特許第6687379号(P6687379)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6687379
(24)【登録日】2020年4月6日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】キャッピング装置
(51)【国際特許分類】
   B67B 3/18 20060101AFI20200413BHJP
【FI】
   B67B3/18
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-241338(P2015-241338)
(22)【出願日】2015年12月10日
(65)【公開番号】特開2017-105508(P2017-105508A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2018年8月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(73)【特許権者】
【識別番号】000253019
【氏名又は名称】澁谷工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100086852
【弁理士】
【氏名又は名称】相川 守
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】平岡 翔一
(72)【発明者】
【氏名】平野 隆之
(72)【発明者】
【氏名】成田 光臣
(72)【発明者】
【氏名】東崎 隆司
(72)【発明者】
【氏名】石川 慎一
【審査官】 米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−022633(JP,A)
【文献】 特開2007−175150(JP,A)
【文献】 特開2003−326070(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67B 3/18
F16C 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリーブ内に回転且つ昇降可能に配置された回転軸と、
前記回転軸の下端に設けられたキャッピングヘッドと、
前記回転軸を回転させる回転手段と、
前記回転軸を昇降させる昇降手段と、
前記キャッピングヘッドにキャップを供給するキャップ供給手段とを備え、
前記回転軸を回転昇降させることにより前記キャッピングヘッドが保持するキャップを容器に装着するキャッピング装置において、
前記回転軸の周面に小径の第1ポケット部と、このポケット部の下方の周面に端部が前記第1ポケット部と連通する螺旋状の溝を形成するとともに、前記第1ポケット部に対向する前記スリーブの内周面に沿って、前記第1ポケット部よりも長い第2ポケット部を設け、前記回転軸が回転する際に、前記回転軸と前記スリーブとの間に存在する潤滑剤を前記第1および第2ポケット部に誘導することを特徴とするキャッピング装置。
【請求項2】
スレッドローラ本体と、
前記スレッドローラ本体を支持する支持軸と、
前記支持軸が回転且つ昇降可能に配置されたスリーブと、
前記支持軸を上方へ付勢するスプリングとを備え、
前記スレッドローラ本体を容器の口部に被せられたキャップの周壁に押し付けつつ回転させることにより、前記スレッドローラ本体を前記容器口部のねじ溝に沿って下降させて、このキャップにねじ部を形成するキャッピング装置において、
前記支持軸の周面に小径の第1ポケット部と、前記第1ポケット部の下方の周面に端部が前記第1ポケット部と連通する螺旋状の溝を形成するとともに、前記第1ポケット部に対向する前記スリーブの内周面に沿って、前記第1ポケット部よりも長い第2ポケット部を設け、前記スレッドローラが回転する際に、前記支持軸と前記スリーブとの間に存在する潤滑剤を前記第1および第2ポケット部に誘導することを特徴とするキャッピング装置。
【請求項3】
前記第1ポケット部の上方の周面に、端部が前記第1ポケット部に連通するとともに、前記第1ポケット部の下方の周面に形成した螺旋状の溝と方向が異なる螺旋状の溝を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のキャッピング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャッピング装置に係り、詳細にはシーリングヘッドに取り付けられるスレッドローラの支持軸やシーリングヘッドを回転させる回転軸の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
