特許第6687921号(P6687921)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6687921発炎筒用の転がり防止具およびこれを備えた発炎筒
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6687921
(24)【登録日】2020年4月7日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】発炎筒用の転がり防止具およびこれを備えた発炎筒
(51)【国際特許分類】
   F42B 4/26 20060101AFI20200421BHJP
【FI】
   F42B4/26
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-257889(P2015-257889)
(22)【出願日】2015年12月28日
(65)【公開番号】特開2016-145705(P2016-145705A)
(43)【公開日】2016年8月12日
【審査請求日】2018年5月23日
(31)【優先権主張番号】特願2014-267316(P2014-267316)
(32)【優先日】2014年12月27日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】515020223
【氏名又は名称】株式会社プラン・ドゥ
(73)【特許権者】
【識別番号】511259289
【氏名又は名称】株式会社ネクスコ・メンテナンス関東
(73)【特許権者】
【識別番号】315001073
【氏名又は名称】株式会社パルシステム
(72)【発明者】
【氏名】上村 啓二
(72)【発明者】
【氏名】倉地 和雄
(72)【発明者】
【氏名】岩見 眞人
(72)【発明者】
【氏名】鴻田 晶弘
【審査官】 長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−281635(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3151684(JP,U)
【文献】 実開平07−025482(JP,U)
【文献】 特開平11−296753(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3000731(JP,U)
【文献】 特開2003−242565(JP,A)
【文献】 特開2004−132675(JP,A)
【文献】 実開昭57−131785(JP,U)
【文献】 特開2005−128915(JP,A)
【文献】 特開2003−072795(JP,A)
【文献】 特開2003−289613(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3091186(JP,U)
【文献】 特開2011−170497(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3099131(JP,U)
【文献】 実開昭57−131786(JP,U)
【文献】 特開昭58−123191(JP,A)
【文献】 特開平01−164789(JP,A)
【文献】 特開2005−018515(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F42B 4/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発炎筒が発する熱で熔けて路面に接触し冷えて路面に貼り付く素材から成る、発炎筒の発炎口とは反対側の後部に被せるキャップであって、該キャップの後端部に発煙筒の長手方向に対して直角よりも後方に向かうように設けられた転がり防止用の突出部を有することを特徴とする、発炎筒用の転がり防止具。
【請求項2】
前記キャップが発炎筒のほぼ全長に相当する長さを有する、請求項1に記載の発炎筒用の転がり防止具。
【請求項3】
前記キャップが発炎筒のほぼ全長に相当する長さを有すると共に、発炎筒の挿着口に切欠部を有する、請求項1に記載の発炎筒用の転がり防止具。
【請求項4】
更に、発炎筒の発炎口と共に少なくとも前記切欠部付近の前記挿着口を保護するための蓋部を有する、請求項に記載の発炎筒用の転がり防止具。
