特許第6685971号(P6685971)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6685971容器詰果汁含有飲料、その製造方法、及びその光劣化抑制方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6685971
(24)【登録日】2020年4月3日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】容器詰果汁含有飲料、その製造方法、及びその光劣化抑制方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 2/02 20060101AFI20200413BHJP
   A23L 2/38 20060101ALI20200413BHJP
   A23L 2/42 20060101ALI20200413BHJP
【FI】
   A23L2/02 C
   A23L2/38 C
   A23L2/00 N
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-129629(P2017-129629)
(22)【出願日】2017年6月30日
(65)【公開番号】特開2019-10072(P2019-10072A)
(43)【公開日】2019年1月24日
【審査請求日】2019年3月18日
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591014972
【氏名又は名称】株式会社 伊藤園
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】菅原 大奨
(72)【発明者】
【氏名】西原 佐栄
(72)【発明者】
【氏名】中瀬 純平
(72)【発明者】
【氏名】木村 香織
(72)【発明者】
【氏名】田中 泰史
【審査官】 木原 啓一郎
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第106720642(CN,A)
【文献】 特開2003−159038(JP,A)
【文献】 特開2013−017467(JP,A)
【文献】 特開2017−055760(JP,A)
【文献】 特開2001−346558(JP,A)
【文献】 ID#4225627,Mintel GNPD [online],2016年 8月,[retrieved on 2019.08.21],URL,http://www.gnpd.com
【文献】 カラダとココロに上質なご褒美を。養命酒製造から、山田養蜂場の蜂蜜を使用した「はちみつのお酒」2017年3月1日(水)新発売のお知らせ,PRESS RELEASE, 養命酒製造株式会社 [online],2017年 2月 9日,[retrieved on 2019.08.21], Retrieved from the Internet,URL,https://www.yomeishu.co.jp/company/pdf/20170209-HACHIMITSUNOOSAKE.pdf
【文献】 ID#4262709,Mintel GNPD [online],2016年 9月,[retrieved on 2019.08.21],URL,http://www.gnpd.com
【文献】 ID#2643487,Mintel GNPD [online],2014年 9月,[retrieved on 2019.08.21],URL,http://www.gnpd.com
【文献】 ID#2907195,Mintel GNPD [online],2015年 1月,[retrieved on 2019.08.21],URL,http://www.gnpd.com
【文献】 ID#5326803,Mintel GNPD [online],2017年12月,[retrieved on 2019.08.21],URL,http://www.gnpd.com
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 2/00−2/84
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
りんご果汁と、ハーブ抽出物としてカモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方と、ハチミツとを含んでおり、前記りんご果汁の含有率が10質量%未満であり、前記カモミール抽出物及び前記レモンマートル抽出物の含有率が、何れか一方のみを含有する場合は0.03〜0.12質量%であり、双方を含有する場合は合計の含有率が0.03〜0.12質量%であり、香料(ハーブ抽出物を除く)をまったく含まない容器詰果汁含有飲料。
【請求項2】
ハーブ抽出物としてペパーミント抽出物をさらに含む請求項1に記載の容器詰果汁含有飲料。
【請求項3】
天然水を含む請求項1又は2に記載の容器詰果汁含有飲料。
