特許第6687493号(P6687493)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6687493
(24)【登録日】2020年4月6日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】可視光通信装置および可視光通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/116 20130101AFI20200413BHJP
   H04B 10/03 20130101ALI20200413BHJP
【FI】
   H04B10/116
   H04B10/03
【請求項の数】9
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-188393(P2016-188393)
(22)【出願日】2016年9月27日
(65)【公開番号】特開2018-56708(P2018-56708A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2019年6月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000233295
【氏名又は名称】株式会社日立情報通信エンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】特許業務法人湘洋内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】押見 匡貢
(72)【発明者】
【氏名】高橋 徹也
【審査官】 後澤 瑞征
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−252466(JP,A)
【文献】 特開2007−135078(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/004309(WO,A1)
【文献】 特開2013−219814(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/116
H04B 10/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告を表示するとともに可視光データを送信する表示パネルを撮影する撮影装置から、前記可視光データの通信エラーが発生した前記表示パネルのエリア情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された前記エリア情報に基づいて、前記表示パネルの前記可視光データを送信する表示エリアを変更する制御部と、
を有することを特徴とする可視光通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の可視光通信装置であって、
前記制御部は、通信エラーが発生した表示エリアから送信する前記可視光データを、別の表示エリアから送信する、
ことを特徴とする可視光通信装置。
【請求項3】
請求項2に記載の可視光通信装置であって、
前記制御部は、前記受信部によって受信された前記エリア情報の単位時間あたりの受信数に基づいて、通信エラーが発生した表示エリアから送信する前記可視光データを、別の表示エリアから送信する、
ことを特徴とする可視光通信装置。
【請求項4】
請求項1に記載の可視光通信装置であって、
前記制御部は、通信エラーが発生した表示エリアから、前記可視光データを送信しない、
ことを特徴とする可視光通信装置。
【請求項5】
請求項4に記載の可視光通信装置であって、
前記制御部は、通信エラーが発生した表示エリアからの通信エラーの未検出回数に基づいて、通信エラーが発生した表示エリアからの前記可視光データの送信を再開する、
ことを特徴とする可視光通信装置。
【請求項6】
請求項1に記載の可視光通信装置であって、
前記制御部は、前記エリア情報の連続受信数に基づいて、可視光通信の長期障害および一時障害を判定する、
ことを特徴とする可視光通信装置。
【請求項7】
請求項6に記載の可視光通信装置であって、
前記制御部は、前記撮影装置の通信エラーを判定する周期を変更して得られる前記エリア情報に基づいて、可視光通信の前記長期障害および前記一時障害を判定する、
ことを特徴とする可視光通信装置。
【請求項8】
請求項1に記載の可視光通信装置であって、
前記制御部は、前記可視光データの受信効率のよいスポットを、前記可視光データを受信する端末に送信する、
ことを特徴とする可視光通信装置。
【請求項9】
広告を表示するとともに可視光データを送信する表示パネルを撮影する撮影装置から、前記可視光データの通信エラーが発生した前記表示パネルのエリア情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにて受信された前記エリア情報に基づいて、前記表示パネルの前記可視光データを送信する表示エリアを変更する制御ステップと、
を有することを特徴とする可視光通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可視光通信装置および可視光通信方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「何らかの異常が発生して送信するデータが書き換わった場合に、誤った通信信号を送信し続けるのを防止することのできる可視光通信装置。」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−225790号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、可視光データを送信する表示パネルと、可視光データを受信する端末との間は、通常自由空間である。そのため、可視光データを表示する表示パネルと、可視光データを受信する端末との間の自由空間に、可視光を遮る遮蔽物等が存在した場合、端末は、表示パネルから送信される可視光データを受信することができないという問題がある。
【0005】
なお、特許文献1には、可視光データを受信する端末との間の自由空間に、遮蔽物等が存在する場合の通信については記載がされていない。
【0006】