【請求項5】
1個のまたはおよそ回転対称の位置に2個の前記転がり防止用の突出部を有する、請求項1に記載の発炎筒用の転がり防止具。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5の何れか一に記載の転がり防止具、を備えている発炎筒。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発炎筒の燃焼中に路面上をより転がりにくいようにした、発炎筒用の転がり防止具およびこれを備えた発炎筒に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より一般道や高速道に於いて、周りの自動車や特に後続車に事故の発生を知らせて双方の安全を図るために発炎筒が用いられて来た。この一例として特開平11−296753の信号炎管を上げる。このものは紙筒頂部より順次、発火薬、伝火薬、固形状発炎剤および粉状発炎剤からなる信号炎管である。信号炎管の着火から路面に接地するまでの間は機械的強度に優れた固形状伝火薬が燃焼しており、衝撃により燃焼中断することなく、路面に接地後は発煙量の少ない粉状発炎剤が燃焼するように構成されている。
【0003】
このような発炎筒が使用されるような状況は緊急事態であるため、発炎筒は路上に置かれると言うよりは投げられることが多く、筒状であるために路上を転がる問題が指摘されている。特に高速道路上では大型車の走行風が極めて強いこともあって、発炎筒が路面に接地した後でも不本意にも易々と転がって信号筒としての役割が低下したり、車両による跳ね上げによる本線外への飛び出しなどにより、路側の植物に炎が移るような重大な問題を生じているのが現状である。
【0004】
この問題を解決するものとして、実用新案登録第3000731号の信号発炎筒では、筒体がその長手方向に伸びる少なくとも二つの稜部を有するものとされている。例えば綾部の数が3であれば信号発炎筒は断面形状が三角形であるから路上を転がりにくく、路上に投下して目指す地点に停止させ得る効果がある。
【0005】
ところで特開2003−242565の信号表示装置は、図3で表されているように、発炎筒100の本体110の周囲に支持アッセンブリ120が装着されたものであり、この支持アッセンブリ120は固定リング部分122および6本の支持脚部分124とからなるものである。この支持脚部分124の先端が、本体110から離れる方向に放射状に広がっているため、発炎筒100を道路上に横置した時に、支持脚部分124の先端および本体110の底部によって全体が支えられて点火部112が上を向く。従って点火した発炎筒100を無造作に道路上に置いても火炎が上を向くので、火炎が直接路面に当たらなくなり路面を保護することができると言う効果を奏する。なお6本の支持脚部分124に路上を転がりにくくなると言う副次的な作用を見出すことが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−296753号公報
【特許文献2】実用新案登録第3000731号公報
【特許文献3】特開2003−242565号公報(図3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように実用新案登録第3000731号の信号発炎筒は、路上を転がりにくくなる構成を有してはいる。しかしながらこの発炎筒本体の形状は一般的ではなく特殊であり、また強い炎を発するものとしての問題点が特開2003−242565号公報に記載されていることからすれば、平面で路面に定着することはあまり好ましいことではない。転がして用いる発炎筒にあっては転がりにくさと路面の完全な保護とには相容れない部分があることもまた事実であり、この点を少しでも改善したいところである。一方特開2003−242565の信号表示装置は、6本の支持脚部分124に転がり抑制の作用があることが見て取れるわけであるが、支持脚部分124の素材のバリエーションに限定はない旨の記載に従ってこれを合成樹脂製のものとした場合など、火炎が固定リング部分122に至ってここを焼いた時には、転がり抑制の効果が失われてしまうことが分かる。
【0008】
