特許第6684301号(P6684301)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6684301
(24)【登録日】2020年3月31日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】釣り用ルアー
(51)【国際特許分類】
   A01K 85/16 20060101AFI20200413BHJP
【FI】
   A01K85/16
【請求項の数】12
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-63260(P2018-63260)
(22)【出願日】2018年3月28日
(65)【公開番号】特開2019-170275(P2019-170275A)
(43)【公開日】2019年10月10日
【審査請求日】2018年3月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】518108151
【氏名又は名称】高橋 純
(74)【代理人】
【識別番号】100147326
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 純一
(72)【発明者】
【氏名】高橋純
【審査官】 川野 汐音
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭61−175965(JP,U)
【文献】 特開2001−333660(JP,A)
【文献】 特開2010−081923(JP,A)
【文献】 米国特許第07000346(US,B1)
【文献】 米国特許第04305220(US,A)
【文献】 米国特許第04536987(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 85/00−85/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
木製または合成樹脂からなり魚の形体を模倣したミノー型ルアーにおいて、該魚の形体を成すルアーの本体は水中にキャストされリトリーブされるとその進行方向となる先端部にルアー本体の頭部と口吻が設けられ、該口吻の上部には上アゴと下部には下アゴが設けられ、該上アゴと下アゴにより構成された頭部がルアー本体の先端部を形成し、該ルアー本体の先端部に連続して背部、両側面部、下腹を有するボディを形成し、該ボディの端部で尾部を形成してルアー本体の形体とし、前記ルアー本体の先端部で下アゴの後部に半円錐形状でテーパーを持ちその頂点を尾部方向に向けて刻設した半円錐形凹部溝を設け、該半円錐形凹部溝をルアー本体の操舵溝としたことを特徴とする釣り用ルアー。
【請求項2】
前記ルアー本体に設けられる操舵溝はルアーの先端部で下アゴの後部に直角三角錐形状でテーパーを持ちその頂点を尾部方向に向けて刻設した直角三角錐形凹部溝であることを特徴とする請求項1に記載の釣り用ルアー。
【請求項3】
前記ルアー本体に設けられる操舵溝はルアーの先端部で下アゴの後部に四角錐形状でテーパーを持ちその頂点を尾部方向に向けて刻設した四角錐形凹部溝であることを特徴とする請求項1に記載の釣り用ルアー。
【請求項4】
前記ルアー本体に設けられる操舵溝はルアーの先端部で下アゴの後部にU字形状でテーパーを持ちその頂点を尾部方向に向けて刻設したU字形状凹部溝であることを特徴とする請求項1に記載の釣り用ルアー。
【請求項5】
前記ルアー本体に設けられる操舵溝はルアーの先端部で下アゴの後部に四角形状の断面を有しその端部を尾部方向に向けて刻設した四角形状溝であることを特徴とする請求項1に記載の釣り用ルアー。
【請求項6】
前記ルアー本体に設けられる操舵溝はルアーの先端部で下アゴの後部にU字形状の断面を有しその端部を尾部方向に向けて刻設したU字形状溝であることを特徴とする請求項1に記載の釣り用ルアー。
【請求項7】
前記ルアー本体に設けられる操舵溝はルアーの先端部で下アゴの後部から尾部方向に向けて二本平行に刻設されており、該二本平行に刻設された操舵溝の形状は半円錐形凹部溝であることを特徴とする請求項1に記載の釣り用ルアー。
【請求項8】
前記ルアー本体に設けられる操舵溝はルアーの先端部で下アゴの後部から尾部方向に向けて二本平行に刻設されており、該二本平行に刻設された操舵溝の形状は直角三角錐形凹部溝であることを特徴とする請求項2に記載の釣り用ルアー。
【請求項9】
前記ルアー本体に設けられる操舵溝はルアーの先端部で下アゴの後部から尾部方向に向けて二本平行に刻設されており、該二本平行に刻設された操舵溝の形状は四角錐形凹部溝であることを特徴とする請求項3に記載の釣り用ルアー。
【請求項10】
前記ルアー本体に設けられる操舵溝はルアーの先端部で下アゴの後部から尾部方向に向けて二本平行に刻設されており、該二本平行に刻設された操舵溝の形状はU字形状凹部溝であることを特徴とする請求項4に記載の釣り用ルアー。
【請求項11】
前記ルアー本体に設けられる操舵溝はルアーの先端部で下アゴの後部から尾部方向に向けて二本平行に刻設されており、該二本平行に刻設された操舵溝の形状は四角形状溝であることを特徴とする請求項5に記載の釣り用ルアー。
【請求項12】
前記ルアー本体に設けられる操舵溝はルアーの先端部で下アゴの後部から尾部方向に向けて二本平行に刻設されており、該二本平行に刻設された操舵溝の形状はU字形状溝であることを特徴とする請求項6に記載の釣り用ルアー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は釣り用ルアーに関するものである。本発明の釣り用ルアーは、釣り人が狙いを定めてルアーをキャストし、着水したその地点からルアーをリトリーブして釣り竿の竿先に納まるまでの点と点を結ぶ軌道を本物の生きた小魚のように遊泳することができるルアーを提供するものである。特に本発明は、ルアーの形状に特徴を有して、その形状により、所謂、リールをただ巻くだけのルアー操作、「ただ巻き」と云われるリトリーブでもルアーが流水に乗って本物の生きた小魚のような遊泳が可能で、且つ、低速から高速域でのリトリーブでもルアーの動きが破綻しにくい釣り用ルアーを提供するものである。
【背景技術】
【0002】
釣り用ルアーは、一般的に木材や金属、合成樹脂等の素材を小魚のような外観形状に加工して針を取り付けたものや、その形状を例えばエビやゴカイ、昆虫等の形状に加工、色付けして本物のように模倣したものがある。その内、木材や合成樹脂により製作されたミノー型と云われるルアーは、ルアー内部にウエイトを内蔵し、該ルアーの重心となるウエイトがルアーの頭部寄りか尾部寄りかに移動できる重心移動システムを備えておりキャストするときは、ルアーが垂直状態でウエイトが尾部寄りに移動していて遠くへ飛ばすのに必要な遠投力(遠心力)を有し、ルアーがリトリーブされ水中で泳いでいるときは、ルアーの姿勢が水平から頭部が少し下がる前傾姿勢となるため前記ウエイトが頭部寄りに移動して水平、または前傾姿勢で水中を泳ぐように形成されている。
【0003】
そして、水平、または前傾姿勢で水中を泳ぐ姿勢は、ルアーの素材比重とウエイトにより浮力がコントロールされおり、ルアーが水より軽く水面まで浮かぶフローティングタイプやルアーが水より重く底まで沈むシンキングタイプ、そしてルアーが水とほぼ同じで水中に留まるサスペンドタイプ等のものがある。