容器の口部に設けられたねじ溝に沿って、スレッドローラを容器口部に被せられたキャップに押し当て、キャップ形状を容器の口部形状に適合させるキャッピング装置が知られている(特許文献1参照)。スレッドローラの支持軸はスリーブを介してアームに昇降自在に軸支され、リターンスプリングにより上方に付勢される。すなわち、スレッドローラがキャッパに押し当てられ、キャップが変形してスレッドローラ本体の縁がねじ溝に嵌合されると、スレッドローラは、回転しながらリターンスプリングの付勢力に抗してねじ溝に沿って下降され、キャップの円筒側面には容器口部の雄ねじに螺合する雌ねじが形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3593812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スレッドローラの支持軸とスリーブの間には、潤滑性を高めスレッドローラの昇降と回転を滑らかにするためにグリスが塗られる。上述したように、キャッピングを行う際、スレッドローラの支持軸はスリーブ内を回転しながら下降する。このときスリーブの下方からグリスが漏れ出し、キャップを汚損する恐れがある。また、スリーブからグリスが漏れ出すことによってグリスが枯渇し、それにより支持軸やスリーブの摩耗や故障の原因となることがある。そのため作業者は定期的に漏れ出したグリスを拭き取ると共に、支持軸にグリスを塗るメンテナンス作業を行っている。シーリングヘッドには複数のスレッドローラが配置されており、多数のシーリングヘッドを備えた大型のキャッピング装置になるとこのメンテナンス作業に多くの時間を要していた。また、このような問題はスレッドローラの支持軸に限らず、回転と昇降を伴うシーリングヘッドを回転させる回転軸などにも発生していた。
【0005】
本発明は、スレッドローラの支持軸やシーリングヘッドを回転させる回転軸など回転と昇降を伴う軸に塗られるグリスなどの潤滑剤がスリーブから漏れ出る量を抑えて、メンテナンス作業の負担を低減させることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のキャッピング装置は、スリーブ内に回転且つ昇降可能に配置された回転軸と、回転軸の下端に設けられたキャッピングヘッドと、回転軸を回転させる回転手段と、回転軸を昇降させる昇降手段と、キャッピングヘッドにキャップを供給するキャップ供給手段とを備え、回転軸を回転昇降させることによりキャッピングヘッドが保持するキャップを容器に装着するキャッピング装置において、回転軸の周面に小径の第1ポケット部と、第1ポケット部の下方の周面に端部が第1ポケット部と連通する螺旋状の溝を形成するとともに、第1ポケット部に対向するスリーブの内周面に沿って、記第1ポケット部よりも長い第2ポケット部を設け、前記回転軸が回転する際に、前記回転軸と前記スリーブとの間に存在する潤滑剤を前記第1および第2ポケット部に誘導することを特徴としている。
【0007】
本発明のキャッピング装置は、スレッドローラ本体と、スレッドローラ本体を支持する支持軸と、支持軸が回転且つ昇降可能に配置されたスリーブと、支持軸を上方へ付勢するスプリングとを備え、スレッドローラ本体を容器の口部に被せられたキャップの周壁に押し付けつつ回転させることにより、スレッドローラ本体を容器口のねじ溝に沿って下降させて、このキャップにねじ部を形成するキャッピング装置において、支持軸の周面に小径の第1ポケット部と、第1ポケット部の下方の周面に端部が第1ポケット部と連通する螺旋状の溝を形成するとともに、第1ポケット部に対向するスリーブの内周面に沿って、第1ポケット部よりも長い第2ポケット部を設け、スレッドローラが回転する際に、支持軸とスリーブとの間に存在する潤滑剤を第1および第2ポケット部に誘導することを特徴としている。
【0008】
第1ポケット部の上方の周面に、端部が第1ポケット部に連通するとともに、第1ポケット部の下方の周面に形成した螺旋状の溝と方向が異なる螺旋状の溝を更に形成してもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、シーリングヘッドを回転させる回転軸やスレッドローラの支持軸に塗られるグリスなどの潤滑剤がスリーブから漏れ出る量を抑えて、メンテナンス作業の負担を低減させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態であるキャッピング装置のレイアウトを示す側断面図である。
図2図1のキャッピング装置に取り付けられるスレッドローラユニットの拡大側断面図である。
図3】変形例のスレッドローラユニットの拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態のキャッピング装置のレイアウトを示す側断面図である。
【0012】
本実施形態のキャッピング装置10は、例えば、瓶やアルミなどの容器口部に被せられたキャップ(例えばアルミ等の金属キャップ)にローラを押し当て、キャップ形状を容器口部の形状(ねじ溝や環状溝)に適合させるPPキャッパである。キャッピング装置10は、複数のシーリングヘッド12を備え、各シーリングヘッド12には、スレッドローラ14およびロックローラ15が設けられる。なお図1には、1台のシーリングヘッド12が例示される。
【0013】
シーリングヘッド12の各々は、従来周知のように、回転体16の外周に沿って例えば等間隔で配置され、回転体16の回転軸を中心にそれぞれ公転されるとともに、回転体16に対して昇降自在かつ回転自在に支持される。
【0014】
