【実施例】
【0032】
以下実施例により、本発明を更に詳細に説明する。
【0033】
実施例1
容器に珪砂(商品名:竹折珪砂4号、竹折砿業所製)65.3g、流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80、MORESCO社製)2.2gを入れて均一になるまで混合した。次いでチオシクラム(純度89.1%)8.3gおよびホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80、DSL.ジャパン社製)2.5gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.1gを加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF、伊藤製油社製)を5.0g加えて混合、被覆する操作を2回行い、中間層を形成した。更に水性エマルション樹脂(商品名:サイビノールDB−314;固形分52.2%、サイデン化学社製)3.8g加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)5.0gを加えて混合、被覆して樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて75℃で15分間加熱乾燥し、室温まで冷却後、再度容器に入れて界面活性剤(商品名:ソルポール5050、東邦化学社製)0.8gを加えて良く混合し、チオシクラムを8.3%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0034】
実施例2
容器に珪砂(商品名:竹折珪砂4号)65.3g、流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.2gを入れて均一になるまで混合した。次いでチオシクラム(純度89.1%)8.3gおよびホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80)2.5gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.1gを加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)を5.0g加えて混合、被覆する操作を2回行い、中間層を形成した。更に水性エマルション樹脂(商品名:サイビノールDBA−163;固形分51.4%、サイデン化学社製)3.7g加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)5.0gを加えて混合、被覆して樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて75℃で15分間加熱乾燥し、室温まで冷却後、再度容器に入れて界面活性剤(商品名:ソルポール5050)0.8gを加えて良く混合し、チオシクラムを8.3%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0035】
実施例3
容器に珪砂(商品名:竹折珪砂4号)65.3g、流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.2gを入れて均一になるまで混合した。次いでチオシクラム(純度89.1%)8.3gおよびホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80)2.5gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.1gを加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)を5.0g加えて混合、被覆する操作を2回行い、中間層を形成した。更に水性エマルション樹脂(商品名:サイビノールHSA−50;固形分51.6%、サイデン化学社製)3.7g加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)5.0gを加えて混合、被覆して樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて75℃で15分間加熱乾燥し、室温まで冷却後、再度容器に入れて界面活性剤(商品名:ソルポール5050)0.8gを加えて良く混合し、チオシクラムを8.3%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0036】
実施例4
容器に珪砂(商品名:竹折珪砂4号)65.4g、流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.2gを入れて均一になるまで混合した。次いでチオシクラム(純度89.1%)8.3gおよびホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80)2.5gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.1gを加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)を5.0g加えて混合、被覆する操作を2回行い、中間層を形成した。更に水性エマルション樹脂(商品名:サイビノールFB−108;固形分50.1%、サイデン化学社製)3.6g加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)5.0gを加えて混合、被覆して樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて75℃で15分間加熱乾燥し、室温まで冷却後、再度容器に入れて界面活性剤(商品名:ソルポール5050)0.8gを加えて良く混合し、チオシクラムを8.3%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0037】
実施例5
