(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ステー本体は、前記取付ブラケットの突出方向に向かうにつれて前記取付ブラケットとの間隔が漸次狭くなるように、前記縦杆部から前記支持筒に向けて延びている請求項2に記載の作業車両。
前記フロントピラーは、前記キャビンの前部における車幅方向一側に位置する第1フロントピラーと、前記キャビンの前部における車幅方向他側に位置する第2フロントピラーとを含み、
前記キャビンは、第1フロントピラーと前記第2フロントピラーの上部同士を連結するフロントアッパフレームを有し、
前記取付ブラケットは、前記第1フロントピラーの上部に固定された第1ブラケットと、前記第2フロントピラーの上部に固定された第2ブラケットとを含み、
前記取付プレートは、前記第1ブラケットに取り付けられる第1プレートと、前記第2ブラケットに取り付けられる第2プレートとを含み、
前記横杆部は、前記フロントアッパフレームの前方且つ上方に、前記第1プレートの上方から前記第2プレートの上方にわたって配置され、
前記縦杆部は、前記横杆部の前記第1プレート側の端部から下方に延設されて前記第1プレートに固定された第1縦杆部と、前記横杆部の前記第2プレート側の端部から下方に延設されて前記第2プレートに固定された第2縦杆部とを含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業車両。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る作業車両1の全体構成を示す概略側面図である。
図2は、作業車両1の概略平面図である。本実施形態では、作業車両1としてトラクタが例示されている。
本実施形態においては、
図1、
図2の矢印A1方向(トラクタ1の前進方向)を前方、
図1、
図2の矢印A2方向(トラクタ1の後進方向)を後方、
図1、
図2の矢印A3方向を前後方向として説明する。したがって、
図1の手前側が左方(
図2の矢印B1方向)であり、
図1の奥側が右方(
図2の矢印B2方向)である。また、前後方向A3に直交する水平方向をトラクタ1(作業車両)の幅方向である車幅方向(
図2の矢印B3方向)として説明する。トラクタ1における車幅方向B3の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を車幅方向外方として説明する。言い換えれば、車幅方向外方とは、車幅方向B3であってトラクタ1の幅方向の中心から離れる方向のことである。車幅方向外方とは反対の方向を車幅方向内方として説明する。言い換えれば、車幅方向内方とは、車幅方向B3であってトラクタ1の幅方向の中心に近づく方向である。
【0013】
図1、
図2に示すように、トラクタ1は、車体5を有し、車体5は、原動機6と、伝動ケース7とを有する。原動機6は、ディーゼルエンジンである。原動機6は、ガソリンエンジンや電動モータであってもよいし、エンジン及び電動モータを有するハイブリッド型であってもよい。原動機6は、トラクタ1の前部に位置し、ボンネット8によって覆われている。
【0014】
伝動ケース7は、例えば、フライホイールを収容するフライホイールハウジングと、フライホイールを介して伝達される原動機6の動力を断続可能に伝達するクラッチを収容するクラッチハウジングと、クラッチを介して伝達される動力を変速する変速装置を収容するミッションケース等とを直結して構成される。
図1、
図2に示すように、車体5は、例えば、複数の車輪2,3を含む車輪型の走行装置4によって走行可能に支持されている。複数の車輪2,3は、車体5の前部の左側及び右側に設けた前輪2(2L,2R)と、車体5の後部の左側及び右側に設けた後輪3(3L,3R)とを含む。
【0015】
