(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記光源が発射された前記光線を、複数の角度で反射することができ、前記光検出器が前記複数の角度で反射された光線を受光することができるように、前記第1のMEMSミラーと前記第2のMEMSミラーのそれぞれは、所定の同期方式に従って傾動するように配置される、請求項2に記載のLIDAR装置。
前記光源が発射された前記光線を、複数の角度で反射することができ、前記光検出器が前記複数の角度で反射された光線を受光することができるように、前記第1のMEMSミラーと前記第2のMEMSミラーのそれぞれは、所定の同期方式に従って傾動するように配置される、請求項7に記載の方法。
第1のレンズを介して、第1の角度で一つ又は複数の対象から反射された前記光線を受光し、前記第1のレンズを介して、前記反射された光線を第2の角度で前記第2のMEMSミラーに発送すること、を含み、
反射された光線が前記光検出器により受光される前に、広げレンズが、前記反射された光線を受光し、発散された方式で前記光検出器に発送することは、第2のレンズを介して、前記第2のMEMSミラーから反射された前記光線を受光し、前記第2のレンズを介して、前記反射された光線を、発散された方式で前記光検出器に発送することである、
請求項7に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の様々な実施形態と態様は、以下で論述される詳細を参照しながら記載され、添付図面が様々な実施形態を説明する。下記説明及び添付図面は、本発明の説明であり、本発明を限定するように解釈することがない。多くの具体的な詳細は、本発明の様々な実施形態に対する全面的な理解を提供するために記載される。しかしながら、特定の場合は、本発明の実施形態に対する簡潔な論述を提供するために、公知又は通常の詳細は記載されないことがある。
【0009】
明細書において「一つの実施形態」又は「一実施形態」を言及することとは、当該実施形態に関連して記載される特定の特性、構造又は特徴が、本発明の少なくとも一つの実施形態に含まれることができることを意味する。明細書における多くの箇所に「一つの実施形態において」という語句が存在することとは、すべて必ずしも同じ実施形態に指すことがないとのことです。
【0010】
複数の実施形態によれば、LIDAR装置は、光線(例えば、レーザー光線)を発射する光源(例えば、レーザー)と、光線をターゲット領域に向けて反射するミラーと、を含む。光源とミラーは水平的に回転して、ターゲット領域を走査する。さらに、ミラーは、上下のような複数の方向に特定の角度で傾動又は揺動して光線を複数の角度で発射するように、配置される。LIDAR装置は、ターゲット領域内の対象から複数の角度で反射された光線を受光することができ、前記光線は走査される対象の多角度分解能の推定または構築に利用されることができる。結果として、単一のLIDAR装置(単一の光源と単一の光検出器を有する)は、対象の多角度分解能を走査及び捕獲することができる。対象を走査するに必要なLIDAR装置の数(又は光源と光検出器の数)を削減可能であり、かつ、自動運転車(ADV)を操作するためのコストも削減可能である。
【0011】
一つの実施形態において、LIDAR装置は、光線を発射するための光源と、第1の微小電気機械システム(MEMS)ミラーと、光検出器と、を含む。光源は光線を(例えば、光パルスの形式で)発射して、ターゲット走査領域の方位の領域又は範囲を走査する。第1のMEMSミラーは、光線を受光し、ターゲット走査領域に向けてリダイレクトする(又は反射する)。第1のMEMSミラーは、複数の方向又は角度で傾動又は揺動して、複数の角度(例えば、垂直及び/又は水平角度)で光線をリダイレクトするように、配置される。光検出器は、ターゲット走査領域内に位置する一つ又は複数の対象から反射された光線を受光する。光源、第1のMEMSミラー、及び光検出器は、水平的に回転して視界を走査するように配置されながら、第1のMEMSミラーは、複数の方向又は角度で傾動又は揺動して、光源が発射した光線を複数の角度で反射すると共に、光検出器に、複数の角度で反射された光線を受光させることにより、一つ又は複数の対象の多角度分解能を取得する。
【0012】
他の実施形態によれば、LIDAR装置は、さらに第2のMEMSミラーを含み、前記第2のMEMSミラーは、複数の角度で、一つ又は複数の対象から反射された光線を受光し、受光された光線を光検出器にリダイレクトするように位置する。第2のMEMSミラーは、複数の方向又は角度で傾動又は揺動して、一つ又は複数の対象の多角度分解能を示す複数の角度から反射された光線を受光するように、配置される。一つの実施形態において、光源が発射された光線を、複数の角度で反射することができ、光検出器が複数の角度で反射された光線を受光することができるように、第1と第2のMEMSミラーのそれぞれは、所定の同期方式に従って揺動するように配置される。
【0013】
他の実施形態によれば、第1のMEMSミラーは、第1の反射面と第2の反射面を有する両面ミラーである。第1の反射面は、光源からの光線をターゲット走査領域に向けてリダイレクトする。第2の反射面は、ターゲット走査領域内の一つ又は複数の対象から反射された光線を受光する。一つの実施形態において、固定ミラーは、対象から反射された光線を受光し、反射された光線を第1のMEMSミラーの第2の反射面にリダイレクトするように、位置する。その後、第1のMEMSミラーの第2の反射面は光線を反射し、光検出器にリダイレクトする。固定ミラーは、いずれの種類のミラーであってもよく、必ずしもMEMSミラーであることはない。固定ミラーは、具体的な設計と実装により、光源に対して回転することができるが、そうしなくてもよい。
【0014】
図2は、本発明の一つの実施形態による自動運転車ネットワーク配置を説明するブロック図である。
図2を参照しながら、ネットワーク配置100は、ネットワーク102を通して一つ又は複数のサーバ103〜104と通信可能に接続することができる自動運転車101を含む。一つの自動運転車が示されるが、複数の自動運転車がネットワーク102を通して互いに接続し、及び/又はサーバ103〜104と接続することができる。ネットワーク102は、いずれの種類のネットワークであってもよく、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット、セルラーネットワーク、衛星ネットワークのようなワイドエリアネットワーク(WAN)、若しくはこれらの組み合わせがあり、有線でも無線でもよい。サーバ103〜104は、ウェブ又はクラウドサーバ、アプリケーションサーバ、バックエンドサーバ、若しくはこれらの組み合わせのような、いずれの種類のサーバ又はサーバクラスターであってもよい。サーバ103〜104は、データ解析サーバ、コンテンツサーバ、交通情報サーバ、地図と興味のあるポイント(MPOI)サーバ、又は位置サーバなどであってもよい。
【0015】
