(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
欠陥のある発光デバイスを含むマトリックス内の第1の発光デバイス場所を格納するメモリをさらに備え、前記データドライバが、動作する発光デバイスを含む第1の発光デバイス場所を有するセルと比較して、その場所に対して反対の極性を有する制御信号を提供するように配置されている、請求項1に記載のディスプレイ。
欠陥のある発光デバイスを含むマトリックス内の第1の発光デバイス場所を格納するメモリをさらに備え、前記データドライバが、動作する発光デバイスを含む第1の発光デバイス場所を有するセルと比較して、その場所に対して反対の極性を有する制御信号を提供するように配置されている、請求項6に記載のディスプレイ。
前記第1の発光デバイスを含む第1の種類の発光デバイスが、前記マトリックス全体で第1の発光デバイス場所に存在し、前記第2の発光デバイスを含む第2の種類の発光デバイスが、前記マトリックス全体で第2の発光デバイス場所に存在する、請求項6に記載のディスプレイ。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイは、至る所に存在し、あらゆるウェアラブルデバイス、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、デスクトップ、TVまたはディスプレイシステムのコアとなる構成要素である。一般的なディスプレイ技術は、今日、液晶ディスプレイ(LCD)から、より最近の有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイまでさまざまである。
【0003】
ここで
図1を参照すると、ディスプレイのためのアクティブ駆動マトリックスが示されている。このマトリックスは、M個の列に分割されたN個の行のセルを含んでいる。各セルは、モノクロームディスプレイ用のピクセル、またはカラーディスプレイ内の赤色、緑色または青色のサブピクセルの1つのどちらかに対応する発光デバイスを備えている。カラーディスプレイの場合、マトリックスの行に沿って、異なる色のサブピクセルを交互に配置することができるか、またはマトリックスのそれぞれの行が、所与の色のサブピクセルのみを含んでいてもよい。
【0004】
複数の周辺駆動ブロックは、以下を備えている。
スキャンドライバ: スキャンドライバは、マトリックスの各行が後続のフレームまたはサブフレーム用にプログラミングされることを可能にするパルス信号S1・・・Snを生成する。
【0005】
データドライバ: データドライバは、スキャンドライバによって実行される行の個々のセルをプログラミングするためのデータ出力D1・・・Dmを送信する。これらの信号は、スキャンライン毎に、各フレームまたはサブフレームに対して更新される。
【0006】
いくつかのマトリックスにおいて、セルのプログラミングに従って、フレーム中に発光デバイスを駆動するためにマトリックスの各セルに一定の供給電圧(Vdd)が提供される。典型的には、一定の供給電圧(Vdd)の実施の際に、データドライバは、後続のフレームに関するセルの輝度を決定するアナログ出力を提供する。
【0007】
図1のマトリックスにおいて、PWM(パルス幅変調)ドライバは、プログラミングされたセルをバイアスして、サブフレーム中にプログラミングに従ってセルを発光させるか、または発光させないようにすることを可能にするPWMパルスを生成する(なお、「PWM」との用語は、本明細書では、行内のセルを活性化するためのパルス信号に関連して使用され、このようなパルスは、例えば、国際公開第2010/014991号(特許文献1)に記載されるような従来のPWMアドレッシング手法、または国際公開第2014/012247号(特許文献2)に記載されるようなカラーシーケンシャル手法の一部として採用され得る。)。PWMに関して、データドライバが典型的にデジタル出力を提供し、その際、PWMドライバがサブフレームに対するセルのプログラミングと組み合わせてフレームのセルの輝度を決定する可変幅パルスを提供する。
【0008】
2016年3月21日に出願された英国特許出願第1604699.7号(参照番号:I35−1702−01GB)は、データドライバが、PWMドライバが必要とする切替え頻度を制限するアナログ出力またはデジタル出力の組み合わせを提供するハイブリッド手法を開示している。一方、2016年4月14日に出願された英国特許出願第1606517.9号(参照番号:I35−1702−02GB)は、閾値電圧補償を提供するアクティブ駆動マトリックス用のセルを開示している。
【0009】
図1において、2つの同期ブロックが使用される。1つは、スキャンパルスが行に印加された後に、必要なデータ信号が確実に伝達されるようにするためにスキャンドライバとデータドライバの間に配置される。2つめは、データローディングが終了した後に、PWMパルスが確実に印加されるようにするためにデータドライバとPWMドライバとの間に配置される。
【0010】
マトリックス内の各行は、ハイに移行する個々のスキャンラインS1・・・Snを用いてアドレス指定されるか、またはデータドライバによってディスプレイの個々の行が後続のフレームまたはサブフレーム用にアドレス指定される(またはプログラミングされる)べきであるときにアサートされる。PWMに関して、所与のフレーム中に、各行に対して、PWMドライバは、個々のPWM信号P1・・・Pnを用いた駆動パルスのシーケンスを提供する。各信号Pは、スキャンライン信号S1・・・Snおよびデータドライバ信号D1・・・Dmと同期した隣接するPWM信号のタイムシフトした態様とすることができる。
【0011】
アクティブマトリックス回路(例えば、国際公開第2010/119113号(特許文献3)に記載されるもの)は、薄膜トランジスタ技術(TFT)を使用し、セルは、30cm×40cmから最新世代(GEN10として知られる)の2.88m×3.15mまでの大きさのガラス基板上に製造されたアモルファスの酸化物または多結晶のケイ素技術に基づくトランジスタを備えている。TFTは、各セル内の発光デバイスの動作を制御するための電圧スイッチまたは電流源として使用される。
【0012】
ほとんどの携帯可能な、典型的には電池駆動のデバイスでは、ディスプレイは、利用可能な電力の大部分を使用する。携帯機器のユーザの最も一般的な不満は、ディスプレイの輝度が不十分なことである。電池寿命を延ばし、輝度レベルを改善するために、電力消費が少なく、光源からの高輝度発光をもたらす新規なディスプレイ技術を開発することが必要である。
【0013】
国際公開第2013/121051号(特許文献4)は、集積LEDまたは無機LED(iLED)と呼ばれる、基板上に配置された光発生層を含む半導体材料を有する基板を含む、ディスプレイ用の改良された発光デバイスを開示している。半導体材料および/または基板は、iLEDの発光面から準コリメート光を出力するように内部で光を制御するように構成されている。iLEDは、発光面に配置された光学要素を備えており、かつ発光面から出射する準コリメート光を受け取り、準コリメート光の少なくとも一部の1つまたは複数の光学特性を変更するように構成されている。
【0014】
一方、OLEDセルは、2枚のガラス平板の間に挟まれた有機材料またはポリマー材料に電流を流すことによって光を発生するように動作する。iLEDディスプレイは、OLED材料を、ディスプレイの各セルに配置された別個のLEDダイ(無機材料からなる)と置き換えている。
【0015】