そこで本発明は、表示パネルと、可視光データを受信する端末との間に遮蔽物等が存在しても可視光通信を可能にする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下の通りである。上記課題を解決すべく、本発明の一態様に係る可視光通信装置は、広告を表示するとともに可視光データを送信する表示パネルを撮影する撮影装置から、前記可視光データの通信エラーが発生した前記表示パネルのエリア情報を受信する受信部と、前記受信部によって受信された前記エリア情報に基づいて、前記表示パネルの前記可視光データを送信する表示エリアを変更する制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、表示パネルと、可視光データを受信する端末との間に遮蔽物等が存在しても可視光通信が可能となる。上記した以外の課題、構成、および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施の形態に係る可視光通信装置を適用した可視光通信システムの例を示した図である。
図2】表示エリアを説明する図である。
図3】可視光データの通信エラー検出を説明する図である。
図4】撮影装置から可視光通信装置に送信されるエラー情報の例を説明する図である。
図5】撮影装置の機能ブロック例を示した図である。
図6】可視光通信装置の機能ブロック例を示した図である。
図7】撮影装置の処理例を示したフローチャートである。
図8】撮影装置からエラー情報を受信したときの可視光通信装置の処理例を示したフローチャートである。
図9】可視光通信装置の可視光通信の使用禁止エリアの解除の処理例を示したフローチャートである。
図10】第2の実施の形態に係る可視光通信装置の長期障害および一時障害の判定処理例を示したフローチャートである。
図11】可視光通信装置の周期性チェックの処理例を示したフローチャートである。
図12】長期障害および一時障害の適用例その1を説明する図である。
図13】長期障害および一時障害の適用例その2を説明する図である。
図14】長期障害および一時障害の適用例その3を説明する図である。
図15】信頼レベルを変更した例を示した図である。
図16】第3の実施の形態に係る可視光通信装置を適用した可視光通信システムの例を示した図である。
図17】可視光通信装置のメモリに記憶されるデータのデータ構成例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0011】
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る可視光通信装置を適用した可視光通信システムの例を示した図である。図1に示すように、可視光通信システムは、可視光通信装置1と、表示パネル2と、撮影装置3と、携帯端末4とを有している。また、図1には、インターネット等のネットワーク5と、車両6とが示してある。図1では、可視光通信装置1と表示パネル2は、別々となっているが一体となっていてもよい(図4参照)。
【0012】
可視光通信装置1は、表示パネル2に広告等を表示するとともに、携帯端末4に対し、可視光データを送信する。可視光データは、例えば、表示パネル2に表示されている広告に関する情報等である。可視光通信装置1は、ネットワーク5に接続されており、ネットワーク5に接続されたサーバ(図示せず)から、表示パネル2に表示する広告の画像データや、携帯端末4に送信する可視光データを受信する。
【0013】
可視光通信装置1は、表示パネル2を構成しているLED(Light Emitting Diode)を高速点滅させ、その高速点滅にデジタル情報を乗せることにより、可視光データを携帯端末4に送信する。表示パネル2は、例えば、デジタルサイネージである。
【0014】
携帯端末4は、例えば、カメラを備えたスマートフォンや携帯電話である。携帯端末4には、カメラで撮影された表示パネル2から、可視光データを復調するプログラムがインストールされている。すなわち、携帯端末4のユーザは、携帯端末4が備えるカメラで表示パネル2を撮影することにより、表示パネル2から送信される広告等の情報(可視光データ)を受信することができる。
【0015】
撮影装置3は、表示パネル2を撮影する定点カメラである。撮影装置3は、表示パネル2の全体を撮影するように固定設置されている。
【0016】
撮影装置3は、表示パネル2から送信される可視光データを受信し、通信エラーが発生したか(適切に可視光データを受信できたか)否か判定する。撮影装置3は、判定した通信エラーの結果を、無線または有線(図1の例では無線)によって、可視光通信装置1に送信する。
【0017】
可視光通信装置1は、表示パネル2を複数の表示エリアに分け、各表示エリアから、可視光データを送信している。撮影装置3は、表示パネル2の各表示エリアにおいて、受信した可視光データに通信エラーが発生したか否か判定する。
【0018】
図2は、表示エリアを説明する図である。図2には、図1に示した表示パネル2が示してある。可視光通信装置1は、例えば、表示パネル2を4つの表示エリアに分ける。例えば、可視光通信装置1は、図2に示すように、表示エリアA,B,C,Dの4つに分ける。
【0019】
可視光通信装置1は、4つの表示エリアA,B,C,Dのそれぞれから、撮影装置3が通信エラー判定を行えるように、可視光データを送信する。例えば、可視光通信装置1は、表示エリアAから送信する可視光データには、表示エリアAの可視光データの通信エラーを検出できるための情報を付加する。より具体的には、可視光通信装置1は、表示エリアAから送信する可視光データにCRC(Cyclic Redundancy Check)を付加する。同様に可視光通信装置1は、表示エリアB,C,Dのそれぞれから送信する可視光データにおいても、CRCを付加する。
【0020】
図3は、可視光データの通信エラー検出を説明する図である。図3には、撮影装置3が受信した表示エリアAの可視光データの例が示してある。
【0021】
図3に示す点線枠A1は、表示エリアAから送信されたCRC付きのデータを示している。撮影装置3は、CRCにより、表示エリアAから送信された可視光データに通信エラーが発生したか否か判定する。
【0022】
撮影装置3は、表示エリアB,C,Dのそれぞれからも、CRC付きのデータを受信している。撮影装置3は、各表示エリアB,C,Dから送信されるCRCを用いて、各表示エリアB,C,Dから送信される可視光データに通信エラーが発生したか否か判定する。
【0023】
なお、可視光データの通信エラー検出には、CRC以外の他の方式を用いてもよい。例えば、可視光データの通信エラー検出には、チェックサムやパリティチェックを用いてもよい。
【0024】
図1の説明に戻る。図1に示すように、表示パネル2と携帯端末4との間に、自動車等の車両6が駐車したとする。この場合、表示パネル2から携帯端末4に送信される可視光データは、車両6によって遮られ、携帯端末4は、表示パネル2から送信される可視光データを適切に受信できない。
【0025】
