(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
1つ以上の再分配層(RDL)、トレース、ビア、ピラー、カラム、アンダー・バンプ・メタライゼーション(UBM)、又はバンプを備える前記複数のユニット固有パターンを形成することを更に含む、請求項1に記載のAOIの方法。
前記複数のユニット固有パターンの中の欠陥を検出することから、前記複数の特有の半導体パッケージのうち既知の良好なユニットがどれであるかを判定することを更に含む、請求項1に記載のAOIの方法。
1つ以上の再分配層(RDL)、トレース、ビア、ピラー、カラム、アンダー・バンプ・メタライゼーション(UBM)、又はバンプを備える前記複数のユニット固有パターンを形成することを更に含む、請求項4に記載のAOIの方法。
前記複数のユニット固有パターンの中の欠陥を検出することから、前記複数の特有の半導体パッケージのうち既知の良好なユニットがどれであるかを判定することを更に含む、請求項4に記載のAOIの方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示は、類似した符号が同一又は類似の要素を表現している図面を参照した以下の説明において1つ以上の実施形態を含む。説明は、以下の開示及び図面によって裏付けられるように特許請求の範囲及びこれらの均等物によって定義されたとおり開示の趣旨及び範囲に含まれるように代替物、変更物、及び等価物を網羅するように意図されていることが当業者により認められるであろう。
【0020】
以下の説明において、例えば、具体的な構成、組成、及びプロセスなどの多数の具体的な詳細が開示の完全な理解のために記載されている。その他の事例では、周知のプロセス及び製造技術は、開示を不必要に分かり難くしないように特に詳細には記載されていない。その上に、図に表された様々な実施形態は、例示説明のための表現であり、必ずしも正しい縮尺で描かれていない。
【0021】
単語「典型的」、「実例的」又はこれらの様々な形態は、実施例、実例、又は例示説明として役に立つことを指すために本明細書において使用される。本明細書において「代表的」又は「実施例」として記載される態様又は設計は、他の態様又は設計よりも好ましいか、又は有利であるものと解釈される必要は必ずしもない。更に、実施例は、明瞭性及び理解の目的のためだけに提示されるのであって、開示される主題、又は本開示の関連部分を制限又は制約することを意図するものでは決してない。範囲の異なる多数の追加的又は代替的な実施例を提示することもできるが、簡潔性のために省略されていることを理解すべきである。
【0022】
本明細書において使用されるように用語「上に」、「間に」、及び「接して」は、ある層の他の層に対する相対位置のことを言う。別の層より上又は下に堆積又は配置される層は、別の層と直接的に接触することがあり、又は1層以上の介在層を有することがある。層と層との間に堆積又は配置される層は、これらの層と直接的に接触することがあり、又は1層以上の介在層を有することがある。その一方で、第2の層に「接して」いる第1の層は、第2の層と接触している。
【0023】
半導体デバイスは、一般には、2つの複雑な製造プロセス、すなわちフロントエンド製造及びバックエンド製造を使用して製造される。フロントエンド製造は、半導体ウェハの表面に接した複数のダイの形成を含む。ウェハに接した各ダイは、機能電気回路を形成するために電気的に接続された能動電気部品及び受動電気部品を収容できる。例えば、トランジスタ及びダイオードなどの能動電気部品は、電流の流れを制御する能力がある。例えば、コンデンサ、インダクタ、抵抗器、及び変圧器などの受動電気部品は、電気回路機能を実行するために必要である電圧と電流との間に関係を作る。
【0024】
受動部品及び能動部品は、ドーピング、成膜、フォトリソグラフィ、エッチング、及び平坦化を含む一連のプロセスステップによって半導体ウェハの表面の上に形成される。ドーピングは、例えば、イオン注入又は熱拡散などの技術によって不純物を半導体材料に導入する。ドーピングプロセスは、能動デバイス内の半導体材料の電気伝導度を変化させ、電界若しくは基本電流に応答して、半導体材料を絶縁体、導体に変換する、又は、半導体材料伝導度を動的に変更する。トランジスタは、トランジスタが電界又は基本電流の印加時に電流の流れを促進又は制限できるように必要に応じて配置された様々な種類及び程度のドーピング領域を収容できる。
【0025】
能動部品及び受動部品は、電気特性の異なった材料の層によって形成される。これらの層は、堆積される材料の種類によってある程度決定される様々な成膜技術によって形成され得る。例えば、薄膜堆積は、化学気相成長(CVD)、物理気相成長(PVD)、電解めっき、及び無電解めっきプロセスを含み得る。各層は、一般に、能動部品の一部、受動部品の一部、又は部品間の電気接続の一部を形成するためにパターン形成される。
【0026】
これらの層は、フォトリソグラフィを使用してパターン形成され得る。パターニングは、半導体ウェハ表面に接した最上層の部分を除去する基本工程である。半導体ウェハの一部は、フォトリソグラフィと、フォトマスキングと、マスキングと、酸化物又は金属除去と、写真及びステンシリングと、マイクロリソグラフィとを使用して除去され得る。フォトリソグラフィは、レチクル又はフォトマスクのパターンを形成することと、例えば、半導体ウェアの表面層などのパターン形成されるべき層にパターンを転写することとを含む。フォトリソグラフィは、2ステップのプロセスで半導体の表面に接した能動部品及び受動部品の水平寸法を形成する。第1に、レチクル又はマスクのパターンがフォトレジスト層に転写される。フォトレジストは、光にさらされたとき、構造及び特性が変化する感光材料である。フォトレジストの構造及び特性を変化させるプロセスは、ネガ型作用フォトレジスト又はポジ型作用フォトレジストとして現れる。第2に、フォトレジスト層は、ウェハ表面に転写される。転写は、エッチングがフォトレジストによって被覆されていない半導体ウェハの最上層の一部を除去するときに起こる。代替的に、ある種の材料は、フォトレジストによって、又は、無電解めっき及び電解メッキなどの技術を使用して前の成膜/エッチングプロセスによって形成された領域又はボイドに材料を直接的に堆積させることによりパターン形成される。フォトレジストの化学的性質は、フォトレジストによって被覆されていない半導体ウェハの最上層の一部がめっきによって除去される又は付け加えられる間に、フォトレジストが実質的に変わらないままであり、化学エッチング溶液又はめっきの化学的性質による除去に耐える、というものである。フォトレジストを形成、露光、及び除去するプロセスは、半導体ウェハの一部を除去する又はウェアの一部に付け加えるプロセスと共に、使用された特定のレジスト及び所望の結果に応じて修正され得る。
【0027】
ネガ型作用フォトレジストにおいて、フォトレジストは、光にさらされ、重合として知られたプロセスにおいて可溶性状態から不溶性状態に変化させられる。重合において、非重合材料は、光又はエネルギー源にさらされ、ポリマーは、エッチ耐性のある架橋材料を形成する。ほとんどのネガ型レジストにおいて、ポリマーはポリイソプレムである。化学溶剤又は現像剤を用いて可溶性部分(即ち、光にさらされない部分)を除去することは、レチクルに接した不透明パターンに対応するレジスト層に穴を残す。不透明領域にパターンが存在するマスクは、クリアフィールドマスクと呼ばれる。
【0028】