図1に示すように、トラクタ1は、車体5の後部に搭載されたキャビン9を有する。キャビン9の室内の後部には、オペレータが着座する運転席10が設けられている。運転席10の前方には、前輪2(2L,2R)を操向操作するハンドル(ステアリングホイール)11が設けられている。キャビン9の前面には、フロントガラス12が設けられている。キャビン9の後部には、リヤガラスが設けられている。キャビン9の側面(左側面及び右側面)には、オペレータが乗り降りする乗降口13及び該乗降口13を開閉する乗降ドア14が設けられている。乗降ドア14の後方には、リヤサイドガラス15が設けられている。また、キャビン9は、上部に、天井部を形成するルーフ16を有する。左及び右の各乗降ドア14の下方には、オペレータがキャビン9に乗り降りする際に足をかける乗降ステップ17が設けられている。
【0016】
図3に示すように、キャビン9は、該キャビン9の骨組みを構成するキャビンフレーム45を有する。キャビンフレーム45は、フロントピラー46と、センタピラー(クォータピラー)47と、リヤピラー48と、アッパフレーム49とを有する。
フロントピラー46は、キャビンフレーム45(キャビン9)の前部の車幅方向B3の一側(左側)に位置する第1フロントピラー46L及びキャビンフレーム45(キャビン9)の前部の車幅方向B3の他側(右側)に位置する第2フロントピラー46Rを含む。即ち、キャビン9は、前部にフロントピラー46を有する。第1フロントピラー46Lと第2フロントピラー46Rとの間にフロントガラス12が設けられる。センタピラー47は、キャビンフレーム45の一側面(左側面)の前後方向中途部に位置する第1センタピラー47L及びキャビンフレーム45の他側面(右側面)の前後方向中途部に位置する第2センタピラー47Rを含む。第1フロントピラー46Lと第1センタピラー47Lとの間、第2フロントピラー46Rと第2センタピラー47Rとの間にぞれぞれ乗降ドア14が設けられる。リヤピラー48は、キャビンフレーム45の背面の一側に位置する第1リヤピラー48L及びキャビンフレーム45の背面の他側に位置する第2リヤピラー48Rを含む。第1リヤピラー48Lと第2リヤピラー48Rとの間にリヤガラスが設けられる。第1センタピラー47Lと第1リヤピラー48Lとの間及び第2センタピラー47Rと第2リヤピラー48Rとの間にリヤサイドガラス15が設けられる。
【0017】
アッパフレーム49には、ルーフ16が取り付けられる。アッパフレーム49は、第1フロントピラー46Lと第2フロントピラー46Rの上部同士を連結するフロントアッパフレーム49Aと、第1フロントピラー46Lと第1センタピラー47Lの上部同士を連結する第1サイドアッパフレーム49Lと、第2フロントピラー46Rと第2センタピラー47Rの上部同士を連結する第2サイドアッパフレーム49Rと、第1センタピラー47Lと第2センタピラー47Rの上部同士及び第1リヤピラー48Lと第2リヤピラー48Rの上部同士を連結するリヤアッパフレーム49Bとを有する。
【0018】
図4に示すように、アッパフレーム49は、前部に、第1サイドアッパフレーム49Lと第2サイドアッパフレーム49Rとにわたって設けられた連結フレーム50を有する。連結フレーム50は、一側が第1補強フレーム51Lによってフロントアッパフレーム49Aに連結され、他側が第2補強フレーム51Rによってフロントアッパフレーム49Aに連結されている。アッパフレーム49は、後部に、リヤアッパフレーム49Bの左と右の前端部間に架設された架設フレーム52を有する。
【0019】
第1フロントピラー46Lと第2フロントピラー46Rの下部同士は、フレーム部材54によって連結され、第1フロントピラー46Lと第1センタピラー47Lの下部同士は、フレーム部材55L及びフレーム部材56Lによって連結され、第2フロントピラー46Rと第2センタピラー47Rの下部同士は、フレーム部材55R及びフレーム部材56Rによって連結され、第1センタピラー47Lと第2センタピラー47Rの下部同士は、フレーム部材57によって連結されている。
【0020】
図4、
図5に示すように、キャビンフレーム45(キャビン9)の前部には、支持フレーム58が設けられている。支持フレーム58は、第1フロントピラー46Lと第2フロントピラー46Rとにわたって設けられている。支持フレーム58の一端側は、第1フロントピラー46Lに取り付けられ、他端側は、第2フロントピラー46Rに取り付けられている。支持フレーム58には、位置検出装置30と、通信アンテナ34と、送信機35とが取り付けられている。
