(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の送受信コイルおよび前記第2の送受信コイルは、前記インターポーザと前記メモリチップとの間の通信で前記メモリチップのそれぞれに生じる誘導起電力が共通する所定範囲内の値となるように定められたサイズである請求項1に記載の半導体装置。
前記第1の送受信コイルおよび前記第2の送受信コイルは、前記インターポーザと前記メモリチップとの間の通信で前記メモリチップのそれぞれに生じる誘導起電力が共通する所定範囲内の値となるように定められた巻き数である請求項6に記載の半導体装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
磁界はシリコンチップを貫通できるので、上述したように、TCIによれば、3枚以上の積層されたチップ間での通信を実現できる。このとき、送信コイルと受信コイルを大きくすれば、通信距離を延ばすことが可能である。しかしながら、これらのコイルを大きくすると、チップ上に実装可能なコイルの数が減少するという問題を生じる。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、チップ上に実装可能なコイル数の減少を最小限にして、必要な距離でのチップ間通信を可能とする半導体装置を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(1)本発明の一態様は、誘導結合による通信用の第1の送受信コイルを備えた複数のメモリチップと、これら複数のメモリチップが積層された積層方向の一端に配置されて、誘導結合によって第1の送受信コイルと結合する第2の送受信コイルを複数のメモリチップ毎に備えたインターポーザとを有し、第1の送受信コイルおよび第2の送受信コイルのサイズが、メモリチップとインターポーザとの間の通信距離が大きいものほど大きい半導体装置に関する。
【0013】
(2)本発明の他の態様は、第1の送受信コイルおよび第2の送受信コイルが、インターポーザとメモリチップとの間の通信でメモリチップのそれぞれに生じる誘導起電力が共通する所定範囲内の値となるように定められたサイズである(1)に記載の半導体装置に関する。
【0014】
(3)本発明の他の態様は、インターポーザが、積層された複数のメモリチップのうちで積層方向の一端に位置するメモリチップである(1)に記載の半導体装置に関する。
【0015】
(4)本発明の他の態様は、メモリチップには、第1の送受信コイルのサイズが同一であるものが複数あり、これらのメモリチップを含む全ての前記メモリチップは、それぞれ、互いに異なる識別番号を出力する演算回路と、この識別番号をメモリチップ選択用のアドレスと比較して一致するか否かを検知する比較回路とを有し、アドレスの信号線が全てのメモリチップ間で共通する(1)に記載の半導体装置に関する。
【0016】
(5)本発明の他の態様は、インターポーザがアドレスを生成して出力する(4)に記載の半導体装置に関する。
【0017】
(6)本発明の他の態様は、サイズの指標が、第1の送受信コイルおよび第2の送受信コイルの半径である(1)に記載の半導体装置に関する。
【0018】
(7)本発明の一態様は、誘導結合による通信用の第1の送受信コイルを備えた複数のメモリチップと、これら複数のメモリチップが積層された積層方向の一端に配置されて、誘導結合によって第1の送受信コイルと結合する第2の送受信コイルを複数のメモリチップ毎に備えたインターポーザとを有し、第1の送受信コイルおよび第2の送受信コイルの巻き数が、メモリチップとインターポーザとの間の通信距離が大きいものほど多い半導体装置に関する。
【0019】
(8)本発明の他の態様は、第1の送受信コイルおよび第2の送受信コイルは、インターポーザとメモリチップとの間の通信でメモリチップのそれぞれに生じる誘導起電力が共通する所定範囲内の値となるように定められた巻き数である(7)に記載の半導体装置に関する。
【0020】
(9)本発明の他の態様は、インターポーザが、積層された複数のメモリチップのうちで積層方向の一端に位置するメモリチップである(7)に記載の半導体装置に関する。
【0021】
(10)本発明の他の態様は、メモリチップには、第1の送受信コイルのサイズが同一であるものが複数あり、これらのメモリチップを含む全てのメモリチップは、それぞれ、互いに異なる識別番号を出力する演算回路と、この識別番号をメモリチップ選択用のアドレスと比較して一致するか否かを検知する比較回路とを有し、アドレスの信号線が全てのメモリチップ間で共通する(7)に記載の半導体装置に関する。
【0022】
(11)本発明の他の態様は、インターポーザがアドレスを生成して出力する(10)に記載の半導体装置に関する。
【発明の効果】
【0023】
本発明の一態様によれば、第1の送受信コイルおよび第2の送受信コイルのサイズが、メモリチップとインターポーザとの間の通信距離が大きいものほど大きいので、メモリチップ上に実装可能なコイル数の減少を最小限にして、必要な距離でのチップ間通信を可能とする半導体装置が提供される。
