(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アウトソール部は、平板形態からなるインレー部を備え、前記インレー部の底面の高さは、前記吸着部の下端の高さに対応することを特徴とする請求項1に記載の滑り防止構造を備えるアクアシューズ。
前記アウトソール部は、吸着部の配列の縁を成す側壁部を備え、前記インレー部に隣接する連結部の間には開口部が形成され、側壁部に隣接する連結部の間には充填部が形成されることを特徴とする請求項3に記載の滑り防止構造を備えるアクアシューズ。
前記アウトソール部の前方から前方に向かって延長形成され、水中で水の流れを押しやる熊手部をさらに含み、前記熊手部は、水の流れを押しやる機能の向上のために上側に湾曲した形態で形成され、前記熊手部には前記熊手部が変形されることを防止するための一つ以上の補強リブが備えられることを特徴とする請求項1に記載の滑り防止構造を備えるアクアシューズ。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付された図面を参照して、本発明による滑り防止構造を備えるアクアシューズについてさらに詳細に説明する。
【0024】
本発明のアクアシューズは、特に水が多い溝川、プール、海辺などのような場所で使うことができるように柔軟で、かつ足との密着性に優れ、後述するとおり、滑り防止のための構造及び排水のための構造を備える足に密着する形態の履物を意味する。すなわち、本発明の概念は、水分が多い空間での上面防水性、底部排水性、底面吸着性を同時に備え得、これのために水を意味する「アクア」という用語を使用して機能的な意味としてアクアシューズと定義したことに留意しなければならない。
【0025】
本発明の概念による滑り防止構造を備えるアクアシューズは、基本的に底部に配置され、地面との滑り防止のための吸着構造を備えるアウトソール部と、前記アウトソール部の上側を覆うように配置される甲皮と、前記甲皮と裁縫される方式で結合され、底面側でアウトソール部の上面と接着される方式で結合されるインソール部とを含んで成る。
【0026】
アウトソール部は、履物の類型によって多様な形態及びサイズで形成され得、本発明の概念が適用される場合、後述する説明及び図面に限定されるものではない。本発明の説明では、両足が対向するように立っている状態を基準に対向する側を内側、その反対になる方向を外側と定義して使用する。
【0027】
但し、本発明の滑り防止構造を備えるアクアシューズの用途は、必ずしも前記の例に限定されるものではない。
【0028】
図1は本発明の実施形態による滑り防止構造を備えるアクアシューズを示す斜視図であり、
図2はこれの底面である。
【0029】
本発明は、上側から大きく甲皮100、インソール部及びアウトソール部300からなる。
【0030】
アウトソール部300は、上側には足の底部を支持し、下側には地面に接触するように配置されるが、このようなアウトソール部300は、摩擦力の向上のために天然ゴムや合成ゴム材質からなるが、必ずしもしもこれに限定されるものではない。
【0031】
本発明の概念では、全体的な履物を成す材質が従来の履物に比べて軽量化となる概念を提示するので、前記アウトソール部300は、射出成形できる合成樹脂材質、TPE(Thermo plastic elastomers)素材、天然ゴムや、合成ゴム材質から選択され得る。
【0032】
前記アウトソール部300は、全体的な構造を支持し、他の部位に比べて高い耐久性を有することが好ましいので、前記甲皮100及びインソール部200よりその厚さがさらに厚く形成される。
【0033】
このようなアウトソール部300は、大きく地面を支持する底部位と甲皮100の下側の側面を囲む形態の側壁部位とに区分され得るが、軽量の履物の補強性のために側壁部位に上下に隆起及び陥没した形状を有し得る。
【0034】
本発明は、水分が多い、或いは滑りやすい地面での活動性及び安全性の向上のため、アウトソール部300が底部に吸着するための構造を含むが、このような吸着構造は、一種の真空吸着カップであり得る。これに対する好ましい実施形態は、
図4以下の説明で後述する。
【0035】
