(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理装置は、カメラによって捕捉された薬剤投与量インジケータの1つまたはそれ以上の画像に示される薬剤投与量の決定に基づいて、注射が投与されたと決定するように構成される、請求項1に記載のデータ収集デバイス。
前記処理装置は、薬剤投与量インジケータによって示される投与量が減少しているかどうかの決定に基づいて、注射が投与されたと決定するように構成される、請求項2に記載のデータ収集デバイス。
前記処理装置は、カメラによって捕捉された画像内の薬剤投与量インジケータによって示される投与量がゼロに等しいかどうかを決定し、ゼロ投与量の検出に少なくとも一部基づいて、注射が投与されたと決定するように構成される、請求項2または3に記載のデータ収集デバイス。
処理装置は、注射の前に、薬剤送達デバイス内にプログラム設定された最も高い投与量を決定し、前記最も高い投与量をユーザに表示するように構成され、処理装置は、前記最も高い投与量の確認を要求することによってユーザを促すように構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のデータ収集デバイス。
処理装置は、以前に投与されたそれぞれの注射の1つまたはそれ以上の確認された薬剤投与量に基づいて、提案薬剤投与量を決定し、前記提案薬剤投与量をユーザに表示するように構成され、処理装置は、前記提案薬剤投与量の確認を要求することによってユーザを促すように構成される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のデータ収集デバイス。
処理装置は、注射の前にカメラによって捕捉された画像のうちの最も近時の画像に示された薬剤投与量を決定し、決定された投与量をユーザに表示するように構成され、処理装置は、決定された投与量の確認を要求することによってユーザを促すように構成される、請求項1〜6のいずれか1項に記載のデータ収集デバイス。
注射が投与されたという前記決定は、カメラによって捕捉された画像内の薬剤投与量インジケータによって示される投与量が所定の量に等しいかどうかの決定に少なくとも一部
基づく、請求項10に記載の方法。
注射が投与されたという前記決定は、カメラによって捕捉された前記画像のうちの連続画像における薬剤投与量インジケータによって示される投与量が減少しているかどうかの決定に基づく、請求項10に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下において、本発明の実施形態が、SanofiのSoloSTAR(登録商標)ペン等のインスリン注射デバイスからのデータの収集を参照して説明される。しかしながら、本発明は、そのような用途に限定されず、他の薬剤を射出する注射デバイス、または他のタイプの薬剤送達デバイスを用いても等しく良好に展開することができる。
【0025】
図1は、この特定の例では、SanofiのSoloSTAR(登録商標)インスリン注射ペンを表す注射デバイス1の展開図である。この例では、注射デバイス1は、ハウジング10を含み、針15を取り付けることができるインスリン容器14を含む、充填済み使い捨て注射ペンである。針は、内側ニードルキャップ16および外側ニードルキャップ17によって保護され、そしてこれをキャップ18によって覆うことができる。注射デバイス1から射出されるインスリン用量は、投与量ノブ12を回すことによって選択することができ、次に、選択された用量が、投与量窓13を介して、例えば、いわゆる国際単位(IU)の倍数で表示される。ここで、1IUは、約45.5マイクログラムの純粋な結晶インスリン(1/22mg)に生物学的に等価である。投与量窓13内に表示される選択された用量の一例は、
図1aに示すように、例えば30IUとすることができる。選択された用量は、
図1に示すディスプレイと異なる方法で同様にうまく表示することもできることに留意されたい。
【0026】
投与量窓13は、投与量ノブ12が回されるときに動くように構成される、ユーザが数字スリーブ70の限られた部分を見ることを可能にするハウジング10内のアパーチャの形態をとることができる。投与量窓13内に表示される数字の画像を取得することを容易にするために、数字スリーブ70はマットな表面を有することができる。
【0027】
ラベル19をハウジング10上に設けることができる。ラベル19は、薬剤を識別する情報を含む、注射デバイスに含まれる薬剤に関する情報を含む。薬剤を識別する情報は、テキストの形態をとることができる。薬剤を識別する情報は、色の形態をとることもできる。例えば、ラベル19は、背景を有するか、または、注射デバイス内に提供される薬剤の特定のタイプに対応する色を有する縞模様等の濃淡のある要素を含むことができる。代替としてまたは更に、ラベルは、バーコードもしくはQRコード(登録商標)、またはそのような情報を記憶するRFIDタグもしくは同様のデバイス等のコードを含むことができる。代替としてまたは更に、注射ボタン11または投与量ノブ12等の注射デバイスの1つまたはそれ以上の部材を、薬剤に対応する色を有する材料で形成することができる。場合により、注射デバイス1内のインスリン容器(図示せず)の部材は、薬剤タイプを示す色分けされた部分を含むことができ、投与量窓13を通じて視認可能にすることができる。薬剤を識別する情報は、白黒パターン、色パターンまたは濃淡の形態をとることができる。
【0028】
投与量ノブ12を回すことにより、機械クリック音が生じて、ユーザに音響フィードバックを与える。数字スリーブ70は、インスリン容器内14のピストンと機械的に相互作用する。針15が患者の皮膚部分に穿刺され、次に注射ボタン11が押下されると、投与量窓13に表示されたインスリン用量が注射デバイス1から射出される。注射ボタン11が押下された後、注射デバイス1の針15がある時間にわたって皮膚部分内に留まっているとき、高い割合の用量が患者の身体に実際に注入される。インスリン用量の射出によっても機械クリック音が生じるが、これは、投与量ノブ12の使用時に生じる音とは異なる。
【0029】
インスリン容器14が空になるか、または注射デバイス1の使用期限(例えば、最初の使用から28日)に達するまで、注射デバイス1をいくつかの注射プロセスに用いることができる。
【0030】
更に、注射デバイス1を初めて用いる前に、例えば、2IUのインスリンを選択し、針15が上方に向いた状態で注射デバイス1を保持しながら注射ボタン11を押下することによって、インスリン容器14および針15から空気を除去するための、いわゆる「プライムショット」を行う必要がある場合がある。提示を簡単にするために、以下において、射出用量が注射用量に実質的に対応するので、例えば、次に注射される用量を提案するときに、この用量は注射デバイスにより射出されなければならない用量に等しいことが例示的に想定される。それにもかかわらず、特に「プライムショット」に関して、射出用量と注射用量との差(例えば、損失)を、当然考慮に入れることができる。
【0031】
図2は、注射デバイス1の一端の拡大図である。
図1に示す特定の例において、位置決めリブ71が観察窓13と投与量ノブ12との間に位置決めされる。
【0032】
図3〜
図6は、インスリンタイプ、投与量、および注射タイミング等の、
図1の注射デバイスからのデータを収集するのに用いることができる装置を示す。
【0033】
