(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る可搬式コンテナの一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0014】
本実施形態に係る可搬式コンテナは、学校給食又は社員食堂等において、大量の食品(収容物)を収納し運搬するためのものである。
具体的には、
図1及び
図2に示すように、可搬式コンテナ1は、容器30と、蓋40と、固定部材35と、を備える。以下、可搬式コンテナ1の各構成について説明する。
【0015】
(容器30の構成)
容器30は、
図9に示すように、一例としてステンレス材により形成されるとともに、有底の略直方体で形成されている。例えば、容器30は、長方形板状の底板30aと、底板30aの外周縁から立ち上がる4つの側壁30b〜30eと、を備える。4つの側壁30b〜30eは、底板30aを囲むように長方形筒状をなす。底板30aと側壁30b〜30eとの連結部、及び4つの側壁30b〜30e間の連結部は、それぞれ丸みを帯びた形状をなす。容器30の上側には、上方に開口する開口部31が形成されている。この開口部31を介して、固体又は液体の食品が出し入れされる。
【0016】
容器30は、
図9に示すように、開口部31側の上部37aと、底板30a側の下部37bが連結され構成されている。下部37bは、上部37aより高さが低いサイズで形成されている。上部37aの下端には、下部37bに向かって突出したスタック部36が形成される。スタック部36の下面は、底板30aと同一方向に延びる平面状に形成されている。スタック部36は、一対の側壁30c,30eそれぞれに2つずつ設けられ、一対の側壁30b,30dそれぞれに1つずつ設けられている。
【0017】
容器30は、
図9に示すように、開口部31の全周にわたって形成される当接面33と、開口部31の全周にわたって当接面33の外周側に形成される立設部34と、を備える。当接面33は、
図3(a)に示すように、立設部34の下端(底板30a側の端部)から底板30aに沿う方向(図中の左右方向)に延びる。立設部34は、当接面33に直交する方向に延びる。より詳細には、立設部34は、その先端側が略直角に向かって外側に屈曲した押圧部34aを備える。押圧部34aは、その上面に位置し、後述するパッキン50の止水部50bを押圧する押圧面34bを備える。
【0018】
本実施形態では、容器30は、
図2に示すように、2層構造により構成されている。具体的には、容器30は、外筒32oと、外筒32oの内側に位置する内筒32iとから構成される。内筒32iは、外筒32oより小さいサイズで形成される。内筒32iは、外筒32oとの間に密閉空間32aを介して位置している。本実施形態では、密閉空間32aは空気又は空気以下の熱伝導率を有するガスが充填されている。内筒32i及び外筒32oは、
図3(a)に示すように、立設部34にて内筒32i及び外筒32oが厚さ方向に重なるように連結されている。また、上述した当接面33は、立設部34の下端から内筒32iが内側に屈曲することで形成される。
【0019】
(固定部材35の構成)
固定部材35は、
図1及び
図2に示すように、いわゆるパッチン錠であって、容器30における互いに対向する一対の側壁30b,30dの外面にそれぞれ設けられている。固定部材35は、操作部35bと、係止部材35aと、を備える。係止部材35aは、
図1に示すように、長方形状の線材により形成されている。係止部材35aの長方形状の短辺側の一方は、操作部35bに回転可能に連結されている。作業者の操作部35bの回転操作により、係止部材35aは移動する。
また、容器30における一対の側壁30b,30dには、操作部35bに対応する位置に、作業者によって把持される取手37が設けられている。
【0020】
(蓋40の構成)
蓋40は、
図4に示すように、本実施形態では、ステンレス材により略長方形板状に形成される。蓋40は、蓋40の上面側に位置し、固定部材35の係止部材35aが係止する一対の係止金具46を備える。係止金具46は、蓋40における一対の短手辺に沿った縁部の中央にそれぞれ1つずつ設けられる。各係止金具46は、凹状に湾曲した板状に形成されている。各係止金具46は、
図1に示すように、固定部材35の係止部材35aの先端が嵌まるように構成されている。
