(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6685931
(24)【登録日】2020年4月3日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】流動食品の密封パックを供給するための供給ユニット
(51)【国際特許分類】
B65B 61/24 20060101AFI20200413BHJP
【FI】
B65B61/24
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-567199(P2016-567199)
(86)(22)【出願日】2015年5月28日
(65)【公表番号】特表2017-517452(P2017-517452A)
(43)【公表日】2017年6月29日
(86)【国際出願番号】EP2015061784
(87)【国際公開番号】WO2015189038
(87)【国際公開日】20151217
【審査請求日】2018年5月14日
(31)【優先権主張番号】14171689.4
(32)【優先日】2014年6月10日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【弁理士】
【氏名又は名称】井戸川 義信
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョルジオ・マッティオーリ
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・ジョン・ペドレッティ
(72)【発明者】
【氏名】ディーノ・ネーリ
【審査官】
塩見 篤史
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭57−175538(JP,A)
【文献】
特表2014−500207(JP,A)
【文献】
特開2008−068993(JP,A)
【文献】
特開昭62−016329(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0245008(US,A1)
【文献】
米国特許第04492069(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B59/00−65/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動食品のシールされたパック(4)を、前記パック(4)から折り曲げ加工されたパッケージを形成するように構成された折り曲げ加工ユニットに供給するための供給ユニットであって、前記供給ユニットは、前記折り曲げ加工ユニットに向って、前記パック(4)を運搬するために前進経路(P)に沿って周期的に動作可能な運搬機構(7)を有する供給コンベア(6)を備え、前記供給ユニットはさらに、
前記前進経路(P)に向って、前記パック(4)を押しやるよう構成されたプッシュ機構(17)と、
前記前進経路(P)に向って前記パックを方向付けるためのシュート(26)と、を備え、
前記プッシュ機構(17)は、駆動体と、前記駆動体によって駆動される少なくとも一つのプッシュ要素(18)とを備え、前記プッシュ機構(17)は、前記パック(4)が前記シュート(26)内に存在する間に前記パック(4)と相互作用し、前記前進経路(P)に向って前記パック(4)を押しやるように構成され、
前記シュート(26)は前記駆動体の一方側に配置され、前記シュート(26)および前記駆動体は前記パック(4)用のチャネル(27)を形成すると共に前記少なくとも一つのプッシュ要素(18)は前記パック(4)と相互作用するために前記チャネル(27)内に延在することを特徴とする供給ユニット。
【請求項2】
前記プッシュ機構(17)は前記運搬機構(7)とは異なる、請求項1に記載の供給ユニット。
【請求項3】
前記プッシュ機構(17)は複数のプッシュ要素(18)を備え、かつ、前記駆動体は回転体(15)を備え、前記プッシュ要素(18)は前記回転体(15)から突出しかつ前記回転体(15)によって回転させられる、請求項1に記載の供給ユニット。
【請求項4】
前記供給コンベアは柔軟な輸送要素(8)を備え、かつ、前記運搬機構は、前記柔軟な輸送要素(8)によって前記前進経路に沿って移動させられる少なくとも運搬要素(9)を備える、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の供給ユニット。