【請求項4】
pHが3.0〜6.0であり、糖度が3.0〜5.0である請求項1〜3のいずれか1つに記載の容器詰果汁含有飲料。
【請求項5】
糖酸比が45.0〜230.0である請求項1〜4のいずれか1つに記載の容器詰果汁含有飲料。
【請求項6】
香料(ハーブ抽出物を除く)をまったく含まない、リンゴ果汁の含有率が10質量%未満の容器詰果汁含有飲料の製造方法であり、
果汁として少なくともりんご果汁を選択すること、
ハーブ抽出物としてカモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方と、ハチミツとを選択すること、
前記りんご果汁と、前記カモミール抽出物及び前記レモンマートル抽出物の少なくとも一方と、前記ハチミツとを含み、前記リンゴ果汁の含有率が10%未満であり、前記カモミール抽出物及び前記レモンマートル抽出物の含有率が、何れか一方を含有する場合は0.03〜0.12質量%であり、双方を含有する場合は合計の含有率が0.03〜0.12質量%である果汁含有飲料を調製すること、
前記果汁含有飲料のpHを3.0〜6.0に調整すること、及び
前記果汁含有飲料の糖度を3.0〜5.0に調整すること
を含む前記容器詰果汁含有飲料の製造方法。
【請求項7】
香料(ハーブ抽出物を除く)をまったく含まない、リンゴ果汁の含有率が10質量%未満の容器詰果汁含有飲料の光劣化抑制方法であり、
果汁として少なくともりんご果汁を選択すること、
ハーブ抽出物としてカモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方と、ハチミツとを選択すること、
前記りんご果汁と、前記カモミール抽出物及び前記レモンマートル抽出物の少なくとも一方と、前記ハチミツとを含み、前記リンゴ果汁の含有率が10%未満であり、前記カモミール抽出物及び前記レモンマートル抽出物の含有率が、何れか一方を含有する場合は0.03〜0.12質量%であり、双方を含有する場合は合計の含有率が0.03〜0.12質量%である果汁含有飲料を調製すること
前記果汁含有飲料のpHを3.0〜6.0に調整すること、及び
前記果汁含有飲料の糖度を3.0〜5.0に調整すること
を含む前記容器詰果汁含有飲料の光劣化抑制方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器詰果汁含有飲料、その製造方法、及びその光劣化抑制方法に関する。特に、本発明は、香料を含まない容器詰果汁含有飲料、その製造方法、及びその光劣化抑制方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製造・流通技術の発達により、多種多様な容器詰飲料が上市されるようになった。その中でも容器詰果汁含有飲料は、古くから製造・販売されている容器詰飲料の1つであり、現在でも、数多くの消費者が愛飲している。
【0003】
一方で容器詰果汁含有飲料は、経時劣化によって異味及び異臭が発生しやすい飲料である。また果汁含有率が低くなることで、ベースの香味が薄くなり、劣化による異味及び異臭をより顕著に感じる傾向にある。特に果汁含有率が低い容器詰果汁含有飲料は、100%果汁含有飲料と比較すると、飲料液の色調が薄いことから、光がより透過しやすく、光による劣化が進みやすいといった問題がある。近年では販売される際に一定期間照明下に保存されることが非常に多く、特にLEDライトの普及により、従来よりも多くの光量(lm)が24時間容器詰低果汁含有飲料に当たることで、光劣化による香味の変化が避けられない状況にある。
【0004】
従来の容器詰低果汁含有飲料においては、香料を単独、あるいは複数種組み合わせて添加し、果汁の香り立ちを増強又は保持しつつ、光劣化により発生した異味及び異臭を抑制することで、上記の問題を解決し、容器詰低果汁含有飲料特有の味わいを演出している。
【0005】
例えば、特許文献1には、果実成分を含有する低果汁含有飲料にハーブ成分を添加した飲料が開示されている。ここに開示された発明は、ハーブ成分の渋み及び苦味を抑え、かつ新規な清涼感をもった飲料を提供することを課題とするものであり、果実成分及びハーブ成分は合成したフレーバー等の香料であってもよいことや、香料、酸化防止剤等の食品添加物を添加してもよいことが記載されている(特に、段落0003、0007、0010、0015等)。
【0006】
しかしながら、近年の健康志向の高まりやオーガニックブーム等により、消費者は、食糧品や飲料等における添加物(食品添加物)を敬遠しつつある。この傾向は容器詰果汁含有飲料においても例外ではなく、特に香料に由来する強すぎる香りや不自然な香りを嫌う消費者が増えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−215973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