図3は、データ収集デバイス3を含むデータ収集システム2を示す。データ収集デバイス3は、注射デバイス1に取り付けられるように構成される。この特定の実施形態において、データ収集デバイス3は、クリップ20−1、20−2を含み、これらは、注射ペン1に装置2を解放可能に取り付けるようにハウジング10を取り込むように構成される。代替として、クリップ20−1および20−2は、例えば、リング形状の部材(図示せず)と置き換えることができ、このリング形状の部材の中に、注射デバイス1のハウジング10の上側部分を挿入することができる。
【0034】
データ収集デバイス3のハウジング20は、データ収集デバイス3を投与量窓13と位置合わせし、それらの間の回転を防ぐための構造物を含むことができる。そのような構造物は、ハウジング10上の位置決めリブ71もしくは他の構造物(図示せず)を受けるように構成された、データ収集デバイス3のハウジング20上の凹部(図示せず)、および/または注射デバイス1のハウジング10上の凹部52に係合するように構成されたアーム20−1、20−2の内面上の突起(図示せず)を含むことができる。
【0035】
データ収集デバイス3は、ディスプレイ21と、データ収集デバイス3をオンおよびオフに切り替え、ならびに/または別のデバイス4へのデータの送信等の機能を起動するための電源ボタン22を含む。この特定の例において、データ収集デバイス3は、投与量窓13の少なくとも一部の画像を捕捉し、セルラ電気通信ネットワーク、wi−fiネットワーク、Bluetooth(登録商標)ネットワークまたは類似のもの等のネットワークを介して、他のデバイス4に画像および他のデータを送信し、場合によりそれらからデータを受け取るように構成される。他のデバイス4は、携帯電話、タブレットコンピュータ、サーバまたは他のコンピューティングデバイスとすることができる。
【0036】
図4は、注射デバイス1に取り付けられたときの、本発明の別の実施形態によるデータ収集デバイス5を示す。この例において、データ収集デバイス5は、
図3のデータ収集デバイス3に関連して上記で説明したような、位置決めリブ71および凹部52に係合する、注射ペン1のハウジング10の周りにクリップすることができるヒンジ(図示せず)によって連結された2つのハウジングセクション40−1、40−2から形成されるハウジングを有する。この特定の例において、ユーザが通信ボタン41を用いてデータ収集デバイス5から他のデバイス4への通信を制御し、コマンドボタン42を用いて、ディスプレイ21上に表示される情報またはコマンドを確認することを可能にするための追加のボタン41、42が提供される。
【0037】
図5は、注射デバイス1に取り付けられたときの、本発明の更に別の実施形態によるデータ収集デバイス6を示す。
図5のデータ収集デバイス6は、
図4に示す通信ボタン41およびコマンドボタン42の代わりに多機能ボタン35が提供されるという点で、
図4のデータ収集デバイス5と異なる。
【0038】
図6は、データ収集デバイス3のブロック図であるが、
図4および
図5に示すデータ収集デバイス5、6に等しく適用可能とすることができる。データ収集デバイス3は、コントローラ24を含む電子デバイスである。コントローラ24は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等の1つまたはそれ以上のプロセッサを含む処理装置である。
【0039】
データ収集デバイス3には、内蔵カメラ25が設けられ、この内蔵カメラ25は、データ収集デバイス3が注射ペン1に取り付けられるとき、投与量窓13の少なくとも一部の画像を捕捉するように配置される。データ収集デバイス3がユーザの視界から投与量窓13を不明瞭にするので、投与量窓13に現在表示されている薬剤投与量を示すために、カメラ25によって捕捉される画像の一部または全てをディスプレイ21上でユーザに提示することができる。
【0040】
この例において、データ収集デバイス3は、ディスプレイ21と併せて、ユーザに情報を提示し、および/またはアラートを提供するために用いることができる音響信号発生器(acoustical signal generator)23も含む。
【0041】
この特定の例において、ディスプレイ21は、ディスプレイ21をタッチすることによって、および場合により、ディスプレイ21上のスワイプの動きを用いることによって、ユーザがコマンドまたは情報を入力することを可能にするタッチスクリーンとして構成される。例えば、ディスプレイ21は、第1および第2のタッチセンサ領域21a、21bとのユーザ接触が検出される順序に基づいて、2つの方向のうちの1つにおいてユーザによって行われるスワイプの動きを検出するための、第1および第2のタッチセンサ領域21a、21bを含むことができる。
【0042】
データ収集デバイス3は、コントローラ24によって実行されるソフトウェア、カメラ25から受け取られるデータ、およびそのようなデータの処理結果を記憶するように構成されたメインメモリ241およびプログラムメモリ240も含む。また、データ収集デバイス3と他のデバイス4との間の通信リンクを提供するように構成される無線ユニット28、および再充電可能なバッテリとすることができるバッテリ29も提供される。
【0043】
データ収集デバイス3は、場合により、モーションセンサ30、ハウジング10上のバーコード情報を読み出すための光度計(photometer)(図示せず)、注射ペン1への用量および/または注射の投与のプログラム設定を示す音を検出するための1つまたはそれ以上の音響センサ(図示せず)も含むことができる。
【0044】
データ収集デバイス3、5、6のコントローラ24は、画像を処理してカメラ25によって捕捉された画像に示される薬剤投与量に関する情報を抽出し、抽出した情報を、カメラ25によって捕捉された画像の代わりに、またはその画像と共に他のデバイスに送信するように構成することができる。例えば、コントローラ24は、1つまたはそれ以上の捕捉された画像に対し、光学式パターン認識および光学式文字認識(OCR)のうちの1つまたはそれ以上を行うように構成することができる。そのようなパターン認識および/またはOCRは、表示された薬剤投与量を識別すること、表示された薬剤投与量が、ゼロIU等の特定の値に対応するかどうかを決定して、薬剤の送達の前に、注射デバイス1内にプログラム設定される最も高い投与量を決定すること、およびユーザが注射デバイス1内への投与量の増大をプログラム設定しているかそれとも減少をプログラム設定しているかを決定することのうちの1つまたはそれ以上のために利用することができる。
【0045】
図7は、ユーザが薬剤の送達前に検出された投与量を確認する、データ収集デバイス3を用いて薬剤投与量情報を収集する方法のフローチャートである。
【0046】
工程s7.0において開始して、デバイスは、例えば、ユーザが電源ボタン22を押下するのに応答して電源オンにされる(工程s7.1)。
【0047】
場合により、データ収集デバイス3は、注射ペン1内の薬剤のタイプに関するデータを収集する(工程s7.2)。例えば、データ収集デバイス3のカメラ25は、コードを含むか、または特定のタイプの薬剤に対応する色を有する注射ペンの部材の画像を捕捉し、それによって、コントローラ24は、ルックアップテーブルまたは同様のものから薬剤タイプを決定することができる。薬剤を識別するための他の例示的な技法は、注射ペン上でまたはユーザ入力から提供されるRFIDタグを読み出すことを含む。
【0048】
次に、カメラ25は、ユーザが特定の薬剤投与量を送達するように注射ペン1をプログラム設定する間に投与量窓13の画像を捕捉する(工程s7.3)。
【0049】
捕捉された画像は、ディスプレイ21上に表示され(工程s7.4)、それによって、ユーザは、投与量ノブ12を用いる間に、現在プログラム設定されている投与量を見ることができる。