標準的な(すなわち無機)LEDデバイスは、何年にもわたって使用されており、その性能(効率、輝度、信頼性および寿命)が、LED産業が多くの商業的な機会を追求している間に(特に、一般的な照明用途に関して標準的な白熱電球を置き換えることができるようなLED技術を開発する挑戦の間に)最適化されてきた。すなわち、無機LEDは、新規で、ほとんど開発されていないOLED材料よりも、顕著に効率、輝度が良く、信頼性が高い。
【0016】
ディスプレイ中の各ピクセルで個々にスイッチング可能な標準的なLEDダイ(R、GおよびB)のコンセプトも知られている。この手法は、大情報ディスプレイには幅広い用途がある。しかし、今日まで、標準的なLEDは、典型的には、設計上平坦であり、そのため、発光光の方向を制御するには非効率であるため、この手法を、より小さなディスプレイにまでスケールダウンすることはできなかった。さらに、ラップトップまたはスマートフォンのディスプレイに必要な数百万ピクセルの組み立ては、標準的な組み立て/製造技術を用いて実現不可能である。
【発明の概要】
【0018】
第1の態様によれば、請求項1、8または16に記載のディスプレイが提供される。
この態様は、信頼性は高いが、信頼性が完全な程度ではない別個の発光デバイスを備えるディスプレイに対して冗長性を提供することができる。例えば、マトリックス中のiLEDなどのデバイスの初期のピックアンドプレイスの後、その歩留まりは、90%より高いが、99%未満であると予想され、すなわち、デバイスの10%までが欠陥となり得る。それにもかかわらず、本発明のディスプレイを使用すると、少量の発光デバイスのみを試験し、高いレベルの歩留まりでディスプレイを製造するために良好であることが分かる。
【0019】
このディスプレイのためのセルの設計は、レーザーによる欠陥デバイスとディスプレイとの接続の開放または短絡の必要性を回避する。
いくつかの実施形態では、配置される発光デバイスは、セルあたり1個のデバイスのみが動作されるように自動的に制御される。
【0020】
代替的な実施形態では、各セル内に少なくとも2個のデバイスが配置され、ディスプレイが動作モード(例えば、広角ディスプレイおよび狭角ディスプレイ)間を切替えることができるように、これらのデバイスは選択的に動作される。
【0021】
第2の態様では、請求項22に記載のディスプレイが提供される。
この態様では、共有の駆動回路によって、ピクセルに必要な基板面積が減少し、より高ピクセル密度が得られる。このことは、各ピクセルが3個のサブピクセルに分割され、それぞれが1つの色(赤色、緑色および青色)を表し、それぞれが必要なバイアス電流を生成するために駆動回路を必要とするアクティブ駆動マトリックスとは対照的である。
【0022】
この態様によれば、全ての発光デバイスは、同じ電流でバイアスされ、このことは、ピクセルあたり1個より多い駆動回路が必要ではないことを意味している。どの発光デバイスが発光し、どの程度長く発光するかを制御することによって、ピクセルから直接的に色が生成される。
【0023】
本発明の実施形態は、特に、システムおよび方法に関する添付の特許請求の範囲に開示されており、1つの請求項のカテゴリー(例えばシステム)に記載されている任意の特徴が、別の請求項のカテゴリー(例えば方法、記憶媒体またはコンピュータプログラム製品)でも同様に請求されていてもよい。添付の特許請求の範囲における従属関係または前述の引用は、単なる形式的な理由のために選択されている。しかし、任意の従前の請求項に対する故意の前述の引用から得られる任意の発明特定事項が(特に複数の従属関係では)同様に請求されてもよく、その結果、請求項およびその特徴の任意の組み合わせが開示され、添付の特許請求の範囲で選択される従属関係にかかわらず請求されてもよい。請求され得る発明特定事項は、添付の特許請求の範囲に示される特徴の組み合わせだけではなく、特許請求の範囲の特徴の任意の他の組み合わせも含んでおり、特許請求の範囲に述べられるそれぞれの特徴を、特許請求の範囲の任意の他の特徴または他の特徴の組み合わせと合わせてもよい。さらに、本明細書に記載され、または図示されている任意の実施形態および特徴が、別個の請求項で請求されてもよく、および/または本明細書に記載され、または図示されている任意の実施形態または特徴との任意の組み合わせで、または添付の特許請求の範囲の任意の特徴との組み合わせで請求されてもよい。
【0024】
本発明に係る一実施形態において、ディスプレイは、
複数のM個のセルの列に分割された複数のN個の行を含むマトリックスであって、各セルが、少なくとも2つまでの発光デバイスを受け入れるように配置されている、マトリックスと、
複数のN個のスキャンライン信号をマトリックスの個々の行に供給するスキャンドライバであって、各スキャンライン信号は、ピクセル値でプログラミングされるべきマトリックスの個々の行を選択するためのものである、スキャンドライバと、
複数のM個の可変レベルデータ信号をマトリックスの個々の列に提供するデータドライバであって、
各可変レベルデータ信号は、ピクセル値で選択されたマトリックスの行内の個々のピクセルをプログラミングするためのものである、データドライバと、を備え、
各セルは、さらに、
データドライバ信号の制御下で、セル内に配置された発光デバイスに電流を提供するための駆動回路と、
駆動回路に接続された第1の発光デバイス場所と、
第1の発光デバイス場所に並列に接続された第1の薄膜トランジスタ(TFT)と、
第1の発光デバイス場所に直列に接続された第2の発光デバイス場所と、
第2の発光デバイス場所に並列に接続され、ゲートノードが第1のTFTのゲートノードに接続されている第2のTFTと、
第1および第2のTFTのゲートノードに接続された1つの端子を有し、かつスキャンドライバ信号の制御下で制御信号を第1および第2のTFTに選択的に接続する第3のTFTであって、制御信号が、駆動回路が電流を提供するときに、セル内に配置された第1または第2の発光デバイスのうちどれが発光するかを決定する、第3のTFTと、を含む。
【0025】
各セルが、さらに、第1および第2のTFTのゲートノードに接続されたコンデンサを含み得る。
第1および第2のTFTの各々は、反対にドープされ得る。
【0026】
第1の発光デバイス場所にある第1の発光デバイスに欠陥があると決定された場合に、第2の発光デバイスが、第2の発光デバイス場所にのみ配置され得る。
本発明に係る一実施形態において、ディスプレイは、欠陥のある発光デバイスを含むマトリックス内の第1の発光デバイス場所を格納するメモリをさらに備え得、データドライバが、動作する発光デバイスを含む第1の発光デバイス場所を有するセルと比較して、その場所に対して反対の極性を有する制御信号を提供するように配置されている。
【0027】
第1の種類の発光デバイスが、マトリックス全体で第1の発光デバイス場所に配置され、第2の種類の発光デバイスが、マトリックス全体で第2の発光デバイス場所に配置され得る。
【0028】
制御信号が、マトリックスに共通しており、共通の制御信号の値は、マトリックス全体で第1の発光デバイス場所または第2の発光デバイス場所にあるいずれかの発光デバイスを駆動するために選択され得る。
【0029】
本発明に係る一実施形態において、ディスプレイは、
複数のM個のセルの列に分割された複数のN個の行を含むマトリックスであって、各セルが、少なくとも2つまでの発光デバイスを受け入れるように配置されている、マトリックスと、
複数のM個の可変レベルデータ信号をマトリックスの個々の列に提供するデータドライバであって、各可変レベルデータ信号は、ピクセル値で選択されたマトリックスの行内の個々のピクセルをプログラミングするためのものである、データドライバと、を備え、
各セルは、さらに、
データドライバ信号の制御下で、セル内に配置された発光デバイスに電流を提供するための駆動回路と、