シーリングヘッド12は、各々中空の上部筒体18、アクチュエータカム20、下部筒体22を備える。上部筒体18は、スリーブ16Sを介して回転体16に昇降自在かつ回転自在に支持され、回転体16により公転される際、カム機構(不図示)等により昇降され、ギア列(不図示)等により自転される。上部筒体18の下端にはアクチュエータカム20が一体的に取り付けられ、アクチュエータカム20には、下部筒体22がアクチュエータカム20の下側から嵌装される。アクチュエータカム20と下部筒体22とは図示しないキーによって連結されており、アクチュエータカム20は、下部筒体22と一体的に回転可能であるとともに、下部筒体22に対して昇降自在に取り付けられる。
【0015】
上部筒体18、アクチュエータカム20、下部筒体22の内側に設けられた中空は、シーリングヘッド12の回転軸に沿って連通し、この中空には、上部筒体18から下部筒体22まで縦通するメインロッド24が嵌装される。メインロッド24と上部筒体18の間には、スリーブ18Sが介装され、上部筒体18はメインロッド24に対して、昇降自在かつ回転自在に支持される。
【0016】
一方、メインロッド24と下部筒体22の間には、ブッシュ20B、20Bが嵌装されるともに、その上下両端には、スラストベアリング20T、20Tが介装される。すなわち、メインロッド24は、下部筒体22に対して回転自在とされるが、軸方向の運動は規制され、下部筒体22はメインロッド24と一体的に昇降される。なお、下部筒体22の上端には、下部筒体22と一体的なリング部材20Rが設けられ、アクチュエータカム20に設けられた段部に当接してアクチュエータカム20に対する下部筒体22の下向きの軸運動を規制する。図1には、メインロッド24が最も下の位置まで下降され、リング部材20Rがアクチュエータカム20の段部に係止された状態が示される。
【0017】
メインロッド24は、下部筒体22の下端部から延出し、その下端には、プレッシャブロック26が取り付けられる。プレッシャブロック26は、メインロッド24を下降させることで容器に被せられたキャップ(図示せず)の頂部に押し当てられ、これによりキャップを保持する。
【0018】
下部筒体22の下端側には、円形プレート部22Dおよびアーム保持部28が設けられ、鉛直方向に延在する複数のピボット軸27が軸支される。ピボット軸27(アーム28Bに対してのみ図示)の下端には、ピボット軸27を軸に揺動可能なアーム28A、28Bが取り付けられ、アーム28A、28Bの先端には、各々スレッドローラユニット140およびロックローラユニット150が保持される。アーム28A、28Bは、ピボット軸27の周囲に巻回されるトーションスプリング29によりシーリングヘッド12の軸に向けて付勢される。一方、ピボット軸27の上端には、ピボット軸27を回転させるためのアーム23の一端が取り付けられ(図1ではアーム23とピボット軸27の接続状態を示す部分は省略されている)、その他端にはアクチュエータカム20のカムに係合するカムフォロワ50が設けられる。すなわち、アクチュエータカム20とメインロッド24の上下相対位置に応じて、アーム23が径方向に駆動され、それに伴いピボット軸27が回転してアーム28A、28Bを揺動させることにより、各ローラ14、15をシーリングヘッド12の軸方向に向けて移動、あるいは軸方向から移動し、各ローラ14、15をキャップに当接、あるいはキャップから離接させる。
【0019】
図2に、本実施形態のスレッドローラユニット140の側断面図を示す。なお、図2は、図1において右側に示されるスレッドローラユニット140の側断面図である。
【0020】
本実施形態のスレッドローラユニット140は、主にスレッドローラ14と、スリーブ30と、付勢手段であるスプリング32とから構成される。スレッドローラ14は、円盤状のスレッドローラ本体14Bと、スレッドローラ本体14Bの中心から直立する支持軸14Sと、支持軸14Sの先端に取り付けられるヘッド14Hとを備える。支持軸14Sは、スリーブ30内に挿通され、スリーブ30の上端(スレッドローラ本体14Bとは反対側の端部)とヘッド14Hの間には、スプリング32が介装され、スレッドローラ14は、スリーブ30に対して上方に付勢される。ヘッド14Hは、例えばボルトであり、スプリング32装着後、支持軸14Sの上端部に螺着される。なお、図2において、スレッドローラ14は、スプリング32の付勢力により、スリーブ30に対して最も上昇した位置にある。
【0021】
図2の例では、スリーブ30は、保護円筒体34内に収容され、スレッドローラユニット140は、保護円筒体34を介してアーム28Aに保持される。また、スリーブ30の上端とスプリング32の下端との間には、座金36とスプリングリテーナ38が介装される。座金36は、スリーブ30の上端および保護円筒体34の上端に当接し、スプリング32からの力を両部材に分散する。また、スプリングリテーナ38は、スプリング32の下端部を収容し、スプリング32の動きを安定させる。なお、保護円筒体34、座金36、スプリングリテーナ38は省略することもできる。
【0022】
本実施形態において、スレッドローラ14は、図2に示されるように、スリーブ30内に配置される支持軸14Sに、軸方向に所定幅を有するポケット部40を備える。ポケット部40は、支持軸14Sの周面に沿った環状の溝であり、ポケット部40において、支持軸14Sの外径は他の部分よりも小径とされる。
