(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、筐体窓に汚れが付着していることを検知できても、従来技術では、その汚れが作業者により除去されるまでは、汚れによる死角は解消しない。
【0008】
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、筐体窓に汚れが付着した場合でも、汚れが付着したことにより生じる死角を少なくすることができるレーザレーダ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、発明の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0010】
上記目的を達成するための本発明は、
筐体に取り付けられている筐体窓(3)と、
レーザ光を発生させて投光する投光部(5)と、
投光部が投光したレーザ光を、周期的に走査しつつ筐体窓から照射する走査部(6)とを備えており、
走査部がレーザ光を走査する水平方向の走査角度範囲が360度の一部に限定されているレーザレーダ装置(1)であって、
筐体窓は上下方向軸回りに回転可能であり、
レーザ光が照射された位置の筐体窓に汚れが付着しているか否かを判断する汚れ判断部(S3
、S30、S44)と、
筐体窓を回転させる駆動部(8)と
汚れ判断部が筐体窓に汚れが付着していると判断したことに基づいて、駆動部を駆動して、筐体窓を回転させる駆動制御部とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明のレーザレーダ装置が備える筐体窓は上下方向軸回りに回転可能であり、レーザレーダ装置は、この筐体窓を回転させる駆動部を備える。さらに、本発明では、汚れ判断部により、レーザ光が照射された位置の筐体窓に汚れが付着しているか否かを逐次判断しており、筐体窓に汚れが付着していると判断したことに基づいて、駆動部を駆動して筐体窓を回転させる。
【0012】
筐体窓が回転することにより、筐体窓に汚れが付着している範囲が走査角度範囲外となれば、筐体窓において、レーザ光の走査角度範囲内に付着している汚れが少なくなるので、筐体窓に付着した汚れにより生じる死角を少なくすることができる。また、筐体窓が回転することにより、筐体窓に付着した汚れが振り飛ばされた場合にも、筐体窓に付着した汚れにより生じる死角を少なくすることができる。
【0013】
また、本発明では、汚れ判断部による判断結果に基づいて、筐体窓に汚れが付着している角度範囲である汚れ範囲を決定する汚れ範囲決定部(S4)
を備え、
駆動制御部は、駆動部を駆動して、汚れ範囲決定部が決定した汚れ範囲が、走査角度範囲の外となるように、筐体窓を回転させ
る。
【0014】
この発明では、汚れ範囲決定部は、筐体窓に汚れが付着している角度範囲である汚れ範囲を決定する。そして、駆動制御部は、駆動部を制御して、この汚れ範囲が走査角度範囲外となるように、筐体窓を回転させる。これにより、筐体窓において、レーザ光の走査角度範囲内に付着している汚れが少なくなるので、筐体窓に付着した汚れにより生じる死角を少なくすることができる。
【0015】
請求項
1または4に係る発明では、駆動制御部は、汚れ範囲を、全部は、走査角度範囲の外とすることができない場合、走査角度範囲内に汚れ範囲が最も少なくなるように、筐体窓を回転させる。
【0016】
このようにすれば、汚れ範囲を、全部は、走査角度範囲の外とすることができない場合において、走査角度範囲内の死角を最も少なくすることができる。
【0017】
請求項
2または5に係る発明では、駆動制御部は、汚れ範囲を、全部は、走査角度範囲の外とすることができない場合、走査角度範囲のうち予め設定された重要範囲内において汚れ範囲が最も少なくなるように、筐体窓を回転させる。
【0018】
このようにすれば、汚れ範囲を、全部は、走査角度範囲の外とすることができない場合において、重要範囲内の死角を最も少なくすることができる。
また、
請求項3に係る発明では、駆動制御部は、汚れ判断部が筐体窓に汚れが付着していると判断した場合に、すぐにレーザ光の走査方向とは逆方向への筐体窓の回転を開始させ、汚れ範囲決定部は、筐体窓の回転が開始した後に汚れ範囲を決定する。
【0019】
請求項
6に係る発明では、駆動制御部は、走査部が走査角度範囲を走査した後、次に、走査角度範囲の走査を開始するまでの間に、筐体窓の回転を開始する。
【0020】
このようにすれば、走査部が次に走査角度範囲の走査を開始した以降において、死角を少なくするために筐体窓を回転させる時間が短くなるので、早期に汚れによる死角を少なくできる。
【0021】
請求項
7に係る発明では、駆動制御部は、汚れ判断部が筐体窓に汚れが付着していると判断したことに基づいて、筐体窓に付着した汚れを振り飛ばすために筐体窓を高速回転させる高速回転制御を実行する。
