(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記シャトルは可撓性レールに取り付けられ、該レールは摺動可能に前記顎構造に取り付けられ、該レールは該第1の顎部の長手方向軸に沿って摺動可能である、請求項4に記載の縫合糸操作装置。
前記圧縮カバーは、閉じた構成から開いた構成へと前記顎構造の形状を変化させるために、前記顎構造の長手方向軸に沿って、前記顎構造に対して可動である、請求項6に記載の縫合糸操作装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1aから1cは、1つ以上の完全な縫い目を作成する一方で、標的部位から装置188又は縫合糸70を取り除かずに縫合糸70を軟組織又は硬組織74に通すために用いることができる縫合糸通過装置188を例示するものである。
【0017】
縫合糸通過装置188は、人間工学的ハンドル104、摺動管アクチュエータ6及び末端2を有する。人間工学的ハンドル104は、末端2を制御するために用いることができる。人間工学的ハンドル104は、側部ノブ10を有する。人間工学的ハンドル104は、最上部ノブ12を有する。最上部ノブ12及び/又は側部ノブ10は、個別に又は一緒に、上部86及び/又は下部推進器76を前進させる及び/又は引っ込めることができる。
【0018】
摺動管アクチュエータ6は、外部圧縮カバー34及び内部ロッド(外部圧縮カバー34の閉鎖のために図示せず)を有する。内部ロッドは、ハンドル104及び顎構造28の近端に固定的に取り付けられる。外部圧縮カバー34は、放射状に内部ロッドの外側にあってもよい。外部圧縮カバー34は、例えばトリガー8がしぼられる又は放される場合、ハンドル104に対して遠位及び近位に並進するように、ハンドル104によって作動することができる。
【0019】
図2a及び2bは、装置188が装置188内で保持される摺動リボンシャトル14又は針を有することを例示するものである。シャトル14は、細長いシャトルレール16を有する。シャトルレール16は、シャトルレール16の一方の側又は両側に沿って多数のスリット20を有する。スリット20は、レール16に沿って規則的な又は不規則な長さの間隔で配置することができる。
【0020】
シャトル14は、レール16から横に伸びている縫合糸ホルダー18を有する。シャトル14、例えば縫合糸ホルダー18は、アーム構造の側方の横溝72から伸びる。縫合糸ホルダー18は、装置188の左側及び/又は右側から伸びる。装置188の末端2は反転可能であるので、縫合糸ホルダー18は、装置188の一方から装置188のもう一方へ切替えることができる。縫合糸ホルダー18は、一般に平坦な二等辺四辺形の構成を有する。縫合糸ホルダー18は、縫合糸保持ノッチ100を有する。ノッチ100は、内部孔17a、内部孔17aに連続した外部孔17b、及び内部孔17aと外部の孔17bとの間に位置する第1のすべり止め97aを有する。ノッチ100は、内部孔から離れた外部孔の側に第2のすべり止め97bを有することができる。ノッチ100は、縫合糸70を固定するように構成される。例えば縫合糸70は、内部すべり止め97a内で圧縮され摩擦嵌合する。
【0021】
縫合糸ホルダー18は、前部前縁及び後部前縁を有する。端は、レール16の縦軸に対して直角又は直角ではない角度で傾斜する。端の一方又は両方は、組織74、例えば軟組織74を切開するように鋭利にすることができる。端は組織74を切開し、それにより縫合糸ホルダー18は、それぞれの端のすぐ後ろの組織74を通って縫合糸70を引っ張ることができる。
【0022】
シャトル14は、例えばPEEKのような可撓性ポリマー、ニチノールのような弾性金属、本明細書に開示される材料又はその組合せから作成される。シャトル14は、成形されたポリマーから作成される。シャトル14は、例えば軌道において湾曲する場合に抵抗を減らすために前もって湾曲される。
【0023】
図2cは、レール16がスリット20の場所で湾曲する及び/又はレール16が前もって湾曲されることを例示するものである。
【0024】
図3a及び3bは、縫合糸通過装置188が、縫合糸ホルダー18の内部及び/又は外部すべり止め97a及び/又は97bで縫合糸70を捕獲する又は着脱自在に取り付けることを例示するものである。縫合糸70は、顎部の回転により平面から出て、顎構造28へ装填される又は横に保持される。装置188は、縫合糸通過装置188を引き出す又は再装填せずに組織74を通じて多数の縫合糸70の通路を作成する。顎構造28は、ヒンジを有さず顎構造28の近端で開くように弾力的に変形することができる。顎部は、顎構造28において機械的旋回軸又は結合を有さずに開く及び/又は閉じる。
【0025】
図4aは、縫合糸通過器装置188が最上顎部30及び底顎部38を備えた顎構造28を有することを例示するものである。顎構造28全体は、例えばニチノール、他の弾性金属又はポリマー、本明細書に記載される他の材料又はその組合せの単一成形、鋳造による材料の一体の部品である、あるいは切断された要素であってもよい。顎構造28は、不偏の構成の場合(すなわち外力が適用されない場合)、開かれた構成(
図4dに示すように)であるように構成される。
【0026】
顎構造28は、顎構造縦軸42を有する。各顎部もまた、顎部に沿ってそれぞれの顎部縦軸を有する。
【0027】
圧縮カバー34の内部導管は、顎構造28が閉じた構成にある場合、最小限の隙間で顎構造28の上に適合するように、サイズ設定され、成形される。圧縮カバーが矢印で示すように顎構造28に対して遠位138に並進する場合、圧縮カバー34は、顎構造縦軸42の方へ最上顎部及び底顎部38を押圧することができる。顎構造28は、
図4aから4cに示すように完全に閉じた構成に圧縮される。このようにして、トリガー8のような作動レバーが作動する場合、導管又は圧縮カバー34は、顎部をカムで閉じるように前進することができる。顎部は前もって組織を貫通しておいて、組織を通過させるようにシャトルのための連続的な軌道を確立する。
【0028】
圧縮カバー34には、第1及び第2の顎部の間に位置する開放ボール32が取り付けられる。
【0029】
図4bは、開放ボール32が、開放ボール32の横に通過するボール軸52に回転可能又は固定的に取り付けられることを例示するものである。ボール軸52は、ボール32の横側から外へ伸びることができる。ボール軸52は、圧縮カバー34の末端のアーム54又は延長部138で形成される軸溝50によって摺動可能に受容される。顎構造28が閉じた構成にある場合、ボール軸52は、例えば顎構造28の上の圧縮カバー34の過伸展を予防するために軸溝50の近端に当接し、干渉嵌合する。顎構造28が開いた構成にある場合、ボール軸52は、例えば顎部の過回転を予防する及び/又は顎構造28の内のランプ44を越えてボール32を引くために軸溝50の末端2に当接し、干渉嵌合する。
【0030】
図4cは、底部軌道66が底部軌道ポート62において遠位に終端することを例示するものである。最上部軌道64は、最上部軌道ポート60において遠位に終端する。最上部軌道ポート60は、第1の顎部端46が第2の顎部端48と互いに嵌合しているように顎構造28が閉じた構成にある場合、底部軌道ポート62と整列配置し隣接する(示されるように)、又は、接触する。上部顎78及び底顎部38の軌道は、顎構造28が閉じた構成にある場合、連続経路を形成する。第1の顎部端46は、顎構造28が閉じた構成にある場合、第2の顎部端48と互いに嵌合し隣接する、又は、接触する。
【0031】
図4dは、矢印で示すように、圧縮カバー34が構造28に対して近位126に並進することを例示するものである。ボール軸52は、軸溝50の末端2へ摺動する。軸溝50は、それからボール車軸52、したがって開放ボール32を近位に引く。そして開放ボール32は、第1の顎部及び/又は第2の顎部の内面ランプ44に対して押圧する。第1の顎部端46及び/又は第2の顎部端48は、対向する顎部端から離れて回転する。それで顎構造28は、示すように、開かれた構成になる。
【0032】
