【実施例】
【0025】
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について説明する。
【0026】
図2−
図14を用いて実施例について説明する。なお以下に説明する実施例は、本願発明を、車両に搭載された車載ナビゲーション装置に適用した場合の実施例である。
【0027】
[1.ナビゲーション装置の概要]
まず、本実施例におけるナビゲーション装置の特徴的な目的地提示機能の概略について説明する。目的地提示機能は、利用者が目的地を設定しないで走行している際に、過去に訪問したことのある地点の中から目的地候補を推定して画面上の方向看板に表示する機能である。
【0028】
ナビゲーション装置は目的地提示機能のために日頃(目的地提示機能の作動中であるか否かにかかわらず)、車両の走行経路を記録する。例えば、
図2に示すように、ナビゲーション装置は、まず、最初の走行時においては走行の開始地点S1から終了地点G1(目的地P1)までの走行経路R1を緯度、経度の配列や、移動した道路リンク等に基づいて記録する。
【0029】
次の走行時においても同様に、走行経路を記録するとともに、走行中は前回走行した走行経路R1上を走行中か判定を行い、
図3に示すように走行経路R1から外れた場合には(
図3では自車両の位置を示す自車両アイコンCが走行経路R1から外れる様子を示している)、その点を
図4に示すように分岐点B1として記録する。更に、分岐点B1について、その際どちらの方向に進んだか(
図4では右)を示す情報及びその際の走行終了地点G2(目的地P2)を示す情報を記録する。
【0030】
更に、その次の走行時においても同様に、走行経路を記録するとともに、走行中は過去に走行した走行経路R1又は走行経路R2上を走行中か判定を行い、過去の走行経路から外れた場合には、その点を
図5に示すように分岐点B2として記録する。更に、分岐点B2について、その際どちらの方向に進んだか(
図5では左)を示す情報及びその際の走行終了地点G2(目的地P3)を示す情報を記録する。
【0031】
そして、ナビゲーション装置は、目的地提示機能の作動中に、例えば、
図6に示すように、自車両が自車両アイコンCの示す位置(分岐点B1の手前の位置)にいる場合には、
図7に示すような分岐点B1に関する方向看板500の表示を行う。すなわち、ナビゲーション装置は、過去の目的地を今回の目的地として推定し、右方向が目的地P2の方面であること、左方向が目的地P1及び目的地P3の方面であることを示す方向看板500の表示を行う。同様に、
図8に示すように、ナビゲーション装置は、例えば、自車両が自車両アイコンCの示す位置(分岐点B2の手前の位置)にいる場合には、
図9に示すような分岐点B2に関する方向看板500の表示を行う。すなわち、右方向が目的地P1の方面であること、左方向が目的地P3の方面であることを示す方向看板500の表示を行う。これにより、利用者は目的地を設定せずに走行中している際でも、うろ覚えな目的地の方向がわかり自由な走行が可能となる。
【0032】
一方で、過去の目的地の全てを推定候補として扱った場合には、現在位置から遠すぎるものが表示されるなど、現在の運転状況に適した目的地の提示をすることができない場合がある。そこで、ナビゲーション装置は、過去に訪問した地点(目的地)をその位置に基づいてグループ分けし、それぞれを行動エリアとして設定し、何れかの行動エリア内に自車両が入っているか否かを判定し行動エリア内の目的地のみを表示することにより、現在位置から遠すぎる目的地の表示を抑制する。
【0033】
図10(A)は、利用者が過去に訪問した地点(目的地P)に基づいて行動エリアA1、A2を設定している様子を示している。ナビゲーション装置は、予め設定された最大面積より小さい面積となるように各行動エリアを設定する。これは、行動エリアとしてあまりに大きな範囲が設定されると、結果として、現在位置から遠すぎる地点も目的地候補として表示されてしまうためである。過去に訪問した地点(目的地)をその位置に基づいてグループ分けする方法は、従来公知のグルーピング方法、クラスタリング方法を採用することができる。また、行動エリアを設定する際には、過去に訪問した地点に関する日付、時刻、運転者、同乗者等の情報を利用して過去に訪問した地点をフィルタリングすることにより、現在の利用状況に適した行動エリアを設定することができる。例えば、
図10(B)に示すように、グループ分けの対象を、現在の運転者が訪問した地点のみにフィルタリングすることにより、現在の運転手に適した目的地候補のみを表示することができる。
