特許第6687454号(P6687454)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6687454
(24)【登録日】2020年4月6日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】無線基地局構造
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/38 20150101AFI20200413BHJP
   G09F 13/04 20060101ALI20200413BHJP
   H01Q 1/44 20060101ALI20200413BHJP
【FI】
   H04B1/38
   G09F13/04 D
   H01Q1/44
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-80469(P2016-80469)
(22)【出願日】2016年4月13日
(65)【公開番号】特開2016-208507(P2016-208507A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2019年3月7日
(31)【優先権主張番号】特願2015-85325(P2015-85325)
(32)【優先日】2015年4月17日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002129
【氏名又は名称】住友商事株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000217653
【氏名又は名称】電気興業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(72)【発明者】
【氏名】落合 隆徳
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 達
(72)【発明者】
【氏名】堀 大雅
(72)【発明者】
【氏名】宍戸 洸太
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 克守
【審査官】 大野 友輝
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3185100(JP,U)
【文献】 特表2006−503465(JP,A)
【文献】 特開2007−006163(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/018057(WO,A1)
【文献】 特開平10−222108(JP,A)
【文献】 特開昭59−153581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/38
G09F 13/04
H01Q 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電波の送受信を行うアンテナと、
前記アンテナに接続され、当該アンテナにより送受信される前記電波に基づいて通信処理を行う複数の無線装置と、を備え、
複数の異なる通信事業者毎に、前記無線装置が設定されており、
前記アンテナは、看板の内部に設けられており、
前記看板は、当該看板内に配置されている発光装置と、光透過性を有する看板面部と、を有しており、
前記アンテナは、複数のアンテナモジュールを含んでおり、
複数の前記アンテナモジュールのそれぞれは、前記看板における前記看板面部側から見て、前記看板の左右方向の両端部、及び/又は、前記看板の上下方向の両端部において、前記発光装置を挟む位置に配置されている、無線基地局構造。
【請求項2】
前記アンテナは、複数の前記無線装置に対応して複数設けられており、
複数の前記無線装置のそれぞれに各前記アンテナが接続されている、請求項1に記載の無線基地局構造。
【請求項3】
前記無線装置は、前記アンテナと共に前記看板に設けられている、請求項1又は2に記載の無線基地局構造。
【請求項4】
前記無線装置に接続される終端装置と、
前記無線装置及び前記終端装置に電力を供給する電源と、を備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の無線基地局構造。
【請求項5】
複数の前記アンテナモジュールのそれぞれは、前記電波の放射方向が前記看板の中央部を向くように配置されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の無線基地局構造。
【請求項6】
複数の前記アンテナモジュールのそれぞれは、アンテナ素子を収容するケースを有し、
前記ケースは、透明な材料で形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の無線基地局構造。
【請求項7】
