特許第6687564号(P6687564)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6687564
(24)【登録日】2020年4月6日
(45)【発行日】2020年4月22日
(54)【発明の名称】通信システム、通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/721 20130101AFI20200413BHJP
   H04W 8/02 20090101ALI20200413BHJP
   H04W 88/18 20090101ALI20200413BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20200413BHJP
   H04M 3/00 20060101ALI20200413BHJP
   H04W 4/24 20090101ALI20200413BHJP
【FI】
   H04L12/721 Z
   H04W8/02
   H04W88/18
   H04W84/10
   H04M3/00 B
   H04W4/24
【請求項の数】9
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-118808(P2017-118808)
(22)【出願日】2017年6月16日
(65)【公開番号】特開2019-4378(P2019-4378A)
(43)【公開日】2019年1月10日
【審査請求日】2019年3月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(72)【発明者】
【氏名】大塚 裕太
(72)【発明者】
【氏名】五水井 一浩
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 健
(72)【発明者】
【氏名】流田 理一郎
【審査官】 玉木 宏治
(56)【参考文献】
【文献】 特表2015−510719(JP,A)
【文献】 特開2013−258585(JP,A)
【文献】 特開2011−077735(JP,A)
【文献】 特開2006−279313(JP,A)
【文献】 特開2003−299154(JP,A)
【文献】 特開2002−077462(JP,A)
【文献】 特開平05−083393(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0059449(US,A1)
【文献】 国際公開第2017/022791(WO,A1)
【文献】 中国特許出願公開第102104859(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00−955
H04M 3/00
H04W 4/24
H04W 8/02
H04W 84/10
H04W 88/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケットのルーティングを行うコア設備とユーザ情報を管理する管理DBとを備える通信システムであって、
前記コア設備は、
端末装置が送信する通信要求に応じて、管理DBへ、前記端末装置が課金の対象であるか否かを問合せる情報を作成するコア設備制御部と、
前記問合せる情報に対する応答に応じて、課金対象の端末装置に対してルーティングを行う課金コア装置と課金対象でない端末装置に対してルーティングを行う非課金コア装置との間で切り替える切替部と
を備え、
前記管理DBは、
基地局の識別情報と、端末装置の識別情報と、該端末装置が該基地局と接続した場合に課金するか否かを示す課金情報と、端末装置の接続先を示す接続先情報とを関連付けて記憶する管理DB記憶部と、
前記管理DB記憶部に、前記問合せる情報に含まれる前記基地局の前記識別情報と前記端末装置の前記識別情報との組み合わせと、前記組み合わせに対応する課金情報とによって、該端末装置が課金の対象であるか否かを判定し、課金しないと判定した場合に、課金の対象でないことを示す情報と前記接続先情報とを含み、前記コア設備を宛先とする応答を作成する管理DB制御部と
を備える、通信システム。
【請求項2】
前記管理DB記憶部は、基地局の識別情報と、端末装置の識別情報と、該端末装置が該基地局と接続した場合に課金するか否かを示す課金情報と、課金する端末装置を基地局に接続するか否かを示す接続情報と、端末装置の接続先を示す接続先情報とを関連付けて記憶し、
前記管理DB制御部は、前記管理DB記憶部に、前記問合せる情報に含まれる前記基地局の前記識別情報と前記端末装置の前記識別情報との組み合わせに関連付けて記憶されている課金情報が、課金しないことを示す場合に、課金の対象でないことを示す情報と、前記接続先情報を含み、前記コア設備を宛先とする応答を作成する、請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記コア設備は、
基地局毎に、前記課金コア装置を定義するコア装置作成部
を備える、請求項1又は請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記管理DB記憶部は、前記基地局の前記識別情報と、前記端末装置の前記識別情報と、前記課金情報と、課金する端末装置を基地局に接続するか否かを示す接続情報とを関連付けて記憶し、
前記管理DB制御部は、前記記憶部に、前記問合せる情報に含まれる前記基地局の識別情報と前記端末装置の識別情報との組み合わせに関連付けて記憶されている課金情報が、課金することを示し、且つ接続情報が、課金する端末装置を基地局に接続しないことを示す場合に、前記問合せる情報に含まれる前記基地局を宛先とし、接続できないことを示す情報を含む接続不可情報を作成する、請求項2に記載の通信システム。
【請求項5】
前記課金コア装置は、
基地局毎に、前記課金する前記端末装置との間で送受信するパケット量を計測し、パケット量の計測結果を示す情報を含み、基地局に対する特典を管理する特典管理サーバを宛先とするパケット量情報を作成する課金コア装置制御部
を備え、
前記特典管理サーバは、
前記課金コア装置が送信する前記パケット量情報に基づいて、所定の周期で前記パケット量の計測結果を合計する算出部と、
前記パケット量の前記計測結果の合計値に応じて、前記基地局に対して特典を付与する特典付与部と
を備える、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項6】
前記非課金コア装置は、
前記端末装置と接続した場合に、管理サーバを宛先とする接続通知情報を作成する非課金コア装置制御部
を備え、
前記管理サーバは、
前記非課金コア装置が送信した前記接続通知情報に基づいて、前記端末装置を宛先とし、非課金であることを通知する情報である非課金通知情報を作成する管理サーバ制御部
を備える、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項7】
前記端末装置は、基地局の識別情報と、端末装置の識別情報と、該端末装置が該基地局と接続した場合に課金するか否かを示す課金情報と、課金しない場合に該端末装置の接続先を示す接続先情報とを含む設定情報を送信し、
前記管理サーバ制御部は、前記設定情報を、前記管理DB記憶部に設定する、請求項6に記載の通信システム。
【請求項8】
課金する前記端末装置へ第1の通信関連情報を割り当て、課金しない前記端末装置へ第2の通信関連情報を割り当てる基地局制御部
を備える基地局
を備える、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の通信システム。
【請求項9】
パケットのルーティングを行うコア設備とユーザ情報を管理する管理DBとを備える通信システムが実行する通信方法であって、
前記コア設備が、端末装置が送信する通信要求に応じて、管理DBへ、前記端末装置が課金の対象であるか否かを問合せる情報を作成するステップと、