【0021】
位置検出装置30は、車体5(トラクタ1)の位置を検出する装置である。位置検出装置30は、衛星測位システム(測位衛星)によって、自己の位置(緯度、経度を含む測位情報)を検出する装置である。詳しくは、位置検出装置30は、全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)の一例である周知のGPS(Global Positioning System)を利用して車体5の位置及び方位を求める。本実施形態においては、移動体の測位に適したRTK−GPSが採用されている。また、位置検出装置30は、受信機と、無線機と、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)とを有している。受信機は、アンテナ等を有していて測位衛星から送信された受信信号を受信する。無線機は、アンテナ32Aを有していて既知位置に設置された基地局(基準局)と通信する。基地局は、測位衛星からの電波を受信して得た測位データ(補正情報)を位置検出装置30に送信する。位置検出装置30は、測位衛星から送信された電波と、基地局から送信された測位データとを受信し、測位衛星からの電波を受信して得た測位データと、基地局からの測位データとに基づいて、自己の位置(緯度、経度)を検出する。慣性計測装置は、加速度を検出する加速度センサ、角速度を検出するジャイロセンサ等を有している。この慣性計測装置によって、車体5のロール角、ピッチ角、ヨー角等を検出することができる。
【0022】
本実施形態のトラクタ1は、車体5の自動走行の制御(自動走行制御)が可能である。また、トラクタ1は、車体5を自動走行する自動走行モードと、オペレータによる手動操作によって車体5を走行する手動走行モードとに切り換え可能である。
自動走行モードである場合、少なくとも車体5の走行位置(位置検出装置30で検出された位置)と、予め設定された走行ルート(走行経路)が一致するように、操向輪(前輪2)を操舵する操舵装置を制御する。詳しくは、自動走行モードである場合、車体5の走行位置と、走行ルートで示された位置(走行予定位置)とを比較し、走行位置と走行予定位置とが一致している場合は、ハンドル11の操舵角及び操舵方向(前輪2の操舵角及び操舵方向)を変更せずに保持する。また、走行位置と走行予定位置とが一致していない場合は、当該走行位置と走行予定位置との偏差(ズレ量)が零となるように、ハンドル11の操舵角及び/又は操舵方向を変更する。
【0023】
通信アンテナ34は、トラクタ1を離れた位置から遠隔操作する遠隔操作具との間で、自動走行の開始指令及び停止指令(一旦停止を含む)などの各種の情報を無線通信する。
送信機35は、例えば、モバイルやパソコンなどの無線通信端末等との間で構築される無線通信ネットワークを介して各種の信号を送信する無線通信装置である。
位置検出装置30は、フロントアッパフレーム49Aの車幅方向B3の中央部の前方に配置され、送信機35は、位置検出装置30の一側方(左側方)に配置され、通信アンテナ34は、送信機35の一側方に配置されている。
【0024】
図2、
図4に示すように、キャビンフレーム45(キャビン9)の前部の側方には、サイドミラー61が配置されている。サイドミラー61は、車体5の後方及び後側方を視認するミラーである。サイドミラー61は、キャビンフレーム45の一側方(左側方)に配置された第1サイドミラー61Lと、キャビンフレーム45の他側方(右側方)に配置された第2サイドミラー61Rとを含む。サイドミラー61は、車体5の後方及び後側方を確認するための鏡を有するミラー本体62と、ミラー本体62を支持するブラケットアーム63とを有する。ブラケットアーム63は、ミラー本体62の上部に取り付けられた取付部63aと、取付部63aの上端からキャビン9(フロントピラー46)側に向けて延伸するアーム本体63bと、アーム本体63bのキャビン9側の端部から下方に突出する
