(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6685612
(24)【登録日】2020年4月3日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】表示体の構造
(51)【国際特許分類】
G09F 7/18 20060101AFI20200413BHJP
G09F 7/00 20060101ALI20200413BHJP
E01F 15/04 20060101ALI20200413BHJP
E01F 15/06 20060101ALI20200413BHJP
【FI】
G09F7/18 Z
G09F7/00 A
E01F15/04 A
E01F15/04 B
E01F15/06 A
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-149371(P2018-149371)
(22)【出願日】2018年8月8日
(65)【公開番号】特開2020-24325(P2020-24325A)
(43)【公開日】2020年2月13日
【審査請求日】2019年9月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518246903
【氏名又は名称】小栗 正
(74)【代理人】
【識別番号】100083068
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 一宣
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 靖
(72)【発明者】
【氏名】小栗 正
【審査官】
藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3023001(JP,U)
【文献】
特開2007−077586(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3014732(JP,U)
【文献】
特開2002−108224(JP,A)
【文献】
米国特許第06023867(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 7/00− 7/22
G09F 19/22
E01F 1/00
E01F 9/00−15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱、及び、この支柱に架承されたビーム、ケーブル、又はパイプでなる梁材でなるガードレール、ガードパイプ、又はガードケーブルでなる防護柵に取付ける看板、広告塔、又は標識である表示体であって、
この表示体は、前記梁材に固定される複数の固定具と、この複数の固定具を基に、前記防護柵に固定される、この防護柵と同寸の表示板でなり、
前記表示板は、左右側の長さ寸法を調整可能な手段を付設する構成とした表示体の構造。
【請求項2】
前記表示体、及び/又は、前記固定具は、上下側の端部を、湾曲可能としたことを特徴とする請求項1に記載の表示体の構造。
【請求項3】
前記固定具は、鍵形であって、その上下側の折曲げ端部は、前記防護柵の上下側の前記梁材に、止め具で緊締可能としたことを特徴とする請求項1に記載の表示体の構造。
【請求項4】
支柱、及び、この支柱に架承された梁材でなるガードレールでなる防護柵に取付ける看板、広告塔、又は標識である表示体であって、
この表示体は、前記梁材に固定される複数の止め具と、この複数の止め具を基に、前記防護柵に固定される、この防護柵と同寸の表示板でなり、
前記表示体の左右側に第1取付孔を開設し、この第1取付孔に整合する第2取付孔を、前記ガードレールに開設し、この第1・第2取付孔に止め具を差込み、かつ固定することで、このガードレールにこの表示体を取付け可能とし、
前記表示板は、左右側の長さ寸法を調整可能な手段を付設する構成とした表示体の構造。
【請求項5】
支柱、及び、この支柱に架承されたビーム、ケーブル、又はパイプでなる梁材でなるガードレール、ガードパイプ、又はガードケーブルでなる防護柵に取付ける看板、広告塔、又は標識である表示体であって、
この表示体は、上下側の縁部を、前記防護柵に固定し、この防護柵と同寸の表示板を取付けることを特徴とし、