ポジ型作用フォトレジストにおいて、フォトレジストは、光にさらされ、光可溶化として知られているプロセスにおいて比較的可溶性の状態からより可溶性のすすんだ状態に変化させられる。光可溶化において、比較的不溶性のレジストは、適切な光エネルギーにさらされ、より可溶性のすすんだ状態に変換される。レジストの光可溶化部分は、現像プロセスにおいて溶剤によって除去され得る。基本的なポジ型フォトレジストポリマーは、フェノールホルムアルデヒドノボラック樹脂とも呼ばれるフェノールホルムアルデヒドポリマーである。化学溶媒又は現像液を用いて可溶性部分(即ち、光にさらされた部分)を除去することは、レチクルに接した透明パターンに対応するレジスト層に穴を残す。透明領域にパターンが存在するマスクは、ダークフィールドマスクと呼ばれる。フォトレジストによって被覆されていない半導体ウェハの最上部の除去後、フォトレジストの残りの部分が除去され、パターン形成された層を残す。
【0029】
代替的に、フォトリソグラフィは、パターン形成されるべき材料がそれ自体感光性であるとき、フォトレジストを使わずに達成され得る。この場合、感光性材料は、スピンコーティング、積層、又はその他の適当な成膜技術を使用してデバイス表面に被覆される。パターンは、その後、典型的に露光と呼ばれる工程において光を使用してフォトマスクから感光性材料に転写される。実施形態では、光にさらされた感光性材料の一部は、下位層の一部を暴露する溶媒を使用して、除去又は現像される。代替的に、別の実施形態では、光にさらされていない感光性材料の一部は、下位層の一部を暴露する溶媒を使用して、除去又は現像される。感光膜の残りの部分は、デバイス構造体の永久部分になり得る。
【0030】
既存パターンに材料の薄膜を堆積させることは、下位パターンを大きく見せ、不均一に平坦な面を作ることができる。均一に平坦な表面は、より小型の、かつ、より高密度に充填された能動部品及び受動部品を生成するために必要とされる。平坦化は、ウェハの表面から材料を除去し、均一に平坦な表面を生成するために使用され得る。平坦化は、研磨パッドを使ってウェハの表面を研磨することを含む。研磨材及び腐食性化学薬品は、研磨中にウェハの表面に添加される。代替的に、腐食性化学薬品を用いない機械研磨は、平坦化のため使用される。一部の実施形態では、単なる機械研磨は、ベルト研磨機、標準的なウェハのバックグラインダ、表面ラップ盤、又はその他の同様の機械を使用することにより達成され得る。化学薬品の摩耗及び腐食作用の組み合わされた機械的作用は、不規則な表面起伏を除去し、結果的に均一な平坦表面をもたらす。
【0031】
バックエンド製造は、完成ウェハを個別の半導体ダイに切り分け、又は単体化し、次に、構造支持及び環境分離のため半導体ダイをパッケージ化する半導体ダイを単体化するため、ウェハは、ソーストリート又はスクライブと呼ばれるウェハの非機能領域に沿って切り分けられ得る。ウェハは、レーザー切断ツール又はソーブレードを使用して単体化される。単体化の後、個別の半導体ダイは、他のシステム部品との相互接続のためのピン又は接触パッドを含むパッケージ基板に搭載される。半導体ダイに形成された接触パッドは、次に、パッケージの内部の接触パッドに接続される。電気接続は、はんだバンプ、スタッドバンプ、導電性ペースト、再分配層、又はワイヤボンドを用いて作られ得る。カプセル材料又はその他の成形材料は、物理的支持及び電気的遮蔽を行うためにパッケージに堆積させられる。完成パッケージは、次に、電気システムに挿入され、半導体デバイスの機能性が他のシステム部品から利用できるようになる。
【0032】
電気システムは、1つ以上の電気的機能を実行するために半導体デバイスを使用するスタンドアロンシステムになり得る。代替的に、電気システムは、より大型のシステムのサブコンポーネントになり得る。例えば、電気システムは、携帯電話機、個人情報端末(PDA)、デジタル・ビデオ・カメラ(DVC)、又はその他の電子通信機器の一部になり得る。代替的に、電気システムは、グラフィックスカード、ネットワークインターフェースカード、又はコンピュータに挿入され得るその他の信号処理カードになり得る。半導体パッケージは、マイクロプロセッサ、メモリ、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路、アナログ回路、RF回路、ディスクリートデバイス、又はその他の半導体ダイ若しくは電気部品を含み得る。小型化及び軽量化は、製品が市場に受け入れられるために不可欠である。半導体デバイス間の距離は、より一層の高密度を達成するために縮小されなければならない。
【0033】
単一の基板の上で1つ以上の半導体パッケージを組み合わせることにより、製造業者は、事前に作られた部品を電子機器及びシステムに組み込むことができる。半導体パッケージは、高性能機能性を含むので、電子機器は、あまり高価ではない部品及び効率化された製造プロセスを使用して製造され得る。結果として得られるデバイスは、不合格である可能性が低く、低価格で製造できるので、消費者にとってコストが低下する。
【0034】
以下の考察では、ある種の実施形態は、単一ダイFOWLPの形成の観点で記載されているが、開示の実施形態は、これらの実施形態に限定されない。開示の実施形態は、単一ダイ応用、マルチダイモジュール、プリント配線板パネル若しくはPCB、モジュールの内部のダイ(群)と受動部品(群)との何らかの組み合わせ、又はモジュールの内部の1つ以上のデバイスユニット(群)と別のコンポーネント(群)との何らかの組み合わせを含むパネル化されたパッケージング応用で用いられることがある。
【0035】
図1Aは、例えば、限定されることなく、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、インジウム燐、又はシリコンカーバイドなどの構造支持のためのベース基板材料22を含む半導体ウェハ20の平面図を示す。複数の半導体ダイ又は部品24は、前述の通り、非活性の、ダイ間のウェハ領域又はソーストリート26によって分離されたウェハ20に接して形成される。ソーストリート26は、半導体ウェハ20を個別の半導体ダイ24に単体化するために切断領域を提供する。
【0036】
図1Bは、前に
図1Aの平面図に示された半導体ウェハ20の一部の断面図を示す。各半導体ダイ34は、裏側即ち裏面28と、裏側の反対側の活性面30とを有する。活性面30は、半導体ダイの電気的設計及び機能に従って、ダイの内部に形成され、電気的に相互接続された能動デバイス、受動デバイス、導電層、誘電体層として実装されたアナログ又はデジタル回路を含む。例えば、回路は、DSP、ASIC、メモリ、又はその他の信号処理回路などのアナログ回路又はデジタル回路を実装するために、活性面30の内部に形成された1つ以上のトランジスタ、ダイオード、及びその他の回路素子を含むことがある。半導体ダイ24は、例えば、RF信号処理のためのインダクタ、コンデンサ、及び抵抗器などの集積受動デバイス(IPD)も含むことがある。
【0037】
導電層32は、PVD、CVD、電解めっき、無電解めっきプロセス、又はその他の適当な金属堆積プロセスを使用して活性面30の上に形成される。導電層32は、1層以上のアルミニウム(Al)、銅(Cu)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、金(Au)、銀(Ag)、又はその他の適当な導電性材料の層になり得る。導電層32は、活性面30に接した回路に電気的に接続された接触パッド又は接着パッドとして動作する。導電層32は、
図1Bに示されるように、半導体ダイ24のエッジから第1の間隔で並んで配置された接触パッドとして形成され得る。代替的に、導電層32は、接触パッドの第1の列がダイのエッジから第1の間隔で配置され、第1の列と互い違いである接触パッドの第2の列がダイのエッジから第2の間隔で配置されるように、多数の列状にずらされた接触パッドとして形成され得る。別の実施形態では、導電層32は、半導体ダイ24の表面領域全体に亘ってアレイ状に配置された接触パッドとして形成され得る。接触パッドの完全なアレイは、半導体ダイの構成及び設計に従って、半導体ダイ24の表面全体に亘って規則的又は不規則的なパターンで形成され得る。同様に、接触パッドのサイズ、形状、又は向きは、互い不規則になる可能性もあり、半導体ダイ24の活性面30で信号を横方向にルーティングする、ある長さの導体材料を含み得る。