しかし、可視光通信装置1は、表示パネル2を複数の表示エリアに分割し、それぞれの表示エリアから可視光データと、可視光データの通信エラーを検出するための情報とを送信する。これにより、撮影装置3は、車両6によって通信エラーが発生する表示エリアを特定することができる。そして、撮影装置3は、通信エラーが発生した表示エリアの情報を可視光通信装置1に送信できる。
【0026】
例えば、図1の例の場合、車両6は、表示パネル2の表示エリアD(図2参照)の前で駐車している。そのため、撮影装置3は、表示パネル2の表示エリアDにおいて、可視光データの通信エラーを検出する。そして、撮影装置3は、表示エリアDの通信エラーを可視光通信装置1に送信する。
【0027】
可視光通信装置1は、撮影装置3から、通信エラーが発生した表示エリアの情報を受信すると、その表示エリアからは、適切に可視光データが送信されていないと認識できる。これにより、可視光通信装置1は、通信エラーが発生した表示エリアの可視光データを、別の表示エリアから送信することができる。
【0028】
例えば、上記例の場合、可視光通信装置1は、表示エリアDの可視光データは、撮影装置3において適切に受信されていないと認識できる。言い換えれば、可視光通信装置1は、表示エリアDの可視光データは、携帯端末4において適切に受信されないと認識できる。これにより、可視光通信装置1は、表示エリアDで送信する可視光データを、表示エリアDとは別の表示エリアA,B,Cの何れかから送信できる。
【0029】
このように、図1に示す可視光通信システムは、表示パネル2と携帯端末4との間に、障害物等があっても、適切に可視光通信を行うことができる。
【0030】
なお、可視光通信装置1は、通信エラーが発生した表示エリアの可視光データを、別の表示エリアで送信する場合、別の表示エリアで送信する可視光データと時分割で送信する。例えば、表示エリアDにおいて、通信エラーが発生し、表示エリアDで送信する可視光データを、表示エリアAで送信するとする。この場合、可視光通信装置1は、表示エリアAで送信する可視光データと、表示エリアDで送信する可視光データとを時分割で(例えば、交互に)、表示エリアAから送信する。
【0031】
また、可視光通信装置1は、通信エラーが検出された表示エリアの可視光データを、別の表示エリアで送信する場合、通信エラーが検出された表示エリアに隣接しない表示エリアから送信する。例えば、表示エリアBの通信エラーが検出された場合、可視光通信装置1は、表示エリアBから送信する可視光データを、表示エリアBに隣接しない表示エリアCから送信する。
【0032】
また、可視光通信装置1は、通信エラーが検出された表示エリアの可視光データを、2つ以上の別の表示エリアから送信してもよい。例えば、可視光通信装置1は、通信エラーが検出された表示エリアDの可視光データを、2つの表示エリアA,Bから送信してもよい。
【0033】
図4は、撮影装置3から可視光通信装置1に送信されるエラー情報の例を説明する図である。図4において、図1と同じものには同じ符号が付してある。また、図4では、可視光通信装置1は、表示パネル2の裏面に取り付けられている。
【0034】
撮影装置3は、表示パネル2から送信される可視光データの通信エラーを検出すると、エラー情報を可視光通信装置1に送信する。エラー情報には、図4の矢印A11に示すように、可視光データの通信エラーが発生した表示パネル2の表示エリアの情報(エリアID)と、通信エラーが発生したことを示すエラーFLGとが含まれる。
【0035】
例えば、図1の例の場合、車両6は、表示エリアD(図2を参照)の前方で駐車している。この場合、撮影装置3は、表示エリアDから送信される可視光データにおいて、通信エラーを検出する。従って、撮影装置3は、通信エラーを検出した表示エリアDのエリアID「D」と、通信エラーが発生したことを示すエラーFLG「1」とを含むエラー情報を、可視光通信装置1に送信する。
【0036】
可視光通信装置1は、撮影装置3から送信されるエラー情報によって、通信エラーが発生した表示エリアを認識できる。上記例の場合、可視光通信装置1は、エリアID「D」と、通信エラーが発生したことを示すエラーFLG「1」とを含むエラー情報の受信により、表示エリアDの可視光データに通信エラーが発生したことを認識できる。
【0037】
図5は、撮影装置3の機能ブロック例を示した図である。図5に示すように、撮影装置3は、撮影部11と、制御部12と、通信部13とを有している。
【0038】
撮影部11は、表示パネル2を撮影する素子である。例えば、撮影部11は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである。
【0039】
制御部12は、撮影部11によって撮影された表示パネル2の画像(光)から、可視光データを抽出する。例えば、制御部12は、表示パネル2の光の点滅から、可視光データを抽出する。
【0040】
また、制御部12は、抽出した可視光データが、表示パネル2のどの表示エリアから送信されたものかを判定する。例えば、制御部12は、抽出した可視光データの抽出位置が、表示パネル2のどの位置に対応するかによって、抽出した可視光データが、表示パネル2のどの表示エリアから送信されたものかを判定する。より具体的には、制御部12は、抽出した可視光データが、表示パネル2の左上部分で受信されたものであった場合、その抽出された可視光データは、表示エリアA(図2参照)から送信されたものと判定する。
【0041】
また、制御部12は、抽出した可視光データの通信エラーを検出する。例えば、図3で説明したように、可視光データにはCRCが付加されている。制御部12は、CRCに基づいて、抽出した可視光データの通信エラーを検出する。
【0042】
制御部12は、抽出した可視光データの通信エラーを検出すると、エラー情報を生成する。例えば、図4の矢印A11に示したようなエラー情報を生成する。
【0043】
制御部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラムを記憶したメモリと、CPUがプログラムを実行する際に使用するワークメモリとによって、その機能が実現される。制御部12は、撮影装置3の全体も制御する。
【0044】
通信部13は、可視光通信装置1と通信を行う。例えば、通信部13は、制御部12が生成したエラー情報を、可視光通信装置1に送信する。
【0045】
図6は、可視光通信装置1の機能ブロック例を示した図である。図6に示すように、可視光通信装置1は、通信部21と、制御部22と、表示部23とを有している。
【0046】
通信部21は、撮影装置3と通信を行う。例えば、通信部21は、撮影装置3から送信されるエラー情報(図4の矢印A11を参照)を受信する。
【0047】
また、通信部21は、ネットワーク5に接続されたサーバから送信される情報を受信する。例えば、通信部21は、ネットワーク5に接続された広告サーバから、表示パネル2に表示する広告の画像データと、携帯端末4に送信する広告情報とを受信する。