自動運転車とは、運転手から僅かの入力又は入力なしで環境において車をナビゲートする自動運転モードに配置できる車を意味する。このような自動運転車は、一つ又は複数のセンサーを有するセンサーシステムを含むことができる。当該一つ又は複数のセンサーは、車を操作する環境に関する情報を検出するように配置される。車とそれに関連するコントローラは、検出された情報を使用して環境においてナビゲートする。自動運転車101は、手動モード、完全自動運転モード、又は部分自動運転モードで操作される。
【0016】
一つの実施形態において、自動運転車101は、認知と計画システム110と、車両制御システム111と、無線通信システム112と、ユーザインターフェースシステム113と、インフォテインメントシステム(図示せず)と、センサーシステム115とを含むが、それらに限定することがない。自動運転車101は、さらに、エンジン、車輪、ステアリング・ホイール、トランスミッションなどのような、通常の車に含まれる確定された一般的な要素を含むことができ、それらは車両制御システム111及び/又は認知と計画システム110により、例えば、加速シグナル又はコマンド、減速シグナル又はコマンド、操舵シグナル又はコマンド、制動シグナル又はコマンドなどのような様々な通信シグナル及び/又はコマンドを使用して制御されることができる。
【0017】
要素110〜115はインターコネクト、バス、ネットワーク、若しくはこれらの組み合わせを介して互いに通信可能に接続することができる。例えば、要素110〜115はコントローラエリアネットワーク(CAN)バスを介して互いに通信可能に接続することができる。CANバスは、マイクロコントローラと装置をホストコンピュータなしでアプリケーション上に互いに通信させるように設計される車両バス規格である。それはメッセージに基づくプロトコールであって、最初は自動車における多重通信電気配線のために設計されたが、その他の多くの場合にも用いられる。
【0018】
次は
図3を参照しながら、一つの実施形態において、センサーシステム115は、一つ又は複数のカメラ211と、全地球測位システム(GPS)ユニット212と、慣性計測ユニット(IMU)213と、レーダーユニット214と、光検出と測距(LIDAR)ユニット215とを含むが、それらに限定することがない。GPSシステム212は、自動運転車の位置に関する情報を提供するように操作可能な送受信機を含むことができる。IMUユニット213は、慣性加速度に基づき、自動運転車の位置と方位の変化を検知することができる。レーダーユニット214は、ラジオシグナルを利用して自動運転車のローカル環境における対象を検知するシステムを表すことができる。複数の実施形態において、対象を検知することに加えて、レーダーユニット214は、さらに対象の速度及び/又は向きを検知することができる。LIDARユニット215は、レーザーを使用して、自動運転車が位置する環境における対象を検知することができる。LIDARユニット215は、一つ又は複数のレーザー源と、レーザースキャナーと、一つ又は複数の検出器とを含むことができて、他のシステム要素を含むこともできる。カメラ211は、自動運転車周りの環境の画像を捕獲するための、一つ又は複数の装置を含むことができる。カメラ211は、スチルカメラ及び/又はビデオカメラであってもよい。カメラは、例えば、回転及び/又は傾動するプラットフォームにカメラを搭載することにより、機械的に移動可能であってもよい。
【0019】
センサーシステム115は、さらに、例えば、ソナーセンサー、赤外線センサー、操舵センサー、スロットルセンサー、制動センサー、及び音声センサー(例えば、マイクロフォン)のような、その他のセンサーを含むことができる。音声センサーは、自動運転車周りの環境から音を捕獲するように配置されることができる。操舵センサーは、ステアリング・ホイール、車の車輪、若しくはこれらの組み合わせの操舵角を検知するように配置されることができる。スロットルセンサーと制動センサーは、それぞれ車のスロットル開度と制動位置を検知する。複数の場合において、スロットルセンサーと制動センサーは、一体化スロットル/制動センサーとして一体化されることができる。
【0020】
一つの実施形態において、車両制御システム111は、操舵ユニット201と、スロットルユニット202(加速ユニットとも称する)と、制動ユニット203とを含むが、それらに限定することがない。操舵ユニット201は、車の方向又は向きを調整する。スロットルユニット202は、モーター又はエンジンの速度を制御し、ひいては車の速度と加速度を制御する。制動ユニット203は、摩擦を提供して車の車輪又はタイヤを遅らせることにより、車を減速させる。なお、
図3に示すような要素は、ハードウェア、ソフトウェア、若しくはこれらの組み合わせで実装されることができる。
【0021】
図2を戻って参照しながら、無線通信システム112は、自動運転車101と、装置、センサー、その他の車両などのような外部システムとの間で通信させる。例えば、無線通信システム112は、直接的に、又はネットワーク102を通すサーバ103〜104のような通信ネットワークを介して、一つ又は複数の装置と無線的に通信することができる。無線通信システム112は、いずれのセルラー通信ネットワーク又は無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を使用し、例えば、WiFiを使用してその他の要素又はシステムと通信することができる。無線通信システム112は、例えば赤外線リンク、ブルートゥース(登録商標)などを使用して、装置(例えば、乗客のモバイル装置、車101におけるディスプレイ装置、スピーカー)と直接的に通信することができる。ユーザインターフェースシステム113は、車101において実装された周辺装置の一部であってもよく、例えば、キーパッド、タッチスクリーンディスプレイ装置、マイクロフォン、及びスピーカーなどを含む。
【0022】
特に自動運転モードで操作される際に、自動運転車101の一部又は全ての機能は、認知と計画システム110により制御又は管理される。認知と計画システム110は、センサーシステム115、制御システム111、無線通信システム112、及び/又はユーザインターフェースシステム113から情報を受信し、受信された情報を処理し、出発点から終着点までのルート又はパスを計画し、その後、計画と制御情報に基づき車101を運転するために必要なハードウェア(例えば、プロセッサー、メモリ、記憶装置)とソフトウェア(例えば、オペレーティングシステム、計画と経路制御プログラム)を含む。あるいは、認知と計画システム110は、車両制御システム111と一体化されることができる。
【0023】
例えば、乗客としてのユーザーは、例えばユーザーインターフェースを介して、旅行の出発位置と終着地を指定することができる。認知と計画システム110は、旅行に関するデータを取得する。例えば、認知と計画システム110は、MPOIサーバから位置とルート情報を取得することができ、前記MPOIサーバは、サーバ103〜104の一部であってもよい。位置サーバは、位置サービスを提供し、MPOIサーバは、地図サービスと特定の位置のPOIを提供する。あるいは、このような位置とMPOI情報は、認知と計画システム110の永続性記憶装置にローカル的にキャッシュされることができる。
【0024】