【0004】
また、前記ミノー型と云われるルアーは、水中で水平、または前傾姿勢を維持して泳ぎ、本物の生きた小魚のように遊泳するためにその形状に種々の工夫がなされている。本来、ミノー型タイプのルアーは外観形状が小魚のような形状を有しており、リールを巻くだけで水中では本物の生きた小魚のように遊泳することができるルアーで、棒形状のペンシルタイプ、リップの付いていないリップレスタイプ、リップの付いたノーマルタイプ、長くて大きなリップの付いたダイビングタイプと呼ばれているものがある。
【0005】
斯くして、ミノー型のルアーが水中でどのような姿勢と運動をするのかを計測、研究した文献がある。「回流水槽を用いたルアーの計測」数理解析研究所講究録 第1900巻2014年105−109(以下、非特許文献1と称す)で、この講究録によると、回流水槽を用いて人工的に発生させた水流内にルアーを固定した状態と自由に泳がせた状態で実験を行っている。水槽の流速は0.04〜1.19m/sで水中を泳ぐルアーの姿勢と運動を調べるために流速一定の定常流内にリップの付いたノーマルタイプのルアーを入れたり、リップなしルアーを入れてルアーに取付けたマーカーを追尾する実験をおこなった。マーカーはルアー頭部の金具(ラインアイと思われる)、リップの先端、リップの根元、重心、尾、尾の金具(尾部のフックアイと思われる)に装着し、回流水槽観測部の底辺及び側面から撮影した映像から自動追尾ソフトを使用して追尾を行い、座標値を取得することでルアーの姿勢・運動の軌跡を求めたとあり、ルアーの水中での姿勢、及びルアーの水中での非定常運動を回流水槽を用いた実験から解析し、ルアーの流体力学的特性をローリング(rolling)、ピッチング(pitching)、ヨーイング(yawing)の三要素で分解している。
【0006】
即ち、ルアーの流水中での姿勢・運動を水中での動きとして捉えると、ローリングとは、ルアーの頭部を前にして泳ぎ、尾部を後にして泳ぐルアーにおいて、ルアーの長手方向で前後に延びるルアーの水平中心軸(X軸と称す)はルアーの中心軸の回転運動成分であり、該中心軸のX軸はルアーの重心(ルアーのウエイトが形成する)を通り回転軸あるいは傾き軸となりルアーは水平中心軸を中心に回動することで所謂、横揺れ動作をするものである。そして、ピッチングとは、ルアーの頭部後方に位置する重心を中心として前記水平中心軸に重心上で直角に交わる回転軸(Y軸と称する)が回転することによりにルアーの頭部や尾部が上下に回動動作をするものである。また、ヨーイングとは、ルアーの重心を通る垂直の回転軸(Z軸と称す)が回転することによりルアーの頭部や尾部が水平面内でZ軸を中心に左右に水平動作をするものである。従って、水中で小魚の形状を有したルアーが非定常の複雑な動きをすることも、ローリングとピッチング、そしてヨーイングの三要素の動きとして分解することができる。
【0007】
而して、非特許文献1では、水中でのルアーの流体力学的特性をマーカー追尾実験で調べたものであり、特筆すべき事項は、ルアーのヨーイングは釣り糸の結び目を中心に水平面で左右に振れる単純なものでなくルアーの重心付近を中心とするヨーイングが見られたとの記録がある。また、ルアーは水中で周期的な運動をするが、リップを取り除くと周期や振れ幅が大きく変化し、リップの有無でルアー運動の特徴が変わる。ローリングとヨーイングの支配的周波数の一致がみられ、ピッチングはある条件下でローリング、ピッチングの第二高調波が支配的周波数となっている。回流水槽の流れが非定常な状態では、レイノルズ数に対して支配的周波数の急激な上昇および減少が多く見られたが、流れの安定時間を十分とり、定常状態で実験したところ、急激な上昇の回数は減少した。リップ前方ではリップ角度に沿った上昇流がみられ、強制的に剥離がおこなわれている。この剥離領域内では大きな縦の渦構造と渦対の存在があり、レイノルズ数の上昇と共に渦対はより不安定になる。水中を泳ぐルアーは、リップの左右側面付近からローリングやヨーイングに合わせてリップ左右の側面付近から交互に渦を発生させている。リップ形状を変えることで、狙う魚に合わせて任意の運動特性を持ったルアー製作ができると示唆される、と云うものである。
【0008】
従って、上記非特許文献1においては、ルアーが水中で水平または前傾姿勢を維持して泳ぎ、本物の生きた小魚のように遊泳する要因として、ローリングやピッチング、そして、ヨーイングの複合動作が流水によりなされていると分析していることが解る。また、非特許文献1において計測に使われたルアーは、小魚の外観形状を有し、下アゴ部にリップを有するノーマルタイプのルアーで、計測に当たっては、比較のためにリップを取り除いたリップレスタイプのルアーも計測対象にして計測を行っており、ノーマルタイプのルアー及びリップレスタイプのルアー共に回流水槽の中で夫々がローリングやピッチング、そしてヨーイングの複合動作をなし、これがルアーの流体力学的特性となっていることが理解できる。
【0009】
また、先行技術文献において、ルアーの水中での動きに関して考察しその動作上の欠点を改良したものが、特許第5946146号特許公報(以下、特許文献1と称す)として開示されている。特許文献1の発明は、小魚の胴体を模したルアー本体の尾部にブレードアイを介して板状のブレードが取付けてある構成のルアーであり、該ルアーのブレードはリトリーブされると水流を受けて長手方向を軸として捻じれながら揺動するもので、水中では繰り返しヨーイングが発生するとの見解を有し、ヨーイングが小魚の動きに似ているため、この動きに対象魚が反応し、集魚効果が得られるとした発明である。
【0010】
そして、特許文献1の発明では、下記の二つの実施例にておいて、行き過ぎたヨーイングを抑えてルアー本体の挙動に破綻が生じることを防止する具体的な提案がなされている。
即ち、特許文献1において、段落番号0051、0052には。
「段落番号0051
フック(41)及び(42)のそれぞれは、ルアー本体(2)に対して左右対称に取り付けられている。このため、フック(41)の2つの針部(44)には、水流による抵抗力が概略均等に印加される。同様に、フック(42)の2つの針部(44)にも、水流による抵抗力が概略均等に印加される。また、フック(41)および(42)は、水流を整える役割を果たす。これにより、フック(41)および(42)がルアー本体(2)の姿勢を安定化させる機能を発揮する。このため、ルアー本体(2)の挙動に破綻が生じることが防止され、ルアー本体(2)のヨーイングが継続する。
段落番号0052
また、ルアー本体(2)の背側にフック(41)が、腹側にフック(42)が取り付けられているため、ルアー本体(2)の上側に印加される抵抗力と、下側に印加される抵抗力とが均衡する。したがって、ルアー本体(2)の姿勢が上下に乱れることが防止され、これによってもルアー本体(2)の挙動の破綻が防止されている。」
との記載があり、ルアー本体にフックを左右対称に取り付けたり、上下に取り付けることにより、ルアーの動きを安定化させ、姿勢や動きにおいて、ルアーが水面から飛び出して泳がない、或いはルアーがひっくり返り泳がない等、所謂、ルアーの動きが破綻する現象を防止するものとしている。
【0011】