【0048】
制御部22は、通信部21によって受信された画像データを表示部23に出力する。
【0049】
また、制御部22は、通信部21によって受信された携帯端末4に送信する情報を、可視光データに変換し、表示部23に出力する。その際、制御部22は、可視光データを、表示パネル2のどの表示エリアから送信するか、所定のアルゴリズムに基づいて表示部23に指示する。
【0050】
また、制御部22は、撮影装置3からエラー情報を受信した場合、通信エラーが発生した表示エリアから送信する可視光データを、別の表示エリアから送信する。例えば、制御部22は、通信部21によって、エリアID「D」のエラー情報が受信された場合、表示エリアDから送信する可視光データを、別の表示エリアAから送信する。
【0051】
制御部22は、通信エラーの未検出の回数に基づいて、可視光データの送信を止めていた表示エリアから、可視光データの送信を再開する。例えば、制御部22は、表示エリアDでの可視光データの送信を止めていたとする。この場合、制御部22は、通信エラーの未検出の回数が所定の閾値を超えると、表示エリアDでの可視光データの送信を再開する。
【0052】
制御部22は、例えば、CPUと、CPUが実行するプログラムを記憶したメモリと、CPUがプログラムを実行する際に使用するワークメモリとによって、その機能が実現される。制御部22は、可視光通信装置1の全体も制御する。
【0053】
表示部23は、制御部22から出力される画像データに基づいて、表示パネル2に画像を表示する。また、表示部23は、制御部22から出力される可視光データに基づいて、表示パネル2を点滅させる。
【0054】
図7は、撮影装置3の処理例を示したフローチャートである。撮影装置3は、例えば、図7のフローチャートの処理を周期的に実行する。
【0055】
まず、制御部12は、撮影部11によって撮影された表示パネル2の画像から、可視光データを抽出する(ステップS1)。
【0056】
次に、制御部12は、ステップS1にて抽出した可視光データに、通信エラーが生じているか否か判定する(ステップS2)。その際、制御部12は、どの表示エリアの可視光データにおいて、通信エラーが生じたか判定する。
【0057】
制御部12は、ステップS2にて、可視光データに通信エラーが生じていないと判定した場合(S2の「No」)、当該フローチャートの処理を終了する。
【0058】
一方、制御部12は、ステップS2にて、可視光データに通信エラーが生じていると判定した場合(S2の「Yes」)、通信エラーを判定した表示エリアの情報を含むエラー情報を生成する(ステップS3)。そして、制御部12は、ステップS3にて生成したエラー情報を、通信部13を介して、可視光通信装置1に送信する(ステップS4)。
【0059】
図8は、撮影装置3からエラー情報を受信したときの可視光通信装置1の処理例を示したフローチャートである。可視光通信装置1は、撮影装置3から、エラー情報を受信すると、図8のフローチャートの処理を実行する。
【0060】
なお、可視光通信装置1の制御部22は、各表示エリアに対応して、図8のフローチャートの処理を実行する。例えば、図2に示したように、表示エリアが4つある場合、制御部22は、表示エリアA,B,C,Dの4つのそれぞれにおいて、図8のフローチャートの処理を実行する。
【0061】
まず、制御部22は、通信部21が受信したエラー情報のエリアIDが、自表示エリアであるか否か判定する(ステップS11)。例えば、図8の処理フローは、表示エリアAの処理フローを示しているとする。この場合、制御部22は、通信部21が受信したエラー情報のエリアIDが、「A」であるか否か判定する。
【0062】
制御部22は、ステップS11にて、通信部21が受信したエラー情報のエリアIDが、自表示エリアであると判定した場合(S11の「Yes」)、エラー検出回数をカウントする(ステップS12)。
【0063】
一方、制御部22は、ステップS11にて、通信部21が受信したエラー情報のエリアIDが、自表示エリアでないと判定した場合(S11の「No」)、処理をステップS17へ移行する。
【0064】
制御部22は、ステップS12にて、エラー検出回数をカウントすると、自表示エリアの単位時間あたりの通信エラー数が、所定の閾値を超えているか否か判定する(ステップS13)。例えば、図8の処理フローは、表示エリアAの処理フローを示しているとする。この場合、制御部22は、表示エリアAの単位時間あたりの通信エラー数が、所定の閾値を超えているか否か判定する。
【0065】
制御部22は、ステップS13にて、単位時間あたりの通信エラー数が閾値を超えていないと判定した場合(S13の「No」)、当該フローチャートの処理を終了する。
【0066】
一方、制御部22は、ステップS13にて、単位時間あたりの通信エラー数が閾値を超えていると判定した場合(S13の「Yes」)、自表示エリアの可視光通信の使用を禁止する(ステップS14)。例えば、図8の処理フローは、表示エリアAの処理フローを示しているとする。この場合、制御部22は、表示エリアAの可視光通信の使用を禁止する。
【0067】
そして、制御部22は、自表示エリア以外の他の表示エリアに可視光通信を割り当てる(ステップS15)。例えば、図8の処理フローは、表示エリアAの処理フローを示しているとする。この場合、制御部22は、例えば、表示エリアDにおいて、表示エリアAで送信する可視光データを送信するようにする。
【0068】
そして、制御部22は、メモリに記憶している統計情報を更新する(ステップS16)。統計情報は、例えば、表示エリアごとの通信エラーが回復するまでの時間やエラーレート(表示エリアごとの通信エラー検出頻度)などである。
【0069】
制御部22は、ステップS11にて、通信部21が受信したエラー情報のエリアIDが、自表示エリアでないと判定した場合(S11の「No」)、自表示エリアが使用禁止の表示エリアか否か判定する(ステップS17)。
【0070】
制御部22は、ステップS17にて、自表示エリアが使用禁止の表示エリアでないと判定した場合(S17の「No」)、当該フローチャートの処理を終了する。
【0071】
一方、制御部22は、ステップS17にて、自表示エリアが使用禁止の表示エリアであると判定した場合(S17の「Yes」)、表示エリアIDごとの通信エラーの未検出回数をカウントする(ステップS18)。
【0072】
なお、表示エリアの使用禁止とは、正規のデータ通信に対する使用禁止である。表示エリアは、ステップS14で可視光通信の使用が禁止されても、定期的にテスト通信を行っている(エラー検出のためのテスト用のデータを送信している)。制御部22は、ステップS18では、テスト通信における通信エラーの未検出回数をカウントしている。
