(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
変化する前記半径方向寸法(DA)は、前記半径方向平面(PA1)に軸方向に近づくにつれて直線的に減少する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアセンブリ(1)。
前記シャフト(60)の前記内側部分は、該少なくとも1つの第1の軸方向平面(Q)において、前記第1の構成部分(T1)に軸方向に隣接する、前記シャフト(60)の第2の構成部分(T2)にわたって一定である、半径方向寸法(DA)を有する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のアセンブリ(1)。
前記第1の接続部分(12A)及び/又は前記第2の接続部分(40)は、複合材料により製作されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のアセンブリ(1)。
軸方向において前記第1の接続部分(12A)と前記第1の接続部分(12A)から離間する、第3の接続部分(12B)とを組み込むクレビス(10)と、前記第2の接続部分(40)を組み込んでいて且つ軸方向において前記クレビス(10)の前記第1の接続部分(12A)と前記第3の接続部分(12B)の間において挿入される補完的部分と、を具備することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のアセンブリ(1)。
前記第1の接続部分(12A)と前記第3の接続部分(12B)は、前記半径方向平面(PA1)に平行な対称面(P0)に対して互いに面対称であり、更に前記シャフト(60)の前記内側部分は、該対称面(P0)に対して面対称である、ことを特徴とする請求項8に記載のアセンブリ(1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、それにも係わらず、アセンブリの重量を許容可能なレベルに維持しながら、この損傷現象を、より良好に耐える、縁部を有する穴を有する、接続部分を備える回動接続型アセンブリを開発する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の形態は、シャフトと、互いから分離された第1及び第2の接続部分と、を具備する回動接続型アセンブリ提供しており、各々(第1及び第2の接続部分)は、第1及び第2の接続部分が互いに対して回動することを可能にするようにシャフトを収容する、穴を有しており、第1の接続部分が、シャフトの第1の端部と半径方向平面との間において配置される一方で、第2の接続部分は、軸方向において該半径方向平面とシャフトのもう一方の端部との間において配置される。このアセンブリにおいて、シャフトは、中空であり、少なくとも第1の軸方向平面において、及び軸方向において第1の端部と半径方向平面との間において延びる、シャフトの第1の構成部分にわたって、半径方向寸法を呈する、内側部分を具備しており、その半径方向寸法は、半径方向平面に軸方向に近づくにつれて減少するように変化する。アセンブリは、シャフトと第1の接続部分の穴との間において半径方向に挿入されていて且つ変化する半径方向厚みを呈する、リングを具備する。
【0007】
本発明者により行われた研究及びモデリング(模型化)は、損傷現象が、シャフトに沿って変化しながら負荷された時にシャフトが受ける、半径方向力の強さにより基本的に引き起こされており(損傷現象が発生する原因)、その力が、半径方向平面の近傍において極大値に達することができ、それによりシャフトの曲げの小さい変形量をもたらし、そのことは順に局所的な応力の最大値の著しい増加をもたらし、接続部分における穴の縁部の局部的変形をもたらす(損傷現象の結果)ことを、本発明者が発見することを可能にしてきた。
【0008】
本開示の上記の特定の形態におけるアセンブリにおいて実施された、発明者の考えは、この損傷現象の原因と結果の両方に組み合わせた状態で作用するので、原因に作用するために提供される手段は、小型化可能であり、更に従ってその結果に作用するために提供される手段が同時に存在するので、より軽量化可能であり、その逆もあり得る。従って、アセンブリの全体の重量に対する影響を最小限に抑えるように維持しながら、効果的に損傷現象に対処することが可能である。