そこでこの発明は、発炎筒が着火し路面に置かれてからほぼ燃焼を終了するまでの間、路面を転がりにくいものであるような、そうした発煙筒を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題は、発炎筒が発する熱で熔けて路面に接触し冷えて路面に貼り付く素材から成る、発炎筒の発炎口とは反対側の後部に被せるキャップであって、該キャップの後端部に発煙筒の長手方向に対して直角よりも後方に向かうように設けられた転がり防止用の突出部を有することを特徴とする、発炎筒用の転がり防止具、およびこのような転がり防止具を備えた発炎筒とすることによって達成される。
【0010】
路上で緊急事態が発生した場合、緊急を要するため、発炎筒に着火してからこの発煙筒を路上に置いたり軽く投げるようにしたりして用いる。すると前記突出部が路面に対して抵抗を示して発炎筒の転がりが起こりにくくなる。さらに火炎が前記キャップを熔かすと、熔けた素材が路面に着き冷却されて貼り付くため、これも発炎筒の転がりを起こりにくくする一助となる。而して前記突出部は発炎筒の発炎口とは反対側に当たる部位にあるため、発炎筒の燃焼が終盤に至ってもなお上記作用を発揮し続けることになる。このように素材を熔かして路面に貼り付かせて転がり防止とするコストは殆どゼロであると言うことができる。なお熔けて路面に貼り付いた素材は、突出部ごとスクレーパーなどでこそぎ落とせば取り除ける。このキャップの素材の選択や形状の設計は目的を達成できる限り任意であるが、素材によっては取り除きにくい場合もあり、これを嫌うのであれば、発炎筒が発する熱で熔けて路面に接触し冷えて路面に貼り付いて固まった時に軟質である素材(好適な一例として、熔けて路面に接触し冷えて路面に貼り付いて固まった時に軟質であるポリエチレン、を上げる)を用いるようにすることで、より取り除きやすいものとなる。なお取り除きにくい場合でも軟質であるため、やはり走行車両等への影響は少ない。
【0011】
さて、前記取付手段が発炎筒のほぼ全長に相当する長さを有するものとすることができる。筒に取り付ける取付手段の長さは任意であるが、発炎筒のほぼ全長に相当する長さとすることにより、発炎筒に着火し路面に横たえた頃からすぐに火炎が前記取付手段を熔かし始めて発炎筒が路面に貼り付くようになる。従ってこの転がり防止具すなわち発炎筒は使用の初め頃から前記突出部と共に転がり抑止の作用を発揮する。
【0012】
また前記取付手段が発炎筒のほぼ全長に相当する長さを有すると共に、発炎筒の挿着口に切欠部を有するものとすることができる。発炎筒のほぼ全長に相当する長さとすることの作用効果は上述した通りであるが、更に発炎筒の挿着口に切欠部を設けたことに付いての作用効果が見られる。すなわち上記構成の転がり防止具を使用すると切欠部を設けていないものと比較して、第一に発炎筒からの煙の発生量が少なく発炎がより鮮明に見られ、第二に発炎が切欠部を通して明らかに見られる、と言う作用効果が確認された。これ等は発炎筒に求められる性能そのものである。なお切欠部の形状はV字やU字など自由に選択することが出来る。その幅や長さも任意に設計して良い。また切欠部の数に付いても同様であるが、およそ回転対称の位置にある方がより好ましい。
【0013】
ところで前記転がり防止用の突出部の数は幾つでも良いわけであり、例えば4個のものを提供することができ、この場合も4個の突起が転がり防止の作用を現ずる。しかしながら1個のまたはおよそ回転対称の位置に2個の前記転がり防止用の突出部を有するものとすることも可能である。そしてこの1個や2個のものの方が3個以上のものと比べてより転がりにくいものであることが分かる。さらに1個のものは2個のものに比してコスト面やパッケージングの面でも有利である。すなわち熔けた部分の路面への接着と1個の突出部による抵抗とで転がり防止のより良い効果が得られると共に、突出部が1個であることによるコスト面等での優位性がより高いものとなる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、前記突出部が発炎筒の転がりを起こりにくくし、炎熱で溶けた前記取付手段が路面に貼り付いて発炎筒の転がりを起こりにくくすると共に発炎筒の燃焼が終盤に至ってもなお路面を転がりにくいと言う作用を発揮し続けることになり、所期の目的を達成するものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】 実施例1の転がり防止具を斜面視した説明図である。