自動運転車101はルートに沿って移動しながら、認知と計画システム110は、交通情報システム又はサーバ(TIS)からリアルタイム交通情報を取得することもできる。なお、サーバ103〜104は、第三者により操作されることができる。あるいは、サーバ103〜104の機能は、認知と計画システム110と一体化されることができる。リアルタイム交通情報、MPOI情報、及び位置情報、並びにセンサーシステム115により検出又は検知されたリアルタイムローカル環境データ(例えば、障害物、物体、隣接の車)に基づき、認知と計画システム110は、最適なルートを計画し、例えば制御システム111を介して、計画されたルートに従って車101を運転し、安全かつ効率的に指定された終着地に到着させることできる。
【0025】
サーバ103は、様々なクライアントに対してデータ解析サービスを実施するためのデータ解析システムであってもよい。一つの実施形態において、データ解析システム103は、データコレクター121と機械学習エンジン122を含む。データコレクター121は、自動運転車又は人間である運転手で運転される通常の車である様々な車から、運転統計123を収集する。運転統計123は、異なる時点で発信された運転コマンド(例えば、スロットル、制動、操舵コマンド)と車のセンサーにより捕獲された車の反応(例えば、速度、加速度、減速度、方向)を示す情報を含む。運転統計123は、さらに、例えばルート(出発と終着位置を含む)、MPOI、道路状況、天気状況などのような、異なる時点での運転環境を描写する情報を含むことができる。
【0026】
運転統計123に基づき、機械学習エンジン122は、様々な目的に、ルールのセット、アルゴリズム、及び/又は予測モデル124を実施又は訓練する。アルゴリズム/モデル124は、特定の車又は特定の類型の車のために特別に設計又は配置されることができる。アルゴリズム/モデル124は、その後、リアルタイムでADVを運転するために、関連のADVにアップロードされることができる。アルゴリズム/モデル124は、様々な運転シナリオ又は状況で経路を計画しADVを制御するために利用されることができる。
【0027】
図4は、本発明の一つの実施形態による自動運転車が使用する認知と計画システムの一例を説明するブロック図である。システム300は、
図2の自動運転車101の一部として実装されることができ、認知と計画システム110、制御システム111、及びセンサーシステム115を含むが、それらに限定することはない。
図4を参照しながら、認知と計画システム110は、位置決めモジュール301と、認知モジュール302と、決定モジュール303と、計画モジュール304と、制御モジュール305とを含むが、それらに限定することがない。
【0028】
モジュール301〜305の一部又は全部は、ソフトウェア、ハードウェア、若しくはこれらの組み合わせで実装されることができる。例えば、これらのモジュールは、永続性記憶装置352にインストールされ、メモリ351にロードされ、一つ又は複数のプロセッサー(図示せず)により実行されることができる。なお、これらのモジュールの一部又は全部は、
図3の車両制御システム111のモジュールの一部又は全部と通信可能に接続されること、又はそれらと一体化されることができる。モジュール301〜305の一部は、一体化モジュールとして一緒に一体化されることができる。
【0029】
位置決めモジュール301は、自動運転車101の現在位置を(例えば、GPSユニット212を利用して)決定し、ユーザーの旅行又はルートに関するいずれのデータを管理する。位置決めモジュール301(地図とルートモジュールとも称する)は、ユーザーの旅行又はルートに関するいずれのデータを管理する。ユーザーは、例えばユーザーインターフェースを介して、ログインし、旅行の出発位置と終着地を指定することができる。位置決めモジュール301は、自動運転車101のその他の要素と通信し、地図とルート情報311のような旅行に関するデータを取得する。例えば、位置決めモジュール301は、位置サーバ及び地図とPOI(MPOI)サーバから位置とルート情報を取得することができる。位置サーバは、位置サービスを提供し、MPOIサーバは、地図サービスと特定の位置のPOIを提供し、それらは、地図とルート情報311の一部としてキャッシュされることができる。自動運転車101はルートに沿って移動しながら、位置決めモジュール301は、交通情報システム又はサーバからリアルタイム交通情報を取得することもできる。
【0030】
センサーシステム115により提供されたセンサーデータと位置決めモジュール301により取得された位置決め情報に基づき、認知モジュール302により、周辺環境の認知は決定される。認知情報は、運転手が運転している車の周りに一般的な運転手として何を認知することができるかを示すことができる。認知は、例えば対象として、車線配置(例えば、直行又は曲がり車線)、交通信号機のシグナル、その他の車の相対的な位置、歩行者、建物、横断歩道、又はその他の交通関連の標識(例えば、一時停止標識、譲れの標識)などを含むことができる。
【0031】
認知モジュール302は、コンピュータビジョンシステム又はコンピュータビジョンシステムの機能を含むことにより、自動運転車の環境における対象及び/又は特性を認識するように、一つ又は複数のカメラにより捕獲された画像を処理及び解析することができる。対象は、交通信号、道路の境界、その他の車両、歩行者、及び/又は障害物などを含むことができる。コンピュータビジョンシステムは、対象認識アルゴリズム、ビデオ追跡、及びその他のコンピュータビジョン技術を使用することができる。複数の実施形態において、コンピュータビジョンシステムは、環境をマッピングし、対象を追跡し、対象の速度を推定することなどができる。認知モジュール302は、レーダー及び/又はLIDARのようなその他のセンサーにより提供されたその他のセンサーデータに基づき、対象を検出こともできる。
【0032】
対象のそれぞれに対して、決定モジュール303はどのように対象を操作するかを決定付ける。例えば、特定の対象(例えば、横断ルートにおけるその他の車)並びに対象を描写するそのメタデータ(例えば、速度、方向、転向角)に対して、決定モジュール303は、どのように対象に立ち向かうか(例えば、追い越す、譲る、停止する、通過する)を決定する。決定モジュール303は、永続性記憶装置352に記憶されることができる、交通ルール又は運転ルール312のようなルールのセットに従って、このような決定を付けることができる。
【0033】
認知された対象のそれぞれに対する決定に基づき、計画モジュール304は、自動運転車のためのパス又はルート、並びに運転パラメータ(例えば、距離、速度、及び/又は転向角)を計画する。即ち、所定の対象に対して、決定モジュール303は対象に何をするかを決定しながら、計画モジュール304はどのようにするかを決定する。例えば、所定の対象に対して、決定モジュール303は対象を通過することを決定しながら、計画モジュール304は対象の左側か又は右側かを通過することを決定する。計画と制御データは、計画モジュール304により生成され、次の移動サイクル(例えば、次のルート/パスセグメント)において車101がどのように移動するかを描写する情報を含む。例えば、計画と制御データは、車101に、毎時間30マイル(mph)の速度で10メートルを移動し、その後25mphの速度で右車線に変更することを指示することができる。