【0050】
データ収集デバイス3は、ユーザから、送達される薬剤投与量を確認する入力を受け取るまで(工程s7.5)、画像を捕捉し表示することを継続する(工程s7.3、s7.4)。例えば、ユーザは、データ収集デバイス3上に設けられた1つのボタン22を押下することによって、または特定の領域21a、21bをタッチするかもしくはディスプレイ21上をスワイプすることによって、現在表示されている投与量が、送達される量であることを示すことができる。
【0051】
ハウジング10上に1つのボタン22のみが設けられる実施形態では、コントローラ24は、ボタン22が所定の閾値よりも短い期間にわたって、それとも長い期間にわたって押下されたかどうかを決定することによって、ボタン22の起動に応答するように構成することができる。例えば、ボタン22が、閾値より短い時間にわたって押下されている場合(「短い押下」)、コントローラ24は、ボタン22の起動を、確認(「OK」)を示すものとして扱うことによって応答することができる。他方で、ボタン22が、所定の閾値を超える時間にわたって押下されている場合(「長い押下」)、コントローラ24は、データ収集デバイス3の電源を切ることによって応答する。
【0052】
複数のボタンが設けられる実施形態において、例えば、
図4のデータ収集デバイス5において、ユーザは、コマンドボタン42を押下することによって、表示された投与量の確認を提供することができる。
【0053】
コントローラ24は、投与量窓13の画像を捕捉する(工程s7.6)ようにカメラ25を制御することによって、工程s7.5によって受け取られたユーザ入力に応答し、次に画像を記憶する(工程s7.7)。
【0054】
コントローラ24は、注射に進むためのインジケーションをユーザに提供する(工程s7.8)。例えば、コントローラ24は、ディスプレイ21に、針15の方を向いた矢印を表示し、注射ボタン11がその方向に沿って押下されるべきであることをユーザに示すことができる。
【0055】
次に、データ収集デバイス3は、ユーザからの、注射が投与されたことの確認を待つ(工程s7.9、s7.10)。ユーザは、ボタン22、24、25を押下することによって、またはタッチスクリーンを介して確認を提供することができる。
【0056】
代替として、データ収集デバイス3は、光学式文字認識または光学式パターン認識を行うように構成され、次に、カメラ25は、画像を取得し続けるように構成することができ、工程s7.9およびs7.10におけるユーザからの確認に頼る代わりに、注射が行われたことを示唆する、表示された投与量のゼロへの減少を検出することができる。
【0057】
注射が確認された場合(工程s7.10)、コントローラ24は、注射の時刻等の注射に関する情報、および場合により、薬剤タイプに関するデータを記憶し(工程s7.11)、注射プロセスを完了する(工程s7.12)。工程s7.7に記憶された画像と共に、記憶されたデータは、例えば、医療従事者による定期的レビューのために、ユーザによって投与された処置のログに含めることができる注射の記録を提供する。記憶されたデータ、または提供される場合、処置のログは、ユーザによる要求に応じて他のデバイス4に送信することができる。
【0058】
図8は、ユーザが注射を投与する前に投与量を確認しない場合に辿ることができる一実施形態による手順を示す。この特定の例において、データ収集デバイス3は、光学式パターン認識、光学式文字認識、またはプログラム設定された投与量における変化の決定を行うように構成される必要がない。
【0059】
上記で検討したように、工程s8.0〜s8.4は
図7の工程s7.0〜s7.4に対応する。一方、この例において、ユーザは、最初に投与量を確認することなく注射の投与に進んだ(工程s8.5)。SoloSTAR(登録商標)ペン等の注射デバイス1において、投与量窓13に表示される投与量は、注射ストローク中に減少し、プログラム設定された薬剤投与量が射出されたとき、ゼロに到達する。このため、ボタン22、24、25を押下することによって、またはディスプレイ21をタッチすることによってユーザが確認を与えると(工程s8.6)、
図7の工程s7.6およびs7.7に関して上記で説明したように、新たな画像が捕捉および記憶され(工程s8.7、s8.8)、新たに捕捉された画像は、ゼロの投与量を示す。
【0060】
次に、データ収集デバイス3は、注射に進むようにユーザを促す。この時点で、ユーザは、プログラム設定された投与量を確認することを省略したことに気づく。
【0061】
例えば、ディスプレイ21上をスワイプすることによる、ユーザによるコマンドに続いて、データ収集デバイス3は「事後記憶(post−storing)」モードに入る。このモードにおいて、ユーザは、投与された投与量を示すことができる。データ収集デバイス3は、提案投与量を示す画像を表示する(工程s8.10)。例えば、画像は、工程s8.8において捕捉されたゼロ投与量を示す画像とすることができるか、または工程s8.3においてカメラ25によって以前に捕捉された画像とすることができる。代替として、メモリユニット240、241に以前に記憶された所定の投与量を示すデフォルト画像を表示することができる。
【0062】
ユーザが提案投与量を確認した場合(工程s8.11)、表示された画像が、注射の時刻および場合により薬剤タイプを示す他のデータと共に記憶される(工程s8.12)。
【0063】
ユーザが提案投与量を確認しない場合(工程s8.12)、ユーザは、確認された投与量を入力するように要求される(工程s8.13)。確認された投与量は、工程s9.14において受け取られ、次に、注射の時刻および場合により薬剤タイプに関する情報と共に記憶される(工程s8.15)。
【0064】
図9は、「事後記憶」ダイアログと呼ばれる、タッチスクリーンを用いた投与量のユーザ入力のための例示的な手順を示す。
図9に示すように、投与量は、例えば、数字スリーブに類似したグラフィック43において表示される。この特定の例において、次に、ユーザは、ディスプレイ21上で指をスワイプすることによって、ディスプレイ上に示された投与量を増減させることができる。ここで、第1の方向、例えば左方向へのスワイプ動作により示される投与量を減少させ、第2の方向、例えば右へのスワイプ動作により示される投与量を増大させる。ディスプレイ21によって正しい投与量が示されると、ユーザは、ボタン22の短い押下によって、または提供される場合、コマンドボタン42を押下するかもしくはディスプレイ21の所定の領域をタッチすることによってこれを確認することができる。
【0065】
代替として、ユーザは、投与された注射と同じ投与量で注射ペン1を再プログラム設定するように投与量ノブ12を回し、次に、工程s9.13において、投与量の確認を示すことができる。次に、コントローラ24は、カメラ25を用いてプログラム設定された投与量(図示せず)の画像を補捉し、新たに捕捉された画像を、注射に関する他のデータと共に記憶することによって確認に応答することができる(工程s8.15)。
【0066】
一方、ユーザが工程s8.11において、例えば、電源22ボタンの長い押下によってデータ収集デバイス3を単にオフに切り替える場合、データ収集デバイス3は、指定された薬剤投与量(図示せず)を伴うことなく、単に、注射の時刻および場合により薬剤タイプに関するデータを記憶することができる。
【0067】
手順は工程s8.16において終了する。
【0068】
図10は、ユーザが、ログエントリおよび転送モード間でどのようにナビゲートすることができるかを示す処置ログにおける表示されたエントリ44を示す。
