特許第6685325号(P6685325)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6685325
(24)【登録日】2020年4月2日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】真空食品貯蔵システム
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/20 20060101AFI20200413BHJP
   A47J 47/10 20060101ALI20200413BHJP
【FI】
   B65D81/20 B
   A47J47/10
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-555621(P2017-555621)
(86)(22)【出願日】2015年11月27日
(65)【公表番号】特表2018-513073(P2018-513073A)
(43)【公表日】2018年5月24日
(86)【国際出願番号】CN2015095764
(87)【国際公開番号】WO2016169274
(87)【国際公開日】20161027
【審査請求日】2018年8月21日
(31)【優先権主張番号】201520246467.4
(32)【優先日】2015年4月22日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517366057
【氏名又は名称】ホップ シング メタル アンド プラスティック マニュファクトリー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Hop Shing Metal & Plastic Manufactory Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】クウォック,チン パン
【審査官】 植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】 特開平03−069417(JP,A)
【文献】 特開2010−281214(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/18−81/30
B65D 67/00−79/02
B65D 81/38
A47J 47/10
A47J 39/00−39/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を貯蔵する容器と、
該容器の第1の壁に固定される容器空気弁と、
コードレス真空ユニットとを含む、
持ち運び可能な真空食品貯蔵システムであって、
対向面が前記容器空気弁の周りに延在し、前記容器空気弁は、前記容器の内側と連通する空気通路の上で前記容器に外部的に取り付けられる弾性的な弁部材を含み、該弁部材の内側が前記空気通路を常閉し、前記弁部材の外側への減圧の適用は、前記弁部材を外向きに偏向させて、前記空気通路を開き、
前記コードレス真空ユニットは、
前記対向面とのシールの係合が前記容器と真空ノズルとの間に配置されるインターフェースチャンバを閉じるよう、前記対向面と係合するシールを備える真空ノズルであって、前記シールは、ハンズフリー操作のために安定的に前記真空ユニットを弾性的に懸架する弾性的な材料を含み、それにより、前記真空ユニットの重量が前記シールを前記対向面に対して付勢する、真空ノズルと、
前記容器の上に前記真空ユニットを位置付けるために、前記真空ノズルに形成される突出部及び相補的な凹部のうちの一方及び前記容器に形成される突出部及び相補的な凹部のうちの他方であって、突出部及び相補的な凹部は前記インターフェースチャンバを境界付ける、突出部及び相補的な凹部と、
前記真空ノズルを通じて空気を引くための電動真空ポンプと、
該電動真空ポンプに選択的に電力を低供するオンオフ電力スイッチを含む制御回路と、
前記容器内の真空レベルを示す真空信号を生成する前記制御回路内の真空センサと、
前記インターフェースチャンバと周囲空気との間の通路を提供するように動作可能な均圧弁とを含み、
前記制御回路は、前記容器内の所定の真空レベルを示す真空信号を受信した後に前記均圧弁を急激に開くコントローラを更に含む、
持ち運び可能な真空食品貯蔵システム。
