特許第6687667号(P6687667)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6687667
(24)【登録日】2020年4月6日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】センサの自動位置決定方法および装置
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/74 20150101AFI20200421BHJP
   G01V 8/20 20060101ALI20200421BHJP
【FI】
   E05F15/74
   G01V8/20 P
【請求項の数】25
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-94929(P2018-94929)
(22)【出願日】2018年5月16日
(65)【公開番号】特開2018-199994(P2018-199994A)
(43)【公開日】2018年12月20日
【審査請求日】2018年5月16日
(31)【優先権主張番号】10 2017 208 716.1
(32)【優先日】2017年5月23日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518171421
【氏名又は名称】ゲーツェ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100133503
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 一哉
(72)【発明者】
【氏名】パルミンテリ, ダニエル
【審査官】 藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−311061(JP,A)
【文献】 特開2000−345766(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/091491(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0279252(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/00 − 15/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を送る少なくとも1つの送信器(30)と光を検出する少なくとも1つの検出器(32)とを有しており、それぞれ、前記それぞれ検出された光をもとにして、該検出された光が前記送信器(30)のどちら側から受信されたのかを確認可能であるように形成されている、安全性確保のために用いられる複数のセンサ(12〜20;22〜26;40)を備えた自動スライドドア設備(28)におけるセンサ(12〜20;22〜26;40)の自動位置決定方法であって、まず、前記センサ(12〜20;22〜26;40)の互いに相対的な位置を検知するために、異なったセンサ(12〜20;22〜26;40)の送信器(30)が、変化させたクロック周波数および/もしくは送信周波数ならびに/または変化させた変調で順次制御され、ならびに/あるいは異なったセンサ(12〜20;22〜26;40)の送信器(30)が順次オフに切り替えられ、かつ変化させたクロック周波数もしくは送信周波数または変化させた変調で制御されないそれぞれのセンサの検出器(32)によって、変化させたクロック周波数および/もしくは送信周波数または変化させた変調で制御されるセンサの光がどちら側から受信されるのかが検出され、あるいは、オフに切り替えられた送信器(30)を有するセンサの前記検出器(32)によって、別のセンサからの光がどちら側から受信されるのかが検出され、続いて、前記センサ(12〜20;22〜26;40)の検知された互いに相対的な位置をもとにして前記センサ(12〜20;22〜26;40)のそれぞれの絶対位置が決定される、方法。
【請求項2】
隣り合うセンサ(12〜20;22〜26;40)の監視領域が部分的に重なり合うことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法がクロック周波数および/または送信周波数を変化させることを含み、前記センサ(12〜20;22〜26;40)の互いに相対的な位置を検知するために、前記センサ(12〜20;22〜26;40)の送信器(30)のクロック周波数および/または送信周波数を第1クロック周波数および/または送信周波数(A)から第2クロック周波数または送信周波数(B)にセンサからセンサへと段階的に変化させ、前記第2クロック周波数または送信周波数(B)に切り替えられない送信器(30)を有するそれぞれ別のセンサに、該センサが前記第2クロック周波数または送信周波数(B)の光を受信するか否か、どちら側から受信するのかが自動的に照会されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法が変調を変化させることを含み、前記センサ(12〜20;22〜26;40)の互いに相対的な位置を検知するために、前記センサ(12〜20;22〜26;40)の送信器(30)の変調を第1変調から第2変調にセンサからセンサへと段階的に変化させ、第2変調に切り替えられない送信器を有するそれぞれ別のセンサに、該センサが第2変調に従って変調された光を受信するか否か、どちら側から受信するのかが自動的に照会されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記センサ(12〜20;22〜26;40)は、当該ドアの開放過程の安全性を確保するプレゼンスセンサとして、および/または閉鎖過程の安全性を確保するプレゼンスセンサとして用いられることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも部分的に同じ構造のセンサが使用されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