【0024】
本発明の一態様によれば、第1の送受信コイルおよび第2の送受信コイルの巻き数が、メモリチップとインターポーザとの間の通信距離が大きいものほど多いので、メモリチップ上に実装可能なコイル数の減少を最小限にして、必要な距離でのチップ間通信を可能とする半導体装置が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0026】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態による半導体装置の一例を示す一部断面図である。
図1の半導体装置1では、基板5の上にはんだボール6を介してプロセッサ2が実装されている。また、基板5の上には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のメモリチップが基板5に対して垂直方向に積層された積層構造(積層DRAM4)が設けられている。積層DRAM4におけるメモリチップの積層方向の一端には、インターポーザ3が配置されている。プロセッサ2とDRAMの各メモリチップとは、インターポーザ3を介して電気的に接続される。インターポーザ3を設けることで、プロセッサ2で発した熱がDRAMの動作に悪影響を与えるのを防止できる。尚、半導体装置1は、例えば、プロセッサ2の周囲に、インターポーザ3と積層DRAM4とからなる構造体が複数配置された構造とすることができる。積層は、フュージョンボンディング(Fusion Bonding)によって実現されている。積層は、接着剤を使用した手法や、表面活性化常温接合等の他の手法を利用してもよい。
【0027】
図2は、インターポーザ3と積層DRAM4の断面模式図である。この図において、積層DRAM4は、4枚のDRAMのメモリチップ11〜14が積層されてなる。各メモリチップ11〜14は、それぞれ、送受信コイルC11〜C14を有する。また、インターポーザ3は、メモリチップ11〜14の送受信コイルC11〜C14に対応する送受信コイルC1〜C4を有する。送受信コイルC11〜C14は、本発明の第1の送受信コイルの好適な一例である。送受信コイルC1〜C4は、本発明の第2の送受信コイルの好適な一例である。尚、本実施の形態において、メモリチップの積層数は
図2の例に限られるものではない。
【0028】
本明細書では、送信コイルと受信コイルを併せて送受信コイルと称する。送受信コイルは、例えば、送信コイルの中心と受信コイルの中心とが同軸に位置するよう配置された構造とすることができる。送受信コイルの巻き数は、複数の配線層と接続ビアを用いることによって任意の値とすることができる。尚、送受信コイルの構造はこの例に限られるものではなく、例えば、一層の配線で一巻きの送信コイルと受信コイルを形成してこれらを連結し、複数の配線層と接続ビアによって巻き数を増やした構造としてもよい。実際の半導体装置では、DRAMのメモリチップ1つあたりに、例えば1000個程度の送受信コイルが配置される。各送受信コイル間の距離は、送受信コイルのサイズの2分の1程度とすることができる。
【0029】
図1に戻り、インターポーザ3は、上方に配置されたプロセッサ2のチップから送られたデータを受信し、下方に配置された積層DRAM4のうちの所望のメモリチップへデータを送信する。これにより、データの書き込みが行われる。一方、データの読み込みは、インターポーザ3が、下方に配置された積層DRAM4のうちの所望のメモリチップから送られたデータを受信し、上方に配置されたプロセッサ2のチップへデータを送信することによって行われる。尚、半導体装置1では、例えば、プロセッサ2から図示されない他の1以上の素子へデータが送信され、それらの素子のいずれかからインターポーザ3へデータが送信されてもよい。また、メモリチップ11〜14から受信したデータをインターポーザ3は、プロセッサ2へ送信してもよく、あるいは、図示されない他の素子へ送信してもよい。
【0030】
図3は、インターポーザ3の送受信コイルC1と、メモリチップ11の送受信コイルC11の模式的な平面図の例である。カッコ内の符号は、送受信コイルC11に対応している。インターポーザ3の他の送受信コイルC2〜C4、および他のメモリチップ12〜14の送受信コイルC12〜C14についても、同様の構造とすることができる。但し、本実施の形態における送受信コイルの平面形状は、
図3に示すような四角形に限られるものではなく、他の多角形、円形、または楕円形などであってもよい。
【0031】
図3の例において、送受信コイルC1は、送信コイルC1
Tの外側に受信コイルC1
Rが設けられ、さらに、送信コイルC1
Tと受信コイルC1
Rとが同心に配置された二重コイルとなっている。送受信コイルC11についても同様である。
【0032】
送信コイルC1
Tは、送信器T1と電気的に接続している。送信器T1は、例えば、メモリチップ11に送信するデータに応じて重畳した電流を送信コイルC1
Tに出力する。送信コイルC1
Tに送信電流が流れると、送信コイルC1
Tに鎖交する磁束が生じる。生じた磁束はメモリチップ11における送受信コイルC11の受信コイルC11