【0034】
計画と制御データに基づき、制御モジュール305は、計画と制御データに規定されたルート又はパスに従って、適宜なコマンド又はシグナルを車両制御システム111に送信することにより、自動運転車を制御し運転する。計画と制御データは、パス又はルートに沿って異なる時点で適切な車設定又は運転パラメータ(例えば、スロットル、制動、及び転向コマンド)を使用して、ルート又はパスの第1のポイントから第2のポイントまで車を運転するに十分な情報を含む。
【0035】
なお、決定モジュール303と計画モジュール304は、一体化モジュールとして一体化されることができる。決定モジュール303/計画モジュール304は、ナビゲーションシステム又はナビゲーションシステムの機能を含むことにより、自動運転車のための運転パスを決定することができる。例えば、ナビゲーションシステムは、一連の速度と方向的な向きを決定して、自動運転車を全体的に最終の終着地まで導く道路に基づくパスに沿って前進させながら、自動運転車を、認知された障害物を実質的に回避するパスに沿って移動させることを実現することができる。終着地は、ユーザインターフェースシステム113を介するユーザー入力に従って設定されることができる。ナビゲーションシステムは、自動運転車が操作中にありながら、動的に運転パスをアップデートすることができる。ナビゲーションシステムは、自動運転車のための運転パスを決定するように、GPSシステムからのデータと一つ又は複数の地図を組み込むことができる。
【0036】
決定モジュール303/計画モジュール304は、さらに衝突回避システム又は衝突回避システムの機能を含むことにより、自動運転車の環境における潜在的な障害物を認識する、評価する、及び回避するあるいは乗り越えることができる。例えば、衝突回避システムは、制御システム111における一つ又は複数のサブシステムを操作することにより、自動運転車のナビゲーションへの変更を実現させて、逸れ策略、転向策略、制動策略などを採用することができる。衝突回避システムは、周辺の交通パターン、道路状況などに基づき、自動的に実行可能な障害物回避策略を決定することができる。衝突回避システムは、そこへ逸れる可能性がある自動運転車に隣接の区域に、その他のセンサーシステムにより車、建設障壁などが検出される場合に、逸れ策略を採用しないように配置されることができる。衝突回避システムは、自動的に、実現可能かつ自動運転車の乗員の安全を最大化させる策略を選択することができる。衝突回避システムは、自動運転車の乗員室に最小限の加速度の量を引き起こすように予測された回避策略を選択することができる。
【0037】
図5は、本発明の一つの実施形態によるLIDAR装置の一例を説明する図である。LIDAR装置500は、
図3のLIDARユニット215の一部として実装されることができる。
図5を参照しながら、
図1の通常のLIDAR装置180と同じするように、LIDAR装置500は、ビームステアリング光学系501を含み、レーザー光線186はビームステアリング光学系501にダイレクトされる。ビームステアリング光学系501は、レーザー光線186を走査領域にわたってスウィープするようにダイレクトする角度回転ミラーである。角度回転ミラー501は、レーザー光線186の初期の下向きパスと実質的に平行し、かつおおよそ一致する軸を回って回転する。角度回転ミラー501は符号矢印188で示される方向に回転する。典型的に、ミラー501は固定された角度で距離測定器182の枠に取り付けられる。ミラー501は回転方向188に従ってLIDAR装置500全体と共に回転する。
【0038】
さらに、一つの実施形態によれば、光学系501は、方向503Aと503Bで示されるような複数の方向に(例えば、垂直的に、水平的に、対角的に、若しくはこれらの組み合わせ)傾動又は揺動するように配置されるMEMSミラーである。結果として、光源からの光線は、光線186aと186bとして、複数の角度で反射又はリダイレクトされることができる。一つの実施形態において、LIDAR装置500は水平的に回転する場合に、MEMSミラー501はLIDAR装置500の本体182と共に水平的に(方向188に沿って)回転しながら、MEMSミラー501は本体182に対して垂直的に(例えば、方向503Bに沿って上下に)傾動することができる。
【0039】
他の実施形態によれば、MEMSミラーは、複数の方向に(例えば、垂直的に、水平的に、対角的に、若しくはこれらの組み合わせ)回転するように配置されながら、本体182は定常位置に保つことができる。このような複数の方向に回転可能なMEMSミラーは、2次元(2D)ミラーと称する。もう一つの実施形態によれば、二つの1次元(1D)MEMSミラーを利用することもできる。当該実施形態において、一つのMEMSミラーは垂直方向に傾動し、もう一つのMEMSミラーは水平方向に傾動する。
【0040】
それにより、MEMSミラー501が上下のように複数の角度で揺動するため、光線は、角度の範囲(例えば、角度範囲502)に発射されることができ、複数の角度から反射された光線が利用されて対象の多角度分解能を推定することができる。結果として、単一のLIDAR装置(単一の光源と単一の光検出器を有する)は、対象の多角度分解能を走査及び捕獲することができる。対象を走査するに必要なLIDAR装置の数(又は光源と光検出器の数)を削減可能であり、かつ、自動運転車(ADV)を操作するためのコストも削減可能である。
【0041】
一つの実施形態において、LIDAR装置500は、光線を発射する光源(図示せず)と、第1の微小電気機械システム(MEMS)ミラー501と、光検出器(図示せず)と、を含む。光源は、光線186を(例えば、光パルスの形式で)発射して、方向188に従って、ターゲット走査領域と関連する方位の領域又は範囲を走査する。MEMSミラー501は、光線186を受光し、ターゲット走査領域に向けてリダイレクトする(又は反射する)。MEMSミラー501は、複数の方向(例えば、方向503A、方向503B、若しくはこれらの組み合わせ)に傾動又は揺動して、複数の角度(例えば、垂直及び/又は水平角度)で光線を光線186a〜186bの一部として示されるようにリダイレクトするように、配置される。光検出器は、ターゲット走査領域内に位置する一つ又は複数の対象(図示せず)から反射された光線186a〜186bを受光する。一つの実施形態において、光源、MEMSミラー501、及び光検出器は、水平的に回転して視界を走査するように配置されながら、MEMSミラー501は、複数の方向に(例えば、垂直的に、水平的に、対角的に、若しくはこれらの組み合わせ)傾動又は揺動して、光源が発射した光線を複数の角度で反射すると共に、光検出器に、反射された光線を受光させることにより、一つ又は複数の対象の多角度分解能を取得する。他の実施形態によれば、MEMSミラー501は、複数の方向に(例えば、垂直的に、水平的に、対角的に、若しくはこれらの組み合わせ)傾動又は揺動しながら、LIDAR装置500の本体182は定常に保つ。単一のLIDAR装置は多角度分解能を処理することができるため、対象を走査するために必要なLIDAR装置の数は削減可能であり、それに伴うコストも削減可能である。
