特許第6684527号(P6684527)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6684527乳幼児載置用の組立構造体およびそのトイバー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6684527
(24)【登録日】2020年4月1日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】乳幼児載置用の組立構造体およびそのトイバー
(51)【国際特許分類】
   A47D 15/00 20060101AFI20200413BHJP
   B62B 9/12 20060101ALI20200413BHJP
【FI】
   A47D15/00
   B62B9/12 Z
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-171250(P2015-171250)
(22)【出願日】2015年8月31日
(65)【公開番号】特開2017-46813(P2017-46813A)
(43)【公開日】2017年3月9日
【審査請求日】2018年8月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】391003912
【氏名又は名称】コンビ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105795
【弁理士】
【氏名又は名称】名塚 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100105131
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 満
(72)【発明者】
【氏名】高 水 信 明
【審査官】 松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−089667(JP,A)
【文献】 特表2013−510619(JP,A)
【文献】 特開2008−114651(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47D 1/00−15/02
B62B 9/12,9/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳幼児を載置するための組立構造体であって、
前記乳幼児が載置されるシート本体と、
前記シート本体に対して前後方向に傾動可能に装着され、アーチ形状の外形を有するトイバーと、
前記トイバーを任意の傾斜角度で保持するための保持手段と、備え、
前記トイバーは、前記アーチ形状で形成される仮想平面の面平行方向に変形可能であり、前記面平行方向における剛性が低く、前記仮想平面に垂直な方向における剛性が高くなるように構成されている、乳幼児載置用の組立構造体。
【請求項2】
前記トイバーが、偏平断面を持つ細長部材を有し、前記偏平断面は、前記仮想平面に垂直な方向に延びる細長形状を有する、請求項1記載の乳幼児載置用の組立構造体。
【請求項3】
前記偏平断面の短手方向の長さが、0.5mm以上5mm以下である、請求項2記載の乳幼児載置用の組立構造体。
【請求項4】
前記偏平断面の長手方向の長さが、10mm以上20mm以下である、請求項2または3に記載の乳幼児載置用の組立構造体。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の乳幼児載置用の組立構造体に使用されるトイバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳幼児載置用の組立構造体に使用されるトイバーおよび同トイバーを備えた組立構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ベビーカー、ベビーラック、およびバウンサーなどの乳幼児載置用の組立構造体を対象として、おもちゃ(トイ)などを吊り下げたりするためのトイバーが、組立構造体に後付けで装着される汎用製品として販売されている。
【0003】
しかしながら、従来のトイバーは、下記いずれかのカテゴリーの構造・構成であり、それぞれに不具合を有している。
【0004】
第1のカテゴリーに属する従来のトイバーは、組立構造体に載置された乳幼児の不慮の事故(例えば、トイバーが乳幼児の首などを圧迫するなど)を防止するために、その全体が柔軟部材で構成されており、トイバーに外力が作用すれば、任意の方向に自由に変形等できるものである。
【0005】
しかるに、その一方で、このカテゴリーに属するトイバーは、乳幼児載置用の組立構造体に対して、トイバーの両端部が回転不能に取り付けられており、組立構造体に対するトイバーの傾斜角度を変更することができない。このため、例えば組立構造体のシートの傾斜角度を変更した場合でも、トイバーの傾斜角度は不変であるので、トイバーのおもちゃと乳幼児との位置関係が不適切となってしまう可能性がある。また、組立構造体への乳幼児の乗せ降ろしに際して、トイバーが邪魔をしてしまうという問題もある。
【0006】
