【文献】
3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Services and System Aspects;Study on Architecture for Next Generation System(Release 14),3GPP TR 23.799 V1.1.0 (2016-10),2016年10月31日,第45-48,397-430,495-498頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
無線通信システムにおいて、UE(User Equipment)がNGS(Next Generation system)からEPS(Evolved Packet System)へ移動する方法であって、
前記UEがEPSへの移動を決定するステップと、
前記EPSにRRC(Radio Resource Control)接続要求及びアタッチ要求を送信するステップと、
を含み、
前記UEが前記EPSへの移動を決定するとき、進行中の音声通話(ongoing voice call)を有する場合、前記UEは、「進行中の音声通話」コールタイプ(Call Type)情報を用いて、ACB(Access Class Barring)実行又は進行中の音声通話に関する情報の送信のうち1つ以上を実行することで、前記進行中の音声通話を維持させる、NGSからEPSへ移動する方法。
前記「進行中の音声通話」コールタイプ情報に該当する遮断因子は、「発信信号(originating signalling)」コールタイプに該当する遮断因子より小さく設定されたものである、請求項3に記載のNGSからEPSへ移動する方法。
前記進行中の音声通話に関する情報を送信したUEは、前記進行中の音声通話に関する情報を受信したネットワークノードの混雑制御の適用から除外される、請求項1に記載のNGSからEPSへ移動する方法。
前記進行中の音声通話に関する情報は、「進行中の音声通話」の確立原因(establishment cause)である、請求項5に記載のNGSからEPSへ移動する方法。
無線通信システムにおいて、NGS(Next Generation system)からEPS(Evolved Packet System)へ移動するUE(User Equipment)装置であって、
送受信装置と、
プロセッサと、を含み、
前記プロセッサは、
前記UEがEPSへの移動を決定し、
前記EPSにRRC(Radio Resource Control)接続要求及びアタッチ要求を送信し、
前記UEが前記EPSへの移動を決定するとき、進行中の音声通話を有する場合、前記UEは、「進行中の音声通話」コールタイプ情報を用いて、ACB(Access Class Barring)実行又は前記送受信装置を介して進行中の音声通話に関する情報の送信のうち1つ以上を実行することで、前記進行中の音声通話を維持させる、UE装置。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の実施例は本発明の構成要素及び特徴を所定の形態に結合したものである。それぞれの構成要素又は特徴は別途の明示的言及がない限り選択的なものと見なすことができる。それぞれの構成要素又は特徴は他の構成要素又は特徴と結合しなかった形態に実施可能である。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明する動作の順序は変更可能である。一実施例の一部の構成又は特徴は他の実施例に含まれることができ、あるいは他の実施例の対応する構成又は特徴に置き換えられることができる。
【0024】
以下の説明で使う特定の用語は本発明の理解を助けるために提供するもので、このような特定の用語の使用は本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で他の形態に変更可能である。
【0025】
場合によって、本発明の概念があいまいになることを避けるために、公知の構造及び装置は省略するか、それぞれの構造及び装置の核心機能を中心とするブロック図の形式で図示することができる。また、本明細書の全般にわたって同じ構成要素については同じ図面符号を用いて説明する。
【0026】
本発明の実施例はIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802系システム、3GPPシステム、3GPP LTE及びLTE−Aシステム及び3GPP2システムのうち少なくとも一つに関して開示された標準文書によって裏付けられることができる。すなわち、本発明の実施例において本発明の技術的思想を明確に示すために説明しなかった段階又は部分は前記文書によって裏付けられることができる。また、本文書で開示している全ての用語は前記標準文書によって説明可能である。
【0027】
以下の技術は多様な無線通信システムで使用可能である。明確性のために、以下では3GPP LTE及び3GPP LTE−Aシステムを主として説明するが、本発明の技術的思想がこれに制限されるものではない。
【0028】
本文書で使われる用語は次のように定義される。
【0029】
−UMTS(Universal Mobile Telecommunications System):3GPPによって開発された、GSM(Global System for Mobile Communication)に基づく第3世代(Generation)移動通信技術。
【0030】
−EPS(Evolved Packet System):IP(Internet Protocol)に基づくPS(packet switched)コアネットワークであるEPC(Evolved Packet Core)とLTE/UTRANなどのアクセスネットワークで構成されたネットワークシステム。UMTSが進化した形態のネットワークである。
【0031】
−NodeB:GERAN/UTRANの基地局。屋外に設置され、カバレッジはマクロセル(macro cell)規模である。
【0032】
−eNodeB:E−UTRANの基地局。屋外に設置され、カバレッジはマクロセル(macro cell)規模である。
【0033】
−UE(User Equipment):ユーザ機器。UEは端末(terminal)、ME(Mobile Equipment)、MS(Mobile Station)などの用語でも表現される。また、UEはノートブック型パソコン、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、マルチメディア機器などの携帯可能な機器であってもよく、あるいはPC(Personal Computer)、車両搭載装置などの携帯不可能な機器であってもよい。MTC関連の内容でUE又は端末という用語はMTCデバイスを指すこともある。
【0034】
−HNB(Home NodeB):UMTSネットワークの基地局であって、屋内に設置され、カバレッジはマイクロセル(micro cell)規模である。
【0035】
−HeNB(Home eNodeB):EPSネットワークの基地局であって、屋内に設置され、カバレッジはマイクロセル規模である。
【0036】
−MME(Mobility Management Entity):移動性管理(Mobility Management;MM)、セッション管理(Session Management;SM)機能を行うEPSネットワークのネットワークノード。
【0037】
−PDN−GW(Packet Data Network−Gateway)/PGW:UE IPアドレス割り当て、パケットスクリーニング(screening)及びフィルタリング、課金データ収集(charging data collection)の機能などを行うEPSネットワークのネットワークノード。
【0038】
−SGW(Serving Gateway):移動性アンカー(mobility anchor)、パケットルーティング(routing)、遊休(idle)モードパケットバッファリング、MMEがUEをページングするようにトリガリングする機能などを行うEPSネットワークのネットワークノード。
【0039】
−NAS(Non−Access Stratum):UEとMME間のコントロールプレーン(control plane)の上位端(stratum)。LTE/UMTSプロトコルスタックにおいてUEとコアネットワーク間のシグナリング、トラフィックメッセージをやり取りするための機能的な層であって、UEの移動性を支援し、UEとPDN GW間のIP接続を確立(establish)及び維持するセッション管理手順を支援することを主な機能とする。
【0040】
−PDN(Packet Data Network):特定のサービスを支援するサーバー(例えば、MMS(Multimedia Messaging Service)サーバー、WAP(Wireless Application Protocol)サーバーなど)が位置しているネットワーク。
【0041】
−PDN接続:一つのIPアドレス(一つのIPv4アドレス及び/又は一つのIPv6プレフィックス)で表現される、UEとPDNとの間の論理的接続。
【0042】
−RAN(Radio Access Network):3GPPネットワークでNodeB、eNodeB及びこれらを制御するRNC(Radio Network Controller)を含む単位。UE間に存在し、コアネットワークへの接続を提供する。
【0043】
−HLR(Home Location Register)/HSS(Home Subscriber Server):3GPPネットワーク内の加入者情報を有しているデータベース。HSSは設定保存(configuration storage)、アイデンティティ管理(identity management)、ユーザ状態保存などの機能を行うことができる。
【0044】
−PLMN(Public Land Mobile Network):個人に移動通信サービスを提供する目的で構成されたネットワーク。オペレーター別に区分されて構成できる。
【0045】
