特許第6685310号(P6685310)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6685310光ファイバネットワーク用のイーサネットスイッチ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6685310
(24)【登録日】2020年4月2日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】光ファイバネットワーク用のイーサネットスイッチ
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/80 20130101AFI20200413BHJP
   H04B 10/27 20130101ALI20200413BHJP
【FI】
   H04B10/80 160
   H04B10/27
【請求項の数】9
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-537967(P2017-537967)
(86)(22)【出願日】2016年1月19日
(65)【公表番号】特表2018-507610(P2018-507610A)
(43)【公表日】2018年3月15日
(86)【国際出願番号】FR2016050093
(87)【国際公開番号】WO2016116690
(87)【国際公開日】20160728
【審査請求日】2019年1月16日
(31)【優先権主張番号】1550404
(32)【優先日】2015年1月19日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】504222414
【氏名又は名称】イフォテック
【氏名又は名称原語表記】IFOTEC
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(72)【発明者】
【氏名】ジル、ビレ
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン、シラン
(72)【発明者】
【氏名】ミカエル、マスロ
【審査官】 前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−251949(JP,A)
【文献】 特開昭58−215192(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0045202(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第101895350(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第103227758(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/80
H04B 10/27
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバネットワーク(1)用のイーサネットスイッチ(2)であって、
前記光ファイバ(1)において光信号を送信するように設計された第1の発光部(5a)と、
前記光ファイバ(1)からの光信号を電気信号に変換するように構成された第1の光検出器(4a)と、
端末(6)との電気信号の少なくとも1つの通信ポート(3)と、
前記発光部(5a)および前記第1の光検出器(4a)に電力を供給するように構成された電源回路(8)と、
を備え、
前記第1の光検出器(4a)による光信号および/または前記通信ポート(3)における電気信号の受信時に、電気ウェイクアップ信号を生成するように構成された前記第1の光検出器(4a)および前記通信ポート(3)に接続されたウェイクアップ回路(10)であって、前記第1の発光部(5a)および前記通信ポート(3)の電力供給を引き起こすために前記電源回路(8)に接続される、ウェイクアップ回路(10)を備えるとともに、
前記ウェイクアップ回路(10)は、
前記光検出器(4)に接続された制御電極を有する第1のトランジスタ(T1)であって、前記光検出器(4)によって送信された電流が前記トランジスタ(T1)によって送達された電流を変化させるようにする、第1のトランジスタ(T1)と、