【請求項5】
前記運搬機構(7)は、前記柔軟な輸送要素(8)から突出する複数の運搬要素(9)を備える、請求項4に記載の供給ユニット。
【請求項6】
前記柔軟な輸送要素(8)は前記駆動体によって作動させられる、請求項4が請求項1または2を引用する場合の請求項4に記載の供給ユニット。
【請求項7】
前記柔軟な輸送要素(8)は前記回転体(15)によって作動させられる、請求項4が請求項3を引用する場合の請求項4に記載の供給ユニット。
【請求項8】
前記運搬要素(9)は第1の距離(d1)で前記柔軟な輸送要素(8)上で等しく離間され、かつ、前記プッシュ要素(18)は第2の距離(d2)で前記回転体(15)上で等しく離間され、前記第1の距離(d1)は前記第2の距離(d2)と等しい、請求項7に記載の供給ユニット。
【請求項9】
前記柔軟な輸送要素(8)はループの形状を有すると共に前記回転体(15)上に部分的に巻回され、前記回転体(15)上に巻回される前記柔軟な輸送要素(8)の部分(25)から突出する前記運搬要素(9)は、前記回転体(15)から突出する対応するプッシュ要素(18)と整列させられる、請求項8に記載の供給ユニット。
【請求項10】
前記供給コンベア(6)は、前記パック(4)を受け取り、前記前進経路(P)に沿って前記パック(4)を案内するためのガイド機構(11)を備え、前記運搬機構(7)は、前記前進経路(P)に沿って前記ガイド機構(11)上に配置される、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の供給ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パックから折り曲げ加工されたパッケージを形成する折り曲げ加工ユニットへと、流動食品の密封されたピロー形状パックを供給するための供給ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、フルーツジュース、低温殺菌またはUHT(超高温処理済)牛乳、ワイン、トマトソース等の多くの食品は、殺菌された包装材料から作られたパッケージに収容されて販売されている。
【0003】
このタイプのパッケージの典型的な例は、積層シート包装材料を折り曲げ加工し、シールすることによって形成されるTetra Brik Aseptic(登録商標)として知られている液体または流動食品用の平行六面体形状のパッケージである。
【0004】
包装材料は多層構造を有しており、これは、実質的に、繊維材料、例えば紙の、またはミネラル添加ポリプロピレン材料の層を備えていてもよい剛性および強度のためのベース層と、このベース層の両側を覆う熱シールプラスチック材料、例えばポリエチレンフィルムの複数の層とを備える。
【0005】
UHTミルクのような長期保存製品用の無菌パッケージの場合、包装材料はまた、例えばガスおよび光バリア材料、例えばアルミニウムフォイルまたはエチルビニルアルコール(EVOH)の層を含むが、これは、熱シールプラスチック材料の層に重ねられ、そして最終的に食品と接触するパッケージの内面を形成する熱シールプラスチック材料の別な層によって覆われる。
【0006】
周知のように、この種のパッケージは全自動包装機械において製造されるが、ここでは連続的なチューブがウェブ供給包装材料から形成される。すなわち包装材料のウェブは、例えば、過酸化水素溶液などの化学殺菌薬剤を使用することによって包装機械において殺菌されるが、化学殺菌薬剤は、いったん殺菌が完了すると包装材料の表面から除去され、例えば加熱によって蒸発させられ、そして、このようにして殺菌された包装材料のウェブは、閉じた無菌環境内で維持され、垂直チューブを形成するように折り曲げられ、長手方向にシールされる。
【0007】
包装機械は成形ユニットを備えており、チューブは、殺菌されるかまたは殺菌処理された食品で連続的に下方に満たされ、シールされ、続いてピローパックを形成するために等しく離間された断面に沿って切断されるが、これは、続いて、完成された、例えば実質的に平行六面体形状のパッケージを形成するために折り曲げ加工ユニットへと供給される。
【0008】
さらに詳しくは、ピローパックは、実質的に、平行六面体形状の本体部分と、互いに対向すると共に本体部分の両側において横方向に突出しかつ本体部分上に折り込まれる各三角形の端部フラップを形成する上端部分および下端部分とを備える。
【0009】