前記アンテナは、金属により筐体が構成された前記看板に配置されている、請求項のいずれか一項に記載の無線基地局構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線基地局構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン等の移動通信端末の普及に伴い、通信のデータ量が増加している。データ量が増加すると、通信速度が低下するため、通信事業者においては、更なる改善が求められている。このような状況を鑑みて、通信事業者に対して、新たな周波数帯域(例えば、3.5GHz帯)が割り当てられ、通信品質の向上が期待されている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“第4世代移動通信システムの導入のための特定基地局の開設計画の認定”、[online]、平成26年12月19日、総務省、[平成27年4月15日検索]、インターネット<http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban14_02000214.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
移動通信端末を使用するユーザが集中する場所では、データの通信量も多くなるため、ネットワーク全体の通信速度が低下してしまうことがある。これにより、通信が不安定になったり、通信ができなくなったりするおそれがある。そのため、ユーザが多く集まる場所には、多くの無線基地局が設置されることが好ましい。しかしながら、ユーザが多く集まる場所は、建物等も多く存在している。そのため、基地局を設置する場所を確保することは容易ではない。また、通信事業者は複数存在しているため、通信事業者毎に基地局を設置しようとすると、基地局を設置するスペースが更に必要となる。また、スペースを確保できたとしても、塔等の設備を設置するためには膨大な費用が必要となる。そのため、特定のエリアに複数の基地局を設置する構想の実現は容易ではない。
【0005】
本発明は、複数の通信事業者に対応できると共に、省スペース化及び低コスト化を図ることができる無線基地局構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る無線基地局構造は、電波の送受信を行うアンテナと、アンテナに接続され、当該アンテナにより送受信される電波に基づいて通信処理を行う複数の無線装置と、を備え、複数の異なる通信事業者毎に、無線装置が設定されており、アンテナは、看板に設けられている。
【0007】
この無線基地局構造では、アンテナが看板に設けられている。看板は、駅前や繁華街等、ユーザが集中する場所に設けられている場合が多い。したがって、基地局を設置するための設備(塔)等を設ける場合に比べて、省スペース化及び低コスト化を図れる。また、無線基地局構造では、複数の異なる通信事業者毎に、無線装置が設定されている。すなわち、使用する周波数帯の異なる通信事業者毎に、各周波数帯域に対応して無線装置がそれぞれ設定されている。これにより、複数の通信事業者に対応することができる。このように、無線基地局構造では、1つの無線基地局構造を複数の通信事業者でシェアする構成のため、通信事業者毎に無線基地局を設置する場合に比べてコストの低減を図ることができる。
【0008】
一実施形態においては、アンテナは、複数の無線装置に対応して複数設けられており、複数の無線装置のそれぞれに各アンテナが接続されていてもよい。この構成によれば、通信事業者毎にアンテナを使用できるため、より良好な通信が可能となる。
【0009】
一実施形態においては、無線装置は、アンテナと共に看板に設けられていてもよい。この構成では、アンテナ及び無線装置が看板に設けられるため、アンテナと無線装置とを接続する配線の取り回し等が容易となる。したがって、無線基地局構造の設置をより簡易にできる。
【0010】
一実施形態においては、無線装置に接続される終端装置と、無線装置及び終端装置に電力を供給する電源と、を備えていてもよい。
【0011】
一実施形態においては、アンテナは、看板の内部に配置されていてもよい。この構成では、看板の本来の広告機能及び看板の意匠性を損なうことなく、アンテナを取り付けることができる。また、アンテナの劣化を抑制できる。
【0012】
一実施形態においては、看板内には発光装置が配置されており、アンテナは、看板における発光面側から見て、発光装置と重ならない位置に配置されていてもよい。この構成では、発光装置から照射された光をアンテナが遮ることを抑制できる。したがって、看板の一部が暗くなることを抑制し、看板本来の機能を維持しつつ、アンテナを配置できる。
【0013】
一実施形態においては、アンテナは、複数のアンテナモジュールを含んでおり、複数のアンテナモジュールのそれぞれは、看板の左右方向の両端部、及び/又は、看板の上下方向の両端部において、発光装置を挟む位置に配置されていてもよい。この構成では、発光層を間に挟む位置にアンテナが配置されるため、発光装置から照射された光をアンテナが遮ることを確実に抑制できる。
【0014】
一実施形態においては、複数のアンテナモジュールのそれぞれは、電波の放射方向が看板の中央部を向くように配置されていてもよい。この構成では、看板の前方の領域に、ストリートセルを好適に形成できる。
【0015】
一実施形態においては、複数のアンテナモジュールのそれぞれは、アンテナ素子を収容するケースを有し、ケースは、透明な材料で形成されていてもよい。この構成では、ケースが光を透過するため、看板の一部が暗くなることをより一層抑制できる。
【0016】