【0022】
このようにすれば、筐体窓に汚れが付着した場合でも、高速回転制御が実行されることにより、筐体窓に付着した汚れが振り飛ばされる可能性が生じる。汚れが振り飛ばされた場合には、筐体窓において汚れが振り飛ばされた部分は死角ではなくなる。よって、汚れが付着したことにより生じる死角を少なくできる。
【0023】
請求項
8に係る発明では、駆動制御部が高速回転制御を実行する前の汚れ判断部による判断結果に基づいて、駆動制御部が高速回転制御を実行する前の、筐体窓に汚れが付着している角度範囲である回転前汚れ範囲を決定する回転前汚れ範囲決定部(S40)と、
駆動制御部が高速回転制御を実行した後の汚れ判断部による判断結果に基づいて、駆動制御部が高速回転制御を実行した後の、筐体窓に汚れが付着している角度範囲である回転後汚れ範囲を決定する回転後汚れ範囲決定部(S45)と、
回転前汚れ範囲と回転後汚れ範囲とを比較して汚れ範囲に変化がない場合には、レーザレーダ装置による物体の検出を人為的に妨害するための光遮蔽物が筐体窓に付着している状態を検出したことを意味する妨害検出報知を行う妨害報知部(S46、S47)とを備える。
【0024】
レーザレーダ装置は、あるエリアに侵入する侵入者を検出する場合に用いられることがある。しかし、侵入者が、レーザレーダ装置により検出されてしまうことを防ぐために、ガムテープなどの光遮蔽物を筐体窓に付着させる恐れがある。筐体窓にガムテープが貼り付けられた場合、筐体窓を高速回転させても、そのガムテープは筐体窓から振り飛ばされずに、筐体窓の同じ位置に留まる。
【0025】
一方で、筐体窓に付着した汚れが泥などの自然物であれば、筐体窓を高速回転させると、一部が振り飛ばされる等により、付着範囲が変化することが多いと考えられる。
【0026】
そこで、本発明では、回転前汚れ範囲と回転後汚れ範囲とを比較して汚れ範囲に変化がない場合には、レーザレーダ装置による物体の検出を人為的に妨害するための光遮蔽物が筐体窓に付着した状態を検出したと判断する。そして、そのことを意味する妨害検出報知を行う。これにより、レーザレーダ装置による物体の検出が人為的に妨害されている可能性がある状態を、迅速に検出して報知することができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
<第1実施形態>
(外観構成)
図1は、第1実施形態となるレーザレーダ装置1の側面図である。
図1に示すように、本実施形態のレーザレーダ装置1が備える筐体2は、背面2aが平面状であり、この背面2aが、屋外に露出している壁10に固定される。また、レーザレーダ装置1の上面図である
図2に示すように、筐体2の上面は、前側が円弧状に湾曲した形状である。
【0033】
図1に示すように、筐体2の下部には、筐体窓3と背面カバー4とが取り付けられている。背面カバー4は、筐体2の下部において背面2a側に配置されており、背面2aとは反対側となる前側が開口している。背面カバー4は遮光性材料で構成されている。一方、筐体窓3は、光透過性の材料で形成されており、背面カバー4の開口から180度分が露出している。
【0034】
(内部構成)
図3は、
図2のIII-III線断面である。なお、
図3には、レーザレーダ装置1の内部構成のうち、光学系の構成と機械的構成を主として示しており、レーザレーダ装置1は、
図3に示す構成の他に、
図4に示す電気的構成も備える。
【0035】
筐体窓3は、
図3に示すように、底部3aと、筒部3bと、上環部3cとを備えている。底部3aは円板形状である。筒部3bは、下側ほど小径となるテーパ状の円筒形状である。筒部3bの下端の直径は底部3aの直径と同じ長さになっており、底部3aにより、筒部3bの下面は塞がれている。上環部3cは、内径が筒部3bの上端の直径と同じであり、筒部3bの上端から径方向外側に突き出している。
【0036】
上環部3cはスラストベアリング31を介して筐体2に支持されている。これにより、筐体窓3は、上下方向の軸回りに、筐体2に対して相対回転可能となっている。また、筐体窓3の上端部内面には、内歯車32が形成されている。
【0037】
筐体2の内部には、投光部5、走査部6、受光部7、駆動部8、制御回路9が備えられている。
【0038】
(投光部5の構成)
投光部5は、
図3に示す構成として、レーザダイオード51、コリメートレンズ52、偏向ミラー53を備える。また、
図4に示すレーザ駆動回路54も備える。
【0039】
レーザダイオード51は、光源であって、レーザ駆動回路54により駆動されて、パルス状のレーザ光を発生させる。コリメートレンズ52は、レーザダイオード51が発生したレーザ光を平行光とする。偏向ミラー53は、コリメートレンズ52によって平行光とされたレーザ光を、走査ミラー61の方向に反射する。
【0040】