【0038】
図1Cでは、半導体ウェハ20は、この半導体ウェハの表面を平坦化し、厚さを薄くするために研削機34を用いて選択的研削工程を受ける。化学エッチングも半導体ウェハ20を除去し、平坦化するために使用され得る。半導体ウェハ20は、ソーブレード又はレーザー切断ツール35を使用してソーストリート26を通って個別の半導体ダイ24に単体化される。
【0039】
図2A及び2Bは、ユニット固有パターニング、パッケージ固有パターニング、カスタマイズされたパターニング、又は、Adaptive Training(商標)でも知られている特有のパターニングを用いて形成された形態のためのAOIの方法を使用して形成及び検査された複数の半導体パッケージ又は半導体デバイス50を示す。ユニット固有パターニングは、X方向、Y方向、及びθ方向におけるダイ配置ミスアライメント又はその他のミスアライメントに合わせるように、回路と、例えば、相互接続構造体、ビルドアップ相互接続構造体、1つ以上のRDL、トレース、パターン形成された導電層、ルーティング、ビア、ピラー、カラム、及びUBMなどのビルドアップ構造体の一部(集合的に「回路」と称される)を適応させる設計方法のことを言う。ユニット固有パターニングは、X方向、Y方向、及びθ方向における配置ミスアライメントを考慮して制御を行うために、(i)Adaptive Routing(商標)でも知られているユニット固有ルーティング、及び(ii)Adaptive Routing(商標)でも知られているユニット固有パターニングを含む1つ以上のパターニング技術を含み得る。
【0040】
ユニット固有パターニングは、回路が形成されている半導体パッケージの回路を完成させるために、自動ルーティングアルゴリズムを利用することによって、X方向、Y方向、及びθ方向におけるダイ配置ミスアライメント又はその他のミスアライメントに合わせるように回路を適合させる設計方法のことを言う。一部の事例では、ユニット固有パターニングは、プレストラタムユニット設計と一緒に設計又はパターン形成され得る。プレストラタム設計は、例えば、完全に成形された半導体パッケージなどの半導体パッケージのための半導体ダイ24の上でボール・グリッド・アレイ(BGA)パッドから接触パッド32又は銅(Cu)ピラーパッドに向かって部分的に経路制御され得る固定回路又はルーティングを含み得る。ルーティングのうちのおよそ5〜10%を含み得る固定されていないパッケージ回路又はルーティングの残りの部分は、カスタマイズされ得る、又は、動的になり得るものであり、X、Y、及びθにおけるダイ方向ミスアライメントに適合したルーティング又はその他の構造体を作り得る自動ルータによって完成され得る。
【0041】
ユニット固有アライメントは、予め定義されたユニットの形態をXY方向又は両方に回転、並進させることによりX方向、Y方向、及びθ方向におけるダイ配置ミスアライメント又はその他のミスアライメントに合わせるためにビルドアップ構造体の回路又は一部を適合させる設計方法のことを言う。
【0042】
図2Aは、再構成ウェハ又は成形パネル52からソーブレード又はレーザー切断ツール35を使用することによって単体化されている複数の特有の半導体パッケージ又は半導体デバイス50を示す。半導体パッケージ50は、ダイアップ又はダイダウン位置のいずれかでカプセル材料又は成形化合物54の内部に完全に成形され得る、又は、封入され得るファンイン型又はファンアウト型WLCSPを備え得る。本明細書において使用されるように、ダイアップは、活性面と、活性面の反対側の裏面とを備え、半導体ダイがキャリアに実装されたときに、裏面がキャリア又は基板(以下キャリアと称する)に結合され、キャリア又は基板の方へ向けられ、半導体ダイの活性面がキャリアから離れる方へ向けられた半導体ダイのことを言う。本明細書において使用されるように、ダイダウンは、活性面と、活性面の反対側の裏面とを備え、半導体ダイがキャリアに実装されたとき、活性面がキャリアに結合され、キャリアの方へ向けられ、半導体ダイの裏面がキャリアから離れる方へ向けられた半導体ダイのことを言う。
【0043】
半導体パッケージ50は、例えば、半導体ダイ24を含む中性半導体ウェハ20に接して堆積させられたポリマー層、絶縁層、又は第1のポリマー層58などの第1の層に形成され得る第1のビア又は開口56を備え得る。ビア56は、ダイパッド32に直接的に開けることができ、ソーストリート除去領域26は、ファブ・ソーストリート領域(群)26のため画定され得る。
【0044】
ピラー、銅ピラー、ポスト、又は導電性相互接続部60は、何らかの適当な金属又は導電性材料から作られ、ビア56の形成後、ネガ型ウェハ20に接したRDL62の形成後、又はこれらの両方の後に形成され得る。RDL、ルーティング、又は相互接続部62は、ファンイン型又はファンアウト型RDLとして形成され得る。ピラー60は、ネガ型ウェハ20の単体化前に、例えば、およそ5〜50又は5〜30マイクロメートル(μm)などの規定された厚さまでのめっき処理、又は、その他の適当なプロセスによって形成され得る。銅ピラー60の形成後、半導体ダイ24は、再構成ウェハ又は成形パネル52を形成するためにカプセル材料54の内部に埋め込まれ得る、又は、成形され得る。再構成ウェハ又は成形パネル52は、どのようなサイズ又は形状にでもなり得るものであり、ウェハ、ファンアウト型ウェハ若しくはパネル、埋め込みダイパネル、基板、又はこれらの派生物を含み得る。付加的に、再構成ウェハ52は、半導体ダイ24が多層PCB基板又は回路基板の内部に埋め込まれるPCBプロセスを使用して形成されることがある。RDL62は、半導体ダイ24のフットプリントの内部の場所でダイパッド32をピラー60に接続するために、中性ウェハ20に接して、ビア56の中に、及びポリマー層58に接して堆積させられた導電層になり得る。ルーティング62は、金属堆積プロセス、フォトプロセス、及びエッチングプロセスの組み合わせによって作られ得る。
【0045】
第2のビア、パネルビア、又は開口66は、再構成ウェハ52、半導体ダイ24の上に、カプセル材料54に接して、ピラー60の露出端部に接して堆積させられたポリマー層、絶縁層、又は第2のポリマー層64に形成され得る。ビア66は、ピラー60に直接的に開かれ、ポリマー層64を貫通して伸び得る。一部の事例では、ビア66は、ピラー60に到達する前にカプセル材料54の一部も通って伸び得るので、カプセル材料54の層は、ピラー60の端部とビア66が形成されるポリマー層64との全部ではないが一部の間に存在し得る。ビア66は、再構成ウェハ52が半導体ダイ24の周囲にカプセル材料54を堆積させることによって形成されたとき、半導体ダイ24のダイシフト又は移動を考慮して、ユニット固有プロセスを使用して、又は、ユニット固有パターニングによって形成され得る。
【0046】
1つ以上のRDL、パネルRDL、ルーティング、又は相互接続層68は、ファンイン型又はファンアウト型RDLとして形成され得る。RDL68は、半導体ダイ24のフットプリントの内外の両方の場所でピラー60に接続又は接触するために再構成ウェハ52の上に、ビア66の中に、ポリマー層64に接して堆積させられた導電層になり得る。RDL68は、半導体ダイ24のダイシフト又は移動とビア66の位置とを考慮するために、ユニット固有プロセスを使用して金属堆積プロセス、フォトプロセス、及びエッチングプロセスの組み合わせによって、又はユニット固有パターニングによって作成され得る。一部の事例では、ビア66は、RDL68から分離した導電性相互接続部、ピラー、ポスト、又は導電性ビアで満たされ得るので、RDLは、ビア66の中へ下方に伸びない。ビア66の位置又は場所を含んでいるビア66は、ピラーの場所からRDL68までの接続性を可能にさせるように定義され得る。再構成パネル52のソーストリート除去領域は、RDL68の場所によって、又はRDL68の場所の近くで半導体パッケージ50のソーストリート領域に対して定義され得る。したがって、RDL68は、ピラー60とBGAパッド70との間の接続の一部を形成するパッド又はボール・グリッド・アレイ(BGA)パッド70を含み得る。