前記表示板は、左右側の長さ寸法を調整可能な手段を付設する構成とした表示体の構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガードレール、ガードパイプ、又はガードケーブルでなる防護柵に取付ける看板、広告塔、又は標識である表示体の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
周知の如く、防護柵(分離帯を含む)は、主として、進行方向を誤った車両が路外、対向車線、又は歩道等に逸脱するのを防ぐとともに、車両乗員の傷害および車両の破損を最小限に留めて、車輛を正常な進行方向に復元させることを目的とし、また、歩行者、及び自転車の転落若しくはみだりな横断を抑制する等の目的を備えた施設であるとの解説がある。そして、この防護柵の構造と、設置等に関しては、道路交通法で、義務付けされている。
【0003】
この防護柵を利用した表示体で、殊に道路表示体に関しては、工夫、及び/又は、利便性等を意図した文献が挙げられる。一例を説明すると、文献1として、ガードパイプに取付けた支持脚を利用して、選挙用の掲示板を立設する発明であり、掲示板の設置簡易化と、設置自由度、及び/又は、設置箇所等の拡充である(特許第6032776号公報)。また、文献2として、ガードレール(取付け対象物)に、挟持固定される上下の固定具(移動規制手段、及び下端アーム)を備えた脚部と、この脚部の上端部に設けた掲示物支持台とでなる発明であり、ガードレールと脚部の係止、及び支持台への掲示物の支持等の強度の向上にある(特許第5295002号公報)。更に、文献3として、ガードレールの上下端部に係止するスプリングを備えた対の引っ掛け手段と、この対の引っ掛け手段を繋ぐ表示体とでなり、ワンタッチ、かつ容易な取付けを意図する(特開平10−105102号公報)がある。
【特許文献1】特許第6032776号公報
【特許文献2】特許第5295002号公報
【特許文献3】特開平10−105102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した文献1−2では、取付け対象物(ガードレールとする)を、掲示板、表示体等の支持柱として、利用するものであり、表示体としての利用ではない。従って、ガードレールの有効利用でなく、換言すると、邪魔な掲示板としか考えられない。また、ガードレールの上に突出することから、風雨とか積雪時に問題を抱えている。
【0005】
尚、文献3においては、前記文献1−2の問題の一部はクリアーするが、有効利用の面において、改良の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記文献1−3の問題点を解決し、さらなる有効利用と、ガードレールの風雨とか積雪時における問題を解決するために、請求項1−
5を提案する。
【発明の効果】
【0007】
請求項1−
5は、少なくとも、前述の課題を解決することを意図し、提案するが、一例であり、後述する各実施例等は、本発明の好ましい一例の説明であり、各実施例とか図面に限定されない。従って、発明の趣旨の範囲において構成の一部を変更する構造とか、同じ特徴と効果を達成できる構造、等は、本発明の範疇である。
【0008】
請求項1の発明は、支柱、及び、支柱に架承されたビーム、ケーブル、又はパイプでなる梁材でなるガードレール、ガードパイプ、又はガードケーブルでなる防護柵に取付ける看板、広告塔、又は標識である表示体であって、
表示体は
、梁材に固定される複数の固定具と、複数の固定具を基に、防護柵に固定される、防護柵と同寸の表示板で
なり、
表示板は、左右側の長さ寸法を調整可能な手段を付設する構成とした表示体の構造である。
【0009】
これにより、請求項1では、防護柵の大きさ(外寸とする)を有効利用して、表示体を取り付け可能とする。また、防護柵の強度等に影響を与えることなく、外寸に対する風雨とか積雪時の強度問題を解決可能とする。また、これにより、防護柵の使用とか、衝突時の強度対応が可能である。
【0010】
請求項2の発明は、表示体、及び/又は、固定具は、上下側の端部を、湾曲可能としたことを特徴とする表示体の構造である。
【0011】
これにより、請求項2では、請求項1の目的達成と、安全性の確保とか、防護柵との一体化の確保とかを図る。
【0012】
請求項3の発明は、固定具は、鍵形であって、上下側の折曲げ端部は、防護柵の上下側の
梁材に、止め具で緊締可能としたことを特徴とする表示体の構造である。
【0013】
これにより、請求項3では、請求項1の目的達成と、安全性の確立とか、防護柵との一体化の確立とかを図る。
