特許第6684078号(P6684078)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6684078
(24)【登録日】2020年3月31日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】保護素子
(51)【国際特許分類】
   H01H 37/54 20060101AFI20200413BHJP
【FI】
   H01H37/54 C
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-219073(P2015-219073)
(22)【出願日】2015年11月9日
(65)【公開番号】特開2017-91754(P2017-91754A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2018年10月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】300078431
【氏名又は名称】ショット日本株式会社
(72)【発明者】
【氏名】前田 憲之
【審査官】 太田 義典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−134307(JP,A)
【文献】 特開2005−203277(JP,A)
【文献】 特開2003−059379(JP,A)
【文献】 実開昭62−183344(JP,U)
【文献】 特開2008−153216(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 37/00−37/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定接点を有する第1リードと、可動接点を有し、この可動接点を前記固定接点に押圧して接触させる可動アームと、この可動アームに電気接続した第2リードと、温度変化に伴って前記固定接点および前記可動接点を開閉するように前記可動アームを作動させる熱応動素子と、前記第1リードに接続され前記可動接点と前記固定接点が開離した時に前記第2リードと接触し通電されて前記熱応動素子の復帰動作を制御する発熱素子と、前記第1リードおよび前記第2リードを挿着し前記可動アームと前記熱応動素子および前記発熱素子を収容する筐体と、前記可動アームを覆って前記筐体の開口を封口する蓋体を備え、前記蓋体は、接点開離時に前記熱応動素子の対向辺の両端部を押圧するストッパーを有し、前記ストッパーは、前記蓋体に設けた翼状の側板部を凹字に折り曲げて形成されており、このストッパーによって前記熱応動素子の捻じれ変形を抑制したことを特徴とした保護素子。
【請求項2】
固定接点を有する第1リードと、可動接点を有し、この可動接点を前記固定接点に押圧して接触させる可動アームと、この可動アームに電気接続した第2リードと、温度変化に伴って前記固定接点および前記可動接点を開閉するように前記可動アームを作動させる熱応動素子と、前記第1リードに接続され前記可動接点と前記固定接点が開離した時に前記第2リードと接触し通電されて前記熱応動素子の復帰動作を制御する発熱素子と、前記第1リードおよび前記第2リードを挿着し前記可動アーム、前記熱応動素子および前記発熱素子を収容する筐体と、前記可動アームを覆って前記筐体の開口を封口する蓋体を備え、前記蓋体は、接点開離時に前記可動アームの自由端の少なくとも両端部を押圧する第1ストッパーと、さらに接点開離時の前記熱応動素子の対向辺の両端部を押圧する第2ストッパーを有し、前記第1ストッパーは前記可動アームの変形を、前記第2ストッパーは前記熱応動素子の変形を、それぞれ抑制したことを特徴とした保護素子。
【請求項3】
前記第1ストッパーは、前記蓋体に設けた突起部からなる請求項に記載の保護素子。
【請求項4】
前記突起部は、複数の丘状突起部からなる請求項に記載の保護素子。
【請求項5】
前記突起部は、稜線状の突起部からなる請求項に記載の保護素子。
【請求項6】
前記第2ストッパーは、前記蓋体に設けた翼状の側板部を凹字に折り曲げて形成したことを特徴とする請求項に記載の保護素子。
【請求項7】