−Proximity Service(又はProSe Service又はProximity based Service):物理的に近接した装置間のディスカバリー及び互いに直接的なコミュニケーション又は基地局を介してのコミュニケーション又は第3の装置を介してのコミュニケーションが可能なサービス。この際、ユーザプレーンデータ(user plane data)は3GPPコアネットワーク(例えば、EPC)を介さずに直接データ経路(direct data path)を介して交換される。
【0046】
EPC(Evolved Packet Core)
【0047】
図1はEPC(Evolved Packet Core)を含むEPS(Evolved Packet System)の概略的な構造を示す図である。
【0048】
EPCは3GPP技術の性能を向上するためのSAE(System Architecture Evolution)の核心的な要素である。SAEは多様な種類のネットワーク間の移動性を支援するネットワーク構造を決定する研究課題に相当する。SAEは、例えばIPに基づいて多様な無線接続技術を支援し、より向上したデータ送信能力を提供するなどの最適化したパケットベースのシステムを提供することを目標とする。
【0049】
具体的に、EPCは3GPP LTEシステムのためのIP移動通信システムのコアネットワーク(Core Network)であり、パケットベースの実時間及び非実時間サービスを支援することができる。既存の移動通信システム(すなわち、第2世代又は第3世代移動通信システム)では音声のためのCS(Circuit−Switched)及びデータのためのPS(Packet−Switched)の二つの区別されるサブドメインによってコアネットワークの機能が実現された。しかし、第3世代移動通信システムの進化である3GPP LTEシステムでは、CS及びPSのサブドメインが一つのIPドメインに単一化した。すなわち、3GPP LTEシステムでは、IP能力(capability)を有する端末と端末間の接続が、IPベースの基地局(例えば、eNodeB(evolved NodeB))、EPC、アプリケーションドメイン(例えば、IMS(IP Multimedia Subsystem))で構成されることができる。すなわち、EPCは端対端(エンドツーエンド、end−to−end)IPサービス実現に必須な構造である。
【0050】
EPCは多様な構成要素を含むことができ、
図1は、その一部に相当する、SGW(Serving Gateway)、PDN GW(Packet Data Network Gateway)、MME(Mobility Management Entity)、SGSN(Serving GPRS(General Packet Radio Service)Supporting Node)、ePDG(enhanced Packet Data Gateway)を示す。
【0051】
SGW(又はS−GW)は無線接続ネットワーク(RAN)とコアネットワーク間の境界点として動作し、eNodeBとPDN GW間のデータ経路を維持する機能を行う要素である。また、端末がeNodeBによってサービング(serving)される領域にわたって移動する場合、SGWはローカル移動性アンカーポイント(anchor point)の役目をする。すなわち、E−UTRAN(3GPPリリース8以後に定義されるEvolved−UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)Terrestrial Radio Access Network)内での移動性のためにSGWを介してパケットがルーティングされることができる。また、SGWは他の3GPPネットワーク(3GPPリリース8以前に定義されるRAN、例えばUTRAN又はGERAN(GSM(Global System for Mobile Communication)/EDGE(Enhanced Data rates for Global Evolution)Radio Access Network)との移動性のためのアンカーポイントとして機能することもできる。
【0052】
PDN GW(又はP−GW)はパケットデータネットワークに向かうデータインターフェースの終了点(termination point)に相当する。PDN GWはポリシー執行特徴(policy enforcement features)、パケットフィルタリング(packet filtering)、課金支援(charging support)などを支援することができる。また、3GPPネットワークと非3GPPネットワーク(例えば、I−WLAN(Interworking Wireless Local Area Network)のような信頼できないネットワーク、CDMA(Code division multiple access)ネットワーク又はWiMaxのような信頼できるネットワーク)との移動性管理のためのアンカーポイントの役目をすることができる。
【0053】
図1のネットワーク構造の例示ではSGWとPDN GWが別個のゲートウェイで構成されるものを示すが、二つのゲートウェイが単一ゲートウェイ構成オプション(Single Gateway Configuration Option)によって実現されることもできる。
【0054】
MMEは、UEのネットワーク接続に対するアクセス、ネットワークリソースの割り当て、トラッキング(tracking)、ページング(paging)、ローミング(roaming)及びハンドオーバーなどを支援するためのシグナリング及び制御機能を行う要素である。MMEは加入者及びセッション管理に係わるコントロールプレーン(control plane)の機能を制御する。MMEは多数のeNodeBを管理し、他の2G/3Gネットワークに対するハンドオーバーのための従来のゲートウェイの選択のためのシグナリングを行う。また、MMEはセキュリティ過程(Security Procedures)、端末対ネットワークセッションハンドリング(Terminal−to−network Session Handling)、遊休端末位置決定管理(Idle Terminal Location Management)などの機能を行う。
【0055】
SGSNは他の3GPPネットワーク(例えば、GPRSネットワーク)に対するユーザの移動性管理及び認証(authentication)のような全てのパケットデータをハンドリングする。
【0056】
ePDGは信頼できない非3GPPネットワーク(例えば、I−WLAN、WiFiホットスポット(hotspot)など)に対するセキュリティノードとしての役目をする。
【0057】
図1を参照して説明したように、IP能力を有する端末は、3GPPアクセスはもちろんのこと、非3GPPアクセスに基づいてもEPC内の多様な要素を介して事業者(すなわち、オペレーター(operator))が提供するIPサービスネットワーク(例えば、IMS)にアクセスすることができる。
【0058】
また、
図1では多様なレファレンスポイント(例えば、S1−U、S1−MMEなど)を示す。3GPPシステムでは、E−UTRAN及びEPCの相異なる機能個体(functional entity)に存在する二つの機能を接続する概念的なリンクをレファレンスポイント(reference point)と定義する。次の表1は
図1に示したレファレンスポイントをまとめたものである。表1の例示の外にもネットワーク構造によって多様なレファレンスポイントが存在することができる。
【0061】
図1に示したレファレンスポイントのうちS2a及びS2bは非3GPPインターフェースに相当する。S2aは信頼できる非3GPPアクセス及びPDN GW間の関連制御及び移動性支援をユーザプレーンに提供するレファレンスポイントである。S2bはePDG及びPDN GW間の関連制御及び移動性支援をユーザプレーンに提供するレファレンスポイントである。
【0062】
図2は一般的なE−UTRANとEPCのアーキテクチャを示した例示図である。
【0063】
図示のように、eNodeBはRRC(Radio Resource Control)接続が活性化しているうちにゲートウェイへのルーティング、ページングメッセージのスケジューリング及び送信、ブロードキャストチャネル(BCH)のスケジューリング及び送信、上りリンク及び下りリンクでのリソースのUEへの動的割り当て、eNodeBの測定のための設定及び提供、無線ベアラ制御、無線許可制御(radio admission control)、及び接続移動性制御などのための機能を行うことができる。EPC内ではページング発生、LTE_IDLE状態管理、ユーザプレーンの暗号化、SAEベアラ制御、NASシグナリングの暗号化及び完全性保護機能を行うことができる。
【0064】
図3は端末と基地局間のコントロールプレーンでの無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の構造を例示した図、
図4は端末と基地局間のユーザプレーンでの無線インターフェースプロトコルの構造を例示した図である。
【0065】
前記無線インターフェースプロトコルは3GPP無線接続網規格をベースとする。前記無線インターフェースプロトコルは水平的に物理層(Physical Layer)、データリンク層(Data Link Layer)及びネットワーク層(Network Layer)からなり、垂直的にはデータ情報送信のためのユーザプレーン(User Plane)と制御信号(Signaling)伝達のためのコントロールプレーン(Control plane)に区分される。
【0066】
前記プロトコル層は通信システムで広く知られた開放型システム間の相互接続(Open System Interconnection;OSI)基準モデルの下位3層を基にしてL1(第1層)、L2(第2層)、L3(第3層)に区分されることができる。
【0067】
以下で、前記
図3に示したコントロールプレーンの無線プロトコルと、
図4に示したユーザプレーンでの無線プロトコルの各層を説明する。
【0068】
第1層である物理層は物理チャネル(Physical Channel)を用いて情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。前記物理層は上位の媒体接続制御(Medium Access Control)層とは送信チャネル(Transport Channel)を介して接続されており、前記送信チャネルを介して媒体接続制御層と物理層間のデータが伝達される。そして、相異なる物理層の間、つまり送信側と受信側の物理層の間は物理チャネルを介してデータが伝達される。
