316には、第1のケーシングハブ116の接続管部121と同様の接続管部321を形成し、この接続管部321に排水管366を接続する。このようにしても、前記と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0065】
(第4立軸ポンプの詳細)
図11に示すように、第4立軸ポンプ400には、第1立軸ポンプ100と同様に、ガイドベーン435を介して軸受ホルダ436が配置され、この軸受ホルダ436にも水中軸受440が配置されている。この立軸ポンプ400には、ケーシングハブ416及び軸受ホルダ436の下部に位置するように、揚水中に含まれる異物が第4水中軸受440に侵入することを防ぐ保護カバー450が配置されている。第4水中軸受440の上端は、軸受スリーブ及び軸受ホルダ436内に覆い隠され、第4水中軸受440の下端は、保護カバー450によって覆い隠されている。
【0066】
保護カバー450は、ポンプケーシング405において、第4水中軸受440に対して揚水の流動方向上流側(要するに下側)に位置するように、回転軸408に固定されている。
図12Aを併せて参照すると、保護カバー450は、全体として有底円筒状であり、回転軸408に対して固定される底壁451と、回転軸408を取り囲む円筒状の周壁452とを備えている。 回転軸408の外周と周壁452との間には、上端が開口した貯液室454が形成されている。
【0067】
貯液室454内には、揚水に含まれる異物を排除するためのベーン部材457が配置されている。このベーン部材457は、水中軸受440のカバーケース442に固定されている。
図12Bを参照すると、このベーン部材457は、半径方向に延びる複数のガイド板458を備えている。ガイド板458は、回転軸408及び保護カバー450の回転方向に沿って傾斜している。
【0068】
保護カバー450の上端開口には、円環状の蓋体460が固定されている。この蓋体460と回転軸408(カバーケース442)との間には、所定間隔の隙間462が形成されている。この隙間462を介して、保護カバー450内の貯液室454と第4ポンプケーシング405内とが連通している。
【0069】
第4立軸ポンプ400が運転されると、保護カバー450が回転軸408と一緒に回転する。すると、貯液室454内の揚水が遠心力によって保護カバー450と同方向に回転する。これにより、揚水に含まれる異物は、ガイド板458によって貯液室454の外側かつ上方に向けて案内される。その後、異物は、蓋体460とカバーケース442との間の隙間462を介して、貯液室454からポンプケーシング405に排出される。その結果、異物が第4水中軸受440に侵入することを防止できる。
【0070】
なお、第4立軸ポンプ400の運転が停止されると、貯液室454内には異物が除去された清浄な揚水だけが残る。立軸ポンプ400の運転が再開され、ポンプケーシング405内に揚水が急激に流入しても、第4水中軸受440には貯液室454内に貯まっている清浄な揚水が流入するので、第4水中軸受440に異物が侵入することはない。
【0071】
このようにした第4立軸ポンプ400では、第3水中軸受440への異物の侵入を防止できるため、非防塵式の第2水中軸受240と比較すると、アブレシブ摩耗の発生を抑制し、長寿命化を図ることができる。
【0072】
なお、無注水潤滑型の水中軸受240,440を備える第2及び第4の立軸ポンプ200,400は、前記構成に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、これらの立軸ポンプ200,400には、閉塞部材218,418を用いずに、ケーシングハブ216,416の上端開口を開放してもよい。また、第4立軸ポンプ400は、軸受ホルダ436を設けなくてもよい。
【0073】
(発明品と従来品のポンプ設備の比較)
図2に示すように、発明品のポンプ設備10と、従来品のポンプ設備とを用い、軸受交換年数を比較した。なお、軸受交換年数は、軸受寿命を年間排水運転時間で割る(除算)ことで求められる。本発明品のポンプ設備10には、前記実施形態のように、第1から第4の水中軸受140〜440を用いた立軸ポンプ100〜400を配置した。従来品のポンプ設備には、全て防塵式無注水潤滑型の水中軸受を用いた立軸ポンプを配置した。
【0074】
従来品の第1立軸ポンプの軸受交換年数は0.2であり、1年に5回も水中軸受440を交換する必要がある。従来品の第2立軸ポンプの軸受交換年数は100.0であり、ポンプ設備自体の寿命よりも長いため、過剰な設計であると言える。従来品の第3立軸ポンプの軸受交換年数は2.2であり、2年に1回水中軸受440を交換する必要がある。従来品の第4立軸ポンプの軸受交換年数は19.2であり、概ね合理的であると言える。
【0075】
これに対して、本発明品の各軸受交換年数は、第1立軸ポンプ100が18.9であり、第2立軸ポンプ200が20.0であり、第3立軸ポンプ300が21.7であり、第4立軸ポンプ400が19.2である。即ち、全ての立軸ポンプ100〜400の軸受交換年数は20年前後であり、概ね一致しているため、1回のメンテナンスで全ての立軸ポンプ100〜400の水中軸受140〜440を交換することができる。よって、ポンプ設備10の管理も改善できる。
【0076】
次に、本発明品のポンプ設備10のコストについて検討した。
図2においては、製造コストが最も安価な第2立軸ポンプ200を基準とした指数で表している。初期コストは、第2立軸ポンプ200、第4立軸ポンプ400、第3立軸ポンプ300、及び第1立軸ポンプ100の順番で高くなっている。しかし、発明品の第1立軸ポンプ100は、年5回の部品交換が必要な従来品と比較すると、メンテナンス時の作業コスト及び部品コストを考慮すれば、運転コストの相対評価は良いと言える。また、発明品の第3立軸ポンプ300も、2年に1回の部品交換が必要な従来品と比較すると、運転コストの相対評価は良いと言える。そして、年間排水運転時間に応じて最適な型式の立軸ポンプ100〜400を選定しているため、全ての立軸ポンプを無注水潤滑型とした場合と比較すると、長寿命化が可能である。
【0077】
なお、本発明のポンプ設備10は、前記実施形態の構成に限定されず、種々の変更が可能である。
【0078】
例えば、全長が最も長い第1立軸ポンプ100には、
図7から
図10に示す自己注水機構350を配置し、第1水中軸受100を自己注水潤滑型としてもよい。この場合、第1立軸ポンプ100よりも全長が短い他の立軸ポンプには、外部注水潤滑型の水中軸受は使用しない。このようにしても、立軸ポンプ毎のメンテナンスサイクルを均一化できる。
【0079】
また、全長が最も短い第2立軸ポンプ200には、
図11から
図12Bに示す保護カバー450を配置し、第2水中軸受200を防塵式無注水潤滑型としてもよい。この場合、第2立軸ポンプ200よりも全長が長い他の立軸ポンプには、非防塵式無注水潤滑型の水中軸受は使用しない。このようにしても、立軸ポンプ毎のメンテナンスサイクルを均一化できる。
【0080】
また、ポンプ設備10に配置する立軸ポンプの数は、2台であっても良いし、3台であっても良いし、5台以上であってもよい。2台のみとする場合、全長が長い方に注水潤滑型の第1水中軸受を配置し、全長が短い方に無注水潤滑型の第2水中軸受を配置する。3台又は5台以上設置する場合、注水潤滑型の立軸ポンプ100,300を配置する数と、無注水潤滑型の立軸ポンプ200,400を配置する数は、単に台数で決定するのではなく、設置するポンプケーシングの全長によって決定することが好ましい。
【0081】
また、外部注水機構150を用いた立軸ポンプは、清水又は浄水からなる潤滑液を常に供給することが可能であるため、吸込水槽13内が駆動水位に達していない状態でも、駆動モータを駆動させる先行待機型としてもよい。