【0042】
図6は、本発明の一つの実施形態によるLIDAR装置の配置の一例を説明するブロック図である。LIDAR装置600は、
図5のLIDAR装置500を表すことができる。
図6を参照しながら、LIDAR装置600は、送信機(TX)ユニット601(走査ユニットとも称する)と、受信機(RX)ユニット602とを含む。TXユニット601は、光線をターゲット650に向けて発射するように配置され、RXユニット602は、ターゲット650により反射された光線を受光するように配置される。TXユニット601とRXユニット602は別のユニットとして示されるが、それらは単一の一体化ユニットとして実装されることができる。
【0043】
一つの実施形態において、TXユニット601は、光源611と、第1のMEMSミラー612とを含む。RXユニット602は、第2のMEMSミラー622と、光検出器621とを含む。光源611は、レーザーダイオード、発光ダイオード(LED)、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)、有機発光ダイオード(OLED)、ポリマー発光ダイオード(PLED)、発光ポリマー(LEP)、液晶ディスプレイ(LCD)、及び/又は選択的に光線を発射するように配置されたその他のいずれの装置を含むことができる。光源611は、光検出器621により検出可能な波長範囲で光線を発射するように配置されることができる。波長範囲は、例えば、電磁スペクトルの紫外線、可視光、及び/又は赤外線部分にあってもよい。一つの実施形態において、波長範囲は、905nm程度の波長を含む。光源611は、パルスとしての光線を発射するように、配置されることができる。光検出器621は、フォトダイオード、アバランシェフォトダイオード、フォトトランジスタ、カメラ、能動ピクセルセンサー(APS)、電荷結合素子(CCD)、極低温検出器、及び/又は光源611の波長範囲における波長を有する光を受光するように配置されるその他のいずれの光センサーを含むことができる。
【0044】
光源611は、第1のMEMSミラー612へ光線を発射し、前記第1のMEMSミラー612は、光線をターゲット650に向けて反射し、リダイレクトする。ターゲット650から反射された光線は、第2のMEMSミラー622により受光され、前記第2のMEMSミラー622は、反射された光線を光検出器621に向けて反射し、リダイレクトする。TXユニット601とRXユニット602の操作はコントローラ603により制御し、前記コントローラ603は、ハードウェア、ソフトウェア、若しくはこれらの組み合わせで実装されることができる。一つの実施形態において、コントローラ603は、光源コントローラ631と、ミラーコントローラ632と、光検出器コントローラ633とを含む。光源コントローラ631は、光線を生成し発射するように光源611を制御する。光検出器コントローラ633は、反射された光線を受光し検出するように光検出器621を制御する。
【0045】
一つの実施形態において、ミラーコントローラ632は、第1のMEMSミラー612と第2のMEMSミラー622を、それぞれ方向613と方向623として示される複数の方向に揺動するように制御するように、配置される。第1のMEMSミラー612と第2のMEMSミラー622のそれぞれは、垂直的に(例えば、上下に)、水平的に(例えば、左右に、又は横に)、対角的に、若しくはこれらの組み合わせのように、複数の方向に揺動又は傾動することができる。この配置において、光源611と光検出器621は、固定位置に搭載される。光源611はMEMSミラー612に向けて光線を発射する場合、MEMSミラー612の光源611に対する複数の方向への回転で、光線は複数の角度で反射され、ターゲット650にリダイレクトされる。同じように、ターゲット650から反射された光線は、MEMSミラーの光検出器621に対する回転で、MEMSミラーにより捕獲され、光検出器621にリダイレクトされることができる。結果として、単一の光源611と光検出器621は、ターゲット650の多角度分解能を取得することができ、それは距離測定器604により利用され、ターゲット650の距離と方位の範囲を決定することができる。距離測定器604は、光源611により発射された光線に含まれる光パルスの時間と、対応する反射された光線が光検出器621により受光された時間と比較することにより、対象とLIDAR装置との間の距離を決定することができる。
【0046】
一つの実施形態において、光源611から発射されて回転でMEMSミラー612によりリダイレクトされた複数の反射された光線を捕獲するために、MEMSミラー622は、特定の同期方式に従って回転することができる。具体的には、MEMSミラー612と622は、ミラーコントローラ632により制御されて、光検出器621が、MEMSミラー612により広げた、ターゲット650の多角度分解能を表す複数の光線を受光できるように、同期的に回転することができる。結果として、対象の十分な多角度分解能を捕獲するためのLIDAR装置の数は全体として削減可能である。
【0047】
他の実施形態によれば、TXユニット601は、さらに光源611から発射された光線を焦点外れの光線から合焦光線に転換する第1のレンズ614を含む。レンズ614焦点は、MEMSミラー612の反射面に達するように配置される。MEMSミラー612の反射面のサイズは比較的に小さい傾向であるため、レンズアセンブリ614は、より高い強度を有する合焦光線を提供することができる。一般的には、光源611は、その他の方向よりも一つの方向に発散される非コリメートかつ焦点外れの光線を発射することができる。レンズ614は、部分的にコリメートされた光線がMEMSミラー612に達する前に、光線を部分的にコリメートすることができる。
【0048】
一つの実施形態において、TXユニット601は、さらに、MEMSミラー612から光線を受光し、光線をコリメートしてコリメートされた光線を生成し、コリメートされた光線をターゲット650にダイレクトする第2のレンズアセンブリ615を任意で含むことができる。コリメートされた光線はターゲット650から反射され、MEMSミラー622により受光されることができる。光線をコリメートすることに加え、レンズアセンブリ615は、
図7に示されるように、光線をさらに広げて、MEMSミラー612から受光された角度よりも広い角度で走査することができる。より広い角度の光線は、より広い角度範囲を生成することができる。同じように、RXユニット602は、さらに、それぞれ逆方向でレンズ614とレンズ615に対応するレンズ624とレンズ625を任意で含むことができる。例えば、レンズ625は、広角度光線を狭角度光線に転換することができる。レンズ624は、検出器621が容易に受光するように、より合焦の光線をより広げた光線に転換することができる。
【0049】