【0069】
物理チャネル(Physical Channel)は時間軸上の複数のサブフレームと周波数軸上の複数のサブキャリア(Sub−carrier)で構成される。ここで、一つのサブフレーム(Sub−frame)は時間軸上の複数のシンボル(Symbol)と複数のサブキャリアで構成される。一つのサブフレームは複数のリソースブロック(Resource Block)で構成され、一つのリソースブロックは複数のシンボル(Symbol)と複数のサブキャリアで構成される。データが送信される単位時間であるTTI(Transmission Time Interval)は一つのサブフレームに相当する1msである。
【0070】
前記送信側と受信側の物理層に存在する物理チャネルは、3GPP LTEによれば、データチャネルであるPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、及び制御チャネルであるPDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)及びPUCCH(Physical Uplink Control Channel)に区分することができる。
【0072】
まず、第2層の媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)層は多様な論理チャネル(Logical Channel)を多様な送信チャネルにマッピングする役目をし、また多様な論理チャネルを一つの送信チャネルにマッピングする論理チャネル多重化(Multiplexing)の役目を行う。MAC層は上位層であるRLC層とは論理チャネル(Logical Channel)で接続されており、論理チャネルは、大別して、送信される情報の種類によってコントロールプレーン(Control plane)の情報を送信する制御チャネル(Control Channel)とユーザプレーン(User Plane)の情報を送信するトラフィックチャネル(Traffic Channel)に区分される。
【0073】
第2層の無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層は上位層から受信したデータを分割(Segmentation)及び接続(Concatenation)して、下位層が無線区間にデータを送信するのに適するようにデータの大きさを調節する役目を行う。
【0074】
第2層のパケットデータ収束プロトコル(Packet Data Convergence Protocol;PDCP)層はIPv4又はIPv6のようなIPパケットの送信時に帯域幅の小さな無線区間で効率的に送信するために、相対的に大きくて不必要な制御情報を含んでいるIPパケットヘッダーのサイズを減らすヘッダー圧縮(Header Compression)の機能を行う。また、LTEシステムではPDCP層がセキュリティ(Security)機能も行う。これは第3者のデータ傍受を防止する暗号化(Ciphering)と第3者のデータ操作を防止する完全性保護(Integrity protection)で構成される。
【0075】
第3層の最上部に位置する無線リソース制御(Radio Resource Control;以下RRCと略称する)層はコントロールプレーンでのみ定義され、無線運搬子(無線ベアラ、Radio Bearer;RBと略称する)の設定(Configuration)、再設定(Re−configuration)及び解除(Release)に関連して論理チャネル、送信チャネル及び物理チャネルの制御を担う。この際、RBは端末とE−UTRAN間のデータ伝達のために第2層によって提供されるサービスを意味する。
【0076】
前記端末のRRCと無線網のRRC層の間にRRC接続(RRC connection)がある場合、端末はRRC接続状態(Connected Mode)にあるようになり、そうでない場合はRRC遊休モード(Idle mode)にあるようになる。
【0077】
以下で端末のRRC状態(RRC state)とRRC接続方法について説明する。RRC状態とは端末のRRCがE−UTRANのRRCと論理的接続(logical connection)をなしているか否かを言い、接続されている場合はRRC_CONNECTED状態(state)、接続されていない場合はRRC_IDLE状態と言う。RRC_CONNECTED状態の端末はRRC接続が存在するから、E−UTRANは該当端末の存在をセル単位で把握することができ、よって端末を効果的に制御することができる。一方、RRC_IDLE状態の端末はE−UTRANが端末の存在を把握することはできず、セルより大きな地域単位であるTA(Tracking Area)単位で核心網が管理する。すなわち、RRC_IDLE状態の端末はセルに比べて大きな地域単位で該当端末の存否のみ把握され、音声又はデータのような通常の移動通信サービスを受けるためには、該当端末がRRC_CONNECTED状態に遷移しなければならない。各TAはTAI(Tracking area identity)によって区分される。端末はセルで放送(broadcasting)される情報であるTAC(Tracking area code)によってTAIを構成することができる。
【0078】
ユーザが端末の電源を最初に入れたとき、端末は先に適切なセルを探索した後、該当セルでRRC接続をなし、核心網に端末の情報を登録する。その後、端末はRRC_IDLE状態に留まる。RRC_IDLE状態に留まる端末は必要によってセルを(再)選択し、システム情報(System information)又はページング情報を調べる。これをセルにキャンプオン(Camp on)すると言う。RRC_IDLE状態に留まっていた端末はRRC接続をなす必要があるときに初めてRRC接続過程(RRC connection procedure)によってE−UTRANのRRCとRRC接続をなし、RRC_CONNECTED状態に遷移する。RRC_IDLE状態にあった端末がRRC接続をなす必要がある場合は色々ある。例えば、ユーザの通話試行、データ送信試行、又はE−UTRANからページングメッセージを受信した後、これに対する応答メッセージ送信などを挙げることができる。
【0079】
前記RRC層上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)層は接続管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)などの機能を行う。
【0080】
以下では
図3に示したNAS層について詳細に説明する。
【0081】
NAS層に属するeSM(evolved Session Management)はデフォルトベアラ(Default Bearer)管理、専用ベアラ(Dedicated Bearer)管理のような機能を行い、端末が網からPSサービスを用いるための制御を担う。デフォルトベアラリソースは特定のパケットデータネットワーク(Packet Data Network;PDN)に最初に接続するとき、網から割り当てられるという特徴を有する。この際、ネットワークは、端末がデータサービスを使えるように端末が使用可能なIPアドレスを割り当て、そしてデフォルトベアラのQoSを割り当てる。LTEでは、大別して、データ送受信のための特定の帯域幅を保証するGBR(Guaranteed bit rate) QoS特性を有するベアラと帯域幅の保証無しにBest effort QoS特性を有するNon−GBRベアラの2種を支援する。デフォルトベアラの場合、Non−GBRベアラが割り当てられる。専用ベアラの場合にはGBR又はNon−GBRのQoS特性を有するベアラが割り当てられることができる。
【0082】
ネットワークで端末に割り当てたベアラをEPS(evolved packet service)ベアラと言い、EPSベアラを割り当てるとき、ネットワークは一つのIDを割り当てるようになる。これをEPSベアラIDと言う。一つのEPSベアラはMBR(maximum bit rate)又は/及びGBR(Guaranteed bit rate)のQoS特性を有する。
【0083】
図5は3GPP LTEでのランダムアクセス過程を示したフローチャートである。
【0084】
ランダムアクセス過程はUEが基地局に対するUL同期を得るかUL無線リソースを割り当てられるために用いられる。
【0085】
UEはルートインデックス(root index)とPRACH(physical random access channel)設定インデックス(configuration index)をeNodeBから受信する。各セルごとにZC(Zadoff−Chu)シーケンスによって定義される64個の候補(candidate)ランダムアクセスプリアンブルがあり、ルートインデックスは端末が64個の候補ランダムアクセスプリアンブルを生成するための論理的インデックスである。
【0086】
ランダムアクセスプリアンブルの送信は各セルごとに特定の時間及び周波数リソースに限定される。PRACH設定インデックスはランダムアクセスプリアンブルの送信が可能な特定のサブフレームとプリアンブルフォーマットを指示する。
【0087】
UEはランダムに選択されたランダムアクセスプリアンブルをeNodeBに送信する。UEは64個の候補ランダムアクセスプリアンブルの一つを選択する。そして、PRACH設定インデックスによって該当のサブフレームを選択する。UEは選択されたランダムアクセスプリアンブルを選択されたサブフレームに送信する。
【0088】
前記ランダムアクセスプリアンブルを受信したeNodeBはランダムアクセス応答(random access response,RAR)をUEに送る。ランダムアクセス応答は2段階で検出される。まず、UEはRA−RNTI(random access−RNTI)でマスクされたPDCCHを検出する。UEは検出されたPDCCHによって指示されるPDSCH上でMAC(Medium Access Control)PDU(Protocol Data Unit)内のランダムアクセス応答を受信する。
【0089】