甲皮100は、全体的に足の甲及び甲幅を囲む形態で形成され、上側には足が入出できる開放部(図面符号は未図示)を備え得る。本発明の軽量の履物の概念を満たすためにこのような甲皮100の素材は、伸縮性に優れる軽量の材質からなることが好ましいが、伸縮性を考慮してネオプレン(Neoprene)素材や、ポリスパン(Polyspan)材質が用いられ得る。
【0036】
このような甲皮100の伸縮性によって足の甲及び甲幅との密着性が向上し、歩行中の足の変形に応じて自然に甲皮100が柔軟に変形され得るので、足との一体感が向上できる利点を有する。
【0037】
前記甲皮100は、概ねアウトソール部300に直ちに結合される工程を経ず、インソール部200と先に結合が成されるが、
図2では甲皮とインソール部との結合状態を示す。
【0038】
本発明の概念では、軽量性及び結合の堅固性を向上できるように、甲皮100とインソール部200とが裁縫される方式で結合され、アウトソール部300に対してインソール部200の底面が共に接着されながらアウトソール部300の側壁部位の内面で甲皮100の下側の外面が共に接着される方式で結合が成される。
【0039】
図2を参照してさらに具体的に調べると、甲皮100の下端側は、インソール部200の外周縁に沿って裁縫される方式で結合される。
【0040】
従来には上足袋を生産することにおいて、甲皮の内面が外側へ向かうように裏返した状態でインソール部に該当する底部を反転させて甲皮の下端側の外周面と底部の底面の外周側とを面接した状態で裁縫をした後に裁縫面が外側から見えないように甲皮を再び裏返して使うことが一般的であった。
【0041】
このような従来技術の甲皮と底部の結合方式は、外側の仕上げには大きい問題はないが、内面では裁縫された角部位が突出するため、着用感に問題があり、場合によっては足の裏や甲幅に対する身体損傷の恐れが存在した。また、生産工程が複雑な問題もあった。
【0042】
本発明では、これを考慮して甲皮100及びインソール部200をいわゆるボニス方式と呼ばれるワンピースパターンで裁縫する結合方法を提案する。すなわち、甲皮100の下側端部の角とインソール部200の外周角を隣接させるように配置し、平面上隣接した部位を上下にジグザグ方式で裁縫糸により連結することによって、一度の裁縫工程で甲皮100とインソール部200との結合が完了できるようにした。この時、従来の方式に比べて製作工程が単純化されることは勿論、足に着用時、連結部位に段差や突出部位が存在しないので、着用性が向上する利点があることに留意しなければならない。
【0043】
前記甲皮100とインソール部200とが裁縫される連結部位を連結部210と定義して使用し、前記連結部210は、後述するとおり、アウトソール部300の内周側に接着され、外部に露出されない。
【0044】
一方、前記インソール部200は、足の裏と直接接触するため、着用感に優れる材質が採択され得る。好ましくは、前記インソール部200は、汗や水分の吸湿または排水性を考慮して、多数の孔隙または貫通ホールが形成された材質からなるが、これのため、メッシュ形態を有する合成繊維材質からなることが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。前記メッシュ形態は足の裏の感触及び排水または吸湿の性能を考慮して多様に形成され得る。このようなメッシュ形態は、後述するとおり、アウトソール部300の開口部330と追加的に備える靴敷き部の連通部と共に排水性を提供する。
【0045】
本発明では、アウトソール部300と甲皮100及びインソール部200とが接着する方式で結合が成され、軽量の材質で形成されるため、アウトソール部300による全体的な性能の向上を考慮しなければならない。
【0046】
このため、前記アウトソール部300は、底部位及び側壁部位を含むが、側壁部位は隆起及び陥没形状を成し得る。
【0047】
図1に示すように、アウトソール部300の側壁部位は、爪先部位で上側に突出する部位と、かかと部位で上側に突出する部位とを含み得る。
【0048】
前記のようなアウトソール部300の隆起部と陥没部により、軽量の履物において形態を維持しながらも、身体の自然な変化による変形が容易になされるので、着用感及び耐久性が向上する利点を有するようになる。
【0049】
