特許第6684479号(P6684479)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6684479
(24)【登録日】2020年4月1日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】ハニカム形状スピーカー
(51)【国際特許分類】
   H04R 9/04 20060101AFI20200413BHJP
   H04R 9/06 20060101ALI20200413BHJP
   H04R 7/06 20060101ALI20200413BHJP
【FI】
   H04R9/04 104A
   H04R9/04 102
   H04R9/04 105A
   H04R9/06 Z
   H04R7/06
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2017-60065(P2017-60065)
(22)【出願日】2017年3月7日
(65)【公開番号】特開2017-229059(P2017-229059A)
(43)【公開日】2017年12月28日
【審査請求日】2018年4月5日
(31)【優先権主張番号】特願2016-147830(P2016-147830)
(32)【優先日】2016年6月20日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】502416707
【氏名又は名称】佐藤 紀元
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 紀元
【審査官】 柴垣 俊男
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭55−047799(JP,A)
【文献】 特開昭58−063299(JP,A)
【文献】 実開平02−026900(JP,U)
【文献】 特開2009−278168(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 9/00− 9/10
H04R 7/00− 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボイスコイルを平面ループ状に巻いた正六角形状のボイスコイルボビンを、ハニカム形状とし、当該正六角形状のボイスコイルボビンの内側に磁石または磁性体を設けたハニカム形状として一体化した機構を有するハニカム形状ボイスコイルボビンであって、当該ハニカム形状ボイスコイルボビンを構成する各ボイスコイルボビンに、異なる部材の平面振動版を取り付けることを特徴とする平面型スピーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高忠実度をはかるためのスピーカーについてである。
【背景技術】
【0002】
従来のダイナミック型のスピーカーはコーン型が多く用いられており、平面型スピーカーは数少ない。しかし、平面型スピーカーにも多くの長所があるが実用化が難しいところがある。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】特開 2012−169871
【特許文献2】特開 2012−119842
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハニカム形状ボイスコイルボビンによる平面振動板を設けて
全面平面駆動させ、全面同位相で、同振幅で、ピストン領域を広くする
することを提供る。
コーン型スピーカーは凹んだ形に起因する音圧の乱れの発生で、音場における特有の音色を持ってしまう。現在実用化されている平面型スピーカーには、振動板に複数のボイスコイルを設けて駆動する方式や、振動板の前面にボイスコイルを張り付けて対応する磁場を設けて駆動する方式や、コーンの前面に平面板を設けて平面型スピーカーとしたものなどがある。いづれの方式でも全面駆動するにあって音質、性能上技術的に改良の余地がある。
【解決するための手段】
【0005】
請求項1について本発明は前記課題の解決のため以下の手段を案出した。
ボイスコイルを平面ループ状に巻いた正六角形状のボイスコイルボビンを、ハニカム形状とし、 当該正六角状のボイスコイルボビンの内側に磁石または磁性体を設けた、ハニカム形状として一体化した機構を有 するハニカム形状ボイスコイルボビンであって,当該ハニカム
形状ボイスコイルボビンを構成する各ボイスコイルボビンに、異なる部材の平面振動板を取り付け、音圧において適切な音質を合成する平面型スピーカーである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1について説明する。ハニカム形状 ボイスコイルボビン を構成する各ボビン単体ごとに異なる振動板部材を貼り付け、高低速伝達振動板部材と高低伝達損失振動板部材との任意の組み合わせによって、発生する音圧で調合し高速、高損失伝達振動板の最適な音質を合成する平面振動板とすることになる。これは振動板の動きに対して変形しにくい小面積ボビンの集合体としての全面平面駆動の効果である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の正六角形状ボイスコイルボビンの説明図である。
図2】本発明のハニカム形状正六角形状ボイスコイルボビンの説明図である。
図3】本発明のテープ状平面 ループボイスコイルボビンの説明図である。
図4】本発明のハニカム構造の説明図である。
図5】本発明の正六角形状ボイスコイルボビンと磁石の位置との説明図である。
図6】本発明のダンパー構造の説明図である。
図7】本発明のハニカム形状正六角形状ボイスコイルボビンの説明図である。
図8】本発明の異なった平面振動板の説明図である。
図9】本発明の平面振動板による周波数特性の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
請求項1について本発明を実施するための形態について説明する。正六角形状の熱に強く強度のある紙などの部材を用いたボイスコイルボビンに平面ループ状ボイスコイルを巻く。図1図2図5に示すように,前記平面ループ状ボイスコイル(1)を各々の面に巻いた当該正六角形ボイスコイルボビン(3)を集合しハニカム形状とする。このハニカム形状 ボイスコイルボビン(5)は、ハニカム形状の特性を持つ軽くて強い平面型全面駆動する機構となっている。 ハニカム形状に一体化した各々の前記正六角形ボイスコイルボビン(3)の平面ループ状に巻いたコイルの上部と下部とに、ネオジムやフェライト等の磁石(41)、(42)などの磁性体を設け、各々に対向する磁石(43),(44)の極性をNとS極、またはSとN極と互いに異なるものとする。これによって前記ハニカム形状 ボイスコイルボビン(5)のボイスコイルの中を流れる音信号に対応して振動板を動かす。
【0009】
請求項1について図8に基づいて説明する。請求項1のハニカム形状 ボイスコイルボビン を構成する各ボビン単体ごとに特性の異なる振動板部材を張り付け、その振動板材料としてAl(55)、チタン(56)などの高速伝達低損失部材や、紙(57)やポリプロピレン(58)等の内部伝達損失特性の大きい部材などの任意の組み合わせをすることによって、発生する空中での音圧を調合し、高速伝達高損失振動板の最適な組み合わせによる両立する音質を得る平面振動板を合成するものである。これは本発明による全面駆動ハニカム形状ボイスコイルボビンを用いた平面振動板スピーカーの有する機能である。
【0010】
図9は一定振幅の駆動力を加えた剛体円形振動板を持つ直接放射スピーカーの理論上の正面前方の音圧―周波数特性を示すが、音圧は共振周波数f以上の周波数に対して無関係になり平坦となる。
【符号の説明】
【0011】
1 平面ループ状ボイスコイル
3 正六角形ボイスコイルボビン
5 ハニカム形状ボイスコイルボビン
15 テープ状シート
16 一ブロック
21 ブロックa
41 磁石v
42 磁石x
45 正六角形ボビンのエッジ部分
47 ダンパー
52 空洞
55 AL
57 紙
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9