前記管理DBが、基地局の識別情報と、端末装置の識別情報と、該端末装置が該基地局と接続した場合に課金するか否かを示す課金情報と、端末装置の接続先を示す接続先情報とを関連付けて記憶する管理DB記憶部に、前記問合せる情報に含まれる前記基地局の識別情報と前記端末装置の識別情報との組み合わせと、前記組み合わせに対応する課金情報とによって、該端末装置が課金の対象であるか否かを判定し、課金しないと判定した場合に、課金の対象でないことを示す情報と前記接続先情報とを含み、前記コア設備を宛先とする応答を作成するステップと、
前記コア設備が、前記問合せる情報に対する応答に応じて、課金対象の端末装置に対してルーティングを行う課金コア装置と課金対象でない端末装置に対してルーティングを行う非課金コア装置との間で切り替えるステップと
を有する、通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、通信システム、通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フェムトセルなどの低出力でサービス提供範囲の狭い小型基地局が知られている。小型基地局は、一般家庭や小規模オフィスでの使用が想定されている。
また、将来的なセルラーネットワークでは、ピークレート向上のために、28GHz帯等の高い周波数帯の電波を使用することが見込まれている。高い周波数帯の電波は、「屋外からの吹き込み」によって、エリアをカバーすることは難しい。このため、商業施設等の屋内や、個人の宅内で28GHz帯の電波を利用する場合には、個別に、ピコセル、フェムトセル等を形成する小型基地局が必要となる。
小型基地局に関して、どのフェムトセルAPを使用したかによって課金内容を変更する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、フェムトセルアクセスポイントを利用するユーザ端末のアクセス認証を行う認証装置は、ユーザ端末の認証時に当該ユーザ端末が使用しているフェムトセルアクセスポイントのAP識別子をAP情報記憶手段に記憶し、当該AP識別子と当該ユーザ端末が使用したフェムトセルアクセスポイントの使用期間とを課金システムに送出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−077735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
小型基地局を経由して通信を行った場合には、課金される。このため、仮に、小型基地局を、FTTH(Fiber To The Home)の代替とした場合には、無線LANの方が優位となる。
また、小型基地局は、該小型基地局を設置したユーザに加え、他のユーザも使用できるが、小型基地局を運用するための電気代やブロードバンド回線使用料は、小型基地局を設置したユーザが負担することになる。このため、小型基地局を設置したユーザと他のユーザとの間で不公平が生じる。
【0005】
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、小型基地局の設置を促すことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一態様は、パケットのルーティングを行うコア設備とユーザ情報を管理する管理DBとを備える通信システムであって、前記コア設備は、端末装置が送信する通信要求に応じて、管理DBへ、前記端末装置が課金の対象であるか否かを問合せる情報を作成するコア設備制御部と、前記問合せる情報に対する応答に応じて、課金対象の端末装置に対してルーティングを行う課金コア装置と課金対象でない端末装置に対してルーティングを行う非課金コア装置との間で切り替える切替部とを備え、前記管理DBは、基地局の識別情報と、端末装置の識別情報と、該端末装置が該基地局と接続した場合に課金するか否かを示す課金情報と、端末装置の接続先を示す接続先情報とを関連付けて記憶する管理DB記憶部と、前記管理DB記憶部に、前記問合せる情報に含まれる前記基地局の前記識別情報と前記端末装置の前記識別情報との組み合わせと、前記組み合わせに対応する課金情報とによって、該端末装置が課金の対象であるか否かを判定し、課金しないと判定した場合に、課金の対象でないことを示す情報と前記接続先情報とを含み、前記コア設備を宛先とする応答を作成する管理DB制御部とを備える、通信システムである。
(2)本発明の一態様は、上記(1)に記載の通信システムにおいて、前記管理DB記憶部は、基地局の識別情報と、端末装置の識別情報と、該端末装置が該基地局と接続した場合に課金するか否かを示す課金情報と、課金する端末装置を基地局に接続するか否かを示す接続情報と、端末装置の接続先を示す接続先情報とを関連付けて記憶し、前記管理DB制御部は、前記管理DB記憶部に、前記問合せる情報に含まれる前記基地局の前記識別情報と前記端末装置の前記識別情報との組み合わせに関連付けて記憶されている課金情報が、課金しないことを示す場合に、課金の対象でないことを示す情報と、前記接続先情報とを含み、前記コア設備を宛先とする応答を作成する。
(3)本発明の一態様は、上記(1)又は上記(2)に記載の通信システムにおいて、前記コア設備は、基地局毎に、前記課金コア装置を定義するコア装置作成部を備える。
(4)本発明の一態様は、上記(2)に記載の通信システムにおいて、前記管理DB記憶部は、前記基地局の前記識別情報と、前記端末装置の前記識別情報と、前記課金情報と、課金する端末装置を基地局に接続するか否かを示す接続情報とを関連付けて記憶し、前記管理DB制御部は、前記記憶部に、前記問合せる情報に含まれる前記基地局の識別情報と前記端末装置の識別情報との組み合わせに関連付けて記憶されている課金情報が、課金することを示し、且つ接続情報が、課金する端末装置を基地局に接続しないことを示す場合に、前記問合せる情報に含まれる前記基地局を宛先とし、接続できないことを示す情報を含む接続不可情報を作成する。
(5)本発明の一態様は、上記(1)から上記(4)のいずれか一項に記載の通信システムにおいて、前記課金コア装置は、基地局毎に、前記課金する前記端末装置との間で送受信するパケット量を計測し、パケット量の計測結果を示す情報を含み、基地局に対する特典を管理する特典管理サーバを宛先とするパケット量情報を作成する課金コア装置制御部を備え、前記特典管理サーバは、前記課金コア装置が送信する前記パケット量情報に基づいて、所定の周期で前記パケット量の計測結果を合計する算出部と、前記パケット量の前記計測結果の合計値に応じて、前記基地局に対して特典を付与する特典付与部とを備える。
(6)本発明の一態様は、上記(1)から上記(5)のいずれか一項に記載の通信システムにおいて、前記非課金コア装置は、前記端末装置と接続した場合に、管理サーバを宛先とする接続通知情報を作成する非課金コア装置制御部を備え、前記管理サーバは、前記非課金コア装置が送信した前記接続通知情報に基づいて、前記端末装置を宛先とし、非課金であることを通知する情報である非課金通知情報を作成する管理サーバ制御部を備える。
(7)本発明の一態様は、上記(6)に記載の通信システムにおいて、前記端末装置は、基地局の識別情報と、端末装置の識別情報と、該端末装置が該基地局と接続した場合に課金するか否かを示す課金情報と、課金しない場合に該端末装置の接続先を示す接続先情報とを含む設定情報を送信し、前記管理サーバ制御部は、前記設定情報を、前記管理DB記憶部に設定する。
(8)本発明の一態様は、上記(1)から上記(7)のいずれか一項に記載の通信システムにおいて、課金する前記端末装置へ第1の通信関連情報を割り当て、課金しない前記端末装置へ第2の通信関連情報を割り当てる基地局制御部を備える基地局を備える