駆動回路に接続された第1の発光デバイス場所と、
第1の発光デバイス場所に直列に接続された第2の発光デバイス場所と、
第2の発光デバイス場所に直列に接続された第3の発光デバイス場所と、
第1の発光デバイス場所に並列に接続された第1の薄膜トランジスタ(TFT)と、
第1のTFTのゲートノードに接続された第1の制御信号と、
第1および第2の発光デバイス場所に並列に接続された第2のTFTと、
第2のTFTのゲートノードに接続された第2の制御信号と、
第1および第2の発光デバイス場所を連結するノードに接続された第3のTFTと、
第3のTFTのゲートノードに接続された第3の制御信号と、
第3の発光デバイス場所に並列に接続された第4のTFTと、を含み、第1の制御信号が第4のTFTのゲートノードに接続され、第1、第2および第3の制御信号の値が、駆動回路が電流を提供するときに、セル内に配置された第1、第2または第3の発光デバイスのうちどれが発光するかを決定する、ディスプレイ。
【0030】
本発明に係る一実施形態において、ディスプレイは、複数のN個のスキャンライン信号をマトリックスの個々の行に提供するスキャンドライバであって、各スキャンライン信号は、ピクセル値でプログラミングされるべきマトリックスの個々の行を選択するためのものである、スキャンドライバをさらに備え得、各制御信号は、スキャンドライバ信号の制御下で、個々のTFTを介して、第1のTFTから第4のTFTに選択的に接続される。
【0031】
TFTが、n型またはp型のいずれかであり得る。
第1の発光デバイス場所にある第1の発光デバイスに欠陥があると決定された場合に、第2の発光デバイスは、第2の発光デバイス場所にのみ配置され得る。
【0032】
第2の発光デバイス場所にある第2の発光デバイスに欠陥があると決定された場合に、第3の発光デバイスは、第3の発光デバイス場所にのみ配置され得る。
本発明に係る一実施形態において、ディスプレイは、欠陥のある発光デバイスを含むマトリックス内の第1、第2または第3の発光デバイス場所を格納するメモリをさらに備え得、データドライバは、セル内に配置された発光デバイスの欠陥状況に従って、各セルに対し、相対的な値の制御信号を提供するように配置されている。
【0033】
第1の種類の発光デバイスは、マトリックス全体で第1の発光デバイス場所に配置され、第2の種類の発光デバイスは、マトリックス全体で第2の発光デバイス場所に配置され、第3の種類の発光デバイスは、マトリックス全体で第3の発光デバイス場所に配置され得る。
【0034】
制御信号は、マトリックスに共通しており、共通の制御信号の値は、マトリックス全体で第1、第2または第3の発光デバイス場所にあるいずれかの発光デバイスを駆動するために選択され得る。
【0035】
本発明に係る一実施形態において、ディスプレイは、
複数のM個のセルの列に分割された複数のN個の行を含むマトリックスであって、各セルが、少なくとも2つまでの発光デバイスを受け入れるように配置されている、マトリックスと、
複数のN個のスキャンライン信号をマトリックスの個々の行に提供するスキャンドライバであって、各スキャンライン信号は、ピクセル値でプログラミングされるべきマトリックスの個々の行を選択するためのものである、スキャンドライバと、
複数のM個の可変レベルデータ信号をマトリックスの個々の列に提供するデータドライバであって、各可変レベルデータ信号は、ピクセル値で選択されたマトリックスの行内の個々のピクセルをプログラミングするためのものである、データドライバと、を備え、
各セルは、さらに、
データドライバ信号の制御下で、セル内に配置された発光デバイスに電流を提供するための駆動回路と、
第1の薄膜トランジスタ(TFT)を介して駆動回路に接続された第1の発光デバイス場所と、
第2および第3の直列に接続されたTFTを介して駆動回路に接続された第2の発光デバイス場所と、
第3のTFTと直列に接続された第4のTFTを介して駆動回路に接続された第3の発光デバイス場所であって、第2のTFTが第3のTFTと並列に接続され、第1のTFTが第2から第4のTFTに並列に接続されている、第3の発光デバイス場所と、
第2および第3のTFTのゲートノードに接続された1つの端子を有し、かつスキャンドライバ信号の制御下で第1の制御信号を第1および第2のTFTに選択的に接続する第5のTFTと、
第1のTFTのゲートノードに接続された1つの端子を有し、かつスキャンドライバ信号の制御下で第2の制御信号を第1および第2のTFTに選択的に接続する第6のTFTと、を含み、
制御信号は、駆動回路が電流を提供するときに、セル内に配置された第1、第2または第3の発光デバイスのうちどれが発光するかを決定する、ディスプレイ。
【0036】
第2および第3のTFT各々は、反対にドープされ得る。
第1の種類の発光デバイスは、ナロービームで発光し、第2の種類の発光デバイスは、より広いビームで発光し得る。
【0037】
発光デバイスが、別個の発光ダイオードを含み得る。
本発明に係る一実施形態において、ディスプレイを実装する方法、特に、本明細書に記載されるか、または示された任意の実施形態に係るディスプレイを実装する方法は、
第1の別個の発光デバイスを、マトリックス内の第1の発光デバイス場所に配置すること、マトリックスが、少なくとも2個の発光デバイスをそれぞれ受け入れるように配置された複数のセルを備えており、
ディスプレイを試験して、欠陥のある第1の発光デバイスを含む1つ以上の第1のセルを決定すること、
第2の別個の発光デバイスを、欠陥のある第1の発光デバイスを含でいることが決定された1つ以上の第1のセル内の第2の発光デバイス場所に配置することを含み得る。
【0038】
本発明に係る一実施形態において、方法は、
第2の別個の発光デバイスを第2の発光デバイス場所に配置した後に、ディスプレイを試験して、2個の欠陥のある発光デバイスを含む1つ以上の第2のセルを決定すること、
1つ以上の第1のセルと1つ以上の第2のセルの位置をメモリに格納することをさらに含み得る。
【0039】
本発明に係る一実施形態において、ディスプレイを実装する方法、特に、本明細書に記載されるか、または示された任意の実施形態に係るディスプレイを実装する方法は、
マトリックス内の第1の発光デバイス場所に別個の発光デバイスを配置すること、
ディスプレイを視覚的に試験して、欠陥のある発光デバイスを含むセルを決定すること、
ディスプレイがアクセス可能なメモリにセルの場所を記憶すること、
欠陥のある発光デバイスを含むと判定されたセル内の第2の発光デバイス場所に別個の発光デバイスを配置することを含み得る。
【0040】
本発明に係る一実施形態において、方法は、
ディスプレイを視覚的にさらに試験して、2つの欠陥のある発光デバイスを含むセルを決定すること、
ディスプレイがアクセス可能なメモリ内にセルの場所を記憶することを含み得る。
【0041】
本発明に係る一実施形態において、ディスプレイは、
複数のM個のセルの列に分割された複数のN個の行を含むマトリックスと、
複数のN個のスキャンライン信号をマトリックスの個々の行に提供するスキャンドライバであって、各スキャンライン信号は、ピクセル値でプログラミングされるマトリックスの個々の行を選択するためのものである、スキャンドライバと、
複数のM個の可変レベルデータ信号をマトリックスの個々の列に提供するデータドライバであって、各可変レベルデータ信号は、ピクセル値で選択されたマトリックスの行内の個々のピクセルをプログラミングするためのものである、データドライバと、を備え、
各セルは、さらに、
セル内に配置された発光デバイスに電流を提供するための駆動回路と、
少なくとも1つのピクセルとを含み、
少なくとも1つのピクセルは、