図10に示すように、以前の注射からの期間が、例えば、時計またはストップウォッチに類似したグラフィックにおいて表示される。ユーザは、ディスプレイ21上で第1の方向および第2の方向にスワイプすることによって、連続したログエントリ間をスワイプすることができる。最も近時のエントリから開始する第2の方向におけるスワイプ動作は、データ収集デバイス3を転送モードに切り替えることができる。転送モードにおいて、ユーザは、データ収集デバイス3に、記憶されたデータを、無線ユニット28を介して他のデバイス4に転送するように命じることができる。
【0069】
図7および
図8に示す手順において、データ収集デバイス3は、捕捉された画像から薬剤投与量情報を抽出するように用いられず、薬剤投与量の特定は、他のデバイス4によって行われる。一方、他の実施形態では、データ収集デバイス3のコントローラ24は、捕捉された画像を処理して表示された投与量を決定するように構成することができる。ここで、そのような他の実施形態の例が、
図11、
図12および
図13を参照して説明される。
【0070】
図11は、この場合、光学式パターン認識を行うように構成されたデータ収集デバイス3を用いて薬剤投与量情報を収集する別の方法のフローチャートである。この手順において、ユーザは、注射の完了を確認することを要求されていない。
【0071】
工程s11.0から開始して、デバイスは、例えば、ユーザが電源ボタン22を押下することに応答して電源オンにされる(工程s11.1)。
【0072】
次に、データ収集デバイス3は、
図7の工程s7.2に関連して上記で説明したように、薬剤のタイプを決定し、ディスプレイ21上の薬剤の名称等の薬剤情報を提示する。
【0073】
次に、カメラ25は、ユーザが特定の薬剤投与量を送達するように注射ペン1をプログラム設定している間、投与量窓13の画像を捕捉する(工程s11.3)。捕捉された画像は、ディスプレイ21上に表示され(工程s11.4)、それによって、ユーザは現在プログラム設定されている投与量を見ることができる。
【0074】
ユーザがプログラム設定された投与量を確認する場合(工程s11.5)、コントローラ24は、投与量窓13の画像を捕捉するようにカメラ25を制御することによって応答し(工程s11.6)、捕捉された画像をメモリユニット240、241のうちの1つに記憶する(工程s11.7)。
【0075】
コントローラ24は、注射に進むというインジケーションをユーザに提供する(工程s11.8)。例えば、コントローラ24は、ディスプレイ21に、針15の方を向いた矢印を表示し、注射ボタン11が押下されるべきであることをユーザに示す。
【0076】
カメラ25は、注射ストローク中、投与量窓13の画像の捕捉を継続する(工程s11.9)。注射が投与されるにつれ、投与量窓13に示される数字が減少する。上述したように、SoloSTAR(登録商標)ペン等の注射デバイス1において、注射ストロークが完了すると、投与量13は「0」の投与量を表示する。コントローラ24はカメラ25によって捕捉された画像に対し光学式パターン認識を実行し、「0」の値が示されたときを識別し(工程s11.10)、注射の投与が完了したと決定する(工程s11.11)。
【0077】
工程s11.10においてコントローラ24によって実行される光学式パターン認識または光学式パターン相関は、捕捉された画像において個々の数字を識別する必要がないため、完全なOCR技法よりも計算集約的でないものにすることができる。例えば、コントローラ24は、メモリユニット240、241のうちの一方に記憶された、投与量「0」が表示されている投与量窓13の基準画像をスキャンし、捕捉された画像と基準画像との相関が所定の閾値を超えているかどうかを決定するように構成することができる。
【0078】
画像捕捉およびパターン認識の工程(工程s11.9、11.10、11.11)は、投与量窓13に表示されている投与量がゼロであると決定される(工程s11.11)まで繰り返される。このゼロ検出により、タイマがトリガされる(s11.12)。このタイマは、ユーザが、薬剤が分散するのを可能にするように針を注射部位に保持するように命令される「滞留時間(dwell time)」を示すタイマをトリガする(s11.12)。滞留時間中、データ収集デバイス3は、ディスプレイ21上にグラフィックまたはアニメーションを提示し(工程s11.13)、ユーザに、注射部位から針を除去する前に待機する必要性を示すことができる。例えば、ディスプレイ21は、砂時計を示すアニメーションを提示することができる。
【0079】
滞留時間が経過すると(工程s11.14)、コントローラ24は、薬剤の送達に関するデータを記憶する(工程s11.15)。
【0080】
他方で、工程s11.5において投与量のユーザ確認が受け取られない場合、コントローラ24は、最も近時に捕捉された画像に対し光学式パターン認識を行い、示されている投与量が「0」であるかどうかを決定する(工程s11.16)。投与量が0であると決定された場合、ユーザがプログラム設定された投与量を確認することなく、注射が投与されたと決定される(工程s11.17)。
【0081】
工程s11.17において、投与量の事前の確認なしで注射が投与されたと決定された場合、データ収集デバイス3は、注射が未知の投与量で記録されることになるかどうかを示すようにユーザを促す。
図12に示すように、例えば、数字ではなくクエスチョンマーク「?」が付いた投与量の画像を示すグラフィック46をディスプレイ21上に提示することができる。例えば、ユーザは、注射が行われず、代わりに、ユーザが投与量をゼロにリセットすることによってゼロ投与量の検出が生じた場合に、未知の投与量を記録すると判断することができる。
【0082】
注射が未知の投与量で記録されることになるというインジケーションがユーザから受け取られた場合(工程s11.18)、時刻および場合により薬剤タイプ等の注射に関する利用可能なデータが、投与量が未知であるというインジケーションと共に記憶される(工程s11.19)。
【0083】
代わりに、ユーザが、注射が指定された投与量で記録されることになることを示す場合、データ収集デバイス3は、「事後記憶」モードに入り、例えば、
図9を参照して上記で論考したダイアログを用いて、投与量を設定するユーザ入力を要求する(工程s11.20)。
【0084】
薬剤投与量を設定するユーザ入力が受け取られると(工程s11.21)、確認された投与量、注射の時刻、および場合により薬剤タイプを含むデータが記憶される(工程s11.15)。
【0085】
次に、手順は終了する(工程s11.22)。
【0086】
図13は、光学式文字認識(OCR)を行うことが可能なデータ収集デバイス3と共に用いるための別の実施形態による方法を示す。
【0087】
工程s13.0から開始して、データ収集デバイス3が電源オンにされる(工程s13.1)。次に、データ収集デバイス3は、薬剤タイプを決定し、
図8の工程s8.2に関連して上記で説明したように、薬剤名等の薬剤情報をディスプレイ21上に提示する(工程s13.2)。
【0088】
カメラ25は、ユーザが特定の薬剤投与量を送達するように注射ペン1をプログラム設定する間、投与量窓13の画像を捕捉する(工程s13.3)。捕捉された画像は、ディスプレイ21上に表示され(工程s13.4)、それによって、ユーザは現在プログラム設定されている投与量を見ることができる。
【0089】
