特許第6686914号(P6686914)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ダイフクの特許一覧

<>
  • 特許6686914-物品保管設備 図000002
  • 特許6686914-物品保管設備 図000003
  • 特許6686914-物品保管設備 図000004
  • 特許6686914-物品保管設備 図000005
  • 特許6686914-物品保管設備 図000006
  • 特許6686914-物品保管設備 図000007
  • 特許6686914-物品保管設備 図000008
  • 特許6686914-物品保管設備 図000009
  • 特許6686914-物品保管設備 図000010
  • 特許6686914-物品保管設備 図000011
  • 特許6686914-物品保管設備 図000012
  • 特許6686914-物品保管設備 図000013
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6686914
(24)【登録日】2020年4月6日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】物品保管設備
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/14 20060101AFI20200413BHJP
   H01L 21/68 20060101ALI20200413BHJP
【FI】
   B65G1/14 B
   H01L21/68 G
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-3539(P2017-3539)
(22)【出願日】2017年1月12日
(65)【公開番号】特開2018-111577(P2018-111577A)
(43)【公開日】2018年7月19日
【審査請求日】2019年2月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】堀井 高宏
(72)【発明者】
【氏名】冨田 大地
【審査官】 土田 嘉一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−150056(JP,A)
【文献】 実開昭63−048708(JP,U)
【文献】 特開平01−220454(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/14
H01L 21/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視での底面部の外形が複数の角部を有する第一種物品と、平面視での底面部の外形が複数の角部を有すると共に当該底面部の外形が前記第一種物品とは異なる第二種物品と、を同じ場所に保管可能な物品保管設備であって、
前記第一種物品の底面部と前記第二種物品の底面部とを選択的に支持する支持面と、
前記支持面上に設けられ、前記第一種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第一種物品を位置決めする第一位置決め部材と、
前記支持面上に設けられ、前記第二種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第二種物品を位置決めする第二位置決め部材と、を備え、
前記第一位置決め部材と前記第二位置決め部材とは、平面視での前記第一種物品と前記第二種物品との向きが互いに異なるように位置決めするように配置され、
前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部と、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と、は平面視で重複し、
前記第一位置決め部材が、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され、前記第二位置決め部材が、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され
前記第一種物品の平面視での底面部の外形が、当該底面部の中心側に引退する凹部を有し、
前記第二位置決め部材の一部が、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部における前記凹部内に配置される、物品保管設備。
【請求項2】
前記第一種物品の平面視での底面部の外形が長方形状であって、当該長方形状の底面部の対向する2つの短辺のそれぞれに前記凹部が形成されている、請求項に記載の物品保管設備。
【請求項3】
平面視での底面部の外形が複数の角部を有する第一種物品と、平面視での底面部の外形が複数の角部を有すると共に当該底面部の外形が前記第一種物品とは異なる第二種物品と、を同じ場所に保管可能な物品保管設備であって、
前記第一種物品の底面部と前記第二種物品の底面部とを選択的に支持する支持面と、
前記支持面上に設けられ、前記第一種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第一種物品を位置決めする第一位置決め部材と、
前記支持面上に設けられ、前記第二種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第二種物品を位置決めする第二位置決め部材と、を備え、
前記第一位置決め部材と前記第二位置決め部材とは、平面視での前記第一種物品と前記第二種物品との向きが互いに異なるように位置決めするように配置され、
前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部と、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と、は平面視で重複し、
前記第一位置決め部材が、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され、前記第二位置決め部材が、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され