駆動回路に接続され、第1の色の発光するための第1の発光デバイスと、
第1の発光デバイスと並列に接続された第1の薄膜トランジスタ(TFT)と、
スキャンドライバ信号の制御下で、第1のTFTのゲートノードに選択的に接続される第1のデータドライバ信号と、
第1の発光デバイスに直列に接続され、第2の色の発光するための第2の発光デバイスと、
第1の発光デバイスに並列に接続された第2のTFTと、
スキャンドライバ信号の制御下で、第2のTFTのゲートノードに選択的に接続される第2のデータドライバ信号と、
第2の発光デバイスに直列に接続され、第3の色の発光するための第3の発光デバイスと、
第3の発光デバイスと並列に接続された第3のTFTと、
スキャンドライバ信号の制御下で、第3のTFTのゲートノードに選択的に接続される第3のデータドライバ信号とを含み、
第1、第2および第3のデータドライバ信号の値が、駆動回路が電流を供給したときに第1、第2または第3の発光デバイスのうちどれが発光するかを決定し得る。
【0042】
駆動回路が、第4のデータドライバ信号の制御下で電源に選択的に接続され、第4のデータドライバ信号は、第1から第3の発光デバイスのうちどれがフレーム中に発光するべきかどうかを決定し得る。
【0043】
各セルは、n個までの直列に接続されたピクセルを含み得、ここで、
【0044】
【数1】
式中、Vddは、駆動回路のための供給電圧であり、ΔV
driving,circuitは、必要な
【0045】
【数2】
を生成する間の駆動回路での電圧低下であり、ここで、Vth
iは、駆動回路に接続されたピクセルi内の発光デバイスの合成閾値電圧である。
【0046】
駆動回路が、セルに電流パルスを提供し、各パルスは、画像に関するサブフレームに対応し得る。
本発明の一実施形態では、1つ以上のコンピュータ可読の非一時的な記録媒体が、本発明の方法または上述のいずれかの実施形態を行うために実行される際に動作可能なソフトウェアを具現化してもよい。
【0047】
本発明の一実施形態では、システムは、1つ以上のプロセッサと、プロセッサに接続され、かつプロセッサによって実行可能な命令を含む少なくとも1つのメモリとを備えていてもよく、プロセッサは、本発明の方法または上述のいずれかの実施形態を行うために命令を実行する際に動作可能である。
【0048】
本発明の一実施形態では、コンピュータプログラム製品、好ましくは、コンピュータ可読の非一時的な記録媒体を含むコンピュータプログラム製品は、本発明の方法または上述のいずれかの実施形態を行うためにデータ処理システムで実行される際に動作可能であってもよい。
【0049】
一例として、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態をここに記載する。
【発明を実施するための形態】
【0051】
ここで
図2を参照すると、前述したiLEDなどの発光デバイスを、最初に基板上に配置したとき、その歩留まりは90〜95%であると予想され、これは高性能ディスプレイに関して許容可能な歩留まりよりも低い。このことは、ディスプレイを運搬する場合には、これらのデバイスを含むセルを修復する必要があることを意味する。これを行う1つの方法は、欠陥のある第1のデバイスを含むセル内に第2の発光デバイスを配置すること、次いで、レーザーを使用してヒューズを開放するか、または溶解し、第2のデバイスが接続されるセルの駆動回路から第1のデバイスを切り離すことを含む。第3または第4のデバイスをセル上に配置した場合にも、同じ処理を使用することができる。この「物理的な」解決策は、適用が限定的であり(ディスプレイあたり5〜10ピクセル)、特殊な機器を必要とし、処理時間が長くなることが理解されるだろう。
【0052】
これらの問題を克服するために、本発明の実施形態は、発光デバイスを配置することができる複数の場所を備えるセルを提供する。セル設計の例は、以下に記載するが、最初に、3個の発光デバイスを受け入れることが可能なセル設計に基づくディスプレイに関する配置方法について説明する。
【0053】
最初に、前述したiLEDなどの別個の発光デバイスを、ディスプレイパネルの全てのセルの個々の第1の場所に配置する。これは、典型的には、発光デバイスを直列または並列のいずれかで配置することができるピックアンドプレイス技術を用いて行われる。ピックアンドプレイスが終了したら、目視検査によってパネルを試験する。動作しないデバイスを含むセルが認識される。これらの欠陥のあるセルの場所を、マトリックスコントローラー(図示せず)が利用可能なメモリ要素に格納することができ、この方法で、ディスプレイ内の欠陥のあるセルのマップを作成することができる。このパネルマップを、後でディスプレイをプログラミングする際に使用することができる。
【0054】
ここで、第2のピックアンドプレイス中に、欠陥のあるデバイスを含むと既に確認されたセルの第2の場所にデバイスを配置する。この第2のピックアンドプレイス中には、既知の良好な発光デバイスを使用することができ、これらのデバイスの通常の歩留まりは高いことがわかっており、これらが良好であることを知るためには、このようなデバイスを少量のみ試験すればよい。それにもかかわらず、特に、各セルが2個より多いデバイスのための場所を備えている場合には、この試験が必要ではない場合もある。
【0055】
第2のピックアンドプレイスの後、別の目視検査を行う。任意の第2の配置されたデバイスが適切に機能していることを確認するために、第2の配置されたデバイスがパネルマップに従って機能することができるように、ピクセルのプログラミングを以前と同様に維持してもよい。任意の第2の配置されたデバイスが機能していないと特定された場合、そのセルに第3の発光デバイスを配置することができる。ここでも、これらのデバイスは、既知の良好なデバイスであってもよく、これらのデバイスのみを試験する場合には、非常に少ない量のこのような試験を行えばよいことがわかるだろう。機能していない第2の配置されたデバイスの場所も、第2のパネルマップにおいて、メモリに格納することができ、これをディスプレイのプログラミングの際に使用することができる。
【0056】
この工程は、潜在的に欠陥のあるセルが収容することができるデバイスの数だけ繰り返すことができることが理解されるだろう。配置されるデバイスの信頼性に応じて、許容可能な歩留まりを達成するために、2個、3個、またはより多くのデバイスの配置が必要な場合がある。
【0057】
セルが収容することができるデバイスの数が増えるにつれて、それらを制御するために、さらに複雑な回路が必要になることは理解されるだろう。場所の最大数は、TFT工程、利用可能なピクセル領域および発光デバイスの製造および組み立て方法によって決定される。
【0058】
ここで、
図2の方法に従って実施されるディスプレイで使用可能なセル設計の例に戻る。
図3は、アクティブ駆動マトリックス内で使用可能なセル設計を示し、2個までの配置された発光デバイスの場所(この場合にはILED1およびILED2)が直列に接続されている。制御回路は、3個のTFTであるT1・・・T3と、電荷蓄積コンデンサとを備えている。このセルについて、
図1のデータドライバ信号(例えば、D1・・・Dm)が、他の従来の閾値電圧補償および駆動回路を介してデータドライバによってセルに提供される。代替的に、2016年4月14日に出願された英国特許出願第1606517.9号(参照番号:I35−1702−02GB)に開示されるような閾値電圧補償および駆動回路を使用してもよい。従来の2T1Cセル設計と比較すると、さらなる制御信号が必要であり、このディスプレイに関するパネルマップ中の値に従って、アサートされる(またはアサートされない)。実際に、制御信号の状態は、パネルマップ中のセルの値が変更されない限り、本質的に永続的である。