(9)本発明の一態様は、パケットのルーティングを行うコア設備とユーザ情報を管理する管理DBとを備える通信システムが実行する通信方法であって、前記コア設備が、端末装置が送信する通信要求に応じて、管理DBへ、前記端末装置が課金の対象であるか否かを問合せる情報を作成するステップと、前記管理DBが、基地局の識別情報と、端末装置の識別情報と、該端末装置が該基地局と接続した場合に課金するか否かを示す課金情報と、端末装置の接続先を示す接続先情報とを関連付けて記憶する管理DB記憶部に、前記問合せる情報に含まれる前記基地局の識別情報と前記端末装置の識別情報との組み合わせと、前記組み合わせに対応する課金情報とによって、該端末装置が課金の対象であるか否かを判定し、課金しないと判定した場合に、課金の対象でないことを示す情報と前記接続先情報とを含み、前記コア設備を宛先とする応答を作成するステップと、前記コア設備が、前記問合せる情報に対する応答に応じて、課金対象の端末装置に対してルーティングを行う課金コア装置と課金対象でない端末装置に対してルーティングを行う非課金コア装置との間で切り替えるステップとを有する、通信方法である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、小型基地局の設置を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る通信システムの一例を示す図である。
図2】本実施形態に係るコア設備の一例を示す図である。
図3】本実施形態に係る課金コア装置の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係る非課金コア装置の一例を示す図である。
図5】本実施形態に係る管理DBの一例を示す図である。
図6】本実施形態に係る管理テーブルの一例を示す図である。
図7】本実施形態に係る特典管理サーバの一例を示す図である。
図8】本実施形態に係る管理サーバの一例を示す図である。
図9】本実施形態に係る通信システムの動作の一例(その1)を示す図である。
図10】本実施形態に係る通信システムの動作の一例(その2)を示す図である。
図11】本実施形態に係る通信システムの動作の一例(その3)を示す図である。
図12】本実施形態に係る通信システムの動作の一例(その4)を示す図である。
図13】本実施形態に係る通信システムの動作の一例(その5)を示す図である。
図14】本実施形態に係る通信システムの動作の一例(その6)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1の実施形態>
<通信システム>
図1は、本実施形態に係る通信システムの一例を示す。通信システム1は、コア設備100と、管理DB200と、特典管理サーバ300と、課金サーバ400と、管理サーバ500と、基地局装置600aと、基地局装置600bと、端末装置700aと、端末装置700bとを備えている。
管理サーバ500、及び基地局装置600aは、インターネット等の通信網NW−Iを介して接続される。管理DB200、特典管理サーバ300、課金サーバ400、基地局装置600bは、セルラーネットワーク等の通信網NW−Cを介して接続される。通信網NW−Cの一例は、LTE(Long Term Evolution)にしたがって構築された通信網である。ただし、通信網NW−Cは、LTEにしたがって構築された通信網に限られず、3G等のLTEにしたがって構築された通信網以外の通信網を適用できる。端末装置700a、及び端末装置700bは、基地局装置600aと接続される。図1に示される例では、端末装置700aは、個人宅Hに位置している。
本実施形態では、端末装置700aは課金対象でない端末装置であり、端末装置700bは課金対象である端末装置である場合について説明する。以下、端末装置700a、端末装置700bのうち、任意の端末装置を、端末装置700と記載する。
通信網NW−Cにはコア設備100が含まれ、コア設備100は通信網NW−Iと接続される。
【0010】
コア設備100は、パケットのルーティング、端末装置700a、及び端末装置700bの移動管理や、課金処理などを行う装置群である。コア設備100は、基地局装置600aが接続する。つまり、コア設備100は、基地局装置600aと関連付けられる。仮に、基地局装置600aが複数存在する場合には、コア設備100も、基地局装置600aと同数存在する。コア設備100は、課金コア装置130を仮想的に作成する。また、コア設備100は、非課金コア装置140が作成されていない場合に、非課金コア装置140を仮想的に作成する。
課金コア装置130は、課金対象の端末装置700bが送信するパケットのルーティングや、課金対象の端末装置700bが送受信するパケット量を計測する。課金コア装置130が計測したパケット量を用いて、基地局装置600aの設置者へ実施するキャッシュバック率などの算定が行われる。
非課金用コア設備140は、課金処理の対象でない端末装置700aが送信するパケットのルーティングを行う。
管理DB200は、端末装置700が、通信網NW−Iへ接続するために必要な情報を保存する。特典管理サーバ300は、基地局装置600aの設置者へ実施するキャッシュバック率などの算定を行う。課金サーバ400は、課金対象の端末装置700bに対して課金処理を行う。管理サーバ500は、ユーザが設定した内容に応じて、管理DB200に対して、端末装置700が、課金対象の基地局装置に接続するか否かの設定を変更する。また、管理サーバ500は、ユーザが設定した内容に応じて、非課金通知情報の通知先を変更する。非課金通知情報については、後述する。
基地局装置600aは、フェムトセル等の小型基地局であり、通信網NW−Iと接続される。基地局装置600aは、コア設備100との間で、IPsecトンネル等のトンネルTNLを確立する。基地局装置600bは、ピコセル等の小型基地局であり、通信網NW−Cと接続される。端末装置700a、及び端末装置700bは、音声や文字によって他の装置との間で相互に通信が可能な通信装置であり、端末装置700a、及び端末装置700bの一例は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、通信機能を備えたテレビ等の家電、通信機能を備えた自動車等である。
端末装置700aは、前述したように、基地局装置600aに接続されている間、課金されない端末装置である。具体的には、端末装置700aは、基地局装置600aを設置した者が所有している端末装置が想定される。端末装置700bは、前述したように、基地局装置600aに接続されている間、課金される端末装置である。具体的には、端末装置700bは、基地局装置600aを設置した者が所有している端末装置以外の端末装置が想定される。
以下、基地局装置600aと、基地局装置600bとを区別しない場合には基地局装置600と記載する。
【0011】
端末装置700は、端末装置700の端末IDを含む通信要求を作成する。端末装置700は、基地局装置600aへ、作成した通信要求を送信する。
基地局装置600aは、端末装置700が送信した通信要求を受信し、基地局装置600aの基地局IDと、受信した通信要求に含まれる端末IDとを含む通信要求を作成する。基地局装置600aは、コア設備100との間にトンネルTNLを確立する。基地局装置600aは、作成した通信要求を、トンネルTNLを介して、コア設備100へ送信する。
コア設備100は、基地局装置600aが送信した通信要求を受信し、受信した通信要求に含まれる基地局IDに関連付けられる課金コア設備130を仮想的に作成する。課金コア装置130は、課金対象の端末装置に対してルーティングを行う。また、コア設備100は、非課金コア装置140が定義されていない場合には、非課金コア装置140を仮想的に作成する。非課金コア装置140は、課金対象でない端末装置に対してルーティングを行う。コア設備100は、通信要求に含まれる端末IDと基地局IDとを含み、端末装置700が課金の対象であるか否かを問合せる情報である問合せ情報を作成する。コア設備100は、作成した問合せ情報を、通信網NW−Cを介して、管理DB200へ送信する。