【0009】
特には、損傷現象の発生における原因は、シャフトの内側部分の半径方向寸法を変化させることにより対処可能であり、その変化は、少なくとも第1の軸方向平面において、具体的にはシャフトの第1の端部と半径方向平面との間において発生し、半径方向平面の近傍において、シャフトは、負荷が作用すると、半径方向力の局部的最大値を受ける傾向があり、この半径方向寸法は、半径方向平面に近づくにつれて減少する。半径方向寸法のその様な変化は従って、シャフトがその曲げ変形に対して局部的に補強されることを可能にすることができる一方で、負荷された時に大きな半径方向力を受け難い、その第1の端部においてシャフトの重量を最小限に抑え、それにより上記局部的な補強を補償する。結果として、それらのことは、第1の接続部分の穴内に、厚みが変化する、リングを挿入することにより対応され、それにより穴の縁部が局所的に補強されることを可能にする。リングと、シャフトの内側部分の半径方向寸法の変化させることとの組み合わせの作用により、損傷現象を著しく低減させることが可能になる一方で、同時に、リングと変化する寸法との両方が存在する結果として、リングとシャフトの内側部分のそれぞれの寸法を最小限に抑えることを可能にするので、従って許容可能なアセンブリ全体の重量を維持することが可能になる。
【0010】
本開示において、「軸線」という用語は、シャフトにより画定されていて且つ第1及び第2の接続部分が互いに対してその周りで回動可能である、軸線を指定するように使用される。従って、「軸方向」という用語は、その軸線に平行な任意の方向を指定しており、しかしながら「軸方向に」という副詞は、本開示において「軸方向に沿う」ことを意味するように使用される(例えば、シャフトの第1の端部及びもう一方の端部が、軸方向に離間する、即ち、それらが軸方向において離間する)。同様に、本開示において、「軸方向平面」という用語は、シャフトの軸線を含む、平面を指定するように使用される。
【0011】
更に、本開示において、「半径方向」という用語は、シャフトの軸線に垂直で且つ交差する任意の方向を指定するように使用される。従って、「半径方向に」という副詞は、その軸線に「垂直に交差する」こと、即ち「半径方向において」、を意味する。更に、本開示において、「半径方向平面」という用語は、軸線に垂直な任意の平面を意味するように使用される。更に、「半径方向寸法」及び「半径方向厚み」という用語は、軸線と直交する線上に投影される、寸法及び厚みを指定するようにそれぞれ使用される。
【0012】
特定の実施の形態において、第1及び第2の接続部分は互いに対して180度にわたって回動して、この構成において第1の軸方向平面を画定できる。アセンブリが負荷される時に、シャフトに伝達される半径方向力は、この構成において、大きいものであり得る。
【0013】
特定の実施の形態において、変化する半径方向寸法は、半径方向平面に軸方向に近づくにつれて直線的に減少してもよく、そのことは、この寸法の変化を得るために実施される、技術的に簡単な解決案である。
【0014】
特定の実施の形態において、シャフトの内側部分は、該少なくとも1つの第1の軸方向平面において及び第1の構成部分に軸方向に隣接する、シャフトの第2の構成部分にわたって一定の半径方向寸法を呈してもよい。特には、少なくとも該第1の軸方向平面において、内側部分の半径方向寸法は、半径方向平面から所定の距離にある、第1の構成部分の特定の点において軸方向で到達される、最小値を呈してもよく、その値はその後、第2の構成部分全てに沿って維持され、従って、曲げの最大応力を受ける、その区域内のシャフトを更に補強することを可能にする。
【0015】
特定の実施の形態において、シャフトの内側部分は、円形であってもよい。第1の軸方向平面に適用される、内側部分の半径方向寸法の特徴は、任意の別の軸方向平面においても適用されることが分かる。従って、シャフトは、その円周方向の周りで均一な状態において、補強可能であり、更にその内部空間もまた、従来の機械加工操作により、特にはシャフトが金属製である場合に、容易に実現可能であり、そのことは、それにも係わらず、本開示の文脈において本質的ではない。