容器に珪砂(商品名:竹折珪砂4号)65.2g、流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.2gを入れて均一になるまで混合した。次いでチオシクラム(純度89.1%)8.3gおよびホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80)2.5gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.1gを加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)を5.0g加えて混合、被覆する操作を2回行い、中間層を形成した。更に水性エマルション樹脂(商品名:サイビノールAC−704;固形分52.8%、サイデン化学社製)3.8g加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)5.0gを加えて混合、被覆して樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて75℃で15分間加熱乾燥し、室温まで冷却後、再度容器に入れて界面活性剤(商品名:ソルポール5050)0.8gを加えて良く混合し、チオシクラムを8.3%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0038】
実施例6
容器に珪砂(商品名:竹折珪砂4号)65.0g、流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.2gを入れて均一になるまで混合した。次いでチオシクラム(純度89.1%)8.3gおよびホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80)2.5gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.1gを加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)を5.0g加えて混合、被覆する操作を2回行い、中間層を形成した。更に水性エマルション樹脂(商品名:モビニール6485;固形分55%、日本合成化学社製)4.0g加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)5.0gを加えて混合、被覆して樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて75℃で15分間加熱乾燥し、室温まで冷却後、再度容器に入れて界面活性剤(商品名:ソルポール5050)0.8gを加えて良く混合し、チオシクラムを8.3%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0039】
実施例7
容器に珪砂(商品名:竹折珪砂4号)65.4g、流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.2gを入れて均一になるまで混合した。次いでチオシクラム(純度89.1%)8.3gおよびホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80)2.5gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.1gを加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)を5.0g加えて混合、被覆する操作を2回行い、中間層を形成した。更に水性エマルション樹脂(商品名:モビニール831;固形分50%、日本合成化学社製)3.6g加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)5.0gを加えて混合、被覆して樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて75℃で15分間加熱乾燥し、室温まで冷却後、再度容器に入れて界面活性剤(商品名:ソルポール5050)0.8gを加えて良く混合し、チオシクラムを8.3%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0040】
実施例8
容器に珪砂(商品名:竹折珪砂4号)65.4g、流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.2gを入れて均一になるまで混合した。次いでチオシクラム(純度89.1%)8.3gおよびホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80)2.5gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.1gを加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)を5.0g加えて混合、被覆する操作を2回行い、中間層を形成した。更に水性エマルション樹脂(商品名:モビニール630;固形分50%、日本合成化学社製)3.6g加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)5.0gを加えて混合、被覆して樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて75℃で15分間加熱乾燥し、室温まで冷却後、再度容器に入れて界面活性剤(商品名:ソルポール5050)0.8gを加えて良く混合し、チオシクラムを8.3%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0041】
実施例9
容器に珪砂(商品名:竹折珪砂4号)65.7g、流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.2gを入れて均一になるまで混合した。次いでチオシクラム(純度89.1%)8.3gおよびホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80)2.5gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.1gを加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)を5.0g加えて混合、被覆する操作を2回行い、中間層を形成した。更に水性エマルション樹脂(商品名:ビニブラン1002;固形分44%、日信化学工業社製)3.2g加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)5.0gを加えて混合、被覆して樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて75℃で15分間加熱乾燥し、室温まで冷却後、再度容器に入れて界面活性剤(商品名:ソルポール5050)0.8gを加えて良く混合し、チオシクラムを8.3%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0042】
実施例10
