特許第6684925号(P6684925)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジャージャン サンフア オートモーティヴ コンポーネンツ カンパニー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特許6684925-サーモスタチックバルブ 図000002
  • 特許6684925-サーモスタチックバルブ 図000003
  • 特許6684925-サーモスタチックバルブ 図000004
  • 特許6684925-サーモスタチックバルブ 図000005
  • 特許6684925-サーモスタチックバルブ 図000006
  • 特許6684925-サーモスタチックバルブ 図000007
  • 特許6684925-サーモスタチックバルブ 図000008
  • 特許6684925-サーモスタチックバルブ 図000009
  • 特許6684925-サーモスタチックバルブ 図000010
  • 特許6684925-サーモスタチックバルブ 図000011
  • 特許6684925-サーモスタチックバルブ 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6684925
(24)【登録日】2020年4月1日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】サーモスタチックバルブ
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/68 20060101AFI20200413BHJP
【FI】
   F16K31/68 C
【請求項の数】12
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-557011(P2018-557011)
(86)(22)【出願日】2017年4月11日
(65)【公表番号】特表2019-515216(P2019-515216A)
(43)【公表日】2019年6月6日
(86)【国際出願番号】CN2017080042
(87)【国際公開番号】WO2017185972
(87)【国際公開日】20171102
【審査請求日】2018年10月25日
(31)【優先権主張番号】201610264898.2
(32)【優先日】2016年4月26日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518379566
【氏名又は名称】ジャージャン サンフア オートモーティヴ コンポーネンツ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162824
【弁理士】
【氏名又は名称】石崎 亮
(72)【発明者】
【氏名】チウ ハオミン
(72)【発明者】
【氏名】イン ビン
(72)【発明者】
【氏名】チャン シャオジュン
【審査官】 岸 智章
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−192406(JP,A)
【文献】 実開昭57−178106(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0126594(US,A1)
【文献】 実開平03−114685(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/00
F16K 31/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にキャビティが設けられた弁体を含み、前記キャビティの一端が開口し、キャビティの開口端から内向きに、エンドカバーと、熱アクチュエータと、第1のばねとが前記キャビティに順次設置され、前記弁体には、第1のポート、第2のポート、第3のポートがさらに設置され、第1のポートが前記キャビティに連通し、前記エンドカバー内には取付キャビティが設置されるサーモスタチックバルブであって、
前記エンドカバーには第1の弁座が設置され、前記第1の弁座には第1の弁口が設置され、前記第1の弁口は第2のポートに対向し、且つ、前記第1の弁座は前記第2のポートの前記キャビティに近い第2のポート内端口を囲み、前記第1の弁座の前記第2のポート内端口を囲む部分の外壁は前記キャビティの内壁と隙間嵌めされ、