レーザ駆動回路54は、レーザダイオード51を駆動させる回路であり、レーザダイオード51を駆動させる信号をレーザダイオード51に出力する。また、レーザダイオード51を駆動させる信号を出力したことを示す信号を、
図4に示す時間計測回路75に出力する。
【0041】
(走査部6の構成)
走査部6は、
図3に示す構成として、走査ミラー61、支持体62、支持体ギヤ63、モータ64、モータギヤ65を備える。また、
図4に示すモータ駆動回路66、回転センサ67も備える。
【0042】
走査ミラー61は、偏向ミラー53からのレーザ光を、筐体窓3を通して装置外部へ照射する。また、筐体窓3から入射した反射光を受光ミラー71に向けて反射する。
【0043】
支持体62は、走査ミラー61を支持する部材であり、円筒形状をしている。また、支持体62は、支持体62の上部および下部をそれぞれ支持する2つのベアリング68により、この支持体62の軸回りに回転可能になっている。この支持体62の下端に走査ミラー61の上端が固定されている。したがって、支持体62が回転すると、走査ミラー61も回転する。なお、本実施形態では、走査ミラー61の回転方向は、上面視で反時計周りとなる方向とする。
【0044】
この走査ミラー61の回転により、装置外部へ照射されるレーザ光が、水平面内で走査される。なお、走査ミラー61の回転速度に特に制限はなく、レーザレーダ装置1の設計者、あるいは、使用者が適宜、設定することができる。
【0045】
支持体ギヤ63は、支持体62に固定された外歯車であり、支持体62とともに回転する。モータ64の回転軸にはモータギヤ65が固定されている。モータギヤ65は、支持体ギヤ63と常時噛み合っている。したがって、モータ64が回転することにより、モータ64の回転が、モータギヤ65、支持体ギヤ63、支持体62へと伝えられ、支持体62および走査ミラー61が回転する。なお、
図4において、モータギヤ65と支持体ギヤ63とを結ぶ破線矢印は、これらが常時噛み合っていることを意味する。
【0046】
モータ駆動回路66は、モータ64を駆動させる回路である。回転センサ67は、支持体ギヤ63に対向して設けられ、回転センサ67の正面を支持体ギヤ63の歯が通過する毎に、そのことを示す信号を制御回路9に出力する。制御回路9は、回転センサ67からの信号をもとに、支持体62と一体回転する走査ミラー61の回転角度を決定する。
【0047】
(受光部7の構成)
受光部7は、
図3に示す構成として、受光ミラー71、集光レンズ72、フォトダイオード73を備える。また、
図4に示す受光回路74、時間計測回路75も備える。
【0048】
受光ミラー71は、走査ミラー61が反射した反射光を集光レンズ72に向けて反射する。集光レンズ72は、走査ミラー61が反射した反射光をフォトダイオード73に集光する。フォトダイオード73は、このフォトダイオード73に入射する反射光の光量を示す受光信号を受光回路74に出力する。受光回路74は、受光信号を増幅して時間計測回路75に出力する。時間計測回路75は、レーザ駆動回路54がレーザダイオード51を駆動させる信号を出力してから、受光回路74から取得する受光信号が所定の閾値を超えるまでの時間を計測する。
【0049】
(駆動部8の構成)
駆動部8は、
図3に示す構成として、モータ82、モータギヤ83を備える。また、
図4に示すモータ駆動回路81、回転センサ84も備える。
【0050】
モータ駆動回路81はモータ82を駆動させる回路である。モータ82の回転軸にはモータギヤ83が固定されている。モータギヤ83は、筐体窓3に固定された内歯車32と常時噛み合っている。したがって、モータ82が回転すると、筐体窓3も回転する。なお、本実施形態では、筐体窓3の回転方向は、走査ミラー61の回転方向と同様、上面視で反時計周りとなる方向とする。
【0051】
回転センサ84は、筐体窓3の内歯車32に対向して設けられ、回転センサ84の正面を内歯車32の歯が通過する毎に、そのことを示す信号を制御回路9に出力する。制御回路9は、回転センサ84からの信号をもとに、筐体窓3の回転角度を決定する。
【0052】
(制御回路9の処理の概要)
制御回路9は、レーザ駆動回路54に、レーザダイオード51を駆動させることを指示する信号を周期的に出力する。また、回転センサ67から逐次取得する信号に基づいて、走査ミラー61の回転角度を逐次決定し、走査ミラー61が一定速度で回転するようにモータ64の回転速度を制御する。これにより、レーザレーダ装置1は、レーザ光を、走査しつつ装置外部に照射する。レーザ光を走査する走査角度範囲は、筐体窓3が背面カバー4から露出している範囲、すなわちレーザレーダ装置1の前側の180度の範囲であり、走査ミラー61が背面カバー4の方向を向いているときは、レーザ光は装置外部に照射されない。
【0053】
また、制御回路9は、時間計測回路75が計測した時間に基づいて物体までの距離を算出する。