【請求項2】
前記シールは、前記シールが軸方向に圧縮されるときに内向きに曲がる円周リップを含む、請求項1に記載の持ち運び可能な真空食品貯蔵システム。
【請求項3】
前記リップは、径方向に内向きに並びに軸方向に延びるように傾斜させられる、請求項2に記載の持ち運び可能な真空食品貯蔵システム。
【請求項4】
前記シールは、前記真空ノズルの周囲の周りに延在し、前記突出部は、前記シールに隣接して前記真空ノズルの上に形成され、前記突出部は、前記シールが水平面から離間させられた状態で、前記真空ユニットを前記水平面上に垂直に支持し得る、請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の持ち運び可能な真空食品貯蔵システム。
【請求項5】
前記容器空気弁は、前記弁部材の上の弾性的なカバーと、該カバーと前記弁部材との間に配置されるレバーとを更に含み、該レバーは、前記カバーを前記容器内に内向きに押すことが前記弁部材の少なくとも部分を外向きに動かして前記空気通路を開くように、前記弁部材及び前記カバーと当接する対向する端を有し、それらの間に支点を備える、請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の持ち運び可能な真空食品貯蔵システム。
【請求項6】
前記第1の壁は、前記容器の蓋の部分を含む、請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の持ち運び可能な真空食品貯蔵システム。
【請求項7】
前記真空ノズルは、前記電動真空ポンプと、前記真空センサと、前記均圧弁と、前記コントローラとを取り囲むハウジングの下方端を閉じる、請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の持ち運び可能な真空食品貯蔵システム。
【請求項8】
前記オンオフ電力スイッチは、前記ハウジングの上方端に取り付けられる、請求項に記載の持ち運び可能な真空食品貯蔵システム。
【請求項9】
前記シールは、前記ハウジングの隣接する外面と実質的に接線方向に整列させられる凸状外面を有する、請求項に記載の持ち運び可能な真空食品貯蔵システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気弁を有する真空容器と、空気弁を通じて空気を抜き出すための、真空容器で支持され得るコードレス真空ユニットとを含む種類の、真空食品貯蔵システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術の真空食品貯蔵容器では、時には、使用者が真空の存在を確認する唯一の方法は容器を開けることであり、然る後、使用者は空気の内部への突入(inward push)を聞くことができる。多くの使用者にとって、この空気騒音(air noise)は真空の存在を喚起し、貯蔵システムに信頼をもたらす。
【0003】
米国特許第7,246,555号は、真空ユニットを含むコードレス真空食品貯蔵システムを記載しており、真空ユニットは、容器の蓋の上に載り、貯蔵中に失われる真空を再充填する使用者が不在でも真空操作が行われ得るよう、真空スイッチを用いて内部圧力をモニタリングする。この米国特許第7,246,555号は、真空が容器内に存在するという表示を提供するより満足のいく方法も記載している。ダイアフラムの反対側が内部圧力及び周囲圧力に晒され、容器内の真空の存在の視覚的な表示のために、内部真空がポペットを後退させるよう、ポペットがダイアフラムに固定される一方で、ポペットを外向きに付勢するクリックバネが、容器内の真空の存在の可聴表示を提供する。古い方法と比べて有意な改善であるが、ポペットの視覚的影響はその大きさ及び場所の故に小さく、それは真空ユニットによって容易に視界から妨げられることがある。バネの可聴「クリック」(audible “click”)は真空を示すのに役立つが、それは良く知られておらず、学習されなければならない。何故ならば、使用者はそのような騒音を容器内の真空の存在に直感的に関連付けないからである。
【0004】