センサ(12〜20;22〜26;40)として、アクティブ赤外線センサが使用されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
それぞれ光を送る送信器(30)と光を検出する検出器(32)とを有しており、それぞれ、前記それぞれ検出された光をもとにして、該検出された光が前記送信器(30)のどちら側から受信されたのかを確認可能であるように形成されている、安全性確保のために用いられる複数のセンサ(12〜20;22〜26;40)と、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法を実行するための制御ユニット(34)と、を備えた、自動スライドドア設備(28)におけるセンサ(12〜20;22〜26;40)の自動位置決定装置(10)であって、前記センサ(12〜20;22〜26;40)と前記制御ユニット(34)とは、データ伝送システムの構成要素であり、かつ該データ伝送システムを介して互いに接続されており、前記制御ユニット(34)は、前記センサ(12〜20;22〜26;40)の位置決定のため、まず、前記センサ(12〜20;22〜26;40)の互いに相対的な位置を検知するために、異なったセンサ(12〜20;22〜26;40)の送信器(30)が、変化させたクロック周波数および/もしくは送信周波数ならびに/または変化させた変調で順次制御可能であり、ならびに/あるいは異なったセンサ(12〜20;22〜26;40)の送信器(30)が順次オフに切替可能であり、かつ変化させたクロック周波数および/もしくは送信周波数または変化させた変調で制御されないそれぞれのセンサの検出器(32)によって、場合によっては変化させたクロック周波数および/もしくは送信周波数または変化させた変調で制御されるセンサの光がどちら側から受信されるのかが検出可能であり、あるいは、オフに切り替えられた送信器(30)を有するセンサの前記検出器(32)によって、場合によっては別のセンサからの光がどちら側から受信されるのかが検出可能であり、続いて、前記センサ(12〜20;22〜26;40)の検知された互いに相対的な位置をもとにして前記センサ(12〜20;22〜26;40)のそれぞれの絶対位置が決定可能であるように形成されている、装置。
【請求項9】
隣り合うセンサ(12〜20;22〜26;40)の監視領域が部分的に重なり合うことを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記装置においてクロック周波数および/または送信周波数が変化し、前記制御ユニット(34)は、前記センサ(12〜20;22〜26;40)の互いに相対的な位置を検知するために、前記センサ(12〜20;22〜26;40)の送信器(30)のクロック周波数および/または送信周波数を第1クロック周波数および/または送信周波数(A)から第2クロック周波数および/または送信周波数(B)にセンサからセンサへと段階的に変化させることが可能であるように、かつ前記第2クロック周波数または送信周波数(B)に切り替えられない送信器(30)を有するそれぞれ別のセンサに、該センサが前記第2クロック周波数または送信周波数(B)の光を受信するか否か、どちら側から受信するのかを自動的に照会可能であるように形成されていることを特徴とする、請求項8または9に記載の装置。
【請求項11】
前記装置において変調が変化し、前記制御ユニット(34)は、前記センサ(12〜20;22〜26;40)の互いに相対的な位置を検知するために、前記センサ(12〜20;22〜26;40)の送信器(30)の変調を第1変調から第2変調にセンサからセンサへと段階的に変化させることが可能であり、かつ第2変調に切り替えられない送信器(30)を有するそれぞれ別のセンサに、該センサが第2変調に従って変調された光を受信するか否か、どちら側から受信するのかを自動的に照会可能であるように形成されていることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記センサ(12〜20;22〜26;40)は、当該ドアの開放過程の安全性を確保するプレゼンスセンサとして、および/または閉鎖過程の安全性を確保するプレゼンスセンサとして設けられていることを特徴とする、請求項8〜11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記センサ(12〜20;22〜26;40)は、少なくとも部分的に同じ構造に形成されていることを特徴とする、請求項8〜12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記センサ(12〜20;22〜26;40)は、それぞれ、アクティブ赤外線センサとして形成されていることを特徴とする、請求項8〜13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