前記熱アクチュエータは、熱アクチュエータ本体部を含み、前記熱アクチュエータ本体部の前記エンドカバーに近い一端の外壁は前記弁座の内壁と滑り嵌めされ、前記サーモスタチックバルブは前記熱アクチュエータ本体部によって前記第1の弁口を開閉し、前記熱アクチュエータ本体部が前記第1の弁口を閉鎖すると、前記第2のポートは前記第1のポートと連通せず、前記熱アクチュエータ本体部が前記第1の弁口を開放すると、前記第1のポートは前記第1の弁口を介して前記第2のポートに連通する、ことを特徴とするサーモスタチックバルブ。
【請求項2】
前記エンドカバーは、エンドカバー本体部と、欠落部と、接続部とを含み、前記欠落部及び前記接続部の内壁には、第1のフィツト部及び第2のフィツト部が形成され、
前記接続部は、第1の接続部及び第2の接続部を少なくとも含み、前記第1の弁座は、前記エンドカバー本体部の下端部の前記欠落部の上端面に対応する部分と、前記第1の接続部及び第2の接続部の側壁部と、前記欠落部の上端部とを含み、前記第1の弁口は、前記エンドカバー本体部の前記欠落部に対応する下端面と、前記第1の接続部及び第2の接続部の側壁と、前記欠落部の上端面とによって囲まれて形成される通路を介して前記第2のポートに連通し、
前記熱アクチュエータ本体部の前記エンドカバーに近い一端は、前記第1のフィツト部及び第2のフィツト部と滑り嵌めされ、前記熱アクチュエータ本体部が前記エンドカバーに当接するか又は前記取付キャビティ内に伸びると、前記第1の弁口は閉鎖され、前記第2のポートは前記第1のポートと連通せず、前記熱アクチュエータ本体部の端部が前記エンドカバー本体部から離れると、前記第1の弁口は開放され、前記第1のポートは前記第1の弁口によって前記第2のポートに連通する、ことを特徴とする請求項1に記載のサーモスタチックバルブ。
【請求項3】
前記接続部の壁の厚さはエンドカバー本体部の壁の厚さよりも小さく、前記エンドカバー本体部の下底面の前記取付キャビティに近い部分には第3のフィツト部が形成され、前記熱アクチュエータ本体部が前記第3のフィツト部に当接すると、前記第1の弁口は閉鎖され、前記熱アクチュエータ本体部の端部が前記第3のフィツト部から離れると、前記第1の弁口は開放される、ことを特徴とする請求項2に記載のサーモスタチックバルブ。
【請求項4】
前記熱アクチュエータ本体部は、第1の外壁部及び環状又は異形の端部を含み、前記環状又は異形の端部は前記エンドカバーに近く、前記第1の外壁部は前記環状又は異形端部に近く、前記第1の外壁部の外壁は前記第1のフィツト部及び第2のフィツト部の内壁にフィツトされると共に、前記第1の外壁部は前記第1のフィツト部及び第2のフィツト部と滑り嵌めされ、第1の弁口が閉鎖されると、前記環状又は異形の端部は第3のフィツト部に当接する、ことを特徴とする請求項3に記載のサーモスタチックバルブ。
【請求項5】
前記第1の外壁部の高さは前記エンドカバー本体部の下端面と前記欠落部の上端面との間の距離よりも大きく、前記欠落部の下端面が前記第2のポート内端口の下方に位置し、前記第1の接続部の外壁と前記第2の接続部の外壁との間の最大距離は前記第2のポート内端口の内径よりも大きく、前記第1の接続部の外壁及び前記第2の接続部の外壁はそれぞれ、前記キャビティの内壁と隙間嵌めされる、ことを特徴とする請求項4に記載のサーモスタチックバルブ。
【請求項6】
前記欠落部は第1の切欠きを有するフラットな構造であり、前記欠落部は閉鎖構造又は開口構造であり、前記欠落部の下端面は前記第2のポートの前記キャビティに近い端口の下方に位置し、前記第1の接続部及び第2の接続部の一端はそれぞれ、前記欠落部の上端面に接続され、
前記欠落部の内側面は円弧状の曲面であり、前記欠落部の内側面の第1の接続部と第2の接続部との間の部分は前記第1のフィツト部として形成される、ことを特徴とする請求項から5のいずれか1項に記載のサーモスタチックバルブ。
【請求項7】
前記欠落部の2つの端部は前記第1の接続部及び第2の接続部にそれぞれ接続され、前記第1の接続部の側壁面が前記欠落部の上端面方向に沿って前記第2の接続部の側壁面に向かって、それらの間が前記第1の弁口として形成される、ことを特徴とする請求項6に記載のサーモスタチックバルブ。