【0054】
これらに加えて、制御回路9は、筐体窓3においてレーザ光が照射される位置に汚れが付着しているかを判断する。そして、筐体窓3においてレーザ光が照射される位置に汚れが付着していると判断した場合には、汚れが付着していない範囲ができるだけ走査角度範囲となるように、筐体窓3を回転させる。なお、これ以外のときは、筐体窓3の回転は停止させている。
【0055】
(制御回路9の詳細処理)
制御回路9は、走査ミラー61を一定速度で回転させている間、
図5に示す処理を周期的に実行する。ステップS1では、距離測定処理を実行する。この距離測定処理では、レーザ駆動回路54にレーザダイオード51を駆動させてレーザ光を出力させることを指示する信号を出力する。さらに、時間計測回路75から取得する時間に基づいて、物体までの距離を計測する。一度の距離測定処理の実行ではレーザ光を一度照射する。ただし、
図5の処理が周期的に実行されることにより、走査ミラー61の回転角が所定角度変化する毎に距離測定処理が実行される。
【0056】
ステップS2では、走査角度範囲、すなわち、180度分の範囲を、全部走査したか否かを判断する。このステップS2の判断がNOであればステップS1へ戻り、次のレーザ照射角度において距離測定処理を実行する。ステップS2の判断がYESであればステップS3へ進む。
【0057】
ステップS3は汚れ判断部に相当しており、ステップS1〜S2の繰り返しにより1走査分測定した距離測定結果に、筐体窓3までの距離に近似した距離からの反射を意味する近距離反射があったか否かを判断する。この判断がNOであれば
図5の処理を終了する。一方、ステップS3の判断がYESであればステップS4に進む。
【0058】
ステップS4は汚れ範囲決定部としての処理であり、1回の走査角度範囲分の距離測定結果において、近距離反射があったレーザ照射角度が連続している角度範囲を、一つの汚れ範囲に決定する。汚れ範囲は複数決定することもある。そして、この汚れ範囲を、制御回路9が備えるRAMなどの所定の汚れ範囲記憶部に記憶する。
【0059】
ステップS5〜ステップS8は駆動制御部としての処理である。ステップS5では、回転角度決定処理を行う。回転角度決定処理は、汚れ範囲ができるだけ走査角度範囲の外になるように筐体窓3を回転させるための回転角度αを決定する処理である。この回転角度決定処理は詳しくは
図6に示す。
【0060】
図6において、ステップS51では、汚れなし範囲を決定する。汚れなし範囲は、筐体窓3の筒部3bにおいて汚れ範囲となっていない範囲である。汚れなし範囲は、汚れ範囲記憶部に記憶されている汚れ範囲を参照することにより決定する。汚れ範囲が複数ある場合には、汚れなし範囲も複数決定されることになる。
【0061】
ステップS52では、ステップS51で決定した汚れなし範囲の角度範囲が180度以上の角度範囲であるか否かを判断する。ステップS51で決定した汚れなし範囲が複数ある場合には、最も角度範囲が大きい汚れなし範囲の角度範囲が180度以上であるか否かを判断する。
【0062】
この判断がYESであればステップS53に進む。ステップS53では、180度以上の角度範囲となっている汚れなし範囲を使用範囲に決定する。
【0063】
一方、ステップS52の判断がNOであればステップS54に進む。ステップS54では、ステップS51で決定した汚れなし範囲のうち、最も角度範囲が大きい汚れなし範囲を使用範囲に決定する。
【0064】
続くステップS55では、死角が生じることを通知する。通知の態様は、レーザレーダ装置1が離れた場所にある管理装置と接続されている場合、その管理装置から、死角が生じていることを出力する。この通知は、音および表示の一方または両方である。また、レーザレーダ装置1から、死角が生じていることを通知してもよい。
【0065】
ステップS53を実行した場合、または、ステップS55を実行した場合には、ステップS56に進む。ステップS56では、ステップS53またはステップS54で決定した使用範囲を走査角度範囲とするための最小回転角度を回転角度αとする。
【0066】
この回転角度αを具体例を用いて説明する。
図7は、
図1に示すVII−VII線でレーザレーダ装置1を切断した断面図である。なお、
図7は、背面カバー4と筐体窓3以外の構成は省略している。
【0067】
図7の例では、筐体窓3に1つの汚れ11が付着している。この汚れ11は角度θ1から角度θ2までに付着している。したがって、汚れなし範囲も1つであり、汚れなし範囲は、角度θ2から0°を経由して角度θ1に至る範囲である。なお、
図7では、0度は走査角度範囲の一方の境界角度となっているが、0°は筐体窓3上の基準角度であり、筐体窓3の回転とともに0°となる角度も回転する。
【0068】
ステップS56において決定する回転角度αは、角度θ2が走査角度範囲の外となる角度まで回転する角度である。なお、別の回転角度αと区別するために、