それぞれのセンサ(40)の前記送信器(30)が少なくとも1つの送信ダイオード(30i)を備え、それぞれのセンサの前記検出器(32)が少なくとも1つの受信ダイオード(32i)を備え、前記制御ユニット(34)は、光を検出するそれぞれの受信ダイオード(30i)によって、当該光がどちら側から受信されたのかを確認可能であるように形成されていることを特徴とする、請求項8〜14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記センサ(12〜20;22〜26;40)が、それぞれ定置で設けられており、かつ常に同じ領域を監視するように形成されていることを特徴とする、請求項8〜15のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
それぞれのセンサ(12〜20;22〜26;40)の前記検出器(32)のそれぞれの受信ダイオード(32i)は、前記センサに対して定置のスポットに向けられていることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記データ伝送システムは、少なくとも、それぞれのセンサ(12〜20;22〜26;40)と前記制御ユニット(34)との双方向の通信用に形成されていることを特徴とする、請求項8〜17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記データ伝送システムは、さらに、前記センサ(12〜20;22〜26;40)間の通信用に形成されていることを特徴とする、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
それぞれのセンサ(12〜20;22〜26;40)はマイクロプロセッサまたはそれに類するものを備えるインテリジェントなユニットとして、該センサが別のセンサからの光を検出した場合に、前記データ伝送システムを介して対応する通知を伝達し、該通知から、当該光が検出器(32)のどの受信ダイオード(32i)から、もしくはどちら側から受信されたのかも読み取ることができるように形成されていることを特徴とする、請求項8〜19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
それぞれのセンサ(12〜20;22〜26;40)は、前記制御ユニット(34)と前記データ伝送システムとを介して、前記センサの検知された互いの相対的な位置をもとにして決定された絶対位置に依存して起動可能、パラメータ化可能、および/またはアドレス指定可能ものであることを特徴とする、請求項8〜20のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
前記制御ユニット(34)は、前記センサ(12〜20;22〜26;40)とは別個のユニットとして、分散型制御ユニットとして形成されていることを特徴とする、請求項8〜21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
前記制御ユニット(34)は、少なくとも1つのセンサ(12〜20;22〜26;40)に組み込まれていることを特徴とする、請求項8〜21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
前記データ伝送システムは、バス装置を備えていることを特徴とする、請求項8〜23のいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
前記制御ユニットは、バスマスタとして形成されていることを特徴とする、請求項24に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光を送る少なくとも1つの送信器と光を検出する少なくとも1つの検出器とを有しており、それぞれ検出された光をもとにして、該検出された光が送信器のどちら側から受信されたのかを確認可能であるようにそれぞれ形成されている、特に安全性確保(Absicherung)のために用いられる複数のセンサを備えた、自動ドア設備、特に自動スライドドア設備のセンサの自動位置決定方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
比較的大型のスライドドア設備には、通常、スライドドアの安全性確保のための複数のセンサが設けられている。これらのセンサは、スライドドアの移動方向に並設されており、特に、主閉鎖縁部(Hauptschliesskante)の左側と右側とに配置されていることもある。自動スライドドア設備の信頼できる運転のために、それぞれのセンサがスライドドア設備でどの位置をとるのかがそれぞれの制御器(STEUERUNG)に通知されている必要がある。
【0003】
いわゆる制御センサ(Ansteuerungssensoren)がドアの自動開放のために用いられるのに対して、安全性確保のために用いられるセンサは、ドアの開放または閉鎖を監視し、それぞれ起動したとき、あるいは閉鎖もしくは開放中にドアの領域に人または物を検出したときに、場合によっては閉鎖過程もしくは開放過程を自動的に停止させるいわゆるプレゼンスセンサ(Anwesenheitssensoren)である。安全性確保のために用いられるそのようなセンサのドアにおける位置もしくは設置場所、およびパラメータ化(Parametrierung)に応じて、制御器はそれぞれのセンサの起動に対して異なった反応を示す。したがって、スライドドア設備の信頼できる運転のためには、ドアにおけるセンサのそれぞれの位置を正確に知ることが不可欠である。