前記第2ストッパーは、前記蓋体に設けた突起部からなる請求項に記載の保護素子。
【請求項8】
前記突起部は、複数の丘状突起部からなる請求項に記載の保護素子。
【請求項9】
前記突起部は、稜線状の突起部からなる請求項に記載の保護素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱応動素子の反転による電流遮断機構を有する保護素子に関する。
【背景技術】
【0002】
バイメタルを熱応動素子に用いる保護素子は、従来から電動器、二次電池などの電源回路の保護装置に利用されている。このような保護装置には、高精度な動作設定が可能であり、動作温度も比較的自由に設定でき、かつ繰り返し復帰動作できるという利点から、接点開閉式の保護素子が用いられる。保護素子の基本構成としては、固定接点を有する第1のリード端子と、可動接点を有し、この可動接点を固定接点に押圧して接触させる可動アームと、この可動アームに電気接続した第2のリード端子と、温度変化に伴って固定接点と可動接点を開閉するように可動アームを作動させるバイメタルと、これら部材を収容する筐体からなる。近年では、特許文献1記載された保護素子のように、前述の基本構成に加えて、可動接点と固定接点が開離した時に通電されバイメタルの復帰動作をセルフコントロールするヒーターとしてPTC(正特性サーミスター)を搭載するものがある。保護素子は、各種電子機器の電源ユニットなど狭隘なスペースに実装されることもあり、出来るだけ小型かつ薄型のパッケージサイズのものが望ましい。
【0003】
例えば、特許文献1には、固定片3、可動片2、反転型の熱応動素子4、PTC素子(正特性サーミスター5)を扁平なケース6に収容した保護素子(ブレーカー1)において、正特性サーミスター5及び熱応動素子4は固定片3と可動片2との間に挟まれ、熱応動素子4は正特性サーミスター5の上面53に被さり、かつ熱応動素子4の片面が反転時に正特性サーミスター5に接触し、もう片面が可動片2に接触する状態で各部材を積層的に配置した保護素子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−129471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に保護素子は、熱容量がなるべく小さい熱感受性が高いパッケージを用いる。このため、保護素子をリフローソルダリングによってはんだ付けする場合、保護素子が一時的に過熱状態に曝される。リフローソルダリングのような過熱工程では、バイメタルの変位量が過大となり、可動アームが過度に押圧されて変形してしまうことがある。可動アームが変形してしまうと保護素子の動作温度や動作精度に狂いが生じ好ましくない。可動アームの変形を防止するため、従来からパッケージにストッパーとなる突起を設けて可動アームの変形を抑えている。しかしながら、従来のストッパー突起は一個所しか設けられていないため、可動アームの横方向の変形に十分対処することができず、可動アームに捻じれが生じやすいと言う課題があった。
【0006】
本発明は、上述の課題を解消するために提案されたものであり、バイメタルなどの熱応動素子による電流遮断機構を有する保護素子において、熱応動素子の過剰変位に伴う可動アームまたは熱応動素子の変形を抑えて保護素子の動作温度や動作精度を安定させ、ばらつきを減少させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、固定接点を有する第1リードと、可動接点を有し、この可動接点を固定接点に押圧して接触させる可動アームと、この可動アームに電気接続した第2リードと、温度変化に伴って固定接点および可動接点を開閉するように可動アームを作動させる熱応動素子と、第1リードに接続され可動接点と固定接点が開離した時に第2リードと接触し通電されて熱応動素子の復帰動作を制御する発熱素子と、第1リードおよび第2リードを挿着し可動アームと熱応動素子および発熱素子を収容する筐体と、可動アームを覆って筐体の開口を封口する蓋体を備え、蓋体は、接点開離時に可動アームの少なくとも長辺側の両端部を押圧するストッパーを有し、このストッパーによって可動アームの捻じれ変形を抑制した保護素子が提供される。