垂直チューブを形成するために包装材料をシールする際に形成される長手方向シーリングストリップはピローパックに沿って延在し、そして各ピローパックの上端部分および下端部分は、長手方向シールストリップに対して垂直でかつパックの上端および底から突出する各端部フラップを形成する各横断シーリングストリップを有する。
【0010】
各ピローパックの上端部分および下端部分は各端部フラップの本体部分に向かって先細化する。
【0011】
折り曲げ加工ユニットは公知であり、実質的に、供給ステーションから排出ステーションへの主として真っ直ぐな水平成形経路に沿って連続的にピローパックを供給するためのチェーンコンベアと、ピローパックの各上端部分および下端部分を平坦化し、そして上端部分および下端部分上に各端部フラップを折り曲げるために成形経路に沿って各ピローパックと共に周期的に協働する複数の折り曲げ加工デバイスとを備える。
【0012】
折り曲げ加工ユニットは、ピローパックを加熱し、上端部分および下端部分においてピローパックの外側プラスチック層を形成するプラスチック材料を溶融させるために配置された加熱手段を備える。
【0013】
実際、ピローパックは、たいてい、その長手方向軸線が垂直に配置された状態で形成されシールされる。新しく形成されたピローパックは続いてチューブから切断させ、垂直ポジションから実質的に水平なポジションとなるように湾曲プロファイルシュートに沿ってスライドさせられるが、このポジションにおいて、それらは、シュートの直ぐ下流に配置されると共にピローパックを折り曲げ加工ユニットへと押しやる供給ユニットによって受け取られる。
【0014】
いったんピローパックがチューブから切断されると、それらは重力によってシュートへと下方に移動し、そしてシュートに沿って前進する。
【0015】
供給ユニットは、そこでシュートから来るパックが受け取られる入口ゾーンと、そこでパックが折り曲げ加工ユニットへと供給される出口ゾーンとの間で延在する二つのガイドを備える。供給ユニットはさらに、コンベヤベルトと、コンベアベルトから突出すると共にガイドに沿ってパックを前進させるためにパックと相互作用するように配置されたキャリアとを備える。
【0016】
コンベアベルトは、第1のホイールおよび第2のホイールの周囲に巻回され、第1のホイールおよび第2のホイールは実質的に水平な軸を有する。このようにして、コンベヤベルトは上側アクティブブランチおよび下側アクティブブランチを有し、上側アクティブブランチのキャリアは二つのガイド間に形成されるギャップを通過し、パックを押しやる。
【0017】
公知の包装機械の欠点は、成形ユニットから来るパックが供給ユニットと同期させられないことがあるということである。
【0018】
特に、パックは、横方向のシーリングを行うシーリングデバイスへの、あるいはチューブからパックを分離させるカッターへの張り付き、シーリングステップおよび切断ステップ中およびその後のパックのスイング、摩擦、シュートにおけるパックの跳ね返り、といったさまざまな要因によって「遅延」することがある。
【0019】
したがって、キャリアが入口ゾーンに到達したとき、対応するパックがまだ到着しておらず、そうしたキャリアはパックを運ぶことができないということが起こり得る。この場合、次のキャリアは二つのパック、すなわちその「自己」パックおよび先行キャリアへと供給されなかった「遅延」パックと相互作用する。これは、供給ユニットまたは折り曲げ加工ユニットにおける詰まりを引き起こすことがある。
【0020】
また、パックが入口ゾーンに到達したとき、対応するキャリアは、パックの端部の代わりに、パックの中間部分と相互作用することが起こり得る。このようにして、キャリアはパックを潰し、それを損傷させることがある。
【0021】
上述の欠点は、コンベヤベルトの速度が高く、隣接キャリア間の距離が小さい高速包装機械の場合に特に問題となるが、これは成形ユニットから来るパックとコンベヤベルトとの間の同期の欠如を極めて深刻なものとする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明の目的は、公知の包装機械、特に成形ユニットからパックを受け取り、折り曲げ加工ユニットへとパックを移送する供給ユニットを改良することである。
【0023】
本発明の別の目的は、供給ユニットのキャリアと成形ユニットから来るパックの同期を改良することである。
【0024】
本発明の別の目的は、パックが対応するキャリアに到達までに生じる遅延が低減または排除される供給ユニットを提供することである。