【0016】
請求項
4の発明は、
支柱、及び、支柱に架承された梁材でなるガードレールでなる防護柵に取付ける看板、広告塔、又は標識である表示体であって、
表示体は、梁材に固定される複数の止め具と、複数の止め具を基に、防護柵に固定される、防護柵と同寸の表示板でなり、
表示体の左右側に第1取付孔を開設し、第1取付孔に整合する第2取付孔を、
ガードレールに開設し、第1・第2取付孔に止め具を差込み、かつ固定することで、ガードレールに表示体を取付け可能とし
、
表示板は、左右側の長さ寸法を調整可能な手段を付設する構成としたたことを特徴とする表示体の構造である。
【0017】
これにより、請求項
4では、請求項1の目的達成と、目的達成のために、表示体の構造を提案できる。
【0018】
請求項
5の発明は、支柱、及び、支柱に架承されたビーム、ケーブル、又はパイプでなる梁材でなるガードレール、ガードパイプ、又はガードケーブルでなる防護柵に取付ける看板、広告塔、又は標識である表示体であって、
表示体は、上下側の縁部を、防護柵に固定し、防護柵と同寸の表示板を取付ける
ことを特徴とし、
表示板は、左右側の長さ寸法を調整可能な手段を付設する構成とした表示体の構造である。
【0019】
これにより、請求項
5では、請求項1の目的達成と、防護柵に安全、かつ確実に取付けできる表示体の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
(
図1)−(
図5)は、ガードパイプに表示体を取付けた第1−第3実施例を示している。
【0023】
(
図6)−(
図8)は、ガードレールに表示体を取付けた第4−第5実施例を示している。
【0024】
(
図9−1)−(
図10−3)は、ガードレールに表示体を取付けた第6−第7実施例を示している。
【
図11】丁字路における表示体の使用例を示した俯瞰図
【0025】
(
図12)−(
図14)本発明の防護柵に表示体を取付けた望ましい各実施例である。
【
図12】第1−第3実施例のガードパイプ二本仕様の使用態様を示した側面図
【
図13】第1−第3実施例のガードパイプ三本仕様の使用態様を示した側面図
【
図14】第4−第5実施例のガードレールの使用態様を示した側面図
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1−
図5に示したガードパイプXに表示体Aを取付けた第1−第3実施例について説明すると、表示体Aは、ガードパイプXの一面(人が視認する表面側)に取付ける表示板1と、この表示板1を、ガードパイプXに固定し、かつガードパイプXの他面(裏面側)に取付ける固定具2とで構成する。そして、表示板1と、固定具2を緊締する多数の止め具8とでなる。
【0027】
この表示板1は、三本のガードパイプX(防護柵)の上下方向の立上り寸法X1と同じ立上り寸法1aを有し、かつガードパイプXのスパンA2(支柱間の幅。但し、長尺物もあり後述する)と同じ幅寸法1bを有する梁材100(パイプ、波板材「ビーム」、又はケーブルもあり後述する)で構成する。この梁材100の上下側に折曲げ片101、102を形成するとともに、この折曲げ片101、102の開放端には、それぞれ複数片の取付け片103、104を突設することで、側面視して曲面折曲げ角隅となる略コ字形を呈する。この取付け片103、104にはボルト用の孔4、5を備える。尚、表示板1は、防護柵と同寸が望ましい。
【0028】
また、この固定具2は、前記取付け片103、104に重畳する折曲げ取付け片200、201と、この折曲げ取付け片200、201を繋ぐ本体帯202との構成であり、側面視して折曲げ角隅となる略コ字形を呈する。この折曲げ取付け片200、201にはボルト用の孔6、7を備える。
【0030】
尚、表示板1の立上り寸法1a>固定具2の折曲げ取付け片200、201外側間の寸法となっているが、一例である。
【0031】
以上の第1実施例の構成において、
図2、
図3の如く、表示板1の裏面1−1を、ガードパイプXの表面側Xaに添設し、各折曲げ片101、102(各は省略する)を、ガードパイプXの上下端にそれぞれ係止する(それぞれは省略する)。これにより、表示板1は、ガードパイプXに掛け止めされる(仮止めされる)。この掛け止め状態で、取付け片103、104は、ガードパイプXの裏面側Xbより突き出る。
【0032】