図7では、この回転角度をα1としている。
【0069】
ステップS56を実行したら
図5のステップS6に進む。ステップS6では、モータ駆動回路81を駆動することでモータ82を回転させて、筐体窓3の回転を開始する。
【0070】
ステップS7では、筐体窓3が、ステップS56で決定した回転角度αだけ回転したか否かを判断する。この判断がNOであればステップS7の判断を繰り返す。ステップS7の判断が繰り返されているうちも筐体窓3の回転が継続され、いずれ、ステップS7の判断がYESになる。ステップS7の判断がYESになった場合にはステップS8に進む。
【0071】
ステップS8では、モータ駆動回路81に駆動停止指示信号を出力して、筐体窓3の回転を停止する。
図7の例において、ステップS8まで実行されると、
図8に示すように、筐体窓3が回転する前は破線で示す位置にあった汚れ11が、実線で示している汚れ11の位置、すなわち、背面カバー4の開口よりも背面側(換言すれば走査角度範囲の外)となる。
【0072】
図9は、
図8の状態から、さらに、別の汚れ12が、筐体窓3の角度θ3から角度θ4の間に付着した状態を示している。この汚れ12が付着した後に実行する
図6の処理では、ステップS56において、
図9に示す回転角度α2を決定することになる。
【0073】
図10は、
図9の状態から回転角度α2だけ回転させた状態を示している。
図10の状態では、汚れ11、12がともに走査角度範囲の外となり、筐体窓3において、走査角度範囲は全部、汚れなし範囲となっている。
【0074】
図11は、
図10の状態から、さらに、別の汚れ13が筐体窓3の角度θ5から角度θ6の間に付着した状態を示している。この汚れ12が付着した後に実行する
図6の処理では、ステップS52の判断がNOになる。したがって、ステップS54に進み、最大の汚れなし範囲を使用範囲に決定する。
【0075】
図11において最大の汚れなし範囲は、角度θ1から角度θ6までの間である。したがって、ステップS54では、角度θ1から角度θ6を使用範囲とする。この使用範囲を走査角度範囲とするための最小回転角度は
図11に示すα3である。したがって、ステップS56では、
図11に示すα3を回転角度とする。
【0076】
図12は、
図11の状態から回転角度α3だけ回転させた状態を示している。
図12の状態では、汚れ13が走査角度範囲内となってしまっているものの、筐体窓3の角度は、汚れ11、12、13が筐体窓3に付着している状態においては、走査角度範囲内に最も汚れ11、12、13が少なくなっている。
【0077】
この状態で、死角が生じていることを通知しているので、レーザレーダ装置1を管理する管理者が筐体窓3の汚れ11、12、13を除去するまでの間も、最も死角を少なくして物体監視を継続できる。
【0078】
(第1実施形態の効果)
以上、説明したように、第1実施形態のレーザレーダ装置1は、レーザ光の走査角度範囲が180度となっていることから、上下方向軸周りにおいて、レーザ光が走査されない範囲が存在する。
【0079】
また、筐体窓3は上下方向軸回りに回転可能であり、この筐体窓3を回転させる駆動部8を備える。したがって、筐体窓3の一部分がレーザ光が走査されない角度範囲となるまで、筐体窓3を回転させることができる。
【0080】
さらに、レーザレーダ装置1は、ステップS3において、レーザ光が照射された位置の筐体窓3に汚れが付着しているか否かを判断しており、ステップS4では、その判断結果に基づいて、筐体窓3に汚れが付着している角度範囲である汚れ範囲を決定している。そして、駆動部8を制御して、汚れ範囲が走査角度範囲外となるように、筐体窓3を回転させる(S5〜S8)。これにより、筐体窓3において、レーザ光の走査角度範囲内に付着している汚れが少なくなるので、筐体窓3に付着した汚れにより生じる死角を少なくすることができる。
【0081】
また、本実施形態では、一度、汚れ範囲が走査角度範囲の外になるように筐体窓3を回転させた後も、逐次、汚れ範囲を決定している。一度、汚れ範囲を走査角度範囲の外になるように筐体窓3を回転させた後に、走査角度範囲に汚れが付着すると、汚れ範囲を、全部は、走査角度範囲の外とすることができない可能性が生じる。
【0082】
汚れなし範囲が180°以上の範囲でない場合には、汚れ範囲を、全部は、走査角度範囲の外とすることができない。そこで、本実施形態では、汚れなし範囲が180°以上の範囲でない場合には(S52:NO)、最大の汚れなし範囲を使用範囲に決定する。これにより、走査角度範囲内における汚れ範囲が最も少なくなるので、汚れが付着している状況において、最も死角を少なくして物体監視を継続できる。
【0083】