【0016】
特定の実施の形態において、リングの半径方向厚みは、少なくとも第1の軸方向平面において、半径方向平面に軸方向で接近するにつれて増大してもよい。リングのためのこの形状は、半径方向平面から離れて軸方向に進むにつれて、その厚みを薄くすることによりその重量を最小化することを可能にする一方で、シャフトが曲げ変形を受ける場合に、最大の応力を受ける傾向が最も高い、穴の縁部の部分を局部的に補強する。
【0017】
特定の実施の形態において、半径方向平面に平行な断面において、リングは、円形である、内周を呈してもよく、そのことは、シャフト上のリングの組み立てを容易にするために実施するのに技術的に簡単である、解決案である。
【0018】
特定の実施の形態において、該断面において、前記リングは、該断面から別の断面へと、即ち半径方向平面からより遠くへ且つ半径方向平面に平行に、移動するにつれて減少する、直径の円形の外周を呈してもよい。
【0019】
特定の実施の形態において、リングは、回転対称性を呈してもよく、そのことは、例えば、特にリングが金属で作られる場合に、従来の機械加工操作を使用することにより、リングを製作するために実施することが技術的に簡単な解決案であるが、それにも係わらず、そのことは、本開示の文脈において本質的ではない。
【0020】
特定の実施の形態において、リングの半径方向厚みは、第1の軸方向平面に直交する、第2の軸方向平面においてに比べて、第1の軸方向平面においてより大きくてもよく、そのことは、リングの重量の軽量化を可能にできる一方で、穴の縁部に応力が加えられる、軸方向平面の穴の縁部の補強は、最大になる傾向がある。
【0021】
特定の実施の形態において、半径方向平面に平行な断面において、リングは、半径方向厚みの変化を得るために実施するのが技術的に簡単な解決案である、円形の内周及び円形でない外周を呈してもよい。
【0022】
特定の実施の形態において、外周は楕円形であってもよく、第1の軸方向平面内で長軸を及び第2の軸方向平面内で短軸を呈する。
【0023】
特定の実施の形態において、第1の接続部分及び/又は第2の接続部分は、複合材料、例えば、カーボン/エポキシ材料を組み込んでもよい。
【0024】
特定の実施の形態において、第1の接続部分は、複合材料を組み込んでもよい一方で、第2の接続部分は、金属材料により構成されてもよい。
【0025】
特定の実施の形態において、第2の接続部分は、複合材料を組み込んでもよい一方で、第1の接続部分は、金属材料により構成されてもよい。
【0026】
複合材料の低密度により、及び複合材料の良好な機械的強度と疲労強度により、複合材料に頼ることが、航空分野において普及している。従って、複合材料を使用することは、金属等の、より従来の別の材料を使用する場合に比較して、所定の部分の重量を軽減することを可能にするという利点を有する。それにも係わらず、複合材料は、複合材料に、それら自体の特定の破壊、例えばデラミネーション(層間剥離)(隣接する層間の分離)等、のモードを与える、それらの固有の特徴のために、損傷現象に対してより敏感であるという欠点を呈する。しかしながら、本開示の上記の特定の形態によるアセンブリは、損傷現象をより良好に耐えるように特別に設計される。そのような状況下で、アセンブリにおいて少なくとも1つの複合材料を組み込むことは、複合材料が、その欠点を最小限に抑えながら、その様な材料による重量の追加的な節約の利点を得ることを可能にする限り、適切である。
【0027】
特定の実施の形態において、アセンブリは、第1の接続部分及び第1の接続部分から軸方向に離間した第3の接続部分を組み込む、クレビス(Uリンク)と、第2の接続部分を組み込まれていて且つ軸方向においてクレビスの第1と第3の接続部分の間において挿入された、補完的部分と、を具備してもよい。その様なアセンブリの構成は、負荷がクレビスの2つの接続部分にわたって分担可能である限り、より大きな負荷に耐えることを可能にできる。
【0028】
特定の実施の形態において、第1及び第3の接続部分は、半径方向平面に平行な対称面の周りで互いに対称であってもよく、シャフトの内側部分は、該対称面に対して対称であってもよい。
【0029】