【0059】
ILED1が、正常に機能するとチェックされた場合、フレームプログラミング期間中に、
図1のスキャンドライバ信号(例えば、S1・・・Sn)がアサートされると、サブピクセルの制御信号が、ハイ「1」の値を有し、T2をONにし、データドライバ信号に従って発光するように、ILED1を接地に接続する。
【0060】
ILED2が配置されている場合、ILED1は欠陥があると確認されているので、制御信号は、ロー「0」値を有することとなり、このことは、T2をOFFにし、T1をONにすることを意味し、その結果、ILED1は短絡され、ILED2が駆動回路に直接的に接続される。したがって、ILED1は、発光せず、ILED2のみが発光する。この状況の真理値表を表1に示す。
【0061】
表1. 2個の直列接続構成のILEDについての真理値表
【0062】
【表1】
図3のセル設計の変形例において、特に、高いリフレッシュレートを有するディスプレイに関して、T1およびT2のゲートでの電圧が、コンデンサを必要としない程度に十分に安定している場合に、別個の蓄積コンデンサを必要としない場合がある。ある実施形態では、駆動回路を介して提供されるデータドライバ信号(図示せず)は、完全なフレームについてアサートされてもよい。この場合には、スキャン信号は、データドライバ信号と同じタイミングとすることができ、この場合もコンデンサは必要とされないだろう。
【0063】
上述のように、2個の発光デバイスを配置することができるセル設計で、所望の歩留まりを達成することができない場合には、第3の発光デバイスを配置してもよい。3個のデバイスの場合には、セル設計の複雑さが増す。
【0064】
使用されるTFT工程に応じて、例えば、n型TFT(アモルファスシリコンTFTおよびインジウム−ガリウム−亜鉛酸化物(IGNO)TFT)のみが利用可能な場合、またはp型TFT(例えば、低温多結晶シリコン(LTPS))のみが利用可能な場合、またはCMOSデバイスが利用可能な場合(LTPS)、異なる構成が可能である。
【0065】
ここで
図4を参照すると、n型TFTであるT1・・・T4のみを用いて実施されたセル設計が示されており、一方、
図5のセル設計は、CMOS TFTであるT1・・・T4のみを用いて実施されている。p型TFTのみを用いた構成は、全てのn型TFTをp型TFTと置き換えると、
図4における構成と同じである。
【0066】
これら両方の場合において、駆動回路によって一定の供給電圧Vddが供給されるか、または駆動回路が、PWM型パルス信号を用いて切替えられる。
図4および
図5からわかるように、3個の制御信号(A、BおよびC)と、これらの制御信号を伝達するためのさらなる回路が必要である。したがって、
図3のセル設計の場合のような単一のビットデータラインの代わりに、ここでは3ビットを含み得る。しかし、このディスプレイに関する冗長手法を実施するときに、これらの3ビットの相対値は、ディスプレイの寿命までの間、一定のままであり、各3ビットの組み合わせは、セルに関するパネルマップ値に従って、セルに特有である。
【0067】
図4および
図5の各々において、欠陥のある発光デバイスが配置された場合、その発光デバイスは、対応するTFTによって短絡され、同時に、その後に機能するiLEDを、発光できるように接地に接続すべきである。したがって、ILED1が発光すべきである場合、これをT3によって接地に接続し、一方、これが発光しない場合、T1によって短絡される。TFT工程の各構成について、さらなる回路がプログラミングされなければならない様式を示す真理値表が存在し、それにより、対応するILEDが発光する。それぞれの場合についての真理値表を以下に示す。
【0068】
表2. n型TFTのみを用いて実施される
図4についての真理値表
【0069】
【表2】
表3. p型TFTのみを用いて実施される
図4についての真理値表
【0070】
【表3】
表4. CMOS TFTを用いて実施される
図5についての真理値表
【0071】
【表4】
この真理値表からわかるように、発光するために「全て」の発光デバイスにバイアスすることができる状況が存在する。これは有用な適用であり得るが、全ての配置されたデバイスを駆動させようとすることを含む適用は、故障デバイスを潜在的に含んでいるセルが制御されない方法で駆動されることが生じる可能性があることが理解されるだろう。
【0072】
全てがTFTによって短絡されるため、発光するデバイスが存在しない状況も存在し、これは修復方法として使用することができる。したがって、配置された第3の(または最後の)ILEDが適切に機能しない場合、このセルを制御されない方法で駆動するよりも、このセルを含むピクセルを「ブラック」ピクセルとして取り扱い、発光しないようにすることが好ましい。したがって、この場合には、ピクセルに対するTFTが、ピクセルの全てのデバイスを短絡して、これらが確実に発光しないようにするような方法でプログラミングされる。
【0073】
図4および
図5の回路では、スキャンドライバ信号は示されていないが、制御信号A、BおよびCの各々を、
図3の回路のようにスキャンドライバ信号によって制御される個々のさらなるTFT(図示せず)を介して、TFT(T1・・・T4)のゲートに接続することができる。
【0074】
図3〜5の構成は、共通の駆動回路および閾値電圧補償回路に直列に接続された発光デバイスを備えている。
図6は、3個のILEDが並列に接続されたセル設計を示す。
図6の回路は、反対にドーピングされたTFTを必要とするような、CMOS TFT工程を用いて実施することができる。
図6では、ILED1のみが配置される場合、制御信号Aは、ロー「0」値を有し、T2がONにされる。ILED1は、駆動回路に直接接続されるため、発光する。制御信号Aが、ハイ「1」値を有する場合、T2がONにされ、ILED1は短絡され、制御信号Bは、ILED2またはILED3のどちらが発光するかを決定する。制御信号Bが、ロー「0」値を有する場合、ILED2が発光し、制御信号Bが、ハイ「1」値を有する場合、ILED3が発光する。対応する真理値表を以下に示す。
【0075】
表5. CMOS TFTを用いて実施される
図6についての真理値表
【0076】
【表5】
X:「1」または「0」のいずれか
図6の並列構成を用いる課題の1つは、駆動回路と、選択した発光デバイスとの間にあるTFTの数、特に、ILED3が発光するべきである場合の中間のTFTの数が変化することである。このことは、飽和領域で全てのTFTが動作し、ILEDアノードでの電圧がその閾値電圧より大きくなることを確実にするために、電力供給を増加させる必要があることを暗示している。また、並列に接続されたILEDと、制御信号A、B、Cのみを用いると、1個のILEDが常に発光し、このことは、
図4および
図5の実施形態のような「修復」構成が存在しないことを意味する。
【0077】
一般的に、上述の例では、ディスプレイの動作中にセル内の選択した1個の発光デバイスのみを駆動することが望ましい。
しかしながら、セル内に1個より多い発光デバイスを配置し、これらを選択的に駆動させることが有用とすることができる適用も存在する。
【0078】
このような適用の1つは、動的な視野角を有するディスプレイを提供する。この用途によれば、ナロービームを有する1個のILEDと、ワイドビームを有する別のILEDが、ディスプレイの全てのセル内の個々の場所にピックアンドプレイス(または少なくともこのモードを変えたもの)により配置される。必要な表示モードに応じて、対応するILEDが上に説明したようにバイアスされる。例えば、ユーザ1人だけがディスプレイを見ている場合、ナロービーム(狭い視野角)のデバイスが動作し、2人以上のユーザがディスプレイを見ている場合、ワイドビーム(広い視野角)が使用される。(この技術は、もちろん、各セル内に配置され、かつ必要な表示モードに従って選択される3つの異なる種類の発光デバイスを包含するように拡張することができる。)