容器詰果汁含有飲料に香料等の食品添加物を添加することなく、光劣化を抑制するには、高い技術的ハードルを越えなければならない。容器詰果汁含有飲料の果汁含有率が例えば10質量%未満の低果汁である場合、そのハードルは更に高い。香料等の食品添加物が添加されていない容器詰果汁含有飲料は工業製品レベルでの安定的な製造及び流通は極めて困難である。
【0009】
本発明は、香料を含まなくても十分な果汁感を有し、かつ容器詰果汁含有飲料に特有の光劣化が抑制された容器詰果汁含有飲料、その製造方法、及びその光劣化抑制方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第一側面によると、りんご果汁と、カモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方と、ハチミツとを含んでおり、香料を含まない容器詰果汁含有飲料が提供される。
【0011】
本発明の第二側面によると、香料を含まない容器詰果汁含有飲料の製造方法であり、
果汁として少なくともりんご果汁を選択すること、上記香料に替えて、ハーブ抽出物としてカモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方と、ハチミツとを選択すること、上記りんご果汁と、上記カモミール抽出物及び上記レモンマートル抽出物の少なくとも一方と、上記ハチミツとを含む果汁含有飲料を調製すること、上記果汁含有飲料のpHを3.0〜6.0に調整すること、及び上記果汁含有飲料の糖度を3.0〜5.0に調整することを含む上記容器詰果汁含有飲料の製造方法が提供される。
【0012】
本発明の第三側面によると、香料を含まない容器詰果汁含有飲料の光劣化抑制方法であり、果汁として少なくともりんご果汁を選択すること、上記香料に替えて、ハーブ抽出物としてカモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方と、ハチミツとを使用すること、上記りんご果汁と、上記カモミール抽出物及び上記レモンマートル抽出物の少なくとも一方と、上記ハチミツとを含む果汁含有飲料を調製すること、上記果汁含有飲料のpHを3.0〜6.0に調整すること、及び上記果汁含有飲料の糖度を3.0〜5.0に調整することを含む上記容器詰果汁含有飲料の光劣化抑制方法が提供される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、香料を含まなくても十分な果汁感を有し、かつ容器詰果汁含有飲料に特有の光劣化が抑制された容器詰果汁含有飲料、その製造方法、及びその光劣化抑制方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態につき説明する。なお、本発明の構成を逸脱しない限りにおいて、実施形態に記載した以外の成分を添加等することもできる。本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料は、りんご果汁と、カモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方と、ハチミツとを含んでおり、香料を含まない。
他の実施形態に係る容器詰果汁含有飲料は、りんご果汁と、カモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方と、ハチミツとを含んでおり、食品添加物を含まない。
【0015】
果汁含有飲料にハーブ抽出物を添加してなる容器詰果汁含有飲料において、果汁としてりんご果汁を選択した場合、香料に替えて、ハーブ抽出物としてカモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方を選択し、且つハチミツを選択した場合、これら含有物同士の相乗効果により、香料を含まなくても顕著な光劣化抑制効果を生じる。この効果は、香料を含まない場合だけでなく、食品添加物を含まない場合にも得られる。
【0016】
本明細書において「香料」とは、後述する「食品添加物」の一種であり、食品の製造の過程において、香気を保持、増強、又は付与するために添加される添加物及びその製剤を意味する。具体的には、果汁含有飲料に含まれる果汁、すなわち、りんご果汁及び/又は後述する任意成分として添加される他の果汁由来の香味を、保持、増強、又は付与することを目的として添加される添加物及びその製剤を意味する。したがって、「香料」には、合成香料だけではなく、上記目的のために天然物から精製された天然香料も含まれる。例えば、果汁から精製された香気成分は、果汁という形態ではなく、上記目的のために果汁とは別に添加される場合は「香料」に該当する。一例をあげると、りんご果汁が含む香気成分であるn−Hexyl acetateや、trans−2−Hexenalは、りんご果汁由来の成分であるが、上記目的のためにりんご果汁から精製されて添加される場合には、「香料」に該当する。
【0017】
