特許第6683877号(P6683877)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6683877
(24)【登録日】2020年3月30日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】床付き布わく
(51)【国際特許分類】
   E04G 7/34 20060101AFI20200413BHJP
   E04G 5/08 20060101ALI20200413BHJP
   E04G 7/28 20060101ALI20200413BHJP
【FI】
   E04G7/34 303B
   E04G5/08 B
   E04G7/28 301B
【請求項の数】10
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2019-192546(P2019-192546)
(22)【出願日】2019年10月23日
【審査請求日】2019年10月23日
(31)【優先権主張番号】特願2019-106185(P2019-106185)
(32)【優先日】2019年6月6日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501415659
【氏名又は名称】JFE機材フォーミング株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000200323
【氏名又は名称】JFE鋼板株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001542
【氏名又は名称】特許業務法人銀座マロニエ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐竹 潔
(72)【発明者】
【氏名】三宅 英徳
(72)【発明者】
【氏名】長岐 大三
【審査官】 津熊 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−185262(JP,A)
【文献】 特開2010−090676(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3216602(JP,U)
【文献】 実開平07−043197(JP,U)
【文献】 特開2004−036350(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 7/34
E04G 5/08
E04G 7/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の短辺および一対の長辺にて取り囲まれた区画領域を、床面、作業面とする床板材と、該床板材の長辺にその全長にわたってそれぞれ一体連結する一対の布板材と、該床板材の短辺にて該床板材および該布板材につながるはり材と、該床板材の四隅において該布板材に取り付けられ、横架材に引っ掛けて該床板材を、布板材、はり材とともに水平姿勢に保持するつかみ金具とを備えた床付き布わくであって、
前記はり材は、前記床板材の上面に固定され、先端部を該床板材の外方へ向けて延出させた上側フランジと、該布板材に固定された下側フランジと、該上側フランジ、該下側フランジをそれらの先端部において連結するとともに、幅方向の端面を前記つかみ金具の内側壁部に近接若しくは当接させて該つかみ金具の内側への倒れ込み変形を抑制するウエブからなり、
該上側フランジおよび該ウエブは、幅方向の少なくとも一方の端部に、該上側フランジおよび該ウエブの一部分を取り除いて該つかみ金具の内側壁部との相互間にて隣接配置される他の床付き布わくのつかみ金具の挿入隙間を形成する逃げ部を有し、
前記はり材は、前記ウエブと前記下側フランジとの境界に沿って伸延し幅方向の端縁において開放されたスリットを有することを特徴とする床付き布わく。
【請求項2】
前記ウエブは、前記下側フランジの先端部から垂直、湾曲若しくは傾斜して立ち上がる下ウエブと、一端が該下ウエブの上端につながり、他端が前記上側フランジに湾曲若しくは傾斜してつながる上ウエブからなり、前記逃げ部は、下ウエブの少なくとも上端を起点にして上ウエブを切り欠くことによって形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載した床付き布わく。
【請求項3】