【0073】
制御部22は、ステップS18にて、テスト通信の通信エラーの未検出回数をカウントすると、エラー未検出の回数が所定の閾値を超えているか否か判定する(ステップS19)。制御部22は、エラー未検出の回数が所定の閾値を超えていないと判定すると(S19の「No」)、当該フローチャートの処理を終了する。
【0074】
一方、制御部22は、エラー未検出の回数が所定の閾値を超えていると判定すると(S19の「Yes」)、自表示エリアの禁止を解除する(ステップS20)。例えば、図8の処理フローは、表示エリアAの処理フローを示しているとする。この場合、制御部22は、表示エリアAの使用禁止を解除する。そして、制御部22は、処理をステップS16へ移行する。
【0075】
なお、制御部22は、統計情報に基づいて、ステップS13の閾値またはステップS19の閾値を変更してもよい。例えば、制御部22は、エラーレートの大きい表示エリアや、可視光通信の禁止解除までの時間が長い表示エリアに対し、ステップS13の閾値またはステップS19の閾値を変更する。
【0076】
また、図8のフローチャートでは、エラーレートが改善された場合(エラー未検出の回数が所定の閾値を超えた場合)に、使用禁止された表示エリアの禁止を解除したが、所定時間が経過したときに、使用禁止された表示エリアの禁止を解除してもよい。そして、この所定時間は、統計情報に基づいて変更してもよい。例えば、制御部22は、エラーレートの大きい表示エリアや、可視光通信の禁止解除までの時間が長い表示エリアに対し、所定時間を変更する。
【0077】
図9は、可視光通信システムのハードウェア構成例を示した図である。図9において、図1と同じものには同じ符号が付してある。
【0078】
可視光通信装置1は、パネル制御部101と、CPU102と、メモリ103と、データ送受信器104と、回線送受信器105とを有している。図6に示した制御部22の機能は、例えば、CPU102およびメモリ103によって実現される。メモリ103には、各種カウンタ、テーブル、制御情報、および統計情報が存在する。また、図6に示した表示部23の機能は、例えば、パネル制御部101によって実現される。また、図6に示した通信部21の機能は、例えば、データ送受信器104および回線送受信器105によって実現される。
【0079】
撮影装置3は、データ送受信器111と、エラー検出器112と、受光素子113とを有している。図5に示した制御部12の機能は、例えば、エラー検出器112によって実現される。また、図5に示した通信部13の機能は、例えば、データ送受信器111によって実現される。また、図5に示した撮影部11の機能は、受光素子113によって実現される。なお、エラー検出器112は、CPUおよびメモリで構成されてもよい。
【0080】
以上説明したように、可視光通信装置1の通信部21は、広告を表示するとともに、可視光データを送信する表示パネル2を撮影する撮影装置3から、可視光データの通信エラーが発生した表示パネルのエリア情報(例えば、図4に示したエリアID)を受信する。そして、制御部22は、通信部21によって受信されたエリア情報に基づいて、表示パネル2の可視光データを送信する表示エリアを変更する。これにより、表示パネル2と、可視光データを受信する携帯端末4との間に遮蔽物等が存在しても可視光通信が可能となる。
【0081】
また、可視光通信装置1は、表示パネル2の一部に故障が生じた場合でも、適切に可視光データを携帯端末4に送信することができる。例えば、表示パネル2の表示エリアDにおいて、故障が発生したとする。この場合、撮影装置3は、表示エリアDから送信される可視光データの通信エラーを検出し、表示エリアDの情報を可視光通信装置1に送信する。これにより、可視光通信装置1は、例えば、表示エリアDで送信する可視光データを、別の表示エリアA,B,Cから送信することができる。
【0082】
なお、上記では、撮影装置3は、表示パネル2の全体を撮影するとしたが、表示パネル2の一部を撮影してもよい。この場合、可視光通信装置1は、撮影装置3が撮影する表示パネル2の一部において、複数の表示エリアに分割する。そして、可視光通信装置1は、表示パネル2の一部において分割した複数の表示エリアから、可視光データを送信する。
【0083】
[第2の実施の形態]
可視光通信の通信エラーには、長期障害によるものおよび一時障害によるものがある。第2の実施の形態では、長期障害と判定した場合に、可視光データを送信する表示エリアを変更し、一時障害と判定した場合には、可視光データを送信する表示エリアを変更しない。第2の実施の形態に係る可視光通信装置および撮影装置の機能ブロックの構成は、第1の実施の形態と同様であるが、機能が一部異なる。
【0084】
図10は、第2の実施の形態に係る可視光通信装置1の長期障害および一時障害の判定処理例を示したフローチャートである。可視光通信装置1は、例えば、図10のフローチャートの処理を周期的に実行する。
【0085】
まず、制御部22は、通信部21によって、エラー情報が受信されたか否か判定する(ステップS31)。
【0086】
制御部22は、ステップS31にて、通信部21によって、エラー情報が受信されなかったと判定した場合(S31の「No」の場合)、処理をステップS37へ移行する。
【0087】
一方、制御部22は、ステップS31にて、通信部21によって、エラー情報が受信されたと判定した場合(S31の「Yes」の場合)、エラー検出回数をカウントする(ステップS32)。そして、制御部22は、同じ表示エリア(エリアID)のエラー情報が、連続して所定の閾値を超えて受信されたか否か判定する(ステップS33)。例えば、制御部22は、表示エリアA(エリアID「A」)のエラー情報が、連続して「5回」を超えて受信されたか否か判定する。
【0088】
制御部22は、ステップS33にて、同じ表示エリアのエラー情報が、連続して所定の閾値を超えて受信されていないと判定した場合(S33の「No」)、処理をステップS31へ移行する。
【0089】
一方、制御部22は、ステップS33にて、同じ表示エリアのエラー情報が、連続して所定の閾値を超えて受信されたと判定した場合(S33の「Yes」)、周期性チェックを行うか否か判定する(ステップS34)。周期性チェックは、可視光通信装置1のユーザによって、行うか否かが設定される。
【0090】
制御部22は、ステップS34にて、周期性チェックを行わないと判定した場合(S34の「No」の場合)、ステップS33にて、エラー情報が、連続して所定の閾値を超えて受信されたと判定した表示エリアを、長期障害と判定する(ステップS35)。例えば、表示エリアAのエラー情報が、連続して「5回」を超えて受信された場合、制御部22は、表示エリアAは長期障害であると判定する。
【0091】