本明細書において、「食品添加物」とは、食品の製造の過程において、食品の加工又は保存の目的で添加される添加物及びその製剤を意味する。したがって、上記目的で使用される限り、化学的に合成された化合物だけではなく、上記目的のために天然物から精製された化合物も含む。一方、ハチミツ、果汁及びハーブ抽出物は含まない。具体的には、酸化防止剤(ビタミンC等)、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機塩類、甘味料(ハチミツを除く)、乳化剤、保存料、調味料、酸味料、香料、着色料、pH調整剤(クエン酸等)、品質安定剤等の食品添加物を挙げることができる。
【0018】
本明細書において、「香料を含まない」とは、香料をまったく含まないこと、及び、香料を実質的に含まないことを意味する。すなわち、香料としての効果を奏しないわずかな量を含む場合を除くものではないが、香料をまったく含まないことが好ましい。本発明の実施形態において、香料の含有率は、容器詰果汁含有飲料の全質量を基準として0〜0.1質量%であることが好ましく、0〜0.01質量%であることがより好ましく、0〜0.001質量%が更に好ましく、0質量%であることが最も好ましい。なお、本明細書において、「容器詰果汁含有飲料の全質量」とは、容器を含まない果汁含有飲料の全質量を意味する。
【0019】
本明細書において、「食品添加物を含まない」とは、食品添加物をまったく含まないこと、及び、食品添加物を実質的に含まないことを意味する。すなわち、食品添加物としての効果を奏しないわずかな量を含む場合を除くものではないが、食品添加物をまったく含まないことが好ましい。本発明の実施形態において、食品添加物の含有率は、容器詰果汁含有飲料の全質量を基準として、0〜0.1質量%であることが好ましく、0〜0.01質量%であることがより好ましく、0質量%であることが更に好ましい。
【0020】
(果汁含有飲料)
果汁含有飲料は、果汁を含有する飲料であり、例えば「果汁系ニアウォーター」など、果汁の使用割合が10質量%に満たない新たなカテゴリーの果汁成分含有飲料を含む。本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料では、主たる果汁としてりんご果汁を使用した。
【0021】
(りんご果汁)
りんご果汁は、りんごの果実を破砕して搾汁又は裏ごし等を施し、皮、種子等を除去したものである。りんご果汁には、皮、種子等を除去した後の搾汁液又は裏ごし液を、濃縮又は希釈していないストレート果汁だけでなく、搾汁液又は裏ごし液を濃縮した濃縮果汁、濃縮果汁をさらに希釈した還元果汁等が含まれる。さらに、りんご果汁には、搾汁液又は裏ごし液に酵素処理等を施すことで清澄化した透明果汁、りんごに由来する混濁成分や不要成分等の固形分を含む混濁果汁等が含まれる。本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料においては、これらの果汁のうちの1種を用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
【0022】
また本実施形態においては、りんご果汁は、混濁果汁が好ましく、濃縮果汁がより好ましい。濃縮果汁を用いることで、りんご本来の果汁感を一段と醸し出すことができる。
【0023】
上記りんご果汁の含有率は、特に限定されるものではないが、りんご果汁の含有率が低い方が光劣化抑制という効果は顕著となる。この観点からは、りんご果汁の含有率は、容器詰果汁含有飲料の全質量を基準として、ストレート果汁換算で10質量%未満であることが好ましく、1.0質量%以上10質量%未満であることがより好ましく、2.0〜9.0質量%であることが更に好ましい。
【0024】
ここで、「ストレート果汁換算」とは、容器詰果汁含有飲料の全質量に対する果汁量の比率(質量%)を、ストレート果汁が含む果汁量を基準とした比率(質量%)に換算したことを意味する。
【0025】
さらに、本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料は、りんご果汁に加え、他の果汁を含んでいてもよい。他の果汁として、例えば、レモン果汁やカムカム果汁などが挙げられる。これら他の果汁は、果汁含有飲料の果汁感を更に向上させるだけでなく、容器詰果汁含有飲料の物性・成分を調整する機能がある場合がある。例えば、レモン果汁やカムカム果汁が上げられ、本発明のように食品添加物を含まない容器詰果汁含有飲料において好適な果汁である。
【0026】
実施形態に係る容器詰果汁含有飲料がレモン果汁を含有する場合、レモン果汁の含有率は、容器詰果汁含有飲料の全質量を基準として、ストレート果汁換算で0.05〜1.00量%未満であることが好ましく、0.1〜0.9質量%であることがより好ましく、0.2〜0.8質量%であることが更に好ましい。
【0027】
また、実施形態に係る容器詰果汁含有飲料がカムカム果汁を含有する場合、カムカム果汁の含有率は、容器詰果汁含有飲料の全質量を基準として、ストレート果汁換算で0.1〜1.5質量%であることが好ましく、0.3〜1.0質量%であることがより好ましく、0.5〜0.9質量%であることが更に好ましい。
