【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的のために、第1の態様によると、本発明は、液体注出デバイスを対象とし:
‐上記液体注出デバイスは:本体及びプレートを備えるテーブルであって、上記本体が、注出されることになる液体を収容する可撓性材料製のポーチが内側に位置決めされたシェルをそれぞれ備える、上記液体を収容する3つのキャスクを含む、テーブル;各キャスクから3つの注出タップへと延在する3つの流通チャネル;上記流通チャネルを冷却するためのシステム;上記キャスクと上記タップとの間の各上記流通チャネルに電磁弁を備える、各キャスクから液体をくみ上げるための3つの加圧型流通システム;上記電磁弁を開放又は閉鎖することにより液体の注出を制御するよう適合された、上記デバイスを管理するためのシステム;並びに上記デバイスの移動を可能とするよう適合されたキャスタを含み;
‐上記プレートは、3つの液体注出タップと、液体の注出を制御する機能と連動するよう適合された管理システムと対話するための手段とを含み、上記管理システムは、接続手段を介してデータベースに接続される。
【0013】
各キャスクはPET(ポリエチレンテレフタレート)シェルで構成され、その内側には、液体を収容する可撓性材料のポーチが位置決めされる。各キャスクは円筒形状であり、PETハンドルを含む。各キャスクは好ましくは、再利用できる材料から作製される。キャスクは使い捨て可能かつ再利用可能である。これらのキャスクの使用は、炭素収支の改善を意味し、回収及び清掃のために輸送を必要としない。キャスク上に付着物はない。3つのキャスクを使用することにより、空間を過度に占有することなく、いくつかの選択肢を有することができる。更に、提供される技術的特徴によると、キャスク内に、シェルと可撓性ポーチとの間へと吹き込まれる空気と、液体との間の接触がないことにより、ガス圧に依存する金属キャスクからの流通システムを用いた場合(例えばビールに関して3〜4日)よりも長い貯蔵寿命(3週間程度)が保証される。
【0014】
このデバイスにより、炭酸飲料は、飲料の味を保ちながら所望の温度に維持される。
【0015】
更に、流通チャネルの冷却システムにより、電磁弁を冷却でき、しばらくの間流通が存在しない場合に泡沫の生成が回避され、全ての流通ラインがタップまで冷却される。
【0016】
従って、デバイスはどこにでも設置でき、特定のスキルを必要としないため、このデバイスは自律的である。キャスクの交換は簡単に達成できる。
【0017】
データベースはホストサーバ上にある。顧客の各動作に対して、管理システムはデータベースに問い合わせを行い、必要であれば、接続手段を介してデータベースを更新する。
【0018】
データベース管理システムは、1つ又は複数のテーブルと関連付けることが可能となり、これにより、複数の場所を同時に管理できるようになる。
【0019】
キャスタにより、デバイスを移動させることができる。デバイスは、給電のための電気ソケットアウトレットを1つだけ必要とする。本発明の一実施形態では、デバイスはバッテリを備える。
【0020】
本発明の複数の実施形態は、複数のキャスク及び液体を注出するためのタップを含む。
【0021】
従って本デバイスは、複数の種類の液体を有する可能性を提供する。
【0022】
本発明の実施形態では、接続手段は有線又は無線である。
【0023】
上記接続手段は、リアルタイムに無線で動作する。例えばWiFi(IEEE 802.11、ISO/IEC 8802−11のグループの規格によって管理される無線通信プロトコルのセットを示す登録商標)又は電気通信ネットワークを用いる。
【0024】
このリアルタイム型の態様は、情報がマイクロコントローラに伝送される、又は情報交換の終了を待つことなく収集されるという事実によって定義される。例えば、液体の注出中にマイクロコントローラとの情報の交換が行われる。
【0025】
無線接続は、有線接続に置換してよい。
【0026】
本発明の実施形態では、各キャスクは、分離壁によって他のキャスクから熱的に絶縁される。
【0027】
従って本デバイスは、異なる種類の液体を統合して、異なる温度で上記液体を貯蔵し、また上記液体を注出する。各キャスクは独自の温度を有する。
【0028】
本発明の複数の実施形態では、加圧型流通システムは:
‐キャスクのシェルと可撓性材料ポーチとの間にガスを吹き込むための手段;
‐キャスクとタップとの間の流通チャネル内の電磁弁;
‐流通チャネル内の液体の流量を測定するよう適合された流量計
を備える。
【0029】
本発明の複数の実施形態では、冷却システムは冷却回路を備え、この冷却回路の熱交換流体は、エバポレータ、膨張弁、コンデンサ、コンプレッサを通過する。
【0030】
冷却システムは動作が速く、水の使用に関連する不都合を回避する。
【0031】
本発明の複数の実施形態では、管理システムは:
‐無線接続によってリアルタイムでデータベースに接続されるマイクロコントローラ;
‐キャスクの温度を測定するよう適合された温度プローブ;
‐キャスク内部の圧力を測定するよう適合された圧力プローブ
を含む。
【0032】
一実施形態では、各電磁弁はタップの高さに位置決めされ、上記電磁弁は冷却システムによって冷却される。電磁弁をタップの高さに配置することにより、流通チャネル内に含まれる液体を冷却できるようになる。これにより、流通チャネル内に残留する液体の量による泡沫の形成を回避する。
【0033】
本発明の実施形態では、管理システムはキャスクを認識して液体を識別し、情報をマイクロコントローラに伝送するための手段を含む。
【0034】
上記認識手段はまた、生産者及びバッチ番号を識別し、キャスクを追跡できるようにする。
【0035】
従って、キャスクの認識は、正確な温度及び圧力においてキャスクから液体を取り出すことを可能にする貯蔵温度及び圧力を伝送するために、データベースに情報を伝送する。
【0036】
本発明の実施形態では、上記データベースは、キャスク内の液体の種類に関する情報、顧客のアカウントに関する情報を含む。
【0037】
顧客アカウント情報は、顧客が顧客自身にサーブすることが認可されている液体の体積を決定するのに役立つ。情報は、上記認可されている体積に加えて、アルコールのパーセンテージ、飲料の種類、開放時間…に対しても追加される。
【0038】
第2の態様によると、本発明は制御システムを対象とし、上記制御システムは、デジタルタブレット、コンピュータ又は携帯電話であり、上記制御システムは上記デバイスとの無線通信のための手段を備える。
【0039】
第3の態様によると、本発明は以下のステップを含む方法を対象とする:
‐請求項1に記載のデバイスにキャスクを接続するステップ;
‐データベースに顧客アカウント情報の問い合わせを行うステップ;
‐顧客アカウント情報に応じた限界液体体積に従って、液体注出タップの開放を制御するステップ。
【0040】
顧客アカウント情報により、顧客は自身のアカウントにログオンできる。限界体積は顧客のアカウントの払込額によって決定され、顧客がログオフするのを忘れた場合に他の人が顧客のアカウントで自身にサーブするのを回避する。
【0041】
別の動作可能性により、顧客は自身の量(グラスの数、その内容量は限界液体体積に対応するセンチリットルにおけるものである)を選択できる。流量計はセンチリットルを計量、最大量に達したとき、又は顧客が払込額を使い果たしたときに、マイクロコントローラは電磁弁に、閉鎖する(注出タップを閉鎖する)よう命令し、タブレットが対応するメッセージ(例えば:不十分な払込額)を表示する。
【0042】
本発明の他の利点、目的及び特徴は、添付の図面を参照しながら非限定的な説明として与えられる以下の説明から明らかになるであろう。