【請求項8】
前記欠落部は密閉した環状構造であり、前記第1の切欠きは前記第1のポートに対向し、前記第1の切欠き部と前記キャビティの内壁との間には流路が形成され、前記第1のポートは前記流路に連通する、ことを特徴とする請求項7に記載のサーモスタチックバルブ。
【請求項9】
前記熱アクチュエータは、バルブステムと、前記熱アクチュエータ本体の前記エンドカバーから離れた一端側に設置されたフラップとをさらに含み、前記キャビティは、エンドカバーに近い第1のキャビティと、前記第1のばねを収容する第2のキャビティとを含み、前記第1のキャビティの内径は第2のキャビティの内径よりも大きく、前記第1のキャビティと第2のキャビティとの間には前記第3のポートに連通する第2の弁口が形成され、前記第1のキャビティと第2のキャビティとの間には段付き環状弁座が形成され、前記第1のばねの一端は前記フラップに当接し、前記第1のばねの他端は前記第2のキャビティの底部に当接し、
前記第2の弁口の内径は前記フラップの外径よりも小さく、前記フラップと熱アクチュエータ本体が前記環状弁座に当接又は離れることによって前記第2の弁口を開閉し、環状弁座に当接又は離れる前記フラップのストロークは前記エンドカバー本体部の下端面と欠落部の下端面との間の距離よりも小さい、ことを特徴とする請求項から8のいずれか1項に記載のサーモスタチックバルブ。
【請求項10】
前記熱アクチュエータのバルブステムの一端が取付キャビティ内に伸び、前記取付キャビティの開口端から内向きにストップカラーと、ばね座と、第2のばねとが前記取付キャビティ内に順次設置され、前記ばね座はキャップの構造を有し、前記バルブステムの取付キャビティ内に伸びる部分の端部は、ばね座のキャビティ内に位置し、前記第2のばねの一端が取付キャビティの底部に当接し、他端は前記ばね座に当接し、前記第2のばねは圧縮状態にあり、前記第2のばねの初期弾性変形力は前記第1のばねの最大変形力よりも大きい、ことを特徴とする請求項3に記載のサーモスタチックバルブ。
【請求項11】
前記第1のポートは第2のポートに対向して設置され、前記エンドカバー本体部の前記第1の切欠きに対応する部分には第2の切欠き部が設置される、ことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載のサーモスタチックバルブ。
【請求項12】
前記熱アクチュエータは、バルブステムと、前記熱アクチュエータ本体部の一端部に位置するフラップとを含み、前記フラップの外径は、前記熱アクチュエータ本体部の前記フラップに隣接する部分の外径よりも大きく、
前記キャビティは、エンドカバーに近い第1のキャビティと、前記第1のばねを収容する第2のキャビティを含み、前記第1のキャビティの内径は第2のキャビティの内径よりも大きく、前記第1のキャビティと第2のキャビティとの間には前記第3のポートに連通する弁口が形成され、前記第1のキャビティと第2のキャビティとの間には段付き環状弁座が形成され、前記第1のばねの一端は前記フラップに当接し、他端は前記第2のキャビティの底部に当接し、
前記フラップの外壁は前記弁口の内壁と滑り嵌めされ、前記弁口が閉鎖されると、前記フラップは前記弁口の内壁に沿って上下に摺動可能に前記弁口に伸びる、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のサーモスタチックバルブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体制御分野に関し、具体的には、サーモスタチックバルブに関する。
【0002】
本出願は、2016年04月26日に中国特許庁に提出された、出願番号が201610264898.2であって、発明の名称が「サーモスタチックバルブ」である中国特許出願に基づく優先権を主張するものであり、その全内容を本出願に参照により援用する。
【背景技術】
【0003】
自動車の走行中に、各部品の間は、自動車の正常な動作を保証するために、潤滑油で適時潤滑する必要がある。一般的な自動車では、潤滑油直通冷却装置の方法を採用して、潤滑油の温度を調整することが多い。即ち、潤滑油を調整する必要があるかどうかにかかわらず、潤滑油は必ず冷却装置を通過する。このようにすると、必然的にエネルギーの浪費につながり、現在の省エネ・排出削減の傾向には適していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