【0028】
(ハーブ抽出物)
ハーブ抽出物は、公知の方法でハーブを抽出して得られるハーブエキスであり、その抽出物の濃縮物も含む。例えば、ハーブをそのまま、あるいは切断・粉砕した状態で、水、お湯又は有機溶媒に投入し、常圧下又は加圧下で抽出し、抽出液を回収後、任意の濃度に濃縮することによって得られるエキスである。また、濃縮の方法は特に限定されることはなく、例えば減圧濃縮、膜濃縮等が挙げられる。本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料では、ハーブ抽出物としてカモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方を使用した。
【0029】
(カモミール抽出物及びレモンマートル抽出物)
本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料は、ハーブ抽出物としてカモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方を含む。本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料がカモミール抽出物及びレモンマートル抽出物のいずれか一方のみを含有する場合、その含有率は、容器詰果汁含有飲料の全質量を基準として、0.01〜1.50質量%であることが好ましく、0.03〜1.00質量%であることがより好ましく、0.05〜0.50質量%であることが更に好ましい。他の実施形態において、ハーブ抽出物としてカモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の双方を含有する場合、双方の合計の含有率が上記範囲であることが好ましい。
【0030】
(ペパーミント抽出物)
さらに、本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料は、ハーブ抽出物の1種であるペパーミント抽出物をさらに含んでいてもよい。本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料がペパーミント抽出物を含む場合、ペパーミント抽出物の含有率は、容器詰果汁含有飲料の全質量を基準として、0.001〜0.400質量%であることが好ましく、0.002〜0.20質量%であることがより好ましく、0.005〜0.100質量%であることが更に好ましい。
【0031】
ハーブ成分として、カモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方を含む容器詰果汁含有飲料に、ペパーミント抽出物をさらに含有させることで、光劣化の抑制能を一層向上させることができる。特にペパーミント抽出物の添加は、光劣化による異味及び異臭の発生の抑制に高い効果を奏する。また、ペパーミント抽出物をさらに含有することで、爽快感のある香味が新たに追加される。そのため、容器詰果汁含有飲料の香味全体が引き締まり、果汁感を更に感じられるとともに、引き立ったハーブの香味をより一層深く味わえるようになる。
【0032】
(ハチミツ)
ハチミツは、花から集めた蜜を主原料として巣の中に貯蔵している天然の甘味料である。本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料では、上記ハチミツの含有率は、容器詰果汁含有飲料の全質量を基準として、1.0〜8.0質量%であることが好ましく、2.0〜6.0質量%であることがより好ましく、3.0〜5.0質量%であることが更に好ましい。
【0033】
特に、ハチミツは、りんご果汁と、カモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方とを含む容器詰果汁含有飲料にさらに含有させることで、果汁感、甘味と酸味とのバランス、及び、異味及び異臭から総合評価される光劣化の抑制効果を高めることができる。また、ハチミツの含有により、ハーブ抽出物に由来する刺激的な香味も抑制される。その結果、この容器詰果汁含有飲料全体の香味にまろやかさがもたらされ、より一層の果汁感を感じることができる。
【0034】
(水)
本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料は、通常、水を含有する。水は、一般的な清涼飲料水に用いる水であればよく、市水、通常の殺菌処理を施した天然水、或いはイオン交換処理や膜処理を施した精製水や純水等の水を用いることができる。特に、天然水を用いることが好ましい。
【0035】
(容器)
本実施形態に係る果汁含有飲料は容器詰の形態で提供される。容器形態は特に限定されるものではなく、例えば金属缶(スチール缶、アルミニウム缶など)、PET容器、紙容器、瓶等を挙げることができる。光が透過する容器を用いた場合に本発明の効果が最大限に発揮されるが、光が透過しない容器を用いた場合も、経時劣化を抑制することができ、特に異味及び異臭の発生を最小限に抑えることができる。