顎部の近端は、例えば、顎部が開いた構成にある場合圧縮カバー34の開口の周りで曲がるように固定式である又は可撓性を有してもよい。顎部全て又は顎部の近端のみがニチノールから作成されてもよく、例えば顎部の末端は、ステンレススチールから作成される。
【0033】
図5は、横溝72が軌道の一方から横に伸びることを例示するものである。シャトル14のレール16は、横溝72の高さよりも高い。レール16は、横溝72を通過するには大きすぎる。縫合糸ホルダー18は、横溝72を通じてレール16から横に伸びる。縫合糸ホルダー18は、顎部から離れて横に間隔を置いて縫合糸70を保持する。
【0034】
図6aは、矢印で示すように、上顎部78及び下顎部80が閉じられ、回旋腱板又は他の関節における軟組織74のような組織74を圧縮することを例示するものである。上顎端206及び/又は下顎端198は、組織74を貫通する。上顎端206及び下顎端198は、互いに嵌合する又は組織74に隣接する。上顎端206及び/又は下顎端198と接触又は互いに嵌合することで作成される孔は、シャトル14及び/又は縫合糸70が通過することができる組織74における孔であってもよい。圧縮カバーは、遠位138に第2の顎部の方へ第1の顎部を更に圧縮し、例えば、顎部端に組織74を貫通するように押し込むことができる。
【0035】
下部推進器76は、矢印で示すように、ハンドル104によって制御されて遠位に前進することができる。下部推進器76は、シャトル14で縫合糸70を遠位に移動させ担持するように軌道を通じてシャトル14を押し込む又は押すことができる。
【0036】
図6bは、下部推進器76がハンドル104によって押され続けることを例示するものである。下部推進器76は、組織74を通じてシャトル14を押す。縫合糸ホルダー18の前刃22は組織74を切断し、前刃22により組織74に作成された切断面及び/又は顎部の端により組織74に作成された貫通孔を通じて、縫合糸ホルダー18は縫合糸を引くことができる。推進器及びシャトル14は、顎部の縦軸に沿って移動する。
【0037】
シャトル14はそれから、上顎部78の軌道に完全に配置される。下部推進器76はそして上顎部及び/又は下顎部80の軌道から引っ込められる、及び/又は、下部推進器76は適所に残されたままであるが、抵抗力は除去され、それにより、下部推進器76は軌道において自由に摺動することができる。
【0038】
図6cは、矢印83で示すように、圧縮カバーが(例えば、トリガー8を放す又はしぼることによって)、近位126に並進することを例示するものである。ボール軸52は近位に引かれて、最上顎部及び/又は底顎部38の内部の表面に対して開放ボール32を押し込む。開放ボール32はこのように、最上顎部及び/又は底顎部38を弾力的にこじ開ける。そして顎部は緩められ(すなわち、矢印82で示すように回転して開けられる)、組織74から外される。
【0039】
装置188は、装置188の末端2が隣接する(例えば側方の)位置から縫合糸が最初に組織74を通過した位置へ移される。
【0040】
図6dは、顎部が閉じられ、組織74を通じて縫合糸70の第1の通路に隣接した組織74を貫通することを例示するものである。上部推進器86はそれから、矢印で示すように、ハンドル104によって遠位に押し込まれる。上部推進器86は、
図6a及び6bで示された方向から逆方向にシャトル14を軌道に沿って押し込む又は押すことができる。縫合糸ホルダー18の後方端24は、縫合糸ホルダー18が組織74を通過するにつれて組織74を切断し、組織74を通じて縫合糸70を担持する。このように、組織74を通じた縫合糸70のすくい綴じは作成される。
【0041】
図6aに示すように、シャトル14は定位置に置かれる。上部推進器86はそして上及び/又は下顎部80の軌道から引っ込められる、及び/又は、上部推進器86は適所に残されたままであるが、抵抗力は除去され、それにより、上部推進器86は軌道において自由に摺動することができる。顎部は再び開かれて再配置され、
図6aから6dに示される方法を繰り返して、装置188は別の縫い目を作成する。縫い目が完成した又は第2の縫い目を作成する場合、顎部は再び開かれて、標的部位から取り除かれる。
【0042】
図7aは、装置188が、基部102、及び基部102から伸びるハンドル104を有することを例示するものである。装置188は、回転可能に基部102又はハンドル104に取り付けられる回転可能なレバー106を有する。装置188は、基部102に並進可能に取り付けられ、そこから遠位に伸びる圧縮カバー34を有する。
【0043】
装置188の末端2は、上及び下顎部80を有する。上顎部78は、下顎部80に対して回転可能であり、その逆も同じである。
【0044】
圧縮カバー34は、摺動可能に一方又は両方の顎部に取り付けられる。回転可能なレバー106は、圧縮カバー34に取り付けられる。例えば、ハンドル104の方へレバー106をしぼって回転させることで、顎部に対して圧縮カバーを遠位138に押すことができる。圧縮カバーは顎部の上で遠位に摺動し、下顎部80の方へ上顎部78を回転させて、顎部を閉じる。レバー106は、ハンドル104から離れて回転するようにばねを装着し、近位に圧縮カバー126を引っ込め、外圧又はしぼりがもはやレバー106に適用されない場合、顎部を開いた構成に戻す。
【0045】
図7bは、推進器軸又はボタンが基部102又はハンドル104から遠位に伸びることを例示するものである。矢印で示すように、推進器軸又はボタンは、基部102及び/又はハンドル104に対して並進する。推進器軸は、一方又は両方の推進器を押す及び/又は引くように構成される。推進器軸を押す又は引くことで、推進器を並進させることができる。単一の推進器軸又はボタンは、両方の推進器間で切り換えられる。
【0046】
横パドル112のような推進器トグルは、基部102の側方の側から伸びる。横パドル112は、基部102又はハンドル104の上部又は底部に配置される。矢印で示すように、横パドル112は、基部102に対して回転110することができる。横パドル112は、横パドル112の位置に従い、上部推進器86又は下部推進器76を並進させるために推進器軸又はボタンの向きを定めるように構成される。
【0047】
装置188は、レバー106のロック120を有する。レバー106のロック120は、基部102から横に伸びる。矢印で示すように、ロック120は基部102に対して回転118することができる。ロック120は、基部102に対して閉位置に又は特定の角位置にレバー106を定める又は固定するように構成される。例えば、レバー106のロックは、レバー106を閉じて固定し、顎部を閉じた構成に定めることができる。
【0048】
図7cは、シャトル14が円筒状管又はスリーブであるレール16を有することを例示するができる。レール16は、ナイロン、本明細書に開示される他の材料又はその組合せで作成される。レール16は、丸い(例えば半球状)又は平坦な末端の縦端部を有する。
【0049】
シャトル14は、レール16から横に伸びてワイヤループ98であってもよい縫合糸ホルダー18を有する。ワイヤループ98は、ワイヤを有する。ワイヤループ98は、平坦面に伸びることができる。ワイヤの末端は、例えばレール16の側方の側のポート又は溝により、着脱自在に又は固定的にレール16に取り付けられて固定される。縫合糸70が縫合糸70通過器によって保持される一方で、縫合糸70は、ワイヤループ98の周辺部によって定義される領域を通って伸びてそこに留まることができる。
【0050】
図7dは、下顎部80(示されるように)及び/又は上顎部78が1つ以上の装着ノッチ又はドック96を有することを例示するものである。装着ドック96は、縫合糸70の着脱のためにワイヤループ98のような縫合糸ホルダー18を露出することができる。縫合糸ホルダー18は、装着ノッチに伸びる。例えば、ワイヤループ98は、横溝72を通って保持ノッチ100へと伸び、シャトル14は、シャトル14へ及び/又はシャトル14から縫合糸70を着脱する位置にある。例えば、縫合糸ホルダー18が装着ドック96に整列配置される場合、シャトル14は、底部軌道66上でシャトル14の最も近位に置くことができる。横溝72は装着ドック96で終端し、例えば、顎部に沿った近位へのシャトル14の更なる並進を防ぐため、シャトル14及び/又は縫合糸ホルダー18に対して装着ドック96の壁を干渉嵌合させる。