【0008】
前述のストッパーは、接点開離時に可動アームが横方向に捻じれて変形しないように、可動アームの対向する辺の両端部を押圧できればよい。例えば、可動アームの少なくとも長辺側の両端部を押圧できるように、蓋体に2個の突起部からなるストッパーを設け、このストッパーを筐体内の可動アームに向けて配置すれば、接点開離時に両突起が、反転した熱応動素子に押し上げられて反り返った可動アームの少なくとも両端部を支えて可動アームの捻じれを防止する。
【0009】
なお、蓋体に設けるストッパーは、蓋体の短辺方向に沿って稜線状に突起を形成してもよい。稜線状の突起からなるストッパーを筐体内の可動アームに向けて配置すれば、接点開離時に稜線状の突起が、反転した熱応動素子に押し上げられて反り返った可動アームの少なくとも両端部を支えて可動アームの捻じれを防止する。
【0010】
本発明の別の観点によると、固定接点を有する第1リードと、可動接点を有し、この可動接点を固定接点に押圧して接触させる可動アームと、この可動アームに電気接続した第2リードと、温度変化に伴って固定接点および可動接点を開閉するように可動アームを作動させる熱応動素子と、第1リードに接続され可動接点と固定接点が開離した時に第2リードと接触し通電されて熱応動素子の復帰動作を制御する発熱素子と、第1リードおよび第2リードを挿着し可動アームと熱応動素子および発熱素子を収容する筐体と、可動アームを覆って筐体の開口を封口する蓋体を備え、蓋体は、接点開離時に熱応動素子の対向辺の両端部を押圧するストッパーを有し、このストッパーによって熱応動素子の変形を抑制した保護素子が提供される。
【0011】
前述のストッパーは、接点開離時に熱応動素子が横方向に捻じれて変形しないように、熱応動素子の対向する辺の両端部を押圧できればよい。蓋体に設けた突起部か、または蓋体に側板部を設けこれを折り曲げなどしたストッパーを用いて熱応動素子の対向辺の両端部を押圧する。すなわち、蓋体の突起部または側板部を筐体内の熱応動素子に向けて配置すれば、接点開離時には、蓋体に設けた突起または両側板のエッジが、反転した熱応動素子の対向する辺の両端部を支えて熱応動素子の捻じれを防止する。
【0012】
さらに別の観点によると、固定接点を有する第1リードと、可動接点を有し、この可動接点を固定接点に押圧して接触させる可動アームと、この可動アームに電気接続した第2リードと、温度変化に伴って固定接点および可動接点を開閉するように可動アームを作動させる熱応動素子と、第1リードに接続され可動接点と固定接点が開離した時に第2リードと接触し通電されて熱応動素子の復帰動作を制御する発熱素子と、第1リードおよび第2リードを挿着し可動アームと熱応動素子および発熱素子を収容する筐体と、可動アームを覆って筐体の開口を封口する蓋体を備え、蓋体は、接点開離時に可動アームの少なくとも長辺側の両端部を押圧する第1ストッパーを有し、第1ストッパーによって可動アームの捻じれ変形を抑制し、さらに接点開離時に熱応動素子の対向辺の両端部を押圧する第2ストッパーを有し、第2ストッパーによって熱応動素子の変形を抑制した保護素子が提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るストッパーは、接点開離時に可動アームまたは熱応動素子の自由端のうち、所定の対向辺の両端部を支持することで、可動アームの変形や捻じれ、および熱応動素子の過剰変位を抑えて保護素子の動作温度や動作精度を安定させる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る保護素子10を示し、(a)はその平面図、(b)は正面断面分解図、(c)は正面断面図、(d)は下面図を示す。なお、(a)の破線は熱応動素子の搭載位置を、一点鎖線は可動アームの搭載位置を示す。
図2】本発明に係る保護素子20を示し、(a)はその平面図、(b)は正面断面分解図、(c)は正面断面図、(d)は下面図を示す。なお、(a)の破線は熱応動素子の搭載位置を、一点鎖線は可動アームの搭載位置を示す。
図3】本発明に係る保護素子30を示し、(a)はその平面図、(b)は正面断面分解図、(c)は正面断面図、(d)は下面図を示す。なお、(a)の破線は熱応動素子の搭載位置を、一点鎖線は可動アームの搭載位置を示す。