図6は無線リソース制御(RRC)層での接続過程を示す。
【0090】
図6に示したように、RRC接続有無によってRRC状態が示されている。前記RRC状態とはUEのRRC層のエンティティ(entity)がeNodeBのRRC層のエンティティと論理的接続(logical connection)をなしているか否かを言い、接続されている場合はRRC接続状態(connected state)と言い、接続されていない状態をRRC遊休モード(idle state)と言う。
【0091】
前記接続状態(Connected state)のUEはRRC接続(connection)が存在するから、E−UTRANは該当端末の存在をセル単位で把握することができ、よってUEを効果的に制御することができる。一方、遊休モード(idle state)のUEはeNodeBが把握することはできず、セルより大きな地域単位であるトラッキング地域(Tracking Area)単位で核心網(Core Network)が管理する。前記トラッキング地域(Tracking Area)はセルの集合単位である。すなわち、遊休モード(idle state)UEは大きな地域単位で存否のみ把握され、音声やデータのような通常の移動通信サービスを受けるためには、端末は接続状態(connected state)に遷移しなければならない。
【0092】
ユーザがUEの電源を最初に入れたとき、前記UEは先に適切なセルを探索した後、該当セルで遊休モード(idle state)で留まる。前記遊休モード(idle state)で留まっていたUEはRRC接続をなす必要があるときに初めてRRC接続過程(RRC connection procedure)によってeNodeBのRRC層とのRRC接続をなし、RRC接続状態(connected state)に遷移する。
【0093】
前記遊休モード(Idle state)にあったUEがRRC接続をなす必要がある場合はいろいろある。例えば、ユーザの通話試行又は上りデータ送信が必要であるか、又はEUTRANからページングメッセージを受信した後、これに対する応答メッセージの送信などを挙げることができる。
【0094】
遊休モード(idle state)のUEが前記eNodeBとRRC接続をなすためには、前述したようにRRC接続過程(RRC connection procedure)を進行しなければならない。RRC接続過程は、大別して、UEがeNodeBにRRC接続要求(RRC connection request)メッセージを送信する過程、eNodeBがUEにRRC接続設定(RRC connection setup)メッセージを送信する過程、及びUEがeNodeBにRRC接続設定完了(RRC connection setup complete)メッセージを送信する過程を含む。このような過程について
図6を参照してより詳細に説明すると次のようである。
【0095】
1)遊休モード(Idle state)のUEは、通話試行、データ送信試行、又はeNodeBのページングに対する応答などの理由でRRC接続をなそうとする場合、まずRRC接続要求(RRC connection request)メッセージをeNodeBに送信する。
【0096】
2)前記UEからRRC接続要求メッセージを受信すれば、前記eNBは、無線リソースが十分な場合、前記UEのRRC接続要求を許可し、応答メッセージであるRRC接続設定(RRC connection setup)メッセージを前記UEに送信する。
【0097】
3)前記UEが前記RRC接続設定メッセージを受信すれば、前記eNodeBにRRC接続設定完了(RRC connection setup complete)メッセージを送信する。前記UEがRRC接続設定メッセージの送信に成功すれば、初めて前記UEはeNodeBとRRC接続をなし、RRC接続モードに遷移する。
【0098】
従来のEPCにおけるMMEは、Next Generation system(又は、5G CN(Core Network))では、AMF(Core Access and Mobility Management Function)とSMF(Session Management Function)とに分離された。ここで、UEとのNAS interaction及びMM(Mobility Management)はAMFが、またSM(Session Management)はSMFが行うことになる。また、SMFはユーザプレーン(user−plane)機能を有する、すなわち、ユーザトラフィック(user traffic)をルーティングするゲートウェイ(gateway)であるUPF(User Plane Function)を管理するが、これは従来のEPCにおいてS−GWとP−GWのコントロールプレーン(control−plane)部分はSMFが担当して、ユーザプレーン部分はUPFが担当することと見なすことができる。ユーザトラフィックのルーティングのために、RANとDN(Data Network)間にUPFは1つ以上存在する。すなわち、従来のEPCは、5Gでは、
図7に示されたように構成される。また、従来のEPSにおけるPDN connectionに対応する概念として、5Gシステムでは、PDU(Protocol Data Unit)セッションが定義されている。PDUセッションは、IP typeのみならず、Ethernet type又はunstructured typeのPDU connectivity serviceを提供するUEとDN間の関連(association)を示す。その他に、UDM(Unified Data Management)は、EPCのHSSに対応する機能を行い、PCF(Policy Control Function)は、EPCのPCRFに対応する機能を行う。もちろん、5Gシステムの要求事項を満たすために、その機能が拡張された形態で提供されることができる。5Gシステムアーキテクチャ、各機能、各インターフェースに関する詳しい事項は、TS 23.501を準用する。
【0099】
3GPP EPS(Evolved Packet System)とNext Generation system(NGS又はNG System:次世代、いわゆる5G移動通信システム)間のインターワーキングに関して、インターワーキング(interworking)及びマイグレーション(migration)の支援が必要である。以下、
図8〜
図11を参照して、インターワーキング及びマイグレーションを支援するためのソリューションについて簡単に説明する。
【0100】
可能である場合、設置されたE−UTRANがNGコア(NG2/NG3)に対する新たなCN−RANインターフェースを支援するようにアップグレードされる。このようなアクセスは、アップグレードされたE−UTRANアクセスとNG RANアクセス間の緊密な相互作用を許容する。
【0101】
− 設置されたE−UTRANがアップグレードされていない領域で「デュアルアタッチ」又は「ハンドオーバーアタッチ」動作(下位層で「単一ラジオ」又は「二重ラジオ」支援)に基づいたルーズ(Loose)インターワーキング、すなわち、GERAN及びUTRANアクセスと同一タイプのインターワーキングが支援される。
【0102】
図8は、E−UTRA(TR 23.799のAnnex J:Deployment Scenariosに明示されたオプション5、7)に固定された進化したNG RANと、NRに固定されたNG RAN(TR 23.799のAnnex J:Deployment Scenariosに明示されたオプション2、4)の間の緊密なインターワーキングを許容するシステムアーキテクチャである。
【0103】
S1インターフェースをEPC側に支援することの他に、新たなCN−RANインターフェース(
図8の「NG2/NG3」)を支援するように設置されたE−UTRANベースがアップグレードされたと仮定する。無線側ではアップグレードされたE−UTRANベースがE−UTRA固定NR(TR 23.799のAnnex J:Deployment Scenariosに明示されたオプション5、7)の他にレガシLTE−Uuインターフェースを支援すると仮定する。アップグレードされたE−UTRANのカバレッジ下にあるとき、レガシUEは、EPC側にステア(steer)される一方、NG UEはNGコア側にステアされる。NG UEとNGコア(「NG NAS」)の間に使用されるNASプロトコルは、レガシUEとEPC(「EPS NAS」)の間に使用されるレガシNASプロトコルとは異なる。EPC及びNGコアは共通加入者データベース(「HSS」)に対するアクセスを有するが、他の相互作用インターフェースはない。よって、NGコアには移転されたレガシバゲージ(baggage)がない。
【0104】
図9は、GERAN、UTRAN又は、一方の進化していないE−UTRANアクセスと、他方のNG RANの間のルーズな相互連動を許容する単純なシステムアーキテクチャの単純化である。
【0105】
この場合、GERAN、UTRAN又は進化していないE−UTRANアクセスのカバレッジ下にあるNG UEはEPC側にステアされる。
【0106】
デュアルカバレッジ(すなわち、GERAN/UTRAN/E−UTRANアクセス及びNG RANアクセス(TR 23.799のAnnex J:Deployment Scenariosに明示されたオプション2、4、5、7)のいずれも)においてUEは「デュアルアタッチ」モードで動作する。すなわち、2つの独立したシステム、2つの独立した移動性管理(Mobility Management)及びセッション管理コンテキスト(Session Management contexts)を使用する。下位層において、UEは、RAN作業グループによって定義される支援によって「単一ラジオ」又は「デュアルラジオ」モードで動作することができる。
【0107】
EPC及びNGコアは、共通加入者ベース(「HSS」)にアクセスすることができる。しかし、IPアドレス保存機能(3GPP−WLANハンドオーバーがEPSで作動する方式と類似)を用いてハンドオーバーを行うために、選択的に共通PGW/SMF/IPアンカーを共有してもよい。一般的なPGW/SMF/IPアンカーは、NG11をNextGen CoreのMMF側に、NG9をNextGen CoreのUPFに向けて支援する。動的PCC支援が必要な場合、EPCとNGコアは共通PCRF/PCFノードを共有する。