一方、制御部22は、ステップS34にて、周期性チェックを行うと判定した場合(S34の「Yes」の場合)、後述のフローチャートで説明する周期性チェックの処理を行う(ステップS36)。
【0092】
制御部22は、ステップS31にて、通信部21によって、エラー情報が受信されなかったと判定した場合(S31の「No」の場合)、表示エリアの連続して受信されたエラー情報の数が「0」であるか否か判定する(ステップS37)。
【0093】
制御部22は、ステップS37にて、表示エリアの連続して受信されたエラー情報の数が「0」であると判定した場合(S37の「Yes」)、「障害無し」と判定する(ステップS38)。すなわち、制御部22は、ステップS31の「Yes」およびステップS33の「No」のループを経由せずに、ステップS31からステップS37の処理へ移行した場合、「障害無し」と判定する。
【0094】
一方、ステップS37にて、表示エリアの連続して受信されたエラー情報の数が「0」でないと判定した場合(S37の「No」)、「一時障害」と判定する(ステップS38)。すなわち、制御部22は、ステップS31の「Yes」およびステップS33の「No」のループを経由し、ステップS37の処理へ移行した場合、「一時障害」と判定する。つまり、制御部22は、エラー情報が受信されたが、その連続して受信された回数が、ステップS33の閾値を超えなかった場合、「一時障害」と判定する。
【0095】
図11は、可視光通信装置1の周期性チェックの処理例を示したフローチャートである。図11のフローチャートは、図10のフローチャートのステップS36を詳細に示したものである。
【0096】
まず、制御部22は、通信部21を介して、撮影装置3のエラー検査周期を変更する(ステップS41)。すなわち、制御部22は、撮影装置3が実行する図7のフローチャートの処理周期を変更する。例えば、制御部22は、撮影装置3のエラー検査周期を、ユーザによって決められた値ずつ小さくしていく。
【0097】
次に、制御部22は、ステップS41の検査周期を変更した回数をカウント(1加算)する(ステップS42)。
【0098】
次に、制御部22は、通信部21を介して、撮影装置3からエラー情報を受信したか否か判定する(ステップS43)。
【0099】
制御部22は、ステップS43にて、撮影装置3からエラー情報を受信しなかったと判定した場合(S43の「No」)、処理をS46へ移行する。
【0100】
一方、制御部22は、ステップS43にて、撮影装置3からエラー情報を受信したと判定した場合(S43の「Yes」)、ステップS42にてカウントした変更回数が所定の閾値より小さいか否か判定する(ステップS44)。
【0101】
制御部22は、ステップS44にて、変更回数が所定の閾値より小さいと判定した場合(S44の「Yes」)、処理をステップS41へ移行する(ステップS45)。
【0102】
一方、制御部22は、ステップS44にて、変更回数が所定の閾値より小さくないと判定した場合(S44の「No」)、撮影装置3が検出した通信エラーは、長期障害によるものと判定する(ステップS45)。すなわち、制御部22は、撮影装置3の検査周期を所定回数変更しても、エラー情報を撮影装置3から受信する場合、そのエラー情報による通信エラーは、長期障害によるものと判定する。
【0103】
そして、制御部22は、変更回数を「0」にクリアし(ステップS47)、当該フローチャートの処理を終了する。
【0104】
制御部22は、ステップS43にて、撮影装置3からエラー情報を受信しなかったと判定した場合(S43の「No」)、撮影装置3が検出した通信エラーは、一時障害によるものと判定する(ステップS46)。すなわち、制御部22は、撮影装置3の検査周期を変更し、検査周期の所定の変更回数内において、エラー情報を撮影装置3から受信しなくなった場合、そのエラー情報による通信エラーは、一時障害によるものと判定する。そして、制御部22は、変更回数をクリアし(「0」にし)(ステップS47)、当該フローチャートの処理を終了する。
【0105】
なお、制御部22は、長期障害と判定した場合に、可視光データを送信する表示エリアを変更する。言い換えれば、制御部22は、ある表示エリアにおいて、エラー情報の連続受信回数が所定の閾値を超えても(図10のステップS32を参照)、周期性チェック(図11のフローチャート)で一時障害と判定した場合には、可視光データを送信する表示エリアを変更しない。
【0106】
長期障害および一時障害の適用例について説明する。
【0107】
・適用例その1
図12は、長期障害および一時障害の適用例その1を説明する図である。図12には、可視光通信装置31と、表示エリアA〜Hを有する表示パネル32と、撮影装置33とが示してある。
【0108】
図12では、可視光通信装置31は、周期性チェックを行わないとする((図10のステップS33の「No」)。撮影装置33は、10秒周期で可視光データのエラーチェックを行うとする。通信エラー検出の閾値(図10のステップS32に示す閾値)は、「5」とする。すなわち、可視光通信装置31は、撮影装置33からのエラー情報を、5回を超えて連続受信した場合に、表示パネル32は長期障害と判定する。一方、可視光通信装置31は、連続受信した数が5回以下の場合、表示パネル32は一時障害と判定する。
【0109】
また、図12に示す信号は、青の状態が3分続くと赤に変わり、赤の状態が50秒続くと青に変わる。図12に示す車両は、信号が青になると、図12に示す表示パネル32の前を通過する。車両は、信号が青のとき、連続して表示パネル32の前を通過し、信号が赤のとき、表示パネル32の前を通過しないとする。
【0110】
上記したように、撮影装置33は、10秒周期で可視光データのエラーチェックを行う。青信号の状態は「3分」続き、通信エラー検出の閾値は「5回」であるので、可視光通信装置31は、信号が青のとき、長期障害を判定する。なお、車両は、表示パネル32の表示エリアA,Bの前を通過するので、可視光通信装置31は、表示エリアA,Bにおいて、長期障害を判定する。
【0111】
可視光通信装置31は、表示エリアA,Bの長期障害を判定すると、表示エリアA,Bの可視光データを、別の表示エリアから送信する。例えば、可視光通信装置31は、表示エリアG,Hから、可視光データを送信する。
【0112】
信号が赤に変わると、可視光通信装置31は、「障害無し」を判定する。例えば、可視光通信装置31は、図10のステップS31,S36,S37の処理ルートをたどり、「障害無し」を判定する。
【0113】
表示パネル32の前で、故障した車両が停車したとする。例えば、故障した車両が、表示パネル32の表示エリアBの前で停止したとする。この場合、可視光通信装置31は、表示エリアBの長期障害を判定する。
【0114】