一実施形態においては、アンテナは、金属により筐体が構成された看板に配置されていてもよい。この構成では、筐体が電波の反射板として機能する。そのため、アンテナから送信される電波の指向性をより一層高めることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数の通信事業者に対応できると共に、省スペース化及び低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】一実施形態に係る無線基地局構造を含む通信システムを示す図である。
図2】無線基地局構造のアンテナが取り付けられた看板が設けられた建物を示す図である。
図3】無線基地局の構成を示す図である。
図4】アンテナが取り付けられた看板の内部を示す図である。
図5】他の形態に係る無線基地局構造を示す図である。
図6】他の形態に係る無線基地局構造のアンテナが取り付けられた看板を示す図である。
図7】他の形態に係る無線基地局構造のアンテナが取り付けられた看板を示す図である。
図8】他の形態に係る無線基地局構造のアンテナが取り付けられた看板を示す図である。
図9】他の形態に係る無線基地局構造のアンテナが取り付けられた看板を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0020】
図1は、一実施形態に係る無線基地局構造を含む通信システムを示す図である。図1に示されるように、通信システムでは、無線基地局構造1は、GC(Group Unit Center)局100に接続されている。GC局100には、複数の無線機制御装置(例えば、BBU:Base Band Unit)120が設けられている。無線機制御装置120は、通信事業者毎に設けられている。無線基地局は、無線機制御装置120と互いに通信可能に接続されている。GC局100の無線機制御装置120のそれぞれは、ネットワークNWに接続されている。
【0021】
図2は、無線基地局構造のアンテナが取り付けられた看板が設けられた建物を示す図である。図3は、無線基地局の構成を示す図である。無線基地局構造1は、看板50が設けられた建物Bに設置される。無線基地局構造1は、携帯電話機等の移動通信端末との通信を行う。図3に示されるように、無線基地局構造1は、終端装置3と、電源5と、複数のアンテナ7a,7b,7cと、複数の無線装置9a,9b,9cと、を備えている。
【0022】
終端装置3は、GC局100の各無線機制御装置120と光回線を介して接続されている。終端装置3は、光信号から電気信号への変換、及び、電気信号から光信号への変換を行う。また、終端装置3は、光信号の多重化処理、及び、多重化された光信号の分離処理等を行う。図4に示されるように、終端装置3は、各無線装置9a〜9cに電気的に接続されている。終端装置3は、無線機制御装置120から送信された光信号を電気信号に変換して無線装置9a〜9cに出力すると共に、無線装置9a〜9cから出力された電気信号を光信号に変換して光回線を介して無線機制御装置120に送信する。
【0023】
電源5は、終端装置3及び無線装置9a〜9cに電力を供給する。図4に示されるように、電源5は、終端装置3及び無線装置9a〜9cのそれぞれに電気的に接続されている。
【0024】
アンテナ7a〜7cは、移動通信端末からの電波の受信、及び、移動通信端末に電波を送信する。アンテナ7a〜7cのそれぞれは、複数のアンテナモジュールを含んで構成されている。アンテナモジュールは、例えば、8×8MIMO(multiple-input and multiple-output)用基地局アンテナを構成している。すなわち、アンテナ7a〜7cのそれぞれに8個のアンテナモジュールが設けられている。アンテナ7a〜7cは、無線装置9a〜9cから出力された信号に係る電波を移動通信端末に送信すると共に、移動通信端末から受信した電波に係る信号を無線装置9a〜9cに出力する。
【0025】
無線装置9a〜9cは、アンテナ7a〜7cにより送受信される電波に基づく通信処理を行う。無線装置9a〜9cは、通信事業者毎に設けられている。本実施形態では、無線装置9a〜9cは、3台設けられている。すなわち、無線基地局には、3社の通信事業者に対応した無線装置が設けられている。より詳細には、例えば、無線装置9aは、A社用に設定されており、無線装置9bは、B社用に設定されており、無線装置9cは、C社用に設定されている。なお、無線装置が3台設けられている場合において、通信事業者が2社であってもよい。この場合、例えば、1台の無線装置を一の通信事業者が使用し、2台の無線装置を他の通信事業者が使用する。
【0026】
無線装置9a〜9cのそれぞれは、移動通信端末と通信を行うために必要な構成(例えば、受信部、送信部、通信制御部等)を備えている。無線装置9a〜9cは、公知の装置を用いることができ、詳細な構成の説明は省略する。
【0027】
無線装置9a〜9cのそれぞれは、例えば、3.5GHz帯の周波数において通信を行う。無線装置9a〜9cは、例えば、TDD(Time Division Duplex)方式のLTE(Long Term Evolution)−Advancedによる通信が可能とされている。無線装置9a〜9cのそれぞれは、通信事業者毎に、使用する周波数帯域が異なっている。具体的には、通信事業者には、3.5GHz帯において、例えば、40MHz幅ずつ割り当てられている。無線装置9a〜9cは、通信事業者毎に、40MHz幅のそれぞれの帯域において通信処理を行うように設定されている。無線装置9a〜9cのそれぞれは、終端装置3から出力される電気信号、及び、アンテナ7a〜7cから出力される電波に係る信号に基づいて、通信処理を行う。
【0028】
