特許第6687191号(P6687191)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 佐藤 典一の特許一覧

<>
  • 特許6687191-部材クランプ装置 図000002
  • 特許6687191-部材クランプ装置 図000003
  • 特許6687191-部材クランプ装置 図000004
  • 特許6687191-部材クランプ装置 図000005
  • 特許6687191-部材クランプ装置 図000006
  • 特許6687191-部材クランプ装置 図000007
  • 特許6687191-部材クランプ装置 図000008
  • 特許6687191-部材クランプ装置 図000009
  • 特許6687191-部材クランプ装置 図000010
  • 特許6687191-部材クランプ装置 図000011
  • 特許6687191-部材クランプ装置 図000012
  • 特許6687191-部材クランプ装置 図000013
  • 特許6687191-部材クランプ装置 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6687191
(24)【登録日】2020年4月6日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】部材クランプ装置
(51)【国際特許分類】
   F16B 2/08 20060101AFI20200413BHJP
【FI】
   F16B2/08 H
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-151295(P2015-151295)
(22)【出願日】2015年7月13日
(65)【公開番号】特開2017-20641(P2017-20641A)
(43)【公開日】2017年1月26日
【審査請求日】2016年9月14日
【審判番号】不服2018-5775(P2018-5775/J1)
【審判請求日】2018年4月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】594018463
【氏名又は名称】佐藤 典一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 典一
【合議体】
【審判長】 平田 信勝
【審判官】 田村 嘉章
【審判官】 井上 信
(56)【参考文献】
【文献】 実開平1−156208(JP,U)
【文献】 実開平1−127922(JP,U)
【文献】 特開2004−76776(JP,A)
【文献】 特開2011−237023(JP,A)
【文献】 特許第2734081(JP,B2)
【文献】 特開2002−364612(JP,A)
【文献】 実開昭63−64987(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 2/00 - 2/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸に取付け固定される、または軸が取付け固定される部材クランプ装置であって、
前記軸の外周面の一部分と接触する内周面を持つ切欠き穴部を有するブロックと、接触面を有する分割片複数個と、前記分割片を互いに近接させる連結手段を具備し、
前記連結手段が前記ブロックの一側から前記複数個の分割片を貫通して前記ブロックの他側のタップねじに螺合する一本の連結ボルトであり、
前記ブロックを前記軸の半径方向に動かして前記軸に装着取り外し可能に装着し、前記分割片を前記軸の半径方向に動かして前記ブロックの前記切欠き穴部内に挿入分離可能に配置し、
前記軸の該外周面に、前記ブロックの該内周面の一部および複数個の前記分割片の接触面を接触させ、前記連結手段を用いて押圧し、軸をブロックと分割片によりクランプすることを特徴とする部材クランプ装置。
【請求項2】
前記ブロックが、板材または帯材を塑性加工により曲げて形成されることを特徴とする請求項1に記載の部材クランプ装置。
【請求項3】
前記軸の軸線と前記連結手段の軸線がねじれの位置にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の部材クランプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、軸に取付け固定される、または軸が取付け固定される部材クランプ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の軸に固定される部材クランプ装置として、円形リングにスリットを入れ、ボルト締めで軸に固定するものがあった。(例として実用新案第3054378号)