比較的ハイエンドな車では、トランスミッションオイルは、主に、サーモスタチックバルブと冷却装置からなる冷却流路によって温度調節機能を実現する。しかし、従来のサーモスタチックバルブは、一般的に、体積が大きく、占有空間が大きく、取り付けが不便という問題が存在し、自動車スペースについて小型化と軽量化が強く求められる現在の背景において、サーモスタチックバルブの小型化及び軽量化改造が急務である。
【0005】
また、自動車の運転環境が複雑であるため、路面状態が悪くて自動車の振動が発生した場合、サーモスタチックバルブ内のブレーキ部品がシフトして制御エラーを引き起こしやすい。この時、潤滑油の温度が急激に上昇することが多く、冷却が最も必要とされる時期である。そのため、サーモスタチックバルブの安定性もまた緊急に解決すべき課題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の技術的解決策は、小型で軽量であり、良好な安定性を有するサーモスタチックバルブを提供し、内部にキャビティが設けられた弁体を含み、前記キャビティの一端が開口し、キャビティの開口端から内向きにエンドカバーと、熱アクチュエータと、第1のばねとが、前記キャビティに順次設置され、前記弁体には、第1のポート、第2のポート、第3のポートがさらに設置され、第1のポートが前記キャビティに連通し、前記エンドカバー内には取付キャビティが設置され、前記エンドカバーには第1の弁座が設置され、前記第1の弁座には第1の弁口が設置され、前記第1の弁口は第2のポートに対向し、且つ、前記第1の弁座は前記第2のポートの前記キャビティに近い第2のポート内端口を囲み、前記第2のポート内端口を囲む前記第1の弁座の部分の外壁は前記キャビティの内壁と隙間嵌めされている。
【0007】
前記熱アクチュエータは熱アクチュエータ本体部を含み、前記エンドカバーに近い前記熱アクチュエータ本体部の一端の外壁は前記弁座の内壁と滑り嵌めされ、前記サーモスタチックバルブは前記熱アクチュエータ本体部によって前記第1の弁口を開閉し、前記熱アクチュエータ本体部が前記第1の弁口を閉鎖すると、前記第2のポートは前記第1のポートと連通せず、前記熱アクチュエータ本体部が前記第1の弁口を開放すると、前記第1のポートは前記第1の弁口を介して前記第2のポートに連通する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施例に係るサーモスタチックバルブの概略斜視図である。
図2図1に示すサーモスタチックバルブの概略断面図である。
図3図1に示すサーモスタチックバルブのエンドカバーの概略斜視図である。
図4図3に示すエンドカバーの概略正面図である。
図5図4のA―Aに沿った概略断面図である。
図6】第1の弁口が閉鎖され、第2の弁口が開放される時の図1に示すサーモスタチックバルブの部分断面図である。
図7】第1の弁口が開放され、第2の弁口が閉鎖される時の図1に示すサーモスタチックバルブの部分断面図である。
図8】本発明の別の実施例に係るサーモスタチックバルブのエンドカバーの概略斜視図である。
図9図8に示すサーモスタチックバルブの概略断面図である。
図10】本発明のさらに他の実施例に係るサーモスタチックバルブの概略断面図である。
図11】本発明のさらに他の実施例に係るサーモスタチックバルブの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書に記載される初期変形力とは、製品が使用されていない時に圧縮状態にある弾性素子が外力作用によって変形される際に受ける圧力を指す。
【0010】
以下、添付の図面及び具体的実施形態を参照して、技術的解決策について具体的に説明し、本明細書に記載される頂部、底部、左側、右側等の方位名詞は全て図面の対応する方位関係に従って記述されるものである。
【0011】