【0051】
下顎部80及び/又は上顎部78は、下顎部80(示されるように)及び/又は上顎部78の末端2で、中間の末端の表面を覆うことができる隔壁90を有する。隔壁90は、シャトル14が隔壁90を通過すると、シャトル14の全部又は一部の周りを封止するように構成される可撓性材料である。例えば、隔壁90は、生地、あるいはポリウレタン又はポリエステルのようなポリマーの固形のパネルで作成されてもよい。
【0052】
隔壁90は、隔壁レールポート92を有する。レールポート92は、底部軌道66及び/又は最上部軌道64の末端に整列配置することができる。
【0053】
隔壁90は、隔壁溝94を有する。隔壁溝94は、底部軌道66及び/又は上部軌道264の横溝72に整列配置することができる。
【0054】
例えば、組織片及び流体が最上部及び/又は底部軌道66に入るのを防ぐ又は最小限にするため、シャトル14が隔壁90を通過すると、隔壁90は、シャトル14から組織74及び体液などの組織片を拭く又はぬぐうように構成される。
【0055】
図8aは、シャトル14がシリンダを有するレール16を有し、縫合糸ホルダー18が
図2b及び2cにて記載された通りであるものを例示する。保持ノッチ100は、角度のあるすべり止め97を有する。保持ノッチ100は、レール16側に伸びる。
【0056】
図8bは、縫合糸70が保持ノッチ100に取り付けられる又は取り除かれる場合、縫合糸ホルダー18の保持ノッチ100が装着ドック96にあるように、シャトル14が配置されることを例示するものである。縫合糸70は、保持ノッチ100に押圧される(例えば取り付けるため)、又は、保持ノッチ100から(例えば取り除く、分離する、あるいは別の場所に移すため)引かれる。長手方向に対向する一組の第1のすべり止め97は、保持ノッチ100において縫合糸70と横に摩擦嵌合又は干渉嵌合する。長手方向に対向する一組の第2のすべり止め97は、保持ノッチ100において縫合糸70と中間で摩擦嵌合又は干渉嵌合する(すなわち、縫合糸70は、縫合糸70の側方の第1のすべり止め97の一組と、縫合糸70の中間側の第2のすべり止め97の一組との間で放射状に固定することができる)。
【0057】
縫合糸70は、縫合糸70の外部表面を掘る、圧縮する又は穴をあけることができる長手方向に対向するすべり止め97の一組の間で放射状に固定される。
【0058】
シャトル14は下顎部80によって干渉嵌合される、あるいは、保持ノッチ100が装着ドック96に露出する位置の近くに移動するのを別途止められる。
【0059】
図9a、10a及び10bは、装置188が開いた構成にあり、上顎部78が下顎部80から離れて回転するように配置されることを例示するものである。上顎部78は、上顎部縦軸を有する。下顎部80は、下顎部縦軸132を有する。下顎部縦軸132(示されるように)又は上顎部縦軸124は、圧縮カバー縦軸と平行である及び/又は同一線上にある。上顎部縦軸124及び下顎縦軸132は、顎角128で交差する。顎が開いた構成にある場合、顎角128は、約30°から約45°であり、より狭くは約30°から約40°である。
【0060】
圧縮カバー34は、顎部から離れて、矢印126で示すように並進し、近位に引っ込められる。上顎部78は、上顎部78の近端の一方又は両方の側方の側から横に伸びることができる溝スライドピン130を有する。
【0061】
圧縮カバー34の末端2は、圧縮カバー34の一方又は両方の側方の側に1つ以上のランプ溝134を有する。ランプ溝134が近位に伸びるとランプ溝134は狭くなる(すなわち、ランプ溝134が遠位に伸びると広がる)。ランプ溝134は、圧縮カバー34の縦軸に対しゼロではない角度をとる(すなわち一直線ではない)。
【0062】
溝スライドピン130は、ランプ溝134を通って伸びるように構成される。溝スライドピン130は、ランプ溝134の中で摺動する。溝スライドピン130は、より狭いランプ溝134の近端と摩擦嵌合し、例えば、閉じた構成において顎部と摩擦嵌合して、顎角128に関してユーザーに触覚的フィードバックを提供する。
【0063】
図10aは、上部軌道が、圧縮カバー34の末端の開口を越えて上顎部へと伸びるようにヒンジ管149を通過することを例示するものである。ヒンジ管149は、例えばニチノールから作成される。ヒンジ管149は、上顎部が回転する場合、撓曲する。ヒンジ管149は、上部軌道全体で一体化した長さであっても、あるいは、上部軌道の残りの一方又は各々の端に取り付けられる管の別々の長さであってもよい。
【0064】
図9b及び11aは、圧縮カバー34が顎部に対して矢印138で示すように遠位に伸びる又は前進することを例示するものである。圧縮カバー34は、閉じた構成へと互いの方に回転するように顎部を押し込むことができる。例えば、矢印136で示すように、下顎部80が圧縮カバー34に対して回転するように固定された位置のままである一方で、上顎部78は回転する、又はその逆も同じである、あるいは、顎部は圧縮カバー34に対して両方とも回転することができる。このように、例えばトリガー8のようなレバーは、外部の管又は圧縮カバー34を前進するように作用し、顎部がカムで閉じるようになる。
【0065】
顎部が閉じた構成にある場合、顎角128は約0°から約3°であり、より狭くは約0°から約2°であり、例えば約0°である。
【0066】
図9c及び11bは、上顎端206が隔壁レールポート92へそれを通じて押圧されることを例示するものである。最上部又は上部264は、底部又は下部軌道148で例えばシャトル14が摺動できる連続的内腔152を形成する。
【0067】
上顎部78の横溝72は、下顎部80の横溝72と整列配置することができる。縫合糸ホルダー18は、横溝72を通って伸び、横溝72の縫合糸70を保持する。シャトル14が上顎部78と下顎部80との間で前後に並進すると、縫合糸ホルダー18は、横溝72において上顎部78と下顎部80との間で前後に縫合糸70を並進させることができる。
【0068】
図12aから12cは、シャトル14が、シャトル針160のようなレール16であり、シャトル14の側方のアーム又は指がシャトル針160から横及び/又は内側に伸びることを例示するものである。シャトル指156は、示すように、シャトル針160に対して横に、下方、そして中央に伸びる。シャトル14は、シャトル指156間でスリット20又はシャトル側方の溝158を有する。シャトル指156は、可撓性を有しても固定式であってもよい。
【0069】
シャトル14は、シャトル縦軸157を有する。縦軸157は平坦であっても湾曲してもよく、約3mmから約5mmまで、より狭くは約3mmから約4mmまで、例えば約3.5mmのシャトル曲線半径154を有する。
【0070】
シャトル針160は、可撓性を有しても固定式であってもよい。シャトル14は、例えばパネルを曲げ、レーザー切断することによって単一の材料(例えば金属)のパネルから作成されてもよい。
【0071】
縫合糸ホルダー18は、シャトル針160における1つ、2つ又はそれ以上の円形、楕円形あるいは細長い縦溝である。例えば、縫合糸70は、一方又は両方の縫合糸ホルダー18を通って伸びる。縫合糸70は、縫合糸ホルダー18に隣接したシャトル14に融合する。着脱可能又は固定フレームはシャトル14の溝に取り付けられ、縫合糸70は着脱可能なフレームに取り付けられる。例えば、着脱可能なフレームは、シャトル針160の第1の溝に第1端部で、及びシャトル針160の隣接した第2の溝に第2端部で取り付けられる弧形のワイヤであってもよい。
【0072】
図13aは、縫合糸ホルダー18がシャトル針160と一体の弧形であることを例示するものである。例えば、シャトル14は、単一の材料(例えば金属)のパネルから作成される。縫合糸ホルダー18の側方の側が切断され、縦の端部はシャトル針160と一体化されたままであってもよい。縫合糸ホルダー18はそれから、シャトル針160の平面から離れて、例えばシャトル針160の平面から離れて弧形を形成するように曲げられる又は別途変形される。