本実施形態では、終端装置3、電源5及び無線装置9a〜9cは、看板50が取り付けられている建物Bに設置されている。
【0029】
本実施形態では、アンテナ7a〜7cは、図2及び図4に示されるように、看板50に取り付けられている。ここで言う看板とは、広告看板、電子看板、道路標識、表示板等の、文字、図、画像、動画等を表示する物体のことを意味する。看板50は、フレーム体52と、フレーム体52に取り付けられる看板面部54と、発光装置56と、を備えている。フレーム体52は、例えば、略矩形状を呈している。フレーム体52の内部には、空間が形成されている。看板面部54は、フレーム体52の空間を覆うように取り付けられている。看板面部54は、例えば、樹脂により形成されており、光透過性を有している。発光装置56は、例えば、LED(Light Emitting Diode)を備えて構成されている。発光装置56は、例えば、フレーム体52の上下方向に沿った内側面に設けられている。看板50は、取付部材60,61により、建物Bに取り付けられている。
【0030】
アンテナ7a〜7cは、フレーム体52内に設けられた支持部材58,59に取り付けられている。支持部材58,59は、フレーム体52の対向する一対の内側面に亘って架け渡されている。支持部材58及び支持部材59は、上下方向において所定の間隔をあけて配置されている。本実施形態では、アンテナ7a及びアンテナ7bは、支持部材58に取り付けられている。アンテナ7cは、支持部材59に取り付けられている。なお、発光装置からのノイズがアンテナ7a〜7cにおいて送受信される電波に干渉する可能性がある。そのため、発光装置を備える場合には、発光装置からのノイズ干渉を抑制するシールド部材等を設けることが好ましい。
【0031】
上記構成を有する無線基地局構造1は、例えば、看板50が設けられた建物Bに予め設置され、通信事業者からの要請により、無線装置9a〜9cの設定が行われる。また、無線装置9a〜9c(アンテナ7a〜7c)を通信事業者が提供する場合には、その無線装置9a〜9c(アンテナ7a〜7c)を建物Bに設置する。この場合、終端装置3及び電源5が備えられているため、終端装置3及び電源5と無線装置9a〜9c(アンテナ7a〜7c)との接続作業により、無線基地局構造1を構成できる。もちろん、無線基地局構造1は、看板50も含めた提供も可能である。
【0032】
以上説明したように、本実施形態に係る無線基地局構造1では、アンテナ7a〜7cが看板50に取り付けてられている。看板50は、駅前や繁華街等、ユーザが集中する場所に設けられている場合が多い。したがって、基地局を設置するための設備(塔)等を設ける場合に比べて、省スペース化及び低コスト化を図れる。また、無線基地局構造1では、複数の異なる通信事業者毎に、無線装置9a〜9cが設定されている。すなわち、使用する周波数帯の異なる通信事業者毎に、各周波数帯域に対応して無線装置9a〜9cがそれぞれ設定されている。これにより、複数の通信事業者に対応することができる。このように、無線基地局構造1では、1つの無線基地局構造を複数の通信事業者でシェアする構成のため、通信事業者毎に無線基地局を設置する場合に比べてコストの低減を図ることができる。
【0033】
本実施形態では、アンテナ7a〜7cは複数設けられており、複数の無線装置9a〜9cのそれぞれに各アンテナ7a〜7cが接続されていてもよい。この構成によれば、通信事業者毎にアンテナ7a〜7cを使用できるため、より良好な通信が可能となる。
【0034】
本実施形態では、アンテナ7a〜7cは、看板50の内部に配置されている。この構成では、看板50の本来の広告機能及び看板50の意匠性を損なうことなく、アンテナ7a〜7cを取り付けることができる。また、アンテナ7a〜7cを看板50の内部に配置することにより、アンテナ7a〜7cの劣化を抑制できる。
【0035】
本発明は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態では、看板50にアンテナ7a〜7cが取り付けられる形態を一例に説明したが、看板50には、アンテナ7a〜7cの他に、終端装置3、電源5、及び無線装置9a〜9cが取り付けられてもよい。この構成では、各部を接続する配線の取り回し等が容易になる。また、建物Bにおいて無線装置9a〜9c等を設置するスペースを確保しなくてもよい。したがって、無線基地局構造1の設置をより簡易にできる。
【0036】
上記実施形態では、看板50の内部に設けられた支持部材58,59にアンテナ7a〜7cが取り付けられる形態を一例に説明したが、看板50の内部において、アンテナ7a〜7cを取り付ける位置はこれに限定されない。
【0037】
上記実施形態では、アンテナ7a〜7cが取り付けられる看板50が建物Bの側壁から張り出す形態を一例に説明したが、看板50の形態はこれに限定されない。例えば、看板は、例えばコンビニエンスストアに設置されているように、建物の壁面に沿って設けられる形態であってもよい。或いは、看板は、当該看板が独立して存在する形態であってもよい。広告機能等を有する看板であれば、如何なる形態であっても適用可能である。特に、照明等の電気機器を備える看板には、電源が確保されているため、無線基地局構造1の設置のために電源を準備する必要がない。したがって、無線基地局構造1をより簡易に設置できる。
【0038】