【0047】
第3のビア、アンダー・バンプ・ビア、又は開口72は、ポリマー層64、RDL 68、及びBGAパッド70の上に堆積させられたポリマー層、絶縁層、又は第3のポリマー層74に形成され得る。ポリマー層74は、ただ1つのRDL 68が存在するとき、再構成ウェハ52に接して形成された第2のポリマー層になり得る。代替的に、付加的なルーティング層が望ましいとき、付加的なポリマー層又は絶縁層も存在することになり得る。いずれの場合も、ビア72は、RDL 68とその後に形成されたアンダー・バンプ・メタライゼーション/冶金(UBM)層又はアンダー・バンプ・ビア(UBV)76との間に接続性をもたらす又は可能にさせるように定義され得る。UBMは、接着層、障壁層、シード層、又は湿潤層のうちの1つ以上を含むマルチ金属積層になり得る。UBM76の位置又は場所は、バンプ又はパッケージ相互接続部78の場所を規定することができ、この場所は、パッケージ外形に対して一定に保つことができ、ユニット固有パターニングに起因してパッケージの内部で半導体ダイ24のミスアライメントとは独立し得るBGAの場所と最終的なパッケージ相互接続の場所とを決定し得る。以上をまとめると、ユニット固有パターニングは、形態58〜78又は64〜78を含むことがあり得るビルドアップ相互接続層又はビルドアップ相互接続層群80の形成において使用され得る。
【0048】
半導体パッケージ50は、選択的な裏面コーティング又はダイアタッチ材料82も含み得る。裏面コーティング82は、パッケージ50の裏面全体に亘って広がる可能性があり、又は、半導体ダイのフットプリントの内部に制限される可能性がある。
【0049】
図2Bは、
図2Aに断面図で示された半導体パッケージ50の底側の平面図を示す。
図2Bは、半導体ダイ24のためのパッケージ外形90及び半導体ダイ外形92と共に半導体パッケージ50を示す。パッケージ50は、パッド70とRDL 68のトレース71とを示す。UBMマスクは、パッド70の上の開口と共にパッケージ50の上に形成され得る。パッケージ50は、例えば、プレストラタムが使用されたときなどに、ユニット固有パターニングが現れ得るユニット固有領域、適応領域、又は境界ボックス94を含む。他の事例では、ユニット固有パターニングは、含まれているユニット固有領域94とは無関係に現れる可能性があり、或いは、言い方を換えると、ユニット固有領域94は、パッケージ50のフットプリントの表面全体を含む可能性がある。パッケージ50は、基準、L型基準、又はアライメント基準96も含み得る。
【0050】
図2A及び2Bから続いて、ユニット固有パターニングを用いて形成されたパッケージの欠陥のためのAOIのシステム及び方法をより詳細に検討する。パッケージ50のユニット固有パターニングは、ビルドアップ相互接続構造体80の1つ以上の部品、素子、又は形態を含む半導体パッケージの素子を調整するシステム及び方法を含み得る。ユニット固有パターニングは、例えば、半導体ダイの封止中に起こる可能性がある、パネル化パッケージ又は再構成ウェハの内部の半導体ダイのシフト又は相対運動を補正し得る。半導体ダイの相対位置又はシフトは、最終パッケージに対して、パネル又は再構成ウェハ上の位置又は場所に対して、又は、これらの両方に対して相対的になり得る。本明細書に開示されたユニット固有パターニングのためのAOIシステム及び方法によって、パッケージ50が部分的に完成しているか、完全に完成しているかにかかわらず、再構成ウェハ52の一部である間にユニット固有パターン形成されたパッケージ50を検査することが可能になる。しかしながら、
図3に関連してパッケージ50のためのAOIについて引き続き説明する前に、ユニット固有パターニングを含むパッケージのためのAOIの有益性へのいくつかの出願人の洞察を提示する。
【0051】
従来型の光学検査は、背景の欄に記載されている通り、ゴールデン画像に基づく方法を使用する。しかしながら、従来型の光学検査は、ユニット固有パターニングを含んでいるパッケージ及びパッケージの構造体を検査できない。従来型の光学検査は、光学検査の間に検査された形態又はパターンが、所望のユニット固有設計に従って正確に形成されたとき、特有であり、平均又はゴールデン画像に一致しないので、ユニット固有パターニングには効果がない。逆に、ユニット固有パターンは、ユニット固有パターンの全体が平均又はゴールデン画像の全体に一致した場合、不正確又は不適切に実行又は構築されていることがあり得る。したがって、ユニット固有パターニングを含む用途に関して、ゴールデン画像はパターンの全体に対して既知の良好な部分から作成され得ず、なぜならば、パターン形成された材料の一部は、正確に構成されたときに、「平均」とは違う又は異なる可能性があるからである。
【0052】
このように、現在の光学検査方法は、ユニット固有パターン形成されたパッケージの限定された部分だけを検査するために使用され、パッケージの全体を検査するために使用され得ない。動的トレースが固定パターン又はプレストラタムからシフトするビア・キャプチャ・パッド又はトレース71まで描画されるユニット固有設計に関して、ユニット固有領域94の内部に形成された各動的トレースの周辺のユニット固有領域又は境界ボックス94は、無視することができ、パターンの静止又は固定部分、即ち、プレストラタムが検査され得る。しかしながら、この部分検査方法は、ユニット固有の、適応的な、特注の、又は、動的に形成されたトレースを欠陥検査しない。
【0053】
再分配層の幾何形状が固定されているが、ダイシフトに一致するように並進及び回転されているユニット固有設計に関して、ゴールデン画像は、比較を行う前に、シフトされたRDLパターンと再整列され得る。しかしながら、検査を受ける全ての層は、同じアライメントを持たないことがある。その結果、この方法は、整列された層の各組を別々に検査すること、又は、ミスアライメントの領域を無視することを必要とする。前述の通り、ユニット固有設計の一部としてカスタマイズされている、例えば、RDL68などのRDL層だけを含むユニット固有アライメントウェハは、ゴールデン画像を撮影された画像に整列させることによって従来型のゴールデン画像方法を用いて解析され得る。しかしながら、例えば、UBM層76又はバンプ78などの付加的な形態が後に続くステップで追加されるので、付加的な形態は、必ずしもRDLパターンと整列されることがなく、撮影された画像は、2つのシフト又は回転された層から作られることになる。あらゆる半導体ダイ24は、異なるシフト又は回転を有することがあり得るので、従来型のゴールデン画像方法は、完全な光学検査を行う際に用いるには問題があり、時間がかかり、高価であり、そして、技術的に適していない。
【0054】
このように、パッケージ50におけるユニット固有パターニングと欠陥の検出のための効率的かつ信頼性の高い検査を可能にさせるユニット固有パターニングのAOIが必要である。欠陥は、完全な製品又はゴールデン画像からの偏差として定義され得る。ユニット固有パターニングを含むパッケージ50のAOIのためのシステム及び方法は、ダイ毎に完全な製品の定義を変更することによってユニット固有パターニングを用いて作成された動的パターンから成る。完全な製品自体は、例えば、特有の参照標準などの動的な、特有の、又はユニット固有の基準又は標準になり得るものであり、これに対して、ビルドアップ相互接続層80のユニット固有パターン又は形態が測定され、比較され、又は検査され得る。それ故に、特有の参照標準は、ユニット固有パターニングを補正するために、パッケージ毎にパターンの要素、形態、又は、ユニット固有パターンに対して調整され、これらを含み、又は、これらを考慮に入れる。