【0073】
縫合糸70は、縫合糸70の末端で縫合糸ループ162を有する。縫合糸ループ162は、縫合糸ホルダー18の周りで伸び、完全に又は部分的に外接する。縫合糸70の残りは、縫合糸ループ162と一体になる、又は着脱自在に縫合糸ループ162に取り付けられる。縫合糸ループ162は、円形又は楕円形である。
【0074】
図13bは、シャトル14が1つ以上のシャトルノッチ166又はカットアウトを有することを例示するものである。例えば、シャトル14は、シャトルの各々の横の部位に2つのシャトルノッチ166を有する。シャトルノッチ166は長手方向に間隔を置かれて、シャトル14に沿って配置されてもよい。シャトルノッチ166は、湾曲している。ノッチ以外のシャトル14の側部は、直線型である。
【0075】
シャトルノッチ166の曲線半径は、約1mmから約2mmまでである。
【0076】
図14aから14cは、シャトル14の長手方向の末端の一方又は両方が湾曲した又は鋭利にされたシャトルチップ164であることを例示するものである。例えば、シャトルチップ164は偏向したのみチップ又はニードルチップを有する。
【0077】
シャトルホルダーは、シャトル針160から離れて伸びるホルダーリーダー170を有する。シャトル針160から離れたホルダーリーダー170の端部は、縫合糸70に取り付けられるように構成される閉じたワイヤループ98である。二重クランプのようなループネック172は、示すように、ホルダーリーダー170の中間の位置にリーダーワイヤの第1の末端を固定することができる。ホルダーリーダー170の第2の末端は、シャトル縦溝174を通って伸び、リーダーアンカー168で終端して、例えばシャトル溝174の幅より大きい直径を有する、折られた又は加締められたボール又はディスクが摺動可能に縫合糸ホルダー18をシャトル縦溝174に取り付ける。縫合糸ホルダー18は、リーダーアンカー168によってシャトル縦溝174において摺動可能に捕獲される。
【0078】
ホルダーリーダー170は、シャトル縦溝174で並進可能に及び/又は回転可能に固定される、又は、シャトル縦溝174で摺動及び/又は回転することができる。例えば、シャトル14が第1の方向に(例えば上顎部78からの下顎部80の方へ)並進する場合、ワイヤループ98はシャトル針160の第1端部を越えて伸び、シャトル14が第2の方向に(例えば下顎部80から上顎部78の方へ)並進する場合、ホルダーリーダー170は受動的に回転及び並進する。
【0079】
ホルダーリーダー170は、固定式であっても可撓性を有してもよい。例えば、ホルダーリーダー170は、ステンレススチール、本明細書に開示される他の材料又はその組合せで作成される。
【0080】
縫合糸70は、ワイヤループ98を通過する及び/又はワイヤループ98に結ばれる。ワイヤループ98は、シャトル針160から離れた高さにある。ワイヤループ98は、シャトルチップ164の端を越えて、近位又は遠位に伸びることができる。例えば、縫合糸70は、縫合糸70を切断する又は傷つける危険性を最小化するように鋭利な端から離れてワイヤループ98に取り付けられる。
【0081】
図15a及び15bは、縫合糸70が、シャトル14の縦及び側方の中央の縫合糸アタッチメント176でシャトル針160に直接取り付けられる又は融合することを例示するものである。縫合糸70は、編まれていてもよい。
【0082】
例えば、シャトル14全体は、プラスチックで作成されても、成型や外側被覆されても、プラスチック縫合糸に別途接合されてもよい。縫合糸は、シャトル14に熱的に形成される。縫合糸70は、例えば縫合糸アンカー178でシャトル14を通って伸びる。縫合糸アンカー178は、シャトル14を通って伸びて取付けられる縫合糸70の末端であってもよい。
【0083】
図16a及び16bは、リーダー又はワイヤループ98が、シャトル針160の平面と直角をなす平面で、部分的に又は完全に伸びることを例示するものである。ワイヤループ98の第1の末端は、第1のリーダーアンカー184を有する。ワイヤループ98の第2の末端は、第2のリーダーアンカー186を有する。シャトル針160は、第1のシャトル縦溝180及び第2のシャトル縦溝182を有する。シャトル縦溝174は、細長い又は円形である。ワイヤループ98は、例えばニチノール及び/又はスチールで作成され、縫合糸に結ぶことができる。
【0084】
ワイヤループ98は、シャトル縦溝174を通って伸びる。第1及び第2のリーダーアンカーは、シャトル針160の下側(例えば凹形の側又は放射状の内側)にある。ワイヤループ98は、シャトル針160の外側(例えば凸形の側又は放射状の外側)にある。リーダーアンカー168の一方又は両方は、シャトル針160に(例えば溶解又は溶接されて)固定される又は一体化される、あるいはされなくてもよい。リーダーアンカー168の一方又は両方は、摺動可能に縦溝に取り付けられる、あるは取り付けられなくてもよい。ワイヤループ98は、シャトル針160に対して固定される又は長手方向に摺動する。
【0085】
ワイヤループ98は、長手方向に対称又は非対称(示されるように)な形状を有する。例えば、ワイヤループ98は弧形である(
図13a及び13bの縫合糸ホルダー18によって示される形状に類似した)、あるいは、縦シャトルの端のうちの1つの方へ非対称に突出(示されるように)してもよい。
【0086】
図17aは、装置188が、上顎部78及び下顎部80全体にわたる位置でシャトル14を有することを例示するものである。顎部は、顎部の横隆起190を有する。シャトル指156は顎部の横隆起190の周りをくるみ、例えば顎部にシャトルを摺動可能に取り付けることができる。上部78又は最上顎部30、及び底部又は下顎部80の端部の顎部の横隆起190は、例えば顎部が閉じた構成にある場合、整列配置するので、シャトル14は上部78及び下顎部80間の連続隆起に沿って摺動することができる。
【0087】
図17bは、装置188が、下顎部80の顎部の横隆起190に摺動可能に取り付けられる下部推進器76を有することを例示するものである。下部推進器76は、シャトル14に当接することができる。
【0088】
図17cは、装置188が、上顎部78の顎部の横隆起190に摺動可能に取り付けられる上部推進器86を有することを例示するものである。上部86及び/又は下部推進器76は、シャトル14のように成形される。シャトル14は、下顎部80の直線範囲へ押される。シャトル14は、顎部の直線範囲に押される場合には直線構成に変形し、顎部の湾曲した範囲に押される場合には湾曲した構成に変形する。
【0089】
推進器は一般に、指、縦溝、針、そして指の間に横溝を有するシャトル14と類似したものである。複数の推進器が例えば、多数の縫合糸70を同じ標的部位に供給するために単一の装置188上で並行して使われてもよい。(例えば、
図17bから17dの推進器がシャトル14である場合、及び、追加の推進器が用いられる場合)。
【0090】
図17dは、示すように、シャトル14が下部推進器76により上顎部78に押されることを例示するものである。下部推進器76は、それから下顎部80上に引っ込むことができる。
【0091】
図18a及び18bは、上部及び/又は下顎部80が各々顎針208を有することを例示するものである。顎針208は、顎部制御延長部の縦軸の方へ(示されるように)又は離れるように顎部の残りから中央に伸びる。例えば、顎針は、顎部の残りから顎部の末端2まで伸びることができ、そこは、顎部が中央で湾曲した顎部の中間の延長部に近づくように、及び顎部の長手方向延長部191、202からそれぞれの顎部端で伸びるところから遠位にある。
【0092】
顎部は、本明細書に記載のように顎部の横隆起190又はレール16を有する。顎部は、T型の断面を有する。
【0093】