【0034】
[2.ナビゲーション装置の構成]
次に、
図11を用いて本実施例に係るナビゲーション装置NVの構成について説明する。
図5に示すように、ナビゲーション装置NVは、制御部211と、HDD等からなる記憶装置212と、キーボード又はリモートコントローラ、タッチパネル等からなる入力装置213と、表示ユニット214と、バスライン215と、入出力インターフェース部220と、車速センサ221と、角速度センサ222と、加速度センサ223と、舵角センサ224と、GPS受信部225と、データ送受信部226と、無線通信部227を備えて構成されている。
【0035】
車速センサ221は、例えばナビゲーション装置NVが搭載されている車両から取得される車速パルス等を用いた速度検出処理等を用いて当該車両の現在速度を検出し、速度データを出力する。角速度センサ222は、当該車両の、例えば方向変化の角速度を検出し、単位時間当たりの角速度データ及び相対方位データを出力する。加速度センサ223は、当該車両の例えば前後方向の加速度を検出し、単位時間当たりの加速度データ等を出力する。舵角センサ224は、当該車両の舵角を検出し、舵角データ等を出力する。GPS受信部225は、GPS衛星からの航法電波を受信し、GPS測位データとして自車位置情報である緯度、経度、高度データ、車両の進行方向の絶対方位データ及びGPS速度データ等を出力する。データ送受信部226は、ネットワークを介したサーバ装置との間のデータの送受信に係る処理を行う。無線通信部227は、無線による路車間通信と車車間通信に係る処理を行う。
【0036】
記憶装置212は、オペレーティングシステムや、アプリケーションプログラム等の各種プログラム(目的地提示機能を実現するためのプログラムを含む)を記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、サーバ装置等からネットワークを介して取得されるようにしても良いし、CD、DVD、USBメモリ等の記録媒体に記録されたものを読み込んで実行することとしてもよい。
【0037】
また、記憶装置212は、表示ユニット214に地図を表示するための地図画像データや、経路を探索する際に用いる地図情報、道路リンク情報などが格納される。
【0038】
更に、記憶装置212は、目的地提示機能を実現するために必要な情報を記憶する。例えば、走行経路を示す走行経路情報(緯度、経度の配列情報)、分岐点に関する分岐点情報(分岐点の位置を示す情報、分岐点をどちらの方向に進んだかを示す情報、その際の目的地を示す情報等が対応付けられている情報)を記憶する。また、過去の目的地に関する目的地履歴情報(目的地の位置を示す目的地位置情報、目的地を訪問した際の運転者を識別する運転者識別情報、同乗者を識別する同乗者識別情報、日時(年/月/日/曜日/時/分/秒)を示す日時情報等が対応付けられている情報)を記憶する。
【0039】
入力装置213は、タッチパネル、キーボード、マウス、その他のコントローラ等により構成され、利用者の入力操作を受け付けて、操作内容を示す操作信号を制御部211に送信する。また、入力装置213は、運転者を識別する運転者識別情報及び同乗者を識別する同乗者識別情報の入力を受け付ける。なお、同乗者がいない場合にはその旨を受け付ける。
【0040】
表示ユニット214は、制御部211の制御下で各種表示データを表示する。表示ユニット214は、グラフィックスコントローラ214aと、VRAM(Video RAM)等のメモリからなるバッファメモリ214bと、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ214c等を備えて構成されている。この構成においてグラフィックスコントローラ214aは、バスライン215を介して制御部211から送られる制御データに基づいて、表示ユニット214全体の制御を行う。また、バッファメモリ214bは、即時表示可能な画像情報を一時的に記憶する。そして、グラフィックスコントローラ214aから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ214cに画像が表示される。
【0041】
制御部211は、制御部211全体を制御するCPU211aと、制御部211を制御する制御プログラム等が予め記憶されているROM211bと、各種データを一時的に格納するRAM211cと、により構成されている。制御部211は、車速センサ221、角速度センサ222、加速度センサ223、舵角センサ224及びGPS受信部225と、バスライン215及び入出力インターフェース部220を介して接続されており、それぞれから出力される速度データ、角速度データ及び相対方位データ、舵角データ、GPS測位データ及び車両の進行方向の絶対方位データ、加速度データ等に基づいて、ナビゲーション装置全体の制御を行うとともに、表示ユニット214等の各種構成部材における夫々の動作を制御する。