なお、MEMSミラー612と622は、MEMSミラー612が光源611から発射された光線を複数の角度で広げることができ、かつMEMSミラー622が複数の角度で反射された対応する光線を受光し捕獲することができる限り、垂直的に、水平的に、対角的に、又はその他のいずれの方向に揺動、回転又は傾動することができる。自動運転車を操作する際に、複数のLIDAR装置600を採用して、ADVの外部環境を十分に捕獲することができる。しかしながら、単一のLIDAR装置は多角度方位に沿って測定することができるため、LIDAR装置の合計数は削減可能である。通常のLIDAR装置は、典型的に単角度分解能のみを捕獲することができる。
【0050】
図8は、本発明の他の実施形態によるLIDAR装置の配置の一例を説明するブロック図である。
図8を参照しながら、当該実施形態において、MEMSミラー612は、第1の反射面612aと第2の反射面612bとを含む両面ミラーである。
図6に示される配置と同じように、MEMSミラー612は、光源611及び/又は光検出器621の固定位置に対して回転することができる。しかしながら、固定ミラー622は、光源611と光検出器621に対する固定位置に配置される。即ち、当該配置において、MEMSミラー612のみが回転可能であり、光源611、光検出器621、及び固定ミラー622は、固定位置に取り付けられる。
【0051】
一つの実施形態において、光源611が光線を発射する際に、光線は、MEMSミラー612の第1の反射面612aに達し、前記第1の反射面612aは、光線を反射し、ターゲット650に向けてリダイレクトする。ターゲット650は光線を反射し、反射された光線は固定ミラー622により受光される。固定ミラー622は光線をMEMSミラー612の第2の反射面612bに向けて反射する。その後、第2の反射面612bは、光線を光検出器621に反射する。当該例において、第1の反射面612aと第2の反射面612bはそれぞれにとって固定位置に位置するため、MEMSミラー612が回転する際に、両方の反射面は同期された方式で回転する。なお、第1の反射面612aと第2の反射面612bは、MEMSミラー612の反対側にある必要がない。代わりに、それらが光線を複数の角度でリダイレクトし、かつ光検出器621に、複数の角度で反射された対応する光線を受光させることができる限り、それらがそれぞれにとって特定の固定位置にあることができる。
【0052】
前記技術は、単一の光源と単一の光検出器は、MEMSミラーにより角度範囲をわたって対象を走査及び測定することができること、を説明する。他の実施形態によれば、単一の光源は複数の光検出器を利用して、同じ目標を実現することができ、ここで、それぞれの光検出器は、角度範囲のサブセットを表す角度のサブセットにおける反射された光線を受光する。
【0053】
図9は、本発明の他の実施形態によるLIDAR装置を説明するブロック図である。
図9を参照しながら、当該実施形態において、TXユニット601は、より大きい角度範囲で(当該例の場合に60度の範囲で)光線を生成し発射することができる。LIDAR装置は、さらに複数のRXユニット602A〜602Dを含む。前記
図6と8を参照しながら記載されるように、TXユニット601は、光源とMEMSミラーとを含み、RXユニット602A〜602Dのそれぞれは、光検出器とMEMSミラーを含む。RXユニットのそれぞれは、角度のサブセットで(当該例には15度で)反射された光線を受光するように配置される。4つのRXユニットが示されるが、より多い又はより少ないRXユニットは実装されることができる。
【0054】
図10は、本発明の一つの実施形態によるLIDAR装置を操作するプロセスを説明するフロー図である。プロセス1000は、ハードウェア、ソフトウェア、若しくはこれらの組み合わせを含む処理論理回路により実施されることができる。
図10を参照しながら、動作1001において、光源は、ターゲット走査領域にダイレクトされた方位の範囲を走査しようとする光線を生成し、発射する。動作1002において、MEMSミラーは、光線を受光し、ターゲット走査領域に向けてリダイレクトする。MEMSミラーは、複数の方向に傾動又は回転して、複数の角度で光線をリダイレクトする。動作1003において、光検出器は、ターゲット走査領域内に位置する一つ又は複数の対象から複数の角度で反射された光線を受光して、対象に関する多角度分解能を取得する。
【0055】
なお、前記示された要素の一部又は全ては、ハードウェア、ソフトウェア、若しくはこれらの組み合わせで実装されることができる。例えば、このような要素は、永続性記憶装置にインストールし記憶されたソフトウェアとして実装されることができ、プロセッサー(図示せず)によりメモリにロードされて実行されることにより、本願に係るプロセス又は動作を実施することができる。あるいは、このような要素は、集積回路(例えば、特定用途向け集積回路又はASIC)、デジタルシグナルプロセッサー(DSP)、又は現場でプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)のような、対応のドライバ及び/又はオペレーティングシステムを介して、アプリケーションからアクセスできる、専用のハードウェアにプログラム化される、又は組込まれる実行可能なコードとして実装されることができる。さらに、このような要素は、プロセッサー又はプロセッサーコアにおける、一つ又は複数の特定の命令を介してソフトウェア要素によりアクセス可能な命令セットの一部としての、特定のハードウェア論理回路として実装されることができる。
【0056】
図11は、本発明の一つの実施形態と共に使用可能なデータ処理システムの一例を説明するブロック図である。例えば、システム1500は、
図2の認知と計画システム110又はサーバ103〜104のいずれかのような、前記プロセス又は方法のいずれかを実施する前記データ処理システムのいずれかを表すことができる。システム1500は、多くの異なる要素を含むことができる。このような要素は、集積回路(IC)、その一部、個別の電子装置、若しくはコンピュータシステムのマザーボード又はアドインカードのような回路基板に適するその他のモジュールとして実装されることができ、又は、コンピュータシステムのシャーシ内に取り組まれる要素として実装されることができる。
【0057】
なお、システム1500は、コンピュータシステムの多くの要素の概略視を示すことを目的としている。しかしながら、理解するのは、追加の要素は、特定の実施態様において存在することができ、引いて、示された要素の異なる配列は、その他の実施態様において可能である。システム1500は、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、サーバ、携帯電話、メディアプレヤー、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートウォッチ、パーソナルコミュニケーター、ゲーミング装置、ネットワークルーター又はハブ、無線アクセスポイント(AP)又は中継機、セット・トップボックス、若しくはこれらの組み合わせを表すことができる。さらに、単一の機器又はシステムが説明される際に、「機器」又は「システム」という用語は、単独で又は共同で命令セット(又は複数のセット)を実行して、ここで論述されるいずれか一つ又は複数の方法を実施する、いずれの機器又はシステムの集合も含むように解釈すべきである。