【0055】
次に、同じ再構成ウェハの内部でユニット固有パターニングを含む特有の半導体パッケージのためのAOIがどのように実行され得るかについて更なる検討が行われる。パッケージ毎に作成された、一旦作成された特有の参照標準は、その後、半導体ダイの上に形成された、又は、半導体ダイに接続されたユニット固有パターンの検査中に撮影された画像と比較され得る。以下の図面に関連して検討されるように、特有の参照標準は、パッケージ毎にCADアートワークから作成された画像になり得る。前処理が比較前に参照画像と検査された部分の画像とに行われることがある。代替的に、更に以下の図面に関連して検討されるように、基準は、予想形態を記述する幾何形状データセットになり得る。
【0056】
ユニット固有パターニングを含む複数の特有の半導体パッケージのためのAOIを提供する1つの方法は、コンピュータ支援設計(CAD)ファイルを使用することを含む。以下に記載された解決策は、設計又はCADファイルをAOIシステムから獲得されたユニット固有パターンの1つ以上の画像と比較することを含む。注目されるのは、CADファイルがバイナリであるのに対して、AOIからの獲得画像がグレースケールであることである。このように、減算又はその他の方法によって、CADファイルと獲得画像とを比較するために、いくつかのアプローチが使用され得る。第1の態様では、バイナリCADファイルは、特有の参照標準と、対応するユニット固有パターンとの間の比較ができるように、例えば、獲得された画像空間などを通じて、部分的に又は特有の参照標準を形成して、グレースケールに変換され得る。第1の態様は、
図3〜
図5Fに関連してより詳細に提示される。第2の態様では、比較は、CADファイル及び獲得画像の両方を共通空間又は第3の空間に変換することにより実施され得る。第2の態様は、
図6〜
図7Dに関連してより詳細に提示される。第3の態様では、目視検査によって獲得されたグレースケール画像は、CADデータ空間のような、又は、CADデータ空間と互換性があるバイナリフォーマットに変換され得る。第3の態様は、
図8A〜
図9Dに関連してより詳細に提示される。複数の特有の半導体パッケージのためのAOIの方法の様々な態様を実装する際に、多数のCADファイルが完全な製品を作るために必要とされ得る。その上に、様々な態様は、互いに一緒に、及び、CADファイルに依拠しない付加的な態様と一緒に使用され得る。
【0057】
図3は、CADデータを獲得画像空間に変換することに関連した情報を提示するフローチャート又は方法100を示す。CADデータ又はCAD設計108は、例えば、CADファイル層1若しくはCADファイル102、CADファイル層2若しくはCADファイル104、及びCADファイル層3若しくはCADファイル106などの1層以上の層を含み得る1つ以上のCADファイルの形式となり得る。CADファイル102、104、及び106の全てと、1つ以上のユニット固有パターンの獲得画像110とは、動的参照画像、特有の参照標準、又は特有の参照画像114を作成するモデル112に入力として与えられ得る。特有の参照標準114は、あらゆる獲得画像110に対して作成され得るものであり、特有の参照標準114と、対応する又は各々の獲得画像110とは、その後、欠陥を検出、判定、又は識別するために比較され得る。特有の参照標準114と獲得画像110との比較は、再構成ウェハ52の内部に含まれた、あらゆる半導体ダイ24に対して、又は、半導体ダイ24毎のビルドアップ相互接続部80の1つ以上の対応する形態に対して行われ得る。
【0058】
したがって、特有の参照標準114は、「ゴールデン画像」の代わりに、又は、改良された、若しくは、特有の「ゴールデン画像」として動作し得るものであり、この特有の参照標準114は、各半導体ダイ50又はビルドアップ構造体80に対する特有の理想的な画像である。欠陥検出アルゴリズム116を適用するときに、獲得画像110の各画素と対応する特有の参照標準114との比較から得られた偏差は、指定されたグレースケール域の範囲内である場合、獲得画像110において撮影されたビルドアップ相互接続部80の部分、形態、又は要素は、無欠陥として分類され得る。グレースケール動的参照画像を生成するために使用された2つの実例モデル112は、1)CADファイル102、104、及び106をラスタライズすること、又は、ファイル102、104、106の内部に外形として記憶された画像を画面に表示又は印刷され得る画素に変換することと、2)獲得画像とこれのCADファイルとの間の関係をモデリングすることとを含む。
【0059】
一部の事例では、特有の参照標準114は、CADファイル102、104、及び106をラスタライズし、次に、ラスタライズされた画像をこの部分に接した材料の組み合わせに対応する特定の画素値で充填することによって生成され得る。このことは、
図4に関連してより詳細に検討され、減算的比較のため使用されることになる特有の参照標準114を作り出す。
【0060】
他の事例では、特有の参照標準114は、獲得画像110とモデル112の内部のCADファイル102、104、及び106との間の関係をモデリングすることによって更に生成され得る。例えば、ユニット固有パターンなどの検査された部分に接した材料のエッジ応答は、特有の参照標準114を生成するために、設計ファイル、即ち、CADファイル102、104、及び106と画像110との間の関係を特徴付けるために使用され得る。モデル112は、エッジ応答関数、エッジ応答関数の導関数である線広がり関数(LSF)、又は点広がり関数(PSF)とのうちの1つ以上を含み得る。PSFは、LSFから計算され得る。システムは、モデル112の内部で線形であり、かつ、シフト不変性であると仮定して、PSFは、例えば、CADファイル102、104、及び106などのいずれのCAD入力ファイルに対しても特有の参照標準114を生成するために使用され得る。
【0061】
モデル112の内部のラスタライズ方法及びモデリング方法の両方に関して、特有の参照標準114は、被検査部分の撮影画像110に存在するモデルノイズ又はその他の変動を改善するために、欠陥検出アルゴリズム116において比較前に更に処理され得る。
図4は、CADファイル102、104、及び106からの参照画像がより良好な、又は、より正確な特有の参照標準114を作成するためにステップ応答を使用してモデル112で画像処理され得る方法の実施例を提供する。
【0062】
図4は、CADファイル102、104、及び106からの画像がより画像110らしく見えるようにするために処理される方法のフローチャート120を示す。CADファイル102、104、及び106の中のデータは、何か描かれている、又は、何も描かれていない、のいずれかであるバイナリであるが、画像110は、表面起伏、材料厚、及び勾配に変動がある。例えば、従来型のゴールデン画像又は獲得画像110などの参照画像124の変動は、パターン形成された形態が存在しない(RDL 62なしのような)状態からパターン形成された形態が存在する(RDL 62のような)状態まで遷移したとき、参照画像124がどのように変化するかを測定することによってAOI又は検査デバイスによって撮影され得る。形態無しから形態有りまでのステップは、ステップ応答122と呼ばれ、RDL 62無しからRDL 62有りまでのステップの強度の拡大された勾配を示しているグラフの下にある対応するバーと整列させられた増加強度を示す線グラフとして例示して説明されている。ステップ応答122は、次に、インパルス応答に変形され、モデル112でCADファイル102、104、及び106からの1つ以上のCADバイナリ画像と畳み込まれる。モデル112からの出力は、この場合、RDL 62として示されたパターン形成された形態を有することができる特有の参照標準114であり、パターン形成された形態は、CADデータの形状を含み、参照画像124の遷移特性又はステップ応答122を更に含む。したがって、CADファイル102、104、及び106の中の画像と撮影画像110とは、パターニングの中に欠陥又は誤差が存在しないとき、画像110に統計的により類似している。付加的に、欠陥が存在するときに欠陥を検出することは、欠陥検出アルゴリズム116を適用するとき、より行い易くなる。