【0004】
従来、センサのそれぞれの位置は取付作業員の配線によって決められる。それに加えて、各センサは別々のケーブルを介して制御器に接続される。その際、取付作業員は、センサを制御器の適切な入力に割り当てなければならない。これに加えて、センサは、従来、センサが作動するたびにそのレベルを変える、例えばリレー、トランジスタ、またはそれに類するものなどのスイッチング出力(schaltender Ausgang)を有していた。
【0005】
このような従来の自動ドア設備の運転開始準備作業(Inbetriebnahme)は比較的労力を要し、それに相応の費用がかかる。これに加えて配線作業がずさんになる恐れが比較的高い。さらにスライドドア設備に変更が加えられると、そのつど必要となる制御器の適応も比較的困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、上記の問題を除去する冒頭で述べた種類の自動ドア設備、特に自動スライドドア設備のセンサの自動位置決定方法および装置を提供することである。その場合、特に比較的大型のスライドドア設備でも運転開始準備作業を簡素化し、したがって、より確実に、かつより安価に行うことができるようにすべきである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、上記の課題は、請求項1の特徴を有する方法もしくは請求項8の特徴を有する装置によって解決される。本発明に係る方法および本発明に係る装置の好ましい実施形態は、従属請求項、本明細書、および図面から明らかになる。
【0008】
本発明に係る方法は、それぞれ光を送る送信器(Sendeeinrichtung)と光を検出する検出器とを有しており、それぞれ検出された光をもとにして、該検出された光が送信器のどちら側から受信されたのかを確認可能であるようにそれぞれ形成されている、特に安全性確保のために用いられる複数のセンサを備えた、自動ドア設備、特に自動スライドドア設備のセンサの自動位置決定のために用いられる。その場合、まず、センサの互いに相対的な位置を検知するために、異なったセンサの送信器が、変化させたクロック周波数および/もしくは送信周波数ならびに/または変化させた変調で順次制御され、ならびに/あるいは異なったセンサの送信器が順次オフに切り替えられ、かつ変化させたクロック周波数もしくは送信周波数または変化させた変調で制御されないそれぞれのセンサの検出器によって、場合によっては変化させたクロック周波数もしくは送信周波数または変化させた変調で制御されるセンサの光がどちら側から受信されるのかが検出され、あるいは、オフに切り替えられたセンサ器(Sensoreinrichtung)を有するセンサの検出器によって、場合によっては別のセンサからの光がどちら側から受信されるのかが検出される。続いて、センサの検知された互いに相対的な位置をもとにしてセンサのそれぞれの絶対位置が決定される。その場合、それぞれのセンサの絶対位置とは、当該ドア設備に対するセンサの位置と解される。
【0009】
本発明に係る方法の実施形態にもとづいて、特に安全性確保のために用いられる複数のセンサを備えた、特に比較的大型のスライドドア設備でも、その運転開始準備作業がはるかに簡素化され、それによって運転開始準備作業を比較的短い時間で行うことができるのみならず、より確実に、かつより安価に行うことができる。その場合、本発明は、とりわけ、光学センサの場合、それぞれ検出された光をもとにして、該検出された光が送信器もしくは該送信器のそれぞれ少なくとも1つの送信ダイオードのどちら側から受信されたのかを確認することが可能であるという事情を利用する。例えば、それぞれのいわゆるアクティブ赤外線センサ(Aktiv−Infrarot−Sensor)の送信器は少なくとも1つの送信ダイオードを備えており、センサの検出器は、これらの送信ダイオードに割り当てられていて、送信ダイオード(Sendediode)の左または右に配置された少なくとも1つの受信ダイオード(Empfangsdiode)を備えている。したがって、受信ダイオードが光を受信するという情報によって、場合によっては光がどちら側から受信されたかを確認することができる。すなわち、それぞれのセンサは光が右から受信されたのか、左から受信されたのかを認識する。次に異なったセンサが変化させたクロック周波数および/もしくは送信周波数ならびに/または変化させた変調で順次制御されることにより、まず、センサの互いの相対的な位置を検知するために、変化させたクロック周波数もしくは送信周波数または変化させた変調で制御されないそれぞれのセンサの検出器によって、場合によっては変化させたクロック周波数および/もしくは送信周波数または変化させた変調で制御されるセンサの光がどちら側から受信されるのかを検出することができる。これに代えて、予めセンサの互いの相対的な位置を検知するために、異なったセンサの送信器を順次オフに切り替えることもできる。オフに切り替えられたセンサ器を有するそれぞれのセンサの検出器によって、場合によっては別のセンサからの光がどちら側から受信されるのかを検出することができる。この場合、続いて、このようにして検知されたセンサの互いの相対的な位置をもとにしてセンサのそれぞれの絶対位置を決定することができる。
【0010】
隣り合うセンサの監視領域は部分的に重なり合うことが好ましい。それにより、それぞれのセンサは、センサの自動位置決定のために、隣接するセンサからの光も受信することができる。