第1の抵抗(R4)に対応して前記第1のトランジスタ(T1)の出力と前記電源回路(8)との間に接続された第1のコンデンサ(C1)であって、前記トランジスタ(T1)によって送達された電流が前記電源回路(8)に対するウェイクアップ信号を形成する電流パルスを生成するようにする、第1のコンデンサ(C1)と、
を備えることを特徴とする、イーサネットスイッチ。
【請求項2】
前記電源回路(8)によって給電され、前記通信ポート(3)および前記光検出器(4)からの電気信号を処理し、かつ前記ポート(3)および前記発光部(5)に送られる前記電気信号を生成するように構成された処理回路(9)を備え、前記ウェイクアップ回路(10)は、前記処理回路(9)の電力供給を引き起こすために前記電源回路(8)に接続されることを特徴とする、請求項1に記載のイーサネットスイッチ。
【請求項3】
前記ウェイクアップ回路(10)は、前記第1のトランジスタ(T1)の出力と前記電源回路(8)との間に第1の直接接続(12)を備えることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のイーサネットスイッチ。
【請求項4】
光ファイバネットワーク(1)用のイーサネットスイッチ(2)であって、
前記光ファイバ(1)において光信号を送信するように設計された第1の発光部(5a)と、
前記光ファイバ(1)からの光信号を電気信号に変換するように構成された第1の光検出器(4a)と、
端末(6)との電気信号の少なくとも1つの通信ポート(3)と、
前記発光部(5a)および前記第1の光検出器(4a)に電力を供給するように構成された電源回路(8)と、
を備え、
前記第1の光検出器(4a)による光信号および/または前記通信ポート(3)における電気信号の受信時に、電気ウェイクアップ信号を生成するように構成された前記第1の光検出器(4a)および前記通信ポート(3)に接続されたウェイクアップ回路(10)であって、前記第1の発光部(5a)および前記通信ポート(3)の電力供給を引き起こすために前記電源回路(8)に接続される、ウェイクアップ回路(10)を備えるとともに、
前記ウェイクアップ回路(10)は、
電気通信ポート(3)に接続された制御電極を有する第2のトランジスタ(T2)であって、前記通信ポート(3)に存在する電圧が前記トランジスタ(T2)によって送達された電流強度を変化させるようにする、第2のトランジスタ(T2)と、
第2の抵抗(R6)に対応して前記第2のトランジスタ(T2)の出力と前記電源回路(8)との間に接続された第2のコンデンサであって、前記第2のトランジスタ(T2)によって送達された電流が前記電源回路(8)に対するウェイクアップ信号を形成する電流パルスを生成するようにする、第2のコンデンサと、
を備えることを特徴とする、イーサネットスイッチ。
【請求項5】
前記ウェイクアップ回路(10)は、前記第1のトランジスタ(T2)の出力と前記電源回路(8)との間に第2の直接接続(13)を備えることを特徴とする、請求項4に記載のイーサネットスイッチ。
【請求項6】
前記ウェイクアップ回路(10)は、さらに、
前記光検出器(4)に接続された制御電極を有する第1のトランジスタ(T1)であって、前記光検出器(4)によって送信された電流が前記トランジスタ(T1)によって送達された電流を変化させるようにする、第1のトランジスタ(T1)と、
第1の抵抗(R4)に対応して前記第1のトランジスタ(T1)の出力と前記電源回路(8)との間に接続された第1のコンデンサ(C1)であって、前記トランジスタ(T1)によって送達された電流が前記電源回路(8)に対するウェイクアップ信号を形成する電流パルスを生成するようにする、第1のコンデンサ(C1)と、
前記第1のトランジスタ(T1)の出力と前記電源回路(8)との間に第1の直接接続(12)と、
を備え、
前記電源回路(8)は、前記第1の直接接続(12)および前記第2の直接接続(13)の双方同時にロー状態にあるとき、前記電気通信ポート(3)および前記第1の発光部に給電しないように構成されることを特徴とする、請求項5に記載のイーサネットスイッチ。
【請求項7】
前記電源回路(8)は、前記第1の直接接続(12)がロー状態にあるとき、前記電気通信ポート(3)および前記第1の発光部に給電しないように構成されることを特徴とする、請求項3に記載のイーサネットスイッチ。
【請求項8】