【0042】
制御部211は、入力装置213が受け付けた運転者識別情報及び同乗者識別情報の入力に基づいて、目的地毎に、当該目的地を訪問した際の運転者識別情報及び同乗者識別情報を対応付けて記憶装置212に記録する。また、目的地毎に、当該目的地を訪問した際の日時を示す情報を対応付けて記憶装置212に記録する。なお、同乗者がいない場合には、同乗者識別情報として同乗者がいないことを示す所定の情報(例えば、識別情報の全ての値が「0」)を記録する。これにより、履歴を参照した際に、同乗者がおらず、運転者が一人で訪問したことを判定することができる。
【0043】
[3.ナビゲーション装置NVの動作例]
次に、
図12のフローチャートを用いて、ナビゲーション装置NVの目的地提示機能作動中の動作例について説明する。なお、目的地提示機能の作動前に、現在の運転者を識別する現在運転者識別情報及び現在の同乗者を識別する現在同乗者識別情報の入力を受け付け、記憶装置212に記録しているものとする。
【0044】
まず、ナビゲーション装置NVの制御部211は、運転情報を取得する(ステップS11)。運転情報は、目的地提示機能の作動前に記憶装置212に記録された現在運転者識別情報及び現在同乗者識別情報と、現在の日時(年/月/日/曜日/時/分/秒)を示す現在日時情報を含む。
【0045】
次に、制御部211は、行動エリア設定処理を行う(ステップS12)。ここで、
図13を用いて行動エリア設定処理について説明する。
【0046】
まず、制御部211は、記憶装置212に記録された目的地履歴情報を参照し、運転情報に含まれる現在運転者識別情報の示す運転者と同一の運転者を識別する運転者識別情報が対応付けられている目的地を抽出する(ステップS31)。
【0047】
次に、制御部211は、記憶装置212に記録された目的地履歴情報を参照し、ステップS31の処理で抽出した目的地の中から更に、運転情報に含まれる現在同乗者識別情報の示す同乗者と同一の同乗者を識別する同乗者識別情報が対応付けられている目的地を抽出する(ステップS32)。
【0048】
次に、制御部211は、記憶装置212に記録された目的地履歴情報を参照し、ステップS32の処理で抽出した目的地の中から更に、運転情報に含まれる現在日時情報の示す曜日が同一であり、且つ、当該現在日時情報の示す時刻から所定の範囲内にある日時を示す日時情報が対応付けられている目的地を抽出する(ステップS33)。なお、ここでは、曜日及び時刻が同一(時刻については近いもの)である目的地を抽出することとしたが、他の観点(年月日等)から日時情報に基づいて目的地を抽出することとしてもよい。
【0049】
次に、制御部211は、記憶装置212に記録された目的地履歴情報を参照し、ステップS33の処理で抽出した目的地をその位置に基づいてグループ分けする(ステップS34)。グループ分け方法は従来公知の方法を採用することができる。
【0050】
次に、制御部211は、記憶装置212に記録された目的地履歴情報を参照し、ステップS34の処理でグループ分けした目的地の位置に基づいて、グループ毎に行動エリアを設定し(ステップS35)、行動エリア設定処理を終了する。
【0051】
図12に戻り、制御部211は、自車位置情報が示す現在位置が、ステップS12の処理で設定した何れかの行動エリアに含まれるか否かを判定する(ステップS13)。このとき、制御部211は、現在位置が何れの行動エリアにも含まれない間は待機し(ステップS13:NO)、現在位置が何れかの行動エリアに含まれると判定した場合には(ステップS13:YES)、次いで、方向看板500の表示タイミングであるか否かを判定する(ステップS14)。制御部211は、例えば、現在位置が分岐点から所定距離(400m)手前に差し掛かっていれば方向看板500の表示タイミングであると判定する。
【0052】
制御部211は、方向看板500の表示タイミングでないと判定した場合には(ステップS14:NO)、ステップS13の処理に移行する。一方、制御部211は、方向看板500の表示タイミングであると判定した場合には(ステップS14:YES)、当該行動エリア内の目的地候補の中から方向看板500に表示する目的地を選択する。具体的には、制御部211は、次の分岐点の分岐点情報を参照して、