米国特許第7,246,555号の真空食品貯蔵システムは、バキュームユニットを容器に接続するために差込みファスナ又はさねはぎファスナを使用する。この構成の欠点は、真空ユニットを捩ること及び取り外すことが困難であり、これがユニットを把持するのを助けるために本体に設けられるクッション及びリブによって部分的に軽減されるだけであるということである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記不利点を克服し或いは実質的に改善すること、又は、より一般的には、改良された真空食品貯蔵システムを提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様によれば、
食品を貯蔵する容器と、
容器の第1の壁に固定される容器空気弁と、
コードレス真空ユニットとを含む、
持ち運び可能な真空食品貯蔵システムであって、
対向面が容器空気弁の周りに延在し、容器空気弁は、容器の内側と連通する空気通路の上で容器に外部的に取り付けられる弾性的な弁部材を含み、弁部材の内側が空気通路を常閉し、弁部材の外側への減圧の適用は、弁部材を外向きに偏向させて、空気通路を開き、
コードレス真空ユニットは、
対向面とのシールの係合が容器と真空ノズルとの間に配置されるインターフェースチャンバを閉じるよう、対向面と係合するシールを備える真空ノズルであって、シールは、ハンズフリー操作のために安定的に真空ユニットを弾性的に懸架する弾性的な材料を含み、それにより、真空ユニットの重量がシールを対向面に対して付勢する、真空ノズルと、
容器の上に真空ユニットを位置付けるために、真空ノズルに形成される突出部及び相補的な凹部のうちの一方及び容器に形成される突出部及び相補的な凹部のうちの他方であって、突出部及び相補的な凹部はインターフェースチャンバを境界付ける、突出部及び相補的な凹部と、
真空ノズルを通じて空気を引くための電動真空ポンプと、
電動真空ポンプに選択的に電力を低供するオンオフ電力スイッチを含む制御回路と、
容器内の真空レベルを示す真空信号を生成する制御回路内の真空センサと、
インターフェースチャンバと周囲空気との間の通路を提供するように動作可能な均圧弁とを含み、
制御回路は、容器内の所定の真空レベルを示す真空信号を受信した後に均圧弁を急激に開くコントローラを更に含む、
持ち運び可能な真空食品貯蔵システムが提供される。
【0007】
好ましくは、シールは、シールが軸方向に圧縮されるときに内向きに曲がる円周リップを含む。任意的に、シールは、多数のリップを含み、或いはコンサーティーナのような形態を有して、真空の下でより大きな程度のシールの偏向及び真空ユニットの動きをもたらしてよい。
【0008】
好ましくは、リップは、径方向に内向きに並びに軸方向に延びるように傾斜させられる。
【0009】
好ましくは、シールは、真空ノズルの周囲の周りに延在し、突出部は、シールに隣接して真空ノズルの上に形成され、突出部は、シールが水平面から離間させられた状態で、真空ユニットを水平面上に垂直に支持し得る。
【0010】
好ましくは、容器空気弁は、弁部材の上の弾性的なカバーと、カバーと弁部材との間に配置されるレバーとを更に含み、レバーは、カバーを容器内に内向きに押すことが弁部材の少なくとも部分を外向きに動かして空気通路を開くように、弁部材及びカバーと当接する対向する端を有し、それらの間に支点を備える。
【0011】
好ましくは、第1の壁は、容器の蓋の部分を含む。
【0012】
好ましくは、真空ノズルは、電動真空ポンプと、真空センサと、均圧弁と、コントローラとを取り囲むハウジングの下方端を閉じる。
【0013】
好ましくは、オンオフ電力スイッチは、ハウジングの上方端に取り付けられる。
【0014】
好ましくは、シールは、ハウジングの隣接する外面と実質的に接線方向に整列させられる凸状外面を有する。
【0015】
本発明は、操作的な使用において有効且つ効率的な真空貯蔵システムを提供し、真空ユニットの弾性的な懸架は、真空が増加すると、真空ユニット全体が容器の上に引き下げられることを意味する。均圧弁の急激な開放は、真空ユニット全体がポップアップするのと同時に、可聴空気流又は「ポップ」(“pop”)を引き起こす。よって、その結果、真空の存在のより喚起的な可聴表示(evocative audible indication)と組み合わせられた、真空の存在のより実質的な視覚的表示がもたらされる。その上、そのシステムは、製造コストを最小にし且つ性能を最大にする、並びに、保守を単純化する、全体的な単純な設計を有する。
【0016】