前記電源回路(8)は、前記第2の直接接続(13)がロー状態にあるとき、前記電気通信ポート(3)および前記第1の発光部に給電しないように構成されることを特徴とする、請求項5に記載のイーサネットスイッチ。
【請求項9】
前記第2のトランジスタ(T2)の前記制御電極は、前記端末(6)から前記スイッチ(2)への信号の送信に使用される前記通信回線(Rx+、Rx−)のコモンモードを抽出するように構成されたデバイスに接続されることを特徴とする、請求項4に記載のイーサネットスイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバネットワーク用のイーサネットスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、データ転送は主に、光ファイバに沿って移動する光信号の形態で行われている。光ファイバにより、非常に大量のデータを低減衰で転送させることが可能になる。
【0003】
しかし、従来の方法では、コンピュータまたは他の通信機器は、光ファイバにおいて直接転送可能な光信号を送達していない。コンピュータは、銅線を介して転送する電気信号を送達する。
【0004】
この電気信号を光信号に変換することは、スイッチによって一般に行われる。イーサネット環境では、光ファイバからの光データは、イーサネットスイッチによって受信され、このスイッチはデータを、たとえばコンピュータなどの数個のデバイスに送信する。イーサネットスイッチは相互化されている。同様に、数個のイーサネットスイッチは、単一光ファイバに接続され、したがって最大限利用可能なデータ量を転送することができる。
【0005】
光信号がその送信器からその受信器に移動すると、この光信号は大量のイーサネットスイッチを介して転送する。この機構は非常に実用的であるが、かなり電力を消費するものでもあり、その重要性が限定されている。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、従来技術のデバイスより低い消費電力量を示すメディアコンバータを提供することである。
【0007】
この成果は、
光ファイバにおいて光信号を送信するように設計された第1の発光部と、
光ファイバからの光信号を電気信号に変換するように構成された第1の光検出器と、
端末との電気信号の少なくとも1つの通信ポートと、
発光部および第1の光検出器に給電するように構成された電源回路とを含むスイッチによって実現される傾向がある。
【0008】
このスイッチは、第1の光検出器による光信号および/または通信ポートにおける電気信号の受信時に、電気ウェイクアップ信号を生成するように構成された第1の光検出器および通信ポートに接続されたウェイクアップ回路を含み、このウェイクアップ回路が、第1の発光部および通信ポートの給電を引き起こすために電源回路に接続されるという点で優れている。
【0009】
他の利点および特徴は、非限定的な実施例の目的のみに提示され、添付の図面に示した本発明の特定の実施形態の以下の説明からより明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】直列に接続された3つのスイッチを含む光ファイバネットワークを模式的に示す図である。
図2】2つの光ファイバおよび4つの電気通信回線に接続されたスイッチを模式的に示す図である。
図3】ウェイクアップ回路の特定の実施形態を模式的に示す図である。
図4】ウェイクアップ回路の別の特定の実施形態を模式的に示す図である。
図5】ウェイクアップ回路の第3の特定の実施形態を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、光ファイバネットワーク1A、1B、1Cおよび1Dを示しており、このネットワークは直列に接続された数個のイーサネットスイッチ2A、2Bおよび2Cを含む。
【0012】
それが光ファイバネットワークにおいて転送すると、光ファイバ1Aからの光信号は、第1のイーサネットスイッチ2Aに達し、次いで第1のイーサネットスイッチ2Aを通過し、このスイッチは第2のイーサネットスイッチ2Bの方向に、光信号を次の光ファイバ1Bに再送信する。この構成では、スイッチ2は、着信光信号を検出してこの信号を処理し、かつ/または再送信するために、絶えず電源オン状態でなければならないことが観察できる。光信号は、たとえばスイッチ2Bに達し、そこで電気信号に変換されて電気信号の通信ポート3を介して端末に送られる。
【0013】