前記下ウエブは、その少なくとも上端に一体的につながり、前記つかみ金具の内側壁部に沿い前記上側フランジに向けて立ち上がる起立片を有することを特徴とする請求項2に記載した床付き布わく。
【請求項4】
前記下ウエブは、その少なくとも上端に一体的につながり、一端がつかみ金具の内側壁部に位置するとともに、他端が前記上ウエブの側端に面一状態でつながる延長片を有することを特徴とする請求項2に記載した床付き布わく。
【請求項5】
一対の短辺および一対の長辺にて取り囲まれた区画領域を、床面、作業面とする床板材と、該床板材の長辺にその全長にわたってそれぞれ一体連結する一対の布板材と、該床板材の短辺にて該床板材および該布板材につながるはり材と、該床板材の四隅において該布板材に取り付けられ、横架材に引っ掛けて該床板材を、布板材、はり材とともに水平姿勢に保持するつかみ金具とを備えた床付き布わくであって、
前記はり材は、前記床板材の上面に固定され、先端部を該床板材の外方へ向けて延出させた上側フランジと、該布板材に固定された下側フランジと、該上側フランジ、該下側フランジをそれらの先端部において連結するとともに、幅方向の端面を前記つかみ金具の内側壁部に近接若しくは当接させて該つかみ金具の内側への倒れ込み変形を抑制するウエブからなり、
該上側フランジおよび該ウエブは、幅方向の少なくとも一方の端部に、該上側フランジおよび該ウエブの一部分を取り除いて該つかみ金具の内側壁部との相互間にて隣接配置される他の床付き布わくのつかみ金具の挿入隙間を形成する逃げ部を有し、
前記ウエブは、前記下側フランジの先端部から垂直、湾曲若しくは傾斜して立ち上がる下ウエブと、一端が該下ウエブの上端につながり、他端が前記上側フランジに湾曲若しくは傾斜してつながる上ウエブからなり、前記逃げ部は、下ウエブの少なくとも上端を起点にして上ウエブを切り欠くことによって形成されたものであり、
前記下ウエブは、その少なくとも上端に一体的につながり、前記つかみ金具の内側壁部に沿い前記上側フランジに向けて立ち上がる起立片を有することを特徴とする床付き布わく。
【請求項6】
一対の短辺および一対の長辺にて取り囲まれた区画領域を、床面、作業面とする床板材と、該床板材の長辺にその全長にわたってそれぞれ一体連結する一対の布板材と、該床板材の短辺にて該床板材および該布板材につながるはり材と、該床板材の四隅において該布板材に取り付けられ、横架材に引っ掛けて該床板材を、布板材、はり材とともに水平姿勢に保持するつかみ金具とを備えた床付き布わくであって、
前記はり材は、前記床板材の上面に固定され、先端部を該床板材の外方へ向けて延出させた上側フランジと、該布板材に固定された下側フランジと、該上側フランジ、該下側フランジをそれらの先端部において連結するとともに、幅方向の端面を前記つかみ金具の内側壁部に近接若しくは当接させて該つかみ金具の内側への倒れ込み変形を抑制するウエブからなり、
該上側フランジおよび該ウエブは、幅方向の少なくとも一方の端部に、該上側フランジおよび該ウエブの一部分を取り除いて該つかみ金具の内側壁部との相互間にて隣接配置される他の床付き布わくのつかみ金具の挿入隙間を形成する逃げ部を有し、
前記ウエブは、前記下側フランジの先端部から垂直、湾曲若しくは傾斜して立ち上がる下ウエブと、一端が該下ウエブの上端につながり、他端が前記上側フランジに湾曲若しくは傾斜してつながる上ウエブからなり、前記逃げ部は、下ウエブの少なくとも上端を起点にして上ウエブを切り欠くことによって形成されたものであり、
前記下ウエブは、その少なくとも上端に一体的につながり、一端がつかみ金具の内側壁部に位置するとともに、他端が前記上ウエブの側端に面一状態でつながる延長片を有することを特徴とする床付き布わく。
【請求項7】
前記ウエブは、前記下ウエブと前記上ウエブとの境界に少なくとも1つの縦リブを有することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載した床付き布わく。
【請求項8】
前記上側フランジは、その上面の全域がフラット面からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載した床付き布わく。
【請求項9】
前記上側フランジは、その上面がフラット面からなる先端部、固定部と、該先端部の後端および該固定部の先端とを相互につなぐ傾斜部からなり、該先端部の上面は、該固定部の上面よりも上方に位置するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載した床付き布わく。
【請求項10】