前記第一種物品及び前記第二種物品とは異なる第三種物品も、前記第一種物品及び前記第二種物品と同じ場所に保管可能であり、
前記支持面上に設けられ、前記第三種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第三種物品を位置決めする第三位置決め部材を更に備え、
前記第一種物品、前記第二種物品、及び前記第三種物品の平面視での底面部の外形が、いずれも矩形状であり、
前記第三位置決め部材によりに位置決めされた前記第三種物品は、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部、及び、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と、平面視で重複し、
前記第二種物品の平面視での底面部の第一辺が、前記第一種物品の前記第一辺に対して、平面視で時計回りに回転した向きとなるように、前記第二位置決め部材が前記第二種物品を位置決めし、
前記第三種物品の平面視での底面部の第一辺が、前記第一種物品の前記第一辺に対して、平面視で反時計回りに回転した向きとなるように、前記第三位置決め部材が前記第三種物品を位置決めする、物品保管設備。
【請求項4】
前記支持面の平面視での外形が、前記第一種物品、前記第二種物品、及び前記第三種物品の平面視での底面部の外形よりも大きい矩形状であり、
前記第一種物品の平面視での底面部の第一辺が、前記支持面の平面視での外形の1つの辺と平行状となるように、前記第一位置決め部材が前記第一種物品を位置決めする請求項3に記載の物品保管設備。
【請求項5】
前記第一種物品の平面視での底面部の外形が、当該底面部の中心側に引退する凹部を有し、
前記第二位置決め部材の一部が、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部における前記凹部内に配置される、請求項3又は4に記載の物品保管設備。
【請求項6】
前記第一種物品の平面視での底面部の外形が長方形状であって、当該長方形状の底面部の対向する2つの短辺のそれぞれに前記凹部が形成されている、請求項に記載の物品保管設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を保管可能な物品保管設備に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる物品保管設備の従来例が、特開2015−171919号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1の物品保管設備では、第一種物品(小容器B1)を支持する第一支持面(載置体側小容器用支持部40の載置面42)と、第二種物品(大容器B2)を支持する第二支持面(載置体側大容器用支持部材50の載置面53)と、を高さ違いに備えて、第一種物品と第二種物品とを同じ位置に保管可能に構成されている。また、特許文献1の物品保管設備には、大小容器用位置決支持部材50が備えられており、当該大小容器用位置決支持部材50に、第一種物品の底面部に当接して第一種物品を位置決めする第一位置決め部と、第二種物品の底面部に当接して第二種物品を位置決めする第二位置決め部と、が備えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−171919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の物品保管設備では、第二種物品を保管したときに、第二種物品が第一位置決め部に干渉することを回避するために、第二種物品を支持する第二支持面は、第一支持面より高い高さに位置している。そして、第一種物品を保管したときに、第一種物品が第二支持面に干渉しないように、第二支持面は第一位置決め部により位置決めされた第一種物品と上下方向に重ならないように形成されている。そのため、第二支持面の面積が小さくなり、第二種物品を保管するときに第二支持面によって第二種物品を安定した状態で支持し難い場合がある。
そこで、第一種物品と第二種物品とを安定した状態で保管し易い物品保管設備の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記に鑑みた、物品保管設備の第1の特徴構成は、平面視での底面部の外形が複数の角部を有する第一種物品と、平面視での底面部の外形が複数の角部を有すると共に当該底面部の外形が前記第一種物品とは異なる第二種物品と、を同じ場所に保管可能であって、
前記第一種物品の底面部と前記第二種物品の底面部とを選択的に支持する支持面と、前記支持面上に設けられ、前記第一種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第一種物品を位置決めする第一位置決め部材と、前記支持面上に設けられ、前記第二種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第二種物品を位置決めする第二位置決め部材と、を備え、前記第一位置決め部材と前記第二位置決め部材とは、平面視での前記第一種物品と前記第二種物品との向きが互いに異なるように位置決めするように配置され、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部と、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と、は平面視で重複し、前記第一位置決め部材が、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され、前記第二位置決め部材が、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され、前記第一種物品の平面視での底面部の外形が、当該底面部の中心側に引退する凹部を有し、前記第二位置決め部材の一部が、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部における前記凹部内に配置されている点にある。