【0025】
本発明の別の目的は、高速包装機械で使用される場合でさえ、効率的でかつ信頼性が高い供給ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明によれば、請求項1に記載されるような、密封されたパックから包装材料のチューブ内に注入可能な食品のパッケージを製造するための折り曲げ加工ユニットが提供される。
【0027】
本発明の好ましい非限定的な実施形態について、添付の図面を参照して、例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図3】
図1の供給ユニットによって移送されるパックの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1および
図2を参照すると、成形ユニット2、折り曲げ加工ユニット(図示せず)および成形ユニット2と折り曲げ加工ユニットとの間に介在させられた供給ユニット3を備えた包装機械1が示されている。
【0030】
成形ユニット2は、ピロー形状パック4を得るために、包装材料を折り曲げ、充填し、シールする。特に、成形ユニット2は、包装材料のチューブ(図示せず)からパック4を連続的に製造する。
【0031】
チューブは、公知の様式で、熱シールシート材料のウェブを長手方向に折り曲げ加工し、シールすることによって形成されるが、当該ウェブは、繊維材料、例えば紙の、またはミネラル添加ポリプロピレン材料の層を備えていてもよい剛性および強度のためのベース層と、このベース層の両側を覆う熱シールプラスチック材料、例えばポリエチレンフィルムの複数の層とを備えていてもよい。UHTミルクのような長期保存製品用の無菌容器の場合、包装材料はまた、ガスおよび光バリア材料の層、例えばアルミニウムフォイルまたはエチルビニルアルコール(EVOH)フォイルを備え得るが、これは熱シールプラスチック材料の層の上に重ねられ、そして最終的に食品と接触するパッケージの内面を形成する熱シールプラスチック材料の別の層によって覆われる。
【0032】
包装材料のチューブは、その後、食品で満たされ、シールされ、そしてパック4を形成するために等しく離間された断面に沿って切断される。
【0033】
図3を参照するとパック4の実施形態が示されているが、これは、筒状体へと折り曲げられたウェブから包装材料のチューブを製造するために形成された長手方向シーリングバンド30を有し、それはパック4の一方側に沿って延びるが、これは、長手方向シーリングバンド30に対して垂直でそれに対して結合される第1の横断シーリングバンド31および第2の横断シーリングバンド32によって両端部において閉じられる。
【0034】
各パック4は軸線Bを有しており、かつ、本体33と、それぞれの第1の横断シーリングバンド31および第2の横断シーリングバンド32に向かって本体33から先細になる第1の端部34および第2の端部35とを具備する。
【0035】
パック4の本体33は、互いに交互に並ぶ、二つの第1の側壁36aおよび二つの第2の側壁36bによって横方向に範囲が画定される。
【0036】
第1の端部34および第2の端部35は、それぞれ実質的に二等辺台形の形状である二つの壁37によってそれぞれ画定されるが、これは、軸線Bに対して垂直な平面に対して互いに向かって僅かに傾斜しており、かつ、それぞれの壁36aの対向する縁部によって形成される小さなエッジと、それぞれの第1の横断シーリングバンド31および第2の横断シーリングバンド32によって互いに結合される大きなエッジとを有する。
【0037】
長手方向シーリングバンド30は、第1の横断シーリングバンド31と第2の横断シーリングバンド32との間で、かつ、一方の壁36aおよび壁36aと同じ側における対応する壁37の全体に沿って延在する。
【0038】
第1の端部34は、第1の横断シーリングバンド31によって形成されると共にパック4から軸線Bの方向に突出する実質的に長尺な矩形状の第1の端部フィン38と、本体33の両側において側方に突出すると共に壁37の端部によってかつ側壁36bの対応する三角形端部によって形成される二つの実質的に三角形の第1のフラップ39とを備える。
【0039】
同様に、第2の端部35は、第2の横断シーリングバンド32によって形成されると共にパック4から軸線Bの方向に突出する実質的に長尺な矩形状の第2の端部フィン40と、本体33の両側において側方に突出すると共に壁37の端部によってかつ側壁36bの対応する三角形端部によって形成される二つの実質的に三角形の第2のフラップ41とを備える。