【0036】
(糖度)
本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料の糖度(Bx)は、3.0〜5.0であることが好ましく、4.2〜4.9であることがより好ましく、4.1〜4.7であることが更に好ましい。
【0037】
(酸度)
本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料の酸度は、品温20℃において、0.02〜0.10であることが好ましく、0.03〜0.09であることがより好ましく、0.03〜0.08であることが更に好ましい。
【0038】
(糖酸比)
糖酸比は、上記の方法で得た糖度(Bx)値を、上記の方法で得た酸度で除して得られる。本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料の糖酸比は、45.0〜230.0であることが好ましく、50.0〜130.0であることがより好ましく、60.0〜100.0であることが更に好ましい。この範囲に糖酸比を調整することで、本実施形態に係る果汁含有飲料の甘味と酸味とのバランスが良くなる。さらに、ハーブ抽出物との相性も、特に良くなる。
【0039】
(pH)
本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料のpHは、品温20℃において、3.0〜6.0であることが好ましく、3.1〜4.0であることがより好ましく、3.3〜3.8であることが更に好ましい。
【0040】
(製造方法)
本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料は、本発明の部分を除き、従来公知の方法により製造することができる。例えば、まず、飲用に適した水に、果汁としてりんご果汁を、ハーブ抽出物としてカモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方を、更にハチミツを上述したような含有率となるように添加して攪拌し、果汁含有飲料を調製する。その際、果汁含有飲料の糖度、酸度、糖酸比及びpHの少なくとも何れかを、上述した範囲となるよう調整することが好ましい。
【0041】
ハーブ抽出物は、例えば、抽出溶媒として水を使用して得ることができる。この場合、ニーダー等の抽出機に原料となるハーブの質量を基準として、20〜80倍量(kg)の水を張り、水温を50〜90℃とし、ハーブを投入し、1〜20分間抽出することが好ましい。ハーブ抽出物の抽出効率は、溶媒の温度や加水倍率、攪拌頻度、抽出時間によって調整することができる。
【0042】
水抽出により得られた抽出液はステンレスメッシュ、サラン又はネルを用い、不溶成分等の濾過除去を行うことが好ましい。その際は濾過助剤を併用しても良く、例えば、ケイソウ土、酸性白土、活性白土、タルク類、粘土、ゼオライト、粉末セルロース等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。さらに、濾過とは異なる手段として遠心分離で不純物の除去を行うことも良く、単独、あるいは濾過と併用しても良い。
【0043】
また、例えば、焙煎植物原料をガラス又はステンレスなど適宜な材質のカラムに充填し、該カラムの上部もしくは下部より、室温〜100℃の熱水を、定量ポンプなどを用いて流し、カラム抽出することによって得られる抽出液を使用することもできる。かかるカラム抽出は所望により複数のカラムを直列に接続して行うことができる。
【0044】
水蒸気による抽出を行う場合には、原料であるハーブに水蒸気を通気し、水蒸気に伴われて留出してくるエキスを水蒸気とともに凝縮させる方法が挙げられる。例えば、加圧水蒸気蒸留、常圧水蒸気蒸留、減圧水蒸気蒸留、気−液多段式交流接触蒸留(スピニングコーンカラム)などの方法を採用することができる。
【0045】
例えば、常圧水蒸気蒸留を用いる方法は、焙煎植物原料またはその粉砕物を仕込んだ水蒸気蒸留釜の底部から水蒸気を吹き込み、上部の留出側に接続した冷却器で留出蒸気を冷却することにより、凝縮物としてエキスを得ることができる。
【0046】
このようにして得られる本実施形態に係る容器詰果汁含有飲料によれば、りんご果汁と、ハーブ抽出物、特にカモミール抽出物又はレモンマートル抽出物の少なくとも一方と、ハチミツと、好ましくはペパーミント抽出物とを含有してなることで、香料を含まなくても十分な果汁感を有し、かつ容器詰果汁含有飲料の光劣化を抑制したものとすることができる。この効果は、香料を含まない場合だけでなく、食品添加物を含まない場合にも得られる。
【0047】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することができる。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【実施例】
【0048】
以下、本願の具体的な実施形態について、実施例及び比較例を挙げて説明する。
<試験1>