また、上記に鑑みた、物品保管設備の第2の特徴構成は、平面視での底面部の外形が複数の角部を有する第一種物品と、平面視での底面部の外形が複数の角部を有すると共に当該底面部の外形が前記第一種物品とは異なる第二種物品と、を同じ場所に保管可能であって、
前記第一種物品の底面部と前記第二種物品の底面部とを選択的に支持する支持面と、前記支持面上に設けられ、前記第一種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第一種物品を位置決めする第一位置決め部材と、前記支持面上に設けられ、前記第二種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第二種物品を位置決めする第二位置決め部材と、を備え、前記第一位置決め部材と前記第二位置決め部材とは、平面視での前記第一種物品と前記第二種物品との向きが互いに異なるように位置決めするように配置され、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部と、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と、は平面視で重複し、前記第一位置決め部材が、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され、前記第二位置決め部材が、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され、前記第一種物品及び前記第二種物品とは異なる第三種物品も、前記第一種物品及び前記第二種物品と同じ場所に保管可能であり、前記支持面上に設けられ、前記第三種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第三種物品を位置決めする第三位置決め部材を更に備え、前記第一種物品、前記第二種物品、及び前記第三種物品の平面視での底面部の外形が、いずれも矩形状であり、前記第三位置決め部材によりに位置決めされた前記第三種物品は、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部、及び、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と、平面視で重複し、前記第二種物品の平面視での底面部の第一辺が、前記第一種物品の前記第一辺に対して、平面視で時計回りに回転した向きとなるように、前記第二位置決め部材が前記第二種物品を位置決めし、前記第三種物品の平面視での底面部の第一辺が、前記第一種物品の前記第一辺に対して、平面視で反時計回りに回転した向きとなるように、前記第三位置決め部材が前記第三種物品を位置決めする点にある。
【0006】
これらの特徴構成によれば、第一位置決め部材により位置決めされた第一種物品の底面部と、第二位置決め部材により位置決めされた第二種物品の底面部と、が平面視で重複するため、これらの底面部が重複しない場合に比べて、第一種物品と第二種物品とを小さなスペースに保管できる。
そして、第一位置決め部材は、第二位置決め部材により位置決めされた第二種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され、第二位置決め部材が、第一位置決め部材により位置決めされた第一種物品の底面部と平面視で重複しないように配置されている。そのため、第一種物品の底面部と第二種物品の底面部とを同じ高さにでき、第一種物品を支持する支持面と第二種物品を支持する支持面とを共通とすることができる。よって、第一種物品や第二種物品を支持面によって広い面積で支持でき、第一種物品と第二種物品とを安定した状態で保管し易くなる。
さらに、第1の特徴構成によれば、第一種物品の底面部が有している凹部を利用して、第二位置決め部材の一部を、第一位置決め部材により位置決めされた第一種物品の底面部における凹部内に配置することで、第二位置決め部材の全てを第一種物品の底面部における凹部外に配置した場合に比べて、第二位置決め部材を小さなスペースに配置できる。
また、第2の特徴構成によれば、第一位置決め部材により位置決めされた第一種物品の底面部と、第二位置決め部材により位置決めされた第二種物品の底面部と、第三位置決め部材により位置決めされた第三種物品の底面部と、が平面視で重複するため、これらの底面部が重複しない場合に比べて、第一種物品と第二種物品と第三種物品とを小さなスペースに保管できる。
そして、第一種物品を支持面上に保管する場合と、第二種物品を支持面上に保管する場合と、第三種物品を支持面上に保管する場合とで、保管する物品に応じて物品を回転させるだけで、第一種物品、第二種物品、及び第三種物品の夫々を適切に位置決めして保管できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】物品保管設備の側面図
図2】物品保管設備の正面図
図3】第一種物品の斜視図
図4】第二種物品の斜視図
図5】第三種物品の斜視図
図6】支持面の斜視図
図7】第一種物品を保管した状態を示す平面図
図8】第二種物品を保管した状態を示す平面図
図9】第三種物品を保管した状態を示す平面図
図10】別実施形態(1)における第一種物品を保管した状態を示す平面図
図11】別実施形態(1)における第二種物品を保管した状態を示す平面図
図12】別実施形態(1)における第三種物品を保管した状態を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
1.実施形態
物品保管設備の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、物品保管設備は、物品Cを搬送する天井搬送車1と、物品Cを保管する保管棚3と、を備えている。尚、本実施形態では、ICチップを支持したトレー等の板状の収容物を複数枚収容する容器を物品Cとしている。
図1及び図2に示すように、天井搬送車1は、天井に吊り下げ支持された走行レール2に沿って走行する。図1に示すように、保管棚3は、物品Cを保管する保管部4を前後方向Xに複数並ぶ状態で備えている。また、図2に示すように、保管棚3は、走行レール2に隣接するように天井に吊り下げ支持されている。
【0009】