図4】本発明に係る保護素子40を示し、(a)はその平面図、(b)は正面断面分解図、(c)は正面断面図、(d)は下面図を示す。なお、(a)の破線は熱応動素子の搭載位置を、一点鎖線は可動アームの搭載位置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る保護素子10は、図1に示すように、固定接点11を有する第1リード12と、可動接点13を有し、この可動接点13を固定接点11に押圧して接触させる可動アーム14と、この可動アーム14に電気接続した第2リード15と、温度変化に伴って固定接点11および可動接点13を開閉するように可動アーム14を作動させるバイメタルまたは形状記憶合金などの熱応動素子16と、第1リード12に接続され可動接点13と固定接点11が開離した時に第2リード15と接触し通電されて熱応動素子16の復帰動作を制御するPTC素子または抵抗素子などの発熱素子17と、第1リード12および第2リード15を挿着し可動アーム14、熱応動素子16および発熱素子17を収容する筐体18と、可動アーム14を覆って筐体18の開口を封口する蓋体19を備え、蓋体19は、接点開離時に可動アーム14の自由端の少なくとも両端部を押圧するストッパー100を有し、このストッパー100によって可動アーム14の捻じれ変形を抑制した保護素子が提供される。保護素子10は、可動アーム14の少なくとも長辺側の両端部を押圧できるように、蓋体19の長辺寄りに複数の丘状突起部からなるストッパー100を設け、ストッパー100を筐体内の可動アーム14に向けて配置すれば、接点開離時にストッパー100の両突起が、反転した熱応動素子16に押し上げられて反り返った可動アーム14の少なくとも両端部を支えて可動アーム14の捻じれを防止する。
【0016】
本発明に係る保護素子20は、図2に示すように、固定接点21を有する第1リード22と、可動接点23を有し、可動接点23を固定接点21に押圧して接触させる可動アーム24と、この可動アーム24に電気接続した第2リード25と、温度変化に伴って固定接点21および可動接点23を開閉するように可動アーム24を作動させるバイメタルまたは形状記憶合金などの熱応動素子26と、第1リード22に接続され可動接点23と固定接点21が開離した時に第2リード25と接触し通電されて熱応動素子26の復帰動作を制御するPTC素子または抵抗素子などの発熱素子27と、第1リード22および第2リード25を挿着し可動アーム24、熱応動素子26および発熱素子27を収容する筐体28と、可動アーム24を覆って筐体28の開口を封口する蓋体29を備え、蓋体29は、接点開離時に可動アーム24の自由端の少なくとも両端部を押圧するストッパー200を有し、ストッパー200によって可動アーム24の捻じれ変形を抑制した保護素子が提供される。保護素子20は、可動アーム24の少なくとも長辺側の両端部を押圧できるように、蓋体29の短辺方向に沿った稜線状の突起部からなるストッパー200を設け、ストッパー200を筐体内の可動アーム24に向けて配置すれば、接点開離時にストッパー200の突起が、反転した熱応動素子26に押し上げられて反り返った可動アーム24の短辺方向を支えて可動アーム24の捻じれを防止する。
【0017】
本発明に係る保護素子30は、図3に示すように、固定接点31を有する第1リード32と、可動接点33を有し、可動接点33を固定接点31に押圧して接触させる可動アーム34と、この可動アーム34に電気接続した第2リード35と、温度変化に伴って固定接点31および可動接点33を開閉するように可動アーム34を作動させるバイメタルまたは形状記憶合金などの熱応動素子36と、第1リード32に接続され可動接点33と固定接点31が開離した時に第2リード35と接触し通電されて熱応動素子36の復帰動作を制御するPTC素子または抵抗素子などの発熱素子37と、第1リード32および第2リード35を挿着し可動アーム34、熱応動素子36および発熱素子37を収容する筐体38と、可動アーム34を覆って筐体38の開口を封口する蓋体39を備え、蓋体39は、接点開離時に熱応動素子37の対向辺の両端部を押圧するストッパー300を有し、ストッパー300によって熱応動素子37の捻じれ変形を抑制した保護素子が提供される。