【0040】
より正確には、第1の端部フィン38および第2の端部フィン40のそれぞれは、軸線Bと直交する方向に沿って延びる。
【0041】
パック4からパッケージを形成するために、折り曲げ加工ユニットは、第1の端部34および第2の端部35を互いに向って平坦になるように押圧し、同時に、第1の端部フィン38を平坦化された第1の端部34上に、そして第2の端部フィン40を平坦化された第2の端部35上に折り曲げる。
【0042】
折り曲げ加工ユニットは、第2の端部35の反対側において、第1の端部34に向かって、それぞれの壁36bの上端部上に第2のフラップ41を折り曲げ、そして先に折り曲げられた第1の端部フィン38上に第1のフラップ39を折り曲げる。
【0043】
供給ユニット3は、成形ユニット2からパック4を受け取り、折り曲げ加工ユニットへとパック4を移送する。
【0044】
供給ユニット3は、前進経路Pに沿って周期的に動作可能な運搬機構7を有する供給コンベア6を備える。運搬機構7は折り曲げ加工ユニットに向けてパック4を運搬するように構成される。
【0045】
運搬機構7は、柔軟な輸送要素8および柔軟な輸送要素8から突出する少なくとも一つの運搬要素9を備える。特に、
図1および
図2に示すように、運搬機構7は複数の運搬要素9を備える。
【0046】
図示する実施形態では、柔軟な輸送要素8は歯付きベルト10を含む。
【0047】
供給コンベア6はさらに、パック4を受け取ると共にその上で前進経路Pに沿ってパック4がスライドするガイド機構11を備える。
【0048】
供給コンベア6は、そこでパック4が前進経路Pに到達する入口領域12と、そこでパック4が前進経路Pを離れて折り曲げ加工ユニットに移送される出口領域(図示せず)とを備える。
【0049】
柔軟な輸送要素8は、ガイド機構11に面する下側アクティブブランチ13と上側リターンブランチ14とを備え、上側リターンブランチ14およびガイド機構11は下側アクティブブランチ13の両側に配置される。
【0050】
柔軟な輸送要素8はループとして形成され、かつ、その少なくとも一つが電動化された回転体15およびさらなる回転体(図示せず)上に部分的に巻回される。回転体15およびさらに回転体は回転方向Rに回転し、経路Pに沿って下側アクティブブランチを駆動する。回転体15は、実質的に水平な軸線Aを中心に回転する。同様に、さらなる回転体は、実質的に水平なさらに軸線(図示せず)を中心に回転する。
【0051】
図示の実施形態では、回転体15は、歯付きベルト10と噛み合う歯付きホイール16である。同様に、さらなる回転体は歯付きベルト10と噛み合う歯付きホイールである。
【0052】
供給ユニット3はさらに、前進経路Pに向けてパック4を押しやるように配置されたプッシュ機構17を備える。
【0053】
プッシュ機構17は、少なくとも一つのプッシュ要素18、特に複数のプッシュ要素18を備える。
図1および
図2に示す実施形態では、プッシュ機構17は、回転体15の正反対ゾーンに配置された二つのプッシュ要素18を備える。
【0054】
プッシュ要素18は回転体15によって支持され、かつ、回転体15と一体的に回転する。
【0055】
特に、プッシュ要素は、回転体15の第1の側21に対して堅固に連結された第1のフランジ20に固定されたプッシュ要素18の第1のグループ19(図示する実施形態では二つ)と、回転体15の第2の側24に堅固に連結された第2のフランジ23に対して固定されたプッシュ要素18の第2のグループ22(図示する実施形態では二つ)とを備える。
【0056】
第1のグループ19のプッシュ要素18の数は第2のグループ22のプッシュ要素18の数と同じである。
【0057】
第1のグループ19の各プッシュ要素18は、第2のグループ22の対応するプッシュ要素18と整列させられる。このようにして、供給ユニット3の動作中、パック4は、同時に、第1のグループ19のプッシュ要素18および第2のグループ22の対応するプッシュ要素18と相互作用する。
【0058】
運搬要素9は、第1の距離d1で、柔軟な輸送要素8上で等しく離間されている。
【0059】
プッシュ要素18は、第2の距離d2で、回転体15上で等しく離間されている。
【0060】
第1の距離d1は第2の距離d2に等しい。
【0061】
言い換えれば、柔軟な輸送要素8上の運搬要素9のピッチは、回転体15上のプッシュ要素18のピッチと同じである。