また、前記耐久性を考慮して本発明では、甲皮100には前方甲皮(図面符号は未図示)と後方甲皮120とがさらに結合され得る。
【0050】
前記前方甲皮及び後方甲皮120は、甲皮100が伸縮性が強い材質からなることを考慮して、より多い力を受ける部位で伸縮性をある程度抑制し、かつ外部の衝撃に抵抗性を高めるように機能するが、前方甲皮及び後方甲皮は、甲皮100よりさらに傾性の材質からなることが好ましい。例えば、前記甲皮100がネオプレン材質からなる時、前方甲皮及び後方甲皮120は、布、革や、合成繊維のような材質からなる。
【0051】
前記前方甲皮は、足の第3指の骨が配置される部位で前方側に湾曲した湾曲部を備え、前方甲皮の後方側ラインは、太極模様の一部の形態からなる。この時、実質的に足の幅の基準から見る時、足の親指の幅が他の足の指に比べて顕著に大きいので、湾曲部は外側に偏った形態で配置される。
【0052】
前記後方甲皮120は、履物の着脱時に後方側の変形を最小化し、かかとに荷重が加えられた時、これを補強できるように機能し、前方甲皮は、特に歩行時に爪先が上がる現象と外部の衝撃に対する抵抗性を強化するように機能する。
【0053】
一方、前記後方甲皮120は、概ねアウトソール部300から甲皮100の開口部側まで後方から上下方向に延長される形態からなり、後方甲皮120の上端側には上側にさらに突出した延長部130が配置され得る。
【0054】
前記延長部139は、手で把持が可能であり、履物着脱の容易性を向上するように機能し得る。
【0055】
このような延長部139は、後方甲皮120と結合され、前方甲皮のように甲皮100の上面に裁縫される方式で結合することが好ましいが、接着される方式または熱融着される方式などの多様な結合方式を排除するものではない。
【0056】
後方甲皮120は、前方甲皮と同様に軟性の材質からなる甲皮100の後方側を支持し、耐久性を考慮して下側から左右への幅が最も広く形成されることが好ましい。
【0057】
前記したとおり、後方甲皮120は、上端側に延長部139が配置され、把持が可能な構造を有し、甲皮100との結合のために前後方に貫通する方式で後方裁縫部が形成され得る。
【0058】
このような前方甲皮及び後方甲皮120は、甲皮100がインソール部200と結合する前にあらかじめ裁縫される方式で結合され、連結部210による結合時、共に裁縫、特に、ボニス裁縫方式で結合されることが好ましい。
【0059】
一方、前記甲皮100で足が入出する開口部側では、繰り返し使用による損傷が防止されるように開口部の上端側を囲む形態でリング部(
図7の140)がさらに配置され得る。
【0060】
図3は本発明の軽量の履物の断面を示し、具体的には、前方側で概ね第2隆起部が配置される側から左右方向に切断された形態を示す。
【0061】
前記したとおり、甲皮100とインソール部200とが、相互間隔が隣接した状態でボニス工法のような裁縫方式の連結部210によって連結が成されると、インソール部200の底面と甲皮100の下側の外周に接合部400が塗布され、前記接合部400は接着剤のような材質であり得る。但し、前記接合部400は、アウトソール部300の上側に塗布されたり、または甲皮100とインソール部200とアウトソール部300に共に塗布されたりする方式で配置されることもできることは勿論である。
【0062】
これにより接合部400を介して、インソール部200とアウトソール部300、甲皮100とアウトソール部300とが結合され、また、インソール部200と甲皮100の連結部210での連結状態がさらに強化され得る。
【0063】
ここで、前記隆起部の内面には接合部400が形成されるので、それぞれの隆起部で甲皮100との結合が成される。
【0064】
前記インソール部200の上側には、緩衝性能及び感触の向上のために靴敷き部500がさらに配置され得、このような靴敷き部500は、足の底面と直接接触して排水性能を提供することができる。これについては後述する。
【0065】
さらに、前記甲皮100は外面側に結合され、反復的な変形に対して足の構造を適切に支持できる補強部(図示せず)が結合され得る。
【0066】
このような補強部は、外面に所定の紋様を形成し、かつ前後または上下方向への力を支持できるように所定の骨格として機能することができるが、合成樹脂材質であらかじめ形成され、甲皮100の外面に裁縫、接着、融着される方式で配置され得る。