而して、上述の非特許文献1においては、回流水槽内での実験を解析し、ミノー型ルアーの流体力学的特性をローリング、ピッチング、ヨーイングの三要素に分解しており、この三要素を例えば、磯釣り等の複雑な潮流の中でルアーをキャストしてリトリーブする際の動作に当てはめて考察することには、困難さもあるが流体力学的見地からみれば大変意義深いものがある。また、特許文献1の発明は、段落番号0051において、ルアー本体の挙動に破綻をきたす対策が示されており、これは、ルアー本体に対して左右対称にフックを取り付けフックの二つの針部に概略均等に水流による抵抗力を印加して行き過ぎたヨーイングを抑えるとの記載がある。そして、段落番号0052には、ルアー本体の背側と腹側にフックが取り付けられルアー本体の姿勢が上下に乱れることを防止するとの記載があって、行き過ぎたピッチングらしき動きを抑えるものが実施例として示されており、ヨーイングとピッチングによる挙動の破綻を左右対称、または上下に取り付けられた概略均等な水流による抵抗力で整えるとの構成を有する発明が提示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】数理解析研究所講究録 第1900巻2014年105−109「回流水槽を用いたルアーの計測」高橋 直也、関口 航、谷越 脩生、高水 祐輔東京電気大学 工学部 機械工学科 機械工学コース野田 茂穂、姫野 龍太郎理化学研究所 情報基板センター
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特許第5946146号特許公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
斯くして本発明は、回流水槽の如く定常流の中でルアーを泳がすのではなく、ルアーが水中にキャストされリトリーブにより水中を泳ぐ際に色々な方向から流れを受ける実例として、例えば、磯釣り等の潮流の中で泳がすことを想定している。図1において、1、1a、1b、1c、1d、・・・・は本発明を実施したルアー、2はロッド、3はリール、4はライン、5は竿先であり、白抜きの矢印は水流の流れや強さを示している。ルアー1は磯に立つ釣り人により、ルアー1aの様にキャストされ潮流の中をリール3によりリトリーブされ竿先5に戻るよう操作されるが、ルアー1を潮流の中にキヤストするとルアーは潮流の中で白抜きの矢印で示す方向性ない流れの影響を受けて蛇行する。また、ルアーは蛇行するぐらいの速さによるリトリーブでもルアー1a、1b、1c、1d、・・・・の如く破綻しないで潮流の中を遊泳することが擬似餌としては重要なことである。
【0015】
然しながら従来のルアーは方向性の定まらない流れにより、ルアーが動作するローリングやピッチング、そして、ヨーイングの許容範囲を越える動きをしてしまいルアーの動きが水面から飛び出して泳がない、或いはルアーがひっくり返り泳がない等、所謂、ルアーの動きが破綻する現象を生じせしめてしまう大きな欠点を有していた。本発明は、ルアーの形状に特徴をもたせ、その形状により、ただ巻きのリトリーブでも流水に乗って本物の生きた小魚のような遊泳が可能であり、且つ、低速から高速域のリトリーブでもルアーの動きが破綻しにくい釣り用ルアーを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の釣り用ルアーの一例は、ヒノキやバルサ等の木材を削成して先端部に口吻部を有する小魚を模倣したリップレスタイプのルアー本体を製作し、該ルアー本体は内部に断面が半円形樋形状物を刻設しウエイト装着用のウエイト転動穴を構成する。前記ウエイト転動穴には前部転動穴と後部転動穴が連通して穿設されており、連通した前部、後部転動穴内には転動可能に3個の球体ウエイトが設置されている。そして、ウエイト転動穴内に設置された球体ウエイトは、ルアーのキャステイング動作に伴ない魚尾部に設けられた後部転動穴に転動しルアーの遠投性を増進すると共に、着水時にはルアーの先端部となる口吻部を水面近くに浮かび上がらせルアー本体は水面に対して垂直に維持されるように構成されている。
【0017】
また、垂直に浮かび上がったルアー本体は、ルアーをリトリーブすると球体ウエイトが後部転動穴から前部転動穴内に転動してルアー本体を水中で船の如く浮かび上がる。ルアー本体の浮かび上がった状態は、ウエイト重量にプラスされたフック重量にもよるが、ルアーの先端部となる口吻部を水中に傾けて沈め水面ギリギリに浮かんでくる形状を有している。
【0018】
更に、前記ルアー本体には口吻部から下腹部を通り、尾部にかけ対向してワイヤー通し溝が刻設されており、該ワイヤー通し溝内にはステンレス等にて形成されたワイヤー加工部材が嵌着されている。前記ワイヤー加工部材の形状は、ルアー本体の口吻部においてルアー本体より外部に飛び出してリング形状のラインアイを形成しており、その他端はルアー本体の下腹部で外部に飛び出し二つのU字形状を有するフックハンガーを形成した後、尾部へ延びてリング形状のヒートンを形成している。
【0019】
本発明のルアー本体は、複数個の球体ウエイトを連通した前部転動穴、後部転動穴内に収納してルアー本体の揚力に対するバランスや浮の方向性を設定しており、ワイヤー加工部材にてラインアイ、フックハンガー、ヒートンを形成して、ラインアイにはリング、スナップを介してラインが接続されており、該ラインが釣り先を介して釣り竿のバットに設けられたリールに接続されている。また、ルアー本体の下腹部に配置されたフックハンガーにはリングを介してフックが設けられ、ルアー本体の尾部のヒートンにはリングを介してリアーフックが設けられている。そして、ルアー本体の下腹部に設けられるワイヤー加工部のフックハンガーやヒートン及びフックハンガーやヒートンに設けられるフックやリアーフックはバラスト(ballast)の役割を果たし、浮力や潜行深度に影響を与えながら、重心を下げて復原力を増すことになるので、釣り人はフックの大きさや重量を選択することで、ルアー本体のキャステイング時における遠投性を調整したり、リトリーブ時の水中での潜行深度やルアー本体の姿勢を勘案することができるが、水中における水の流れの影響に関しては本発明の如くルアー本体の先端部下アゴ付近に工夫を加えてローリング、ピッチング、そして、ヨーイングによる過剰な動きを制御して、ルアーが破綻しないように水中を泳がすものである。
【0020】
本発明において、重要な上記ルアーの形状を詳説すると、木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体は、そのリトリーブによる進行方向となる先端部に一対の魚の目を描き、前面には口吻や口吻の上部に設けられた上アゴそして口吻の下部設けられた下アゴがあり、該一対の魚の目、口吻、上アゴ、下アゴにより構成された魚の頭部がルアー本体の先端部を構成し、該ルアー本体の先端部に連続して背部、両側面部、下腹部を有するボディを形成し、該ボディの後部で尾部を形成してルアー本体の形体とし、前記ルアー本体の口吻部にはステンレスのワイヤーで造形したリング形状のラインアイ、同様に下腹部にはステンレスのワイヤーで造形したU字形状のフックハンガーを一個または二個設け、尾部にはステンレスのワイヤーで造形したリング形状のヒートンを設けた魚の形体となし、前記ルアー本体の先端部の頭部下アゴの後部にルアーの重心部手前程の長さで半円錐形状を有し、その頂点を尾部方向に向けテーパーの付いた半円錐形凹部溝からなる操舵溝を刻設したことを特徴とする釣り用ルアーを提供するものである。
【0021】