取付軸63c(
図6参照)とを有する。
【0025】
図4、
図5に示すように、フロントピラー46の上部には、支持フレーム58が取り付けられる取付ブラケット64が固定されている。詳しくは、取付ブラケット64は、第1フロントピラー46Lに固定された第1ブラケット64Lと、第2フロントピラー46Rに固定された第2ブラケット64Rとを含む。
図7に示すように、取付ブラケット64は、フロントピラー46から車幅方向外方に突出している。詳しくは、取付ブラケット64は、フロントピラー46から車幅方向外方に向かうにつれて前方に移行する傾斜方向(突出方向X1)に向けて突出している。
【0026】
図6に示すように、取付ブラケット64は、突出方向X1の先端側(フロントピラー46から遠い側)に下向きフック状の吊り部64aを有する。吊り部64aは、キャビン9(キャビンフレーム45)をクレーン等によって吊り上げる際に、吊り部材66(例えば、ワイヤーロープ等の索体の端部に取り付けられるロッキングフック等の吊り金具など)を引っ掛ける部位である。なお、キャビンフレーム45の後部側にも、適宜、吊り部が設けられる。取付ブラケット64の下方には、ブラケット部材67が配置されている。ブラケット部材67は、フロントピラー46に溶接等によって固定されると共に上端が取付ブラケット64の下端に溶接等によって固定されている。ブラケット部材67には、例えば、オプション部品が取り付けられる。
【0027】
図5に示すように、支持フレーム58は、支持杆68と、支持杆68の端部に固定された取付プレート69とを有する。支持杆68は、横杆部70と、縦杆部71とを有する。
図4、
図5に示すように、横杆部70は、キャビン9の上部の前方側に車幅方向B3に延伸して配置されている。詳しくは、横杆部70は、フロントアッパフレーム49Aの前方且つ上方に配置されていると共に、第1フロントピラー46Lの上方(第1ブラケット64Lの上方)から第2フロントピラー46Rの上方(第2ブラケット64Rの上方)にわたって設けられている。
【0028】
図5に示すように、横杆部70は、フロントアッパフレーム49Aの一端側から他端側にわたるように車幅方向B3に直線状に延伸して配置され主杆部70Aを有する。主杆部70Aの車幅方向B3の中央部に位置検出装置30が取り付けられている。また、横杆部70は、主杆部70Aの左方の後方寄りに位置する第1側杆部70Lと、主杆部70Aの右方の後方寄りに位置する第2側杆部70Rとを有する。主杆部70Aと第1側杆部70Lとは第1連結杆部70Bで連結され、主杆部70Aと第2側杆部70Rとは第2連結杆部70Cで連結されている。
【0029】
図4に示すように、縦杆部71は、横杆部70の端部から下方に延出している。詳しくは、縦杆部71は、横杆部70の一端部(左端部)から下方に延びる第1縦杆部71Lと、横杆部70の他端部(右端部)から下方に延びる第2縦杆部71Rとを含む。また、縦杆部71の下部は、取付ブラケット64の背面側に位置している。詳しくは、第1縦杆部71Lの下部は、第1ブラケット64Lの背面側に位置し、第2縦杆部71Rの下部は、第2ブラケット64Rの背面側に位置している。
【0030】
図7、
図8、
図9に示すように、取付プレート69は、縦杆部71の下部に溶接等によって固定されている。詳しくは、取付プレート69は、第1縦杆部71Lの下部に固定された第1プレート69Lと、第2縦杆部71Rの下部に固定された第2プレート69Rとを含む。また、取付プレート69は、取付ブラケット64の背面に重ね合わされて取り付けられている。詳しくは、第1プレート69Lは、第1ブラケット64Lに取り付けられ、第2プレート69Rは、第2ブラケット64Rに取り付けられている。取付プレート69の吊り部64aに重ね合わされる部分は、吊り部64aの形状と同形状の下向きフック状に形成されている。取付プレート69は、取付ブラケット64に複数組の第1ボルト72A及び第1ナット72Bと、1組の第2ボルト73A及び第2ナット73Bによって取り付けられている。
【0031】