【0108】
ソースからターゲットシステムへのハンドオーバー手順は、3GPP−WLANインターワーキングのために定義された「ハンドオーバーアタッチ」手順に基づく。ターゲットシステム側では、全てのQoS構造(すなわち、EPSベアラ又はQoSの流れ)が最初から設定し直され、両方間のマッピングは後で定義される。
【0109】
EPCとNGコアが共通のPGW/SMF/IPアンカーを共有しない場合、「上位層」サービス連続性メカニズムを活用して、ハンドオーバーの際にサービス連続性を提供することができる。
【0110】
NGコアによって設定されたIMS音声サービスの場合、TS 23.237で説明されたように、デュアル無線VCC(DRVCC)を用いて、GERAN又はUTRANからのハンドオーバーの際にサービス連続性を提供することができる。
【0111】
上述したルーズインターワーキングソリューションは、
図10のように、EPCに接続されたオプション3(TR 23.799のAnnex J:Deployment Scenariosに明示)RANとNGコアに接続されたNG RANの間のインターワーキングにも適用できる。オプション3 RANが提供する領域で使用される無線帯域と、NGシステムが提供する領域で使用される無線帯域との組み合わせが「デュアルアタッチ」(又は「ハンドオーバーアタッチ」)動作を許容する場合、相互連動が円滑に行われる。また、EPCとNG RANに接続されたオプション3 RAN間の連動は、
図8から理解できる原則に従って、緊密な連動を用いて支援することができる。これは、オプション3を支援するために一度アップグレードされたE−UTRANノードがNGコアに向かうNG2/NG3を支援するために、2度アップグレードされる必要があることを意味する。
【0112】
図11は、UEがNGシステムからEPSへ移動するときの「ハンドオーバーアタッチ」手順に対する呼び出しの流れである。反対方向の通話流れも同様である。
図11を参照すると、ステップS1100において、初期にUEはNGシステムに接続され、PDUセッションを設定する。
【0113】
ある地点(例えば、UEがNGシステムアイランドの境界領域上にある)において、UEはNG RANによって目標システム(ここでは、EPS)に「ハンドオーバーアタッチ」を行うように指示を受ける。RANはUEがNRカバレッジ内にある間にE−UTRANセルの測定を設計して、その逆でも同様である。
【0114】
ステップS1102において、UEはEPSへのアタッチ手順を開始する。
【0115】
ステップS1103において、アタッチ手順の一部として、UEが認証され、共通加入者データベース(「HSS」)からPGWアドレスが検索される。
【0116】
ステップS1104において、SGWと共通PGW/SMF/IPアンカーのPGW部分との間のS5セッションが設定され、この時点でDLトラフィックはEPSアクセス側に切り換えられる。
【0117】
ステップS1105において、EPSによって通信するUEとアタッチ手順を完了する。専用EPSベアラが必要な場合、PCRF/PCFで提供した情報に基づいてアタッチ手順の一部として設定される。
【0118】
ステップS1106において、NGシステム内のCP(Control Plane)機能は一定時間の間にUE状況を格納する。
【0119】
上述したTR 23.799のソリューションは、EPS(Evolved Packet System)とNGS(Next Generation System)との間のインターワーキング構造を単純化するために、ゲートウェイのみを互いに共有するだけで、各システムにおけるMM entity(すなわち、EPSではMMEであり、NGSではMMを管理するコントロールプレーン機能としてAMF又はMMFと言及)間にインターフェースは存在しない。よって、UEがシステム間を移動するとき、ネットワークでMM contextをターゲットシステムに伝達することができないため、UEはシステム移動時に必ずアタッチを行う必要がある。例えば、UEがNGSで音声通話(voice call)(これは、PS voice call又はIMS voice callを意味)中にNR(New Radio、すなわち、5G radio)カバレッジから外れて、そのためにLTEにRATを変更してサービスを受ける必要が発生し得る。この場合、UEは、EPSでアタッチを行い、
図11のように、UEがEPSとNGS間で移動しても、P−GWを変更しないにもかかわらず、UEのアタッチ動作によって相当な時間のサービス妨害(service interruption)が発生する。さらに、EPSネットワークでRAN及び/又はコアネットワークに混雑(輻輳、congestion)があり、アタッチを行おうとするUEをeNB又はMMEが接続要求の拒絶及び/又はバックオフ(back off)させる場合、これは、特にリアルタイムトラフィックの特性を有する音声通話に悪影響を及ぼすため、ユーザ経験に悪い影響を及ぼすことになる。
【0120】
よって、以下では、進行中の音声通話(ongoing voice call)(ここで、ongoing voice callとは、ongoing PS voice call、ongoing PS video call、ongoing IMS voice call、ongoing IMS video call、ongoing MMTel voice、ongoing MMTel video、ongoing voice call、ongoing video callなどを称する代表用語として使用される)を有するUEがEPSとNGSとの間でシステム移動、ターゲットシステムでアタッチを行う場合、サービス妨害時間を減らすか、進行中の音声通話を維持させる方法について説明する。
【0122】
UEがNGS(Next Generation system)からEPS(Evolved Packet System)へ移動するために、EPSへの移動を決定して、EPSにRRC(Radio Resource Control)接続要求及びアタッチ要求を送信することができる。
【0123】
ここで、UEがEPSへの移動を決定するとき、進行中の音声通話を有する場合、UEは「進行中の音声通話」コールタイプ情報を用いてACB(Access Class Barring)実行又は進行中の音声通話に関する情報の送信のうち1つ以上を行うことで、進行中の音声通話を維持させることができる。UEは、進行中の音声通話を維持させるために、「進行中の音声通話」コールタイプ情報を用いてACB(Access Class Barring)実行又は進行中の音声通話に関する情報の送信のうちいずれか一方又は両方を行うことができるが、以下、それぞれの場合について説明する。
【0125】
UEがEPSへの移動を決定するとき、進行中の音声通話を有する場合、UEは「進行中の音声通話」コールタイプ情報を用いてACBを行うが、ここで、ACBの実行は、UEが乱数を生成して「進行中の音声通話」コールタイプ情報に該当する遮断因子(barring factor)を比較して、乱数が遮断因子より大きい場合、ランダムアクセスを行うことに決定することであってもよい。ランダムアクセスを行うことに決定した場合、UEはRRC接続要求をeNBに送信する。
【0126】
遮断因子は、システム情報(例えば、SIB(SystemInformationBlock))で取得したものであって、ネットワークが混雑するとき、RACHを遮断するか否かを決定する0−1の間の確率値であり、遮断時間(barring time)はACBによって遮断されたRACHが再び試みられるときまで待機する平均時間である。
【0127】
特に、本実施例に関連して、「進行中の音声通話」コールタイプ情報に該当する遮断因子は、「進行中の音声通話」コールタイプに該当する遮断因子より小さく設定されてもよい。これによって、UEが進行中の音声通話のためのランダムアクセス手順を遮断しないようにすることができる。
【0129】
進行中の音声通話に関する情報を送信したUEは、進行中の音声通話に関する情報を受信したネットワークノードの混雑制御の適用から除外されてもよい。また、進行中の音声通話に関する情報を受信したネットワークノードは、進行中の音声通話に関する情報を送信したUEの要求(後述するRRC接続要求、アタッチ要求、PDN接続(性)要求など)を必ず/高い確率で/高い優先順位で許可/承認することができる。
【0130】
具体例として、進行中の音声通話に関する情報は、「進行中の音声通話」の確立原因(establishment cause)であってもよい。「進行中の音声通話」の確立原因は、RRC接続要求に含まれて、ネットワークノードはeNBであってもよい。すなわち、UEのNASレイヤーがアタッチ要求メッセージをネットワークに送信しようとしてASレイヤーで新たに定義された確立原因値である「進行中の音声通話」を伝達する。すなわち、ASレイヤーで提供する確立原因値を「進行中の音声通話」と設定する。このように新たに定義された「進行中の音声通話」の確立原因値は、UEが音声通話を進行している(又は、音声通話のためのセッションが存在する)ことを示すことができる。また、これはUEがビデオ通話を進行している(又は、ビデオ通話のためのセッションが存在する)を示してもよい。また、UEがビデオ通話を進行していることを示すために、別の確立原因値を定義して使用(例えば、「進行中のビデオ通話(Ongoing video call)」)してもよい。
【0131】
UEのASレイヤーがNASレイヤーからアタッチ要求メッセージ及び前記新たに定義された確立原因値を受信する場合、RRC接続要求メッセージを送信するとき、前記受信した確立原因値を含んでeNBに送信する。eNBがRRC接続要求メッセージを受信する場合、UEが通話中の音声/ビデオ通話がある状態でRRC接続要求を行っていることを認知して、これを考慮してRRC接続要求を許可するか否かを決定する。これは、より高い優先順位を有してこのようなRRC接続要求を許可すべきであることを意味することができる。また、これは混雑制御を適用するとき、より高い優先順位を有して混雑制御を適用しないことを意味してもよい。優先順位基準は、emergency、mt−Access、mo−Signalling、mo−Data、delayTolerantAccess−v1020、mo−VoiceCall−v1280のうち1つ以上の確立原因値に対して優先順位が高いことを意味することができる。