また、本発明の実施例として、木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体において、一対の魚の目、口吻、上アゴ、下アゴにより構成された魚の頭部がルアー本体の先端部を構成し、前記ルアー本体の先端部の頭部下アゴの後部にルアー重心部手前程の長さで直角三角錐形状を有し、その頂点を尾部方向に向けテーパーの付いた直角三角錐凹部溝からなる操舵溝を刻設したことを特徴とする釣り用ルアーを提供するものである。
【0022】
更に、本発明の実施例として、木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体において、一対の魚の目、口吻、上アゴ、下アゴにより構成された魚の頭部がルアー本体の先端部を構成し、前記ルアー本体の先端部の頭部下アゴの後部にルアー重心部手前程の長さで断面形状が四角形状溝やU字形状溝からなる操舵溝を刻設したことを特徴とする釣り用ルアーを提供するものである。
【0023】
そして、本発明の応用例として、木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体において、一対の魚の目、口吻、上アゴ、下アゴにより構成された魚の頭部がルアー本体の先端部を構成し、該前記ルアー本体の先端部の頭部下アゴの後部に平行に並んで二本の半円錐形凹部溝や二本の直角三角錐形凹部溝からなる操舵溝を刻設することや、断面形状が四角形溝またはU字形状溝の操舵溝を平行に並んで二本刻設したことを特徴とする釣り用ルアーを提供する。
【発明の効果】
【0024】
斯くして本発明は、ルアーを色々な方向から流れを受ける磯釣りのような潮流の中で泳がすことを想定している。本発明は、ルアーを潮流の中にキヤストするとルアーは潮流の中で方向性ない水流の影響を受けるものであり、ルアーのリトリーブ中において、ルアー頭部を前に、尾部を後にして泳ぐルアーは、ルアーの長手方向で前後に延び重心を通るルアーの水平中心軸(X軸)が回転軸あるいは傾き軸となりルアーは水平中心軸を中心に回動することで横揺れローリング動作をするものである。そして、方向性のない潮流はルアーに対して時には横殴りの許容ローリング角度を越える流れとして作用しルアーを転覆させる方向に動作するが、ルアー本体の先端部の頭部下アゴ部後方に設けられた半円錐形凹部溝、または直角三角錐凹部溝、そして断面形状が四角形状溝やU字形状溝からなる操舵溝の断面形状部が水流の引っ掛かりとなり許容ローリング角度を越えても転覆しないようにルアー本体の姿勢を復原させて安定化させるローリング継続機能を有しており、水中でのローリングにて、ルアーが破綻しない構成を有している。
【0025】
また、本発明のルアーは、リトリーブ中において、ルアーの頭部後方に位置する重心を中心として前記水平中心軸に重心上で直角に交わる回転軸(Y軸)が回転することによりにルアーの頭部や尾部が上下に回動するピッチング動作が制御されるものであり、ルアーは、絶えず水流を受けピッチング動作をしているが、先端部の頭部下アゴの後部からルアー重心部手前までの長さの半円錐形凹部溝や直角三角錐凹部溝、または断面形状が四角形状溝やU字形状溝から成る操舵溝において、ルアー先端部に常に長手方向に整流を発生させることができるので、直進方向のリトリーブが継続されルアーの姿勢が制御されてピッチングの動作が許容を越えてルアーが破綻しない構成を有している。
【0026】
更に、本発明のルアーは、リトリーブ中において、ルアーの重心を通る垂直の回転軸(Z軸)を中心に回転することによりルアーの頭部や尾部が水平面内でZ軸を中心に左右に水平動作をするヨーイング動作をしており、潮流の中ではルアーが許容ヨーイング角度を越える動きをしてしまうこともあり、この時は、ルアーの重心より前に設けられた半円錐形凹部溝や直角三角錐凹部溝、または、断面形状が四角形状溝やU字形状溝から成る操舵溝において、ルアー先端部に長手方向の整流を発生させることでルアー先端部の姿勢を安定化させ、ルアーのヨーイングによる回動が許容ヨーイング角度越えないよう姿勢を制御させる機能が発揮されて、ヨーイングによりルアーが破綻しないように構成されている。
【0027】
そして、本発明おいては、ルアー本体の先端部、頭部下アゴの後部からルアー重心部手前程までの長さに半円錐形凹部溝や直角三角錐凹部溝、または、四角形状溝やU字形状溝等から成る操舵溝を刻設することで、潮流のように複雑な動きをする水中でもルアーがローリングやピッチング、そしてヨーイングの許容範囲を超えない範囲で動作し、ルアーの動きが水面から飛び出して泳がない、或いはルアーがひっくり返って泳がない等、ルアーの動きが破綻する現象を生じせしめてしまう大きな欠点を改善した。そして、本発明は、ただ巻きのリトリーブでも流水に乗って本物の生きた小魚のようなローリング、ピッチング、そして、ヨーイングの複合された動きの遊泳が可能であり、且つ、低速から高速域でのリトリーブでもルアーの動きが破綻しにくい釣り用ルアーを提供することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明のルアーの使用状態を説明する概略図である。
図2】流れの中でルアーがする動作・運動を示す説明図である。
図3】(A)本発明のルアーをキャストした状態を示す説明図である。 (B)本発明のルアーをリトリーブしている状態を示す説明図である。
図4】(A)本発明の実施例1を説明する正面図である。 (B)本発明の実施例1を説明する平面図である。 (C)本発明の実施例1を説明する下面図である。 (D)本発明の実施例1を説明する左側面図である。 (E)本発明の実施例1を説明する右側面図である。 (F)図4(D)に示すA−A部断面図である。
図5】(A)図4(A)に示すB−B部断面図で操舵溝の形状説明図である。 (B)図4(A)の操舵溝の動作説明図である。 (C)図4(A)の操舵溝の動作説明図である。
図6】(A)本発明の実施例2を説明する部分正面図である。 (B)本発明の実施例2を説明する部分下面図である。 (C)本発明の実施例2を説明する左側面図である。
図7】(A)実施例2の操舵溝の形状を示す断面図である。 (B)実施例3の操舵溝の形状例を示す断面図である。 (C)実施例4の操舵溝の形状例を示す断面図である。 (D)実施例5の操舵溝の形状例を示す断面図である。
図8】(A)本発明の実施例3を説明する部分正面図である。 (B)本発明の実施例3を説明する部分下面図である。 (C)図7(A)に示すC−C部断面図である。
図9】(A)本発明の実施例4を説明する正面図である。 (B)本発明の実施例4を説明する下面図である。 (C)図9(A)に示すD−D部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の釣り用ルアーの一例は、ミノー形のリップレスタイプのもので、ヒノキやバルサ等の木材を削成して先端部に口吻を有する小魚を模倣したリップレスタイプのルアー本体を製作し、該ルアー本体は内部に断面が半円形樋形状物を刻設しウエイト装着用のウエイト転動穴を構成する。前記ウエイト転動穴には前部転動穴と後部転動穴が連通して穿設されており、連通した前部、後部転動穴内には転動可能に3個の球体ウエイトが設置されている。そして、ウエイト転動穴内に設置された球体ウエイトは、ルアーのキャステイング動作に伴い尾部に設けられた後部転動穴に転動しルアーの遠投性を増進すると共に、着水時にはルアーの先端部となる口吻部を水面近くに浮かび上がらせルアー本体は水面に対して垂直に維持されるように構成されている。