前記上側フランジは、先端部にアール加工または潰し加工を施して重ね合わせるとともにその重ね合わせ部分にバーリングかしめ加工、ブラインドリベット加工、スポット溶接、またはプラグ溶接を施して一体化を図った折り返し片からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載した床付き布わく。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設工事現場等において構築される仮設足場の通路や作業床を形成するのに用いられる床付き布わくに関するものである。
【背景技術】
【0002】
建設工事現場等の仮設足場の通路や作業床を形成するのに使用される床付き布わくとしては、これまでに、床材と、布材と、該床材の両端を覆うはり材と、該はり材または布材に取り付けられ、布わくの両端から長さ方向にそれぞれ突出した各一対のつかみ金具とで構成されたものが使用されていた(例えば特許文献1)。
【0003】
かかる床付き布わくは、つかみ金具を、支柱に設けられた横架材に引っ掛けることにより床材を水平姿勢に保持して通路や作業床を形成するが、つかみ金具は、布わくの両端から長さ方向に突出しているため、該つかみ金具を横架材に引っ掛けた状態では、横架材とはり材との間にはつかみ金具の分だけ隙間が形成されることとなり、その隙間から工具等を誤って落下させてしまったり、歩行に際してつまずくことがあって、安全面での配慮がなされているとはいえないところに問題が残されていた。
【0004】
上記の不具合の解消を図った先行技術として特許文献2には、はり材の上部を床材部の外方へ向けて延長した構造からなる床付き布わくが提案されている。ところで、特許文献2に提案されている床付き布わくは、隣接配置される他の床付き布わくのつかみ金具を挿入する隙間に、つかみ金具の倒れ込み変形(落下等の衝撃荷重が加えられることによる変形)を防止する補強部材を別途に組み入れた構造からなるものであり、部品点数が増すのが避けられないうえ、それを組み付ける工程も新たに付加せざるを得ないことから、床付き布わくの効率的な製造を行うのが困難であり、製造コストの上昇が避けられないものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭60−1840号公報
【特許文献2】特許第5374178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、横架材とはり材との間に形成される隙間をなくすことが可能であり、かつ、つかみ金具に予期しない衝撃荷重が作用したとしても、新たに補強部材を設けることなしにその倒れ込み変形を抑制できる床付き布わくを提案するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一対の短辺および一対の長辺にて取り囲まれた区画領域を、床面、作業面とする床板材と、該床板材の長辺にその全長にわたってそれぞれ一体連結する一対の布板材と、該床板材の短辺にて該床板材および該布板材につながるはり材と、該床板材の四隅において該布板材に取り付けられ、横架材に引っ掛けて該床板材を、布板材、はり材とともに水平姿勢に保持するつかみ金具とを備えた床付き布わくであって、
前記はり材は、前記床板材の上面に固定され、先端部を該床板材の外方へ向けて延出させた上側フランジと、該布板材に固定された下側フランジと、該上側フランジ、該下側フランジをそれらの先端部において連結するとともに、幅方向の端面を前記つかみ金具の内側壁部に近接若しくは当接させて該つかみ金具の内側への倒れ込み変形を抑制するウエブからなり、
該上側フランジおよび該ウエブは、幅方向の少なくとも一方の端部に、該上側フランジおよび該ウエブの一部分を取り除いて該つかみ金具の内側壁部との相互間にて隣接配置される他の床付き布わくのつかみ金具の挿入隙間を形成する逃げ部を有し、前記はり材は、前記ウエブと前記下側フランジとの境界に沿って伸延し幅方向の端縁において開放されたスリットを有することを特徴とする床付き布わくである。
【0008】
上記の構成からなる床付き布わくにおいて、
)ウエブは、下側フランジの先端部から垂直、湾曲若しくは傾斜して立ち上がる下ウエブと、一端が該下ウエブの上端につながり、他端が上側フランジに湾曲若しくは傾斜してつながる上ウエブからなり、逃げ部は、下ウエブの少なくとも上端を起点にして上ウエブを切り欠くことによって形成されたものであること、
)下ウエブは、その少なくとも上端に一体的につながり、つかみ金具の内側壁部に沿い上側フランジに向けて立ち上がる起立片を有すること、