【0067】
このような補強部は、所定の凹凸面として甲皮100に配置され得るが、美観的な向上及び補強性能を考慮して発泡式捺染で形成されることが好ましい。
【0068】
この時、前記発泡式捺染は、ポリウレタンフォーム(Poly Urethane Foam)材質からなるが、甲皮100がインソール部200と結合する前の工程で甲皮100に対してあらかじめ形成され得る。
【0069】
例えば、前記補強部は、甲皮100を成す繊維の表面に対して捺染処理面を形成し、これに対して金型をかぶせた状態で捺染剤を注入して成る。この時、発砲インクが注入されると、立体的な形状を成し、これをプレスを介して均一な厚さまたは所望する形状の厚さに形成する過程により形成され得る。
【0070】
これにより、形成された補強部は、履物が形成された状態で上下方向に配置される形と前後方向に配置される形に区分されるが、上下方向に形成された区間は、上下補強区間として上下方向への引張を支持して、前後方に折り曲げられ、所定の前後方の厚さを有する前後補強区間では前後方向への引張を支持する。
【0071】
本発明では、前記甲皮100が、伸縮性が高い材質からなるので、密着性及び一体感に優れる長所があるが、激しい運動には適切でない問題を有するため、補強部により活動性をさらに向上できるようになる利点を有する。
【0072】
図4は本発明の第1実施形態による滑り防止構造を備えるアクアシューズの底面図である。
【0073】
本実施形態で便宜上、底面図を基準に示したが、
図1のように足に着用されて、地面にアウトソール部300が接触する状態を基準として説明することに留意しなければならない。
【0074】
前記したとおり、プールのような水分が多い環境で活動する特性上、所定の摩擦構造を有することが安全性及び活動性のために好ましく、このような摩擦力を真空吸着によって形成し得る。
【0075】
したがって、アウトソール部300は、底部に複数の吸着部310を備え得る。前記吸着部310は、上側に凹む形態のカップであって、真空吸着の機能を行う。
【0076】
身体の荷重が足の裏に提供されると、圧力によって吸着部310が外周側に伸張しながら下方に圧縮され、内部の空気を排出し、これにより吸着部310の内部で陰圧によって吸着力が提供され、地面に付着することができる。このような吸着力は地面に形成される水膜によってさらに強化され得る。
【0077】
吸着力が持続する場合、歩行に不便さをもたらし得るため、前記吸着部310は吸着力の解消のための構造をさらに備え得る。これについては後述する。
【0078】
前記吸着部310は、円形で形成されて底面の図示状態で相互間に連結部320によって連結され得、前記連結部320の間には内部のインソール部200及び靴敷き部からの水分の排出のための開口部330が形成され得る。
【0079】
前記吸着部310及び連結部320の配列は、選択的であり得るが、均一な吸着力の提供と多様な種類及び形態の履物への対応を考慮して、一つの吸着部310に隣接する吸着部310は、正六角形の形態で配列されることが適切である。
【0080】
すなわち、一つの吸着部310は、等間隔で六つの方向に連結部320が外周方向に放射状で形成され、これに各々の吸着部310が結合され、このように一つの吸着部を囲むように配置される吸着部の相互間にも各々の正六角形の一辺を成すように連結部320によって連結が成される。
【0081】
このような概念により、一つの吸着部310で放射状の六個の連結部320が延長され、これに六個の吸着部が配列され、一つのアウトソールユニット302を形成し得る。それぞれの吸着部310は、これを中心に各々アウトソールユニット302を形成し得、隣接するアウトソールユニット302は、底部の面積で交差部位を有する。
【0082】
前記連結部320の形態は、選択的であるが、吸着部310に近づくほど幅が広くなるように形成されることが好ましい。
【0083】
また、前記連結部320の間に形成される開口部330は、第1実施形態で、三つの連結部320が概ね三角形態からなる。
【0084】