【0030】
また、垂直に浮かび上がったルアー本体は、ルアーをリトリーブすると球体ウエイトが後部転動穴から前部転動穴内に転動してルアー本体を水中で船の如く浮かび上がる。ルアー本体の浮かび上がった状態は、ウエイト重量にプラスされたフック重量にもよるが、ルアーの先端部となる口吻を水中に傾けて沈め水面ギリギリの中で浮かんでくる形状を有している。
【0031】
更に、前記リップレスタイプのルアーには口吻から下腹部を通り、尾部にかけ対向してワイヤー通し溝が刻設されており、該ワイヤー通し溝内にはステンレス等にて形成されたワイヤー加工部材が嵌着されている。前記ワイヤー加工部材の形状は、ルアー本体の口吻においてルアー本体より外部に飛び出してリング形状のラインアイを形成しており、その他端はルアー本体の下腹部で外部に飛び出し二つのU字形状を有するフックハンガーを形成した後、尾部へ延びてリング形状のヒートンを形成している。
【0032】
本発明のルアーは、複数個の球体ウエイトを連通した前部転動穴、後部転動穴内に収納してルアー本体の揚力に対するバランスや浮の方向性を設定しており、ワイヤー加工部材にてラインアイ、フックハンガー、ヒートンを形成して、ラインアイにはリング、スナップを介してラインが接続されており、該ラインが釣り先を介して釣り竿のバットに設けられたリールに接続されている。また、ルアー本体の下腹部に配置されたフックハンガーにはリングを介してフックが設けられ、ルアー本体の尾部のヒートンにはリングを介してリアーフックが設けられている。そして、ルアー本体の下腹部に設けられるワイヤー加工部のフックハンガーやヒートン及びフックハンガーやヒートンに設けられるフックやリアーフックはバラスト(ballast)の役割を果たし、浮力や潜行深度に影響を与えながら、重心を下げて復原力を増すことになるので、釣り人はフックの大きさや重量を選択することで、ルアー本体のキャステイング時における遠投性を調整したり、リトリーブ時の水中での潜行深度やルアー本体の姿勢を勘案することができるが、水中における水の流れの影響に関しては本発明の如くルアー本体の先端部下アゴ付近に工夫を加えてローリング、ピッチング、そして、ヨーイングによる過剰な動きを制御して、所謂ルアーが破綻しないように水中を泳がすものである。
【0033】
斯くして、本発明において、重要な上記ルアーの形状を詳説すると、木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したミノー型ルアーにおいて、該魚の形体を成すルアーの本体は水中にキャストされリトリーブされるとその進行方向となる先端部にルアー本体の頭部と口吻が設けられ、該口吻の上部には上アゴと下部には下アゴが設けられ、該上アゴと下アゴにより構成された頭部がルアー本体の先端部を形成し、該ルアー本体の先端部に連続して背部、両側面部、下腹部を有するボディを形成し、該ボディの端部で尾部を形成してルアー本体の形体とし、前記ルアー本体の先端部で下アゴの後部に半円錐形状でテーパーを持ちその頂点を尾部方向に向けて刻設した半円錐形凹部溝を設け、該半円錐形凹部溝をルアー本体の操舵溝とした釣り用ルアーを提供するものである。
【0034】
また、本発明は、前記木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体において、ルアーの先端部で下アゴの後部に直角三角錐形状でテーパーを持ちその頂点を尾部方向に向けて刻設した直角三角錐形凹部溝を設け、該直角三角錐形凹部溝をルアー本体の操舵溝とした釣り用ルアーを提供するものである。
【0035】
更に、本発明は、前記木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体において、ルアーの先端部で下アゴの後部に四角錐形状でテーパーを持ちその頂点を尾部方向に向けて刻設した四角錐形凹部溝を設け、該四角錐形凹部溝をルアー本体の操舵溝とした釣り用ルアーを提供するものである。
【0036】
そして、本発明は、前記木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体において、ルアーの先端部で下アゴの後部にU字形状でテーパーを持ちその頂点を尾部方向に向けて刻設したU字形状凹部溝を設け、該U字形状形凹部溝をルアー本体の操舵溝としたことを実施例とする釣り用ルアーでもある。
【0037】
また、本発明の実施例として、前記木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体において、ルアーの先端部で下アゴの後部に四角形状の断面を有しその端部を尾部方向に向けて刻設した四角形状溝を設け、該四角形状溝をルアー本体の操舵溝としたことを特徴とする釣り用ルアーでもある。
【0038】
更に、本発明の実施例として、前記木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体において、ルアーの先端部で下アゴの後部にU字形状の断面を有しその端部を尾部方向に向けて刻設したU字形状溝を設け、該U字形状溝をルアー本体の操舵溝としたことを特徴とする釣り用ルアーでもある。
【0039】
更にまた、本発明の実施例として、前記木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体において、ルアーの先端部で下アゴの後部に刻設される操舵溝は二本平行に設けられ、該二本の操舵溝の形状は半円錐形凹部溝、直角三角錐形凹部溝、四角錐形凹部溝、四角形状溝、U字形状溝等より任意に選択できる釣り用ルアーでもある。
【0040】
而して、本発明は、ルアーを色々な方向から流れを受ける磯釣りのような潮流の中で泳がすことを想定している。本発明において、ルアーを潮流の中にキヤストするとルアーは、潮流の中で方向性ない流れの影響を受けるものである。その潮流の中でルアーが小魚のようにリアルな動きをして泳ぐのは、リトリーブによりルアーが頭部を前に、尾部を後にして泳ぎ、ルアーの長手方向で前後に延び重心を通るルアーの水平中心軸(X軸)が回転軸あるいは傾き軸となり、ルアーは水平中心軸を中心に回動することで横揺れローリング動作をすることが大きい要因でもある。そして、方向性のない潮流はルアーに対して時には横殴りの許容ローリング角度を越える流れとして作用してルアーを転覆させる方向に動作するが、ルアー本体の先端部の頭部下アゴ部後方に設けられた半円錐形凹部溝、または直角三角錐凹部溝等からなる操舵溝の断面形状部が引っ掛かりとなり許容ローリング角度を越えても転覆しないようにルアー本体の姿勢を復原させて安定化させるローリング継続機能を有している。
【0041】
また、本発明のルアーは、リトリーブ中において、ルアーの頭部後方に位置する重心を中心として前記水平中心軸に重心上で直角に交わる回転軸(Y軸)が回転することによりにルアーの頭部や尾部が上下に回動するピッチング動作が制御されるものであり、ルアーは、絶えず水流を受けピッチング動作をしているが、先端部の頭部下アゴの後部からルアー重心部手前までの長さの半円錐形凹部溝、または直角三角錐凹部溝等から成る操舵溝において、ルアー先端部に常に長手方向に整流を発生させることができるので、直進方向のリトリーブが継続されルアーの姿勢が制御されてピッチングの動作が許容内で継続されている。