以上説明したように、可視光通信装置31は、表示パネル32の長期障害を判定することができる。
【0115】
なお、可視光通信装置31は、例えば、統計情報を収集してメモリに記憶し、記憶した統計情報を用いて、表示パネル32の障害判定を行ってもよい。例えば、可視光通信装置31は、エラー情報の受信状況をメモリに記憶する。可視光通信装置31は、メモリに記憶したエラー情報の受信状況から、エラー情報の連続受信の発生間隔が3分(3分は、青信号のタイミング)であることを認識する。可視光通信装置31は、連続エラーが発生する3分間は、表示エリアA,Bの使用を禁止し、その他の期間では、表示エリアA,Bの禁止を解除する。
【0116】
上記したように、可視光通信装置31は、図12のシステム例では、周期性チェックを行わないとした。これは、図12のシステム例で周期性チェックを行うと、一時障害と判定される場合もあり、可視光通信が不安定になるためである。例えば、一時障害と判定された場合、信号が青のときでも(3分間の間は)、表示エリアA,Bから可視光データが送信される。しかし、信号が青の間は、携帯端末は、車両の通行により、表示エリアA,Bの可視光データを受信できない。
【0117】
・適用例その2
図13は、長期障害および一時障害の適用例その2を説明する図である。図13には、可視光通信装置41と、表示パネル42と、撮影装置43とが示してある。
【0118】
図13では、可視光通信装置41は、周期性チェックを行うとする((図10のステップS33の「Yes」)。通信エラー検出の閾値(図10のステップS32に示す閾値)は、「5」とする。
【0119】
図13の例では、雨が降っているとする。雨滴の間隔が狭いと、表示パネル42と撮影装置43との間には、障害物(雨)が存在し、通信エラーが発生して、可視光通信ができなくなる。これに対し、雨滴の間隔が広いと(例えば、小雨の場合、雨滴間隔が広くなる)、表示パネル42と撮影装置43との間には、障害物(雨)が存在しなくなり、可視光通信が可能となる。
【0120】
まず、撮影装置43は、1秒周期で可視光データのエラーチェックを行うとする。撮影装置43は、雨滴によって、可視光データの通信エラーを検出するとする。
【0121】
通信エラー検出の閾値は「5」であるので、可視光通信装置41は、6秒後に連続エラー(図10のステップS32の「yes」)を判定する。
【0122】
上記したように、図13の例では、可視光通信装置41は、周期性チェックを行うので、検査周期を「1s」から「1ms」に変更する(図11のステップS41を参照)。
【0123】
検査周期「1ms」は、雨滴が表示パネル42を通過する時間より十分小さい。このため、小雨の場合(雨滴間隔が表示パネル42の垂直方向の長さより長い場合)、撮影装置43は、可視光データの通信エラーを検出しない。従って、可視光通信装置41は、可視光通信の通信エラーは一時障害によるものと判定する。そして、可視光通信装置41は、可視光データを送信する表示エリアの変更を行わない。
【0124】
以上説明したように、可視光通信装置41は、通信エラーを連続して受信しても、検査周期を変更することによって、エラー情報を受信しなくなった場合、一時障害と判定する。そして、可視光通信装置41は、可視光データを送信する表示エリアを変更しない。
【0125】
なお、可視光通信装置41は、一時障害と判定した時期の統計情報をメモリに記憶してもよい。そして、可視光通信装置41は、一時障害と判定した時期においては、検査周期を「1ms」に設定するようにしてもよい。これにより、例えば、雨滴間隔が広い小雨が続く梅雨時期等において、可視光通信装置41は、適切な可視光通信を行うことができる。
【0126】
・適用例その3
可視光通信装置は、表示パネルの各表示エリアの、可視光通信の信頼レベルを判定してもよい。そして、可視光通信装置は、信頼レベルに応じて、各表示エリアで送信する可視光データを選択してもよい。
【0127】
図14は、長期障害および一時障害の適用例その3を説明する図である。図14に示す「エリア」は、表示パネルの表示エリアを示す。例えば、図14に示す「A〜D」は、図2で説明した表示エリアに対応する。
【0128】
図14に示す「信頼レベル」は、対応する表示エリアの可視光通信の信頼レベルを示している。図14の例では、数値が大きい程、信頼レベルが高いことを示している。図14の例では、表示エリアAが、最も通信エラーを起こしにくいことを示している。
【0129】
図14に示す「用途」は、対応する表示エリアで送信する可視光データの種類を示している。例えば、図14の例の場合、最も通信エラーを起こしにくい表示エリアAからは、「制御情報/重要データ」の可視光データが送信される。
【0130】
可視光通信装置は、エラー情報の連続受信に基づく長期障害および一時障害の判定と、周期性チェックに基づく長期障害および一時障害の判定とに基づいて、各表示エリアの信頼レベルを判定する。
【0131】
例えば、可視光通信装置は、ある表示エリアにおいて、周期性チェックに基づく長期障害を判定した場合(図11のステップS45)、その表示エリアの信頼レベルを「1」と判定する。また、可視光通信装置は、ある表示エリアにおいて、周期性チェックに基づく一時障害を判定した場合(図11のステップS46)、その表示エリアの信頼レベルを「2」と判定する。また、可視光通信装置は、ある表示エリアにおいて、エラー情報の連続受信に基づく一時障害を判定した場合(図10のステップS38)、その表示エリアの信頼レベルを「3」と判定する。また、可視光通信装置は、ある表示エリアにおいて、エラー情報の連続受信に基づく長期障害および一時障害を判定しなかった場合(図10のステップS37)、その表示エリアの信頼レベルを「4」と判定する。
【0132】
可視光通信装置は、このようにして判定した信頼レベルを、対応する表示エリアと対応させてメモリに記憶する。そして、可視光通信装置は、携帯端末に送信する可視光データの種類に応じて、メモリを参照し、その可視光データを送信する表示エリアを選択する。例えば、可視光通信装置は、制御情報および重要データについては、表示エリアA,Cから送信する。
【0133】
なお、可視光通信装置は、信頼レベルの統計情報を収集し、メモリに記憶してもよい。そして、可視光通信装置は、メモリに記憶した統計情報に基づいて、信頼レベルを変更してもよい。
【0134】
図15は、信頼レベルを変更した例を示した図である。可視光通信装置は、例えば、一時障害となりにくい表示エリアDの信頼レベルを、図14の「1」から「2」に変更している。このように、可視光通信装置は、表示エリアの信頼レベルを、統計情報を用いて、例えば、通信エラーが発生する前に能動的に変更することにより、表示パネル全体のエラー判定率を改善することができる。
【0135】
また、可視光通信装置は、数か月単位で信頼レベルの分析を行い、季節ごとの検査周期を算出してもよい。