【0021】
また、蓋40は、
図3(a)に示すように、蓋下板43iと、蓋天板43oとを備える。蓋下板43iは、容器30に蓋40が嵌め合わされた際に、容器30の底板30a側に位置する。蓋天板43oは、蓋下板43iの上方に位置し、蓋下板43iの蓋鍔部41側で蓋下板43iに連結される。蓋天板43oと蓋下板43iとの間には、密閉空間S1が形成されている。
【0022】
蓋40の下面には、
図7に示すように、その外周縁部を除く全域にわたって長方形板状の凸部40aが設けられている。また、凸部40aの外周側には、環状の蓋鍔部41が形成される。蓋鍔部41には、
図3(a)に示すように、容器30に蓋40が被された状態において、立設部34の先端が内在する凹部42が形成されている。凹部42は、その内頂面である天面42bと、凸部40aの側周面42aと、を備える。天面42bは側周面42aに直交している。また、凸部40aは、容器30に蓋40が被されたときに容器30の当接面33の一部に当接する当接部40bを備える。当接部40bは、凸部40aの下面の外周側に位置する。蓋40の当接部40bと容器30の当接面33は、容器30の開口部31の全周に沿って面接触する。
図7に示すように、凸部40aの側周面42aには、第1及び第2嵌合凹部44a,44bが凹状に形成されている。第1嵌合凹部44aは、側周面42aにおける一対の長手辺の中央に1つずつ設けられている。第2嵌合凹部44bは、長穴からなり、側周面42aの各角部に対応して円弧状に設けられている。なお、
図3(b)に示すように、容器30に蓋40が被されたときに、蓋40における側周面42a及び天面42bと容器30の立設部34との間にパッキン50を設置するための収納スペースSpが形成される。なお、第2嵌合凹部44bは、蓋用嵌合部の一例である。
【0023】
図8に示すように、凸部40aの側周面42aには、長方形環状のパッキン50が装着されている。パッキン50は、蓋40から着脱可能に構成されている。パッキン50は、弾性部材、例えば、シリコン、ゴム材により形成される。詳しくは、
図3(a)に示すように、パッキン50は、蓋天板43oから蓋下板43iに向かって切断した断面(以下、縦断面と言うことがある)において、凸部40aの側周面42aに装着される環状の基部50aと、基部50aの上端から蓋40の外周側に向かって屈曲した止水部50bと、を備える。止水部50bは、上方に向かって開口する凹字状に形成されている。容器30に蓋40を被せたとき、止水部50bの基部側と先端側とが、蓋40における凹部42の天面42bに当接する。これにより、止水部50bは閉じた空間S3を形成する。圧縮されていない止水部50bにおける蓋40の厚さ方向の長さは、容器30に蓋40を被せたときの立設部34の押圧面34bと蓋40の天面42bとの間の距離よりも大きく設定されている。このため、容器30に蓋40を被せたとき、当接部40bと当接面33とは接触していない。固定部材35で蓋40を容器30に固定すると、止水部50bは、押圧面34bと天面42bとにより圧縮され、当接部40bと当接面33とが接触する。また、パッキン50の基部50aの外周面と容器30の立設部34との間には空間S2が形成されている。
【0024】
さらに、パッキン50は、
図5及び
図6に示すように、基部50aの内周面に位置する第1及び第2嵌合凸部51,52と、止水部50b内の気圧を開放するためのパッキン張り付き防止溝53と、容器30内の気圧を開放する減圧解放溝54を備える。第1嵌合凸部51は、パッキン50の一対の長手辺の中央に1つずつ設けられている。第1嵌合凸部51は、台形柱状に形成され、その台形の底辺が基部50aに連結される。パッキン50の第1嵌合凸部51は、
図8に示すように、蓋40の第1嵌合凹部44aに嵌まる。第2嵌合凸部52は、
図5に示すように、基部50aの各角部に対応して円弧状に設けられている。第2嵌合凸部52は、
図7に示す蓋40の第2嵌合凹部44bに嵌まる。パッキン張り付き防止溝53は、
図6に示すように、パッキン50の一方の短手辺の中央であって、
図10に示すように、パッキン50における基部50aと止水部50bとを連結する部分に形成される。パッキン張り付き防止溝53は、蓋40における天面42bと側周面42aとの連結部分に当接する位置に形成される。なお、第2嵌合凸部52は、パッキン用嵌合部の一例である。減圧解放溝54は、