【0042】
更に、本発明のルアーは、リトリーブ中において、ルアーの重心を通る垂直の回転軸(Z軸)を中心に回転することによりルアーの頭部や尾部が水平面内でZ軸を中心に左右に水平動作をするヨーイング動作をしており、潮流の中ではルアーが許容ヨーイング角度を越える動きをしてしまうこともあり、この時は、ルアーの重心より前に設けられた半円錐形凹部溝、または直角三角錐凹部溝等から成る操舵溝においてルアー先端部において、長手方向に整流を発生させることで許容ヨーイング角度越えないよう姿勢を安定させる機能を発揮している。
【0043】
本発明おいては、ルアー本体の先端部、頭部下アゴの後部からルアー重心部手前程までの長さに半円錐形凹部溝、または直角三角錐凹部溝等から成る操舵溝を刻設することで、潮流のように複雑な動きをする水中でもルアーがローリングやピッチング、そしてヨーイングの許容範囲を超えない範囲で動作し、ルアーの動きが水面から飛び出して泳がない、或いはルアーがひっくり返って泳がない等、ルアーの動きが破綻する現象を生じせしめてしまう大きな欠点を改善した。そして、本発明は、ただ巻きのリトリーブ操作でも流水に乗って本物の生きた小魚のようなローリング、ピッチング、そして、ヨーイングの複合された遊泳が可能であり、且つ、低速から高速域でのリトリーブでもルアーの動きが破綻しにくい釣り用ルアーを提供することが可能になった。
【0044】
そして、上述した本発明の実施例は、ペンシル系の棒状タイプに実施した例を参照に説明したが、リップの付いたノーマル系ミノーやリップレスタイプのミノー型ルアーにおいても実施できその効果は多大なものがある。
【実施例1】
【0045】
本発明は、回流水槽の如く定常流の中でルアーを泳がすのではなく、ルアーが水中にキャストされリトリーブにより水中を泳ぐ際に色々な方向から流れを受ける実例として例えば、磯釣り等の潮流の中で泳がすことを想定している。図1において、1、1a、1b、1c、1d、・・・・は本発明を実施したルアー、2はロッド、3はリール、4はライン、5は竿先であり、白抜きの矢印は水流の流れや強さを示している。ルアー1は磯に立つ釣り人により、ルアー1aの様にキャストされ潮流の中をリール3によりリトリーブされ竿先5に戻るよう操作されるが、ルアー1を潮流の中にキヤストするとルアーは潮流の中で白抜きの矢印で示す方向性ない流れの影響を受けて蛇行する。また、荒天時の釣りにおいても同様で、ルアー1は水流の中で白抜きの矢印で示す方向性のない流れの影響を受けて蛇行するので、ルアーは蛇行するぐらいのゆっくりとした速度のトリーブでもルアー1a、1b、1c、1d、・・・・の如く破綻しないで潮流の中を遊泳することが擬似餌として重要なことである。
【0046】
また、図2は、水流の中でリトリーブされたルアー1がどの様な姿勢でどのような動きをするかを流体力学的に解析したもので、ルアー1の重心CGを中心にルアーの長手方向で水平中心回動する回転軸をX軸、該水平中心回転軸Xに重心上で直角に交わる回転軸をY軸、ルアーの重心を通る垂直の回転軸をZ軸とすると、前記X軸が回転軸あるいは傾き軸となりルアー1はX軸を中心に回動することで、所謂、横揺れのローリングR動作をする、また、Y軸が回転することによりルアー1の頭部や尾部が上下に回動するピッチングP動作となり、前記Z軸が回転することによりZ軸を中心にルアー1が左右に水平動作をする動きがヨーイングY動作となる。
【0047】
而して、水中でのルアー1の動きはローリングR動作とピッチングP動作、そして、ヨーイングY動作の複合的な動きにより小魚のように水中を泳いでおり、この動作のバランスが潮流等、色々な方向からの強い流れにより崩れるとルアー1は破綻をきたしルアーの動きが水面から飛び出して泳がない、或いはルアーがひっくり返って泳がない等の現象がおきる。
【0048】
斯くして、前記ルアー1を用いてルアー釣りをする際には、図2(A)(B)に示すようにルアー本体6の口吻7に設けられたラインアイ8にリング9を介してスナップ10を取付け(ラインアイに直接ラインを結ぶこともある)、スナップ10にライン4を結ぶ。ライン4の他端は、図2(A)においては図示しないが釣り竿の竿先ガイドを介してロッドのバッドに取付けられたリールに連結されている。そして、図2(A)においては、ルアー本体6のフックハンガー11a、11bにリング9を介して夫々フック12が取付けられており、また、ルアー本体6の尾部13に設けられたヒートン14にもリング9を介してフック12が取付けられている。尚、フック12には、図2に示すシングルフックの他に二本針のダブルフック、三本針のトリプルフック等がある。
【0049】
而して、図3(A)(B)において、6はルアー本体、15はルアー本体の先端部、7は口吻、16は下アゴ、17は描いた魚の目、18は頭部、13は尾部、19は前部転動穴、20は後部転動穴、21a、21b、21cは球体ウエイトを示しており、図2(A)は釣り人がルアー本体6を流水の中にキャステイングしてルアー本体の先端部15を浮かびあがらせた状態を示している。そして、ルアー本体6に内蔵された球体ウエイト21a、21b、21cはキャステイング時に前記後部転動穴20側に転動するために、キャストされたルアー本体6はルアー本体の先端部15を水面22近くに浮かび上がらせて、水面22に対して垂直に維持されるように構成されており、前記垂直に浮かび上がったルアー本体6は、ルアー本体6をリトリーブすると前記球体ウエイト21a、21b、21cが後部転動穴20から前部転動穴19内に転動してルアー本体6を水中で水面22近くに浮かび上あがらせることができる。図2(B)は、ルアー本体6をリトリーブすることで竿先方向に泳がしている状態を示し、実施例1においては、ルアー本体の先端部15となる頭部18で下アゴ16の後部に半円錐形凹部溝23を刻設して操舵溝24を形成したことにより、リトリーブにより進行方向の前面に位置するルアー本体6の頭部18にて渦や乱流を生じせしめることがなく、半円錐形凹部溝23部分で矢印S(図3(B)にて示す)に示す積極的な整流を発生させるのでルアー本体6の魚頭18が常にリトリーブにより竿先方向に真っ直ぐに向かい遊泳するものであり、ルアー本体の先端部15において整流Sを発生できることは、水中で過剰なピッチングやヨーイングが発生しても、整流Sの発生により頭部18を竿先方向に真っ直ぐ向けるように制御してルアー本体6の姿勢を安定させる機能を発揮できる。
【0050】
また、本発明のルアーは、色々な方向から流れを受ける磯釣りのような潮流(図1に示す)の中で泳がすことを想定している。そして、水中での過剰なピッチング、ヨーイングに対応する手段は前項で記載したが、ローリングに関しては、実施例1の形状説明と共に次項で詳説する。
【0051】
図4(A)乃至(F)は本発明の実施例1の説明図であり、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は下面図、(D)は右側面図(拡大図示されている)、(E)は左側面図(拡大図示されている)、(F)は(D)図におけるA−A断面説明図である。図4(A)乃至(F)において、6はルアー本体で木材や合成樹脂からなる魚の形体を模倣した形状を有する。15はルアー本体の先端部、7は先端部に位置する口吻、16は下アゴ、17は魚の目で、魚の目17は魚の形態をしたルアー本体6の部位を解りやすく説明するためにルアー本体6の表面に画かれたものである。