図13のステップS31からステップS33の処理で絞り込まれた目的地の中から、当該次の分岐点を通過して訪問した目的地を選択する。なお、選択する目的地の数が多数(方向看板500に表示できない数)の場合、直近に訪問した所定件数(方向看板500に表示できる数)分の目的地を選択することとする。
【0053】
次に、制御部211は、ステップS15の処理で選択した目的地に基づいて方向看板500を表す方向看板表示データを生成する(ステップS16)。
【0054】
次に、制御部211は、ステップS16の処理で生成した方向看板表示データに基づいて、ディスプレイ214cに方向看板500を表示させる(ステップS17)。
【0055】
次に、制御部211は、方向看板500を表示した分岐点を通過したか否かを判定する(ステップS18)。このとき、制御部211は、方向看板500を表示した分岐点を通過するまで待機し(ステップS18:NO)、方向看板500を表示した分岐点を通過したと判定した場合には(ステップS18:YES)、ステップS13の処理に移行する。
【0056】
以上説明したように、本実施例に係るナビゲーション装置NVによれば、制御部211(「グループエリア設定手段」、「現在位置情報取得手段」、「報知制御手段」の一例)は、利用者が過去に訪問した目的地を示す目的地位置情報(「地点履歴情報」の一例)に基づいて、複数の過去に訪問した目的地を当該目的地の位置に基づき複数のグループに区分し、当該グループ毎に当該グループに区分された目的地を含む行動エリア(「グループエリア」の一例)を設定し、利用者の現在位置を示す自車位置情報(「現在位置情報」の一例)を取得し、現在位置が何れかの行動エリアに含まれる場合に、当該行動エリアに含まれる目的地の位置を示す方向看板500(「位置情報」の一例)をディスプレイ214c(「報知手段」の一例)に表示させる。
【0057】
したがって、本実施例に係るナビゲーション装置NVによれば、利用者が過去に訪問した目的地の位置に基づき設定された何れかの行動エリアにいる場合に、当該行動エリアに含まれる目的地の位置を示す方向看板500が表示される。すなわち、ナビゲーション装置NVは、利用者が過去に訪問した目的地を、利用者の意図する現在の目的地と推定して利用者に表示する。これにより、ナビゲーション装置NVは、利用者が目的地を設定しなくても利用者の意図する目的地の位置を表示して、目的地の位置をうろ覚えの利用者を目的地に到達させることができる。
【0058】
また、本実施例に係るナビゲーション装置NVの制御部211は、現在の利用者が走行する経路における分岐点について方向看板500を表示させる。すなわち、現在位置が含まれる行動エリアに含まれる目的地の位置を、分岐点における何れかの分岐方向と対応付けて表示する。これにより、利用者は、分岐点を何れの方向に進めば目的地に到達するかを把握することができる。
【0059】
更に、本実施例に係るナビゲーション装置NVは、目的地位置情報を、目的地(「訪問地点」の一例)を訪問した運転者(「利用者」の一例)を識別する運転者識別情報(「利用者識別情報」の一例)と対応付けておき、制御部211(「現在利用者識別情報取得手段」の一例)が、現在の運転者を識別する現在運転者識別情報(「現在利用者識別情報」の一例)を取得し、当該取得した現在利用者識別情報により識別される運転者と同一の運転者を識別する運転者識別情報が対応付けられている目的地位置情報に基づいて行動エリアを設定し、当該グループエリアを設定する際に基とした目的地位置情報が示す目的地についてのみ方向看板500に表示する。これにより、現在の運転者が過去に訪問した目的地についてのみ行動エリアが設定され、現在位置が含まれる行動エリアに含まれる目的地についてのみ方向看板500に表示される。すなわち、現在の運転者以外の他の運転者が訪問した目的地は表示されない。したがって、現在の運転者に適した目的地を表示することができる。
【0060】