天然水(長野県安曇野市:硬度30)に、容器詰果汁含有飲料の全質量を基準として、表1に記載の各果汁8.50質量%(ストレート果汁換算値)、各ハーブ抽出物0.12質量%、ハチミツ4.5質量%、レモン果汁0.35質量%(ストレート果汁換算値)、及びカムカム果汁0.05質量%(ストレート果汁換算値)を混合した。次いで、各混合液のpH(品温20℃)を3.0〜6.0、糖度(Bx)を3.0〜5.0、酸度(品温20℃)を0.04〜0.08の各範囲に調整した。pH、糖度(Bx)及び酸度の測定方法は、後掲の試験2に記載の方法と同様の方法を用いた。得られた各果汁含有飲料を、UHT殺菌機により殺菌し、200mlPETボトルに充填することで、容器詰果汁含有飲料を製造した(実施例1及び2、比較例1〜28、並びに参考例1)。なお、参考例1は、ハーブ抽出物を含んでいないこと以外、実施例1及び2並びに比較例1〜28と同様である。
【0049】
[果汁]
各果汁含有飲料において、りんご果汁としてりんご混濁濃縮果汁(Bx45)を用い、オレンジ果汁としてオレンジ透明濃縮果汁(Bx65)を用い、パイナップル果汁として混濁濃縮果汁(Bx60)を用い、ぶどう果汁として赤ぶどう濃縮果汁(Bx68)を用い、もも果汁としてイエローピーチ混濁濃縮果汁(Bx30)を用い、マンゴー果汁としてマンゴー混濁濃縮ピューレ(Bx28)を用いた。さらに、レモン果汁としてレモン透明濃縮果汁(Bx60)を用い、カムカム果汁としてカムカム透明濃縮果汁(Bx30)を用いた。
【0050】
[ハーブ抽出物の抽出条件]
各ハーブ抽出物は、抽出装置としてニーダーを用いて抽出した。抽出条件は、以下の通りである。
・抽出溶媒:水
・加水倍率:40倍
・抽出温度:70℃
・抽出時間:6分
【0051】
【表1】
【0052】
実施例1及び2並びに比較例1〜28の容器詰果汁含有飲料について、5℃の環境下にて10000ルクスの光を2週間照射した後、官能評価試験を行った。官能評価は、果汁飲料の開発を担当する訓練された7名のパネラーにより、各容器詰果汁含有飲料の果汁感、甘味と酸味とのバランス、及び異味・異臭の3項目に関して行った。評価は、参考例1の容器詰果汁含有飲料における当該3項目の評価点をそれぞれ0点としたうえで、表2に示す判断基準に従って4段階とした。最も多かった評価を採用し、それらの合計点に基づいて総合評価をつけた。総合評価は、合計点が5点以上の場合に「S」、2点以上4点以下の場合に「A」、合計点が0点以上1点以下の場合に「B」、合計点が−1点以下の場合に「C」とした。評価結果を表1に併せて示す。
尚、総合評価S、A、B及びCのうち、A以上であれば本発明の課題を解決していると認められるが、B以下は本発明の課題を解決しているとは認められない。
【0053】
【表2】
【0054】
表1に示すように、果汁としてりんご果汁を選択し、ハーブ抽出物としてカモミール抽出物又はレモンマートル抽出物を選択した実施例1及び2の場合に、比較例1〜28並びに参考例1と比べて、光照射下での保存後において、果汁感を強く感じるとともに、甘味と酸味とのバランスがきわめて良好で、異味及び異臭を弱く感じることが判明した。
【0055】
この結果から、りんご果汁と、カモミール抽出物又はレモンマートル抽出物とを含有することで、光劣化の抑制された容器詰果汁含有飲料となることが判明した。
【0056】
<試験2>
天然水(長野県安曇野市:高度30)に、容器詰果汁含有飲料の全質量を基準として、りんご果汁、ハチミツ、カモミール抽出物又はレモンマートル抽出物、レモン果汁、及びカムカム果汁をそれぞれ表3に示す含有率にしたがって混合し、pH、糖度(Bx)、酸度及び糖酸比を調整した。得られた果汁含有飲料を、UHT殺菌機により殺菌し、200mlPETボトル容器に充填し、容器詰果汁含有飲料とした(飲料No.(1)〜(13))。
【0057】
りんご果汁、レモン果汁、カムカム果汁、及び各ハーブ抽出物並びにその抽出条件は<試験1>と同様である。
【0058】
飲料No.(14)〜(16)では、ハチミツの替わりに果糖ぶどう糖液糖を用いたこと以外は飲料No.(1)〜(13)と同様である。また、飲料No.(17)は、ハーブ抽出物を含んでいないこと以外、飲料No.(1)〜(13)と同様である。なお、表3中、りんご果汁、レモン果汁、及びカムカム果汁の含有率(質量%)は、ストレート果汁換算値である。
【0059】
また、各果汁含有飲料のpH、糖度(Bx)、酸度、及び糖酸比は下記方法により測定した。
本試験において、分析する成分の分析方法は以下のとおりである。
<糖度>
光学屈折率計(アタゴ社製、Digital Refractometers、RX5000α−Bev)を用いて、品温20℃にて測定した。
<酸度>
自動滴定装置(平沼産業株式会社製、COM−1750)を用い、0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液を使用した電位差滴定法に基づいて、クエン酸換算で算出した。
<pH>
堀場製作所F−52型・卓上pHメーターを用い、品温20℃にて測定した。