有利な方法では、ポート3は、イーサネット接続の転送を認めるように構成される。ポート3は、たとえば8P8Cとも呼ばれるRJ45コネクタである。
【0014】
ネットワーク内の異なるデータの最適な転送を確実にするために、簡易な手法としてはスイッチ2の全ての機能性を継続的に満たすことにあることが観察できる。
【0015】
図2に示したように、スイッチ2は数個の機能性に分けることができる。
【0016】
従来の方法では、このスイッチは、第1の光検出器4aを含んでおり、この光検出器は第1の光ファイバ1Aからの光信号を検出するように構成される。第1の光検出器4aは、光信号を電気信号に変換する。
【0017】
スイッチ2はまた、第1の光ファイバ1Aにおいて光信号を送信するように構成される第1の発光部5aを含む。第1の発光部5aは、電気信号を光信号に変換する。
【0018】
第1の光検出器4aおよび第1の発光部5aは、制御回路6に接続されており、この回路は第1の光検出器4aによって受信された信号を処理し、かつ第1の発光部5aによって送信される信号を定義するように構成される。
【0019】
スイッチ2はまた、RJ45標準コネクタによって実現することができる電気信号による1つ以上の通信ポート3を含む。例示のために、スイッチ2は、少なくとも1つの端末6に接続されており、この端末は1つ以上の通信ポート3を介するコンピュータおよび/またはカメラであり得る。
【0020】
通信ポート3によって供給され、かつ/または受信されたデータは、制御回路7によって処理される。カメラによって撮像された画像は、たとえば最終ユーザに対して光ファイバを介して再送信され、このユーザは、たとえばカメラの動きを引き起こすデータを代わりに送り返すことができる。
【0021】
さらに、スイッチ2は、電源回路8を含んでおり、この回路は電源および/または電源に接続されるように設計された電源端子8aを含む。電源8は、第1の光検出器4a、第1の発光部5a、および制御回路7に電力を供給する。
【0022】
例示した実施形態では、スイッチはさらに、第2の光ファイバ1Bに対応するように設計された第2の光検出器4bおよび第2の発光部5bを含む。この構成では、光信号が第1の光ファイバ1Aから受信され、第2の光ファイバ1Bに再送信され、かつ/または逆も同様にすることができる。
【0023】
制御回路7は、ポート3および光検出器4からの電気信号を処理し、かつポート3および発光部5に送られる電気信号を生成するように構成された処理回路9を含む。処理回路9は、電源回路8によって給電される。
【0024】
イーサネットスイッチ2の消費量を抑える一方法は、このスイッチの特定の機能が停止される待機モードを提供することである。
【0025】
スイッチ2が待機状態にあると、電気形態であろうと光学形態であろうと、信号は送られないであろう。それ故に、発光部5に電力を供給しないことが特に有利である。また、電気信号を送信するように構成された回路に給電しないことも可能である。一方、信号の受信に関与する回路および部品は、着信信号を検出するために電源オンにされる。処理回路9は、給電されないか、あるいは部分的に給電されてもよい。
【0026】
特定の実施形態では、光信号および電気信号を分析してウェイクアップ段階に関与する、ウェイクアップ回路10を提供することが有利である。
【0027】
待機モードを終了するために、第1の光ファイバにおいて、第1のイーサネットスイッチ2にウェイクアップ光信号が送信される。ウェイクアップ光信号は、第1の光検出器4aによって受信され、この光検出器はウェイクアップ電気信号を制御回路に送信する。ウェイクアップ信号を受信すると、制御回路7およびより具体的にはウェイクアップ回路10は、電源回路8に命令して、発光部5aおよび/または発光部5bならびに処理回路9にさらに給電する。
【0028】
有利な方法では、発光部5bの新たな電力供給は、第2のスイッチに送られている第2の光ファイバ1Bにおいてウェイクアップ信号を送信することになり、結果として第2のスイッチ2Bのウェイクアップになる。
【0029】
有利な実施形態では、ウェイクアップ信号は、送信されるデータの受信側に関する情報を含み、したがって制御回路7は、保留データがその受信側を対象にしているか否かを決定することができる。受信側に関するこの情報は、ウェイクアップ信号を次のスイッチ2に送ることを回避するが、このデータはその受信側を対象にしていない。