)下ウエブは、その少なくとも上端に一体的につながり、一端がつかみ金具の内側壁部に位置するとともに、他端が上ウエブの側端に面一状態でつながる延長片を有すること、が課題解決のための具体的手段として好ましい。
また、本発明は、一対の短辺および一対の長辺にて取り囲まれた区画領域を、床面、作業面とする床板材と、該床板材の長辺にその全長にわたってそれぞれ一体連結する一対の布板材と、該床板材の短辺にて該床板材および該布板材につながるはり材と、該床板材の四隅において該布板材に取り付けられ、横架材に引っ掛けて該床板材を、布板材、はり材とともに水平姿勢に保持するつかみ金具とを備えた床付き布わくであって、
前記はり材は、前記床板材の上面に固定され、先端部を該床板材の外方へ向けて延出させた上側フランジと、該布板材に固定された下側フランジと、該上側フランジ、該下側フランジをそれらの先端部において連結するとともに、幅方向の端面を前記つかみ金具の内側壁部に近接若しくは当接させて該つかみ金具の内側への倒れ込み変形を抑制するウエブからなり、
該上側フランジおよび該ウエブは、幅方向の少なくとも一方の端部に、該上側フランジおよび該ウエブの一部分を取り除いて該つかみ金具の内側壁部との相互間にて隣接配置される他の床付き布わくのつかみ金具の挿入隙間を形成する逃げ部を有し、
前記ウエブは、前記下側フランジの先端部から垂直、湾曲若しくは傾斜して立ち上がる下ウエブと、一端が該下ウエブの上端につながり、他端が前記上側フランジに湾曲若しくは傾斜してつながる上ウエブからなり、前記逃げ部は、下ウエブの少なくとも上端を起点にして上ウエブを切り欠くことによって形成されたものであり、
前記下ウエブは、その少なくとも上端に一体的につながり、前記つかみ金具の内側壁部に沿い前記上側フランジに向けて立ち上がる起立片を有すること特徴とする床付き布わくであり、さらに、本発明は、一対の短辺および一対の長辺にて取り囲まれた区画領域を、床面、作業面とする床板材と、該床板材の長辺にその全長にわたってそれぞれ一体連結する一対の布板材と、該床板材の短辺にて該床板材および該布板材につながるはり材と、該床板材の四隅において該布板材に取り付けられ、横架材に引っ掛けて該床板材を、布板材、はり材とともに水平姿勢に保持するつかみ金具とを備えた床付き布わくであって、
前記はり材は、前記床板材の上面に固定され、先端部を該床板材の外方へ向けて延出させた上側フランジと、該布板材に固定された下側フランジと、該上側フランジ、該下側フランジをそれらの先端部において連結するとともに、幅方向の端面を前記つかみ金具の内側壁部に近接若しくは当接させて該つかみ金具の内側への倒れ込み変形を抑制するウエブからなり、
該上側フランジおよび該ウエブは、幅方向の少なくとも一方の端部に、該上側フランジおよび該ウエブの一部分を取り除いて該つかみ金具の内側壁部との相互間にて隣接配置される他の床付き布わくのつかみ金具の挿入隙間を形成する逃げ部を有し、
前記ウエブは、前記下側フランジの先端部から垂直、湾曲若しくは傾斜して立ち上がる下ウエブと、一端が該下ウエブの上端につながり、他端が前記上側フランジに湾曲若しくは傾斜してつながる上ウエブからなり、前記逃げ部は、下ウエブの少なくとも上端を起点にして上ウエブを切り欠くことによって形成されたものであり、
前記下ウエブは、その少なくとも上端に一体的につながり、一端がつかみ金具の内側壁部に位置するとともに、他端が前記上ウエブの側端に面一状態でつながる延長片を有することを特徴とする床付き布わくである。
上記の構成からなる床付き布わくにおいて、
6)ウエブは、下ウエブと上ウエブとの境界に少なくとも1つの縦リブを有すること、
7)上側フランジは、その上面の全域がフラット面からなること、
8)上側フランジは、その上面がフラット面からなる先端部、固定部と、該先端部の後端および該固定部の先端とを相互につなぐ傾斜部からなり、該先端部の上面は、該固定部の上面よりも上方に位置するものであること、
9)上側フランジは、先端部にアール加工または潰し加工を施して重ね合わせるとともにその重ね合わせ部分にバーリングかしめ加工、ブラインドリベット加工、スポット溶接、またはプラグ溶接を施して一体化を図った折り返し片からなること、
が課題解決のための具体的手段として好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、はり材の上側フランジの先端部を床板材の外方へ向けて延出させるようにしたため、床付き布わくを横架材に取り付けた際に該横架材とはり材との間に形成される隙間をなくすことができる。