【0136】
以上説明したように、可視光通信装置の制御部22は、エリア情報の連続受信数に基づいて、可視光通信の長期障害および一時障害を判定する。これにより、可視光通信装置は、適切な可視光通信が可能となる。
【0137】
また、可視光通信装置の制御部22は、撮影装置の通信エラーを判定する周期を変更して得られるエリア情報に基づいて、可視光通信の長期障害および一時障害を判定する。これにより、可視光通信装置は、適切な可視光通信が可能となる。
【0138】
なお、上記の適用例その2では、検査周期を短くした例(1sから1ms)について説明したが、場合によっては検査周期を長くしてもよい。
【0139】
また、通信エラーを連続して受信する回数が多い場合、または通信エラーを連続して受信する時間が1時間以上等長い場合、制御部22は、表示パネルは故障していると判定してもよい。
【0140】
また、撮影装置が、オプションで通信エラーの連続性および検査周期の変更を行ってもよい。この場合、撮影装置は、これらの機能を実現するCPUとメモリとを有する。メモリには、例えば、各種カウンタや制御情報が存在する。
【0141】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、可視光通信装置は、可視光データの受信効率のよいスポットを携帯端末に通知する。第3の実施の形態に係る可視光通信装置および撮影装置の機能ブロックの構成は、第1の実施の形態と同様であるが、機能が一部異なる。
【0142】
図16は、第3の実施の形態に係る可視光通信装置を適用した可視光通信システムの例を示した図である。図16に示すように、可視光通信システムは、可視光通信装置51と、表示パネル52a〜52cと、撮影装置53a〜53dと、携帯端末54とを有している。以下では、図1の可視光通信システムと異なる部分について説明する。
【0143】
可視光通信装置51は、インターネット等のネットワーク55を介して、複数の表示パネル52a〜52cと接続されている。また、可視光通信装置51は、無線または有線によって(図1の例では無線によって)、撮影装置53a〜53dと通信を行う。
【0144】
撮影装置53aは、スポットSP1に設置され、1台の表示パネル52aを撮影している。撮影装置53aは、1台の表示パネル52aから送信される可視光データを受信し、可視光データの通信エラーを検出する。
【0145】
撮影装置53bは、スポットSP2に設置され、2台の表示パネル52a,52bを撮影している。撮影装置53bは、2台の表示パネル52a,52bから送信される可視光データを受信し、それぞれの可視光データの通信エラーを検出する。
【0146】
撮影装置53cは、スポットSP3に設置され、3台の表示パネル52a〜52cを撮影している。撮影装置53cは、3台の表示パネル52a〜52cから送信される可視光データを受信し、それぞれの可視光データの通信エラーを検出する。
【0147】
撮影装置53dは、スポットSP4に設置され、2台の表示パネル52b,52cを撮影している。撮影装置53dは、2台の表示パネル52b,52cから送信される可視光データを受信し、それぞれの可視光データの通信エラーを検出する。
【0148】
図17は、可視光通信装置51のメモリに記憶されるデータのデータ構成例を示した図である。図17に示すように、可視光通信装置51は、スポットSP1〜SP4と、スポットSP1〜SP4のそれぞれでの可視光データの受信効率の情報とをメモリに記憶している。
【0149】
受信効率は、スポットSP1〜SP4において、携帯端末54が可視光データを受信した場合の受信効率を示している。例えば、図16のスポットSP3では、携帯端末54は、3台の表示パネル52a〜52cを撮影でき、3台の表示パネル52a〜52cから、可視光データを受信することができる。このため、図17に示すように、スポットSP3での受信効率は、受信効率が高いことを示す「高」となっている。
【0150】
一方、図16のスポットSP1では、携帯端末54は、1台の表示パネル52aのみを撮影でき、1台の表示パネル52aから、可視光データを受信することができる。このため、図17に示すように、スポットSP1での受信効率は、受信効率が低いことを示す「低」となっている。
【0151】
可視光通信装置51の制御部22は、インターネットおよび携帯電話ネットワーク等のネットワーク55を介して、図17に示したデータを携帯端末54に送信する。これにより、ユーザは、どのスポットで表示パネルを撮影すれば、効率よく可視光データを受信できるか知ることができる。
【0152】
このように、可視光通信装置51の制御部22は、可視光データの受信効率のよいスポットを携帯端末54に送信する。これにより、携帯端末54は、可視光データを効率よく受信することができる。
【0153】
上述した可視光通信システムの機能構成は、その構成を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。例えば、可視光通信装置および撮影装置の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。また、各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
【0154】
また、上述したフローチャートの各処理単位は、可視光通信装置および撮影装置の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。可視光通信装置および撮影装置の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、本発明は、可視光通信装置および撮影装置の機能を実現するプログラム、および当該プログラムを記憶した記憶媒体として提供することもできる。
【0155】
また、上記の各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0156】
1…可視光通信装置、2…表示パネル、3…撮影装置、4…携帯端末、5…ネットワーク、6…車両、11…撮影部、12…制御部、13…通信部、21…通信部、22…制御部、23…表示部、31…可視光通信装置、32…表示パネル、33…撮影装置、41…可視光通信装置、42…表示パネル、43…撮影装置、51…可視光通信装置、52a〜52c…表示パネル、53a〜53d…撮影装置、54…携帯端末、55…ネットワーク、101…パネル制御部、102…CPU、103…メモリ、104…データ送受信器、105…回線送受信器、111…データ送受信器、112…エラー検出器、113…受光素子。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17