上記実施形態では、看板50の看板面部54が光透過性を有する樹脂等で形成されており、アンテナ7a〜7cを看板50の内部に配置する形態を一例に説明した。しかしながら、アンテナ7a〜7cを取り付ける位置は、看板50の内部に限定されない。
【0039】
例えば、図5(a)に示されるように、アンテナ7a〜7cは、看板50の取付部材60,61に配置されてもよい。具体的には、例えば、アンテナ7a,7bは、取付部材60に配置されており、アンテナ7cは、取付部材61に配置されている。
【0040】
また、図5(b)に示されるように、アンテナ7a〜7cは、看板50の縁部に配置されてもよい。具体的には、例えば、アンテナ7a〜7cは、看板50の看板面部54上に配置されている。より詳細には、アンテナ7aは、看板50の上部に配置されアンテナ7bは、看板50の側部に配置され、アンテナ7cは、看板50の下部に配置されている。図5(a)及び図5(b)に示される構成は、看板面部54が光透過性を有しない場合(看板面部54が例えば金属製であり、内部に発光装置が設けられない場合)において特に有効である。看板50におけるアンテナ7a〜7cの取り付け位置は、看板の本来の機能(広告機能)を損なわれない位置であれば特に限定されない。
【0041】
図6に示されるように、アンテナ80は、看板70に配置されていてもよい。看板70は、例えば、店舗等の側面に配置される。看板70は、フレーム体(筐体)71と、フレーム体71に取り付けられる看板面部(図示しない)と、発光装置72と、を備えている。看板面部は、フレーム体71の空間を覆うように取り付けられている。看板面部は、例えば、樹脂により形成されており、光透過性を有している。
【0042】
フレーム体71は、箱状を呈している。フレーム体71は、店舗等の側面に取り付けられる本体部71aと、第1〜第4側部71b,71c,71d,71eと、を有している。本体部71a及び第1〜第4側部71b〜71eは、板状部材であり、金属で形成されている。本体部71aは、矩形状(長方形状)を呈している。第1〜第4側部71b〜71eそれぞれは、本体部71aの各辺に配置され、本体部71aに略直角に立設されている。フレーム体71の本体部71aには、発光装置72が配置されている。発光装置72は、例えば、蛍光灯、LED等を備えて構成されている。発光装置72は、フレーム体71内に1個配置されていてもよいし、複数配置されていてもよい。図6に示す例では、複数(ここでは4個)の発光装置72が配置されている。具体的には、発光装置72は、左右方向に所定の間隔をあけて配置されていると共に、上下方向に所定の間隔をあけて配置されている。
【0043】
アンテナ80は、アンテナモジュール80aと、アンテナモジュール80bと、により構成されている。アンテナ80は、フレーム体71内に配置されている。アンテナ80は、看板70における発光面側から見て、発光装置72と重ならない位置に配置されている。看板70における発光面側とは、図6に示されるように、看板70が店舗等の側面に配置される場合には、看板70の正面側である。つまり、看板70における発光面は、発光面部である。
【0044】
具体的には、アンテナ80のアンテナモジュール80a,80bは、フレーム体71の左右方向の両端部に配置されている。アンテナモジュール80a,80bのそれぞれは、フレーム体71の第1側部71b側及び第2側部71c側において、発光装置72を挟む位置に配置されている。アンテナモジュール80aは、電波の放射方向が図示右側を向くように、配置されている。アンテナモジュール80bは、電波の放射方向が図示左側を向くように、配置されている。つまり、アンテナモジュール80aとアンテナモジュール80bとは、電波が交差するように配置されている。
【0045】
アンテナモジュール80a,80bは、アンテナ素子等を収容するケース(アンテナレドーム)を有する。ケースは、透明な材料で形成されている。アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bは、分配器82に接続されている。分配器82は、無線装置9a(9b,9c)に接続されている。分配器82は、例えば、第4側部71eに配置される。分配器82は、発光装置72から照射された光を遮らない位置であれば、配置位置は限定されない。なお、図6では、看板70内に2つのアンテナモジュール80a,80bが配置される形態を一例に示しているが、看板70内に配置されるアンテナモジュール(アンテナ)の数は、設計に応じて適宜設定されればよい。
【0046】
上記構成を有する無線基地局構造では、アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bが看板70に取り付けられている。看板70は、例えば、店舗等の側面に配置されている。したがって、基地局を設置するための設備(塔)等を設ける場合に比べて、省スペース化及び低コスト化を図れる。また、アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bは、看板70の左右方向の端部のそれぞれに配置されている。アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bは、電波の放射方向が看板70の中央部を向き、電波の放射方向が互いに交差するように配置されている。これにより、看板70が配置されている店舗等の前方の領域に、ストリートセルを好適に形成することができる。
【0047】