【0052】
そして、前記口吻7、魚の目17にてルアー本体6の頭部18が形成されており、該頭部18に連繋して背部26、両側面部27a、27b、下腹部28を有するボディ29を形成し、該ボディ29の終端部で尾部13を形成してルアー本体6を構成し、前記ルアー本体6の口吻7にはステンレスのワイヤー25にて造形するリング形状のラインアイ8が突設して設けられ、同様に下腹部18にはステンレスのワイヤー25にて造形したU字形状のフックハンガー11a、11bが一個または二個設けられており、尾部13にはステンレスのワイヤー23で造形したリング形状のヒートン14が設けられている。即ち、ステンレスのワイヤー25にて造形されるラインアイ8、フックハンガー11a、11b、ヒートン14の連続した造形物は、図1(F)の断面図にて示すように、ルアー本体6の口吻7から下腹部28を通り、尾部13にかけて刻設されたワイヤー通し溝30に挿着されており、連続した造形物のステンレスワイヤー25はルアー本体6が水平方向に浮いた場合に常にルアー本体6の下腹部28が下方向になるようにウエイトの役割も果たしている。
【0053】
また、図4(F)は、ルアー本体6の内蔵部を断面図にて示し、前部転動穴19と水平面に対して傾きを持つ後部転動穴20が連通して穿設されており、連通した前部転動穴19と後部転動穴20内には転動可能に3個の球体ウエイト21a、21b、21cが設置されている。そして、前部転動穴19と後部転動穴20内に設置された球体ウエイト21a、21b、21cは、ルアー本体6のキャステイング動作等に伴いに前部転動穴19と後部転動穴20内を転動するもので、該球体ウエイト21a、21b、21cは例えばルアーの遠投性を増進するためのウエイトで、キャステイング時には後部転動穴20内に転動し、着水時には後部転動穴20内にあってルアーの先端部8を水面近くに浮かび上がらせて、水面に対して垂直に維持されるように構成されており、前記垂直に浮かび上がったルアー本体1は、ルアー本体6をリトリーブすると前記球体ウエイト21a、21b、21cが後部転動穴20から前部転動穴19内に転動してルアー本体6を水中で水平に浮かび上あがらせることができる。
【0054】
斯くして、実施例1は、木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体6は、そのリトリーブによる進行方向となる先端部8には一対の魚の目17の前面に設けられた口吻7や口吻7の下部に設けられた下アゴ16があり、該一対の魚の目17、口吻7、下アゴ16により構成されたルアーの頭部18がルアー本体の先端部15を構成し、該ルアー本体の先端部15に連続して背部26、両側面部27a、27b、下腹部28を有するボディ29を形成し、該ボディ29の端部で尾部13を形成してルアー本体6の形体とし、前記ルアー本体6の口吻7にはステンレスのワイヤー25で造形したリング形状のラインアイ8、同様に下腹部にはステンレスのワイヤー25で造形したU字形状のフックハンガー11a、11bを一個または二個設け、尾部13にはステンレスのワイヤー25で造形したリング形状のヒートン14を設けた魚の形体となし、前記ルアー本体の先端部15で頭部18の下アゴ16の後部に半円錐形状でその頂点30を尾部13方向に向けた半円錐形凹部溝23を刻設して操舵溝24とした形状に特徴がある。
【0055】
実施例1は、ルアー本体の先端部15に位置する頭部18の下アゴ16の後部に半円錐形凹部溝23を刻設して操舵溝24を構成しもので、該半円錐形凹部溝23は半円錐形状でその頂点30は前記尾部13方向に向けた形状を有して、口吻7側は半円錐形状の底辺部31であり深い彫り込みをもち、半円錐形の母線32はテーパーを有してその頂点30で深さを無くした形状としている。そして、本発明は、ルアー本体先端部15となる頭部18で下アゴ16の後部に半円錐形凹部溝23を刻設したことにより、リトリーブにより進行方向の前面に位置するルアー本体6の頭部18付近にて渦や乱流を生じせしめることがなく、半円錐形凹部溝23部分で矢印S(図4(F)にて示す)に示すような積極的な整流を発生させて頭部18や尾部13が上下に回動するピッチング動作が制御されている。
【0056】
また、実施例1のルアー本体6は、リトリーブ中において、ルアーの重心を通る垂直の回転軸(Z軸)を中心に回転することによりルアー本体6の頭部18や尾部13が水平面内でZ軸を中心に左右に水平動作をするヨーイング動作をしており、潮流の中ではルアーが許容ヨーイング角度を越える動きをしてしまうこともあるが、この時は、ルアーの重心より前に設けられた半円錐形凹部溝23から成る操舵溝24においてルアーの先端部15に長手方向に整流Sを発生させることで許容ヨーイング角度越えないよう姿勢を安定させる機能を発揮してヨーイング動作を制御している。
【0057】
而して、図5(A)は、図4(A)のB−B断面図でルアー本体6に刻設された前記半円錐形凹部溝23の断面形状を示している。図5(B)は前記ルアー本体6が傾き半円錐形凹部溝23もローリングRにて傾いた状態を示している。そして、図5(C)は傾いたルアー本体6の半円錐形凹部溝23が復原された状態を示している。図5(A)(B)(C)において、6は本発明のルアー本体を示し、図5(A)には下腹部28の下には想像線で示すフックハンガー11aやフック12が装着されており、元々ウエイトにより重心が下方向にセットされているルアー本体6にあって、想像線にて示すフックハンガー11aやフック12aはバラストとなりルアー本体6は復原力が高いものになっている。そして、本発明のルアー本体6がリトリーブ中において、ルアー本体6の長手方向で前後に延び重心を通るルアーの水平中心軸Xが回転あるいは傾き軸となりルアー本体6は水平中心軸Xを中心に回動することで横揺れのローリングR動作を図5(B)の如くすることがあるが、方向性のない潮流は許容ローリング角度を越える流れとして作用しルアー本体6を転覆させる方向に動作するが、ルアー本体の先端部15の頭部18の下アゴ16部後方に設けられた半円錐形凹部溝23に設けられた断面形状部が引っ掛かりとなり許容ローリング角度を越えても転覆しないように矢印Wの流れがルアー本体6の姿勢を図5(C)のように復原させて安定化させるローリング継続機能を有している。
【実施例2】
【0058】
図6(A)は本発明の実施例2を説明する部分正面図、(B)は本発明の実施例2を説明する部分下面図で、(C)は本発明の実施例2を説明する左側面図である。図6(A)(B)(C)において、6はルアー本体、15はルアー本体の先端部、7は口吻、16は下アゴ、17は魚の目、18は頭部、8はラインアイ、11aはフックハンガー、19は前部転動穴、20は後部転動穴、21a、21b、21cは球体ウエイト、を示している。図6に示す実施例2は、木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体6において、口吻7、下アゴ16、により構成された頭部18がルアー本体の先端部15を構成し、前記ルアー本体の先端部15で下アゴ16の後部に直角三角錐形状でその頂点30を尾部(図示せず)方向に向けた直角三角錐形状の直角三角錐形凹部溝33を刻設し、該直角三角錐形凹部溝33を操舵溝24としたものである。本発明におけるこの実施例2では、ルアー本体6の進行方向前面の頭部18の下アゴ16の後部に直角三角錐形状の直角三角錐形凹部溝33を刻設したことにより、リトリーブによる進行方向の前面に位置するルアー本体6の頭部18にて渦や乱流を生じせしめることなく積極的に整流を発生させてルアー本体6の頭部18が常にリトリーブにより竿先方向に真っ直ぐに向かい遊泳することにより、許容範囲以上のピッチングやヨーイング動作を制御している。