【0010】
また、本発明によれば、上側フランジおよびこの上側フランジにつながるウエブの一部分に、つかみ金具の内側壁部との相互間にて隣接配置される他の床付き布わくのつかみ金具の挿入隙間を形成する逃げ部を設けるとともに、はり材のウエブを、つかみ金具の内側壁部に常に近接若しくは当接させるようにしたため、つかみ金具に衝撃荷重が作用したとしても、その衝撃荷重を、ウエブ全体で受けることとなり、補強部材等の余計な部材を用いずともつかみ金具の倒れ込み変形を確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明にしたがう床付き布わくの実施の形態を模式的に示した外観斜視図である。
図2図1に示した床付き布わくの平面を示した図である。
図3図1に示した床付き布わくの側面を示した図である。
図4図1に示した床付き布わくの底面を示した図である。
図5】はり材のみを取り出して示した外観斜視図である。
図6】(a)〜(d)は、はり材の平面、正面、底面および側面をそれぞれ示した図である。
図7】(a)(b)は、本発明にしたがう床付き布わくと、隣接配置される他の床付き布わくを同じ横架材に引っ掛けた状態を示した図である。
図8図1に示した床付き布わくの正面の要部を拡大して示した図である(つかみ金具は断面表示)。
図9図1に示した床付き布わくの正面の要部を拡大して示した図である(つかみ金具は断面表示)。
図10】本発明にしたがう床付き布わくを構成するはり材の側面を示した図である。
図11】本発明にしたがう床付き布わくを構成するはり材の側面を示した図である。
図12】本発明にしたがう床付き布わくを構成するはり材の側面を示した図である。
図13】(a)(b)は、本発明にしたがう床付き布わくの他の実施の形態をはり材について示した図である。
図14】(a)(b)は、本発明にしたがう床付き布わくの他の実施の形態をはり材について示した図である。
図15図13図14に示したはり材を展開状態で示した図である。
図16】(a)〜(c)は、本発明にしたがう床付き布わくの他の実施の形態をはり材について示した図である。
図17】(a)(b)は、図16(b)の右側面(拡大表示)と右側面の外観斜視図を一部分について示した図である。
図18】(a)(b)は、図16(b)の左側面(拡大表示)と左側面の外観斜視図を一部分について示した図である。
図19】(a)〜(c)は、本発明にしたがう床付き布わくの他の実施形態を示した図である。
図20】(a)(b)は、図19(b)の右側面(拡大表示)と右側面の外観斜視図を一部分について示した図である。
図21】(a)(b)は、図19(b)の左側面と左側面の外観を一部分について示した図である。
図22】(a)〜(c)は、本発明にしたがう床付き布わくの他の実施形態を示した図である。
図23】(a)(b)は、図22(b)の右側面(拡大表示)と右側面の外観を一部分について示した図である。
図24】(a)(b)は、図22(b)の左側面(拡大表示)と左側面の外観斜視図を一部分について示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。なお、本発明にしたがう床付き布わくは、金属製部材で構成されるものであり、仮設足場を構築するに当たっては、同じ構成からなる床付き布わくを複数枚用いるものとする。
【0013】
図1は、本発明にしたがう床付き布わくの実施の形態を模式的に示した外観斜視図であり、図2は、図1に示した床付き布わくの平面を示した図であり、図3は、図1に示した床付き布わくの側面を示した図であり、図4は、図1に示した床付き布わくの底面を示した図である。また、図5は、はり材のみを取り出して示した外観斜視図であり、図6(a)〜(d)は、はり材の平面、正面、底面および側面をそれぞれ示した図であり、図7(a)(b)は、本発明にしたがう床付き布わくと、隣接配置される他の床付き布わくを同じ横架材に引っ掛けた状態を示した図であり、図8は、図1に示した床付き布わくの正面の要部を拡大して示した図である(つかみ金具は断面表示)。
【0014】
なお、本発明で対象としている床付き布わくは、隣接配置される他の床付き布わくのつかみ金具が、同一の横架材に引っ掛けられたときに、床付き布わく同士が一直線上に配置されるように、隣接配置される他の床付き布わくのつかみ金具を挿入する挿入空間を対角線上の2箇所のつかみ金具の内側に設けたものを前提とする。
【0015】