次に、添付の図面を参照して、本発明の好適な形態を一例として記載する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明のシステムの真空ユニットの好適な実施態様の分解図である。
図2】本発明のシステムの容器アセンブリの好適な実施態様の分解図である。
図3図1の真空ユニットを通じた縦断面図である。
図4図2の容器アセンブリを通じた縦断面図である。
図5図1の真空ユニットの空気回路の概略図である。
図6図1の真空ユニットが2つの動作位置を示す断片図において取り付けられた図2の容器アセンブリを通じた断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図2を参照すると、真空容器アセンブリ10が、真空食品貯蔵容器11を含み、その開放頂部は、蓋12によって密封されている。蓋12の上側の凹部13に取り付けられているのは、弾性的な弁部材15と、レバー16と、取付リング17と、弾性的なカバー18とを概ね含む、容器空気弁14である。容器空気弁14は、蓋12及び容器11の中心軸19と概ね同軸に取り付けられてよい。
【0019】
各レバー16の1つの長手方向端21は、カバー18の下側に当接するように丸められてよいのに対し、反対の端22は、弁部材に当接し且つ弁部材15のドーム型の外面24から突出するナブ23(nub)を受け入れるために分岐させられてよい。ナブ23は互いに正反対であってよく、各レバー16の対向する端21,22は互いに横方向にオフセットしている。対向する端21,22の間に長手方向に位置付けられているのは、レバー16の両側で同軸の心棒突出部27で形成される支点26である。
【0020】
図1は、コードレス真空ユニット30を示しており、コードレス真空ユニット30は、環状対向面33を蓋12に係合させるためのシール32を備える真空ノズル31を含む。真空ノズル31は、シェル34a,34bを含むハウジング34の下端を閉鎖し、シェル34a,34bは、電動真空ポンプ35、電池36、ソレノイド作動圧力均等化弁37、及び真空センサ39とコントローラ40とを支持するプリント回路基板38を取り囲む。フレーム41が、これらの内部コンポーネントをハウジング34及び真空ノズル31に取り付ける。オンオフ電力スイッチアセンブリ42を用いて電動真空ポンプ35に電力を選択的に供給する。カプリング43が、電動真空ポンプ35を真空ノズル31に気密に接続する。
【0021】
図3は、内部コンポーネントを取り囲むように本体34に固定された真空ノズル31を示している。本体34は、部分的に球形であり、それぞれの直立した中心軸について対称的であり、シール32が、本体の頂点にあるオンオフ電力スイッチアセンブリ42及び概ね円形の真空ノズル31の周囲に延在している。よって、本体34は、人間工学的に有利な形態も提示し、本体が、直立中心軸についての角向きを特に考えないで、容易に把持され、持ち上げられ、オンにされるのを可能にする。突出部45がシール32に隣接して真空ノズル31に形成され、使用中にノズル31を受け入れる凹部13と位置合わせされた状態で真空ノズル31を位置付ける働きをする。突出部45は、シール32が水平面から離間させられた状態で、真空ユニット30を水平面上で垂直に支持することもでき、それにより、不使用時にシール32を清浄に保ち、非圧縮状態に保つのを助ける。
【0022】
シール32は、好ましくは、エラストマであり、真空ノズル31の周囲にある相補的な形状の通路に固定されたブロック部分46を含む。ブロック部分46と一体的であるのは、対向面33に当接する自由端48を備えるリップ47(lip)である。ブロック部分46へのその取付部と自由端48との間で、リップ47は軸方向に延在し、径方向に内向きに延びるように傾斜している。リップ47の曲率半径は、自由端48に向かって減少してよい。シール32は、ハウジングの隣接する球状外面66と実質的に接線方向に整列させられた凸状外面65を有する。
【0023】
オンオフ電力スイッチアセンブリ42の半透明ボタンを通じて、さもなければオンオフ電力スイッチアセンブリ42の周りに延在する環状レンズを通じて光を透過させるために、発光ダイオード49がプリント回路基板38に取り付けられてよい。真空ノズル31の直ぐ外側で容器10と真空ノズル31との間に位置する空間又はインターフェースチャンバ60の内外への空気の移送のために、真空ノズル31を通じる通路50が設けられている。