第2のカテゴリーに属する従来のトイバーは、高い剛性を有する部材により構成されると共に、乳幼児載置用の組立構造体に対してトイバーの両端部が回転可能に装着され、トイバーを前後方向に押し、または引くことにより、トイバーの傾斜角度を変更できるものである。
【0007】
しかるに、その一方で、トイバー自体の剛性が高いため、トイバーに外力が作用した場合でも、トイバー自体の変形が不可能である。このため、乳幼児の不慮の事故を防止するという観点から、改善の余地がある。
【0008】
上述の第1のカテゴリーに属するトイバーとしては、例えば、特許文献1において、アーチ形状のトイバーが、背もたれフレームに着脱可能に取り付けられる構成が開示されている(段落[0012]、図2)。しかしながら、特許文献1におけるトイバーは、その端部が背もたれフレームに差し込まれて取り付けられており、トイバーの傾斜角度を変更することができない。
【0009】
また、特許文献2においては、トイバー(玩具枠体)が、鏡、回転おもちゃなど様々な玩具と、水平フレーム部の左右一対の左右の枠体部材と、これら左右の枠体部材に固定された連結部材とから構成され、連結部材は、背部枠体の左右枠体部の前端部の連結部材に着脱自在に取り付けられる(段落[0029]、[0030]、図3)。しかしながら、特許文献2に記載のトイバーも、特許文献1に記載のトイバーと同様に、トイバーの傾斜角度を変更することはできない。
【0010】
一方、最近のベビーカーや乳幼児用ラックは、リクライニング式のものが主流となっているため、乳幼児の姿勢を考慮すると、トイバーの傾斜角度を変更可能とすることについて、そのニーズが高くなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2012−85881号
【特許文献2】特開2003−189984号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、もし仮に、第1のカテゴリーに属するトイバーにおいて、トイバーの両端部に回転機構を設けても、トイバー自体が柔軟部材で構成されているため、前後方向にトイバーを押しても(あるいは引いても)、トイバー自身が前後方向に変形するのみであり、トイバーの傾斜角度を変化させることが極めて困難もしくは不可能である。
【0013】
また、第2のカテゴリーに属するトイバーにおいては、トイバーの角度の変更は容易であるが、トイバーの剛性が高いため、乳幼児の不慮の事故を防止する観点から、その安全面において改善の余地がある。
【0014】
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡易な構成により、安全性が高く且つ傾斜角度を容易に変更できる、乳幼児載置用の組立構造体に使用されるトイバーおよび同トイバーを備えた乳幼児載置用の組立構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、乳幼児を載置するための組立構造体であって、前記乳幼児が載置されるシート本体と、前記シート本体に対して前後方向に傾動可能に装着され、アーチ形状の外形を有するトイバーと、前記トイバーを任意の傾斜角度で保持するための保持手段と、備え、前記トイバーは、前記アーチ形状で形成される仮想平面の面平行方向における剛性が低く、前記仮想平面に垂直な方向における剛性が高くなるように構成されている、ことを特徴とする。
【0016】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記トイバーが、偏平断面を持つ細長部材を有し、前記偏平断面は、前記仮想平面に垂直な方向に延びる細長形状を有する、ことを特徴とする。
【0017】
本発明の第3の態様は、第2の態様において、前記偏平断面の短手方向の長さが、0.5mm以上5mm以下である、ことを特徴とする。
【0018】
本発明の第4の態様は、第2または第3の態様において、前記偏平断面の長手方向の長さが、10mm以上20mm以下である、ことを特徴とする。
【0019】
本発明の第5の態様は、第1乃至第4のいずれかの態様に記載の乳幼児載置用の組立構造体に使用されるトイバーである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、トイバーを前後方向に押すまたは引くことにより、トイバーの傾斜角度を容易に変更可能であると共に、トイバーのアーチ形状で形成される仮想平面の面平行方向においてトイバーを押すまたは引くと、トイバーが容易に変形可能であるため、利便性および安全性の両方を大幅に高めたトイバーおよび同トイバーを備えた乳幼児載置用の組立構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態による乳幼児載置用の組立構造体を示した斜視図。
図2図1に示した乳幼児載置用の組立構造体のトイバーを示した正面図。
図3図1に示した乳幼児載置用の組立構造体のトイバーのサイドガードへの取付方法を示した模式図。
図4図1に示した乳幼児載置用の組立構造体のトイバーをサイドガードに取り付けた状態を示した正面図。
図5図1に示した乳幼児載置用の組立構造体のトイバー本体の正面断面図。
図6図1に示した乳幼児載置用の組立構造体のトイバー本体の側面断面図。
図7図5のA部詳細図。