Rにも鎖交するため、受信コイルC11
Rに誘導起電力が生じて受信電流が流れる。受信コイルC11
Rに受信電流が流れると、受信コイルC11
Rに電気的に接続する受信器R11が、生じた誘導起電力に応じたデータを再生する。以上のようにして、プロセッサ2から出力されたデータは、インターポーザ3を介して積層DRAM4のメモリチップ11に伝送される。
【0033】
一方、メモリチップ11からデータを読み出す場合には、メモリチップ11の送信器T11が、インターポーザ3に送信するデータに応じて重畳した電流を送信コイルC11
Tに出力する。送信コイルC11
Tに送信電流が流れると、送信コイルC11
Tに鎖交する磁束が生じる。生じた磁束はインターポーザ3における送受信コイルC1の受信コイルC1
Rにも鎖交するため、受信コイルC1
Rに誘導起電力が生じて受信電流が流れる。受信コイルC1
Rに受信電流が流れると、受信コイルC1
Rに電気的に接続する受信器R1が、生じた誘導起電力に応じたデータを再生する。以上のようにして、積層DRAM4のメモリチップ11から出力されたデータは、インターポーザ3に伝送される。
【0034】
送受信コイルC2と送受信コイル12の間、送受信コイルC3と送受信コイル13の間、送受信コイルC4と送受信コイル14の間においても、それぞれ上記と同様にしてデータの送受信が行われる。
【0035】
一般に、データの通信距離xと、コイルの半径rおよびコイルの巻き数nとの間には、式(1)の関係が成立する。尚、V
RXは受信信号強度、r
TXは送信コイルの半径、r
RXは受信コイルの半径、n
TXは送信コイルの巻き数、n
RXは受信コイルの巻き数、μ
0は真空の透磁率、jは虚数単位、I
TXは送信コイルに流す電流、ωは周波数をそれぞれ表す。
【0036】
式(1)より、受信信号強度(V
RX)および送信コイルに流す電流(I
TX)が同じであれば、コイルの半径(r
TX,r
RX)が大きくなるほど、また、コイルの巻き数(n
TX,n
RX)が多くなるほど、通信距離(x)は長くなる。ここで、多角形のコイルの半径は、コイルに内接(または外接)する円の半径として定義できる。例えば、
図3において、四角形の送信コイルC1
T(C11
T)の半径は、点線で示した円の半径とすることができる。
【0037】
ここで、比較のための一例として、インターポーザ3の送受信コイルC1〜C4の半径および巻き数と、メモリチップ11〜14の送受信コイルC11〜C14の半径および巻き数とが、全て同じであるとし、さらに、このときの通信距離がインターポーザ3とメモリチップ11との間の通信距離に等しいとする。この場合、インターポーザ3からメモリチップ12までデータを転送するには、インターポーザ3からメモリチップ11へ転送し、次いで、メモリチップ11からメモリチップ12へ転送することになる。メモリチップ13,14へデータを転送する場合も同様であり、隣接するチップへの転送を繰り返すことによって、所望とするチップまでデータが転送される。
【0038】
上記の比較例では、積層DRAM4を構成するメモリチップの積層数が多くなるほど、データ転送の回数が多くなり、転送に要する電力が増大する。コイルの半径を大きくしたり、コイルの巻き数を多くしたりすれば、通信距離を長くできるので、データ転送の回数を減らすことができる。しかし、この場合、一チップあたりに設けられるコイルの総数が少なくなるので通信速度が減少するという問題を生じる。
【0039】
そこで、本実施の形態では、インターポーザに配置する送受信コイルの半径と、これと送受信するメモリチップの送受信コイルの半径とを、インターポーザとメモリチップの間の通信距離が大きくなるほど大きくする。尚、本明細書において、「送受信コイルの半径を大きくする」とは、「送信コイルの半径と受信コイルの半径の双方を大きくする」の意である。具体的には、通信距離が最も小さい送受信コイルC1,C11の半径を最も小さくし、送受信コイルC2,C12,送受信コイルC3,C13の順に徐々に半径が大きくなるようにし、通信距離が最も大きい送受信コイルC4,C14の半径が最大となるようにする。例えば、送受信コイルC1,C11の半径を50μm、送受信コイルC2,C12の半径を80μm、送受信コイルC3,C13の半径を120μm、送受信コイルC4,C14の半径を150μmとすることができる。
【0040】
尚、本実施の形態においては、インターポーザに配置する送受信コイルのサイズと、これと送受信するメモリチップの送受信コイルのサイズとを、インターポーザとメモリチップの間の通信距離が大きくなるほど大きくすればよく、サイズの指標はコイルの半径に限られない。例えば、コイルの断面積としてもよく、また、コイルの平面形状が多角形であれば、多角形の一片の長さとしてもよい。いずれを指標とした場合にも、半径と同様に考えることができる。
【0041】
また、