複数の表示モードの場合には、制御信号の値または信号A、B、Cの相対値は、パネルマップに従ってディスプレイの寿命までの間、永続的であるのではなく、ディスプレイの必要な表示モードに従って動的に切替えられる。また、セル毎に制御信号または信号A、B、Cを提供するのではなく、制御信号または信号A、B、Cは、マトリックス全体に適用される汎用的なものであり得る。複数の表示モードの場合には、冗長性は提供されず、パネルマップを必要としないだろう。
【0079】
モード間の切替えは、ユーザが駆動してもよく、または視聴条件(例えば、ディスプレイコントローラーが、ディスプレイを視聴している人数を検出すること)に応答して自動的で行われてもよい。
【0080】
さらなる適用では、再び、2組以上の異なる発光デバイスを配置することができ、これらを選択的に駆動し、2D表示モードおよび3D表示モードの1つを選択的に動作することができるディスプレイを提供することができる。
【0081】
ここで、
図7を参照し、異なる色の別個の発光デバイス(例えばiLED)は、赤色、緑色および青色の別個の発光デバイスの効率を高く、かつ同様にすることができる同様の制限された電流範囲が存在するという点で、OLEDとは異なる挙動を示す。
【0082】
図7のセル設計では、同じ色または同じ種類の発光デバイスを直列に接続するだけではなく、セルのサブピクセルに対する発光デバイスを直列に接続し、かつ共通の閾値電圧補償および駆動回路から駆動する。赤色、緑色および青色の発光デバイスが直列に接続されているため、必要な駆動回路は1つだけであり、このことは、基板上のピクセル領域効率が増加して、高表示解像度が可能になることを意味する。
【0083】
図7において、3個の同一の回路は、それぞれが2個のTFTを備えており、各ILEDに適用される。1個のTFT(T2、T4およびT6)が、各ILEDに並列に接続されており、第2のTFT(T1、T3およびT5)が、個々の制御信号赤色データ(RD)、緑色データ(GD)および青色データ(BD)に接続される。フレームプログラミング中に、スキャンドライバのパルスはハイ「1」に移行し、T1、T3およびT5がONにされる。RGB ILEDがONにされるか、OFFにされるかは、RD、BD、GDの値によって決定される。RDが、ハイ「1」である場合、T2はONにされ、赤色ILEDは短絡されて発光しない。一方、RDが、ロー「0」である場合、T2はOFFのままであり、そのため、赤色ILEDは、駆動回路によって生成される電流によってバイアスされて発光する。同じ処理が、緑色ILED(T4とGD)および青色ILED(T6とBD)にも行われる。
【0084】
図7の回路では、フレームプログラミング期間中に、RD、BDおよびGDをアサートすることによって、ILEDは、OFFにされる。しかし、このことは、この時間中にトランジスタT2、T4およびT6を介して電力が伝わらないことを意味する。したがって、
図7の回路では、さらなる制御信号の黒色データ(BLD)が、駆動回路に対する電力を制御する。BLDがアサートされたとき、ピクセルを介して電力は流れない。完全なブラックピクセルについてのみBLDが活性化されるため、BLD制御ラインの切替え頻度は、典型的には、他のデータラインRD、BD、GDと比較してかなり少ない。さらに、BLDを用いると、この方法では、全ての電流が遮断されて、かなり深い黒色が得られるため、ピクセルに関するコントラスト比が向上する。
【0085】
フレームに対して必要なグレースケールおよび色域を形成するために、
図7のiLEDの全てが同時に、または同程度に発光するべきではないことが理解されるだろう。理想的には、セルを駆動する制御信号は、最適な動作電流で切替えられたときに各iLEDが動作することを確実にするためにデジタルであり得る。
【0086】
したがって、
図7のピクセル設計を組み込んだディスプレイは、前述したパルス幅変調(PWM)またはカラーシーケンシャル手法のいずれかを用いて駆動される。
この場合には、一定のVddの代わりに、例えば、
図1に示されるように、PWM信号がPWMドライバから提供される。BLD、RD、GDおよびBD制御信号は、所与のサブフレームに対してピクセルの必要な状態に従ってアサートされ、各サブフレームは、長さが変化する。両方の場合において、8ビットのグレースケールが望ましい場合、フレーム時間を8個のサブフレームに分割し、各サブフレームは異なる持続時間を有する。グレースケールの最上位ビット(MSB)は、最も長いパルスを有し、一方、最下位ビット(LSB)は、最も狭いパルスを有するだろう。PWMとカラーシーケンスの違いは、PWMの場合には、1つのサブフレーム中に全てのILEDが同時に発光するのに対し、カラーシーケンスの場合には、各サブフレームが、さらに、赤色、緑色および青色の期間に分割され、これは、所与のサブフレーム持続時間について、赤色ILEDのみがパネル全体にわたって発光し、その後、緑色ILEDのみ、最後に青色ILEDのみが発光することを意味する。
【0087】
この違いによって、同じサブフレーム中に、各色に対して1回、3つの時間を切替えなければならないため、少なくとも3度の高頻度の切替えを必要とするカラーシーケンシャル手法が生じる。両駆動手法は、異なる視覚アーチファクトを受けるが、特殊な駆動アルゴリズムを用いて解決することができる。いずれにせよ、両手法にとって最も重要な基準は、その頻度が十分に高いことであり、そのため、ILEDのON/OFFの遷移は、肉眼では気づかれない。
【0088】
図7の回路では、全てのデータ経路に蓄積コンデンサがないため、最大頻度を達成することができる。一方、他の設計では、サブフレーム期間中に、ゲート電圧を一定に保つために、蓄積コンデンサを、駆動TFTのゲートノードに接続することができる。
【0089】
図7では、制御信号は、並列に接続されたTFTがONであるか、またはOFFであるかを決定する。このことは、これらのゲート電圧が、TFTが確実にONにされている限り、フレーム期間中に変動し得ることを意味している。蓄積コンデンサがないと、ディスプレイ中で最大であるデータ列の電力消費も少なくなる。
【0090】
一方、各サブピクセルに蓄積コンデンサが提供され、アナログ出力またはデジタル出力を提供することが可能なドライバを使用する場合、2016年3月21日に出願された英国特許出願第1604699.7号(参照番号:I35−1702−01GB)に記載されたハイブリッド駆動手法を使用して、PWMドライバに必要な切替え頻度を制限することができる。
【0091】
最後に、半導体の発光デバイス(例えば、iLED)が発光する場合、その端子間で電圧低下(閾値電圧と呼ばれる)が生じることが理解されるだろう。発光デバイスを直列に接続する場合、駆動回路の出力と、接地との間の全電圧差は、少なくともこれらの閾値電圧(例えば、
図7では、赤色、緑色および青色のILEDの閾値電圧)の合計でなければならない。このことは、高い供給電圧(Vdd)(またはパルスPWM信号電圧)が、全てのデバイスが確実に発光することができるようにするために、1個の発光デバイスのみを駆動する回路と比較して、より高いことを意味する。それにもかかわらず、発光デバイス間で電流を分け合うことに起因して、全ILEDのバイアス電流が、1個の発光デバイスのみを駆動する回路の3分の1であるため、供給電圧Vddが
図7では増加されても、合計電力消費は、同じに維持されるだろう。