更に、本実施例に係るナビゲーション装置NVは、目的地位置情報を、目的地を訪問した運転者を識別する運転者識別情報及び当該運転者とともに目的地を訪問した同乗者(「同伴者」の一例)を識別する同乗者識別情報(「同伴者識別情報」の一例)と対応付けておき、制御部211(「現在利用者識別情報取得手段」、「現在同伴者識別情報取得手段」の一例)が、現在の運転者を識別する現在運転者識別情報を取得し、現在の運転者と同じ車両に同乗している現在の同乗者(「同伴者」の一例)を識別する現在同乗者識別情報を取得し、現在運転者識別情報により識別される運転者と同一の運転者を識別する運転者識別情報、及び、現在同乗者識別情報により識別される同乗者と同一の同乗者を識別する同伴者識別情報がそれぞれ対応付けられている地目的地位置情報に基づいて行動エリアを設定し、行動エリアを設定する際に基とした目的地位置情報が示す目的地についてのみ方向看板500に表示する。これにより、現在の運転者及び現在の同乗者が過去に一緒に訪問した目的地についてのみ行動エリアが設定され、現在位置が含まれる行動エリアに含まれる目的地についてのみ方向看板500に表示する。すなわち、他の運転手が訪問した目的地や、現在の運転者が他の同乗者とともに訪問した目的地は表示されない。したがって、現在の運転者及び現在の同乗者に適した目的地を表示することができる。
【0061】
更にまた、本実施例に係るナビゲーション装置NVは、目的地位置情報を、目的地を訪問した日時を示す日時情報と対応付けておき、制御部211(「現在日時情報取得手段」の一例)は、現在の日時を示す現在日時情報を取得し、現在日時情報が示す現在の日時に対応する日時を示す日時情報が対応付けられている目的地位置情報に基づいて行動エリアを設定する。これにより、方向看板500に表示する目的地をその目的地を過去に訪問した日時に従って絞り込むことで、利用者の要望に沿った表示をすることができる可能性が向上する。
【0062】
なお、本実施例では、車載用のナビゲーション装置NVについて本発明を適用した場合について説明したが、携帯用のナビゲーション装置や、ナビゲーション用アプリケーションプログラムがインストールされたスマートフォン、タブレット端末、PC等に適用することもできる。
【0063】
[4.変形例]
次に、上記実施例の変形例について説明する。なお、以下に説明する変形例は適宜組み合わせることができる。
【0064】
[4.1.変形例1]
上記実施例では、利用者が過去に訪問したことのある目的地(地点)を現在の目的地と推定して方向看板500に表示することとしているが、これに代えて又はこれに加えて、利用者が過去に検索したことのある地点を現在の目的地と推定して方向看板500に表示することとしてもよい。この場合、制御部211は、利用者が地点検索した際の検索履歴を検索履歴情報として記憶装置212に記録しておくこととする。検索履歴情報は、例えば、検索した地点の名称、位置、ジャンルを示す情報や、検索日時を示す情報、検索した際の運転者を識別する識別情報、同乗者を識別する同乗者識別情報が対応付けられている情報とする。そして、対応付けた情報に基づいて、表示する目的地をフィルタリングしてもよい。
【0065】
[4.2.変形例2]
上記実施例では、制御部211は、目的地を訪問した際の運転者、同乗者、日時が現在の運転者、同乗者、日時と同一(日時には近いものも含む)である目的地を抽出して方向看板500に表示することとしているが、運転者、同乗者及び日時の少なくとも何れかが同一である目的地を方向看板500に表示することとしてもよい。また、制御部211は、これに代えて又はこれに加えて、目的地を訪問した際の同乗者の人数が現在の同乗者の人数と同一である目的地を抽出して方向看板500に表示することとしてもよい。これにより、利用者の要望に沿った表示をすることができる可能性が向上する。
【0066】
[4.3.変形例3]
上記実施例では、現在の利用者が移動する経路における分岐点について方向看板500を表示することとしているが、方向看板500を表示する代わりに、又は表示するとともに、方向看板500の表示内容を音声で出力することとしてもよい。すなわち、現在位置が含まれる行動エリアに含まれる目的地の位置を、分岐点における何れかの分岐方向と対応付けて音声で出力する。これにより、利用者は、分岐点を何れの方向に進めば目的地に到達するかを音声で把握することができるので、ディスプレイ214cに表示される方向看板500を目視しなくてすみ、より安全に運転を行うことができる。
【0067】
[4.4.変形例4]
上記実施例では、方向看板500に現在位置が含まれる行動エリアに含まれる過去の訪問地(目的地)を表示することしているが、
図14(A)に示すように、現在位置が行動エリアA1に含まれる場合に、
図14(B)に示すように行動エリアA1とは異なる他の行動エリアA2の方向を表示したり、
図14(C)に示すように行動エリアA2に含まれる代表地点(例えば、行動エリアA2の中心地点D(重心の位置))の位置を表示したりすることとしてもよい。なお、代表地点は、行動エリアA2に含まれる何れかの利用者が過去に訪問したり検索したりした地点であってもよいし、行動エリアA2における著名スポットであってもよい。