管理DB200は、基地局IDと端末IDと課金情報と接続情報と接続先情報とを関連付けて記憶している。ここで、課金情報は、端末装置700に対して課金するか否かを示す情報であり、課金するか否かは、基地局IDと端末IDとの組み合わせで決まる。接続情報は、課金情報の示す内容が「課金有り」である場合に、課金の対象の端末装置700を課金コア装置130に接続するか否かを示す。接続情報の内容が「接続」である場合には接続することを示し、「非接続」である場合には接続しないことを示す。接続先情報は、課金情報の示す内容が「課金無し」である場合に、端末装置700から非課金コア装置140のIPアドレス等の接続先(宛先)を示す情報である。
また、管理DB200は、加入者IDと、基地局IDと、端末IDと、グループIDとを関連付けて記憶している。ここで、基地局IDは加入者が設置するフェムトセルのIDであり、端末IDはフェムトセル設置者の利用端末のIDであり、グループIDはフェムトセルを設置する加入者と同じグループであることを示す識別子である。管理DB200に、加入者IDと、基地局IDと、端末IDと、グループIDとを関連付けて記憶することによって、家族などのグループが利用する端末や個人宅で利用する家電などの端末にも特典情報を付与することができる。
管理DB200は、コア設備100が送信した問合せ情報を受信し、受信した問合せ情報に含まれる基地局IDと端末IDとの組み合わせに対応する課金情報と接続情報と接続先情報とを含む問合せ応答を作成し、作成した問合せ応答を、通信網NW−Cを介して、コア設備100へ送信する。
【0012】
コア設備100は、管理DB200が送信した問合せ応答を受信し、受信した問合せ応答を解析する。コア設備100では、問合せ応答に含まれる課金情報と接続情報とに基づいて、「課金有り」で、且つ、「接続」である場合には、課金コア装置130は、端末装置700と接続する。課金コア装置130は、端末装置700と接続した後、端末装置700が送信するパケット量を計測する。課金コア装置130は、端末装置700bが接続する基地局装置600aの基地局IDと、パケット量の計測結果を示す情報を含み、特典管理サーバ300を宛先とするパケット量情報を作成し、作成したパケット量情報を送信する。コア設備100が送信したパケット量情報は、通信網NW−Cを介して、特典管理サーバ300へ送信される。
特典管理サーバ300は、課金コア装置が送信するパケット量情報を受信し、受信したパケット量情報に含まれるパケット量に基づいて、基地局装置600aの設置者に対して実施するキャッシュバック率の算定を行う。ここで、キャッシュバック率とは、基地局装置600aを設置したユーザの課金処理の根拠となるデータである。課金処理の一例は、通信料金から割り引く金額である。
【0013】
一方、コア設備100では、問合せ応答に含まれる課金の対象であるか否かを示す情報に基づいて、課金の対象でない場合には、非課金コア装置140へ切り替え要求が出力され、非課金コア装置140は、端末装置700が送受信するパケットのルーティングを行う。非課金コア装置140は、端末装置700と接続した後、端末装置700の端末IDと、接続したことを示す情報とを含み、管理サーバ500を宛先とする接続通知情報を作成し、作成した接続通知情報を、管理サーバ500へ送信する。
管理サーバ500は、コア設備100が送信した接続通知情報を受信する。管理サーバ500は、端末装置700のユーザが加入する通信サービスの加入者ID等のユーザ情報を、管理DB200から取得し、取得したユーザ情報に基づいて、端末装置700へ、受信した接続通知情報を送信する。端末装置700のユーザが加入する通信サービスの加入者識別情報に基づいて送信する通信サービスの一例は、ショートメッセージサービス(short message service: SMS)である。また、管理サーバ500は、受信した接続通知情報を含むEメールを、端末装置700へ送信するようにしてもよい。
【0014】
(コア設備の構成)
図2は、本実施形態に係るコア設備の一例を示す図である。コア設備100は、通信部102と、記憶部104と、制御部120と、バスライン150とを備える。バスライン150は、通信部102と、記憶部104と、制御部120とを、図2に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
通信部102は、通信モジュールによって実現される。通信部102は、通信網NW−Cを経由して、管理DB200、特典管理サーバ300、及び課金サーバ400と通信を行う。また、通信部102は、通信網NW−Iを経由して、管理サーバ500と通信を行う。また、通信部102は、基地局装置600aとの間で確立されたトンネルを介して、基地局装置600aと通信を行う。
記憶部104は、不揮発性メモリ等の記憶装置によって実現される。記憶部104は、プログラム106を記憶する。
制御部120は、例えばCPU等の演算処理装置によって構成され、記憶部104に記憶されたプログラム106を実行することにより、問合せ情報作成部122とコア装置作成部124と切替部126として機能する。
問合せ情報作成部122は、基地局装置600aが送信した通信要求が、通信部102から出力された場合に、通信要求に含まれる端末IDと基地局IDとを含み、管理DB200を宛先とする問合せ情報を作成し、作成した問合せ情報を、通信部102へ出力する。問合せ情報は、端末装置700が課金対象であるか否かを問合せる情報である。
【0015】
コア装置作成部124は、基地局装置600aが送信した通信要求が、通信部102によって受信され、受信された通信要求が、通信部102から出力された場合に、通信要求に含まれる基地局IDに関連付けられる課金コア装置130を仮想的に作成する。つまり、課金コア装置130は、基地局ID毎に定義される。また、コア装置作成部124は、基地局装置600aが送信した通信要求が、通信部102によって受信され、受信された通信要求が、通信部102から出力され、且つ非課金コア装置140が作成されていない場合に、非課金コア装置140を仮想的に作成する。つまり、非課金コア装置140は、複数の基地局ID毎に定義される。
切替部126は、管理DB200が送信した問合せ応答が、通信部102によって受信され、受信された問合せ応答が、通信部102から出力された場合に、その問合せ応答を解析する。切替部126は、問合せ応答に、課金対象ではないことを示す情報が含まれる場合に、非課金コア装置140に、切り替え要求を出力する。非課金コア装置140は、切替部126が出力した切り替え要求にしたがって、端末装置700のルーティングを行う。一方、切替部126は、問合せ応答に、課金対象であることを示す情報が含まれる場合には、課金コア装置130に、切り替え要求を出力する。課金コア装置130は、切替部126が出力した切り替え要求にしたがって、端末装置700のルーティングを行う。
【0016】
図3は、本実施形態に係る課金コア装置の一例を示す図である。前述したように、課金コア装置130は、コア設備100によって仮想的に作成され、課金対象の端末装置700bが送信するパケットのルーティングを行う。
課金コア装置130は、パケット量情報作成部132として機能する。パケット量情報作成部132は、課金対象の端末装置700bが送信したパケット量を計測し、パケット量の計測結果を含み、特典管理サーバ300を宛先とするパケット量情報を作成する。パケット量情報作成部132は、作成したパケット量情報を、通信部102へ出力する。通信部102は、パケット量情報作成部132が出力したパケット量情報を、特典管理サーバ300へ送信する。
また、パケット量情報作成部132は、パケット量の計測結果を含み、課金サーバ400を宛先とするパケット量情報を作成する。パケット量情報作成部132は、作成したパケット量情報を、通信部102へ出力する。通信部102は、パケット量情報作成部132が出力したパケット量情報を、課金サーバ400へ送信する。課金サーバ400は、課金コア装置130が送信したパケット量情報に基づいて、端末装置700bのユーザへ課金する。
【0017】
図4は、本実施形態に係る非課金コア装置の一例を示す図である。前述したように、非課金コア装置140は、コア設備100によって仮想的に作成され、非課金対象の端末装置700aが送信するパケットのルーティングを行う。