【0132】
また別の例として、進行中の音声通話に関する情報は、進行中の音声通話があることを指示する情報であり、アタッチ要求によってMMEへ伝達されることができる。具体的に、UE(UEのNASレイヤー又はEMMレイヤー)は、アタッチ要求メッセージをMMEに送信するとき、進行中の音声通話又は進行中のビデオ通話があることを示すために新たに定義したパラメータを含ませる。このパラメータを含ませるために、既存の情報要素を用いてもよく、新たな情報要素を定義して用いてもよい。1つのパラメータが進行中の音声通話又は進行中のビデオ通話があることを意味してもよく、それぞれのパラメータが定義されて用いられてもよい。
【0133】
MMEが新たに定義したパラメータを含むアタッチ要求メッセージを受信すると、UEに音声/ビデオ通話のためのセッションがあることを認知して、これに基づいてアタッチ要求を許可するか否かを決定することができる。これは、より高い優先順位を有してこのアタッチ要求を許可すべきであることを意味することができる。また、これは混雑制御を適用するとき、より高い優先順位を有して混雑制御を適用しないことを意味してもよい。この混雑制御は、MM混雑制御及び/又はSM混雑制御であってもよい。SM混雑制御である場合、MMEのEMMレイヤーが前記アタッチ要求メッセージにある(これは、その中に含まれるPDN接続(性)要求内に含まれるのではない)前記新たに定義したパラメータに基づいて、ESMレイヤーで進行中の音声/ビデオ通話が存在することを知らせることで機能することもできる。この動作は、生成要求されるPDN connectionがIMSサービス(又は、voice call、video call、MMTel voice、MMTel videoのうち1つ以上)を支援するためのPDN connectionであることから、実行することができる。また、PDN connectionのためのAPNがIMSのためのAPNであることから、この動作を実行することができる。優先順位の基準は、低い優先権を明示したアタッチ要求、低い優先権と前記新たなパラメータをいずれも含んでいないアタッチ要求のうち1つ以上に対して優先順位が高いことを意味してもよい。
【0134】
また別の例として、進行中の音声通話があることを指示する情報は、PDN(Packet Data Network)接続要求に含まれて、ネットワークノードはMMEであってもよい。また、PDN接続要求がアタッチ要求に含まれてもよい。すなわち、アタッチ要求メッセージに含まれるPDN接続(性)要求メッセージに新たなパラメータを追加するのである。UE(UEのNASレイヤー又はESMレイヤー)は、アタッチ要求メッセージに含まれるPDN接続(性)要求メッセージに、進行中の音声通話又は進行中のビデオ通話があることを示すために新たに定義したパラメータを含ませる。このパラメータを含ませるために、既存の情報要素を用いてもよく、新たな情報要素を定義して用いてもよい。1つのパラメータが進行中の音声通話又は進行中のビデオ通話があることを意味してもよく、それぞれのパラメータが定義されて用いられてもよい。
【0135】
UEのESMレイヤーは、EMMレイヤーから進行中の音声/ビデオ通話が存在すること、又は進行中の音声/ビデオ通話があるという情報をPDN接続(性)要求メッセージに含ませるべきであることを指示されてもよい。また、ESMレイヤーではなく、UEのEMMレイヤーがアタッチ要求メッセージに含まれるPDN接続(性)要求メッセージに、進行中の音声通話又は進行中のビデオ通話があることを示すために新たに定義したパラメータを含ませてもよい。パラメータについては、上述した内容に置き換える。前記PDN connection は、IMSサービス(又は、voice call、video call、MMTel voice、MMTel videoのうち1つ以上)を支援するためのPDN connectionであってもよい。また、PDN connectionのためのAPNがIMSのためのAPNであってもよい。
【0136】
MMEが新たに定義したパラメータを含むPDN接続(性)要求を含んだアタッチ要求メッセージを受信すると、UEに音声/ビデオ通話のためのセッションがあることを認知して、これに基づいてPDN接続要求を許可するか否かを決定することができる。これは、より高い優先順位を有してこのようなPDN接続要求を許可すべきであることを意味することができる。また、これは混雑制御を適用するとき、より高い優先順位を有して混雑制御を適用しないことを意味してもよい。混雑制御は、SM混雑制御及び/又はMM混雑制御であってもよい。MM混雑制御である場合、MMEのESMレイヤーがPDN接続(性)要求内に含まれた新たに定義したパラメータに基づいてEMMレイヤーで進行中の音声/ビデオ通話が存在することを知らせることで行うこともできる。優先順位基準は、低い優先権を明示したPDN接続(性)要求、低い優先権と新たなパラメータをいずれも含んでいないPDN接続(性)要求のうち1つ以上に対して優先順位が高いことを意味してもよい。
【0137】
また別の例として、アタッチ要求に含まれず、独立したPDN接続要求に進行中の音声通話があることを指示する情報を含ませてMMEに送信することができる。また、このようなPDN接続(性)要求メッセージは、UEがアタッチ手順を行った後、IMSサービス(又は、voice call、video call、MMTel voice、MMTel videoのうち1つ以上)を支援するためのPDN connectionが未だ生成されていないため、これを生成するためのPDN connection生成要求として見なされることができる。UE(UEのNASレイヤー又はESMレイヤー)は、PDN接続(性)要求メッセージに、進行中の音声通話又は進行中のビデオ通話があることを示すために新たに定義したパラメータを含ませる。このようなパラメータを含ませるために、既存の情報要素を用いてもよく、新たな情報要素を定義して用いてもよい。1つのパラメータが進行中の音声通話又は進行中のビデオ通話があることを意味してもよく、それぞれのパラメータが定義されて用いられてもよい。UEのESMレイヤーは、EMMレイヤーから進行中の音声/ビデオ通話が存在すること、又は進行中の音声/ビデオ通話があるという情報をPDN接続(性)要求メッセージに含ませるべきであることを指示されてもよい。
【0138】
MMEが新たに定義したパラメータを含むPDN接続(性)要求メッセージを受信すると、UEに音声/ビデオ通話のためのセッションがあることを認知して、これに基づいてPDN接続要求を許可するか否かを決定することができる。これは、より高い優先順位を有してこのようなPDN接続要求を許可すべきであることを意味することができる。また、これはSM混雑制御を適用するとき、より高い優先順位を有してSM混雑制御を適用しないことを意味してもよい。優先順位基準は、低い優先権を明示したPDN接続(性)要求、低い優先権と新たなパラメータをいずれも含まないPDN接続(性)要求のうち1つ以上に対して優先順位が高いことを意味することができる。
【0140】
図13は、UEが5Gシステムにおいてサービスを受けていたが、EPSへ移動してサービスを受ける手順が具体的に例示されている。このように、
図13に示す具体的な移動手順の例示及び
図14に示す具体的な移動手順の例示は、
図12の5GシステムとEPSとのインターワーキングアーキテクチャに基づく。2つのシステム間のインターワーキングのために、共通の加入者情報サーバーであるHSS+UDMが使用される。また、PDU session/PDN connectionのインターワーキングのために、SMF+PGW−C及びUPF+PGW−Uが共通に使用される。しかし、MMEとAMFとの間にインターフェースは存在しない。
【0141】
図13を参照すると、ステップS1301〜S1303において、UEは、5Gシステムによってサービスを受けるために登録(Registration)手順を行う。詳しい動作は、TS 23.502の4.2.2.2.2欄(General Registration)を参照する。登録手順において、AMFは、HSS+UDMに自身がUEのサービングノード(serving node)であることを登録して、加入者情報/UE contextを取得する。ステップS1304において、UEは、PDUセッションを生成する手順を行う。詳しい動作は、TS 23.502の4.3.2欄(PDU Session establishment)を参照する。PDUセッションを生成するとき、SMF+PGW−Cは、HSS+UDMに自身が当該PDUセッションに対してサービングノードであることを登録する。UEが複数のPDUセッションを生成する場合、ステップS1304が繰り返される。
【0142】
ステップS1305においてUEがmobile originating call又はmobile terminating callが発生することによって、call setupを行う。これは、IMSによるIMSセッション確立動作であって、詳しくは、TS 23.228を参照する。また、このステップにおいて、音声通話又はビデオ通話が求めるQoSを満たすために、PDUセッションを修正する手順が行われる必要がある。これについては、TS 23.502の4.3.3欄(PDU Session modification)及びTS 23.501の5.7欄(QoS model)を参照する。仮に、UEが生成しようとする通話が音声通話である場合、5QI(5G QoS Identifier)が1であるQoS特性を満たすようにPDUセッションを修正する必要がある。
【0143】
ステップS1306において、Call setupが完了すると、UEは通話の相手と通話を進行する。
【0144】
ステップS1307において、UEがEPSへの移動を決定する。これは、UEが5Gシステムのカバレッジから外れるにつれて決定されてもよく、又はUE/ユーザの選択によるなどの様々な理由によって決定されてもよい。UEはEPSへアタッチを実行する。このために、UEのNASレイヤーでアタッチ要求メッセージを生成して、確立原因値とコールタイプ値を設定して、アタッチ要求メッセージと共にUEのASレイヤーに伝達する。前記確立原因値とコールタイプ値に関する説明は、上述した内容に置き換える。前記アタッチ要求メッセージは、アタッチと共に形成されるPDN接続に対して形成を要求するPDN接続(性)要求メッセージを含む。前記アタッチ要求メッセージ及び/又はPDN接続(性)要求メッセージは、上述した進行中の音声通話に関する情報を含んでもよい。