1−1.物品
図3から図5に示すように、物品Cとして、第一種物品C1と第二種物品C2と第三種物品C3とがある。これら第一種物品C1と第二種物品C2と第三種物品C3との夫々は、底面部6と天面部7と一対の側面部8とを備えている。以下、各種の物品Cについて説明を加えるが、一対の側面部8が並ぶ方向を幅方向Wと称し、高さ方向Hに見て(以下、平面視と称する場合がある)幅方向Wに対して直交する方向を長さ方向Lと称する。
【0010】
図7から図9に示すように、底面部6は、長さ方向L及び幅方向Wに沿う板状に形成されている。また、底面部6は、その外形が平面視で長方形状に形成されており、長辺が長さ方向Lに沿い、短辺が幅方向Wに沿っている。そして、長方形状の底面部6の対向する2つの短辺の夫々に凹部10が形成されている。この底面部6に形成された一対の凹部10は、矩形状に形成されている。このように底面部6の外形は一対の凹部10を備えた長方形状に形成されており、底面部6は、H字状に形成されている。
換言すると、底面部6は、2つの側辺部分と、幅方向Wで2つの側辺部分の間に位置する中央部分と、を有している。中央部分の長さは、側辺部分の長さより短い(本実施形態では、側辺部分の3/4〜4/5程度の長さ)。また、中央部分の幅は、側辺部分の幅の数倍(本実施形態では、第一種物品C1は10倍、第二種物品C2は8倍、第三種物品C3は3倍)の幅となっている。
【0011】
底面部6は、その外形が複数の角部11を有する形状となっている。底面部6は、少なくとも4つの角部11を有しており、この4つの角部11は、底面部6の四隅に位置している。これら4つの角部11については、次のように称する。つまり、底面部6の中心Pに対して第一長さ方向L1側で且つ第一幅方向W1側に位置する角部11を第一角部11Aと称する。底面部6の中心Pに対して第一長さ方向L1側で且つ第二幅方向W2側に位置する角部11を第二角部11Bと称する。底面部6の中心Pに対して第二長さ方向L2側で且つ第一幅方向W1側に位置する角部11を第三角部11Cと称する。底面部6の中心Pに対して第二長さ方向L2側で且つ第二幅方向W2側に位置する角部11を第四角部11Dと称する。
尚、長さ方向Lの一方向を第一長さ方向L1とし、長さ方向Lの他方向を第二長さ方向L2とし、幅方向Wの一方向を第一幅方向W1とし、幅方向Wの他方向を第二幅方向W2としている。
【0012】
図3から図5に示すように、天面部7は、長さ方向L及び幅方向Wに沿う板状に形成されており、天面部7の外形は、底面部6の外形と同じ形状及び大きさに形成されている。
一対の側面部8の夫々は、長さ方向L及び高さ方向Hに沿う板状に形成されている。一対の側面部8には、互いに対向する面に長さ方向Lに沿ってスリット8Aが形成されている。当該スリット8Aは、高さ方向Hに複数形成されている。
物品Cは、一対の側面部8に形成されたスリット8Aに長さ方向Lに差し込むようにして板状の収容物を支持し、このように収容物を支持した状態で、底面部6と天面部7と一対の側面部8とに囲まれた空間に収容物を収容可能に構成されている。
【0013】
上述の如く底面部6が形成されているため、図7から図9に示すように、第一種物品C1の平面視での底面部6の外形、第二種物品C2の平面視での底面部6の外形、及び、第三種物品C3の平面視での底面部6の外形の夫々は、底面部6の中心側に引退する凹部10を有している。説明を加えると、第一種物品C1の平面視での底面部6の外形、第二種物品C2の平面視での底面部6の外形、及び、第三種物品C3の平面視での底面部6の外形の夫々は、平面視での底面部6の形状が長方形状であって、当該長方形状の底面部6の対向する2つの短辺のそれぞれに矩形状の凹部10が形成されている。また、第一種物品C1の平面視での底面部6の外形、第二種物品C2の平面視での底面部6の外形、及び、第三種物品C3の平面視での底面部6の外形の夫々は、複数の角部11を有している。
そして、第一種物品C1の底面部6の長さD1は、第二種物品C2の底面部6の長さD2と同じ長さだが、第三種物品C3の底面部6の長さD3より短い。また、第一種物品C1の底面部6の幅D4は、第二種物品C2の底面部6の幅D5より広く、第二種物品C2の底面部6の幅D5は、第三種物品C3の底面部6の幅D6より広い。このように、第一種物品C1と第二種物品C2と第三種物品C3とでは、底面部6の外形が異なっている。
【0014】
次に、保管棚3及び天井搬送車1について説明するが、走行レール2が延伸する方向を前後方向Xとし、上下方向Zに見て、前後方向Xに対して直交する方向を左右方向Yとして説明する。
【0015】
1−2.保管棚
図1及び図2に示すように、保管棚3は、物品Cを支持する板状の支持体16と、天井に吊り下げ支持されている吊り下げ体17と、左右方向Yに沿って設置された第一枠体18と、前後方向Xに沿って設置された第二枠体19と、を備えている。第二枠体19は、左右方向Yに並ぶ状態で一対備えられており、一対の第二枠体19の夫々における前後方向Xの両端部が、吊り下げ体17に連結されている。支持体16は、1つの保管部4に対して一枚設けられており、支持体16の上面により支持面16Aが形成されている。また、支持体16の平面視の外形は、第一種物品C1、第二種物品C2及び第三種物品C3の平面視での底面部6の外形よりも大きい矩形状となっている。そして、支持体16における前後方向Xの両端部が第一枠体18によって支持されており、その第一枠体18の左右方向Yの両端部が第二枠体19によって支持されている。
【0016】
図6に示すように、支持体16は、物品Cの底面部6を支持する支持面16Aを有している。また、図6から図9に示すように、保管部4には、第一位置決め部材21と第二位置決め部材22と第三位置決め部材23と、が備えられている。これら第一位置決め部材21と第二位置決め部材22と第三位置決め部材23とは支持面16A上に設けられている。
図7に示すように、第一位置決め部材21は、第一種物品C1の底面部6における角部11に当接して第一種物品C1を位置決めする。図8に示すように、第二位置決め部材22は、第二種物品C2の底面部6における角部11に当接して第二種物品C2を位置決めする。図9に示すように、第三位置決め部材23は、第三種物品C3の底面部6における角部11に当接して第三種物品C3を位置決めする。