シャトル14は、各々シャトルの下方延長部196を有するシャトル指156を有する。シャトル指156は、それぞれのシャトル針160から横に伸びるシャトルの側方延長部192を各々有する。シャトル指156は、側方延長部の横の末端から各々下方へ(例えば顎構造の縦軸の方へ)伸びるシャトルの下方延長部196を有する。シャトル指156は、シャトルの下方延長部196から内側に伸びるシャトルの内側延長部194を有する。シャトル針160及び/又は側方延長部、下方延長部、及び内側延長部は、顎部の横隆起190の周りで摺動可能に巻きつく。
【0094】
上顎端206及び/又は下顎端198は、丸みのある斜角をつけられた(例えばニードルチップ)、のみ(例えば、
図18a及び18bに示すように対向する壁に斜角をつけられる)、円錐、スプロット針、ダイヤモンド、テューイ針又はその組合せを有する(例えば、上顎端206は第1の端形状を有し、下顎端198は第2の端形状を有する)。顎部の末端側の斜角は、同じ角度及び長さを有する、又は、顎部端の近位の側の斜角より小さい角度及びより長い長さを有してもよい。
【0095】
上顎端206は、顎部が閉じた構成にある場合、端の隙間290を有する、又は、下部端198に触れる。
【0096】
図19a及び19bは、一方又は両方の顎部の顎針208がそれぞれの顎部端又は中間の延長部分の前で終端することを例示するものである。
【0097】
顎部端の近位の側の斜角は、顎部端の遠位の側の斜角より小さい角度及びより長い長さを有してもよい。
【0098】
図20a及び20bは、上顎部78の顎針208が上顎部78の直線の長さに沿って伸び、上顎部の中間延長部204又は上顎端206で終端する又はその近位にあることを例示するものである。上顎部78の顎の横隆起190は、上顎部78の末端の端部に伸びる。
【0099】
下顎部80の顎部208は、下顎部80の末端の端部に伸びる。
【0100】
下顎部80の顎部の横隆起190は、下顎部80の直線の長さに沿って伸び、下顎部の中間延長部200又は下顎端198で終端する又はその近位にある。
【0101】
顎部が閉じた構成にある場合、下顎端198は近位に配置され、上顎端206と重なることができる。上顎端206及び下顎端198は、端接合点211に沿って重なる。例えば、下顎部80上の顎針208の末端2は、上顎端206の近位の側に対して重なり、摺動することができる。上顎端206は端接合点211で下顎端198と接触する、又は、端接合点211の上顎端206と下顎端118との間に隙間があってもよい。
【0102】
端接合点211は、顎構造縦軸42に対して端接合点軸214を有する。端接合点軸214は、約90°の端接合点角度212で顎構造縦軸42と交差する。
【0103】
上顎端206は、端接合点211で下顎端198に対し遠位にある。
【0104】
上顎部78の顎部の横隆起190の末端は、顎部が閉じた構成にある場合、下顎部80の顎部の横隆起190の末端と接触する、あるいは接触しない。
【0105】
図21a及び21bは、端接合点211が顎構造縦軸42に対して端接合点軸214を有することを例示するものである。下顎端198は、端接合点211で上顎端206に対し遠位にある。端接合点角度212は、約30°から約60°、より狭くは約30°から約45°、例えば約35°である。
【0106】
図22aから22cは、下顎端198(示されるように)又は上顎端206の末端2が端座部216を有することを例示するものである。端座部216は、対向する顎部端の形状を受容するように成形される。例えば、端座部216は、三角形である(例えば、A型又はV型)。
【0107】
端座部216は、顎部が閉じた構成にある場合、上顎端206の側方の側及び末端の側を囲む。端座部216は、顎部が閉じた構成にある場合、上顎端206と接触する、あるいは接触しない(すなわち隙間がある)。
【0108】
端座部(示すように底顎部38)を有する顎部の横隆起190は、下顎端198の端部及び端座部216に伸びる。端座部216の対向する顎の顎側方の隆起190(示すように上顎部78)は、それぞれの顎部端の端部の位置へと狭くなる。狭くなった顎の横隆起190は、端座部216内に受容される。
【0109】
図23a及び23bは、上部78及び/又は下顎部80が円形又は楕円形の断面を有することを例示するものである。上部78及び/又は下顎部80は、約0.030インチから約0.100インチの直径、例えば約0.060インチの直径を有する固体又は中空のロッドから作成される。
【0110】
上部及び/又は下顎端198の端部は、円錐形状を有する。下顎端198の端部は、例えば上顎端206を受容するように大きさを設定されて成形される円錐形状の逆の形又は凹の形である端座部216を有する。
【0111】
シャトル14は、円形又は楕円形の断面を有する。
【0112】
推進器は、シャトル指156及びシャトル針160に類似した推進器針218から伸びる推進器指219を有する。推進器指219は、三角形である。
【0113】
図24aから24cは、装置188の末端2が、例えば患者の標的部位でカニューレ226により経皮的に展開されるようにカニューレ226に挿入されることを例示するものである。カニューレ226は、カニューレ内径228を有する。カニューレ内径228は、約4mmから約8mmまでであり、例えば7mm、又は6.86mm(0.270インチ)、あるいは15フランスサイズ(5mm(0.197インチ))である。
【0114】
シャトル14は、シャトル高さ220を有する。シャトル高さ220は、約0.020インチから0.060インチ、例えば約0.041インチである。
【0115】
圧縮カバー34は、1つ以上の顎部制御延長部40に取り付けられる又はそれと一体であってもよい。例えば、顎部制御延長部40は、圧縮カバー34の側方の末端2から伸びる。顎部制御延長部40は、直接又は間接的に、顎部に摺動可能に取り付けられる又は接触する。顎部制御延長部40は、顎部制御延長部40が顎部に対して近位に並進する場合には互いに離れるように顎部を押し、顎部制御延長部40が顎部に対して遠位に並進する場合には互いの方へ押す。
【0116】
1つ以上の上部カムピン222は、上顎部78の近端の一方又は両側方の側から、横に伸びる。1つ以上の下部カムピン232は、上部カムピン222と同じあるいは異なる縦の位置で、下顎部80の近端の一方又は両側方の側から、横に伸びる。
【0117】
顎部制御延長部40は、1つ以上の上部カム溝230及び1つ以上の下部カム溝224を有する。上部230及び/又は下部カム溝224は、直線型である、湾曲される、角度をつけられる(示されるように)、又はその組合せである。カムピンは、それぞれのカム溝内で、それを通して配置される。カムピンは、カム溝内で摺動することができる。
【0118】
顎部制御延長部40が顎部に対して遠位に並進する場合、カムピンはそれぞれのカム溝内で近位に摺動し、顎部を互いに離れるように回転させる。顎部制御延長部40が顎部に対して近位に並進する場合、カムピンはカム溝内で遠位に摺動し、顎部を互いの方へ回転させる。
【0119】
顎部は、顎部延長部の長さ234を有する。顎部延長部の長さ234は、顎部制御延長部40の末端2から顎部端の近位の側への長さである。顎部延長部の長さ234は、顎部が閉じた構成にある場合、約5mmから約30mmまでであり、例えば約16mm及び15.95mmである。
【0120】
顎部は、顎部の直線の長さに沿って顎部の直線の隙間236を有する。顎部の直線の隙間236は、約1mmから約3.5mm、例えば約1.1mm又は約3.2mmである。例えば、カニューレ内径228は5mmであり、顎部の直線の隙間236は約1.1mmである。
【0121】
顎部は分離していても、顎部本体と一体化していてもよい。顎部本体と一体化した顎部は、開いた構成へと動く場合、互いに離れるように回転可能に変形することができる。
【0122】
図25aから25fは、上顎端206及び/又は下顎端198が縫合糸ホルダー溝238を有することを例示するものである。縫合糸ホルダー溝238は、それぞれの顎部端の外面に沿って中央に伸びる。縫合糸ホルダー溝238は、顎端の外面からそれぞれの軌道まで伸びる。縫合糸ホルダー18は、縫合糸ホルダー溝238を通って又はそこから伸びて接近可能である。縫合糸70(図示せず)は、縫合糸ホルダー溝238の中あるいは外で縫合糸ホルダー18に取り付けられる、又はそれと一体である。