図5及び
図6に示すように、止水部50bの反凹部側(止水部50bにおける押圧面34bが当接する側)に先端から基部50aまで連続し、基部50aの一部まで設けられた溝である。減圧解放溝54があるため、常に容器内外の圧力を同一に保つことができる。
【0025】
本実施形態においては、パッキン50は、容器30、蓋40と異なる色に設定される。例えば、容器30及び蓋40はステンレス材により形成されているため銀色であり、パッキン50は一例として青色に着色される。
【0026】
(可搬式コンテナ1の使用方法)
次に、可搬式コンテナ1の使用方法について説明する。なお、この使用方法では、パッキン50を装着した蓋40が使用される。
まず、作業者は、
図1に示す容器30に食品を入れたうえで、その容器30に蓋40を被せる。そして、作業者は、容器30の各係止部材35aを、それに対応する係止金具46に係止したうえで、操作部35bを操作する。これにより、固定部材35によって、蓋40は、パッキン50を圧縮しつつ容器30に固定される。このとき、
図3(a)に示すように、蓋40の当接部40bが容器30の当接面33に接触しつつ、パッキン50の止水部50bが立設部34の押圧面34bと蓋40の天面42bとにより圧縮される。これにより、パッキン50によって、容器30と蓋40との間で止水が実現される。また、蓋40の当接部40bが容器30の当接面33に接触するため、過度に止水部50bが圧縮されることがない。
【0027】
また、作業者は、操作部35bの操作を通じて、容器30の各係止部材35aを係止金具46から外す。その後、作業者は、蓋40を容器30から外す。このとき、パッキン50は圧縮されていない状態に戻る。
【0028】
ところで、ユーザーは、可搬式コンテナ1を購入する際、パッキン50の有無を選択することができる。さらに、パッキン50を有する可搬式コンテナ1を購入した場合でも、ユーザーは、パッキン50を蓋40から取り外して可搬式コンテナ1を使用することもできる。例えば、可搬式コンテナ1に固形物である食品を収容する際、止水性が不要となることから、パッキン50を蓋40から取り外して可搬式コンテナ1を使用することが想定される。このパッキン50を取り外した蓋40が容器30に被されたとき、
図3(b)に示すように、蓋40の当接部40bと容器30の当接面33が面接触する。ただし、当接部40bと当接面33との面接触により、気密状態を保つものではなく、止水性を有するものではない。この状態で、作業者は、容器30の各係止部材35aを、それに対応する係止金具46に係止したうえで、操作部35bを操作する。これにより、固定部材35によって、蓋40は容器30に固定される。パッキン50の有無に関わらず、蓋40の当接部40bが容器30の当接面33に接触するため、容器30に蓋40を被せた際の容器30に対する蓋40の上下方向における位置が変わらない。このため、蓋40を容器30に固定する際に必要な操作部35bへの操作力の差を小さくすることができる。具体的には、パッキン50を取り外した蓋40を容器30に固定する際に必要な操作力は、パッキン50を装着した場合よりも、止水部50bを圧縮しない分だけ小さい。
【0029】
(パッキン張り付き防止溝53の作用)
図10に示すパッキン張り付き防止溝53がパッキン50に設けられていない比較例では、温度低下や外力による空間S3の圧縮により、パッキン50の止水部50bが吸盤のように作用し、止水部50bが蓋40の天面42bに張り付くおそれがある。このとき、止水部50bの空間S3は減圧状態となる。これにより、
図10の二点鎖線で示すように、蓋40の天面42bに張り付いた止水部50bの基部側を支点としてパッキン50の基部50aが外側に引っ張られ回動し易くなり、基部50aと蓋40の側周面42aとの間に隙間D1が生じ易くなる。従って、例えば、蓋40を容器30から外し、改めて蓋40を容器30に被せる際に、パッキン50の基部50aの隙間D1の分だけ離間した部分と容器30の立設部34とが接触することにより、蓋40を容器30に円滑に被せることが阻害されるおそれがある。この点、本実施形態では、パッキン50にパッキン張り付き防止溝53を設けることで、パッキン50の基部50aが外側に回動したとき、パッキン張り付き防止溝53を通じて止水部50bの空間S3が外気と連通する。これにより、止水部50bの空間S3が大気圧となり、止水部50bが蓋40に張り付かなくなり、ひいては、基部50aが止水部50bの基部側を支点として回動する力が作用しなくなる。従って、パッキン50の弾性力(復元力)により、基部50aが側周面42aに接触した状態に戻る。よって、蓋40を容器30に円滑に被せることができる。