図10に示すように、第1ナット72Bは、取付ブラケット64の基部側に上下に並べて配置されて、取付プレート69の背面に溶接等によって固定されている。第2ナット73Bは、取付ブラケット64の先端側の上部に配置されて、取付プレート69の背面に溶接等によって固定されている。
図7に示すように、第1ボルト72Aは、取付ブラケット64の正面から取付ブラケット64及び取付プレート69を貫通して第1ナット72Bにねじ込まれている。第2ボルト73Aは、取付ブラケット64の正面から取付ブラケット64及び取付プレート69を貫通して第2ナット73Bにねじ込まれている。
【0032】
図7、
図9に示すように、縦杆部71は、取付ブラケット64の先端側であって、第2ナット73Bよりも取付ブラケット64の基部寄りに配置されている。
図9、
図10に示すように、第1ブラケット64Lの前方側には、アンテナ74が配置されている。このアンテナ74は、例えば、ラジオ用のアンテナである。アンテナ74の基部74aは、第1ボルト72Aと第1縦杆部71Lとの間で第1ブラケット64Lに取り付けられている。具体的には、アンテナ74は、基部74aに第1ブラケット64Lを貫通するボルトを有し、該ボルトに第1ブラケット64Lの背面からナットを締め込むことにより、第1ブラケット64Lに取り付けられている。
【0033】
図10に示すように、第1プレート69Lは、アンテナ74の取付部分との干渉を避ける上方開口状の切欠き部75を有している。
図6〜
図10に示すように、支持杆68(縦杆部71)には、サイドミラー61が取り付けられるミラー取付ステー76が溶接等によって固定されている。詳しくは、ミラー取付ステー76は、第1縦杆部71Lに固定される第1ミラーステー76Lと、第2縦杆部71Rに固定される第2ミラーステー76Rとを含む。支持杆68にミラー取付ステー76を固定することで、支持フレーム58にサイドミラー61を組み付けた状態で、支持フレーム58をキャビン9に組み付けることができる。これにより、組付け時間を短縮することができる。
【0034】
ミラー取付ステー76は、ブラケットアーム63が取り付けられる支持筒77と、支持筒77と縦杆部71とにわたって設けられたステー本体78とを有する。支持筒77は、上下方向の軸心を有し、取付ブラケット64の突出方向X1の前方側に位置している(
図7参照)。支持筒77に、ブラケットアーム63の取付軸63cが取り付けられている(
図9参照)。サイドミラー61は、キャビン9から側方に突出する通常使用位置から、取付軸63cの軸心回りに車幅方向内方に回動させることで折畳むことができる。
【0035】
図7に示すように、ステー本体78は、縦杆部71の背面から支持筒77の背面に向けて延びている。詳しくは、ステー本体78は、突出方向X1に向かうにつれて取付ブラケット64との間隔が漸次狭くなるように、縦杆部71から支持筒77に向けて延びている。また、ステー本体78は、一端が縦杆部71の背面に溶接等によって固定され、他端が支持筒77の背面に固定されている。
【0036】
本実施形態にあっては、以下の構成による効果を奏する。
作業車両1は、車体5と、車体5に搭載されたキャビン9と、キャビン9の前部に固定された取付ブラケット64と、車体5の位置を検出する位置検出装置30と、位置検出装置30を支持する支持フレーム58であって、取付ブラケット64に取り付けられる支持フレーム58と、キャビン9の前部の側方に配置されるサイドミラー61と、サイドミラー61が取り付けられるミラー取付ステー76であって、支持フレーム58に固定されたミラー取付ステー76と、を備えている。
【0037】
この構成によれば、支持フレーム58にサイドミラー61を組み付けた状態で、支持フレーム58をキャビン9に組み付けることができ、組付け時間を短縮することができる。
また、キャビン9は、前部にフロントピラー46を有し、取付ブラケット64は、フロントピラー46から車幅方向外方に向かうにつれて前方に移行する傾斜方向に突出しており、支持フレーム58は、位置検出装置30を支持する支持杆68と、取付ブラケット64に重ね合わされて該取付ブラケット64に取り付けられる取付プレート69とを有し、支持杆68は、キャビン9の上部の前方側に車幅方向B3に延伸して設けられた横杆部70と、横杆部70の端部から下方に延設されていて取付プレート69に固定された縦杆部71とを有する。