図1から図7は、本発明の一実施例に係るサーモスタチックバルブを示し、内部にキャビティ21が設けられた弁体2と、キャビティ21内に取り付けられた熱アクチュエータ3とを含み、キャビティ21の一端が開口し、熱アクチュエータ3はキャビティ21の開口端22を介してキャビティ21内に挿入される。弁体2には、外部にそれぞれ連通可能な第1のポート23、第2のポート24、第3のポート27、及び第4のポート28がさらに設置され、第1のポート23、第2のポート24、第3のポート27、及び第4のポート28の全てはキャビティ21に連通する。
【0012】
ここで、第3のポート27と第4のポート28とは1つのポートに組み合わされてもよく、即ち、第3のポートのみが存在してもよい点に留意されたい。この実施例では、第3のポート及び第4のポートはサーモスタチックバルブのパイプ接続及び取付を容易にするように設置される。
【0013】
ここで、キャビティ21とは、弁体2の部品に一連の穿孔によって形成されたキャビティを指し、当該キャビティには取付部品を設置することができる。
【0014】
熱アクチュエータ3は、熱アクチュエータ本体部31と、バルブステム36と、熱アクチュエータ本体内に充填された感熱物質とを含み、熱アクチュエータ本体部31は第1の外壁部311と環状の端部312とを含み、環状の端部312は、バルブステム36に近い一端に位置し、第1の外壁部311は、環状の端部312に近い一端に位置し、感熱物質は、温度によって体積が変化して、バルブステム36が力の作用を受けるようにし、これにより、熱アクチュエータ本体部31をバルブステム36に対して移動させるか、又は、バルブステムを熱アクチュエータ本体部31に対して移動させることができる。
【0015】
キャビティ21の開口端22にはエンドカバー1が設置され、エンドカバー1の少なくとも一部は開口端22を通ってキャビティ21内に伸びる。エンドカバー1とキャビティ21の内壁との間は、シールリングを設けることによって密封することができ、エンドカバー1は、ストップカラーによって固定することができる。
【0016】
エンドカバー1は、エンドカバー本体部11と、欠落部12と、接続部13とを含み、その中、接続部13は、エンドカバー本体部11と欠落部12との間に位置し、接続部13は、エンドカバー本体部11と欠落部12を接続し、エンドカバー本体部11の下端面と欠落部12の上端面との間に一定の距離H1を維持させる。
【0017】
エンドカバー本体部11には、取付キャビティ113が設けられ、エンドカバー本体部11の外壁に、シールリングを収容するための凹部112が形成されてもよい。
【0018】
接続部13は、第1の接続部及び第2の接続部を少なくとも含み、この実施例では、第1の接続部及び第2の接続部は類似柱状構造であり、第1の接続部及び第2の接続部の外壁面は円弧状の曲面であり、第1の接続部及び第2の接続部の内壁面も円弧状の曲面であり、第1の接続部及び第2の接続部の内壁面は第2のフィツト部131として形成されている。勿論、第1の接続部及び第2の接続部は他の構造であってもよく、例えば、第1の接続部及び第2の接続部の側壁面は円弧面又は不規則な凹凸面である。前記第1の接続部の外壁と前記第2の接続部の外壁との間の最大距離は前記第2のポート内端口の内径よりも大きい。
【0019】
接続部13の壁の厚さはエンドカバー本体部11の壁の厚さよりも小さく、エンドカバー本体部11の下面のうち、取付キャビティ113に近い部分には、第3のフィツト部111が形成され、前記第3のフィツト部111は環状であってもよい。
【0020】
欠落部12は、切欠きを有するフラットな環状構造であって、欠落部12は一定の厚さを有し、第1の接続部及び第2の接続部の一端は欠落部12の上端面にそれぞれ接続されている。欠落部12の内側面は円弧状の曲面であり、欠落部12の内側面の第1の接続部と第2の接続部との間の部分は第1のフィツト部121として形成される。この実施例では、欠落部12の2つの端部は第1の接続部及び第2の接続部にそれぞれ接続されることで、欠落部12に近い第1の接続部の側壁、欠落部12に近い第2の接続部の側壁、欠落部12に近いエンドカバー本体部11の下端部の部分、及び欠落部12の上端の第1の接続部と第2の接続部との間の部分を組み合わせて第1の弁座として形成する。第1の弁口14は、欠落部12に近い第1の接続部の側壁面が欠落部12の上端面方向に沿って欠落部12に近い第2の接続部の側壁面に向かってそれらの間に形成される通路によって第2のポートに連通し、第1の弁口14は第1の弁座に位置する。勿論、第1の弁座は接続部及び欠落部に設置されるものであってもよく、第1の弁口は接続部のみに設置されるものであってもよい。そのため、第1の弁座は、前記第1の弁座が前記第2のポートの前記キャビティに近い第2のポート内端口を囲むということを満たす必要があり、前記第1の弁座の前記第2のポート内端口を囲む部分の外壁は前記キャビティの内壁と隙間嵌めされ、前記第1の弁座の前記第1のポートに対応する部分の外壁と前記キャビティの内壁との間に流路が形成され、前記流路は前記第1のポートに連通している。