続いて、複数枚の固定具2(複数枚は省略する)の折曲げ取付け片200、201を、ガードパイプXの裏面側Abに添設するとともに、折曲げ取付け片200、201を、折曲げ片101、102の内側に差し入れる(重畳する)と、パイプX3を、梁材100と固定具2(本体帯202)で挟持する状態となり、かつ表示板1が、ガードパイプXに掛け止めされる(仮止めされる)。図中3は支柱である。
【0033】
前記折曲げ取付け片200、201の折曲げ片101、102への差し入れで、孔4、5と、孔6、7を整合する。この整合孔に、それぞれ止め具8のボルトの差込みと、ナットの緊締により、表示板1と固定具2は、パイプX3に固定される(表示板1と固定具2で、パイプX3の少なくとも、三か所を緊締する。一例である)。即ち、ガードパイプXに表示体Aが取付け、かつ固定される(
図2参照)。そして、この折曲げ取付け片200、201を角部とすることで、折曲げ片101、102との重なり具合が確保できて、表示板1と固定具2の整合性とフィット感が確保できる。
【0034】
尚、第1実施例では、固定具2の折曲げ取付け片200、201を、表示板1の取付け片103、104に差込み支持する構造を説明した。しかし、一例であり、例えば、折曲げ取付け片200、201を、取付け片103、104に被嵌支持する構造も採用できる。
【0035】
また、表示体1に、曲面の繋ぎ部を介して、取付け片103、104を形成する構造を説明したが、
図5の第3実施例の如く、角部の繋ぎ部を介して、取付け片103、104を形成する構造も可能である。また、
図4に示した第2実施例は、第1実施例の「出願人のお店の宣伝」でなく、本来の目的を冠した言葉を表示している。
【0036】
図6−
図8に示したガードレールY(防護柵)に表示体Aを取付けた第4−第5実施例について説明すると、
図6の第4実施例では、基本的な構造は、前述の第1−第3実施例と同じである。但し、波形のビームの形状を考慮し、梁材100の両端部100a、100bには、折曲げ形態で、かつ略台形形状の差込み片100−1、100−2を備える。差込み片100−1、100−2を波形の凹部に係止することで、取付けの安定性(振動、風邪等によるガタ防止)と、強度の向上等を図る。その他は、前述の第1−第3実施例に準ずる。また、
図7と
図8の第5実施例では、梁材100と、差込み片100−1、100−2の構造であり、梁材100はシンプルな構造であって、ガードレールYの視認側と、同じ一枚板の外観とし、上下端部の折曲げ片101、102は巻き締め構造である。そして、差込み片100−1、100−2を、ガードレールYのガードレール端部Y1、Y2に取付ける。この一例は、固定具2を有さない構造である。そして、その他は、前述の第4実施例に準ずる。尚、支柱3と梁材100、及びガードレールY等は、この支柱3、梁材100等に開設した孔10と止め具8を利用して、支持、かつ緊締する。
【0037】
図9−1−
図10−3に示したガードレールYに表示体Aを取付けた第6−第7実施例について説明すると、
図9−1−
図9−3の第6実施例では、基本的な構造は、前述の第5実施例と同じである。また、
図10−1−
図10−3の第7実施例では、基本的な構造は、前述の第5実施例と同じである。但し、梁材100を分割形状とし、スパンX2の調整ができることが特徴である。
【0038】
図11は、丁字路においての前述の第1−第7実施例の設置の使用例を示したものであり、交差した正面に表示体Aを取付けた俯瞰図を示す。
【0039】
図12−
図14は、前述の各実施例の側面図であって、
図12は、第1−第3実施例のガードパイプXの二本パイプX3仕様の使用態様を示し、
図13は、第1−第3実施例のガードパイプXの三本パイプX3仕様の使用態様を示し、
図14は、第4実施例のガードレールYの使用態様を示したものである。
【0040】
尚、ガイドケーブルの防護柵は図示しない。
【0041】
図15は、公知のガードレールの側面図である。
【符号の説明】
【0042】
A 表示体
1 表示板
1a 立上り寸法
1b 幅寸法
1−1 裏面
1−2 表面
100 梁材
100a 端部
100b 端部
100−1 差込み片
100−2 差込み片
101 折曲げ片
102 折曲げ片
103 取付け片
104 取付け片
2 固定具
200 折曲げ取付け片
201 折曲げ取付け片
202 本体帯
3 支柱
4−7 孔
8 止め具
10 孔
X ガードパイプ
Xa 表面側
Xb 裏面側
X1 立上り寸法
X2 スパン
X3 パイプ
Y ガードレール
Y1 ガードレール端部
Y2 ガードレール端部