【0145】
UEのASレイヤーは、NASレイヤーからの情報に基づいてACB(Access Class Barring)動作を行う。これは、eNBから受信した前記コールタイプに該当するACB情報がある場合に基づいてACB動作を行うことである。
【0146】
ステップS1308において、UE(UEのASレイヤー)は、eNBへRRC接続要求メッセージを送信する。このとき、含まれる確立原因値は、ステップS1307においてUEのNASレイヤーがASレイヤーに伝達した確立原因値である。
【0147】
ステップS1309において、eNBはUEが送信したRRC接続要求メッセージへの応答、RRC接続設定メッセージをUEに送信する。eNBは、RRC接続要求に含まれた確立原因値に基づいて、前記UEからの要求を許可するか否かを決定することができる。仮に、拒絶する場合、RRC接続拒絶メッセージをUEに送信する。
【0148】
上述のように、eNBは、RRC接続要求メッセージに含まれた確立原因値に基づいて、UEが進行中の音声/ビデオ通話がある状態でRRC接続要求を行っていることを認知して、これに基づいてRRC接続要求を許可するか否かを決定する。例えば、混雑のとき、確立原因値としてMO signallingを設定して、RRC接続要求を行うUEに対して、より高い優先順位を適用して、進行中の音声/ビデオ通話がある状態でRRC接続要求を行うUEのRRC接続要求を許可することができる。
【0149】
ステップS1310において、eNBからRRC接続要求が許可されたUEは、RRC接続設定完了メッセージをeNBへ送信する。UEのASレイヤーがRRC接続設定完了メッセージを構成するとき、NASレイヤーからのアタッチ要求メッセージを含ませる。
【0150】
ステップS1311において、eNBは、アタッチ要求メッセージをMMEに伝達する。MMEは、アタッチ要求メッセージの許可又は拒絶を決定するために、進行中の音声通話に関する情報(例えば、進行中の音声/ビデオ通話があることを示すパラメータ)を用いることができる。例えば、MMEがネットワークが混雑していると判断するとき、進行中の音声/ビデオ通話があることを示すパラメータを含ませてアタッチを要求したUEに対して、このパラメータを含ませていないUEに比べてより高い優先順位でアタッチ要求を許可することができる。
【0151】
ステップS1312において、アタッチ要求を許可することを決定したMMEは、HSS+UDMに自身がUEのサービングノードであることを登録して、加入者情報/UE contextを取得する。特に、HSS+UDMから取得した情報には、UEが5Gシステムで生成したPDUセッションに対してSMF+PGW−C情報が含まれている。
【0152】
ステップS1313において、MMEは、アタッチ要求メッセージに含まれたPDN接続(性)要求を許可するか又は拒絶するかを決定するために、進行中の音声/ビデオ通話があることを示すパラメータを用いることができる。例えば、前記PDN接続に該当するAPNが混雑しているとき、進行中の音声通話に関する情報(例えば、進行中の音声/ビデオ通話があることを示すパラメータ)を含ませてPDN接続生成を要求したUEに対して、このパラメータを含ませていないUEに比べて、より高い優先順位でPDN接続要求を許可することができる。
【0153】
PDN接続生成要求を許可することに決定したMMEは、ステップS1312においてHSS+UDMから取得したSMF+PGW−C情報に基づいて生成すべきPDN接続をいずれのSMF+PGW−Cに接続要求すべきかを決定することができる。これは5Gシステムで生成されたPDUセッションのDNN(Data Network Name)とEPSで生成しようとするPDN接続のAPN(Access Point Name)とが同一であることについて、当該PDUセッションのSMF+PGW−C情報を利用することで可能である。すなわち、PDUセッションのDNNがIMSのためのDNNであり、これに対して、ステップS1304において、SMF+PGW−CがHSS+UDMにIMSのためのDNNに対して生成されたPDUセッションを自身がサービングすることを登録する。その後、ステップS1312において、HSS+UDMから前記情報を取得したMMEは、IMSのためのAPNに対してPDN接続を生成すべきであるが、いずれのSMF+PGW−Cに生成要求をすべきかを決定することができる。MMEは、S−GWによってSMF+PGW−CでPDN接続を生成する。
【0154】
ステップS1314において、MMEは、UEにアタッチ許可メッセージを送信する。UEのアタッチ動作に関する詳しい内容は、TS 23.401の5.3.2.1欄(E−UTRAN Initial Attach)を参照する。
【0155】
ステップS1315において、UEは、EPSで生成されたPDN接続によって5Gシステムで行っていた通話を続けることができる。EPSでも音声通話又はビデオ通話が求めるQoSを満たすためには、PDN接続を修正する手順を行う必要があるが、これはUEが開始することで行われてもよく、SMF+PGW−Cが開始することで行われてもよい。UEが開始する場合、ステップS1314のアタッチ許可メッセージを受信した後、音声通話又はビデオ通話が求めるQoSを満たすために、ネットワークに専用ベアラ(dedicated bearer)の生成を要求する手順を開始することができる。これについては、TS 23.401の5.4.5欄(UE requested bearer resource modification)を参照する。また、UEではなく、SMF+PGW−Cが音声通話又はビデオ通話が求めるQoSを満たすために専用ベアラを生成することを開始することができる。これは5Gシステムで同一のサービス(すなわち、IMSサービス)に対するPDUセッションをサービングしたことから、SMF+PGW−Cがそのような決定をしてもよく、及び/又はMMEがPDN接続生成要求時に進行中の音声/ビデオ通話があることを示すパラメータを含ませることで、この情報に基づいてそのような決定をしてもよい。SMF+PGW−Cが専用ベアラを生成する手順については、TS 23.401の5.4.1欄(Dedicated bearer activation)を参照する。例えば、UE又はSMF+PGW−Cは、5Gシステムの5QI=1に対応するQCI=1である専用ベアラが生成されるべきであることを決定することができる。
【0156】
上述では、IMSのためのPDN接続がアタッチと共に生成されることを示したが、これとは異なり、アタッチの後にIMSのためのPDN接続が生成されてもよい。この場合、PDN接続生成要求のとき、UEは、上述のように、PDN接続(性)要求メッセージに進行中の音声通話に関する情報(進行中の音声/ビデオ通話があることを示すパラメータなど)を含ませることができる。
【0158】
図14は、UEが5Gシステムでサービスを受けていたが、EPSへ移動してサービスを受ける手順を示す。
図13との差異は、UEがEPSからサービスを受けるためにアタッチ動作を行う代わりに、TAU(Tracking Area Update)動作を行うことである。これは、UEがたとえ異なるシステムではあるものの、5Gシステムに登録を行ったことがあるため、EPSでシステムに初めて登録するための動作であるアタッチの変わりに、位置変更を知らせるためにTAUを行うのである。しかし、本発明では、MMEとAMFとの間にインターフェースがないため、MMEはUEに対するコンテキスト(context)を取得することができず、ここで、UEへTAU要求が拒絶されたことを知らせるTAU Rejectを送信する。ここで、UEはEPSへアタッチ動作を行う。
【0159】
以下、
図14に示された特徴的な内容のみを説明して、言及されていないステップに関する説明は、
図13に対する説明に置き換える。
【0160】
ステップS1401−6は、
図13のステップS1301−6と同様である。
【0161】
ステップS1407において、UEが5Gシステムのカバレッジから外れることによってEPSへの移動を決定する。ここで、EPSにTAUを実行しようとする。UEのNASレイヤーでTAU要求メッセージを生成する。また、確立原因値とコールタイプ値を設定して、TAU要求メッセージと共にUEのASレイヤーに伝達する。確立原因値とコールタイプ値に関する説明は、上述した内容に置き換える。TAU要求メッセージは、進行中の音声通話に関する情報(例えば、進行中の音声/ビデオ通話があることを示すパラメータ)を含むことができる。TAU要求メッセージに含まれるUEの識別子(identifier)は、UEが5Gシステムに登録してAMFから与えられた識別子に基づく。すなわち、これはAMFが与えたUEの仮(temporary)IDに基づいて構成したIDであり得る。
【0162】
UEのASレイヤーは、NASレイヤーから受信した情報に基づいて、ACB(Access Class Barring)動作を行う。これは、eNBから受信したコールタイプに該当するコールタイプに該当するACB情報がある場合、これに基づいてACB動作を行うことである。
【0163】
ステップS1408−9は、
図13のステップS1308−9と同様である。
【0164】
ステップS1410において、eNBからRRC接続要求が許可されたUEは、RRC接続設定完了メッセージをeNBに送信する。UEのASレイヤーがRRC接続設定完了メッセージを構成するとき、NASレイヤーから受信したTAU要求メッセージを含ませる。
【0165】
ステップS1411において、eNBはTAU要求メッセージをMMEに伝達する。MMEはTAU要求メッセージに含まれたUEの識別子を確認する。このIDは、ステップS1407において説明したように、UEがAMFから与えられた仮IDに基づいて構成したため、AMFとインターフェースがないMMEは、前記TAU要求を処理することができない。すなわち、AMFからUEに対するコンテキストを持ってくることができない。ここで、MMEは、TAU要求を拒絶することを決定する。