【0024】
図4に示すように、蓋12は、容器11の内外への空気の移送のために、凹部13の基部(ベース)に空気通路52を含む。弁部材15はエラストマであり、通路52内に受け入れられるステム53を備えるキノコ形状を有し、図示の常閉位置において、弁部材15の頭部は、凹部13の基部の外面54に対して封止されて、通路52を閉塞する。
【0025】
カバー18もエラストマ材料で形成されてよく、弁部材15が開いているときに空気が通過するのを許容する穿孔55を含む。
【0026】
レバー16は、それらの長手軸が概ね直径方向に延びるように整列させられる。レバー16は、端21が軸19に近接するカバー18の内側に隣接するか或いは軸19に近接するカバー18の内側に当接するよう、レバー16の端22が弁部材15の周囲付近に位置するそれぞれのナブ23に固定され且つ心棒突出部27が表面24に支持された状態で、カバー18と弁部材15との間に配置される。
【0027】
使用中、蓋を開けるのを容易にするために、カバー18を容器11内に内向きに押し込むことによって真空を放出して、空気が容器内に突入するときの良く知っている騒音をもたらす。カバー18の内面が押し下げられることにより端21に当接し、レバー16を支点26について回転させて、弁部材15の少なくとも周囲部分を外面54との封止係合から離れる方向に持ち上げることにより、空気弁14を開く。
【0028】
図5は、真空ユニット30の空気回路を概略的に例示している。真空センサ39及び均圧弁37(pressure-equalising valve)は、両方とも、電動真空ポンプ35の入口側に、インターフェースチャンバ60と電動真空ポンプ35との間に延びる空気線に接続されている。
【0029】
食品を貯蔵するために、真空ユニット30を用いて閉塞容器から空気を取り出す。図6を参照すると、真空ユニット30は、位置Eにおいて蓋12の上に配置され、位置Eでは、真空ユニットを正しく位置付けるために、突出部45は相補的な凹部13に受け入れられる。シールの自由端48は、真空ユニット30の重量によって対向面33に押し付けられ、それにより、インターフェースチャンバ60を封止する。この位置では、ある量の空気が、インターフェースチャンバ60、即ち、真空ノズル31と、シール32と、凹部13の壁と、弁部材15とによって境界付けられる空間内に存在する。この位置Eでは、シール32も真空ユニット30の重量を弾性的に支持する。
【0030】
次に、使用者は、オンオフスイッチアセンブリ42を押して、電動真空ポンプ35を始動させ、電動真空ポンプ35は、インターフェースチャンバ60から空気を迅速に抜き出すことで、弁部材15の外側への減圧が弁部材15を外向きに偏向させて(deflects)、空気通路を開く。真空ポンプ35が継続すると、増大する圧力差は、真空ユニット30を一層更に蓋12の上に引っ張り、位置Rで示すように、シール32が軸方向に完全に圧縮されるまで、リップ47を内向きに曲げる。真空ユニット30全体の動きは、真空の存在を明確に視覚的に示す。これは、例えば、シールが完全に圧縮されるときに隠される自由端48に隣接する対照的な色のバンド(contrasting coloured band)をもたらすことによって、更に強調されてよい。
【0031】
スイッチ40がオンにされた後、コントローラ40は、真空センサ39からの真空信号をモニタリングし、そして、容器11内の所定の真空レベルを示す真空信号を受信した後、コントローラ40は、ソレノイドにトリガ信号を送信して、均圧弁37を急激に開く。均圧弁37の急激な開放は、シール32が減圧されて圧力が均等化されるときに真空ユニット全体がポップアップすると同時に、可聴空気流又は「ポップ」(“pop”)を引き起こす。この空気流の騒音は、容器を開けることを必要とせずに、真空の存在を喚起する可聴表示をもたらす。その上、ひとたび真空がこのように放出されると、真空ユニット30は、機械的結合を切断することを必要とせずに、蓋12から簡単に持ち上げられ得る。
【0032】
本発明の態様はほんの一例として記載されたものであり、その範囲から逸脱することなく変更及び追加がそれらに行われてよいことが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6