非課金コア装置140は、接続通知情報作成部142として機能する。接続通知情報作成部142は、端末装置700aと接続した場合に、端末装置700aの端末IDと、接続したことを示す情報とを含み、管理サーバ500を宛先とする接続通知情報を作成する。接続通知情報は、課金対象ではない端末装置700aのユーザへ、非課金であることを通知する情報である。非課金コア装置140は、作成した接続通知情報を、通信部102へ出力する。
【0018】
(管理DBの構成)
図5は、本実施形態に係る管理DBの一例を示す図である。管理DB200は、通信部202と、記憶部204と、制御部220と、バスライン250とを備える。バスライン250は、通信部202と、記憶部204と、制御部220とを、図5に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
通信部202は、通信モジュールによって実現される。通信部202は、通信網NW−Cを経由して、コア設備100と通信を行う。また、通信部202は、通信網NW−C、及び通信網NW−Iを経由して、管理サーバ500と通信を行う。
記憶部204は、不揮発性メモリ等の記憶装置によって実現される。記憶部204は、プログラム206と、管理テーブル208とを記憶する。
図6は、本実施形態に係る管理テーブルの一例を示す図である。管理テーブル208は、前述したように、基地局IDと端末IDと課金情報と接続情報と接続先情報とを関連付けたテーブル形式の情報である。図6に示される例では、基地局ID「01aa」と、端末ID「11aa」と、課金情報「課金無し」と、接続情報「−」と、接続先情報「ααα.ααα.ααα.ααα」とが関連付けられている。
制御部220は、例えばCPU等の演算処理装置によって構成され、記憶部204に記憶されたプログラム206を実行することにより、問合せ応答部222と、設定部224として機能する。
問合せ応答部222は、コア設備100が送信した問合せ情報が、通信部202から出力された場合に、問合せ情報に含まれる端末IDと基地局IDとを取得する。問合せ応答部222は、記憶部204の管理テーブル208を参照し、取得した端末IDと基地局IDと関連付けて記憶されている課金情報と接続情報と接続先情報とを含み、コア設備100を宛先とする問合せ応答を作成する。問合せ応答部222は、作成した問合せ応答を、通信部202へ出力する。
設定部224は、管理サーバ500が送信した設定情報が、通信部202から出力された場合に、設定情報に含まれる基地局IDと、端末IDと、課金情報と、接続情報と、接続先情報とを関連付けて、記憶部204の管理テーブル208に記憶する。
【0019】
(特典管理サーバの構成)
図7は、本実施形態に係る特典管理サーバの一例を示す図である。特典管理サーバ300は、通信部302と、記憶部304と、制御部320と、バスライン350とを備える。バスライン350は、通信部302と、記憶部304と、制御部320とを、図7に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
通信部302は、通信モジュールによって実現される。通信部302は、通信網NW−Cを経由して、コア設備100と通信を行い、通信網NW−C、及び通信網NW−Iを経由して、基地局装置600aと通信を行う。
記憶部304は、不揮発性メモリ等の記憶装置によって実現される。記憶部304は、プログラム306を記憶する。さらに、記憶部304は、課金コア装置130と関連付けられる基地局装置600aの基地局IDと、パケット量とを関連付けた情報を記憶する。また、記憶部304は、基地局装置600aの設置者のユーザ情報と、その基地局装置600aの基地局IDと、特典種別とを関連付けた情報を記憶する。
制御部320は、例えばCPU等の演算処理装置によって構成され、記憶部304に記憶されたプログラム306を実行することにより、算出部322と、特典付与部324として機能する。
算出部322は、課金コア装置130のパケット量情報作成部132が送信するパケット量情報に基づいて、そのパケット量情報に含まれる基地局IDと、パケット量の計測結果とに基づいて、その基地局IDに関連付けられる以前に取得していたパケット量と、パケット量の計測結果とを合計することによって、所定の周期でパケット量の計測結果を合計する。算出部322は、基地局IDと、パケット量の計測結果の合計値とを、特典付与部324へ出力する。
特典付与部324は、算出部322が出力した基地局IDと、パケット量の計測結果の合計値に応じて、基地局装置600aの設置者へ実施する特典情報を決定する。ここで、特典情報とは、特典管理サーバ300が、実際に付与する特典の内容である。具体的には、特典付与部324は、基地局装置600aの設置者のユーザ情報と、その基地局装置600aの基地局IDと、特典種別とを関連付けた情報から、基地局IDに関連付けられる特典種別を取得する。特典付与部324は、パケット量の計測結果の合計値に応じて、取得した特典種別の特典情報を決定する。
【0020】
(管理サーバの構成)
図8は、本実施形態に係る管理サーバの一例を示す図である。管理サーバ500は、通信部502と、記憶部504と、制御部520と、バスライン550とを備える。バスライン550は、通信部502と、記憶部504と、制御部520とを、図8に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
通信部502は、通信モジュールによって実現される。通信部502は、通信網NW−Iを経由して、コア設備100と通信を行う。また、通信部502は、通信網NW−I、及び通信網NW−Cを介して、管理DB200と通信を行う。
記憶部504は、不揮発性メモリ等の記憶装置によって実現される。記憶部504は、プログラム506を記憶する。
制御部520は、例えばCPU等の演算処理装置によって構成され、記憶部504に記憶されたプログラム506を実行することにより、通知情報作成部522と、設定情報作成部524として機能する。
通知情報作成部522は、非課金コア装置140が送信した接続通知情報が、通信部502によって受信され、受信された接続通知情報が、通信部502から出力された場合に、その接続通知情報に含まれる端末IDに関連付けられる端末装置700のユーザ情報を、管理DB200から取得する。通知情報作成部522は、非課金であることを示す情報を含む非課金通知情報を作成し、作成した非課金通知情報と端末装置700の加入者情報とを、通信部502へ出力する。通信部502は、通知情報作成部522が出力した加入者情報に基づいて、非課金通知情報を送信する。
設定情報作成部524は、端末装置700が送信した設定情報が、通信部502によって受信され、受信された設定情報が、通信部502から出力された場合に、その設定情報を含み、管理DB200を宛先とする設定情報を作成し、作成した非課金通知情報を、通信部502へ出力する。
【0021】
(通信システムの動作)
図9は、実施形態に係る通信システムの動作の一例(その1)を示す図である。図9に示される例では、非課金対象の端末装置700aが、基地局装置600aに、通信要求を送信した場合の動作について示される。
(ステップS101) 端末装置700aは、端末装置700aの端末IDを含む通信要求を、基地局装置600aに送信する。
(ステップS102) 基地局装置600aは、端末装置700aが送信した通信要求を受信すると、コア設備100との間で、トンネルを確立する。基地局装置600aは、受信した通信要求に、基地局装置600aの基地局IDを含めることによって通信要求を作成し、作成した通信要求を、確立したトンネルを介して、コア設備100へ送信する。
(ステップS103) コア設備100の通信部102は、基地局装置600aが送信した通信要求を受信し、受信した通信要求を、問合せ情報作成部122とコア装置作成部124とへ出力する。問合せ情報作成部122は、通信部102が出力した通信要求を取得し、基地局IDと取得した通信要求に含まれる端末IDとを含み、管理DB200を宛先とする問合せ情報を作成する。