図8図6のB部詳細図。
図9図5のC−C断面図。
図10図1に示した乳幼児載置用の組立構造体のトイバーの取付け部を拡大して示した斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明の一実施形態による乳幼児載置用の組立構造体およびそのトイバーについて、図面を参照して説明する。
【0023】
なお、本明細書における「乳幼児載置用の組立構造体」には、ベビーカー、ベビーラック、およびバウンサーなどが含まれ、それらは、リクライニング機能を備えたものと、備えていないものがある。
【0024】
図1に示したように、本実施形態による乳幼児載置用の組立構造体1は、座床部2、背もたれ部3、および脚部4を有するシート本体を備えている。
【0025】
座床部2は、乳幼児を組立構造体1に載せた際に、乳幼児の臀部ないし下半身があたる部分であり、表面が柔らかい部材で覆われている。また、背もたれ部3は、乳幼児を組立構造体1に載せた際に、乳幼児の背中ないし頭があたる部分であり、同様に表面が柔らかい部材で覆われている。
【0026】
座床部2の左右両端部には、乳幼児が組立構造体1から落下することを防止するために、サイドガード5が設けられている。サイドガード5は、組立構造体1のシート本体の一部を構成している。サイドガード5には、テーブル6およびトイバー7が装着されている。
【0027】
背もたれ部3は、略水平の姿勢(傾斜角度)から略鉛直の姿勢(傾斜角度)の間において、所定の傾斜角度に変更(リクライニング)可能である。背もたれ部3は、例えば、乳幼児が睡眠等をするときは、略水平角度に設定され、乳幼児が食事をしたり、テーブル6の上のトイで遊ぶときは、略鉛直またはそれに近い角度に設定される。
【0028】
脚部4は、座床部2の下方に設けられ、座床部2を支持し、乳幼児を座床部2および背もたれ部3に載せた状態で、乳幼児の体重を支える上で十分な強度を備え、また、転倒防止が可能な構造となっている。また、脚部4は、リンク機構を採用した昇降機構8を有しており、必要に応じて座床部2を任意の高さに変更可能である。
【0029】
また、脚部4には4つのキャスタ(車輪)9が設けられており、組立構造体1を容易に移動可能となっている。なお、組立構造体1が不用意に移動するなどによる事故などを防止するために、キャスタ9には、ブレーキ機構10が備えられている。
【0030】
サイドガード5に装着されたテーブル6は、上面の全部または主要部が平らな略矩形または略長円形の形状をなしており、乳幼児が食事をとる際に食器等を載せ、また乳幼児がおもちゃで遊ぶ際に、おもちゃを置くために使用される。なお、テーブル6は、乳幼児が睡眠するときなど、その妨げにならないように、必要に応じ、着脱可能な構造(例えば、はめ込み方式)となっている。
【0031】
サイドガード5に装着されたトイバー7は、外形がアーチ形状をなしている。トイバー7には、中央の略水平部付近にトイ(おもちゃ)17がひも18で吊り下げられ、組立構造体1に載せられた乳幼児が、吊り下げられたトイ17を眺めたり、直接手に触れて遊んだりできる。トイバー7は、背もたれ部3の傾斜角度との関係も考慮して、適切な傾斜角度に傾けることができる構造となっている。トイバー7の傾斜可変機構については後述する。
【0032】
また、トイバー7は、必要に応じ、サイドガード5から着脱可能な構造となっている。トイバー7のサイドガード5への取付け方法を、図2および図3を参照して説明する。
【0033】
図3に示したように、サイドガード5には、凸部15Aおよび溝15Bを有するホルダ15が備えられている。また、図2に示したように、トイバー7の両端部(下端部)には、爪14、および溝15Bに嵌まり込む突起(図示省略)を有するジョイント13が設けられている。トイバー7のジョイント13の突起を、ホルダ15の溝15Bに嵌め込み、ジョイント13の爪14の先端を、ホルダ15の凸部15Aに係止することにより、トイバー7をサイドガード5に取り付けて固定することができる。
【0034】
次に、トイバー7の構造や機能について、図4乃至図10を参照して詳細に説明する。なお、図10においては、トイバー7の外周部材12の表示を省略している。
【0035】
図5および図6に示したように、トイバー本体7Aは、その両端部が、ジョイント13のトイバー本体受け16に嵌合されている。また、トイバー本体7Aは、合成樹脂または金属製の、アーチ形状の細長部材(芯材)11を備えている。
【0036】
図4および図10に示したように、トイバー7の両端部の取付部にはラチェット機構(保持手段)19が設けられ、このラチェット機構19により、トイバー本体7Aの前後方向の傾動動作および傾斜角度の設定が可能となっている。
【0037】
図9に示したように、トイバー本体7の細長部材11は、偏平断面を有しており、偏平断面の長手方向が、トイバー本体7Aの回転方向、すなわち、トイバー7のアーチ形状を含む仮想平面に垂直な方向と略一致する。
【0038】
トイバー7は、通常、略鉛直方向に立てて使用され、トイバー7に吊るされたトイ17を乳幼児が下方に引いたときには、それに応じて自由に引き下げられることが望ましい。
【0039】