容器に珪砂(商品名:竹折珪砂4号)65.7g、流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.2gを入れて均一になるまで混合した。次いでチオシクラム(純度89.1%)8.3gおよびホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80)2.5gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.1gを加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)を5.0g加えて混合、被覆する操作を2回行い、中間層を形成した。更に水性エマルション樹脂(商品名:ポリゾールSH−502;固形分49%、昭和電工社製)3.5g加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)5.0gを加えて混合、被覆して樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて75℃で15分間加熱乾燥し、室温まで冷却後、再度容器に入れて界面活性剤(商品名:ソルポール5050)0.8gを加えて良く混合し、チオシクラムを8.3%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0043】
実施例11
容器に粒状炭酸カルシウム(商品名:寒水1630、日東粉化工業社製)77.9g、ダイアジノン(純度95.3%)5.4gを入れて均一になるまで混合した。次いでホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80;1.6g)及び(商品名:ニップシールNA;1.6g、東ソー・シリカ社製)を加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで水性エマルション樹脂(商品名:サイビノールEK−61、サイデン化学社製)3.5gを加えて混合し、そこへ珪藻土(商品名:セイコーライト、セイコー産業社製)3.1g加えて混合、被覆する操作を3回行い、樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて室温、15分間送風乾燥し、ダイアジノンを5.2%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0044】
実施例12
容器に粒状炭酸カルシウム(商品名:寒水1630)77.9g、ダイアジノン(純度95.3%)5.4gを入れて均一になるまで混合した。次いでホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80;1.6g)及び(商品名:ニップシールNA;1.6g)を加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで水性エマルション樹脂(商品名:サイビノールX−215−092E、サイデン化学社製)3.5gを加えて混合し、そこへ珪藻土(商品名:セイコーライト)3.1g加えて混合、被覆する操作を3回行い、樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて室温、15分間送風乾燥し、ダイアジノンを5.2%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0045】
実施例13
容器に粒状炭酸カルシウム(商品名:寒水1630)77.9g、ダイアジノン(純度95.3%)5.4gを入れて均一になるまで混合した。次いでホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80;1.6g)及び(商品名:ニップシールNA;1.6g)を加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで水性エマルション樹脂(商品名:サイビノールEC−2020、サイデン化学社製)6.0gを加えて混合し、そこへ珪藻土(商品名:セイコーライト)2.0g加えて混合、被覆する操作を3回行い、樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて室温、15分間送風乾燥し、ダイアジノンを5.2%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0046】
実施例14
容器に粒状炭酸カルシウム(商品名:寒水1630)77.9g、ダイアジノン(純度95.3%)5.4gを入れて均一になるまで混合した。次いでホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80;1.6g)及び(商品名:ニップシールNA;1.6g)を加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで水性エマルション樹脂(商品名:サイビノールEK−834、サイデン化学社製)4.7gを加えて混合し、そこへ珪藻土(商品名:セイコーライト)1.6g加えて混合、被覆する操作を3回行い、樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて室温、15分間送風乾燥し、ダイアジノンを5.2%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0047】
実施例15
容器に粒状炭酸カルシウム(商品名:寒水1630)77.9g、ダイアジノン(純度95.3%)5.4gを入れて均一になるまで混合した。次いでホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80;1.6g)及び(商品名:ニップシールNA;1.6g)を加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで水性エマルション樹脂(商品名:モビニール7320、日本合成化学社製)4.2gを加えて混合し、そこへ珪藻土(商品名:セイコーライト)2.8g加えて混合、被覆する操作を3回行い、樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて室温、15分間送風乾燥し、ダイアジノンを5.2%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0048】
実施例16
容器に粒状炭酸カルシウム(商品名:寒水1630)59.6g、ダイアジノン(純度95.3%)5.4gを入れて均一になるまで混合した。次いでホワイトカーボン(商品名:ニップシールNA)1.8gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで水性エマルション樹脂(商品名:モビニール7901、日本合成化学社製)4.1gを加えて混合し、そこへホワイトカーボン(商品名:カープレックスBS−308N、DSL.ジャパン社製)1.8g加えて混合、被覆する操作を10回行い、樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて室温、30分間送風乾燥し、ダイアジノンを5.2%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0049】