保護素子30は、蓋体39に設けた翼状の側板部を凹字に折り曲げたストッパー300を有する。ストッパー300を筐体内の熱応動素子37に向けて配置すれば、接点開離時には、蓋体38に設けた側板部のエッジが、反転した熱応動素子37の対向する辺の少なくとも両端部を支えて熱応動素子37の捻じれを防止する。なお、側板部を凹字に折り曲げる替わりに、蓋体38に突起部を設け、その突起部が反転した熱応動素子37の対向する辺の両端部を支えて熱応動素子37の捻じれを防止する構成でもよい。熱応動素子37を支える突起部は、熱応動素子37の対向辺に沿って設けた2個の丘状突起か、該対向辺とは別の辺に沿って設けた稜線状の突起からなる。
【0018】
本発明に係る保護素子40は、前述の保護素子10ないし保護素子20の何れか一方と、保護素子30の両方の特徴を備えたものである。すなわち保護素子40は、図4に示すように、固定接点41を有する第1リード42と、可動接点43を有し、可動接点43を固定接点41に押圧して接触させる可動アーム44と、この可動アーム44に電気接続した第2リード45と、温度変化に伴って固定接点41および可動接点43を開閉するように可動アーム44を作動させるバイメタルまたは形状記憶合金などの熱応動素子46と、第1リード42に接続され可動接点43と固定接点41が開離した時に第2リード45と接触し通電されて熱応動素子46の復帰動作を制御するPTC素子または抵抗素子などの発熱素子47と、第1リード42および第2リード45を挿着し可動アーム44、熱応動素子46および発熱素子47を収容する筐体48と、可動アーム44を覆って筐体48の開口を封口する蓋体49を備え、蓋体49は、接点開離時に可動アーム44の自由端の少なくとも両端部を押圧する第1ストッパー400と、さらに接点開離時の熱応動素子47の対向辺の両端部を押圧する第2ストッパー410を有し、第1ストッパー400は可動アーム44の捻じれ変形を、第2ストッパー410は熱応動素子47の変形を、それぞれ抑制した保護素子が提供される。
【0019】
この保護素子40の第1ストッパー400は、保護素子10の様に複数の丘状突起部か、または保護素子20の様な稜線状の突起部か、どちらか一方を選択できる。
【0020】
さらに保護素子40の第2ストッパー410は、保護素子30の様に、蓋体に設けた翼状の側板部を凹字に折り曲げて形成するか、または蓋体に突起部を設けるか、どちらか一方を選択できる。この突起部は、熱応動素子の対向辺に沿って設けた2個の丘状突起か、該対向辺とは別の辺に沿って設けた稜線状の突起か、何れか1つを選択できる。
【実施例】
【0021】
本発明に係る保護素子10の実施例1は、銀合金の固定接点11を有するニッケルめっき銅合金の第1リード12と、銀合金の可動接点13を有し、可動接点13を固定接点11に押圧して接触させる銅合金のバネ材からなる可動アーム14と、可動アーム14に電気接続したニッケルめっき銅合金の第2リード15と、温度変化に伴って固定接点11および可動接点13を開閉するように可動アーム14を作動させるNi−Cr−Fe合金とNi−Fe合金とを積層させたバイメタルからなる熱応動素子16と、第1リード12に接続され可動接点13と固定接点11が開離した時に第2リード15と接触し通電されて熱応動素子16の復帰動作を制御するPTC素子からなる発熱素子17と、第1リード12および第2リード15を挿着し可動アーム14、熱応動素子16および発熱素子17を収容するプラッチック製筐体18と、可動アーム14を覆って筐体18の開口を封止するニッケルめっき銅合金の蓋体19とを備え、蓋体19は、接点開離時に可動アーム14の自由端の少なくとも両端部を押圧する2個の丘状突起部からなるストッパー100を有し、2個のストッパー100によって可動アーム14の捻じれ変形を抑制する。
【0022】