また、本実施形態では、ステップS53またはステップS54で決定した使用範囲を走査角度範囲とするために必要な最小回転角度を、筐体窓3を実際に回転させる回転角度αとしている(S56)。したがって、早期に筐体窓3の回転を終了することができることから、筐体窓3が回転している間もレーザ光の走査が継続される状況において、早期に汚れによる死角を少なくすることができる。
【0084】
さらに、本実施形態では、1回の走査角度範囲分の走査が終了した直後から、回転角度を決定して(S5)、筐体窓3の回転を開始する。1回の走査角度範囲分の走査終了後、次に走査を開始するまでには、走査ミラー61が180°分回転するだけの時間があり、本実施形態では、この時間に筐体窓3の回転を開始できる。これによっても、筐体窓3が回転している間もレーザ光の走査が継続される状況において、早期に汚れによる死角を少なくすることができる。
【0085】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
【0086】
第2実施形態では、レーザレーダ装置は、
図6に示す処理に代えて、
図13に示す処理を実行する。また、走査角度範囲は第1実施形態と同じく、レーザレーダ装置の前側の180度であるが、この走査角度範囲内に重要範囲が設定されている。重要範囲は、物体を監視する必要性が他の角度範囲よりも高い範囲である。換言すれば、重要範囲は、死角を優先して回避する必要がある範囲である。その他の構成は、第1実施形態と同じである。
【0087】
さらに、
図13に示す処理は、ステップS54−1を、
図6のステップS54に代えて実行する点以外は、
図6と同じである。
【0088】
ステップS54−1は、ステップS52の判断がNO、すなわち、汚れなし範囲の角度範囲が180度以上の角度範囲ではない場合に実行する。したがって、汚れ範囲を、全部は、走査角度範囲の外とすることができない状況である。
【0089】
このステップS54−1を、具体例を用いて説明する。
図14は、第1実施形態で用いた
図12に、重要範囲に設定されている角度β1〜β2を追加した図である。この
図14から分かるように、
図11の状態から第1実施形態と同様に、回転角度α3だけ筐体窓3を回転させてしまうと、汚れ13が重要範囲内となってしまう。
【0090】
しかし、ステップS54−1では、走査角度範囲内で汚れ範囲が重要範囲から最も遠くなる角度範囲を使用範囲とする。走査角度範囲内という条件を設定しているので、重要範囲から近くても、汚れ範囲が走査角度範囲の外であれよい。したがって、
図15のように、汚れ13が走査角度範囲の外において、最も走査角度範囲に近い位置となるまで、筐体窓3を回転させている。このときの回転角度は、角度θ1が
図11に示す角度から
図15に示す角度まで回転するだけの角度である。
【0091】
また、汚れ13を、走査角度範囲の外において、最も走査角度範囲に近い位置とすることで、重要範囲の両側にある汚れ13と汚れ11を重要範囲から均等に遠ざける場合に比較して、汚れ11を、重要範囲からより遠ざけることができる。
【0092】
なお、重要範囲の大きさ、および、汚れなし範囲の大きさによっては、筐体窓3をどのように回転させても、重要範囲を、全部は、汚れなし範囲とすることができない場合もある。この場合には、最大の汚れなし範囲が重要範囲内になるように回転角度を決定する。
【0093】
<第3実施形態>
次に第3実施形態を説明する。第3実施形態では、レーザレーダ装置は、
図5に示す処理に代えて、
図16、
図17に示す処理を実行する。
【0094】
図16に示す処理において、ステップS10、S20、S30は、それぞれ、
図5のステップS1、S2、S3と同じである。ステップS3は汚れ判断部に相当していることから、ステップS30も汚れ判断部に相当する。ステップS30の判断がYES、すなわち、近距離反射があったと判断した場合にはステップS41に進む。なお、近距離反射があったと判断したことは、筐体窓3に汚れが付着していると判断したことを意味する。一方、ステップS30の判断がNOであれば、
図16の処理を終了する。
【0095】
ステップS41では高速回転制御を実行する。高速回転制御は、筐体窓3に付着した汚れを振り飛ばすために筐体窓3を高速回転させる制御である。筐体窓3を高速回転させるために、モータ駆動回路81がモータ82に印加する電圧を、予め設定した高速回転時の電圧にする。筐体窓3を高速回転させる時間は一定時間であり、この一定時間はたとえば数秒〜十秒程度である。このステップS41は駆動制御部としての処理である。
【0096】
ステップS42、S43、S44は、それぞれステップS10、S20、S30の処理と同じである。つまり、ステップS42、S43、S44は、それぞれステップS1、S2、S3の処理と同じである。なお、S44は、S3と同様、汚れ判断部に相当する。
【0097】
ステップS44の判断がNOであれば