上述の特徴及び利点、及び別のものは、限定的な特徴を持たず且つ単に例示として提示される、実施の形態の以下の詳細な説明を読むことにおいて、より良好に明らかになる。
詳細な説明は、添付の図面を参照する。
【0030】
添付の図面は、概略的であり、特には縮尺通りではなく、とりわけ、本開示に記載された原理を説明することを目的とする。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1〜3は、本開示による回動接続型アセンブリ(組立体)1の第1の実施の形態の概略図である。
【0033】
この実施の形態(特に
図3参照)において、アセンブリ(組立体)1は、シャフト(軸)60と、互いから分離された、第1及び第2の接続部分12A及び40と、を具備しており、各々は、第1及び第2の接続部分12A及び40が互いに対して回動することを可能にするために、シャフト60を受容するための穴を有しており、第1の接続部分12Aは、軸方向において、シャフト60の第1の端部62Aと第1の半径方向平面PA1(特に
図3において見ることができ、方向X及びYに平行)との間において配置される一方で、第2の接続部分40は、軸方向において、該第1の半径方向平面PA1とシャフト60の第2の端部62Bとの間において配置される。シャフト60は、中空であり、少なくとも第1の軸方向平面Q(
図1に示されており、更にこの例において方向X及びYに平行)に存在する、内側部分を有しており、シャフト60の第1の構成部分T1にわたる第1の半径方向寸法DAは、軸方向において、第1の端部62Aと第1の半径方向平面PA1との間において伸張しており、その半径方向寸法DAは、変化しており、第1の半径方向平面PA1に軸方向に接近するにつれて減少する。アセンブリ1は、シャフト60と第1の接続部分12Aの穴との間において半径方向に挿入されていて更に変化する半径方向厚みEを呈する、第1のリング20A(
図4に明瞭に示される)を有する。
【0034】
この実施に形態において、シャフト60は、第1及び第2の接続部分12A及び40が互いに対して周りで回動可能な軸線(
図1に明瞭に示されており、更に
図3に示される方向Zに平行である)を画定しており、それにより回動接続部の所望の機能を実行する。
【0035】
この実施の形態において、第1及び第2の接続部分12A及び40は、
図3に示す構成を導入するために、互いに対して180度回転してもよく、この構成において、第1及び第2の接続部分12A及び40は、第1の軸方向平面Qを画定する。
【0036】
この実施の形態において、軸方向は、方向Zに平行である一方で、半径方向は、方向Zに垂直である。その様な半径方向は、シャフト60の軸線と交差する。
【0037】
この実施の形態において、「軸方向」であると言われる任意の平面は、シャフト60の軸線を含み、更に従って方向Zに平行である。特に、この実施の形態において、第1の軸方向平面Qは、方向Y及びZに平行である。その様な状況下では、この第1の軸方向平面Qに位置する半径方向は必ず、Y方向に平行である。
【0038】
この実施の形態において、「半径方向」と呼ばれる任意の平面は、方向Zに垂直であり、従って、方向X及びYに平行である。
【0039】
この実施の形態において、アセンブリ1は、クレビス/ピンタイプのものである。アセンブリ1は、第1の接続部分12Aと第1の接続部分12Aから軸方向に離間した第3の接続部分12Bとを組み込む、クレビス10と共に、第2の接続部分40を組み込んでいて更に軸方向においてクレビス10の第1の接続部分12Aと第3の接続部分12Bとの間において挿入される、補完的部分と、を具備する。
【0040】
この実施の形態において、クレビス10及び補完的部分は、軸線の周りで互いに対して回動する。その様な回動中に、第1及び第3の接続部分12A及び12Bは、一緒に動くように拘束される。第1及び第3の接続部分12A及び12Bは、第2の接続部分40から分離した、ユニット(装置)を形成しており、このユニット及びこの第2の接続部分40は、シャフト60により画定された、軸線の周りで互いに対して回動可能である。
【0041】
この実施の形態において、第2の接続部分40が、軸方向において、第1の半径方向平面PA1と第2の半径方向平面PB1との間において配置される一方で、第3の接続部分12Bは、軸方向において、シャフト60の第2の半径方向平面PB1と第2の端部62Bとの間において配置される。