図2に示すように、インターポーザ3の送受信コイルC1は、メモリチップ11の送受信コイルC11と中心軸が一致するように配置される。同様に、インターポーザ3の送受信コイルC2も、メモリチップ12の送受信コイルC12と中心軸が一致するように配置される。また、インターポーザ3の送受信コイルC3は、メモリチップ13の送受信コイルC13と中心軸が一致するように配置される。さらに、インターポーザ3の送受信コイルC4は、メモリチップ14の送受信コイルC14と中心軸が一致するように配置される。このようにすることで、送受信コイルC1と送受信コイルC11の間、送受信コイルC2と送受信コイルC12の間、送受信コイルC3と送受信コイルC13の間、送受信コイルC4と送受信コイルC14の間で、それぞれ、矢印M1〜M4で示すような磁束によって電磁的な結合が生じる。
【0042】
本実施の形態において、各送受信コイルの半径は、インターポーザ3から各メモリチップ11〜14へデータが転送されるとき、各メモリチップ11〜14の送受信コイルC11〜C14に生じる誘導起電力が実質的に同じとなるようにすることが好ましい。具体的には、仕様上許容可能な誘導起電力の範囲を定め、各送受信コイルの誘導起電力がこの範囲内にあるように、コイルの半径を定める。すなわち、インターポーザ3から各メモリチップ11〜14にデータが転送されるとき、送受信コイルC11〜C14のそれぞれに生じる誘導起電力が実質的に同じとなるように、換言すると、予め定めた所定範囲内の値となるように、送受信コイルC1〜C4,C11〜C14の半径を定める。このようにすることで、例えば、各メモリチップにおける送信回路や受信回路のオン・オフ動作の閾値を同じとし、また、これらの回路をメモリチップ間で共通する電源に接続することができる。尚、電源はTSVで供給することができる。メモリチップ間はTCIで通信するので、ビアの長さを最小限にすることができ、また、電源は信号線ほどの高精度での加工を必要としないからである。
【0043】
例えば、
図2において、送受信コイルC1,C11より半径の大きい送受信コイルによれば、インターポーザ3とメモリチップ11との距離より離れた距離でのデータ通信が可能である。インターポーザ3から、各メモリチップ11〜14までの距離は、半導体装置1の仕様などによって定められている。また、コイルの信号の振幅は、インターポーザ3から離れるにしたがって次第に減衰していく。したがって、例えば、インターポーザ3から送信されたデータをメモリチップ12まで伝送可能とするには、送受信コイルC2,C12の半径がある値以上の大きさであることが必要となる。一方、コイルの半径が大きくなると誘導起電力も大きくなるので、送受信コイルC12の半径が大きくなり過ぎると、送受信コイルC11で生じる誘導起電力との差が大きくなってしまう。したがって、インターポーザ3から送信されたデータをメモリチップ12まで伝送可能とするとともに、メモリチップ11で生じる誘導起電力と同等の誘導起電力を生じる最適な半径が存在する。かかる半径となるように、送受信コイルC2,C12が設計される。
【0044】
送受信コイルC3,C13と、送受信コイルC4,C14についても、上記と同様にして設計される。
【0045】
本実施の形態によれば、インターポーザに配置する送受信コイルのサイズと、これと送受信するメモリチップの送受信コイルのサイズとを、インターポーザとメモリチップの間の通信距離が大きくなるほど大きくすることにより、一チップあたりに設けられるコイルの総数が少なくなるのを最小限にしながら、データ転送の回数を減らすことができるので、転送に要する電力を減少させることが可能となる。本実施の形態の構成によれば、多数の送受信コイルをインターポーザやメモリチップ上に効率よく配置することができる。また、各送受信コイルのサイズを、インターポーザから各メモリチップへデータが転送されるとき、各メモリチップの送受信コイルに生じる誘導起電力が実質的に同じとなるようにすることにより、各メモリチップにおける送信回路や受信回路のオン・オフ動作の閾値を同じとし、また、これらの回路をメモリチップ間で共通する電源に接続することができる。
【0046】
本実施の形態では、送受信コイルのサイズに代えて、インターポーザに配置する送受信コイルの巻き数と、これと送受信するメモリチップの送受信コイルの巻き数とを、インターポーザとメモリチップの間の通信距離が大きくなるほど多くしてもよい。この場合、各送受信コイルの巻き数は、インターポーザから各メモリチップへデータが転送されるとき、各メモリチップの送受信コイルに生じる誘導起電力が実質的に同じとなるようにすることが好ましい。
【0047】
例えば、第1のメモリチップ、第2のメモリチップ、第3のメモリチップ、および第4のメモリチップがこの順に積層されてなる積層DRAMに対し、インターポーザが第1のメモリチップの上に積層されているとする。このとき、インターポーザから送信されたデータを第2のメモリチップまで伝送可能とするとともに、第1のメモリチップで生じる誘導起電力と同等の誘導起電力を生じる最適な巻き数が存在するので、かかる巻き数となるように、第2のメモリチップの送受信コイルとこれと送受信するインターポーザの送受信コイルの巻き数が設計される。第3のメモリチップの送受信コイルとこれと送受信するインターポーザの送受信コイルの巻き数、および第4のメモリチップの送受信コイルとこれと送受信するインターポーザの送受信コイルの巻き数についても、それぞれ同様にして設計される。尚、第1のメモリチップ、第2のメモリチップ、第3のメモリチップ、および第4のメモリチップの各送受信コイルは、本発明の第1の送受信コイルの好適な一例である。また、インターポーザの各送受信コイルは、本発明の第2の送受信コイルの好適な一例である。