【0030】
(容器30の積み重ね方法)
容器30を保管する際、複数の容器30を積み重ねることができる。具体的には、容器30である第1の容器と、第1の容器30とは別の容器30である第2の容器30と、を積み重ねる場合、第1の容器30のスタック部36の下面を第2の容器30の当接面33に接触させる。このとき、第2の容器30の内部空間は、第1の容器30のスタック部36間の空間を通じて外部に連通している。これにより、容器乾燥時この空間を通じて、第2の容器30内に付着した水分を外部に逃がすことができ、早く乾燥させることができる。
【0031】
(効果)
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
【0032】
(1)可搬式コンテナ1は、上部に開口部31を有する有底の容器30と、容器30の開口部31を覆う蓋40と、蓋40を容器30に固定する固定部材35と、を備える。蓋40は、蓋40の下面に設けられる凸部40aと、蓋40の下面における凸部40aよりも外周側に位置し、凸部40aの側周面42aに交わる方向に延びる天面42bと、を備える。容器30は、開口部31の全周にわたって形成され、容器30に蓋40が被された際に凸部40aの下面の一部(当接部40b)が当接する当接面33と、開口部31の全周にわたって形成され、当接面33から当接面33に交わる方向に延び、容器30に蓋40が被された際に凸部40aの側周面42aに隙間を持って対面する立設部34と、を備える。そして、容器30に蓋40が被された際に、蓋40における凸部40aの側周面42a及び天面42bと容器30の立設部34との間にパッキン50を設置するための収納スペースSpが形成される。
この構成によれば、パッキン50を取り外した蓋40を容器30に固定する際であっても、蓋40の凸部40aの一部(当接部40b)が容器30の当接面33に接触するため、蓋40を容器30に固定する際に必要な操作力を、パッキン50を装着した蓋40を容器30に固定する場合と同等に保つことができる。また、蓋40の凸部40aの一部(当接部40b)を容器30の当接面33に接触させることで、パッキン50を取り外した場合でも、蓋40を容器30に確実に固定することができる。よって、パッキン50の有無に関わらず、蓋40を容器30に固定する際に必要な操作力を安定させつつ、蓋40をより確実に容器30に固定することができる。
また、収納スペースSpにパッキン50を設置した場合であっても、蓋40を容器30に固定する際には、蓋40の凸部40aの一部(当接部40b)が容器30の当接面33に接触する。このため、パッキン50が必要以上の力で圧縮されることが抑制される。よって、パッキン50の劣化を抑制し、これによりパッキン50における止水性を維持することができる。
また、可搬式コンテナ1はパッキン50を取り外して使用できるため、パッキン50の使用頻度が減り、パッキン50の寿命を延ばすことができる。
【0033】
(2)可搬式コンテナ1はパッキン50を備える。パッキン50は、凸部40aの側周面42aに装着される基部50aと、容器30に蓋40が被された際に、収納スペースSpのうち蓋40の天面42bと容器30の立設部34との間で圧縮される止水部50bと、を備える。基部50aの内周面には、パッキン用嵌合部の一例である第2嵌合凸部52が形成され、凸部40aの側周面42aには、第2嵌合凸部52に嵌合する蓋用嵌合部の一例である第2嵌合凹部44bが形成されている。
この構成によれば、第2嵌合凸部52と第2嵌合凹部44bが嵌合することで、パッキン50が蓋40から外れることが抑制される。
【0034】
(3)パッキン50の止水部50bは、縦断面において、蓋40の天面42bに向かって開口する凹字状に形成される。立設部34は、立設部34の先端側に位置し、容器30に蓋40が被された際に蓋40の天面42bに対面し、パッキン50の止水部50bを蓋40の天面42bに向かって押圧する押圧面34bを備える。パッキン50には、基部50aと止水部50bとを連結する位置に、止水部50b内の空間S3から基部50aを貫通するパッキン張り付き防止溝53が形成される。