投与量窓13に表示されている投与量が変化していると決定された場合(工程s13.5)、これは薬剤投与量のプログラム設定が依然として進行中であることを示唆し、別の画像がカメラによって捕捉され(工程s13.3)、表示され(工程s13.4)、これらの工程は、投与量が変化していないと決定される(工程s13.5)まで繰り返される。投与量が所定の期間にわたって変化していないと決定された場合、投与量は変化していないとみなされる。所定の期間は、0.1秒〜1秒の範囲とすることができる。特に、所定の期間は、0.1秒〜0.4秒の範囲、例えば、0.2秒の期間とすることができる。
【0090】
投与量が変化しているかどうかの決定は、運動センサ30が設けられている場合、運動センサ30による投与量ノブ12または数字スリーブ70の動きの検出に基づくことができる。例えば、運動センサ30を有しないデータ収集デバイスにおける他の実施形態では、コントローラ24は、カメラ25によって捕捉される画像に基づいて、投与量窓13内に表示される投与量が所定の期間にわたって変化していないと決定することができる(工程s13.5)。例えば、数字スリーブ70上の数字の画像がぼやけて見える場合、ユーザが依然として投与量ノブ12を操作しており、投与量のプログラム設定がまだ完了していないと決定することができる。一方、投与量窓13内の数字の画像が鮮明である場合、または所定の期間中に捕捉された連続画像が互いに合致している場合、投与量がもはや変化しておらず、注射デバイス1のプログラムが完了した場合があると決定することができる(工程s13.5)。
【0091】
投与量窓13に表示される投与量が所定の期間にわたって変化していないと決定された場合(工程s13.5)、これはユーザが薬剤投与量のプログラム設定を完了した可能性があることを示唆し、画像がコントローラ24によって処理され、表示される投与量がOCRを用いて決定される(工程s13.6)。
【0092】
別の実施形態では、投与量は、投与量の変化を最初にチェックする(工程s13.5)ことなく決定することができる(工程s13.6)。一方、OCRを用いた投与量の特定(工程s13.6)を、投与量が変化していないとき(工程s13.5)に限定することは、データ収集デバイス3における計算リソースおよび電力リソースを節減するのに役立ち、ひいては、バッテリ29の充電または交換間の時間間隔を延ばすことができる。
【0093】
場合により、コントローラ24は、OCRに先行して、捕捉された画像の前処理を行い、以下の工程を実行することによって画像品質を評価し、必要な場合、改善することができる。
・欠陥があり不良な画素の補正
・光補正
・歪み
・ジッタ
【0094】
例えば、露出制御アルゴリズムは、カメラ25の動作を調整して、カメラ25のための露出パラメータを制御することによって、明るすぎるかまたは暗すぎる画像を補正することができる。
【0095】
任意選択の前処理は、カメラに対する注射デバイス1の向きに基づいて投与量窓13内に表示される文字のスキューを補正し、および/または投与量窓13内に表示される文字の任意の傾きを補正することによって画像を調整することも含むことができる。例えば、投与量窓13内の数字は、ユーザによる認識および位置決めを容易にするために傾いている場合があるが、傾きが取り除かれた場合、データ収集デバイス20による復号が容易になる場合がある。
【0096】
次に、コントローラ24は、投与量窓13内に表示されている数字または他の投与量インジケーションを決定するために、メモリユニット240、241に記憶されたOCRアルゴリズムを用いて投与量窓13の画像から文字を認識することを試みる。
【0097】
OCRプロセスは以下の工程を含む
・バイナリ化
・セグメント化
・パターンマッチング
・位置計算
【0098】
いくつかの実施形態では、信頼性を高めるために並列に動作する2つのOCRアルゴリズムが存在する場合がある。2つのOCRアルゴリズムは同じ入力(画像)を有し、同じ出力を提供するように意図される。それらは共に、類似した工程を実行するが、各工程において用いられる個々の方法は変動する場合がある。これらの2つのOCRアルゴリズムは、バイナリ化、セグメント化、パターンマッチングおよび位置計算工程のうちの1つ、またはこれらの工程のうちの2つ以上において異なる場合がある。同じ結果をもたらすために異なる方法を用いる2つのOCR部分を有することによって、データが2つの独立した方法で処理されるので、アルゴリズム全体の信頼性が増大する。
【0099】
OCRプロセスにおいて、カメラ25から取得され、上記で説明したように調整されるカラー画像またはグレースケール画像は、バイナリ化プロセスを通じて、単なる白黒画像に変換される。投与量窓において暗い数字が明るい背景上に提示されている例において、白黒画像は、黒画素で数字の存在を示し、白画素で数字の不在を示す。いくつかの実施形態では、黒画素と白画素とを分離するのに固定の閾値が用いられる。バイナリ化されたピクチャにおいて、閾値以上の値を有する画素は白になり、閾値未満の画素は黒になる。高い閾値はアーチファクト(白いエリアにおける黒い部分)につながるのに対し、低い閾値は、場合によっては数字の一部が欠落するというリスクを有する。いくつかの実施形態では、アルゴリズムが一般的にアーチファクトに対してロバストである(すなわち、何らかのアーチファクトが存在する場合、正確なOCRプロセスを実行することができる)ので、閾値は、いずれの場合にも数字の一部が欠落しないように選択される。画像が256濃淡値を用いて解析される試験において、127の閾値が良好な結果を示した。
【0100】
例えば前処理において、光補正が行われた場合、固定閾値の使用が可能である。光補正および固定閾値の組み合わせは、窓平均バイナリ化に類似している。窓平均バイナリ化は、画素値を、その画素が位置するエリアの画素の平均値と比較する。歪みおよび傾き補正工程の前に光補正工程を実行することは、OCRプロセスに用いられるように利用可能な情報がより多いことを意味し、これは、ピクチャのエッジおよびコーナーにおいてより良好な結果をもたらすことが示されている。代替として、捕捉されたグレースケール画像にOtsu閾値方法を適用して、バイナリ画像を生成することができる。いくつかの代替的な実施形態では、バイナリ化は省略することができ、アルゴリズムのOCR部分を、捕捉されたカラー画像またはグレースケール画像において実行することができる。
【0101】
次に、セグメント化が実行される。アルゴリズムのこの部分の目標は、画像内の各可視のまたは部分的に可視の数字の正確な位置を決定することである。これを達成するために、アルゴリズムは、数字のエッジを見つけることによって、可視の数字の境界を画定する。これは通常、任意の順序で実行することができる2つの工程において達成される。コントローラ24は、バイナリ化された画像を形成する画素列が解析される「垂直投影」を行うことができる。各画素列が個々に解析され、各列内の黒画素の数の和が計算される。いくつかの実施形態では、ゼロ個の黒画素を有する画素列のみが、数字のエッジを画定する。代替として、汚れ、引っかき傷および他の外乱を計上するために、黒画素の数のための低い閾値を設定することができる。隣接する列の異なる値が計算され、最も大きい差異を有する境界が、数字のエッジを表す。更に、列の重なり合うグループの画素コンテンツ(例えば、3つの隣接する列)を計算して、数字の水平エッジを決定するのに役立てることができる。
【0102】
次に、コントローラ24は、バイナリ化された画像を構成する画素行が解析される「水平投影」を行う。これは、垂直投影に関して上記で説明したのと同じようにして進行する。
【0103】
水平投影の予測結果が垂直投影の予測結果に加えられ、それによって可視の数字のエッジが識別される。コントローラは、完全な数字の予測高さ(画素行単位)で事前にプログラム設定することができ、このため、部分的に可視の数字の存在を認識することができる。