この点に関して、本実施形態における細長部材11の構成によれば、トイバー7のアーチ形状で形成される仮想平面の面平行方向の剛性は非常に低く、かつ弾力性が高い。このため、乳幼児の小さな力でも、トイ17が容易に引くことができ、またトイ17を離せば、細長部材11の弾性により、容易に元に戻ることが可能である。また、トイバー7は、弱小力により容易に変形可能であるため、乳幼児の首などを圧迫して不慮の事故が起こることを確実に防止できる。
【0040】
このように細長部材11が高い弾性を有するためには、その断面の短手方向長さ(図9におけるt)は小さいことが必要であり、例えば約5mm以下であることが望ましい。一方、短手方向長さtが小さ過ぎると、使用時に折損等が発生しやすくなる。このため、短手方向長さは約0.5mm以上であることが好ましい。さらに好ましくは約1mm以上、さらに好ましくは約2mm以上となる。本実施形態では、細長部材11の偏平断面の短手方向長さtを3mmとしている。
【0041】
一方、トイバー7は、トイバー本体7Aの回転方向に対しては非常に剛性が高いため、トイバー本体7Aを回転させるためにトイバー本体7Aの天井部分(取付部から最も遠い位置)などを押して(または引いて)も、トイバー7が変形等することがない。このため、トイバー本体7Aに付与された外力が、トイバー本体7Aの取付部のラチェット機構19に伝わり、ラチェット機構19が駆動されてトイバー本体7Aを回転させることができる。
【0042】
なお、ラチェット機構19には、従来周知の構造のものを使用することができ、多段階の任意の角度に設定することが可能である。
【0043】
トイバー本体7Aの天井部などを保持して回転させるためのトイバー7Aの回転方向の剛性は、その断面の長手方向長さ(図9におけるw)が、約10mm以上あれば足り、wを過度に大きくしても剛性の増加に対する効果少ない一方、材料費等の製造コストは増加してコストパフォーマンスが低下するので、約20mm以下とすることが望ましい。そこで、本実施形態では、細長部材11の偏平断面の長手方向長さwを13mmとしている。
【0044】
トイバー7の細長部材(芯材)11は、前記のとおり、合成樹脂または金属で製造することができるが、合成樹脂で製造する場合の製造方法の一例を以下、簡単に説明する。
【0045】
溶解し流動状態にした合成樹脂を金型により、図9に示したような略矩形状の偏平断面を有する板形状の細長部材11を製造する。板形状の細長部材11は、組み立て時にアーチ状に湾曲させて取り付けられることから、合成樹脂の原料としては、曲げ特性に優れた材料、例えば、アクリル、塩化ビニール、ABS、PP、PET(透明系)、POM、PCなどが好ましい。なお、本発明者は、PPを使用し、高い信頼性でアーチ形状の細長部材11を製造できることを確認した。
【0046】
なお、トイバー本体7Aは、機能的には、細長部材11単独でも足りるが、乳幼児を対象として使用するものであるため、安全性、耐久性等を考慮して、その周囲にクッション材や布等の柔らかな材料で製作された外周部材12が備えられている。
【0047】
次に、トイバー本体7Aの細長部材11のジョイント13への結合構造について説明する。
【0048】
図7図8図10に示したように、細長部材11の下端部をジョイント13上部の円筒形状のトイバー本体受け16に差し込み、トイバー本体受け16の外表面から貫通させたリベット22により、細長部材11の貫通穴を介して、細長部材11とトイバー本体受け16を結合する。
【0049】
以上述べたように、本実施形態によれば、トイバー本体7Aを前後方向に押すまたは引くことにより、トイバーの傾斜角度を容易に変更可能であると共に、アーチ形状で形成される仮想平面の面平行方向においてトイバー本体7Aを押すまたは引くと、トイバー本体7Aが容易に変形することができるため、乳幼児の首などを圧迫するなどによる不慮の事故の発生を確実に防止することができる。
【0050】
また、組立構造体1のシート傾斜角度を変更した場合には、それに合わせてトイバー本体7Aの傾斜角度を変更することができるので、トイバー7のおもちゃ17と乳幼児との位置関係を常に適切に設定することができる。また、組立構造体1への乳幼児の乗せ降ろしに際しては、トイバー本体7Aを倒した状態とすることにより、トイバー本体7Aが邪魔になることを回避できる。
【0051】
上記の通り本実施形態によれば、乳幼児載置用の組立構造体1およびそのトイバー7において、その利便性の確保および安全性の確保という、従来の技術では両立できなかった課題を、簡単な構成により達成することができる。
【符号の説明】
【0052】
1 乳幼児載置用の組立構造体
2 座床部(シート本体)
3 背もたれ部(シート本体)
4 脚部(シート本体)
5 サイドガード(シート本体)
6 テーブル
7 トイバー
7A トイバー本体
8 昇降機構
9 キャスタ
10 ブレーキ機構
11 トイバーの細長部材(芯材)
12 トイバーの外周部材
13 トイバーのジョイント
14 ジョイントに設けられた爪
15 サイドガードに設けられたホルダ
15A ホルダの凸部
15B ホルダの溝
16 トイバー本体受け
17 トイ(おもちゃ)
18 トイを吊り下げるひも
19 ラチェット機構(保持手段)
20 リベット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10