【0042】
この実施の形態において、シャフト60の内側部分は、少なくとも第1の軸方向平面Qにおいて及びシャフト60の第2の構成部分T2にわたって一定の半径方向寸法DA1、DB1を呈しており、シャフト60の第2の構成部分T2は、第1の構成部分T1に軸方向で隣接しており、更に軸方向において、第1の半径方向平面PA1と第2の半径方向平面PB1との間において延びる。
【0043】
この実施の形態において、シャフト60の内側部分は、少なくとも第1の軸方向平面Qにおいて及び第2の構成部分T2に軸方向で隣接する、シャフト60の第3の構成部分T3にわたって変化する、半径方向寸法DBを呈しており、更に半径方向寸法DBは、軸方向において、シャフト60の第2の半径方向平面PB1と第2の端部62Bとの間において伸張しており、変化する半径方向寸法DBは、第2の半径方向平面PB1に軸方向に近づくにつれて軸方向で減少する。
【0044】
この実施の形態において、アセンブリ1は、シャフト60と第3の接続部分12Bの穴との間において半径方向に挿入されていて且つ変化する半径方向厚みを呈する、第2のリング20Bを有する。
【0045】
この実施の形態において、シャフト60の内側部分は、
図1及び2に明瞭に示されるように円形である。従って、第1、第2及び第3の構成部分T1、T2及びT3の各々の上で、第1の軸方向平面Qにおいて適用する、この内側部分の半径方向寸法の特徴は、任意の別の軸方向平面において、及び特には第1の軸方向平面Qに直交する第2の軸方向平面(第2の軸方向平面は、
図3おいて方向X及びZに平行である)において同様に適用する。その様な状況下で、
図3に示されるように、内側部分の半径方向寸法は、その直径に対応する。
【0046】
この実施の形態において、第1の構成部分T1上で、変化する半径方向寸法DAは、第1の半径方向平面PA1に軸方向において近づくにつれて直線的に減少する。
【0047】
この実施の形態において、第3の構成部分T3上で、変化する半径方向寸法DBは、第2の半径方向平面PB1に軸方向に近づくにつれて直線的に減少する。
【0048】
この実施の形態において、第1の構成部分T1上で、内側部分の半径方向寸法DAは、第1端部62Aにより画定される、半径方向平面において最大値DA2を呈しており、その平面は、点A3においてシャフト60の軸線と交差する。その後に、依然として第1の構成部分T1の上で、内側部分の半径方向寸法DAは、点A2においてシャフト60の軸線と交差する、半径方向平面PA2において最小値DA1に半径方向寸法DAが達するまで、端部62Aから離れて軸方向に進むにつれて減少しており、点A2は、点A3から、及び第1の半径方向平面PA1とシャフト60の軸線との間の交点に対応する、点A1から所定の距離に位置する。従って、半径方向平面PA2は、第1の半径方向平面PA1に平行であり、シャフト60の第2の端部62Aの側へそこ(半径方向平面PA2)から軸方向に戻る。その後、依然として第1の構成部分T1の上で、半径方向寸法DAは一定であり、半径方向平面PA2と第1の半径方向平面PA1との間に位置する、第1の構成部分T1の残りの部分にわたってその最小値DA1に等しい。
【0049】
この実施の形態において、第3の構成部分T3上で、内側部分の半径方向寸法DBは、第2の端部62Bにより画定される、半径方向平面において最大値DB2を呈しており、その平面は、点B3においてシャフト60の軸線と交差する。その後、依然として第3の構成部分T3上で、点B2においてシャフト60の軸線と交差する、半径方向平面PB2において最小値DB1に達するまで、内側部分の半径方向寸法は、第2の端部62Bから離れて軸方向に進むにつれて減少し、点B2は、点B3から及び第2の半径方向平面PB1とシャフト60の軸線との間の交点に対応する、点B1から所定の距離に位置する。従って、半径方向平面PB2は、第2の半径方向平面PB1に平行であり、シャフト60の第2の端部62Bの側へそこ(半径方向平面PB2)から軸方向に戻る。その後、依然として第3の構成部分T3上で、半径方向寸法DBは一定であり、半径方向平面PB2と半径方向平面PB1との間に位置する、第3の構成部分T3の残りの部分にわたってその最小値DB1に等しい。