【0104】
別の実施形態において、「水平投影」および「垂直投影」は、各行および列における白画素の予測数が既知であるならば、白画素の和が計算される解析に基づくことができる。
【0105】
正確な位置を知ることによって、OCRプロセスにおける次の工程のために、可視の1つまたはそれ以上の数字を表す画像の一部のみを用いることが可能になる。これによって、数字以外の他のもの、例えば、汚れ、引っかき傷および他の外乱の任意の影響を低減することができる。更に、後続の工程において、例えば、パターンマッチング工程において処理される画素の総数も低減される。これは、リソース要件を低減するのに役立つ。これは性能の増大にも役立つ。加えて、厳密な位置を知ることは、画像の中心に対する垂直方向の位置を決定することもサポートする。
【0106】
OCRプロセスにおける次の工程は、復号され識別される可視の数字のうちの1つを選択することである。これは、数字のうちの1つを、「主数字行(primary digit row)」として指定することによって行われる。主数字行は、いずれの可視の数字が最も大きな高さを有するかに基づいて選択される。これは、スリーブ70上に印刷された数字の全てが概ね同じ高さを有し、最も大きな高さを有する数字が完全に可視であり、したがって高い確度で容易に復号されると仮定することができることに起因する。主数字行は、その後、注射デバイス1内にダイヤル設定された用量を決定するのに用いられる数字である。
【0107】
インスリンの自己投与のための標準的な注射デバイス1は、1IUから80IUまでの任意の数の単位の薬剤を注射することができる。したがって、主数字行として識別された数字を適切に復号するために、この数字が1つの数字からなるかそれとも2つの数字からなるかを決定しなくてはならない。したがって、コントローラ24は、各数字が1つの数字からなるかそれとも2つの数字からなるかを決定するために、一連の工程を行い、2つの数字からなる場合、数字を互いに分離する。コントローラ24は、この目的で以前に計算された列画素情報を用いることができる。
【0108】
この後、コントローラ24は、選択された主数字行が、予め定義された「最大数字幅」値よりも広いかどうかを決定する。コントローラ24に、捕捉された画像内の数字の予測サイズに関する情報を事前にプログラム設定することができ、それによって、単一の数字の最大予測幅を定義することができる。信頼性を高めるために、最大幅は、最も幅が広い数字よりも多い、少数の画素列として設定することができる。主数字行の幅が最大数字幅以下である場合、行は単一の数字を含むと想定される。主数字行が、単一の数字であるには幅が広すぎる場合、(画像全体ではなく)主数字行に対し第2の垂直投影が行わる。加えて、各個々の数字の予測幅を用いて、分離が生じるべき点を予測することができる。
【0109】
いくつかの注射デバイス1において、限られた利用可能なスペース、および数字がユーザに対して可読である必要性に起因して、数字は、投与量窓内で共に非常に近くに表示される場合がある。このため、バイナリ化の後、数字を構成する2つの数字は、明確に分離することができない場合があり、すなわち、2つの数字の間に、黒画素のない列が存在しない場合がある。この場合、各個々の数字の予測幅を再び用いて、分離が生じるべき点を予測する。予測列が黒画素を含む場合、隣接する列からのこの列の偏差を計算して、最良の分離点を決定する。この状況において、選択された分離列における黒画素が左の数字に属するか右の数字に属するかが明らかでないので、これらの黒画素は無視される。こうすることが、数字を正しく識別するためのOCRプロセスの信頼性に及ぼす影響は最小限であることが示されている。
【0110】
次に、主数字行における数字を識別するようにパターンマッチングプロセスが行われる。各数字のためのテンプレートを、アプリにより事前にプログラム設定することができ、次に、識別される数字をこれらのテンプレートと比較することができる。直接的手法では、パターンマッチングは、画素単位で行うことができる。一方、これは、高い計算能力を必要とする場合があり、画像とテンプレートとの間の位置の変動を受けやすい場合がある。テンプレートが用いられる場合、コントローラ24は、例えば、1つまたはそれ以上の数字のサイズを変更し、数字を画定された画素エリアにクロッピングし、イタリックフォントでプリントされた数字を直立にすることによって、画像の数字に対し他のタイプの操作を行うことができる。これらの操作は、記憶されたテンプレートとのパターンマッチング比較の前に行うことができる。代替として、これらの操作は、バイナリ化プロセスの前の前処理において行うことができる。更なるシェーディング、歪みおよび露出補正も行うことができる。
【0111】
いくつかの他の実施形態では、特徴認識プロセスが行われる。特徴は、水平線、垂直線、もしくは対角線、曲線、円、または閉ループ等とすることができる。そのような特徴は、選択された数字の画像において認識し、テンプレートと比較することができる。
【0112】
また更なる実施形態ではパターンマッチングアルゴリズムはベクトル比較プロセスに基づくことができる。例えば、テンプレートは、黒画素の各線(連続する一続き)の位置および長さを記述するベクトルの形態をとることができる。1つの例では、位置および長さは、それぞれの線における絶対位置に関係する。別の例では、位置および長さは、テンプレートの中心を通って延在する垂直線に関係する。各数字の捕捉されたバイナリ画像を、同様に、ベクトルに変換し、各記憶されたテンプレートと順に比較して、最良一致を見つけることができる。捕捉された画像のベクトルを特定の数字テンプレートと比較するとき、偏差があれば、結果として、画像とそのテンプレートとの間の一致の尤度にペナルティが課されることになる。ペナルティの大きさは、テンプレートと比較した画像内の欠落したまたは余分な黒画素の数に依拠する場合がある。数字の画像が各テンプレートと比較され、全てのペナルティが課された後、いずれの数字が存在するかに関して判断が行われる。良好な光学的条件において、正しいテンプレートは、非常に低いペナルティを有する一方、全ての他のテンプレートは高いペナルティを有する。主数字行が2つの数字からなる場合、このプロセスは双方の数字に対し行われ、次に、コントローラ24は結果を結合して、数字のための最終結果を生成することができる。
【0113】
ある特定の数字の場合、特殊な手段が存在する場合がある。例えば、「1」は実質的に、全ての他の数字から幅が逸脱し、結果として共通の誤検出が生じる。これに対処するために、数字のバイナリ画像が「1」の予測幅よりも広い場合、このバイナリ画像は、「1」の記憶されたベクトルテンプレートと比較されているとき、追加の検出ペナルティを受ける。
【0114】
いくつかの例外事例において、主数字行のパターンマッチングの結果における信頼性レベルがある特定の閾値(例えば、99%)未満である場合、プロセッサは、他の可視のまたは部分的に可視の数字のうちの1つまたはそれ以上に対し第2のパターンマッチングプロセスを行うことができる。数字の順序がわかっているため、この第2のパターンマッチングは、第1のパターンマッチングが正しい結果を返したことを検査するものとして機能することができる。
【0115】
結果における信頼性レベルが依然として十分高くない場合、新たな画像を、カメラ25を用いて捕捉し、コントローラ24によって処理することができる。
【0116】