【0063】
ステップ応答122の測定は、ウェハ毎に1回ずつ、パッケージ毎に1回ずつ、又は、所望のキャリブレーションが達成するまで別の回数で行われ得る。その上に、2つ以上のステップ応答122は、例えば、ビア56とRDL 62との間、又は、ビア66とRDL 68との間などの様々なパターン形成された形態の中の様々な遷移のため使用され得る。モデル112のようなモデルの内部の画像処理は、いくつかの方法で達成され得る。画像は、閾値フィルタを使用して、CAD画像空間、又はバイナリ空間に変換され得る。CADデータと、画像110又は124からの画像のような撮影データが多角形として使用される場合、撮影画像は、エッジ検出フィルタによって処理されることがあり得る。
【0064】
図5A〜
図5Eにおける画像は、画像110をCAD設計108と比較することにより獲得画像110の中で誤差を検出する処理を例示して説明する。より具体的には、
図5Aは、特有の参照標準又は生成された参照画像114を示す。
図5Bは、獲得画像110を示す。
図5Cは、CAD設計108を示す。
図5Dは、RDL 68だけのためのCADファイル層102を示す。
図5Eは、獲得画像110と特有の参照標準114との間の減算又は差分を例示して説明し、出力118にもなり得る差分画像117を示す。
図5Fは、欠陥検出アルゴリズム118を処理又は動かした後に結果となる出力118にもなり得る欠陥マップ119を示す。
【0065】
したがって、
図4及び
図5A〜
図5Fにおいて示され、説明された方法は、最初に、獲得画像110と同じ画素サイズを持つ別個の画像にラスタライズされているCADデータ108の各層を含み得る。次に、特有の参照標準又は参照画像114がラスタライズされたCAD画像の中の領域を各材料に対する平均値で充填することにより生成される。2つの層の重なりは、画素強度が異なるので、異なる材料であると考えられる(以下の実例表を参照のこと)。特有の参照標準又は参照画像114は、重なり合う層を含む多数の材料のうちの一実施例である。特有の参照標準又は参照画像114は、獲得画像110から画素単位で減算され、結果として
図5Eに示された差分画像117を生じる。最終的に、差分画像117は、閾値フィルタ処理され、次に、ノイズを除去するために空間フィルタ処理される。結果として得られる欠陥マップ119は、白色画素で欠陥を示す。このように、大きいブロブの形をした欠陥130が欠陥マップ119の中に大きい白色ブロブとして現れる。加えて、設計データ108に存在するが、獲得画像110には存在しないRDL 68又はトレース71の見当たらない区域は、白色トレースとして現れる。
【0066】
以下に含まれた表1は、CAD画像の変換のため様々な材料種類に基づいてAIOプロセスにおいて使用された画素値のサンプル範囲及び値を示す。各々の材料は、0〜255の範囲の値を有する可能性があるが、この表は、材料毎に、更に使用され得る値、又は、示された値の各々に対してプラスマイナス10、20、50、又は100を含む範囲を示す。
【0068】
図6は、CADデータ148及び獲得画像150を共通空間に変換することに関連した情報を提示するフローチャート又は方法140を示す。CADデータ又はCAD設計158は、例えば、CADファイル層1若しくはCADファイル142、CADファイル層2若しくはCADファイル144、及びCADファイル層3若しくはCADファイル144などの1層以上の層を含み得る1つ以上のCADファイルの形式となり得る。CADファイル142、144、及び146の全ては、幾何形状抽出器152への入力として与えられ得る。同様に、獲得画像150は、幾何形状抽出器154への入力として与えられ得る。幾何形状抽出器152及び幾何形状抽出器154は、CAD設計148及び獲得画像150の入力からの多角形、弧、及び円を処理する、生成する、又は、処理も生成もするブロブアルゴリズム及びエッジ検出アルゴリズムを使用して動作し得る。例えば、幾何形状抽出器154は、獲得画像150を予想エッジ、弧、及び円の組に変換し得る。同様に、幾何形状抽出器152は、CAD設計148から出力された多角形、弧、及び円の形を使って機能することができ、所望の形で出力されない場合、CAD設計148を予想エッジ、弧、及び円の組に変換することが必要である。CAD設計148及び獲得画像150からの予想エッジ、弧、及び円は、参照又は特有の参照標準156の中のこれらと形態学的に比較され得る。同様に、CAD設計148及び獲得画像150の中でアルゴリズムによって見つけられたエッジ、多角形、弧、及び円は、参照又は特有の参照標準156の中のこれらと形態学的に比較され得る。
【0069】
本明細書において使用される通り、幾何形状抽出器152は、共通空間において欠陥検出アルゴリズム156で欠陥を判定するために、CAD設計148を予想エッジ、弧、及び円の組に、又は、特有の参照標準をユニット固有パターンを含む画像150と比較する特有の参照標準として動作するエッジ及びブロブに変換し得る。したがって、フローチャート140のAOIの方法は、複数の特有の参照標準のうちの1つを複数のユニット固有パターンのうちの1つずつに対する複数の画像のうちの対応する1つと比較することにより、複数のユニット固有パターンの中で欠陥を検出することを含み得るものであり、複数の特有の参照標準は、抽出されたCAD幾何形状を共通空間の中に作成するために複数のCAD画像から抽出された幾何形状を含み、複数のユニット固有パターンのうちの1つずつに対する複数の画像は、抽出された画像幾何形状を共通空間の中に作成するために複数の画像から抽出された幾何形状を含み、複数のユニット固有パターンにおいて欠陥を検出することは、共通空間の中の抽出されたCAD幾何形状と抽出された画像幾何形状を比較することにより複数のユニット固有パターンにおいて欠陥を検出することを含むようなものである。
【0070】
図7A〜
図7Dにおける画像は、欠陥検出アルゴリズム156を用いてCADデータ148から抽出された幾何形状と画像150から抽出された幾何形状とを比較することにより、獲得画像150において誤差を検出するプロセスを例示して説明する。より具体的には、
図7Aは、獲得画像150を示す。
図7Bは、パッケージ76からのUBV層76を含むCADファイル層142を示す。
図7Cは、幾何形状抽出器154によって生成された通りの獲得画像150からのUBV層76のエッジと半導体ダイ外形92とを示す。
図7Dは、幾何形状抽出器152によって生成された通りのCADファイル層142からのUBV層76のエッジと半導体ダイ外形92とを示す。
【0071】
フローチャート140に示されたアプローチ又は方法の実施例は、例えば、エッジ検出アルゴリズム及び閾値化アルゴリズムなどの1つ以上の適当なアルゴリズムを使用して、獲得画像150及びCADファイル148の中の形態の全てを幾何学的物体に変換することを含み得る。
図7A〜