【0030】
この実施形態は、スイッチ2が光ファイバへの3つ以上の接続からなるときに特に有利であり、これは光ファイバにおいてウェイクアップ信号を不必要に送信することを回避する。
【0031】
この構成では、スイッチは、カスケードにウェイクアップする。
【0032】
同様の方法では、制御回路7はまた、光検出器4が所定の期間光信号を検出しないとき、待機モードに関与するように構成されることも可能である。優先的な方法では、1マイクロ秒超、好ましくは3マイクロ秒超、有利には5マイクロ秒超で着信信号が受信されない場合に、待機モードに関与することができる。したがって、第1の光検出器4aにおいて光信号を受信した後、制御回路7は、所定期間の秒読みを行う。秒読み後に、信号が制御回路7に送信されなかった場合、後者は待機モードに関与することができる。この機能性は、待機回路に組み込まれ、これはウェイクアップ回路10または電源回路8で実行することができる。
【0033】
この構成では、スイッチ2は、カスケードに待機モードに関与する。
【0034】
端末6がネットワークを介して別の端末6とデータ交換を望むとき、この端末は異なる光ファイバ1においてそのデータを送信しなければならない。ネットワークへのこのアクセスは、イーサネットスイッチ2のウェイクアップに関与する。
【0035】
有利な方法では、ウェイクアップ信号は、電気的接続を用いて端末6によって開始される。電気的接続は、端末6をイーサネットスイッチ2に接続し、かつより具体的にはポート3と接続する。有利な実施形態では、端末6によって送信されたウェイクアップ信号は、スイッチ、たとえばリレーまたはトランジスタを制御し、これは順に、発光部5を起動するか、あるいは光検出器4によって光信号の受信を促す。有利な方法では、ポート3は、ウェイクアップ回路10に接続され、したがってポート3における電気信号の受信が上述したようなウェイクアップ段階を引き起こす。
【0036】
また、端末6は、その通信を終了したときに、スイッチ2に通知するように提供することが有利である。スイッチ2が他の光信号を受信しない場合、このスイッチは、発光部5の電力供給を遮断することができる。発光部5が停止されると、もはや転送している信号は何もなく、スイッチ2は、カスケードに待機に切り替える。スイッチ2を待機に切り替えることは、受信中の信号がないことを全ての信号受信器が示す場合に実行される。
【0037】
図3は、ウェイクアップ回路10によるウェイクアップ光信号を検出する特定の実施形態を示す。
【0038】
光検出器4は、光信号を代表電流に変換するように付勢される。例示した実施形態では、光検出器4は、フォトダイオードである。
【0039】
光検出器4の第1の端子が、第1の電圧V1を印加する第1の電圧源に接続される。
【0040】
光検出器4の第2の端子が、受信した電気信号を処理する制御回路7、およびより具体的には処理回路9に接続される。有利な方法では、光検出器4からの信号を形成し、かつ光検出器4を付勢するように、光検出器4と処理回路9との間にトランスインピーダンス増幅器11が配置される。トランスインピーダンス増幅器は、電圧VREFを印加するように構成される。増幅器は、光検出器によって送達された電流信号を処理回路9によって論理的に処理される電圧信号に変換する。増幅器に負帰還モードで接続された抵抗を使用することにより、抵抗トランスインピーダンス増幅器型のデバイスを形成することが有利である。
【0041】
スイッチ2は、ウェイクアップ回路10を含んでおり、この回路は受信した光信号に応答して光検出器4によって送信された電気信号を検出するように構成される。ウェイクアップ回路10は、受信した光信号を表す電気信号を検出するために光検出器と電圧源V1との間に接続される。ウェイクアップ回路10は、光検出器4の第1の端子に接続される。
【0042】
ウェイクアップ回路10は、スイッチ2のウェイクアップを開始するデータを送信する。このデータは有利には、電源回路8に直接送信される。
【0043】
光検出器4に接続された制御電極を有する第1のトランジスタT1を提供することが有利であり、したがって光検出器4によって送信された電流は、トランジスタT1によって送達された電流を修正する。それ故に、トランジスタT1の出力における信号は、受信された光信号に従って修正される。特定の実施形態では、光検出器によって信号が受信されるとすぐに、トランジスタは飽和に達し、したがってトランジスタの出力における信号は論理型、すなわち1または0の送達によるものである。受信された光信号は、トランジスタT1の出力における論理信号に変換される。