また段付き軸(特に、軸の中央部の径が端部のそれより細い軸)に対しては、リングを2分して分離リングとし、該分離リングをボルトなどでクランプされるものもある。(例として特許第459008号参照)
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案 第3054378号
【特許文献2】特許 第459008号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記にあげた特許文献1のものは、段付き軸で、該軸の中央部の径が、端部のそれより細い場合は使用できない問題点がある。また高頻度にクランプ・クランプ解除を繰り返すと、割り込み溝30のところで折れる可能性がある。
【0005】
また特許文献2のシャフト固定具は、上記の段付き軸の該中央部の小径部にクランプ可能であるが、特許文献1のものと同様に軸へのクランプ力は弱いという問題点がある。
【0006】
本発明の部材クランプ装置では、例えば機械装置において分解したりしない状態で、該部材クランプ装置を軸に、特に上記段付き軸の該中央部の小径部に、容易に装着・取外しが可能であり、丸い軸に対しては、部材クランプ装置を任意の角度の位置にクランプでき、クサビ作用を用いてそのクランプ力を強くすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明の部材クランプ装置は、請求項1に記したように軸に取付け固定される、または軸が取付け固定される部材クランプ装置であって、
前記軸の外周面の一部分と接触する内周面を持つ切欠き穴部を有するブロックと、接触面を有する分割片複数個と、前記分割片を互いに近接させる連結手段を具備し、
前記連結手段が前記ブロックの一側から前記複数個の分割片を貫通して前記ブロックの他側のタップねじに螺合する一本の連結ボルトであり、
前記ブロックを前記軸の半径方向に動かして前記軸に装着取り外し可能に装着し、前記分割片を前記軸の半径方向に動かして前記ブロックの前記切欠き穴部内に挿入分離可能に配置し、
前記軸の該外周面に、前記ブロックの該内周面の一部および複数個の前記分割片の接触面を接触させ、前記連結手段を用いて押圧し、軸をブロックと分割手段によりクランプ(締付け)することを特徴とする。
【0008】
次に、請求項2に記載する発明にあっては、請求項1に記載の前記ブロックが、板材または帯材を塑性加工により曲げて形成されることを特徴とするものである。
【0011】
請求項に記載の発明では、前記軸の軸線と前記連結手段の軸線がねじれの位置にあることを特徴とするものである。ここでねじの位置とは、これらの軸線が、交わらないし、並行でもないことである。尚、ここで軸線とは軸中心線を示す。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本発明の部材クランプ装置によれば、該部材クランプ装置を軸に、特に上記段付き軸の該中央部の小径部に、機械装置を分解しないで、容易に装着・取外しが可能であり、丸い軸に対して部材クランプ装置を任意の角度の位置にクランプでき、クサビ作用を用いてそのクランプ力を強くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】 本発明の第1の実施形態に係る部材クランプ装置の斜視図である。
図2図1の左側面図である。
図3図1のブロック3を示す図である。
図4】 本発明の第2の実施形態に係る部材クランプ装置の斜視図である。
図5図4の左側面図である。
図6】 本発明の第3の実施形態に係る部材クランプ装置の斜視図である。
図7図6の左側面図である。
図8】 本発明の第4の実施形態に係る部材クランプ装置の斜視図である。
図9図8の左側面図である。
図10】 本発明の第5の実施形態に係る部材クランプ装置の斜視図である。
図11図10の左側面図である。
図12】 本発明の第6の実施形態に係る部材クランプ装置の斜視図である。
図13図12の左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0015】
図1は第1の実施の形態を示す斜視図であり、図2は、その左側面図であり、図3はブロック3を表している。
【0016】
図1において、1は軸2に取付け固定される部材クランプ装置であって、段付き軸で、該軸の中央部の径が端部のそれより細い場合でも該中央部に装着・取り外しできる特徴がある。
【0017】