【0021】
また、エンドカバー本体部11の外径と、接続部13の外径と、欠落部12の外径とは同じであり、又は、本実施例のように、エンドカバー本体部11、接続部12、及び欠落部13の外壁は同一の素材から加工されている。
【0022】
図2に示すように、熱アクチュエータのバルブステム36の一端は取付キャビティ113内に伸びることができ、取付キャビティ113内にストップカラーと、ばね座35と、第2のばね34とは、取付キャビティ113の開口端から内向きに順次設置されている。ばね座35はキャップの構造であり、バルブステム36の取付キャビティ113に伸びる部分の端部はばね座のキャビティ内に位置する。第2のばね34の一端は取付キャビティ113の底部に当接し、他端はばね座に当接し、且つ、第2のばね34は圧縮状態にある。
【0023】
キャビティ21は、エンドカバー1に近い第1のキャビティと、第1のばね33に近い第2のキャビティとを含み、第1のキャビティの内径は第2のキャビティの内径よりも大きく、第1のキャビティと第2のキャビティとの間には第3のポート及び第4のポートに連通する第2の弁口26が設置され、第1のキャビティと第2のキャビティとの間には段付け環状弁座25が形成されている。
【0024】
キャビティ21内には、エンドカバー1と、熱アクチュエータ3と、第1のばね33とが、キャビティ21の開口端から内向きに順次設置され、第2のばね34の初期弾性変形力は第1のばね33の最大変形力よりも大きい。エンドカバー1と弁体2との間はシールリングを取り付けることによって密封され、エンドカバー1は、ストップカラーを取り付けることによってキャビティ21内に固定される。エンドカバー1の本体部11の外壁とキャビティ21の第1のキャビティの内壁との間は隙間嵌めされ、接続部13の外壁とキャビティ21の第1のキャビティの内壁との間は隙間嵌めされ、欠落部12とキャビティ21の第1のキャビティの内壁との間は隙間嵌めされている。なお、ここで、隙間嵌めの間隙が大きくなく、潤滑油がサーモスタチックバルブ内に流入する際に、潤滑油は当該間隙内でオイルシールを形成することができる。
【0025】
図2、6、7に示すように、第1の弁口14は第2のポート24のキャビティ21に近い第2のポート内端部241に対応し、欠落部12の下端面122は第2のポート内端部241の下端に位置し、且つ、第1の弁座は第2のポート内端口241を囲み、第2のポート24は第1の弁口14を介してキャビティ21に連通することができる。
【0026】
熱アクチュエータ3の一端は、バルブステム36を介してエンドカバー1に当接し、他端は熱アクチュエータ本体31の端部に設置され固定されるフラップ32を介して第1のばね33に当接し、且つ、第2の弁口26の内径がフラップ32の外径よりも小さく、第2の弁口26の内径は、熱アクチュエータ本体の第1のばね33と接触する部分の外径よりも大きく、フラップ32及び熱アクチュエータ本体部31が第2の弁口を覆って閉鎖する。第1のばね33の一端はフラップ32に当接し、他端は第2の弁口26を通って第2のキャビティの底部に当接する。なお、第1のばね33は、熱アクチュエータ本体31の端部に当接するものであってもよく、熱アクチュエータ本体31の端部に第1のばね33に当接する当接部が形成されてもよい。本実施例では、フラップ32を追加して設置することで、加工の面だけでなく、低コストである。
【0027】
図示のように、熱アクチュエータ本体部31の一端のフラップ32と熱アクチュエータ本体部31が環状弁座25に当接又は離れることで第2の弁口26を開閉し、環状弁座25に当接又は離れるフラップ32のストロークはH2である。
【0028】