【0044】
第1のトランジスタT1の出力と電源回路8との間で、第1の抵抗R4に対応して第1のコンデンサC1が接続され、したがってトランジスタT1によって送達された電流は電源回路8に対するウェイクアップ信号を形成する電流パルスを生成する。光検出器4による第1の光信号を受信すると、トランジスタT1によって送信された電流は結果として、ウェイクアップ信号を電源回路8に形成する電流パルスに変換される。
【0045】
より詳細な実施形態では、ウェイクアップ回路10は、第2の電圧源と第3の電圧源とに分圧されたトランジスタT1を含んでおり、これらの電圧源はそれぞれ、電圧V2および電圧V3に適合する。トランジスタT1の第1の端子は、第2の電圧源V2に接続され、トランジスタT1の第2の端子は第3の電圧源V3に接続される。
【0046】
トランジスタT1の制御電極は、光検出器4に接続され、したがってトランジスタT1を流れる電流が光検出器4によって送信された電流に従って変化する。
【0047】
第3の電圧源V3とトランジスタT1の第2の端子との間に、第2の抵抗R2が接続される。トランジスタT1の第2の端子は、第1のコンデンサC1によって第3の抵抗R3に接続される。第1のコンデンサC1の第1の端子が光検出器4に接続され、第1のコンデンサC1の第2の端子が第3の抵抗R3に接続される。
【0048】
第3の抵抗R3は、第4の電圧源V4に接続される。
【0049】
コンデンサC1の第2の端子および抵抗R3の端子は、電気ウェイクアップ命令を電源回路8に提供するためにこの電源回路に接続される。
【0050】
有利な方法では、光検出器4の第2の端子またはコンデンサC1の第1の端子と電源回路8との間で接続12が行われる。この接続により、受信された光信号を表す電気信号を電源回路10に送ることが可能になる。
【0051】
光検出器4の第1の端子は、抵抗R1によって有利に、電圧源V1に接続される。トランジスタT1の制御電極は、電圧源V1と光検出器4の他の端子との間に接続される。
【0052】
この構成では、光検出器4によって検出された信号は、送信信号を表す電流を送信することになる。光検出器4によって送信された電流は、第1の抵抗R1を流れ、次にトランジスタT1によって送達された電流強度を修正する。
【0053】
トランジスタT1によって、コンデンサC1および抵抗R3により形成されたアセンブリに送達された電流は、パルスを生成し、このパルスはスイッチ2のウェイクアップ信号として電源回路8によって検出される。
【0054】
有利な方法では、トランジスタT1は、バイポーラトランジスタであり、そのベース電極が光検出器4に接続される。電流が光検出器を流れるとき、バイポーラトランジスタT1は飽和状態であるように提供することも有利である。このように、コレクタ電極は、第3の電圧値に近くなる。R1/R2の比およびトランジスタT1の電流利得は、検出された光パワー閾値を固定させ、それを超えるとトランジスタT1は飽和する。
【0055】
閾値を超える振幅で光パワーが受信されると、光検出器によって送信された電流もまた、トランジスタT1を飽和させる閾値に達し、コンデンサC1によってパルスが送られ、回線12はハイ状態に切り替える。回線12は、受信された光パワーが閾値を超えるならば、ハイ状態のままである。このアセンブリにより、論理信号を受信した光信号から形成することを可能にする。この電気信号は、回路9に送られた信号とは異なる。
【0056】
応用形として、電界効果トランジスタT1を使用することができる。
【0057】
同じ電圧、たとえば電圧Vcc(V1=V2=Vcc)を送達するように構成された第1の電圧源および第2の電圧源を有することが特に有利である。この場合、抵抗R1は、第1の電圧源V1に対するプルアップ抵抗の働きをし、これは、トランジスタT1の漏れ電流を少なくとも部分的に無効にすることができる。
【0058】
同じ電圧、たとえば接地(V3=V4=0)を送達するように構成された第3の電圧源および第4の電圧源を有することが特に有利である。
【0059】