【0017】
図7及び図8に示すように、第一位置決め部材21と第二位置決め部材22とは、平面視での第一種物品C1と第二種物品C2との向きが互いに異なるように位置決めするように配置されている。また、図7から図9に示すように、第三位置決め部材23は、平面視で第一種物品C1及び第二種物品C2と向きが異なるように第三種物品C3を位置決めするように配置されている。
説明を加えると、図7に示すように、第一種物品C1の底面部6における長辺(底面部6の第一辺に相当するものであり、以下、第一種物品C1の長辺と称する場合がある)が、支持面16Aの平面視での外形の1つの辺(前後方向Xに沿う辺であり、以下、支持面16Aの辺と称する)と平行状となるように、第一位置決め部材21が第一種物品C1を位置決めしている。そして、図8に示すように、第二種物品C2の平面視での底面部6の長辺が、支持面16Aの辺に対して、平面視で時計回りに第一設定角度(90°未満の角度であり、本実施形態では14°)回転した向きとなるように、第二位置決め部材22が第二種物品C2を位置決めしている。また、図9に示すように、第三種物品C3の平面視での底面部6の長辺が、支持面16Aの辺に対して、平面視で反時計回りに第二設定角度(90°未満の角度であり、本実施形態では15°)回転した向きとなるように、第三位置決め部材23が第三種物品C3を位置決めしている。
【0018】
そして、図7から図9に示すように、第一位置決め部材21により位置決めされた第一種物品C1の底面部6は、第二位置決め部材22により位置決めされた第二種物品C2の底面部6と、平面視で重複している。また、第三位置決め部材23により位置決めされた第三種物品C3の底面部6は、第一位置決め部材21により位置決めされた第一種物品C1の底面部6、及び、第二位置決め部材22により位置決めされた第二種物品C2の底面部6と、平面視で重複している。
【0019】
次に、各位置決め部材について説明を加える。
図7に示すように、第一位置決め部材21は、第一部21Aと第二部21Bと第三部21Cと第四部21Dとを備えている。
第一部21Aは、第一種物品C1の第一角部11Aに対して第一長さ方向L1及び第一幅方向W1に位置しており、第一種物品C1の第一角部11Aに当接することで、第一種物品C1の第一角部11Aが第一長さ方向L1及び第一幅方向W1に移動することを規制している。
第二部21Bは、第一種物品C1の第二角部11Bに対して第一長さ方向L1及び第二幅方向W2に位置しており、第一種物品C1の第二角部11Bに当接することで、第一種物品C1の第二角部11Bが第一長さ方向L1及び第二幅方向W2に移動することを規制している。
第三部21Cは、第一種物品C1の第三角部11Cに対して第二長さ方向L2及び第一幅方向W1に位置しており、第一種物品C1の第三角部11Cに当接することで、第一種物品C1の第三角部11Cが第二長さ方向L2及び第一幅方向W1に移動することを規制している。
第四部21Dは、第一種物品C1の第四角部11Dに対して第二長さ方向L2及び第二幅方向W2に位置しており、第一種物品C1の第四角部11Dに当接することで、第一種物品C1の第四角部11Dが第二長さ方向L2及び第二幅方向W2に移動することを規制している。
【0020】
図8に示すように、第二位置決め部材22は、第五部22Aと第六部22Bと第七部22Cと第八部22Dとを備えている。
第五部22Aは、第二種物品C2の第一角部11Aに対して第一長さ方向L1に位置しており、第二種物品C2の第一角部11Aに当接することで、第二種物品C2の第一角部11Aが第一長さ方向L1に移動することを規制している。
第六部22Bは、第二種物品C2の第二角部11Bに対して第一長さ方向L1及び第二幅方向W2に位置しており、第二種物品C2の第二角部11Bに当接することで、第二種物品C2の第二角部11Bが第一長さ方向L1及び第二幅方向W2に移動することを規制している。
第七部22Cは、第二種物品C2の第三角部11Cに対して第二長さ方向L2及び第一幅方向W1に位置しており、第二種物品C2の第三角部11Cに当接することで、第二種物品C2の第三角部11Cが第二長さ方向L2及び第一幅方向W1に移動することを規制している。
第八部22Dは、第二種物品C2の第四角部11Dに対して第二長さ方向L2及び第二幅方向W2に位置しており、第二種物品C2の第四角部11Dに当接することで、第二種物品C2の第四角部11Dが第二長さ方向L2及び第二幅方向W2に移動することを規制している。
【0021】
図9に示すように、第三位置決め部材23は、第九部23Aと第十部23Bと第十一部23Cと第十二部23Dとを備えている。
第九部23Aは、第三種物品C3の第一角部11Aに対して第一幅方向W1に位置しており、第三種物品C3の第一角部11Aに当接することで、第三種物品C3の第一角部11Aが第一幅方向W1に移動することを規制している。
第十部23Bは、第三種物品C3の第二角部11Bに対して第一長さ方向L1及び第二幅方向W2に位置しており、第三種物品C3の第二角部11Bに当接することで、第三種物品C3の第二角部11Bが第一長さ方向L1及び第二幅方向W2に移動することを規制している。
第十一部23Cは、第三種物品C3の第三角部11Cに対して第二長さ方向L2及び第一幅方向W1に位置しており、第三種物品C3の第三角部11Cに当接することで、第三種物品C3の第三角部11Cが第二長さ方向L2及び第一幅方向W1に移動することを規制している。
第十二部23Dは、第三種物品C3の第四角部11Dに対して第二幅方向W2に位置しており、第三種物品C3の第四角部11Dに当接することで、第三種物品C3の第四角部11Dが第二幅方向W2に移動することを規制している。
【0022】
そして、図7に示すように、第一部21Aと第五部22Aとが一体形成されており、これら第一部21Aと第五部22Aとで第一ブロックB1が構成されている。
第二部21Bと第十部23Bとが一体形成されており、これら第二部21Bと第十部23Bとで第二ブロックB2が構成されている。
第六部22Bと第九部23Aとが一体形成されており、これら第六部22Bと第九部23Aとで第三ブロックB3が構成されている。