【0011】
本発明に係る方法の合目的的な実際的実施形態では、センサの互いに相対的な位置を検知するために、センサの送信器のクロック周波数および/または送信周波数を第1クロック周波数および/または送信周波数から第2クロック周波数および/または送信周波数にセンサからセンサへと段階的に変化させ、第2クロックまたは送信周波数に切り替えられない送信器を有するそれぞれ別のセンサに、該センサが第2クロック周波数または送信周波数の光を受信するか否か、場合によってはどちら側から受信するのかが自動的に照会される。クロック周波数および/または送信周波数を第1クロック周波数または送信周波数から第2クロック周波数または送信周波数にセンサからセンサへと段階的に変化させることによって、切り替えられないクロック周波数または送信周波数を有するそれぞれのセンサが、場合によっては検出された光が別のセンサからのものであることを認識する。これに加えて、センサは、該センサが場合によっては第2クロック周波数または送信周波数の光をどちら側から受信するのかを認識する。
【0012】
これに代わる実施形態では、センサの互いに相対的な位置を検知するために、センサの送信器の変調を第1変調から第2変調にセンサからセンサへと段階的に変化させ、第2変調に切り替えられないセンサ器を有するそれぞれ別のセンサに、該センサが第2変調に従って変調された光を受信するか否か、場合によってはどちら側から受信するのかが自動的に照会される。したがって、第2変調に切り替えられないそれぞれのセンサは、変化させた変調の光を受信すると、この光が別のセンサからのものであることを認識し、その際、センサは、その光がどちら側から受信されたのかをさらに認識する。したがって、センサを相応に連続的に照会することによって、センサの互いの相対的な位置を検知することができる。
【0013】
上述のように、センサは、特に当該ドアの開放過程の安全性を確保するプレゼンスセンサとして、および/または閉鎖過程の安全性を確保するプレゼンスセンサとして設けられていてもよい。そのようなプレゼンスセンサのそれぞれの起動時に、特にドアの自動開放もしくは自動閉鎖が停止されてもよい。
【0014】
少なくとも部分的に同じ構造のセンサが使用されてもよい。特にドアの開放領域における物および人の存在を識別するために、または閉鎖領域における物および人の存在を識別するためにそれぞれ同じ構造のセンサが用いられてもよいが、制御器は、個々のセンサの起動に対して異なった反応を示さなければならない。
【0015】
センサとして、特にいわゆるアクティブ赤外線センサが使用されてもよい。そのようなアクティブ赤外線センサは、場合によっては外部の赤外線放射源(fremde Infrarotstrahlungsquelle)による妨害的な影響をなくすために、特定のクロック周波数で放射することができる不可視の赤外線光波を用いる。
【0016】
特に本発明に係る方法を実行するのに適した本発明に係る自動ドア設備、特に自動スライドドア設備のセンサの自動位置決定装置は、それぞれ光を送る送信器と光を検出する検出器とを有しており、それぞれ検出された光をもとにして、該検出された光が送信器のどちら側から受信されたのかが確認可能であるようにそれぞれ形成されている、特に安全性確保のために用いられる、それに相応する複数のセンサを備えている。これに加えて、装置は制御ユニットを備えている。その場合、センサと制御ユニットとはデータ伝送システムの構成要素(Teilnehmer)であり、かつ該データ伝送システムを介して互いに接続されている。制御ユニットは、センサの位置決定のため、まず、センサの互いに相対的な位置を検知するために、異なったセンサの送信器が、変化させたクロック周波数および/もしくは送信周波数ならびに/または変化させた変調で順次制御可能であり、ならびに/あるいは異なったセンサの送信器が順次オフに切替可能であり、かつ変化させたクロック周波数もしくは送信周波数または変化させた変調で制御されないそれぞれのセンサの検出器によって、場合によっては変化させたクロック周波数もしくは送信周波数または変化させた変調で制御されるセンサの光がどちら側から受信されるのかが検出可能であり、あるいは、オフに切り替えられた送信器を有するセンサの検出器によって、場合によっては別のセンサからの光がどちら側から受信されるのかが検出可能であり、続いて、センサの検知された互いに相対的な位置をもとにしてセンサのそれぞれの絶対位置が決定可能であるように形成されている。
【0017】
センサと制御ユニットがインテリジェントなデータ伝送システムの構成要素であるので、このデータ伝送システムを介して本発明に係る自動位置決定を簡単に行うことができる。
【0018】
隣り合うセンサの監視領域が部分的に重なり合ってもよい。
【0019】
本発明に係る装置の好ましい実際的な実施形態では、制御ユニットは、センサの互いに相対的な位置を検知するために、センサの送信器のクロック周波数および/または送信周波数を第1クロック周波数および/または送信周波数から第2クロック周波数または送信周波数にセンサからセンサへと段階的に変化させることが可能であるように、かつ第2クロック周波数または送信周波数に切り替えられない送信器を有するそれぞれ別のセンサに、該センサが第2クロック周波数または送信周波数の光を受信するか否か、場合によってはどちら側から受信するのかを自動的に照会可能であるように形成されている。
【0020】