図2】 実施例2の転がり防止具付き発炎筒を側面視した説明図である。
図3】 実施例3の転がり防止具付き発炎筒を斜面視した説明図である。
図4】 実施例4の転がり防止具付き発炎筒を正面視した説明図である。
図5】 実施例5の転がり防止具付き発炎筒を側面視した説明図である。
図6】 実施例5の押え蓋7の使用状態を表した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0016】
この実施例の転がり防止具は、発炎筒2の発炎口20とは反対側に当たる鎖線で表した底部22に装着する取付手段としてのキャップ1であって、発炎筒の熱で熔ける合成樹脂製のキャップ1そのものを発炎筒2の筒への取付手段と為したものである。このキャップ1の底部10に、キャップ1の(発炎筒2に装着した際にその)長手方向に対しておよそ直角となる方向に向かうすなわち発煙筒の転がり方向に向かう突出部である所の突片11を備えている。実際の使用ではこのキャップ1を発炎筒2に装着するようにする。
【0017】
この発炎筒2を着火してから路上に置いたり軽く投げるようにすると、キャップ1は発炎筒2と共に路面に横たわるが、キャップ1には突片11が設けられているため、これが抵抗となって発炎筒2が路面を転がりにくくなる。この後発炎筒2がキャップ1の所まで燃焼して来ると、その熱でキャップ1が熔融し始め、その熔けた部位が路面に着き冷却されて貼り付くようになる。これを図1では鎖線にて形象的に熔着部Mとして表した。この熔着部Mは発炎筒2の転がりを起こりにくくする一助となる。この熔着部Mが路面に作用する部位は徐々に後方に移って来るが、突片11はキャップ1の底部10に設けられているために、発炎筒2の燃焼が終盤に至ってもなお上記作用を発揮する。従って発炎筒2の使用の当初から燃焼し終わるまで発炎筒2の転がりを防止し得る。なお熔けて路面に貼り付いた熔着部Mは突片11ごとスクレーパーなどで路面からこそぎ落とせば取り除ける。また取り除けなくても軟質であるため、車両等への影響は極めて少ない。
【実施例2】
【0018】
この実施例の転がり防止具は、その構成を上述の実施例1のそれに倣うものであるが、キャップ3が発炎筒2のほぼ全長に相当する長さを有している点で異なる。図2では発炎筒2が発火薬21の付近のみキャップ3の挿着口30から僅かに外に出ている状態が表されている。またキャップ3の底部31に、キャップ3の長手方向に対して直角よりも僅かに後方に向かうようにして、突出部としての突片32を備えているのも特徴である。
【0019】
この実施例によれば、キャップ3を装着した発炎筒2に着火してから、路上に軽く投げ置くようにすると、路面に横たわってから間もなくして、発炎筒2の燃焼の初期の段階で挿着口30が熔融し始め、熔けた部位(熔着部M)が路面に付着し冷却されて貼り付くようになる。従って突片32の上記作用と相俟って、発炎筒2をより一層転がりにくくすることができる。なお図2でキャップ3の上記後端部である底部31の位置であり、発煙筒の長手方向に対して直角の位置を鎖線で表し、この鎖線に対して突片32の先を僅かに後方に向かうように傾斜させて設けているのは、発炎筒2の熱から幾らかでも遠ざけたいとするこの実施例独自の思想からである。
【実施例3】
【0020】
この実施例の転がり防止具は、これを装着する発炎筒2の筒を挟着する取付手段としてのクリップ4であり、発炎筒の熱で熔ける合成樹脂製のクリップ4そのものを発炎筒2の筒への取付手段となしたものである。すなわち図3で表すようにクリップ4は2回対称の位置に設けた溝部40,40によって隔てられる右挟持片41と左挟持片42とを備えており、これ等にて発炎筒2の筒を両側から挟み付けて止める。
【0021】
またクリップ4の底部43には、2回対称の位置に、転がり防止用の突出部となる右突片44と左突片45とを備えている。これ等は2回対称に設けられていることによって、クリップ4を装着した発炎筒2に着火してからこれを路上に軽く投げ置いた時に必ず路面に接触することになる。クリップ4が熔けて路面に貼り付けば熔着部Mが形成される。この熔着部Mが路面に作用する部位は徐々に後方に移って来るが、この間にもクリップ4は発炎筒2の筒を挟着する機能を失わないように設計されている。
【0022】