図1〜8における符号1は、上面に滑り止め用の突起が複数設けられた二枚の板材を並列に配置して構成されたダブルタイプの床板材である。床板材1は、一対の短辺1a、1bおよび一対の長辺1c、1dにて取り囲まれた区画領域を、床面、作業面とするものである。なお、床板材1は、一枚の板材で構成されたシングルタイプのものを用いることもできる。
【0016】
また、符号2は、床板材1の長辺1c、1dにその全長にわたってそれぞれ一体連結する一対の布板材、3は、床板材1の短辺1a、1bにて床板材1および布板材2につながるはり材、4a〜4dは、床板材1の四隅において布板材2に取り付けられ、横架材Sに引っ掛けて床板材1、布板材2、はり材3とともに水平姿勢に保持するつかみ金具である。
【0017】
布板材2は、床板材1の幅方向の端部に折り返し加工を施すことにより形成されたものが用いられる。布板材2は、床付き布わくの断面形状が溝型断面形状等となるように床板材1に設けられる。
【0018】
はり材3は、具体的には、床板材1の上面に固定され、先端部を床板材1の外方へ向けて延出させた上側フランジ3aと、布板材2に固定された下側フランジ3bと、上側フランジ3a、下側フランジ3bをそれらの先端部において連結するとともに、幅方向の端面をつかみ金具4a〜4dの内側壁部に近接若しくは当接させて該つかみ金具4a〜4dの内側への倒れ込み変形を抑制するウエブ3cから構成されている。はり材3の、床板材1への固定は、溶接、あるいは、リベット等を用いるのが好ましいが、固定手段については、とくに限定されない。はり材3は、単一のプレートに曲げ加工を施して形成することができる。
【0019】
上側フランジ3aは、その上面がフラット面からなる先端部3a1および固定部3a2と、先端部3a1の後端、固定部3a2の先端とを相互につなぐ傾斜部3a3とを備えたもので構成することができる。先端部3a1の上面を、固定部3a2の上面よりも上方に1mm以上、5mm以下の範囲で位置するものとすることにより、横架材Sに傾斜補強材(図示せず)を設置することが可能となる。また、傾斜補強材のサイズが小さい場合には、傾斜部3a3を設ける必要がなく、上側フランジ3aの上面をフラット面とすることができる。
【0020】
つかみ金具4a〜4dには、横架材Sに引っ掛けたとき、該つかみ金具4a〜4dが該横架材Sから簡単に外れることがないように外れ止め片4a1〜4d1が設けられている。外れ止め片4a1〜4d1のうち、つかみ金具4a、4dの外れ止め片4a1、4d1については、その外側壁に回動可能に設けられており、他のつかみ金具4b、4cの外れ止め片4b1、4c1は、その内側壁に回転可能に設けられている。
【0021】
また、符号5は、上側フランジ3aおよびウエブ3cの幅方向の一方の端部に設けられた逃げ部である。逃げ部5は、上側フランジ3a、ウエブ3cの一部分を取り除いてつかみ金具4a、4dの内側壁部との相互間にて隣接配置される他の床付き布わくのつかみ金具4c′、4b′を挿入する挿入空間を形成するものである。
【0022】
ウエブ3cは、下側フランジ3bの先端部から垂直、湾曲若しくは傾斜して立ち上がる下ウエブ3c1と、一端が下ウエブ3c1の上端につながり、他端が上側フランジ3aに湾曲若しくは傾斜してつながる上ウエブ3c2とで構成することができ、逃げ部5は、下ウエブ3c1の少なくとも上端を起点にして上ウエブ3c2を切り欠くことによって形成することができる。
【0023】
下ウエブ3c1は、垂直に立ち上がったものを例として示したが、つかみ金具4b、4cの外れ止め片4b1、4c1が回転するときに、その外れ止め片4b1、4c1と干渉するのを避けることができるならば、垂直面に対して30°以下の範囲で傾斜させることが可能であり、図示のものに限定はされない。また、下ウエブ3c1は、床板材1の外方へ向けて凹となるように湾曲させてもよい。
【0024】
また、符号6は、下ウエブ3c1と上ウエブ3c2との境界に設けられた縦リブである。縦リブ6は、金型を使用したプレス成形によって形成することができるものであって、ウエブ3cの剛性を高め、上側フランジ3aを支える機能を有している。縦リブ6は、ここでは、正面視が菱形で、断面が三角形状になる三角リブを例として示したが、縦リブ6の形状は必要に応じて種々の形状に変更することができる。
【0025】
また、符号7は、上側フランジ3aの傾斜部3a3に設けられた滑り止め用の凸部である。凸部7は、金型を使用したプレス成形によって形成することができる。
【0026】
また、符号8は、床板材1の長手方向で布板材2の相互間に差し渡されて固定された中間板である。中間板8は、床板材1の撓みと布板材2が下方に向けて開くのを防止する機能を有している。