【0048】
上記のように巻き数を変えることによっても、データ転送の回数を減らすことができるので、転送に要する電力を減少させることが可能となる。また、各送受信コイルの巻き数を、インターポーザから各メモリチップへデータが転送されるとき、各メモリチップの送受信コイルに生じる誘導起電力が実質的に同じとなるように巻き数を設定することにより、各メモリチップにおける送信回路や受信回路のオン・オフ動作の閾値を同じとし、これらの回路をメモリチップ間で共通する電源に接続することができる。
【0049】
さらに、本実施の形態では、送受信コイルのサイズおよび巻き数の双方を調整してもよい。この場合も、インターポーザと各メモリチップの送受信コイルの半径および巻き数は、インターポーザから各メモリチップへデータが転送されるとき、各メモリチップの送受信コイルに生じる誘導起電力が実質的に同じとなるような値とすることが好ましい。かかる構成によっても、上記と同様の効果が得られる。
【0050】
実施の形態2.
図4は、本実施の形態による半導体装置の一例を示す一部断面図である。
図4の半導体装置101では、基板105の上に、はんだボール106を介してプロセッサ102が実装されており、また、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のメモリチップが基板105に対して垂直方向に積層された積層DRAM104が設けられている。
【0051】
図5は、積層DRAM104の断面模式図である。この図において、
図2と同じ符号を示したものは同様の構造であることを意味する。尚、積層DRAM104は、メモリチップ111の下方に4枚のメモリチップ11〜14が積層されてなるが、メモリチップ111の下方に積層されるチップ数はこれに限られるものではない。
【0052】
積層DRAM104の最上層のメモリチップ111は、メモリチップとしての本来的な機能と、インターポーザとしての機能とを併せ持つ。この構造によれば、インターポーザを積層DRAMと別個のものとして設ける必要がないので、基板105の上に設けられる積層体全体の厚みを小さくすることができる。
【0053】
メモリチップ111がインターポーザとして機能するために、メモリチップ111は、各DRAMのメモリチップ11〜14の送受信コイルC11〜C14に対応する送受信コイルC1〜C4を有する。ここで、送受信コイルC11〜C14は、本発明の第1の送受信コイルの好適な一例である。送受信コイルC1〜C4は、本発明の第2の送受信コイルの好適な一例である。
【0054】
メモリチップ111に配置する送受信コイルC1〜C4の半径と、メモリチップ111と送受信するメモリチップ11〜14の送受信コイルC11〜C14の半径とは、メモリチップ間の通信距離が大きいものほど大きい。このような構成によれば、一チップあたりに設けられるコイルの総数が少なくなるのを最小限にしながら、データ転送の回数を減らすことができるので、転送に要する電力を減少させることが可能となる。
【0055】
送受信コイル(C1〜C4,C11〜C14)の半径は、メモリチップ111からメモリチップ11〜14のそれぞれへデータが転送されるとき、送受信コイルC11〜C14に生じる誘導起電力がコイル間で実質的に同じとなる値に設定されることが好ましい。すなわち、誘導起電力がコイル間で予め定めた所定範囲内の値となるように、送受信コイル(C1〜C4,C11〜C14)の半径が定められることが好ましい。
【0056】
メモリチップのそれぞれに生じる誘導起電力が共通する所定範囲内の値となるように送受信コイルの半径を定めることで、例えば、各メモリチップにおける送信回路や受信回路のオン・オフ動作の閾値を同じとし、また、これらの回路をメモリチップ間で共通する電源に接続することができる。尚、電源はTSVで供給することができる。メモリチップ間はTCIで通信するので、ビアの長さを最小限にすることができ、また、電源は信号線ほどの高精度での加工を必要としないからである。
【0057】
尚、送受信コイルの平面形状は、四角形などの多角形、円形、または楕円形とすることができる。多角形とした場合、コイルの半径は、実施の形態1と同様に、コイルに内接(または外接)する円の半径と定義できる。
【0058】
また、本実施の形態においては、メモリチップ111に配置する送受信コイルC1〜C4のサイズと、メモリチップ111と送受信するメモリチップ11〜14の送受信コイルC11〜C14のサイズとを、メモリチップ間の通信距離が大きくなるほど大きくすればよく、サイズの指標はコイルの半径に限られない。例えば、コイルの断面積としてもよく、また、コイルの平面形状が多角形であれば、多角形の一片の長さとしてもよい。
【0059】