【0050】
この実施の形態において、値DA1は値DB1に等しい。同様に、この実施の形態において、値DA2は値DB2に等しい。
【0051】
この実施の形態において、第2の構成部分T2にわたって、内側部分の半径方向寸法は一定である。特には、内側部分の半径方向寸法は、それ自体がこの実施の形態において値DB1に等しい、値DA1に等しい。
【0052】
この実施の形態において、内側部分が円形であることを考慮すると、シャフト60の内側表面は、シャフト60の軸線の周りで回転対称性を示す。
【0053】
この実施の形態において、この内側表面は、シャフト60の軸線と一致する軸線の、第1の円錐台部分を有し、その場合その大及び小の基部はそれぞれ、シャフト60の第1の端部62A及び第1の半径方向平面PA1に向かって面する。具体的には、大及び小の基部は、点A3及びA2それぞれにおいてシャフト60の軸線と交差する。特には、大及び小の基部の直径は、DA2及びDA1にそれぞれ等しい。
【0054】
同様に、この実施の形態において、内側表面は、シャフト60の軸線と一致する軸線の、第2の円錐台部分を有し、シャフト60の第2の端部62B及び第2の半径方向平面PB1に向かってそれぞれ面する、大及び小の基部を有する。特には、大及び小の基部は、点B3及び点B2においてシャフト60の軸線とそれぞれ交差する。特には、大及び小の基部の直径は、それぞれDB2及びDB1にそれぞれ等しい。
【0055】
この実施の形態において、内側表面は、第1の円錐台形部分と第2の円錐台形部分との間に第1の円錐台形部分と第2の円錐台形部分と連続して配置される、円状の円筒状部分を有する。円筒状部分の回転軸線は、シャフト60の軸線と一致する。特には、この実施の形態において、この円筒状部分の直径は、それ自体がDB1に等しい、DA1に等しく、逆もまた同様である。
【0056】
この実施の形態において、第1と第3の接続部分12A及び12Bは、第1の半径方向平面PA1に平行な対称面P0に関して互いに対称であり、シャフト60の内側部分は、該対称面P0に関して対称である。特には、この対称面P0は、点Oにおいてシャフト60の軸線と交差する。点A1〜A3は、点Oに対して点B1〜B3とそれぞれ対称である。同様に、面PA1及びPA2は、面P0に関して面PB1及びPB2とそれぞれ対称である。
【0057】
この実施の形態において、アセンブリに具備される別の要素をシャフト60に取り付けることを可能にするために、シャフト60の外形は、その端部62A及び62Bにおいて幾分非対称である。特には、シャフト60の外形は、その端部62A、62Bの一方(一方又はもう一方、例えば第1の端部62A)の近傍において肩部64Aと、その2つの端部62A及び62Bの内のもう一方の近傍においてねじ山の上にナット70Bがねじ込まれる、ねじ山と、を具備する。この実施の形態において、第1、第2及び第3の接続部分12A、40及び12Bは、軸方向において相次いで配置される。具体的には、第1、第2及び第3の接続部分12A、40及び12Bは、肩部64Aとナット70Bとの間において軸方向に閉じ込められており、第1の接続部分12Aが、肩部64Aと第1の半径方向平面PA1との間において軸方向に閉じ込められる一方で、第2の接続部分40は、第1の半径方向平面PA1と第2の半径方向面PB1と間において軸方向に閉じ込められており、更に第3の接続部分12Bは、第2の半径方向面PB1とナット70Bとの間において軸方向に閉じ込められる。
【0058】
この実施の形態において、及び上述したように、第1のリング(輪)20Aは、シャフト60と第1の接続部分12Aの穴との間において半径方向に挿入され、第1のリング20Aは、変化する半径方向厚みEを呈する(特には
図4を参照)。
【0059】
この実施の形態において、第1のリング20Aは、特には、第1のリング20Aがシャフト60に取り付けられた時に、シャフト60の軸線と一致する、回転軸線の周りで、回転対称性を呈する。
【0060】
この実施の形態において、第1のリング20Aの半径方向厚みEは、少なくとも第1の軸方向平面Qにおいて(及び、特には軸方向平面において、この実施の形態において、第1のリング20Aが、上述したように、回転対称性を呈する事実を考慮すると)第1の半径方向平面PA1に軸方向に近づくにつれて増大する。