【0023】
支持軸14Sにおいて、ポケット部40の上下周面には、巻方向が異なる螺旋状の溝42A、42Bが形成される。例えば図2の例では、上側の螺旋溝42Aは右巻きであり、下側の螺旋溝42Bは左巻である。また上側の螺旋溝42Aの下端、および下側の螺旋溝42Bの上端は、ポケット部40に連通する。なお、螺旋溝42A、42Bは、スレッドローラ14昇降時に、常時スリーブ30内にある領域に設ければよい。
【0024】
次に、図1、2を参照して、キャッピング時における本実施形態のスレッドローラ14の作動について説明する。
【0025】
周知のように、キャッピング装置10は、容器(不図示)にキャップ(不図示)が被せられた状態で供給されてくると、プレッシャブロック26をキャップ頭頂部に押し当て、キャップを容器口部に保持する。その後、キャップ側面に、スレッドローラ14、ロックローラ15を押し当て、スレッドローラ14をキャップの周りに相対的に周回させる。容器口部のねじ溝に嵌合されたスレッドローラ14は、スリーブ30内で回転しながら、スプリング32の付勢力に抗して、ねじ溝に沿って下降される。巻き締めが完了すると、スレッドローラ14およびロックローラ15は、キャップから離接され、スレッドローラ14は、スプリング32の付勢力により元の位置まで上昇する。
【0026】
なお、図2に示されるスレッドローラ14の場合、キャッピング時、スレッドローラ14は、ヘッド14H側(上側)から見て時計回りに回転される。これにより、支持軸14Sの周りに塗られたグリス(潤滑剤)は、スレッドローラ14が回転すると、スリーブ30との間において、螺旋溝42A、42Bに沿ってポケット部40へと誘導され、スレッドローラ14がスリーブ30に対して昇降してもグリスがスリーブ30の下方や上方から漏れ出す量を抑えることができる。
【0027】
以上のように、本実施形態によれば、スレッドローラの支持軸に塗られるグリス(潤滑剤)の漏れ出し量を減少することができるとともに、グリスが枯渇するまでの期間を長引かせることができ、作業者の拭き取りやグリス塗りなどのメンテナンス作業の回数が少なくなり、作業者の負担を低減することが可能となる。
【0028】
次に図3を参照して、本実施形態の変形例であるスレッドローラユニット142の構成について説明する。変形例のスレッドローラユニット142は、スリーブ31の構成が、実施形態のスリーブ30の構成と異なる以外、実施形態のスレッドローラユニット140と略同様である。したがって、実施形態と同一の構成については、同一参照符号を用いその説明を省略する。
【0029】
図3(a)には、スレッドローラ14が最下端位置まで下降した状態が示され、図3(b)には、スレッドローラ14が最上端位置まで上昇した状態が示される。図3(a)、図3(b)に示されるように、変形例のスリーブ31は、その内周面に沿ってポケット部31Rが設けられる。ポケット部31Rは、例えば図3(b)の状態において、スレッドローラ14の螺旋溝42A、ポケット部40、螺旋溝42Bに対向する位置に亘って形成され、図3(a)の状態では、スレッドローラ14のポケット部40の下辺が、スリーブ31のポケット部31Rの下辺と略一致する位置まで下降される。これにより変形例では、グリス(潤滑剤)がポケット部31R内およびポケット部40内により効果的に留められ、スリーブ31の下端や上端から漏れ出す量を減少することができる。すなわち本変形例においても実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0030】
なお、本実施形態および変形例では、ポケット部の上下にそれぞれ1つの螺旋溝を設けたが、下側にのみ螺旋溝を設ける構成でもよく、螺旋溝を上下それぞれに複数設ける構成としてもよい。また、本実施形態および変形例では、下側に右巻き、上側に左巻きの螺旋溝を設けてもよい。なおその場合は、スレッドローラの回転方向が逆になる。また本実施形態および変形例では、潤滑剤としてグリスを例に説明を行なったが、潤滑剤にグリス以外のオイルを用いることも可能である。
【0031】
また、本実施形態では、スレッドローラ14の支持軸14Sの外周面に、ポケット部31Rおよび螺旋溝42A、42Bを設けたが、同様の構成は、スリーブやブッシュ等の内周壁に摺接して昇降する一般的な回転軸にも適用できる。例えば、本実施形態において、キャッピングヘッド26が取り付けられるメインロッド24等において、スリーブ16S、18Sやブッシュ20Bの内側に配置される部分(外周面)に、ポケット部および螺旋溝を形成しても同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0032】
10 キャッピング装置
12 シーリングヘッド
14 スレッドローラ
14B スレッドローラ本体
14S 支持軸
14H ヘッド
15 ロックローラ
16 回転体
24 メインロッド
26 プレッシャブロック
30、31 スリーブ
31R ポケット部
32 スプリング
40 ポケット部
42A、42B 螺旋溝
140、142 スレッドローラユニット
図1
図2
図3