(ステップS104) コア設備100の問合せ情報作成部122は、作成した問合せ情報を、通信部102へ出力する。通信部102は、問合せ情報作成部122が出力した問合せ情報を取得し、取得した問合せ情報を、管理DB200へ送信する。
(ステップS105) コア設備100のコア装置作成部124は、通信部102が出力した通信要求を取得する。
【0022】
(ステップS106) コア設備100のコア装置作成部124は、取得した通信要求に含まれる基地局IDに関連付けられる課金コア装置130を仮想的に作成する。また、コア装置作成部124は、非課金コア装置140が作成されていない場合には、非課金コア装置140を仮想的に作成する。
(ステップS107) 管理DB200の通信部202は、コア設備100が送信した問合せ情報を受信し、受信した問合せ情報を、問合せ応答部222へ出力する。問合せ応答部222は、通信部202が出力した問合せ情報を取得し、取得した問合せ情報に含まれる端末IDと基地局IDの組み合わせに対応する課金情報と接続情報と接続先情報とを、記憶部204の管理テーブル208から取得する。問合せ応答部222は、取得した課金情報と接続情報と接続先情報とを含み、コア設備100を宛先とする問合せ応答を作成する。
(ステップS108) 管理DB200の問合せ応答部222は、作成した問合せ応答を、通信部202へ出力する。通信部202は、問合せ応答部222が出力した問合せ応答を、コア設備100へ送信する。
(ステップS109) コア設備100の通信部102は、管理DB200が送信した問合せ応答を受信し、受信した問合せ応答を、切替部126へ出力する。切替部126は、通信部102が出力した問合せ応答を取得し、取得した問合せ応答を解析する。ここでは、切替部126が、問合せ応答を解析した結果、問合せ応答に「課金無し」であることを示す情報が含まれていた場合について説明を続ける。
(ステップS110) コア設備100の切替部126は、非課金コア装置140へ、切り替え要求を出力する。
(ステップS111) コア設備100の非課金コア装置140は、切替部126が出力した切り替え要求に応じて、端末装置700aが送信するパケットをルーティングする。具体的には、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network: RAN)は、端末装置700aが基地局装置600aと接続したタイミングで、RANスライシング(Slicing)を実施する。RANスライシングが実施されることによって、論理的なネットワークが構築される。基地局装置600aは、QoS(Quality of Service)を保証する。また、非課金コア装置140は、非課金コア装置140へのルーティングを行う。基地局装置600aは、端末装置700aに周波数帯域を割り当てる。基地局装置600aは、端末装置700aに割り当てた周波数帯域を保証する。その結果、端末装置700aと非課金コア装置140との間で、インターネット通信経路が確立される。
【0023】
図10は、本実施形態に係る通信システムの動作の一例(その2)を示す図である。図10に示される例では、端末装置700aと非課金コア装置140との間でインターネット通信経路が確立された後の動作が示される。
(ステップS201) 端末装置700aと、非課金コア装置140との間で、インターネット通信経路が確立される。
(ステップS202) 非課金コア装置140の接続通知情報作成部142は、端末装置700aの端末IDと、端末装置700aと接続したことを示す情報とを含み、管理サーバ500を宛先とする接続通知情報を作成する。
(ステップS203) 接続通知情報作成部142は、作成した接続通知情報を、通信部102へ出力する。通信部102は、接続通知情報作成部142が出力した接続通知情報を、管理サーバ500へ送信する。
(ステップS204) 管理サーバ500の通信部502は、非課金コア装置140が送信した接続通知情報を受信し、受信した接続通知情報を、通知情報作成部522へ出力する。通知情報作成部522は、通信部502が出力した接続通知情報を取得し、取得した接続通知情報に含まれる端末IDに対応するユーザ情報を、管理DB200から取得する。通知情報作成部522は、非課金であることを示す情報を含む非課金通知情報を作成する。
(ステップS205) 通知情報作成部522は、作成した非課金通知情報と、取得したユーザ情報とを、通信部502へ出力する。通信部502は、通知情報作成部522が出力した非課金通知情報とユーザとを取得し、取得したユーザ情報に基づいて、端末装置700aへ、取得した非接続通知情報を送信する。
【0024】
図11は、本実施形態に係る通信システムの動作の一例(その3)を示す図である。図11に示される例では、課金対象の端末装置700bが、基地局装置600aに、通信要求を送信した場合の動作について示される。
ステップS301−S308は、図9のステップS101−S108を適用できる。
(ステップS309) コア設備100の通信部102は、管理DB200が送信した問合せ応答を受信し、受信した問合せ応答を、切替部126へ出力する。切替部126は、通信部102が出力した問合せ応答を取得し、取得した問合せ応答を解析する。ここでは、切替部126が、問合せ応答を解析した結果、問合せ応答に「課金有り」であることを示す情報が含まれていた場合について説明を続ける。
(ステップS310) 問合せ応答に「課金有り」であることを示す情報が含まれていた場合、切替部126は、課金コア装置130に、切り替え要求を出力する。
(ステップS311) コア設備100の課金コア装置130は、切替部126が出力した切り替え要求に応じて、端末装置700bが送信するパケットをルーティングする。具体的には、RANは、端末装置700bが基地局装置600aと接続したタイミングで、RANスライシングを実施する。RANスライシングが実施されることによって、論理的なネットワークが構築される。課金コア装置130は、課金コア装置130へのルーティングを行う。基地局装置600aは、端末装置700bに周波数帯域を割り当てる。ここで、基地局装置600aは、端末装置700bに、端末装置700aに対して保証した周波数帯域以外の周波数帯域を割り当てる。端末装置700bに対して割り当てた周波数帯域は保証されない。その結果、端末装置700bと課金コア装置130との間で、インターネット通信経路が確立される。
【0025】
図12は、本実施形態に係る通信システムの動作の一例(その4)を示す図である。図12に示される例では、端末装置700bと課金コア装置130との間でインターネット通信経路が確立された後の動作が示される。
(ステップS401) 課金コア装置130と、端末装置700bとの間で、インターネット通信経路が確立される。
(ステップS402) 課金コア装置130のパケット量情報作成部132は、端末装置700bが送信するパケット量を計測する。
(ステップS403) パケット量情報作成部132は、端末装置700bが接続する基地局装置600aの基地局IDと、パケット量の計測結果を示す情報とを含み、特典管理サーバ300を宛先とするパケット量情報を作成する。
(ステップS404) パケット量情報作成部132は、作成したパケット量情報を、通信部102へ出力する。通信部102は、パケット量情報作成部132が出力したパケット量情報を、特典管理サーバ300へ送信する。
(ステップS405) 特典管理サーバ300の通信部302は、課金コア装置130が送信したパケット量情報を受信し、受信したパケット量情報を、算出部322へ出力する。算出部322は、通信部302が出力したパケット量情報を取得し、取得したパケット量情報に含まれる基地局IDと、パケット量の計測結果とに基づいて、その基地局IDに関連付けられる以前に取得していたパケット量と、パケット量の計測結果とを合計する。算出部322は、基地局IDと、パケット量の合計値を示す情報とを、所定の周期で、特典付与部324へ出力する。