【0062】
このようにして、回転体15の周囲に巻回された柔軟な輸送要素8の部分25から突出する運搬要素9のそれぞれは、対応するプッシュ要素18と整列させられる。
【0063】
供給ユニット3はさらに、前進経路Pに向ってパック4を方向付けるためのシュート26を備える。当該シュートは、軸線Bが実質的に垂直方向に配置された状態でパック4を受け取り、そして軸線Bが実質的に水平方向に配置された状態でパック4を解放する。
【0064】
シュート26は回転体15の一方側に配置され、パック4のためのチャネル27、すなわち通路を回転体15と共に形成する。
【0065】
プッシュ要素18は、チャネル27内に延在すると共にパック4と相互作用するように回転体15から突出する。
【0066】
動作中、パック4は、包装材料を折り曲げ加工し、チューブを形成し、食品でチューブを満たし、チューブをシールすることによって製造される。
【0067】
切断ツールはチューブを切断し、チューブからパック4を分離させる。
【0068】
チューブから分離されると、パック4はシュート26に到達する。
【0069】
回転体15は軸線Aを中心に回転し、かつ、二つのプッシュ要素18(すなわち第1のフランジ20に固定されたプッシュ要素18および第2のフランジ23に固定された対応するプッシュ要素18)は、前進経路Pに向って、シュート26に沿って、パック4を押しやるためにパック4と相互作用する。
【0070】
特に、二つのプッシュ要素18はパック4の第1の端部34と協働し、入口領域12に向かってパック4を押しやる。
【0071】
その後、運搬要素9はパック4の第1の端部34と相互作用し、入口領域12から出口領域へと前進経路Pに沿ってパック4を移動させる。運搬要素9によってパック4はガイド機構11上でスライドさせられる。
【0072】
出口領域においてパック4は折り曲げ加工ユニットに供給される。
【0073】
本発明によって、パックの良好な同期を可能にする供給ユニットを得ることができる。
【0074】
プッシュ要素18は、実際、パックがシュート26に到達するや否やパック4と相互作用する。プッシュ要素18は、パックを各運搬要素9と同期させるように、パック4にプッシュ作用(すなわちインパルス)を提供する。プッシュ要素18は、パックが運搬要素9によって、正しい時間に、正確に係合される正しい位置にあることを保証する。
【0075】
言い換えれば、プッシュ作用(すなわちインパルス)はパックの起こり得る「遅延」を補償する。
【0076】
既知の供給ユニットにおいてはシュートに沿ったパックの移動は制御されない。というのは、パックは、その重量によってのみ、すなわち重力によってシュートに沿って(かつシュートの上流側で)移動するからである。
【0077】
対照的に、本願発明に係る供給ユニットにおいて、パック4の移動はシュート26全体を通してプッシュ要素18によって制御される。
【0078】
明らかに、ただし特許請求の範囲において規定される範囲から逸脱することなく、本明細書において説明し図示した供給ユニット3に対して変更を施すことが可能である。
【0079】
特に、
図1および
図2に示す実施形態では、プッシュ要素18は、運搬要素9を担持する柔軟な輸送要素8と協働する同じ回転体15に固定される。
【0080】
図示しない別の実施形態では、プッシュ機構は、回転体とは別個でかつ異なると共にプッシュ要素を駆動する駆動体を備える。
【0081】
両方の場合において、プッシュ機構17は運搬機構7とは別個である。特に、プッシュ要素18は運搬要素9とは異なっている。
【符号の説明】
【0082】
1 包装機械
2 成形ユニット
3 供給ユニット
4 ピロー形状パック
6 供給コンベア
7 運搬機構
8 輸送要素
9 運搬要素
10 ベルト
11 ガイド機構
12 入口領域
13 下側アクティブブランチ
14 上側リターンブランチ
15 回転体
17 プッシュ機構
18 プッシュ要素
19 第1のグループ
20 第1のフランジ
21 第1の側
22 第2のグループ
23 第2のフランジ
24 第2の側
25 部分
26 シュート
27 チャネル
30 長手方向シーリングバンド
31 第1の横断シーリングバンド
32 第2の横断シーリングバンド
33 本体
34 第1の端部
35 第2の端部
36a 第1の側壁
36b 第2の側壁
37 壁
38 第1の端部フィン
39 第1のフラップ
40 第2の端部フィン
41 第2のフラップ