【0058】
一つの実施形態において、システム1500は、バス又インターコネクト1510を介して、プロセッサー1501と、メモリ1503と、装置1505〜1508とを含む。プロセッサー1501は、中に含まれる単一のプロセッサーコア又は複数のプロセッサーコアを有する単一のプロセッサー又は複数のプロセッサーを表すことができる。プロセッサー1501は、マイクロプロセッサー、中央処理装置(CPU)などのような、一つ又は複数の汎用プロセッサーを表すことができる。より具体的には、プロセッサー1501は、複雑命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサー、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサー、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサー、又はその他の命令セットを実装するプロセッサー、又は命令セットの組み合わせを実装するプロセッサーであってもよい。また、プロセッサー1501は、特定用途向け集積回路(ASIC)、セルラー又はベースバンドプロセッサー、現場でプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサー、グラフィックプロセッサー、通信プロセッサー、暗号プロセッサー、コプロセッサー、組込みプロセッサー、又は命令を処理可能なその他のいずれの類型の論理回路のような、一つ又は複数の専用プロセッサーであってもよい。
【0059】
プロセッサー1501は、超低電圧プロセッサーのような低電力マルチコアプロセッサーソケットであってもよく、メイン処理ユニットとシステムの複数の要素と通信するための中央ハブとして機能することができる。このようなプロセッサーは、システムオンチップ(SoC)として実装されることができる。プロセッサー1501は、ここで論述される動作とステップを実施するための命令を実行するように配置される。システム1500は、さらに任意のグラフィックサブシステム1504と通信するグラフィックインターフェースを含むことができ、前記グラフィックサブシステム1504は、ディスプレイコントローラ、グラフィックプロセッサー、及び/又はディスプレイ装置を含むことができる。
【0060】
プロセッサー1501は、メモリ1503と通信することができ、前記メモリ1503は、一つの実施形態において、所定量のシステムメモリを提供するための複数のメモリ装置を介して実装されることができる。メモリ1503は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、又はその他の類型の記憶装置のような、一つ又は複数の揮発性記憶(又はメモリ)装置を含むことができる。メモリ1503は、プロセッサー1501又はその他のいずれの装置により実行される命令列を含む情報を記憶することができる。例えば、様々なオペレーティングシステム、デバイスドライバ、ファームウェア(例えば、ベーシックインプット/アウトプットシステム又はBIOS)、及び/又はアプリケーションの実行可能なコード及び/又はデータは、メモリ1503にロードされ、プロセッサー1501により実行されることができる。オペレーティングシステムは、例えば、ロボットオペレーティングシステム(ROS)、マイクロソフト(登録商標)社のウィンドウズ(登録商標)オペレーティングシステム、アップル社のMacOS(登録商標)/iOS(登録商標)、グーグル(登録商標)社のアンドロイド(登録商標)、LINUX、UNIX(登録商標)、若しくはその他のリアルタイム又は組込みオペレーティングシステムのような、いずれの種類のオペレーティングシステムであってもよい。
【0061】
システム1500は、さらに、ネットワークインターフェース装置1505、任意の入力装置1506、及びその他の任意のI/O装置1507を含む装置1505〜1508のようなI/O装置を含むことができる。ネットワークインターフェース装置1505は、無線送受信機及び/又はネットワークインターフェースカード(NIC)を含むことができる。無線送受信機は、WiFi送受信機、赤外線送受信機、ブルートゥース送受信機、WiMax送受信機、無線携帯電話送受信機、衛星送受信機(例えば、全地球測位システム(GPS)送受信機)、又はその他の無線周波数(RF)送受信機、若しくはこれらの組み合わせであってもよい。NICは、イーサネット(登録商標)カード(Ethernet (登録商標)card)であってもよい。
【0062】
入力装置1506は、マウス、タッチパネル、タッチ感応画面(ディスプレイ装置1504と一体化されてもよい)、スタイラスのようなポインター装置、及び/又はキーボード(例えば、物理的キーボード又はタッチ感応画面の一部として表示されたバーチャルキーボード)を含むことができる。例えば、入力装置1506は、タッチスクリーンと接続するタッチスクリーンコントローラを含むことができる。タッチスクリーンとタッチスクリーンコントローラは、例えば、様々なタッチ感応技術のいずれかを用いてそれらの接触と移動、又は停止を検出することができ、前記タッチ感応技術は、電気容量、抵抗、赤外線、及び表面音波の技術、並びにタッチスクリーンと接触する一つ又は複数の点を決定するためのその他の近接センサーアレイ又はその他の素子を含むが、それらに限定することがない。
【0063】
I/O装置1507は、音声装置を含むことができる。音声装置は、スピーカー及び/又はマイクロフォンを含んで、音声認識、音声複製、デジタル録音、及び/又は電話機能のような音声対応機能を促進することができる。その他のI/O装置1507は、さらに、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、パラレルポート、シリアルポート、プリンター、ネットワークインターフェース、バスブリッジ(例えば、PCIーPCIブリッジ)、センサー(例えば、加速度計のようなモーションセンサー、ジャイロスコープ、磁力計、光センサー、コンパス、近接センサーなど)、若しくはこれらの組み合わせを含むことができる。装置1507は、さらに画像処理サブシステム(例えば、カメラ)を含むことができ、前記画像処理サブシステムは、写真とビデオクリップの記録のようなカメラ機能を促進するために利用される、電荷結合素子(CCD)又は相補型金属酸化膜半導体(CMOS)光学センサーのような光学センサーを含むことができる。システム1500の具体的な配置又は設計により、特定のセンサーは、センサーハブ(図示せず)を介してインターコネクト1510と接続することができると共に、キーボード又はサーマルセンサーのようなその他の装置は、組込みコントローラ(図示せず)により制御されることができる。
【0064】