さらに、本実施の形態では、インターポーザとして機能するメモリチップに配置する送受信コイルの巻き数と、これと送受信するメモリチップの送受信コイルの巻き数とを、チップ間の通信距離が大きくなるほど多くしてもよい。この場合、各送受信コイルの巻き数は、各メモリチップへデータが転送されるとき、各メモリチップの送受信コイルに生じる誘導起電力が実質的に同じとなるようにすることが好ましい。
【0060】
例えば、第1のメモリチップ、第2のメモリチップ、第3のメモリチップ、第4のメモリチップ、および第5のメモリチップがこの順に積層されてなる積層DRAMにおいて、最上層の第1のメモリチップがインターポーザとしても機能するとする。このとき、第1のメモリチップから送信されたデータを第3のメモリチップまで伝送可能とし、且つ、第2のメモリチップで生じる誘導起電力と同等の誘導起電力を生じる最適な巻き数が存在するので、かかる巻き数となるように、第3のメモリチップの送受信コイルとこれと送受信する第1のメモリチップの送受信コイルの巻き数が設計される。第4のメモリチップの送受信コイルとこれと送受信する第1のメモリチップの送受信コイルの巻き数、および第5のメモリチップの送受信コイルとこれと送受信する第1のメモリチップの送受信コイルの巻き数についても、同様にして設計される。尚、第2のメモリチップ、第3のメモリチップ、第4のメモリチップ、および第5のメモリチップの各送受信コイルは、本発明の第1の送受信コイルの好適な一例である。また、第1のメモリチップの各送受信コイルは、本発明の第2の送受信コイルの好適な一例である。
【0061】
上記構成によっても、多数の送受信コイルをメモリチップ上に効率よく配置することができる。また、データ転送の回数を減らすことができるので、転送に要する電力を減少させることが可能となる。さらに、各送受信コイルの巻き数を、各メモリチップの送受信コイルに生じる誘導起電力が実質的に同じとなるようにすることにより、各メモリチップにおける送信回路や受信回路のオン・オフ動作の閾値を同じとし、これらの回路をメモリチップ間で共通する電源に接続することができる。
【0062】
さらに、本実施の形態では、送受信コイルの半径および巻き数の双方を調整してもよい。例えば、
図5において、各送受信コイル(C1〜C4,C11〜C14)の半径および巻き数は、メモリチップ111から各メモリチップ11〜14へデータが転送されるとき、各メモリチップ11〜14の送受信コイルC11〜C14に生じる誘導起電力が実質的に同じとなるような値とする。この場合にも、上記と同様の効果が得られる。
【0063】
実施の形態3.
本実施の形態の半導体装置は、実施の形態1で述べた
図1と同様の構造とすることができる。すなわち、基板の上には、はんだボールを介してプロセッサが実装される。また、この基板の上には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のメモリチップが基板に対して垂直方向に積層された積層構造(積層DRAM)が設けられる。積層DRAMにおけるメモリチップの積層方向の一端には、インターポーザが配置される。プロセッサとDRAMとは、インターポーザを介して電気的に接続される。
【0064】
図6は、インターポーザ20とメモリチップ21〜28の断面模式図である。この図において、積層DRAM204は、8枚のDRAMのメモリチップ21〜28によって構成されているが、メモリチップの積層数はこれに限られるものではない。
【0065】
図6において、インターポーザ20は、各DRAMのメモリチップ21〜28の送受信コイルC221〜C228に対応する送受信コイルC21〜C24を有する。送受信コイルC221〜C228は、本発明の第1の送受信コイルの好適な一例である。送受信コイルC21〜C24は、本発明の第2の送受信コイルの好適な一例である。
【0066】
インターポーザ20の送受信コイルC21は、その中心軸が、メモリチップ21の送受信コイルC221とメモリチップ22の送受信コイルC222の各中心軸と一致するように配置される。
【0067】
同様に、インターポーザ20の送受信コイルC22の中心軸は、メモリチップ23の送受信コイルC223とメモリチップ24の送受信コイルC224の各中心軸と一致している。また、インターポーザ20の送受信コイルC23の中心軸は、メモリチップ25の送受信コイルC225とメモリチップ26の送受信コイルC226の各中心軸と一致している。さらに、インターポーザ20の送受信コイルC24の中心軸は、メモリチップ27の送受信コイルC227とメモリチップ28の送受信コイルC228の各中心軸と一致している。
【0068】
上記のように各送受信コイルが配置されることで、送受信コイルC21と送受信コイルC221の間、送受信コイルC21と送受信コイルC222の間、送受信コイルC22と送受信コイルC223の間、送受信コイルC22と送受信コイルC224の間、送受信コイルC23と送受信コイルC225の間、送受信コイルC23と送受信コイルC226の間、送受信コイルC24と送受信コイルC227の間、および送受信コイルC24と送受信コイルC228の間に、それぞれ