例示した実施形態では、トランジスタT1の第2の端子は、回線12によって電源回路8に直接接続される。発光部に電力が供給されると、発光部は光パワーを発生させ、この電力は光検出器4によって読み込まれる。これは、光検出器4が光ファイバ1の活性化を表す電流を送信することになり、結果として回線12において対応する信号を送信することになる。回線12は、光ファイバが活性化されることをウェイクアップ回路および待機回路に示す。光ファイバがもはや活性化されないとき、回路8に対して回線12によって送信された信号は変化する。待機回路は、スイッチまたはより具体的にはスイッチの一部の待機を開始することができ、これは不活性化した光ファイバと関連している。
【0060】
この構成は、光信号がもはや受信されない場合に、制御回路が電力供給を遮断するように構成されるとき、スイッチ2における電力供給の管理に対して特に有利である。例示の事例では、ウェイクアップ回路は、待機回路の働きもする。応用形として、回線12を待機回路に接続することが可能である。
【0061】
一実施形態では、コンデンサC1および抵抗R3は使用されない。光検出器4は、光ファイバの活性化を検出し、ウェイクアップ信号は、飽和に達するトランジスタT1によって送信される。このように、光ファイバの活性化は結果として、回線12の活性化およびスイッチのウェイクアップになる。光ファイバの不活性化は、回線12の不活性化、および場合によりスイッチを待機モードにするという結果になる。
【0062】
換言すれば、光検出器4によって信号が受信される限り、光検出器4は電流を送り、トランジスタT1も同様に行う。次に、電源回路8は、光検出器4の活性を表す信号を受信する。光信号が停止すると、光検出器4はもはや電流を送信せず、電気信号のこの欠如は、電源回路8によって受信され、これはスイッチを待機モードにすることができる。
【0063】
しかし、光ファイバの活性化をより良く検出するために、抵抗R3およびコンデンサC1を使用することが特に有利である。これらの2つの構成部品は、状態変化が起こるとき、トランジスタT1によって送信された信号を形作り、ウェイクアップ回路によってより容易に検出可能な電流パルスを形成する。この場合、回線12の不活性化を用いて、スイッチまたはスイッチの一部を待機モードにし始めることが常に有利である。
【0064】
第1の抵抗R1および第2の抵抗R2の値を賢明に選択することによって、光検出器4の検出閾値を固定することが可能である。例示のために、トランジスタT1の飽和を引き起こす電流が約−24dBm(4μワット)の光検出器の検出閾値に対して得られる状態を実現するように、220Kオームの値を有する抵抗R1および100Kオームの値を有する抵抗R2を使用することが可能である。この場合、1310nmで0dBmの光パワーを送信することができる発光部、および−24dBmの感度を有する光検出器によって、最大70kmの距離までG652単一モードファイバにおいて信号を送信することが可能である。
【0065】
待機モードに関与すると、光検出器4の消費量は、その暗電流と等しく、これは非常に低い。また、着信電気信号の受信および処理を確実にすることと共に、処理回路9の電力供給を遮断してスイッチ2の消費量を減らすことも特に有利である。
【0066】
図4に示した別の実施形態では、ウェイクアップ回路10は、電気信号による通信ポート3のうちの1つとの接続を含む。
【0067】
ウェイクアップ回路10は、たとえばポート3によって形成されたウェイクアップ信号の第1の受信入力を含む。この第1の入力は、第4の抵抗R4によって第5の電圧V5に接続される。
【0068】
第2のトランジスタT2が、第6の電圧源V6と第7の電圧源V7とに分圧される。第2のトランジスタT2の制御電極は、第1の入力に接続される。トランジスタT2の第1の端子は、第6の電圧源V6に接続される。このトランジスタの第2の端子は、第5の抵抗R5によって第7の電圧源V7に接続される。
【0069】
トランジスタT2の第2の端子は、第2のコンデンサC2によって第6の抵抗R6に接続される。コンデンサC2の第1の端子が、トランジスタT2の第2の端子に接続される。コンデンサC2の第2の端子は、第6の抵抗R6および電源回路に接続される。トランジスタT2の動作は有利には、1または0型の論理信号を出力に提供するために、トランジスタT1の動作と同一である。
【0070】
第6の抵抗R6は、第8の電圧源V8に接続される。
【0071】
有利な方法では、トランジスタT2の第2の端子は、回線13によって電源回路8に直接接続される。