第三部21Cと第十一部23Cとが一体形成されており、これら第三部21Cと第十一部23Cとで第四ブロックB4が構成されている。
第四部21Dと第八部22Dとが一体形成されており、これら第四部21Dと第八部22Dとで第五ブロックB5が構成されている。
第七部22Cと第十二部23Dとが一体形成されており、これら第七部22Cと第十二部23Dとで第六ブロックB6が構成されている。
これら第一ブロックB1、第二ブロックB2、第三ブロックB3、第四ブロックB4、第五ブロックB5及び第六ブロックB6は、支持体16を下方から貫通させたビス等の固定具を用いて固定されている。
【0023】
図7図9に示すように、第一位置決め部材21により第一位置に位置決めされた第一種物品C1と、第二位置決め部材22により第二位置に位置決めされた第二種物品C2と、第三位置決め部材23により第三位置に位置決めされた第三種物品C3とは、それぞれにおける底面部6の中心Pは平面視で同じ位置に位置している。
そして、図7に示すように、第六部22Bの一部及び第七部22Cの一部が、第一位置決め部材21により位置決めされた第一種物品C1の底面部6の凹部10内に配置されている。このように、第二位置決め部材22の一部が、第一位置決め部材21により位置決めされた第一種物品C1の底面部6における凹部10内に配置されている。
また、図7に示すように、第九部23Aの一部及び第十二部23Dの一部が、第一位置決め部材21により位置決めされた第一種物品C1の底面部6の凹部10内に配置されている。このように、第三位置決め部材23の一部が、第一位置決め部材21により位置決めされた第一種物品C1の底面部6における凹部10内に配置されている。
また、図8に示すように、第九部23Aの一部及び第十二部23Dの一部が、第二位置決め部材22により位置決めされた第二種物品C2の底面部6の凹部10内に配置されている。このように、第三位置決め部材23の一部が、第二位置決め部材22により位置決めされた第二種物品C2の底面部6における凹部10内に配置されている。
【0024】
第一ブロックB1から第六ブロックB6の夫々には、案内部25が備えられている。つまり、第一位置決め部材21と第二位置決め部材22と第三位置決め部材23との夫々に案内部25が備えられている。
そして、天井搬送車1によって第一種物品C1を支持面16A上に降ろすときに、第一種物品C1が第一位置に対して前後方向Xや左右方向Yにずれている場合に、第一位置決め部材21に備えられている案内部25が、第一位置に対して位置ずれしている第一種物品C1に当接して、第一種物品C1を第一位置に向けて案内する。同様に、第二位置決め部材22に備えられている案内部25が、第二位置に対して位置ずれしている第二種物品C2に当接して、第二種物品C2を第二位置に向けて案内する。また、第三位置決め部材23に備えられている案内部25が、第三位置に対して位置ずれしている第三種物品C3に当接して、第三種物品C3を第三位置に向けて案内する。
【0025】
1−3.天井搬送車
図1及び図2に示すように、天井搬送車1は、走行レール2上を走行レール2に沿って走行する走行部31と、走行レール2の下方に位置するように走行部31に吊り下げ支持された本体部32と、を備えている。
本体部32は、物品Cを支持する支持機構33と、支持機構33を支持すると共に支持機構33を昇降移動させる昇降操作機構34と、昇降操作機構34を走行部31の直下の引退位置及び当該引退位置から左右方向Yに移動させた突出位置(図2参照)に移動させるスライド操作機構35と、支持機構33を上昇位置に位置させ且つ昇降操作機構34を引退位置に位置させた状態で支持機構33に支持された物品Cの上方及び前後方向Xを覆うカバー体36と、を備えている。
【0026】
図2に示すように、支持機構33には、昇降操作機構34により吊り下げ支持された昇降本体部38と、物品Cを支持する物品支持部39と、昇降本体部38に対して物品支持部39を上下方向Zに沿う軸心周りに回転させる駆動部40と、を備えている。駆動部40により昇降本体部38に対して物品支持部39を回転させることで支持機構33により支持している物品Cの姿勢を上下方向Zに沿う軸心周りに変更できるようになっている。物品支持部39は、物品Cにおける天面部7を把持するように構成されている。また、物品支持部39には、物品Cに収容した収容物に対して長さ方向Lに並ぶ状態に位置する防止体39Aが備えられている。物品支持部39により物品Cを支持している状態では、防止体39Aによって物品Cから収容物が飛び出すことが防止されている。
【0027】
天井搬送車1は、第一種物品C1を保管部4に搬送する場合は、当該保管部4に対応する設定位置まで走行部31を走行させた状態で、スライド操作機構35により昇降操作機構34を突出位置まで突出させ、その後、支持機構33を下降させて第一種物品C1を支持体16の支持面16A上における第一位置に降ろす。
また、天井搬送車1は、第二種物品C2を保管部4に搬送する場合は、当該保管部4に対応する設定位置まで走行部31を走行させた状態で、スライド操作機構35により昇降操作機構34を突出位置まで突出させた後、駆動部40の駆動により昇降本体部38に対して物品支持部39を平面視で時計回りに第一設定角度だけ回転させ、その後、支持機構33を下降させて第二種物品C2を支持体16の支持面16A上における第二位置に降ろす。
また、天井搬送車1は、第三種物品C3を保管部4に搬送する場合は、当該保管部4に対応する設定位置まで走行部31を走行させた状態で、スライド操作機構35により昇降操作機構34を突出位置まで突出させた後、駆動部40の駆動により昇降本体部38に対して物品支持部39を平面視で反時計回りに第二設定角度だけ回転させ、その後、支持機構33を下降させて第三種物品C3を支持体16の支持面16A上における第三位置に降ろす。
【0028】
2.その他の実施形態
次に、物品保管設備のその他の実施形態について説明する。
【0029】