【0092】
ここで
図8を参照すると、ある適用では、十分に高い供給電圧が利用可能であり、1個より多いピクセルが、駆動電圧を共有することができる。全てのILEDの駆動条件が同じであるため、必要なバイアス電流を生成する駆動回路を、1個より多いピクセル間で共有することができる。駆動回路を共有することができるピクセルの数の唯一の制限は、供給電圧がどれほど高いかである。満足しなければならない条件は、以下である。
【0093】
【数3】
式中、ΔV
driving,circuitは、必要な
【0094】
【数4】
を生成する間の駆動回路での電圧低下であり、Vth
iは、接地経路に対する駆動回路上に存在するピクセルi内の発光デバイスの合成閾値電圧であり、nは、ピクセルの最大数である。
【0095】
上述したように、
図3〜8に示される閾値電圧および駆動回路は、TFT閾値電圧変動に対する耐性を有する正確なバイアス電流を生成する任意の適切な設計であってもよい。さらに、駆動回路は、各フレームまたはサブフレームまたはDC中にプログラミングする(1回のみプログラミングする)ことができるか、またはフレームレート(FR)よりもかなり少ない頻度で周期的にプログラミングすることができるといういずれかの動的な意味をもつ。DCの場合、または周期的にプログラミングされる場合には、利用可能なピクセル領域に実施可能であれば、任意の既存の電流源を使用することができる。
【0096】
図1のマトリックスでは、データドライバが単一のユニットとして示されているが、本発明の実施形態では、データドライバ(および実際にはその他の周辺要素)の機能を1個より多いユニットに分割してもよく、例えば、データ信号を提供するユニットと、制御信号を提供する別のユニットに分割してもよい。
【0097】
上述の実施形態の特徴を、所与のディスプレイ内で組み合わせて、または個々に使用してもよい。それぞれの場合に、実施形態は、スマートウォッチなどのいずれかのウェアラブルデバイスまたは大規模パネルディスプレイに適している。
以下に、上記実施形態から把握できる技術思想を付記として記載する。
[付記1]
ディスプレイであって、
複数のM個のセルの列に分割された複数のN個の行を含むマトリックスであって、各セルが、少なくとも2つまでの発光デバイスを受け入れるように配置されている、前記マトリックスと、
複数のN個のスキャンライン信号を前記マトリックスの個々の行に供給するスキャンドライバであって、各スキャンライン信号は、ピクセル値でプログラミングされるべき前記マトリックスの個々の行を選択するためのものである、前記スキャンドライバと、
複数のM個の可変レベルデータ信号を前記マトリックスの個々の列に提供するデータドライバであって、可変レベルデータ信号は、ピクセル値で選択された前記マトリックスの行内の個々のピクセルをプログラミングするためのものである、前記データドライバと、を備え、
各セルは、さらに、
データドライバ信号の制御下で、セル内に配置された発光デバイスに電流を提供するための駆動回路と、
前記駆動回路に接続された第1の発光デバイス場所と、
前記第1の発光デバイス場所に並列に接続された第1の薄膜トランジスタ(TFT)と、
前記第1の発光デバイス場所に直列に接続された第2の発光デバイス場所と、
前記第2の発光デバイス場所に並列に接続され、ゲートノードが前記第1のTFTのゲートノードに接続されている第2のTFTと、
前記第1および第2のTFTのゲートノードに接続された1つの端子を有し、かつスキャンドライバ信号の制御下で制御信号を前記第1および第2のTFTに選択的に接続する第3のTFTであって、前記制御信号が、前記駆動回路が電流を提供するときに、セル内に配置された第1または第2の発光デバイスのうちどれが発光するかを決定する、前記第3のTFTと、を含む、ディスプレイ。
[付記2]
各セルが、さらに、前記第1および第2のTFTのゲートノードに接続されたコンデンサを含む、付記1に記載のディスプレイ。
[付記3]
前記第1および第2のTFTの各々は、反対にドープされている、付記1または2に記載のディスプレイ。
[付記4]
前記第1の発光デバイス場所にある第1の発光デバイスに欠陥があると決定された場合に、第2の発光デバイスが、前記第2の発光デバイス場所にのみ配置される、付記1〜3のいずれか1項に記載のディスプレイ。
[付記5]
欠陥のある発光デバイスを含むマトリックス内の第1の発光デバイス場所を格納するメモリをさらに備え、前記データドライバが、動作する発光デバイスを含む第1の発光デバイス場所を有するセルと比較して、その場所に対して反対の極性を有する制御信号を提供するように配置されている、付記1〜4のいずれか1項に記載のディスプレイ。
[付記6]
第1の種類の発光デバイスが、前記マトリックス全体で第1の発光デバイス場所に配置され、第2の種類の発光デバイスが、前記マトリックス全体で第2の発光デバイス場所に配置される、付記1〜5のいずれか1項に記載のディスプレイ。
[付記7]
前記制御信号が、前記マトリックスに共通しており、共通の制御信号の値は、前記マトリックス全体で第1の発光デバイス場所または第2の発光デバイス場所にあるいずれかの発光デバイスを駆動するために選択される、付記6に記載のディスプレイ。
[付記8]
ディスプレイ、特に、付記1〜7のいずれか1項に記載のディスプレイであって、
複数のM個のセルの列に分割された複数のN個の行を含むマトリックスであって、各セルが、少なくとも2つまでの発光デバイスを受け入れるように配置されている、前記マトリックスと、
複数のM個の可変レベルデータ信号を前記マトリックスの個々の列に提供するデータドライバであって、各可変レベルデータ信号は、ピクセル値で選択された前記マトリックスの行内の個々のピクセルをプログラミングするためのものである、前記データドライバと、を備え、
各セルは、さらに、
データドライバ信号の制御下で、セル内に配置された発光デバイスに電流を提供するための駆動回路と、
前記駆動回路に接続された第1の発光デバイス場所と、
前記第1の発光デバイス場所に直列に接続された第2の発光デバイス場所と、
前記第2の発光デバイス場所に直列に接続された第3の発光デバイス場所と、
前記第1の発光デバイス場所に並列に接続された第1の薄膜トランジスタ(TFT)と、
前記第1のTFTのゲートノードに接続された第1の制御信号と、
前記第1および第2の発光デバイス場所に並列に接続された第2のTFTと、
前記第2のTFTのゲートノードに接続された第2の制御信号と、
前記第1および第2の発光デバイス場所を連結するノードに接続された第3のTFTと、
前記第3のTFTのゲートノードに接続された第3の制御信号と、
前記第3の発光デバイス場所に並列に接続された第4のTFTと、を含み、前記第1の制御信号が第4のTFTのゲートノードに接続され、前記第1、第2および第3の制御信号の値が、前記駆動回路が電流を提供するときに、セル内に配置された第1、第2または第3の発光デバイスのうちどれが発光するかを決定する、ディスプレイ。
[付記9]
複数のN個のスキャンライン信号を前記マトリックスの個々の行に提供するスキャンドライバであって、各スキャンライン信号は、ピクセル値でプログラミングされるべき前記マトリックスの個々の行を選択するためのものである、前記スキャンドライバをさらに備え、各制御信号は、スキャンドライバ信号の制御下で、個々のTFTを介して、前記第1のTFTから第4のTFTに選択的に接続される、付記8に記載のディスプレイ。
[付記10]
前記TFTが、n型またはp型のいずれかである、付記8または9に記載のディスプレイ。
[付記11]
前記第1の発光デバイス場所にある第1の発光デバイスに欠陥があると決定された場合に、第2の発光デバイスは、前記第2の発光デバイス場所にのみ配置される、付記8〜10のいずれか1項に記載のディスプレイ。