図7Dに示された実施例は、UBV層76に関連した形態を分離するためにUBV層76のエッジで高い強度を、及び暗い線で低い強度を使用することを示す。実施例に示される通り、画像は、次に、円形及び長方形などの幾何学的形状に分解され得る。円形の中心及び直径は、長方形の位置及び厚さと共に、次に、CADファイルの中の設計値に照らしてチェックされ得る。
【0072】
図8A及び
図8Bは、CADデータ空間における誤差の検出を可能にさせるために獲得画像からの画像データをCADデータに変換することに関連した情報を提示する、類似したフローチャート又は方法160及び180をそれぞれ示す。フローチャート160は、獲得画像162がCADファイル層1、CADファイル、又は特有の参照標準164に関連した空間形態だけを含むように「層1レジストレーション」166で処理され得るデータを含み得ることを示す。マスクの範囲内又は半導体パッケージ50のフットプリント90の範囲内の獲得画像データは、グレースケール値の範囲内であることが予想される。グレースケール値からの偏差は、欠陥検出アルゴリズム170によって誤差として分類されることになる。誤差がない場合、欠陥検出アルゴリズムは、レイヤ1のための出力又は出力172を生成することになる。画像は、CADデータ空間に変換されているので、CADファイルの数と同数の比較が必要とされる。このようにして、
図8A及び
図8Bの実施例において、2つのCADファイル164及び184が比較され、2回の比較が出力172及び192を生成するために同様に必要とされる。それ故に、
図8Aのフロー160及び
図8Bのフロー180に示されたプロセスは、例えば、CADファイル層164とCADファイル層184などのCADファイル層の違いを除いて、同一又は実質的に同一になり得る。一部の事例では、プロセスフロー160及びプロセスフロー180は、獲得画像162及び獲得画像182のため異なった獲得画像を使用し得る。他の事例では、プロセスフロー160及びプロセスフロー180は、獲得画像162及び獲得画像182の両方のため同じ又は同一の画像を使用し得る。獲得画像162及び182は、検査されている獲得画像の一部分が、例えば、CADファイル層164及びCADファイル層184などの多数のCADファイル層の内部に含まれるか若しくは格納されたパターン形成された部分、形状、又は検査された部品に対応するパターン形成された部分、形態、又は、検査された部品を格納し得るので、同一になり得る。
【0073】
フロー160に関して、獲得画像又は画像データ162をCADデータ空間に変換するとき、グレースケール画像162は、層1レジストレーション166でバイナリCADファイル164に照らして比較するためにバイナリファイル168に変換され得る。層1レジストレーション166は、閾値化、CADファイル164からの空間マスクを使用すること、又は、マスキング及び閾値化若しくはその他の適当なアルゴリズムの組み合わせを含む種々のアルゴリズムによって実行又は達成され得る。バイナリ画像168は、次に、差分画像171を作るために欠陥検出アルゴリズム170で減算され得る。最小サイズフィルタが次に出力172として生成され得る欠陥マップ173を得るために差分画像171に適用され得る。このように、CADデータ空間における誤差の検出は、特有の参照標準164と、対応する画像168を生成するために処理された獲得画像162とを比較することにより、
図8Aに示されるように、達成され得るものであり、比較は、再構成ウェハ52の内部のあらゆる半導体ダイ24に対するあらゆるCADファイル層164に対して一度に1層ずつで行われる。
【0074】
フロー180に関して、獲得画像又は画像データ182をCADデータ空間に変換するとき、グレースケール画像182は、層2レジストレーション186でバイナリCADファイル184に照らして比較するためにバイナリファイル188に変換され得る。層2レジストレーション186は、閾値化、CADファイル184からの空間マスクを使用すること、又は、マスキング及び閾値化若しくはその他の適当なアルゴリズムの組み合わせを含む種々のアルゴリズムによって実行又は達成され得る。バイナリ画像188は、次に、差分画像191を作るために欠陥検出アルゴリズム190で減算され得る。最小サイズフィルタが次に出力192として生成され得る欠陥マップ193を得るために差分画像191に適用され得る。このようにして、CADデータ空間における誤差の検出は、特有の参照標準184と、対応する画像188を生成するために処理された獲得画像182とを比較することにより、
図8Bに示されるように、達成され得るものであり、比較は、再構成ウェハ52の内部のあらゆる半導体ダイ24に対するあらゆるCADファイル層184に対して一度に1層ずつ行われる。
【0075】
図9A〜
図9Dにおける画像は、画像162とCADファイル層164との間の誤差の検出を可能にするために、獲得画像162からの画像データをCADデータ空間内の対応する画像168に変換することによって、CADファイル又は特有の参照標準164を画像162と比較することにより、獲得画像162の中の誤差を検出するプロセスを例示して説明する。より具体的には、
図9Aは、ユニット固有パターン、又は、例えば、RDL 68などのRDLとして形成された、パターン形成された形態を含む獲得画像162、182を示す。
図9Bは、ユニット固有パターン、又は、例えば、RDL 68などのRDLとして形成された、パターン形成された形態を含むCADファイル164、184を示す。
図9Cは、CADファイル層164、184とバイナリ画像168、188との間にあり、ユニット固有パターン、又は、例えば、RDL 68などのRDLとして形成された、パターン形成された形態を含む画像171、191を示す。
図9Dは、ユニット固有パターン、又は、例えば、RDL 68などのRDLとして形成された、パターン形成された形態に存在する欠陥のための欠陥マップ173、193を示す。
【0076】
図10は、ユニット固有パターニングを含む複数の特有の半導体パッケージのためのAOIの別の方法のフローチャート200を表し、この方法は、撮影画像又は獲得画像204と対照して比較するために特有の参照標準としてネットリスト202を使用する。ネットリスト202は、例えば、設計、領域、又は、電気的ネットに関連付けられる、若しくは、電気的ネットに対応するネットを定義するために使用されるXY座標又はその他の適当な座標などの複数の座標を指定し得る。このような座標の実施例は、第1の座標又はXY座標220、及び、第2の座標又はXY座標222として、
図11B及び
図11Cに示される。設計における各座標は、同じネット上の全ての他の座標に導電接続されることが予想され得る。ネットリスト202は、(所定のパッケージ50又はウェハ52の内部の)座標のリストと、各座標のための関連ネットとを格納する。1つのネットリスト202は、互いに電気的に絶縁される、又は、互いに区別できる複数の異なる電気的ネットに対する座標のリストを含み得る。ネットリスト202は、電子CADツールによって生成され得る、又は、電子CADツールからの出力として作成され得る。
【0077】
ネットリスト202は、接続性アルゴリズム208を使用することにより電気的接続性をチェックされ得る。接続性アルゴリズム208のため使用されるアルゴリズムは、チェックが画素データに関して行われた場合、画素充填アルゴリズム又は波面展開アルゴリズムになり得る。データが多角形に変換された場合、接続性は、多角形重なり又は交差をチェックすることにより行われ得る。多角形を使用するとき、接続性アルゴリズム208は、重なっている多角形が統合されると連続的であり、いくつかの「アイランド」ではないことを保証すべきである。画素又は多角形のいずれかの場合、接続性アルゴリズム208のため使用されたデータは、接続性アルゴリズムに入力される前に前処理206を受ける可能性がある獲得画像204に由来し得る。パッケージ50の撮影されたAOI画像204の前処理206は、獲得画像204を接続性アルゴリズム208に入力される導電性パス及び非導電性パスのバイナリ画像に変換するために前処理を受ける可能性がある。