本発明に係る保護素子20の実施例2は、銀合金の固定接点21を有するニッケルめっき銅合金の第1リード22と、銀合金の可動接点23を有し、可動接点23を固定接点21に押圧して接触させる銅合金のバネ材からなる可動アーム24と、可動アーム24に電気接続したニッケルめっき銅合金の第2リード25と、温度変化に伴って固定接点21および可動接点23を開閉するように可動アーム24を作動させるNi−Cr−Fe合金とNi−Fe合金とを積層させたバイメタルからなる熱応動素子26と、第1リード22に接続され可動接点23と固定接点21が開離した時に第2リード25と接触し通電されて熱応動素子26の復帰動作を制御するPTC素子からなる発熱素子27と、第1リード22および第2リード25を挿着し可動アーム24、熱応動素子26および発熱素子27を収容するプラッチック製筐体28と、可動アーム24を覆って筐体28の開口を封口するニッケルめっき銅合金の蓋体29とを備え、蓋体29は、接点開離時に可動アーム24の自由端の少なくとも両端部を押圧する稜線状の突起部からなるストッパー200を有し、このストッパー200によって可動アーム24の捻じれ変形を抑制する。
【0023】
本発明に係る保護素子30の実施例3は、銀合金の固定接点31を有するニッケルめっき銅合金の第1リード32と、銀合金の可動接点33を有し、可動接点33を固定接点31に押圧して接触させる銅合金のバネ材からなる可動アーム34と、可動アーム34に電気接続したニッケルめっき銅合金の第2リード35と、温度変化に伴って固定接点31および可動接点33を開閉するように可動アーム34を作動させるNi−Cr−Fe合金とNi−Fe合金とを積層させたバイメタルからなる熱応動素子36と、第1リード32に接続され可動接点33と固定接点31が開離した時に第2リード35と接触し通電されて熱応動素子36の復帰動作を制御するPTC素子からなる発熱素子37と、第1リード32および第2リード35を挿着し可動アーム34、熱応動素子36および発熱素子37を収容するプラッチック製筐体38と、可動アーム34を覆って筐体38の開口を封口するニッケルめっき銅合金の蓋体39とを備え、蓋体39は、蓋体39に設けた翼状の側板部を凹字に折り曲げたストッパー300を有し、両翼のストッパー300によって接点開離時に熱応動素子37の対向辺の両端部を押圧して熱応動素子37の捻じれ変形を抑制する。
【0024】
本発明に係る保護素子40の実施例4は、銀合金の固定接点41を有するニッケルめっき銅合金の第1リード42と、銀合金の可動接点43を有し、可動接点43を固定接点41に押圧して接触させる銅合金のバネ材からなる可動アーム44と、この可動アーム44に電気接続したニッケルめっき銅合金の第2リード45と、温度変化に伴って固定接点41および可動接点43を開閉するように可動アーム44を作動させるNi−Cr−Fe合金とNi−Fe合金とを積層させたバイメタルからなる熱応動素子46と、第1リード42に接続され可動接点43と固定接点41が開離した時に第2リード45と接触し通電されて熱応動素子46の復帰動作を制御するPTC素子からなる発熱素子47と、第1リード42および第2リード45を挿着し可動アーム44、熱応動素子46および発熱素子47を収容するプラッチック製筐体48と、可動アーム44を覆って筐体48の開口を封口するニッケルめっき銅合金の蓋体49を備え、蓋体49は、接点開離時に可動アーム44の自由端の少なくとも両端部を押圧する2個の丘状突起部の第1ストッパー400と、さらに接点開離時の熱応動素子47の対向辺の両端部を押圧する翼状の側板部を凹字に折り曲げた第2ストッパー410を有し、第1ストッパー400は可動アーム44の変形を、第2ストッパー410は熱応動素子47の変形を、それぞれ抑制する。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明の保護素子は各種電源の保護装置、例えば、アダプター電源や電池パックなど2次電池の保護装置などに利用できる。
【符号の説明】
【0026】
11、21、31、41・・・固定接点、
12、22、32、42・・・第1リード、
13、23、33、43・・・可動接点、
14、24、34、44・・・可動アーム、
15、25、35、45・・・第2リード、
16、26、36、46・・・熱応動素子、
17、27、37、47・・・発熱素子、
18、28、38、48・・・筐体、
19、29、39、49・・・蓋体、
100、200、300・・・ストッパー、
400・・・第1ストッパー、
410・・・第2ストッパー。
図1
図2
図3
図4