実施例17
容器に粒状炭酸カルシウム(商品名:寒水1630)68.8g、ダイアジノン(純度95.3%)5.4gを入れて均一になるまで混合した。次いでホワイトカーボン(商品名:ニップシールNA)1.8gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで水性エマルション樹脂(商品名:モビニール7901)2.9gを加えて混合し、そこへホワイトカーボン(商品名:カープレックスBS−308N)1.3g加えて混合、被覆する操作を10回行い、樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて室温、30分間送風乾燥し、ダイアジノンを5.2%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0050】
実施例18
容器に粒状炭酸カルシウム(商品名:寒水1630)78.6g、ダイアジノン(純度95.3%)5.4gを入れて均一になるまで混合した。次いでホワイトカーボン(商品名:ニップシールNA)1.8gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで水性エマルション樹脂(商品名:モビニール7901)2.8gを加えて混合し、そこへホワイトカーボン(商品名:カープレックスBS−308N)1.3g加えて混合、被覆する操作を6回行い、樹脂層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて室温、30分間送風乾燥し、ダイアジノンを5.2%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0051】
比較例1
容器に珪砂(商品名:竹折珪砂4号)92.1g、流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)1.9g、リン酸0.3gを入れて均一になるまで混合した。次いでチオシクラム(純度89.1%)4.8gおよびホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80)0.8gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成し、チオシクラムを4.2%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0052】
比較例2
容器に珪砂(商品名:竹折珪砂4号)79.5g、流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)2.2gを入れて均一になるまで混合した。次いでチオシクラム(純度89.1%)4.7gおよびホワイトカーボン(商品名:カープレックス#80)0.8gを加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成した。次いで流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトMT−80)1.0gを加えて混合し、そこへヒマシ硬化油粉末(商品名:A−S−A T−20SF)を5.0g加えて混合、被覆する操作を2回行い、フィラーによる層を形成した。これを容器から取り出し、流動層乾燥機にて75℃で15分間加熱乾燥し、室温まで冷却後、再度容器に入れて界面活性剤(商品名:ソルポール5050)0.8gを加えて良く混合し、チオシクラムを4.2%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0053】
比較例3
容器に粒状炭酸カルシウム(商品名:寒水1630)92.2g、ダイアジノン(純度95.3%)5.4gを入れて均一になるまで混合した。次いでホワイトカーボン(商品名:ニップシールNA;1.6g)、及び(商品名:カープレックス#80;1.6g)を加えて混合、被覆して農薬活性成分層を形成し、ダイアジノンを5.1%含む被覆粒状農薬組成物を得た。
【0054】
試験例1(水中溶出試験)
実施例1〜10、及び比較例1〜2によって得られた被覆粒状農薬組成物を用いて、成分の水中溶出試験を実施した。
(試験方法)
試料の被覆粒状農薬組成物1gを各100mLの三角フラスコに入れ、100mLの水を加えて25℃恒温槽に静置し、経時時間毎に試料を残して水を取り出し、分析試料とした。分析試料はHPLCで測定し、水に溶出してきた成分量を算出した。試料が残った容器には新たに水100mLを加えて分析試料とした。同様の操作を繰り返し実施して累積溶出率(%)を算出した。その結果を表1に示す。
【0055】
試験例2(気中放出試験)
実施例11〜、及び比較例3によって得られた被覆粒状農薬組成物を用いて、成分の気中放出試験を実施した。
(試験方法)
試料の被覆粒状農薬組成物10gをシャーレに載せ、蓋をせずに54℃恒温槽に静置し、経時時間毎に試料を取り出し、シャーレ上の被覆粒状農薬組成物に含まれる農薬活性成分の含量を分析し、試料中の農薬活性成分残存率(%)を算出した。その結果を表2に示す。
【0056】
試験例1の結果を表1にまとめた。
【表1】
【0057】
試験例2の結果を表2にまとめた。
【表2】
表1に示したように本発明の被覆粒状農薬組成物は被覆する水性エマルション樹脂を種々調整することによって、さまざまな放出特性を持つ製剤に仕上げることが可能であり、製剤から放出される農薬活性成分の量を抑制するとともに、持続的な放出制御を達成し、所望の放出速度の製剤を得ることができた。一方、水性エマルション樹脂による樹脂層を設けていない比較例では製剤からの農薬活性成分の放出を抑制できず、試験開始直後よりチオシクラムシュウ酸塩が製剤内から速やかに水中に放出され、持続的な薬剤放出は得られなかった。
また、表2に示したように本発明の被覆粒状農薬組成物は被覆する水性エマルション樹脂の種類及び樹脂層の厚さや、樹脂層に混在させるフィラーの種類によってさまざまな放出特性を持つ製剤に仕上げることが可能であり、星座から放出される農薬活性成分の量を抑制するとともに、持続的な溶出制御を達成し、所望の放出速度の製剤を得ることができた。一方、水性エマルション樹脂による樹脂層を設けていない比較例では製剤からの農薬活性成分の放出を抑制できず、試験開始直後よりダイアジノンが製剤内から速やかに水中に放出され、持続的な薬剤放出は得られなかった。