図16の処理を終了し、YESであればステップS45に進む。ステップS45では、回転後汚れ範囲を決定する。このステップS45の処理はステップS4における汚れ範囲の決定と同じである。ただし、高速回転制御を実行した後に決定している汚れ範囲であるので、便宜上、回転後汚れ範囲としている。ステップS45を実行したら、
図17に示すステップS50に進む。
【0098】
図17に示すステップS50、S60、S70、S80は、それぞれ、
図5のステップS5、S6,S7、S8と同じである。したがって、ステップS50、S60、S70、S80を実行することで、ステップS45で決定した回転後汚れ範囲が、走査角度範囲の外になるように筐体窓3を回転させることになる。なお、これらステップS50、S60、S70、S80は、ステップS5、S6,S7、S8と同様、駆動制御部としての処理である。
【0099】
(第3実施形態の効果)
以上、説明した第3実施形態では、ステップS30において筐体窓3に汚れが付着していると判断した場合、第1、第2実施形態のように、直ちに汚れ範囲が走査角度範囲の外になるように筐体窓3を回転させるのではなく、まず、筐体窓3を高速回転させる。これにより、筐体窓3に付着した泥などの汚れを振り飛ばすことができる可能性がある。汚れが振り飛ばされた場合には、筐体窓3において汚れが振り飛ばされた部分は死角ではなくなる。よって、汚れが付着したことにより生じる死角を少なくできる。
【0100】
また、本実施形態では、高速回転制御の後にステップS42〜S44を実行して、再び筐体窓3に汚れが付着しているか否かを判断している。そして、ステップS44の判断がYES、すなわち、まだ、筐体窓3に汚れが付着していると判断した場合には、第1、第2実施形態と同様、回転後汚れ範囲が、走査角度範囲の外になるように筐体窓3を回転させる。これにより、汚れが付着したことにより生じる死角をさらに少なくできる。
【0101】
<第4実施形態>
次に第4実施形態を説明する。第4実施形態では、レーザレーダ装置は、
図16に示す処理に代えて
図18に示す処理を実行する。
図18に示す処理は、
図16に示す処理と同様、ステップS10〜S30、S41〜S45を備える。
図18において
図16と相違する点は、ステップS30とステップS41の間にステップS40を備える点、および、ステップS45の後に、妨害報知部に相当するステップS46、S47が追加されている点である。
【0102】
第4実施形態では、ステップS30の判断がYES、すなわち、筐体窓3に汚れが付着していると判断した場合、ステップS40を実行する。ステップS40では、回転前汚れ範囲を決定する。このステップS40の処理はステップS4における汚れ範囲の決定と同じである。ただし、後にステップS45で回転後汚れ範囲を決定するので、それと区別するために回転前汚れ範囲としている。このステップS40は回転前汚れ範囲決定部としての処理である。
【0103】
ステップS40を実行したらステップS41へ進み、高速回転制御を実行し、その後、ステップS42〜S45を実行して、回転後汚れ範囲を決定する。なお、ステップS45は回転後汚れ範囲決定部に相当する処理である。
【0104】
S45を実行後はステップS46を実行する。ステップS46では、回転前汚れ範囲と回転後汚れ範囲を比較する。比較の結果、汚れ範囲に変化がないと判断した場合にはステップS46の判断がYESとなる。なお、汚れ範囲に変化がないとは、汚れ範囲の開始角度と終了角度がともに変化していないことを意味し、汚れ範囲の大きさが変化していないことを意味するのではない。
【0105】
ステップS46の判断がYESとなった場合にはステップS47を実行後、ステップS50に進む。一方、ステップS46の判断がNOとなった場合にはステップS47を実行することなくステップS50に進む。
【0106】
汚れ範囲に変化がない場合、筐体窓3を高速回転させても、筐体窓3から汚れが振り飛ばされなかったことになる。この場合、筐体窓3に付着している汚れは、人為的に筐体窓3に付けられた汚れである可能性がある。人為的に筐体窓3に汚れを付着させる目的は、レーザレーダ装置が監視するエリアに侵入しようとする侵入者がレーザレーダ装置により検出されてしまうことを防止するためである。この目的で筐体窓3に汚れを付着させる場合、筐体窓3に付着させる物は、ガムテームなど、簡単には筐体窓3から剥がれない物である可能性が高い。
【0107】
そこで、汚れ範囲に変化がないと判断した場合に実行するステップS47では、レーザレーダ装置による物体の検出を人為的に妨害するための光遮蔽物が筐体窓3に付着している状態を検出したと判断し、そのことを意味する妨害検出報知を行う。
【0108】
妨害検出報知は、具体的には、レーザレーダ装置が管理装置と接続されている場合、管理装置から、レーザレーダ装置による物体検出を人為的に妨害する光遮蔽物が筐体窓3に付着している状態を検出したこと意味する表示および音の一方または両方を出力する。ステップS47を実行した後はステップS50以下を実行する。