熱アクチュエータ本体部31の他端の第1の外壁部311は、第1のフィツト部121及び第2のフィツト部131にそれぞれ滑り嵌めすることができる。なお、ここで、滑り嵌めとは、両方の間に一定の間隙を有するが、間隙が大きくなく、潤滑油がサーモスタチックバルブ内に流入する際に、潤滑油が当該間隙内でオイルシールを形成することができることを指す。
【0029】
図6に示すように、正常の場合に、第2の弁口26が開放状態にあり、この時、熱アクチュエータ本体部31の第1の外壁部311はそれぞれ第1のフィツト部121及び第2のフィツト部131にフィツトされ、熱アクチュエータ本体部31の環状端部312は第3のフィツト部111に当接し、その時、第1の弁口が閉鎖され、第1のポート23は第2の弁口26を介して第3のポート27に連通することができる。なお、熱アクチュエータ本体部31が取付キャビティ内に伸び、熱アクチュエータ本体部31と取付キャビティの内壁との間が隙間嵌めされる時に、第1の弁口が閉鎖されてもよい。
【0030】
図7に示すように、第1のポート23からキャビティ21に流入する流体温度が予め設定された温度よりも大きい時に、熱アクチュエータ3における感熱物質が熱膨張して、熱アクチュエータ本体部31は、バルブステム36の作用力を受けて第2の弁口26を閉鎖するまで第1のばね33を下方に圧縮する。この場合、第1の外壁部311は、第1のフィツト部121及び第2のフィツト部131に沿って第2の弁口26の方向に摺動し、環状端部312は第3のフィツト部111から離れる。この時、第1の弁口14が開放され、第1のポート23は第1の弁口14を介して第2のポート24に連通することができる。
【0031】
第2の弁口26が閉鎖される状態で流体の温度が上昇していく場合、第2のばね34の初期弾性変形力は第1のばね33の最大変形力よりも大きくなる。この時、バルブステム36を上方に移動させて第1のばね33を圧縮することにより、感熱物質の膨張による作用力を相殺し、熱アクチュエータの損傷を防止することができる。
【0032】
なお、第1の外壁部311は、熱アクチュエータ本体部の他の外壁の外径と同じであってもよいし、本実施例のように、第1の外壁部311は熱アクチュエータ本体部の他の外壁の外径よりも大きいであってもよい。この実施例の構成は、体積が小さく、コストを節約し、小型化され、また、熱アクチュエータの内部構成要素の設定にも適している。第1の外壁部311が熱アクチュエータ本体部の他の外壁の外径よりも大きい時に、第1の外壁部311を第1のフィツト部121及び第2のフィツト部131にフィツトさせ、環状端部312を第3のフィツト部111にフィツトさせることで第1の弁口14を閉鎖するために、第1の外壁部311の高さH3はエンドカバー本体部11の下端面と欠落部12の上端面との間の距離H1よりも大きい。第1の外壁部311の少なくとも一部を常に第1のフィツト部121にフィツトさせるために、エンドカバー本体部11の下端面と欠落部12の下端面との間の距離H4は環状弁座25に当接又は離れるフラップ32のストロークH2よりも大きく、第1のフィツト部121及び第2のフィツト部131は案内作用を有してもよく、熱アクチュエータ3のずれによる熱アクチュエータの故障又は制御精度の低下を防止し、そして、第1のポート23からキャビティ21内に流入する流体が熱アクチュエータ本体部31に対する衝撃の一部を打ち消すこともでき、熱アクチュエータの安定性をさらに向上させることもできる。
【0033】
また、第1の弁口14は第2のポート24に対向し、第1のポート23は第2のポート24と同じ高さに位置し、第1のポートと第2のポートとの間に弁口を形成するために第1のポートと第2のポートとをずらす必要がなく、これにより、弁体2の高さを低くし、サーモスタチックバルブを小型化し、コストや取付スペースを低減することができる。
【0034】
図8及び図9は、本発明の別の実施例を示し、本実施例では、欠落部12は延長部123と第1の切欠き部124とをさらに含み、その中、第1の切欠き部124はリングで一部を切り欠いて形成された切欠きである。欠落部12は閉鎖構造であってもよいし、開口構造であってもよい。第1の切欠き124は前記第1のポートに対向し、第1の切欠き部124は、キャビティ21の内壁との間に流路を形成することができ、第1のポート23から流入する流体は第1の切欠き部124とキャビティ21との間に形成される流路を介して第2の弁口26に流れる。