また、アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bのケースは、透明な材料で形成されている。これにより、アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bのケースを光が透過するため、アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bが発光装置72から照射された光の遮蔽をより一層抑制できる。なお、ケースは、不透明な材料で形成されてもよい。
【0048】
また、看板70のフレーム体71は、金属で形成されている。これにより、フレーム体71が電波の反射板として機能する。そのため、アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bから送信される電波の指向性をより一層高めることができる。
【0049】
また、図7(a)に示されるように、アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bは、フレーム体71の左右方向それぞれの端部において第3側部71d側(フレーム体71の上部)に配置されていてもよい。また、図7(b)に示されるように、アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bは、フレーム体71の左右方向それぞれの端部において第4側部71e側(フレーム体71の下部)に配置されていてもよい。また、図8に示されるように、アンテナモジュール80aは、フレーム体71の左右方向の中央で且つ第3側部71d側に配置され、アンテナモジュール80bは、フレーム体71の左右方向の中央で且つ第4側部71e側に配置されてもよい。すなわち、アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bは、看板70の上下方向の両端部において、発光装置72を挟む位置に配置されていてもよい。また、アンテナモジュールは、看板70の左右方向の両端部、及び、上下方向の両端部に配置されていてもよい。要は、アンテナは、看板70における発光面側から見て、発光装置72と重ならない位置に配置されていればよい。
【0050】
また、図6図8では、アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bのそれぞれの電波の放射方向が、看板70の中央部を向くように配置されている形態を一例に説明した。しかし、図9に示されるように、アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bの電波の放射方向は、互いに反対側を向くように配置されていてもよい。アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bは、フレーム体71の中央部に配置されている。詳細には、アンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bは、左右方向に所定の間隔をあけて配置された発光装置72の間に配置されている。アンテナモジュール80aは、電波の放射方向が図示左側を向くように、配置されている。アンテナモジュール80bは、電波の放射方向が図示右側を向くように、配置されている。図9に示されるアンテナモジュール80a及びアンテナモジュール80bにおいても、看板70が配置されている店舗等の前方の領域に、ストリートセルを好適に形成することができる。
【0051】
上記実施形態では、図4に示されるように、アンテナ7a〜7cが矩形状(正方形状)を呈する形態を一例に説明した。しかし、アンテナ7a〜7cの形状は、看板50の構成に応じて適宜設定されればよく、看板50の取り付け位置に適用するものであればよい。
【0052】
上記実施形態では、アンテナ7a〜7cが無線装置9a〜9cの数に応じて3個設けられている形態を一例に説明したが、アンテナは、少なくとも1個設けられていればよい。例えば、アンテナの数に対して無線装置の数が多い場合、無線装置とアンテナとの間に、アンテナを共用で使用可能とするための共用器が設けられていればよい。アンテナが共用の場合には、アンテナを配置するためのスペースが小さくてもよい。したがって、種々の態様(形状)の看板に適用することが可能となる。
【0053】
上記実施形態では、アンテナ7a〜7cのそれぞれに8×8MIMOのアンテナモジュールが実装されている形態を一例に説明したが、アンテナ7a〜7cの構成はこれに限定されない。
【0054】
上記実施形態では、無線装置9a〜9cのそれぞれが3.5GHz帯の周波数において通信を行う形態を一例に説明したが、無線装置9a〜9cは、他の無線方式、他の周波数帯にも対応可能である。
【0055】
上記実施形態では、無線機制御装置120がGC局100に設けられている形態を一例に説明したが、無線機制御装置120は、GC局100以外に設けられていてもよい。
【0056】
無線装置9a〜9cにおいて実施される通信処理は、無線LANにも適用可能である。
【0057】
無線基地局構造1の使用形態の1つとして、複数の無線装置を1つの通信事業者が使用することも可能である。
【符号の説明】
【0058】
1…無線基地局構造、3…終端装置、5…電源、7a〜7c…アンテナ、9a〜9c…無線装置。
図1
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図8
図9