【0166】
ステップS1412において、MMEはUEにTAU拒絶メッセージを送信する。MMEがネットワークが混雑していると判断する場合、従来技術によれば、MMEはTAU拒絶メッセージを送信するとき、UEにMM(Mobility Management)要求ができないようにする時間情報を含ませることもできる。すなわち、MMEは、T3346 value(backoff timer)を所望の時間だけ設定して、TAU拒絶メッセージに含ませて送信することができ、これを受信したUEは、当該時間の間にアタッチ要求、TAU要求、サービス要求メッセージを送信することができない。T3346に対しては、TS 24.301及びTS 24.008を参照して、これは数時間に設定することもできる。ここで、MMEは、TAU要求メッセージに含まれた進行中の音声/ビデオ通話があることを示すパラメータに基づき、混雑してもT3346 valueをUEに提供しないことを決定することができる。これによって、UEはTAU拒絶を受信した後、直ちにアタッチ要求を行うことができる。
【0167】
ステップS1413において、UEは受信したTAU拒絶に基づき、EPSにアタッチを行うことを決定する。UEのNASレイヤーにおいてアタッチ要求メッセージを生成する。また、確立原因値とコールタイプ値を設定して、アタッチ要求メッセージと共にUEのASレイヤーに伝達する。確立原因値とコールタイプ値に関する説明は、上述した内容に置き換える。アタッチ要求メッセージは、アタッチと共に形成されるPDN接続に対して形成を要求するPDN接続(性)要求メッセージを含む。このアタッチ要求メッセージは、アタッチと共に形成されるPDN接続に対して形成を要求するPDN接続(性)要求メッセージを含む。このアタッチ要求メッセージ及び/又はPDN接続(性)要求メッセージは、上述した進行中の音声通話に関する情報を含んでもよい。
【0168】
UE(UEのASレイヤー)は、eNBにRRC接続要求メッセージを送信する。このとき、含まれる確立原因値は、上述したステップS1407においてUEのNASレイヤーがASレイヤーに伝達した確立原因値である。UEは、eNBにRRC接続要求メッセージを送信するに先立って、ステップS1407において説明したACB動作を再び行ってもよい。
【0169】
ステップS1414−20は、
図13のステップS1309−15と同様である。
【0170】
一方、上述した説明は、UEがNGSからEPSへ移動する場合であって、UEがEPSからNGSへ移動する場合でも、上述した内容がそのまま又は当該技術分野における通常の知識を有する者が選択的に又は変更して適用することができる。例えば、上述したメカニズムがNGS UE及びNGS network entity/functionに合わせて適用されることができる。NGSにおいて、MM NASメッセージとSM NASメッセージを処理するnetwork entity/functionが異なり得るため、それに合わせて上述した内容が適用されてもよい。
【0171】
一方、UEのNASレイヤーが進行中の音声/ビデオ通話があることを認知することは、明示的又は暗示的な方法など様々な方法に基づくことができる。例えば、IMSレイヤーにおいてNASレイヤーでこれを知らせてもよく、ソースシステム(source system)のNASレイヤーがターゲットシステム(target system)のNASレイヤーでこれを知らせてもよい。(すなわち、NGSからEPSへ移動する場合は、NGS NASレイヤーがEPS NASレイヤーに、その逆では、EPS NASレイヤーがNGS NASレイヤーに)。
【0172】
上述した説明では、UEがターゲットシステムでアタッチを実行することを主として説明したが、これはUEがターゲットシステムで接続モード(connected mode)(RAN観点及び/又はCN観点)になるための動作を実行、すなわち、そのための要求メッセージをネットワークに送信する場合のいずれにも適用することができる。(例えば、TAU実行、Location Update実行、Service Request実行など)
【0173】
また、上述した説明で新たに定義した確立原因値、コールタイプ値、アタッチ要求メッセージに追加するパラメータ値、PDN接続要求メッセージに追加するパラメータ値の他に、進行中のIMS緊急通話(ongoing IMS emergency call)のために別の値を定義してもよい。又は、進行中のIMS緊急通話の場合、新たに定義した上述した値が使用されてもよい。
【0174】
一方、UEがアタッチを行う理由は、ターゲットシステムにおいてTAU(これは、NGSではTAUに対応するlocation update動作であってもよい)を先に行ったが、ネットワークからTAU拒絶を受信したため、アタッチを行うことであってもよい。TAU拒絶は、UEにアタッチを行うようにする情報を明示的又は暗示的に含ませることができる。
【0175】
一方、上述した内容は、各ネットワークノード/ファンクション、手順などがEPSに基づいて説明されたが、5Gシステムにおいて従来のEPSにおけるネットワークノード/ファンクションに相応/対応するネットワークノード/ファンクション、手順に置き換えてもよい。例えば、attach手順は(initial)registration手順、detachはderegistration、MMEはAMF(Access and Mobility Management Function)、APNはDNN(Data Network Name)、PDN接続はPDU sessionに置き換えて適用することができる。また、5Gシステムでは、EPSとは異なり、アタッチ(手順実行)の際(すなわち、initial registrationの際)、PDU sessionを生成しなくてもよい。すなわち、アタッチはもっぱらアタッチのために実行され、この手順が完了した後、PDU sessionを生成し始めることができる。この場合、UEが生成すべき全てのPDU sessionに対して、上述した内容が適用されることと理解されるであろう。
【0176】
図15は、本発明の一例による端末装置及びネットワークノード装置の好適な実施例の構成を示す図である。
【0177】
図15を参照して、本発明による端末装置100は、送受信装置110、プロセッサ120及びメモリ130を含むことができる。送受信装置110は、外部装置に各種の信号、データ及び情報を送信して、外部装置に各種の信号、データ及び情報を受信するように構成される。端末装置100は、外部装置と有線及び/又は無線で接続されることができる。プロセッサ120は、端末装置100全般の動作を制御することができ、端末装置100が外部装置と送受信する情報などを演算処理する機能を行うように構成される。メモリ130は、演算処理された情報などを所定時間の間に記憶することができ、バッファー(未図示)などの構成要素に置き換えられることができる。また、プロセッサ120は、本発明で提案する端末動作を行うように構成される。
【0178】
図15を参照すれば、本発明によるネットワークノード装置200は、送受信装置210、プロセッサ220及びメモリ230を含むことができる。送受信装置210は、外部装置に各種の信号、データ及び情報を送信して、外部装置に各種の信号、データ及び情報を受信するように構成される。ネットワークノード装置200は、外部装置と有線及び/又は無線で接続されることができる。プロセッサ220は、ネットワークノード装置200全般の動作を制御することができ、ネットワークノード装置200が外部装置と送受信する情報などを演算処理する機能を行うように構成される。メモリ230は、演算処理された情報などを所定時間の間に記憶することができ、バッファー(未図示)などの構成要素と置き換えられることができる。また、プロセッサ220は、本発明で提案するネットワークノード動作を行うように構成される。具体的に、プロセッサ220は、UEがEPSへの移動を決定して、EPSにRRC(Radio Resource Control)接続要求及びアタッチ要求を送信して、
【0179】
UEがEPSへの移動を決定するとき、進行中の音声通話を有する場合、UEは「進行中の音声通話」コールタイプ情報を用いてACB(Access Class Barring)実行又は送受信装置によって進行中の音声通話に関する情報の送信のうち1つ以上を実行することで、進行中の音声通話を維持させることができる。
【0180】
また、上述したような端末装置100及びネットワーク装置200の具体的な構成は、上述した本発明の様々な実施例で説明した事項が独立的に適用されてもよく、又は2つ以上の実施例が同時に適用されるように実現されてもよく、重複する内容は明確性のために説明を省略する。
【0181】
上述した本発明の実施例は多様な手段によって実現されることができる。例えば、本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの組合せなどによって実現できる。
【0182】
ハードウェアによる実現の場合、本発明の実施例による方法は、一つ又はそれ以上のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサなどによって実現できる。
【0183】
ファームウェア又はソフトウェアによる実現の場合、本発明の実施例による方法は以上で説明した機能又は動作を行う装置、過程又は関数などの形態に実現できる。ソフトウェアコードはメモリユニットに記憶され、プロセッサによって駆動されることができる。メモリユニットはプロセッサの内部又は外部に位置し、既に知られた多様な手段によってプロセッサとデータを取り交わすことができる。
【0184】
以上のように開示された本発明の好適な実施形態についての詳細な説明は当業者が本発明を実現して実施することができるように提供した。以上では本発明の好適な実施形態に基づいて説明したが、当該技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更することができることを理解することが可能であろう。例えば、当業者は上述した実施例に記載された各構成を互いに組み合わせる方式で用いることができる。よって、本発明はここで開示した実施形態に制限されるものではなく、ここで開示した原理及び新規の特徴と一致する最広の範囲を付与しようとするものである。