【0027】
本発明にしたがう床付き布わくは、はり材3を構成する上側フランジ3aの先端部3a1が床板材1の外方へ向けて延出しているため、図7(a)(b)に示すように、横架材Sとはり材3との間には工具等を落下や歩行時のつまずきの原因となる隙間が形成されることはない。
【0028】
また、本発明にしたがう床付き布わくは、図8図9に示すように、ウエブ3cのとくに、下ウエブ3c1の幅方向の端部が、つかみ金具4a〜4dの内側壁部に常に近接あるいは当接させた状態に維持されるため、床付き布わくを落下させてしまうことによりつかみ金具4a〜4dに予期しない衝撃荷重が作用することがあったとしても、その衝撃荷重をウエブ3全体で受けることになり、それそのものの内側への倒れ込み変形が抑制される。したがって、新たに補強部材等を設ける必要がない。
【0029】
下ウエブ3c1の幅方向の端部を、つかみ金具4a〜4dの内側壁部に近接させる構造とする場合には、つかみ金具4a〜4dの倒れ込み変形を回避する観点からその相互間に形成される隙間(t)は、1.5mm以内とするのが好ましい(図8図9参照)。
【0030】
横架材Sに傾斜補強材を設置するに当たっては、はり材3の上側フランジ3aを、先端部3a1、固定部3a2、傾斜部3a3からなるものとし、先端部3a1を固定部3a2よりも5mmの範囲内で上方に位置するように構成するのが好ましいが、傾斜補強材のサイズが小さい場合には該上側フランジ3aは、図10に示すように、その上面をフラット面とすることもできる。上側フランジ3aの上面をフラット面とすることにより歩行時におけるつまずき(躓き)をなくすことができる。
【0031】
また、上側フランジ3aは、先端部3a1にアール加工を施して重ね合わせた折り返し片からなるものを用いることができるが、先端部3a1に潰し加工を施した図11に示すようなもの、あるいは、先端部3a1にアール加工を施し、その加工部位を上ウエブ3c2につなぎ合わせて断面三角形状とした図12示すような形状からなるものを用いてもよい。
【0032】
上側フランジ3aを折り返し片にて構成する場合においては、重ね合わせ部分に、バーリングかしめ加工、ブラインドリベット加工、スポット溶接あるいはプラグ溶接を施して一体化を図るのが好ましい。
【0033】
ウエブ3cの下ウエブ3c1の高さや角度(垂直面に対する角度)、上ウエブ3c2の角度、形状については任意に変更し得る。
【0034】
図13(a)(b)、図14(a)(b)は、本発明にしたがう床付き布わくの他の実施の形態をはり材3について示した図である。かかる構造の床付き布わくは、逃げ部5が設けられた部位の下ウエブ3c1の上端に、該下ウエブ3c1に一体的につながり、つかみ金具4a〜4dの内側壁部に沿い上側フランジ3aに向けて立ち上がる起立片9を設けた例である。
【0035】
起立片9は、その上端が上側フランジ3aに達しているかどうかにかかわらず、つかみ金具4a〜4dの内側壁部に沿って位置することになるため、つかみ金具4a〜4dに衝撃荷重が作用しても、その衝撃荷重の一部は、起立片9を介してウエブ3cが負担することになり、つかみ金具4a〜4dの耐衝撃荷重性能をより一層高めることができる。
【0036】
図15は、上掲図13(a)(b)、図14(a)(b)に示したはり材3を展開して示した図である。起立片9は、下ウエブ3c1の上端に相当する部位に延長部3dを設けておき、この延長部3dと上ウエブ3c2の幅方向の端部に切り込みを入れておくことにより形成することができる。
【0037】
また、図16(a)〜(c)は、本発明したがう床付き布わくのさらに他の実施の形態をはり材3について示した図であり、図17(a)(b)は、図16(b)の右側面(拡大表示)と右側面の外観斜視図を一部分について示した図であり、図18(a)(b)は、図16(b)の左側面(拡大表示)と左側面の外観斜視図を一部分について示した図である。
【0038】
かかる構造の床付き布わくは、逃げ部5が設けられた部位の上端に、該下ウエブ3c1に一体的につながり一端がつかみ金具4a〜4dの内側壁部に位置するとともに、他端が上ウエブ3c2の側端に面一状態でつながる延長片10a、10bを設けた例である。
【0039】
延長片10a、10bを設けたものにおいても、該延長片10a、10bの一端は、つかみ金具4a〜4dの内側壁部に常に位置することなるため、つかみ金具4a〜4dに衝撃荷重が作用しても、その衝撃荷重の一部は延長片10a、10bが負担することになり、つかみ金具4a〜4dの耐衝撃荷重性能をより一層高めることができる