【0123】
軌道264は、上顎端シャトルポート240で遠位に終端する。下部軌道148は、下顎端シャトルポート256で遠位に終端する。シャトル14は、各々のシャトル14ポートから/へ伸び、それを通過する。使用中、シャトルポートから伸びる鋭利なシャトルチップ164は、顎部が閉じた構成に回転する場合、組織74を貫通、切断及び切開することができる。
【0124】
上顎部78及び/又は下顎部80は、顎部止め具242を有する。顎部止め具242は、顎部に対して圧縮カバー34の遠位の並進を当接して止めることができる特徴、形状又は構成である。例えば、顎部が閉じた構成にある場合、圧縮カバー34の末端の端部は顎部止め具242に当接する。
【0125】
顎部の放射状の内面は、放射状の内部傾斜250を有する。
【0126】
上顎部78及び/又は下顎部80は、顎部スライド244を有する。圧縮カバー34が顎部に対して近位に引っ込められた126の位置にある及び/又は顎部が開いた構成にある場合、顎部スライド244は、顎部止め具242と圧縮カバー34との間の顎部の放射状の外面である。顎部スライド244の半径は、顎構造縦軸42から末端の長手方向に増加する(例えば、顎部スライド244の縦の寸法が大きくなると、顎部スライド244の半径の寸法がより大きくなる)。圧縮カバーが顎部に対して遠位138に並進する場合、圧縮カバー34の放射状の内部末端の端部は、顎部スライド244に沿って摺動し、顎構造縦軸42の方へ顎部スライド244を押圧する。圧縮カバー34から顎部スライド244まで供給される放射状の圧縮力により、それぞれの顎部でトルクが生じ、顎構造縦軸42及び対向する顎部の方へそれぞれの顎を回転させる。
【0127】
装置188は、顎部制御延長部40を有する。顎部制御延長部40は、顎構造縦軸42に沿って伸びる。顎部制御延長部40は、顎部端の近位の顎部の間で伸びる。顎部制御延長部40は、顎部制御延長部ヘッド254で終端する。
【0128】
顎部制御延長部ヘッド254は、1つ又は2つの出張り部又はカムを有する。各々の出張り部は、顎部の方へ顎部制御延長部40の縦軸から伸びる。出張り部は、
図4a、4d及び本明細書の他の所に示される開放ローラーボールに類似した作用をすることができる。上顎部78及び下顎部80は、上部及び内側顎部の放射状の内部傾斜250をそれぞれ有する。顎部制御延長部ヘッド254が顎部に対して近位に引っ込められた位置にある場合、内部傾斜は、顎部端の近位にあり、顎部制御延長部ヘッド254の遠位にある顎部の放射状の内側面である。放射状の内部傾斜250の半径は、顎構造縦軸42から末端の長手方向に増加する(例えば、放射状の内部傾斜250の縦の寸法が大きくなると、放射状の内部傾斜250の半径の寸法がより大きくなる)。顎部制御延長部40が顎部に対して近位に並進する又は引っ込められる場合、出張り部は、顎部の内部傾斜250に対して摺動し、開いた構成へと互いに離れるように顎部を押圧する。
【0129】
顎部が開いた構成にある場合、圧縮カバー34は、顎部スライド244に位置する、又はその近端を越えて近位に位置し、顎部延長部ヘッドは、放射状の内部傾斜250に位置する、又はその近端を越えて近位に位置する。
【0130】
制御延長部40は、制御レール248に取り付けられる又はそれと一体である。制御レール248は、例えば、対向する顎又は対向する延長部ヘッドの出張り部252によって定義される平面に対して直角の平面で顎部制御延長部40の一方又は両方の側部から放射状に伸びる。
【0131】
圧縮カバー34は、制御レール溝246を有する。制御レール溝246は、圧縮カバー34の末端の端部に伸びる。制御レール248は、制御レール溝246に固定される又はその中で長手方向に並進する。制御レール248は、例えば、制御レール248が顎部に対して近位又は遠位の縦位置にある場合、制御レール溝246の近端に対して干渉嵌合する、当接する、あるいは停止する。制御レール248は、末端及び/又は長手方向に圧縮カバー34と同時に(すなわち一致して)長手方向動くことができる。制御レール248は、顎部制御延長部40と同時に、末端及び/又は長手方向に動くことができる。
【0132】
装置188は、圧縮カバー34の放射状の内部で上部ソケットアーム258及び下部ソケットアーム270を有する。上部ソケットアーム258及び下部ソケットアーム270は、単一の一体化した要素であっても(例えば中空の円筒体)、分離した要素であってもよい。上部ソケットアーム258は、下部のソケットアーム270の反対側にある。上部ソケットアーム258は、並進可能に下部ソケットアーム270へ固定される(すなわち、同時に並進するように機械的に取り付けられる)。顎部制御延長部40は、上部258及び下部ソケットアーム270の間、又は、一体型ソケットアーム(一体化した要素として上部258及び下部ソケットアーム270を含む)内部の中空の導管内で長手方向に伸びる。ソケットアームの末端の端部は、顎部が開いた構成にある場合、圧縮カバー34の末端の端部に伸びる、又は、それに近位である。
【0133】
上顎部78の近端は、横に細長い上顎部軸受262を有する。上顎部軸受262は、上顎部78の近端の残りから外側へ放射状に伸びる。
【0134】
上部ソケットアーム258の末端2は、横に細長い上顎部ソケット260を有する。上顎部ソケット260は中央で開き、上顎部軸受262の直径とほぼ等しい、あるいはわずかに大きい直径を有する。
【0135】
上顎部78のヒンジは、上顎部軸受262及び上顎部ソケット260を有する。上顎部78は、上顎部軸受262の左右軸の周りを回転する。上顎部軸受262は、上顎部ソケット260において回転する。
【0136】
下顎部80の末端の端部は、横に細長い下顎部軸受266を有する。下顎部軸受266は、下顎部80の近端の残りから外側へ放射状に伸びる。
【0137】
下部ソケットアーム270の末端2は、横に細長い下顎部ソケット268を有する。下顎ソケット268は中央で開き、下顎部軸受266の直径とほぼ等しい、あるいはわずかに大きい直径を有する。
【0138】
下顎部80のヒンジは、下顎部軸受266及び下顎部ソケット268を有する。下顎部80は、下顎部軸受266の左右軸のまわりを回転する。下顎部軸受266は、下顎部ソケット268において回転する。
【0139】
上部86及び/又は下部推進器76は、連結式部分286を有する全長又は末端2のみを有する。連結式部分286は、それぞれの推進器の縦軸に対して垂直に軸の周りで互いに対して回転することができる。連結式部分286は、別々のヒンジ(例えばピン又はスナップ接続)によって連結される、あるいは、シャトル側方の溝158の形状に類似して推進器の側部へ切断される長手方向に一致した又は長手方向に交替する側方の溝である。上部86及び下部推進器76のいずれか又は両方の近端は、連続した、分割されない、平坦な、均等な材料のリボンを有する。
【0140】
上部86及び下部推進器76は各々、シャトル座部274を有する末端の端部を有する。シャトル座部274は、シャトル端164の形状の逆の形状である。例えば、シャトル端164が角度をつけられた端を有する場合、シャトル座部274は対角を有する。シャトル端164が凸面の湾曲端部を有する場合、シャトル座部274は、シャトル端164と同じ曲線半径を有する凹面の湾曲端部を有する。
【0141】
図26aから26dは、圧縮カバー34が、矢印で示すように、顎部に対して遠位に並進することを例示するものである。圧縮カバー34は、制御レール溝246の端を通じて制御レール248に並進力を供給する。制御レール248は、顎部制御延長部40に並進力を供給する。顎部制御延長部40は、矢印で示すように、圧縮カバー34と並行して遠位に並進することができる。圧縮カバー34は、顎部スライド244の上を並進138し、顎部スライド244上で放射状に押圧される。矢印280で示すように、顎部制御延長部ヘッド254は、顎部に対して遠位に移動し、例えば、顎部制御延長部ヘッド254に対して干渉嵌合又は当接せずに顎部を閉じることができる。上顎部78及び/又は下顎部80は、矢印で示すように、放射状に回転する。