【0078】
(開回路及び短絡の両方を特定することを含み得る)接続性検査のため、ネットリスト202は、前処理206後に特有の参照標準を獲得画像204と比較するとき、特有の参照標準として使用され得る。このように、ネットリスト202は、
図4、
図6、及び
図8に関連して記載された通り、特有の参照標準との比較を行うため、CADアートワークの代わりに使用され得る。
【0079】
撮影されたAOI画像204に接したパターン形成された形態の接続性を検証するために、画像204は、最初に、前処理206を通じて導電性パス及び非導電性パスのバイナリ画像に変換され得る。次に、ネットリスト202の座標は、処理206の後に画像204上にマッピングされ得るものであり、接続性アルゴリズム208の探索は、ネットリスト202によって画定された導電性領域の内部の座標の間のパスを見つけるために使用され得る。ネットリスト202の内部の別個のネットが接続されていないことを検証するために、画素展開アルゴリズム又は画素充填アルゴリズムが領域を充填するように座標の周辺に展開するために使用され得る。展開が別のネットに触れることなくネットなしで全ての利用可能な画素を充填する場合、短絡がネットの間に存在することがなく、短絡なしの情報が出力210として送出され得る。ネットリスト202の内部の同じネットの座標は、撮影画像204の中の導電性材料によって電気的に接続されることが予想される。検査中に、各座標に対して、座標が重なり合った、座標の下にある、又は、座標に接触した形状全体は、トレースされ、(未だマーキングされていない場合)関連したネットでマーキングされる。座標の下にある形状が既にネットでマーキングされているとき、マーキングされたネット及び現在のXY座標のネットは、一致すべきであり、又は、ショートが存在することとなる。座標の下の形状のトレーシングは、画素毎の充填アルゴリズムを用いて行われ得る。座標の下の形状のトレーシングは、多角形境界を生成するために、エッジ検出アルゴリズムを用いても行われ得る。
【0080】
例えば、画素データ上のグラフ探索などの代替的なアルゴリズムが座標又は点の間の接続性を検証する接続性アルゴリズム208を適用する一部として使用され得る。画素データ上でグラフ探索を使用するとき、ネットリストの中の1つの座標が開始点として使用され、グラフ探索は、導電着色された、連続的な画素を介して他のネットリスト座標だけに至るパスを見つける。このようなパスが存在しない場合、ネットは、開路がある。逆に、短絡又はショートをチェックするために、探索は、他のネットの座標に至るこのようなパスが存在しないことを網羅的に検証しなければならない。性能を高めるために、探索は、互いに隣接することが予想されるネットだけに限定され得る。撮影画像からの形状が多角形に処理される場合、検査は、同じネットからの多角形が重なるか否かを簡単にチェックし、この多角形が連続領域を形成することを検証することができる。いずれかの多角形が別のネットからの多角形と重なる場合、ショート欠陥が存在する。
【0081】
接続性アルゴリズム208の一部として、ネットリスト202からの電気的ネットの間の間隔は、他のネットとの重なりをチェックする前に各多角形又は画素形状を拡張させることにより検証され得る。拡張は、ネットの間の必要なスペーシングの半分、又は、必要なスペーシングのおよそ半分になり得る。本明細書において使用されるように、「およそ」は、必要なスペーシングのプラスマイナス5%、10%、20%に等しい。撮影画像が(ネットリストに従う)拡張後にショートを含まない場合、撮影画像は、スペーシング欠陥を含んでいない。最小幅は、各多角形又は画素形状を最小形態サイズの半分まで、又は、形態サイズのおよそ半分まで浸食することによりチェックされ得る。本明細書において使用されるように、「およそ」は、形態サイズのプラスマイナス5%、10%、20%に等しい。ネットリストの中で示された接続性が浸食後に依然として存在する場合、撮影画像は、最小幅欠陥を含んでいない。
【0082】
図11A〜
図11Cは、
図10Aに関連して前述された電気的接続性の正当性確認のためのネットリスト方法200の使用に関係する様々な画像を示す。
図11Aは、前処理206によるバイナリ導電性/非導電性ビューへの変換後の獲得画像204を示す。
図11Aは、ネットリスト202が第1のネット212、第2のネット214、第3のネット216、及び第4のネット218を含み、RDL68を取り囲む実線がそれぞれのネット212、214、216、及び218を画定するように、ネットによる獲得画像204からの形状のトレーシング及びマーキングを更に示す。
図11Bは、獲得画像204の一部分の(灰色で示された)形状224に重なる第2のネット214の内部の第1の座標又はXY座標220を示す。形状224は、パターン形成された構造体、又は、例えば、RDL68などの特有のパターン形成された構造体の一部分になり得る。
図11Cは、
図11Bに類似するが、同じ形状224に重なる第2のネット214からの第2の座標又はXY座標220を示し、形状224は同じ第2のネット214でマーキングされ、このことが第1の座標220と第2の座標222との接続性を検証する。しかしながら、形状224が、例えば、第1のネット212及び第2のネット214などの異なるネットでマーキングされ、第1の座標220が第1のネット212の内部にあり、第2の座標222が第2のネット214の内部にある場合、ショートが存在することになる。
【0083】
一意的にパターン形成された半導体パッケージ50のAOIのいくつかの異なる態様について説明する。様々な態様は、同じパッケージ50、同じ再構成ウェハ52、又は、例えば、埋め込まれたダイ若しくはフェイスダウン方式のウェハレベルファンアウト型パッケージがプリント回路板若しくは基板などのユニット固有パターニングを使用する何らかの他のパッケージ構造体に対して別々に、又は、一緒に使用されることがあり得る。様々な異なる態様又は方法は、異なる欠陥タイプを見つけるためにより適する可能性があり、一部の欠陥検査は、本明細書に記載された態様又は方法の1つずつからの要素の組み合わせを用いて最も有利に行われ得る。付加的に、様々なAOI方法の異なる態様又は方法は、同じ半導体ダイ24、半導体パッケージ50、又は再構成ウェハ52の固有の領域を検査するために、並列に又は同時に使用されることもあり得る。
【0084】
以上の通り、動的参照を使用し、パッケージ毎のCADアートワークから動的参照を生成することによってウェハレベルパッケージを検査することは、ユニット固有パターニングのAOIの新たな方法を提供する。その結果、ユニット固有パターニングのためのAOI方法は、品質管理向上のため生産の完全な検査を可能にさせることにより、ユニット固有パターニングを含む半導体パッケージングの生産を容易にする。
【0085】
上記実施例、実施形態、及び実装は、実施例を参照するが、その他の製造装置及び実施例は、記載された製造装置及び実施例と組み合わされる又は置換されることがあり得ることが当業者により理解されることとなる。上記説明が特定の実施形態に言及する場合、いくつかの変形がこれらの特定の実施形態の趣旨から逸脱することなく変更が行われることがあること、及び、これらの実施形態及び実装が他の技術に同様に適用されることがあることが直ちに明らかになることとなる。したがって、開示される主題は、本開示の趣旨及び範囲内並びに当業者の知識内にある全てのそのような変更、修正、及び変形を包含することを意図する。