該部材クランプ装置1は、軸2の外周面の一部分と接触する内周面を持つ切欠き穴部6を有するブロッ3と、該切欠き穴部6の中に挿入される接触面(この例では斜面)を有する分割片4と、連結ボルト5から構成されている。
【0018】
該分割片4(分割片には連結ボルト5を通す穴が有る。図示は無い)2個を、該切欠き穴部6の中に配置し、軸2の該外周面を、ブロック3の該内周面の一部および2個の分割片4の斜面にて接触させ、そして分割片と分割片との間には隙間19を設け、ブロック3の左側にはタップねじ7を、右側にはボルト穴8をあけ、連結ボルト5を用いて(該連結ボルト5を上記の各穴に貫通し)押圧してクランプしている。また前記軸の軸線と前記連結手段である連結ボルト5の軸線はねじれの位置にある。
【0019】
該部材クランプ装置1では、分割片4の「クサビ作用」により、特許文献1、2に比して軸と接触する点(クランプ力が働く点)が2点から3点になりクランプ力が大きくなっている。
【0020】
また機械装置などで、該装置の一部を分解し軸2を取り出したりせずに、連結ボルト5を外して該部材クランプ装置を軸2の半径方向(ラジアル方向)に動かし、軸2から容易に取り外しすることができるし、逆に装着することも可能である。
【0021】
図4は第2の実施の形態を示す斜視図であり、図5は、その左側面図である。
図2とは違ってブロック3の底面がR面ではなく、斜面を有する斜面ブロック9になっていて、軸2と4つの斜面で接触するため、図2と比較してより強力なクランプ力(前記クランプ力が働く点が3点から4点になる)が得られる。
【0022】
図6は第3の実施の形態を示す斜視図であり、図7は、その左側面図である。
軸が丸棒ではなく多角形の断面形状を持つ六角棒10になっている点が図5の例と異なり、クランプ力が強力な(前記クランプ力が働く面が3面から4面になる)ため該六角棒10の先に、例えば丸いワークを締め付け、フライス盤などにて60度の角度割り出し加工をすることも可能である。
【0023】
次に、本発明第4の実施の形態を示す例として、図8の斜視図とその左側面図9がある。これは図1のブロック3を切削加工などで作るのではなく、板材、帯材などを塑性加工により曲げて形成された板ブロック11である。こうする事によりコスト低減が図れるメリットがある。図9では、ボルト穴12のところに同芯にナット(ねじ長さを大きくするもの)などを溶接する事(図示していないが)により図2と同様に連結ボルト5を使用して軸をクランプできる。
【0024】
図10は第5の実施の形態を示す斜視図であり、図11は、その左側面図である。
部材13に複数の平面からなる溝14を設け、該部材13同士を溝14と溝14とが合うように対にして相合わせ、該溝14で囲まれ形成された空間に軸2を挿入し、連結手段として例えばキャップボルト5と六角ボルト15を用いる。
【0025】
そして左右にある部材13の合わせ面の上方部(溝から部材の上面までの領域)は例えば1mmぐらい削られており、左右の部材13を合わせると2mm幅のスリット16になる。通常使用時は、下方部の六角ボルト15はクランプたままにし、上方部のキャップボルト5だけを締めたり、弛めたりして、軸2と部材13同士をクランプ、クランプ解除することにする。この実施の形態も上記の実施の形態と同じく、段付き軸で該軸の中央部の径が端部のそれより細い場合でも該中央部に、この部材クランプ装置を装着・取り外しできる。
【0026】
また、図12は第6の実施の形態を示す斜視図であり、図13は、その左側面図である。図10における前記部材13同士に代わって、板材または帯材を塑性加工により曲げて形成されるU字部材17(図11と同様に溝14を有する)を用いることを特徴とする。こうする事により図8の実施の形態と同様に、コスト低減が図れるメリットがある。また、図13において、図9のボルト穴12に相当する穴のところに同芯にナット18(ねじ長さを大きくするもの)などを溶接する事により、図10と同様に連結ボルト5を使用して軸2をクランプできる。
【0027】
上記の第1乃至2の実施の形態は、切欠き穴部を有するブロックを用いた形態の例であるが、穴部を有するブロックを用いた形態(図示は無いが)でも同様な形態がとれる。すなわち穴部の中に、該軸2と分割片4を挿入し連結手段を用いて軸とブロックをクランプできる。
【符号の説明】
1 部材クランプ装置 10 六角棒 19 隙間
2 軸 11 板ブロック
3 ブロック 12 ボルト穴
4 分割片 13 部材
5 連結ボルト 14 溝
6 切欠き穴部 15 六角ボルト
7 タップねじ 16 スリット
8 ボルト 17 U字部材
9 斜面ブロック 18 ナット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13