【0142】
顎部が閉じた構成にある場合、圧縮カバー34は顎部止め具242に配置される又は隣接して配置され、顎部延長部ヘッドは、放射状の内部傾斜250の近端に配置される又はそれを越えて近位に配置される。
【0143】
顎部が閉じた構成にある場合、シャトル14が上部軌道264にあるならば、上部推進器86は上部軌道264で遠位に並進することができる。上部推進器86の末端の端部は、シャトル14に当接する。上部推進器86はそれから、上部軌道264を通じてシャトル14を上顎端シャトルポート240から下顎端シャトルポート256へ押す。
【0144】
顎部が閉じた構成にある場合、シャトル14が下部軌道148にあるならば、下部推進器76は下部軌道148で遠位に並進することができる。下部推進器76の末端の端部は、シャトル14に当接する。下部推進器76はそれから、下部軌道148を通じてシャトル14を下顎端シャトルポート256から上顎端シャトルポート240へ押す。
【0145】
シャトル14が上部軌道264下部軌道148へ押される又はその逆も同じ場合、シャトル14は、矢印で示すように、上部軌道264及び下部軌道148の経路をたどり、曲線的に並進282する。
【0146】
顎部が閉じた構成にある場合、矢印で示すように、シャトル14は上顎部78から下顎部80まで動き、上顎部78へ戻り、上顎部78から下顎部80まで運動を繰り返し、随意に下顎部80から上顎部78に1回、2回又はそれ以上動くことができる。
【0147】
装置188は、顎部が開いた構成にある場合、推進器及びシャトル14の並進を防ぐ推進器保護を有する。
【0148】
装置188は、推進器のいずれかがそれぞれの顎端シャトルポートから伸びる場合及び/又はシャトル14が上顎部78及び下顎部80と並行する場合、顎部が開くのを防ぐ顎部保護を有する。
【0149】
図27は、上部推進器86が顎部に対して遠位に並進することを例示するものである。矢印284及び288で示すように、上部推進器86は、上部軌道264に沿って曲線的に並進する。上部推進器86の末端の端部は、上顎端シャトルポート240から出て、そこから伸びる。上部推進器86の末端の端部のV型(又はA型)あるいは湾曲した(例えばU型の)シャトル座部274は、シャトルの端部でV型(又はA型)あるいは湾曲した(例えばU型の)シャトル端164に当接する。上部推進器86は、上顎端シャトルポート240と下顎端シャトルポート256との間の隙間にわたって上部軌道264を通じてシャトル14を下部軌道148へと押す。シャトル14は、軌道に沿って、矢印で示すように曲線的に並進282する。
【0150】
下部推進器76は、下部推進器の連結式部分(示されるように)を有しても有さなくても、あるいは
図27の上部推進器86と類似した多くの連結式部分を有してもよい。
【0151】
図28は、縫合糸70が、例えば
図13a及び13bに示すように縫合糸ホルダー18に結ばれる又は直接取り付けられることを例示するものである。縫合糸70は、縫合糸ループ162を有する。縫合糸ループ162は、縫合糸ホルダー18と外接する。
【0152】
図29は、顎部が閉じた構成にある場合、上顎端206の端部が接触する、又は、下顎端の端部へ端の隙間290を有することを例示するものである。端の隙間290は、約0インチから約0.020インチまで、例えば約0.008インチである。
【0153】
シャトル14は、シャトル幅292を有する。シャトル幅292は、約0.030インチから約0.100インチ、例えば約0.060インチである。
【0154】
シャトル14は、ニッケルチタン合金(例えばニチノール)、ステンレススチール、本明細書に開示される他の材料又はその組合せから作成される。
【0155】
図30a、30b及び31は、レバー106又はハンドル104が、顎部の回転及び開閉を制御することを例示するものである。
【0156】
ハンドル104は、ハンドル旋回軸302を有する。ハンドル旋回軸302は、ハンドル104が回転可能に基部102に取り付けられる回転可能なピン継ぎ手である。ハンドル104は、基部102に対してハンドル旋回軸302の周りを回転する。
【0157】
ハンドル104は、ソケットアーム及び/又は圧縮カバー34(示されるように)に取り付けられる。例えば、圧縮カバー34は、放射状に及び/又は横に伸びることはカバーピン304を有する。カバーピン304は、顎部制御延長部40に取り付けられる。ハンドル104は、圧縮カバー34の対向する側面に1つ又は2の送達ポート314又はループ296を有する。カバーピン304は、送達ループ296を通って伸びることができる。
【0158】
ソケットアーム(示されるように)の他方、及び、ハンドル104に取り付けられない圧縮カバー34は、基部102に取り付けられる。
【0159】
基部102の方へハンドル104をしぼり、回転させることで、顎部に対して圧縮カバー34及び顎部制御延長部40を伸ばし138、又は、圧縮カバー34及び顎部制御延長部40に対して近位に額部を引っ込める126。ハンドル104が回転する場合、顎部は、開いた構成へ動くことができる。例えば、ハンドル104の一番下が基部102の方へ近位に回転する場合、送達ループ296は顎部の方へ遠位に回転して、カバーピン304及び圧縮カバー34を遠位に押す。送達ループ296は、圧縮カバー34及び/又は顎部制御延長部40を遠位に並進させて、例えば顎部を閉じるように押すことができる。
【0160】
上部ソケットアーム258の近端及び下部ソケットアーム270の近端は一体の要素である、又は、ソケットアーム固定器300によって固定的に取り付けられる。
【0161】
上部推進器86の末端の端部は、上部推進器86軸及び/又は上部推進器ボタン210aに取り付けられる又は一体化される。下部推進器76の末端の端部は、下部推進器軸及び/又は下部推進器ボタン210bに取り付けられる又は一体化される。上部推進器ボタン210a及び下部推進器ボタン210bの末端2は、互いに上下にある、又は、並んでいる(例えば、示すように左右に)。上部推進器ボタン210aを押す(例えば遠位に並進する)ことにより上部推進器86が遠位に前進し、下部推進器ボタン210bを押す(例えば遠位に並進する)ことにより上部推進器86が遠位に前進するように、装置188は、構成される。上部推進器ボタン210を押すことにより、下部推進器76及び/又は下部推進器ボタン210bは近位に引っ込む。下部推進器ボタン210bを押すことにより、上部推進器86及び/又は上部推進器ボタン210を近位に引っ込む。
【0162】
上部及び下部推進器ボタン210bの末端2の中間の側には、それぞれ上部推進器ボタンギア310及び下部推進器ボタンギア306がある。上部推進器ボタンギア310は、下部推進器ボタンギア306に面している。
【0163】
推進器トグルノブ294は、回転可能に基部102に取り付けられる。推進器トグルノブ294は、推進器トグルノブ・ギア308と一体化される又は回転的に固定される。推進器トグルノブ・ギア308は、第1側部で上部推進器ボタンギア310と、及び、上部推進器ボタンギア310の反対側で下部推進器ボタンギア306と、回転可能に接合し互いに嵌合する。
【0164】
上部推進器ボタンが遠位284に並進する場合、上部推進器ボタンギア310は、推進器トグルギアを回転させ、例えば、推進器トグルノブ294の上部を上部推進器ボタン210aが遠位284に並進したことを示す位置へ回転させることができる。推進器トグルノブ294の上面又は上部外周は、上部推進器86又は下部推進器76のどちらが並進したか、そしてその距離を示し、例えば、上部軌道264、下部軌道148において一方の軌道から伸びる、あるいは両方の軌道にわたり同時に伸びるシャトル14の位置を示す、例えば矢印のような指示器を有する。推進器トグルギアは、下部推進器ボタンギア306を同時に近位に並進させる。例えば、上部推進器86が遠位に並進する場合、下部推進器76は、同じ速度で同時に近位に並進することができる。
【0165】