側壁部301は、アウトソール部300の底面の外周を囲む形態で底部位に延長して形成され得、底面上の外側の骨格を形成し得る。この時、アウトソールユニット302の配列は、各側壁部301に連結され、このような形態は、全体的に一体の射出物として形成されることが好ましい。
【0085】
以下、前記吸着部の構造についてさらに詳細に説明する。
【0086】
地面に対して接触する部位は、主に吸着部310であり得、これのために吸着部310が連結部320より下方に突出する形態で配置されることが好ましい。
【0087】
これに、連結部320は吸着部310の上側を連結する形態で配置され、吸着部310は上側に凹む円盤形態で形成されるカップ311を含む。前記カップ311が内部の空間と地面との間に真空圧を形成して吸着力を提供することは前述したとおりである。
【0088】
しかし、歩行時の吸着力の解除を考慮しなければ不便さは解消されない。このため、吸着力の解除のための追加的な構成が提案され、このような吸着力解除のための構成は、カップ311の中心側で下方に突出形成される突起部312であり得る。
【0089】
前記突起部312よりカップ311のリム(cup rim)が下側にさらに延長して形成されることが好ましいが、このような形態によりアウトソール部300の所定の部位が歩行過程で地面に接触が開示されると、カップ311のリムが地面に密着され、圧力が提供されることによって圧縮変形されながら内部の空気が抜け出すと共にカップ311の底部と地面との間に吸着力が提供される。これにさらに大きい圧力が提供される過程においてカップ311の中心側に配置される突起部312は、下方に移動しながら地面に接触され、カップ311の内部に残留した空気を圧縮しながら地面を押しやる方式で吸着力を解除することができるようにする。
【0090】
これは歩行時に水分が多い部位における滑りは、最初履物の底部位が接触して水膜が形成される瞬間に発生することを考慮したものであり、持続的に地面との接触部位が変化する過程において接触及び最初圧力の提供の過程ではカップ311によって吸着力を発生し、かつ移動のために荷重が地面との接触部の上に移る過程で突起部312が下方にさらに移動するようにすると共に、吸着力を自然に解除するための構成である。
【0091】
前記連結部320は、柔軟に変形され、ねじれることによって吸着部310の相互間に連結して形態を維持する機能をし、かつ吸着部310自体の形態を維持して吸着力が均一に発生できるように底部位の形態を柔軟に可変する機能を行う。
【0092】
前記開口部330は、吸着過程では地面とカップ311との間に過度な水膜が発生しないように接触過程である程度の水分を含有できる臨時貯蔵空間として機能する。
【0093】
図5は本発明の第2実施形態による滑り防止構造を備えるアクアシューズの底面図である。
【0094】
第1実施形態のように全体的にアウトソールユニット302が配列され、一つのアウトソールユニット302を形成する連結部320の間に各々の開口部330が形成される場合、全体的に柔軟性が提供され得るが、剛性や支持力における問題点があり得る。
【0095】
これを考慮して本発明の第2実施形態では、補強構造としてのインレー部350がさらに配置され、支持力を向上できる構造が提示される。
【0096】
このようなインレー部350は、概ね底部位の前後方向を横切るように配置され、両側に所定の枝部位が延長される形態で形成され得る。このようなインレー部350の間には前述した吸着部310が配列され得る。
【0097】
前記インレー部350は、概ね全体的に平板形態からなり、底面は、吸着部310のカップ311の下端と対応する高さからなることが好ましい。これにより、下方への圧力の提供時、インレー部350が圧縮されながら吸着部310で吸着力が円滑に提供され得る。
【0098】
前記インレー部350は、一部に一つ以上の凹溝である溝部351と上側に陥没するリング形態の段差部352とを備え得る。このような溝部351及び段差部352は、水分が臨時保存される空間を提供し、かつ平板形態からなるインレー部350の水膜現象を最小化するように機能する。
【0099】
また、歩行時に最初に地面と接触し、最も大きい圧力が形成されるかかと部位に対応するインレー部350には、複数の突起が形成される摩擦部370がさらに形成されることが好ましい。
【0100】