この構成によれば、パッキン50にパッキン張り付き防止溝53を設けることで、蓋40の天面42bに張り付いた止水部50bの基部50a側を支点としてパッキン50の基部50aの下端部が外側に回動したとしても蓋を外したとき、パッキン張り付き防止溝53を通じて止水部50bの空間S3が外気と連通する。これにより、止水部50bの空間S3が外気圧、すなわち大気圧となり、止水部50bが蓋40に張り付かなくなり、ひいては、基部50aが止水部50bと連結する位置を支点として回動しなくなる。従って、パッキン50の弾性力(復元力)により、基部50aが側周面42aに接触した状態に戻る。よって、蓋40を容器30に円滑に被せることができる。
【0035】
(4)容器30は、内筒32iと、内筒32iの外側に位置し、開口部31側で内筒32iに連結される外筒32oと、を備え、内筒32iと外筒32oとの間に密閉空間32aを有している。この構成によれば、容器30を2層構造にすることで、可搬式コンテナ1の保温性が向上する。
【0036】
(5)蓋40は、容器30に蓋40が被された際に、容器30の底板30a側に位置する蓋下板43iと、蓋下板43iの上部に位置する蓋天板43oと、を備える。蓋下板43iと蓋天板43oとの間に密閉空間S1を有している。この構成によれば、蓋40を2層構造にすることで、可搬式コンテナ1の保温性が向上する。
【0037】
(6)パッキン50は、容器30及び蓋40と異なる色に設定される。例えば、容器30及び蓋40はステンレス材により形成されているため銀色であり、パッキン50は一例として青色に着色される。これにより、作業者は、蓋40にパッキン50が取り付けられているか否かを容易に認識することができる。特に、蓋40を洗浄する際、蓋40からパッキン50が取り外されるが、洗浄後に蓋40にそのパッキン50を装着し忘れることを防止できる。
【0038】
(7)製造上、容器30における押圧面34bは、当接面33よりも水平に形成し易い。具体的には、プレス機械(図示略)にてプレス抜き加工を行う際、押圧面34bは、当接面33に比べて、プレス機械のパンチ(図示略)に近い位置にあるため、形状精度良く形成させ易い。よって、容器30に蓋40を固定する際、押圧面34bによりパッキン50全周を均一に押圧することができる。よって、可搬式コンテナ1の止水性を向上させることができる。
【0039】
(別実施形態)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
【0040】
上記実施形態においては、容器30は、2層構造により構成されていたが、保温性能を求められない場合は、1層構造により構成されてもよい。同様に、蓋40は、2層構造により構成されていたが、保温性能を求められない場合は、1層構造により構成されてもよい。
【0041】
上記実施形態においては、容器30は、ステンレス材により形成されていたが、ステンレス材以外の金属により形成されてもよく、また、樹脂により形成されてもよい。蓋40も同様に樹脂により形成されてもよい。
【0042】
上記実施形態においては、基部50aの内周面には、パッキン用嵌合部として第2嵌合凸部52が形成され、凸部40aの側周面42aには、第2嵌合凸部52に嵌合する蓋用嵌合部の一例である第2嵌合凹部44bが形成されていた。しかし、基部50aの内周面には、パッキン用嵌合部として凹部を形成し、凸部40aの側周面42aには、蓋用嵌合部として当該凹部に嵌合する凸部を形成してもよい。同様に、第1嵌合凸部51を凹部で形成し、第1嵌合凹部44aを凸部で形成してもよい。
【0043】
上記実施形態においては、止水部50bは、上方に向かって開口する凹字状に形成されていたが、これに限らず、楕円を含む円筒状、角筒状などで形成されていてもよい。
【0044】
上記実施形態におけるパッキン張り付き防止溝53は複数設けられていてもよい。また、パッキン張り付き防止溝53は省略されてもよい。
【0045】
上記実施形態においては、可搬式コンテナ1は、略直方体で形成されていたが、これに限らず、例えば円柱状に形成されてもよい。この場合、容器30は有底の円筒状で形成され、蓋40は円板状に形成される。
【0046】
上記実施形態においては、パッキン50は、容器30及び蓋40と異なる色に設定されていたが、同一色により形成されてもよい。