(1)上記実施形態では、第一ブロックB1から第六ブロックB6により、第一位置決め部材21と第二位置決め部材22と第三位置決め部材23とを構成したが、これら第一位置決め部材21と第二位置決め部材22と第三位置決め部材23の構成は適宜変更してもよい。具体的には、図10から図12に示すように、複数のピン42により、第一位置決め部材21と第二位置決め部材22と第三位置決め部材23とを構成してもよい。尚、図10においては、第一位置決め部材21を構成する8本のピン42について、他のピン42と異なる状態で図示している。また、図11においては、第二位置決め部材22を構成する8本のピン42について、他のピン42と異なる状態で図示している。また、図12においては、第三位置決め部材23を構成する8本のピン42について、他のピン42と異なる状態で図示している。
【0030】
(2)上記実施形態では、第一種物品C1の平面視での底面部6の第一辺が、支持面16Aの平面視での外形の1つの辺と平行状となるように、第一位置決め部材21が第一種物品C1を位置決めしたが、図10に示すように、第一種物品C1の平面視での底面部6の第一辺が、支持面16Aの平面視での外形の1つの辺と平行状とならないように、第一位置決め部材21が第一種物品C1を位置決めしてもよい。
【0031】
(3)上記実施形態では、底面部6の平面視での形状を、2つの凹部10を備えた矩形状に形成したが、底面部6の平面視での形状を、凹部10を備えない矩形状や、凹部10を備えた台形状に形成する等、底面部6の平面視での形状は適宜変更してもよい。また、第一種物品C1と第二種物品C2と第三種物品C3とで底面部6の形状を同様の形状としたが、第一種物品C1と第二種物品C2と第三種物品C3とで底面部6の形状を異なる形状としてもよい。
【0032】
(4)上記実施形態では、支持面16Aの平面視での外形を矩形状としたが、支持面16Aの平面視での外形を台形状や円形状や楕円形状等、支持面16Aの平面視での形状は適宜変更してもよい。
【0033】
(5)上記実施形態では、第一種物品C1と第二種物品C2と第三種物品C3との三種類の物品Cを、支持面16Aに選択的に支持するようにしたが、2種類の物品C(例えば、第一種物品C1と第二種物品C2)を、支持面16Aに選択的に支持するようにしてもよく、4種類以上の物品Cを、支持面16Aに選択的に支持するようにしてもよい。
【0034】
(6)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0035】
3.上記実施形態の概要
以下、上記において説明した物品保管設備の概要について説明する。
【0036】
第1の態様として、物品保管設備は、平面視での底面部の外形が複数の角部を有する第一種物品と、平面視での底面部の外形が複数の角部を有すると共に当該底面部の外形が前記第一種物品とは異なる第二種物品と、を同じ場所に保管可能であって、
前記第一種物品の底面部と前記第二種物品の底面部とを選択的に支持する支持面と、前記支持面上に設けられ、前記第一種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第一種物品を位置決めする第一位置決め部材と、前記支持面上に設けられ、前記第二種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第二種物品を位置決めする第二位置決め部材と、を備え、前記第一位置決め部材と前記第二位置決め部材とは、平面視での前記第一種物品と前記第二種物品との向きが互いに異なるように位置決めするように配置され、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部と、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と、は平面視で重複し、前記第一位置決め部材が、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され、前記第二位置決め部材が、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され、前記第一種物品の平面視での底面部の外形が、当該底面部の中心側に引退する凹部を有し、前記第二位置決め部材の一部が、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部における前記凹部内に配置されている。
また、第2の態様として、物品保管設備は、平面視での底面部の外形が複数の角部を有する第一種物品と、平面視での底面部の外形が複数の角部を有すると共に当該底面部の外形が前記第一種物品とは異なる第二種物品と、を同じ場所に保管可能であって、
前記第一種物品の底面部と前記第二種物品の底面部とを選択的に支持する支持面と、前記支持面上に設けられ、前記第一種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第一種物品を位置決めする第一位置決め部材と、前記支持面上に設けられ、前記第二種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第二種物品を位置決めする第二位置決め部材と、を備え、前記第一位置決め部材と前記第二位置決め部材とは、平面視での前記第一種物品と前記第二種物品との向きが互いに異なるように位置決めするように配置され、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部と、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と、は平面視で重複し、前記第一位置決め部材が、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され、前記第二位置決め部材が、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され、前記第一種物品及び前記第二種物品とは異なる第三種物品も、前記第一種物品及び前記第二種物品と同じ場所に保管可能であり、前記支持面上に設けられ、前記第三種物品の底面部における少なくとも一部の角部に当接して前記第三種物品を位置決めする第三位置決め部材を更に備え、前記第一種物品、前記第二種物品、及び前記第三種物品の平面視での底面部の外形が、いずれも矩形状であり、前記第三位置決め部材によりに位置決めされた前記第三種物品は、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部、及び、前記第二位置決め部材により位置決めされた前記第二種物品の底面部と、平面視で重複し、前記第二種物品の平面視での底面部の第一辺が、前記第一種物品の前記第一辺に対して、平面視で時計回りに回転した向きとなるように、前記第二位置決め部材が前記第二種物品を位置決めし、前記第三種物品の平面視での底面部の第一辺が、前記第一種物品の前記第一辺に対して、平面視で反時計回りに回転した向きとなるように、前記第三位置決め部材が前記第三種物品を位置決めする。