【0109】
(第4実施形態の効果)
以上、説明した第4実施形態では、回転前汚れ範囲と回転後汚れ範囲とを比較して、汚れ範囲に変化がないと判断した場合には、レーザレーダ装置による物体の検出を人為的に妨害するための光遮蔽物が筐体窓3に付着している状態を検出したと判断する。そして、そのことを意味する妨害検出報知を行う。これにより、レーザレーダ装置による物体の検出が人為的に妨害されている可能性がある状態を迅速に報知することができる。その結果、レーザレーダ装置の管理者などが、レーザレーダ装置の筐体窓3に光遮蔽物が付着している状態であるかどうかを、迅速に確認することができる。
【0110】
加えて、本実施形態では、妨害検出報知を行った後でも、ステップS50以下を実行して、回転後汚れ範囲が走査角度範囲の外になるように、筐体窓3を回転させる。よって、妨害検出報知を行った後、レーザレーダ装置の管理者などが、レーザレーダ装置の状態を確認するまでの間も、死角を少なくした状態で物体監視を継続できる。
【0111】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
【0112】
<変形例1>
たとえば、前述の実施形態では、1回の走査角度範囲分の走査が終了した直後から、回転角度αを決定して、筐体窓3の回転を開始していた。しかし、1回の走査角度範囲分の走査が終了した直後から筐体窓3の回転を開始しなくても、1回の走査角度範囲分の走査が終了した後であって、次に走査を開始するまでの間に筐体窓3の回転を開始してもよい。次に走査を開始するまでの間に筐体窓3の回転を開始すれば、走査していない期間を利用して筐体窓3を回転させることになるので、早期に汚れによる死角を少なくできる。
【0113】
<変形例2>
前述の実施形態では、走査ミラー61を回転させるためのモータ64と、筐体窓3を回転させるためのモータ82を別々に備えていた。しかし、走査ミラー61を回転させるためのモータ64の動力を伝達するギヤ等の機構を備え、このモータ64の動力を用いて筐体窓3を回転させてもよい。
【0114】
<変形例3>
前述の実施形態では、1回の走査角度範囲分の走査が終了した後に近距離反射があるか否かを判断していた(S2、S3)。しかし、これに限られない。筐体窓3の回転方向をレーザ光の走査方向とは逆回転方向としておき、1回のレーザ照射ごとに、近距離反射であったか否かを判断し、近距離反射であった場合に、すぐに、筐体窓3を回転させるようにしてもよい。このようにすれば、レーザ光の走査角度がその汚れ範囲を通過するまでに必要な走査角度が少なくなる。したがって、汚れ範囲を迅速に決定することができるとともに、その汚れによる死角を少なくすることができる。
【0115】
さらに、汚れ範囲を決定した後、続いて回転角度を決定して、筐体窓3をその回転角度だけ回転させることで、早期に、筐体窓3の回転を終了することができる。
【0116】
<変形例4>
前述の実施形態では、近距離反射の有無により、筐体窓3に汚れが付着しているか否かを判断していたが、筐体窓3に汚れが付着しているか否かを判断する方法はこれに限られない。たとえば、特許文献2に記載されているように、筐体窓面を走査する専用の発光素子および受光素子を設けて、筐体窓3に汚れが付着しているか否かを判断してもよい。
【0117】
<変形例5>
前述の実施形態では、走査角度範囲は180度となっていたが、走査角度範囲は、360度の一部に限定されていれば、何度であってもよい。
【0118】
<変形例6>
第4実施形態では、回転前汚れ範囲と回転後汚れ範囲とを比較し、汚れ範囲に変化がないと判断した場合に妨害検出報知を行っていた。しかし、回転前汚れ範囲に対して回転後汚れ範囲の大きさが広がっている場合にも妨害検出報知を行うようにしてもよい。回転前汚れ範囲に対して回転後汚れ範囲の大きさが広がっている場合にも妨害検出報知を行う理由は以下の通りである。
【0119】
筐体窓3に付着した汚れが泥等の粘性の高い自然物の場合、高速回転制御により、筐体窓3に付着した汚れ範囲が移動する可能性がある。しかし、自然物であれば、泥等の粘性の高い物体であっても、高速回転制御により、ある程度は振り飛ばされる場合が多いと想定される。したがって、筐体窓3に付着した汚れが泥等であっても、自然物であれば、回転前汚れ範囲に対して回転後汚れ範囲の大きさが広くなることは少ないと考えられる。
【0120】
これに対して、レーザレーダ装置による物体の検出を妨害するために、ペンキを筐体窓3に付着させた場合、ペンキの粘性は高いことから、高速回転制御によって、振り飛ばされる範囲よりも、ペンキが付着している範囲が広くなる分が大きくなる可能性がある。そこで、回転前汚れ範囲に対して回転後汚れ範囲の大きさが広がっている場合にも妨害検出報知を行うようにしてもよい。