図6の矢印で示す磁束M21〜M28によって電磁的な結合を生じることができる。
【0069】
インターポーザ20は、プロセッサのチップから送られたデータを受信し、所望のメモリチップへデータを送信する。これにより、データの書き込みが行われる。一方、データの読み込みは、インターポーザ20が、所望のメモリチップから送られたデータを受信し、プロセッサのチップへデータを送信することによって行われる。尚、プロセッサから他の1以上の素子へデータが送信され、それらの素子のいずれかからインターポーザへデータが送信されてもよい。また、メモリチップから受信したデータをインターポーザは、プロセッサへ送信してもよく、あるいは、他の素子へ送信してもよい。
【0070】
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、インターポーザに配置する送受信コイルの半径と、これと送受信するメモリチップの送受信コイルの半径とを、インターポーザとメモリチップの間の通信距離が大きくなるほど大きくする。さらに、本実施の形態では、送受信コイルの半径が同一であるメモリチップが複数存在する。これらのメモリチップは、容量および構成も同一である。
【0071】
図6において、送受信コイルC21,C221,C222の半径は、いずれも半径が同一であり、その値は他の送受信コイルと比較して最も小さい。送受信コイルC22、C223,C224の半径は、次に大きな値であり、送受信コイルC23,C225,C226の半径は、その次に大きな値である。そして、送受信コイルC24,C227,C228の半径の値は最大である。例えば、送受信コイルC21,C221,C222の半径を50μm、送受信コイルC22、C223,C224の半径を80μm、送受信コイルC23,C225,C226の半径を120μm、送受信コイルC24,C227,C228の半径を150μmとすることができる。
【0072】
本実施の形態では、半径が同一の送受信コイルを有する複数のメモリチップの中から、特定のメモリチップを選択して、インターポーザ20との間で通信を行う。そのため、各メモリチップ21〜28は、それぞれ、メモリ回路に加えて、
図7に示すようなチップ選択回路31〜38を備えている。
【0073】
図7に示すように、チップ選択回路31〜38は互いに接続しており、それぞれ、対応するメモリチップに付与する識別番号S1を生成する。また、チップ選択回路31〜38は、外部からインターポーザ20を経由し共通の信号線60を介して入力されたチップ選択用のアドレスS2を、チップの識別番号S1と比較して、チップ選択信号S3を出力する。尚、インターポーザ20がアドレスS2を生成して出力する機能を有していてもよい。
【0074】
チップ選択回路31〜38は、メモリチップ21〜28に対し、それぞれ互いに異なる識別番号S1を出力する演算回路と、識別番号S1とアドレスS2を比較してチップ選択信号S3を出力する比較回路39〜46を有する。
図7において、演算回路は、入力値に1を加えるインクリメント演算を行う3ビットのインクリメント回路47〜54である。
【0075】
チップ選択回路31では、識別番号SNを構成する3ビットα1、α2、α3がいずれもグランドに接続されている。したがって、インクリメント回路47には0が入力され、メモリチップ21の識別番号S1として0が付与される。チップ選択回路32へは、インクリメント回路47から0に1を加えた値が入力されるので、メモリチップ22の識別番号は1になる。インクリメント回路48には1が入力されて、1を加えた数、すなわち2が出力される。以下、同様にして、メモリチップ23〜28に対して、それぞれ、2〜7の識別番号が付与される。
【0076】
インクリメント回路47〜54は、3ビットのインクリメント演算を行うために、3つの1ビットインクリメント回路を有する。チップ識別番号を構成する3ビットα1、α2、α3が各1ビットインクリメント回路に入力され、各1ビットインクリメント回路から3ビットβ1、β2、β3が出力される。
【0077】
比較回路33は、3つのEXOR回路と、1つのAND回路とを有する。EXOR回路の1つには、識別番号S1のビットα1と、アドレスS2のビットβ1が入力される。EXOR回路の他の1つには、識別番号S1のビットα2とアドレスS2のビットβ2が入力される。EXOR回路の残りの1つには、識別番号S1のビットα3とアドレスS2のビットβ3が入力される。各EXOR回路は、入力されたビットが一致しないときは0を出力し、ビットが一致するときは1を出力する。AND回路には、3つのEXOR回路からの出力値が入力される。3つのEXOR回路の全ての一致が検知されると、AND回路は1を出力し、チップ選択信号S3はハイとなる。一方、3つのEXOR回路のいずれかで不一致が検知されると、AND回路は0を出力し、チップ選択信号S3はロウになる。
【0078】
以上の構成によれば、同一の半径の送受信コイルを有するメモリチップが複数あっても、所望のメモリチップを選択して、インターポーザとの間でデータ通信をすることができる。尚、チップ選択回路は、