【0037】
れらの構成によれば、第一位置決め部材により位置決めされた第一種物品の底面部と、第二位置決め部材により位置決めされた第二種物品の底面部と、が平面視で重複するため、これらの底面部が重複しない場合に比べて、第一種物品と第二種物品とを小さなスペースに保管できる。
そして、第一位置決め部材は、第二位置決め部材により位置決めされた第二種物品の底面部と平面視で重複しないように配置され、第二位置決め部材が、第一位置決め部材により位置決めされた第一種物品の底面部と平面視で重複しないように配置されている。そのため、第一種物品の底面部と第二種物品の底面部とを同じ高さにでき、第一種物品を支持する支持面と第二種物品を支持する支持面とを共通とすることができる。よって、第一種物品や第二種物品を支持面によって広い面積で支持でき、第一種物品と第二種物品とを安定した状態で保管し易くなる。
さらに、第1の態様によれば、第一種物品の底面部が有している凹部を利用して、第二位置決め部材の一部を、第一位置決め部材により位置決めされた第一種物品の底面部における凹部内に配置することで、第二位置決め部材の全てを第一種物品の底面部における凹部外に配置した場合に比べて、第二位置決め部材を小さなスペースに配置できる。
また、第2の態様によれば、第一位置決め部材により位置決めされた第一種物品の底面部と、第二位置決め部材により位置決めされた第二種物品の底面部と、第三位置決め部材により位置決めされた第三種物品の底面部と、が平面視で重複するため、これらの底面部が重複しない場合に比べて、第一種物品と第二種物品と第三種物品とを小さなスペースに保管できる。
そして、第一種物品を支持面上に保管する場合と、第二種物品を支持面上に保管する場合と、第三種物品を支持面上に保管する場合とで、保管する物品に応じて物品を回転させるだけで、第一種物品、第二種物品、及び第三種物品の夫々を適切に位置決めして保管できる。
【0038】
ここで、第2の態様において、前記第一種物品の平面視での底面部の外形が、当該底面部の中心側に引退する凹部を有し、前記第二位置決め部材の一部が、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部における前記凹部内に配置されると好適である。
【0039】
この構成によれば、第一種物品の底面部が有している凹部を利用して、第二位置決め部材の一部を、第一位置決め部材により位置決めされた第一種物品の底面部における凹部内に配置することで、第二位置決め部材の全てを第一種物品の底面部における凹部外に配置した場合に比べて、第二位置決め部材を小さなスペースに配置できる。
【0040】
また、第1の態様において、前記第一種物品の平面視での底面部の外形が長方形状であって、当該長方形状の底面部の対向する2つの短辺のそれぞれに前記凹部が形成されていると好適である。
【0041】
この構成によれば、第一種物品における長辺が沿う方向の両端部に凹部が形成される。そして、この第一種物品の底面部の両端部に形成されている凹部を利用して、第二位置決め部材の一部を、第一位置決め部材により位置決めされた第一種物品の底面部における凹部内に配置することで、第二位置決め部材を位置決めされた第一種物品の長辺に沿う方向において小さなスペースに配設できる。
【0042】
また、第2の態様において、前記第一種物品の平面視での底面部の外形が、当該底面部の中心側に引退する凹部を有し、前記第二位置決め部材の一部が、前記第一位置決め部材により位置決めされた前記第一種物品の底面部における前記凹部内に配置されている場合に、前記第一種物品の平面視での底面部の外形が長方形状であって、当該長方形状の底面部の対向する2つの短辺のそれぞれに前記凹部が形成されていると好適である。
【0043】
この構成によれば、第一種物品における長辺が沿う方向の両端部に凹部が形成される。そして、この第一種物品の底面部の両端部に形成されている凹部を利用して、第二位置決め部材の一部を、第一位置決め部材により位置決めされた第一種物品の底面部における凹部内に配置することで、第二位置決め部材を位置決めされた第一種物品の長辺に沿う方向において小さなスペースに配設できる。
【0044】
また、第2の態様において、前記支持面の平面視での外形が、前記第一種物品、前記第二種物品、及び前記第三種物品の平面視での底面部の外形よりも大きい矩形状であり、前記第一種物品の平面視での底面部の第一辺が、前記支持面の平面視での外形の1つの辺と平行状となるように、前記第一位置決め部材が前記第一種物品を位置決めすると好適である。
【0045】
この構成によれば、支持面の平面視での外形が、第一種物品の平面視での底面部の外形より大きい矩形状であるため、第一種物品の底面部の全体を支持面により支持できる。また、支持面の平面視での外形が、第二種物品や第三種物品の平面視での底面部の外形より大きい矩形状であるため、これら第二種物品や第三種物品を第一種物品に対して回転した向きとなるように位置決めした場合において、これら第二種物品や第三種物品の底面部の全体又は底面部の広い面積を支持面により支持できる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本開示に係る技術は、第一種物品と第二種物品とを同じ位置に保管可能な物品保管設備に利用することができる。
【符号の説明】
【0047】
6:底面部
10:凹部
11:角部
16A:支持面
21:第一位置決め部材
22:第二位置決め部材
23:第三位置決め部材
C1:第一種物品
C2:第二種物品
C3:第三種物品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12