データ、アプリケーション、一つ又は複数のオペレーティングシステムなどのような情報の永続性記憶を提供するために、プロセッサー1501には、大容量記憶装置(図示せず)が接続されることができる。複数の実施形態において、より薄くて軽量なシステム設計を可能にしながら、システム反応性を向上するために、この大容量記憶装置は、ソリッドステートドライブ(SSD)を介して実装されることができる。しかしながら、その他の実施形態において、大容量記憶装置は、主にハードディスクドライブ(HDD)と、より小さい容量のSSD記憶装置を用いて実装されることができ、前記SSD記憶装置は、SSDキャッシュとして機能して、パワーダウン事件中におけるコンテスト状態とこのようなその他の情報の非揮発性記憶を可能にし、システム活動の再開の際により早いパワーアップが実現することができる。また、フラッシュデバイスは、例えば、シリアルペリフェラルインタフェー(SPI)を介してプロセッサー1501と接続することができる。このフラッシュデバイスは、システムのBIOS及びその他のファームウェアを含むシステムソフトウェアの非揮発性記憶のために提供することができる。
【0065】
記憶装置1508は、コンピュータアクセス可能な記憶媒体1509(機械可読記憶媒体又はコンピュータ可読記憶媒体としても知られる)を含むことができ、前記コンピュータアクセス可能な記憶媒体1509には、ここで記載される方法又は機能のいずれか一つ又は複数を具体化する一つ又は複数の命令セット又はソフトウェア(例えば、モジュール、ユニット、及び/又は論理回路1528)が記憶される。処理モジュール/ユニット/論理回路1528は、例えば、
図4のモジュール301〜305、
図6のコントローラ603又は距離測定器604のような、前記要素のいずれかを表すことができる。また、処理モジュール/ユニット/論理回路1528は、機械可読記憶媒体も構成するデータ処理システム1500、メモリ1503及びプロセッサー1501によるそれらの実行中に、完全的に又は少なくとも部分的に、メモリ1503及び/又はプロセッサー1501に常駐することができる。処理モジュール/ユニット/論理回路1528は、ネットワークインターフェース装置1505を介して、ネットワークを通して送信又は受信することができる。
【0066】
コンピュータ可読記憶媒体1509は、前記複数のソフトウェア機能を永続的に記憶するために用いられることができる。コンピュータ可読記憶媒体1509は、例示的な実施形態において単一の媒体として示されるが、「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、一つ又は複数の命令セットを記憶する、単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中式又は分散式データベース、及び/又は関連するキャッシュとサーバ)を含むとすべきである。また、「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、機械により実行され、機械に本発明の方法のいずれか一つ又は複数を実施させるための命令セットを記憶又は符号化することができる、いずれの媒体を含むとすべきである。それに応じて、「コンピュータ可読記憶媒体」は、ソリッドステートメモリ、及び光学と磁気媒体、又はその他のいずれの非一過性の機械可読媒体を含むとすべきであるが、それらに限定することがない。
【0067】
ここで記載される処理モジュール/ユニット/論理回路1528、要素及びその他の特性は、個別のハードウェア要素として実装される、或いはASIC、FPGA、DSP又は類似の装置のようなハードウェア要素の機能に一体化されることができる。さらに、処理モジュール/ユニット/論理回路1528は、ハードウェア装置におけるファームウェア又は機能性回路として実装されることができる。さらに、処理モジュール/ユニット/論理回路1528は、ハードウェア装置とソフトウェア要素の任意の組み合わせで実装されることができる。
【0068】
なお、システム1500は、複数のデータ処理システムの要素で説明されるが、特定のアーキテクチャ又は要素を相互接続する方式を表すことを意図せず、そのような詳細は、本発明の実施形態に関係がない。また、理解するのは、より少ない要素又は可能であればより多い要素を有するネットワークコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、携帯電話、サーバ、及び/又はその他のデータ処理システムも、本発明の実施形態で用いられることができる。
【0069】
前記具体的な説明の一部は、既に、コンピュータメモリにおけるデータビットに対する操作のアルゴリズムと記号表現で示される。これらのアルゴリズム的説明と記述は、データ処理分野の当業者が使用して最も効率的にその作業の内容をその他の当業者に転送する方式である。ここで、一般的に、アルゴリズムは、所望の結果に導くセルフコンシステントの動作列と考えられる。動作は、物理量の物理的処置が必要なものである。
【0070】
しかしながら、念頭に置くべきなのは、これらの用語又は類似の用語の全ては、適切な物理量と関連し、これらの量に適用する便宜的な標識に過ぎない。以上の記載から明確されたように、特に言及しない限り、本明細書を貫いて理解するのは、下記請求の範囲に記載するもののような用語を利用する論述は、コンピュータシステム、又は類似の電子計算装置のアクション又はプロセスと指し、これらは、コンピュータシステムのレジスタとメモリにおける物理(電子)量として示されるデータを、同じようにコンピュータシステムメモリとレジスタ、若しくはこのようなその他の情報記憶、送信又は表示装置における物理量として示されるその他のデータに、処置及び変換する。
【0071】
本発明の実施形態は、ここでの動作を実施するための機器にも関する。このようなコンピュータプログラムは、非一過性のコンピュータ可読媒介に記憶される。機械可読媒介は、機械(例えば、コンピュータ)により読み取り可能な形式で情報を記憶するためのいずれのメカニズムを含む。例えば、機械可読(例えば、コンピュータ可読)媒介は、機械(例えば、コンピュータ)可読記憶媒介(例えば、リードオンリーメモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒介、光学記憶媒介、フラッシュメモリ装置)を含む。
【0072】
前記図面において説明されたプロセス又は方法は、ハードウェア(例えば、回路、専用論理回路など)、ソフトウェア(例えば、非一過性のコンピュータ可読媒介に組み込まれるもの)、又は両方の組み合わせを含む処理論理回路により実施されることができる。以上、プロセス又は方法は、複数の順次動作で記載されるが、理解すべきなのは、記載される一部の動作は異なる順番で実施されることができる。さらに、一部の動作は、順次的にではなく、並行的に実施されることができる。
【0073】
本発明の実施形態は、いずれの特定のプログラミング言語を参照して記載されることがない。理解するのは、様々なプログラミング言語は、ここで記載されるような本発明の実施形態の教示を実現するために用いることができる。
【0074】
前記明細書において、本発明の実施形態は、その具体的な例示的実施形態を参照しながら記載される。明らかに、これらに対して、下記請求の範囲に記載されるような本発明の趣旨と範囲を逸脱せずに、様々な変更を適用することができる。それに応じて、明細書及び図面は、限定的意味でなく、説明的意味で見なされる。