なお転がり防止用の突出部に関して実施例1では突片11、実施例2では突片32と、何れも1個を有しており、また実施例3では2個を有している。この数を増やして3個、4個などとすることができ、この構成によっても路面を転がりにくくする作用を現すことが分かっているが、より転がりにくくなる突出部の数は2個または1個である。この数を増やすほど突出部の先端部を結ぶラインが円に近くなるからである。なお上述したように突出部の数は少ないほどコスト面やパッケージングの面で有利となる。すなわち熔着部Mの路面への接着と1個の突出部による抵抗とで、転がり防止のより良い効果が得られる。同時に素材を熔かして路面に貼り付かせて転がり防止とするコストが殆どゼロであることや突出部が唯1個であることによるコストの低さは、この構成ならではの効果である。
【実施例4】
【0023】
図4にこの実施例の転がり防止具を貼着した発炎筒2を、発火薬21の側から見た状態で表す。発炎筒2の筒の半周分に当接する取付手段としての接着片5はその内側に粘着剤が塗布された接着層50を有すると共に、発炎筒2の発炎口20とは反対側に当たる底部分に当接する底部51を有する。この底部51に発煙筒2の転がり方向に向かう突出部である所の突片52を備えたものである。この突片52は実施例1の突片11に比して幅広であり、またその形状から受ける印象も突片11のそれとは異なっている。
【0024】
この転がり防止具を貼着した発炎筒2を路上に軽く投げ置くようにすると、接着片5は発炎筒2と共に路面に横たわるが、上記突片52が抵抗となって発炎筒2が路面を転がりにくくなる。また着火した発炎筒2の熱で接着片5が熔融し始め、その熔けた部位が路面に着き、路面で冷却されて熔着部Mとなる。熔着部Mに繋がる突片52も最後まで働く。
【実施例5】
【0025】
この実施例の転がり防止具は、キャップ6が発炎筒2のほぼ全長に相当する長さを有しており、また発炎筒2を挿着する挿着口60に、V字形状の切欠部61が6回対称の位置で設けられている点に特徴を有する。切欠部61によって切欠片62が6回対称で形成される。図5には発炎筒2の発炎口20とは反対側に当たる底部63の近くのキャップ6の側面部に、実施例1の突片11の付き方と比較した場合にこれとは直交する姿勢で、発煙筒2の転がり方向に向かう突出部である突片64が表されている。この突片64は幅広であり、その形状から受ける印象も突片11のそれとは大きく異なる。
【0026】
この実施例によれば、キャップ6を装着した発炎筒2に着火してから、路上に軽く投げ置くようにすると、路面に横たわってから間もなくして、発炎筒2の燃焼の初期の段階で挿着口60が熔融し始め、熔けた部位(熔着部M)が路面に付着し冷却されて貼り付くようになる。従って突片64の転がり防止作用と相俟って、発炎筒2をより一層転がりにくくすることができる。
【0027】
また発炎筒2に着火した時に、発炎筒2の挿着口60に切欠部61を設けたことに付いての作用効果が得られるようになる。それは切欠部61を設けていないものと比較して、発炎筒2からの煙の発生量が少なくなり発炎がより鮮明に見られることである。また発炎が切欠部61を通して明らかに見られるようになることである。切欠部61は言わばこの部位の炎を見るための窓なのである。
【0028】
なお図6には発炎筒2の発炎口20の側に押え蓋7を被冠させた使用状態が表されている。上記蓋部としての押え蓋7は発炎筒2の発炎口20や発火薬21を保護すると共に、キャップ6の挿着口60部分をも覆っているため、キャップ6の切欠部61の回りの部位に相当する切欠片62の部位を、押え蓋7内に納めて押さえ付けておくことが出来る。これにより切欠片62の先が不本意に捲れたり折れたり不揃いになったりすることを防止し得る。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は発煙筒や花火に適用することが可能である。
【符号の説明】
【0030】
1 :キャップ 10:底部 11:突片
2 :発炎筒 20:発炎口 21:発火薬 22:底部
3 :キャップ 30:挿着口 31:底部 32:突片
4 :クリップ 40:溝部 41:右挟持片 42:左挟持片
43:底部 44:右突片 45:左突片
5 :接着片 50:接着層 51:底部 52:突片
6 :キャップ 60:挿着口 61:切欠部 62:切欠片
63:底部 64:突片
7 :押え蓋
M :熔着部
図1
図2
図3
図4
図5
図6