これに代えて、またはこれに加えて、制御ユニットは、センサの互いに相対的な位置を検知するために、センサの送信器の変調を第1変調から第2変調にセンサからセンサへと段階的に変化させることが可能であり、かつ第2変調に切り替えられない送信器を有するそれぞれ別のセンサに、該センサが第2変調に従って変調された光を受信するか否か、場合によってはどちら側から受信するのかを自動的に照会可能であるように形成されていてもよい。
【0021】
すでに述べたように、センサは、当該ドアの開放過程の安全性を確保するプレゼンスセンサとして、および/または閉鎖過程の安全性を確保するプレゼンスセンサとして設けられていてもよい。
【0022】
センサは、少なくとも部分的に同じ構造に形成されていることができる。上述のように、特にドアの開放領域における物および人の存在を識別するセンサ、または閉鎖領域における物および人の存在を識別するセンサは、それぞれ同じ構造のセンサによって形成されていてもよく、その際、制御器は個々のセンサの起動に対して異なった反応を示さなければならない。
【0023】
センサがそれぞれアクティブ赤外線センサとして形成されていることが有利である。そのようなアクティブ赤外線センサは、場合によっては外部の光(fremdes Licht)の妨害的な影響を阻止するために、特定の周波数でクロック制御されていてもよい赤外線光波を放射する。
【0024】
それぞれのセンサの送信器が少なくとも1つの送信ダイオードを備え、それぞれのセンサの検出器が少なくとも1つの受信ダイオードを備え、制御ユニットが、光を検出するそれぞれの受信ダイオードによって、当該光がどちら側から受信されたのかを確認可能であるように形成されているならば特に有利である。
【0025】
そのようなセンサによって、それぞれ、当該光がどちら側から受信されたのかが確認可能であるので、このセンサは、本発明に係るセンサの位置決定を実行するのに特に適している。
【0026】
センサが、特にそれぞれ定置で設けられており、かつ常に同じ領域を監視するように形成されていてもよい。その場合、それぞれのセンサの検出器のそれぞれの受信ダイオードは、センサに対して定置のスポットに向けられていることが好ましい。
【0027】
データ伝送システムは、少なくとも、それぞれのセンサと制御ユニットとの特に双方向の通信用に形成されていることが有利である。これに加えて、データ伝送システムはセンサ間の通信用に形成されていてもよい。
【0028】
本発明に係る装置の好ましい実際的実施形態では、それぞれのセンサは、マイクロプロセッサまたはそれに類するものを備えるインテリジェントなユニットとして、該センサが別のセンサからの光を検出した場合に、データ伝送システムを介して対応する通知を伝達し、該通知から、当該光が検出器のどの受信ダイオードから、もしくはどちら側から受信されたのかも読み取ることができるように形成されている。
【0029】
それぞれのセンサは、制御ユニットとデータ伝送システムとを介して、センサの検知された互いの相対的な位置をもとにして決定された絶対位置に依存して起動可能、パラメータ化可能(parametrierbar)、アドレス指定可能(adressierbar)および/またはそれに類するものであることが好ましい。それにより、スライドドア設備の運転開始準備ははるかに簡素化される。
【0030】
制御ユニットは、センサとは別個のユニットとして、特に分散型制御ユニットとして形成されていてもよい。しかし基本的に、制御ユニットが少なくとも1つのセンサに組み込まれているような実施形態も考えられる。
【0031】
データ伝送システムはバス装置を備えていることが好ましい。その場合、特に、制御ユニットはバスマスタとして形成されていてもよい。制御ユニットがセンサに組み込まれている場合、バスマスタはそのようなセンサによってなってもよい。
【0032】
本発明に係る解決策によって、特に比較的大型のスライドドア設備の運転開始準備作業もはるかに簡素化され、それに対応してより安価になる。従来必要とされた制御器の入力へのセンサの対応する割り当てのための複雑な配線は行われない。センサの対応する位置決定は、インテリジェントなデータ伝送システムを介して制御器とセンサとの対応する通信によって自動的に行われるようになる。それぞれのセンサの起動時に、データ伝送システムを介して対応する通知を伝達することができる。制御器の入力へのセンサの割り当ては自動的に行われる。すべてのセンサおよび制御ユニットは、同じデータ伝送システムの構成要素である。データ伝送システムでの相応の通知によって、他のセンサの放射光が受信されたのか、場合によっては光がどの受信ダイオードから、もしくはどちら側から入射したのかをセンサに順次伝達することができる。その場合、センサは、受信された光をクロック周波数および/もしくは送信周波数ならびに/またはそれぞれの変調(Modellierung)によって区別することができる。光を受信するそれぞれの受信ダイオードによって、光を送る送信ダイオードが受信ダイオードの右にあるのか左にあるのかを確認することができる。この情報も同様に通知としてデータ伝送システムを介して伝達することができる。データ伝送システムの構成要素は、まず、センサの互いの相対的な位置を決定するための全部の情報を収集することができる。続いて、そこからセンサのそれぞれの絶対位置を決定することができる。データ伝送システムでの通知によって、個々のセンサにその位置を伝達することができる。これに加えて、制御器は、センサのそれぞれの位置を対応する入力に割り当てることができる。データ伝送システムでの照会の制御は、このデータ伝送システムの構成要素によって制御されてもよい。それぞれのセンサの特定の位置での起動は、ドアの部分的な開放のためにも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】自動スライドドア設備のセンサの本発明に係る自動位置決定装置の例示的実施形態の模式図である。