【0072】
端末6によってデータ送信が行われると、第1の入力端子は、電圧V5、たとえば接地とは異なる所定の電圧で配置される。次に、電流が第4の抵抗R4を流れる。第2のトランジスタT2の制御端子に適用された条件が変化すると、トランジスタT2の第2の端子に電流が発生する。
【0073】
トランジスタT2によって生じたこの電流は、第2のコンデンサC2を充電し、このコンデンサは第6の抵抗R6に対応して、スイッチのウェイクアップ信号として電源回路8によって検出されるパルスを生成する。このパルスは、電気ウェイクアップ信号を表しており、この信号は端末6が光ファイバを介してデータを送信するのを望むことを電源回路8に示す。信号が検出されると、電源回路8は、スイッチ2のウェイクアップに関与する。
【0074】
トランジスタT2は有利には、バイポーラトランジスタであり、そのベース電極が第1の入力端子に接続される。また、トランジスタT2の飽和を引き起こすために第4の抵抗R4を介して輸送する電流を提供することも有利であり、したがってコレクタ電極に存在する電圧が第5の電圧に近づく。応用形として、電界効果トランジスタを使用することも可能である。
【0075】
電圧V5および電圧V6が同一である場合、抵抗R4は、電圧V5に対するプリダウン抵抗の働きをし、トランジスタT2の漏れ電流を少なくとも部分的に無効にする。
【0076】
抵抗R4および抵抗R5の値を調整することによって、ウェイクアップパルス信号の生成を引き起こす電流検出閾値を調整することが可能である。
【0077】
第2のトランジスタT2と電源回路8との間の直接接続13の使用は、電源回路8が端末6によって送られた信号に従ってスイッチの異なる機能性の電力供給を管理するように構成されるときに特に有利である。回線13の動作モードは、回線12に対して記述したものと同一である。コンデンサC2および抵抗R6によって形成されるRC回路に対しても同様であり、この回路も有利には、コンデンサC1および抵抗R3によって形成されるRC回路と同じである。
【0078】
端末6がスイッチ2にデータを送る限り、第1の入力端子は、所定の電圧において平均であり、トランジスタT2は電流を送る。トランジスタT2と電源回路8との間の直接接続は、ユーザからのデータ転送を表すハイ状態にある。平均値は、数ミリ秒、たとえば1ミリ秒、有利に2から5ミリ秒の時間基準で計算される。
【0079】
データフローが停止すると、トランジスタT2はもはや電流を送信せず、トランジスタT2と制御回路との間の直接接続はロー状態に切り替える。電源回路8は、状態の変化を検出し、スイッチ2を待機モードに切り替え始めることができる。
【0080】
電源回路8は有利には、第1の直接接続12および第2の直接接続13がロー状態にあるとき、電気通信ポート3および第1の発光部に給電しないように構成される。
【0081】
図5に示した特定の実施形態では、第1の入力端子は、Rx+およびRx−によって表した受信信号の転送線を結び付けるコイルに接続される。それ故に、この端末によってデータが送信される限り、第1の入力端子は所定の電圧である。データ送信が停止すると、第1の入力端子の電圧は変化し、制御回路はデータ送信の停止を検出することができる。この実施形態は、Rx+およびRx−によって実現されたケーブルの通信ペアのコモンモードによってウェイクアップ信号を転送させることが特に有利である。信号Rx+および信号Rx−を受信する金属線によってウェイクアップ信号を転送させる利点は、光ポートが活性であるときに、光パワーを送信する光ポートに活性の検出を示すことである。
【0082】
この場合、専用のウェイクアップ信号の転送用に追加の通信チャネルを使用することは必要ではない。
【0083】
有利な実施形態では、端末とスイッチとの間のRJ45ケーブルの通信ペアのコモンモードを用いて、特定のウェイクアップ信号を転送させることが有利である。
【0084】
この場合、ウェイクアップ信号は、通信ペアTx+およびTx−に入力され、端末に転送し、そこでこの信号は、たとえば先の実施形態に従って、通信ペアRx+およびRx−において分離される。
【0085】
この場合、端末6からスイッチ2に信号を送信するのに使用される通信回線Rx+およびRx−のコモンモードを抽出するように構成されたデバイスに接続される、第2のトランジスタT2の制御電極を提供することが有利である。
図1
図2
図3
図4
図5