図7の構成に限られるものではなく、同一の容量および構成のメモリチップの中から特定のメモリチップを選択できるものであれば、他の公知の構成としてもよい。
【0079】
本実施の形態によれば、インターポーザに配置する送受信コイルの半径と、これと送受信するメモリチップの送受信コイルの半径とを、インターポーザとメモリチップの間の通信距離が大きくなるほど大きくすることにより、一チップあたりに設けられるコイルの総数が少なくなるのを最小限にし、多数の送受信コイルをメモリチップ上に効率よく配置することができる。この構成によれば、データ転送の回数を減らすことができるので、転送に要する電力を減少させることが可能となる。また、複数のメモリチップの送受信コイルに同一の半径を付与するので、メモリチップ毎に異なる半径の送受信コイルを設ける必要がない。したがって、DRAMのメモリチップを4枚積層した製品と8枚積層した製品との間での切り替えを容易にし、半導体装置の製造プロセスを簡略化することが可能となる。
【0080】
各送受信コイル(C21〜C24,C221〜C228)の半径は、インターポーザ20から各メモリチップ21〜28へデータが転送されるとき、各メモリチップ21〜28の送受信コイルC221〜C228に生じる誘導起電力が実質的に同じとなるようにすることが好ましい。具体的には、仕様上許容可能な誘導起電力の範囲を定め、各送受信コイルの誘導起電力がこの範囲内にあるように、コイルの半径を定める。
【0081】
より具体的には、インターポーザ20から各メモリチップ21〜28にデータが転送されるとき、送受信コイルC221〜C228のそれぞれに生じる誘導起電力が実質的に同じとなるように、換言すると、予め定めた所定範囲内の値となるように、送受信コイルC21〜C24,C221〜C228の半径を定める。このようにすることで、例えば、各メモリチップにおける送信回路や受信回路のオン・オフ動作の閾値を同じとし、また、これらの回路をメモリチップ間で共通する電源に接続することができる。尚、電源はTSVで供給することができる。メモリチップ間はTCIで通信するので、ビアの長さを最小限にすることができ、また、電源は信号線ほどの高精度での加工を必要としないからである。
【0082】
尚、送受信コイルの平面形状は、四角形などの多角形、円形、または楕円形とすることができる。多角形とした場合、コイルの半径は、実施の形態1と同様に、コイルに内接(または外接)する円の半径と定義できる。
【0083】
また、本実施の形態においては、インターポーザ20に配置する送受信コイルC21〜C24のサイズと、インターポーザ20と送受信するメモリチップ21〜28の送受信コイルC221〜C228のサイズとを、インターポーザ20とメモリチップ21〜28の間の通信距離が大きくなるほど大きくすればよく、サイズの指標はコイルの半径に限られない。例えば、コイルの断面積としてもよく、また、コイルの平面形状が多角形であれば、多角形の一片の長さとしてもよい。
【0084】
本実施の形態では、インターポーザに配置する送受信コイルの巻き数と、これと送受信するメモリチップの送受信コイルの巻き数とを、インターポーザとメモリチップの間の通信距離が大きくなるほど多くしてもよい。この場合、各送受信コイルの巻き数は、インターポーザから各メモリチップへデータが転送されるとき、各メモリチップの送受信コイルに生じる誘導起電力が実質的に同じとなるようにすることが好ましい。
【0085】
送受信コイルの巻き数を変えることによっても、通信距離を長くしてデータ転送の回数を減らすことができるので、転送に要する電力を減少させることが可能となる。また、各送受信コイルの巻き数を、各メモリチップの送受信コイルに生じる誘導起電力が実質的に同じとなるようにすることにより、各メモリチップにおける送信回路や受信回路のオン・オフ動作の閾値を同じとし、これらの回路をメモリチップ間で共通する電源に接続することができる。
【0086】
さらに、本実施の形態では、送受信コイルの半径および巻き数の双方を調整してもよい。例えば、
図6において、各送受信コイル(C21〜C24,C221〜C228)の半径および巻き数は、インターポーザ20から各メモリチップ21〜28へデータが転送されるとき、各メモリチップ21〜28の送受信コイルC221〜C228に生じる誘導起電力が実質的に同じとなるような値とする。この場合にも、上記と同様の効果が得られる。
【0087】
尚、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
【0088】
また、上記各実施の形態では、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要としない部分についての記載を省略したが、半導体装置に必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができることは言うまでもない。その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更し得る全ての半導体装置は、本発明の範囲に包含される。