一方、本実施形態では連結部320の間の空間部である開口部330と、連結部320の間を埋める形態で形成される充填部340が選択的に配列されるが、前記充填部340は連結部320の連結関係をさらに堅固に支持するようにしてアウトソール部300の全体的な形態がさらによく維持されるようにする。
【0101】
このような開口部330及び充填部340の配列は、選択的であり得るが、インレー部350と隣接する部位では、排水性及び水膜現象の最小化のため、開口部330が配列されて側壁部301に隣接する部位では剛性の確保のため、充填部340が配列されることが好ましい。
【0102】
図6は本発明の第3実施形態による滑り防止構造を備えるアクアシューズの底面図である。
【0103】
吸着部310及びインレー部350に関連して、前記と重複する説明は省略する。
【0104】
本発明は、アクアシューズであって、プールや海辺のように水遊びが可能な場所において活用性が極大化されることは前述したとおりである。本発明の第3実施形態では、水遊びとしての効用性の向上のため、アウトソール部300が前方側に水の流れを押しやることができるように熊手部360をさらに備える場合を説明する。
【0105】
前記熊手部360は、アウトソール部300の前方に突出する形態で形成され、図面に示すように利用者の足に着用されて水を押しやることができる前方の所定の体積を確保する。
【0106】
水の流れを押しやる機能の向上のため、前記熊手部360は上側に湾曲した形態で形成されることが好ましい。
【0107】
また、前後方向に形成されるリブ形態で熊手部360の変形をある程度防止できるように一つ以上の補強リブ361がさらに配置され得、このような補強リブ361の上下方向への厚さは、熊手部360の他の部位よりさらに厚く形成され得る。
【0108】
このような熊手部360は、アウトソール部300の全体と共に一体の射出構造で形成されることが好ましい。
【0109】
図7は本発明による滑り防止構造を備えるアクアシューズの開放部を上側からの視図である。
【0110】
前記したとおり、甲皮100及びインソール部200は、ボニス裁縫による方式で段差が除去され、相互間に連結部320で連結され、甲皮100の上端側にはリング部140が形成され、これは開放部で足が挿入されたり離脱されたりする過程で、耐久性及び感触を向上するように機能する。
【0111】
前記リング部140は、甲皮100と裁縫による方式で結合され得る。
【0112】
また、前記インソール部200は、排水性を考慮してメッシュ形態、または多数の孔隙が形成された材質からなるが、このような場合、前記アウトソール部300の開口部330に内部の水分が排出されるが、緩衝性や感触の向上のためにさらに靴敷き部がその上側に配置され得る。
【0113】
図8は前記靴敷き部の好ましい実施形態を示す底面である。
【0114】
前記靴敷き部は、インソール部200の上側に脱着可能なように配置され得、前記アウトソール部300の開口部330と連通できる複数の連通部510を備え得る。このような連通部510の模様、サイズ及び配列は選択的である。
【0115】
但し、底部で排水性の向上のため、連通部510と連通部510との間を連結する形態で溝である連通溝520をさらに備えることが好ましいが、このような連通溝は、所定の底の紋を形成し得る。
【0116】
靴敷き部500の中心側にはインソール部200との摩擦力を提供するための摩擦突起530が下方に突出して形成され得る。
【0117】
前記したような本発明の滑り防止構造を備えるアクアシューズは、甲皮、インソール部及びアウトソール部が軽量の材質からなり、生産工程を最小化できる構造を有するため、生産性が向上し、かつ足の形と動きに最適化された履物の提供が可能になる利点がある。
【0118】
また、水分が多い場所での使用時、滑る現象を防止できるように吸着力を利用することによって安全性が向上され得、足の歩行過程での圧力の変化に応じて吸着力が解除される構造を有するので、使用上の便利性が極大化される。
【0119】
以上、本発明について実施形態及び添付する図面に基づいて詳細に説明した。しかし、以上の実施形態及び図面によって本発明の範囲は制限されず、本発明の範囲は、後述する特許請求の範囲に記載された内容によってのみ制限される。