【0059】
また、直角三角錐形凹部溝33は、図7(A)の直角三角錐形凹部溝断面図に示す如く、方向性のない許容ローリング角度を越える流れに対して断面形状部が引っ掛かりとなり許容ローリング角度を越えても転覆しないようにルアー本体6の姿勢を復原させて安定化させるローリング継続機能を有している。
【0060】
而して、図7(B)のルアー本体6における操舵溝24の断面形状例は、木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体6において、ルアーの先端部15で下アゴ16の後部に四角錐形状でその頂点を尾部方向に向けてテーパー状に刻設した四角錐形凹部溝35を設け、該四角錐形凹部溝35をルアー本体6の操舵溝24とした釣り用ルアーの実施例、及び木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体において、ルアーの先端部で下アゴの後部に四角形状の断面を有しその端部を尾部方向に向けて刻設した四角形状溝を設け、該四角形状溝をルアー本体の操舵溝24としたことを特徴とする釣り用ルアーの実施例を示している。
【0061】
また、図7(C)のルアー本体6における操舵溝24の断面形状は、木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体6において、ルアーの先端部15で下アゴ16の後部にU字形状でその頂点を尾部方向に向けてテーパー状に刻設したU字型形凹部溝36を設け、該U字型形凹部溝36をルアー本体6の操舵溝24とした釣り用ルアーの実施例、及びを前記木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体において、ルアーの先端部で下アゴの後部にU字形状の断面を有しその端部を尾部方向に向けて刻設したU字形状溝を設け、該U字形状溝をルアー本体の操舵溝24としたことを特徴とする釣り用ルアーの実施例を示している。
【0062】
更に、図7(D)のルアー本体6の操舵溝24の断面形状は、木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体6において、ルアーの先端部15で下アゴ15の後部に刻設される二本の操舵溝24が平行に設けられ、該二本の操舵溝24、24の形状は半円錐形凹部溝33で図示しているが、操舵溝24の断面形状は、半円錐形凹部溝23、直角三角錐形凹部溝33、四角錐形凹部溝35、四角形状溝、U字型形凹部溝36、U字形状溝等の形状を任意に選択して刻設することができる釣り用ルアーの実施例を示している。
【実施例3】
【0063】
図8(A)は本発明の実施例3を説明する部分正面図、(B)は本発明の実施例3を説明する部分下面図で、(C)は本発明の実施例3を説明する要部断面図である。図8(A)(B)(C)において、実施例はミノー型リップレスタイプのルアーに本発明を実施したもので、6はルアー本体、15はルアー本体の先端部、7は口吻、16は下アゴ、17は魚の目、18は頭部、8はラインアイ、11aはフックハンガー、19は前部転動穴、20は後部転動穴、21a、21b、21cは球体ウエイト、を示している。図8に示す実施例3は、木製または合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体6において、下アゴ16により構成された頭部18がルアー本体の先端部15を構成し、前記ルアー本体の先端部15で下アゴ16の後部に断面が四角形状の四角形状溝39を刻設して、該四角形状溝39を操舵溝24としたものである。本発明におけるこの実施例3では、ミノー型リップレスタイプのルアー本体6において進行方向前面の頭部18の下アゴ16の後部に四角形状溝39を刻設したことにより、リトリーブによる進行方向の前面に位置するルアー本体6の頭部18にて渦や乱流を生じせしめることなく積極的に整流を発生させてルアー本体6の頭部18が常にリトリーブにより竿先方向に真っ直ぐに向かい遊泳することにより、許容範囲以上のピッチングやヨーイング動作を制御している。
【0064】
また、四角形状溝39は、図8(C)の断面図に示す如く、方向性のない許容ローリング角度を越える流れに対して断面形状部が引っ掛かりとなり許容ローリング角度を越えても転覆しないようにルアー本体6の姿勢を復原させて安定化させるローリング継続機能を有している。
【実施例4】
【0065】
図9(A)は本発明の実施例4を説明する正面図、(B)は本発明の実施例4を説明する下面図で、(C)は本発明の実施例4を説明するD−D要部断面図である。図9(A)(B)(C)において、実施例はミノー型リップ付タイプのルアーに本発明を実施したもので、6はルアー本体、15はルアー本体の先端部、34はリップ、17は魚の目、18は頭部、8はラインアイ、11a、11bはフックハンガー、14はヒートン、37は前部可動ウエイト、38は後部可動ウエイトを示している。図9に示す実施例4は、合成樹脂製からなり魚の形体を模倣したルアー本体6において、リップ34の付いた頭部18がルアー本体の先端部15を構成し、前記ルアー本体の先端部15でリップ34の後部にU字形状でその他端を尾部13方向に向けたU字形状溝40を刻設し、該U字形状溝40を操舵溝24としたものである。本発明におけるこの実施例4では、ミノー型リップ付タイプのルアー本体6において進行方向前面の頭部18のリップ34の後部に断面形状U字形のU字形状溝40を刻設したことにより、リトリーブによる進行方向の前面に位置するルアー本体6の頭部18にて積極的に整流を発生させてルアー本体6の頭部18が常にリトリーブにより竿先方向に真っ直ぐに向かい遊泳することにより、許容範囲以上のピッチングやヨーイング動作を制御している。
【0066】
また、U字形状溝40は、図9(C)のU字形状溝40の断面図に示す如く、方向性のない許容ローリング角度を越える流れに対してその断面形状部が引っ掛かりとなり許容ローリング角度を越えても転覆しないようにルアー本体の先端部15の姿勢を復原させて安定化させるローリング継続機能を有している。
【符号の説明】
【0067】
1、1a,1b、1c・・・ ルアー
2 ロット
3 リール
4 ライン
5 竿先
6 ルアー本体
7 口吻
8 ラインアイ
9 リング
10 スナップ
11a、11b フックハンガー
12 フック
13 尾部
14 ヒートン
15 ルアー本体の先端部
16 下アゴ
17 魚の目
18 頭部
19 前部転動穴
20 後部転動穴
21a、21b、21c 球体ウエイト
22 水面
23 半円錐形凹部溝
24 操舵溝
25 ワイヤー
26 背部
27a、27b 両側面部
28 下腹
29 ボディ
30 頂点
31 底辺部
32 母線
33 直角三角錐凹部溝
34 リップ
35 四角錐形凹部溝
36 U字形凹部溝
37 前部可動ウエイト
38 後部可動ウエイト
39 四角形状溝
40 U字形状溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9