(ステップS406) 特典管理サーバ300の特典付与部324は、算出部322が出力したパケット量の合計値を示す情報と、基地局IDとに基づいて、パケット量の合計値に応じて、基地局IDに関連付けられる基地局装置600aの設置者へ実施する特典情報を決定する。ここで、特典種別には、キャッシュバック率、通信データ残容量の追加量、通信データ残容量に追加するデータ量の割合、オフライン/オンラインショッピングで利用可能なポイントやクーポンなどが含まれる。特典管理サーバ300の特典付与部324は、基地局装置600aの設置者のユーザ情報と、その基地局装置600aの基地局IDと、特典種別とを関連付けた情報から、基地局IDに関連付けられる特典種別を取得する。特典付与部324は、パケット量の計測結果の合計値に応じて、取得した特典種別の特典情報を決定する。
(ステップS407) 特典付与部324は、決定した特典情報を、通信部302へ出力する。通信部302は、特典付与部324が出力した特典情報を、送信する。具体的には、通信部302は、特典種別がキャッシュバックの場合には、課金サーバ400へ、特典情報を、送信する。また、特典付与部324は、特典種別がポイント、クーポンの場合には、特典情報を、基地局装置600aを設置した者が所有する端末装置に送信する。
【0026】
図13は、本実施形態に係る通信システムの動作の一例(その5)を示す図である。図13に示される例では、課金対象の端末装置700bを基地局装置600aに接続しないように設定されている場合を示す。
ステップS501−S508は、図9のステップS101−S108を適用できる。
(ステップS509) コア設備100の通信部102は、管理DB200が送信した問合せ応答を受信し、受信した問合せ応答を、切替部126へ出力する。切替部126は、通信部102が出力した問合せ応答を取得し、取得した問合せ応答を解析する。ここでは、切替部126が、問合せ応答を解析した結果、問合せ応答に課金情報「課金有り」と接続情報「非接続」が含まれていた場合について説明を続ける。切替部126は、接続できないことを示す情報を含み、基地局装置600aを宛先とする接続不可情報を作成する。切替部126は、作成した接続不可情報を、通信部102へ出力する。
(ステップS510) 通信部102は、切替部126が出力した接続不可情報を、基地局装置600aへ送信する。基地局装置600aは、コア設備100が送信した接続不可情報を受信し、受信した接続不可情報に基づいて、端末装置700bへ接続できないことを通知する。
【0027】
図14は、本実施形態に係る通信システムの動作の一例(その6)を示す図である。図14に示される例では、端末装置700aが、管理DB200の記憶部204の管理テーブル208に記憶される情報を設定する処理が示される。
(ステップS601) 端末装置700aのユーザは、端末装置700aを操作することによって、基地局IDと、端末IDと、課金情報と、接続情報と、接続先情報とを入力する。端末装置700aは、ユーザが入力した基地局IDと、端末IDと、課金情報と、接続情報と、接続先情報とを含む設定情報を作成する。端末装置700aは、作成した設定情報を送信する。
(ステップS602) 基地局装置600aは、端末装置700aが送信した設定情報を受信し、受信した設定情報を、管理サーバ500へ送信する。
(ステップS603) 管理サーバ500は、基地局装置600aが送信した設定情報を受信し、受信した設定情報を、管理DB200へ送信する。
(ステップS604) 管理DB200の通信部202は、管理サーバ500が送信した設定情報を受信し、受信した設定情報を、設定部224へ出力する。設定部224は、通信部202が出力した設定情報に含まれる基地局IDと、端末IDと、課金情報と、接続情報と、接続先情報とを取得し、取得した基地局IDと、端末IDと、課金情報と、接続情報と、接続先情報とを、記憶部204の管理テーブル208へ記憶する。
【0028】
基地局装置600bについては、基地局装置600aを適用できる。ただし、基地局装置600bは、端末装置700が送信した通信要求を、通信網NW−Cを介して、コア設備100へ送信する。
前述した実施形態では、端末装置700aが、個人宅Hに位置している場合について説明したが、この例に限られない。例えば、端末装置700aが、基地局装置600aが設置された賃貸物件や、ホテルや、カフェ等の商業施設に位置してもよい。
前述した実施形態では、課金コア装置130が計測したパケット量を用いて、基地局装置600aの設置者へ実施するキャッシュバック率などの算定が行われる場合について説明したが、この例に限られない。例えば、施設内に基地局装置600a(フェムトセル)を実際に設置した者に限らず、施設の所有者や、管理者や、運営者へ実施するキャッシュバック率などの算定が行われてもよい。また、施設の管理者、運営者などの一人の所有者が、複数の施設に複数のフェムトセルを設置してもよい。
前述した実施形態では、課金されない端末装置700aが、基地局装置600aを設置した者が所有している端末装置である場合について説明したが、この例に限られない。例えば、基地局(フェムトセル)を設置した者が指定した、設置者以外の者(設置者の端末装置のユーザIDに紐付く、家族などのグループの端末装置)も含まれるようにしてもよい。ここで、設置者以外の者は、設置者が運営するカフェなどの商業施設の会員登録データベース(不図示)に会員登録しているユーザの端末装置であってもよい。このように構成することによって、施設利用者に対して、特典を付与できるため、施設への集客効果が期待できる。
前述した実施形態では、コア設備100が、課金コア装置130及び非課金コア装置140を仮想的に作成する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、コア設備100も仮想的に作成されてもよい。
上述した実施形態において、基地局装置600は一台であってもよいし、複数台以上であってもよい。特典管理サーバ300によって実行される処理と、管理サーバ500によって実行される処理とが一台のサーバによって実行されてもよい。
【0029】
前述した実施形態の管理DB200の記憶部204に記憶される管理テーブル208において、基地局IDと、端末IDと、課金情報と、接続情報と、接続先情報とに加えて、「帯域情報」などの通信関連情報が関連付けてられてもよい。ここで、帯域情報は、例えば、基地局装置600aに接続する端末装置に対して、基地局装置600aが割り当てる帯域を示す情報である。このように構成することによって、個人宅内に基地局を設置した者が所有する端末装置に対する帯域を設置した基地局に対して確保することができるため、基地局(フェムトセル)を設置する動機を向上させることができる。
また、管理DB200の記憶部204に記憶される管理テーブル208に、基地局IDと、端末IDと、課金情報と、接続情報と、接続先情報と、帯域情報とに加えて、通信容量の上限値や通信速度の上限値などの通信関連情報が関連付けられてもよい。このように構成することによって、個人宅内に基地局を設置した者が所有する端末装置のデータ通信の容量や通信速度を、設置した基地局に対して確保することができる。この場合、基地局(フェムトセル)は、帯域や通信容量、通信速度を制御していることを、課金対象である端末装置700bに通知し、端末装置は、複数の基地局から通知された通信容量、速度の上限値を比較して、当該値がより大きな別の基地局に接続してもよい。
前述した実施形態では、管理DB200の記憶部204に、基地局IDと端末IDと課金情報と接続情報と接続先情報とを関連付けた管理テーブル208が記憶される場合について説明したが、この例に限られない。例えば、管理DB200の記憶部204に、端末IDをキーとして、基地局IDのリストと接続情報と接続先情報とを要素にもつ管理テーブルが記憶されてもよい。ここで、基地局IDのリストは端末IDに対する非課金対象の基地局IDリストへのポインタであり、接続情報は課金基地局への接続可否を示す情報であり、接続先情報は接続する非課金コア装置のアドレスである。