【0040】
なお、延長片10a、10bは、逃げ部5を設けるに当たって上ウエブ3c2を部分的に残存させておくことにより形成すればよい。延長片10bについては、この例では、曲げ加工が施されたつかみ金具4b、4cの内側壁部に沿うようその縁部にカット部cが設けられることになる。
【0041】
つかみ金具4b、4cにおいては、隣接配置される他の床付き布わくのつかみ金具4a′、4d′がその外方(外側壁部側)に位置するため、ウエブ3cの幅方向のもう一方の端部はつかみ金具4b、4cの内側壁部に近接あるいは当接させておくことができ、これにより、つかみ金具4b、4cに衝撃荷重が作用してもその倒れ込み変形は抑制されることになる。
【0042】
図19(a)〜(c)は、本発明にしたがう床付き布わくの他の実施形態を示した図であり、図20(a)(b)は、図19(b)の右側面(拡大表示)と右側面の外観斜視図を一部分について示した図であり、図21(a)(b)は、図19(b)の左側面と左側面の外観を一部分について示した図である。
【0043】
かかる床付き布わくは、ウエブ3cと下側フランジ3bとの境界に、該境界に沿って伸延するとともに、幅方向の端縁において開放されたスリットSを形成したものである。スリットSを形成しておくことにより、たとえ、部材を成形する際に寸法誤差等が生じたとしてもウエブ3cあるいは下側フランジ3bを部分的に変形させることができるため、はり材の、床板材、布材への組付けが容易になる。なお、FEM等を用いた構造解析の結果、スリットSを設けたとしても、つかみ金具4a〜4dの変形防止効果が阻害されることはないことが確認されているが、該スリットSの長さWは、逃げ部5の幅寸法Lと同じ長さとするのが好ましい。
【0044】
図22(a)〜(c)は、本発明にしたがう床付き布わくの他の実施形態を示した図であり、図23(a)(b)は、図22(b)の右側面(拡大表示)と右側面の外観を一部分について示した図であり、図24(a)(b)は、図22(b)の左側面(拡大表示)と左側面の外観斜視図を一部分について示した図である。
【0045】
かかる床付き布わくは、下側フランジ3bの幅方向の両端部に、つかみ金具4a〜4dの内側壁部との相互間において隙間形成する切欠き部11を設けた例である。切欠き部11を形成しておくことにより構成部材の成形時において寸法誤差が生じたとしても、その寸法誤差を吸収することが可能であり、はり材3の、床板材1、布板材2への組付けが容易になるとともに、床付き布わくの軽量化が可能となる。
【0046】
床付き布わくを構成する床板材1、布板材2は、ロール成形による成形可能により一体的に成形され、該布板材2につかみ金具4a〜4dをリベット等の締結手段で固定したのち、はり材3を組付け、溶接等の接合手段を介して床板材1、布板材2に固定することになるが、ロール成形において、寸法精度に誤差が生じた場合においても、部材同士が接触する等してはり材3の、床板材1、布板材2への込み付けが困難になることがないため、床付き布わくの効率的な製造が可能であり、生産性の改善を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明によれば、横架材とはり材との間に形成される隙間をなくすことが可能であり、かつ、補強部材の如き余計な部材を用いることなしにつかみ金具の倒れ込み変形を抑制し得る床付き布わくが提供できる。
【符号の説明】
【0048】
1 床板材
1a、1b 短辺
1c、1d 長辺
2 布板材
3 はり材
3a 上側フランジ
3b 下側フランジ
3c ウエブ
3d 延長部
4a〜4d つかみ金具
5 逃げ部
6 縦リブ
7 凸部
8 中間板
9 起立片
10a、10b 延長片
11 切欠き部
【要約】
【課題】横架材とはり材との間に形成される隙間をなくすことが可能で、余計な部材を用いることなしにつかみ金具の倒れ込み変形を抑制できる床付き布わくを提案する
【解決手段】はり材を、上側フランジと、下側フランジと、該上側フランジ、該下側フランジをそれらの先端部において連結するとともに、幅方向の端面を前記つかみ金具の内側壁部に近接若しくは当接させて該つかみ金具の内側への倒れ込み変形を抑制するウエブとで構成し、上側フランジおよび該ウエブの幅方向の少なくとも一方の端部に、つかみ金具の内側壁部との相互間にて隣接配置される他の床付き布わくのつかみ金具の挿入隙間を形成する逃げ部を設ける。
【選択図】図1
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