図2】本発明に係る装置において使用するのに適したセンサの例示的実施形態の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明を、図面を参照しながら実施例をもとにして詳細に説明する。
【0035】
図1は、特に安全性確保のために用いられる複数のセンサ12〜20;22〜26を有する自動スライドドア設備28のセンサ10〜20;22〜26の本発明に係る自動位置決定装置10の例示的実施形態の模式図を示す。この事例において、センサ12〜20は、例えばスライドドア設備28によって閉ざすことのできる空間の内側に配置されており、センサ22〜26は外側に配置されている。
【0036】
センサ12〜20;22〜26は、それぞれ、光を送る送信器30と光を検出する検出器32(図2も参照)とを備えている。その場合、センサ12〜20;22〜26は、それぞれ検出された光をもとにして、該検出された光が送信器30のどちら側から受信されたのかを確認可能であるようにもそれぞれ形成されている。
【0037】
これに加えて、スライドドア設備28を制御するために制御ユニット34が設けられている。その場合、センサ12〜20;22〜26と制御ユニット34とはこれらを互いに接続するインテリジェントなデータ伝送システムの構成要素である。
【0038】
制御ユニット34は、センサ12〜20もしくは22〜26の位置決定のため、まず、センサ12〜20もしくは22〜26の互いに相対的な位置を検知するために、異なったセンサ12〜20もしくは22〜26の送信器30を、変化させたクロック周波数および/もしくは送信周波数ならびに/または変化させた変調で順次制御可能であり、変化させたクロック周波数もしくは送信周波数または変化させた変調で制御されないそれぞれのセンサの検出器32によって、場合によっては変化させたクロック周波数もしくは送信周波数または変化させた変調で制御されるセンサの光がどちら側から受信されるのかを検出可能であるように形成されている。
【0039】
これに代えて、またはこれに加えて、制御ユニット34は、まず実行されるべきセンサ12〜20もしくは22〜26の互いに相対的な位置の検知のために、異なったセンサ12〜20もしくは22〜26を順次オフに切替可能であり、オフに切り替えられた送信器30を有するセンサの検出器32によって、場合によっては別のセンサからの光がどちら側から受信されるのかを検出可能であるように形成されていてもよい。
【0040】
さらに、制御ユニット34は、続いて、センサ12〜20もしくは22〜26の前もって検知された互いに相対的な位置をもとにしてセンサ12〜20もしくは22〜26のそれぞれの絶対位置が決定可能であるように形成されている。図1から見て取れるように、隣り合うセンサ12〜20もしくは22〜26の監視領域は部分的に重なり合ってもよい。
【0041】
したがって、制御ユニット34は、例えばセンサ12〜20もしくは22〜26の互いに相対的な位置を検知するために、センサ12〜20もしくは22〜26の送信器30のクロック周波数および/または送信周波数を第1クロック周波数および/または送信周波数Aから第2クロック周波数または送信周波数Bにセンサからセンサへと段階的に変化させることが可能であり、第2クロック周波数もしくは送信周波数Bに切り替えられない送信器30を有するそれぞれ別のセンサに、このセンサが第2クロック周波数または送信周波数Bの光を受信するか否か、場合によってはどちら側から受信するかを自動的に照会可能であるように形成されていてもよい。
【0042】
これに代えて、またはこれに加えて、制御ユニット34は、センサ12〜20もしくは22〜26の互いに相対的な位置を検知するために、センサ12〜20もしくは22〜26の送信器30の変調を第1変調から第2変調にセンサからセンサへと段階的に変化させることが可能であり、第2変調に切り替えられないセンサ器30を有するそれぞれ別のセンサに、このセンサが第2変調に従って変調された光を受信するか否か、場合によってはどちら側から受信するかを自動的に照会可能であるように形成されていてもよい。
【0043】
センサ12〜20;22〜26は、自動スライドドア設備28の、特に開放過程の安全性を確保するプレゼンスセンサとして、および/または閉鎖過程の安全性を確保するプレゼンスセンサとして設けられていてもよい。
【0044】
この事例において、自動スライドドア設備28は、例えば2つのスライド扉36と2つの固定扉38とを備えており、これらの扉は、例えばラウンドスライドドア設備(Rundschiebetueranlage)として形成されている。内側に配置されたセンサ12〜20は、外から内への視線方向で見たときに、主閉鎖縁部の左側に配置されている2つのセンサ12、14と、主閉鎖縁部の右側に配置されている2つのセンサ18、20と、これらの間の主閉鎖縁部の領域に配置されているセンサ16とを備えている。図1からさらに見て取れるように、2つのセンサ12、20の送信器30は、それぞれ左もしくは右センサ領域に配置されており、2つのセンサ14、18の送信器30は、それぞれ右もしくは左センサ領域に配置されているが、センサ16は、中央センサ領域に配置された送信器30を具備している。
【0045】