主数字行の1つまたはそれ以上の数字の識別に成功した場合、投与量窓13に表示された用量を決定するために、重み付け関数が適用される。重み付け関数を定式化するために、投与量窓13の中心に対する主数字行の垂直位置を決定することができる。これは、画像内の投与量窓13の中心線を表す画素行に対する主数字行を含む中央画素行のオフセットを計算することによって行うことができる。
【0117】
例えば、いくつかの実施形態において、カメラ25は、受光素子の矩形の64×48のアレイを含む。結果として得られるバイナリ画像は、これらの同じ寸法を有する画素アレイである。24番目および/または25番目の画素行を、画像の中心の行として指定することができる。主数字行を含む中央画素行の位置が決定される。次に、主数字行を含む中央画素行と、画像の1つまたはそれ以上の中心行との間の画素行におけるオフセットが計算される。このオフセットは、オフセットの方向に依拠して正または負とすることができる。オフセットは、これを連続する数字間の距離(画素行単位)で除算することによって割合に変換され、その後、それに応じて決定された数字に適用される。したがって、オフセットは、センサに対する数字の回転位置を決定することを可能にする。主数字行の中心画素行が、画像の中心画素行と同じである場合、オフセットはゼロであり、位置は、主数字行の数字に等しい。一方、ほとんどの状況において何らかのオフセットがある可能性が高い。
【0118】
数字スリーブ70上にプリントされた連続数字間の距離は一定である。なぜなら、数字は、注射デバイス機構の離散形の機械的動きに関連する用量を表すためである。したがって、捕捉された画像における連続した数字間の距離(画素行単位)も一定であるはずである。数字の予測高さおよび数字間のスペースは、アプリに事前プログラム設定することができる。例として、各数字の予測高さは22画素とすることができ、数字間のスペースの予測高さは、6画素とすることができる。したがって、連続数字の中心画素行間の距離は28画素である。
【0119】
この例を続けると、画素行が画像の最上部から最下部まで連番を付されている場合、重み付け関数の適用は、以下のように数学的に定義することができる。
位置=主数字行の数字+[2×オフセット/(数字の予想高さ+スペースの予想高さ)]ここで、
オフセット=投与量窓の中心に対応する画像行の数字−主数字行の中心行の数字
である。
【0120】
このため、主数字行が画像の上半分にある場合、オフセットは正であり、主数字行が画像の下半分にある場合、オフセットは負である。例えば、主数字行内に示される数字が「6」であり、オフセットがゼロである場合、計算される位置は以下となる。
位置=6+[2×0/(28)]=6
このため、「6」の結果が予測通りに返される。
【0121】
75IUが注射デバイス1内にダイヤル設定される別の例では、最上部の数字「74」が主数字行として選択され、上記の式に従って11画素行の正のオフセットが存在し、ここでも、28画素の組み合わされた数字/スペースの高さを仮定する場合、計算される位置は以下となる。
位置=74+[2×11/(28)]=74.79
次に、この結果は、最も近い整数に切り上げされ、予測通り「75」の位置決定を与える。
【0122】
当業者であれば、上記で説明した重み関数および位置決定は、1つの例を表すにすぎず、多数の他の計算方法を用いて同じ結果に到達することができることを理解するであろう。また、当業者は、上記で説明した数学的計算を変更し改善して、計算時間を低減することができることも理解するであろう。このため、重み関数の厳密な形態は、本発明の定義にとって重要でない。
【0123】
いくつかの注射デバイスでは、スペースの制約、および数字がある特定のサイズである必要性に起因して、偶数の数字のみが投与量窓13内に提示される。いくつかの他の注射デバイスでは、奇数のみが表示される場合がある。一方、任意の数の単位の薬剤を注射デバイス1内にダイヤル設定することができる。他の注射デバイスでは、偶数および奇数の双方を提示することができ、半単位の用量を注射デバイス内にダイヤル設定することができる。注射デバイスは、80IUの最大ダイヤル設定用量に制限することもできる。代替として、2つおき、3つおき、または4つおきの数字を表示し、数字間の用量はメモリで示すこともできる。これに鑑みて、OCRアルゴリズムは、コントローラ24に、注射デバイス1において用いられる連番を識別させることができる。例えば、ユーザに、注射デバイス1に関する情報をデータ収集デバイス3に入力するように促すことができるか、または情報を画像から得ることができ、例えばラベル19上のテキストまたはバーコードからの情報を用いることができる。コントローラ24は、メモリユニット240、241に記憶された様々な注射デバイス1のために用いられる連番を示すルックアップテーブルまたは他の情報を調べることができる。次にコントローラ24は、OCRデータ、および注射デバイス1のための適切な連番の双方に基づいて、選択された用量を決定することができる。代替としてまたは更に、数字の高さおよび数字間のスペースのサイズも変更される場合があるため、重み関数の変更形態を用いることができる。
【0124】
方法は、場合により、サニティチェックおよびヒステリシス計算等の後処理を含むことができる。代替として、OCRプロセスの結果は、後処理なしで終了させることができる。
【0125】
画像が、データ収集デバイス3が工程13.1において電源オンにされてからコントローラ24がOCRを行った第1の画像である場合、またはコントローラが、OCRプロセスの結果が、任意の以前に処理された画像から抽出された投与量よりも高い投与量を示すかどうかを決定する場合(工程s13.7)、OCRプロセスの結果は、現在表示されている投与量としてメモリユニット240、241に記憶される(工程s13.8)。
【0126】
ユーザが投与量を確認する場合(工程s13.9)、投与量は、確認された投与量としてメモリユニット240、241に記憶される(工程s13.10)。注射の投与および滞留時間の経過後に(工程s13.11)、
図11に関連して上記で説明したように、注射の時刻および場合により薬剤タイプを含む情報が記憶される(工程s13.12)。
【0127】
一方、ユーザは、投与量を最初に確認することなく注射を投与することに進むことができる。この場合、カメラ25は、投与量窓13の画像の捕捉に進む(工程s13.3)が、投与量が変化していることが示される(工程s13.5)。
【0128】
投与量窓13に表示されている投与量がゼロに到達すると、更なる変化は検出されず(工程s13.5)、コントローラ24は、投与量を決定する(工程s13.6)。一方、ゼロの決定された投与量は最高の投与量とならない(工程s13.7)。ユーザは投与量を確認していないため(工程s13.9)、コントローラ24は、工程s13.6において決定された投与量がゼロであるかどうかをチェックする(工程s13.14)。ゼロでない場合、ユーザがプログラム設定された投与量を確認するか(工程s13.9)またはゼロの投与量が検出されるまで、工程s13.3〜13.14が繰り返される。
【0129】
工程13.14においてゼロの投与量が検出される場合、注射が確認されていない投与量で投与されたと決定される。次に、コントローラ24は、ユーザに、どのように進むかを決定するための更なる入力を促す。特定の例では、
図14に示すように、ユーザが確認または拒否を行う(工程s13.16)ための、提案投与量を示すグラフィック46をディスプレイ21に提示することができる(工程s13.15)。ここで、提案投与量は、工程s13.8において以前に記憶された最も高い投与量である。
【0130】