【0061】
この実施の形態において、半径方向厚みEは、シャフト60の第1の端部62Aに面するものである、軸方向において第1のリング20Aの端部から延びる、第1のリング20Aの第1の部分にわたって一定である。
【0062】
この実施の形態において、半径方向厚みEは、軸方向において第1の半径方向平面PA1から離れて延びる、第1のリング20Aの残りの部分にわたって減少して、第1の部分の一定値に達しており、一定値は、上述の残りの部分に延びる。
【0063】
この実施の形態において、第1のリング20Aは、半径方向厚みEの変化が第1のリング20Aの外面の形状により得られるように、円状の円筒である、内面を呈しており、第1のリング20Aの外面は、その第1の部分にわたって円筒状であり、更に第1のリング20Aの残りの部分において第1の半径方向平面PA1に近づくにつれて広がる。一例として、このフレア(拡大)は、円錐台形の表面により得られてもよい。
【0064】
この実施の形態において、更に上述したように、第2のリング20Bは、シャフト60と第3の接続部分12Bの穴との間において半径方向に挿入されており、更に第2のリングは、変化する半径方向厚みを呈する。
【0065】
この実施の形態において、第2のリング20Bは、第1のリング20Aに類似しており、そのことは、第2のリング20Bが、本開示において、第1のリング20Aを参照して上記で詳細に説明されていて且つ本開示における簡潔さの理由により第2のリング20Bを参照して再度詳細に説明されない、1つ以上の特徴を選択可能であることを意味する。第2のリング20Bが1つ以上のこれらの特徴を再現する場合に、特に
図3を参照して及びこれに類似して使用される、用語を適応することで十分である。
【0066】
この実施の形態において、第2のリング20Bは、第1のリング20Aと同一であるので、第2のリング20Bは、第1のリング20Aの全ての特徴を再現する。
【0067】
この実施の形態において、損傷現象に対する穴の耐性を強化するために、アセンブリ1は、シャフト60と第1のリング20Aとの間において半径方向に挿入される、環状部分をそれらの各々が具備する、第1の一対の補強部材30A及び32Aを有するので、第1のリング自体が、これらの環状部分と第1の接続部分12Aの穴との間において半径方向に挿入される。この実施の形態において、この第1の一対の2つの環状部分の各々は、一定の半径方向厚みを呈する。この実施の形態において、これらの2つの環状部分は、軸方向において互いに隣接して配置される。この実施の形態において、この第1の一対の2つの補強部材30A及び32Aの各々はまた、第1の半径方向平面PA1に平行に延びる、カラー(襟部)を具備する。この実施の形態において、2つの補強部材30A及び32Aのそれぞれのカラーは、第1の接続部分12Aの軸方向に対向する2つの表面の近傍で半径方向に突き出る。従って、カラーは、該対向する表面の代わりで且つそれに代わって軸力を吸収可能であり、及び/又は第1の接続部分12Aの軸方向の設置を改善可能である。
【0068】
この実施の形態において、アセンブリ1は、第2の一対の補強部材50A及び50Bを有しており、各々は、シャフト60と第2の接続部分40との間において、第2の接続部分40に対して直接的に、半径方向に挿入される、環状部分を有し、更に、第2の一対の補強部材50A及び50Bは、第1の対の補強部材30A及び32Aに類似する。
【0069】
この実施の形態において、アセンブリ1は、第3の一対の補強部材30B及び32Bを有しており、各々は、シャフト60と第2のリング20Bとの間に半径方向に挿入される、環状部分を有しており、第2のリング20B自体は従って、これらの環状部分と第2の接続部分12Bの穴との間において半径方向に挿入される。この実施の形態において、これらの補強部材30B及び32Bは、補強部材30A及び30Aに類似しているか、又は図に示すように実際は同一である。
【0070】
この実施の形態において、クレビス10(特には、クレビス10に組み込まれた第1及び第3の接続部分12A及び12B)は、複合材料、例えば、カーボン/エポキシ材料により製作される。この実施の形態において、補完的部分(特には、補完的部分に組み込まれる、第2の接続部分40)は、金属製である。