したがって、2つのセンサ12、18の検出器32(もう一度図2も参照)によって、それぞれ、光が割り当てられた送信器30の右から、場合によっては当該センサの右から受信されたか否かを確認可能であり、その一方で、2つのセンサ14、20の検出器32によって、それぞれ、光が割り当てられた送信器30の左から、場合によってはセンサの左から受信されたか否かを確認可能である。これに対して中央のセンサ16の検出器32によって、光が、送信器30の右から、もしくは左から受信されたのか、またはセンサの右から、もしくは左から受信されたのかを確認可能である。
【0046】
外側に配置されたセンサは、主閉鎖縁部の左側に配置されたセンサ22と、主閉鎖縁部の右側に配置されたセンサ26と、これらの間の主閉鎖縁部の領域に配置されたセンサ24とを備えている。センサ22の送信器30は右センサ領域に配置されており、センサ26の送信器30は左センサ領域に配置されているが、これらの間にあるセンサ24の送信器30は中央センサ領域に配置されている。センサ22の検出器32によって、光が送信器30の左から受信されたか否かだけを確認可能であり、センサ26の検出器32によって、光が送信器30の右から受信されたか否かだけを確認可能であるが、これらの間に配置されたセンサ24の検出器32によって、再び、受信された光が送信器30の左から、もしくはセンサの左から受信されたのか、または送信器30の右から、もしくはセンサの右から受信されたのかを区別することができる。
【0047】
センサ12〜20;22〜26は、少なくとも部分的に同じ構造に形成されていてもよい。これらのセンサは、特に、それぞれアクティブ赤外線センサとして形成されていてもよい。
【0048】
図2は、本発明に係る装置に使用するのに適したセンサ40の例示的実施形態の模式図を示す。図2から見て取れるように、そのようなセンサの送信器30は複数の送信ダイオード30iを備えており、センサの検出器32は複数の受信ダイオード32iを備えており、この事例において、各送信ダイオード30iにはそれぞれ1つの受信ダイオード32iが割り当てられている。つまり制御ユニット34は、光を検出するそれぞれの受信ダイオード30iによって、当該光がどちら側から受信されたのかを確認可能であるように形成されていてもよい。図2からは、例えばセンサ40の検出器32の最も左の受信ダイオード32iが、センサ40の送信器30の最も左の送信ダイオード30iから光を受信することが見て取れる。この事例において、送信器30は検出器32の右側に配置されている。したがって、どの受信ダイオード32iが信号を受信するのかという情報によって、光を送る送信ダイオード30iの位置を推測することができる。これに加えて、場合によっては別のセンサからの光を受信するセンサ40は、その光がどちら側から受信されたのか、かつそれに対応して、別のセンサがどちら側に配置されているはずであるということを認識する。まず、センサの互いに相対的な位置を決定し、続いてセンサの相対位置をもとにしてセンサの絶対位置を決定するために、データ伝送システムを介して相応に制御することによって、例えば変化させたクロック周波数および/もしくは送信周波数、または別の変調で光を送るように個々のセンサを順次制御することができる。
【0049】
センサ12〜20;22〜26もしくは40は、それぞれ、特に定置で設けられていてもよく、かつ、これらのセンサが常に同じ領域を監視するように形成されていてもよい。その場合、それぞれのセンサ12〜20;22〜26もしくは40の検出器32のそれぞれの受信ダイオード32iは、センサに対して定置のスポットに向けられていてもよい。
【0050】
当該データ伝送システムは、少なくとも、それぞれのセンサ12〜20;22〜26;40と制御ユニット24との、特に双方向通信用に形成されていてもよい。これに加えて、データ伝送システムはセンサ12〜20;22〜26;40間の通信用に形成されていてもよい。
【0051】
それぞれのセンサ12〜20;22〜26;40は、マイクロプロセッサまたはそれに類するものを備えたインテリジェントなユニットとして、別のセンサからの光を検出した場合に、データ伝送システムを介して対応する通知を伝達するように形成されていてもよい。この通知から、当該光がセンサの検出器32のどの受信ダイオード32iから、もしくはどの側から受信されたのかを読み取ることもできる。
【0052】
制御ユニット34とデータ伝送システムとによって、検知されたセンサの互いに相対的な位置をもとにして決定されたセンサの絶対位置に依存してそれぞれのセンサ12〜20;22〜26;40を起動可能、パラメータ化可能、アドレス指定可能および/またはそれに類するものにできる。
【0053】
制御ユニット34は、センサ12〜20;22〜26;40とは別個のユニット、特に分散型制御ユニットとして形成されていてもよい。しかし基本的に、制御ユニット34を少なくとも1つのセンサ12〜20;22〜26;40に組み込むような実施形態も考えられる。
【0054】
データ伝送システムはバス装置を備えていてもよい。その場合、特に制御ユニットがバスマスタとして形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0055】
10 装置
12 センサ
14 センサ
16 センサ
18 センサ
20 センサ
22 センサ
24 センサ
26 センサ
28 自動スライドドア設備
30 送信器
30i 送信ダイオード
32 検出器
32i 受信ダイオード
34 制御ユニット
36 スライド扉
38 固定扉
40 センサ
図1
図2