[付記12]
前記第2の発光デバイス場所にある第2の発光デバイスに欠陥があると決定された場合に、第3の発光デバイスは、前記第3の発光デバイス場所にのみ配置される、付記11に記載のディスプレイ。
[付記13]
欠陥のある発光デバイスを含む前記マトリックス内の第1、第2または第3の発光デバイス場所を格納するメモリをさらに備え、前記データドライバは、セル内に配置された発光デバイスの欠陥状況に従って、各セルに対し、相対的な値の制御信号を提供するように配置されている、付記8〜12のいずれか1項に記載のディスプレイ。
[付記14]
第1の種類の発光デバイスは、前記マトリックス全体で第1の発光デバイス場所に配置され、第2の種類の発光デバイスは、前記マトリックス全体で第2の発光デバイス場所に配置され、第3の種類の発光デバイスは、前記マトリックス全体で第3の発光デバイス場所に配置される、付記8〜13のいずれか1項に記載のディスプレイ。
[付記15]
前記制御信号は、前記マトリックスに共通しており、共通の制御信号の値は、前記マトリックス全体で前記第1、第2または第3の発光デバイス場所にあるいずれかの発光デバイスを駆動するために選択される、付記14に記載のディスプレイ。
[付記16]
ディスプレイ、特に、付記1〜15のいずれか1項に記載のディスプレイであって、
複数のM個のセルの列に分割された複数のN個の行を含むマトリックスであって、各セルが、少なくとも2つまでの発光デバイスを受け入れるように配置されている、前記マトリックスと、
複数のN個のスキャンライン信号を前記マトリックスの個々の行に提供するスキャンドライバであって、各スキャンライン信号は、ピクセル値でプログラミングされるべき前記マトリックスの個々の行を選択するためのものである、前記スキャンドライバと、
複数のM個の可変レベルデータ信号を前記マトリックスの個々の列に提供するデータドライバであって、各可変レベルデータ信号は、ピクセル値で選択された前記マトリックスの行内の個々のピクセルをプログラミングするためのものである、前記データドライバと、を備え、
各セルは、さらに、
データドライバ信号の制御下で、セル内に配置された発光デバイスに電流を提供するための駆動回路と、
第1の薄膜トランジスタ(TFT)を介して前記駆動回路に接続された第1の発光デバイス場所と、
第2および第3の直列に接続されたTFTを介して前記駆動回路に接続された第2の発光デバイス場所と、
前記第3のTFTと直列に接続された第4のTFTを介して前記駆動回路に接続された第3の発光デバイス場所であって、前記第2のTFTが前記第3のTFTと並列に接続され、前記第1のTFTが前記第2から第4のTFTに並列に接続されている、第3の発光デバイス場所と、
前記第2および第3のTFTのゲートノードに接続された1つの端子を有し、かつスキャンドライバ信号の制御下で第1の制御信号を前記第1および第2のTFTに選択的に接続する第5のTFTと、
前記第1のTFTのゲートノードに接続された1つの端子を有し、かつスキャンドライバ信号の制御下で第2の制御信号を前記第1および第2のTFTに選択的に接続する第6のTFTと、を含み、
前記制御信号は、前記駆動回路が電流を提供するときに、セル内に配置された第1、第2または第3の発光デバイスのうちどれが発光するかを決定する、ディスプレイ。
[付記17]
前記第2および第3のTFT各々は、反対にドープされている、付記16に記載のディスプレイ。
[付記18]
前記第1の種類の発光デバイスは、ナロービームで発光し、前記第2の種類の発光デバイスは、より広いビームで発光する、付記1〜17のいずれか1項に記載のディスプレイ。
[付記19]
前記発光デバイスが、別個の発光ダイオードを含む、付記1〜18のいずれか1項に記載のディスプレイ。
[付記20]
ディスプレイを実装する方法、特に、付記1〜19または22〜25のいずれか1項に記載のディスプレイを実装する方法であって、
第1の別個の発光デバイスを、マトリックス内の第1の発光デバイス場所に配置すること、前記マトリックスが、少なくとも2個の発光デバイスをそれぞれ受け入れるように配置された複数のセルを備えており、
前記ディスプレイを試験して、欠陥のある第1の発光デバイスを含む1つ以上の第1のセルを決定すること、
第2の別個の発光デバイスを、欠陥のある第1の発光デバイスを含でいることが決定された前記1つ以上の第1のセル内の第2の発光デバイス場所に配置することを含む、方法。
[付記21]
前記第2の別個の発光デバイスを前記第2の発光デバイス場所に配置した後に、前記ディスプレイを試験して、2個の欠陥のある発光デバイスを含む1つ以上の第2のセルを決定すること、
前記1つ以上の第1のセルと1つ以上の第2のセルの位置をメモリに格納することをさらに含む、付記20に記載の方法。
[付記22]
ディスプレイ、特に、付記1〜19のいずれか1項に記載のディスプレイであって、
複数のM個のセルの列に分割された複数のN個の行を含むマトリックスと、
複数のN個のスキャンライン信号を前記マトリックスの個々の行に提供するスキャンドライバであって、各スキャンライン信号は、ピクセル値でプログラミングされる前記マトリックスの個々の行を選択するためのものである、前記スキャンドライバと、
複数のM個の可変レベルデータ信号を前記マトリックスの個々の列に提供するデータドライバであって、各可変レベルデータ信号は、ピクセル値で選択された前記マトリックスの行内の個々のピクセルをプログラミングするためのものである、前記データドライバと、を備え、
各セルは、さらに、
セル内に配置された発光デバイスに電流を提供するための駆動回路と、
少なくとも1つのピクセルとを含み、
少なくとも1つのピクセルは、
前記駆動回路に接続され、第1の色の発光するための第1の発光デバイスと、
前記第1の発光デバイスと並列に接続された第1の薄膜トランジスタ(TFT)と、
スキャンドライバ信号の制御下で、前記第1のTFTのゲートノードに選択的に接続される第1のデータドライバ信号と、
前記第1の発光デバイスに直列に接続され、第2の色の発光するための第2の発光デバイスと、
前記第1の発光デバイスに並列に接続された第2のTFTと、
スキャンドライバ信号の制御下で、前記第2のTFTのゲートノードに選択的に接続される第2のデータドライバ信号と、
前記第2の発光デバイスに直列に接続され、第3の色の発光するための第3の発光デバイスと、
前記第3の発光デバイスと並列に接続された第3のTFTと、
スキャンドライバ信号の制御下で、前記第3のTFTのゲートノードに選択的に接続される第3のデータドライバ信号とを含み、
前記第1、第2および第3のデータドライバ信号の値が、前記駆動回路が電流を供給したときに前記第1、第2または第3の発光デバイスのうちどれが発光するかを決定する、ディスプレイ。
[付記23]
前記駆動回路が、第4のデータドライバ信号の制御下で電源に選択的に接続され、前記第4のデータドライバ信号は、前記第1から第3の発光デバイスのうちどれがフレーム中に発光するべきかどうかを決定する、付記22に記載のディスプレイ。
[付記24]
各セルは、n個までの直列に接続されたピクセルを含み、ここで、
【数1】
式中、Vddは、前記駆動回路のための供給電圧であり、ΔVdriving,circuitは、必要な
【数2】
を生成する間の駆動回路での電圧低下であり、ここで、Vthiは、前記駆動回路に接続されたピクセルi内の発光デバイスの合成閾値電圧である、付記22または23に記載のディスプレイ。
[付記25]
前記駆動回路が、セルに電流パルスを提供し、各パルスは、画像に関するサブフレームに対応している、付記22〜24のいずれか1項に記載のディスプレイ。