ユーザが、提案投与量を確認する場合(工程s13.16)、ここでユーザによって確認された最も高い投与量、注射の時刻、および場合により薬剤タイプを示す画像が記憶される(工程s13.12)。
【0131】
ユーザが提案投与量を確認しない場合(工程s13.16)、データ収集デバイス3は、事後記憶モードに入る。データ収集デバイス3は、ユーザに対し、例えば
図10に示すようなスワイプ動作で投与される投与量を入力することの要求をディスプレイ21上に提示し(工程s13.17)、入力を受け取る(工程s13.18)。いくつかの実施形態では、事後記憶モードにおいて表示される初期グラフィック43は、デフォルト投与量、以前に確認された投与量、または複数の以前に確認された投与量の平均値、中央値、最頻値等の平均に対応することができる。
【0132】
代替として、ユーザは、投与量ノブ12を回して、投与された注射と同じ投与量で注射ペン1を再プログラム設定し、次に、投与量の確認を示すことができる。次に、コントローラ24は、確認された投与量のインジケーションとして記憶されるプログラム設定された投与量の画像を、カメラ25を用いて捕捉することによって、確認に応答することができる。
【0133】
ユーザ入力が受け取られた後(工程s13.18)、確認された投与量、注射の時刻、および場合により薬剤タイプを示す情報が記憶される(工程s13.12)。
【0134】
次に、手順が終了する(工程s13.19)。
【0135】
図15は、例えば、表示されている投与量が変化する際の投与量ノブ12の回転方向(DDR)を検出することによって、投与量窓13に示される投与量が減少しているかどうかを検出することが可能なデータ収集デバイス3と共に用いるための更なる実施形態による方法を示す。
【0136】
工程s15.0から開始して、データ収集デバイス3が電源をオンにされる(工程s15.1)。次に、データ収集デバイス3は、薬剤のタイプを決定し、
図8の工程s8.2に関連して上記で説明したように、薬剤の名称等の薬剤情報をディスプレイ21上に提示する(工程s15.2)。
【0137】
カメラ25は、特定の薬剤投与量を送達するようにユーザが注射ペン1をプログラム設定している間、投与量窓13の画像を捕捉する(工程s15.3)。捕捉された画像は、ディスプレイ21上に表示され(工程s15.4)、それによって、ユーザは、現在プログラム設定され、そしてメモリユニット240、241のうちの1つに記憶された(工程s15.5)投与量を見ることができる。
【0138】
次に、ユーザが投与量を確認する場合(工程s15.6)、データ収集デバイス3は、確認された投与量を記憶し(工程s15.7)、ユーザに注射を開始するように促す。注射ストロークおよび滞納時間の経過が完了した後(工程s15.8)、確認された投与量、注射の時刻、および場合により薬剤タイプを含む情報が、記憶および/または続く送信(工程s15.9)のために他のデバイス4に送信される(工程s15.9)。
【0139】
ユーザが投与量を確認しない場合(工程s15.6)、コントローラ24は、投与量窓13に表示されている投与量が減少しているかどうかを決定する(工程s15.10)。この決定は、カメラ25によって捕捉される画像に基づくことができる。他の実施形態では、データ収集デバイス3は、例えば、光度計または運動センサ30によって検出されるような、投与量ノブ12が回されるときの数字スリーブ上の反射性のチックマークの経路に基づいて、センサを用いて動きの方向を検出する。
【0140】
注射デバイス1がSoloSTAR(登録商標)ペンであるこの例では、表示される投与量は、注射の投与中にゼロに戻り、表示される投与量は、注射デバイス1のプログラム設定時にゼロから開始する。このため、投与量窓13に表示される投与量は最初に増大する。注射が投与されている間、表示される投与量は徐々に減少する。
【0141】
投与量窓13に示される投与量が減少していないと決定された場合(工程s15.10)、薬剤投与量のプログラム設定が依然として進行中である場合があるので、別の画像が捕捉され(工程s15.3)、表示され(工程s15.4)、記憶される(工程s15.5)。
【0142】
投与量窓13に示される投与量が減少していると決定された場合(工程s15.10)、これは注射が投与されている途中である場合があることを示唆し、カメラ25は投与量窓13の画像の捕捉を継続し(工程s15.11)、コントローラ24は、これらの画像に対し光学式パターン認識を行い(工程s15.12)、表示される投与量がゼロに降下したかどうかを決定し(工程s15.13)、この降下は注射の完了を示唆する。光学式パターン認識およびゼロ検出は、
図14に関連して上記で説明したのと同じように行うことができる。代替として、データ収集デバイス3は、工程s15.10において減少していることがわかった投与量が、工程s15.13において、所定の期間にわたってもはや変化していないことがわかった場合、注射が完了したと決定するように構成することができる。
【0143】
工程s15.11〜s15.13は、投与量窓13がゼロの投与量を表示していると決定されるまで繰り返される(工程s15.13)。
【0144】
投与量窓13内に表示される投与量が0に戻ったとき(工程s15.13)、コントローラ24は、ユーザによる確認または拒否のために提案投与量を示す画像を表示する(工程s15.14)。ここで、画像は、工程s15.10において第1の画像が投与量の減少を示す前に、工程s15.3においてカメラ25によって最も近時に捕捉され、工程s15.5において記憶された画像である。換言すれば、提案投与量は、ユーザによって注射デバイス1内に最も近時にダイヤル設定されたことがわかった投与量である。提案投与量は、
図14に示すのと同様にして表示される。
【0145】
次に、コントローラ24は、ユーザに、どのように進むかを決定するための更なる入力を促す。ユーザが提案投与量を確認することによって応答する場合(工程s15.15)、提案投与量、注射の時刻、および場合により薬剤タイプを含む画像が他のデバイスに送信される(工程s15.9)。
【0146】
代替として、ユーザが提案投与量を確認しない場合(工程s15.15)、データ収集デバイス3は事後記憶モードに入る。コントローラ24は、ユーザに対し、投与された投与量を、例えば
図10に示すようなスワイプ動作で入力することの要求をディスプレイ21上に提示し(工程s15.17)、入力を受け取る(工程s15.18)。事後記憶モードにおいて表示される初期グラフィック43は、
図13に関連して上記で論考したような、1つまたはそれ以上の以前に確認された投与量に基づくことができる。
【0147】
次に、コントローラ24は、確認された投与量、注射の時刻、および場合により薬剤タイプを含む情報を記憶する(工程s15.9)。
【0148】
次に、手順が終了する(工程s15.19)。
【0149】
上記の実施形態は例示にすぎず、データ処理機能および/またはセンサの様々な組み合わせを有する代替的なデータ収集デバイスを提供することができることに留意されたい。上述したように、投与量ログ、またはOCR、ZDおよびDDRの1つまたはそれ以上の記憶等、いくつかの機能は、他のデバイス4およびデータ収集デバイス3、5、6によって、またはデータ収集デバイス3、5、6ではなく他のデバイス4によって実行することができる。
【0150】
上述の実施形態は、インスリン注射ペンからデータを収集することに関して説明されたが、本発明の実施形態は、他の薬剤の注射または他の医療プロセスの監視等の他の目的で用いることができることに留意されたい。実施形態は、例えば、安全上の理由で他のタイプの機器の動作を監視する非医療目的で用いることもできる。