【0035】
さらに、流体の圧力降下損失を低減するために、エンドカバー本体部11の第1の切欠き124に対応する部分にも第2の切欠き部114が設置される。
【0036】
本実施例では、第1の外壁部311と欠落部12との間の接触面積をさらに大きくすることができ、熱アクチュエータ3の安定性をさらに向上させて、熱アクチュエータ3が振動や流体の衝撃によってずれることを防止することができる。
【0037】
本実施例のその他の構成は他の実施例と同様であるため、ここで、説明を省略する。
【0038】
図10は、本発明のさらに他の実施例を示し、本実施例では、エンドカバー本体部11内の取付キャビティ113はバルブステム36に直接的にフィツトされ、バルブステム36の一端が取付キャビティ113内に固定されている。また、第1のばね33の一端は、フラップ32に当接するのではなく、熱アクチュエータ本体部31の端部に固定される。第2のばね34は熱アクチュエータ本体部31の外側に設置され、第2のばね34の一端は第1の外壁部311の端部に当接し、他端はフラップ32に当接する。フラップ32も熱アクチュエータ31の外側に設置され、且つ、熱アクチュエータ本体の外壁に沿って上下に摺動可能である。第2の弁口26が閉鎖される状態で流体の温度が上昇していく場合、熱アクチュエータ3が下方に移動し、さらに第1のばね33を圧縮すると共に、フラップ32は熱アクチュエータ本体に沿って摺動し、フラップ32は第2のばね34を圧縮する。
【0039】
また、第2の弁口26の内径は、熱アクチュエータ本体部31の第2の弁口26に伸びる部分の外径よりも大きく、第2の弁口が閉鎖される時に、フラップ32の下端面の少なくとも一部は第3のポート27に連通し、この実施例では、フラップ32の下端面が第3のポート27と接触する面積を大きくするために、フラップ32下端面には、第3のポート27と接触する環状領域が形成されている。
【0040】
第2の弁口26が閉鎖される場合に、第3のポート27を入口として使用する時に、第4のポートから第2のポートへの潤滑油の流路が遮断されると、潤滑油が返されることができず、ギアボックスが油の不足のため損傷する恐れがある。
【0041】
フラップ32の下端面の少なくとも一部は第3のポート27に連通するので、第4のポートから第2のポートへ潤滑油の流路が遮断されると、流体の圧力が上昇して、フラップ32の下端面に作用する力が上昇し、フラップ32の下端面に作用する圧力が第2のばね34の初期変形力よりも大きくなる時に、第2の弁口26が開放され、潤滑油が第2の弁口26及び第1のポート23を介してギアボックスに逆流することを可能にする。
【0042】
本実施例のその他の構成は他の実施例と同様であるため、ここで、説明を省略する。
【0043】
図11は、本実施例の別の実施形態を示し、本実施例では、エンドカバー本体部11内の取付キャビティ113はバルブステム36に直接的にフィツトされ、バルブステム36の一端が取付キャビティ113内に固定され、第2のばねが設置されていない。フラップ32と熱アクチュエータ本体部31とは一体構造であり、且つ、フラップ32の外壁と第2の弁口26の内壁とが滑り嵌めされ、第2の弁口が閉鎖される時に、フラップ32は第2の弁口26内に伸びることができ、第2の弁口26の内壁に沿って上下に摺動可能である。
【0044】
本実施例のその他の構成は他の実施例と同様であるため、ここで、説明を省略する。
【0045】
上記は、本発明の特定の実施例に過ぎず、本発明を何ら限定するものではなく、また、本文中に記載されている上、下、左及び右の方向付けワードは、図面に記載されており、それらの方位を制限することを意図するものではない。本発明は、好ましい実施例によって以上のように説明したが、本発明を限定することを意図するものではない。当業者は、本発明の技術的解決策から逸脱することなく、上記の技術内容を用いて、本発明の技術的解決策に多くの可能な変形及び修正を加えることができ、又は、それらを同等の変形例に変更することができる。従って、本発明の技術的解決策から逸脱することなく、本発明の技術的本質に基づく上記の実施例に対する任意の単純な改変、均等物、及び変形は全て、本発明の保護の範囲内に入る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11