【0038】
この構成によれば、取付ブラケット64及び取付プレート69がキャビン9の側方に大きく張り出すのを抑制することができる。また、支持フレーム58、取付ブラケット64及び取付プレート69がオペレータの視界を妨げるのを抑制することができる。
また、サイドミラー61は、ミラー本体62と、ミラー本体62を支持するブラケットアーム63とを有し、ミラー取付ステー76は、ブラケットアーム63が取り付けられる支持筒77であって取付ブラケット64の突出方向X1前方側に配置された支持筒77と、縦杆部71と支持筒77とを連結するステー本体78とを有する。
【0039】
この構成によれば、ミラー取付ステー76、縦杆部71及びミラー取付ステー76をコンパクトに構成することができる。
また、ステー本体78は、取付ブラケット64の突出方向X1に向かうにつれて取付ブラケット64との間隔が漸次狭くなるように、縦杆部71から支持筒77に向けて延びている。
【0040】
この構成によれば、縦杆部71、支持筒77及びステー本体78をコンパクトに構成することができる。
また、取付ブラケット64の基部側において取付ブラケット64及び取付プレート69を貫通する第1ボルト72Aと、取付ブラケット64の先端部側において取付ブラケット64及び取付プレート69を貫通する第2ボルト73Aと、取付プレート69に固定され、且つ第1ボルト72Aがねじ込まれる第1ナット72B及び第2ボルト73Aがねじ込まれる第2ナット73Bとを備え、取付プレート69は、取付ブラケット64の背面に重ね合わされ、第1ナット72B及び第2ナット73Bは、取付プレート69の背面に固定され、縦杆部71は、取付ブラケット64の先端部側であって且つ第2ナット73Bよりも基部側寄りに配置されて取付プレート69の背面に固定され、ステー本体78は、縦杆部71の背面から支持筒77に向けて延びている。
【0041】
この構成にあっても、縦杆部71、支持筒77及びステー本体78をコンパクトに構成することができる。
また、フロントピラー46は、キャビン9の前部における車幅方向一側に位置する第1フロントピラー46Lと、キャビン9の前部における車幅方向他側に位置する第2フロントピラー46Rとを含み、キャビン9は、第1フロントピラー46Lと第2フロントピラー46Rの上部同士を連結するフロントアッパフレーム49Aを有し、取付ブラケット64は、第1フロントピラー46Lの上部に固定された第1ブラケット64Lと、第2フロントピラー46Rの上部に固定された第2ブラケット64Rとを含み、取付プレート69は、第1ブラケット64Lに取り付けられる第1プレート69Lと、第2ブラケット64Rに取り付けられる第2プレート69Rとを含み、横杆部70は、フロントアッパフレーム49Aの前方且つ上方に、第1プレート69Lの上方から第2プレート69Rの上方にわたって配置され、縦杆部71は、横杆部70の第1プレート69L側の端部から下方に延設されて第1プレート69Lに固定された第1縦杆部71Lと、横杆部70の第2プレート69R側の端部から下方に延設されて第2プレート69Rに固定された第2縦杆部71Rとを含む。
【0042】
この構成によれば、支持フレーム58を第1フロントピラー46Lと第2フロントピラー46Rとにわたって設けることができ、支持フレーム58を強固に支持することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【解決手段】作業車両は、車体と、車体に搭載されたキャビンと、キャビンの前部に固定された取付ブラケットと、車体の位置を検出する位置検出装置と、位置検出装置を支持する支持フレームであって、取付ブラケットに取り付けられる支持フレームと、キャビンの前部の側方に配置されるサイドミラーと、サイドミラーが取り付けられるミラー取付ステーであって、支持フレームに固定されたミラー取付ステーと、を備えている。