【0060】
飲料No.(1)〜(17)の容器詰果汁含有飲料について、5℃の環境下にて10000ルクスの光を2週間照射した後、官能評価試験を行った(実施例4、5、8、9、11〜15、比較例29〜31、参考例2、a〜d)。飲料No.(17)及び(3)の容器詰果汁含有飲料については、光照射下での保管に替え、暗所に保管したサンプルについても同様に官能評価試験を行った(参考例3及び4)。官能評価試験は、飲料の開発を担当する訓練された7人のパネラーが、<試験1>と同じ評価条件に基づいて行った。結果を表4に示す。
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
ハチミツの代わりに果糖ぶどう糖液糖を含有した比較例29〜31では、果汁感、甘味と酸味とのバランス、及び、異味・異臭から総合評価される光劣化の程度が、実施例4、5、8、9、11〜15、参考例a〜dと比べて大きいことが判明した。
【0064】
また、飲料No.(3)を使用した実施例5と参考例4(実施例5')との対比によっても、本発明による光劣化抑制能が極めて良好であることが判明した。
【0065】
<試験3>
天然水(長野県安曇野市、硬度:30)に、容器詰果汁含有飲料の全質量を基準として、りんご果汁、ハチミツ、カモミール抽出物又はレモンマートル抽出物、ペパーミント抽出物、レモン果汁、及びカムカム果汁をそれぞれ表5に示す含有率にしたがって混合し、pH、糖度(Bx)、酸度及び糖酸比を調整した。得られた果汁含有飲料を、UHT殺菌機により殺菌し、200mlPETボトル容器に充填することで、容器詰果汁含有飲料とした(実施例16〜19、21〜23、参考例e)。
【0066】
りんご果汁、レモン果汁、カムカム果汁、及び各ハーブ抽出物並びにその抽出条件は<試験1>と同様である。
【0067】
また、各果汁含有飲料のpH、糖度(Bx)、酸度、及び糖酸比は、<試験2>と同様の方法により測定した。
【0068】
実施例16〜19、21〜23、参考例eの容器詰果汁含有飲料について、5℃の環境下にて10000ルクスの光を2週間照射した後、官能評価試験を行った。官能評価試験は、飲料の開発を担当する訓練された7人のパネラーが、<試験1>と同じ評価条件に基づいて実施した。結果を表6に示す。
【0069】
【表5】
【0070】
【表6】
【0071】
表6に示すように、カモミール抽出物とペパーミント抽出物とを含む実施例16〜18の容器詰果汁含有飲料では、ペパーミント抽出物を含まない実施例5と比べて、異味及び異臭の抑制効果が向上した。また、レモンマートル抽出物とペパーミント抽出物とを含む実施例21〜23においても、実施例16〜18と同様に、異味及び異臭の抑制効果が向上した。
[付記]
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
りんご果汁と、カモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方と、ハチミツとを含んでおり、香料を含まない容器詰果汁含有飲料。
[2]
食品添加物を含まない[1]に記載の容器詰果汁含有飲料であって、前記食品添加物は前記香料を含む容器詰果汁含有飲料。
[3]
ペパーミント抽出物をさらに含む[1]又は[2]に記載の容器詰果汁含有飲料。
[4]
天然水を含む[1]〜[3]のいずれか1つに記載の容器詰果汁含有飲料。
[5]
前記りんご果汁の含有率が10質量%未満である[1]〜[4]のいずれか1つに記載の容器詰果汁含有飲料。
[6]
pHが3.0〜6.0であり、糖度が3.0〜5.0である[1]〜[5]のいずれか1つに記載の容器詰果汁含有飲料。
[7]
糖酸比が45.0〜230.0である[1]〜[6]のいずれか1つに記載の容器詰果汁含有飲料。
[8]
香料を含まない容器詰果汁含有飲料の製造方法であり、
果汁として少なくともりんご果汁を選択すること、
ハーブ抽出物としてカモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方と、ハチミツとを選択すること、
前記りんご果汁と、前記カモミール抽出物及び前記レモンマートル抽出物の少なくとも一方と、前記ハチミツとを含む果汁含有飲料を調製すること、
前記果汁含有飲料のpHを3.0〜6.0に調整すること、及び
前記果汁含有飲料の糖度を3.0〜5.0に調整すること
を含む前記容器詰果汁含有飲料の製造方法。
[9]
香料を含まない容器詰果汁含有飲料の光劣化抑制方法であり、
果汁として少なくともりんご果汁を選択すること、
ハーブ抽出物としてカモミール抽出物及びレモンマートル抽出物の少なくとも一方と、ハチミツとを選択すること、
前記りんご果汁と、前記カモミール抽出物及び前記レモンマートル抽出物の少なくとも一方と、前記ハチミツとを含む果汁含有飲料を調製すること
前記果汁含有飲料のpHを3.0〜6.0に調整すること、及び
前記果汁含有飲料の糖度を3.0〜5.0に調整すること
を含む前記容器詰果汁含有飲料の光劣化抑制方法。