下部推進器ボタン210bが遠位に並進する場合、下部推進器ボタンギア306は、推進器トグルギアを回転させ、例えば、推進器トグルノブ294の上部を上部推進器ボタン210aが遠位284に並進したことを示す位置へ回転させることができる。推進器トグルギアは、上部推進器ボタンギア310を同時に近位に並進させる。例えば、下部推進器76が遠位に並進する場合、上部推進器86は、同じ速度で同時に近位に並進することができる。
【0166】
推進器トグルノブ294は、推進器ボタンの末端の端部の押圧の有無に関わらず、推進器トグルノブ・ギア308を通して推進器トグルノブ294に適用されたトルクを上部推進器ボタンギア310及び/又は下部推進器ボタンギア306へ伝導することによって、上部推進器86及び下部の推進器76を並進するように回転することができる。
【0167】
図32a及び32bは、推進器トグルノブ294が、推進器ボタンの末端の端部の押圧の有無に関わらず、推進器トグルノブ・ギア308を通して推進器トグルノブ294に適用されたトルクを上部推進器ボタンギア310及び/又は下部推進器ボタンギア306へ伝導することによって、上部推進器86及び下部の推進器76を並進するように回転することができることを例示するものである。
【0168】
推進器トグルノブ294の直径は、
図30a、30b及び31に示すように基部102の幅より小さくても、あるいは、
図32a及び32bに示すように基部102の幅及び高さより大きく、ハンドル104及び圧縮カバー34と同じサイズである又は大きくてもよい。
【0169】
使用方法の変形例において、顎部を含む装置188の末端2は、顎部が閉じた構成にある場合、経皮的カニューレ226を通じて挿入される。装置188の末端2が標的部位でカニューレ226の末端2を出るときに、ハンドル104は、基部102から離れて回転するように放される。基部102から離れたハンドル回転により、顎部は開いた構成へ動かされる。装置188の末端2はそれから、標的部位が上顎部末端の端206と下顎部末端の端198との間にあるようにより遠くに配置される。ハンドル104は基部102の方へハンドル104を回転させるようにしぼれられる。基部102の方へのハンドル回転により、顎部は閉じた構成へ動かされ、標的部位で一緒に組織74を挟む。シャトル14は、シャトル14が装着される顎部に完全に入り込む、又は、シャトル端164は、シャトルが現在装着されている方の顎部から外へ出る。シャトル端164は、シャトル14が並進する場合、顎部が閉じるにつれてあるいは顎部が閉じた後に組織74を貫通することができる。
【0170】
顎部が閉じた後、上部210a又は下部推進器ボタン210b(例えばシャトル14が現在入っている方のいずれか)は押され、それぞれの推進器を遠位に前進させる。それぞれの推進器は、隙間が存在する場合、上顎部78と下顎部80との間の隙間を通じて、遠位に、あるいは、一方の顎部から他方の顎部へ直接シャトル14を押圧することができる。シャトル14は、シャトル14の経路をたどる、又は、シャトル14に隣接した経路をたどるように縫合糸70を引く。それぞれの推進器ボタンが完全に押された場合、装置188は、(例えばボタン又は推進器及び軌道のスナップ又は回転止めから)音及び/又は触覚的反応を発し、推進器トグルノブ294は、シャトル14が顎部にわたり完全に並進したことを示す指示器(例えば管路又は矢印)を有する。
【0171】
ハンドル104は、それから基部102から離れて回転する。例えば、ハンドル104は放され、基部102から離れて回転した位置に戻るようにばねが装着される。ハンドルを回転させることで、送達ループ296を近位に並進させることができる。送達ループ296は、圧縮カバー34及び顎部制御延長部40を近位に引き並進させて、顎部を開く。
【0172】
装置188はそれから別の場所に移されて、例えば縫い目が完成した場合には顎部端が完全に取り除かれる、あるいは、新たに縫い目を作成するために前の位置に隣接して動かされる。そしてハンドル14がしぼれられて、顎部を閉じる。シャトル14が配置される軌道の推進器ボタンは、それから押される。上記の通りに、シャトル14は対向する顎部へ動いて、組織74を通じて縫合糸70を引いて、縫い目を形成する。
【0173】
所望の縫い目の長さ及び位置を作成するように必要に応じて、上記の方法が繰り返される。
【0174】
装置188及び/又は他の装置188のいずれか又はすべての要素、又は本明細書に記載されている装置は、例えば、単一又は複合的なステンレススチール合金、ニッケルチタン合金(例えばニチノール)、コバルトクロム合金(例えばイリノイ州エルギンElgin Specialty Metals社のELGILOY(登録商標);ペンシルバニア州ワイオミッシングCarpenter Metals社のCONICHROME(登録商標))、ニッケルコバルト合金(例えばコネチカット州ウェストポートのMagellan Industrial Trading Company社のMP35N(登録商標))、モリブデン合金(例えばモリブデンTZN合金)、タングステンレニウム合金、テレフタル酸ポリエチレン(PET)/ポリエステル(例えばデラウェア州ウィルミントンのE. I. Du Pont de Nemours and Company社のDACRON(登録商標))のようなポリマー、ポリプロピレン(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、発泡PTFE(ePTFE)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)(ポリアリルエーテルケトンケトンも)、ナイロン、ポリエーテルブロックコポリアミドポリマー(例えばフランスパリのATOFINA社のPEBAX(登録商標))、脂肪族ポリエーテルポリウレタン(例えばマサチューセッツ州ウィルミントンThermedics Polymer Products社のTECOFLEX(登録商標))、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン、熱可塑性物質、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、例えばポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリエチルアクリレート(PEA)、ポリジオキサノン(PDS)及び偽ポリアミノチロシン系の酸のような吸収性又は再吸収性ポリマー、押出コラーゲン、シリコーン、亜鉛、エコー源性、放射性、放射線不透過性材料、生体適合物質(例えば死体組織74、コラーゲン、同種移植片、自家移植片、異種移植片、骨セメント、粉砕骨、骨形成粉、骨ビーズ)、本明細書に記載される他の材料のいずれか又はその組合せから作成することができる。放射線不透過性の材料の例は、硫酸バリウム、酸化亜鉛、チタン、ステンレススチール、ニッケルチタン合金、タンタル及び金である。
【0175】
本明細書の開示の全体にわたりシャトル14は、縫合糸70に取り付けられる。したがって、縫合糸70はシャトル14に取り付けられ、シャトル14の動きをたどることができる。同様に、縫合糸70は例えば、所望の縫い目又は縫合が完成する前に取り付けられ、完成した後に外されるようにシャトル14へ/から着脱される。
【0176】
本発明の精神と範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正が本開示に対して作成され、同等物が使用されることは、当業者にとって明らかである。変形例によって示される要素は特定の変形例において例示的なものであり、本開示の範囲内で他の変形例に使うことができる。本明細書において単数形で記載される要素は、複数形にすることができる(すなわち「1つ」と記載されるものが1つ以上であってもよい)。種類の要素における種属の要素は、その種類の他の種属の要素の特徴又は要素を有することができる。本発明を実施するための上記の構成、要素又は完全なアセンブリ、そして方法及びそれらの要素、及び本発明の態様の変形例は、いかなる組合せにおいても互いに結合され、修正することができる。