図6に示される管理テーブル208では、基地局の数が増加した場合には、基地局と端末との組み合わせの数だけテーブルの行数が増加するため、管理テーブル208のデータ量が増大する。これに対し、端末IDをキーとして、基地局IDのリストと接続情報と接続先情報とを要素にもつ管理テーブルの場合には、基地局の数が増加した場合でも、基地局と端末との組み合わせの数だけテーブルの行数が増加することはなく、課金情報は管理テーブルの要素として持つことは不要であるため、管理テーブル208のデータ量の増大を抑えることができる。ここで、基地局IDのリストと接続情報と接続先情報とを要素にもつ管理テーブルの場合に、課金情報を、管理テーブルの要素として持つことが不要である理由は、基地局IDリストに含まれる基地局に接続する場合には非課金、含まれない基地局に接続する場合には課金と判断できるためである。
【0030】
本実施形態によれば、コア設備は、端末装置が送信する通信要求に応じて、管理DBへ、端末装置が課金の対象であるか否かを問合せる情報を作成し、問合せる情報に対する応答に応じて、課金対象の端末装置に対してルーティングを行う課金コア装置と課金対象でない端末装置に対してルーティングを行う非課金コア装置との間で切り替える。管理DBは、基地局の識別情報と、端末装置の識別情報と、該端末装置が該基地局と接続した場合に課金するか否かを示す課金情報と、課金しない場合に端末装置の接続先を示す接続先情報とを関連付けて記憶し、問合せる情報に含まれる基地局の識別情報と端末装置の識別情報との組み合わせに関連付けて記憶されている課金情報に基づいて、課金の対象であるか否かを判定する。管理DBは、問合せる情報に含まれる基地局の識別情報と端末装置の識別情報との組み合わせに関連付けて記憶されている課金情報が、課金しないことを示す場合に、課金の対象でないことを示す情報と接続先情報とを含み、コア設備を宛先とする応答を作成する。
このように構成することによって、通信要求を送信した端末装置と、該通信要求を受信した基地局装置との組み合わせに応じて、課金対象の端末装置に対してルーティングを行う課金コア装置と課金対象でない端末装置に対してルーティングを行う非課金コア装置との間で切り替えることができる。このため、基地局装置の設置者の端末装置が、該基地局装置へ通信要求を送信した場合には、非課金コア装置がルーティングを行うため、課金されない。このため、基地局の設置を促すことができる。
【0031】
また、コア設備は、基地局毎に、課金コア装置を定義するコア装置作成部を備える。このように構成することによって、課金コア装置は、基地局毎に仮想的に作成される。このため、基地局毎に課金を行うことができる。
また、管理DBは、基地局の識別情報と、端末装置の識別情報と、課金情報と、課金する端末装置を基地局に接続するか否かを示す接続情報とを関連付けて記憶し、問合せる情報に含まれる基地局の識別情報と端末装置の識別情報との組み合わせに関連付けて記憶されている課金情報が、課金することを示し、且つ接続情報が、課金する端末装置を基地局に接続しないことを示す場合に、問合せる情報に含まれる基地局を宛先とし、接続できないことを示す情報を含む接続不可情報を作成する。このように構成することによって、管理DBは、通信要求を送信した基地局へ、接続不可情報を送信することができる。このため、接続不可情報を受信した基地局は、通信要求を送信した端末装置へ接続できないことを通知できる。
また、課金コア装置は、基地局毎に、課金する端末装置との間で送受信するパケット量を計測し、パケット量の計測結果を示す情報を含み、基地局に対する特典を管理する特典管理サーバを宛先とするパケット量情報を作成する。特典管理サーバは、課金コア装置が送信するパケット量情報に基づいて、所定の周期で前記パケット量の計測結果を合計し、パケット量の計測結果の合計値に応じて、基地局に対して特典を付与する。このように構成することによって、課金コア装置は、通信要求を送信した端末装置と、該通信要求を受信した基地局装置との組み合わせに応じて、基地局毎に、課金する端末装置との間で送受信するパケット量を計測し、パケット量の計測結果を示す情報を、特典管理サーバへ送信でき、特典管理サーバは、課金コア装置が送信するパケット量情報に基づいて、パケット量の計測結果の合計値に応じて、基地局に対して特典を付与できる。基地局装置の設置者へ特典が付与されるため、基地局の設置を促すことができる。
また、非課金コア装置は、端末装置と接続した場合に、管理サーバを宛先とする接続通知情報を作成する。管理サーバは、非課金コア装置が送信した接続通知情報に基づいて、端末装置を宛先とし、非課金であることを通知する情報である非課金通知情報を作成する。このように構成することによって、通信要求を送信した端末装置へ、課金されないことを通知できる。
【0032】
また、端末装置は、基地局の識別情報と、端末装置の識別情報と、該端末装置が該基地局と接続した場合に課金するか否かを示す課金情報と、課金しない場合に該端末装置の接続先を示す接続先情報とを含む設定情報を送信する。管理サーバは、設定情報を設定する。このように構成することによって、管理DBが記憶する基地局の識別情報と、端末装置の識別情報と、該端末装置が該基地局と接続した場合に課金するか否かを示す課金情報と、課金しない場合に該端末装置の接続先を示す接続先情報とを含む設定情報を設定することができる。
また、基地局は、課金する端末装置へ第1の帯域を割り当て、課金しない端末装置へ第2の帯域を割り当てる。このように構成することによって、課金する端末装置へ割り当てる帯域と課金しない端末装置へ割り当てる帯域とを設定できる。
以上、本発明の実施形態及びその変形を説明したが、これらの実施形態及びその変形は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態及びその変形は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組合せを行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0033】
なお、上述の各装置は内部にコンピュータを有している。そして、上述した各装置の各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
前述した実施形態において、問合せ情報作成部122はコア設備制御部の一例であり、記憶部204は管理DB記憶部の一例であり、問合せ応答部は管理DB制御部の一例であり、基地局IDは基地局の識別情報の一例であり、端末IDは端末装置の識別情報の一例である。
また、パケット量情報作成部は課金コア装置制御部の一例であり、接続通知情報作成部142は非課金コア装置制御部の一例であり、通知情報作成部522、及び設定情報作成部は管理サーバ制御部の一例であり、基地局装置600aは基地局、小型基地局の一例であり、端末装置700aに対して保証した周波数帯域は第2の帯域の一例であり、端末装置700bに対して割り当てた周波数帯域は第1の帯域の一例である。
【符号の説明】
【0034】
1…通信システム、100…コア装置、102、202、302、502…通信部、104、204、304、504…記憶部、106、206、306、506…プログラム、120、220、320、520…制御部、122…問合せ情報作成部、124…コア装置作成部、126…切替部、150、250、350、550…バスライン、130…課金コア装置、132…パケット量情報作成部、140…非課金コア装置、142…接続通知情報作成部、200…管理DB、208…管理テーブル、222…問合せ応答部、224…設定部、300…特典管理サーバ、322…算出部、324…特典付与部、400…課金サーバ、500…管理サーバ、522…通知情報作成部、524…設定情報作成部、600a、600b…基地局装置、700a、700b…端末装置
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