【0071】
この実施の形態において、シャフト60は金属製である。
【0072】
この実施の形態において、第1及び第2のリング20A及び20Bは金属製である。
【0073】
この実施の形態において、補強部材30A及び32A、並びに同様に補強部材30B及び32B、並びに補強部材50A及び50Bは、金属製である。
【0074】
それにも係わらず、本開示の範囲を逸脱することなく、上述の要素の内の1つ以上のものの選択のために幾つかの別の複合物を使用することが可能であろう。一例として、同様に補完的部分が同様に、複合材料から製作されるように、及び/又はクレビス10を金属から製作されるように構成されてもよい。
【0075】
図5及び6を参照すると、本開示による回動接続型アセンブリ1の第2の実施の形態の開示が、以下に示される。
【0076】
本実施の形態において、第1の実施の形態の特徴の全ては、上述のように、再現されるが、その場合、第2の実施の形態において変更される、第1及び第2のリングに関する特徴は除外される。従って、本開示における簡潔さの理由から、これらの変更された第1及び第2のリング20A’及び20B’のみが、以下に説明される。第1の実施の形態を参照して説明された、別の要素は、第2の実施の形態を参照して再度説明されず、更に別の要素は、
図6において同じ参照番号が付される。
【0077】
この第2の実施の形態において、アセンブリ1は、シャフト60と第1の接続部分12A内の穴との間に半径方向に挿入される、第1のリング20A’(
図5において明瞭に示される)を具備しており、そのリングは、変化する半径方向厚みE1、E2を呈する。
【0078】
この第2実施の形態において、第1のリング20A’の半径方向厚みは、第1の軸方向平面Qに直交する、第2の軸方向平面Rにおけるものに比べて、第1の軸方向平面Q(本実施の形態において、第2の軸方向平面Rは、方向X及びZに平行である)において、より大きい。特には、及び
図5に示すように、半径方向厚みは、第1の軸方向平面Qにおいて最大値E1をとり、第2の軸方向平面Rにおいて最小値E2をとる。
【0079】
この第2の実施の形態において、第1の半径方向平面PA1に平行な断面において、第1のリング20A’は、円形である、内周と、円形ではない外周と、を呈する。特には、外周は、第1の軸方向平面Qにおいてその長軸を有していて且つ第2の軸方向平面Rにおいてその短軸を有する、楕円形である。
【0080】
この第2の実施の形態において、アセンブリ1は、シャフト60と第3の接続部分12Bの穴との間において半径方向に挿入される、第2のリング20B’を有しており、その第2のリングは、変化する半径方向厚みを呈する。
【0081】
この第2の実施の形態において、第2のリング20B’は、第1のリング20A’に類似しており、そのことは、本開示において、第2のリング20B’が、第1のリング20A’に関して上述された、1つ以上の特徴を選択してもよいこと、及び本開示における簡潔さの理由から、第2のリング20B’に関して再度詳細に説明されないことを意味する。第2のリング20B’が、1つ以上のこれらの特徴を再現する場合に、特には
図6を参照して及び類似して使用される、用語を適応することで十分である。
【0082】
この第2の実施の形態において、第2のリング20B’が、第1のリング20A’と同一であるので、第2のリング20B’は、第1のリング20A’の全ての特徴を再現する。
【0083】
本開示に記載された実施の形態は、非限定的な例示により与えられており、本開示に照らして、当業者は、本発明の範囲内に留まりながら、これらの実施の形態を容易に変更可能であるか又は別のものを想定可能である。
【0084】
更に、これらの実施の形態の様々な特徴は、単独に又は互いに組み合わせて使用されてもよい。様々な特徴が組み合わされる場合に、特徴は、上記のように又は別の方法で組み合わされてもよく、本発明は、本開示において説明される、特定の組み合わせに限定されない。特には、逆のことが特定されない限り、任意の一実施の形態を参照して説明された、特徴は、任意の別の実施の形態に対して類似する方法で適用されてもよい。